JP2015030222A - バリアフィルムおよび有機エレクトロニクスデバイス - Google Patents

バリアフィルムおよび有機エレクトロニクスデバイス Download PDF

Info

Publication number
JP2015030222A
JP2015030222A JP2013162341A JP2013162341A JP2015030222A JP 2015030222 A JP2015030222 A JP 2015030222A JP 2013162341 A JP2013162341 A JP 2013162341A JP 2013162341 A JP2013162341 A JP 2013162341A JP 2015030222 A JP2015030222 A JP 2015030222A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
barrier layer
inorganic
inorganic barrier
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013162341A
Other languages
English (en)
Inventor
古川 学
Manabu Furukawa
学 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Holdings Corp filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP2013162341A priority Critical patent/JP2015030222A/ja
Publication of JP2015030222A publication Critical patent/JP2015030222A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】高いバリア性を有し、取り扱い性にも優れたバリアフィルム、およびこれを用いた有機エレクトロニクスデバイスの提供。【解決手段】バリアフィルム1は、基材フィルム11と、基材フィルム11の第一の面に積層した第一の無機バリア層12と、基材フィルム11の第二の面に積層した第二の無機バリア層13とを備える。第一の無機バリア層12および第二の無機バリア層13それぞれの表面における、レーザー光散乱方式のパーティクルスキャナで粒径0.5μm以上のパーティクルとして測定される凹凸の数は50個/cm2以上1000個/cm2以下である。バリアフィルム1の40℃90%RHにおける水蒸気透過度は10−4g/m2/day以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、バリアフィルムおよび有機エレクトロニクスデバイスに関する。
バリアフィルムは、水蒸気などのガスを通しにくいフィルムであり、食品、医薬品、電子部品の包装材料や産業資源などとして用いられている。
近年、有機ELディスプレイや有機薄膜太陽電池などの有機エレクトロニクス分野において、曲がるディスプレイや曲がる太陽電池の開発が行われており、リジッドなガラス基板をフレキシブルなバリアフィルムへ置き換えるニーズが存在する。
有機ELディスプレイや有機薄膜太陽電池に使用される有機分子は容易に水蒸気などのガスと反応し、機能を失活してしまうため、有機エレクトロニクス分野において使用されるバリアフィルムには従来にない非常に高いバリア性が要求されている。
バリアフィルムとしては、基材フィルム上にバリア層を成膜してバリア性を高めたものが採用されている。バリア層を成膜する方法としては、有機物または有機−無機ハイブリット層をウェットコーティング法によって形成する方法や、無機薄膜をドライコーティング法によって形成する方法が実施されている。
ドライコーティング法によって形成される無機薄膜の中でも、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素、酸化炭化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどからなる無機薄膜は、高い透明性と緻密な構造による高いバリア性を併せ持っている。
ドライコーティング法によって、高いバリア性を実現するバリア層を基材フィルム上へ形成する具体的な方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法などの、真空チャンバー内で成膜する方法が挙げられる。
有機エレクトロニクス分野で必要とされる非常に高いバリア性を達成するためには、バリア層の微小な破れ、すなわち成膜欠陥が最大の問題となっている。成膜欠陥は、空気中のほこりや基材フィルムのスリット粉などの微小異物が基材フィルムの成膜面に付着し、バリア膜の中に混入することで生じる。また成膜欠陥はバリア層の微小な割れやピンホールが原因となることもある。
バリア層の成膜欠陥を防止するため、種々の方法が提案されている。
例えば特許文献1には、マグネトロンスパッターリングされたバリヤー層およびフラッシュ蒸発されたアクリレート含有ポリマー層を含むバリヤースタックを有する基体を用いた封入ディスプレーデバイスが提案されている。
特許文献2には、有機層の上に無機層を積層した構造を含む積層体の製造方法であって、あらかじめ形成された硬化性を有する有機層を硬化させた直後に、硬化させた有機層上に無機層を形成する工程を含む積層体の製造方法が開示されている。
特表2003−532260号公報 特開2009−285643号公報
特許文献1〜2の方法は、基材フィルム上に有機平滑層と無機バリア層とを積層することで、無機バリア層の成膜欠陥の影響を減らそうとするものである。これらの方法においては、有機平滑層によって無機バリア層の成膜面を平滑化することができる。そのため、基材フィルムの表面に微小異物が付着していても、有機平滑層上に成膜される無機バリア層の成膜欠陥を低減することができるとされている。
しかし、かかる方法は、高いバリア性は得られるものの、積層数が増えることから成膜コストが高くなってしまい実用性が充分とはいえない。また、バリアフィルム表面の平滑性が高すぎて、ブロッキングが発生しやすい、巻取り時の巻き姿が悪くなる等、取り扱い性が良くない問題もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、高いバリア性を有し、取り扱い性にも優れたバリアフィルム、およびこれを用いた有機エレクトロニクスデバイスを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得た。
基材フィルムの両面にそれぞれ無機バリア層を成膜するとともに、該無機バリア層の表面における成膜欠陥数を特定の範囲内にする。これにより、有機エレクトロニクス分野で必要とされる高いバリア性を安定して得ることができ、ブロッキングの発生や巻取り時の巻き姿の悪化等の問題も防止できる。
本発明は、上記知見に基づくものであり、以下の態様を有する。
[1]基材フィルムと、前記基材フィルムの第一の面に積層した第一の無機バリア層と、前記基材フィルムの第二の面に積層した第二の無機バリア層とを備え、
前記第一の無機バリア層および前記第二の無機バリア層それぞれの表面における、レーザー光散乱方式のパーティクルスキャナで粒径0.5μm以上のパーティクルとして測定される凹凸の数が50個/cm以上1000個/cm以下であり、
40℃90%RHにおける水蒸気透過度が10−4g/m/day以下であることを特徴とするバリアフィルム。
[2]前記第一の無機バリア層の厚さおよび前記第二の無機バリア層の厚さがそれぞれ2μm以下である、[1]に記載のバリアフィルム。
[3]前記第一の無機バリア層を構成する無機材料と、前記第二の無機バリア層を構成する無機材料とが略同一であり、
前記第一の無機バリア層の厚さと、前記第二の無機バリア層の厚さとが略同一である、[1]または[2]に記載のバリアフィルム。
[4]有機エレクトロニクスデバイス用である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載のバリアフィルム。
[5]一対の基材と、有機エレクトロニクス素子とを備え、前記一対の基材の間に前記有機エレクトロニクス素子が封入された有機エレクトロニクスデバイスであって、
前記一対の基材の少なくとも一方が、[1]〜[3]のいずれか一項に記載のバリアフィルムであることを特徴とする有機エレクトロニクスデバイス。
本発明によれば、高いバリア性を有し、取り扱い性にも優れたバリアフィルム、およびこれを用いた有機エレクトロニクスデバイスを提供できる。
本発明の第一実施形態のバリアフィルムを模式的に示す概略断面図である。 本発明のバリアフィルムを用いた有機ELデバイスの一例を模式的に示す断面図である。 実施例でのバリアフィルムの水蒸気透過度の測定において作製した評価用セルを模式的に示す断面図である。
<バリアフィルム>
本発明のバリアフィルムは、基材フィルムと、前記基材フィルムの第一の面に積層した第一の無機バリア層と、前記基材フィルムの第二の面に積層した第二の無機バリア層とを備え、
前記第一の無機バリア層および前記第二の無機バリア層それぞれの表面における、レーザー光散乱方式のパーティクルスキャナで粒径0.5μm以上のパーティクルとして測定される凹凸の数が50個/cm以上1000個/cm以下であり、
40℃90%RHにおける水蒸気透過度が10−4g/m/day以下であることを特徴とする。
レーザー光散乱方式のパーティクルスキャナで粒径0.5μm以上のパーティクルとして測定される凹凸は、無機バリア層のバリア性を低下させる成膜欠陥である。「凹凸」は、凹部および凸部を包含する。
無機バリア層(第一、第二)の表面における前記凹凸数が1000個/cm超の場合には、バリアフィルムの40℃90%RHにおける水蒸気透過度が10−4g/m/day以下にならないおそれがある。
前記凹凸数が50個/cm未満の場合には、高いバリア性を得られるものの、バリアフィルムの表面が平滑になりすぎて、取り扱い上の不具合が生じるおそれがある。例えばバリアフィルム同士が重なった際にバリアフィルムの間でブロッキングを生じたり、バリアフィルムをロール状に巻き取った際にフィルムの間にエアーを噛んだりするためきれいに巻けないおそれがある。また、無機バリア層を設ける前に平滑層を新たに設ける、製造工程で高度なパーティクル管理を行うなど、前記凹凸数(成膜欠陥数)を低減するための対策にコストがかかってしまう。
前記第一の無機バリア層および前記第二の無機バリア層それぞれの表面における前記凹凸数は、100個/cm以上750個/cm以下が好ましく、200個/cm以上500個/cm以下がより好ましい。
従来、無機バリア層の成膜欠陥を測定する方法としては、光学顕微鏡、共焦点レーザー顕微鏡、光干渉式表面形状測定装置、原子間力顕微鏡などの各顕微鏡観察が汎用されている。しかしこれらはいずれも測定視野が狭く、成膜欠陥数をカウントするための作業が非常に煩雑であるという問題があった。
本発明では、レーザー光散乱方式のパーティクルスキャナを用いて、無機バリア層表面の0.5μm以上のパーティクル数を検出している。レーザー光散乱方式のパーティクルスキャナの測定原理は、レーザー光を測定試料(本発明ではバリアフィルム)の表面に照射し、該表面から発生する散乱光を検出し、パーティクル(異物)の大きさおよび数をカウントするというものである。この測定方法は、前記の他の方法と比較して、一度の測定で測定できる測定面積が大きく、測定時間が短い利点がある。
本発明のバリアフィルムは、40℃90%RHにおける水蒸気透過度が10−4g/m/day以下である。かかる水蒸気透過度であれば、有機エレクトロニクス分野において使用されるバリアフィルムに要求されるバリア性を充分に満足する。
前記水蒸気透過度は、10−5g/m/day以下が好ましく、10−6g/m/day以下がより好ましい。前記水蒸気透過度は低いほど好ましく、その下限は特に限定されない。
本発明のバリアフィルムの水蒸気透過度の測定にはカルシウム腐食法が採用される。カルシウム腐食法によれば、1g/m/day〜10−6g/m/dayの水蒸気透過度を測定できる。
カルシウム腐食法の原理は以下のとおりである。
測定対象のバリアフィルム上にカルシウム層を任意の膜厚で形成するとともに、該カルシウム層の露出面を、水蒸気を10−6g/m/day以上透過しない膜(Al膜等)で被覆する。カルシウム層のカルシウムはバリアフィルムを透過してきた水と反応し、反応部分のカルシウムは水酸化カルシウムとなり白色になる。白色になった部分の面積がバリアフィルムを透過した水分量と対応し、白色になった部分の面積の単位時間当たりの増加分が水蒸気透過度となる。
カルシウム腐食法による水蒸気透過度の測定方法については後述の実施例で詳しく説明する。
以下、本発明のバリアフィルムについて、添付の図面を参照し、実施形態を示して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態のバリアフィルムを示す概略断面図である。
本実施形態のバリアフィルム1は、基材フィルム11と、基材フィルム11の一方の表面(第一の面)に積層した第一の無機バリア層12と、基材フィルム11の他方の表面(第二の面)に積層した第二の無機バリア層13とを備える。
[基材フィルム]
基材フィルム11は、樹脂によって形成された樹脂フィルムである。
樹脂フィルムを形成する樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、環状ポリオレフィン等のポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリアクリロニトリル樹脂、アセタール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルサルファイドなどが挙げられる。
樹脂には、可塑剤、酸化防止剤、老化防止剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、滑剤、着色顔料等の添加剤が配合されていてもよい。
基材フィルム11は、単層フィルムでも多層フィルムでもよい。
基材フィルム11の表面には火炎処理、プラズマ処理、コロナ処理、酸処理、アルカリ処理、サンドブラスト処理、微細凹凸付与等の表面処理が施されていてもよい。
[第一の無機バリア層、第二の無機バリア層]
第一の無機バリア層12、第二の無機バリア層13はそれぞれ無機材料によって形成されたバリア層である。
これらの無機バリア層を形成する無機材料としては、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属酸化窒化物、金属硫化物、金属炭化物、金属酸化炭化物等が挙げられる。これらの無機材料における金属としては、Si、Al、In、Sn、Zn、Ti、Cu、Ce等が挙げられる。これらの無機材料はいずれか1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
無機バリア層を形成する無機材料としては、コストの点で、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素(SiON)、酸化炭化ケイ素(SiOC)等が好ましい。中でも、バリアフィルム1が、着色がなく透明性に優れたものとなる点で、SiONが特に好ましい。
第一の無機バリア層12を構成する無機材料(以下、第一の無機材料ともいう。)と、第二の無機バリア層13を構成する無機材料(以下、第二の無機材料ともいう。)とは同じでも異なってもよい。
バリアフィルム1においては、第一の無機材料と、第二の無機材料とが略同一であることが好ましい。
例えば、第一の無機材料が単一の元素からなる場合は、第二の無機材料が、第一の無機材料を構成する元素と同一の元素からなることが好ましい。
第一の無機材料が複数の元素からなる場合は、第二の無機材料が、第一の無機材料を構成する複数の元素と同一の複数の元素からなり、かつ第二の無機材料中の各元素の含有量が、第一の無機材料中の各元素の含有量の±10原子%の範囲内であることが好ましい。
第一の無機材料と、第二の無機材料とが略同一であると、バリアフィルム1がカールの発生しにくいものとなる。カールを防止できれば、バリアフィルム1に他のフィルムを貼り合わせたりさらなる機能層を積層する際のハンドリングが容易になる。
第一の無機バリア層12の厚さ、第二の無機バリア層13の厚さはそれぞれ、2μm以下であることが好ましく、1.5μm以下がより好ましく、1.0μm以下がさらに好ましい。各厚さが2μm以下であると、バリアフィルム1の製造に要する材料費を低減できる。また、第一の無機バリア層12、第二の無機バリア層13それぞれの成膜に要する時間を低減できる等、生産性も向上する。そのため、製造コストを下げることができる。
第一の無機バリア層12の厚さ、第二の無機バリア層13の厚さの下限は特に限定されないが、0.25μm以上が好ましく、0.5μm以上がより好ましい。各厚さが0.5μm以上であると、バリアフィルム1の40℃90%RHにおける水蒸気透過度が10−4g/m/day以下となりやすい。
第一の無機バリア層12の厚さと、第二の無機バリア層13の厚さとは同じでも異なってもよい。
バリアフィルム1においては、第一の無機バリア層12の厚さと、第二の無機バリア層13の厚さとが略同一であることが好ましい。例えば第二の無機バリア層13の厚さが、第一の無機バリア層の厚さの±10%の範囲内であることが好ましい。
第一の無機バリア層12の厚さと、第二の無機バリア層13の厚さとが略同一であると、バリアフィルム1がカールの発生しにくいものとなる。カールを防止できれば、バリアフィルム1に他のフィルムを貼り合わせたりさらなる機能層を積層する際のハンドリングが容易になる。
カール防止の観点から、バリアフィルム1においては、第一の無機材料と第二の無機材料とが略同一であり、かつ第一の無機バリア層12の厚さと第二の無機バリア層13の厚さとが略同一であることが特に好ましい。
[製造方法]
バリアフィルム1は、基材フィルム11の一方の面に第一の無機バリア層12を成膜し、他の面に第二の無機バリア層13を成膜することにより製造できる。
第一の無機バリア層12、第二の無機バリア層13それぞれの成膜方法は、特に限定されず、無機薄膜の成膜方法として公知の方法が利用できる。緻密な構造の膜が形成でき、高いバリア性を得やすい点で、物理的蒸着法(真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法)、化学的蒸着法(熱CVD法、プラズマCVD法、触媒CVD法)などのドライコーティング法が好ましい。中でも、プラズマCVD法が特に好ましい。
第一の無機バリア層12の成膜と、第二の無機バリア層13の成膜とは、同時に行ってもよく、順次行ってもよい。
第一の無機バリア層12および第二の無機バリア層13の表面における前記凹凸の数(個/cm)は、成膜面(基材フィルム11の第一の面や第二の面)の表面粗さ等によって調整できる。例えば成膜面の表面粗さが小さいほど、前記凹凸の数が少なくなる傾向がある。
バリアフィルム1の40℃90%RHにおける水蒸気透過度は、前記凹凸の数、第一の無機バリア層12、第二の無機バリア層13それぞれの成膜方法、各無機バリア層を構成する無機材料、各無機バリア層の厚さ等によって調整できる。例えば前記凹凸の数が少ないほど、前記水蒸気透過度が小さくなる傾向がある。
以上、第一実施形態を示して本発明のバリアフィルムを説明したが、本発明のバリアフィルムはこれらの実施形態に限定されない。上記実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
例えば、本発明のバリアフィルムにおいては、基材フィルムと第一の無機バリア層との間や、基材フィルムと第二の無機バリア層との間に、機能層を設けてもよい。また、第一の無機バリア層や第二の無機バリア層の上に、機能層を設けてもよい。機能層としては、例えば、密着性向上層、平滑層、屈折率調整層、導電層などが挙げられる。
(作用効果)
本発明のバリアフィルムは、1つの無機バリア層がある程度多くの成膜欠陥を有している(前記凹凸数が50個/cm以上)にもかかわらず、40℃90%RHにおける水蒸気透過度が10−4g/m/day以下という高いバリア性を発揮する。
これは、基材フィルムの両面に無機バリア層が積層していることにより、以下の理由から、バリア性が飛躍的に向上するためと考えられる。すなわち、第一の無機バリア層の成膜欠陥がある位置と、第二の無機バリア層の成膜欠陥がある位置とが一致することはないか、一致してもその数は多くない。例えば第一の無機バリア層の成膜欠陥を成膜欠陥Aとし、第二の無機バリア層の成膜欠陥を成膜欠陥Bとする。成膜欠陥Bは、成膜欠陥Aに対応する位置(成膜欠陥Aから最短距離にある位置)には存在しない蓋然性が高い。そのため、成膜欠陥Aからバリアフィルム内にガス(水蒸気等)が侵入しても、バリアフィルム内を最短距離でガスが透過することは第二の無機バリア層によって阻止される。成膜欠陥Aから、成膜欠陥Aに対応する位置にない成膜欠陥Bへガスが透過することはあるが、最短距離でガスが透過する場合に比べて、ガスの透過速度は遅くなる。成膜欠陥Bからガスが侵入した場合も同様である。そのため、成膜欠陥A、Bがそれぞれある程度多く存在しても、高いバリア性が達成されると考えられる。
また、本発明のバリアフィルムは、無機バリア層がある程度多くの成膜欠陥を有するために、取り扱い性も良好である。例えばバリアフィルム同士が重なった際にバリアフィルムの間でブロッキングが発生しにくい。また、バリアフィルムをロール状に巻き取った際にフィルムの間にエアーが噛んで巻き姿が不良になる可能性が低い。
また、従来は、無機バリア層の成膜欠陥数を高度に(例えば30個/cm以下)に低減し、基材フィルムの片面側の無機バリア層で充分なバリア性を達成するために、無機バリア層を設ける前に平滑層を設けるなどの対策を行っていた。これに対し本発明では、このような対策を行わなくても充分に高いバリア性を達成でき、製造コストを低減できる。
したがって、本発明のバリアフィルムは、実用性に優れたものである。
本発明のバリアフィルムは、40℃90%RHにおける水蒸気透過度が10−4g/m/day以下という高いバリア性を有することから、かかるバリア性が要求される用途に好適に用いられる。このような用途としては、例えば、有機エレクトロニクスデバイス、液晶デバイス、電子ペーパーデバイス等が挙げられる。本発明のバリアフィルムは、特に、有機エレクトロニクスデバイス用として有用である。
ただし本発明のバリアフィルムの用途はこれらに限定されるものではなく、水蒸気等に対するバリア性が要求される各種用途に用いることができる。
<有機エレクトロニクスデバイス>
本発明の有機エレクトロニクスデバイスは、一対の基材と、有機エレクトロニクス素子とを備え、前記一対の基材の間に前記有機エレクトロニクス素子が封入された有機エレクトロニクスデバイスであって、
前記一対の基材の少なくとも一方が、前記本発明のバリアフィルムであることを特徴とする。
本発明において、有機エレクトロニクスデバイスは、有機半導体分子をベースとするエレクトロニクスデバイスである。
有機エレクトロニクス素子は、有機エレクトロニクスデバイスの構成要素として全体の機能に重要な役割をもつ単位部品から構成されるものであって該単位部品の少なくとも一部が有機半導体分子を含むものである。
有機エレクトロニクスデバイスとしては、例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)デバイス、有機薄膜太陽電池、有機トランジスタを使用するデバイス等が挙げられる。
本発明の有機エレクトロニクスデバイスは、前記の中でも、有機ELデバイス、または有機薄膜太陽電池であることが好ましい。
本発明の有機エレクトロニクスデバイスにおいて、前記一対の基材のうち、本発明のバリアフィルムであるのはいずれか一方でも両方でもよい。
本発明の有機エレクトロニクスデバイスは、前記一対の基材の少なくとも一方に、本発明のバリアフィルムを用いる以外は、公知の有機エレクトロニクスデバイスと同様の構成であってよい。
図2に、本発明のバリアフィルムを用いた有機ELデバイスの一例を模式的に示す断面図を示す。この例の有機ELデバイス2は、前記一対の基材の両方に本発明の第一実施形態のバリアフィルム1を用い、それらの間に封入する有機エレクトロニクス素子として有機EL発光素子20を用いたものである。なお、以下において、図1に示した構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
有機ELデバイス2は、バリアフィルム1からなる第一の基材1A上に、有機EL発光素子20と、有機EL発光素子20を封止する封止層24と、接着剤層25と、バリアフィルム1からなる第二の基材1Bとが順次積層した構造を備える。
有機EL発光素子20は、第一の導電層21と、有機EL発光部23と、第二の導電層22とがこの順に積層したものである。
有機ELデバイス2においては、図示しない外部電源によって第一の導電層21と第二の導電層22との間に電圧を印加できるようになっている。
[有機EL発光素子20]
第一の導電層21および第二の導電層22のうちの一方は陰極導電層、他方は陽極導電層である。どちらを陰極導電層とし、どちらを陽極導電層とするかは、有機ELデバイスのタイプに応じて設定される。
具体的なタイプとしては、例えば以下のものが挙げられる。
(1)第一の基材1Aが透明で、陽極導電層、有機EL発光部、陰極導電層が順次積層し、第一の基材1A側から光が取り出されるボトムエミッション型。
(2)第二の基材1Bが透明で、第一の基材1A上に陰極導電層、有機EL発光部、陽極導電層が順次積層し、第二の基材1B側から光が取り出される陽極トップのトップエミッション型。
(3)第二の基材1Bが透明で、第一の基材1A上に反射膜、陽極導電層、有機EL発光部、陰極導電層が順次積層し、第二の基材1B側から光が取り出される陰極トップのトップエミッション型。
陰極導電層の材料としては、Ag、Al、またはAgとAlの合金等が挙げられる。なお、有機EL発光部との間に極少量のLiF等のリチウム系化合物を介在させてもよい。
陰極導電層の厚さは、通常、50〜3000nmである。
ボトムエミッション型、陽極トップのトップエミッション型の場合、陽極導電層には、可視光を透過する透明導電体が用いられる。
陽極導電層を構成する透明導電体の材料としては、たとえばインジウム−スズ酸化物(Indium Tin Oxide(ITO))、インジウム−亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide(IZO))、酸化亜鉛(Zinc Oxide(ZnO))、亜鉛−スズ酸化物(Zinc Tin Oxide(ZTO))等が挙げられる。
陰極トップのトップエミッション型の場合、陽極導電層に可視光の透過性は求められない。この場合、陽極導電層の材料としては、上記透明導電体の他、たとえば、アルミや銀又は、それらを主とする合金を使用できる。
陽極導電層の厚さは、通常、50〜500nmである。
有機EL発光部23は、少なくとも、有機発光材料を含有する発光層を含む層であり、発光層のみから構成されてもよいが、一般的には発光層以外の他の層が含まれる。該他の層は、発光層の機能を損なわない限り、有機材料から構成されるものであっても無機材料から構成されるものであってもよい。
たとえば、陽極導電層に近い側から、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層および電子注入層の5層から構成することができる。これらの層の中で最も重要なものは発光層であり、たとえばホール注入層や電子注入層は層構成によっては省略できる。また、電子輸送層は発光層を兼ねることもできる。これらの層を構成する材質は、特に限定されず、公知のものが使用できる。
発光層を構成する材質としては、有機発光材料が用いられる。
有機発光材料としては、たとえば、Tris[1−phenylisoquinoline−C2,N]iridium(III)(Ir(piq))、1,4−bis[4−(N,N−diphenylaminostyrylbenzene)](DPAVB)、Bis[2−(2−benzoxazolyl)phenolato] Zinc(II)(ZnPBO)等の色素化合物が挙げられる。また、蛍光性色素化合物やりん光発光性材料を他の物質(ホスト材料)にドープしたものを用いてもよい。この場合、ホスト材料としては、ホール輸送材料、電子輸送材料等が挙げられる。
ホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層を構成する材質としては、それぞれ、有機材料が一般的に用いられる。
ホール注入層を構成する材質(ホール注入材料)としては、たとえば、4,4’,4”−tris(N,N−2−naphthylphenylamino)triphenylamine(2−TNATA)等の化合物などが挙げられる。
ホール輸送層を構成する材質(ホール輸送材料)としては、たとえば、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(NPD)、銅フタロシアニン(CuPc)、N,N’−Diphenyl−N,N’−di(m−tolyl)benzidine(TPD)等の芳香族アミン化合物などが挙げられる。
電子輸送層を構成する材質(電子輸送材料)としては、たとえば、2,5−Bis(1−naphthyl)−1,3,4−oxadiazole(BND)、2−(4−tert−Butylphenyl)−5−(4−biphenylyl)−1,3,4−oxadiazole(PBD)等のオキサジオール系化合物、Tris(8−quinolinolato)aluminium(Alq)等の金属錯体系化合物などが挙げられる。
電子注入層は必須ではないが、電子輸送層と陰極導電層との間に電子注入層を設けると、仕事関数の差を少なくすることが出来て陰極導電層から電子輸送層に電子が移行しやすくなる。
ただし陰極導電層としてMg/Ag=10/90等のマグネシウム合金を使用すると、電子注入層を設けなくても、電子注入効果が得られる。
電子注入層を構成する材質としては、フッ化リチウム(LiF)などが使用できる。
有機EL発光部23全体の厚さは、通常、30〜500nmである。
なお、有機EL発光素子20を構成する各層の厚さは、分光エリプソメーター、接触式段差計、AFM等により測定できる。
[封止層24]
封止層24は、第一の基材1Aおよび有機EL発光素子20の上に、有機EL発光素子20を覆うように設けられている。
封止層24を形成する封止材としては、この用途に用いられる封止材として公知のものを用いることができる。例えば酸化珪素、酸化窒化珪素、窒化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム等が挙げられる。
[接着剤層25]
接着剤層25は、封止層24と第二の基材1Bとを接着する層である。
接着剤層25を形成する接着剤としては、この用途に用いられる封止材として公知のものを用いることができる。例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例及び比較例で用いた測定方法および評価方法を以下に示す。
<無機バリア層の膜厚の測定>
無機バリア層の膜厚は、ミクロトームにてバリアフィルムを切断し、その断面を走査型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、S−3600N)で観察して求めた。
<無機バリア層表面の凹凸数の測定>
無機バリア層表面のパーティクル数は、レーザー光散乱式表面パーティクルスキャナ(株式会社山梨技術工房製、YPI−200MX)を用いて測定した。測定条件は、サンプルサイズ20cm×15cm、レーザー波長780nm、測定ピッチ0.5mm、スキャンスピード10cm/秒とした。
測定結果から、粒径0.5μm以上のパーティクル数を、無機バリア層表面の凹凸数とした。
<水蒸気透過度の測定>
バリアフィルムの水蒸気透過度は、以下の手順で測定した。
まず、図3に示す構成の評価セル30を以下の手順で作製した。
真空蒸着装置を用いて、10cm角のバリアフィルム31の表面(基材フィルムの片面に無機バリア層を設けた場合は無機バリア層側)に、蒸着マスクにより1cm×1cmの大きさのカルシウムを50nmの厚さで蒸着してカルシウム層32を成膜した。続いて、真空状態のままマスクを取り去り、バリアフィルムのカルシウムを蒸着した側の面全体に、アルミニウムを1μm以上の厚さで蒸着してアルミニウム層33を成膜した。
このバリアフィルムを真空チャンバーから取り出し、該バリアフィルムのアルミニウム蒸着面側と、10cm角のガラス板34とを、蜜蝋とパラフィンを1:1の割合で溶融混合した混合物35を用いて貼合し、評価用セルを得た。
次に、作製した評価用セルを、恒温恒湿槽にて40℃90%RH環境下で保持する処理(恒温恒湿処理)を行った。恒温恒湿処理開始から7日後の評価セルのカルシウム層を、バリアフィルム側から、レーザー顕微鏡(キーエンス社製、VK−8500)にて観察した。レーザー顕微鏡の1.0mm×1.4mm範囲の画像(以下、測定エリアという。)中の白色部分(水と反応して水酸化カルシウムとなった部分)の面積(以下、腐食面積という。)を測定した。
該腐食面積から、以下の式(1)により水蒸気透過度を算出した。
水蒸気透過度(g/m/day)=Y×MH2O×n×(A1/A2)×(24/T) …(1)
ただし、Yは、恒温恒湿処理後のカルシウム層32中の水酸化カルシウムのモル量であって式:(δ×t×dCa(OH)2)/MCa(OH)2により求められる値である。
δは、腐食面積(cm)である。
tは、カルシウム層32の厚み(cm)である。
Ca(OH)2は、水酸化カルシウムの密度(g/cm)である。
Ca(OH)2は、水酸化カルシウムの分子量である。
H2Oは、水の分子量である。
nは、カルシウムの価数である。
A1は、成膜したカルシウム層32の面積(cm)である。
A2は、測定エリアの面積(cm)である。
Tは、恒温恒湿処理時間(hour)である。
求めた水蒸気透過度を以下の基準にしたがって評価した。
◎:10−5g/m/day未満。
○:10−5g/m/day以上5×10−5g/m/day未満。
△:5×10−5g/m/day以上10−4g/m/day未満。
×:10−4g/m/day以上。
<バリアフィルムの着色の評価>
バリアフィルムについて、L表色系の色座標bを、JIS Z8729に準じて、日本電色工業株式会社製の分光式色差計SE−2000で測定した。bの値が大きいほど黄色みが強いことを示す。
求めたbの値を以下の基準にしたがって評価した。
◎:0.5未満。
○:0.5以上1.0未満。
△:1.0以上2.0未満。
×:2.0以上。
<バリアフィルムのカールの評価>
10cm角のバリアフィルムを、第一の無機バリア層側を上側にして、23℃50%RH環境下で1日放置した後、4隅の水平面からの高さを測定し、その4点の測定値の平均値を算出した。
上記の測定を、バリアフィルムの第一の無機バリア層側を上側にした場合、第二の無機バリア層側(第二の無機バリア層を成膜していない場合は基材フィルム側)を上にした場合のそれぞれについて行った。求めた平均値の結果のうち、絶対値の大きい方を、当該バリアフィルムのカールの値とした。
求めたカールの値を以下の基準にしたがって評価した。
◎:0mm以上1mm未満。
○:1mm以上2mm未満。
△:2mm以上3mm未満。
×:3mm以上。
<バリアフィルムの巻き姿の評価>
500mm幅で20m長のバリアフィルムを張力10Nで巻きとり、得られた巻き取りの巻き姿を以下の基準で評価した。
◎:エアー噛みなどがまったくなく非常によい状態であった。
○:わずかにエアー噛みなどがあるが、品質に影響ないレベルであった。
△:エアー噛みなどがあるが、実用上問題にはならないレベルであった。
×:エアー噛みなどがあり、実用上問題となるレベルであった。
<総合判定>
水蒸気透過度、着色、カール、巻き姿の評価結果から、以下の基準でバリアフィルムの総合判定を行った。
◎:水蒸気透過度、着色、カール、巻き姿の評価結果がいずれも◎である(バリアフィルムとして非常に優れている)。
○:水蒸気透過度、着色、カール、巻き姿の評価結果が◎または○であって少なくとも1つが○である(バリアフィルムとして優れている)。
△:水蒸気透過度、着色、カール、巻き姿の評価結果が◎、○または△であって少なくとも1つが△である(バリアフィルムとして若干問題はあるが、実用上問題にはならない)。
×:水蒸気透過度、着色、カール、巻き姿の評価結果のうち少なくとも1つが×である(バリアフィルムとして実用上問題となるレベル)。
<実施例1>
基材フィルムとして厚さ100μmのPENフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、テオネックスQ65FA)を用意した。該PENフィルムの第一の面である平滑面に第一の無機バリア層としてSiON膜、第一の面とは反対面の第二の面である易滑面に第二の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。これにより、バリアフィルムを得た。各無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.0μmとした。
なお、易滑面と平滑面とでは、易滑面の方が表面粗さが大きくなっている。
<実施例2>
基材フィルムとして厚さ100μmのPETフィルム(東洋紡績株式会社製、コスモシャインA4300)を用意した。該PETフィルムの第一の面に第一の無機バリア層としてSiON膜、第一の面と反対面の第二の面に第二の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。これによりバリアフィルムを得た。各無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.0μmとした。
<実施例3>
基材フィルムとして厚さ100μmのPENフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、テオネックスQ65FA)を用意した。該PENフィルムの第一の面である平滑面に第一の無機バリア層としてSiOC膜、第一の面とは反対面の第二の面である易滑面に第二の無機バリア層としてSiOC膜を、プラズマCVD法により成膜した。これによりバリアフィルムを得た。各無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはヘキサメチレンジシロキサン、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.0μmとした。
<実施例4>
基材フィルムとして厚さ100μmのPETフィルム(東洋紡績株式会社製、コスモシャインA4300)を用意した。該PETフィルムの第一の面に第一の無機バリア層としてSiOC膜、第一の面と反対面の第二の面に第二の無機バリア層としてSiOC膜を、プラズマCVD法により成膜した。これによりバリアフィルムを得た。各無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはヘキサメチレンジシロキサン、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.0μmとした。
<実施例5>
基材フィルムとして厚さ100μmのPENフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、テオネックスQ65FA)を用意した。該PENフィルムの第一の面である平滑面に第一の無機バリア層としてSiON膜、第一の面とは反対面の第二の面である易滑面に第二の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。これによりバリアフィルムを得た。各無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.8μmとした。
<実施例6>
基材フィルムとして厚さ100μmのPETフィルム(東洋紡績株式会社製、コスモシャインA4300)を用意した。該PETフィルムの第一の面に第一の無機バリア層としてSiON膜、第一の面と反対面の第二の面に第二の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。これによりバリアフィルムを得た。各無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.8μmとした。
<実施例7>
基材フィルムとして厚さ100μmのPENフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、テオネックスQ65FA)を用意した。該PENフィルムの第一の面である平滑面に第一の無機バリア層としてSiON膜、第一の面とは反対面の第二の面である易滑面に第二の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。これによりバリアフィルムを得た。各無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚2.5μmとした。
<実施例8>
基材フィルムとして厚さ100μmのPETフィルム(東洋紡績株式会社製、コスモシャインA4300)を用意した。該PETフィルムの第一の面に第一の無機バリア層としてSiON膜、第一の面と反対面の第二の面に第二の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。これによりバリアフィルムを得た。各無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚2.5μmとした。
<実施例9>
基材フィルムとして厚さ100μmのPENフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、テオネックスQ65FA)を用意した。該PENフィルムの第一の面である平滑面に第一の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。第一の無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.0μmとした。
続いて第一の面とは反対面の第二の面である易滑面に第二の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。これによりバリアフィルムを得た。第二の無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.8μmとした。
<実施例10>
基材フィルムとして厚さ100μmのPETフィルム(東洋紡績株式会社製、コスモシャインA4300)を用意した。該PETフィルムの第一の面に第一の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。第一の無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.0μmとした。
続いて第一の面と反対面の第二の面に第二の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。これによりバリアフィルムを得た。第二の無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.8μmとした。
<実施例11>
基材フィルムとして厚さ100μmのPENフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、テオネックスQ65FA)を用意した。該PENフィルムの第一の面である平滑面に第一の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。第一の無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.0μmとした。
続いて第一の面とは反対面の第二の面である易滑面に第二の無機バリア層としてSiOC膜を、プラズマCVD法により成膜した。これによりバリアフィルムを得た。第二の無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはヘキサメチレンジシロキサン、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.0μmとした。
<実施例12>
基材フィルムとして厚さ100μmのPETフィルム(東洋紡績株式会社製、コスモシャインA4300)を用意した。該PETフィルムの第一の面に第一の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。第一の無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.0μmとした。
続いて第一の面と反対面の第二の面に第二の無機バリア層としてSiOC膜を、プラズマCVD法により成膜した。これによりバリアフィルムを得た。第二の無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはヘキサメチレンジシロキサン、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.0μmとした。
<比較例1>
基材フィルムとして厚さ100μmのPENフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、テオネックスQ65FA)を用意した。該PENフィルムの第一の面である平滑面および第一の面とは反対面の第二の面である易滑面にそれぞれ、メイヤーバーでアクリル樹脂混合塗料を塗布し、120℃で2分間硬化させて厚さ5μmの平滑層を形成した。アクリル樹脂混合塗料は、アクリル樹脂(DIC株式会社製、ディフェンサFH−700)に対して、レベリング剤(DIC株式会社製、メガファックF−552)を0.5質量%の割合で混合して調製した。
続いて前記フィルムの第一の面側の平滑層上に第一の無機バリア層としてSiON膜、第二の面の平滑層上に第二の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。これによりバリアフィルムを得た。各無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.0μmとした。
<比較例2>
基材フィルムとして厚さ100μmのプレナライズドポリエチレンナフタレート(以下、「P−PEN」という。)フィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、テオネックスPQDA5)を用意した。該P−PENフィルムの第一の面である平滑面に第一の無機バリア層としてSiON膜、第一の面とは反対面の第二の面である易滑面に第二の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。これによりバリアフィルムを得た。各無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.0μmとした。
<比較例3>
第一の面である平滑面に第一の無機バリア層を成膜した後、第二の面である易滑面に無機バリア層を成膜しなかった以外は実施例9と同様にしてバリアフィルムを得た。
<比較例4>
第一の面に第一の無機バリア層を成膜した後、第二の面に無機バリア層を成膜しなかった以外は実施例12と同様にしてバリアフィルムを得た。
<比較例5>
基材フィルムとして厚さ20μmのポリプロピレン(以下、「PP」という。)フィルム(王子エフテックス株式会社製、アルファンSS−121)を用意した。該PPフィルムの第一の面に第一の無機バリア層としてSiON膜、第一の面とは反対面の第二の面に第二の無機バリア層としてSiON膜を、プラズマCVD法により成膜した。これによりバリアフィルムを得た。各無機バリア層の成膜には、13.56MHzのRF電源を用い、プラズマを励起するためのガス種としてはシラン、アンモニア、酸素の混合ガスを用いた。その際の処理圧力は20Paとし、膜厚1.0μmとした。
実施例1〜12、比較例1〜5で得られたバリアフィルムについて、無機バリア層表面の凹凸数の測定、水蒸気透過度、着色、カールおよび巻き姿の評価、ならびに総合判定を行った。結果を表1に示す。
Figure 2015030222
実施例1〜12のバリアフィルムはいずれも、40℃90%RHにおける水蒸気透過度が6.1×10−5以下であり、高いバリア性を有していた。また、着色、カール、巻き姿の評価結果も、実用上、問題ないレベルであった。
一方、無機バリア層の表面の凹凸数が50個/cm未満であった比較例1〜2のバリアフィルムは、高いバリア性は得られたが、巻き姿の評価においてエアー噛みなどが発生しており実用上問題があった。
基材フィルムの片面に、凹凸数が50個/cm以上1000個/cm以下の無機バリア層を設けた比較例3〜4のバリアフィルムは、40℃90%RHにおける水蒸気透過度が10−4g/m/dayよりも大きかった。
無機バリア層の表面の凹凸数が1000個/cm超であった比較例5のバリアフィルムは、40℃90%RHにおける水蒸気透過度が10−4g/m/dayよりも大きかった。
実施例1〜12のうち、第一の無機バリア層および第二の無機バリア層の膜種(層を構成する無機材料)が同じであり、かつ各無機バリア層の厚さが同じである実施例1〜8のカールの評価結果が、特に良好であった。
実施例1〜12のうち、第一の無機バリア層および第二の無機バリア層の厚さがそれぞれ2μm以下である実施例1〜6、9〜12は、各無機バリア層の厚さが2.5μmの実施例7〜8に比べて、bの値が小さかった。
また、第一の無機バリア層および第二の無機バリア層の厚さがいずれも同じである実施例1〜4、11〜12を対比すると、各無機バリア層の少なくとも一方の膜種がSiONである実施例1〜2、11〜12のbの値が小さかった。特に両方の膜種がSiONである実施例1〜2のbの値が小さく優れていた。
1 バリアフィルム
11 基材フィルム
12 第一の無機バリア層
13 第二の無機バリア層

Claims (5)

  1. 基材フィルムと、前記基材フィルムの第一の面に積層した第一の無機バリア層と、前記基材フィルムの第二の面に積層した第二の無機バリア層とを備え、
    前記第一の無機バリア層および前記第二の無機バリア層それぞれの表面における、レーザー光散乱方式のパーティクルスキャナで粒径0.5μm以上のパーティクルとして測定される凹凸の数が50個/cm以上1000個/cm以下であり、
    40℃90%RHにおける水蒸気透過度が10−4g/m/day以下であることを特徴とするバリアフィルム。
  2. 前記第一の無機バリア層の厚さおよび前記第二の無機バリア層の厚さがそれぞれ2μm以下である、請求項1に記載のバリアフィルム。
  3. 前記第一の無機バリア層を構成する無機材料と、前記第二の無機バリア層を構成する無機材料とが略同一であり、
    前記第一の無機バリア層の厚さと、前記第二の無機バリア層の厚さとが略同一である、請求項1または2に記載のバリアフィルム。
  4. 有機エレクトロニクスデバイス用である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のバリアフィルム。
  5. 一対の基材と、有機エレクトロニクス素子とを備え、前記一対の基材の間に前記有機エレクトロニクス素子が封入された有機エレクトロニクスデバイスであって、
    前記一対の基材の少なくとも一方が、請求項1〜3のいずれか一項に記載のバリアフィルムであることを特徴とする有機エレクトロニクスデバイス。
JP2013162341A 2013-08-05 2013-08-05 バリアフィルムおよび有機エレクトロニクスデバイス Pending JP2015030222A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013162341A JP2015030222A (ja) 2013-08-05 2013-08-05 バリアフィルムおよび有機エレクトロニクスデバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013162341A JP2015030222A (ja) 2013-08-05 2013-08-05 バリアフィルムおよび有機エレクトロニクスデバイス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015030222A true JP2015030222A (ja) 2015-02-16

Family

ID=52515970

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013162341A Pending JP2015030222A (ja) 2013-08-05 2013-08-05 バリアフィルムおよび有機エレクトロニクスデバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015030222A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017203986A (ja) * 2016-05-10 2017-11-16 住友化学株式会社 光学フィルム及び光学フィルムを用いた光学部材
JP2017209991A (ja) * 2016-05-20 2017-11-30 住友化学株式会社 ガスバリア性フィルム、光学フィルム、及び、フレキシブルディスプレイ
JP6373533B1 (ja) * 2017-11-29 2018-08-15 堺ディスプレイプロダクト株式会社 有機el表示装置およびその製造方法
WO2019106769A1 (ja) * 2017-11-29 2019-06-06 堺ディスプレイプロダクト株式会社 有機el表示装置およびその製造方法
JP2019102417A (ja) * 2018-05-24 2019-06-24 堺ディスプレイプロダクト株式会社 有機el表示装置
JP2019102423A (ja) * 2018-07-17 2019-06-24 堺ディスプレイプロダクト株式会社 有機el表示装置およびその製造方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017203986A (ja) * 2016-05-10 2017-11-16 住友化学株式会社 光学フィルム及び光学フィルムを用いた光学部材
CN107356990A (zh) * 2016-05-10 2017-11-17 住友化学株式会社 光学膜和使用光学膜的光学构件
CN112051628A (zh) * 2016-05-10 2020-12-08 住友化学株式会社 光学膜和使用光学膜的光学构件
JP2017209991A (ja) * 2016-05-20 2017-11-30 住友化学株式会社 ガスバリア性フィルム、光学フィルム、及び、フレキシブルディスプレイ
JP6373533B1 (ja) * 2017-11-29 2018-08-15 堺ディスプレイプロダクト株式会社 有機el表示装置およびその製造方法
WO2019106769A1 (ja) * 2017-11-29 2019-06-06 堺ディスプレイプロダクト株式会社 有機el表示装置およびその製造方法
WO2019106771A1 (ja) * 2017-11-29 2019-06-06 堺ディスプレイプロダクト株式会社 有機el表示装置およびその製造方法
US10581028B2 (en) 2017-11-29 2020-03-03 Sakai Display Products Corporation Method for producing organic electroluminescent display device
US10637003B2 (en) 2017-11-29 2020-04-28 Sakai Display Products Corporation Organic electroluminescent display device and method for producing same
US10637009B1 (en) 2017-11-29 2020-04-28 Sakai Display Products Corporation Organic electroluminescent display device
JP2019102417A (ja) * 2018-05-24 2019-06-24 堺ディスプレイプロダクト株式会社 有機el表示装置
JP2019102423A (ja) * 2018-07-17 2019-06-24 堺ディスプレイプロダクト株式会社 有機el表示装置およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2015030222A (ja) バリアフィルムおよび有機エレクトロニクスデバイス
TW543341B (en) Flexible organic electronic device with improved resistance to oxygen and moisture degradation
US10522695B2 (en) Inorganic multilayer stack and methods and compositions relating thereto
TWI429538B (zh) A substrate having a film and a glass for forming a film
US9525155B2 (en) Gas and moisture permeation barriers
JP2016509743A (ja) 光抽出層を有する柔軟な密封性薄膜
WO2005105428A1 (ja) 積層体、発光素子及びその使用
US9859033B2 (en) Conductive film and electronic device having conductive film
TWI694006B (zh) 阻障薄膜層合物及包含此層合物之電子元件
TW201436335A (zh) 有機el積層體
TW201438314A (zh) 機能性膜
CN104769739B (zh) 透明导电膜和包含所述透明导电膜的有机发光器件
CN109070539A (zh) 阻隔膜层叠体及其制造方法、波长转换片、背光单元、以及电致发光单元
KR20180012730A (ko) 투명 도전성 필름
US20150348803A1 (en) Direct/laminate hybrid encapsulation and method of hybrid encapsulation
Gasonoo et al. Parylene C-AlN multilayered thin-film passivation for organic light-emitting diode using a single deposition chamber
JP2015103389A (ja) 有機el素子
Fahlteich et al. 10.1: Invited Paper: Roll‐to‐Roll Manufacturing of Functional Substrates and Encapsulation Films for Organic Electronics: Technologies and Challenges
TW201541581A (zh) 障壁薄膜層合物及包含此層合物之電子元件
US9752053B2 (en) Barrier layer stacks and methods and compositions thereof
JP2020157476A (ja) ガスバリア積層体および電子デバイス
WO2015118726A1 (ja) 透明導電性積層体、透明導電性積層体の製造方法、および透明導電性積層体を用いてなる電子デバイス
WO2015118724A1 (ja) 透明導電性積層体、透明導電性積層体の製造方法、および透明導電性積層体を用いてなる電子デバイス
US20200274102A1 (en) Nano-stratified encapsulation structure, manufacturing method therefor, and flexible organic light emitting diode device comprising same
JPWO2015005165A1 (ja) ガスバリア性フィルム、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、および、有機エレクトロルミネッセンス素子