JP2015023477A - 送信装置、受信装置、通信システム、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】電力線を介したデータ通信において、通信開始初期段階から安定した通信を行うことを可能にする。【解決手段】電力線を介したマルチキャリア通信において相手装置との通信に利用するキャリアを示す通信情報が記憶されるメモリと、この通信情報の示すキャリアを用いて相手装置と通信する通信モジュールと、電力線に印加されている電圧を計測する計測部と、計測部により計測された電圧を解析してノイズ電圧の少ないキャリアを特定し、当該キャリアを示す通信情報をメモリに書き込む解析部と、を備え、通信モジュールは、相手装置との通信を開始する際に、メモリに記憶された通信情報を当該通信情報の示すキャリアを少なくとも含む1または複数のキャリアに重畳させて相手装置へ送信することを特徴とする通信装置、を提供する。【選択図】図2
Description
この発明は、接続された各機器へ電力を供給するための電力線にデータ通信のための通信路の役割を兼ねさせる技術に関する。
この種の通信技術は電力線搬送通信と呼ばれている。電力線搬送通信の一例としては、OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing:直交周波数分割多重方式)信号を用いたマルチキャリア通信が挙げられる。また、この種のマルチキャリア通信の一例としてはITU(International Telecommunication Union:国際電気通信連合)のG3規格において定められたG3−PLCが挙げられる(非特許文献1参照)。
電力線には種々の機器が接続され、これらの機器からのノイズが電力線に伝搬する。このため、電力線搬送通信では、電力線に接続された機器から伝わるノイズによってデータ化けが生じるなど、ノイズによる影響を受ける場合がある。G3−PLCでは、このようなノイズによる影響を低減して通信品質を確保するために、アダプティブトーンマッピングと呼ばれる技術が採用されている。これは、電力線を介して相手装置とデータ通信することにより通信路(すなわち、電力線)の状態を推定し、そのデータ通信に使用するOFDM信号のサブキャリアを動的に選択する方法である。この方法によれば、電力線の構成や負荷条件等に応じて電力線の状態が変化したとしても、その変化に追従するように通信キャリアを選択して通信することができる。
また、上記ノイズによる影響を低減する他の先行技術としては、特許文献1に開示の技術が挙げられる。特許文献1には、電源周期に同期した時間領域に対応させて電力線のノイズ状態を取得し、その取得結果に応じて時間領域の伝送チャネルを生成し、生成した伝送チャネルに対してトーンマップを作成することで電源周期に同期したノイズの影響を低減させる技術が開示されている。なお、電力線の状態を推定する技術の一例としては特許文献2に開示の技術が挙げられ、周期的ノイズの検出を実現する技術の一例としては特許文献3に開示の技術が挙げられる。
"G3-PLC-Physical-Layer-Specification.pdf"、<URL:http://japan.maximintegrated.com/products/powerline/g3-plc/>
非特許文献1に開示の技術は、相手装置とのデータ通信を既に開始している状況下で伝送路特性を補正する技術である。このため、データ通信の開始時にこの技術を用いることはできない。特許文献1に開示の技術では、データの送信側の通信装置から受信側の通信装置へ所定のパケットを送信し、当該パケットの受信状態に基づいてノイズ状態を受信側の通信装置に検出させることで電力線のノイズ状態が検出される。このため、受信側の通信装置がパケットを受信できない場合にはノイズ状態を検出することができず、受信側がパケットを受信できるか否かが不明なデータ通信の開始時には適用することができない。
このように、非特許文献1や特許文献1に開示の技術は、何れもデータ通信の開始後にノイズによる影響を低減させる技術である。換言すれば、これら技術では、何ら支障なくデータ通信を開始できることが前提とされており、これは、「電力線搬送通信は有線方式の通信であるため、無線通信に比較すれば通信環境が大幅に変動することは無く、通信を全く行えないような事態は発生しない」という考えに基づいていると思われる。
しかし、電力線搬送通信の適用先の通信システムによっては、上記前提を設けることができないことは勿論、データ通信に先立つ通信リンクの確立すらできない場合がある。以下では、データ通信の開始に先立つ通信リンクの確立段階を含めて「通信開始初期段階」と呼ぶ。例えば、百貨店などの大規模小売店や工場、テーマパークといった事業施設内に構築される通信システムに電力線搬送通信を適用する場合には、一般家庭内における場合とは比較にならないほど大きなノイズが電力線に伝搬してくるため、上記前提を設けることは妥当ではない。上記のような事業施設内に構築される通信システムにおいては、通信開始初期段階から安定した通信を行えるようにすることに充分に配慮しなければならないが、従来、このようなことを実現する技術は提案されていなかった。
本発明は以上に説明した課題に鑑みて為されたものであり、電力線を介したデータ通信において、通信開始初期段階から安定した通信を行うことを可能にする技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、電力線を介したマルチキャリア通信において相手装置へのデータ送信に使用するサブキャリアを示す通信情報が書き込まれるメモリと、前記メモリに記憶された通信情報の示すサブキャリアを用いて前記電力線を介して相手装置へデータを送信する通信モジュールと、前記電力線に印加されている電圧または前記電力線を流れる電流を計測する計測部と、を備え、前記メモリには、前記計測部により計測された電圧または電流を解析してノイズ電圧またはノイズ電流の少ないサブキャリアを特定するデータ処理装置によって当該サブキャリアを示す通信情報が書き込まれ、前記通信モジュールは、相手装置へのデータ送信に先立って前記メモリに記憶された通信情報の示すサブキャリアまたは当該サブキャリアを含む複数のサブキャリアを用いて当該通信情報を相手装置へ送信し、当該相手装置からの確認応答の受信を契機として当該通信情報の示すサブキャリアを用いて当該相手装置へデータを送信することを特徴とする送信装置、を提供する。
本発明においては、相手装置との通信開始に先立って、メモリに記憶された通信情報の示すサブキャリアまたは当該サブキャリアを含む複数のサブキャリアを用いて当該通信情報を相手装置へ送信する処理が実行される。上記メモリに記憶されている通信情報は上記マルチキャリア通信における複数のキャリアのうち、ノイズ電圧またはノイズ電流の少ないサブキャリアを示すものである。したがって、本発明によれば、上記通信情報を高い確度で相手装置へ伝達して確実に通信リンクを確立し、通信開始初期段階から安定した通信を行うことができる。なお、上記データ処理装置は本発明の中継装置とは別個の装置であっても良いし、上記サブキャリアの特定を行う解析部として本発明の送信装置に組み込まれていても良い。特許文献2に開示の技術は電力線の状態を推定するための技術であって上記課題と直接的に関係する技術ではない。特許文献3に開示の技術は、周期性ノイズを検出するための技術であり、これ以外のノイズに対しては効果がなく、また、上記課題に直接的に関係する技術ではない。特許文献4に開示の技術は、ある子機との間では第1のOFDM信号を用いて通信し、他の子機との間では第2のOFDM信号を用いて通信する通信装置に関する技術であって、やはり上記課題に直接的に関係する技術ではない。
より好ましい態様においては、前記メモリには、ノイズ電圧またはノイズ電流の少ない順に複数のサブキャリアの各々を示す通信情報が前記データ処理装置によって書き込まれ、前記通信モジュールは、前記メモリに記憶されている複数の通信情報のうちの何れかを選択し、当該選択した通信情報の示すサブキャリアまたは当該サブキャリアを含む複数のサブキャリアを用いて当該通信情報を相手装置へ送信する処理を、相手装置から確認応答が返信されてくるまで繰り返し実行することを特徴とする。換言すれば、前記データ処理装置には、ノイズ電圧またはノイズ電流の少ない順に複数のサブキャリアを特定し、特定した各サブキャリアを各々示す複数の通信情報を前記メモリに書き込む処理を実行させるのである。このような態様によれば、確認応答が返信されてくるまで異なる通信情報を順次選択して上記処理を通信モジュールに実行させることで、ノイズ電圧またはノイズ電流の影響の少ない複数のキャリアのうちから相手装置との通信に使用するサブキャリアとして最適なものを選択し、通信開始初期段階から一層安定度の高い通信を行うことが可能になると期待される。事業施設内の通信システムにおいては、送信装置と受信装置との距離が数百メートル以上離れている場合があり、送信装置において最もノイズ電圧等の少なかったサブキャリアが受信装置においても最もノイズ電圧等が少ないとは限らず、そのサブキャリアを用いて通信情報を送信しても相手装置へ届かない場合がある。このような態様によれば、相手装置との通信が確実に可能なサブキャリアを探し出してデータ通信を開始することが可能になる。
さらに別の好ましい態様においては、前記メモリの格納内容は、予め定められたスケジュールにしたがってサブキャリアの特定タイミングが訪れる毎にその時点において前記計測部により計測された電圧または電流に基づいて前記データ処理装置によって特定されたサブキャリアを示す通信情報に更新されることを特徴とする。換言すれば、前記データ処理装置には、予め定められたスケジュールにしたがって、サブキャリアの特定タイミングが訪れる毎にその時点において前記計測部により計測された電圧または電流に基づいてサブキャリアを特定し、その特定結果に応じて前記メモリの格納内容を更新する処理を実行させるのである。例えば、ノイズの発生頻度の高い時間帯ほどメモリの格納内容の更新を短い時間間隔で実行するといった具合である。また、事業施設内に構築された通信システムに含まれる送信装置に本態様を適用する場合には、その事業施設の種類に応じて上記スケジュールを定めておくことが考えられる。これは、電力線へのノイズの伝搬の仕方は事業施設の操業スケジュールにおける時間帯毎に異なると考えられ、その操業スケジュールは事業施設の種類に応じて異なると考えられるからである。このような態様によれば、事業施設の種類をおよび時間帯を問わずに、通信開始初期段階から安定した通信を行うことが可能になる。
また、上記課題を解決するために本発明は、電力線を介したマルチキャリア通信により送信されてくるデータを受信する受信装置において、前記マルチキャリア通信における複数のサブキャリアの何れかに、前記複数のサブキャリアの何れかを示す通信情報が重畳されているか否かを判定し、重畳されている場合には当該通信情報の示すサブキャリアを用いてその送信元へ確認応答を返信する通信モジュールを有することを特徴とする受信装置、を提供する。このような受信装置を上記送信装置と対にして用いれば、電力線を介したデータ通信において、通信開始初期段階から安定した通信を行うことが可能になるからである。
また、上記課題を解決するために本発明は、各々電力線に接続され、当該電力線を介してマルチキャリア通信を行う送信装置と受信装置とを含み、前記送信装置は、前記受信装置へのデータの送信に使用するサブキャリアを示す通信情報が書き込まれるメモリと、前記メモリに記憶された通信情報の示すサブキャリアを用いて前記受信装置へデータを送信する通信モジュールと、前記電力線に印加されている電圧または前記電力線を流れる電流を計測する計測部と、を備え、前記メモリには、前記計測部により計測された電圧または電流を解析してノイズ電圧またはノイズ電流の少ないサブキャリアを特定するデータ処理装置によって当該サブキャリアを示す通信情報が書き込まれ、前記通信モジュールは、前記受信装置へのデータ送信に先立って前記メモリに記憶された通信情報の示すサブキャリアまたは当該サブキャリアを含む複数のサブキャリアを用いて当該通信情報を前記受信装置へ送信し、前記受信装置からの確認応答の受信を契機として当該通信情報の示すサブキャリアを用いて前記受信装置へデータを送信し、前記受信装置は、前記複数のサブキャリアの何れかに、前記複数のサブキャリアの何れかを示す通信情報が重畳されているか否かを判定し、重畳されている場合には当該通信情報の示すサブキャリアを用いてその送信元へ確認応答を返信する通信モジュールを有することを特徴とする通信システム、を提供する。このような通信システムによれば、通信開始初期段階から安定した通信を行える。
また、上記課題を解決するために本発明は、CPU(Central Processing Unit)などのコンピュータに、当該コンピュータに電力を供給する電力線を介したマルチキャリア通信によって相手装置へデータを送信することに先立って、前記電力線における電圧または電流の計測結果に基づいてノイズ電圧またはノイズ電流の少ないサブキャリアとして特定されたサブキャリアを示す通信情報を当該通信情報の示すサブキャリアまたは当該サブキャリアを含む複数のサブキャリアを用いて相手装置へ送信する第1の処理と、相手装置からの確認応答の受信を契機として前記通信情報の示すサブキャリアを用いて相手装置へデータを送信する第2の処理と、を実行させることを特徴とするプログラムを提供する。例えば、CPUの他にメモリと前述した計測部とを有する装置の当該CPUを当該プログラムにしたがって作動させることで当該装置を本発明の送信装置として機能させることができる。なお、上記プログラムについては例えばCD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)やフラッシュROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に書き込んで配布しても良く、また、インターネットなどの電気通信回線経由のダウンロードにより配布しても良い。
また、上記課題を解決するために本発明は、コンピュータに、電力線を介したマルチキャリア通信における複数のサブキャリアの何れかに、前記複数のサブキャリアの何れかを示す通信情報が重畳されているか否かを判定し、重畳されている場合には当該通信情報の示すサブキャリアを用いてその送信元へ確認応答を返信する処理を実行させることを特徴とするプログラムを提供する。このようなプログラムにしたがってコンピュータを作動させることで当該コンピュータを本発明の受信装置として機能させることができる。なお、当該プログラムについても、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に書き込んで配布しても良く、また、インターネットなどの電気通信回線経由のダウンロードにより配布しても良い。
以上説明したように本発明によれば、電力線を介したデータ通信において、通信開始初期段階から安定した通信を行うことが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(A:構成)
図1は、発明の一実施形態の通信システム1の構成例を示す図である。図1に示す通信システム1は、工場などの事業施設内に構築されたシステムであり、当該事業施設内における電力の供給状況を表すデータを収集するための電力監視システムである。図1の通信装置10Aと通信装置10Bは、上記事業施設内に敷設された電力線40に接続されており、この電力線40を介してマルチキャリア通信を行う。電力線40は、上記事業施設内に設置された各種事業用機器に電力を供給するためのものである。なお、通信システム1に含まれる各装置(通信装置10A、10B、上位機器20、および計測機器30)については、電力線40を介して電力を供給しても良く、他の電源から電力を供給しても良い。
(A:構成)
図1は、発明の一実施形態の通信システム1の構成例を示す図である。図1に示す通信システム1は、工場などの事業施設内に構築されたシステムであり、当該事業施設内における電力の供給状況を表すデータを収集するための電力監視システムである。図1の通信装置10Aと通信装置10Bは、上記事業施設内に敷設された電力線40に接続されており、この電力線40を介してマルチキャリア通信を行う。電力線40は、上記事業施設内に設置された各種事業用機器に電力を供給するためのものである。なお、通信システム1に含まれる各装置(通信装置10A、10B、上位機器20、および計測機器30)については、電力線40を介して電力を供給しても良く、他の電源から電力を供給しても良い。
図1に示すように、通信装置10Aには上位機器20が接続されており、通信装置10Bには計測機器30が接続されている。計測機器30は、電力線40を介して各種事業機器に供給される電力を計測するためのセンサであり、その計測結果を示す計測データを通信装置10Bに与える。上位機器20は例えばパーソナルコンピュータであり、上記計測データを収集する装置である。通信装置10Aと通信装置10Bは、計測機器30の出力データを電力線40を介して上位機器20へ伝送するためのものである。通信装置10Aおよび通信装置10Bには、各々固有の識別情報(例えば、通信アドレス)が予め割り当てられている。
より詳細に説明すると、通信装置10Bは、相手装置である通信装置10Aへ計測機器30の出力データを送信する送信装置である。通信装置10Bには相手装置を示す情報として通信装置10Aの識別情報が予め記憶されている。一方、通信装置10Aは相手装置である通信装置10Bから送信されてくるデータを受信して上位機器20に与える受信装置である。なお、通信装置10Aと通信装置10Bは同一の構成を有するため、両者を区別する必要がない場合には単に「通信装置10」と表記する。また、図1に示す通信システム1には、計測機器30と当該計測機器30に接続された通信装置10(図1に示す例では通信装置10B)の組が1組だけ含まれているが、複数組含まれていても勿論良い。
前述したように電力線40には、電力線40から電力の供給を受ける様々な機器が接続されており、これらの機器からのノイズが電力線40に伝搬する。電力線40に流れる電気信号(例えば、電力線40の電圧値を表す信号)には上記ノイズが乗っていることがあり、このノイズが上記マルチキャスト通信に影響を与える場合がある。本実施形態では、通信装置10Aと通信装置10Bの構成および動作を工夫することで、通信開始初期段階から安定した通信を行えるようにした点に特徴がある。以下、本実施形態の特徴を顕著に示す通信装置10を中心に説明する。
通信装置10は、図1に示すように、通信モジュール110、計測部120、解析部130、およびメモリ140を有している。
通信モジュール110は、電力線40に接続された通信インタフェースと、CPUと、当該CPUに本実施形態の特徴を顕著に示す処理を実行させる通信プログラムの記憶された記憶部と、を含んでいる(図1では何れも図示略)。通信モジュール110は、上記通信プログラムにしたがって上記CPUを作動させることで、相手装置との間に通信リンクを確立し、例えばODFM等のマルチキャリア通信によるデータ通信を行う。
詳細については重複を避けるため動作例において明らかにするが、通信装置10Bの通信モジュール110は、相手装置とのデータ通信に用いるサブキャリアを示す情報(以下、通信情報)と相手装置の識別情報とを対応付けてメモリ140に書き込むとともに、当該通信情報と自装置の識別情報とを相手装置(すなわち、通信装置10A)へ宛てて送信する。一方、通信装置10Aの通信モジュール110は自装置宛てに送信されてきた識別情報と通信情報とを受信すると両者を対応付けてメモリ140に書き込み、確認応答(以下、ACK)を返信する。このACKを通信装置10Bの通信モジュール110が受信することで通信リンクの確立が完了する。この時点では、通信装置10Aおよび10Bの各々のメモリ140には、相手装置との間の通信リンクを示すリンク情報として、相手装置の識別情報とその相手装置との通信に用いるサブキャリアを示す通信情報との組が格納される。なお、通信装置10Aの通信モジュール110は、上記ACKの返信を完了すると、通信リンクの確立を上位機器20へ通知する。
上記の要領で通信リンクの確立を完了すると、通信モジュール110は、リンク情報に含まれている識別情報の示す相手装置から電力線40を介して送信されてくるマルチキャリア信号を受信し、当該リンク情報に含まれている通信情報の示すサブキャリアに重畳されているデータを取得して接続先の機器(通信装置10Aであれば上位機器20、通信装置10Bであれば計測機器30)に与える。また、通信モジュール110は、接続先の機器から与えられたデータをリンク情報に含まれている通信情報の示すサブキャリアに重畳し、当該リンク情報に含まれている識別情報の示す宛先へ送信する。
計測部120は、電力線40に印加されている電圧を計測し、その計測結果を解析部130に与える。より詳細に説明すると、計測部120は、上記電圧にA/D変換を施すA/D変換器であり、その変換結果(すなわち、所定のサンプリング間隔で上記電圧の電圧値をサンプリングしたサンプル列)を解析部130に与える。解析部130は、計測部120により計測された電圧を解析し、相手装置とのデータ通信に使用するサブキャリアを特定し、当該サブキャリアを示す通信情報をメモリ140に書き込む処理を一定の時間間隔で周期的に実行する。当該処理を一定の時間間隔で周期的に実行するのは、電力線40におけるノイズ状態の時間変化に追従できるようにするためである。
より詳細に説明すると、解析部130は、相手装置とのデータ通信に使用するサブキャリアとして、ノイズ電圧の最も少ないサブキャリアを以下の要領で特定する。解析部130は、まず、計測部120から与えられたサンプル列に高速フーリエ変換を施して周波数領域のデータ(すなわち、電力線に印加されている電圧の周波数スペクトルVSP(図2参照)を表すデータ)に変換する。次いで、解析部130は、周波数スペクトルVSPを上記複数のサブキャリアの各々に対応する周波数帯域に区切り、周波数帯域毎にその周波数帯域における各周波数fの電圧V(f)と所定の閾値電圧Vsとを比較する。そして、解析部130は、電圧V(f)が所定の閾値電圧Vsを上回っている周波数fが最も少ない周波数帯域をノイズ電圧の最も少ないサブキャリアの周波数帯域として特定する。つまり、本実施形態では、電圧V(f)についての所定の閾値電圧Vsからの超過分が上記ノイズ電圧とされる。
ここで、上記閾値電圧Vsについては、電力線40を介して供給される電力の電圧値に応じて好適な値に定めるようにすれば良い。また、計測部120により計測された電圧の絶対値の平均値を上記閾値電圧Vsとしても良い。また、相手装置とのデータ通信に使用するサブキャリアとして複数のサブキャリアが特定された場合には、それらのうちの何れか1つを選択し、当該選択したサブキャリアを示す情報をメモリ140に書き込む処理を解析部130に実行させるようにすれば良い。この場合の選択方法の具体例としては、最も周波数の低いサブキャリアを選択する態様や、最も周波数の高いサブキャリアを選択する態様、各電圧V(f)と閾値電圧Vとの差分の絶対値の総和が最も小さい周波数帯域に属するサブキャリアを選択する態様などが考えられる。本実施形態では、最も周波数の低いサブキャリアを選択する態様が採用されている。
例えば、図2には、計測部120により計測された電圧の周波数スペクトルVSPを帯域A、帯域Bおよび帯域Cの3つの周波数帯域に分割する場合について例示されている。図2に示すように、帯域Aおよび帯域Cにおいては、全ての周波数fについて電圧V(f)が所定の閾値電圧Vsを下回っている。そして、帯域Aに属するサブキャリアと帯域Cに属するサブキャリアとでは前者の方が周波数が低い。このため、解析部130は、帯域Aを示す通信情報(以下、通信情報A)をメモリ140に書き込む。前述したように、本実施形態では、このようにしてメモリ140に書き込まれた通信情報にしたがって相手装置との間の通信リンクの確立が行われる。
以上が通信装置10の構成である。
以上が通信装置10の構成である。
(B:動作)
以下、図2に示す要領で特定された通信情報Aが通信装置10Aおよび通信装置10Bのメモリ140に記憶されている状況下で、通信装置10Aと通信装置10Bが電力線40を介したデータ通信を開始する場合の動作を説明する。
以下、図2に示す要領で特定された通信情報Aが通信装置10Aおよび通信装置10Bのメモリ140に記憶されている状況下で、通信装置10Aと通信装置10Bが電力線40を介したデータ通信を開始する場合の動作を説明する。
通信システム1においてデータの送信側の通信装置10(すなわち、通信装置10B)の通信モジュール110が、自装置のメモリ140に記憶されている通信情報を相手装置へ伝達し、これにより通信リンクが確立される。図3には、通信装置10Bがメモリ140に格納されている通信情報Aを通信装置10Aへ伝達して通信リンクを確立し、データ通信を開始する場合の通信シーケンスが示されている。通信装置10Bの通信モジュール110は、メモリ140の記憶されている通信情報Aに相手装置(すなわち、通信装置10A)の識別情報を対応づけてリンク情報を生成する。次いで、通信モジュール110は、当該通信情報Aの示すサブキャリアに、送信元情報として自装置の識別情報を、宛先情報として相手装置の識別情報を、さらに当該通信情報Aを重畳して電力線40へ送出する(図3:ステップS100)。
通信装置10Aの通信モジュール110は、電力線40を介して送信されてくるマルチキャリア通信の通信信号を受信すると、複数のサブキャリアの各々について自装置宛ての情報が重畳されているサブキャリアがあるか否かをチェックする(図3:ステップS200)。そして、通信装置10Aの通信モジュール110は、該当するサブキャリアがある場合には、当該サブキャリアに重畳されている通信情報および送信元情報を読み出し、両者を対応付けてリンク情報としてメモリ140に書き込む。本動作例では、通信装置10Bの識別情報と通信情報Aの組がリンク情報として通信装置10Aのメモリ140に格納されることになる。このようにしてリンク情報のメモリ140への書き込みを完了すると、通信装置10Aの通信モジュール110は、上記リンク情報に含まれている通信情報の示すサブキャリアを用いてACKを返信するとともに、上位機器20へ通信リンクの確立完了を通知する。
上位機器20は、計測機器30とのデータ通信が可能になったことを上記確立完了の通知によって検出し、計測データの送信を要求するデータ要求を計測機器30へ宛てて送信する。このようにして上位機器20から送信されたデータ要求は、図3に示すように、通信装置10A、電力線40および通信装置10Bを介して計測機器30へ送り届けられる。通信装置10Aから通信装置10Bへのデータ要求の伝送は、前述した通信情報Aの示すサブキャリアを用いて行われる。計測機器30は上記該データ要求を受信すると、計測データを返信する。この計測データは通信装置10B、電力線40、および通信装置10Aを介して上位機器20に送り届けられる。通信装置10Bから通信装置10Aへ測定データの伝送も、前述した通信情報Aの示すサブキャリアを用いて行われる。このようにして、計測機器30による計測結果を示す計測データが上位機器20に収集される。
ここで注目すべき点は、通信装置10Aと通信装置10Bとの間の通信(通信リンク確立のための通信、および計測データ収集のための通信)は、何れも、通信装置10Bから通信装置10Aに送信された通信情報(本動作例では、通信情報A)の示すサブキャリアを用いて行われ、このサブキャリアはノイズ電圧が最も少ないものとして通信装置10Bの解析部130により特定されたものである、という点である。電力線を介したデータ通信は有線方式のデータ通信の一種であり、無線方式に比較すれば通信環境の変化は小さい。このため、上記サブキャリアを用いた通信を全く行えないといった事態の発生確率は極めて低いと考えられる。また、マルチキャリア通信にて利用可能な信号帯域全体を1つの帯域としてデータ通信を行う場合に比較して、本実施形態によれば、ノイズ電圧を多く含む帯域(本動作例では帯域B)をデータ通信およびデータ通信の開始に先立つ通信リンクの確率に使用しない分だけ当該ノイズ電圧による影響を低減させることができる。
このように、本実施形態によれば、電力線を介したデータ通信において通信開始初期段階から安定した通信を行うことが可能になる。なお、上記実施形態では、データ通信の開始に先立ってデータの送信側である通信装置10Bからその受信側である通信装置10Aにデータ通信に用いるサブキャリアを示す通信情報を送信した。しかし、図4に示すように、通信装置10Aから通信装置10Bへデータ通信に用いるサブキャリアを示す通信情報を送信しても良い。この場合は、図4に示すように通信装置10Bから送信されたACKの受信を契機として、上位機器20へ接続完了を通知する処理を通信装置10Aの通信モジュール110に実行させるようにすれば良い。
(C:変形)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、この実施形態に以下の変形を加えても勿論良い。
(1)上記実施形態では、工場内に構築される電力監視システムへの本発明の適用例を説明したが、本発明の適用対象は電力監視システムに限定されるものではなく、電力線を介してデータ通信を行う送信装置と受信装置とを含んだ通信システムであれば良い。また、本発明の適用対象は工場内に構築される通信システムには限定されず、百貨店などの大規模商業施設やテーマパークなどの他の種類の事業施設内に構築される通信システムであっても良い。前述したように、事業施設内に構築される電力線を介した通信システムにおいては、通信開始初期段階から安定した通信を行えるように充分に配慮する必要があるからである。また、一般家庭内に構築される電力線を介した通信システムにおいても通信開始初期段階から安定した通信を行えることが好ましいことに変わりはないため、この種の通信システムに本発明を適用しても勿論良い。また、上記実施形態では、相手装置との通信に利用するサブキャリアを電力線のノイズ電圧に基づいて特定する(すなわち、ノイズ電圧の最も少ない周波数帯域に対応するサブキャリアを相手装置との通信に用いるサブキャリアとして特定する)場合について説明したが、ノイズ電流に基づいて特定する(すなわち、ノイズ電流の最も少ない周波数帯域に対応するサブキャリアを相手装置との通信に用いるサブキャリアとして特定する)ようにしても勿論良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、この実施形態に以下の変形を加えても勿論良い。
(1)上記実施形態では、工場内に構築される電力監視システムへの本発明の適用例を説明したが、本発明の適用対象は電力監視システムに限定されるものではなく、電力線を介してデータ通信を行う送信装置と受信装置とを含んだ通信システムであれば良い。また、本発明の適用対象は工場内に構築される通信システムには限定されず、百貨店などの大規模商業施設やテーマパークなどの他の種類の事業施設内に構築される通信システムであっても良い。前述したように、事業施設内に構築される電力線を介した通信システムにおいては、通信開始初期段階から安定した通信を行えるように充分に配慮する必要があるからである。また、一般家庭内に構築される電力線を介した通信システムにおいても通信開始初期段階から安定した通信を行えることが好ましいことに変わりはないため、この種の通信システムに本発明を適用しても勿論良い。また、上記実施形態では、相手装置との通信に利用するサブキャリアを電力線のノイズ電圧に基づいて特定する(すなわち、ノイズ電圧の最も少ない周波数帯域に対応するサブキャリアを相手装置との通信に用いるサブキャリアとして特定する)場合について説明したが、ノイズ電流に基づいて特定する(すなわち、ノイズ電流の最も少ない周波数帯域に対応するサブキャリアを相手装置との通信に用いるサブキャリアとして特定する)ようにしても勿論良い。
(2)上記実施形態では、ノイズ電圧の最も少ないサブキャリアとして複数のサブキャリアが特定された場合には、それら複数のサブキャリアのうちの何れかを示す通信情報をメモリ140に書き込む処理を解析部130に実行させた。しかし、それら複数のサブキャリアの各々を示す通信情報をメモリ140に書き込む処理を解析部130に実行させ、それら複数の通信情報のうちの何れかを選択して相手装置へ送信する処理を通信モジュール110に実行させるようにしても良い。例えば、図2に示すようにノイズ電圧の最も少ないサブキャリアとして帯域Aに属するサブキャリアと帯域Cに属するサブキャリアとが特定された場合には、これら2つのサブキャリアの各々を示す通信情報(通信情報Aおよび通信情報C)をメモリ140に書き込む処理を解析部130に実行させるのである。そして、通信モジュール110には、これら通信情報Aおよび通信情報Cのうちの何れかを選択し、当該選択した通信情報の示すサブキャリアに当該選択した通信情報、自装置の識別情報および相手装置の識別情報を重畳させて電力線40に送出する処理を実行させるのである。このような態様によれば、上記第1実施形態と同様の効果が得られることに加えて以下のような効果が得られる。
前述したように、電力線を介したデータ通信は有線方式の通信であり、無線方式に比べれば通信環境の変動は小さいものの、電力線に接続された各種機器の稼働状況によっては全く影響が生じない訳ではない。例えば、解析部130によるメモリ140への通信情報の書き込み後、通信モジュール110による通信情報の送信時点では、その通信情報の示すサブキャリアの属する周波数帯域にノイズ電圧の影響が大きく現れ、当該サブキャリアを用いた通信が不能になっているといったことも起こり得る。また、工場内に構築される通信システムでは、送信装置と受信装置とが数百メートル単位の距離を隔てている場合があり、各装置の設置場所毎にノイズの乗り方が異なっている場合もある。これに対して、本変形例におけるように、ノイズ電圧の最も少ないサブキャリアとして複数のサブキャリアが特定された場合にその各々を示す通信情報をメモリ140に書き込むようにしておけば、トライアルアンドエラー的に好適なサブキャリアを探し出すことが可能になる。
例えば、図5に示すように、通信装置10Bから通信装置10Aに通信情報Aを送信してから所定時間Δtが経過しても、通信装置10AからACKが返信されてこなかったとする。このような場合には、通信情報Aの送信時点から所定時間Δtが経過した時点で、通信装置10Bに通信情報Cを送信させ、ACKが返信されてきたら、以降当該通信情報Cの示すサブキャリアによりデータ通信を行わせる、といった具合である。
(3)上記実施形態では、相手装置へ送信する通信情報をその通信情報の示すサブキャリアに重畳させて電力線40へ送出する処理を通信モジュール110に実行させたが、当該通信情報を当該通信情報の示すサブキャリアを含む複数のサブキャリアに重畳させて電力線40に送出させるようにしても良い。例えば、ノイズ電圧の最も少ないサブキャリアとして複数のサブキャリアが特定された場合には、それら複数のサブキャリアの各々に当該複数のサブキャリアのうちの1つを示す通信情報(相手装置へ送信する通信情報)を重畳させて電力線40に送出させるのである。また、マルチキャリア通信における全てのサブキャリアに上記通信情報を重畳させて電力線40に送出させても良い。このような態様によれば、相手装置による通信情報の受信確度が一層高まると期待される。
(4)上記実施形態では、相手装置との通信に用いるサブキャリアとして、ノイズ電圧の最も少ないサブキャリアを解析部130に特定させたが、ノイズ電圧の少ない順に複数のサブキャリアを解析部130に特定させ、それらサブキャリアの各々を示す通信情報をメモリ140に書き込む処理を解析部130に実行させても良い。この場合は、これら複数の通信情報を上記ノイズ電圧の少ないものから順に1つずつ選択して相手装置へ送信し、相手装置からのACKが返信されてきた場合には、その通信情報の示すサブキャリアを用いて相手装置と通信する処理を通信モジュール110に実行させるようにすれば良い。
(5)上記実施形態では、相手装置との通信に用いるサブキャリアを特定し、その特定結果を示す通信情報をメモリ140に書き込む処理を一定の時間間隔で周期的に解析部130に実行させた。しかし、予め定められたスケジュールにしたがってサブキャリアの特定タイミングが訪れる毎にその時点において計測部120により計測された電圧に基づいてサブキャリアを特定し、その特定結果に応じてメモリ140の格納内容を更新する処理を解析部130に実行させるようにしても良い。例えば、ノイズの発生頻度の高い時間帯ほど上記特定タイミングが短い時間間隔で訪れるように上記スケジュールを事業施設の操業スケジュールに応じて定めておくのである。電力線40へのノイズの伝搬の仕方は事業施設の操業スケジュールにおける時間帯毎に異なると考えられるからである。
このような態様によれば、ノイズの発生頻度の高い時間帯であっても、通信開始初期段階から安定した通信を行うことが可能になると期待される。また、上記特定タイミングの時間間隔を事業施設の操業スケジュールに応じて時間帯毎に異ならせるのではなく、時間帯毎に閾値電圧Vsを異ならせるようにしても良い。例えば、ノイズの発生頻度の高い時間帯については閾値電圧Vsを他の時間帯よりも大きくするといった具合である。このような時間帯についてはある程度のノイズの影響を避けられない一方、閾値電圧Vsが低いままだと、相手装置との通信に使用するサブキャリアが1つも特定されないといった不具合が発生する虞があるからである。なお、工場と商業施設やアミューズメントパークとでは操業スケジュールが異なり、ノイズの発生頻度の高い時間帯も異なると考えられるから、通信システムの構築される事業施設の種類に応じて上記スケジュールをテンプレート化しておいても良い。
(6)上記実施形態では、データの受信側の通信装置である通信装置10Aにも計測部120および解析部130が設けられていた。これは、図4に示すように、通信装置10Aから通信装置10Bへ通信情報を送信する場合があることを考慮したものである。しかし、通信装置10Aが常に受信側の通信装置として機能する場合には、計測部120および解析部130を省略しても良い。受信側の通信装置であれば、マルチキャリア通信における複数のサブキャリアの何れかに、当該複数のサブキャリアの何れかを示す通信情報が重畳されているか否かを判定し、重畳されている場合には当該通信情報の示すサブキャリアを用いてその送信元へ確認応答を返信する処理を通信モジュール110に実行させれば充分だからである。
また、上記実施形態では、相手装置とのデータ通信に使用するサブキャリアを計測部120の計測結果に基づいて特定し、特定したサブキャリアを示す通信情報をメモリ140に書き込む処理を実行する解析部130が通信装置10に設けられていた。しかし、通信装置10の構成から解析部130を省略し、図6に示すように、通信装置10に接続されるデータ処理装置50に当該処理を実行させるようにしても良い。なお、このようなデータ処理装置50の具体例としては、計測機器30に各種パラメータを設定するためのハンディ端末等を用いることが考えられる。このような態様によれば、解析部130を省略できる分だけ通信装置10のコストを低く抑えることができる。
1…通信システム、10,10A,10B…通信装置、20…上位機器、30…計測機器、40…電力線、50…データ処理装置、110…通信モジュール、120…計測部、130…解析部、140…メモリ。
Claims (7)
- 電力線を介したマルチキャリア通信において相手装置へのデータ送信に使用するサブキャリアを示す通信情報が書き込まれるメモリと、
前記メモリに記憶された通信情報の示すサブキャリアを用いて前記電力線を介して相手装置へデータを送信する通信モジュールと、
前記電力線に印加されている電圧または前記電力線を流れる電流を計測する計測部と、を備え、
前記メモリには、前記計測部により計測された電圧または電流を解析してノイズ電圧またはノイズ電流の少ないサブキャリアを特定するデータ処理装置によって当該サブキャリアを示す通信情報が書き込まれ、
前記通信モジュールは、相手装置へのデータ送信に先立って前記メモリに記憶された通信情報の示すサブキャリアまたは当該サブキャリアを含む複数のサブキャリアを用いて当該通信情報を相手装置へ送信し、当該相手装置からの確認応答の受信を契機として当該通信情報の示すサブキャリアを用いて当該相手装置へデータを送信する
ことを特徴とする送信装置。 - 前記メモリには、ノイズ電圧またはノイズ電流の少ない順に複数のサブキャリアの各々を示す通信情報が前記データ処理装置によって書き込まれ、
前記通信モジュールは、前記メモリに記憶されている複数の通信情報のうちの何れかを選択し、当該選択した通信情報の示すサブキャリアまたは当該サブキャリアを含む複数のサブキャリアを用いて当該通信情報を相手装置へ送信する処理を、相手装置から確認応答が返信されてくるまで繰り返し実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の送信装置。 - 前記メモリの格納内容は、予め定められたスケジュールにしたがってサブキャリアの特定タイミングが訪れる毎に、その時点において前記計測部により計測された電圧または電流に基づいて前記データ処理装置によって特定されたサブキャリアを示す通信情報に更新されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の送信装置。
- 電力線を介したマルチキャリア通信により送信されてくるデータを受信する受信装置において、
前記マルチキャリア通信における複数のサブキャリアの何れかに、前記複数のサブキャリアの何れかを示す通信情報が重畳されているか否かを判定し、重畳されている場合には当該通信情報の示すサブキャリアを用いてその送信元へ確認応答を返信する通信モジュールを有する
ことを特徴とする受信装置。 - 各々電力線に接続され、当該電力線を介してマルチキャリア通信を行う送信装置と受信装置とを含み、
前記送信装置は、
前記受信装置へのデータの送信に使用するサブキャリアを示す通信情報が書き込まれるメモリと、
前記メモリに記憶された通信情報の示すサブキャリアを用いて前記受信装置へデータを送信する通信モジュールと、
前記電力線に印加されている電圧または前記電力線を流れる電流を計測する計測部と、を備え、
前記メモリには、
前記計測部により計測された電圧または電流を解析してノイズ電圧またはノイズ電流の少ないサブキャリアを特定するデータ処理装置によって当該サブキャリアを示す通信情報が書き込まれ、
前記通信モジュールは、
前記受信装置へのデータ送信に先立って前記メモリに記憶された通信情報の示すサブキャリアまたは当該サブキャリアを含む複数のサブキャリアを用いて当該通信情報を前記受信装置へ送信し、前記受信装置からの確認応答の受信を契機として当該通信情報の示すサブキャリアを用いて前記受信装置へデータを送信し、
前記受信装置は、
前記複数のサブキャリアの何れかに、前記複数のサブキャリアの何れかを示す通信情報が重畳されているか否かを判定し、重畳されている場合には当該通信情報の示すサブキャリアを用いてその送信元へ確認応答を返信する通信モジュールを有する
ことを特徴とする通信システム。 - コンピュータに、
当該コンピュータに電力を供給する電力線を介したマルチキャリア通信によって相手装置へデータを送信することに先立って、前記電力線における電圧または電流の計測結果に基づいてノイズ電圧またはノイズ電流の少ないサブキャリアとして特定されたサブキャリアを示す通信情報を当該通信情報の示すサブキャリアまたは当該サブキャリアを含む複数のサブキャリアを用いて相手装置へ送信する第1の処理と、
相手装置からの確認応答の受信を契機として前記通信情報の示すサブキャリアを用いて相手装置へデータを送信する第2の処理と、を実行させる
ことを特徴とするプログラム。 - コンピュータに、
電力線を介したマルチキャリア通信における複数のサブキャリアの何れかに、前記複数のサブキャリアの何れかを示す通信情報が重畳されているか否かを判定し、重畳されている場合には当該通信情報の示すサブキャリアを用いてその送信元へ確認応答を返信する処理を実行させる
ことを特徴とするプログラム。
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JP2013151186A JP2015023477A (ja) | 2013-07-20 | 2013-07-20 | 送信装置、受信装置、通信システム、およびプログラム |
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Citations (4)
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2013
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