以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る遊技管理装置について詳細に説明する。
<<第1実施形態>>
まず、図1を用いて、本発明の第1実施形態に係る遊技管理装置について説明する。なお、図1は、第1実施形態に係る遊技管理装置のシステム構成を模式的に示すブロック図である。
<遊技管理装置の全体構成>
図1に示すように、遊技管理装置10は、装置全体を制御する管理コンピュータ30と、この管理コンピュータ30の配下にネットワークNWを介して接続された複数の島コンピュータ50と、この島コンピュータ50の配下にネットワークNWを介して接続された複数の台コンピュータ70と、この台コンピュータ70の配下にネットワークNWを介して接続された複数の台間機(サンド)90および呼出ランプ110と、この呼出ランプ110を介して台コンピュータ70に接続された複数の遊技機130と、を有して構成されている。
本実施形態の遊技管理装置10では、遊技機130から送信される稼働信号(遊技機稼働信号と称する場合がある。詳細は後述)は、呼出ランプ110、台コンピュータ70、および、島コンピュータ50を介して管理コンピュータ30へ伝達され、管理コンピュータ30で収集・管理される。なお、この例では、遊技機130と管理コンピュータ30を、呼出ランプ110、台コンピュータ70、および、島コンピュータ50を介して接続しているが、遊技機130から送信される稼働信号を、管理コンピュータ30が収集できる構成であればよい。したがって、呼出ランプ110、台コンピュータ70、および、島コンピュータ50のうちの一つまたは複数を省いてもよく、例えば、遊技機130から送信される稼働信号を、呼出ランプ110の代わりに台コンピュータ70(または、島コンピュータ50)が受信する構成とすることで、一部または全ての呼出ランプ110を省いてもよい。また、ネットワークNW上に、遊技機稼働信号を中継する他の機器を新たに加えてもよい。
また、本実施形態の遊技管理装置10では、台間機90から送信される稼働信号(関連装置稼働信号と称する場合がある。詳細は後述)は、台コンピュータ70および島コンピュータ50を介して管理コンピュータ30へ伝達され、管理コンピュータ30で収集・管理される。なお、この例では、台間機90と管理コンピュータ30を、台コンピュータ70および島コンピュータ50を介して接続しているが、台間機90から送信される稼働信号を管理コンピュータ30が収集できる構成であればよく、例えば、台コンピュータ70および島コンピュータ50のうちの一つまたは複数を省いてもよいし、ネットワークNW上に、関連装置稼働信号を中継する他の機器を新たに加えてもよい。
また、この例では、装置全体を1台の管理コンピュータ30で制御する例を示したが、2台以上の管理コンピュータによって装置全体を制御してもよい。このような構成とすれば、装置全体の制御に要する制御負担を分散することができ、装置全体の処理能力を高め、遊技機130や台間機90からの稼働信号を迅速に収集して適切な処理を行うことが可能となる。また、島コンピュータ50、台コンピュータ70、台間機90、呼出ランプ110、および、遊技機130のそれぞれの台数も、例示した台数に限定されるものではない。
また、稼働状態を示す稼働信号を送信することが可能な他の機器をネットワークNW上に接続し、管理コンピュータ30が、当該機器からの稼働信号を収集できるように構成してもよい。例えば、ネットワークNW上に計数機(いわゆる、ジェットカウンター)を接続し、管理コンピュータ30が、当該計数機によって計数された遊技媒体の量(遊技球の数、遊技メダルの枚数など)を示す稼働信号を収集できるように構成してもよい。
また、遊技管理装置10を構成する各装置(ハードウェア)の一部または全てを、当該装置(ハードウェア)と同等の機能を実現するソフトウェアに置き換えてもよい。また、遊技管理装置10に適用するネットワークNWは、典型的には、LAN(Local Area Network)であるが、通信の形態は有線/無線を問わず、各装置間で相互に通信可能な回線であればよい。
<管理コンピュータ>
次に、図2を用いて、管理コンピュータ30について詳細に説明する。なお、図2は、管理コンピュータ30、島コンピュータ50、および、台コンピュータ70の内部構成の一例を示したブロック図である。
管理コンピュータ30は、配下の島コンピュータ50からパケット(稼働信号を含む電子メッセージ情報。詳細は後述)を受信し、受信したパケットに基づいて各種処理を行うためのコンピュータである。本実施形態の管理コンピュータ30は、コンピュータ全体を制御するCPU31と、基本I/Oプログラムや各種データを記憶するためのROM32と、一時的にデータを記憶するためのRAM33と、CD−ROMやDVDなどの記録媒体34に対するデータの読み書きが可能な外部記憶ドライブ35と、データを記憶するための記憶装置36と、管理コンピュータ30に対するコマンド等を入力するための入力装置37と、各種表示を行うための表示装置38と、島コンピュータ50とネットワークNWを介して通信を行うための通信部39と、時間や回数等を計測するためのタイマ41と、を有して構成されている。このような管理コンピュータ30は、例えば、従来公知のサーバやパーソナルコンピュータ(PC)などによって実現することができる。
CPU31は、図示しない水晶発振器が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、ROM32や記憶装置36などに格納されているアプリケーションプログラムやオペレーティングシステム(OS)などを実行する処理や、プログラムの実行に必要なデータやファイルなどをRAM33や記憶装置36などに記憶する処理などを行う。
記憶装置36は、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラムなどを記憶するものであり、例えば、ハードディスク(HDD)などによって実現することができる。入力装置37は、管理コンピュータ30に対するコマンド(指令)などを入力するためのものであり、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネルなどによって実現することができる。表示装置38は、入力装置37によって入力されたコマンドや、当該コマンドに対する管理コンピュータ30の応答出力などを表示するものであり、例えば、液晶表示装置、プラズマディスプレイなどによって実現することができる。
<島コンピュータ>
次に、図2を用いて、島コンピュータ50について詳細に説明する。この島コンピュータ50は、配下の台コンピュータ70からパケットを受信し、受信したパケットに所定の処理を施して、ネットワークNWを介して管理コンピュータ30へ送信するコンピュータである。
本実施形態の島コンピュータ50は、コンピュータ全体を制御するCPU51と、基本I/Oプログラムや各種データを記憶するためのROM52と、一時的にデータを記憶するためのRAM53と、管理コンピュータ30とネットワークNWを介して通信を行うための管理コンピュータ通信部55と、台コンピュータ70とネットワークNWを介して通信を行うための台コンピュータ通信部56と、を有して構成されている。このような島コンピュータ50は、例えば、従来公知のサーバやパーソナルコンピュータ(PC)などによって実現することができる。
島コンピュータ50のCPU51は、台コンピュータ通信部56が台コンピュータ70からのパケットを受信した場合に、受信したパケットの情報をRAM53に記憶した後に、管理コンピュータ通信部55に対してパケットの送信要求を行う。この送信要求を受けた管理コンピュータ通信部55は、RAM53に記憶されたパケットの情報を読み取り、当該情報に島コンピュータ50の識別情報(ID)を付与した後、ネットワークNWを介して管理コンピュータ30に送信する。
また、島コンピュータ50のCPU51は、台コンピュータ70から受信したパケットに遊技状態情報(大当り状態情報、小当り状態情報、確変状態情報、または、エラー状態情報等)が含まれている場合に、受信した遊技状態情報をRAM53に記憶するとともに、定期的に(例えば、1〜5秒毎に)、管理コンピュータ通信部55に対して遊技状態情報の送信要求を行う。この送信要求を受けた管理コンピュータ通信部55は、RAM53に記憶された遊技状態情報を読み取り、この遊技状態情報に島コンピュータ50の識別情報(ID)を付与した後、ネットワークNWを介して管理コンピュータ30に送信する。
<台コンピュータ>
次に、図2を用いて、台コンピュータ70について詳細に説明する。この台コンピュータ70は、配下の台間機90や呼出ランプ110からパケットを受信し、受信したパケットに所定の処理を施して、ネットワークNWを介して島コンピュータ50へ送信するコンピュータである。
本実施形態の台コンピュータ70は、コンピュータ全体を制御するCPU71と、基本I/Oプログラムや各種データを記憶するためのROM72と、一時的にデータを記憶するためのRAM73と、島コンピュータ50とネットワークNWを介して通信を行うための島コンピュータ通信部75と、台間機90や呼出ランプ110とネットワークNWを介して通信を行うための遊技設備通信部76と、を有して構成されている。このような台コンピュータ70は、例えば、従来公知のサーバやパーソナルコンピュータ(PC)などによって実現することができる。
台コンピュータ70のCPU71は、遊技設備通信部76が台間機90や呼出ランプ110からのパケットを受信した場合に、受信したパケットの情報をRAM73に記憶した後に、島コンピュータ通信部75に対してパケットの送信要求を行う。この送信要求を受けた島コンピュータ通信部75は、RAM73に記憶されたパケットの情報を読み取り、当該情報に台コンピュータ70の識別情報(ID)と、送信元の台間機90または遊技機130の識別情報(ID)を付与した後、ネットワークNWを介して島コンピュータ50に送信する。
また、台コンピュータ70のCPU71は、台間機90や呼出ランプ110から受信したパケットに遊技状態情報(大当り状態情報、小当り状態情報、確変状態情報、または、エラー状態情報等)が含まれている場合に、受信した遊技状態情報をRAM73に記憶するとともに、定期的に(例えば、1〜5秒毎に)、島コンピュータ通信部75に対して遊技状態情報の送信要求を行う。この送信要求を受けた島コンピュータ通信部75は、RAM73に記憶された遊技状態情報を読み取り、当該情報に台コンピュータ70の識別情報(ID)と、送信元の台間機90または遊技機130の識別情報(ID)を付与した後、ネットワークNWを介して島コンピュータ50に送信する。
このように、台コンピュータ70では、パケットに対して、送信元の台間機90または遊技機130の識別情報と、その台コンピュータ70の識別情報を付与し、さらに島コンピュータ50では、その島コンピュータ50の識別情報を付与した後に、当該パケットを管理コンピュータ30へ送信する。このため、管理コンピュータ30は、受信したパケットに付与されている識別情報を参照することで、当該パケットに含まれる稼働信号が、どの台間機90または遊技機130からのものなのか、また、どのような経路を通過して届いたのかを判別することができる。
<遊技機>
次に、図3および図4を用いて、遊技機130について説明する。なお、図3は、遊技機130の一例であるパチンコ機の概略正面図であり、図4は、遊技機130が出力可能な稼働信号の波形の一例を示した図である。
本実施形態に係る遊技機130は、所定の入賞イベントに応じて遊技者に遊技媒体(例えば、遊技球、遊技メダル)の払い出しを行う遊技装置であり、例えば、図3に示すパチンコ機によって実現される。また、遊技機130は、当該遊技機130の稼働状況(打玉数、大当り遊技など)を示す稼働信号を、外部(本実施形態では、呼出ランプ110)へ向けて送信するための外部出力端子(図示省略)を備えている。
図4に示すように、本実施形態の遊技機130が送信可能な稼働信号(遊技機稼働信号)は、オン信号(例えば、ハイレベル信号)とオフ信号(例えば、ローレベル信号)のいずれかの信号からなるパルス信号によって実現される。遊技機130は、稼働信号のオン信号をオフ信号に変化させるか、オフ信号をオン信号に変化させるかのいずれかによってパルス信号を生成し、生成したパルス信号を呼出ランプ110へ向けて送信する。なお、稼働信号の具体的な実現方法はこれに限られず、稼働信号の一部または全てを、後述する台間機90のように、パケット(電子メッセージ情報)で実現してもよいし、パルス信号の形態は、シリアル信号またはパラレル信号のいずれでもよい。
図3を用いて遊技機130の一例であるパチンコ機について説明すると、遊技機(パチンコ機)130は、遊技盤面131の略中央に液晶表示装置132を配設し、その周囲に、一般入賞口133と、普図始動口134と、特図始動口135と、可変入賞口136と、を配設している。
一般入賞口133は、本例では遊技盤面131に複数配設している。一般入賞口133に入賞した場合(一般入賞口133に遊技球が入った場合)には、所定の個数(例えば、10個)の遊技球を上皿137に排出する。遊技機130は、遊技球を上皿137に排出した場合に、遊技球が払い出されたことを示す稼働信号(出玉信号)を、呼出ランプ110へ向けて外部出力端子から出力する。
本実施形態では、図4(b)に示すように、出玉信号として、遊技球を1個払い出すたびに1つのパルス信号を出力する。この出玉信号は、呼出ランプ110においてパケットの形式に変換された後、呼出ランプ110、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、管理コンピュータ30に送信される。したがって、管理コンピュータ30は、出玉信号の情報を含むパケットを受信することで、遊技機130において遊技球の払い出しがあったことを把握することができ、また、出玉信号の情報を含むパケットの数をカウントすることで、遊技機130において払い出された遊技球の量(出玉数)の情報を取得することもできる。なお、遊技機130から払い出される遊技球は、出玉のほか、賞球やセーフ玉と呼ばれることがあり、出玉数は、賞球数やセーフ玉数と呼ばれることがある。
普図始動口134は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技盤面131の所定の領域を遊技球が通過したか否かを判定するための装置であり、本例では遊技盤面131の左右に1つずつ配設している。遊技球が普図始動口134を通過した場合には、図示しない普図表示装置による普図変動遊技を開始する。遊技機130は、遊技球が普図始動口134を通過した場合に、遊技球が普図始動口134に入賞したことを示す稼働信号(始動信号)を、呼出ランプ110へ向けて外部出力端子から出力する。
本実施形態では、図4(c)に示すように、始動信号として、普図始動口134に入賞するたびに(普図始動口134を遊技球が通過するたびに)、または、後述する特図始動口135に入賞するたびに(特図始動口135に遊技球が入るたびに)、1つのパルス信号を出力する。この始動信号は、呼出ランプ110においてパケットの形式に変換された後、呼出ランプ110、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、管理コンピュータ30に送信される。したがって、管理コンピュータ30は、始動信号を含むパケットを受信することで、遊技機130において遊技球が普図始動口134(または特図始動口135)に入賞したことを把握することができる。
特図始動口135は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本例では中央に1つだけ配設している。この特図始動口135は、左右に開閉自在な羽根部材を備え、羽根部材の閉鎖中は遊技球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置が当たり図柄を停止表示した場合に、羽根部材が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図始動口135に入賞した場合(特図始動口135に遊技球が入った場合)には、所定の個数(例えば、4個)の遊技球を上皿137に排出するとともに、図示しない特図表示装置による特図変動遊技を開始する。
遊技機130は、特図始動口135に入賞した場合に、遊技球が特図始動口135に入賞したことを示す稼働信号(始動信号)を、呼出ランプ110へ向けて外部出力端子から出力する。始動信号の内容は、図4(c)を用いて説明したとおりである。また、遊技機130は、特図始動口135の入賞により遊技球を上皿137に排出した場合に、遊技球が払い出されたことを示す稼働信号(出玉信号)を、呼出ランプ110へ向けて外部出力端子から出力する。出玉信号の内容は、図4(b)を用いて説明したとおりである。
可変入賞口136は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本例では特図始動口135の真下に1つだけ配設している。この可変入賞口136は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合に、扉部材が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。遊技機130は、特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合(大当り遊技に当選した場合)に、遊技機130において大当たりが発生していることを示す稼働信号(大当信号)を、呼出ランプ110へ向けて外部出力端子から出力する。
本実施形態では、図4(e)に示すように、大当信号として、大当り遊技に当選したときにオフ信号をオン信号に変化させ、大当り遊技が終了したときにオン信号をオフ信号に変化させる信号を出力する。この大当信号は、呼出ランプ110においてパケットの形式に変換された後、呼出ランプ110、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、管理コンピュータ30に送信される。したがって、管理コンピュータ30は、大当信号の情報を含むパケットを受信することで、遊技機130における大当りの開始と終了を把握することができ、また、大当信号の情報を含むパケットの数をカウントすることで、遊技機130における大当り遊技の回数の情報を取得することもできる。
なお、大当り図柄には、大当り遊技後の特図変動遊技において、大当りに当選する確率が相対的に高くなる確変大当り図柄と、大当り遊技後の特図変動遊技において、大当りに当選する確率が相対的に低くなる非確変大当り図柄とがある。遊技機130は、確変大当り図柄を停止表示し、遊技状態が非確変状態から確変状態に変化する場合に、遊技機130において確変大当たりが発生していることを示す稼働信号(確変信号)を、呼出ランプ110へ向けて外部出力端子から出力する。
本実施形態では、図4(g)に示すように、確変信号として、遊技状態が非確変状態から確変状態に変化したときにオフ信号をオン信号に変化させ、遊技状態が確変状態から非確変状態に変化したときにオン信号をオフ信号に変化させる信号を出力する。この確変信号は、呼出ランプ110においてパケットの形式に変換された後、呼出ランプ110、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、管理コンピュータ30に送信される。したがって、管理コンピュータ30は、確変信号の情報を含むパケットを受信することで、遊技機130における確変状態の開始と終了を知ることができる。
また、遊技機130は、特図表示装置が小当り図柄を停止表示した場合(小当り遊技に当選した場合)に、遊技機130において小当たりが発生していることを示す稼働信号(小当信号)を、呼出ランプ110へ向けて外部出力端子から出力する。
本実施形態では、図4(f)に示すように、小当信号として、小当り遊技に当選したときにオフ信号をオン信号に変化させ、小当り遊技が終了したときにオン信号をオフ信号に変化させる信号を出力する。この小当信号は、呼出ランプ110においてパケットの形式に変換された後、呼出ランプ110、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、管理コンピュータ30に送信される。したがって、管理コンピュータ30は、小当信号の情報を含むパケットを受信することで、遊技機130における小当りの開始と終了を把握することができ、また、小当信号の情報を含むパケットの数をカウントすることで、遊技機130における小当り遊技の回数の情報を取得することもできる。
また、遊技機130は、特図表示装置が図柄(大当り図柄、小当り図柄、ハズレ図柄など)を停止表示した場合に、遊技機130において図柄が停止表示されたことを示す稼働信号(スタート信号)を、呼出ランプ110へ向けて外部出力端子から出力する。
本実施形態では、図4(d)に示すように、スタート信号として、特図表示装置が図柄を停止表示するたびに1つのパルス信号を出力する。このスタート信号は、呼出ランプ110においてパケットの形式に変換された後、呼出ランプ110、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、管理コンピュータ30に送信される。したがって、管理コンピュータ30は、スタート信号の情報を含むパケットを受信することで、遊技機130において図柄が停止表示されたことを把握することができ、また、スタート信号の情報を含むパケットの数をカウントすることで、特図表示装置の図柄変動回数の情報を取得することもできる。
また、遊技機130は、可変入賞口136に入賞した場合には、所定の個数(例えば、15個)の遊技球を上皿137に排出する。遊技機130は、遊技球を上皿137に排出した場合に、遊技球が払い出されたことを示す稼働信号(出玉信号)を、呼出ランプ110へ向けて外部出力端子から出力する。出玉信号の内容は、図4(b)を用いて説明したとおりである。
また、遊技機130の背面には、遊技盤面131に打ちだされた遊技球の数(打玉数)を計数可能な打玉計数機(図示省略)を備えたアウトボックス(図示省略)が配設されている。遊技機130は、アウトボックスの打玉計数機からの情報に基づいて、遊技球が遊技盤面131に向けて打ち出されたことを示す稼働信号(打玉信号)を、呼出ランプ110へ向けて外部出力端子から出力する。なお、遊技盤面131に打ちだされた遊技球は、打玉のほか、アウト玉と呼ばれることがあり、打玉数は、アウト玉数と呼ばれることがある。
本実施形態では、図4(a)に示すように、打玉信号として、遊技球が1個打ちだされるたびに(消費されるたびに)1つのパルスを出力する。この打玉信号は、呼出ランプ110においてパケットの形式に変換された後、呼出ランプ110、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、管理コンピュータ30に送信される。したがって、管理コンピュータ30は、打玉信号の情報を含むパケットを受信することで、遊技機130において遊技球が遊技盤面131に向けて打ち出されたことを把握することができ、また、打玉信号の情報を含むパケットの数をカウントすることで、打ち出された遊技球の量(打玉数)の情報を取得することもできる。
また、遊技機130は、各種の異常(エラー)を検出した場合に、遊技状態をエラー状態に移行させるとともに、遊技状態がエラー状態であることを示す稼働信号(エラー信号)を、呼出ランプ110へ向けて外部出力端子から出力する。
本実施形態では、図4(h)に示すように、エラー信号として、エラー状態になったときにオフ信号をオン信号に変化させ、エラー状態が解除されたとき(非エラー状態になったとき)にオン信号をオフ信号に変化させる信号を出力する。このエラー信号は、呼出ランプ110においてパケットの形式に変換された後、呼出ランプ110、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、管理コンピュータ30に送信される。したがって、管理コンピュータ30は、エラー信号の情報を含むパケットを受信することで、遊技機130におけるエラー状態の開始と終了を把握することができる。
ここで、遊技機130において検出可能なエラーとしては、例えば、異常な磁気を検出した場合の磁石エラー、異常な電波を検出した場合の電波エラー、振動を検知した場合の振動エラー、大当たり時や小当り時以外に遊技球が可変入賞口136に入賞した場合等の不正入賞エラー、出玉数が規定値を超えた場合の不正払出エラー、扉が開放された場合の扉開放エラー、ガラスが開放された場合のガラス開放エラー、遊技球が入賞口や始動口に詰まった場合の球詰まりエラー、各種センサー(例えば、入賞口や始動口の入口に配設された球検出センサ)が故障した場合のセンサーエラー、制御部間の通信に異常が起きた場合の通信エラー、電源系統に異常が発生した場合の電源エラーなどが含まれる。
なお、本実施形態において説明した遊技機130の稼働信号は一例であり、稼働信号は遊技機の種類や機種によって異なる。従って、例えば、時短状態であることを示す稼働信号(時短信号)や、アウトボックス等が満杯になって出玉計数機での計数ができない場合に遊技機が有する出玉情報に基づいて理論上の出玉数(理論出玉数)を出力するための稼働信号(入賞セーフ信号)や、遊技機130に補充された遊技媒体の数を示す稼働信号(補給信号)などを稼働信号に含めてもよい。
また、本実施形態に係る遊技機130は、遊技機130の稼働状態を示す稼働信号を外部に向けて送信する機能を備えたものであればよく、パチンコ機以外にも、例えば、パチスロ機(スロットマシン)や、パチンコ用の遊技球を遊技媒体として使用するパチスロ機(いわゆるパチロット機)や、遊技機130内に封入された遊技球を循環使用する封入式遊技機)によっても実現可能である。なお、封入式遊技機の場合には、パチンコ機から出力される上述の各種信号の一部または全てと同一または類似の信号が出力される。
例えば、遊技機130としてスロットマシンを採用した場合、BB遊技やRB遊技が開始されたことを示す稼働信号、AT中であることを示す稼働信号、リールが回転中であることを示す稼働信号、スタートレバーが操作されたことを示す稼働信号、停止ボタン(ストップボタン)が操作されたことを示す稼働信号、遊技メダルが投入されたことを示す稼働信号、遊技メダルがベットされたことを示す稼働信号、遊技メダルの払い出しを行ったことを示す稼働信号、内部抽選を行ったことを示す稼働信号、入賞役が決定したことを示す稼働信号、などを出力してもよい。
また、遊技メダルを貯留するためのホッパーに異常が発生した場合のホッパーエラー、払出メダル数が規定数を超えた場合の払い出しエラー、扉が開放された場合の扉開放エラー、遊技メダルが詰まった場合のメダル詰まりエラー、各種センサー(例えば、メダル投入口に配設されたメダル検出センサ)が故障した場合のセンサーエラー、制御部間の通信に異常が起きた場合の通信エラー、電源系統に異常が発生した場合の電源エラーの稼働信号を出力してもよい。
<呼出ランプ>
図3に示すように、遊技機130の上部には、呼出ランプ110が設けられている。この呼出ランプ110は、所定の入賞イベント(例えば、大当り遊技)に応じて所定の表示(例えば、点滅表示)を行う表示器であり、本実施形態では、遊技機130から送信された稼働信号を、台コンピュータ70へ伝達する機能も有している。
具体的には、呼出ランプ110は、遊技機130から稼働信号を受信した場合(本実施形態では、稼働信号の立上りエッジを検出した場合)に、当該稼働信号に相当するパケット(電子メッセージ情報)を生成する。また、受信したパケットに、当該稼働信号の送信元の遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加した後、台コンピュータ70に送信する。
本実施形態では、台番号と稼働信号とは、単一のパケットにより送信され、例えば、台番号「100」の遊技機130から「打玉信号」を受信した場合、呼出ランプ110は、「台番号=100、稼働信号=打玉信号」の情報を含む単一のパケットを生成し、台コンピュータ70に送信する。なお、台番号と稼働信号の具体的な実現方法はこれに限られず、例えば、台番号と稼働信号を別々のパケットによって送信してもよいし、台番号と稼働信号をパルス信号の形式で送信してもよい。
また、呼出ランプ110は、遊技機130から受信した大当信号がオフ信号からオン信号に変化したことを検出した場合(大当信号の立上りエッジを検出した場合)には、遊技状態が大当り状態であることを示す遊技状態情報(大当り状態情報)をオンに設定し、この遊技状態情報(大当り状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該大当信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
一方、遊技機130から受信した大当信号がオン信号からオフ信号に変化したことを検出した場合(大当信号の立下りエッジを検出した場合)には、遊技状態情報(大当り状態情報)をオフに設定し、この遊技状態情報(大当り状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該大当信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
また、呼出ランプ110は、遊技機130から受信した小当信号がオフ信号からオン信号に変化したことを検出した場合(小当信号の立上りエッジを検出した場合)には、遊技状態が小当り状態であることを示す遊技状態情報(小当り状態情報)をオンに設定し、この遊技状態情報(小当り状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該小当信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
一方、遊技機130から受信した小当信号がオン信号からオフ信号に変化したことを検出した場合(小当信号の立下りエッジを検出した場合)には、遊技状態情報(小当り状態情報)をオフに設定し、この遊技状態情報(小当り状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該小当信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
また、呼出ランプ110は、遊技機130から受信した確変信号がオフ信号からオン信号に変化したことを検出した場合(確変信号の立上りエッジを検出した場合)には、遊技状態が確変状態であることを示す遊技状態情報(確変状態情報)をオンに設定し、この遊技状態情報(確変状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該確変信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
一方、遊技機130から受信した確変信号がオン信号からオフ信号に変化したことを検出した場合(確変信号の立下りエッジを検出した場合)には、遊技状態情報(確変状態情報)をオフに設定し、この遊技状態情報(確変状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該確変信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
また、呼出ランプ110は、遊技機130から受信したエラー信号がオフ信号からオン信号に変化したことを検出した場合(エラー信号の立上りエッジを検出した場合)には、遊技状態がエラー状態であることを示す遊技状態情報(エラー状態情報)をオンに設定し、この遊技状態情報(エラー状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該エラー信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
一方、遊技機130から受信したエラー信号がオン信号からオフ信号に変化したことを検出した場合(エラー信号の立下りエッジを検出した場合)には、遊技状態情報(エラー状態情報)をオフに設定し、この遊技状態情報(エラー状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該エラー信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
なお、本実施形態では、呼出ランプ110に、遊技機130から受信した稼働信号を台コンピュータ70へ伝達する機能を持たせているが、当該機能を呼出ランプ110以外の装置に持たせてもよいし、遊技機130から台コンピュータ70へ直接、稼働信号を送信し、台コンピュータ70において稼働信号をパケットに変換する処理を行うように構成してもよい。
また、遊技機130に加えて、呼出ランプ110が稼働信号を送信可能に構成してもよく、例えば、呼出ランプ110の近傍に呼出ボタンを配設し、当該呼出ボタンが押下操作された場合に、呼出ランプ110が呼出ボタンの押下操作の有無を示す稼働信号(呼出信号)を送信するように構成してもよい。また、この例では、遊技機130に1対1に対応させて呼出ランプ110を設ける例を示したが、呼出ランプ110と遊技機130の数の対応関係は、これに限定されない。
<台間機>
次に、図5を用いて、台間機90について詳細に説明する。なお、図5は、一般的な台間機の概略正面図である。
台間機90は、現金や会員カードの挿入に応じて遊技球の貸し出しを行う玉貸機(サンド)であり、例えば、上記図1に示すように、各遊技機130の隣に各遊技機130ごとに1台ずつ設置する。なお、各遊技機130に対応して設置される関連装置は、台間機90に限定されるものではなく、例えば、カードリーダ、玉貸機、メダル貸機、賞球メータ(賞球の計数を行う装置)なども含まれる。また、遊技機130に1対1に対応させて台間機90を設ける例を示したが、台間機90と遊技機130の数の対応関係は、これに限定されない。すなわち、台間機90は、本例のように、1台の遊技機130につき1台を必要とする「CRユニット」に限定されるものではなく、2台の遊技機130に対して1台で動作可能な「ニコイチCRユニット」や、3台以上の遊技機130に対して1台で動作可能な台間機等も含まれる。
図5に示すように、台間機90は、紙幣挿入口91と、ICコイン挿入口92と、ICコイン排出口93と、会員カード挿入口94と、ランプ95等を備えている。また、台間機90は、台間機90における稼働状況(売上玉数、ICコインの有無など)を示す稼働信号(関連装置稼働信号)を、管理コンピュータ30に向けて送信するための通信デバイス(図示省略)を備えている。
紙幣挿入口91は、遊技者が遊技球の貸し出しを受けるために現金を挿入する挿入口である。台間機90は、紙幣挿入口91に現金が挿入された場合に、図示しない通信デバイスから、現金が入金されたことを示す稼働信号(入金信号)の情報を含むパケットを出力する。この入金信号の情報を含むパケットは、台コンピュータ70および島コンピュータ50を経由して、管理コンピュータ30に送信される。したがって、管理コンピュータ30は、入金信号の情報を含むパケットを受信することで、台間機90において現金が入金されたことを把握することができる。
ICコイン挿入口92およびICコイン排出口93は、ICコインの挿入、排出を行うための開口部である。ここで、ICコインとは、コイン型の筐体に記憶媒体を内蔵したものであり、遊技媒体の数量をデータ化して記憶させ、遊技者による持ち運びを容易にするために使用されている。
台間機90は、現金またはICコインにより遊技者が玉貸しを受けた場合に、図示しない通信デバイスから、入金状態で遊技者が玉貸しを受けたこと、すなわち、売上が上がったことを示す稼働信号(売上信号)の情報を含むパケットを出力する。本実施形態では、台間機90が遊技球を1個貸し出すごとに、売上信号の情報を含むパケットを1つ出力する。
この売上信号を含むパケットは、台コンピュータ70および島コンピュータ50を経由して、管理コンピュータ30に送信される。したがって、管理コンピュータ30は、売上信号を含むパケットを受信することで、台間機90において遊技球の貸し出しがあったことを把握することができ、また、売上信号を含むパケットの数をカウントすることで、貸し出しされた遊技球の量(売上玉数)の情報を取得することもできる。なお、売上玉は、貸玉と呼ばれることがあり、売上玉数は、貸玉数(貯玉(の引き出し)を含む。以下同じ)と呼ばれることがある。
なお、本実施形態では、現金またはICコインにより遊技者が玉貸しを受けた場合に売上信号を含むパケットを送信する例を示したが、現金またはICコインと同等の金銭的価値を有する媒体(例えば、クレジットカード、電子マネー)により遊技者が玉貸しを受けた場合に売上信号を含むパケットを出力するように構成してもよい。
会員カード挿入口94は、遊技店の会員に予め配布されている会員カード(カード型の記録媒体)の挿入を受け付ける挿入口である。本実施形態では、各会員カードにはカード識別情報が記録されており、台間機90の会員カード挿入口94に遊技者の会員カードが挿入されると、会員カード挿入口94から連通する内部に設けられたカードリーダ(図示省略)が、その会員カードのカード識別情報を読み取るように構成している。
台間機90は、会員カード挿入口94に会員カードが挿入された場合に、図示しない通信デバイスから、会員カードが挿入されたことを示す稼働信号(会員カード挿入信号)の情報を含むパケットを出力する。この会員カード挿入信号の情報を含むパケットは、台コンピュータ70および島コンピュータ50を経由して、管理コンピュータ30に送信される。したがって、管理コンピュータ30は、会員カード挿入信号を含むパケットを受信することで、台間機90において会員カード挿入口94に会員カードが挿入されたことを把握することができる。
また、台間機90は、カードリーダが会員カードのカード識別情報を読み取った場合に、図示しない通信デバイスから、会員カードを識別するための情報を示す稼働信号の情報(会員カード識別情報)を含むパケットを出力する。この会員カード識別情報を含むパケットは、台コンピュータ70および島コンピュータ50を経由して、管理コンピュータ30に送信される。したがって、管理コンピュータ30は、会員カード識別情報を含むパケットを受信することで、会員カードを識別するための情報を把握することができる。
また、台間機90は、会員カードに関連付けられた貯玉情報に基づく貯玉が払い出された場合に、図示しない通信デバイスから、貯玉が払い出されたことを示す稼働信号(貯玉払い出し信号)の情報を含むパケットを出力する。この貯玉払い出し信号の情報を含むパケットは、台コンピュータ70および島コンピュータ50を経由して、管理コンピュータ30に送信される。したがって、管理コンピュータ30は、貯玉払い出し信号の情報を含むパケットを受信することで、台間機90において会員カードに関連付けられた貯玉情報に基づく貯玉が払い出されたことを把握することができ、また、貯玉払い出し信号の情報を含むパケットの数をカウントすることで、貯玉数の情報を取得することもできる。
また、台間機90は、会員カード挿入口94から会員カードが排出された場合に、図示しない通信デバイスから、会員カードが排出されたことを示す稼働信号の情報(会員カード排出信号情報)を含むパケットを出力する。この会員カード排出信号情報を含むパケットは、台コンピュータ70および島コンピュータ50を経由して、管理コンピュータ30に送信される。したがって、管理コンピュータ30は、会員カード排出信号情報を含むパケットを受信することで、台間機90において会員カード挿入口94から会員カードが排出されたことを把握することができる。
本実施形態では、会員カード識別情報と、会員カード挿入信号/会員カード排出信号とは、単一のパケットにより送信される。例えば、カード識別情報が「01234」の会員カードが挿入/排出された場合、台間機90は、「挿入、01234」の情報や「排出、01234」の情報を含むパケットを生成して送信する。
ただし、会員カード識別情報、会員カード挿入信号、会員カード排出信号の具体的な実現方法はこれに限られない。例えば、会員カード識別情報と、会員カード挿入信号/会員カード挿入信号とを別々のパケットによって送信してもよいし、一部または全ての稼働情報をパルス信号の形式で送信してもよい。
ランプ95は、対応する遊技機130や当該台間機90の状態を表示するためのものである。本実施形態では、会員カードが台間機90から排出されなかった場合に所定の色(例えば、赤色)を表示して会員カードの取り忘れの警報を報知する報知手段として機能する。
なお、本実施形態において説明した台間機90の稼働信号は一例であり、稼働信号は台間機の種類によって異なる。従って、台間機の機種によっては、異常が発生していることを示すエラー信号などを稼働信号に含めてもよい。
<管理コンピュータのデータ>
次に、図6および図7を用いて、管理コンピュータ30のRAM33や記憶装置36に記憶される各種データについて説明する。図6は、遊技設備(遊技機130、台間機90)の稼働状態を示す遊技設備稼働状態データの一例を示した図である。
この遊技設備稼働状態データには、台番号に関連付けされて、打玉カウンタ、出玉カウンタ、売上カウンタ、売上信号受信フラグ、始動カウンタ、大当カウンタ、小当カウンタ、スタートカウンタ、遊技者交代フラグ、および、遊技者カウンタが記憶されている。ここで、台番号は、各遊技機130を識別するための識別情報(ID)であり、本例では、100から始まる連番の正の整数としている。打玉カウンタは、各遊技機130において遊技盤面131に打ち出された遊技球の数(打玉数)を管理するためのカウンタであり、後述するパケット処理において、各遊技機130から送信される打玉信号に基づいて加算処理を行う。
出玉カウンタは、遊技機130において払い出された遊技球の数(出玉数)を管理するためのカウンタであり、後述するパケット処理において、各遊技機130から送信される出玉信号に基づいて加算処理を行う。売上カウンタは、台間機90において貸し出しされた遊技球の数(売上玉数)を管理するためのカウンタであり、後述するパケット処理において、各台間機90から送信される売上信号に基づいて加算処理を行う。売上信号受信フラグは、後述する遊技者交代判定処理において、台間機90から売上信号を受信したか否かを判定するために使用するフラグである。
始動カウンタは、遊技機130における普図始動口134または特図始動口135の入賞回数を管理するためのカウンタであり、後述するパケット処理において、各遊技機130から送信される始動信号に基づいて加算処理を行う。大当カウンタは、遊技機130における大当り遊技の回数を管理するためのカウンタであり、後述するパケット処理において、各遊技機130から送信される大当信号に基づいて加算処理を行う。小当カウンタは、遊技機130における小当り遊技の回数を管理するためのカウンタであり、後述するパケット処理において、各遊技機130から送信される小当信号に基づいて加算処理を行う。
スタートカウンタは、遊技機130において特図表示装置が図柄を停止表示した回数を管理するためのカウンタであり、後述するパケット処理において、各遊技機130から送信されるスタート信号に基づいて加算処理を行う。遊技者交代フラグは、後述する遊技者交代判定処理において、遊技者が交代したと判定した場合にセットするフラグである。遊技者カウンタは、各々の遊技機130で遊技を行った遊技者の数を管理するためのカウンタであり、後述する稼働履歴作成処理で使用する。
例えば、図6に示す例では、台番号100の遊技機の、ある時点における打玉数は100個、出玉数は100個、売上玉数は1000個、売上信号受信なし、始動回数は1回、大当り遊技は3回、小当り遊技は4回、図柄変動回数は9回、遊技者交代なし、遊技者数は5名であることを表している。
図7は、遊技設備(遊技機130、台間機90)の稼働履歴を示す遊技設備稼働履歴データの一例を示した図である。この遊技設備稼働履歴データには、台番号に関連付けされて、遊技者番号、遊技開始時間、遊技終了時間、打玉数、出玉数、および、売上玉数が記憶されている。
ここで、遊技者番号は、各遊技機130において遊技を行った遊技者に付与される番号であり、本例では、1から始まる連番の正の整数としている。遊技開始時間は、遊技者番号に対応する遊技者が遊技を開始した時間を秒単位で示したデータであり、遊技終了時間は、遊技者番号に対応する遊技者が遊技を終了した時間を秒単位で示したデータである。
打玉数は、対応する遊技開始時間から遊技終了時間までの打玉数を示すものであり、出玉数は、対応する遊技開始時間から遊技終了時間までの出玉数を示すものであり、売上玉数は、対応する遊技開始時間から遊技終了時間までの売上玉数を示すものである。
例えば、図7に示す例では、台番号100の1人目の遊技者は10:00:00に遊技を開始し、11:00:00に遊技を終了し、その間の打玉数が1000個、出玉数が800個、売上玉数が1400個であることを表している。
この遊技設備稼働履歴データは、後述する稼働履歴作成処理において、各遊技機130において遊技者の交代があるたびに更新され、当該データには、遊技者一人一人に対する、遊技開始時間、遊技終了時間、打玉数、出玉数、および売上玉数が記憶される。
<管理コンピュータのメイン処理>
次に、図8を用いて、管理コンピュータ30のCPU31が実行するメイン処理について説明する。なお、図8は、管理コンピュータ30のCPU31が実行するメイン処理の流れの一例を示したフローチャートである。
このメイン処理は、管理コンピュータ30の記憶手段(例えば、記憶装置36)に予め記憶されるプログラム(アプリケーション)によって実行される処理の一部である。管理コンピュータ30のCPU31は、例えば入力装置37によって当該プログラムの実行指示があった場合に、ステップS101の初期設定処理から実行を開始する。
ステップS101の初期設定処理では、例えば、RAM33の記憶領域の一部を0に初期化する処理や、RAM33の記憶領域の一部に初期値を設定する処理や、表示装置38に初期画面を表示する処理や、通信部39の初期設定を実行して島コンピュータ50との通信を許可する処理などを行う。
ステップS102では、パケット処理を行った後に、ステップ103に進む。詳細は後述するが、このパケット処理では、通信部39が島コンピュータ50からパケットを受信したか否かを判定し、パケットを受信した場合に、パケットの内容に応じて遊技設備稼働状態データを更新する処理などを行う。
ステップS103では、遊技者交代判定処理を行った後に、ステップS104に進む。詳細は後述するが、この遊技者交代判定処理では、遊技設備稼働状態データなどを参照し、特定の遊技機130において遊技者の交代があったか否かの判定などを行う。
ステップS104では、稼働履歴作成処理を行った後に、ステップS105に進む。詳細は後述するが、この稼働履歴作成処理では、ステップS103の遊技者交代判定処理の判定結果に基づいて遊技設備稼働履歴データを更新する処理などを行う。
ステップS105では、ステップS104で更新した遊技設備稼働履歴データに基づいて、台番号、遊技者番号、遊技開始時間、遊技終了時間、打玉数、出玉数、売上玉数などを表示装置38に表示する処理などを行った後に、ステップS102のパケット処理に戻る。以降、管理コンピュータ30のCPU31は、入力装置37などによってプログラムの実行終了の指示が無い限り、ステップS102〜ステップS105の処理を繰り返し実行する。
<パケット処理>
次に、図9を用いて、管理コンピュータのメイン処理におけるパケット処理(ステップS102)について説明する。なお、図9は、パケット処理の流れの一例を示したフローチャートである。
ステップS201では、通信部39が島コンピュータ50からパケットを受信したか否かを判定し、受信していない場合には処理を終了し、受信している場合には、次のステップS202に進む。
ステップS202では、パケットに含まれる稼働信号が「打玉信号」であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS203に進み、該当しない場合にはステップS205に進む。ステップS203では、パケットに含まれる台番号を取得し、遊技設備稼働状態データの複数の打玉カウンタのうち、台番号に対応する打玉カウンタに1を加算する。例えば、「台番号=100、稼働信号=打玉信号」の情報を含むパケットを受信した場合には、台番号100に対応する打玉カウンタに1を加算する。
ステップS204では、ステップS203で取得した台番号に対応する空席判定タイマ1に初期値(例えば、180秒に相当する数値)を設定した後にステップS212に進む。例えば、先の例では、台番号100に対応する空席判定タイマ1に初期値を設定する。
ここで、本実施形態では、タイマ41が備える複数のハードウェアタイマの1つを空席判定タイマ1として利用しており、空席判定タイマ1に初期値が設定されると、空席判定タイマ1の値が0になるまで(空席判定タイマ1に設定した時間が経過するまで)、空席判定タイマ1の値が定期的に(例えば、1秒毎に)減算されるように構成している。
すなわち、タイマ41によって空席判定タイマ1が減算されて0になる前に、遊技機130から打玉信号の情報を含むパケットを少なくとも1回受信している場合(遊技機130において遊技球が遊技盤面131に向けて打ち出されている場合)には、空席判定タイマ1が0になることはない。これに対して、遊技機130から打玉信号の情報を含むパケットを1回も受信できなかった場合(遊技機130において遊技球が遊技盤面131に向けて打ち出されていない場合)には、空席判定タイマ1が0となり、後述する遊技者交代判定処理において、「打玉信号の受信から規定秒数が経過した」と判定されることになる。
なお、空席判定タイマ1はハードウェアタイマに限定されるものではなく、ソフトウェアタイマによって実現することもできる。また、空席判定タイマ1によって計測する時間も、180秒に限定されないことは言うまでもない。
ステップS205では、パケットに含まれる稼働信号が「スタート信号」であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS206に進み、該当しない場合にはステップS208に進む。ステップS206では、パケットに含まれる台番号を取得し、遊技設備稼働状態データの複数のスタートカウンタのうち、台番号に対応するスタートカウンタに1を加算する。例えば、「台番号=101、稼働信号=スタート信号」の情報を含むパケットを受信した場合には、台番号101に対応するスタートカウンタに1を加算する。
ステップS207では、ステップS206で取得した台番号に対応する空席判定タイマ2に初期値(例えば、300秒に相当する数値)を設定した後に、ステップS212に進む。例えば、先の例では、台番号101に対応する空席判定タイマ2に初期値を設定する。
ここで、本実施形態では、タイマ41が備える複数のハードウェアタイマの1つを空席判定タイマ2として利用しており、空席判定タイマ2に初期値が設定されると、空席判定タイマ2の値が0になるまで(空席判定タイマ2に設定した時間が経過するまで)、空席判定タイマ2の値が定期的に(例えば、1秒毎に)減算されるように構成している。
すなわち、タイマ41によって空席判定タイマ2が減算されて0になる前に、遊技機130からスタート信号の情報を含むパケットを少なくとも1回受信している場合(遊技機130において少なくとも1回、図柄が停止表示された場合)には、空席判定タイマ2が0になることはない。これに対して、遊技機130からスタート信号の情報を含むパケットを1回も受信できなかった場合(遊技機130において図柄が停止表示されていない場合)には、空席判定タイマ2が0となり、後述する遊技者交代判定処理において、「スタート信号の受信から規定秒数が経過した」と判定されることになる。
なお、空席判定タイマ2はハードウェアタイマに限定されるものではなく、ソフトウェアタイマによって実現することもできる。また、空席判定タイマ2によって計測する時間も、300秒に限定されないことは言うまでもない。
ステップS208では、パケットに含まれる稼働信号が「売上信号」または「貯玉払い出し信号」であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS209に進み、該当しない場合にはステップS211に進む。ステップS209では、パケットに含まれる台番号(信号を送信した台間機90に対応する遊技機130の台番号)を取得し、遊技設備稼働状態データの複数の売上カウンタのうち、台番号に対応する売上カウンタに1を加算する。例えば、「台番号=102、稼働信号=売上信号」の情報を含むパケットを受信した場合には、台番号102に対応する売上カウンタに1を加算する。
ステップS210では、ステップS209で取得した台番号に対応する売上信号受信フラグをオン(例えば、数値の1)に設定した後にステップS212に進む。例えば、先の例では、台番号102に対応する売上信号受信フラグをオンに設定する。
ステップS211では、パケットに含まれる台番号と稼働信号の情報を取得し、遊技設備稼働状態データに含まれる複数種類のカウンタのうち、台番号と稼働信号に対応するカウンタに1を加算した後、ステップS212に進む。具体的には、稼働信号が「出玉信号」の場合には、取得した台番号に対応する出玉カウンタに1を加算し、稼働信号が「始動信号」の場合には、取得した台番号に対応する始動カウンタに1を加算する。また、稼働信号が「大当信号」の場合には、取得した台番号に対応する大当カウンタに1を加算し、稼働信号が「小当信号」の場合には、取得した台番号に対応する小当カウンタに1を加算する。
ステップS212では、通信部39が受信した全てのパケットに対する処理が完了したか否かを判定し、完了していない場合には、残りのパケットの処理を継続するために、ステップS202に戻り、完了した場合には処理を終了する。
<遊技者交代判定処理>
次に、図10を用いて、管理コンピュータのメイン処理における遊技者交代判定処理(ステップS103)について説明する。なお、図10は、遊技者交代判定処理の流れの一例を示したフローチャートである。
ステップS301では、RAM33に記憶している台番号カウンタに、遊技機130の台番号の初期値(本実施形態では、台番号の最小値である100)を設定する。ステップS302では、遊技機130の打玉信号を受信してから規定秒数(本実施形態では、空席判定タイマ1の初期値である180秒)が経過したか否かを判定し、該当する場合にはステップS303に進み、該当しない場合には処理を終了する。
なお、本実施形態では、遊技機130の打玉信号を受信してから規定秒数が経過したか否かの判定に、上述の空席判定タイマ1を利用している。そして、この空席判定タイマ1の値が0の場合に、打玉信号の受信から規定秒数が経過したと判定してステップS303に進み、空席判定タイマ1の値が0以外の場合に、打玉信号の受信から規定秒数が経過していないと判定して処理を終了する。
ステップS303では、遊技設備稼働状態テーブルを参照し、台番号カウンタが示す台番号に関連付けされた売上信号受信フラグがオンかオフかを判定し、売上信号受信フラグがオンの場合にはステップS304に進み、オフの場合には処理を終了する。ステップS304では、ステップS303で参照した売上信号受信フラグをオフ(例えば、数値の0)に設定した後にステップS305に進む。
ステップS305では、台番号カウンタが示す台番号に関連付けされた遊技者交代フラグをオン(例えば、数値の1)に設定する。これにより、後述する稼働履歴作成処理において遊技者が交代した場合の処理が実行される。
ステップS306では、台番号カウンタに1を加算し、次のステップS307では、加算後の台番号カウンタが、台番号がとり得る最大値(遊技店が管理する遊技機130の最大数)を超えたか否か、すなわち、全ての遊技機130に対する空席判定が完了したか否かを判定する。判定の結果、台番号カウンタが、台番号の取り得る最大値を超えていない場合(全ての遊技機130に対する空席判定が完了していない場合)にはステップS302に戻って処理を継続し、台番号カウンタが、台番号がとり得る最大値を超えた場合(全ての遊技機130に対する空席判定が完了した場合)には処理を終了する。
<稼働履歴作成処理>
次に、図11を用いて、管理コンピュータ30のメイン処理における稼働履歴作成処理(ステップS104)について説明する。なお、図11は、稼働履歴作成処理の流れの一例を示したフローチャートである。
ステップS401では、RAM33に記憶している台番号カウンタに初期値(本実施形態では、台番号の最小値である100)を設定する。ステップS402では、遊技設備稼働状態テーブルを参照し、台番号カウンタが示す台番号に関連付けされた遊技者交代フラグがオンかオフかを判定し、遊技者交代フラグがオンの場合にはステップS403に進み、オフの場合には処理を終了する。ステップS403では、ステップS402で参照した遊技者交代フラグをオフ(例えば、数値の0)に設定した後にステップS404に進む。
ステップS404では、台番号カウンタが示す台番号に関連付けされた、打玉カウンタ(当該遊技機における総打玉数)、出玉カウンタ(当該遊技機における総出玉数)、および売上カウンタ(当該遊技機における総売上玉数)の値を、それぞれRAM33に一時的に記憶する。
次に、ステップS404では、台番号カウンタが示す台番号に基づいて遊技設備稼働履歴データを検索し、RAM33に一時記憶した打玉カウンタ、出玉カウンタ、および売上カウンタの値から、検索した遊技設備稼働履歴データの打玉数(当該遊技機の前回までの遊技における総打玉数)、出玉数(当該遊技機の前回までの遊技における総出玉数)、売上玉数(当該遊技機の前回までの遊技における総売上玉数)の値をそれぞれ減算することで、今回の遊技における打玉数、出玉数、売上玉数を算出する。
次に、算出した今回の遊技者の打玉数、出玉数、売上玉数を、遊技設備稼働履歴データにおける該当記憶領域に記憶した後に、ステップS405に進む。なお、台間機90から受信した会員カード識別情報などを、打玉数、出玉数、売上玉数などにさらに関連付けして記憶してもよく、このような構成とすれば、遊技者の年齢、性別、熟練度などに適したサービスを提供することができる場合があり、遊技者の満足度を高めることが可能となる。
ステップS405では、現在の時刻を取得し、取得した時刻を、遊技設備稼働履歴データの「旧遊技者(今回の遊技者)の遊技終了時刻」用の記憶領域に記憶した後、ステップS406に進む。ステップS406では、遊技設備稼働状態データの遊技者カウンタに1を加算した後に、ステップS407に進む。ステップS407では、ステップS405で取得した時刻を、ステップS405で参照した遊技設備稼働履歴データの「新遊技者(次回の遊技者)の遊技開始時刻」用の記憶領域に記憶した後、ステップS408に進む。
ステップS408では、台番号カウンタに1を加算し、次のステップS409では、加算後の台番号カウンタが、台番号がとり得る最大値(遊技店が管理する遊技機130の最大数)を超えたか否か、すなわち、全ての遊技機130に対する遊技者交代判定が完了したか否かを判定する。判定の結果、台番号カウンタが、台番号の取り得る最大値を超えていない場合(全ての遊技機130に対する遊技者交代判定が完了していない場合)にはステップS402に戻って処理を継続し、台番号カウンタが、台番号の取り得る最大値を超えた場合(全ての遊技機130に対する遊技者交代判定が完了した場合)には処理を終了する。
図12は、打玉信号、売上信号、遊技者交代フラグの関係を示したタイムチャートである。上記図10に示す遊技者交代判定処理では、ステップS302において、遊技機130の打玉信号を受信してから規定秒数が経過したと判定し、かつ、ステップS303において、当該遊技機130に対応する台間機90の売上信号を受信したと判定した場合に、ステップS305において、遊技者交代フラグをオンにする。
このため、例えば、図12に示すように、遊技機130の最後の打玉信号を受信してから規定秒数が経過している場合(同図(a)参照)には、当該遊技機130に対応する台間機90から売上信号を受信した直後のタイミングで(同図(b)参照)、遊技者交代フラグをオフからオンに設定し、遊技者が交代したものと判定する。これにより、後続の稼働履歴作成処理において、遊技者一人に対する、遊技開始時間、遊技終了時間、打玉数、出玉数、および売上玉数が記憶される。
以上説明したように、第1実施形態に係る遊技管理装置10は、遊技機(例えば、遊技機130)と、前記遊技機と通信可能な管理コンピュータ(例えば、管理コンピュータ30)と、を有して構成された遊技管理装置において、前記管理コンピュータは、前記遊技機において遊技が行われているか否かを判定可能な空席判定手段(例えば、図10に示す遊技者交代判定処理のステップS302において、遊技機130の打玉信号を受信してから規定秒数が経過したか否かを判定する処理)と、前記遊技機において遊技が終了したことを判定可能な遊技終了判定手段(例えば、図10に示す遊技者交代判定処理のステップS303において、当該遊技機130に対応する台間機90の売上信号を受信したか否かを判定する処理)と、前記空席判定手段によって遊技が行われていないと判定されている状態で、前記遊技終了判定手段によって遊技が終了したと判定された場合に、前記遊技機において遊技者が交代したと判定する遊技者交代判定手段(例えば、図10に示す遊技者交代判定処理のステップS305において、遊技者交代フラグをオンにする処理)と、を備える、ことを特徴とする遊技管理装置である。
第1実施形態に係る遊技管理装置10によれば、遊技者の交代を正確に判断することができ、遊技者一人当りの遊技情報を正確に取得することができる。このため、収集した遊技情報に基づいて遊技店における顧客サービスの質を高めることができ、遊技機の稼働率を高め、遊技店の収益を上げることができる。また、遊技機と管理コンピュータとの通信によって遊技者の交代の有無を判定することができるため、一般的な遊技店が備える既存のインフラを用いることができ、設計変更や新たな設備投資などが不要で、装置の導入が容易となる。
また、前記管理コンピュータは、前記遊技機の稼働状態を示す遊技機稼働情報(例えば、遊技機130が送信可能な稼働信号)を受信可能に構成され、前記遊技機稼働情報は、前記遊技機において遊技媒体が使用されていることを示す遊技媒体使用情報(例えば、打玉信号)を少なくとも含み、前記空席判定手段は、前記遊技媒体使用情報が所定期間(例えば、180秒)に亘って受信できない場合に、当該遊技媒体使用情報を送信しない遊技機において遊技が行われていないと判定してもよい。
このような構成とすれば、遊技機から受信する情報だけで、遊技機において遊技が行われているか否かを判定することが可能となる。このため、遊技が行われているか否かの判定を容易に実現することができる上に、一般的な遊技機が備える既存の出力信号などを用いることができ、設計変更や新たな設備投資などが不要で、装置の導入が容易となる。
また、前記管理コンピュータは、前記遊技機に対応して設けられた関連装置(例えば、遊技機130に対応する台間機90)の稼働状態を示す関連装置稼働情報(例えば、台間機90が送信可能な稼働信号)を受信可能に構成され、前記関連装置稼働情報は、遊技媒体の貸し出しが行われたことを示す遊技媒体貸出情報(例えば、売上信号)を少なくとも含み、前記遊技終了判定手段は、前記遊技媒体貸出情報を受信した場合に、当該遊技媒体貸出情報を送信した関連装置に対応する遊技機において遊技が終了したと判定してもよい。
このような構成とすれば、関連装置から受信する情報だけで、遊技機において遊技が終了したか否かを判定することが可能となる。このため、遊技機において遊技が終了したか否かの判定を容易に実現することができる上に、一般的な関連装置が備える既存の出力信号などを用いることができ、設計変更や新たな設備投資などが不要で、装置の導入が容易となる。
また、前記遊技者交代判定手段が前記遊技機において遊技者が交代したと判定するたびに当該遊技機の稼働状態を示す遊技機稼働情報を前記遊技者に関連付けて記憶する遊技履歴更新手段(例えば、図11に示す稼働履歴作成処理)を備えてもよい。
このような構成とすれば、各遊技機における遊技者一人一人の遊技情報の履歴を記録することができ、収集した遊技情報に基づいて遊技店における顧客サービスの質を高めることができ、遊技機の稼働率を高め、遊技店の収益を上げることができる。
<遊技者交代判定処理の変形例>
次に、図13を用いて、上記図10に示す遊技者交代判定処理の変形例について説明する。なお、図13は、第1実施形態の変形例に係る遊技者判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
この変形例に係る遊技者交代判定処理は、上記図10に示す遊技者交代判定処理のステップS302の処理とステップS303の処理の間に、ステップS310の処理を追加したものである。新たに追加したステップS310では、遊技機130のスタート信号を受信してから規定秒数(本実施形態では、空席判定タイマ2の初期値である300秒)が経過したか否かを判定し、該当する場合にはステップS303に進み、該当しない場合には処理を終了する。
なお、この変形例では、スタート信号の受信から規定秒数が経過したか否かの判定に、上述の空席判定タイマ2を利用している。そして、この空席判定タイマ2の値が0の場合に、スタート信号の受信から規定秒数が経過したと判定してステップS303に進み、空席判定タイマ2の値が0以外の場合に、スタート信号の受信から規定秒数が経過していないと判定して処理を終了する。
図14は、打玉信号、スタート信号、売上信号、遊技者交代フラグの関係を示したタイムチャートである。上記図13に示す遊技者交代判定処理では、ステップS302において、遊技機130の打玉信号を受信してから規定秒数が経過したと判定するとともに、ステップS310において、遊技機130のスタート信号を受信してから規定秒数が経過したと判定し、かつ、ステップS303において、当該遊技機130に対応する台間機90の売上信号を受信したと判定した場合に、ステップS305において、遊技者交代フラグをオンにする。
このため、例えば、図14に示すように、遊技機130の最後の打玉信号を受信してから規定秒数が経過するとともに、遊技機130の最後のスタート信号を受信してから規定秒数が経過している場合(同図(a)参照)には、当該遊技機130に対応する台間機90から売上信号を受信した直後のタイミングで(同図(b)、参照)遊技者交代フラグをオフからオンに設定し、遊技者が交代したものと判定する。これにより、後続の稼働履歴作成処理において、遊技者一人に対する、遊技開始時間、遊技終了時間、打玉数、出玉数、および売上玉数が記憶される。
この第1実施形態の変形例に係る遊技管理装置のように、前記空席判定手段は、前記遊技機において遊技が行われているか否かを第一の条件に基づいて判定可能な第一の空席判定手段(例えば、図13に示す遊技者交代判定処理のステップS302において、遊技機130の打玉信号を受信してから規定秒数が経過したか否かを判定する処理)と、前記遊技機において遊技が行われているか否かを前記第一の条件とは異なる第二の条件に基づいて判定可能な第二の空席判定手段(例えば、図13に示す遊技者交代判定処理のステップS310において、遊技機130のスタート信号を受信してから規定秒数が経過したか否かを判定する処理)と、を含み、前記遊技者交代判定手段は、前記第一の空席判定手段によって遊技が行われていないと判定され、かつ、前記第二の空席判定手段によって遊技が行われていないと判定されている状態で、前記遊技終了判定手段によって遊技が終了したと判定された場合に、前記遊技機において遊技者が交代したと判定してもよい。
このような構成とすれば、2種類の条件によって空席を判定することで、遊技機において遊技が行われているか否かの判定について精度を高めることができ、遊技者の交代を、より正確に判断することができ、遊技者一人当りの遊技情報を、より正確に取得することができる。
また、前記管理コンピュータは、前記遊技機の稼働状態を示す遊技機稼働情報(例えば、遊技機130が送信可能な稼働信号)を受信可能に構成され、前記遊技機稼働情報は、前記遊技機において遊技媒体が使用されていることを示す遊技媒体使用情報(例えば、打玉信号)と、前記遊技機において遊技が進行していることを示す遊技進行情報(例えば、スタート信号)と、を少なくとも含み、前記第一の空席判定手段は、前記遊技媒体使用情報が所定期間に亘って受信できない場合に、当該遊技媒体使用情報を送信しない遊技機において遊技が行われていないと判定し、前記第二の空席判定手段は、前記遊技進行情報が所定期間に亘って受信できない場合に、当該遊技進行情報を送信しない遊技機において遊技が行われていないと判定してもよい。
このような構成とすれば、遊技機から受信する遊技稼働情報だけで、遊技機において遊技が行われているか否かを判定することが可能となる。このため、遊技が行われているか否かの判定を容易に実現することができる上に、一般的な遊技機が備える既存の出力信号などを用いることができ、設計変更や新たな設備投資などが不要で、装置の導入が容易となる。
<<第2実施形態>>
次に、図15および図16を用いて、本発明の第2実施形態に係る遊技管理装置について説明する。なお、重複した説明を回避するために、本実施形態では、第1実施形態に係る遊技管理装置10と異なる構成についてのみ説明することとする。
図15は、第2実施形態に係るパケット処理の流れの一例を示したフローチャートである。この第2実施形態に係るパケット処理は、上記図9に示すパケット処理に、ステップS220〜S222の処理を追加したものである。
新たに追加したステップS220では、パケットに含まれる遊技状態情報(大当り状態情報、小当り状態情報、確変状態情報、または、エラー状態情報等)の少なくとも1つがオンであるか否かを判定し、少なくとも1つがオンの場合にはステップS221に進み、全てがオフの場合にはステップS222に進む。ステップS221では、RAM33に記憶している特定信号受信フラグをオンに設定した後に、ステップS212に進む。また、ステップS222では、RAM33に記憶している特定信号受信フラグをオフに設定した後に、ステップS211に進む。
図16は、第2実施形態に係る遊技者交代判定処理の流れの一例を示したフローチャートである。この第2実施形態に係る遊技者交代判定処理は、上記図13に示す遊技者交代判定処理のステップS310の処理とステップS303の処理の間に、ステップS320の処理を追加したものである。
新たに追加したステップS320では、RAM33に記憶している特定信号受信フラグがオンであるか否か(大当り状態情報、小当り状態情報、確変状態情報、または、エラー状態情報等の少なくとも1つがオンであるか否か)を判定し、該当する場合には処理を終了し、該当しない場合にはステップS303以降の処理に進む。
図17は、打玉信号、スタート信号、遊技状態情報、売上信号、遊技者交代フラグの関係を示したタイムチャートである。上記図16に示す遊技者交代判定処理では、ステップS302において、遊技機130のスタート信号を受信してから規定秒数が経過したと判定するとともに、ステップS310において、遊技機130のスタート信号打玉信号を受信してから規定秒数が経過したと判定し、さらにステップS320において、特定信号を受信していない(遊技状態情報がオフである)と判定し、かつ、ステップS303において、当該遊技機130に対応する台間機90の売上信号を受信したと判定した場合に、ステップS305において、遊技者交代フラグをオンにする。
このため、例えば、図17に示すように、遊技機130の最後の打玉信号を受信してから規定秒数が経過するとともに、遊技機130の最後のスタート信号を受信してから規定秒数が経過し、かつ、特定信号を受信していない(遊技状態情報がオフである)場合(同図(a)参照)には、当該遊技機130に対応する台間機90から売上信号を受信した直後のタイミングで(同図(b)参照)、遊技者交代フラグをオフからオンに設定し、遊技者が交代したものと判定する。これにより、後続の稼働履歴作成処理において、遊技者一人に対する、遊技開始時間、遊技終了時間、打玉数、出玉数、および売上玉数が記憶される。
第2実施形態に係る遊技管理装置は、遊技機(例えば、遊技機130)と、前記遊技機と通信可能な管理コンピュータ(例えば、管理コンピュータ30)と、を有して構成された遊技管理装置において、前記管理コンピュータは、前記遊技機において遊技が行われているか否かを判定可能な空席判定手段(例えば、図16に示す遊技者交代判定処理のステップS302において、遊技機130の打玉信号を受信してから規定秒数が経過したか否かを判定する処理や、図16に示す遊技者交代判定処理のステップS302において、遊技機130のスタート信号を受信してから規定秒数が経過したか否かを判定する処理)と、前記遊技機において遊技が終了したことを判定可能な遊技終了判定手段(例えば、図16に示す遊技者交代判定処理のステップS303において、当該遊技機130に対応する台間機90の売上信号を受信したか否かを判定する処理)と、前記遊技機が特定の遊技状態であるか否かを判定可能な遊技状態判定手段(例えば、図16に示す遊技者交代判定処理のステップS320において、特定信号を受信していないか否か(遊技状態情報がオフであるか否か)を判定する処理)と、前記空席判定手段によって遊技が行われていないと判定され、かつ、前記遊技状態判定手段によって前記遊技機が前記特定の遊技状態ではないと判定されている状態で、前記遊技終了判定手段によって遊技が終了したと判定された場合に、前記遊技機において遊技者が交代したと判定する遊技者交代判定手段(例えば、図16に示す遊技者交代判定処理のステップS305において、遊技者交代フラグをオンにする処理)と、を備える、ことを特徴とする遊技管理装置である。
この第2実施形態に係る遊技管理装置によれば、遊技者の交代を正確に判断することができ、遊技者一人当りの遊技情報を正確に取得することができる。このため、収集した遊技情報に基づいて遊技店における顧客サービスの質を高めることができ、遊技機の稼働率を高め、遊技店の収益を上げることができる。また、遊技機と管理コンピュータとの通信によって遊技者の交代の有無を判定することができるため、一般的な遊技店が備える既存のインフラを用いることができ、設計変更や新たな設備投資などが不要で、装置の導入が容易となる。また、遊技機の遊技状態を加味して遊技者の交代の有無を判定することできるため、遊技者の交代を、より正確に判断することができ、遊技者一人当りの遊技情報の信頼度をさらに高めることができる。
また、前記遊技者交代判定手段は、前記遊技状態判定手段によって前記遊技機が前記特定の遊技状態であると判定された場合には、前記遊技機において遊技者が交代したと判定しなくてもよい。
このような構成とすれば、遊技者の交代を、より正確に判断することができ、遊技者一人当りの遊技情報の信頼度をさらに高めることができる。
また、前記特定の遊技状態は、前記遊技機において遊技者にとって有利な利益を遊技者に付与している遊技状態(例えば、大当り遊技、小当り遊技、確変状態)、または、前記遊技機において何らかの異常が発生している遊技状態(例えば、エラー状態)を少なくとも含むものでもよい。
このような構成とすれば、誤ったタイミングで遊技者の交代と判断するようなことがなく、遊技者の交代を、より正確に判断することができ、遊技者一人当りの遊技情報の信頼度をさらに高めることができる。
また、前記遊技状態判定手段は、前記有利な利益の付与が終了した場合、または、前記異常が解消した場合に、前記特定の遊技状態ではないと判定するものでもよい。
このような構成とすれば、遊技者の交代を、より正確に判断することができ、遊技者一人当りの遊技情報の信頼度をさらに高めることができる。
<<第3実施形態>>
次に、図18および図19を用いて、本発明の第3実施形態に係る遊技管理装置について説明する。なお、重複した説明を回避するために、本実施形態では、第1実施形態に係る遊技管理装置10と異なる構成についてのみ説明することとする。
図18は、第3実施形態に係るパケット処理の流れの一例を示したフローチャートである。この第3実施形態に係るパケット処理は、上記図9に示すパケット処理のステップS212の直前にステップS230の処理を追加したものである。
新たに追加したステップS230では、持玉数を算出した後、算出した持玉数をRAM33に記憶している持玉カウンタに記憶する。具体的には、本実施形態では、ステップS209で更新した売上カウンタの値とステップS211で更新した出玉カウンタの値を加算した加算値から、ステップS203で更新した打玉カウンタの値を減算することで持玉数を算出する。すなわち、本実施形態に係る持玉数は、「売上玉数(貸玉数)+出玉数(セーフ玉数)−打玉数(アウト玉数)」で算出される。なお、「出玉数(セーフ玉数)−打玉数(アウト玉数)」は差玉数と呼ばれるため、本実施形態に係る持玉数は、「売上玉数(貸玉数)−差玉数」とも表現できる。
図19は、第3実施形態に係る遊技者交代判定処理の流れの一例を示したフローチャートである。この第3実施形態に係る遊技者交代判定処理は、上記図10に示す遊技者交代判定処理のステップS302の処理をステップS330の処理に置き換えたものである。
置き換え後のステップS330では、RAM33に記憶している持玉カウンタが規定数以上であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS303に進み、該当しない場合には処理を終了する。
図20は、持玉数、売上信号、遊技者交代フラグの関係を示したタイムチャートである。上記図19に示す遊技者交代判定処理では、ステップS330において、遊技機130における遊技者の持玉数が規定数以上であると判定し、かつ、ステップS303において、当該遊技機130に対応する台間機90の売上信号を受信したと判定した場合に、ステップS305において、遊技者交代フラグをオンにする。
このため、例えば、図20に示すように、遊技機130における遊技者の持玉数が規定数(例えば、200球)以上になった場合(同図(a)参照)には、当該遊技機130に対応する台間機90から売上信号を受信した直後のタイミングで(同図(b)参照)、遊技者交代フラグをオフからオンに設定し、遊技者が交代したものと判定する。これにより、後続の稼働履歴作成処理において、遊技者一人に対する、遊技開始時間、遊技終了時間、打玉数、出玉数、および売上玉数が記憶される。
この第3実施形態に係る遊技管理装置は、遊技機(例えば、遊技機130)と、前記遊技機と通信可能な管理コンピュータ(例えば、管理コンピュータ30)と、を有して構成された遊技管理装置において、前記管理コンピュータは、前記遊技機において遊技が終了したことを判定可能な遊技終了判定手段(例えば、図19に示す遊技者交代判定処理のステップS303において、当該遊技機130に対応する台間機90の売上信号を受信したか否かを判定する処理)と、前記遊技機において遊技者が所有する遊技媒体の量を計測可能な遊技媒体量計測手段(例えば、図18に示すパケット処理のステップS230において、遊技機130における遊技者の持玉数を算出する処理)と、前記遊技媒体量計測手段によって計測された前記遊技媒体の量が所定量以上であるか否かを判定する遊技媒体量判定手段(例えば、図19に示す遊技者交代判定処理のステップS330において、遊技機130における遊技者の持玉数が規定数以上になったか否かを判定する処理)と、前記遊技媒体量判定手段によって前記遊技媒体の量が所定量以上であると判定されている状態で、前記遊技終了判定手段によって遊技が終了したと判定された場合に、前記遊技機において遊技者が交代したと判定する遊技者交代判定手段(例えば、図19に示す遊技者交代判定処理のステップS305において、遊技者交代フラグをオンにする処理)と、を備える、ことを特徴とする遊技管理装置である。
第3実施形態に係る遊技管理装置によれば、稼働率が良く、遊技者が途絶えることが少ない遊技機においても、遊技者の交代を正確に判断することができ、遊技者一人当りの遊技情報を正確に取得することができる。このため、収集した遊技情報に基づいて遊技店における顧客サービスの質を高めることができ、遊技機の稼働率を高め、遊技店の収益を上げることができる。また、遊技機と管理コンピュータとの通信によって遊技者の交代の有無を判定することができるため、一般的な遊技店が備える既存のインフラを用いることができ、設計変更や新たな設備投資などが不要で、装置の導入が容易となる。
また、前記遊技媒体の量は、遊技者に貸し出された遊技媒体の量(例えば、売上玉数)と前記遊技機から付与された遊技媒体の量(例えば、出玉数)とを加算した量から、前記遊技機における遊技に使用した遊技媒体の量(例えば、打玉数)を減算したものであってもよい。
このような構成とすれば、遊技者が所有する遊技媒体の量を正確、かつ、容易に計測することが可能となり、遊技者の交代を、より正確に判断することができる。
<遊技者交代判定処理の変形例>
次に、図21を用いて、上記図19に示す遊技者交代判定処理の変形例について説明する。なお、図21は、第3実施形態の変形例に係る遊技者判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
この変形例に係る遊技者交代判定処理は、上記図19に示す遊技者交代判定処理のステップS330の処理をステップS340の処理に置き換えるとともに、ステップS303、S304の処理を削除したものである。置き換え後のステップS340では、RAM33に記憶している持玉カウンタが下限値(例えば、マイナスの値)に達したか否かを判定し、該当する場合にはステップ305に進み、該当しない場合には処理を終了する。
図22は、持玉数、遊技者交代フラグの関係を示したタイムチャートである。上記図21に示す遊技者交代判定処理では、ステップS340において、遊技機130における遊技者の持玉数が下限値に達したと判定した場合に、ステップS305において、遊技者交代フラグをオンにする。
このため、例えば、図22に示すように、遊技機130における遊技者の持玉数が下限値(マイナスの値)に達した場合(同図(a)参照)には、当該遊技機130に対応する台間機90からの売上信号などとは無関係に、遊技者が交代したものと判定する。これにより、後続の稼働履歴作成処理において、遊技者一人に対する、遊技開始時間、遊技終了時間、打玉数、出玉数、および売上玉数が記憶される。
この第3実施形態の変形例に係る遊技管理装置は、遊技機(例えば、遊技機130)と、前記遊技機と通信可能な管理コンピュータ(例えば、管理コンピュータ30)と、を有して構成された遊技管理装置において、前記管理コンピュータは、前記遊技機において遊技者が所有する遊技媒体の量を計測可能な遊技媒体量計測手段(例えば、図18に示すパケット処理のステップS230において、遊技機130における遊技者の持玉数を算出する処理)と、前記遊技媒体量計測手段によって計測された前記遊技媒体の量が下限値未満であるか否かを判定する遊技媒体量判定手段(例えば、図21に示す遊技者交代判定処理のステップS340において、遊技機130における遊技者の持玉数が下限値に達したか否かを判定する処理)と、前記遊技媒体量判定手段によって前記遊技媒体の量が前記下限値未満であると判定された場合に、前記遊技機において遊技者が交代したと判定する遊技者交代判定手段(例えば、図21に示す遊技者交代判定処理のステップS305において、遊技者交代フラグをオンにする処理)とを備える、ことを特徴とする遊技管理装置である。
第3実施形態の変形例に係る遊技管理装置によれば、遊技者が他の遊技機から遊技媒体を持ちこんで当該遊技機において遊技を開始するようなケースでも、遊技者の交代を正確に判断することができ、遊技者一人当りの遊技情報を正確に取得することができる。このため、収集した遊技情報に基づいて遊技店における顧客サービスの質を高めることができ、遊技機の稼働率を高め、遊技店の収益を上げることができる。また、遊技機と管理コンピュータとの通信によって遊技者の交代の有無を判定することができるため、一般的な遊技店が備える既存のインフラを用いることができ、設計変更や新たな設備投資などが不要で、装置の導入が容易となる。
また、前記下限値は、0であってもよい。このような構成とすれば、遊技者が他の遊技機から遊技媒体を持ちこんで当該遊技機において遊技を開始するようなイレギュラーなケースでも、遊技者の交代を正確に判断することができ、遊技者一人当りの遊技情報を正確に取得することができる。
<<第4実施形態>>
次に、図23を用いて、本発明の第4実施形態に係る遊技管理装置について説明する。なお、重複した説明を回避するために、本実施形態では、第3実施形態に係る遊技管理装置と異なる構成についてのみ説明することとする。
図23は、第4実施形態に係る遊技者交代判定処理の流れの一例を示したフローチャートである。この第4実施形態に係る遊技者交代判定処理は、上記図19に示す遊技者交代判定処理のステップS304とステップS305の間に、ステップS340の処理を追加したものである。新たに追加したステップS340では、RAM33に記憶している持玉カウンタに0を設定(持玉カウンタを初期化)した後に、ステップS305以降の処理に進む。
図24は、持玉数、持玉カウンタ、売上信号、遊技者交代フラグの関係を示したタイムチャートである。上記図23に示す遊技者交代判定処理では、ステップS330において、遊技機130における遊技者の持玉数が規定数以上であると判定し、かつ、ステップS303において、台間機90の売上信号を受信したと判定した場合に、ステップS340において、持玉カウンタに0を設定するとともに、ステップS305において、遊技者交代フラグをオンにする。
このため、例えば、図24に示すように、遊技機130における遊技者の持玉数が規定数以上になった場合(同図(a)参照)には、当該遊技機130に対応する台間機90から売上信号を受信した直後のタイミングで(同図(b)参照)、持玉カウンタに0を設定するとともに、遊技者交代フラグをオフからオンに設定し、遊技者が交代したものと判定する。これにより、後続の稼働履歴作成処理において、遊技者一人に対する、遊技開始時間、遊技終了時間、打玉数、出玉数、および売上玉数が記憶される。
この第4実施形態に係る遊技管理装置は、遊技機(例えば、遊技機130)と、前記遊技機と通信可能な管理コンピュータ(例えば、管理コンピュータ30)と、を有して構成された遊技管理装置において、前記管理コンピュータは、前記遊技機において遊技が終了したことを判定可能な遊技終了判定手段(例えば、図23に示す遊技者交代判定処理のステップS303において、当該遊技機130に対応する台間機90の売上信号を受信したか否かを判定する処理)と、前記遊技機において遊技者が所有する遊技媒体の量を計測可能な遊技媒体量計測手段(例えば、図18に示すパケット処理のステップS230において、遊技機130における遊技者の持玉数を算出する処理)と、前記遊技媒体量計測手段によって計測された前記遊技媒体の量が所定量以上であるか否かを判定する遊技媒体量判定手段(例えば、図23に示す遊技者交代判定処理のステップS330において、遊技機130における遊技者の持玉数が規定数以上になったか否かを判定する処理)と、前記遊技媒体量判定手段によって前記遊技媒体の量が前記所定量以上であると判定されている状態で、前記遊技終了判定手段によって遊技が終了したと判定された場合に、前記遊技機において遊技者が交代したと判定する遊技者交代判定手段(例えば、図23に示す遊技者交代判定処理のステップS305において、遊技者交代フラグをオンにする処理)と、前記遊技者交代判定手段によって遊技者が交代したと判定された場合に、前記遊技媒体の量を初期化する遊技媒体量初期化手段(例えば、図23に示す遊技者交代判定処理のステップS340において、持玉カウンタを0に設定する処理)と、を備える、ことを特徴とする遊技管理装置である。
第4実施形態に係る遊技管理装置によれば、管理している遊技媒体の量に狂いが生じた場合でも、当該遊技媒体の量を初期化することが可能なため、その後の遊技者の交代を正確に判断することができ、遊技者一人当りの遊技情報を正確に取得することができる。このため、収集した遊技情報に基づいて遊技店における顧客サービスの質を高めることができ、遊技機の稼働率を高め、遊技店の収益を上げることができる。また、遊技機と管理コンピュータとの通信によって遊技者の交代の有無を判定することができるため、一般的な遊技店が備える既存のインフラを用いることができ、設計変更や新たな設備投資などが不要で、装置の導入が容易となる。
また、前記遊技媒体量初期化手段は、前記遊技媒体の量を0に初期化してもよい。このような構成とすれば、管理している遊技媒体の量に狂いが生じた場合でも、当該遊技媒体の量を0に初期化することが可能なため、その後の遊技者の交代を正確に判断することができ、遊技者一人当りの遊技情報を正確に取得することができる。
<<第5実施形態>>
次に、図25を用いて、本発明の第5実施形態に係る遊技管理装置について説明する。なお、重複した説明を回避するために、本実施形態では、第3実施形態に係る遊技管理装置と異なる構成についてのみ説明することとする。
図25は、第5実施形態に係る遊技者交代判定処理の流れの一例を示したフローチャートである。この第5実施形態に係る遊技者交代判定処理は、上記図19に示す遊技者交代判定処理のステップS304とステップS305の間に、ステップS350〜S352の処理を追加したものである。
新たに追加したステップS350では、遊技機130の打玉信号を受信してから規定秒数(本実施形態では、空席判定タイマ1の初期値である180秒)が経過したか否かを判定し、該当する場合にはステップS351に進み、該当しない場合には処理を終了する。
また、新たに追加したステップS351では、遊技機130のスタート信号を受信してから規定秒数(本実施形態では、空席判定タイマ2の初期値である300秒)が経過したか否かを判定し、該当する場合にはステップS352に進み、該当しない場合には処理を終了する。また、新たに追加したステップS352では、持玉カウンタに売上カウンタの値を加算した後にステップS305以降の処理に進む。
図26は、持玉数、持玉カウンタ、打玉信号、スタート信号、売上信号、遊技者交代フラグの関係を示したタイムチャートである。上記図25に示す遊技者交代判定処理では、ステップS330において、遊技機130における遊技者の持玉数が規定数以上であると判定するとともに、ステップS303において、当該遊技機130に対応する台間機90の売上信号を受信したと判定し、かつ、ステップS350において、遊技機130の打玉信号を受信してから規定秒数が経過したと判定するとともに、ステップS351において、遊技機130のスタート信号を受信してから規定秒数が経過したと判定した場合に、ステップS352において、持玉カウンタに売上カウンタの値を加算し、また、ステップS305において、遊技者交代フラグをオンにする。
このため、例えば、図26に示すように、遊技機130における遊技者の持玉数が規定数以上になり、遊技機130の打玉信号を受信してから規定秒数が経過し、かつ、遊技機130のスタート信号を受信してから規定秒数が経過している場合(同図(a)参照)には、当該遊技機130に対応する台間機90から売上信号を受信した直後のタイミングで(同図(b)参照)、持玉カウンタに売上カウンタの値を加算し、また、遊技者交代フラグをオフからオンに設定し、遊技者が交代したものと判定する。これにより、後続の稼働履歴作成処理において、遊技者一人に対する、遊技開始時間、遊技終了時間、打玉数、出玉数、および売上玉数が記憶される。
この第5実施形態に係る遊技管理装置は、遊技機(例えば、遊技機130)と、前記遊技機と通信可能な管理コンピュータ(例えば、管理コンピュータ30)と、を有して構成された遊技管理装置において、前記管理コンピュータは、前記遊技機において遊技が行われているか否かを判定可能な空席判定手段(例えば、図25に示す遊技者交代判定処理のステップS350において、遊技機130の打玉信号を受信してから規定秒数が経過したか否かを判定する処理や、図25に示す遊技者交代判定処理のステップS351において、遊技機130のスタート信号を受信してから規定秒数が経過したか否かを判定する処理)と、前記遊技機において遊技が終了したことを判定可能な遊技終了判定手段(例えば、図25に示す遊技者交代判定処理のステップS303において、台間機90の売上信号を受信したか否かを判定する処理)と、前記遊技機において遊技者が所有する遊技媒体の量を計測可能な遊技媒体量計測手段(例えば、図18に示すパケット処理のステップS230において、遊技機130における遊技者の持玉数を算出する処理)と、前記遊技媒体量計測手段によって計測された前記遊技媒体の量が所定量以上であるか否かを判定する遊技媒体量判定手段(例えば、図25に示す遊技者交代判定処理のステップS330において、遊技機130における遊技者の持玉数が規定数以上になったか否かを判定する処理)と、前記遊技媒体量判定手段によって前記遊技媒体の量が前記所定量以上であると判定されている状態で、前記遊技終了判定手段によって遊技が終了したと判定された場合に、前記遊技機において遊技者が交代したと判定する遊技者交代判定手段(例えば、図25に示す遊技者交代判定処理のステップS305において、遊技者交代フラグをオンにする処理)と、前記遊技者交代判定手段によって遊技者が交代したと判定され、かつ、前記空席判定手段によって遊技が行われていないと判定された場合に、前記遊技媒体の量を調整する遊技媒体量調整手段(例えば、図25に示す遊技者交代判定処理のステップS352において、持玉カウンタに売上カウンタの値を加算する処理)と、を備える、ことを特徴とする遊技管理装置である。
第5実施形態に係る遊技管理装置によれば、遊技終了時に遊技媒体の貸し出しを行うようなイレギュラーな場合でも、当該遊技媒体の量を調整することが可能なため、その後の遊技者の交代を正確に判断することができ、遊技者一人当りの遊技情報を正確に取得することができる。このため、収集した遊技情報に基づいて遊技店における顧客サービスの質を高めることができ、遊技機の稼働率を高め、遊技店の収益を上げることができる。また、遊技機と管理コンピュータとの通信によって遊技者の交代の有無を判定することができるため、一般的な遊技店が備える既存のインフラを用いることができ、設計変更や新たな設備投資などが不要で、装置の導入が容易となる。
なお、上記図25に示す遊技者交代判定処理では、ステップS350において、遊技機130の打玉信号を受信してから規定秒数が経過したと判定し、かつ、ステップS351において、遊技機130のスタート信号を受信してから規定秒数が経過したと判定した場合に、遊技機において遊技が行われていない(空席状態である)と判定する例を示したが、第5実施形態に係る空席判定手段は、いずれか一方の条件が成立した場合に、空席状態であると判定するものでもよい。したがって、例えば、遊技機130の打玉信号を受信してから規定秒数が経過したと判定した場合に空席状態であると判定してもよいし、遊技機130のスタート信号を受信してから規定秒数が経過したと判定した場合に、空席状態であると判定してもよい。また、これら2つの条件以外の他の条件が成立したことに基づいて空席状態であると判定してもよい。
また、前記遊技媒体量調整手段は、前記空席判定手段によって遊技が行われていないと判定されたときに遊技者に貸し出された遊技媒体の量(例えば、売上玉数)を、前記遊技媒体の量(例えば、持玉数)に加算してもよい。
このような構成とすれば、遊技者一人当りの遊技情報を、より正確に取得することができる。
なお、本発明に係る遊技管理装置の構成は、上記実施形態に係る遊技管理装置の構成に限定されるものではなく、例えば、本発明に係る「空席判定手段」は、遊技機において遊技が行われているか否かを判定可能な手段であればよく、遊技機の打玉信号を受信してから規定秒数が経過したか否かを判定する処理や、遊技機のスタート信号を受信してから規定秒数が経過したか否かを判定する処理に限定されるものではない。
したがって、例えば、遊技機がパチスロ機である場合、遊技機(パチスロ機)からリールが回転中であることを示す稼働信号を受信してから規定秒数が経過したか否かを判定する処理や、遊技機(パチスロ機)からスタートレバーが操作されたことを示す稼働信号を受信してから規定秒数が経過したか否かを判定する処理や、遊技機(パチスロ機)から遊技メダルがベットされたことを示す稼働信号を受信してから規定秒数が経過したか否かを判定する処理なども含まれる。
また、本発明に係る「遊技終了判定手段」は、遊技機において遊技が終了したことを判定可能な手段であればよく、当該遊技機に対応する台間機の売上信号を受信したか否かを判定する処理に限定されるものではなく、例えば、当該遊技機に対応する台間機の貯玉払い出し信号を受信したか否かを判定する処理や、遊技機が送信する稼働信号に基づいて遊技が終了したか否かを判定してもよい。
また、遊技機がパチスロ機である場合、遊技機(パチスロ機)から遊技メダルのベットボタンや精算ボタンが操作されたことを示す稼働信号を受信したか否かを判定する処理なども含まれる。
また、本発明に係る「特定の遊技状態」は、大当り遊技状態、小当り遊技状態、確変状態、エラー状態に限定されるものではなく、例えば、時短状態なども含まれ、遊技機がパチスロ機である場合、BB遊技状態、RB遊技状態、AT中なども含まれる。
また、本発明に係る「遊技媒体量計測手段」が計測する「遊技者が所有する遊技媒体の量」は、「売上玉数(貸玉数)+出玉数(セーフ玉数)−打玉数(アウト玉数)」で算出される持玉数に限定されず、例えば、「出玉数(セーフ玉数)−打玉数(アウト玉数)」で算出される差玉数などを適用してもよい。すなわち、遊技者が所有する遊技媒体の量(数)が推定可能な数値であればよい。また、本発明に係る「所定量」は200球に限定されず、本発明に係る「下限値」は、マイナスの値に限定されるものではない。
また、本発明の実施形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。また、本発明の実施形態に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することで、より一層、効果を高めることができる場合がある。また、一の実施形態に記載した構成を、他の実施形態に記載した構成に適用することで、より一層、効果を高めることができる場合がある。