JP2015022002A - 撮像装置 - Google Patents

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Hisakazu Hazama
久和 間
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Abstract

【課題】 沈胴式カメラのレンズ鏡筒に備える移動枠がカバー部材の開口部に対して偏芯した場合でも、防塵性能を満たす撮像装置を提供すること。
【解決手段】 光軸方向に沈胴可能なレンズ鏡筒の移動枠と、前記移動枠の外周面を覆う筒状カバー部材と、前記カバー部材の先端を覆うキャップ部材と、前記カバー部材とキャップ部材の間隙に位置するリング部材と、前記リング部材に固着し、前記移動枠と当接する環状の防塵シートと、を具備する撮像装置において、前記リング部材は、前記間隙において光軸の直交面内で可動可能であり、前記リング部材には前記防塵シートを固着するための曲面を有し、前記曲面に前記防塵シートを固着した後に形成される前記防塵シートの曲面が前記移動枠の外周面に接する曲面から形成されていることを特徴とする構成とした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、撮像装置に関し、特にレンズ鏡筒がカメラ本体の中に収納する構造、いわゆる沈胴式カメラに関するものである。
従来、撮像装置のレンズ鏡筒においては撮影光学系を保持し、光軸方向に移動する移動枠と、移動枠を保護する円筒形状のカバー部材との間に形成される空隙部からゴミや埃等が侵入する為、前記空隙部に防塵シートなどの防塵手段を設けている。
図6は従来の防塵手段を有したカメラのレンズ鏡筒の断面図である。図6において、筒状の前カバー601の先端部には、キャップ部材602を備え、前カバー601、キャップ部材602にはそれぞれ開口部601a、開口部602aを有している。
開口部601a内側に位置し、レンズ603の外周を保持している移動枠604はレンズ603の光軸方向に移動可能である。
レンズ603の対物側に、保護カバー605が具備され、移動枠604からレンズ603が脱落することを防止している。
防塵シート606は、開口部601aの全周に固着しており、開口部601aと移動枠604との間に形成される空隙部を隙間なく占有することで、ゴミや埃等のカメラ内部への侵入を防いでいる。
また、特許文献1には、前カバーの開口部に複数の段差を設け、防塵部材の一部が前記複数の段差に接触することで、移動枠が作動するときの引っかかりや、作動負荷を増すことなく防塵する撮像装置が提案されている。
特開平8−286087号公報
しかしながら、上述の図6の従来技術においても、特許文献1に開示された従来技術においても、移動枠が前カバーの開口部に対して偏芯した場合、防塵性能が低下する可能性がある。
例えば、図6の従来例のように、移動枠604に対し前カバー601の開口部601aが偏芯していない場合、移動枠604と開口部601aの間隙を防塵シート606が隙間なく埋めることができる。しかし、移動枠604が前記開口部601aに対し偏芯した場合、防塵シート606が移動枠604に対し、当接せず隙間を生じる。つまり、前記防塵シート606と移動枠604の隙間からゴミや埃等がカメラ内部に侵入する可能性があり、防塵性能を満たすことができない。
そこで、本発明の目的は、沈胴式カメラのレンズ鏡筒に備える移動枠が前カバーの開口部に対して偏芯した場合でも、防塵性能を満たすことを可能にした撮像装置を提供することである。
上記目的を達成するために、光軸方向に沈胴可能なレンズ鏡筒の移動枠と、前記移動枠の外周面を覆う筒状カバー部材と、前記カバー部材の先端を覆うキャップ部材と、前記カバー部材とキャップ部材の間隙に位置するリング部材と、前記リング部材に固着し、前記移動枠と当接する環状の防塵シートと、を具備する撮像装置において、前記リング部材は、前記間隙において光軸の直交面内で可動可能であり、前記リング部材には前記防塵シートを固着するための曲面を有し、前記曲面に前記防塵シートを固着した後に形成される前記防塵シートの曲面が前記移動枠の外周面に接する曲面から形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、沈胴式カメラのレンズ鏡筒に備える移動枠が前カバーの開口部に対して偏芯した場合でも、防塵性能を満たすことを可能にした撮像装置を提供することができる。
本発明に係るカメラの外観図 本発明に係るカメラの分解斜視図 本発明に係るカメラの断面詳細図 前カバーの開口部に移動枠を挿入したときの状態図 前カバーの開口部に対し移動枠が偏芯したときの状態図 従来例の断面図
以下に本発明の実施例について説明する。
以下、図1〜図5を参照して、本発明の第1の実施例によるカメラについて説明する。
図1は本発明に係る沈胴式カメラ100の外観図である。カメラ100は円筒形状を有する前カバー101を備え、該前カバー101の先端部にはキャップ部材102が固着されている。カメラ100の撮像光学レンズ103は、移動枠104に固着され、不図示駆動機構により、光軸方向に移動可能である。
図1(a)〜(c)は、カメラ100の移動枠104が沈胴した状態図、図1(d)〜(f)は、カメラ100の移動枠104が対物方向に繰り出した状態図である。
図2は、本発明に係るカメラの分解斜視図、図3は、カメラ100の光軸中心における断面図である。図2、図3を用い、本発明の構造を説明する。
前カバー101は、移動枠104の外形に対し略平行な開口部102aを備える。また、前カバー101の先端部にはリブ101bを備え、該リブ101bは、開口部101aから光軸に対し略45度傾斜し、移動枠104に近接する方向に延出している。
前カバー101の対物側の先端部外周には、段差部101cを有し、キャップ部材102の内側面は、該段差部101cに固着されている。
前カバー101先端部とカップ部材102の内面には空隙Lが設けられ、該空隙L内にリング部材201が配置されている。リング部材201は、移動枠104の全周を覆う環形状で形成され、リング部材201の移動枠104に隣接する面には曲面201aを有する。また、リング部材201は、摺動リブ201b、201cを備え、リブ201bは前カバー101先端部と摺接し、リブ201cはキャップ部材201の内面と摺接することで、リング部材201は空隙L内で光軸直交方向に移動可能である。リング部材201とキャップ部材102内面の間隙にはクリアランスMが設けられており、空隙L内のリング部材201の移動量を規制する。
前記曲面201aには、防塵シート202が両面テープで固着されており、防塵シート202を移動枠104と隙間なく摺接させることで、外部からカメラ内部へゴミや埃等が浸入することを防いでいる。弾性を備えた防塵シート202を用い、移動枠104の全周を径方向に付勢し、防塵シート202と移動枠104の密着性を上げることで、カメラ100の防塵機能をさらに向上させることができる。
シート状の防塵シート202を曲面201aに沿って固着することで、防塵シート202は曲面202aを形成する。曲面202aは移動枠104に接する曲面で形成されており、防塵シート202が移動枠104により防塵シートの202の厚さ方向に圧縮されるように設定されている。
つまり、防塵シート202を曲面201aに固着している両面テープの厚さを変更するだけで、防塵シート202の厚さ方向の圧縮量を変更でき、防塵シート202と移動枠104の摺動抵抗を調整することができる。
前カバー101に備えるリブ101bは、曲面201aから防塵シート202が剥離したとき、移動枠104に防塵シート202の剥離した端部が接触することを防止している。
リブ101bのもう一つの機能を、図4を用い説明する。図4は、前カバー101の開口部101aに移動枠104を挿入する組み立てる途中の状態図である。前カバー101aに対し、図中矢印方向に移動枠104を開口部101a内に挿入する状態図であり、図4(a)の状態から、さらに移動枠104を開口部101a内に挿入したのが図4(b)である。開口部101aに対し、移動枠104を挿入するときに、常時同一中心線に沿って組立作業として挿入することは困難であり、移動枠104が開口部101aに接触しながら挿入されることもある。もし、リブ101bが無く、移動枠104が開口部101aに接触しながら挿入された場合、移動枠104の先端部は防塵シート202の側面部202bに衝突し、防塵シート202を曲面201aから引き剥がす可能性がある。リブ101bは、防塵シート202を曲面201aから引き剥がさないよう防止している。
次に、先行例との差異である開口部101aに対し、移動枠104が偏芯した時でも防塵機能を満たす構造に関して図5を用い説明をする。図5(a)は開口部101aの中心軸と移動枠104の中心軸が同一軸線上にある時の状態図である。図5(b)は図5(a)の状態から、移動枠104が開口部101aに対し、同図矢印F方向に偏芯した時の状態図である。図5(c)は図5(a)の状態から、移動枠104が開口部101aに対し、同図矢印G方向に偏芯した時の状態図である。
前述のとおり、リング部材201は前カバー101の先端部とキャップ部材201の内面で形成される空隙L内で、光軸と直交する面で摺動可能であり、図5(b)ではリング部材201は移動枠104に追従して同図F方向に移動している。同様に、図5(c)ではリング部材201は移動枠104に追従して同図G方向に移動している。
つまり、移動枠104が開口部101aに対し偏芯しても、移動枠104に対するリング部材201の位置は変化しないので、移動枠104に対する防塵シート202の当接状態も変化せず、移動枠104に対する防塵シート202の防塵機能の変化もない。
つまり、図5(a)〜(c)では、移動枠104が開口部101aに対し偏芯しているが、防塵機能の差異が無いことを示す。
上述によれば、移動枠104が前カバー101の開口部101aに対して偏芯した場合でも、防塵性能を満たすことを可能にした撮像装置を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100 カメラ
101 前カバー
101a 開口部
101b 傾斜リブ
101c 段差部
102 キャップ部材
102a 開口部
103 光学レンズ
104 移動枠
201 リング部材
201a 曲面
201b 摺動リブ
201c 摺動リブ
202 防塵シート
202a 曲面
L 空隙
M クリアランス

Claims (2)

  1. 光軸方向に沈胴可能なレンズ鏡筒の移動枠(104)と、
    前記移動枠(104)の外周面を覆う筒状カバー部材(101)と、
    前記カバー部材(101)の先端を覆うキャップ部材(102)と、
    前記カバー部材(101)とキャップ部材(102)の間隙(L)に位置するリング部材(201)と、
    前記リング部材(201)に固着し、前記移動枠(104)と当接する環状の防塵シート(202)と、を具備する撮像装置において、
    前記リング部材(201)は、前記間隙(L)において光軸の直交面内で可動可能であり、
    前記リング部材(201)には前記防塵シート(202)を固着するための曲面(201a)を有し、
    前記曲面(201a)に前記防塵シート(202)を固着した後に形成される前記防塵シート(202)の曲面(202a)が前記移動枠(104)の外周面に接する曲面から形成されていることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記カバー部材(101)の先端部にはリブ(101b)を備え、
    前記リブ(101b)は、前記防塵シート(202)と移動枠(104)の間隙に位置することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
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WO2020174876A1 (ja) * 2019-02-26 2020-09-03 ソニー株式会社 レンズ鏡筒及び撮像装置

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JPWO2020174876A1 (ja) * 2019-02-26 2021-12-23 ソニーグループ株式会社 レンズ鏡筒及び撮像装置
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