JP2015023682A - ステッピングモータの制御装置および光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィードバック制御において過補正を防止することが可能なステッピングモータの制御装置および光学機器を提供すること【解決手段】ステッピングモータの制御装置は、エンコーダ107と、レンズIC111を有する。レンズICは、エンコーダが生成する信号の時間的変化からステッピングモータ106aの角速度を算出し、進角と角速度の関係を表す情報を記憶し、目標角速度とステッピングモータの角速度との角速度偏差、記憶された情報、および制御ゲインに基づいて進角を設定し、オープンループ制御とフィードバック制御によってステッピングモータを制御する。レンズICは、フィードバック制御においてエンコーダの出力が変化すると(S115)、ステッピングモータの角速度に応じて制御ゲインを設定する(S117)。【選択図】図1

Description

本発明は、エンコーダを備えたステッピングモータの制御装置および光学機器に関する。
ステッピングモータは、オープンループ制御であるため、高負荷時や高速回転時に脱調するおそれがある。そこで、特許文献1は、ステッピングモータにエンコーダを搭載し、移動量によりオープンループ制御とフィードバック制御(クローズドループ制御)を切り替える方法を提案している。
フィードバック制御の性能評価要素の一つに制御周期がある。制御周期ごとに制御量を取得し、目標値との偏差量を求め、偏差量と制御ゲインの積から新たな操作量を設定する。制御ゲインが一定の場合、制御周期が長過ぎると応答遅れが発生し、短過ぎるとオーバーシュートが発生し易くなる。特許文献2は、目標角速度と実際の角速度の角速度偏差が第1の判定値よりも大きければ第1周期でフィードバック制御を行い、第1の判定値よりも大きい第2の判定値よりも大きければ第1周期よりも短い周期でフィードバック制御を行う方法を提案している。
特開平10−150798号公報 特開平10−54283号公報
エンコーダのデジタル出力が変化するたびに角速度偏差に応じて特許文献2のように制御周期を設定する制御系においては、ステッピングモータが高速になるほどフィードバック制御ゲインが上がって過補正になってしまう。
本発明は、フィードバック制御において過補正を防止することが可能なステッピングモータの制御装置および光学機器を提供することを例示的な目的とする。
本発明のステッピングモータの制御装置は、励磁電流の供給に基づいて回転磁界を生じる励磁コイルを有するステータと、前記ステータが発生する回転磁界を受けることで回転するマグネットロータと、を有するステッピングモータの制御装置であって、前記ステッピングモータの回転に応じた信号を生成するエンコーダと、前記エンコーダが生成する前記信号の時間的変化から前記ステッピングモータの角速度を算出する角速度算出手段と、前記励磁電流と、前記エンコーダが生成する前記信号から得られる前記ステッピングモータの回転位置を表す回転位置信号との位相差である進角と、前記角速度の関係を表す情報を記憶する記憶手段と、オープンループ制御及びフィードバック制御によって前記ステッピングモータを制御し、前記エンコーダの出力に基づいて進角を設定する制御手段と、
を有し、前記制御手段は、目標角速度と前記角速度算出手段が算出した前記ステッピングモータの前記角速度との角速度偏差、前記記憶手段に記憶された前記情報、および制御ゲインに基づいて、前記進角を設定し、前記制御手段は、前記フィードバック制御において前記エンコーダの出力が変化すると、前記ステッピングモータの角速度に応じて前記制御ゲインを設定することを特徴とする。
本発明によれば、フィードバック制御において過補正を防止することが可能なステッピングモータの制御装置および光学機器を提供することができる。
本実施形態のカメラシステムのブロック図である。(実施例1、2) 図1に示すフォーカス駆動部の斜視図である。(実施例1、2) 図2に示すステッピングモータのステータとマグネットロータとの関係を示す図である。(実施例1、2) 図2に示すステッピングモータの進角と角速度の関係を示す図である。(実施例1、2) 本発明のステッピングモータの制御方法を説明するためのフローチャートである。(実施例1) 図1に示すフォーカスレンズの駆動制御における、エンコーダの出力、進角、制御ゲイン、及びステッピングモータの角速度の時間変化を示す図である。(実施例1) 本発明のステッピングモータの制御方法を説明するためのフローチャートである。(実施例2) 図1に示すフォーカスレンズの駆動制御における、エンコーダの出力、進角、制御ゲイン、及びステッピングモータの角速度の時間変化を示す図である。(実施例2)
図1は、本実施形態のカメラシステム(光学機器)100のブロック図である。カメラシステムは、交換レンズ(レンズ装置、光学機器)と、交換レンズが装着されたカメラ本体と、から構成される。カメラ本体はレンズ交換式の撮像装置(光学機器)であり、一眼レフカメラでもよいし、ミラーレスカメラでもよい。また、本発明の光学機器は、デジタルカメラなどのレンズ一体型の撮像装置、電子顕微鏡などでもよい。
交換レンズは被写体の光学像を形成する撮影光学系を有する。撮影光学系は、固定レンズ101、ズームレンズ102、絞り羽根103、シフトレンズ104、フォーカスレンズ105を含む。図1では、各レンズは、便宜上一つのレンズとして示されているが、実際には一または複数のレンズ群として構成されている。また、アフォーカルレンズなどその他のレンズを含んでもよい。
ズームレンズ102(変倍レンズ)は、ズーム駆動部110によって光軸方向に移動されて焦点距離を変更する。絞り羽根103は、絞り駆動部109によって駆動され、カメラ本体の撮像素子112に入射する光量を調節する。シフトレンズ(補正レンズ)104は、シフト駆動部108によって光軸に直交する方向に移動され、像ぶれを補正する。なお、「直交する方向」は光軸に直交する成分があれば足り、光軸に斜めに移動されてもよい。フォーカスレンズ105は、フォーカス駆動部106によって光軸方向に移動され、焦点調節を行う。
交換レンズには、シフト駆動部108、絞り駆動部109、ズーム駆動部110を制御するレンズIC(レンズ制御手段)111が設けられる。レンズIC111は、カメラ本体のカメラIC(カメラ制御手段)と通信する。レンズIC111は、後述するように、エンコーダ107の出力に基づいてフォーカス駆動部106の駆動も制御する。
カメラ本体は、撮像素子112、CDS/AGC回路113、撮像処理回路114、モニタ115、記憶装置116、AF処理回路117、カメラIC118を有する。
撮像素子112は、撮影光学系が形成した被写体の光学像を光電変換し、CCDやCMOSセンサなどによって構成される。CDS/AGC回路113は、撮像素子112の出力をサンプリングしてゲインを調整する。CDS/AGC回路113は、前段に相間二重サンプリングによって撮像素子112の出力信号からアンプ雑音とリセット雑音を除去するCDS回路、後段に出力に応じてゲインを自動調整するAGC回路を備える。
撮像処理回路114は、CDS/AGC回路113からの出力信号に対して、カメラIC118からの指令に従って各種の画像処理を施し画像を生成する信号処理手段である。モニタ115は、撮像処理回路114の出力から得られる画像を不図示のエンコーダ回路を介して出力表示する表示部であり、それ以外にも撮影前のプレビュー画像や、撮影モードに関する各種の設定情報、焦点検出時の合焦状態の情報などを表示する。
記憶装置116はカメラIC118からの指令に基づいて撮像処理回路114の出力から得られる画像を指定の形式に圧縮後、着脱可能な半導体メモリなどの記憶媒体に保存する。AF処理回路117は、CDS/AGC回路113からの全画素出力信号のうちに焦点検出に用いられる画素のみの信号を通し、高周波成分や輝度差成分などを抽出したAF評価値を生成する。AF評価信号を基にカメラIC118は合焦位置を判定し、レンズIC111に各駆動部材に対しての駆動命令を発行する。フォーカス駆動部106、シフト駆動部108、絞り駆動部109、ズーム駆動部110はレンズIC111からの駆動命令に従い、それぞれの駆動部材であるフォーカスレンズ105、シフトレンズ104、絞り羽根103、ズームレンズ102を駆動する。
図2は、フォーカス駆動部106及びエンコーダ107から構成されるフォーカスモータユニットの外観斜視図である。フォーカスモータユニットは、ステッピングモータ106a、回転軸106b、エンコーダマグネット106c、モータドライバ106d、エンコーダホルダ106e、ラック106f、ホールIC107から構成される。エンコーダマグネット106cとホールIC107は、ステッピングモータの回転に応じた信号を生成するエンコーダを構成する。
ステッピングモータ106aは、励磁電流の供給に基づいて回転磁界を生じる不図示の励磁コイルを含む90度間隔に配置された2相のステータと、外周を10極均一に着磁されたマグネットロータと、を有する。マグネットロータと回転軸106bとは物理的に接続されている。
回転軸106bは、フォーカスレンズ105と接続されたラック106fと係合している。ステッピングモータ106aの回転トルクは回転軸106bとラック106fを介してフォーカスレンズ105の直線駆動に変換される。
エンコーダマグネット106cは、回転軸106bに取り付けられている。エンコーダマグネット106cは、ステッピングモータ106aのマグネットロータ同様に、外周を10極で着磁されており、円筒形上の永久磁石で構成される。
モータドライバ106dは、レンズIC111の駆動命令を受けて所定周波数の励磁波形を生成し、ステッピングモータ106aの励磁コイルに印加する。また、レンズIC111の命令によって所定のタイミングで励磁する相を切替えることでステッピングモータ106aを回転駆動させる。
エンコーダホルダ106eは、回転軸106bの先端部と接触し、回転を支持する軸受の役割を担う。また、エンコーダマグネット106cの直下にエンコーダ部が配置されるよう、エンコーダホルダ106e上の機械的に設計された位置にホールIC107が取り付けられる。
ホールIC107は、エンコーダマグネット106cの回転によって生じる磁界の変化をホールIC107内のサンプリング間隔で検出し、出力信号を発生する。本実施例で使用するホールIC107は単一の素子から2種類の交番検知信号が得られる。受ける磁界が閾値を超えたタイミングで出力値が変化し、出力信号は2値のデジタル信号である。なお、本実施例では磁気検出素子を用いて回転位置を検出したが、エンコーダマグネット106cの代わりにスリットを有する回転板、ホールIC107の代わりにフォトインタラプタを用いた光検出素子による回転位置の検出でもよい。
ステッピングモータ106aは、マイクロステップ駆動でほぼ正弦波で励磁され、目標角速度に応じて励磁波形の周波数を変化させる。本実施例において、ステッピングモータ106aは、駆動開始からの所定区間(所定の駆動速度以下)ではオープンループ制御で制御され、所定区間以降(所定の駆動速度よりも大きな速度)ではフィードバック制御で制御される。オープンループ制御では駆動角速度に応じて所定の時間間隔で励磁相を切替え、フィードバック制御ではホールIC107の出力信号に応じて励磁相を切替える。
ホールIC107の出力信号と励磁相の切替えタイミングとの関係を以下に説明する。図3は、ステッピングモータ106aのステータの励磁変化と、ステータの励磁によって回転するマグネットロータが任意の観測点に及ぼす磁界の変化の関係を示す。縦軸は磁束、横軸はマグネットロータの位相を表わす。
ステータはマイクロステップ駆動で励磁されるため、横軸0〜360度の間に1周期となる正弦波波形を描く。マグネットロータはステータの励磁変化に追従して回転するため位相上ではステータの励磁波形に対して遅れて変化する。また高速で駆動するほど追従遅れは大きくなることからステータの励磁波形とマグネットロータの磁界波形との位相差は大きくなる。このことから、ステータの励磁変化に対するマグネットロータの追従遅れの位相差を調整することで、ステッピングモータ106aの回転角速度を制御することができる。
マグネットロータの磁界に対してステータの励磁位相の進み角を「進角」と呼ぶ。進角は、励磁電流とエンコーダ107が生成する信号から得られるステッピングモータの回転位置を表す回転位置信号との位相差でもある。本実施形態のフィードバック制御とは進角を調整することでステッピングモータ106aを所望の角速度で駆動制御することを意味する。
ステータに対してマグネットロータは遅れて追従するため、駆動状態であれば0度よりも大きい進角が保証される。詳しくは後述するが、進角が90度まではトルクは上昇するが、90度を超えるとトルクは低下し、負荷トルクよりも小さくなると脱調する。そのため、進角は0度よりも大きく90度以下の範囲で制限される。
従って、マグネットロータと同様の磁界変化を示すエンコーダマグネット106cの磁界変化をホールIC107aで検出し、角速度偏差があればホールIC107aの出力信号を基に励磁波形の切替えタイミングを遅速させる。なお、角速度偏差はカメラIC118から与えられる目標となる角速度と、ホールIC107の出力信号から観測されるエンコーダマグネット106cの回転周期である現在の角速度との差分値である。
図3における進角はψ度であり、目標となる角速度に達していなければ、角速度偏差から進角増減量であるΔψ度を算出して現在の進角ψ度に加算する。進角ψの状態から角速度を上げたい場合は同図に示すΔψ方向に大きくすればよい。進角を調整することでマグネットロータは正弦波の点線のように位相が遅れ、進角調整前よりも大きなトルクを得ることができる。
レンズIC111は、角速度算出手段、進角設定手段、制御手段として機能すると共に記憶手段を備える。但し、別個のハードウェアモジュールによって、角速度算出手段、進角設定手段、制御手段を別々に構成してもよい。
角速度算出手段は、エンコーダ107が生成する信号の時間的変化からステッピングモータ106aの角速度を算出する。記憶手段は、ステッピングモータ106aが取り得る進角と角速度の関係を表す情報を記憶する。記憶手段に記憶する情報は、グラフ、表、数式など形式を問わない。例えば、特性曲線Curve00の全領域の式でもよいし、線形区間の直線の式でもよい。進角設定手段は、目標角速度と角速度算出手段が算出したステッピングモータ106aの実際の角速度との角速度偏差、記憶手段に記憶された情報、および制御ゲインに基づいて進角を設定する。制御手段は、エンコーダ107が生成する信号を用いないオープンループ制御によってステッピングモータ106aを制御すると共にエンコーダ107が生成する信号を用いたフィードバック制御によってステッピングモータ106aを制御する。
図4は、ステッピングモータ106aの進角と角速度との関係を表わす特性曲線(以下、単に「特性曲線」と称する)Curve00を示す図であり、横軸は進角ψ、縦軸は角速度ωである。
進角ψ=90度で最大トルクが得られ、この時に角速度が最大になる。進角ψが0〜90度の範囲で、ステッピングモータ106aにかかる負荷トルクを一定とすると進角と角速度はほぼ比例の関係にある。進角ψが90度を超えると逆回転方向のトルクが発生して回転方向のトルクが徐々に低下し、発生トルクが負荷トルクよりも小さくなると脱調する。図4において、脱調直前の進角はψoutで表わされている。
特性曲線Curve00は負荷トルクが一定で、ステッピングモータ106aへの印加電圧が一定の場合の進角ψと角速度ωとの関係を表わしている。特性曲線Curve00において、ステッピングモータ106aが動き出す進角ψから90度未満のψmaxまでの領域を本実施例は使用する。進角がψからψmaxの区間は進角と角速度の線形性が維持できる範囲(以下、この区間を「線形区間」と呼ぶ場合がある)であり、進角と角速度との関係は傾きdω/dψで表現することができる。ψmaxは線形区間の進角の最大値である。
進角が所定値ψまで大きくなるとステッピングモータ106aは駆動を始め、進角ψの増加に伴って、ほぼ一定の傾きdω/dψで角速度ωも増加する。進角ψmax以降は曲線の傾きは緩やかになる。
本実施例では、駆動開始時はオープンループ制御で駆動し、所定量駆動後にフィードバック制御へと移行する。レンズICは、制御を切替える角速度を1000ppsとし、そのときの進角を基準進角として取得する。
負荷トルクと印加電圧が一定であれば特性曲線Curve00は一意に定まるが、機械的に同一構成であっても製造の誤差があり、また同一の個体であっても駆動環境が異なれば負荷トルクも変動する。それらの誤差や変動は、特性曲線Curve00の傾きにはほぼ影響しないが、切片値が異なってくる。
このように、特性曲線Curve00には製造誤差、温度、経年変化などに起因したばらつきがあるが、線形区間の傾きdω/dψと長さ(ψからψmaxの距離)は、ばらつきに対してロバスト性がある。
そこで、駆動毎に基準進角を求めることで、現在の駆動環境下での特性曲線Curve00を一意に決定する。本実施例でのオープンループ制御では駆動開始直後に500ppsで所定量駆動し、その後1000ppsで所定量駆動した後にフィードバック制御へと移行する。1000ppsで所定量駆動後に基準進角を取得する理由としては、間欠駆動が観測されやすい低速領域ではなく、またステッピングモータ106aが1000ppsの駆動命令に対して十分追従できており、駆動系が安定している状態であると考えられるためである。
図5は、実施例1のレンズIC111によるフォーカスレンズ105の駆動制御方法を示すフローチャートである。「S」はステップを表し、レンズIC111やカメラIC118は、マイクロコンピュータとして具現化されるが、図5及び後述する図7のフローチャートはコンピュータに各ステップの機能を実現させるためのプログラムとして具現化が可能である。
まず、レンズIC111は、カメラIC118から、目標駆動速度、目標位置、パワーレートを含むフォーカスレンズ105の駆動命令を取得する(S101)。なお、カメラIC118は、駆動命令を生成するのに位相差AF方式とコントラストAF方式のどちらの焦点検出方法を使用してもよい。位相差AF方式は、一対の被写体像の像信号の位相差を検出することによって焦点検出を行う方式である。コントラストAF方式は、撮影光学系によって形成される焦点位置と撮像素子の相対位置を変化させるスキャンを行いながら撮像素子が形成した被写体像のコントラストのピーク位置を検出することによって焦点検出を行う方式である。またカメラ本体からマニュアルフォーカスが許可されていれば、不図示のマニュアルリングが撮影者によって操作された場合にレンズIC111は操作量を取得し、操作量に応じてフォーカスレンズ105の駆動命令を発行する。
次に、レンズIC111は、フォーカスレンズ105の現在位置が減速開始位置か否かを判定する(S102)。そうであればS103へ、そうでなければS104へ移行する。オープンループ制御における必要な減速量は後述する規定の駆動量で予め定められており、減速開始位置は目標位置からの相対位置で求めることができる。
S103では、レンズIC111は、目標駆動速度を変更する。設定される新たな目標駆動速度は停止位置精度が確保できる駆動速度であり、本実施例においては500ppsである。本処理が終了するとS106へ移行する。
S104では、レンズIC111は、駆動速度が未定義であるか、またはオープンループ制御で設定された規定の駆動量を駆動済みであるかを判定し、そうであればS105へ移行し、そうでなければS108へ移行する。本実施例におけるオープンループ制御での駆動は、500、1000ppsなどの複数の駆動速度が設定されており、時間的に階段状に加減速を行う(マイクロステップ駆動)。各駆動速度には加速・減速それぞれに規定の駆動量が設定されており、規定の駆動量を駆動後に次の駆動速度へ移行する。
S104において、駆動速度が未定義の場合とは、例えば、停止状態からの駆動の場合が該当する。規定の駆動量を駆動済みとは、現在の駆動速度に対応する規定の駆動量を駆動済みであるかを意味する。本実施例は規定の駆動量と比較を行う駆動カウンタを設けており、S108の処理毎にインクリメントされ、同値以上となった場合が規定量駆動済みと判定され、S107で駆動カウンタはクリアされる。
S105では、レンズIC111は、現在の駆動速度が1000ppsであり、かつ、目標駆動速度が1000ppsであるかを判定する。そうであればS111へ、そうでなければS106へ移行する。1000ppsは本実施例におけるオープンループ制御の最高駆動速度であり、オープンループ制御からフィードバック制御へ切り替わる駆動速度である。本処理は基準進角を取得できる状態であるかの判定を意味する。
S106では、レンズIC111は、オープンループ制御における駆動速度を設定する。本処理では、カメラIC118から与えられた目標駆動速度に向かう駆動速度に加速ないし減速する駆動速度を設定する。なお、目標駆動速度が1000pps未満の場合はフィードバック制御には移行せず、駆動開始から停止までオープンループ制御で駆動する。
次に、レンズIC111は、S106で設定した駆動速度に対応する規定の駆動量を設定する(S107)。規定の駆動量は、加速ないし減速を判定して駆動速度毎に定められた値を設定する。目標駆動速度に達した場合は設定される駆動量は駆動ストロークよりも大きな値となる。また、前述したように、規定の駆動量との比較変数である駆動カウンタをゼロにクリアする。
次に、レンズIC111は、S106で設定された駆動速度を基にステッピングモータ106aを駆動する励磁信号を生成する(S108)。励磁信号はモータドライバ106bに供給され、これによりステッピングモータ106aを駆動する。本処理において、規定の駆動量と比較する駆動カウンタをステッピングモータ106aの回転角に応じてインクリメントする。回転角の変位量は励磁方式によって異なる。
次に、レンズIC111は、フォーカスレンズ105が、カメラIC118が発行した目標位置に到達したかを判定する(S109)。フォーカスレンズ105の現在位置は電源投入時などに行われるリセット動作で検出される基準位置に基づいて算出される。目標位置に到達していれば停止処理を実施し(S110)、到達していなければS102へ戻る。S113では、レンズIC111は、目標位置で通電を所定時間保持した後に、ステッピングモータ106aの通電を切り、設定した駆動速度や駆動カウンタなどの各種変数のクリアを行う。S113が終了すると、フォーカスレンズ105の駆動処理が終了となる。
S111では、レンズIC111は、駆動速度1000ppsの進角をフィードバック制御の基準進角ψbaseとして設定する。S111に移行した時点では、駆動速度1000pps(非低速)で所定時間を超えて定速回転している状態であるため(S104、S105)、ホールIC107aの出力信号から算出する進角も信頼性が高く、図4の関係は保証される。本実施例は、オープンループ制御とフィードバック制御の切り替わりタイミングでの駆動速度に対応する進角を基準進角に設定している。但し、ステッピングモータ106aが所定時間を超えて定速状態を持続していれば、基準進角の設定はオープンループ制御からフィードバック制御へと切替えるタイミングに限定されない。
次に、レンズIC111は、オープンループ制御(OP)からフィードバック制御(FB)へと切り替え(S112)、S113へと移行する。
S101からS112まではオープンループ制御に係り、S113からS122までは進角を用いたフィードバック制御に関する。
まず、レンズIC111は、フォーカスレンズ105の現在位置が減速開始位置かを判定し(S113)、そうであればS114へ、そうでなければS115へ移行する。フィードバック制御における減速開始位置はオープンループ制御同様、目標位置からの相対位置で求めることができる。S102との差異は、減速に要する駆動量が予め定まっておらず、ホールIC107aの出力信号から算出される角速度によって求められる。
S114では、レンズIC111は、目標駆動速度を変更する。設定される新たな目標駆動速度は停止位置精度が確保できる駆動速度であり、本実施例においてはS103同様に500ppsが設定される。
次に、レンズIC111は、ホールIC107aの出力信号が変化したか否かを判定し(S115)、そうであればS116へ、そうでなければS121へ移行する。
S116では、レンズIC111は、ホールIC107aの前回の出力信号変化時からの時間変化から、ステッピングモータ106aの現在の角速度を算出する。検出系に外乱や温度などで特性変化する場合は、本ステップの前段に外乱補償や温度補正を加えることが好ましい。このことはS111の基準進角取得時も同様のことがいえる。
次に、レンズIC111は、S116で算出した角速度情報に基づいて偏差量に対する制御ゲインSを算出する(S117)。制御ゲインSは1以下の値をとり、また算出した角速度によって値が変化する。基準進角を取得した角速度ω1=1000ppsでの制御ゲインSを1とし、角速度が1000pps以下(所定の角速度以下)の場合の制御ゲインSは1である。レンズIC111は、制御ゲインSを角速度をωとおくと、次式に基づいて設定する。
S=ω1/ω=1000/ω …(1)
本実施例は角速度に対して反比例するように制御ゲインSを設定したが、本発明はこれに限定されるものではない。
次に、レンズIC111は、角速度偏差Δωを算出する(S118)。角速度偏差Δωは、S101ないしS114で与えられた目標駆動速度と、S116で算出した角速度との差分値で求めることができる。角速度偏差がゼロであればフィードバック制御による調整量はゼロであり、ゼロよりも大きければ加速、ゼロよりも小さければ減速方向の調整量が以降のステップで設定される。
次に、レンズIC111は、S118で求めた角速度偏差Δω、S117で求めた制御ゲインS、線形区間の角速度に対する進角の傾きdω/dψの逆数の積から進角変位量Δψを算出する(S119)。角速度偏差Δωが大きければ進角変位量Δψの値はより大きくなる。
本実施例は、特性曲線の線形区間を使用しているので傾きdω/dψを使用している。上述したように、ばらつきによって図4に示す特性曲線が平行移動しても傾きdω/dψは維持される。これは、フィードバック制御における進角の上限値を線形区間の進角の最大値に設定していることになる。線形区間を使用することによって進角を算出する際の計算負荷が小さくなる。
但し、本発明は図4に示す特性曲線の線形区間を外れた進角の範囲(0度よりも大きく90度よりも小さい進角)を使用することを妨げるものではない。後者の場合、角速度偏差Δωに対応する進角はステッピングモータの進角と角速度の実際の関係を表す特性曲線から求められる。つまり、特性曲線においてψmaxから90度の間の進角に対応する角速度を表す数式が使用されてもよい。この場合、記憶手段に記憶されている、ステッピングモータが取り得る進角と角速度の関係のうち所定の角速度と基準進角を通る特性曲線が、実際の進角と角速度の関係として特定される。
次に、レンズIC111は、S119で求めた進角変位量Δψと前回の進角ψn-1の和によってフィードバック制御に用いる進角ψを設定する(S120)。即ち、次式が成立する。
ψ=ψn-1+Δψ=ψn-1+Δω・(dω/dψ)-1・S …(2)
算出した角速度が目標駆動速度に対して未達の場合はψ>ψn-1の関係となり、超過している場合はψ<ψn-1の関係となる。初めてS120を行う場合は前回の進角ψn-1は基準進角を用いる。
次に、レンズIC111は、S108と同様に、ステッピングモータ106aを駆動する(即ち、励磁電流を供給するための)励磁信号を生成する(S121)。励磁信号はS120で設定された進角ψnを基に生成されるため、ステータとマグネットロータとの位相関係を考慮した信号となる。
次に、レンズIC111は、S109と同様に、フォーカスレンズ105の現在位置が目標位置に到達したかを判定する(S122)。そうであればS110へ、そうでなければS113へ移行する。
図6は、フォーカスレンズ105の駆動制御における、ホールIC107aの出力(センサ出力)、進角、制御ゲイン、及びステッピングモータ106aの角速度の時間変化を示す図である。縦軸は上からホールIC107aの出力信号値、進角、制御ゲイン、ステッピングモータ106aに励磁される角速度であり、横軸は共通して時間である。図6(a)は制御ゲインを固定した場合の挙動、図6(b)は本実施例に示すように制御ゲインを可変にした場合の挙動を示す。
駆動命令は共通であり、概略を以下の通りである。まず、オープンループ制御で駆動を開始し、500ppsで規定の駆動量を駆動する。その後、オープンループ制御で1000ppsまで加速し、同様に規定の駆動量を駆動する。1000ppsで規定の駆動量を駆動した後の時間がtFBであり、このタイミングで基準進角ψ1000を取得し、フィードバック制御へ移行する。フィードバック制御移行後は進角に基づいて目標駆動速度まで加速し、目標駆動速度に達すると定速で駆動する。その後、所定のタイミングで減速を開始し、目標位置に到達すると停止する。
ステッピングモータ106aの角速度が上がるにつれてセンサ出力の周期は短くなる。本実施例において、センサ出力のエッジタイミングでS120の進角の設定を行っているため、時間軸上で観測すると進角の更新周期、つまりフィードバック制御の制御周期が一定でない。また、デジタル出力のエンコーダは、ノイズの影響によって同一の角速度であっても出力が多少変化する場合がある。この出力のゆらぎは中低速域に比べると高速域ではセンサエッジ周期に対してゆらぎの時間量が相対的に大きくなることから操作量への影響が大きくなる。
従って、図6(a)に示すように制御ゲインを固定すると、高速の定速区間では制御周期の短さも相まって進角が振動し、結果的に角速度も振動する。これに対して、図6(b)のように制御ゲインを角速度に応じて変化させると、高速域でセンサ出力が揺らいでも制御ゲインが小さく設定されているため進角が大きく変化せず、高速の定速区間における角速度も図6(a)のように振動しない。
本実施例は、このように、角速度に応じて制御ゲインを変更することによって、高速になるほど単位時間における進角の設定回数が増加する過補正を防止している。これにより、時間スケールにおいての制御ゲイン、つまり操作量の増減量が角速度に依らず均一にすることができる。
本実施例では、制御ゲインを固定し、制御周期を変化させている。エンコーダ107の出力がデジタル信号で、かつ、フィードバック制御において偏差量を基に操作量を相対的に増減させる制御を行った場合、センサ出力変化時間よりも短い間隔で制御周期を設定すると問題が生じる。前回の制御周期で操作量を変更したにも関わらず、エンコーダ107の出力の分解能の観点から偏差量が変化していないように観測されるため、前回の制御周期と同様の偏差量に対して2倍の制御ゲインで操作量を設定してしまう。つまり、エンコーダ107の出力の分解能を考慮せずに制御周期を決定すると、意図せずフィードバック制御の制御ゲインが上がったように制御系が振舞う。そこで、本実施例ではエンコーダ107の出力の変化タイミングをトリガとしてフィードバック制御の操作量の更新を行う。
具体的には、操作量更新した後から時間計測し、所定時間経過後の最初のセンサ出力変化タイミングをトリガとして操作量更新を実施する。つまり、所定時間内におけるセンサ出力変化タイミングでは操作量更新は行わず、トリガタイミングを間引くことを意味する。本実施例のレンズIC111は、時間を計測するタイマ(計時手段)を更に有する。
図7は、実施例2のレンズIC111によるフォーカスレンズ105の駆動制御方法を示すフローチャートであり、図5とはフィードバック制御において相違する。より具体的には、図7はS115とS116の間にS201を有し、S117がなく、S120とS121の間にS202を有する点で図5と相違する。
S201では、レンズIC111は、タイマを介して所定時間が経過したかどうかを判定する。本実施例では所定時間を10msecに設定しているが、この時間に限定されない。また請求項7に記載するようにステップS111で基準進角を取得した際の制御周期を所定時間として設定してもよい。所定時間が経過していればS116へ移行し、偏差量である角速度偏差の算出、操作量である進角の設定を行う。所定時間が経過していなければS121へ移行して操作量を更新はせずに励磁信号を生成する。S201は、エンコーダ107の信号が変化する(S115)タイミングで実行される。
S202では、レンズIC111は、S201で使用されるタイマをクリアする。タイマはステッピングモータ106aが駆動中は常に動作しており、本ステップでのクリア直後も零から再度カウント動作を始める。なお、フィードバック制御系の演算時間がばらつくような場合はS201直後でS202を実施してもよい。その際は、フィードバック制御系で要する演算時間よりも長い時間が設定される必要がある。
図8は、フォーカスレンズ105の駆動制御における、ホールIC107aの出力(センサ出力)、進角、制御ゲイン、及びステッピングモータ106aの角速度の時間変化を示す図である。縦軸は上からホールIC107aの出力信号値、進角、制御ゲイン、ステッピングモータ106aに励磁される角速度であり、横軸は共通して時間である。
駆動命令は、実施例1と同様である。即ち、オープンループ制御で駆動を開始し、500ppsで規定の駆動量を駆動する。その後、オープンループ制御で1000ppsまで加速し、同様に規定の駆動量を駆動する。1000ppsで規定の駆動量を駆動した後の時間がtFBであり、このタイミングで基準進角ψ1000を取得し、フィードバック制御へ移行する。フィードバック制御移行後は進角に基づいて目標駆動速度まで加速し、目標駆動速度に達すると定速で駆動する。その後、所定のタイミングで減速を開始し、目標位置に到達すると停止する。
本実施例において、制御ゲインは1.0のまま一定である。エンコーダ107の出力に示す矢印は10msecを表わしており、10msec後の最初のエンコーダ107の出力の変化タイミングで進角が更新される。エンコーダ107の出力が変化するたび処理する図6(a)と比較すると、図8のフィードバック制御移行直後(時間tFB直後)と高速域との制御周期に大きな差異はない。
本実施例は、このように、所定時間が経過した後にエンコーダ107の出力が変化したタイミングで進角を更新することによって、高速になるほど単位時間における進角の設定回数が増加する過補正を防止している。また、本実施例は、エンコーダ107の出力のチャタリングによる誤認識を防ぐことができ、また、制御系の演算完了前に次の進角更新トリガが発生しない。
本実施例は、所定時間経過後の最初のエンコーダ107の出力変化タイミングを操作量更新トリガとしているが、角速度に応じてセンサ出力変化タイミングの間引き数を設定してもよい。また、所定時間を計測している間にエンコーダ107の出力が変化すれば所定時間経過後に操作量更新を実施し、所定時間内にエンコーダ107の出力が変化しなければ変化するまで操作量更新を実施しないようにしてもよい。
本発明の光学機器は、交換レンズ、レンズ一体型カメラ、交換レンズとそれが装着されるカメラ本体からなるカメラシステムに適用することができる。
100…カメラシステム(光学機器)、106a…ステッピングモータ、106c…エンコーダマグネット(エンコーダ)、107a…ホールIC(エンコーダ)、111…レンズIC(レンズ制御手段)

Claims (14)

  1. 励磁電流の供給に基づいて回転磁界を生じる励磁コイルを有するステータと、前記ステータが発生する回転磁界を受けることで回転するマグネットロータと、を有するステッピングモータの制御装置であって、
    前記ステッピングモータの回転に応じた信号を生成するエンコーダと、
    前記エンコーダが生成する前記信号の時間的変化から前記ステッピングモータの角速度を算出する角速度算出手段と、
    前記励磁電流と、前記エンコーダが生成する前記信号から得られる前記ステッピングモータの回転位置を表す回転位置信号との位相差である進角と、前記角速度の関係を表す情報を記憶する記憶手段と、
    オープンループ制御及びフィードバック制御によって前記ステッピングモータを制御し、前記エンコーダの出力に基づいて進角を設定する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、目標角速度と前記角速度算出手段が算出した前記ステッピングモータの前記角速度との角速度偏差、前記記憶手段に記憶された前記情報、および制御ゲインに基づいて、前記進角を設定し、
    前記制御手段は、前記フィードバック制御において前記エンコーダの出力が変化すると、前記ステッピングモータの角速度に応じて前記制御ゲインを設定することを特徴とするステッピングモータの制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記オープンループ制御において前記角速度算出手段が算出した所定の角速度における前記進角を基準進角として取得し、前記フィードバック制御において、前記基準進角と前記記憶手段に記憶された情報に基づいて前記進角を設定することを特徴とする請求項1に記載のステッピングモータの制御装置。
  3. 前記所定の角速度は、オープンループ制御からフィードバック制御に切り替えられるときの、前記ステッピングモータの角速度であることを特徴とする請求項2に記載のステッピングモータの制御装置。
  4. 前記所定の角速度は、オープンループ制御において、前記ステッピングモータが所定の時間、一定の速度で回転しているときの、前記ステッピングモータの角速度であることを特徴とする請求項2に記載のステッピングモータの制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記角速度算出手段が算出した前記ステッピングモータの角速度をω、前記所定の角速度をω1、前記制御ゲインをSとすると、
    前記角速度が前記所定の角速度より大きいときは、
    S=ω1/ω
    なる式に基づいて、前記制御ゲインを変化させ、
    前記角速度が前記所定の角速度以下であるときは、前記制御ゲインを1に設定することを特徴とする請求項2に記載のステッピングモータの制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記進角をψ、前記角速度偏差をΔω、前記進角に対する前記角速度の傾きをdω/dψ、前記制御ゲインをS、前記設定された進角をψn-1とすると、次式によって新たな進角ψを設定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のステッピングモータの制御装置。
    ψ=ψn-1+Δω・(dω/dψ)-1・S
  7. 励磁電流の供給に基づいて回転磁界を生じる励磁コイルを有するステータと、前記ステータの発生する回転磁界を受けることで回転するマグネットロータと、を有するステッピングモータの制御装置であって、
    前記ステッピングモータの回転に応じた信号を生成するエンコーダと、
    前記エンコーダが生成する前記信号の時間的変化から前記ステッピングモータの角速度を算出する角速度算出手段と、
    前記励磁電流と、前記エンコーダが生成する前記信号から得られる前記ステッピングモータの回転位置を表す回転位置信号との位相差である進角と、前記角速度の関係を表す情報を記憶する記憶手段と、
    オープンループ制御及びフィードバック制御によって前記ステッピングモータを制御し、前記エンコーダの出力に基づいて進角を設定する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記フィードバック制御において、前記励磁電流を供給するための、前回の励磁信号の生成から所定の時間が経過した後に前記エンコーダの出力が変化すると、進角を設定し、該設定された進角に基づいて前記励磁信号を生成することを特徴とするステッピングモータの制御装置。
  8. 前記制御手段は、前記オープンループ制御において前記角速度算出手段が算出した所定の角速度における前記進角を基準進角として取得し、前記フィードバック制御において、前記基準進角と前記記憶手段に記憶された情報に基づいて前記進角を設定することを特徴とする請求項7に記載のステッピングモータの制御装置。
  9. 前記所定の角速度は、オープンループ制御からフィードバック制御に切り替えられるときの、前記ステッピングモータの角速度であることを特徴とする請求項8に記載のステッピングモータの制御装置。
  10. 前記所定の角速度は、オープンループ制御において、前記ステッピングモータが所定の時間、一定の速度で回転しているときの、前記ステッピングモータの角速度であることを特徴とする請求項8に記載のステッピングモータの制御装置。
  11. 前記所定の時間は、前記基準進角を取得した時の進角の更新周期であることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のステッピングモータの制御装置。
  12. 請求項1乃至11のうちいずれか1項に記載のステッピングモータの制御装置を有することを特徴とする光学機器。
  13. 励磁電流の供給に基づいて回転磁界を生じる励磁コイルを有するステータと、前記ステータが発生する回転磁界を受けることで回転するマグネットロータと、を有するステッピングモータをオープンループ制御およびフィードバック制御によって制御する制御方法であって、
    前記ステッピングモータの回転に応じた信号を生成するエンコーダが生成する前記信号の時間的変化から前記ステッピングモータの角速度を算出するステップと、
    前記励磁電流と、前記エンコーダが生成する前記信号から得られる前記ステッピングモータの回転位置を表す回転位置信号との位相差である進角と、前記角速度の関係を表す情報を記憶するステップと、
    前記エンコーダの出力に基づいて進角を設定するステップと、
    を有し、
    前記設定するステップは、目標角速度と前記ステッピングモータの前記角速度との角速度偏差、前記情報、および制御ゲインに基づいて、前記進角を設定し、
    前記フィードバック制御において前記エンコーダの出力が変化すると、前記ステッピングモータの角速度に応じて前記制御ゲインを設定することを特徴とするステッピングモータの制御方法。
  14. 励磁電流の供給に基づいて回転磁界を生じる励磁コイルを有するステータと、前記ステータの発生する回転磁界を受けることで回転するマグネットロータと、を有するステッピングモータをオープンループ制御およびフィードバック制御によって制御する制御方法であって、
    前記ステッピングモータの回転に応じた信号を生成するエンコーダが生成する前記信号の時間的変化から前記ステッピングモータの角速度を算出するステップと、
    前記励磁電流と、前記エンコーダが生成する前記信号から得られる前記ステッピングモータの回転位置を表す回転位置信号との位相差である進角と、前記角速度の関係を表す情報を記憶するステップと、
    前記エンコーダの出力に基づいて進角を設定するステップと、
    を有し、
    前記設定するステップは、前記フィードバック制御において、前記励磁電流を供給するための、前回の励磁信号の生成から所定の時間が経過した後に前記エンコーダの出力が変化すると、進角を設定し、該設定された進角に基づいて前記励磁信号を生成することを特徴とするステッピングモータの制御方法。
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