JP2015023721A - 回転子、モータおよび圧縮機 - Google Patents

回転子、モータおよび圧縮機 Download PDF

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七奈 脇坂
Nana Wakisaka
七奈 脇坂
青田 桂治
Keiji Aota
桂治 青田
藤井 秀樹
Hideki Fujii
秀樹 藤井
明宣 石嵜
Akinobu Ishizaki
明宣 石嵜
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Abstract

【課題】低コストでモータの着磁特性を向上できると共に、モータフラックスを高めることができる回転子を提供する。【解決手段】互いに間隔をあけて複数の磁石挿入孔41bが設けられ、複数の電磁鋼板を積層した円柱形状のロータコア41と、ロータコア41の複数の磁石挿入孔41bに挿入された複数の永久磁石42とを備える。上記複数の永久磁石42の夫々は、平均結晶粒径が1μmを超える第1磁石部42Aと、その第1磁石部42Aの両端に設けられた平均結晶粒径が1μm以下の第2磁石部42B,42Bとを有する。【選択図】図3

Description

この発明は、回転子、モータおよび圧縮機に関する。
従来、回転子としては、ロータコアに永久磁石が埋め込まれた構成において、高磁力永久磁石の両端に低磁力永久磁石が一体に設けられたものがある(例えば、特開2000−92763号公報(特許文献1)参照)。上記回転子は、永久磁石間の漏れ磁束による主磁束の密度低下を防いで高トルクで高効率なモータを提供する。
特開2000−92763号公報
ところで、サブミクロンオーダーの平均結晶粒径を有する磁石は、重希土類量が少なくても高保磁力が得られ、保磁力の温度特性が良いことが知られている。
図6は室温25℃で同じ保磁力を有する焼結磁石とサブミクロンオーダー(0.1〜0.2μm)の平均結晶粒径を有する熱間塑性磁石について高温150℃のときの磁気特性を示している。図6において、横軸は外部磁界H[任意目盛]を表し、縦軸は飽和磁気分極J[任意目盛]を表し、点線は焼結磁石の磁気特性を示し、実線はサブミクロンオーダー(0.1〜0.2μm)の平均結晶粒径を有する熱間塑性磁石の磁気特性を示している。図6に示すように、焼結磁石に比べてサブミクロンオーダーの平均結晶粒径を有する熱間塑性磁石は、高温になっても保磁力が落ちにくい。
このようなサブミクロンオーダーの平均結晶粒径を有する磁石は、高温で焼成される焼結磁石のような製造方法では実現できていない。焼結磁石の平均結晶粒径は、研究室レベルでも1.5μmであり、量産では3μmほどが限界である。
図7は結晶粒径と保磁力の関係を示しており、図7に示すサブミクロンオーダー(1μm以下)の平均結晶粒径を有する磁石は、焼結磁石とは異なる製法(熱間塑性加工やボンド磁石)で作製される。
ところで、このように優れた特性を有するサブミクロンオーダーの平均結晶粒径を有する磁石を重希土類の使用量を削減するため、IPM(Interior Permanent Magnetic)モータに適用する場合、永久磁石の平均結晶粒径が小さくなると、着磁特性が悪化する。
図8は焼結磁石とサブミクロンオーダーの平均結晶粒径を有する磁石の着磁特性を示しており、図8に示すように、回転子に磁石を埋め込んで着磁する場合、焼結磁石に比べて約3〜4倍の着磁界が必要になる。
このように、回転子のロータコアに埋め込まれる永久磁石にサブミクロンオーダーの平均結晶粒径を有する磁石を使用する場合、着磁装置の改良や着磁電源の増強などが必要になるという問題がある。
また、減磁に対する耐力を上げるために用いる保磁力の高い磁石は、重希土類の含有量が多く高価であると共に、磁束密度が低いという問題や、減磁に対する耐力を上げるために磁界方向の厚みを大きくした磁石はコストが高くなるという問題がある。
そこで、この発明の課題は、低コストでモータの着磁特性を向上できると共に、モータフラックスを高めることができる回転子を提供することにある。
また、この発明のもう一つの課題は、上記回転子を備えることにより高トルクが得られる特性の良好なモータおよびそのモータを備えた圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の回転子は、
複数の磁石挿入孔が周方向に互いに間隔をあけて設けられ、複数の電磁鋼板を積層したロータコアと、
上記ロータコアの上記複数の磁石挿入孔に挿入された複数の永久磁石と
を備え、
上記複数の永久磁石の夫々は、平均結晶粒径が1μmを超える第1磁石部と、その第1磁石部の両端に設けられた平均結晶粒径が1μm以下の第2磁石部とを有することを特徴とする。
上記構成によれば、ロータコアの磁石挿入孔に挿入された永久磁石のうち、着磁時に磁束密度が高い両端部に平均結晶粒径が1μm以下の第2磁石部を配置し、着磁時に両端部よりも磁束密度が低い中央部に平均結晶粒径が1μmを超える第1磁石部を配置することで、減磁しやすく着磁しやすい永久磁石の両端部には、保磁力の大きい第2磁石部が配置される一方で、減磁しにくく着磁しにくい永久磁石の中央部には、第2磁石部よりも保磁力が小さくて磁束密度が高い第1磁石部が配置される。これにより、少ない重希土類量で減磁耐力を担保でき、永久磁石全体にサブミクロンオーダーの平均結晶粒径を有する磁石を使用した場合に対して、モータの着磁特性を向上でき、モータフラックスを高めることができる。
また、一実施形態の回転子では、
上記第2磁石部は、上記ロータコアの軸に直交する平面に沿った断面が円弧形状である。
上記実施形態によれば、平均結晶粒径が1μm以下の第2磁石部のロータコアの軸に直交する平面に沿った断面を円弧形状にすることによって、永久磁石全体の表面積を広げることができ、モータフラックスをさらに向上でき、高トルクを発現できる。
また、サブミクロンオーダーの平均結晶粒径を有する磁石は、焼結磁石と異なる製法により、例えば熱間塑性加工を用いた製法、ボンド磁石の製法により製造することによって、形状自由度が高まり、従来の焼結磁石では、加工が困難でコストアップのために、実用的でなかった円弧形状の磁石を作製することが容易にできる。
また、一実施形態の回転子では、
上記複数の磁石挿入孔は、上記ロータコアの軸を囲む正多角形の各辺をなすように設けられた第1磁石挿入孔と、その第1磁石挿入孔の両端から周方向かつ径方向外側に向かって夫々延びる第2磁石挿入孔とを有し、
上記第1磁石部は、上記ロータコアの上記第1磁石挿入孔に挿入されていると共に、
上記第2磁石部は、上記ロータコアの上記第2磁石挿入孔に挿入されている。
上記実施形態によれば、平均結晶粒径が1μmを超える第1磁石部をロータコアの第1磁石挿入孔に挿入すると共に、平均結晶粒径が1μm以下の第2磁石部を、第1磁石挿入孔の両端から周方向かつ径方向外側に向かって夫々延びる第2磁石挿入孔に挿入することによって、モータフラックスをさらに向上でき、高トルクを発現できる。
また、一実施形態の回転子では、
上記第2磁石部は、熱間塑性加工を用いて製造された磁石、ボンド磁石、または、HDDR法を用いて製造された磁石のいずれか1つである。
ここで、熱間塑性加工を用いて製造された磁石とは、超急冷粉末をホットプレスにより材料本来の密度近くまで圧縮成形し、さらに熱間塑性加工することより異方性を付与した磁石である。また、ボンド磁石とは、微小な磁石粒または微粉を樹脂等のバインダと混ぜ合わせて、成型固化した磁石である。また、HDDR(Hydrogenation‐Decomposition‐Desorption‐Recombination;水素不均化脱離再結合)法とは、水素の吸収・放出反応を利用して、結晶粒を微細化する技術である。
上記実施形態によれば、熱間塑性加工を用いて製造された磁石、ボンド磁石、または、HDDR法を用いて製造された磁石のいずれかを用いることにより、1μm以下の平均結晶粒径を有する第2磁石部が容易に得られる。
また、この発明のモータでは、
上記のいずれか1つの回転子を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、上記回転子を備えることにより高トルクのモータを実現できる。
また、この発明の圧縮機では、
上記のモータを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、上記モータを備えることによって、性能のよい圧縮機を実現できる。
以上より明らかなように、この発明によれば、平均結晶粒径が1μmを超える第1磁石部と、その第1磁石部の両端に設けられた平均結晶粒径が1μm以下の第2磁石部とを有する永久磁石を、ロータコアの磁石挿入孔に挿入することによって、モータの着磁特性を向上でき、モータフラックスを高めることができる回転子を実現することができる。
また、この発明によれば、上記回転子を備えることにより高トルクが得られるモータおよびそれを用いた圧縮機を実現することができる。
図1はこの発明の第1実施形態の回転子を有するモータを備えた圧縮機の縦断面図である。 図2は上記モータの回転子に対して着磁コイルから発生される磁束の流れを示す模式図である。 図3は上記回転子の構造を示す平面図である。 図4はこの発明の第2実施形態の回転子の構造を示す平面図である。 図5はこの発明の第3実施形態の回転子の構造を示す平面図である。 図6は室温25℃で同じ保磁力を有する焼結磁石とサブミクロンオーダー(0.1〜0.2μm)の平均結晶粒径を有する熱間塑性磁石について高温150℃のときの磁気特性を示す図である。 図7は結晶粒径と保磁力の関係を示す図である。 図8は焼結磁石とサブミクロンオーダーの平均結晶粒径を有する磁石の着磁特性を示す図である。
以下、この発明の回転子、モータおよび圧縮機を図示の実施の形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1はこの発明の第1実施形態の回転子を有するモータを備えた圧縮機の縦断面図を示している。
この圧縮機は、図1に示すように、密閉容器1と、この密閉容器1内に配置された圧縮機構2と、上記密閉容器1内に配置され、上記圧縮機構2をシャフト12を介して駆動するモータ3とを備えている。この圧縮機は、高圧ドーム型の回転子リ圧縮機であり、密閉容器1内の下側に圧縮機構2を配置し、密閉容器1内の上側にモータ3を配置している。
上記モータ3は、回転子4と、この回転子4の径方向外側にエアギャップを介して配置されたステータ5とを有するインナー回転子型のモータである。上記回転子4には、シャフト12が取り付けられている。
上記回転子4は、ロータコア41と、このロータコア41に埋設された永久磁石42とを有する。また、上記固定子であるステータ5は、例えば鉄からなるステータコア51と、このステータコア51に巻かれたコイル52とを有する。上記ステータ5のコイル52に接続端子部30を介して三相交流電圧が印加される。
上記モータ3は、コイル52に電流を流してステータ5に発生する電磁力によって、回転子4をシャフト12と共に回転させ、このシャフト12を介して圧縮機構2を駆動する。
また、上記圧縮機構2は、シャフト12の軸方向に沿ってモータ3側から下方に向かって順に、フロントヘッド20と、第1のシリンダ21と、端板部材23と、第2のシリンダ24と、リアヘッド26とを有する。上記第1のシリンダ21内の第1のローラ22は、第1のシリンダ室21の内面に沿って第1のシリンダ室21の中心軸の回りを公転可能に配置されている。また、上記第2のシリンダ24内の第2のローラ25は、第2のシリンダ室24の内面に沿って第2のシリンダ室24の中心軸の回りを公転可能に配置されている。この第1,第2のローラ22,24の公転運動によって圧縮動作が行われる。
上記密閉容器1には、冷媒ガスを吸入する吸入管11,11が取り付けられ、この吸入管11,11にはアキュームレータ40が連結されている。上記圧縮機構2は、アキュームレータ40から吸入管11,11を通して冷媒ガスを吸入する。
この冷媒ガスは、この圧縮機とともに、冷凍システムの一例としての空気調和機を構成する図示しない凝縮器、膨張機構、蒸発器を制御することによって得られる。
上記圧縮機は、圧縮した高温高圧の吐出ガスを、圧縮機構2から吐出して密閉容器1の内部に満たすと共に、モータ3のステータ5と回転子4との間の隙間等を通して、吐出管13から外部に吐出するようにしている。
上記密閉容器1内の下部(高圧領域)には、冷凍機油(潤滑油)が溜まる油溜まり部9が形成されている。この冷凍機油は、油溜まり部9から、シャフト12に設けられた油通路(図示せず)を通って、圧縮機構2やモータ3のベアリング等の摺動部に移動して、この摺動部を潤滑する。
図2は上記モータ3の回転子4に対して着磁コイル100から発生される磁束の流れを示す模式図である。
上記回転子4のロータコア41は、複数の電磁鋼板を積層することにより円柱形状に形成されている。このロータコア41には、軸挿通孔41aと複数の磁石挿入孔41bと空隙部41cを軸方向に貫通するように設けている。
上記軸挿通孔41aは、断面円形状に形成され、シャフト12が嵌め込まれる。また、断面矩形状の4つの磁石挿入孔41bを、軸挿通孔41aを囲む正方形の各辺をなすように、周方向に互いに間隔をあけて配置している。そして、各磁石挿入孔41bの両端に、磁石挿入孔41bの円周方向の両端から径方向外側に外周縁近傍まで延びる空隙部41cを形成している。上記ロータコア41の4つの磁石挿入孔41bに永久磁石42を夫々挿入している。
図2に示すように、回転子4を着磁コイル100により着磁するとき、着磁コイル100から発生する磁束φdは、永久磁石42の中央部よりも永久磁石42の端部で磁束密度が高い。図2では、×印は紙面に垂直に表側から裏側に向かって着磁コイル100に電流idが流れ、黒丸印は紙面に垂直に裏側から表側に向かって着磁コイル100に電流idが流れる。
また、図3は上記第1実施形態の回転子4の構造を示す平面図を示している。
図3に示すように、ロータコア41の4つの磁石挿入孔41bに挿入された永久磁石42は、端部にサブミクロンオーダーの平均結晶粒径を有する第2磁石部42B,42Bを配置し、中央部に第1磁石部42Aを配置した回転子構造をしている。
上記第2磁石部42B,42Bは、1μm以下の平均結晶粒径を有する。また、第1磁石部42Aは、1μmを超える平均結晶粒径を有し、第2磁石部42B,42Bよりも保磁力が小さく、かつ、第2磁石部42B,42Bよりも磁束密度が高い。
上記永久磁石42端部に配置される1μm以下の平均結晶粒径を有する第2磁石部42B,42Bは、熱間加工磁石またはボンド磁石である。
ここで、熱間加工磁石とは、超急冷粉末をホットプレスにより材料本来の密度近くまで圧縮成形し、さらに熱間塑性加工することより異方性を付与した磁石であり、ボンド磁石とは、微小な磁石粒または微粉を樹脂等のバインダと混ぜ合わせて、成型固化した磁石である。
また、永久磁石42中央部に配置される1μmを超える平均結晶粒径を有する第1磁石部42Aは、磁石合金を微粉砕してから、磁場中で磁化容易軸を揃えてプレス成形し、さらに高温で焼き固めた焼結磁石である。
上記構成の圧縮機のモータ3において、回転子4の構造とすることにより、着磁特性を向上でき、モータフラックスを高めることができる。
なお、上記1μm以下の平均結晶粒径を有する第2磁石部42B,42Bとして、HDDR(Hydrogenation‐Decomposition‐Desorption‐Recombination;水素不均化脱離再結合)法による磁粉製造法を用いて製造された磁石でもよい。
上記構成の回転子4によれば、ロータコア41の磁石挿入孔41bに挿入された永久磁石42のうち、両端部に平均結晶粒径が1μm以下の第2磁石部42B,42Bを配置し、中央部に平均結晶粒径が1μmを超える第1磁石部42Aを配置することで、減磁しやすく着磁しやすい永久磁石42の両端部には、保磁力の大きい第2磁石部42B,42Bが配置される一方で、減磁しにくく着磁しにくい永久磁石42の中央部には、第2磁石部42B,42Bよりも保磁力が小さくて磁束密度が高い第1磁石部42Aが配置される。これにより、少ない重希土類量で減磁耐力を担保でき、永久磁石全体にサブミクロンオーダーの平均結晶粒径を有する磁石を使用した場合に対して、モータの着磁特性を向上でき、モータフラックスを高めることができる。
また、熱間塑性加工を用いて製造された磁石、ボンド磁石、または、HDDR法を用いて製造された磁石のいずれかを用いることにより、1μm以下の平均結晶粒径を有する第2磁石部42B,42Bが容易に得られる。
また、上記構成のモータ3によれば、回転子4を備えることにより高トルクのモータ3を実現できる。
また、上記構成の圧縮機によれば、モータ3を備えることによって、性能のよい圧縮機を実現できる。
〔第2実施形態〕
図4はこの発明の第2実施形態の回転子104の平面図を示している。この第2実施形態の回転子104を備えたモータは、回転子を除いて第1実施形態のモータ3と同一の構成をしている。
図4に示すように、回転子104のロータコア141は、複数の電磁鋼板を積層することにより円柱形状に形成されている。このロータコア141には、軸挿通孔141aと複数の第1磁石挿入孔141bと第2磁石挿入孔141cを軸方向に貫通するように設けている。
上記軸挿通孔141aは、断面円形状に形成され、シャフト12(図1に示す)が嵌め込まれる。また、断面矩形状の4つの第1磁石挿入孔141bを、軸挿通孔141aを囲む正方形の各辺をなすように配置している。そして、各第1磁石挿入孔141bの両端に、第1磁石挿入孔141bの円周方向の両端から径方向外側に外周縁近傍まで延びる第2磁石挿入孔141cを形成している。
上記回転子104は、サブミクロンオーダーの平均結晶粒径を有する第2磁石部142B,142Bを第2磁石挿入孔141cに配置し、第1磁石部142Aを第1磁石挿入孔141bに配置した回転子構造をしている。上記第1磁石部142Aと第2磁石部142B,142Bで永久磁石142を構成している。
上記第2磁石部142B,142Bは、1μm以下の平均結晶粒径を有する。また、第1磁石部142Aは、1μmを超える平均結晶粒径を有し、第2磁石部142B,142Bよりも保磁力が小さく、かつ、第2磁石部142B,142Bよりも磁束密度が高い。
上記第1実施形態と同様に、永久磁石142端部に配置される1μm以下の平均結晶粒径を有する第2磁石部142B,142Bは、熱間加工磁石またはボンド磁石である。
また、永久磁石142中央部に配置される1μmを超える平均結晶粒径を有する第1磁石部142Aは、焼結磁石である。
上記第2実施形態の回転子104は、第1実施形態の回転子4と同様の作用効果を有する。
また、平均結晶粒径が1μmを超える第1磁石部142Aをロータコア141の第1磁石挿入孔141bに挿入すると共に、平均結晶粒径が1μm以下の第2磁石部142B,142Bを、第1磁石挿入孔141bの両端から周方向かつ径方向外側に向かって夫々延びる第2磁石挿入孔141cに挿入することによって、モータフラックスをさらに向上でき、高トルクを発現できる。
〔第3実施形態〕
図5はこの発明の第3実施形態の回転子204の平面図を示している。この第2実施形態の回転子204を備えたモータは、回転子を除いて第1実施形態のモータ3と同一の構成をしている。
上記回転子204のロータコア241は、複数の電磁鋼板を積層することにより円柱形状に形成されている。このロータコア241には、軸挿通孔241aと複数の磁石挿入孔241bと円弧形状の複数の磁石挿入孔241cを設けている。
図5に示すように、回転子204は、円弧形状のサブミクロンオーダーの平均結晶粒径を有する第2磁石部242B,242Bを第2磁石挿入孔241cに配置し、第1磁石部242Aを第1磁石挿入孔241bに配置した回転子構造をしている。
上記円弧形状の第2磁石部242B,242Bは、1μm以下の平均結晶粒径を有する。また、第1磁石部242Aは、第2磁石部242B,242Bよりも保磁力が小さくかつ磁束密度の高い1μmを超える平均結晶粒径を有する。
上記第1,第2実施形態と同様に、永久磁石242端部に配置される1μm以下の平均結晶粒径を有する第2磁石部242B,242Bは、熱間加工磁石またはボンド磁石である。また、永久磁石242中央部に配置される1μmを超える平均結晶粒径を有する第1磁石部242Aは、焼結磁石である。
上記第3実施形態の回転子204は、第1実施形態の回転子4と同様の作用効果を有する。
また、平均結晶粒径が1μm以下の第2磁石部242B,242Bのロータコア241の軸に直交する平面に沿った断面を円弧形状にすることによって、永久磁石242全体の表面積を広げることができ、モータフラックスをさらに向上でき、高トルクを発現できる。
また、サブミクロンオーダーの平均結晶粒径を有する第2磁石部242B,242Bは、焼結磁石と異なる製法により、例えば熱間塑性加工を用いた製法、ボンド磁石の製法により製造することによって、形状自由度が高まり、従来の焼結磁石では、加工が困難でコストアップのために、実用的でなかった円弧形状の磁石を作製することが容易にできる。
上記第1〜第3実施形態では、第2磁石部42B,142B,242Bの平均結晶粒径を1μm以下としたが、第2磁石部の平均結晶粒径の下限値は、製造装置などの加工限界にも関わるが、理論的には単磁区粒子サイズの粒径である。
また、上記第1〜第3実施形態では、第1磁石部42A,142A,242Aは、1μmを超える平均結晶粒径としたが、この第1磁石部の平均結晶粒径の上限値は、20μm程度である。
また、上記第1実施形態では、磁石挿入孔41bを、軸挿通孔41aを囲む正方形の各辺をなすように、周方向に互いに間隔をあけて配置したが、これに限らず、モータの構成に応じてロータコアの軸を囲む正多角形の各辺をなすように磁石挿入孔を適宜設けてもよい。
また、上記第2,第3実施形態では、第1磁石挿入孔141b,241bを、軸挿通孔141a,241aを囲む正方形の各辺をなすように、周方向に互いに間隔をあけて配置したが、これに限らず、これに限らず、ロータコアの軸を囲む正多角形の各辺をなすように第1磁石挿入孔を適宜設けてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、回転子を有するモータを備えた圧縮機について説明したが、この発明の回転子を有するモータは、圧縮機に限らず、モータの駆動力を用いる他の構成の装置に適用してもよい。
また、本発明のモータは、自然冷媒やR32冷媒を使用した圧縮機用モータに適している。自然冷媒もしくはR32冷媒を使用すると、圧縮機の吐出ガス温度が高まり、モータはより高温になるため、減磁へのリスクが高まる。従来であれば、保磁力が高く、磁束密度の低い磁石を使用し減磁に対する耐力を高めているが、モータフラックスが下がり、出力密度が低下する。また、重希土類の使用量も増えてコストアップとなる。しかし、本発明のモータを使用すれば、高温での減磁に対する耐力を確保しつつ、高出力密度のモータを提供することができる。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記第1〜第3実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
1…密閉容器
2…圧縮機構
3…モータ
4,104,204…回転子
5…ステータ
9…油溜まり部
11…吸入管
12…シャフト
13…吐出管
20…フロントヘッド
21…第1のシリンダ
22…第1のローラ
23…端板部材
24…第2のシリンダ
25…第2のローラ
26…リアヘッド
30…接続端子部
40…アキュームレータ
41,141,241…ロータコア
41b…磁石挿入孔
41c…空隙部
42,142,242…永久磁石
42A,142A,242A…第1磁石部
42B,142B,242B…第2磁石部
51…ステータコア
52…コイル
141b,241b…第1磁石挿入孔
141c,241c…第2磁石挿入孔

Claims (6)

  1. 複数の磁石挿入孔(41b,141b,141c,241b,241c)が周方向に互いに間隔をあけて設けられ、複数の電磁鋼板を積層したロータコア(41,141,241)と、
    上記ロータコア(41,141,241)の上記複数の磁石挿入孔(41b,141b,141c,241b,241c)に挿入された複数の永久磁石(42,142,242)と
    を備え、
    上記複数の永久磁石(42,142,242)の夫々は、平均結晶粒径が1μmを超える第1磁石部(42A,142A,242A)と、その第1磁石部(42A,142A,242A)の両端に設けられた平均結晶粒径が1μm以下の第2磁石部(42B,142B,242B)とを有することを特徴とする回転子。
  2. 請求項1に記載の回転子において、
    上記第2磁石部(242B)は、上記ロータコア(241)の軸に直交する平面に沿った断面が円弧形状であることを特徴とする回転子。
  3. 請求項1または2に記載の回転子において、
    上記複数の磁石挿入孔(141b,141c,241b,241c)は、上記ロータコア(141,241)の軸を囲む正多角形の各辺をなすように設けられた第1磁石挿入孔(141b,241b)と、その第1磁石挿入孔(141b,241b)の両端から周方向かつ径方向外側に向かって夫々延びる第2磁石挿入孔(141c,241c)とを有し、
    上記第1磁石部(142A,242A)は、上記ロータコア(141,241)の上記第1磁石挿入孔(141b,241b)に挿入されていると共に、
    上記第2磁石部(142B,242B)は、上記ロータコア(141,241)の上記第2磁石挿入孔(141c,241c)に挿入されていることを特徴とする回転子。
  4. 請求項1から3までのいずれか1つに記載の回転子において、
    上記第2磁石部(42B,142B,242B)は、熱間塑性加工を用いて製造された磁石、ボンド磁石、または、HDDR法を用いて製造された磁石のいずれか1つであることを特徴とする回転子。
  5. 請求項1から4までのいずれか1つに記載の回転子(4,104,204)を備えることを特徴とするモータ。
  6. 請求項5に記載のモータ(3)を備えることを特徴とする圧縮機。
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