JP2015022413A - 現金処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】紙幣カセット部(媒体収納部)の装着の際に、紙幣カセット部に実際に収納されている紙幣金種と、設定されている金種とを簡単な方法で確認できる。【解決手段】本発明は、複数の媒体収納部を有して所定の現金処理を行う現金処理装置において、表示手段と、少なくとも、予め設定された、各媒体収納部に収納される媒体種類を示す設定情報を記憶する記憶手段と、各媒体収納部の交換又は各媒体収納部への媒体の装填がなされたときに、交換後又は装填後の各媒体収納部に収納されている媒体種類を確認する収納媒体管理手段と、少なくとも、記憶手段に記憶される各媒体収納部の媒体種類と、収納媒体管理手段により確認された各媒体収納部の確認結果とを対応付けて表示手段に表示させる表示制御手段とを備えることを特徴とする現金処理装置である。【選択図】 図1

Description

本発明は、現金処理装置に関し、例えば、媒体を収納する複数の媒体収納部を備える現金処理装置に適用し得るものである。
例えば、銀行等の金融機関などに設けられている現金自動預け払い機(ATM:Automatic Teller Machine)は、紙幣を収納する媒体収納部(例えば紙幣カセット部)を備えている。
一般的に、ATMの紙幣カセット部は、入金専用、出金専用、入金された紙幣を収納し、その後の出金時に収納している紙幣を出金する入出金用(以下、還流型リサイクル用と呼ぶ。)などのように用途に応じたものがある。また、1種類の金種のみの紙幣を収納するものもあれば、複数種類の金種の紙幣を収納するものもある。
このように、紙幣カセット部の用途や取り扱う金種は、それぞれのATMの運用に合わせて設定できるようになっている。金融機関や警備会社等の係員は、その設定に合わせて、紙幣カセット部の交換や紙幣カセット部への紙幣の装填を行っている。
例えば、入金専用又は還流型リサイクル用の紙幣カセット部が紙幣フル(満杯)になった場合、係員は空の紙幣カセット部への交換等を行う。また、出金専用の紙幣カセット部が空になった場合、紙幣が装填された紙幣カセット部に交換又は空になった紙幣カセット部に紙幣を装填する等の作業を行っている。
上記のような紙幣カセット部の作業後、係員は、ATMの精査画面等のような係員向けの画面で紙幣カセット部毎の枚数を確定させる。通常、紙幣カセット部の用途や金種は、1度設定されると運用が変わらない限り変更されない。一方、紙幣カセット部の交換や紙幣カセット部への紙幣装填の作業と、その後の紙幣枚数の確定作業は繰り返し行われる。
特開平11−16022号公報
上述した従来のようにして紙幣カセット部の交換等を行う場合、適切なカセット装着部に紙幣カセット部を装着する必要がある。
しかし、係員が間違えて別のカセット装着部に紙幣カセット部を装着してしまったり、又は、係員が紙幣カセット部に装填する紙幣の金種を間違えてしまったりすることが生じ得る。
このような場合、事前に設定した紙幣カセット部の金種と、実際に紙幣カセット部に収納されている金種とが不一致となり、そのことに係員が気付かないまま現金処理装置の取引運用を開始してしまい、出金や入金ができなくなる問題があった。
そのため、媒体収納部の交換や媒体収納部への媒体の装填等の際、媒体収納部に実際に収納されている紙幣金種と、設定されている金種とを簡単な方法で確認することができる現金処理装置が求められている。
かかる課題を解決するため、本発明は、複数の媒体収納部を有して所定の現金処理を行う現金処理装置において、(1)表示手段と、(2)少なくとも、予め設定された、各媒体収納部に収納される媒体種類を示す設定情報を記憶する記憶手段と、(3)各媒体収納部の交換又は各媒体収納部への媒体の装填がなされたときに、交換後又は装填後の各媒体収納部に収納されている媒体種類を確認する収納媒体管理手段と、(4)少なくとも、記憶手段に記憶される各媒体収納部の媒体種類と、収納媒体管理手段により確認された各媒体収納部の確認結果とを対応付けて表示手段に表示させる表示制御手段とを備えることを特徴とする現金処理装置である。
本発明によれば、媒体収納部の交換や媒体収納部への媒体の装填等の際、媒体収納部に実際に収納されている紙幣金種と、設定されている金種とを簡単な方法で確認することができる。
第1の実施形態に係る現金処理装置の制御系の構成を示す構成図である。 第1の実施形態に係る現金処理装置の外観構成を示す外観構成図である。 第1の実施形態の現金処理装置内部における搬送路を説明する説明図である。 第1の実施形態の現金処理装置における紙幣カセット部に収納する紙幣の確定処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る精査画面の一例を説明する説明図である。 第1の実施形態に係る各紙幣カセット部の収納紙幣の認識結果を含む画面の一例を示す画面図である。 第2の実施形態に係る現金処理装置内部における紙幣の搬送路及び紙幣カセット部の内部構造を示す構成図である。 第2の実施形態に係る現金処理装置の制御系の構成を示す構成図である。 第2の実施形態の現金処理装置における紙幣カセット部に収納する紙幣の確定処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る各紙幣カセット部内部のカメラ画像を含む画面の一例を示す画面図である。
(A)第1の実施形態
以下では、本発明の現金処理装置の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
第1の実施形態は、銀行等の金融機関などに設けられる、複数の媒体収納部を有する現金自動預け払い機(ATM)に本発明を適用する実施形態を例示する。なお、媒体収納部は、脱着可能であって媒体を収納するものであり、以下では、媒体収納部の一例として紙幣カセット部を例示する。また、媒体は、現金処理装置内で処理されるものであり、例えば紙幣や硬貨を含む貨幣等であり、特に紙幣を適用することができる。
(A−1)第1の実施形態の構成
図2は、第1の実施形態に係る現金処理装置の外観構成を示す外観構成図である。図2において、第1の実施形態の現金処理装置1Aは、入出金部51、カード入出口52、通帳入出口53、操作表示部54を有する。
入出金部51は、投入された紙幣を受け入れたり、又は出金に係る紙幣を送り出したりするものである。入出金部51は、例えば、紙幣を収納する収納部(バケット)と開閉可能な開閉体とを有するバケットタイプのものを用いることができる。第1の実施形態では、入出金部51がバケットタイプである場合を例示する。
入出金部51は、紙幣入金の際、開閉体を開き、顧客により投入される紙幣を受け入れ、その後開閉体を閉じる。そして、入出金部51は、投入された紙幣を現金処理装置1A内の搬送路に送り出す。また、紙幣を出金する際、入出金部51は、現金処理装置1Aの搬送路からの紙幣が入出金部51のバケットに送られた後、入出金部51は開閉体を開放する。
カード入出口52は、顧客により挿入されるキャッシュカードを受け入れたり又は顧客に返却するキャッシュカードを出力したりするものである。
通帳入出口53は、顧客により挿入される通帳を受け入れたり又は顧客に返却する通帳を出力したりするものである。
操作表示部54は、例えば、顧客による入力を受け付けたり、取引種類の選択メニュー画面、各取引の操作画面、取引内容の確認画面、紙幣カセット部56−1〜56−4(図3参照)の用途や金種を設定する設定画面、係員向けの精査画面等を表示したり、顧客の入力情報を表示したりするものである。第1の実施形態では、操作表示部54がタッチパネル方式の操作表示部を適用する場合を例示する。なお、操作表示部54は、操作部と表示部とが一体となったタッチパネル方式のものに限らず、操作部と表示部とがそれぞれ物理的に別の構成のものであってもよい。
図1は、第1の実施形態に係る現金処理装置1Aの制御系の構成を示す構成図である。
図1において、第1の実施形態の現金処理装置1Aは、制御部10A、操作表示制御部14、カード機構制御部15、通帳機構制御部16、搬送機構制御部17、紙幣認識部19を有する。
制御部10Aは、現金処理装置1Aの全体機能を司るものである。制御部10Aは、例えば、CPU、ROM、RAM、EEPROM、入出力インタフェース部等を有するものである。制御部10Aは、例えば、CPUがROMに記憶される処理プログラムを実行することにより、現金処理装置1Aの機能を実現するものである。なお、処理プログラムは、インストールにより構築することができ、その場合でも機能的には図1に示すことができる。
図1では、制御部10Aが実行する主な機能部を示している。図1に示すように、制御部10Aは、取引処理部110、カセット管理部120A、記憶部130を有する。
取引処理部110は、現金処理装置1Aにおける入金取引や出金取引を行うものである。出金取引は、顧客に対して現金を支払う取引であり、例えば、引き出し取引等がある。入金取引は、顧客から受け取った現金を入金する取引であり、例えば、預け入れ取引や振り込み取引等がある。取引処理部110は、操作表示部54を介して、顧客が希望する取引種別の入力情報を受け取ると、その取引種別に応じた手順で取引処理を実行し、図示しない通信部を介してセンタとの間で取引情報を授受して取引を完了させる。また、取引処理部110は、完了した各種取引に関する取引情報を記憶部130に記憶するものである。
カセット管理部120Aは、現金処理装置1A内の各紙幣カセット部56−1〜56−4(図3参照)の状態を管理するものである。カセット管理部120Aは、各紙幣カセット部56−1〜56−4に割り当てる用途や収納させる紙幣の金種等の設定情報を管理する。各紙幣カセット部56−1〜56−4の用途及び金種は、予め設定情報として設定するようにしても良いし、又は、専用画面を通じて入力された設定情報を登録又は変更できるようにしても良い。また、カセット管理部120Aは、紙幣カセット部56−1〜56−4のそれぞれに収納される紙幣の収納量(収納枚数)を設定するようにしても良い。
また、カセット管理部120Aは、紙幣カセット部56−1〜56−4に設けられている紙幣の収納量(収納枚数)を検知するセンサ群を通じて、各紙幣カセット部56−1〜56−4が満杯になったか又は空になったかを管理する。例えば、入金用又は還流型リサイクル用の紙幣カセット部が満杯になった場合、また例えば、出金用の紙幣カセット部56−1〜56−4が空になった場合には、カセット管理部120Aは、当該紙幣カセット部が空になった旨を通報するようにしても良い。これにより、紙幣カセット部56−1〜56−4の交換、若しくは、空になった紙幣カセット部56−1〜56−4への紙幣の装填を係員に促すことができる。
さらに、紙幣カセット部56−1〜56−4の交換若しくは紙幣カセット部56−1〜56−4への紙幣の装填がなされると、カセット管理部120Aは、各紙幣カセット部56−1〜56−4に収納される紙幣の枚数を確定する。各紙幣カセット部56−1〜56−4の収納紙幣の枚数確定方法は、既存の方法を広く適用することができる。例えば、精査画面を通じて、紙幣カセット部56−1〜56−4毎に、係員により入力された枚数をもって紙幣枚数を確定しても良い。また例えば、係員が入出金部51に多数の紙幣を投入して紙幣カセット部56−1〜56−4に装填する場合には、投入された紙幣が紙幣認識部19を通過し、紙幣認識部19が計数した枚数を、カセット管理部120Aが精査画面に表示した上で、係員が紙幣の枚数を確認することで確定するようにしても良い。
また、カセット管理部120Aは、精査画面を通じて、各紙幣カセット部56−1〜56−4の紙幣枚数の確定を行う際、各紙幣カセット部56−1〜56−4に収納されている紙幣を繰り出し、紙幣認識部19に紙幣を搬送させて紙幣の金種を認識させる。カセット管理部120Aは、紙幣認識部19の認識結果を、各紙幣カセット部56−1〜56−4に設定されている金種と併せて精査画面に表示する。これにより、係員は、実際に各紙幣カセット部56−1〜56−4に収納されている紙幣の金種と設定されている金種とを確認することができるため、収納する紙幣の間違いをなくすことができる。
図1に示すように、カセット管理部120Aは、設定情報登録部121、収納状態管理部122、収納紙幣確認部123、認識結果取得部124、表示制御部125を有する。
設定情報登録部121は、各紙幣カセット部56−1〜56−4の用途や収納紙幣の金種等を設定するものである。設定情報は、各紙幣カセット部56−1〜56−4の、用途、金種、確定枚数、収納枚数の上限値又は下限値等を含む情報である。用途は、上述したように入金専用、出金専用、還流型リサイクル用等の種別である。金種は、媒体の種類であり、例えば日本円の場合、一万円券、五千円券、千円券等の金種である。1台の紙幣カセット部56−1〜56−4に割り当てる金種は1種類であっても良いし、又は2種類以上であっても良い。例えば、入金専用の紙幣カセット部の場合、複数種類の金種の紙幣を収納可能としても良い。
収納枚数の上限値又は下限値は、満杯になった又は空になった紙幣カセット部56−1〜56−4の交換を告げるための値である。上限値又は下限値は、1個の値であっても良いし、満杯又は空とみなす前の値(例えば、プレフル状態又はプレ空状態を示す値等)を含めて複数個の値であっても良い。
収納状態管理部122は、各紙幣カセット56−1〜56−4の収納状態を管理するものである。収納状態管理部122は、各紙幣カセット部56−1〜56−4に設けられているセンサ群からのセンサ信号と設定情報とを比較して、紙幣を収納する各紙幣カセット部56−1〜56−4が満杯状態であるか又は空状態等であるかを判断し、満杯又は空状態等を検知したときに、収納状態管理部122はその旨を係員等に知らせるものである。また、紙幣カセット部56−1〜56−4の状態を係員に知らせる方法は、種々の方法を適用することができ、例えば、満杯又は空の旨を告げる警報表示部(例えば、LEDランプ等)を点灯又は点滅させるようにしたり、係員向けの画面上で警告メッセージを表示させたりする等の方法を適用することができる。
収納紙幣確認部123は、紙幣カセット部56−1〜56−4に収納されている紙幣を確定する際、紙幣カセット部56−1〜56−4に収納されている紙幣の金種を確認するものである。例えば、紙幣カセット部56−1〜56−4を交換する場合や、空状態となった紙幣カセット部56−1〜56−4に紙幣を装填する場合等のように、紙幣カセット部56−1〜56−4自体の交換や紙幣カセット部56−1〜56−4に紙幣を装填する場合に、紙幣カセット部56−1〜56−4に実際に収納されている紙幣を確認する。
収納紙幣確認部123による紙幣カセット部56−1〜56−4に収納されている紙幣の金種の確認方法は、例えば、紙幣カセット部56−1〜56−4に収納されている最上位にある1枚の紙幣や、又は複数枚の紙幣を1枚ずつ繰り出して、紙幣認識部19に搬送させて各紙幣の金種を認識する方法を適用することができる。
交換等がなされた紙幣カセット部56−1〜56−4に実際に収納されている紙幣を繰り出して、紙幣認識部19により金種判定をさせることにより、実際の収納紙幣の金種を判断することができる。これにより、交換する紙幣カセット部56−1〜56−4が間違ってセットされたり、入出金部51から投入された紙幣が誤って別の紙幣カセット部に装填されたりした場合でも、交換後若しくは装填後、実際の収納紙幣の金種を確認することができる。
認識結果取得部124は、交換された紙幣カセット部56−1〜56−4に収納されている紙幣の金種の認識結果を、紙幣認識部19から取得するものである。
表示制御部125は、各紙幣カセット部56−1〜56−4に設定されている用途及び金種と、認識結果取得部124が取得した認識結果とを含む情報を精査画面として操作表示部54に表示するものである。
記憶部130は、制御部10Aが実行する処理プログラム、操作表示部54に表示させる画面情報、取引処理部110が行なった取引情報、各紙幣カセット部56−1〜56−4の設定情報等を記憶するものである。
操作表示制御部14は、制御部10Aの制御の下、操作表示部54に表示させる表示画面の表示動作や入力動作等を制御するものである。つまり、操作表示制御部14は、制御部10Aからの画面情報に基づいて、操作表示部54に画面表示させたり、又操作表示部54から入力された情報を制御部121に与えたりするものである。
カード機構制御部15は、制御部10Aの制御の下、カード入出口52からキャッシュカードを取り込んだり又は排出したりするものである。また、カード機構制御部15は、カード入出口52から挿入されたキャッシュカードの格納部(例えば、磁気格納部やICチップ等)に格納されているカード情報を読み取り、そのカード情報を制御部10Aに与える。
通帳機構制御部16は、制御部10Aの制御の下、通帳入出口53から通帳を取り込んだり又は排出したりするものである。また、通帳機構制御部16は、通帳入出口53から挿入された通帳の格納部(例えば、磁気データ格納部やICチップ等)に格納されている通帳情報(例えば、磁気ストライプデータ)を読み取り、その通帳情報を制御部10Aに与えるものである。
搬送機構制御部17は、制御部10Aの制御の下、紙幣を搬送する搬送機構171の搬送動作を制御するものである。
搬送機構171は、搬送機構制御部17の制御を受けて、紙幣を搬送するものである。搬送機構171は、例えば、ローラ、ローラ駆動機構(例えばモータ等)、ソレノイドなどを有して構成される。
紙幣認識部19は、制御部10Aの制御の下と、出金に係る紙幣又は入金に係る紙幣を1枚ずつ取り込み、紙幣の金種判定や、真偽判定(紙幣が正常な紙幣であるか又は偽造券であるか)、正損判定、計数処理等を行うものである。紙幣認識部19は鑑別部とも呼ばれる。紙幣認識部19は、既存の判別方法を広く適用することができる。
図3は、第1の実施形態の現金処理装置1A内部における搬送路を説明する説明図である。
図3において、現金処理装置1Aは、入出金部51、紙幣認識部19、一時保留部としての一時保管部55、複数個(図3では4個)の紙幣カセット部56−1〜56−4、搬送路57を有する。
ここで、入金取引又は出金取引の際の紙幣の搬送経路を説明する。入金取引の際、入出金部51に投入された紙幣は、1枚ずつ紙幣認識部19に搬送されて鑑別処理等が行なわれ、紙幣認識部19を通過した紙幣は一時保管部55に搬送されて一時的に保管される。全ての紙幣が一時保管部55に搬送され、入金取引が完了した後、一時保管部55に保管されている紙幣は、1枚ずつ紙幣認識部19を通過し、紙幣認識部19の認識結果に基づいて、対応する金種毎の紙幣カセット部56−1〜56−4に搬送される。
出金取引の際、入力された出金情報に基づいて、出金紙幣の金種の紙幣カセット部56−1〜56−4から、指定された枚数の紙幣が1枚ずつ繰り出される。繰り出された紙幣は、紙幣認識部19に搬送されて鑑別処理等が行われて、一時保管部55に保管される。出金すべき全ての金種の紙幣が指定された枚数だけ繰り出されると、一時保管部55に保管されている紙幣は、入出金部51に搬送される。
一時保管部55は、紙幣を一時的に保管するものである。一時保管部55は、上述したように、入金取引の際又は出金取引の際、紙幣を一時的に保管する。
また、一時保管部55は、紙幣カセット部56−1〜56−4の交換又は紙幣カセット部56−1〜56−4に紙幣の装填等がなされたときに、交換又は装填された紙幣カセット部56−1〜56−4から繰り出されて紙幣認識部19を通過した紙幣を一時的保管するものである。なお、一時的に保管された紙幣は、紙幣認識部19を介して、各紙幣カセット部56−1〜56−4に搬送される。
紙幣カセット部56−1〜56−4はそれぞれ、出金に係る紙幣や入金に係る紙幣を収納するものである。紙幣カセット部56−1〜56−4は、紙幣を収納する媒体収納部であり、出金専用の媒体収納部として予め紙幣が収納されているカセットや、入金専用の媒体収納部として紙幣が収納されていない空のカセットであっても良い。また、紙幣カセット部56−1〜56−4は、入金時には入金された紙幣を収納し、出金時には収納されている紙幣を繰り出して出金用の紙幣とする還流型リサイクル機能を有する媒体収納部であっても良い。
紙幣カセット部56−1〜56−4は、それぞれ予め用途や収納する紙幣の金種が決められている。なお、第1の実施形態では、全ての紙幣カセット部56−1〜56−4が還流型リサイクル機能を有する媒体収納部を用いるものとし、還流型リサイクル機能を有する紙幣カセット部56−1〜56−4のそれぞれに対して入金専用、出金専用、還流型リサイクル用のいずれかの用途と金種を設定する場合を例示する。第1の実施形態では、紙幣カセット部56−1〜56−4が4台の場合を例示するが、紙幣カセット部の数は特に限定されるものではない。
搬送路57は、入出金部51、紙幣認識部19、一時保管部55、紙幣カセット部56−1〜56−4の間で紙幣を相互に搬送する搬送経路である。搬送路57の搬送方向や搬送先は、搬送機構171の動作により決定される。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態の現金処理装置1Aにおける紙幣カセット部56−1〜56−4に収納する紙幣を確定する際の処理の動作を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図4は、第1の実施形態の現金処理装置1Aにおける紙幣カセット部56−1〜56−4に収納する紙幣の確定処理を示すフローチャートである。
現金処理装置1Aにおいて、入金専用又は還流型リサイクル用の紙幣カセット部56−1〜56−4の紙幣が満杯になった場合、係員は紙幣カセット部56−1〜56−4の交換を行う。また、出金専用の紙幣カセット部56−1〜56−4が空になった場合、係員は、入出金部51から投入した紙幣を紙幣カセット部56−1〜56−4に装填したり若しくは紙幣カセット部56−1〜56−4を交換したりする。
紙幣カセット部56−1〜56−4の交換等の後、係員は、紙幣カセット部56−1〜56−4に収納される紙幣の枚数を確定させるため、操作表示部54に精査画面を表示させる(S101)。なお、紙幣カセット部56−1〜56−4の紙幣枚数を確定させる操作画面は、係員の専用画面に含まれていればよく、この実施形態の場合には、精査画面に含まれているものとする。
図5は、第1の実施形態に係る精査画面の一例を説明する説明図である。図5に示すように、精査画面500は、現金処理装置1Aにおいて係員が選択する各種選択ボタン504と、「確認」ボタン502、「取消」ボタン503を有する。各種選択ボタン504のうち、紙幣カセット部56−1〜56−4の紙幣枚数を設定する「紙幣カセット枚数設定」ボタン501がある。
紙幣カセット部56−1〜56−4の交換等を行った後、係員は図5の精査画面500において「紙幣カセット枚数設定」ボタン501を選択した後、「確認」ボタン502を押下する。これにより、現金処理装置1Aにおいて紙幣カセット部56−1〜56−4の紙幣枚数の確定処理が開始する。
紙幣カセット部56−1〜56−4の紙幣枚数の確定処理が開始すると、カセット管理部120Aは、紙幣カセット部56−1〜56−4のそれぞれについて順番に紙幣枚数の設定を行う。カセット管理部120Aは、記憶部130に記憶される紙幣カセット部56−1〜56−4に設定情報により、各紙幣カセット部56−1〜56−4に設定されている用途、金種を確認する(S102)。これにより、各紙幣カセット部56−1〜56−4に設定されている用途、金種を表示させることができる。
次に、カセット管理部120Aは、搬送機構制御部17に対して、紙幣カセット部56−1〜56−4のそれぞれに収納させている紙幣を、所定の順番で繰り出し指示を行う。このとき、搬送機構制御部17は、カセット管理部120Aの制御を受けて、各紙幣カセット部56−1〜56−4に収納されている1枚又は複数枚紙幣を繰り出す。そして、搬送機構制御部17は、繰り出した1枚ずつの紙幣を紙幣認識部19に搬送させる(S103)。
紙幣カセット部56−1〜56−4には識別情報(例えばID等)が付与されており、カセット管理部120Aは、紙幣カセット部56−1〜56−4に対して所定の順番で収納紙幣の繰り出し指示を行うようにしても良い。
例えば、紙幣カセット部56−1〜56−4のそれぞれに対して「識別番号:A」、「識別番号:B」、「識別番号:C」、「識別番号:D」が付与されている場合に、「識別番号:A」→「識別番号:B」→「識別番号:C」→「識別番号:D」の順で収納紙幣の繰り出しを指示するようにしても良い。
また例えば、入金専用の紙幣カセット部の場合、紙幣が収納されていない紙幣カセット部がセットされる。そのため、カセット管理部120Aは、設定情報に基づいて、入金専用の紙幣カセット部については収納紙幣の繰り出しを行わないようにしても良い。つまり、カセット管理部120Aは、紙幣カセット部56−1〜56−4の収納紙幣の認識処理を実行しない除外機能を有するようにしても良い。勿論、交換された紙幣カセット部のセット間違えを確認するためには、全ての紙幣カセット部56−1〜56−4の収納紙幣を確認することが必要である。しかし、例えば、入金専用の紙幣カセット部が1個の場合、他の3個の紙幣カセット部の収納紙幣の認識処理を行えば、紙幣カセット部のセット間違えを検出することができるため、入金専用の紙幣カセット部のみを除外するようにしても良い。
紙幣認識部19に搬送された紙幣は、紙幣認識部19により金種が判別される。紙幣認識部19を通過した紙幣は、一時保管部に搬送されて一時的に保留される。
例えば、一保留部55の紙幣は、紙幣認識部19による金種判別がなされた後、繰り出し元の紙幣カセット部56−1〜56−4にそのまま戻されるようにしても良い。これにより、異なる金種の紙幣の混在を防ぐことができる。
また例えば、一時保管部55の紙幣は、各紙幣カセット部56−1〜56−4の紙幣枚数の確定が終了するまで保留され、各紙幣カセット部56−1〜56−4の紙幣枚数の確定後、一時保管部の紙幣は、再度、紙幣認識部19に搬送されて、紙幣認識部19の金種判別結果に基づいて、各紙幣カセット部56−1〜56−4に搬送されるようにしても良い。この場合でも、紙幣カセット部56−1〜56−4が正しく装着された後に、一保留部55の紙幣が金種毎の紙幣カセット部56−1〜56−4に戻されるため、異なる金種の紙幣の混在を防ぐことができる。なお、出金専用の紙幣カセット部56−1〜56−4については、紙幣の繰り出し後、繰り出した紙幣を収納できない場合もあるため、その場合には、繰り出した紙幣を一時保管部55等に保持したままとしても良い。なお、一時的に保持できるのであれば一時保管部55に限定されることなく、別の収納部に保持できるようにしても良い。
紙幣認識部19により金種判別された認識結果は、カセット管理部120Aに通知され、カセット管理部120Aは、各紙幣カセット部56−1〜56−4に実際に収納されている紙幣の金種判別結果を認識することができる(S104)。
ここで、紙幣認識部19に金種判別させる紙幣は1枚(すなわち、各紙幣カセット部56−1〜56−4の最上位に収納されている1枚の紙幣)であっても良い。金種判別させる紙幣を1枚とすることで、紙幣枚数の確定時間を短くすることができるというメリットがある。しかし、金種判別させる紙幣は1枚に限定されることなく、複数枚の紙幣とすることができる。これにより、収納紙幣の金種を確実に認識させることができる。
カセット管理部120Aが紙幣認識部19からの認識結果を取得すると、カセット管理部120Aは、紙幣カセット部56−1〜56−4に実際に収納されている紙幣の認識結果を含む画面を表示し(S105)、係員の操作により各紙幣カセット部56−1〜56−4に収納された紙幣の枚数が入力される(S106)。
全ての紙幣カセット部56−1〜56−4について収納紙幣の認識処理が行なわれ(S107)、係員は、各紙幣カセット部56−1〜56−4の収納紙幣の認識結果を含む画面を通じて、正しく紙幣カセット部56−1〜56−4がセットされたか否かを確認して紙幣枚数を確定する(S108)。
図6は、第1の実施形態に係る各紙幣カセット部56−1〜56−4の収納紙幣の認識結果を含む画面の一例を示す画面図である。
図6に例示する画面510は、紙幣カセット部56−1〜56−4の設定情報を表示する表示部511、「確定」ボタン512、「取消」ボタン513を有する。
表示部511には、各紙幣カセット部56−1〜56−4を装着するカセット装着部の識別情報を示す項目「紙幣カセット」、各紙幣カセット部56−1〜56−4に設定されている用途及び金種を示す項目「用途」及び項目「金種」、紙幣認識部19による認識結果を示す項目「認識結果金種」、各紙幣カセット部56−1〜56−4に収納する紙幣枚数を示す項目「枚数」を有する。
例えば、還流型リサイクル機能を有する紙幣カセット部56−1〜56−4について、紙幣カセット部56−1は「紙幣カセット:A」、紙幣カセット部56−2は「紙幣カセット:B」、紙幣カセット部56−3は「紙幣カセット:C」、「紙幣カセット:D」とする。全ての紙幣カセット部56−1〜56−4は還流型リサイクル機能を有するものとする。
図6の場合、項目「紙幣カセット:A」のカセット装着部に装着される紙幣カセット部56−1〜56−4は、項目「用途」が「リサイクル(還流型リサイクル用)」、項目「金種」が「JPY10000(日本円10000円券)」と設定されているものとする。そして、項目「紙幣カセット:A」のカセット装着部に装着される紙幣カセット部56−1〜56−4が交換された後、当該紙幣カセット部56−1〜56−4から繰り出された紙幣の金種は紙幣認識部19により「JPY10000」と認識され、その認識結果が表示部511の項目「認識結果金種:JPY10000」と表示されている。
また、図6では、項目「紙幣カセット:C」及び項目「紙幣カセット:D」のカセット装着部にセットされる紙幣カセット部56−1〜56−4が間違えて配置された場合を示す。
本来、図6に示すように、項目「紙幣カセット:C」には、項目「用途:出金(出金専用)」、項目「金種:JPY5000(日本円5000円券)」の紙幣カセット部56−1〜56−4がセットされるべきである。また、項目「紙幣カセット:D」には、項目「用途:入金(入金専用)」、項目「金種:複数」の紙幣カセット部56−1〜56−4がセットされるべきである。
しかし、項目「紙幣カセット:C」のカセット装着部には、入金専用の空の紙幣カセット部56−1〜56−4がセットされたため、当該紙幣カセット部から紙幣の繰り出しが行われず、紙幣認識部19による金種判別が行われなかった。そのため、その認識結果が表示部511の項目「認識結果金種:不明」と表示されている。
一方、項目「紙幣カセット:D」のカセット装着部にセットされた紙幣カセット部56−1〜56−4から繰り出された紙幣の金種は紙幣認識部19により「JPY5000」と認識され、その認識結果が表示部511の項目「認識結果金種:JPY5000」と表示されている。
項目「紙幣カセット:D」の項目「金種:複数」となっているのは、入金専用の紙幣カセット部56−1〜56−4が装着されるため、特定の金種に限定されるものではなく、複数種類の金種を収納するということを示す。
従って、「認識結果金種:JPY5000」であっても問題は生じないが、項目「紙幣カセット:C」との関係で、若しくは、項目「紙幣カセット:D」の項目「用途:入金」との関係で、係員は、項目「紙幣カセット:C」及び項目「紙幣カセット:D」のカセット装着部にセットされる紙幣カセット部56−1〜56−4が間違えてセットされていることを、図6の画面を見て認識することができる。
なお、カセット管理部120Aは、図6の画面510において、項目「金種」と項目「認識結果金種」とを比較し、内容が異なる場合には、所定のエラー表示を行うようにしても良い。例えば、図6の画面510上に、エラーメッセージをポップアップ表示するようにしても良い。また例えば、図6の画面510において、エラーが生じた項目「紙幣カセット:C」及び項目「紙幣カセット:D」のセル部分や列を赤色等で表示したり点滅させたりする等しても良い。
なお、正しく紙幣カセット部56−1〜56−4がセットされていない場合には、係員が紙幣カセット部56−1〜56−4を正しくセットし直した後、再度、係員は各紙幣カセット部56−1〜56−4の紙幣枚数の確定処理を行う。
(A−3)第1の実施形態の効果
以上のように、第1の実施形態によれば、紙幣カセット部の交換後、紙幣カセット部に実際に収納されている紙幣の「認識結果金種」を、少なくとも紙幣カセット部に設定されている「金種」と並べて表示することにより、係員が、枚数を入力及び確定する前に、これらの表示を比較し、紙幣カセット部の装着間違い、若しくは、紙幣カセット部への紙幣装填間違いを容易に発見可能となることができる。
(B)第2の実施形態
以下では、本発明の現金処理装置の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
第2の実施形態は、銀行等の金融機関などに設けられる現金自動預け払い機(ATM)に本発明を適用する実施形態を例示する。
(B−1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態に係る現金処理装置1Bの外観構成は、第1の実施形態と同様のものとすることができるため、第2の実施形態においても図2を用いて説明する。
図7は、第2の実施形態に係る現金処理装置1B内部における紙幣の搬送路及び紙幣カセット部の内部構造を示す構成図である。図7において、第1の実施形態と同一又は対応する構成要素については第1の実施形態と同一の符号を付している。
図7において、現金処理装置1Bは、入出金部51、紙幣認識部19、一時保管部55、複数個(図3では4個)の紙幣カセット部56−1〜56−4、搬送路57、カメラ58−1〜58−4を有する。第2の実施形態の現金処理装置1Bは、第1の実施形態の構成に加えて、各紙幣カセット部56−1〜56−4がそれぞれの内部を撮像するカメラ58−1〜58−4を有する。
カメラ58−1〜58−4は、後述する制御部10Bの制御により、紙幣カセット部56−1〜56−4の内部を撮像し、その撮像した画像を制御部10Bに与えるものである。つまり、制御部10Bの制御を受けて、カメラ58−1〜58−4が、紙幣カセット部56−1〜56−4内部を撮像することにより、紙幣が収納されている場合には、収納されている紙幣をカメラ画像として映し出すことができる。一方、紙幣が収納されていない場合でも、カメラ58−1〜58−4が紙幣カセット部56−1〜56−4の内部を撮像することにより、カメラ画像は紙幣が収納されていないことを映し出すことができる。
カメラ58−1〜58−4は、紙幣カセット部56−1〜56−4の内部、すなわち収納されている最上位の紙幣の金種や紙幣が収納されていないことを撮像できるように、紙幣カセット部56−1〜56−4の上方から下方に向けて撮像できる位置に設けられていることが望ましい。例えば、カメラ58−1〜58−4は現金処理装置1Bのカセット装着部に設けられており、装着された紙幣カセット部56−1〜56−4の内部をカメラ58−1〜58−4が上方から撮像できるようにしても良い。
また、カメラ58−1〜58−4は、紙幣カセット部56−1〜56−4の脱着装着の際に障害とならないようにするため、例えばCCDカメラ等のような小型の撮像装置であることが望ましい。さらに、カメラ54−1〜58−4は、動画像を撮像できるものであっても良いし、又は静止画像を撮像するものであっても良い。
図8は、第2の実施形態に係る現金処理装置1Bの制御系の構成を示す構成図である。図8においても、第1の実施形態と同一又は対応する構成要素について、第1の実施形態と同一の番号を付している。
図8において、第2の実施形態の現金処理装置1Bは、制御部10B、操作表示制御部14、カード機構制御部15、通帳機構制御部16、搬送機構制御部17、紙幣認識部19、カメラ58−1〜58−4を有する。
図8において、第2の実施形態は、制御部10Bのカセット管理部120Bの機能が、第1の実施形態と異なる。すなわち、カセット管理部120Bは、図8に示すように、収納情報設定部121、収納状態管理部122、カメラ撮像制御部221、カメラ画像取得部222、表示制御部223を有する。
カメラ撮像制御部221は、紙幣カセット部56−1〜56−4の紙幣枚数の確定を行う際に、カメラ58−1〜58−4に対して撮像開始を指示して、各紙幣カセット部56−1〜56−4内部を撮像させるものである。
カメラ画像取得部222は、カメラ撮像制御部221の制御により撮像開始したカメラ58−1〜58−4から各紙幣カセット部56−1〜56−4内部のカメラ画像を取得するものである。
表示制御部223は、カメラ画像取得部222が取得した各紙幣カセット部56−1〜56−4内部のカメラ画像を、各紙幣カセット部の用途、金種と並べた表示画面を表示するものである。これにより、各紙幣カセット部56−1〜56−4に設定する用途、金種と、各紙幣カセット部56−1〜56−4内部のカメラ画像とを並べて表示することができるため、係員が紙幣カセット部56−1〜56−4のセット間違えを認識することができる。
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、第2の実施形態の現金処理装置1Bにおける紙幣カセット部56−1〜56−4に収納する紙幣を確定する際の処理の動作を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図9は、第2の実施形態の現金処理装置1Bにおける紙幣カセット部56−1〜56−4に収納する紙幣の確定処理を示すフローチャートである。
紙幣カセット部56−1〜56−4の交換等の後、係員は、紙幣カセット部56−1〜56−4に収納される紙幣の枚数を確定させるため、操作表示部54に精査画面を表示させる(S201)。精査画面の一例として、第1の実施形態の図5の画面を例示することができる。
紙幣カセット部56−1〜56−4の交換等を行った後、係員は図5の精査画面500において「紙幣カセット枚数設定」ボタン501を選択した後、「確認」ボタン502が押下されて、紙幣カセット部56−1〜56−4の紙幣枚数の確定処理が開始する。
紙幣カセット部56−1〜56−4の紙幣枚数の確定処理が開始すると、カセット管理部120Bは、紙幣カセット部56−1〜56−4のそれぞれについて順番に紙幣枚数の設定を行う。カセット管理部120Bは、記憶部130に記憶される紙幣カセット部56−1〜56−4に設定情報により、各紙幣カセット部56−1〜56−4に設定されている用途、金種を確認する(S202)。
次に、カセット管理部120Bは、各紙幣カセット部56−1〜56−4のカメラ58−1〜58−4に対して撮像開始を指示する(S203)。カセット管理部120Bは、全てのカメラ58−1〜58−4に対して同時に撮像開始を指示するようにしても良いし、又は所定の順序に従って順番に撮像開始を指示しても良い。
カメラ58−1〜58−4は、カセット管理部120Bの撮像開始の指示を受けて、紙幣カセット部56−1〜56−4の内部の様子を撮像し、そのカメラ画像をカセット管理部120Bに与える。これにより、各紙幣カセット部56−1〜56−4内部を映し出したカメラ画像を取得することができる(S204)。
カセット管理部120Bは、カメラ58−1〜58−4と接続するインタフェースに基づいて、どの紙幣カセット部56−1〜56−4のカメラ画像であるかを判断するようにしても良い。また例えば、カメラ58−1〜58−4が紙幣カセット部56−1〜56−4を装着するカセット装着部の識別番号(例えば「A」等のIDなど)をカメラ画像に付与し、カメラ画像に付与されている識別情報に基づいて、カセット管理部120Bが、どの紙幣カセット部56−1〜56−4のカメラ画像であるかを判断できるようにしても良い。
また、カメラ58−1〜58−4は、動画像であっても良い。その場合、カセット管理部120Bは、カメラ58−1〜58−4が撮像した動画像のうち、任意に抽出した静止画像を撮り出すようにしても良い。このとき、カセット管理部120Bは、撮像開始時から所定時間後の画像を抽出するようにしても良いし、又は動画像の中の複数枚のフレームの中から、例えば輝度や明度等に基づいて高品位の静止画像を選択し、その選択した静止画像を抽出するようにしても良い。
カセット管理部120Bがカメラ58−1〜58−4からカメラ画像を取得すると、カセット管理部120Bは、カメラ画像を含む画面を表示する(S205)。
係員は、各紙幣カセット部56−1〜56−4に収納された紙幣の金種が正しいか否かを確認し、さらに各紙幣カセット部56−1〜56−4の紙幣枚数を入力する(S206)。
係員は、各紙幣カセット部56−1〜56−4が正しくセットされており、紙幣枚数も正しく入力できた場合には紙幣枚数を確定する(S207)。
図10は、第2の実施形態に係る各紙幣カセット部56−1〜56−4内部のカメラ画像を含む画面の一例を示す画面図である。
図10に例示する画面520は、紙幣カセット部56−1〜56−4の設定情報を表示する表示部521、「確定」ボタン522、「取消」ボタン523を有する。
表示部521には、各紙幣カセット部56−1〜56−4を装着するカセット装着部の識別情報を示す項目「紙幣カセット」、各紙幣カセット部56−1〜56−4に設定されている用途及び金種を示す項目「用途」及び項目「金種」、カメラ58−1〜58−4が撮像したカメラ画像を映し出す項目「カメラ画像」、各紙幣カセット部56−1〜56−4に収納する紙幣枚数を示す項目「枚数」を有する。
例えば、還流型リサイクル機能を有する紙幣カセット部56−1〜56−4について、紙幣カセット部56−1は「紙幣カセット:A」、紙幣カセット部56−2は「紙幣カセット:B」、紙幣カセット部56−3は「紙幣カセット:C」、「紙幣カセット:D」とする。全ての紙幣カセット部56−1〜56−4は還流型リサイクル機能を有するものとする。
図10の場合、項目「紙幣カセット:A」のカセット装着部に装着される紙幣カセット部56−1〜56−4は、項目「用途」が「リサイクル(還流型リサイクル用)」、項目「金種」が「JPY10000(日本円10000円券)」と設定されているものとする。そして、項目「紙幣カセット:A」に対応する項目「カメラ画像」には、装着されている紙幣カセット部の内部を撮像したカメラ画像が表示される。このとき、カセット管理部120Bが図10の画面520表示する際、カセット管理部120Bはカメラ58からのカメラ画像の画像サイズの変換処理を行うようにしても良い。
項目「紙幣カセット:A」に対応する項目「カメラ画像」には日本円の10000円券のカメラ画像が表示されているため、紙幣カセット部56−1〜56−4が正しく装着されていることを係員は認識できる。
一方、図10において、項目「紙幣カセット:C」及び項目「紙幣カセット:D」のカセット装着部にセットされる紙幣カセットが間違えて配置された場合を示す。
本来、図10に示すように、項目「紙幣カセット:C」には、項目「用途:出金(出金専用)」、項目「金種:JPY5000(日本円5000円券)」の紙幣カセット部56−1〜56−4がセットされるべきであり、項目「紙幣カセット:D」には、項目「用途:入金(入金専用)」、項目「金種:複数」の紙幣カセット部56−1〜56−4がセットされるべきである。
しかし、項目「紙幣カセット:C」に対応する項目「カメラ画像」には、日本円の5000円券のカメラ画像が表示されていない。これは、空の紙幣カセット部56−1〜56−4が装着されているため、紙幣のカメラ画像が表示されていないと判断できる。
一方、項目「紙幣カセット:D」に対応する項目「カメラ画像」には、日本円の5000円券のカメラ画像が表示されている。
これにより、係員は、項目「紙幣カセット:C」及び項目「紙幣カセット:D」のカセット装着部にセットされる紙幣カセットが間違えてセットされていることを、図10の画面を見て認識することができる。
なお、正しく紙幣カセット部56−1〜56−4がセットされていない場合には、係員が紙幣カセット部56−1〜56−4を正しくセットし直した後、再度、係員は各紙幣カセット部56−1〜56−4の紙幣枚数の確定処理を行う。
(B−3)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態によれば、紙幣カセット部の交換後、紙幣カセット部に実際に収納されている紙幣の「カメラ画像」を、少なくとも紙幣カセット部に設定されている「金種」と並べて表示することにより、係員が、枚数を入力及び確定する前に、これらの表示を比較し、紙幣カセット部の装着間違い、若しくは、紙幣カセット部への紙幣装填間違いを容易に発見可能となることができる。
(C)他の実施形態
上述した第1及び第2の実施形態においても本発明の種々の変形実施形態を説明したが、本発明は、以下の変形実施形態にも適用することができる。
(C−1)第1の実施形態では、紙幣カセット部の枚数設定(枚数確定)に係る画面において、各紙幣カセット部の設定金種と認識結果金種とを並べて表示する場合を例示した。カセット管理部は、設定金種と認識結果金種とを比較し、認識結果金種が設定金種と異なる場合には、係員に色表示(例えば赤色表示等)やポップアップ表示等のメッセージ表示等を行うようにしても良い。更に、カセット管理部は、警告音等の出力を行うようにしても良い。つまり、係員に対して視覚的な注意喚起だけでなく、聴覚的な注意喚起を促すようにしても良い。
(C−2)第1及び第2の実施形態では、各紙幣カセット部の設定金種と認識結果金種とを並べて画面表示する際、設定された用途及び金種を表示する場合を例示した。勿論、各紙幣カセット部に設定された用途を表示することも望まれるが、少なくとも、各紙幣カセット部に設定された金種を表示するものであっても良い。
(C−3)本発明は、第1の実施形態と第2の実施形態とを様々な態様で組み合わせて紙幣カセット部の枚数確認を行うようにしても良い。
例えば、第2の実施形態のように、紙幣カセット部の内部を撮像するカメラを設けておき、第1の実施形態で例示した紙幣カセット部の枚数確認を行うようにしても良い。この場合、入金専用の紙幣カセット部については、紙幣が収納されていないため、紙幣の繰り出しが行われず、金種確認が行われない。しかし、カセット管理部が、図6の項目「用途」を参照して、入金専用の紙幣カセット部については、紙幣の繰り出しに代えて、カメラによる撮像を指示するにしても良い。これにより、紙幣が収納されている紙幣カセット部については紙幣認識部の認識結果を表示させ、紙幣が収納されていない紙幣カセット部(入金専用の紙幣カセット部)については、カメラ画像を表示させることができる。
1A及び1B…現金処理装置、56−1〜56−4…紙幣カセット部、
17…搬送機構制御部、171…搬送機構、19…紙幣認識部、
58−1〜58−4…カメラ、54…操作表示部、14…操作表示制御部、
10A及び10B…制御部、120A及び120B…カセット管理部、
121…収納情報設定部、122…収納状態管理部、123…収納紙幣確認部、
124…認識結果取得部、125…表示制御部、221…カメラ撮像制御部、
222…カメラ画像取得部、223…表示制御部。

Claims (7)

  1. 複数の媒体収納部を有して所定の現金処理を行う現金処理装置において、
    表示手段と、
    少なくとも、予め設定された、上記各媒体収納部に収納される媒体種類を示す設定情報を記憶する記憶手段と、
    上記各媒体収納部の交換又は上記各媒体収納部への媒体の装填がなされたときに、交換後又は装填後の上記各媒体収納部に収納されている媒体種類を確認する収納媒体管理手段と、
    少なくとも、上記記憶手段に記憶される上記各媒体収納部の媒体種類と、上記収納媒体管理手段により確認された上記各媒体収納部の確認結果とを対応付けて上記表示手段に表示させる表示制御手段と
    を備えることを特徴とする現金処理装置。
  2. 入力された媒体の種類を認識する媒体認識手段を備え、
    上記収納媒体管理手段が、交換後又は装填後の上記各媒体収納部の収納媒体を上記媒体認識手段に与えて、上記各媒体収納部の収納媒体の媒体種類を認識するものであり、
    上記表示制御手段が、上記記憶手段に記憶される上記各媒体収納部の媒体種類と、上記媒体認識手段により認識された上記各媒体収納部の媒体種類とを対応付けて表示させるものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の現金処理装置。
  3. 媒体を一時的に保留する一時保留部を備え、
    上記収納媒体管理手段が、交換後又は装填後の上記媒体収納部のうち所定順序で、上記媒体収納部から収納媒体を繰り出して上記媒体認識手段に与えた後、収納媒体を一時保留部に与えるように制御することを特徴とする請求項2に記載の現金処理装置。
  4. 上記収納媒体管理手段が、上記一時保留部の紙幣を繰り出し元の上記各媒体収納部に戻すものであることを特徴とする請求項3に記載の現金処理装置。
  5. 上記収納媒体管理手段が、全ての上記媒体収納部の媒体確定処理が完了した後に、上記一時保留部の紙幣を上記媒体認識手段に与え、上記媒体認識手段の認識結果に基づいて、上記一時保留部の紙幣を上記各媒体収納部に戻すものであることを特徴とする請求項3に記載の現金処理装置。
  6. 上記複数の媒体収納部の内部を撮像する複数の撮像手段を備え、
    上記収納媒体管理手段が、上記複数の撮像手段に対して、交換後又は装填後の上記各媒体収納部の内部を撮像させ、上記撮像手段から撮像画像を取得するものであり、
    上記表示制御手段が、上記記憶手段に記憶される上記各媒体収納部の媒体種類と、上記撮像手段により撮像された上記各媒体収納部の内部の撮像画像とを対応付けて表示させるものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の現金処理装置。
  7. 上記表示制御手段が、上記媒体収納部に収納する媒体の枚数設定画面を表示する際に、上記記憶手段に記憶される上記各媒体収納部の媒体種類と、上記収納媒体管理手段により確認された上記各媒体収納部の確認結果とを対応付けた情報を表示するものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の現金処理装置。
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