JP2015025171A - スパッタリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スパッタ粒子の保護部材への付着に起因した成膜速度の低下を抑制する。【解決手段】スパッタリング装置は、真空排気されたチャンバーと、プラズマ生成ガス導入部と、ターゲット保持部と、ターゲット保持部に保持されたターゲットに対向するように成膜対象の基板を保持する基板保持部と、プラズマ生成ガスの高周波誘導結合プラズマをチャンバー内に発生させるプラズマ発生部と、ターゲットにスパッタ電圧を印加する電源と、プラズマ発生部がチャンバー内に発生したプラズマに晒されないようにプラズマ発生部を保護する誘電体製の保護部材と、保護部材のチャンバー内側に張り出した主面をそれぞれが覆うように保護部材にそれぞれ取り外し可能に重ねられ、ターゲットからスパッタされたスパッタ粒子の保護部材への付着を抑制する1つ以上の付着抑制部材と、を備え、ターゲットのスパッタリングによって基板上に成膜を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマによりターゲットをスパッタし、基板表面に所定の薄膜を形成するスパッタリング装置に関する。
従来より、チャンバー(「真空チャンバー」)内にスパッタリングターゲット(「ターゲット」)と基板を対向するように配置した平行平板型スパッタリング薄膜形成装置が多く用いられている。この装置では、アルゴンガスなどの不活性ガスをチャンバー内に導入し、ターゲットに直流電圧又は高周波電圧を印加することで、チャンバー内にプラズマを発生させ、プラズマ中のイオンによりターゲットをスパッタし、基板の表面に目的の薄膜を形成する。
特許文献1には、プラズマ発生を支援する高周波アンテナ、より詳細には、低インダンクタンスアンテナ(Low Inductance Antenna:LIA(株式会社イー・エム・ディーの登録商標))により、密度の高い誘導結合型プラズマを発生させて、ターゲットのスパッタリング速度を向上させ、成膜速度を向上させるスパッタリング装置が開示されている。また、当該装置では、高周波アンテナが、誘電体製の仕切材(「保護部材」)によってチャンバーの内部と仕切られたアンテナ配置室に配置されているため、高周波アンテナがプラズマにスパッタされることがない。これにより、高周波アンテナの材料が不純物として薄膜に混入することを防ぐことができ、高品質な薄膜を形成することができる。
特開2011−179061号公報
しかしながら、特許文献1のスパッタリング装置は、成膜の進行に伴って、チャンバー内部に面した誘電体製の保護部材の表面に、ターゲットからスパッタされたスパッタ粒子(非誘電体)が付着する。このため、高周波アンテナの支援により発生する誘導結合型プラズマの発生効率が低下し、成膜速度が低下するといった問題がある。
そして、これらは、LIAを高周波アンテナとして用いるスパッタリング装置に限らず、保護部材によってプラズマかに晒されないように保護された高周波アンテナを用いて誘導結合型プラズマを発生させてスパッタリングによる成膜を行うスパッタリング装置一般に生じる問題である。
本発明は、こうした問題を解決するためになされたもので、保護部材によってプラズマに晒されないように保護された高周波アンテナを用いて誘導結合型プラズマを発生させてスパッタリングによる成膜を行うスパッタリング装置において、ターゲットからスパッタされたスパッタ粒子の保護部材への付着に起因した成膜速度の低下を抑制できる技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、第1の態様に係るスパッタリング装置は、真空排気されたチャンバーと、前記チャンバー内にプラズマ生成ガスを導入するプラズマ生成ガス導入部と、前記チャンバー内に設けられたターゲット保持部と、前記ターゲット保持部に保持されたターゲットに対向するように成膜対象の基板を保持する基板保持部と、前記プラズマ生成ガスの高周波誘導結合プラズマを前記チャンバー内に発生させるプラズマ発生部と、前記ターゲットにスパッタ電圧を印加する電源と、前記プラズマ発生部が前記チャンバー内に発生したプラズマに晒されないように前記プラズマ発生部を保護する誘電体製の保護部材と、前記保護部材の前記チャンバー内側に張り出した主面をそれぞれが覆うように前記保護部材にそれぞれ取り外し可能に重ねられ、前記ターゲットからスパッタされたスパッタ粒子の前記保護部材への付着を抑制する1つ以上の付着抑制部材とを備え、前記ターゲットのスパッタリングによって前記基板上に成膜を行う。
第2の態様に係るスパッタリング装置は、第1の態様に係るスパッタリング装置であって、前記チャンバーが真空排気された状態で、前記1つ以上の付着抑制部材のうち前記プラズマ発生部から最も離れた部材を前記保護部材上から除去する除去部をさらに備える。
第3の態様に係るスパッタリング装置は、第2の態様に係るスパッタリング装置であって、前記1つ以上の付着抑制部材は、前記保護部材の前記主面を覆うように前記保護部材に取り外し可能に重ねられ、前記スパッタ粒子の前記保護部材への付着を抑制する1つの付着抑制部材であり、前記スパッタリング装置は、前記1つの付着抑制部材が除去された前記保護部材の前記主面を覆うように前記スパッタ粒子の前記保護部材への付着を抑制する他の付着抑制部材を、前記チャンバーが真空排気された状態で前記保護部材に取り外し可能に重ねて配置する配置部をさらに備える。
第4の態様に係るスパッタリング装置は、第3の態様に係るスパッタリング装置であって、前記除去部と前記配置部とが同一である。
第5の態様に係るスパッタリング装置は、第3または第4の態様に係るスパッタリング装置であって、真空排気された内部空間を備えるとともに、真空排気された前記チャンバーと連通された1つ以上の収容室をさらに備え、前記1つ以上の収容室のうち1つの収容室の内部空間には、前記他の付着抑制部材が収容され、前記除去部は、前記保護部材上から除去した前記1つの付着抑制部材を前記1つ以上の収容室のうち1つの収容室に収容し、前記配置部は、前記1つ以上の収容室のうち前記他の付着抑制部材を収容した収容室から前記他の付着抑制部材を取り出して前記保護部材の前記主面を覆うように前記保護部材上に配置する。
第6の態様に係るスパッタリング装置は、第1から第5の何れか1つの態様に係るスパッタリング装置であって、前記付着抑制部材が剛性を有する板状の誘電体である。
第7の態様に係るスパッタリング装置は、第1から第5の何れか1つの態様に係るスパッタリング装置であって、前記付着抑制部材が巻き取り可能な柔軟性を有するシート状の誘電体である。
第8の態様に係るスパッタリング装置は、第5の態様に係るスパッタリング装置であって、前記付着抑制部材が巻き取り可能な柔軟性を有するシート状の誘電体であり、前記除去部は、前記保護部材から除去した前記1つの付着抑制部材を前記1つ以上の収容室のうち1つの収容室に設けられた収容部材に巻き取り収容する。
第9の態様に係るスパッタリング装置は、第5の態様に係るスパッタリング装置であって、前記付着抑制部材が巻き取り可能な柔軟性を有するシート状の誘電体であり、前記他の付着抑制部材は、前記1つ以上の収容室のうち1つの収容室に設けられた収容部材に巻き取り収容されている。
第10の態様に係るスパッタリング装置は、第1から第9の何れか1つの態様に係るスパッタリング装置であって、前記プラズマ発生部は、前記チャンバー内に設けられ巻数が一周未満の導体からなる高周波アンテナを用いて高周波誘導結合プラズマを発生させる。
第1から第10の何れの態様に係る発明によっても、スパッタリング装置は、プラズマ発生部がチャンバー内に発生したプラズマに晒されないようにプラズマ発生部を保護する誘電体製の保護部材と、保護部材のチャンバー内側に張り出した主面をそれぞれが覆うように保護部材にそれぞれ取り外し可能に重ねられ、ターゲットからスパッタされたスパッタ粒子の保護部材への付着を抑制する1つ以上の付着抑制部材とを備える。従って、スパッタ粒子が付着した付着抑制部材を取り除くことにより、保護部材および保護部材に重ねられている付着抑制部材の両者または保護部材へのスパッタ粒子の付着が抑制された状態でスパッタリングできる。従って、スパッタ粒子の保護部材への付着に起因した成膜速度の低下を抑制できる。
実施形態1に係るスパッタリング装置の概略構成を例示する図である。 高周波アンテナの例を示す側面図である。 図1のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 図1のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 実施形態2に係るスパッタリング装置の概略構成を例示する図である。 図5のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 実施形態3に係るスパッタリング装置の概略構成と動作を説明するための図である。 図7のスパッタリング装置の概略構成と動作を説明するための図である。 実施形態4に係るスパッタリング装置の概略構成を例示する図である。 図9のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 図9のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 図9のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 図9のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 図9のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 図9のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 図9のスパッタリング装置の巻取ロール等の構成を説明するための斜視図である。 実施形態5に係るスパッタリング装置の概略構成を例示する図である。 図17のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 図17のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 実施形態6に係るスパッタリング装置の概略構成を例示する図である。 図20のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 図20のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 図20のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 図20のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 図20のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 図20のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。 図20のスパッタリング装置の動作を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図面では同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付され、下記説明では重複説明が省略される。また、各図面は模式的に示されたものであり、例えば、各図面における表示物のサイズおよび位置関係等は必ずしも正確に図示されたものではない。また、一部の図面には、方向を説明するためにXYZ直交座標軸が附されている。該座標軸におけるZ軸の方向は、鉛直線の方向を示し、XY平面は水平面である。
<A.実施形態1>
図1は、実施形態に係るスパッタリング装置10Aの要部の概略構成を例示する図である。図2は、高周波アンテナ80の例を示す側面図である。
スパッタリング装置10Aは、例えば、板状の単金属のアルミニウムなどのターゲット(単に、「ターゲット」とも称する)60をイオンによりスパッタし、基板74の表面に所定の薄膜を形成するためのものである。なお、アルミニウムは導電性である。
スパッタリング装置10Aは、真空ポンプ(図示せず)により内部を真空にすることが可能なチャンバー(「真空チャンバー」)11と、真空排気されたチャンバー11内にプラズマ生成ガスを導入するプラズマ生成ガス導入部19と、チャンバー11内に設けられ、ターゲット60を保持するターゲット保持部24と、成膜対象の基板74を保持する基板ステージ15と、スパッタ用電源162とを備える。
基板ステージ15は、ターゲット保持部24に保持されたターゲット60の表面(+Z側の面)と、基板74の表面(−Z側の面)とが所定の距離を隔てて対向するように、基板74を保持する。また、スパッタ用電源162は、ベース板(「カソード」)14に、負電圧の直流のスパッタ電圧(「カソード印加電圧」)または、負電圧と正電圧とからなるパルス状のスパッタ電圧(「パルス直流電圧」)、若しくは交流のスパッタ電圧を印加することによりターゲット60にスパッタ電圧を印加し、ターゲット60と、基板ステージ15に保持された基板74との間にマグネトロンプラズマ用の電界を生成する。スパッタ用電源162からの電圧出力は、好ましくは、定電圧になるように制御(「定電圧制御」)される。定電力制御が採用されたとしても本発明の有用性を損なうものではない。また、基板ステージ15は、図示省略のヒーターもしくは冷却機構を備え、基板74の温度を制御する。
また、スパッタリング装置10Aは、チャンバー11内に導入されたプラズマ生成ガスの高周波誘導結合プラズマを発生させるプラズマ発生部90をさらに備える。基板ステージ15は、チャンバー11の上部の内壁に、取り付け部材を介して設けられている。
また、プラズマ発生部90は、ターゲット60の側面に接触することなく当該側面に沿って配置された線状の高周波アンテナ(「プラズマ源」)80を備える。高周波アンテナ80は、金属製パイプ状導体から構成される。そして、プラズマ発生部90は、高周波アンテナ80によって、スパッタガスの高周波誘導結合プラズマを発生させる。
そして、スパッタリング装置10Aは、プラズマ発生部90が発生させたプラズマ生成ガスの高周波誘導結合プラズマによるターゲット60のスパッタリングによって基板74上の二次元領域に成膜を行う。
成膜対象の基板74は、チャンバー11の側面に設けられた開閉可能な図示省略のゲートからチャンバー11内に搬入されて、不図示の固定部材により基板ステージ15に取り付けられた後、スパッタリングによる成膜を施されて、ゲートからチャンバー11の外部に搬出される。基板74への成膜が行われるときには、成膜に先立って、基板74がチャンバー11内に搬入されて、ゲートが閉鎖された状態で、不図示の真空ポンプによってチャンバー11の内部空間である処理室113が真空排気される。
そして、ゲートが閉じられた状態でプラズマ生成ガス導入部19のガス導入口20からプラズマ生成ガスがチャンバー11内に導入されることにより、処理室113は、一定圧力下、一定のガス分圧下に維持される。
プラズマ生成ガスとしては、不活性ガスであるArガスまたはKrガスなどのスパッタガスが用いられる。
チャンバー11の底部には、開口が設けられると共に、その開口を下側から塞ぐように、後述のベース板14及びマグネトロンスパッタ用磁石(永久磁石)12(併せてマグネトロンカソードという)、並びに高周波アンテナ80を収容するためのターゲット・アンテナ配置部18が取り付けられている。ターゲット・アンテナ配置部18とチャンバー11の底部との接続部はシール材により気密性が確保されている。従って、ターゲット・アンテナ配置部18の壁はチャンバー11の壁の一部としての役割を有する。ターゲット・アンテナ配置部18には、基板ステージ15の直下の位置にターゲット配置ブロック(ターゲット配置部)181が設けられている。それと共に、ターゲット・アンテナ配置部18の壁内(即ちチャンバー11の壁内)であってターゲット配置ブロック181の側方に、ターゲット配置ブロック181を挟むように1対のアンテナ固定ブロック182が設けられている。マグネトロンカソードは、ターゲット60の表面近傍に静磁場を形成する。
ターゲット配置ブロック181の上部にはチャンバー11の処理室113がある。ターゲット配置ブロック181内にはマグネトロンスパッタ用磁石12が載置されている。マグネトロンスパッタ用磁石12の上面にはベース板14が設けられるとともに、ベース板14に対向する基板ステージ15がチャンバー11の上側内壁に設けられる。基板ステージ15は、アースされている。マグネトロンスパッタ用磁石12の上下方向の位置は、その上面に設けられたベース板14に載置されるターゲット60の上面がターゲット・アンテナ配置部18の上端付近(上端と同じ位置である必要はない)に配置されるように調整されている。また、ターゲット60は、ベース板14と、ターゲット保持部24とによってベース板14の上面(+Z側の面)に保持されている。このようにマグネトロンスパッタ用磁石12及びベース板14(併せて、マグネトロンカソード)が設けられることにより、ターゲット60はチャンバー11の処理室113と面した空間内に配置される。
マグネトロンスパッタ用磁石12は、ターゲット保持部24に保持されたターゲット60の表面を含む領域に静磁場(マグネトロン磁場)を形成して、ターゲット60の表面部分のプラズマを形成できるようにする。ターゲット60の表面部分におけるプラズマの広がり方は、チャンバー11に導入されたプラズマ生成ガスの分圧や、マグネトロンスパッタ用磁石12が発生させるマグネトロン磁場やターゲットに与える電圧の強度などによって変動する。
また、ターゲット配置ブロック181上端とチャンバー11の処理室113との境界には、ターゲット配置ブロック181の側壁から内側に向かって延び、ターゲット60の縁付近(縁を含む部分)に対して一定の距離を保つようにアノード189が設けられている。
アンテナ固定ブロック182内には高周波アンテナ80が挿入されている。また、スパッタリング装置10Aは、高周波アンテナ80に高周波電力を供給する高周波電源161を備えている。高周波電源161は整合回路163を介して高周波アンテナ80に接続されている。
また、ターゲット・アンテナ配置部18の上部の縁部には、チムニー420が設けられている。チムニー420は、ターゲット配置ブロック181およびアンテナ固定ブロック182を囲んでターゲット・アンテナ配置部18の縁部から基板74側に立設された壁部と、当該壁部の上部開口を覆い、中央部に開口部が設けられた蓋部とを備えている。チムニー420は、ターゲット60からスパッタされたスパッタ粒子が基板74のうち非成膜対象領域や、チャンバー11内部の側壁等に付着することを抑制するための部材である。チムニー420の蓋部に設けられた開口部は、基板74のうち成膜対象領域を囲むように設けられており、当該成膜対象領域は、チムニー420に遮蔽されることなく、ターゲット60に対向する。また、後述する除去部31もチムニー420に囲まれた空間内に設けられている。
高周波アンテナ80は、マグネトロンカソードスパッタによるプラズマ発生を支援するためのもので、例えば、図2に示されるように、金属製のパイプ状導体をU字形に曲げたものであり、2つのアンテナ固定ブロック182内に3個ずつ、「U」の字を上下逆向きにした状態で立設されている。なお、高周波アンテナ80の配置態様は、種々に変更可能である。高周波アンテナ80の形状として、例えば、円弧状の形状が採用されても良い。また、高周波アンテナ80の巻数は、一周未満である。定在波の発生を防止するために、高周波アンテナ80の長さは、好ましくは、高周波電源161が供給する電力の波長の1/4以下の長さに設定される。高周波アンテナの一端から高周波電力が供給され、他端は接地される。これにより誘導結合プラズマ(高周波誘導結合プラズマ)が生成される。このような高周波アンテナ80が採用されれば、コイル状(渦巻き状)のアンテナを用いて誘導結合プラズマを発生させる手法に比べて、アンテナのインダクタンスが低いためにアンテナの電圧を下げられるので、プラズマダメージを抑制できる。また、アンテナ長を、高周波の波長の1/4以下に短くすることで、定在波の影響によるプラズマのむらに起因したスパッタむら(不均一さ)を抑制することが出来る。また、アンテナをチャンバー内に収容できるのでプラズマ生成効率、ひいては、成膜レートを向上できる。さらに、成膜対象の基板サイズに応じて、高周波アンテナ80の個数を増加させるとともに、ターゲットのサイズを大きくすることにより基板サイズが大きい場合でも、膜厚の均一性を維持しながら成膜レートの向上を図ることが出来る。
U字形の高周波アンテナは巻数が1周未満の誘導結合アンテナに相当し、巻数が1周以上の誘導結合アンテナよりもインダクタンスが低いため、高周波アンテナの両端に発生する高周波電圧が低減され、生成するプラズマへの容量結合に伴うプラズマ電位の高周波揺動が抑制される。このため、対地電位へのプラズマ電位揺動に伴う過剰な電子損失が低減され、プラズマ電位が低減される。これにより、基板上での低イオンダメージの薄膜形成プロセスが可能となる。高周波アンテナ80を構成する金属製パイプ状導体は、スパッタリング装置10Aの使用時に水などの冷媒151をその内部に通過させることにより高周波アンテナ80を冷却する機能を有する。高周波アンテナ80の高さ方向の位置は、ターゲット60の表面近傍のプラズマ密度がより高くなるように、「U」の字の底部がターゲット60の上面が同程度の高さよりも数センチ程度高くなるように調整されている。なお、ターゲット60およびベース板14なども非常に高温になるため、好ましくは、高周波アンテナ80と同様に、冷媒151によって冷却される。
高周波アンテナ80の上端側の一部は、アンテナ固定ブロック182を貫通して、チャンバー11の内部側に突設されている。高周波アンテナ80の該突設部分は、石英などからなる誘電体の板状の保護部材411により覆われてチャンバー11内で発生するプラズマから保護されている。保護部材411の下面には、高周波アンテナ80の該突設部分を収容可能な窪み部が形成されており、保護部材411は、当該窪み部が高周波アンテナ80の該突設部分を覆って被覆するようにアンテナ固定ブロック182上に被せられている。これにより、保護部材411は、高周波アンテナ80がチャンバー11内に発生したプラズマに晒されないように高周波アンテナ80を保護する。なお、高周波アンテナ80の「U」の字の底部が保護部材411の下方に位置し、高周波アンテナ80がアンテナ固定ブロック182を貫通しないように、高周波アンテナ80が設けられてもよい。
保護部材411の外周面のうちチャンバー11内側(処理室113側)に面して張り出した主面1、すなわちチャンバー11内部に面して張り出した主面1には、主面1を覆うように保護部材411に取り外し可能に重ねられている1以上(図1の例では、1つ)の付着抑制部材412が設けられている。主面1は、基板74に対向するように、高周波アンテナ80の「U」の字の底部に沿って延設されている。当該1以上の付着抑制部材412は、ターゲット60からスパッタされたスパッタ粒子の保護部材411への付着を抑制する。これにより、スパッタ粒子がチャンバー11の処理室113に露出している付着抑制部材412に付着したしても、当該付着抑制部材を保護部材411上から取り除けば、保護部材411および保護部材411に重ねられている他の付着抑制部材412にスパッタ粒子が付着していない状態でスパッタリングできる。従って、スパッタ粒子の保護部材411への付着に起因した成膜速度の低下を抑制できる。
また、スパッタリング装置10Aは、チャンバー11が真空排気された状態で、保護部材411上の1つ以上の付着抑制部材412のうち高周波アンテナ80から最も離れた部材、すなわち、高周波アンテナ80に対して最も外側の部材を、保護部材411上から除去する各除去部31を備えている。当該部材は、一方の主面がチャンバー11の内部に露出した部材でもある。除去部31は、チムニー420に囲まれた空間内に設けられている。
図3、図4は、スパッタリング装置10Aの除去部31の動作を説明するための図である。除去部31は、例えば、保護部材411上の1つ以上の付着抑制部材412のうち高周波アンテナ80から最も離れた部材(処理室113に露出した部材)に接合された腕部と、当該腕部に接続されて回転軸C1を中心に自転可能な筒状部材とを備えて構成される。
スパッタリング装置10Aがチャンバー11内に保持された基板74への成膜処理を長時間行うと、保護部材411の主面1を覆っている付着抑制部材412の基板74側の面、すなわちチャンバー11内部に露出した面には、ターゲット60からスパッタされたスパッタ粒子が付着する。これにより、スパッタリング装置10Aの成膜速度は、スパッタ粒子の付着量に応じて低下する。このため、スパッタ粒子の付着量(付着密度、すなわち単位面積に付着したスパッタ粒子の個数)が基準を超えると、保護部材411に重ねられている付着抑制部材412は、除去部31によって保護部材411上から除去される。上述のように、付着抑制部材412に付着しているスパッタ粒子の付着密度は、装置の運転時間との相関がある。そこで、付着抑制部材412の除去は、例えば、運転時間に基づいて行われる。
図3、図4に示されるように、除去部31は、腕部により最上部の付着抑制部材412を支持しつつ回転軸C1を中心に自転することにより、チャンバー11が真空排気された状態で、保護部材411上の1つ以上の付着抑制部材412のうち高周波アンテナ80から最も離れた部材を、保護部材411上から除去できる。
従って、保護部材411上の各付着抑制部材412のうち高周波アンテナ80から最も離れて、チャンバー11内部に露出した部材にスパッタ粒子が付着している場合でも、除去部31が当該付着抑制部材412を保護部材411上から取り除くことにより、保護部材411および保護部材411に重ねられている付着抑制部材412へのスパッタ粒子の付着が抑制された状態でスパッタリングできる。従って、スパッタ粒子の保護部材411への付着に起因した成膜速度の低下を抑制できる。また、除去部31は、チャンバー11が真空排気された状態で付着抑制部材412を取り除ける。これにより、変質層を除く準備スパッタ処理(「予備スパッタ処理」)が不要となる。従って、チャンバー11を大気解放して付着抑制部材412を取り除く場合に必要となる真空排気のための処理時間や、準備スパッタ処理のためのターゲット60の消費を抑制できる。なお、チャンバー11を大気解放すると大気中の水分等がチャンバー11の内壁に付着することから、メンテナンス作業終了後に真空排気を再開した際に、成膜用の所望の真空度を確保できるようになるまでに多大な時間を要するといった問題もある。
付着抑制部材412は、保護部材411上から持ち上げやすいように、持ち上げられてもその形状を維持できる剛性を有する板状の誘電体であることが好ましい。しかしながら、巻き取り可能であるとともに、除去部31による持ち上げが可能な柔軟性を有するシート状の誘電体が付着抑制部材412として採用されたとしても本発明の有用性を損なうものではない。
なお、マグネトロンスパッタ用磁石12によるターゲット60表面の水平磁束密度の最大値は、20乃至50mT(ミリテスラ)で、高周波アンテナの支援がない場合の磁束密度(60乃至100mT)よりも低い磁束密度でも十分なプラズマを生成するこができる。
基板ステージ15は、基板ステージ15の下面に設けられた図示省略の爪状部材などによって基板74を保持することが出来る。基板74は、例えば、シリコンウエハなどにより構成される。
上記のように構成されたスパッタリング装置10Aは、ベース板14が設けられたチャンバー11に、スパッタガスを導入して当該カソードに設けられたターゲット60をスパッタし、ターゲット60に対向する基板74上に成膜する。
また、スパッタリング装置10Aが、スパッタガスに加えて、酸素などの反応性ガスをプラズマ生成ガス導入部19等からチャンバー11内に導入することにより反応性スパッタリングを行うとしても本発明の有用性を損なうものではない。
また、スパッタリング装置10Aでは、ターゲット配置ブロック181を挟むように1対のアンテナ固定ブロック182が設けられているが、1つのアンテナ固定ブロック182のみが設けられてもよく、また、3以上のアンテナ固定ブロック182が設けられてもよい。なお、反応性スパッタが行われる場合には、保護部材411、付着抑制部材412へのスパッタ粒子の付着が進行すると、反応性の低下に伴うプロセス条件の変更を強いられることとなり、生産性の低下や操作の煩雑さの要因となる。
<B.実施形態2>
図5は、実施形態2に係るスパッタリング装置10Bの概略構成を例示する図である。図6は、スパッタリング装置10Bの動作を説明するための図である。
スパッタリング装置10Bと、スパッタリング装置10Aとの差異は、スパッタリング装置10Bが、チムニー420に代えてチムニー421を備えるとともに、除去部31に代えて除去部32を備えていることである。チムニー420および421の差異は、チムニー421の側壁のうち、除去部32の近傍部分に開口部が設けられていることである。
また、除去部31が回転することにより付着抑制部材412を除去するのに対して、除去部32は、保護部材411上の各付着抑制部材412のうち最上部の付着抑制部材412を腕部により支持しつつ、チムニー421の開口部を通ってチムニー421の外側に移動することにより付着抑制部材412を保護部材411上から除去する。
従って、保護部材411上の各付着抑制部材412のうち高周波アンテナ80から最も離れた部材にスパッタ粒子が付着して成膜速度が低下している場合でも、除去部32が当該付着抑制部材412を保護部材411上から取り除くことにより、保護部材411および保護部材411に重ねられている付着抑制部材412へのスパッタ粒子の付着が抑制された状態でスパッタリングできる。従って、スパッタ粒子の保護部材411への付着に起因した成膜速度の低下を抑制できる。また、除去部31は、チャンバー11が真空排気された状態で付着抑制部材412を取り除ける。これにより、変質層を除く準備スパッタ処理が不要となる。従って、大気解放して付着抑制部材412を取り除く場合に必要となる真空排気のための処理時間や、ターゲット60の消費を抑制できる。
付着抑制部材412としては、剛性を有する板状の誘電体が採用されることが好ましいが、付着抑制部材412として、巻き取り可能な柔軟性を有するシート状の誘電体が採用されたとしても本発明の有用性を損なうものではない。
<C.実施形態3>
図7、図8は、実施形態3に係るスパッタリング装置10Cの概略構成と動作を説明するための図である。スパッタリング装置10Cは、チャンバー11の内部に保持された基板74にスパッタリングによる成膜を行うスパッタリング装置本体10Caと、収容室170とを備える。
スパッタリング装置本体10Caと、スパッタリング装置10Aとの差異は、スパッタリング装置本体10Caが、アンテナ固定ブロック182および保護部材411に代えて、誘電体製の保護部材410を備えていることと、開閉可能な仕切り扉131をさらに備えていることである。また、保護部材410上には1個の付着抑制部材412が、保護部材410のチャンバー11内側(内部)に張り出してチャンバー11内部に露出した主面1を覆うように、保護部材410に取り外し可能に重ねられている。付着抑制部材412は、保護部材410へのスパッタ粒子の付着を抑制する板状の誘電体であり、後述する腕部511により持ち上げられても形状を維持可能な剛性を有している。
収容室170は、直方体上の外形を有し内部空間を備えた部材であり、一面が開閉可能なゲート141によって構成されている。収容室170の内部空間は、真空ポンプP1と接続されており、ゲート141によって密閉された状態で、真空ポンプP1によりチャンバー11内と同じ真空状態になるまで真空排気される。収容室170は、内部に、底面上を移動可能なロボットなどの除去配置部39を備え、移動機構611によって移動可能に構成されている。また、収容室170の内部には、スパッタ粒子が付着していない図示省略の他の付着抑制部材412が格納されている。また、ゲート141の開口部は、仕切り扉131よりも大きい。
収容室170は、真空排気された状態で移動機構611によって移動され、ゲート141がスパッタリング装置本体10Caの仕切り扉131がある壁面に密着して仕切り扉131を塞ぐように、スパッタリング装置本体10Caに当接する。この状態で仕切り扉131が収容室170の内部空間側に開くことにより、スパッタリング装置本体10Caのチャンバー11の内部空間区と、収容室170の内部空間とは、真空状態が変動することなく、連通される。
除去配置部39は、腕部511を備えており、上下方向に伸縮可能である。除去配置部39は、仕切り扉131が開かれた状態で、腕部511をチャンバー11内に差し込むように、チャンバー11側に移動し、腕部511により保護部材410上の付着抑制部材412を下側から持ち上げて保護部材410から除去する。このように、除去配置部39は、除去部として動作する。そして、除去配置部39は、腕部511をチャンバー11内から抜く方向に移動し、付着抑制部材412を収容室170内に収容する。
その後、除去配置部39は、保護部材410の主面1を覆うように、スパッタ粒子の保護部材410への付着を抑制する他の付着抑制部材412を、チャンバー11が真空排気された状態で保護部材410に取り外し可能に重ねて配置する。すなわち、除去配置部39は、配置部として動作する。
当該他の付着抑制部材412に付着しているスパッタ粒子密度は、成膜速度が所定の基準を満たす密度に抑制されている。保護部材410上の付着抑制部材412が、当該他の付着抑制部材412に交換されることにより、スパッタリング装置10Cは、保護部材411および付着抑制部材412へのスパッタ粒子の付着が抑制された状態でスパッタリングできる。
このように、除去配置部39は、付着抑制部材412の除去部および配置部として動作する。これにより、除去部と配置部とを一体化して、収容室170の省スペース化を図ることが出来る。なお、一台の除去配置部39により各保護部材410上にそれぞれ配置されている各付着抑制部材412の交換をしてもよいし、各付着抑制部材412ごとに除去配置部39を備えてもよい。
付着抑制部材412としては、剛性を有する板状の誘電体が採用されることが好ましいが、付着抑制部材412として、巻き取り可能であるとともに、腕部511により持ち上げ可能なように形状を維持できる柔軟性を有するシート状の誘電体が採用されたとしても本発明の有用性を損なうものではない。
また、スパッタリング装置10Cが、収容室170以外に、収容室をさらに備え、これらの収容室のうち1つの収容室の内部空間に他の付着抑制部材412が収容されていてもよい。また、除去配置部39は、保護部材410上から除去した付着抑制部材412をこれらの収容室のうち1つの収容室に収容するとともに、これらの収容室のうち他の付着抑制部材412を収容した収容室から当該付着抑制部材412を取り出して保護部材410の主面1を覆うように保護部材410上に配置してもよい。
<D.実施形態4>
図9は、実施形態4に係るスパッタリング装置10Dの概略構成を例示する図である。図10〜図15は、スパッタリング装置10Dの動作を説明するための図である。図16は、スパッタリング装置10Dの巻取ロール42等の構成を説明するための斜視図である。
スパッタリング装置10Dは、チャンバー11の内部に保持された基板74にスパッタリングによる成膜を行うスパッタリング装置本体10Daと、スパッタリング装置本体10Daの一端側と他端側とのそれぞれの壁面に密着して接続された収容室171、172とを備える。
スパッタリング装置本体10Daと、スパッタリング装置10Cのスパッタリング装置本体10Caとの差異の1つは、スパッタリング装置本体10Caが仕切り扉131を備えていたのに対して、スパッタリング装置本体10Daは、内側仕切り扉132、133を備えていることである。また、もう1つの差異は、スパッタリング装置本体10Daにおいて、付着抑制部材412に代えて付着抑制部材413が保護部材410上に配置されていることである。内側仕切り扉132は、チャンバー11の内部空間(処理室)と、収容室171の内部空間とを仕切る壁部に設けられた開口部8に開閉可能に設けられており、内側仕切り扉132は、閉じられた状態で、開口部8を密閉する。内側仕切り扉133は、チャンバー11の内部空間と、収容室172の内部空間とを仕切る壁部に設けられた開口部9に開閉可能に設けられており、閉じられた状態では、開口部9を密閉する。
収容室171は、その内部空間に、送出ロール(「収容部材」)41と、ガイドローラ63と、保持具56を備えるとともに、チャンバー11の壁部と対向している壁部に外側仕切り扉134を備えている。外側仕切り扉134は、内側仕切り扉132とともに閉じられた状態で、収容室171を密閉できる。外側仕切り扉134が、その下部に設けられたヒンジ部を中心にスパッタリング装置10Dの外側に回転して開くことにより、送出ロール41を収容室171内に出し入れできる。収容室171内に入れられた送出ロール41は、図示省略の回転機構により自転可能なように所定の位置に取り付けられる。また、収容室171は、図示省略の真空ポンプにより真空排気可能に構成されている。
収容室172は、その内部空間に、巻取ロール(「収容部材」)42と、2つのガイドローラ63、レピア機構44とを備えるとともに、チャンバー11の壁部と対向している壁部に外側仕切り扉135を備えている。外側仕切り扉135は、内側仕切り扉133とともに閉じられた状態で、収容室172を密閉できる。外側仕切り扉135が、その下部に設けられたヒンジ部を中心にスパッタリング装置10Dの外側に回転して開くことにより、巻取ロール42を収容室172内に出し入れできる。収容室172内に入れられた巻取ロール42は、図示省略の回転機構により自転可能なように所定の位置に取り付けられる。また、収容室172は、図示省略の真空ポンプにより真空排気可能に構成されている。
付着抑制部材413は、保護部材410のチャンバー11内側に張り出した主面1を覆うように、保護部材410に取り外し可能に重ねられている。付着抑制部材413は、保護部材410へのスパッタ粒子の付着を抑制するシート状の誘電体であり、送出ロール41、巻取ロール42に巻き取り可能な柔軟性を有している。
図9には、スパッタリング装置10Dが、スパッタリングにより基板74に成膜している状態が示されている。図9に示されるように、スパッタリング装置10Dのスパッタリング動作中は、内側仕切り扉132、133は、開かれて、スパッタリング装置本体10Daのチャンバー11、収容室171、172の内部空間は、連通している。また、チャンバー11、収容室171、172は、独立して動作可能な図示省略の各真空ポンプにそれぞれ接続されている。また、付着抑制部材413の一端側の一部は、送出ロール41に巻かれている。付着抑制部材413の他端側部分は、開口部8を通ってチャンバー11内に送出されて、保護部材410上を経て開口部9から収容室172内に導かれ、巻取ロール42に巻き取られている。送出ロール41および巻取ロール42は、回転せず静止していても良く、また、ごく低速で回転していても良い。各ガイドローラ63は、付着抑制部材413を案内する。保持具56は、収容室171内の所定位置で付着抑制部材413を着脱可能に保持する。付着抑制部材413が保持具56から取り外されれば、保持具56は、当該所定位置から他の位置へ移動する。レピア機構44は、一端に固定された釣金具46が取り付けられているレピア45を巻き取り収容して、収容室172に収容されている。
図16に示されるように、釣金具46の先端には、レピア45側に突出する係止爪46aが設けられている。レピア45の他端は、レピア機構44(図9)の芯部に固定されている。付着抑制部材413のうち送出ロール41から引き出されている他端には、フック部48が取り付けられている。金属製のフック部48の先端部は、付着抑制部材413側に折り返されて係止部48aをなしている。レピア45は、例えば、鋼製巻尺の金属製の規身(テープ)のように断面が樋状に形成されている。これにより、レピア45は、レピア機構44に巻き取り収容可能であるとともに、レピア機構44が回転することにより、釣金具46が収容室171の保持具56部に到達するように、保護部材410上を経て収容室171側に送り出される。
付着抑制部材413の他端側のフック部48には、一対の窪み部48bが設けられている。窪み部48bには、保持具56に設けられた突起部が係止可能である。付着抑制部材413を巻き取り収容した送出ロール41が収容室171にセットされたときには、保持具56は、その突起部が、付着抑制部材413の他端側に取り付けられたフック部48の窪み部48bに係止することにより、付着抑制部材413を着脱可能に保持する。
巻取ロール42は、筒状の芯部42aと、芯部42aの両端に取り付けられたフランジ部42bとを備えている(図14、図15参照)。図16に示されるように、芯部42aの側面の一部には、平面部42eが形成されており、平面部42e上には、一対の係止部42cが間隔を隔てて設けられている。この間隔は、レピア45および釣金具46の幅よりも広く、レピア45と釣金具46は、一対の係止部42cの間を通ることが出来る。各係止部42cの先端部には、係止部42cの基端側に向けて折り返されて形成された係止爪42dが、付着抑制部材413の他端側に取り付けられたフック部48の係止部48aに係止可能に設けられている。
図9に示された状態でスパッタリング装置10Dが、スパッタリング装置本体10Daのチャンバー11内に保持された基板74への成膜処理を長時間行うと、保護部材410の主面1を覆っている付着抑制部材413の基板74側の面、すなわちチャンバー11内部に露出した面には、図示省略のターゲット60からスパッタされたスパッタ粒子が付着する。スパッタリング装置10Dの成膜速度は、スパッタ粒子の付着量に応じて低下する。このため、スパッタ粒子の付着量(付着密度、すなわち単位面積に付着したスパッタ粒子の個数)が基準を超えると、保護部材410に重ねられている付着抑制部材413は、スパッタ粒子の付着密度が所定の上限値以下である新たな付着抑制部材413に交換される。なお、上述のように、付着抑制部材413に付着しているスパッタ粒子の付着密度は、装置の運転時間との相関がある。そこで、付着抑制部材413の使用部分の交換は、例えば、運転時間に基づいて行われる。
付着抑制部材413の交換においては、先ず、送出ロール41と巻取ロール42とがそれぞれ回転(図9の表示で時計回りの回転)を開始することにより、付着抑制部材413は、送出ロール41と保護部材410上とから除かれて、巻取ロール42の芯部42aに巻き取られる。このように、送出ロール41と巻取ロール42とは、チャンバー11が真空排気された状態で付着抑制部材413を保護部材410上から除去する除去部33である。付着抑制部材413の巻取ロール42への巻き取りが完了すると、送出ロール41と巻取ロール42との回転が停止され、内側仕切り扉132、133が閉じて、チャンバー11は、真空封止される。
次に、収容室172の外側仕切り扉135が開いて、付着抑制部材413を巻き取った巻取ロール42が、外側仕切り扉135が開かれて出来る開口部からスパッタリング装置10D外部に搬出される。巻取ロール42に巻き取られた付着抑制部材413は、巻取ロール42から取り外されて付着したスパッタ粒子が除去されて再利用されたり、廃棄される。また、付着抑制部材413が取り外された巻取ロール42は、再び、収容室172内に戻されて所定位置に取り付けられる。そして、外側仕切り扉135が閉じて、収容室172内は、チャンバー11内と同じ真空状態に真空排気される。
また、チャンバー11が真空封止されると、収容室171の外側仕切り扉134も外側仕切り扉135と同様に開き、付着抑制部材413が取り外された送出ロール41が、外側仕切り扉134が開いた開口部からスパッタリング装置10D外部に搬出される。送出ロール41には、新しい付着抑制部材413または付着しているスパッタ粒子密度が所定の基準値以下に抑制されている付着抑制部材413が新たに巻き付けられる。この際、付着抑制部材413は、その一端側を送出ロール41に固定されることなく、送出ロール41の芯部に巻回されて送出ロール41に巻き付けられる。
付着抑制部材413を巻き取り収容した送出ロール41は、再び、外側仕切り扉134が開いた開口部から収容室171内に搬入されて所定位置に取り付けられる。そして、保持具56が上方の退避位置から下方の所定位置に移動され、保持具56の突起部が、付着抑制部材413の他端側に取り付けられたフック部48の窪み部48bに係止することにより、保持具56が、取り外し可能に付着抑制部材413を保持する。この後、外側仕切り扉134が閉じられて、収容室171内がチャンバー11内と同じ真空状態に真空排気される。
収容室171、172の真空排気が完了すると、内側仕切り扉132、133が開かれ、レピア機構44が、回転(図10の矢印方向に回転)して、レピア45がレピア機構44から送り出される。これにより、レピア45の一端側に取り付けられた釣金具46は、巻取ロール42の芯部42aに設けられた一対の係止部42cの間を通り、開口部9からチャンバー11内に入って保護部材410上を通過し、開口部8から収容室171に入る。これにより、レピア45の先端の釣金具46は、付着抑制部材413を保持している保持具56の近傍に達する(図10、図11参照)。
レピア機構44は、さらに回転してレピア45を収容室171内に送り出し、釣金具46が、保持具56に保持されたフック部48に係止する(図12参照)。釣金具46がフック部48に係止すると、レピア機構44は、反転(図10の矢印と逆方向の反時計回りの回転)を開始してレピア45を巻き取る。これにより、保持具56の突起部がフック部48の窪み部48bから外れて、保持具56は、バネ機構等により上方の退避位置に戻るとともに、付着抑制部材413を釣金具46によって送出ロール41から引出可能となる(図13参照)。この際、予め下方に退避していたガイドローラ63が上昇し、付着抑制部材413に当接する。
レピア機構44は、レピア45の巻き取りを継続し、付着抑制部材413は、フック部48を介して釣金具46に引っ張られた状態で、開口部8からチャンバー11内に入り、保護部材410上を通過して開口部9から収容室172に入る。さらに、レピア45が巻き取られると、釣金具46が、巻取ロール42の芯部42aの一対の係止部42cの間を通り、釣金具46の他端側部分が、一対の係止部42cよりもレピア機構44側に位置するとともに、フック部48の係止部48aが、係止部42cの係止爪42dに係止する(図14参照)。
レピア機構44は、レピア45の巻き取りを、一旦、停止し、フック部48が芯部42aの一対の係止部42cに係止した状態で巻取ロール42が回転を開始して、付着抑制部材413の他端側部分を巻取ロール42に巻き取る。これにより、釣金具46の係止爪46aは、係止していたフック部48の係止部48aから外れる。また、巻取ロール42近傍に配置されている上下2つのガイドローラ63のうち、上側のガイドローラ63は、上方の退避位置から下方に移動し、上下2つのガイドローラ63が付着抑制部材413を間に挟んで付着抑制部材413にそれぞれ当接する(図15参照)。
そして、レピア機構44は、レピア45の巻き取りを再開して、レピア45を巻き取り収容し、回転を停止する。また、付着抑制部材413が保護部材410の主面1を覆うとともに、付着抑制部材413の一端側が送出ロール41から外れない程度に送出ロール41に巻回された状態で、送出ロール41と巻取ロール42とはそれぞれ回転を停止する。これにより、スパッタリング装置10Dは、再び、図9に示される状態となり、保護部材410へのスパッタ粒子の付着が抑制された状態でスパッタリングによる基板74への成膜処理を再開できる。
このように、送出ロール41と、巻取ロール42と、レピア機構44とは、付着抑制部材413が除去された保護部材410の主面1を覆うようにスパッタ粒子の保護部材410への付着を抑制する他の付着抑制部材413を、チャンバー11が真空排気された状態で保護部材410に取り外し可能に重ねて配置する配置部36である。
<E.実施形態5>
図17は、実施形態5に係るスパッタリング装置10Eの概略構成を例示する図である。図18、図19は、スパッタリング装置10Eの動作を説明するための図であり、図19は、図18のスパッタリング装置10Eのうち、送出ロール41近傍のガイドローラ63部分を拡大して示している。
スパッタリング装置10Eは、チャンバー11の内部に保持された基板74にスパッタリングによる成膜を行うスパッタリング装置本体10Eaと、スパッタリング装置本体10Eaの一端側と他端側とのそれぞれの壁面に密着して接続された収容室171、173とを備える。
スパッタリング装置10Eと、スパッタリング装置10Dとの差異は、スパッタリング装置10Eがスパッタリング装置10Dの収容室172に代えて、内部に巻取ロール(「収容部材」)43を備えた収容室173を備えていることである。なお、収容室173には、収容室172の巻取ロール42は設けられていない。
図17には、スパッタリング装置10Eが、スパッタリングにより基板74に成膜している状態が示されている。図17に示されるように、スパッタリング装置10Eのスパッタリング動作中は、内側仕切り扉132、133は、開かれて、スパッタリング装置本体10Eaのチャンバー11、収容室171、173の内部空間は、連通している。また、チャンバー11、収容室171、173は、独立して動作可能な図示省略の各真空ポンプにそれぞれ接続されている。また、付着抑制部材413の一端側部分は、送出ロール41に巻かれている。付着抑制部材413の他端側部分は、開口部8を通ってチャンバー11内に送り出されて、保護部材410上を経て開口部9から収容室173内に導かれ、巻取ロール43に巻き取られている。送出ロール41および巻取ロール43は、回転せず静止していても良く、また、ごく低速で回転していても良い。各ガイドローラ63は、付着抑制部材413を案内している。
巻取ロール43は、円筒状の芯部43aと、芯部43aの両端に取り付けられたフランジ部43bとを備えており、図示省略の回転機構により自転可能に構成されている。芯部43aの外周面には、一端にフック部49が固定された鋼帯50の他端が固定されている。鋼帯50は、芯部43aに巻き取り収容されている。フック部49の先端にはフック部49の基端側に折り返された係止爪49a(図19)が設けられている。
付着抑制部材413は、シート状の誘電体である。フック部49の係止爪49aと、収容室171内の送出ロール41から引き出された付着抑制部材413の他端に固定されたフック部48の係止部48aとが互いに係止することにより、フック部49とフック部48とは、互いに係止している。そして、フック部48とフック部49とが互いに外れないように、付着抑制部材413の他端側部分は、芯部43aに巻回されている。また、付着抑制部材413の一端側は、送出ロール41の芯部に固定されることなく、当該芯部に巻回されている。
これにより、付着抑制部材413は、保護部材410のチャンバー11内側に張り出した主面1を覆うように、保護部材410に取り外し可能に重ねられて、保護部材410へのスパッタ粒子の付着を抑制する。付着抑制部材413は、送出ロール41、巻取ロール43に巻き取り可能な柔軟性を有している。
図17に示された状態でスパッタリング装置10Eが、スパッタリング装置本体10Eaのチャンバー11内に保持された基板74への成膜処理を長時間行うと、保護部材410の主面1を覆っている付着抑制部材413の基板74側の面には、図示省略のターゲット60からスパッタされたスパッタ粒子が付着する。スパッタリング装置10Eの成膜速度は、スパッタ粒子の付着量に応じて低下する。このため、スパッタ粒子の付着量(付着密度)が基準を超えると、保護部材410に重ねられている付着抑制部材413は、新たな付着抑制部材413に交換される。なお、付着抑制部材413の使用部分の交換は、例えば、付着密度との相関がある運転時間に基づいて行われる。
付着抑制部材413の交換においては、先ず、送出ロール41と巻取ロール43とがそれぞれ回転(図17の表示で時計回りの回転)を開始することにより、付着抑制部材413は、送出ロール41と保護部材410上とから除かれて、巻取ロール43の芯部43aに巻き取られる。このように、送出ロール41と巻取ロール43とは、チャンバー11が真空排気された状態で付着抑制部材413を保護部材410上から除去する除去部34である。付着抑制部材413の巻取ロール43への巻き取りが完了すると、送出ロール41と巻取ロール43との回転が停止され、チャンバー11は、真空封止される。
次に、スパッタリング装置10Dと同様に、付着抑制部材413を巻き取った巻取ロール43は、スパッタリング装置10Eの外部に搬出され付着抑制部材413が取り外された後、再び、収容室173内に戻されて所定位置に取り付けられる。そして、収容室173内は、チャンバー11内と同じ真空状態に真空排気される。また、付着抑制部材413が取り外された送出ロール41は、スパッタリング装置10E外部に搬出され、新しい付着抑制部材413または付着しているスパッタ粒子密度が所定の基準を満足する付着抑制部材413が新たに巻き付けられる。この際、付着抑制部材413は、その一端側を送出ロール41に固定されることなく、送出ロール41に巻き付けられる。そして、送出ロール41は、再び、収容室171内に搬入されて所定位置に取り付けられ、図示省略の保持具56により付着抑制部材413の他端に取り付けられたフック部48が係止されて、収容室171内がチャンバー11内と同じ真空状態に真空排気される。
収容室171、173の真空排気が完了すると、内側仕切り扉132、133が開かれ、巻取ロール43が回転(図18の矢印方向に回転)して、鋼帯50が巻取ロール43から送出ロール41側に送り出される。これにより、鋼帯50の一端側に取り付けられたフック部49は、開口部9からチャンバー11内に入って保護部材410上を通過し、開口部8から収容室171に入る。これにより、フック部49は、付着抑制部材413を保持している保持具56の近傍に達する(図18、図19参照)。
巻取ロール43は、さらに回転してフック部49を収容室171内に送り出し、フック部49がフック部48に係止すると、巻取ロール43は、反転を開始して鋼帯50と付着抑制部材413を巻き取る。付着抑制部材413は、フック部48を介してフック部49に引っ張られた状態で、保護部材410上を通過して収容室173に入る。そして、鋼帯50、フック部49、フック部48が芯部43aに巻き取られ、さらにその上に付着抑制部材413が巻き取られる。
そして、付着抑制部材413が保護部材410の主面1を覆うとともに、付着抑制部材413の一端側が送出ロール41から外れない程度に送出ロール41に巻回された状態で、送出ロール41と巻取ロール43とはそれぞれ回転を停止する。これにより、スパッタリング装置10Eは、再び、図17に示される状態となり、保護部材410へのスパッタ粒子の付着が抑制された状態でスパッタリングによる基板74への成膜処理を再開できる。
このように、送出ロール41と、巻取ロール43とは、付着抑制部材413が除去された保護部材410の主面1を覆うようにスパッタ粒子の保護部材410への付着を抑制する他の付着抑制部材413を、チャンバー11が真空排気された状態で保護部材410に取り外し可能に重ねて配置する配置部37でもある。
<F.実施形態6>
図20は、実施形態6に係るスパッタリング装置10Fの概略構成を例示する図である。図21〜図27は、スパッタリング装置10Fの動作を説明するための図である。
スパッタリング装置10Fは、チャンバー111の内部に保持された基板74にスパッタリングによる成膜を行うスパッタリング装置本体10Faと、スパッタリング装置本体10Faの一端側と他端側とのそれぞれの壁面に密着して接続された収容室174、175とを備える。
スパッタリング装置10Fと、スパッタリング装置10Dとの差異は、スパッタリング装置10Fがスパッタリング装置10Dのチャンバー11、収容室171、172に代えて、チャンバー111、収容室174、175をそれぞれ備えていることである。
スパッタリング装置本体10Faのチャンバー111とスパッタリング装置本体10Daのチャンバー11との差異は、チャンバー111が複数(図示3個)の排出ローラー54と、クランプ52とを備えるとともに、内側仕切り扉132に代えて、より大きな内側仕切り扉136を一端側の壁部に備えることである。収容室174と、収容室171との差異は、収容室174が、仕切壁58によって上下に仕切られた2つの部屋を備え、上側の部屋に送出ロール41と複数(図示4個)のガイドローラ63と、カッター51を備えることである。収容室175と収容室172との差異は、収容室175が、レピア機構44に代えてレピア機構144を備えるとともに、巻取ロール42を備えていないことである。
図20には、スパッタリング装置10Fが、スパッタリングにより基板74に成膜している状態が示されている。図20に示されるように、スパッタリング装置10Fのスパッタリング動作中は、内側仕切り扉133、136は閉じられている。また、チャンバー111、収容室174、175は、独立して動作可能な図示省略の各真空ポンプにそれぞれ接続されている。
スパッタリング装置本体10Faのチャンバー111は、一端側に内側仕切り扉136を備え、保護部材410の一端と内側仕切り扉136との間に複数(図示3個)の排出ローラー54を備えている。保護部材410上には、両端をそれぞれ切断された付着抑制部材413が保護部材410のチャンバー111内側に張り出した主面1を覆うように、保護部材410に取り外し可能に重ねて配置されている。付着抑制部材413は、保護部材410へのスパッタ粒子の付着を抑制する。付着抑制部材413は、送出ロール41に巻き取り可能な柔軟性を有している。
また、チャンバー111は、保護部材410の他端と内側仕切り扉133との間にクランプ52を備えている。クランプ52は、保護部材410上に載置された付着抑制部材413の他端側部分を上下から挟むことにより、付着抑制部材413を固定可能に構成されている。クランプ52は、スパッタリング装置10Fのスパッタリング動作中は、付着抑制部材413を固定する(図20参照)。また、クランプ52は、付着抑制部材413の保護部材410上からの除去時や、付着抑制部材413の保護部材410上への配置時には、開放状態とされる(図24〜図26参照)。
チャンバー111内の各排出ローラー54は、保護部材410上の付着抑制部材413の一端部分を挟んだ状態で回転しないことにより当該一端部分を固定可能である。また、各排出ローラー54は、クランプ52が保護部材410上の付着抑制部材413の他端側部分を解放している状態で、付着抑制部材413の一端部分を挟んで回転することにより、付着抑制部材413を保護部材410上から除去して内側仕切り扉136が開いた開口部から174内に排出する(図21参照)。排出された付着抑制部材413は、開かれた内側仕切り扉136の上面に沿って移動し、仕切壁58の開口部から収容室174内の排出ポート55に排出される。排出ローラー54は、スパッタリング装置10Fのスパッタリング動作中は、付着抑制部材413を固定する(図20参照)。また、付着抑制部材413の保護部材410上への配置時には、一旦、開放状態とし(図22参照)、その後固定状態とする(図23〜図26参照)。
収容室174は、開口部を備える仕切壁58によって2つの部屋に分けられている。上側の部屋には、送出ロール41が図示省略の回転機構により回転可能に設けられ、その芯部には、付着抑制部材413が、他端側部分を残して巻き取り収容されている。スパッタリング装置10Dの送出ロール41に収容される付着抑制部材413は、その他端にフック部48を備えていたが、スパッタリング装置10Fの送出ロール41に収容される付着抑制部材413は、端部にフック等を備えていない。
また、付着抑制部材413の他端側部分には、送出ロール41から送出される付着抑制部材413の引出方向を規制可能なように、当該他端側部分に上下から当接する複数(図示4個)のガイドローラ63が設けられている。送出ロール41が回転(図20の表示状態で時計回りの回転)をすると、付着抑制部材413の他端側部分は、ガイドローラ63にガイドされて内側仕切り扉136に向けて送出される。スパッタリング装置10Fのスパッタリング動作中は、送出ロール41は、回転せず静止している。また、複数のガイドローラ63と、内側仕切り扉136の間には、付着抑制部材413を上下から挟んで切断可能なカッター51が設けられている。また、収容室174の下側の部屋は、保護部材410上から除去された付着抑制部材413が排出される排出ポート55をなしている。
収容室175には、レピア機構144が設けられている。レピア機構144には、レピア45が巻き取り収容されている。レピア45の一端には引き込みローラー47が固定され、他端は、レピア機構144の芯部に固定されている。引き込みローラー47は、棒状の基部と、当該基部に取り付けられた一対のローラーを備えて構成されている。引き込みローラー47が、当該一対のローラの間に付着抑制部材413を挟んだ状態で保護部材410上をレピア機構144側に移動することにより、付着抑制部材413は、保護部材410上に配設される。スパッタリング装置10Fのスパッタリング動作中は、レピア機構144は、回転せず静止している。
図20に示された状態でスパッタリング装置10Fが、スパッタリング装置本体10Faのチャンバー111内に保持された基板74への成膜処理を長時間行うと、保護部材410の主面1を覆っている付着抑制部材413の基板74側の面、すなわちチャンバー111内部に露出した面には、図示省略のターゲット60からスパッタされたスパッタ粒子が付着する。スパッタリング装置10Fの成膜速度は、スパッタ粒子の付着量に応じて低下する。このため、スパッタ粒子の付着密度が基準を超えると、保護部材410に重ねられている付着抑制部材413は、スパッタ粒子の付着密度が所定の上限値以下である新たな付着抑制部材413に交換される。なお、付着抑制部材413の使用部分の交換は、例えば、付着密度との相関がある運転時間に基づいて行われる。
付着抑制部材413の交換においては、先ず、内側仕切り扉136が収容室174側に開かれる。そして、保護部材410上に配置されている付着抑制部材413の他端側部分をクランプ52が解放するとともに、一端側部分を各排出ローラー54が上下から挟んで回転する。これにより、付着抑制部材413は、保護部材410上から取り除かれて、チャンバー111の一端側壁部の開口部8から収容室174側に搬送され、内側仕切り扉136に沿って、仕切壁58の開口部8から排出ポート55に排出される(図21参照)。このように、各排出ローラー54とクランプ52とは、チャンバー111が真空排気された状態で付着抑制部材413を保護部材410上から除去する除去部35である。付着抑制部材413の排出ポート55への排出が完了すると、排出ローラー54は回転を停止する。なお、排出ポート55に排出された付着抑制部材413をスパッタリング装置10F外部に取り出して再生処理等を行う場合には、内側仕切り扉136が閉じられた状態で、収容室174の排出ポート55側の壁部に設けられた図示省略の扉が開かれて、付着抑制部材413が取り出される。取り出しが完了すると当該扉は再び閉じられる。
次に、チャンバー111の内側仕切り扉133が開き、レピア機構144が回転(図20の表示状態で反時計回りの回転)を開始してレピア45がチャンバー111側に送り出される。これにより、レピア45の先端に取り付けられた引き込みローラー47は、チャンバー111の他端側の開口部9からチャンバー111内に入り、保護部材410上を通って、チャンバー111の一端側の開口部8に到達する。そして、送出ロール41が反転、すなわち図示時計回りの回転を開始するとともに、各ガイドローラ63が付着抑制部材413を送り出す方向に回転する。これにより、付着抑制部材413の他端は、カッター51の一対の刃部の間と、引き込みローラー47の一対のローラーの間とをそれぞれ通過して各排出ローラー54の位置まで送り出される(図22参照)。このとき、付着抑制部材413の他端は、各排出ローラー54のうち上側の2つの排出ローラー54の間を通り過ぎた位置にまで達する。
次に、各排出ローラー54のうち上側の2つの排出ローラー54が移動して、付着抑制部材413の他端側部分を挟み込む。そして、レピア機構144は、反転(図20の表示状態で時計回りの回転)を開始し、レピア45はレピア機構144の芯部に巻き取られ始め、引き込みローラー47は、収容室175側への移動を開始する。この際に、付着抑制部材413の他端側部分のうち排出ローラー54に固定された他端と、カッター51との間の部分は、引き込みローラー47の一対のローラーのうち送出ロール41側のローラーによって引き出される(図23参照)。
当該ローラーは動滑車として動作し、付着抑制部材413を収容室175側に引き出して保護部材410上に配置していく。そして、排出ローラー54に固定された部分からカッター51に至る付着抑制部材413の長さが、付着抑制部材413が保護部材410を覆える長さになったタイミングでカッター51が付着抑制部材413を切断する(図24参照)。当該長さは、保護部材410上に配設された付着抑制部材413の両端を、排出ローラー54と、クランプ52とによってそれぞれ固定可能な長さである。
レピア機構144は、引き込みローラー47の巻き取り収容を継続し、付着抑制部材413は、一端側部分を排出ローラー54に固定された状態で、他端側を収容室175側へ引き出されていく(図25参照)。このとき、クランプ52は解放されており、引き込みローラー47は、その間を通過していく。
そして、引き込みローラー47の一対のローラーのうち一方が収容室175に入り、他方がクランプ52を通過すると、クランプ52は閉じ始め(図26参照)、レピア45のレピア機構144への巻き取り収容が完了するとレピア機構144は、回転を停止する。また、クランプ52は、保護部材410を覆うように保護部材410上に配置された付着抑制部材413の他端部分を固定するとともに、チャンバー111の内側仕切り133、136がそれぞれ閉じて、チャンバー111は、真空封止される(図27参照)。これにより、スパッタリング装置10Fは、再び、図20に示される状態となり、保護部材410へのスパッタ粒子の付着が抑制された状態でスパッタリングによる基板74への成膜処理を再開できる。
このように、送出ロール41と、レピア機構144と、排出ローラー54と、クランプ52とは、協働して、付着抑制部材413が除去された保護部材410の主面1を覆うようにスパッタ粒子の保護部材410への付着を抑制する他の付着抑制部材413を、チャンバー111が真空排気された状態で保護部材410に取り外し可能に重ねて配置する配置部38として動作する。
以上のように構成された本実施形態1〜2に係るスパッタリング装置によれば、高周波アンテナ80がチャンバー11内に発生したプラズマに晒されないように高周波アンテナ80を保護する誘電体製の保護部材411と、保護部材411のチャンバー11内に張り出した主面をそれぞれが覆うように保護部材411にそれぞれ取り外し可能に重ねられ、ターゲット60からスパッタされたスパッタ粒子の保護部材411への付着を抑制する1つ以上の付着抑制部材412とを備える。これにより、スパッタ粒子がチャンバー11の処理室113に露出している付着抑制部材412に付着して成膜速度が低下していたとしても、当該付着抑制部材を保護部材411上から取り除けば、保護部材411および保護部材411に重ねられている他の付着抑制部材412の両者または保護部材411へのスパッタ粒子の付着が抑制された状態でスパッタリングできる。従って、スパッタ粒子の保護部材411への付着に起因した成膜速度の低下を抑制できる。
また、以上のように構成された本実施形態1〜2に係るスパッタリング装置によれば、チャンバーが真空排気された状態で、1つ以上の付着抑制部材のうち高周波アンテナ80から最も離れた部材を保護部材上から除去する除去部をさらに備えている。従って、各付着抑制部材のうち高周波アンテナ80から最も離れた部材にスパッタ粒子が付着して成膜速度が低下している場合でも、当該付着抑制部材を保護部材上から取り除くことにより、保護部材および保護部材に重ねられている付着抑制部材へのスパッタ粒子の付着が抑制された状態でスパッタリングできる。従って、スパッタ粒子の保護部材への付着に起因した成膜速度の低下を抑制できる。また、チャンバー11が真空排気された状態で付着抑制部材を取り除ける。これにより、変質層を除く準備スパッタ処理が不要となる。従って、大気解放して付着抑制部材を取り除く場合に必要となる真空排気のための処理時間や、ターゲット60の消費を抑制できる。
また、以上のように構成された本実施形態3〜6に係るスパッタリング装置によれば、保護部材のチャンバー内側に張り出した主面1を覆うように当該保護部材に取り外し可能に重ねられ、スパッタ粒子の保護部材への付着を抑制する1つの付着抑制部材を備える。また、当該スパッタリング装置は、保護部材上の付着抑制部材をチャンバーが真空排気された状態で保護部材上から除去する除去部を備える。そして、当該スパッタリング装置は、当該付着抑制部材が除去された保護部材のチャンバー内側に張り出した主面1を覆うように、スパッタ粒子の保護部材への付着を抑制する他の付着抑制部材を、チャンバーが真空排気された状態で保護部材に取り外し可能に重ねて配置する配置部をさらに備えている。従って、付着抑制部材にスパッタ粒子が付着して成膜速度が低下した場合でも、付着しているスパッタ粒子密度が目標値以上の成膜速度に対応した所定の基準を満たしている他の付着抑制部材に交換できる。これにより、スパッタ粒子の保護部材への付着に起因した成膜速度の低下を抑制できる。また、チャンバーが真空排気された状態で付着抑制部材を交換できる。これにより、変質層を除く準備スパッタ処理が不要となる。従って、大気解放して付着抑制部材を取り除く場合に必要となる真空排気のための処理時間や、ターゲット60の消費を抑制できる。
また、以上のように構成された本実施形態3に係るスパッタリング装置によれば、除去部と配置部とが同一である。従って、スパッタリング装置の省スペース化を図ることが出来る。
また、以上のように構成された本実施形態3〜6に係るスパッタリング装置によれば、真空排気された内部空間を備えるとともに、真空排気されたチャンバーと連通された1つ以上の収容室をさらに備える。そして、1つ以上の収容室のうち1つの収容室の内部空間には、他の付着抑制部材が収容される。除去部は、保護部材上から除去した付着抑制部材を当該1つ以上の収容室のうち1つの収容室に収容し、配置部は、当該1つ以上の収容室のうち他の付着抑制部材を収容した収容室から他の付着抑制部材を取り出して保護部材のチャンバー内側に張り出した主面1を覆うように保護部材に配置する。従って、取り除いた付着抑制部材をチャンバー内に置いたり、他の付着抑制部材をチャンバー内に置いておく必要がないので、チャンバー内の構成を簡略化できる。
また、以上のように構成された本実施形態4〜5に係るスパッタリング装置によれば、付着抑制部材が巻き取り可能な柔軟性を有するシート状の誘電体であり、除去部は、保護部材上から除去した付着抑制部材を1つ以上の収容室のうち1つの収容室に設けられた収容部材に巻き取り収容する。これにより、除去した付着抑制部材の収容スペースの省スペース化を図ることが出来る。
また、以上のように構成された本実施形態4〜6に係るスパッタリング装置によれば、付着抑制部材が巻き取り可能な柔軟性を有するシート状の誘電体であり、他の付着抑制部材は、1つ以上の収容室のうち1つの収容室に設けられた収容部材に巻き取り収容されている。従って、他の付着抑制部材の収容スペースの省スペース化を図ることが出来る。
また、以上のように構成された本実施形態1〜6の何れのスパッタリング装置によっても、チャンバー内に設けられ巻数が一周未満の導体からなる高周波アンテナ80を用いて高周波誘導結合プラズマを発生させる。従って、付着抑制部材を一次元方向に搬送して、付着抑制部材を除いたり配置したり出来るので、付着抑制部材の除去や交換が容易となる。
本発明は詳細に示され記述されたが、上記の記述は全ての態様において例示であって限定的ではない。したがって、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
10A,10B,10C,10D,10E,10F スパッタリング装置
11,111 チャンバー
113 処理室
12 マグネトロンスパッタ用磁石
14 ベース板
15 基板ステージ
161 高周波電源
162 スパッタ用電源
170,171,172,173,174 収容室
18 ターゲット・アンテナ配置部
181 ターゲット配置ブロック
182 アンテナ固定ブロック
24 ターゲット保持部
31,32,33,34,35 除去部
36,37,38 配置部
39 除去配置部
41 送出ロール(収容部材)
42,43 巻取ロール(収容部材)
44,144 レピア機構
45 レピア
46 釣金具
47 引き込みローラー
48,49 フック部
50 鋼帯
51 カッター
52 クランプ
54 排出ローラー
55 排出ポート
56 保持具
58 仕切壁
410,411 保護部材
412,413 付着抑制部材
420,421 チムニー
60 ターゲット
74 基板
80 高周波アンテナ
90 プラズマ発生部
P1 真空ポンプ

Claims (10)

  1. 真空排気されたチャンバーと、
    前記チャンバー内にプラズマ生成ガスを導入するプラズマ生成ガス導入部と、
    前記チャンバー内に設けられたターゲット保持部と、
    前記ターゲット保持部に保持されたターゲットに対向するように成膜対象の基板を保持する基板保持部と、
    前記プラズマ生成ガスの高周波誘導結合プラズマを前記チャンバー内に発生させるプラズマ発生部と、
    前記ターゲットにスパッタ電圧を印加する電源と、
    前記プラズマ発生部が前記チャンバー内に発生したプラズマに晒されないように前記プラズマ発生部を保護する誘電体製の保護部材と、
    前記保護部材の前記チャンバー内側に張り出した主面をそれぞれが覆うように前記保護部材にそれぞれ取り外し可能に重ねられ、前記ターゲットからスパッタされたスパッタ粒子の前記保護部材への付着を抑制する1つ以上の付着抑制部材と、
    を備え、前記ターゲットのスパッタリングによって前記基板上に成膜を行うスパッタリング装置。
  2. 請求項1に記載のスパッタリング装置であって、
    前記チャンバーが真空排気された状態で、前記1つ以上の付着抑制部材のうち前記プラズマ発生部から最も離れた部材を前記保護部材上から除去する除去部、
    をさらに備える、スパッタリング装置。
  3. 請求項2に記載のスパッタリング装置であって、
    前記1つ以上の付着抑制部材は、
    前記保護部材の前記主面を覆うように前記保護部材に取り外し可能に重ねられ、前記スパッタ粒子の前記保護部材への付着を抑制する1つの付着抑制部材であり、
    前記スパッタリング装置は、
    前記1つの付着抑制部材が除去された前記保護部材の前記主面を覆うように前記スパッタ粒子の前記保護部材への付着を抑制する他の付着抑制部材を、前記チャンバーが真空排気された状態で前記保護部材に取り外し可能に重ねて配置する配置部、
    をさらに備える、スパッタリング装置。
  4. 請求項3に記載のスパッタリング装置であって、
    前記除去部と前記配置部とが同一である、スパッタリング装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載のスパッタリング装置であって、
    真空排気された内部空間を備えるとともに、真空排気された前記チャンバーと連通された1つ以上の収容室をさらに備え、
    前記1つ以上の収容室のうち1つの収容室の内部空間には、前記他の付着抑制部材が収容され、
    前記除去部は、前記保護部材上から除去した前記1つの付着抑制部材を前記1つ以上の収容室のうち1つの収容室に収容し、
    前記配置部は、前記1つ以上の収容室のうち前記他の付着抑制部材を収容した収容室から前記他の付着抑制部材を取り出して前記保護部材の前記主面を覆うように前記保護部材上に配置する、スパッタリング装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1つの請求項に記載のスパッタリング装置であって、
    前記付着抑制部材が剛性を有する板状の誘電体である、スパッタリング装置。
  7. 請求項1から請求項5の何れか1つの請求項に記載のスパッタリング装置であって、
    前記付着抑制部材が巻き取り可能な柔軟性を有するシート状の誘電体である、スパッタリング装置。
  8. 請求項5に記載のスパッタリング装置であって、
    前記付着抑制部材が巻き取り可能な柔軟性を有するシート状の誘電体であり、
    前記除去部は、前記保護部材から除去した前記1つの付着抑制部材を前記1つ以上の収容室のうち1つの収容室に設けられた収容部材に巻き取り収容する、スパッタリング装置。
  9. 請求項5に記載のスパッタリング装置であって、
    前記付着抑制部材が巻き取り可能な柔軟性を有するシート状の誘電体であり、
    前記他の付着抑制部材は、前記1つ以上の収容室のうち1つの収容室に設けられた収容部材に巻き取り収容されている、スパッタリング装置。
  10. 請求項1から請求項9の何れか1つの請求項に記載のスパッタリング装置であって、
    前記プラズマ発生部は、前記チャンバー内に設けられ巻数が一周未満の導体からなる高周波アンテナを用いて高周波誘導結合プラズマを発生させる、スパッタリング装置。
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