JP2015030872A - 三次元形状の積層造形物の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

三次元形状の積層造形物の製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】粉末層を敷く前の焼結層の表面に残る凹凸を軽減して滑らかな面に形成しておくことで、最終製品となる積層造形物の外表面を表面粗さの細かく滑らかな面に形成することが可能な三次元形状の積層造形物の製造方法および製造装置を提案する。
【解決手段】最新の焼結層(9b)に付着している未焼結の金属粉末(2)を除去したあと、希ガスの雰囲気の中でアノード電極にプラズマを生成することで発生する電子ビームを最新の焼結層に照射して表面を改質する工程を三次元形状の積層造形物の製造途中に含む。さらに、焼結体(9a)の外表面を切削加工する工程及び/又は研削加工する工程を三次元形状の積層造形物の製造途中に含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属粉末材料にレーザビームを照射して焼結させた焼結層を積層して所望の三次元形状の積層造形物を製造する方法およびその積層造形物を製造する装置に関する。
特許文献1(特許2620353号公報)には、金属などの粉末材料からなる粉末層にレーザビームを照射して焼結させることによって焼結層を形成し、この焼結層の上に新たな粉末層を敷き、その新たな粉末層にレーザビームを照射して焼結させることによって下の焼結層と接合した新たな焼結層を形成し、そして、これを繰り返すことによって、複数の焼結層が積層一体化した所望の三次元形状の積層造形物を製造する方法が開示されている。その製造方法は、粉末焼結積層造形法とも称され、材料が金属粉末の場合には金属光造形法とも称され、また、材料が金属粉末であって製造途中の積層造形物に切削加工または研削加工等の加工を加えれば金属光造形複合加工とも称されることもある。
例えば、金属粉末を材料とする三次元形状の積層造形物を製造する装置は、粉末層の所定箇所にレーザビームを照射するレーザビーム照射装置と、焼結層の上に粉末層を敷く粉末材料供給装置と、を含む。レーザビーム照射装置は、レーザビームを発するレーザビーム発振装置と、レーザビームを粉末層の上に操作するレーザビーム走査装置と、それらを制御するレーザビーム制御装置と、を含む。レーザビーム走査装置は、レーザビーム制御装置のNC(数値制御装置)に従って、ガルバノミラーを動作させて、レーザビームを走査する。レーザビーム制御装置はNCプログラムに基づきレーザビーム発振装置やレーザビーム走査装置などを制御する。レーザビームを平面上の所定の経路で走査させるための少なくとも同時水平2軸方向の相対移動を制御するためのプログラムは、例えば、三次元CADで設計された三次元形状の立体データを二次元CAMに入力し、積層方向に所定の間隔で薄切りにした複数の二次元形状の平面データを作成してNCプログラムに変換されることで生成される。その他、レーザビーム照射装置は、集光レンズやコリメータ等の光学機器を適宜含む。粉末材料供給装置は、台座の上およびその台座の上に積層される焼結層の上に金属粉末を供給し、所定の厚み寸法の粉末層を形成する。その粉末層は、金属粉末を上から蒔き、所定の厚み寸法に全体を均すための各種均し装置によって整えられても良い。台座は、最初の焼結層に接合されて、積層造形物と一体になる。
積層造形物を製造する際には、例えば、まず、枠体の中を昇降する昇降テーブルに台座を載せて、枠体に対して台座を粉末層の厚み寸法の距離だけ下に移動させて、粉末材料供給装置で台座または最新の焼結層の上に粉末材料を蒔くとともに均し装置で全体に均して所定の厚み寸法の粉末層を形成して、つぎに、所望の立体形状のデータをスライスして生成した複数の平面形状のデータのうちの該当する層の平面形状のデータに基づき、レーザビーム照射装置で粉末層の所定箇所にレーザビームを走査しながら照射して台座または直下の焼結層と接合する新しい焼結層を形成して、これを繰り返すことによって、複数の焼結層が積層一体化した所望の三次元形状の積層造形物を製造する。このとき、台座を昇降させる以外にも、レーザビーム照射装置を昇降させても良いし、レーザビームの照射距離を調整しても良い。
さらに、特許文献2(特許3943315号公報)には、三次元形状造形物の製造中において、焼結層の側端面の周囲の粉末材料を除去したあと、その焼結層の側端面に付着したまま残っている粉末材料にレーザビームを再び照射して、付着したまま残っている粉末材料をその位置で溶融させることで、当該焼結層の側端面を覆う表面を平滑で綿密に形成することが開示されている。
特許第2620353号公報 特許第3943315号公報
特許文献1および特許文献2の製造方法では、製造される積層造形物において、焼結層の厚みを厚くすると、複数の焼結層の側端面からなる外周面に段差が形成されて、その段差を切削加工または研削加工で所望の最終製品の形状および寸法まで別途に加工する必要がある。特に、精密金型の製造においては、例えば、成形後に工具を使うことができないリブのような狭い溝や曲がった穴を有する積層造形物のように、切削加工または研削加工による仕上げ加工が不可能であるケースもある。また、特許文献1と2の製造方法では、製造される積層造形物において、焼結層の厚みを薄くすることによって複数の焼結層の側端面からなる外周面に形成される段差を軽減することができる反面、他方で焼結層の上面に粉末材料をレーザビームで焼き付ける工程において焼結層の上面に層の厚さに匹敵する高低の凹凸が出来やすくなる。その結果、焼結層が薄いため真下にある焼結層の上面に形成された凹凸に倣って真上にある焼結層の上面にも凹凸が形成されやすく、しかも焼結層の厚みが薄くなれば積み重ねる焼結層の数が多くなるので、各焼結層の上面の凹凸が積層を重ねる毎に累積的に大きくなって、最終製品の外表面に切削加工や研削加工などの表面加工を行っても除去することができないような鋭利な凹凸が形成されるなど、最終製品の外表面の表面を滑らかに仕上げることができない場合がある。特に、金型装置では、キャビティ空間を成す面を滑らかに形成することができなければ、キャビティ空間から成形品を容易に離型させることができない。例えば、特許文献1と2の製造方法では、金型装置において、微細で複雑なキャビティ空間を形成するために、厚みの薄い焼結層が数多く積み重なると、焼結層の上面の凹凸が累積的に大きくなり、ミーリング加工や研磨加工などの表面加工を行っても除去することができないような鋭利な凹凸が形成されて、キャビティ空間の表面を滑らかに形成することができない場合がある。
また、特許文献2の製造方法では、各焼結層を形成するときと同じレーザビームを焼結層の側端面に付着した粉末材料に再び照射して、その付着していた位置で粉末材料を焼結層の側端面に焼き付けているので、各焼結層の側端面が各焼結層の上面と同程度の凹凸が形成されることになる。
そこで、本発明は、粉末層を敷く前の焼結層の表面に残る凹凸を軽減して滑らかな面に形成しておくことで、最終製品となる積層造形物の外表面を表面粗さの細かく滑らかな面に形成することが可能な三次元形状の積層造形物の製造方法および製造装置を提案することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の三次元形状の積層造形物の製造方法では、金属粉末からなる粉末層の所定箇所にレーザビームを照射することで照射された箇所の前記金属粉末を焼結させて焼結層を形成し、前記焼結層の上に新たな前記粉末層を敷き、前記新たな粉末層の所定箇所に前記レーザビームを照射することで照射された箇所の前記金属粉末を焼結させて下層の焼結層と接合する新たな焼結層を形成し、これらの工程を繰り返すことで複数の前記焼結層を積層して一体となる焼結体からなる三次元形状の積層造形物の製造方法であって、前記焼結体のうちの最新の前記焼結層に付着している焼結されていない前記金属粉末を除去したあと、希ガスの雰囲気の中でアノード電極にプラズマを生成することで発生する電子ビームを前記最新の焼結層に照射して表面を改質する工程を、前記積層造形物の製造途中に含むことを特徴とする。
ここで、本発明では、減圧した希ガスの雰囲気の中でアノード電極にプラズマを生成することで発生する電子ビームであって、そのビームの断面積が10mm以上ある電子ビームを利用する。説明の便宜上、電子ビームの断面積が10mm以上の場合を大面積照射方式と呼ぶ。その大面積照射方式は、特開2006−344387号公報、特開2010−100904号公報、特開2013−49880号公報、そして、特開2013−49882号公報などで開示されている。大面積照射方式は、粒子線束の断面積が大きく比較的低エネルギ密度で大きな電流の電子ビームを照射する。大面積照射方式では、電子ビームが低エネルギ密度であるので、被照射体を表面から数μmを超えて侵食させない。そのため、被照射体の表面全面に均一に改質できる利点がある。また、大面積照射方式では電子ビームを照射する範囲を所定ピッチずつずらしながら照射することになるが、その際に、すでに改質されている表面とこれから電子ビームが照射される表面が部分的に重なるよう、すなわち改質されない面または改質が不十分な面ができないよう電子ビームを重畳的に照射して、より均一な表面の改質を行うようにすると良い。なお、「電子ビームを照射した面を改質する」とは、電子ビームを照射して被照射面を溶融させることにより、表面張力等の作用により被照射面の凹凸部が平滑化し、その後に自己放冷することで平滑化した状態で凝固させることで、被照射面の凹凸部を平滑化して表面粗さを小さくすること、若しくは、電子ビームを照射して被照射面をアモルファス化して耐摩耗性が向上すること、複合材であれば材料のどれかが全体に均質に表面に溶け出して再凝固し表面をムラなく滑らかに覆うことにより耐蝕性が向上すること、不純物を含む鉄だけの素材であれば表面の鉄が再凝固するときにアモルファス化するなどして耐蝕性が向上すること、などを意味する。また、表面改質された面は、単に表面粗さが小さくなるだけではなくて、凹凸自体もなだらかで滑らかな形状となる。
本発明の三次元形状の積層造形物の製造方法によれば、積層造形物の製造途中において、粉末層を敷く前の焼結層に電子ビームを照射する工程を含むことで、金属粉末をレーザビームで焼き付けて形成される焼結層の表面にできた凹凸を電子の衝突によって一瞬にして溶かして凹凸が軽減された滑らかな面に形成することができる。したがって、本発明の製造方法では、焼結層を積層することにより、累積的に焼結層の凹凸が大きくなることを抑制して最終製品の表面をなだらかで滑らかに形成することができる。また、本発明の製造方法を金型装置の製造に適用することによって積層造形物の製造途中において適宜のタイミングで電子ビームを照射する工程を含んでいるので、形状にもよるが、特定箇所だけに電子ビームが集中的に照射されて形状を損ねたり、局所的に電子ビームが照射されないというおそれを低減することができる。そして、キャビティ空間を成す面を滑らかに形成することが可能になり、キャビティ空間から成形品を容易に離型できる金型装置を製造可能になる。また、本発明の製造方法によって形成される積層造形物は、その表面に除去することが困難な鋭利な凹凸等が形成されることがなくなるので、必要に応じて電子ビームの照射によって平滑化された表面に対してミーリング加工などの各種切削加工や研磨加工などの各種研削加工を行なうことによって加工時間を増大させずに高い形状精度の積層造形物を得ることができる。
また、好ましくは、本発明の三次元形状の積層造形物の製造方法が、前記焼結体のうちの最新の前記焼結層に付着している焼結されていない前記金属粉末を除去したあと、前記電子ビームを前記最新の焼結層に照射して表面を改質する工程を、前記最新の焼結層が形成されたあとから新たな前記粉末層が敷かれる前までの間に毎回含むと良い。
本発明の三次元形状の積層造形物の製造方法によれば、新たに焼結層が形成される毎に、最新の焼結層に未焼結で付着している金属粉末を除去したあと、その最新の焼結層に電子ビームを照射する工程を含むことで、積層されるすべての焼結層の表面の凹凸を軽減して、焼結層が積み重ねられることで累積的に焼結層の表面の凹凸が徐々に大きくなることを抑制して、最終製品の表面を滑らかに形成することができる。
また、好ましくは、本発明の三次元形状の積層造形物の製造方法が、前記焼結体の外表面を切削加工する工程または研削加工する工程のうちの少なくともいずれか一方の工程を、前記積層造形物の製造途中に含むと良い。
本発明の三次元形状の積層造形物の製造方法によれば、積層造形物の製造途中において、積層造形物の表面に対してミーリング加工などの各種切削加工や研磨加工などの各種研削加工を行うようにすれば、最終製品の表面を滑らかに仕上げることができる。
上記目的を達成するために、本発明の三次元形状の積層造形物の製造装置では、金属粉末からなる粉末層の所定箇所にレーザビームを照射するレーザビーム照射装置と、前記レーザビームを照射された箇所の前記金属粉末が焼結して形成された焼結層の上に新たな粉末層を敷く粉末材料供給装置と、を含み、前記新たな粉末層の所定箇所に前記レーザビームを照射することで照射された箇所の前記金属粉末を焼結させて下層の焼結層と接合する新たな焼結層を形成することを繰り返すことで複数の前記焼結層を積層して一体となる焼結体からなる三次元形状の積層造形物の製造装置であって、最新の前記焼結層が形成されたあとに前記焼結体のうちの最新の前記焼結層に付着している焼結されていない前記金属粉末を除去する粉末材料除去装置と、前記粉末材料除去装置で未焼結の前記金属粉末を除去したあとに希ガスの雰囲気の中でアノード電極にプラズマを生成することで発生する電子ビームを前記焼結体の最新の前記焼結層に照射して表面を改質する電子ビーム照射装置と、を含むことを特徴とする。
ここで、本発明で利用する電子ビーム照射装置は、電子ビームの照射方式として大面積照射方式を採用し、チャンバと、真空装置と、希ガス供給装置と、電源装置を含む電子ビーム発生装置とを含む。チャンバは、台座を含む焼結体を内部に収容することができる耐真空構造の容器である。真空装置は、密閉されたチャンバの内部を真空に近い状態にする手段である。真空装置は、真空ポンプによってチャンバの中の空気を抜く、いわゆる真空引きによりチャンバ内を減圧する。真空ポンプは、焼結体に電子ビームを照射している間、チャンバを排気し、真空に近い状態を維持している。希ガス供給装置は、チャンバ内に希ガスを供給する手段である。希ガス(不活性ガス)は、長周期表第18族元素であるヘリウム,ネオン,アルゴン,クリプトン,キセノン,ラドンを示す。電子ビームによる表面改質で実績のある希ガスは、他の希ガスに比べて大気中に多く存在する点で安全性が高いとされているアルゴンガスである。電子ビーム発生装置は、電子銃であるカソード電極と、環状のアノード電極と、被照射体となる焼結体に通電するためのテーブル(コレクタ)と、磁場を形成するためのソレノイドを含んでなる。台座を含む焼結体を載せるテーブルはチャンバにグランドラインでアースされている。また、テーブルと通電する被照射体とカソード電極の両極間に電圧パルスを印加することで電子ビームが発生する。また、アノード電極は、照射した電子が散乱しないように、電子を収束させるためのプラズマを発生する機能を有しており、カソード電極とアノード電極の間にプラズマ発生用電源装置が設けられている。
そうした電子ビーム照射装置による電子ビームの照射方法は、つぎの通りである。まず、清浄なチャンバの内部を真空引きして希ガスを供給する。つぎに、ソレノイドで磁場を形成しアノード電極に所定の電圧パルスを印加して環状のアノード電極の環内にプラズマを生成する。そして、カソード電極とコレクタとの間に電圧パルスを印加して電子ビームを発生させる。数回の電子ビームの照射の後でチャンバの中に残留する滓を除去する。
本発明の三次元形状の積層造形物の製造装置によれば、焼結層を形成したあとに、粉末材料除去装置で未焼結の金属粉末を除去してから、希ガスの雰囲気の中でアノード電極にプラズマを生成することで発生する電子ビームを焼結体のうちの最新の焼結層に照射する電子ビーム照射装置を含むことで、金属粉末をレーザビームで焼き付けて形成される焼結層の表面にできた凹凸を一瞬にして溶かして凹凸が軽減された滑らかな面に形成することができる。したがって、本発明の製造装置では、高い形状精度を得るために焼結層を可能な限り薄くして成形する場合であっても、薄い焼結層が積み重ねられることで累積的に焼結層の表面の凹凸が成形後に容易に除去できない程度に残留することを防いで最終製品の表面を滑らかに仕上げることができる。そのため、本発明の製造装置では、特に、金型装置の製造に適用すれば、キャビティ空間を成す面を滑らかに形成することが可能になり、キャビティ空間から成形品を容易に離型できる金型装置を製造可能になる。また、本発明の製造装置によって形成される積層造形物は、その表面に除去することが困難な鋭利な凹凸等が形成されることがなくなる。また、ミーリング加工などの各種切削加工や研磨加工などの各種研削加工を行うことによって形状をより高い形状精度に仕上げることが可能である。特に、成形後に工具を使うことができない狭い溝や曲がった穴を有する積層造形物の場合でも、成形中に適宜のタイミングで上記切削加工や上記研削加工を行なうことによって所望の形状精度と面粗さを有する積層造形物を得ることが容易になる。
また、好ましくは、本発明の三次元形状の積層造形物の製造装置が、前記焼結体の外表面を切削加工する装置または研削加工する装置のうちの少なくともいずれか一方の装置を含むと良い。
本発明の三次元形状の積層造形物の製造装置によれば、積層造形物の表面に対してミーリング加工などの各種切削加工または研磨加工などの各種研削加工を行う装置のうちのどちらか一方の装置またはそれら両方の装置を含むので、焼結層を積層して造形する製造過程で適時に適当な切削加工または研削加工を行うことができる。
本発明の三次元形状の積層造形物の製造方法およびその製造装置によれば、粉末層を敷く前に焼結層の表面に電子ビームを照射することで、粉末層が敷かれる面の凹凸を軽減して滑らかな面に形成しておくことで、最終製品となる積層造形物の外表面を表面粗さが細かく、凹凸が滑らかな面に形成することが可能になる。
本発明の積層造形物の製造装置の概略図であって、粉末層を敷く工程A(粉末材料供給装置)、焼結層を形成する工程B(レーザビーム照射装置)、未焼結の粉末材料を除去する工程C(粉末材料除去装置)、および、焼結層の表面を改質する工程D(電子ビーム照射装置)を含む本発明の積層造形物の製造装置を示す概略図である。 本発明の積層造形物の製造装置に含まれる各種装置の概略図であって、(a)粉末材料供給装置、(b)レーザビーム照射装置、(c)粉末材料除去装置、および、(d)電子ビーム照射装置を含む本発明の積層造形物の製造装置を示す概略図である。 本発明の積層造形物の製造装置の概略図であって、機台上のチャンバ内に(a)粉末材料供給装置、(b)レーザビーム照射装置、(c)粉末材料除去装置、および、(d)電子ビーム照射装置を含んだ実施の態様で示される本発明の積層造形物の製造装置を示す概略図である。 本発明の積層造形物の製造装置の概略図であって、切削加工装置または研削加工装置のうちのいずれか一方またはそれら両方を含んだ実施の態様で示される本発明の積層造形物の製造装置を示す概略図である。 本発明の積層造形物の製造装置を示す概略図であって、別の実施の態様を示す概略図である。
本発明の三次元形状の積層造形物の製造方法および製造装置の実施の形態について、図1ないし図5を参照しながら以下に説明する。
本発明の三次元形状の積層造形物の製造装置1は、台座9dまたは焼結層9bの上に金属粉末2からなる粉末層9cを敷くための粉末材料供給装置20と、粉末層9cの所定箇所にレーザビーム30aを照射するためのレーザビーム照射装置30と、最新の焼結層9bに未焼結の状態で付着または堆積している金属粉末2を除去するための粉末材料除去装置40と、焼結層9bに電子ビーム50aを照射するための電子ビーム照射装置50と、を含む。
粉末材料供給装置20は、最初は台座9dの上に粉末層9cを敷き、それ以外は最新の焼結層9bの上に粉末層9cを敷く。粉末材料供給装置20は、台座9dまたは最新の焼結層9bの上に、金属粉末2からなる粉末層9cを所定の厚み寸法でしくことが出来る各種手段を適宜採用すれば良い。
レーザビーム照射装置30は、レーザビーム発振装置31と、発振されるレーザビーム30aを粉末層9cの所定箇所に走査しながら照射するためのレーザビーム操作装置32と、それらを制御するレーザビーム制御装置33とを含む。
レーザビーム走査装置32は、ガルバノミラー32aと、レーザビーム30aをX軸方向とY軸方向にそれぞれ走査するためにガルバノミラー32aの反射方向を変更するX軸方向移動用の第1モータ32bとY軸移動用の第2モータ32cと、を含む。ガルバノミラー32aは、X軸方向とY軸方向が相互に直交する2つの反射鏡を相対的に配置して、X軸方向用反射鏡の角度を調整する第1移動モータとY軸方向用反射鏡の角度を調整する第2移動モータを含んでも良い。また、レーザビーム30aの走査手段は、反射鏡による走査手段以外にも、レーザビーム発振装置31をX軸方向とY軸方向に移動させる手段としても良い。また、第1モータ32bとY軸移動用の第2モータ32cは、モータ駆動に限らず、電動式や油圧式や空圧式などの各種駆動機構を適宜に搭載すれば良い。
レーザビーム制御装置33は、NCプログラムに基づき、レーザビーム発振装置31や、レーザビーム走査装置32のガルバノミラー32aの反射角度を制御する。レーザビーム30aを平面上の所定の経路で走査させるための少なくとも同時水平2軸方向の相対移動を制御するためのプログラムは、例えば、三次元CADで設計した立体形状のデータを二次元CAMに入力し、積層方向にスライスして複数の平面形状のデータを作成してNCプログラムに変換されることで生成される。
粉末材料除去装置40は、焼結層9bが形成されたあと焼結されていない状態で焼結層9bに付着または焼結層9bの上に堆積した金属粉末2をブロアーの風で吹き飛ばすか、または、吸引するかして除去する。また、その除去装置40は、そうした金属粉末2をハケやブラシなどを作動させて弾き飛ばす装置としても良い。また、特に、1つのチャンバ51内でレーザビーム30aによる焼結と電子ビーム50aによる表面改質とを連続して行なう構成である場合、その除去装置40は、吹き飛ばした金属粉末2や弾き飛ばした金属粉末2を吸引するなどして回収する装置を含むことが好ましい。なお、吸引や回収された金属粉末2は、材料供給装置20に戻されて、再び粉末層9cとして再利用するように構成を変形することができる。
電子ビーム照射装置50は、大面積照射方式であって、主にチャンバ51と、希ガス供給装置52と、真空装置53と、電源装置を含む電子ビーム発生装置54、移動装置70とを含む。
電子ビーム照射装置50は、大面積照射方式であって、主にチャンバ51と、希ガス供給装置52と、真空装置53と、電源装置を含む電子ビーム発生装置54と、移動装置70とを含む。
チャンバ51は、電子ビーム50aを照射する際に、台座9dと焼結層9bからなる焼結体9aを被照射体として収容する手段であって、耐真空構造である。チャンバ51は、電子ビーム50aを照射するときに、機台10の上に被せられても良い。また、チャンバ51は、例えば、図3や図4で示す実施の態様のように、チャンバ51内に各種装置を内蔵するようにして、機台10の上に常時設置されても良い。
真空装置53は、密閉されたチャンバ51の中を真空に近い状態にする手段である。真空装置53は、真空ポンプ53aによってチャンバ51の中の空気を抜く、いわゆる真空引きをしてチャンバ51の中を減圧する。チャンバ51の中の空気を抜いた後は、流量調整弁53b,53cを絞ってチャンバ51の中の真空に近い状態を保持する。また、真空装置53は、チャンバ51の中を浄化する手段を兼用する。真空装置53は、電子ビーム50aを照射している間稼働してチャンバ51のガスを排出し、チャンバ51の中を真空に近い状態に維持している。真空装置53は、チャンバ51のガスを排出しているときに、浮遊する材料の滓をチャンバ51から吸い出す。
希ガス供給装置52は、チャンバ51の中にプラズマを生成するために必要な希ガスを供給する手段である。希ガス(不活性ガス)は、長周期表第18族元素であるヘリウム,ネオン,アルゴン,クリプトン,キセノン,ラドンを示す。本発明の実施の形態では、不活性ガスとして比較的安全で入手しやすいアルゴンガスを使用している。希ガス供給装置52は、液化アルゴンを封入したボンベ52aと、チャンバ51に接続する配管と、バルブ52bと、を含んでなる。電子ビーム照射装置50は、チャンバ51の中のガス圧を0.03Pa〜0.1Paにすることができるように設計されると良い。
電子ビーム発生装置54は、電子銃であるカソード電極54aと、環状のアノード電極54bと、被照射体となる焼結体9aに通電するコレクタ54cと、磁場を形成するソレノイド54dと、を含んでなる。図で示されている実施の態様では、コレクタ54cは、昇降装置73のテーブル73aである。テーブル73aは、チャンバ51にグランドライン54eでアースする。
カソード電極54aとテーブル73aに通電する焼結体9aとの両極間に電子ビーム50aを発生させるための電圧パルスを印加する高圧電源を含む電子ビーム発生用電源装置54fが設けられる。また、カソード電極54aとアノード電極54bとの間にプラズマ発生用電源装置54gが設けられる。スイッチ54hは、カソード電極54bの電源の接続を切り換える。カソード電極54aは、断面円形の基盤にチタンでなる多数の針状の突起が設けられている。アノード電極54bは、カソード電極54aの断面積より大きい内径を有するリング形状をしている。実施の形態の電子ビーム照射装置50は、例えば、カソード電極54aの直径が90mmφで、アノード電極54bの内径が140mmφである。アノード電極54bは、円環内に比較的存在時間の短いプラズマを生成する。プラズマの電離層は、カソード電極54aから放出される電子を収束する。
移動装置70は、水平1軸方向と、水平1軸方向(X軸)に直交する他の水平1軸方向(Y軸)と、鉛直方向(Z軸)と、に被照射体となる焼結体9aを移動させる手段である。移動装置70は、X軸方向に移動する第1移動体71と、Y軸方向に移動する第2移動体72と、Z軸方向に上下移動する昇降装置73と、を備える。図に示す実施の形態の移動装置70では、第1移動体71の上に第2移動体72が搭載され、第2移動体72の上に昇降装置73が設置される。昇降装置30の上に被照射体となる焼結体9aを設置するためのテーブル73が設けられる。なお、各軸方向は、例えば、X軸方向が図の左右方向、Z軸方向が図の上下方向、そして、Y軸方向が図の左右方向に垂直かつ上下方向にも垂直な方向として説明する。
第1移動体71は、案内軸となる第1ガイドレール71aと案内軸受となる第1ガイドブロック71bなどからなるガイド部材と、図示しないモータなどの駆動源によってX軸方向に移動させても良い。第2移動体72は、案内軸となる第2ガイドレール72aと案内軸受となる第2ガイドブロック72bなどからなるガイド部材と、図示しないモータなどの駆動源によってY軸方向に移動させても良い。第1移動体71と第2移動体72は、図示しない移動制御装置で制御される。昇降装置73は、図示しないジャッキ装置などの昇降部材と、図示しないモータ等の駆動源によってZ軸方向に移動させても良い。昇降装置73は、第1移動体71と第2移動体72を制御する前述の移動制御装置で制御するようにすることができる。各駆動源は、モータ駆動に限らず、電動式や油圧式や空圧式などの各種駆動機構を適宜に搭載すれば良い。また、移動装置70は、粉末材料供給装置20、レーザビーム照射装置30、および、粉末材料除去装置40で、焼結体9aを移動する移動装置として共用しても良い。また、移動装置70を制御する数値制御装置は、三次元CADで設計した立体形状のデータを二次元CAMに入力し、積層方向にスライスして複数の平面形状のデータを作成して生成されるNCプログラムを利用することもできる。
電子ビーム照射装置50は、密閉されたチャンバ51の中を真空に近い状態にする。ソレノイド54dを励起してチャンバ51の中のカソード電極54aと被照射体となる焼結層9aとの間の加速空間に磁場を形成する。カソード電極54aと焼結体9aとの間に形成される磁場によって、カソード電極54aから放出される電子が加速空間で要求される速度まで加速される。アノード電極54bの円環の中にプラズマを生成するために必要な希ガスを供給する。カソード電極54aから放出される電子は、プラズマ空間で収束されて焼結体9aの最新の焼結層9bの被照射面となる上面に到達する。大面積照射方式は、粒子線束の断面積が大きく比較的低エネルギ密度で大きな電流の電子ビーム50aを照射する。大面積照射方式では、電子ビーム50aが低エネルギ密度であるので、焼結体9aの最新の焼結層9bを表面から数μmを超えて侵食させない。そのため、最新の焼結層9bの上面範囲を所定ピッチずつずらしながら照射することになるが、その際に、すでに改質されている表面とこれから電子ビームが照射される表面が部分的に重なるよう、すなわち改質されない面または改質が不十分な面ができないよう電子ビーム50aを重畳的に照射して、より均一な改質を行うようにすると良い。
そうした三次元形状の積層造形物の製造装置1は、電子ビーム照射装置50のチャンバ51を機台10の上に配置し、チャンバ51の中に、粉末材料供給装置20と、レーザビーム照射装置30と、粉末材料除去装置40と、電子ビーム照射装置50と、を含み、チャンバ51内の機台10の上に各装置で共有して使用する移動装置70を配置して、その移動装置70の昇降テーブル73aの上に台座9dを載置しても良い(図3)。また、昇降装置73は、図示省略される枠体の中に配置されて、昇降テーブル73aを枠体の中で昇降自在に配置しても良い。それで、粉末層9cを形成する際には、昇降テーブル73aを粉末層9cの寸法だけ下降させて、台座9dもしくは最新の焼結層9bの上に材料供給装置20で金属粉末2を蒔き、図示省略される均し装置で所定の厚みの粉末層9cを形成するようにしても良い。
そうした製造装置1では、つぎのような本発明の三次元形状の積層造形物の製造方法が行われる。テーブル73の上には、最初に台座9dが固定されている。例えば、その台座9dは、製造したい積層造形物9が金型装置であれば、金型装置の一部となる。まず、(A)本発明の製造装置1の粉末材料供給装置20が、金属粉末2からなる粉末層9cを台座9dの所定の箇所にかつ所定の厚み寸法で敷く。(B)本発明の製造装置1のレーザビーム照射装置30が、粉末層9cの所定の箇所にレーザビーム30aを走査しながら照射して、所定の箇所にある金属粉末2を焼結して下層の台座9dに接合する焼結層9bを形成する。そのとき、形成された焼結層9bの上面は、レーザビーム30aで金属粉末2が焼き付けられた状態であるため、例えば、金型装置であれば、成形品の離型のときに引っ掛かりを生じる恐れのある凹凸が残っている。(C)本発明の製造装置1の粉末材料除去装置40が、未焼結の状態で焼結層9bの上に付着または堆積していた金属粉末2を除去する。そして、(D)本発明の製造装置1の電子ビーム照射装置50が、台座9dと焼結層9bとからなる焼結体9aをチャンバ51で密封して、希ガスの雰囲気の中でアノード電極54bにプラズマを生成することで発生する電子ビーム50aを焼結体9aの最新の焼結層9bに照射する。電子ビーム50aを照射されたあとの焼結層9bの上面は、例えば、金型装置であれば、成形品の離型のときに引っ掛かりを生じることがない程度にまで、その上面の凹凸が小さくなる。つぎからは、台座9dに代えて新たな焼結層9bに対して、これらの工程を繰り返すことで台座9dの上に複数の焼結層9bを積層して一体となる焼結体9aからなる三次元形状の積層造形物9を形成する。
ここで、(C)粉末材料2の除去工程と(D)電子ビーム50aの照射工程は、焼結層9bを積層して造形する製造過程で適時に実施されれば良く、例えば、前述のように焼結層9bを形成する毎に毎回実施しても良いし、例えば、複数の焼結層9bを形成する毎に間を置いて実施しても良い。
また、本発明の三次元形状の積層造形物の製造装置1は、焼結体9aの表面に対してミーリング加工などの各種切削加工または研磨加工などの各種研削加工を行う装置のうちのどちらか一方またはそれら両方からなる装置60を含んでも良い。その製造装置1は、切削および/または研削加工の装置60の切削工具または研削工具61が取り付けられている主軸の位置まで、例えば、図4や図5に示す別の実施の態様のように、第1ガイドレール71aを延長してX軸方向の第1移動体71を移動させて、焼結体9aを移動させてから加工する構成にしても良い。また、その際、図4や図5に示す実施の態様のように、チャンバ51に開閉扉51aを設けて、機台10の上であって、チャンバ51の外部に切削加工および/または研削加工の装置60を配置しても良い。切削または研削の工具61を取り付けた主軸は、工具61を回転する回転駆動装置を含み、機台10に取り付けられたコラムにZ軸方向に上下移動自在に取り付けられても良い。また、その主軸は、移動装置70の昇降装置73で焼結体9aをZ軸方向に上下移動させれば、主軸用のZ軸方向の駆動装置を省くこともできる。また、切削および/または研削加工の装置60には、切削屑等を除去する装置を含んでも良い。
そうした製造装置1であれば、焼結層9bを積層して造形する製造過程で適時に適当な切削加工または研削加工を行って形状を整えることもができる。もちろん、切削加工または研削加工を行う工程は、焼結層9bを形成する毎に毎回実施しても良いし、複数の焼結層9bを形成する毎に間を置いて実施しても良い。また、切削加工または研削加工を行う工程は、焼結層9bに電子ビーム50aを照射する工程のあとに毎回あるいは所定の回数毎に実施しても良い。
また、本発明の三次元形状の積層造形物の製造装置1は、図5に示す別の実施の態様のように、(A)粉末材料2を供給して粉末層9cを形成し、(B)粉末層9cにレーザビーム30aを照射して焼結層9bを形成し、そして、(C)焼結層9bに付着する未焼結の粉末材料2を除去する作業をまとめて行う作業領域と、(D)焼結層9bの表面に電子ビーム50aを照射して表面改質を行う作業領域と、そして、必要に応じて焼結体9aの表面を切削加工や研削加工を行う作業領域と、に分けて、各装置を配置するとともに、移動装置70の移動体71のガイドレール71aを機台10の上の各作業領域にわたって敷設することで、移動装置70に載置した焼結体9aがそれら作業領域の間を移動できるようにしても良い。また、本発明の三次元形状の積層造形物の製造装置1は、図5に示す別の実施の態様のように、移動装置70を各装置で共有するようにしても良い。例えば、電子ビーム照射装置50のチャンバ51内をより清浄に保つ必要がある場合には、電子ビーム照射装置50を機台10の上に単独で配置することが可能になって、未焼結の金属粉末2がチャンバ51内に入り込まないようにすることもできる。図5に示す実施の態様以外にも、作業領域を細分化しても良いし、作業領域を共有する装置の組合せを適宜変更しても良い。また、図5に示す実施の態様以外にも、移動装置70を回転テーブルの上に載置して、作業領域を移動する手段を用いても良いし、適宜に別の移動する手段を用いて良い。
本発明の三次元形状の積層造形物の製造方法およびその製造装置は、金属加工の技術分野において広く適用される。特に、本発明の三次元形状の積層造形物の製造方法およびその製造装置は、金型装置などのように滑らかで、細かい表面粗さで、そして、凹凸がゆるやかな面加工が求められる際に適用される。
1 積層造形物の製造装置
2 金属粉末材料
9 積層造形物
9a 焼結体
9b 焼結層
9c 粉末層
9d 台座
10 機台
20 粉末材料供給装置
30 レーザビーム照射装置
30a レーザビーム
31 レーザビーム発振装置
32 レーザビーム走査装置
32a ガルバノミラー
32b X軸方向移動用の第1モータ
32c Y軸方向移動用の第2モータ
33 レーザビーム制御装置
40 粉末材料除去装置
50 電子ビーム照射装置
50a 電子ビーム
51 チャンバ
52 希ガス供給装置
52a 希ガスを封入したボンベ
52b バルブ
53 真空装置
53a 真空ポンプ
53b 流量調整弁
53c 流量調整弁
54 電子ビーム発生装置
54a カソード電極
54b アノード電極
54c コレクタ
54d ソレノイド
54e グランドライン
54f 電子ビーム発生用電源装置
54g プラズマ発生用電源装置
54h スイッチ
60 切削および/または研削加工の装置
61 切削工具または研削工具
70 XYテーブル
71 X軸方向に移動する第1移動体
71a 第1ガイドレール
71b 第1ガイドブロック
72 Y軸方向に移動する第2移動体
72a 第2ガイドレール
72b 第2ガイドブロック
73 昇降装置
73a テーブル

Claims (5)

  1. 金属粉末からなる粉末層の所定箇所にレーザビームを照射することで照射された箇所の前記金属粉末を焼結させて焼結層を形成し、前記焼結層の上に新たな前記粉末層を敷き、前記新たな粉末層の所定箇所に前記レーザビームを照射することで照射された箇所の前記金属粉末を焼結させて下層の焼結層と接合する新たな焼結層を形成し、これらの工程を繰り返すことで複数の前記焼結層を積層して一体となる焼結体からなる三次元形状の積層造形物の製造方法であって、前記焼結体のうちの最新の前記焼結層に付着している焼結されていない前記金属粉末を除去したあと、希ガスの雰囲気の中でアノード電極にプラズマを生成することで発生する電子ビームを前記最新の焼結層に照射して表面を改質する工程を、前記積層造形物の製造途中に含むことを特徴とする三次元形状の積層造形物の製造方法。
  2. 前記焼結体のうちの最新の前記焼結層に付着している焼結されていない前記金属粉末を除去したあと、前記電子ビームを前記最新の焼結層に照射して表面を改質する工程を、前記最新の焼結層が形成されたあとから新たな前記粉末層が敷かれる前までの間に毎回含むことを特徴とする請求項1に記載の三次元形状の積層造形物の製造方法。
  3. 前記焼結体の外表面を切削加工する工程または研削加工する工程のうちの少なくともいずれか一方の工程を、前記積層造形物の製造途中に含むことを特徴とする請求項1または2に記載の三次元形状の積層造形物の製造方法。
  4. 金属粉末からなる粉末層の所定箇所にレーザビームを照射するレーザビーム照射装置と、前記レーザビームを照射された箇所の前記金属粉末が焼結して形成された焼結層の上に新たな粉末層を敷く粉末材料供給装置と、を含み、前記新たな粉末層の所定箇所に前記レーザビームを照射することで照射された箇所の前記金属粉末を焼結させて下層の焼結層と接合する新たな焼結層を形成することを繰り返すことで複数の前記焼結層を積層して一体となる焼結体からなる三次元形状の積層造形物の製造装置であって、最新の前記焼結層が形成されたあとに前記焼結体のうちの最新の前記焼結層に付着している焼結されていない前記金属粉末を除去する粉末材料除去装置と、前記粉末材料除去装置で未焼結の前記金属粉末を除去したあとに希ガスの雰囲気の中でアノード電極にプラズマを生成することで発生する電子ビームを前記焼結体の最新の前記焼結層に照射して表面を改質する電子ビーム照射装置と、を含むことを特徴とする三次元形状の積層造形物の製造装置。
  5. 前記焼結体の外表面を切削加工する装置または研削加工する装置のうちの少なくともいずれか一方の装置を含むことを特徴とする請求項4に記載の三次元形状の積層造形物の製造装置。
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