JP2015023539A - 無線通信機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 例えば、親局機器が、既に上限数の機器と無線接続している状態で、他の機器から無線接続要求を受信する場合に、他の機器との無線通信を実行し得る技術を提供すること。
【解決手段】 MFP10は、WFDNW(MFP=G/O)が形成されている状態で、携帯端末70からProbe Request信号を受信すると、G/O状態への変更の指示をCD50に送信する。この結果、CD50は、G/O状態に移行して、WFDNW(CD=G/O)を形成する。次いで、MFP10は、WFDNW(CD=G/O)にレガシー機器として参加し、WFDNW(CD=G/O)を利用して、携帯端末70からCD50を介して印刷データを受信する。MFP10は、印刷データの通信が終了した後に、G/O状態に移行して、WFDNW(MFP=G/O)を形成し、CD50との接続を確立する。
【選択図】図5
【解決手段】 MFP10は、WFDNW(MFP=G/O)が形成されている状態で、携帯端末70からProbe Request信号を受信すると、G/O状態への変更の指示をCD50に送信する。この結果、CD50は、G/O状態に移行して、WFDNW(CD=G/O)を形成する。次いで、MFP10は、WFDNW(CD=G/O)にレガシー機器として参加し、WFDNW(CD=G/O)を利用して、携帯端末70からCD50を介して印刷データを受信する。MFP10は、印刷データの通信が終了した後に、G/O状態に移行して、WFDNW(MFP=G/O)を形成し、CD50との接続を確立する。
【選択図】図5
Description
本明細書では、他の機器と無線通信を実行するための無線通信機器を開示する。
一対の機器が無線接続を確立してデータの無線通信を実行するための技術が知られている。例えば、無線ネットワークの親局として動作する第1の機器は、第2の機器から無線接続要求を受信すると、第2の機器との無線接続を確立する。この結果、第2の機器が無線ネットワークの子局として動作し、第1の機器及び第2の機器は、無線ネットワークを利用して、データの無線通信を実行することができる。
無線ネットワークの親局として動作する機器(以下では「親局機器」と呼ぶ)では、通常、当該機器が同時的に無線接続可能な機器の上限数が定められている。親局機器は、他の機器から無線接続要求を受信すると、既に無線接続している機器との無線接続を維持したまま、他の機器との無線接続を新たに確立して無線通信を実行する。しかしながら、例えば、親局機器が、既に上限数の機器と無線接続している状態で、他の機器から無線接続要求を受信する場合には、通常、他の機器との無線接続を新たに確立して無線通信を実行することが困難である。
本明細書では、例えば、親局機器が、既に上限数の機器と無線接続している状態で、他の機器から無線接続要求を受信する場合に、他の機器との無線通信を実行し得る技術を提供する。
本明細書によって開示される第1の無線通信機器は、要求受信部と、指示送信部と、第1の状態変更部と、データ通信実行部と、第2の状態変更部と、第1の確立部と、を備える。要求受信部は、第1の無線通信機器が親局として動作すると共に第2の無線通信機器が子局として動作する第1の無線ネットワークが形成されている状態で、特定の機器から無線接続要求を受信する。指示送信部は、特定の機器から無線接続要求が受信される場合に、第1の無線ネットワークを利用して、第1の無線ネットワークの子局として動作する第2の無線通信機器に第1の変更指示を送信する。第1の変更指示は、第2の無線通信機器の状態を、第1の無線ネットワークの子局として動作する状態から第2の無線ネットワークの親局として動作する状態へ変更するための指示である。第1の状態変更部は、第1の変更指示が送信された後に、第1の無線通信機器の状態を、第1の無線ネットワークの親局として動作する状態から第2の無線ネットワークの子局として動作する状態へ変更する。データ通信実行部は、第2の無線ネットワークを利用して、第2の無線ネットワークの親局として動作する第2の無線通信機器を介して、第2の無線ネットワークの子局として動作を開始した特定の機器と、通信対象の対象データの通信を実行する。第2の状態変更部は、対象データの通信が終了した後に、第1の無線通信機器の状態を、第2の無線ネットワークの子局として動作する状態から第3の無線ネットワークの親局として動作する状態へ変更する。第1の確立部は、第1の無線通信機器が親局として動作する第3の無線ネットワークが形成されている状態で、第2の無線通信機器との無線接続を確立する。第2の無線通信機器は第3の無線ネットワークの子局として動作する。
上記の構成によると、第1の無線通信機器は、特定の機器から無線接続要求を受信する場合に、自身の状態を、第1の無線ネットワークの親局として動作する状態から第2の無線ネットワークの子局として動作する状態へ変更する。また、第2の無線通信機器は、第1の無線通信機器からの指示に従って、自身の状態を、第1の無線ネットワークの子局として動作する状態から第2の無線ネットワークの親局として動作する状態へ変更する。この場合、第1の無線通信機器は、第2の無線ネットワークを利用して、第2の無線通信機器との無線通信を実行可能である。また、第1の無線通信機器は、第2の無線ネットワークを利用して、第2の無線通信機器を介して、第2の無線ネットワークの子局として動作を開始した特定の機器と対象データの通信を実行することができる。即ち、第1の無線通信機器は、仮に、上限数の機器と無線接続している状態で特定の機器から無線接続要求を受信しても、第2の無線通信機器との無線通信を実行可能な状態で、特定の機器と対象データの通信を実行し得る。また、第1の無線通信機器は、対象データの通信が終了した後に、自身の状態を、第2の無線ネットワークの子局として動作する状態から第3の無線ネットワークの親局として動作する状態へ変更することができると共に、第2の無線通信機器との無線接続を確立することができる。即ち、第1の無線通信機器は、特定の機器から無線接続要求を受信した際の状態、即ち、第1の無線通信機器が親局として動作すると共に第2の無線通信機器が子局として動作する状態へ戻すことができる。
上記の第1の無線通信機器と上記の第2の無線通信機器とを備えるシステムも新規で有用である。第2の無線通信機器は、指示受信部と、第3の状態変更部と、第2の確立部と、第3の確立部と、中継部と、第4の状態変更部と、を備える。指示受信部は、第2の無線通信機器が第1の無線ネットワークの子局として動作している状態で、第1の無線ネットワークを利用して、第1の無線通信機器から第1の変更指示を受信する。第3の状態変更部は、第1の無線通信機器から第1の変更指示が受信される場合に、第2の無線通信機器の状態を、第1の無線ネットワークの子局として動作する状態から第2の無線ネットワークの親局として動作する状態へ変更する。第2の確立部は、第2の無線通信機器が親局として動作する第2の無線ネットワークが形成されている状態で、特定の機器との無線接続を確立する。特定の機器は第2の無線ネットワークの子局として動作する。第3の確立部は、第2の無線通信機器が親局として動作する第2の無線ネットワークが形成されている状態で、第1の無線通信機器との無線接続を確立する。第1の無線通信機器は第2の無線ネットワークの子局として動作する。中継部は、第2の無線ネットワークの子局として動作する特定の機器及び第1の無線通信機器の間で対象データを中継する。第4の状態変更部は、対象データの中継が終了した後に、第2の無線通信機器の状態を、第2の無線ネットワークの親局として動作する状態から第3の無線ネットワークの子局として動作する状態へ変更する。この構成によると、仮に、第1の無線通信機器が上限数の機器と無線接続している状態で特定の機器から無線接続要求を受信しても、第1及び第2の無線通信機器のそれぞれは、当該無線接続要求に応じた処理を適切に実行し得る。
上記のいずれかの機器(即ち第1の無線通信機器又は第2の無線通信機器)の機能を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。
(実施例)
(システムの構成;図1)
図1に示されるように、本実施例のシステムは、多機能機10及び通話デバイス50を備える。多機能機10及び通話デバイス50は、セットで出荷(即ち販売)されるものであり、例えば家庭内に設置される。多機能機10及び通話デバイス50が通信可能なシステムが構築された後に、例えば、アクセスポイント100、携帯端末70等の各機器が、多機能機10に接続され得る。また、パーソナルコンピュータ110が、アクセスポイント100に接続され得る。以下では、多機能機10、通話デバイス50、アクセスポイント100、パーソナルコンピュータ110のことを、それぞれ、「MFP(Multi-Function Peripheralの略)」、「CD(Call Deviceの略)」、「AP(Access Pointの略)」、「PC(Personal Computerの略)」と呼ぶ。
(システムの構成;図1)
図1に示されるように、本実施例のシステムは、多機能機10及び通話デバイス50を備える。多機能機10及び通話デバイス50は、セットで出荷(即ち販売)されるものであり、例えば家庭内に設置される。多機能機10及び通話デバイス50が通信可能なシステムが構築された後に、例えば、アクセスポイント100、携帯端末70等の各機器が、多機能機10に接続され得る。また、パーソナルコンピュータ110が、アクセスポイント100に接続され得る。以下では、多機能機10、通話デバイス50、アクセスポイント100、パーソナルコンピュータ110のことを、それぞれ、「MFP(Multi-Function Peripheralの略)」、「CD(Call Deviceの略)」、「AP(Access Pointの略)」、「PC(Personal Computerの略)」と呼ぶ。
(MFP10の構成)
MFP10は、印刷機能及びスキャン機能を含む多機能を実行可能な周辺機器(即ち、PC110等の周辺機器)である。MFP10は、操作部12と、表示部14と、印刷実行部16と、スキャン実行部18と、無線LAN(Local Area Networkの略)インターフェース20と、制御部30と、を備える。各部12〜30は、バス線(符号省略)に接続されている。以下では、インターフェースのことを「I/F」と呼ぶ。
MFP10は、印刷機能及びスキャン機能を含む多機能を実行可能な周辺機器(即ち、PC110等の周辺機器)である。MFP10は、操作部12と、表示部14と、印刷実行部16と、スキャン実行部18と、無線LAN(Local Area Networkの略)インターフェース20と、制御部30と、を備える。各部12〜30は、バス線(符号省略)に接続されている。以下では、インターフェースのことを「I/F」と呼ぶ。
操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示をMFP10に入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。印刷実行部16は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構である。スキャン実行部18は、CCD、CIS等のスキャン機構である
無線LANI/F20は、無線通信を実行するためのインターフェースであり、物理的には1個のインターフェース(即ち1個のICチップ)である。ただし、無線LANI/F20には、通常Wi−Fi方式に従った通常Wi−Fi通信で利用されるMACアドレス(以下では「MACa」と呼ぶ)と、WFD(Wi-Fi Directの略)方式に従ったWFD通信で利用されるMACアドレス(以下では「MACb」と呼ぶ)と、の2個が予め割り当てられる。従って、制御部30は、MACaを利用した通常Wi−Fi通信と、MACbを利用したWFD通信と、の両方を同時的に実行し得る。
制御部30は、CPU32と、メモリ34と、を備える。CPU32は、メモリ34に記憶されているプログラム36に従って、様々な処理を実行するプロセッサである。メモリ34は、揮発性領域、不揮発性領域等によって構成されており、プログラム36のみならず、MACa、MACb、及び、様々な情報202,212,300,310を記憶することができる。
通常Wi−Fi設定情報202は、通常Wi−Fi通信を実行するための無線ネットワークで利用される無線設定情報であり、SSID(Service Set Identifierの略)、認証方式、暗号化方式、及び、パスワードを含む。通常Wi−Fi設定情報202は、メモリ34内の揮発性領域に設けられる通常Wi−Fi記憶領域200に記憶される。
WFD設定情報212は、WFD通信を実行するための無線ネットワークで利用される無線設定情報であり、SSID、認証方式、暗号化方式、及び、パスワードを含む。WFD設定情報212は、メモリ34内の揮発性領域に設けられるWFD記憶領域210に記憶される。
管理リスト300は、MFP10とWFD方式の無線接続を確立しているクライアント機器のMACアドレスが記述されるリストである。
接続リスト310は、MFP10と無線接続されている各機器のMACアドレスが記述されるリストである。MFP10とAP100との間に無線接続が確立される場合には、接続リスト310には、AP100のMACアドレス(以下では「MACx」と呼ぶ)が記述される。MFP10とWFD方式のクライアント機器との間に無線接続が確立される場合には、接続リスト310には、当該クライアント機器のMACアドレスが記述される。即ち、管理リスト300には、MFP10とWFD方式の無線接続を確立しているクライアント機器のMACアドレスのみが記述されるのに対して、接続リスト310には、クライアント機器のMACアドレスのみならず、AP100のMACxも記述され得る。
(WFD方式と通常Wi−Fi方式)
続いて、WFD方式と通常Wi−Fi方式について詳しく説明する。上述したように、MACアドレスという観点では、WFD通信、WFD方式は、それぞれ、MACbが利用される無線通信、無線通信方式である。また、通常Wi−Fi通信、通常Wi−Fi方式は、それぞれ、MACaが利用される無線通信、無線通信方式である。
続いて、WFD方式と通常Wi−Fi方式について詳しく説明する。上述したように、MACアドレスという観点では、WFD通信、WFD方式は、それぞれ、MACbが利用される無線通信、無線通信方式である。また、通常Wi−Fi通信、通常Wi−Fi方式は、それぞれ、MACaが利用される無線通信、無線通信方式である。
(WFD方式)
WFD方式は、Wi−Fi Allianceによって作成された規格書「Wi−Fi Peer−to−Peer(P2P) Technical Specification Version1.1」に記述されている無線通信方式である。WFD方式は、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.の略)の802.11の規格、及び、それに準ずる規格(例えば、802.11a,11b,11g,11n等)に従って、無線通信を実行するための無線通信方式である。
WFD方式は、Wi−Fi Allianceによって作成された規格書「Wi−Fi Peer−to−Peer(P2P) Technical Specification Version1.1」に記述されている無線通信方式である。WFD方式は、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.の略)の802.11の規格、及び、それに準ずる規格(例えば、802.11a,11b,11g,11n等)に従って、無線通信を実行するための無線通信方式である。
以下では、MFP10のように、WFD方式に従ったWFD通信を実行可能な機器のことを、「WFD機器」と呼ぶ。上記のWFDの規格書では、WFD機器の状態として、Group Owner状態(以下では「G/O状態」と呼ぶ)、クライアント状態(以下では「CL状態」と呼ぶ)、及び、デバイス状態の3つの状態が定義されている。WFD機器は、上記の3つの状態のうちの1つの状態で選択的に動作可能である。
デバイス状態の一対のWFD機器が無線ネットワークを新たに形成すべき際に、当該一対のWFD機器のうちの一方は、G/O状態(即ちG/O機器)になることを決定し、他方は、CL状態(即ちCL機器)になることを決定する。その後、当該一対のWFD機器は、WFD接続を確立して、無線ネットワークを形成する。
以下では、WFD方式の手順に従って形成される無線ネットワークのことを、「WFDNW」と呼ぶ。一対のWFD機器の間にWFDNWが新たに形成された段階では、1個のG/O機器及び1個のCL機器のみがWFDNWに所属している。ただし、G/O機器は、他の機器とWFD接続を確立して、当該他の機器をCL機器としてWFDNWに新たに参加させることができる。この場合、2個以上のCL機器がWFDNWに所属している状態になる。即ち、WFDNWでは、1個のG/O機器と1個以上のCL機器とが存在し得る。G/O機器は、1個以上のCL機器を管理する。具体的には、G/O機器は、各CL機器のMACアドレスを、G/O機器のメモリ内の管理リストに登録する。また、G/O機器は、CL機器がWFDNWから離脱すると、CL機器のMACアドレスを管理リストから削除する。なお、G/O機器は、CL機器の数がゼロになると(即ち、管理リストに登録されているMACアドレスの数がゼロになると)、通常、G/O状態からデバイス状態に移行して、WFDNWを消滅させる。
G/O機器が管理可能なCL機器の数には制限がある。本実施例では、MFP10が同時的に無線接続を確立可能な機器の上限数は「2」である。従って、MFP10がG/O機器として動作しており、かつ、MFP10がAP100との通常Wi−Fi接続を確立していない場合には、MFP10は、最大で2個のCL機器とのWFD接続を確立することができる(即ち、最大で2個のCL機器を管理することができる)。ただし、MFP10がG/O機器として動作しており、かつ、MFP10がAP100との通常Wi−Fi接続を既に確立している場合には、MFP10は、最大で1個のCL機器とのWFD接続を確立することができる(即ち、最大で1個のCL機器を管理することができる)。なお、上限数は「2」でなくてもよく、「3」以上であってもよい。
G/O機器は、他の機器を介さずに、管理リストに登録されているCL機器と対象データの無線通信を実行可能である。対象データは、OSI参照モデルのネットワーク層の情報、及び、ネットワーク層よりも上位層(例えばアプリケーション層)の情報を含むデータであり、例えば、印刷データ、スキャンデータ等を含む。また、G/O機器は、一対のCL機器の間の対象データの無線通信を中継可能である。換言すると、一対のCL機器は、G/O機器を介して、対象データの無線通信を実行可能である。
上述したように、WFDNWでは、対象データの送信元のWFD機器と、対象データの送信先のWFD機器と、の間で、これらのWFD機器とは別体に構成されているAP(例えばAP100)を介さずに、対象データの無線通信を実行することができる。即ち、WFD通信、WFD方式は、それぞれ、APを介さない無線通信、APが利用されない無線通信方式であると言える。
なお、WFDのG/O機器とAP(例えばAP100)との間の相違点は、以下の通りである。即ち、WFDのG/O機器は、当該機器が所属しているWFDNWから離脱して、他のWFDNWに新たに所属する場合に、G/O状態とは異なる状態(即ちCL状態)で動作し得る。これに対し、APは、WFDのG/O状態と同様の動作(例えば無線通信の中継)しか実行することができず、WFDのCL状態と同様の動作を実行することができない。
G/O機器は、対象データの無線通信をデバイス状態のWFD機器(即ちデバイス機器)と実行不可能であるが、WFD方式の接続用データの無線通信をデバイス機器と実行可能である。即ち、G/O機器は、WFD方式の接続用データの無線通信をデバイス機器と実行することによって、デバイス機器とWFD接続を確立して、デバイス機器をWFDNWに参加させることができる。換言すると、デバイス機器は、WFD方式の接続用データの無線通信をG/O機器と実行することによって、G/O機器とWFD接続を確立して、WFDNWに参加することができる。この場合、デバイス機器は、デバイス状態からCL状態に移行する。WFD方式の接続用データは、OSI参照モデルのネットワーク層よりも下位層(例えば、物理層、データリンク層)の情報を含むデータ(即ち、ネットワーク層の情報を含まないデータ)であり、例えば、Probe Request信号、Probe Response信号、Provision Discovery Request信号、Provision Discovery Response信号、WSC Exchange、4-Way Handshake等を含む。
Probe Request信号は、無線接続の確立を要求するための信号である。Probe Response信号は、Probe Request信号に応答するための信号である。Provision Discovery Request信号は、当該信号の送信元の機器に関する情報を供給するための信号である。Provision Discovery Response信号は、Provision Discovery Request信号に応答するための信号である。WSC Exchangeの通信は、無線ネットワークで利用されるべきパスワードを供給するために実行される。4-Way Handshakeの通信は、認証のために実行される。
G/O機器は、さらに、通常Wi−Fi方式の接続用データの無線通信を通常Wi−Fi機器と実行することによって、通常Wi−Fi機器と通常Wi−Fi接続を確立して、通常Wi−Fi機器をWFDNWに参加させることができる。通常Wi−Fi機器は、WFD方式に従って無線ネットワークに参加することができないが、通常Wi−Fi方式に従って無線ネットワークに参加可能な機器である。通常Wi−Fi機器は、「レガシー機器」とも呼ばれる。通常Wi−Fi方式の接続用データは、上記のWFD方式の接続用データと同様であるが、Provision Discovery Request信号及びProvision Discovery Response信号を含まない。G/O機器は、通常Wi−Fi機器と通常Wi−Fi接続を確立する場合に、通常Wi−Fi機器のMACアドレスを管理リストに記述する。これにより、通常Wi−Fi機器は、WFDNWに参加することができる。通常Wi−Fi機器は、3つの状態(即ち、G/O状態、CL状態、デバイス状態)のいずれかの状態で選択的に動作するものではないが、WFDNWに所属している間には、CL機器と同様の状態で動作する。
なお、WFD機器は、通常Wi−Fi方式の接続用データの無線通信をG/O機器と実行することによって、G/O機器と通常Wi−Fi接続を確立して、WFDNWに参加することもできる。即ち、WFD機器は、通常Wi−Fi機器(即ちレガシー機器)と同様の動作を実行して、WFDNWに参加することもできる。以下では、WFD機器が通常Wi−Fi機器(即ちレガシー機器)と同様の動作を実行してWFDNWに参加することを、「レガシー機器としてWFDNWに参加する」と記載する。
(通常Wi−Fi方式)
通常Wi−Fi方式は、Wi−Fi Allianceによって定められた無線通信方式であって、WFD方式とは異なる無線通信方式である。通常Wi−Fi方式は、WFD方式と同様に、IEEEの802.11の規格、及び、それに準ずる規格(例えば、802.11a,11b,11g,11n等)に従って、無線通信を実行するための無線通信方式である。即ち、通信規格という観点では、WFD方式と通常Wi−Fi方式とは同様である。
通常Wi−Fi方式は、Wi−Fi Allianceによって定められた無線通信方式であって、WFD方式とは異なる無線通信方式である。通常Wi−Fi方式は、WFD方式と同様に、IEEEの802.11の規格、及び、それに準ずる規格(例えば、802.11a,11b,11g,11n等)に従って、無線通信を実行するための無線通信方式である。即ち、通信規格という観点では、WFD方式と通常Wi−Fi方式とは同様である。
ただし、上述したように、WFD方式は、APを介さない無線通信を実行するための方式であるが、通常Wi−Fi方式は、APを介して無線通信を実行するための方式である。また、上述したように、WFD方式の接続用データは、Provision Discovery Request信号及びProvision Discovery Response信号を含むが、通常Wi−Fi方式の接続用データは、これらの信号を含まない。また、WFD方式は、3つの状態(即ち、G/O状態、CL状態、デバイス状態)のいずれかの状態で選択的に動作することを許容する無線通信方式であるが、通常Wi−Fi方式は、このような選択的な動作を許容しない無線通信方式である。これらの点において、WFD方式と通常Wi−Fi方式とは異なる。
通常Wi−Fi機器は、通常Wi−Fi方式の接続用データの無線通信をAP(例えばAP100)と実行することによって、APと通常Wi−Fi接続を確立する。これにより、通常Wi−Fi機器は、APによって形成されている無線ネットワーク(以下では「通常Wi−FiNW」と呼ぶ)に参加することができる。通常Wi−Fi機器は、通常Wi−FiNWに所属している他の機器と、APを介して、対象データの無線通信を実行することができる。なお、APは、通常Wi−Fi機器と通常Wi−Fi接続を確立する場合に、通常Wi−Fi機器のMACアドレスを、APの管理リストに記述する。
(CD50の構成)
CD50は、本体52と、ハンドセット68と、を備える。ハンドセット68は、本体52に対して着脱可能である。
CD50は、本体52と、ハンドセット68と、を備える。ハンドセット68は、本体52に対して着脱可能である。
本体52は、無線LANI/F54と、PSTN(Public Switched Telephone Networkの略)I/F56と、制御部60と、を備える。無線LANI/F54は、無線通信を実行するためのI/Fである。PSTNI/F56は、一般公衆回線網であるPSTNに接続される。
制御部60は、CPU62と、メモリ64と、を備える。CPU62は、メモリ64に記憶されているプログラム(図示省略)に従って、様々な処理を実行するプロセッサである。メモリ64は、揮発性領域、不揮発性領域等によって構成されており、プログラムのみならず、様々な情報を記憶することができる。
図示省略しているが、本体52及びハンドセット68のそれぞれは、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunicationの略)規格に従って、音声データの無線通信を実行するためのインターフェースを備える。本体52及びハンドセット68が音声データの無線通信を実行することによって、図示省略の外部の電話機(即ちPSTNに接続されている電話機)との電話通信が実現される。
CD50は、WFD機器である。後で詳しく説明するが、MFP10は、電源がONされると、G/O機器として動作してWFDNW(以下では「WFDNW(MFP=G/O)」と呼ぶ)を形成する。そして、CD50は、電源がONされると、G/O機器であるMFP10とのWFD接続を確立して、WFDNW(MFP=G/O)にCL機器として参加する。これにより、CD50は、WFDNW(MFP=G/O)を利用して、MFP10と対象データ(即ち後述のFAXデータ)の無線通信を実行することができる。
CD50は、CL機器として動作している状態で、MFP10からG/O機器の変更の指示を受信すると、G/O機器として動作してWFDNW(以下では「WFDNW(CD=G/O)」と呼ぶ)を形成する。G/O機器として動作するCD50が同時的に無線接続を確立可能な上限数は、予め決められており、本実施例では「2」である。
(FAX機能)
MFP10及びCD50が協働して処理を実行することによって、FAX機能が実現される。例えば、CD50のCPU62は、図示省略の外部のFAX装置からPSTNI/F56を介してFAXデータを受信する場合に、WFDNW(MFP=G/O)を利用して(即ち無線LANI/F54を介して)、FAXデータをMFP10に送信する。MFP10のCPU32は、WFDNW(MFP=G/O)を利用して(即ち無線LANI/F20を介して)、CD50からFAXデータを受信する場合に、FAXデータによって表わされる画像の印刷を印刷実行部16に実行させる。これにより、FAX受信動作が実現される。
MFP10及びCD50が協働して処理を実行することによって、FAX機能が実現される。例えば、CD50のCPU62は、図示省略の外部のFAX装置からPSTNI/F56を介してFAXデータを受信する場合に、WFDNW(MFP=G/O)を利用して(即ち無線LANI/F54を介して)、FAXデータをMFP10に送信する。MFP10のCPU32は、WFDNW(MFP=G/O)を利用して(即ち無線LANI/F20を介して)、CD50からFAXデータを受信する場合に、FAXデータによって表わされる画像の印刷を印刷実行部16に実行させる。これにより、FAX受信動作が実現される。
また、MFP10のCPU32は、例えば、ユーザによってFAXデータの送信先として外部のFAX装置が指定される場合に、原稿のスキャンをスキャン実行部18に実行させることによって得られるFAXデータを、WFDNW(MFP=G/O)を利用して(即ち無線LANI/F20を介して)、CD50に送信する。CD50のCPU62は、WFDNW(MFP=G/O)を利用して(即ち無線LANI/F54を介して)、MFP10からFAXデータを受信すると、PSTNI/F56を介して上記の外部のFAX装置にFAXデータを送信する。これにより、FAX送信動作が実現される。
(携帯端末70の構成)
携帯端末70は、携帯電話(例えばスマートフォン)、PDA、ノートPC、タブレットPC、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置等の可搬型の端末装置である。携帯端末70には、印刷機能をMFP10に実行させるためのアプリケーションプログラム(以下では「印刷アプリ」と呼ぶ)がインストールされている。印刷アプリは、インターネット上のサーバから携帯端末70にダウンロードされてもよいし、MFP10と共に出荷されるメディアから携帯端末70にダウンロードされてもよい。
携帯端末70は、携帯電話(例えばスマートフォン)、PDA、ノートPC、タブレットPC、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置等の可搬型の端末装置である。携帯端末70には、印刷機能をMFP10に実行させるためのアプリケーションプログラム(以下では「印刷アプリ」と呼ぶ)がインストールされている。印刷アプリは、インターネット上のサーバから携帯端末70にダウンロードされてもよいし、MFP10と共に出荷されるメディアから携帯端末70にダウンロードされてもよい。
携帯端末70は、WFD機器である。携帯端末70は、例えば、G/O機器であるMFP10とのWFD接続を確立して、WFDNW(MFP=G/O)にCL機器として参加し得る。この場合、携帯端末70は、WFDNW(MFP=G/O)を利用して、MFP10と対象データ(例えばMFP10で印刷されるべき印刷データ)の無線通信を実行することができる。
(AP100の構成)
AP100は、無線アクセスポイント、無線LANルータ等と呼ばれる通常のAPであり、WFD方式のG/O機器とは異なる。AP100は、通常Wi−Fi方式に従った無線ネットワーク(即ち通常Wi−FiNW)を形成することができる。
AP100は、無線アクセスポイント、無線LANルータ等と呼ばれる通常のAPであり、WFD方式のG/O機器とは異なる。AP100は、通常Wi−Fi方式に従った無線ネットワーク(即ち通常Wi−FiNW)を形成することができる。
(PC110の構成)
PC110は、AP100との通常Wi−Fi接続を確立して、AP100によって形成されている通常Wi−FiNWに参加することができる。なお、PC110にも、印刷機能をMFP10に実行させるための印刷アプリがインストールされている。
PC110は、AP100との通常Wi−Fi接続を確立して、AP100によって形成されている通常Wi−FiNWに参加することができる。なお、PC110にも、印刷機能をMFP10に実行させるための印刷アプリがインストールされている。
(各デバイスが実行する事前処理;図2)
続いて、図2を参照して、各デバイス10,50,100,110が実行する処理について説明する。図2の初期状態では、AP100とPC110との間に通常Wi−Fi接続が確立されており、MFP10及びCD50の電源がOFFされている。
続いて、図2を参照して、各デバイス10,50,100,110が実行する処理について説明する。図2の初期状態では、AP100とPC110との間に通常Wi−Fi接続が確立されており、MFP10及びCD50の電源がOFFされている。
MFP10のCPU32は、ユーザによってMFP10の電源がONされると、以下の各処理を実行する。
MFP10のCPU32は、T2において、MFP10の状態をWFD方式のG/O状態に移行させる。即ち、MFP10は、自発的にG/O状態に移行する。これにより、MFP10のみが所属しているWFDNWが形成される。
MFP10のCPU32は、メモリ34内の不揮発性領域に予め記憶されているSSID「YYY」、認証方式、及び、暗号化方式を読み出し、さらに、予め決められているルールに従ってパスワードを生成する。そして、CPU32は、SSID「YYY」、当該認証方式、当該暗号化方式、及び、当該パスワードを、WFD記憶領域210内のWFD設定情報212として記憶させる(図1参照)。
図示省略しているが、CD50のメモリ64は、MFP10のメモリ34に記憶されているSSID「YYY」、認証方式、及び、暗号化方式と同じ情報を、CD50の出荷段階(即ちMFP10の出荷段階)から予め記憶している。CD50のCPU62は、ユーザによってCD50の電源がONされると、CD50のメモリ64からSSID「YYY」を読み出す。
T10では、CD50のCPU62は、読み出したSSID「YYY」と、CD50のMACアドレス(以下では「MACy」と呼ぶ)と、を含む接続要求(即ちProbe Request信号)を、MFP10に送信する。
MFP10のCPU32は、CD50からProbe Request信号を受信すると、当該Probe Request信号に含まれるSSID「YYY」が、WFDNW(MFP=G/O)で利用されているSSID「YYY」に一致することを認識する。
この場合、T12において、MFP10のCPU32は、WFD方式の接続用データの無線通信(ただし、Probe Request信号の通信を除く)をCD50と実行して、CD50とのWFD接続を確立する。
具体的には、T12では、MFP10のCPU32は、Probe Response信号をCD50に送信し、次いで、CD50からProvision Discovery Request信号を受信し、次いで、Provision Discovery Response信号をCD50に送信する。CPU32は、さらに、WSC Exchange及び4-Way Handshakeの通信をCD50と実行する。なお、CPU32は、T12の過程で、WFD記憶領域210内のWFD設定情報212に含まれるパスワードを、CD50に供給する。
CD50のCPU62は、WFD接続が確立される過程(即ちT12の過程)で、CD50の状態をデバイス状態からCL状態に移行させる。これにより、CD50は、WFDNW(MFP=G/O)にCL機器として参加することができる。
MFP10のCPU32は、CD50とのWFD接続を確立すると、CD50から受信したProbe Request信号に含まれるCD50のMACyを、メモリ34内の管理リスト300及び接続リスト310のそれぞれに記述する(図1参照)。
なお、WFDNW(MFP=G/O)にCD50を参加させる際には、いわゆる自動無線設定のプッシュボタン方式(即ちPBC方式)に従った操作がMFP10及びCD50のそれぞれに実行されなくてもよい。即ち、CD50の電源がONされると、MFP10及びCD50のそれぞれに他の操作が実行されなくても、CD50は、MFP10とのWFD接続を自動的に確立することができる。自動無線設定は、例えば、WPS(Wi-Fi Protected Setupの略)等である。
MFP10及びCD50が同一のWFDNW(MFP=G/O)に所属しているので、T14,T16において、MFP10及びCD50は、以下のFAX受信動作を実行することができる。即ち、T14では、CD50のCPU62は、PSTNからFAXデータを受信する場合に、WFDNW(MFP=G/O)を利用して(即ちAP100を介さずに直接的に)、無線LANI/F54を介して、FAXデータをMFP10に送信する。T16では、MFP10のCPU32は、WFDNW(MFP=G/O)を利用して、無線LANI/F20を介して、CD50からFAXデータを受信する場合に、FAXデータによって表わされる画像の印刷を印刷実行部16に実行させる。なお、以下では、MFP10又はCD50によって実行される様々な通信(即ちPSTNを介した通信以外の通信)について、「無線LANI/F20(又は54)を介して」という記載を省略する。
また、MFP10において上限数の無線接続(即ち2個の無線接続)が確立されていない状況では、T17,T18において、ユーザは、MFP10とAP100との間に通常Wi−Fi接続を確立するために、プッシュボタン方式に従った操作をMFP10及びAP100のそれぞれに実行する。
MFP10のCPU32は、T18の操作が実行されると、T20において、MFP10のMACaを含む接続要求(即ちProbe Request信号)を、AP100に送信する。
次いで、T22において、MFP10のCPU32は、通常Wi−Fi方式の接続用データの無線通信(ただし、Probe Request信号の通信を除く)をAP100と実行して、AP100との通常Wi−Fi接続を確立する。具体的には、CPU32は、AP100から、AP100のMACxを含むProbe Response信号を受信し、次いで、WSC Exchange及び4-Way Handshakeの通信をAP100と順次実行する。ここでは、CPU32は、Provision Discovery Request信号及びProvision Discovery Response信号の通信をAP100と実行しない。
T22の過程において、MFP10のCPU32は、通常Wi−FiNWで現在利用されている通常Wi−Fi設定情報202(即ち、SSID「XXX」、認証方式、暗号化方式、及び、パスワード)を、AP100から取得する。そして、CPU32は、通常Wi−Fi設定情報202を通常Wi−Fi記憶領域200に記憶させる(図1参照)。
また、MFP10のCPU32は、T22で受信されるProbe Response信号に含まれるAP100のMACxを、メモリ34内の接続リスト310に記述する。これにより、AP100のMACxとCD50のMACyとが接続リスト310に記述されている状態になる。
MFP10及びPC110は、AP100によって形成されている同一の通常Wi−FiNWに所属している。従って、T24において、PC110は、印刷アプリを利用して、MFP10で印刷されるべき画像を表わす印刷データを生成し、通常Wi−FiNWを利用して(即ちAP100を介して間接的に)、当該印刷データをMFP10に送信する。
MFP10は、通常Wi−FiNWを利用して、PC110からAP100を介して印刷データを受信すると、T26において、印刷データによって表わされる画像の印刷を印刷実行部16に実行させる。
MFP10とAP100との間に通常Wi−Fi接続が確立されると、MFP10は、CD50とのWFD接続と、AP100との通常Wi−Fi接続と、を確立している状態になる。即ち、MFP10には、上限数の無線接続(即ち2個の無線接続)が確立されている状態になる。
なお、図2の例では、MFP10とAP100との間に通常Wi−Fi接続が確立されているが、当該通常Wi−Fi接続が確立されなくてもよい。この場合、MFP10は、CD50とのWFD接続を確立している状況において、さらに、他の機器とのWFD接続を確立することができる。
(MFP10の応答処理;図3)
図3を参照して、MFP10のCPU32が実行する応答処理の内容を説明する。図3の応答処理は、携帯端末70からProbe Request信号を受信することをトリガとして開始される。図3の応答処理の内容を説明する前に、MFP10が携帯端末70からProbe Request信号を受信する状況について説明しておく。
図3を参照して、MFP10のCPU32が実行する応答処理の内容を説明する。図3の応答処理は、携帯端末70からProbe Request信号を受信することをトリガとして開始される。図3の応答処理の内容を説明する前に、MFP10が携帯端末70からProbe Request信号を受信する状況について説明しておく。
携帯端末70のユーザは、MFP10に印刷を実行させることを望む場合に、プッシュボタン方式に従った操作をMFP10に実行する。ユーザは、さらに、印刷アプリを起動して、プッシュボタン方式に従った操作を携帯端末70に実行する。この場合、携帯端末70は、携帯端末70のMACアドレス(以下では「MACz」と呼ぶ)を含むProbe Request信号を、MFP10に送信する。MFP10のCPU32は、携帯端末70から、携帯端末70のMACzを含むProbe Request信号を受信すると、図3のフローチャートを開始する。
S2では、MFP10のCPU32は、MFP10に現在確立されている無線接続の数(以下では「接続個数」と呼ぶ)が上限数(即ち「2」)に一致するのか否かを判断する。CPU32は、メモリ34内の接続リスト310に記述されているMACアドレスの数をチェックする。CPU32は、接続リスト310内のMACアドレスの数が「2」である場合には、接続個数が上限数に一致する(S2でYES)と判断して、S8に進む。一方において、MFP10のCPU32は、接続リスト310内のMACアドレスの数が「1」である場合には、接続個数が上限数に一致しない(S2でNO)と判断してS4に進む。
S4では、MFP10のCPU32は、接続個数が上限数に一致しないので、CD50とのWFD接続を切断せずに、携帯端末70とのWFD接続を確立する。即ち、CPU32は、WFD方式の接続用データの無線通信を携帯端末70と実行して、携帯端末70とのWFD接続を確立する。この過程において、CPU32は、WFDNW(MFP=G/O)で現在利用されているWFD設定情報212(図1参照)を、携帯端末70に供給する。また、CPU32は、Probe Request信号に含まれる携帯端末70のMACzを、メモリ34内の管理リスト300及び接続リスト310のそれぞれに記述する。
S6では、MFP10のCPU32は、WFDNW(MFP=G/O)を利用して(即ちAP100を介さずに直接的に)、携帯端末70から印刷アプリによって生成された印刷データを受信し、当該印刷データを印刷実行部16に供給する。これにより、印刷データによって表される画像が印刷実行部16によって印刷される。S6が終了すると、MFP10と携帯端末70との間のWFD接続が維持された状態で、図3の処理が終了する。
一方において、接続個数が上限数に一致する場合には、S8において、MFP10のCPU32は、WFDNW(MFP=G/O)に所属しているCL機器がCD50のみであるのか否かを判断する。具体的には、CPU32は、2個のMACアドレス(即ちMACy,MACy)がメモリ34内の管理リスト300に記述されている場合には、CL機器がCD50のみでない(S8でNO)と判断して、S10に進む。また、CPU32は、1個のMACアドレスのみがメモリ34内の管理リスト300に記述されている場合には、以下の処理を実行する。メモリ34内の不揮発性領域には、CD50のMACyが、MFP10の出荷段階から予め記憶されている。CPU32は、不揮発性領域からCD50のMACyを読み出して、MACyに一致する1個のMACアドレスのみが管理リスト300に記述されているのか否かを判断する。CPU32は、CD50のMACyに一致する1個のMACアドレスのみが管理リスト300に記述されている場合には、CL機器がCD50のみである(S8でYES)と判断して、S12に進む。一方において、CPU32は、CD50のMACyとは異なる1個のMACアドレスのみが管理リスト300に記述されている場合には、CL機器がCD50のみでない(S8でNO)と判断して、S10に進む。
S10では、MFP10のCPU32は、MFP10との無線接続(即ちWFD接続)を確立不可能であることを示す接続拒否通知を携帯端末70に送信する。この場合、MFP10と携帯端末70との間に無線接続が確立されることなく、図3の処理が終了する。
一方において、CL機器がCD50のみである場合、即ち、MFP10とCD50との間にWFD接続が確立されていると共に、MFP10とAP100との間に通常Wi−Fi接続が確立されている場合には、S12において、CPU32は、WFD方式の接続用データの通信を携帯端末70と実行する。ただし、CPU32は、WFD方式の接続用データの全ての通信を携帯端末70と実行するのではなく、WFD方式の接続用データのうちの一部のデータの通信のみを携帯端末70と実行する。具体的には、CPU32は、Probe Response信号を携帯端末70に送信し、次いで、携帯端末70からProvision Discovery Request信号を受信し、次いで、Provision Discovery Response信号を携帯端末70に送信し、次いで、WSC Exchangeの通信を携帯端末70と実行する。ただし、CPU32は、4-Way Handshakeの通信を携帯端末70と実行しない。
S12では、4-Way Handshakeの通信が実行されないので、MFP10と携帯端末70との間にWFD接続が確立されない。詳しくは後述するが、4-Way Handshakeの通信は、CD50がG/O状態に移行した後に、CD50と携帯端末70との間で実行される。
次いで、S14では、MFP10のCPU32は、G/O機器の変更をCD50に依頼する。具体的には、CPU32は、CD50の状態を、WFDNW(MFP=G/O)のCL機器として動作する状態からWFDNW(CD=G/O)のG/O機器として動作する状態へ変更するための指示を、WFDNW(MFP=G/O)を利用して、CD50に送信する。G/O機器の変更の指示は、携帯端末70のMACzを含む。これにより、CD50は、後述の図4のS104において、携帯端末70のMACzを、メモリ64内の管理リストに記述することができる。
詳しくは後述するが、CD50(即ちCPU62)は、MFP10からG/O機器の変更の指示を受信すると、切断信号をMFP10に送信して、MFP10とのWFD接続を切断する(図4のS102参照)。次いで、CD50は、CD50の状態をCL状態からデバイス状態を経てG/O状態に移行させる(図4のS102参照)。これにより、CD50がWFDNW(MFP=G/O)から離脱し、CD50のみが所属しているWFDNW(CD=G/O)が形成される。そして、CD50は、4-Way Handshakeの通信を携帯端末70と実行して、携帯端末70との無線接続を確立する(図4のS104参照)。これにより、携帯端末70は、WFDNW(CD=G/O)にCL機器として参加する。なお、WFDNW(CD=G/O)で利用されるWFD設定情報212は、WFDNW(MFP=G/O)で利用されるWFD設定情報212と同一である。例えば、WFDNW(CD=G/O)で利用されるSSID「YYY」は、WFDNW(MFP=G/O)で利用されるSSID「YYY」と同一である。
次いで、S16では、MFP10のCPU32は、MFP10の状態を、WFDNW(MFP=G/O)のG/O機器として動作する状態(即ちG/O状態)からデバイス状態に移行させる。これにより、WFDNW(MFP=G/O)が消滅し、メモリ34から管理リスト300が消去される。また、CPU32は、CD50のMACyを接続リスト310から消去する。ただし、MFP10がG/O状態からデバイス状態に移行しても、MFP10とAP100との間の通常Wi−Fi接続が切断されることはなく、MFP10は、通常Wi−FiNWに所属している状態を維持する。即ち、AP100のMACxは、接続リスト310から消去されない。
続いて、S18では、MFP10のCPU32は、G/O機器であるCD50との通常Wi−Fi接続を確立して、レガシー機器としてWFDNW(CD=G/O)に参加する。具体的には、CPU32は、MFP10のMACbとSSID「YYY」とを含むProbe Request信号をCD50に送信し、次いで、CD50からProbe Response信号を受信し、次いで、4-Way Handshakeの通信をCD50と実行する。
なお、S18では、プッシュボタン方式に従った操作がCD50に実行されなくても、MFP10は、CD50との通常Wi−Fi接続を確立することができる。上述したように、WFDNW(CD=G/O)で利用されるWFD設定情報212は、WFDNW(MFP=G/O)で利用されるWFD設定情報212と同一であるので、MFP10は、CD50からWFD設定情報212を取得しなくても、WFD設定情報212を利用して、WFDNW(CD=G/O)に参加することができるからである。MFP10は、パスワードの通信をCD50と実行せずに済むので、S18において、WSC Exchangeの通信をCD50と実行しない。
S18が実行されると、MFP10とCD50との間に通常Wi−Fi接続が確立される。上述したように、本実施例では、S18において、MFP10は、CL機器としてではなく、レガシー機器としてWFDNW(CD=G/O)に参加する。即ち、MFP10は、CL状態に移行することなく、WFDNW(CD=G/O)に参加する。
上述したように、本実施例によると、S16において、MFP10とCD50との間のWFD接続が切断されるが、切断状態が長時間維持されることなく、S18において、MFP10とCD50との間の通常Wi−Fi接続が確立される。このために、MFP10とCD50との間でFAXデータの通信が実行不可能な期間が長くなるのを抑制することができる。
S18が終了した時点では、MFP10がレガシー機器としてWFDNW(CD=G/O)に所属しており、携帯端末70がCL機器としてWFDNW(CD=G/O)に所属している。このために、MFP10及び携帯端末70は、G/O機器であるCD50を介して、対象データの通信を実行することができる。即ち、S20では、MFP10のCPU32は、WFDNW(CD=G/O)を利用して(即ちCD50を介して)、携帯端末70から印刷データを受信する。次いで、S22において、CPU32は、当該印刷データを印刷実行部16に供給する。
なお、上述したように、携帯端末70のユーザは、プッシュボタン方式に従った操作をMFP10に実行しているので、携帯端末70がMFP10に接続されている(即ち携帯端末70からMFP10に直接的に印刷データが送信されている)と認識しているかもしれない。しかしながら、実際には、携帯端末70は、CD50に接続されており、CD50を介して、MFP10に印刷データを送信する。このように、本実施例では、ユーザの認識と実際の接続態様とが異なり得るが、携帯端末70からMFP10への印刷データの送信が実行される点は変わりないので、ユーザが望むとおりに、MFP10で印刷を実行させることができる。
S24では、MFP10のCPU32は、MFP10の状態を、WFDNW(CD=G/O)のレガシー機器として動作する状態からWFDNW(MFP=G/O)のG/O機器として動作する状態へ変更するための変更の指示(図4のS110)を、CD50から受信することを監視する。CPU32は、CD50からG/O機器の変更の指示を受信する場合には、S24でYESと判断して、S26に進む。
S26では、MFP10のCPU32は、切断信号をCD50に送信して、CD50との通常Wi−Fi接続を切断する。これにより、MFP10は、WFDNW(CD=G/O)から離脱する。S26では、さらに、CPU32は、MFP10の状態をデバイス状態からG/O状態に自発的に移行させる。これにより、MFP10のみが所属しているWFDNW(MFP=G/O)が形成される。CPU32は、さらに、管理リスト300をメモリ34内に記憶させる。
S26で形成されるWFDNW(MFP=G/O)で利用されるWFD設定情報212は、図3の初期状態で形成されていたWFDNW(MFP=G/O)で利用されるWFD設定情報212と同一である。即ち、図3の初期状態で形成されていたWFDNW(MFP=G/O)で利用されるSSID「YYY」と、S14でのG/O機器の変更の指示の送信の結果として形成されるWFDNW(CD=G/O)で利用されるSSID「YYY」と、S26で形成されるWFDNW(MFP=G/O)で利用されるSSID「YYY」と、は同一である。
S28では、MFP10のCPU32は、CD50から、SSID「YYY」を含むProbe Request信号を受信することを監視する。詳しくは後述するが、CD50は、G/O機器の変更の指示をMFP10に送信すると、WFDNW(MFP=G/O)に参加するために、CD50のMACyとSSID「YYY」とを含むProbe Request信号をMFP10に送信する(後述の図4のS114参照)。この場合、CPU32は、S28でYESと判断して、S30に進む。
S30では、MFP10のCPU32は、WFD方式の接続用データの通信をCD50と実行して、CD50とのWFD接続を確立する。また、CPU32は、Probe Request信号に含まれるCD50のMACyを、メモリ34内の管理リスト300及び接続リスト310に記述する。
CD50は、WFD接続が確立される過程で、CD50の状態をデバイス状態からCL状態に移行させる。これにより、CD50は、WFDNW(MFP=G/O)にCL機器として参加することができる(後述の図4のS116参照)。
S30が実行されると、MFP10は、AP100との通常Wi−Fi接続を確立していると共に、CD50とのWFD接続を確立している状態になる。即ち、MFP10は、携帯端末70から接続要求(即ちProbe Request信号)を受信した際の状態(即ち図3の初期状態)に戻ることができる。S30が終了すると、図3の処理が終了する。
上述したように、本実施例によると、S26において、MFP10とCD50との間の通常Wi−Fi接続が切断されるが、切断状態が長時間維持されることなく、S30において、MFP10とCD50との間のWFD接続が確立される。このために、MFP10とCD50との間でFAXデータの通信が実行不可能な期間が長くなるのを抑制することができる。また、MFP10は、S12〜S30を実行しても、AP100との通常Wi−Fi接続を確立している状態を維持する。このために、MFP10とAP100との間で通信(例えばAP100を介したPC110との印刷データの通信)が実行不可能になることを抑制することができる。
(CD50の応答処理;図4)
続いて、図4を参照して、CD50のCPU62が実行する応答処理の内容を説明する。図4の応答処理は、MFP10からG/O機器の変更の指示(図3のS14参照)を受信することをトリガとして開始される。上述したように、G/O機器の変更の指示は、携帯端末70のMACzを含む。
続いて、図4を参照して、CD50のCPU62が実行する応答処理の内容を説明する。図4の応答処理は、MFP10からG/O機器の変更の指示(図3のS14参照)を受信することをトリガとして開始される。上述したように、G/O機器の変更の指示は、携帯端末70のMACzを含む。
CD50のCPU62は、MFP10からG/O機器の変更の指示を受信すると、S102において、まず、切断信号をMFP10に送信して、次いで、CD50の状態をCL状態からデバイス状態に移行させる。これにより、CD50は、WFDNW(MFP=G/O)から離脱する。S102では、さらに、CPU62は、CD50の状態をデバイス状態からG/O状態に自発的に移行させる。これにより、CD50のみが所属しているWFDNW(CD=G/O)が形成される。上述したように、WFDNW(CD=G/O)で利用されるWFD設定情報212は、WFDNW(MFP=G/O)で利用されるWFD設定情報212と同一である。
次いで、S104では、CD50のCPU62は、4-Way Handshakeの通信を携帯端末70と実行して、携帯端末70とのWFD接続を確立する。4-Way Handshakeよりも前に通信されるべき各信号(Probe Response信号、Provision Discovery Request信号等)は、MFP10と携帯端末70との間で既に通信されているので(図3のS12参照)、S104では、4-Way Handshakeの通信のみが実行される。S104では、さらに、CD50のCPU62は、G/O機器の変更の指示に含まれる携帯端末70のMACzを、メモリ64内の管理リスト(図示省略)に記述する。
上述したように、携帯端末70は、Probe Response信号、Provision Discovery Request信号等の通信をMFP10と実行し(図3のS12参照)、次いで、4-Way Handshakeの通信をCD50と実行する(図4のS104参照)。即ち、携帯端末70は、WFD方式の接続用データの通信をMFP10及びCD50の双方と実行する。この過程において、携帯端末70は、CL状態に移行して、WFDNW(CD=G/O)にCL機器として参加する。
携帯端末70は、MFP10との通信を実行する状態から、携帯端末70との通信を実行する状態に変化するが、このような通信相手の変更は、携帯端末70のユーザが何らかの操作をいずれの機器10,50,70に実行しなくても、携帯端末70によって自動的に行われる。即ち、ユーザが何らかの操作を実行しなくても、携帯端末70は、CD50のWFD接続を適切に確立することができる。
次いで、S106では、CD50のCPU62は、MFP10との通常Wi−Fi接続を確立する。具体的には、CPU62は、MFP10のMACbとSSID「YYY」とを含むProbe Request信号をMFP10から受信し、次いで、Probe Response信号をMFP10に送信し、次いで、4-Way Handshakeの通信をMFP10と実行する(図3のS18参照)。CPU62は、パスワードの通信をMFP10と実行せずに済むので、S106において、WSC Exchangeの通信をMFP10と実行しない。また、CPU62は、Probe Request信号に含まれるMFP10のMACbを、メモリ64内の管理リストに記述する。S106が終了した時点では、MFP10がレガシー機器としてWFDNW(CD=G/O)に所属しており、携帯端末70がCL機器としてWFDNW(CD=G/O)に所属している。
S108では、CD50のCPU62は、WFDNW(CD=G/O)を利用して、携帯端末70から印刷データを受信し、MFP10に送信する。即ち、CPU62は、MFP10と携帯端末70の間で印刷データの通信を中継する。
印刷データの全ての通信の中継が終了すると、S110において、CD50のCPU62は、MFP10の状態を、WFDNW(CD=G/O)のレガシー機器として動作する状態からWFDNW(MFP=G/O)のG/O機器として動作する状態へ変更するための変更の指示を、MFP10に送信する。この結果、MFP10は、CD50からG/O機器の変更の指示を受信し(図3のS24でYES)、G/O状態に移行する(図3のS26参照)。
S112では、CD50のCPU62は、MFP10から切断信号を受信し、CD50の状態を、G/O状態からデバイス状態に移行させる。これにより、WFDNW(CD=G/O)が消滅し、メモリ64から管理リストが消去される。
S114では、CD50のCPU62は、WFDNW(MFP=G/O)に参加するために、CD50のMACyとSSID「YYY」とを含むProbe Request信号をMFP10に送信する。この結果、MFP10は、CD50からProbe Request信号を受信し(図3のS28でYES)、WFD方式の接続用データの通信をCD50と実行する(図3のS30参照)。
S116では、CD50のCPU62は、WFD方式の接続用データの通信をMFP10と実行して、MFP10とのWFD接続を確立する。CPU62は、WFD接続が確立される過程で、CD50の状態をデバイス状態からCL状態に移行させる。これにより、CD50は、WFDNW(CD=G/O)にCL機器として参加することができる。即ち、CD50は、MFP10が携帯端末70から接続要求(即ちProbe Request信号)を受信した際の状態(即ち図4の初期状態)に戻ることができる。S116が終了すると、図4の応答処理が終了する。
上述したように、本実施例では、図2〜図4を参照して説明したように、MFP10は、第1の段階として、CD50とのWFD接続を確立し(図2参照)、第2の段階として、CD50との通常Wi−Fi接続を確立し(図3のS18、図4のS106)、第3の段階として、CD50とのWFD接続を再確立する(図3のS30、図4のS116)。
第1の段階において、CD50との通常Wi−Fi接続ではなく、CD50とのWFD接続が確立される理由は、以下のとおりである。MFP10及びCD50のそれぞれがWFD設定情報212に含まれるパスワードを出荷段階から予め記憶していない場合には、G/O機器であるMFP10とCD50との間に通常Wi−Fi接続を確立するためには、ユーザは、プッシュボタン方式に従った操作をMFP10及びCD50のそれぞれに実行しなければならない。これに対し、本実施例では、第1の段階において、MFP10とCD50との間にWFD接続を確立する構成を採用しているので、ユーザは、プッシュボタン方式に従った操作を実行せずに済む。なお、変形例では、MFP10及びCD50のそれぞれがWFD設定情報212に含まれるパスワードを出荷段階から予め記憶している構成を採用して、第1の段階において、MFP10とCD50との間に通常Wi−Fi接続を確立するようにしてもよい。
また、第2の段階として、CD50とのWFD接続ではなく、CD50との通常Wi−Fi接続が確立される理由は、以下のとおりである。通常Wi−Fi接続を確立するための通信では、WFD接続を確立するための通信とは異なり、Provision Discovery Request信号及びProvision Discovery Response信号の通信を実行する必要がない。従って、通常Wi−Fi接続を確立するためのMFP10及びCD50の処理負荷は、WFD接続を確立するためのMFP10及びCD50の処理負荷よりも小さい。このために、本実施例では、第2の段階において、MFP10とCD50との間に通常Wi−Fi接続を確立する構成を採用している。なお、変形例では、第2の段階において、MFP10とCD50との間にWFD接続を確立する構成を採用してもよい。
なお、本実施例では、第3の段階において、CD50とのWFD接続を確立する構成を採用しているが、それに代えて、CD50との通常Wi−Fi接続を確立する構成を採用していてもよい。
(具体的なケース;図5)
続いて、図5を参照して、図3及び図4のフローチャートに従って実現される具体的なケースの内容を説明する。図5の初期状態では、AP100は、通常Wi−FiNWを形成しており、MFP10と通常Wi−Fi接続を確立している。また、G/O状態であるMFP10は、WFDNW(MFP=G/O)を形成しており、CL状態であるCD50とWFD接続を確立している。このとき、MFP10の接続個数は上限数「2」に一致している。
続いて、図5を参照して、図3及び図4のフローチャートに従って実現される具体的なケースの内容を説明する。図5の初期状態では、AP100は、通常Wi−FiNWを形成しており、MFP10と通常Wi−Fi接続を確立している。また、G/O状態であるMFP10は、WFDNW(MFP=G/O)を形成しており、CL状態であるCD50とWFD接続を確立している。このとき、MFP10の接続個数は上限数「2」に一致している。
デバイス状態である携帯端末70は、ユーザによってプッシュボタン方式に従った操作が実行されると、携帯端末70のMACzを含むProbe Request信号をMFP10に送信する。
MFP10は、携帯端末70からProbe Request信号を受信すると(図3の処理のトリガ)、MFP10の接続個数が上限数に一致すると判断し(S2でYES)、さらに、CL機器がCD50のみであると判断する(S8でYES)。この場合、MFP10は、Probe Response信号、Provision Discovery Request信号、Provision Discovery Response信号、及び、WSC Exchangeの通信を携帯端末70と順次実行する(S12)。次いで、MFP10は、G/O機器の変更の指示をCD50に送信し(S14)、G/O状態からデバイス状態に移行する(S16)。この結果、WFDNW(MFP=G/O)が消滅する。
CD50は、MFP10からG/O機器の変更の指示を受信すると(図4の処理のトリガ)、CL状態からデバイス状態を経てG/O状態に移行する(S102)。これにより、WFDNW(CD=G/O)が形成される。次いで、CD50は、4-Way Handshakeの通信を携帯端末70と実行して、携帯端末70とのWFD接続を確立する(S104)。この結果、携帯端末70は、WFDNW(CD=G/O)にCL機器として参加する。
MFP10は、MFP10のMACbとSSID「YYY」とを含むProbe Request信号をCD50に送信し、次いで、Probe Response信号及び4-Way Handshakeの通信をCD50と順次実行して、CD50との通常Wi−Fi接続を確立する(図3のS18)。この結果、MFP10は、WFDNW(CD=G/O)にレガシー機器として参加する。次いで、MFP10は、WFDNW(CD=G/O)を利用して(即ちCD50を介して)、携帯端末70から印刷データを受信して(図3のS20)、印刷処理を実行する(S22)。
CD50は、印刷データの中継が終了すると、G/O機器の変更の指示をMFP10に送信して(図4のS110)、G/O状態からデバイス状態に移行する(S112)。この結果、WFDNW(CD=G/O)が消滅する。従って、携帯端末70は、CL状態からデバイス状態に移行する。
MFP10は、CD50からG/O機器の変更の指示を受信すると(図3のS24でYES)、デバイス状態からG/O状態に移行する(S26)。これにより、WFDNW(MFP=G/O)が形成される。次いで、MFP10は、CD50のMACyとSSID「YYY」とを含むProbe Request信号をCD50から受信し(S28でYES)、Probe Response信号、Provision Discovery Request信号、Provision Discovery Response信号、及び、WSC Exchangeの通信をCD50と順次実行して、CD50とのWFD接続を確立する(S30)。この結果、CD50は、WFDNW(MFP=G/O)にCL機器として参加する。即ち、図5の初期状態に戻ることができる。
(実施例の効果)
本実施例では、図5に示されるように、WFDNW(MFP=G/O)のG/O機器として動作するMFP10は、上限数である2個の機器(即ちAP100、CD50)との無線接続を確立している状態で、携帯端末70から接続要求(即ちProbe Request信号)を受信する場合に、WFDNW(MFP=G/O)のCL機器として動作するCD50にG/O機器の変更の指示を送信する。この結果、CD50は、MFP10からG/O機器の変更の指示を受信すると、CD50自身の状態を、WFDNW(MFP=G/O)のCL機器として動作する状態からWFDNW(CD=G/O)のG/O機器として動作する状態へ変更する。そして、携帯端末70は、WFDNW(CD=G/O)にCL機器として参加する。
本実施例では、図5に示されるように、WFDNW(MFP=G/O)のG/O機器として動作するMFP10は、上限数である2個の機器(即ちAP100、CD50)との無線接続を確立している状態で、携帯端末70から接続要求(即ちProbe Request信号)を受信する場合に、WFDNW(MFP=G/O)のCL機器として動作するCD50にG/O機器の変更の指示を送信する。この結果、CD50は、MFP10からG/O機器の変更の指示を受信すると、CD50自身の状態を、WFDNW(MFP=G/O)のCL機器として動作する状態からWFDNW(CD=G/O)のG/O機器として動作する状態へ変更する。そして、携帯端末70は、WFDNW(CD=G/O)にCL機器として参加する。
MFP10は、G/O機器の変更の指示をCD50に送信した後に、MFP10自身の状態を、WFDNW(MFP=G/O)のG/O機器として動作する状態からWFDNW(CD=G/O)のレガシー機器として動作する状態へ変更する。この結果、MFP10、CD50、及び、携帯端末70がWFDNW(CD=G/O)に所属している状態になるので、MFP10は、CD50を介して携帯端末70から印刷データを受信して、印刷処理を実行することができる。即ち、MFP10は、上限数の機器との無線接続を確立している状態で、携帯端末70から接続要求を受信する場合に、印刷データの通信を携帯端末70と実行して、印刷処理を適切に実行することができる。
例えば、MFP10が、G/O機器の変更の指示をCD50に送信することに代えて、CD50とのWFD接続を一時的に切断し、次いで、携帯端末70とのWFD接続を確立し、次いで、携帯端末70から印刷データを受信して印刷処理を実行するという構成を採用することが考えられる。しかしながら、このような構成を採用すると、MFP10と携帯端末70との間で印刷データの通信が終了するまで、MFP10とCD50との間のWFD接続が切断されることになり、MFP10とCD50との間でFAXデータの通信を実行不可能な時間が長くなり得る。
これに対し、本実施例では、MFP10がG/O機器の変更の指示をCD50に送信する構成を採用しているので、MFP10とCD50との間の接続が一時的には切断されるが、MFP10とCD50との間の接続が長時間に亘って切断されることがない。このために、MFP10とCD50との間でFAXデータの通信を実行不可能な時間が長くなるのを抑制することができる。
また、例えば、MFP10が、G/O機器の変更の指示をCD50に送信することに代えて、AP100との通常Wi−Fi接続を一時的に切断し、次いで、携帯端末70とのWFD接続を確立し、次いで、携帯端末70から印刷データを受信して印刷処理を実行するという構成を採用することが考えられる。しかしながら、このような構成を採用すると、MFP10と携帯端末70との間で印刷データの通信が終了するまで、MFP10とAP100との間のWFD接続が切断されることになり、MFP10とAP100との間でデータ(例えば、PC110からAP100を介してMFP10に送信される印刷データ)の通信を実行不可能な時間が長くなり得る。
これに対し、本実施例では、MFP10がG/O機器の変更の指示をCD50に送信する構成を採用しているので、MFP10とAP100との間の接続が切断されることがない。このために、MFP10とAP100との間でデータの通信を実行不可能な時間が長くなるのを抑制することができる。
また、印刷データの通信が終了すると、G/O機器の変更の指示がCD50からMFP10に送信される。そして、MFP10は、CD50からG/O機器の変更の指示を受信すると、MFP10自身の状態を、WFDNW(CD=G/O)のレガシー機器として動作する状態からWFDNW(MFP=G/O)のG/O機器として動作する状態へ変更する。また、CD50は、G/O機器の変更の指示をMFP10に送信すると、CD50自身の状態を、WFDNW(CD=G/O)のG/O機器として動作する状態からWFDNW(MFP=G/O)のCL機器として動作する状態へ変更する。この結果、MFP10がWFDNW(MFP=G/O)のG/O機器として動作していると共に、CD50がWFDNW(MFP=G/O)のCL機器として動作している状態、即ち、携帯端末70から接続要求を受信した際の状態に戻ることができる。
なお、本実施例では、G/O機器の変更の指示がMFP10からCD50に送信されない限り、WFDNW(MFP=G/O)が定常的に構築される。これに代えて、WFDNW(CD=G/O)が定常的に構築される構成を採用することが考えられる。しかしながら、このような構成を採用すると、携帯端末70のユーザは、MFP10に印刷を実行させることを望む場合に、CL機器であるMFP10ではなく、G/O機器であるCD50に携帯端末70を接続させなければならない。この場合、ユーザは、実際に印刷を実行する機器であるMFP10ではなく、プッシュボタン方式に従った操作をCD50に実行しなければならならない。印刷を実行する機器と、操作の対象の機器と、が異なると、ユーザに違和感を与え得る。
これに対し、本実施例では、WFDNW(MFP=G/O)が定常的に構築されるので、携帯端末70のユーザは、MFP10に印刷を実行させることを望む場合に、G/O機器であるMFP10にプッシュボタン方式に従った操作を実行すればよい。印刷を実行する機器と、操作の対象の機器と、が一致するので、ユーザに違和感を与えずに済む。
(対応関係)
MFP10、CD50が、それぞれ、「第1の無線通信機器」、「第2の無線通信機器」の一例である。図2で形成されるWFDNW(MFP=G/O)、図4のS102で形成されるWFDNW(CD=G/O)、図3のS26で形成されるWFDNW(MFP=G/O)、AP100によって形成される通常Wi−FiNWが、それぞれ、「第1の無線ネットワーク」、「第2の無線ネットワーク」、「第3の無線ネットワーク」、「第4の無線ネットワーク」の一例である。SSID「YYY」が、「第1〜第3の無線ネットワークのSSID」の一例である。
MFP10、CD50が、それぞれ、「第1の無線通信機器」、「第2の無線通信機器」の一例である。図2で形成されるWFDNW(MFP=G/O)、図4のS102で形成されるWFDNW(CD=G/O)、図3のS26で形成されるWFDNW(MFP=G/O)、AP100によって形成される通常Wi−FiNWが、それぞれ、「第1の無線ネットワーク」、「第2の無線ネットワーク」、「第3の無線ネットワーク」、「第4の無線ネットワーク」の一例である。SSID「YYY」が、「第1〜第3の無線ネットワークのSSID」の一例である。
MFP10については、図3の処理の開始のトリガとしてProbe Request信号を受信する処理、S14の処理、S16〜S18の処理、S20の処理、S24で変更の指示を受信する処理、S26の処理、S30の処理が、それぞれ、「要求受信部」、「指示送信部」、「第1の状態変更部」、「データ通信実行部」、「指示受信部」、「第2の状態変更部」、「第1の確立部」によって実行される処理の一例である。
CD50については、図4の処理の開始のトリガとして変更の指示を受信する処理、S102の処理、S104の処理、S108の処理、S112〜S116の処理が、それぞれ、「指示受信部」、「第3の状態変更部」、「第2の確立部」、「中継部」、「第4の状態変更部」によって実行される処理の一例である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
(変形例1)上記の実施例では、WFDNW(MFP=G/O)のSSID「YYY」と、WFDNW(CD=G/O)のSSID「YYY」と、が同一であるが、これに代えて、これらのSSIDは異なるものであってもよい。例えば、MFP10のメモリ34及びCD50のメモリ64は、それぞれ、WFDNW(MFP=G/O)で利用される第1のSSIDと、WFDNW(CD=G/O)で利用される第2のSSID(即ち第1のSSIDとは異なるSSID)と、の両方を、出荷段階から記憶していてもよい。そして、MFP10のCPU32及びCD50のCPU62は、MFP10及びCD50がWFDNW(MFP=G/O)に所属すべき状況では、第1のSSIDを利用し、MFP10及びCD50がWFDNW(CD=G/O)に所属すべき状況では、第2のSSIDを利用してもよい。即ち、本変形例では、第1のSSID、第2のSSIDが、それぞれ、「第1(及び第3)の無線ネットワークのSSID」、「第2の無線ネットワークのSSID」の一例である。
(変形例2)上記の実施例では、図2で形成されるWFDNW(MFP=G/O)のSSID「YYY」と、図3のS26で形成されるWFDNW(MFP=G/O)のSSID「YYY」と、が同一であるが、これに代えて、これらのSSIDは異なるものであってもよい。例えば、MFP10のCPU32及びCD50のCPU62は、MFP10及びCD50の電源がONされる際に、WFDNW(MFP=G/O)のSSIDとして、予め決められている第1のSSIDを利用してもよい。そして、MFP10のCPU32は、図3のS26でWFDNW(MFP=G/O)を新たに形成する際に、予め決められているルールに従って、当該WFDNW(MFP=G/O)のSSIDとして、第1のSSIDとは異なる第2のSSIDを新たに生成してもよい。また、CD50のCPU62は、図4のS114において、予め決められている上記のルールに従って、第2のSSIDを新たに生成し、第2のSSIDを含むProbe Request信号をMFP10に送信してもよい。即ち、本変形例では、第1のSSID、第2のSSIDが、それぞれ、「第1の無線ネットワークのSSID」、「第3の無線ネットワークのSSID」の一例である。なお、本変形例と上記の変形例2との組み合わせを考慮すると、「第1〜第3の無線ネットワークのSSID」は相互に異なるものであってもよい。
(変形例3)上記の実施例では、MFP10に印刷機能を実行させるための印刷アプリが携帯端末70にインストールされているが、これに代えて、MFP10にスキャン機能を実行させるためのアプリケーションプログラムが携帯端末70にインストールされていてもよい。この場合、MFP10のCPU32は、図3のS4及びS6を実行する代わりに、原稿のスキャンをスキャン実行部18に実行させることによって得られるスキャンデータを携帯端末70に送信してもよい。また、CPU32は、図3のS20及びS22を実行する代わりに、CD50を介して、スキャンデータを携帯端末70に送信してもよい。即ち、CD50のCPU62は、図4のS108において、MFP10から携帯端末70へのスキャンデータの通信を中継してもよい。本変形例では、スキャンデータが「対象データ」の一例である。なお、「対象データ」は、印刷データ又はスキャンデータに限られず、音声データ等の他の種類のデータであってもよい。
(変形例4)上記の実施例では、図3のS14において、親局の変更の指示は、WSC Exchangeの通信と4-Way Handshakeの通信との間に、MFP10からCD50に送信される(図3のS14)。即ち、MFP10がWSC Exchangeの通信までを携帯端末70と実行し、CD50が4-Way Handshakeの通信を携帯端末70と実行する。これに代えて、上記の変更の指示は、例えば、Probe Request信号の通信とProbe Response信号の通信との間に送信されてもよい。この場合、MFP10が図3の処理の開始のトリガであるProbe Request信号の受信のみを実行し、携帯端末70がProbe Response信号の通信以降の各信号の通信を実行する。また、上記の変更の指示は、例えば、Probe Response信号の通信とProvision Discovery Request信号の通信との間に送信されてもよいし、Provision Discovery Request信号の通信とProvision Discovery Response信号の通信との間に送信されてもよいし、Provision Discovery Response信号の通信とWSC Exchangeの通信との間に送信されてもよい。即ち、第1の無線通信機器が第1の変更指示を第2の無線通信機器に送信するタイミングは、特定の機器から無線接続要求を受信した後であれば、どのようなタイミングであってもよい。
(変形例5)上記の実施例では、MFP10のCPU32は、G/O状態への変更の指示をCD50から受信すると(図3のS24でYES)、MFP10の状態を、WFDNW(CD=G/O)のレガシー機器として動作している状態からWFDNW(MFP=G/O)のG/O機器として動作している状態へ変更する(図3のS26)。これに代えて、CPU32は、G/O状態への変更の指示をCD50から受信せずに、例えば、印刷データの全てを受信すると、MFP10の状態を自動的に変更してもよい。「指示受信部」は省略可能である。
(変形例6)上記の実施例では、WFDの仕組みを利用している。即ち、WFDNW(MFP=G/O)が定常的に構築され、図4のS102ではWFDNW(CD=G/O)が構築される。WFDの仕組みを利用する代わりに、いわゆるSoftAPの仕組みを利用してもよい。この場合、MFP10のCPU32は、MFP10の電源がONされると、SoftAPを起動して、MFP10がAPとして動作する無線ネットワークを形成してもよい。また、CPU32は、図3のS26を実行する代わりに、SoftAPを起動して、MFP10がAPとして動作する無線ネットワークを形成してもよい。また、CD50のCPU62は、図4のS102を実行する代わりに、SoftAPを起動して、CD50がAPとして動作する無線ネットワークを形成してもよい。即ち、本変形例では、SoftAPの起動によって形成される無線ネットワークが、「第1〜第3の無線ネットワーク」の一例である。
(変形例7)上記の実施例では、図3及び図4の各処理はソフトウェアによって実現される。これに代えて、図3及び図4の各処理のうちの少なくとも1つの処理は、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:多機能機(MFP)、12:操作部、14:表示部、16:印刷実行部、18:スキャン実行部、20:無線LANI/F、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、36:プログラム、50:通話デバイス(CD)、52:本体、54無線LANI/F、56:PSTNI/F、60:制御部、62:CPU、64:メモリ、68:ハンドセット、70:携帯端末、100:AP、110:PC、200:通常Wi−Fi記憶領域、202:通常Wi−Fi設定情報、210:WFD記憶領域、212:WFD設定情報、300:管理リスト、310:接続リスト
Claims (6)
- 第1の無線通信機器であって、
前記第1の無線通信機器が親局として動作すると共に第2の無線通信機器が子局として動作する第1の無線ネットワークが形成されている状態で、特定の機器から無線接続要求を受信する要求受信部と、
前記特定の機器から前記無線接続要求が受信される場合に、前記第1の無線ネットワークを利用して、前記第1の無線ネットワークの子局として動作する前記第2の無線通信機器に第1の変更指示を送信する指示送信部であって、前記第1の変更指示は、前記第2の無線通信機器の状態を、前記第1の無線ネットワークの前記子局として動作する状態から第2の無線ネットワークの親局として動作する状態へ変更するための指示である、前記指示送信部と、
前記第1の変更指示が送信された後に、前記第1の無線通信機器の状態を、前記第1の無線ネットワークの前記親局として動作する状態から前記第2の無線ネットワークの子局として動作する状態へ変更する第1の状態変更部と、
前記第2の無線ネットワークを利用して、前記第2の無線ネットワークの前記親局として動作する前記第2の無線通信機器を介して、前記第2の無線ネットワークの子局として動作を開始した前記特定の機器と、通信対象の対象データの通信を実行するデータ通信実行部と、
前記対象データの通信が終了した後に、前記第1の無線通信機器の状態を、前記第2の無線ネットワークの前記子局として動作する状態から第3の無線ネットワークの親局として動作する状態へ変更する第2の状態変更部と、
前記第1の無線通信機器が前記親局として動作する前記第3の無線ネットワークが形成されている状態で、前記第2の無線通信機器との無線接続を確立する第1の確立部であって、前記第2の無線通信機器は前記第3の無線ネットワークの子局として動作する、前記第1の確立部と、を備える第1の無線通信機器。 - 前記第1の無線通信機器は、さらに、
前記対象データの通信が終了した後に、前記第2の無線ネットワークを利用して、前記第2の無線ネットワークの前記親局として動作する前記第2の無線通信機器から、第2の変更指示を受信する指示受信部であって、前記第2の変更指示は、前記第1の無線通信機器の状態を、前記第2の無線ネットワークの前記子局として動作する状態から前記第3の無線ネットワークの前記親局として動作する状態へ変更するための指示である、前記指示受信部を備え、
前記第2の状態変更部は、前記第2の無線通信機器から前記第2の変更指示が受信される場合に、前記第1の無線通信機器の状態を、前記第2の無線ネットワークの前記子局として動作する状態から前記第3の無線ネットワークの前記親局として動作する状態へ変更する、請求項1に記載の第1の無線通信機器。 - 前記第1の無線通信機器は、さらに、
前記特定の機器から前記無線接続要求が受信される場合に、前記第1の無線通信機器と、前記第1の無線通信機器が同時的に無線接続可能な2以上の上限数の機器のそれぞれと、が無線接続されているのか否かを判断する判断部を備え、
前記指示送信部は、前記第1の無線通信機器と前記上限数の機器のそれぞれとが無線接続されていると判断される場合に、前記第1の無線ネットワークを利用して、前記第1の無線ネットワークの前記子局として動作する前記第2の無線通信機器に前記第1の変更指示を送信する、請求項1又は2に記載の第1の無線通信機器。 - 前記上限数は2であり、
前記第1の無線通信機器が前記第1の無線ネットワークの子局として動作する前記第2の無線通信機器と無線接続されており、かつ、前記第1の無線通信機器が第4の無線ネットワークを形成するアクセスポイントと無線接続されている状態で、前記特定の機器から前記無線接続要求が受信される場合に、
前記判断部は、前記第1の無線通信機器と、前記第2の無線通信機器及び前記アクセスポイントを含む前記上限数の機器のそれぞれと、が無線接続されていると判断し、
前記指示送信部は、前記第1の無線通信機器と前記アクセスポイントとが無線接続されている状態を維持しながら、前記第2の無線通信機器に前記第1の変更指示を送信し、
前記第1の状態変更部は、前記第1の無線通信機器と前記アクセスポイントとが無線接続されている状態を維持しながら、前記第1の無線通信機器の状態を、前記第1の無線ネットワークの前記親局として動作する状態から前記第2の無線ネットワークの子局として動作する状態へ変更する、請求項3に記載の第1の無線通信機器。 - 前記第1の無線ネットワークのSSIDと、前記第2の無線ネットワークのSSIDと、前記第3の無線ネットワークのSSIDと、は同一である、請求項1から4のいずれか一項に記載の第1の無線通信機器。
- システムであって、
第1の無線通信装置と、
第2の無線通信装置と、を備え、
前記第1の無線通信機器は、
前記第1の無線通信機器が親局として動作すると共に前記第2の無線通信機器が子局として動作する第1の無線ネットワークが形成されている状態で、特定の機器から無線接続要求を受信する要求受信部と、
前記特定の機器から前記無線接続要求が受信される場合に、前記第1の無線ネットワークを利用して、前記第1の無線ネットワークの子局として動作する前記第2の無線通信機器に第1の変更指示を送信する指示送信部であって、前記第1の変更指示は、前記第2の無線通信機器の状態を、前記第1の無線ネットワークの前記子局として動作する状態から第2の無線ネットワークの親局として動作する状態へ変更するための指示である、前記指示送信部と、
前記第1の変更指示が送信された後に、前記第1の無線通信機器の状態を、前記第1の無線ネットワークの前記親局として動作する状態から前記第2の無線ネットワークの子局として動作する状態へ変更する第1の状態変更部と、
前記第2の無線ネットワークを利用して、前記第2の無線ネットワークの前記親局として動作する前記第2の無線通信機器を介して、前記第2の無線ネットワークの子局として動作を開始した前記特定の機器と、通信対象の対象データの通信を実行するデータ通信実行部と、
前記対象データの通信が終了した後に、前記第1の無線通信機器の状態を、前記第2の無線ネットワークの前記子局として動作する状態から第3の無線ネットワークの親局として動作する状態へ変更する第2の状態変更部と、
前記第1の無線通信機器が前記親局として動作する前記第3の無線ネットワークが形成されている状態で、前記第2の無線通信機器との無線接続を確立する第1の確立部であって、前記第2の無線通信機器は前記第3の無線ネットワークの子局として動作する、前記第1の確立部と、を備え、
前記第2の無線通信機器は、
前記第2の無線通信機器が前記第1の無線ネットワークの前記子局として動作している状態で、前記第1の無線ネットワークを利用して、前記第1の無線通信機器から前記第1の変更指示を受信する指示受信部と、
前記第1の無線通信機器から前記第1の変更指示が受信される場合に、前記第2の無線通信機器の状態を、前記第1の無線ネットワークの前記子局として動作する状態から前記第2の無線ネットワークの前記親局として動作する状態へ変更する第3の状態変更部と、
前記第2の無線通信機器が前記親局として動作する前記第2の無線ネットワークが形成されている状態で、前記特定の機器との無線接続を確立する第2の確立部であって、前記特定の機器は前記第2の無線ネットワークの前記子局として動作する、前記第2の確立部と、
前記第2の無線通信機器が前記親局として動作する前記第2の無線ネットワークが形成されている状態で、前記第1の無線通信機器との無線接続を確立する第3の確立部であって、前記第1の無線通信機器は前記第2の無線ネットワークの前記子局として動作する、前記第3の確立部と、
前記第2の無線ネットワークの前記子局として動作する前記特定の機器及び前記第1の無線通信機器の間で前記対象データを中継する中継部と、
前記対象データの前記中継が終了した後に、前記第2の無線通信機器の状態を、前記第2の無線ネットワークの前記親局として動作する状態から前記第3の無線ネットワークの前記子局として動作する状態へ変更する第4の状態変更部と、を備える、システム。
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JP2019195178A (ja) * | 2019-05-16 | 2019-11-07 | キヤノン株式会社 | 通信装置、その制御方法、およびプログラム |
JP2020155993A (ja) * | 2019-03-20 | 2020-09-24 | 富士ゼロックス株式会社 | 接続管理装置 |
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- 2013-07-23 JP JP2013152631A patent/JP2015023539A/ja active Pending
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