JP2015023114A - 半導体素子の評価方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このような解析において、何らかの方法で不良箇所を特定することができれば、収束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)による微細加工技術と、高解像度の走査電子顕微鏡(SEM)、透過電子顕微鏡(TEM)技術、及び、エネルギ分散型X線分光(EDX)のような不純物解析技術を用いることで不良箇所を直接観察することができ、不良原因の究明を行うことが可能になる。
一連の技術について各種検討がなされているが、その中でも、不良箇所特定が一番の問題である。
一方、非常に簡単な方法として、デバイス表面にワセリンのような低融点有機材料を薄く塗布して、デバイスを動作させるか、電圧を印加して回路に電流を流すと、不良箇所からの局所的発熱により局所的にワセリンが溶解し、ワセリンが溶解した領域を検知することで不良箇所を特定する方法が考えられる。
このように、被評価素子を載せている載置台を冷却することで、より効率的に被評価素子を冷却することができる。
載置台の温度を上記の温度範囲内に制御することで、不良箇所からの熱を適度に吸収することができ、不良箇所近傍の低融点有機材料のみを溶解させることができる。
載置台の冷却手段としてペルチェ素子を用いることで、簡素な構成で安定して載置台を冷却することができる。
このように、低融点有機材料として、安価で人体に無害なワセリンを好適に用いることができる。
前述のように、特殊な薬液や非常に高価な装置を使用することなく、簡便に不良箇所を特定する方法として、不良箇所からの局所的発熱により局所的にワセリンが溶解した領域を検知することで不良箇所を特定する方法が考えられるが、この方法では、発熱により必要以上に低融点有機材料が溶解し、不良箇所の位置特定の精度が悪くなるという問題があった。
その結果、電圧を印加して不良箇所を特定する工程において、被評価素子を冷却して、不良箇所からの熱を吸収させて低融点有機材料が溶けすぎないようにすることで、低融点有機材料が必要以上に溶解することを防ぐことができ、不良箇所の位置特定の精度を向上させることができることを見出し、本発明をなすに至った。
まず、被評価素子に低融点有機材料を薄く塗布する(図1のステップS11参照)。
具体的には、被評価素子1の表面上に、低融点有機材料4を塗布する。低融点有機材料4として、例えば、安価で人体に無害なワセリンを用いることができる。
具体的には、ステップS12で低融点有機材料4を塗布された被評価素子1を評価装置10の載置台2に載せる。
載置台2は、冷却機構が付いていることが好ましい。また、載置台2は、ペルチェ素子を用いて冷却されることが好ましい。載置台2の冷却手段としてペルチェ素子を用いることで、簡素な構成で安定して載置台2を冷却することができる。
ここで、ペルチェ素子とは、2種類の金属の接合部に電流を流すと一方の金属から他方の金属へ熱が移動するというペルチェ効果を利用した板状の半導体素子である。
具体的には、載置台2に載せた被評価素子1の冷却を開始する。ここで被評価素子1の冷却は、載置台2を冷却することで行うことが好ましい。
載置台2を冷却することで被評価素子1の冷却を行う場合、載置台2は0℃近傍、具体的には、0±3℃で温度制御することが好ましい。
上記の温度範囲であれば、不良箇所から発生する熱の一部を吸収することで低融点有機材料4が溶けすぎないようにすることができるとともに、冷却しすぎて不良箇所からの発熱が全て吸収されてしまい、低融点有機材料4の溶解が起こらず、低融点有機材料4での位置特定が不可能になることを防止することができる。
具体的には、評価装置10の載置台2上に載せた被評価素子1の表面に形成された電極パッドにプローブ針6を当てて、電圧印加装置(例えば、テスタ)5からプローブ針6を介して被評価素子1に電圧を印加する。
具体的には、被評価素子1に電圧を印加した状態で、撮像装置(例えば、カメラ)3により被評価素子1の表面を観察する。撮像装置3によって取得された画像から低融点有機材料4が溶けた領域を検知し、半導体素子の不良箇所を特定する。
このときに、被評価素子1は冷却されているので、不良箇所から発生する熱の一部を吸収することで低融点有機材料4が溶けすぎないようにすることができ、不良箇所の特定を高精度で行うことができる。
試料として、ボロンをドープした抵抗率が10Ω・cmで直径200mmのp型シリコンウェーハを用いた。このウェーハに1000℃のパイロ雰囲気(高純度水蒸気雰囲気)中で300nmの厚さのゲート酸化膜形成を行い、これにリンドープされたポリシリコンを堆積させ、その後フォトリソグラフィー工程、エッチング工程により、ポリシリコンを電極パターンに加工し、MOSキャパシタを作製した。
また、載置台2を冷却することでウェーハの冷却を行い、載置台2の温度が0℃となるように温度制御した。
さらに、電圧の印加については、MOSキャパシタのポリシリコン電極に電圧を0Vから300Vまでステップ状に昇圧した。昇圧速度は1V/secとし、1Vステップで300Vまで昇圧した。
電圧印加後に、酸化膜が破壊された箇所の特定を試みた。その結果を図3に示す。
図3に示すように破壊箇所が非常にピンポイントで観察されていることがわかる。
実施例と同様にしてMOSキャパシタを作製した。
MOSキャパシタが形成されたウェーハについて、実施例と同様にして不良箇所の特定を行った。ただし、ウェーハの冷却は行わずに、載置台2の温度は室温とした。
電圧印加後に、酸化膜が破壊された箇所の特定を試みた。その結果を図4に示す。
図4に示すように破壊箇所からの発熱量が大きすぎてワセリンが広範囲で溶解してしまい(図4の円内の領域を参照)、破壊箇所の特定の精度が悪くなっていることがわかる。
4…低融点有機材料(ワセリン)、 5…電圧印加装置(テスタ)、
6…プローブ針、 10…評価装置。
Claims (5)
- 半導体素子に電圧を印加し、不良箇所からの発熱を検知することで不良箇所を特定する半導体素子の評価方法であって、
被評価素子に低融点有機材料を塗布する工程と、
前記被評価素子を載置台に載せる工程と、
前記被評価素子に電圧を印加し、不良箇所からの発熱により前記低融点有機材料が溶けた領域を検知することで、不良箇所を特定する工程と
を有し、
前記不良箇所を特定する工程において、前記被評価素子を冷却することを特徴とする半導体素子の評価方法。 - 前記載置台を冷却することで、前記被評価素子を冷却することを特徴とする半導体素子の評価方法。
- 前記載置台の温度が0±3℃となるように前記載置台を冷却することを特徴とする請求項2に記載の半導体素子の評価方法。
- ペルチェ素子を用いて前記載置台を冷却することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の半導体素子の評価方法。
- 前記低融点有機材料として、ワセリンを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の半導体素子の評価方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015046532A (ja) * | 2013-08-29 | 2015-03-12 | 信越半導体株式会社 | 半導体素子の評価方法 |
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2013
- 2013-07-18 JP JP2013149300A patent/JP2015023114A/ja active Pending
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