JP2015023648A - 電動機 - Google Patents

電動機 Download PDF

Info

Publication number
JP2015023648A
JP2015023648A JP2013149260A JP2013149260A JP2015023648A JP 2015023648 A JP2015023648 A JP 2015023648A JP 2013149260 A JP2013149260 A JP 2013149260A JP 2013149260 A JP2013149260 A JP 2013149260A JP 2015023648 A JP2015023648 A JP 2015023648A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric motor
rotor
shaft
bearing
stator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013149260A
Other languages
English (en)
Inventor
圭策 中野
Keisaku Nakano
圭策 中野
誠治 黒住
Seiji Kurozumi
誠治 黒住
知子 従野
Tomoko Yorino
知子 従野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2013149260A priority Critical patent/JP2015023648A/ja
Publication of JP2015023648A publication Critical patent/JP2015023648A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Motor Or Generator Frames (AREA)

Abstract

【課題】電動機おける耐電食性と回転精度、高効率性を両立した新規な構成の電動機及びそれを備えた電気機器を提供する。【解決手段】固定子鉄心11には、固定子鉄心11を絶縁するインシュレータとしての樹脂13が介在して、固定子巻線12が巻装されている。そして、このような固定子鉄心11は、他の固定部材とともにモールド材としての樹脂製のケーシング21にてモールド成形されている。モールド一体成形することにより、外形が概略円筒形状をなす固定子10が構成されている。固定子10の内側には、空隙を介して回転子14が挿入されている。回転子14は、回転子の鉄心31を含む円板状の回転体30と、回転体30の中央を貫通するようにして回転体30を締結したシャフト16とを有している。回転体30は、固定子10の内周側に対向して周方向に永久磁石であるフェライト樹脂の磁石32を保持している。【選択図】図1

Description

本発明は、電動機に関して、特に軸受の電食の耐電食性と回転精度、高効率性を両立するように改良された電動機に関する。
周知のとおり、正弦波による対称三相交流回路において各相の回路条件を等しくするときは、Y結線の中性点は常に一定値を示し、電源側のY結線の中性点と負荷側のY結線の中性点との間には、電位差は生じない。なお、この際の三相電源の正弦波は、高調波成分を含まない無歪の正弦波であることが、前提であることは言うまでもない。
また、三相回路の各相の回路ループの条件が不平衡のときは、Y結線の負荷側の中性点は零電位ではなく、ある値の電位を示す。これらのことは、例えば特許文献1などのとおり、良く知られている。なお、軸電圧の観測は、三相交流回路のいずれかの回路箇所や、便宜的に設けた分圧回路の中点による擬似的中性点などとの電位差として測定するなどの多少の工夫を要するものである。
実際の対称三相交流回路においては、種々の要因により、三相電源の不平衡や、三相電源の正弦波に若干の高調波成分を含み、電源側のY結線の中性点及び負荷側のY結線の中性点に多少の電位の発生が観測される。さらに、この中性点の電位変化に起因して、発電機の回転軸や、電動機の回転軸に誘起される電圧値、所謂、軸電圧が観測される。この軸電圧は、回転軸を回転自在に支承する軸受けの内輪へも印加されることとなる。
一方、軸受けの外輪は、電気的には発電機又は電動機の外郭や、接地部位と接続されているために、軸受けの内輪の電位とは、異なる電位となり、軸受けの内輪と外輪間には電位差が生じる。そして、軸受けの転動体を介して、外輪と内輪とが電気的に接続されると、外輪、転動体、内輪、これらの間に放電が起きる。この放電の箇所には放電痕が生じ、この放電痕を電食と呼称している。そして、この放電痕、つまり電食によって軸受けの回転には不具合を起こす。
例えば、特許文献2〜4などに記されているように、三相電源の発電機には、発電機の組み立ての不整に起因する磁気回路の不平衡によって、対称三相交流が得られずに不平衡の三相交流が生じ、中性点電位発生に起因する軸電圧が発生する。また、発電機の励磁巻線の励磁電源が、サイリスタ等による励磁装置である場合は、励磁巻線に高調波を多量に含む非正弦波波形の電圧が印加されることとなる。この非正弦波波形の電圧は、励磁巻線ほかの発電機の構成部材による等価インピーダンス成分を介して、上述の励磁装置の励磁電力に起因する軸電圧の発生となる。
また、前述の特許文献などに記されているように、発電機特有の現象としては、蒸気タービンの羽に衝突した蒸気の一部がイオン化して、帯電する。そして、蒸気のイオン化による電荷は、発電機の構成部材による等価インピーダンス成分を介して回転軸へと伝わり、発電機の軸電圧として現れて、軸受けの電食を招くことが知られている。
一方、三相交流回路における負荷側の電動機においても、例えば特許文献5などに記されているように、三相交流の不平衡に起因する軸電圧による軸受けの電食の発生が知られている。また、同文献等に記されているように、電動機をインバータ装置を用いて駆動した場合には、電源のスイッチング毎に一瞬に起こる電圧不平衡により非常に高い周波数成分(数MHz)の中性点電位の変動に起因する軸電圧(軸電流)が発生し、電動機の軸受けの電食が生じる。
昨今、回転電機の分野にては、インバータ装置による駆動技術が隆盛を極めている。このインバータ装置による駆動は、無歪の正弦波電圧原による駆動とは全く異なるものであり、矩形波状の電圧源を構成して、擬似的な三相駆動を図っている。インバータ装置による駆動では、上述の特許文献5ごとく、中性点電位の変動に起因する軸電流(軸電圧)が発生し、電動機の軸受けの電食が生じ易い。
周知のとおり、インバータ装置による駆動は、無歪の正弦波による対称三相交流による駆動ではない。従って、回転電機のY結線の中性点では、各相の電圧値が互いに打ち消しあって、常に零レベルになることは無く、何らかの電圧値が、生じていることは自ずと明らかである。例えば、非特許文献1などに記されるとおり、インバータ装置によって駆動される回転電機のY結線の中性点には、最大値はインバータ装置の電源電圧値にも達する凸状波形波及び方形波による周期的な大きな振幅の電圧変化を示す。そして、同非特許文献などに記されるとおり、この中性点の電位変化に起因して、回転軸の軸電圧として観測される。
非特許文献1などにも記されるように、インバータ装置からの各相の駆動電圧は、電動機の固定子の固定子巻線から固定子構成部材のインピーダンス成分を経て固定子の外部へ電気的エネルギーとして伝播する。この電気的エネルギーの伝播は、電動機の固定子及び回転子間の分布容量成分を介して、電動機の回転子へと伝播し、さらには、回転子構成部材のインピーダンス成分を経由して回転軸に到達する。ここで回転軸は、三相交流回路の等価的なY結線の中性点に位置することから、この回転軸には何らかの電位の変化が観測される。この電位の変化は、軸電圧と呼称されることは、上述のとおりである。
ところで、三相交流回路における各相の第3次高調波成分であるが、これは互いに相殺されることはなく、Y結線の中性点にて観測され得ることは、周知のとおりである。またY結線の中性点にては、各相の不平衡成分も観測され得ることは、周知のとおりである。
さて、インバータ駆動であるが、具体的には、パルス幅変調(Pulse Width Modulation)方式(以下、PWM方式という)のインバータにより駆動する方式を採用するケースが多い。こうしたPWM方式のインバータ駆動の場合、巻線の中性点の電位は零とならず何らかの電圧が発生する理由は、上述のとおりである。この中性点の電位変化と同様に、三相交流回路として解析した場合の等価的なY結線の中性点とも考察される回転電機の回転軸には、何らかの電位変化が生じることはいうまでもない。
インバータ駆動による軸電圧の発生に起因して、軸受の外輪と内輪との間に電位差が発生する。そして、軸電圧には、スイッチングによる高周波成分を含んでいる。軸電圧に起因する電位差が軸受内部の油膜の絶縁破壊電圧に達すると、軸受の内部に高周波電流が流れ、軸受内部には電食が発生する。この電食が進行した場合、軸受内輪または外輪の内部に波状摩耗現象が発生して異常音に至ることがあり、回転電機における代表的な不具合現象として、その解決が常に希求されている。
上述のごとく、この電食は、軸受材料がアーク放電によって損傷を受ける現象であり、軸電圧に起因する軸受の内輪と軸受の外輪との間に発生した電位差によって、軸受の内輪−玉−軸受の外輪という経路で軸電流が流れることによる。従って、回転電機の電食を抑制するためには、以下のような対策が提案される。
(1)軸受内輪と外輪を導通状態にする。
(2)軸受内輪と外輪を絶縁状態にする。
さて、上記(1)の具体的方法としては、軸受の潤滑剤を導電性にすることが挙げられる。ただし、導電性潤滑剤は、時間経過とともに導電性特性が劣化することや摺動信頼性に欠けるなどの課題がある。また、回転軸にブラシを設置し、導通状態にする方法も考えられるが、この方法もブラシ摩耗粉やスペースが必要となるなどの課題がある。
また、上記(1)の別の方法として、軸受を滑り軸受とする構成も考察される。例えば、金属焼結含油軸受を採用することによって、軸受部を導通状態にすることが可能である。周知のとおり、近年のPWM方式のインバータ駆動の回転電機では一対の玉軸受を採用する回転電機が主流となっているが、以前は一対のすべり軸受を用いる回転電機が見られた。例えば、特許文献6、特許文献7などに記されたものは一例である。軸受部は導通状態であるため放電の発生はなく、電食は生じないが、シャフトの回転精度は玉軸受を用いたものよりも劣り、また、軸受損失が大きいため、玉軸受を用いたものよりも電動機の効率が低下してしまうことは、周知のとおりである。
さて、上記(2)の具体的方法としては、軸受内部の転動体の材質を導電性材料の鉄などの金属材から絶縁体のセラミックス材などに置換することが挙げられる。この方法は、電食の防止には非常に効果はあるが、セラミックス材の場合はコストが高く、経済的側面の課題を招く。
また、上記(2)の別の方法として、軸受を絶縁性の滑り軸受とする構成も考察される。例えば、特許文献8などに記された樹脂を用いた絶縁性の滑り軸受を採用することによって、軸受部を絶縁状態にすることが可能である。絶縁性を有する軸受部には、電食は生じることはない。しかし、上述と同様に、シャフトの回転精度は玉軸受を用いたものよりも劣り、また、軸受損失が大きいため、玉軸受を用いたものよりも電動機の効率が低下してしまうことは、周知のとおりである。
特開平8−340637号公報 特公昭47−41121号公報 特開昭50−76547号公報 特開昭57−16549号公報 特開平10−32953号公報 特公昭61−52618号公報 特開平8−214488号公報 特開2011−47495号公報
「富士時報 第72巻、第2号(1999年2月)」、インバータ駆動誘導電動機の軸電圧 P.144〜P.149
上述のとおり、軸受を玉軸受から滑り軸受へと置換する構成の電動機を採用することで、電食の発生は抑制可能である。しかしながら、電動機のシャフトの回転精度は玉軸受を用いたものよりも劣り、また、軸受損失が大きいため、玉軸受を用いたものよりも電動機の効率も低下してしまうことが課題となる。
本発明の電動機は、上記課題に鑑みなされたものであり、電動機おける耐電食性と回転精度、高効率性を両立した新規な構成の電動機及びそれを備えた電気機器を提供することを目的とする。
第1の発明は、巻線を巻装した固定子と、前記固定子に対向して周方向に永久磁石を保持した回転体と、前記回転体を締結したシャフトとを含む回転子と、前記固定子が収容されると共にモールド成型により一体固定された樹脂製のケーシングとを備えた電動機において、前記樹脂製のケーシングには前記シャフトを回転自在に支承する軸受部を有する電動機である。
第2の発明は、第1の発明において、前記樹脂製のケーシングは、前記軸受部の材料組成と、前記軸受部を除く前記樹脂製のケーシングの材料組成とが異なる電動機である。
第3の発明は、第1の発明において、前記樹脂製のケーシングは、2色成型によって一体に成型される電動機である。
第4の発明は、第1の発明において、2色成型によって一体に成型される前記軸受部の材料組成と、前記軸受部を除く前記樹脂製のケーシングの材料組成との境界面は、前記軸受部の基部近傍である電動機である。
第5の発明は、第1の発明において、前記軸受部は、前記シャフトの軸方向の回転子側のみ、前記シャフトの負荷側のみ又は前記シャフトの軸方向の回転子側と負荷側の両方、のいずれかに突出する筒形状である電動機。
第6の発明は、第1の発明において、前記軸受部は、筒形状の内面部の、前記シャフトの軸方向又は/及び周方向に潤滑材を収容する溝部を有する電動機である。
本発明によれば、耐電食性と回転精度、高効率性を両立した電動機、およびそれを備えた電気機器を提供可能である。
本発明の実施例における電動機の軸方向の断面図 本発明の実施例における軸受部の径方向の断面図
以下、本発明について、図面及び表を参照しながら説明する。なお、以下の実施例によって本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例における電動機の断面を示した構造図である。本実施例では、電気機器としてのエアコン用に搭載され、送風ファンを駆動するための電動機を一例に挙げて説明する。また、本実施例では、回転子が固定子の内周側に回転自在に配置されたインナロータ型の電動機の例を挙げて説明する。
図1において、固定子鉄心11には、固定子鉄心11を絶縁するインシュレータとしての樹脂13が介在して、固定子巻線12が巻装されている。そして、このような固定子鉄心11は、他の固定部材とともにモールド材としての樹脂製のケーシング21にてモールド成形されている。本実施例では、これらの部材をこのようにモールド一体成形することにより、外形が概略円筒形状をなす固定子10が構成されている。
固定子10の内側には、空隙を介して回転子14が挿入されている。回転子14は、回転子の鉄心31を含む円板状の回転体30と、回転体30の中央を貫通するようにして回転体30を締結したシャフト16とを有している。回転体30は、固定子10の内周側に対向して周方向に永久磁石であるフェライト樹脂の磁石32を保持している。
回転子14のシャフト16には、シャフト16を支持するケーシングの軸受部15が構成されている。そして、シャフト16の先端は球面形状の先端球状部16aを有しており、金属製のブラケット17により保持されたスラスト板19と接触している。以上のような構成により、シャフト16が軸受部15とスラスト板19に支承され、回転子14が回転自在に回転する。
さらに、本実施例の電動機には制御回路を含めた駆動回路を実装したプリント基板18が内蔵されている。このプリント基板18を内蔵したのち、ブラケット17を固定子10に圧入することにより、電動機が形成される。また、プリント基板18には、巻線の電源電圧Vdc、制御回路の電源電圧Vccおよび回転数を制御する制御電圧Vspを印加するリード線や制御回路のグランド線などの接続線20が接続されている。
なお、駆動回路を実装したプリント基板18上のゼロ電位点部は、大地のアースおよび1次側(電源)回路とは絶縁され、大地のアースおよび1次側電源回路の電位とは、フローティングされた状態である。ここで、ゼロ電位点部とは、プリント基板18上における基準電位としての0ボルト電位の配線のことであり、通常グランドと呼ばれるグランド配線を示している。接続線20に含まれるグランド線は、このゼロ電位点部、すなわちグランド配線に接続される。
また、駆動回路が実装されたプリント基板18に接続される巻線の電源電圧を供給する電源回路、制御回路の電源電圧を供給する電源回路、制御電圧を印加するリード線および制御回路のグランド線などは、巻線の電源電圧を供給する電源回路に対する1次側(電源)回路、制御回路の電源電圧を供給する電源回路に対する1次側(電源)回路、これら1次側(電源)回路と接続された大地のアースおよび独立して接地された大地のアースのいずれとも電気的に絶縁されている。
つまり、1次側(電源)回路電位および大地のアースの電位に対して、プリント基板18に実装された駆動回路は電気的に絶縁された状態であることから、電位が浮いた状態となっている。これは電位がフローティングされた状態とも表現され、よく知られている。また、このようなことから、プリント基板18に接続される巻線の電源電圧を供給する電源回路および制御回路の電源電圧を供給する電源回路の構成は、フローティング電源とも呼称され、これもよく知られた表現である。
以上のように構成された本電動機に対して、接続線20を介して各電源電圧および制御信号を供給することにより、プリント基板18の駆動回路により固定子巻線12が駆動される。固定子巻線12が駆動されると、固定子巻線12に駆動電流が流れ、固定子鉄心11から磁界が発生する。そして、固定子鉄心11からの磁界とフェライト樹脂の磁石32からの磁界とにより、それら磁界の極性に応じて吸引力および反発力が生じ、これらの力によってシャフト16を中心に回転子14が回転する。
次に、本電動機のより詳細な構成について説明する。本発明の電動機は、モールド材である樹脂製のケーシング21の軸受部15がシャフトを支持した構造となっている。さらに、ケーシング21の軸受部15と軸受部以外の材料は、異なる組成を持ち、これを2色成型工法により成型されることが望ましい。
このようにケーシング21が軸受部と一体になることにより、軸受部15の内径と固定子鉄心11の内径との同軸度精度が向上するため、シャフト16を中心に回転する回転子14の回転精度を向上可能である。
また、もし、ケーシング21と軸受部15を2色成型せずに、それぞれの成型品を挿入接着で固定する手段を用いた場合、軸受の外径とそれに対向したケーシングの内径とが、一定のクリアランスを持った嵌合となるため、そのクリアランスの分だけ、軸受の内径と固定子鉄心11の内径との同軸度精度や円筒度精度が悪化し、回転子14の回転精度が悪化してしまう。また、2色成型と比較すると接合強度も悪い。
さらに、他の手段として軸受をケーシング21に圧入した場合、圧入の影響で軸受の内径が変形し、この場合もシャフト、及び回転子の回転精度が悪化してしまう。さらに、他の手段として、軸受を予め作成しておき、それをケーシング21の樹脂材と一体成型する方法も考えられるが、その場合、軸受部15がケーシング21の樹脂材料の成型温度(通常150℃以上)に耐える必要があるため、樹脂軸受は高い耐熱性を持った高価な材料が必要となり、コストが高く、汎用的な電動機には採用できない。
また、2色成型は破線Aを境界として、ケーシング21の材料と軸受部15の材料とが分割されるように成型されることが好ましい。このようにすることで、高絶縁、高強度の機能が要求されるケーシング21と、摺動性の機能が要求される軸受部15の最適化が図れる。また、ケーシング21と軸受部15は同系の樹脂材料を用いる方が、破線A部のケーシング21と軸受部15との接合が良く、強度低下による割れ等を防止可能である。
また、ケーシング21は電動機の構造材としての高強度、高絶縁、低コスト性を持たせるため、ガラス繊維等の無機フィラーが充填された樹脂が望ましい。一方、軸受部15は、摺動性を阻害する無機フィラーを含んでいない同系の樹脂が望ましい。軸受部15に使用可能な摺動性を阻害しない無機フィラーとしては、炭素繊維などがある。ケーシング21はコストと成型性、電気絶縁性を考え、不飽和ポリエステル樹脂等を用いることが望ましい。
さらに、本発明の電動機における軸受部15はシャフト16との接触部の中心部において、軸受の周方向の溝部15cが設けられており、軸受部15の摺動部が出力側の溝部15aと反出力側の溝部15bの2箇所に分割されている。このようにすることで、特許文献6、特許文献7などに記された電動機の構成、つまり、シャフトの両端に軸受を2箇所配置する構成よりも、2つの軸受摺動部間の同軸度が良くなるため、シャフト16の回転精度が向上し、損失が少なく電動機の効率が良くなる。
また、摺動部の溝部15aと溝部15bの長さは、出力側が長い方が、負荷に強く、回転精度が良く、15a≧15bとなることが望ましい。また、シャフト16の摺動部の中央に溝部を設けて、摺動部を2箇所に分割する方法も採用可能である。
図2は本発明の電動機におけるシャフト16と軸受部15との摺動部を軸方向から見た断面図である。図3のように軸受部15は軸方向に溝部15dが形成され、溝部15dの中には潤滑グリスが満たされている。このようにすることで、シャフト16と軸受部15はグリス潤滑し、軸損失が小さく摩耗が少ないことから、長寿命で安定的な摺動が達成可能である。
上記の構成により、電動機における耐電食性と回転精度、高効率性を両立した電動機が実現可能である。また、本発明の電気機器は、本発明の電動機を具備している。このため、軸受の電食発生を効果的に抑制する電動機を具備した電気機器を提供可能である。
本発明の電動機は、軸受の電食発生を抑制したものであり、主に低価格化及び高寿命化が希求されるエアコン室内機などの機器に搭載される電動機に有用であり、産業的価値の大いなるものである。
10 固定子
11 固定子鉄心
12 固定子巻線
13 樹脂(インシュレータ)
14 回転子
15 軸受部
15a 溝部
15b 溝部
15c 溝部
15d 溝部
16 シャフト
16a 先端球状部
17 ブラケット
18 プリント基板
19 スラスト板
20 接続線
21 ケーシング
30 回転体
31 鉄心
32 磁石

Claims (6)

  1. 巻線を巻装した固定子と、前記固定子に対向して周方向に永久磁石を保持した回転体と、前記回転体を締結したシャフトとを含む回転子と、前記固定子が収容されると共にモールド成型により一体固定された樹脂製のケーシングとを備えた電動機において、前記樹脂製のケーシングには前記シャフトを回転自在に支承する軸受部を有する電動機。
  2. 請求項1記載の電動機において、前記樹脂製のケーシングは、前記軸受部の材料組成と、前記軸受部を除く前記樹脂製のケーシングの材料組成とが異なる電動機。
  3. 請求項2記載の電動機において、前記樹脂製のケーシングは、2色成型によって一体に成型される電動機。
  4. 請求項1記載の電動機において、2色成型によって一体に成型される前記軸受部の材料組成と、前記軸受部を除く前記樹脂製のケーシングの材料組成との境界面は、前記軸受部の基部近傍である電動機。
  5. 請求項1記載の電動機において、前記軸受部は、前記シャフトの軸方向の回転子側のみ、前記シャフトの負荷側のみ又は前記シャフトの軸方向の回転子側と負荷側の両方、のいずれかに突出する筒形状である電動機。
  6. 請求項1記載の電動機において、前記軸受部は、筒形状の内面部の、前記シャフトの軸方向又は/及び周方向に潤滑材を収容する溝部を有する電動機。
JP2013149260A 2013-07-18 2013-07-18 電動機 Pending JP2015023648A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013149260A JP2015023648A (ja) 2013-07-18 2013-07-18 電動機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013149260A JP2015023648A (ja) 2013-07-18 2013-07-18 電動機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015023648A true JP2015023648A (ja) 2015-02-02

Family

ID=52487692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013149260A Pending JP2015023648A (ja) 2013-07-18 2013-07-18 電動機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015023648A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5845427B2 (ja) 電動機およびこの電動機を備える電気機器
JP5502822B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
US8546989B2 (en) Motor and electrical appliance provided with same
US8987955B2 (en) Electric motor and electric device including the same
JP5370431B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP2015006072A (ja) 回転電機、回転負荷結合体及び回転負荷結合体を具備する空気調和機
JP2014107998A (ja) 電動機
JP2015023750A (ja) 電動機
JP2015023751A (ja) 電動機、電気機器
JP2015023681A (ja) 電動機及び電気機器
JP5312521B2 (ja) 電動機および空調機
JP2015056970A (ja) 電気機器
JP2015023648A (ja) 電動機
JP2012222841A (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP2012239368A (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP5312518B2 (ja) 電動機および空調機
JP2015025498A (ja) 転がり軸受、及びその軸受を搭載する電動機
JP2016208651A (ja) 回転負荷結合体及び回転負荷結合体を具備する空気調和機
JP5312519B2 (ja) 電動機および空調機
JP2014147241A (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP6383949B2 (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
JP2013066252A (ja) 電動機およびそれを備えた電気機器
WO2014002627A1 (ja) 回転電機及び圧縮機
JP5312520B2 (ja) 電動機および空調機
JP2014143865A (ja) 電動機およびこれを備えた電気機器