JP2015021055A - ポリエステルカーボネート共重合体 - Google Patents
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Abstract
Description
光学用樹脂を光学レンズとして用いる場合、屈折率以外にも、耐熱性、透明性、低複屈折性、耐湿熱性が求められる。そのため、樹脂の特性バランスによって使用箇所が限定されるという弱点がある。
また、フルオレン含有ジヒドロキシ化合物と芳香族ジカルボン酸からなるポリエステルカーボネートが提案されている(特許文献2)。
しかしながら、光学レンズに用いるには未だ改善の余地がある。
すなわち、高透明性、高屈折率、低複屈折、且つ高成形流動性の全ての特性をバランス良く満足する光学レンズ用ポリエステルカーボネートは、いまだに達成されていない。
1.全構成単位を100モル%として、下記式(I)で表される単位を98〜1モル%含有し、且つ、下記式(II)で表される単位を2〜99モル%含有し、比粘度0.12〜0.40であるポリエステルカーボネート共重合体。
3.式(II)中のYは、1,4−フェニレン基または、1,3−フェニレン基である前記1に記載のポリエステルカーボネート共重合体。
4.式(I)に記載の構成単位が、スピロビフルオレン構造である前記2または3に記載のポリエステルカーボネート共重合体。
5.屈折率が1.650〜1.675である前記1〜4のいずれかに記載のポリエステルカーボネート共重合体。
6.配向複屈折が0〜1×10−2である前記1〜5のいずれかに記載のポリエステルカーボネート共重合体。
7.ガラス転移温度が、140〜170℃である前記1〜6のいずれかに記載のポリエステルカーボネート共重合体。
8.全構成単位を100モル%として、上記式(I)で表される単位を95〜10モル%含有し、且つ、上記式(II)で表される単位を5〜90モル%含有し、比粘度0.12〜0.40である前記1に記載のポリエステルカーボネート共重合体。
9.フェノール含有量が1〜500ppmである前記1〜8のいずれかに記載のポリエステルカーボネート共重合体。
10.前記1〜9のいずれかに記載のポリエステルカーボネート共重合体からなる光学部材。
11.前記1〜9のいずれかに記載のポリエステルカーボネート共重合体からなる光学レンズ。
12.中心部の厚みが0.05〜3.0mmであって且つレンズ部の直径が1.0〜20.0mmの前記11に記載の光学レンズ。
以下、本発明の光学レンズ用ポリエステルカーボネート共重合体を構成する各成分、それらの配合割合、調整方法等について、順次具体的に説明する。
本発明の共重合体における一般式(I)で表される構造において、n,mが1〜3である事が好ましい。1以下であると流動性が乏しくなり、3以上では、屈折率の低下が著しくなる。
本発明の共重合体における一般式(II)で表される構造において、p,qが1〜3である事が好ましい。1以下であると流動性が乏しくなり、3以上では、屈折率の低下が著しくなる。
本発明の共重合体における一般式(II)で表される構造において、Yは、2,6−ナフタレンジイル基もしくは、1,4−フェニレン基または、1,3−フェニレン基である事が好ましい。
ν=(nD−1)/(nF−nC)
nD:波長589nmでの屈折率
nF:波長656nmでの屈折率
nC:波長486nmでの屈折率
本発明の共重合体の280℃、せん断速度1000/secにおける溶融粘度は、好ましくは30〜300Pa・s、より好ましくは30〜250Pa・s、さらに好ましくは50〜200Pa・sである。
フェノールの含有量は、高真空化つまり1.3kPa以下での反応時間により調整できる。1.3kPa以下の真空度での反応を行わない場合は、フェノールの含有量が多くなる。又、反応時間が長すぎると、樹脂の末端が分解し、フェノールの含有量が多くなる。
又、本発明の共重合体を得た後にフェノール含有量を調整しても良い。例えば、本発明の共重合体を有機溶媒に溶解させ、有機溶媒層を水で洗う方法や、一般に使用されている一軸または二軸の押出機、各種のニーダー等の混練装置を用い、133〜13.3Paの圧力、200〜320℃の温度で脱揮除去する方法を用いても良い。
本発明の共重合体は、ジオール成分とカーボネート前駆体を反応させることにより製造することができる。
本発明の共重合体におけるジオール成分の一つが下記式(III)で表されるジオールである。
本発明の共重合体における一般式(III)で表されるジオールは、R5〜R6が水素原子である事が好ましい。
本発明の共重合体における一般式(III)で表されるジオールは、pおよびqが1〜3である事が好ましい。
該カルボン酸誘導体の含有量は、好ましくは50〜1モル%であり、より好ましくは40〜5モル%である。
該ポリエステルカーボネート共重合体の特性を損なわない程度に他のジカルボン酸成分を加えても良い。上記ジカルボン酸と併用する他のジカルボン酸としては例えばマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸等の脂肪族ジカルボン酸、イソフタル酸、tert−ブチルイソフタル酸等の単環式芳香族ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、フェナントレンジカルボン酸等の多環式芳香族ジカルボン酸、2,2’−ビフェニルジカルボン酸等のビフェニルジカルボン酸、1,4−シクロジカルボン酸、2,6−デカリンジカルボン酸等の脂還族ジカルボン酸が挙げられる。これらは単独または二種以上組み合わせて用いてもよい。また、これらの誘導体としては酸クロライドやエステル類が用いられる。
カーボネート前駆体として、ホスゲンや、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンのビスクロロホーメートや、ジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート等の炭酸ジエステルが挙げられる。なかでもジフェニルカーボネートが好ましい。
ジオールとホスゲンとの反応では、非水系で酸結合剤及び溶媒の存在下に反応を行う。酸結合剤としては例えばピリジン、ジメチルアミノピリジン、第三級アミン等が用いられる。溶媒としては例えば塩化メチレンやクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。分子量調節剤として例えばフェノールやp−tert−ブチルフェノール等の末端停止剤を用いることが望ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時間が好ましい。
重合触媒としてはアルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物、または、重金属化合物を主成分として用い、必要に応じて含窒素塩基性化合物を従成分として用いても良い。
これらの触媒は単独で用いても、二種以上併用してもよく、これらの重合触媒の使用量はジオール成分の合計1モルに対して、10−9〜10−3モルの比率で用いられる。また、色相改善のために酸化防止剤や熱安定剤等を加えてもよい。
触媒失活後、樹脂中の低沸点化合物を133〜13.3Paの圧力、200〜320℃の温度で脱揮除去する工程を設けても良い。
本発明の光学レンズは、本発明の共重合体を例えば、射出成形、圧縮成形、射出圧縮成形、キャスティングして成形することができる。
本発明の光学レンズには、本発明の目的を損なわない範囲で各種特性を付与するために、各種添加剤を含有してもよい。添加剤として、離型剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、帯電防止剤、難燃剤、熱線遮蔽剤、蛍光染料(蛍光増白剤含む)、顔料、光拡散剤、強化充填剤、他の樹脂やエラストマー等を配合することができる。
離型剤中の前記エステルの量は、離型剤を100重量%とした時、90重量%以上が好ましく、95重量%以上がより好ましい。
熱安定剤としては、リン系熱安定剤、硫黄系熱安定剤およびヒンダードフェノール系熱安定剤が挙げられる。
共重合体中のリン系熱安定剤の含有量は、共重合体100重量部に対して0.001〜0.2重量部が好ましい。
共重合体中の硫黄系熱安定剤の含有量は、共重合体100重量部に対して0.001〜0.2重量部が好ましい。
紫外線吸収剤の含有量は、共重合体100重量部に対して、好ましくは0.01〜3.0重量部であり、より好ましくは0.02〜1.0重量部であり、さらに好ましくは0.05〜0.8重量部である。かかる配合量の範囲であれば、用途に応じ、共重合体成形体に十分な耐候性を付与することが可能である。
ブルーイング剤の配合量は、共重合体に対して好ましくは0.05〜1.5ppmであり、より好ましくは0.1〜1.2ppmである。
各成分を均一に混合してもよいし、必要な場合には混合を省き、混練装置にそれぞれ別個
に定量供給する方法も用いることができる。
また、本発明の光学レンズは、光学歪みが小さいことを特徴とする。一般的なビスフェノールAタイプのポリエステルカーボネート樹脂からなる光学レンズは光学歪みが大きい。成形条件によりその値を低減することも不可能ではないが、その条件幅は非常に小さく成形が非常に困難となる。本発明のポリエステルカーボネート共重合体は、樹脂の配向により生じる光学歪みが極めて小さく、また成形歪みも小さいため、成形条件を厳密に設定しなくても良好な光学素子を得ることができる。
本発明の光学レンズは、必要に応じて非球面レンズの形で用いることが好適に実施される。非球面レンズは、1枚のレンズで球面収差を実質的にゼロとすることが可能であるため、複数の球面レンズの組み合わせで球面収差を取り除く必要がなく、軽量化および生産コストの低減化が可能になる。従って、非球面レンズは、光学レンズの中でも特にカメラレンズとして有用である。
また、本発明の光学レンズは、金型成形、切削、研磨、レーザー加工、放電加工、エッジングなど任意の方法により成形されてもよい。さらには、金型成形がより好ましい。
評価用サンプルは以下の方法で調製した。
得られたポリエステルカーボネート共重合体5gを塩化メチレン50mlに溶解させ、ガラスシャーレ上にキャストする。室温にて十分に乾燥させた後、該ポリエステルカーボネート共重合体のTg−20℃の温度にて8時間乾燥して。キャストフィルムを作成した。
得られたポリエステルカーボネート共重合体を120℃で8時間真空乾燥した後、成形温度Tg+110℃、金型温度Tg−10℃にて、住友重機械(株)製SE30DU射出成形機を用いて厚さ0.3mm、凸面曲率半径5mm、凹面曲率半径4mm、Φ5mmのレンズを射出成形した。
上記(b)と同様に、幅2.5cm、長さ5cm、厚みがそれぞれ0.3、1、2、3mmの成形片を射出成形した。
(1)比粘度:重合終了後に得られたポリエステルカーボネート共重合体ペレットを十分に乾燥し、該ペレット0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液から、その溶液の20℃における比粘度(ηsp)を測定した。
395nmにおける透過率が80%以上:○
395nmにおける透過率が80%より低い:×
◎:殆ど光漏れがない。
○:僅かに光漏れが認められる。
×:光漏れが顕著である。
Δηsp1=(ηsp1−1/ηsp0−1)×100
Δηsp1:比粘度保持率、ηsp0−1:試験前の比粘度、ηsp1−1:試験後の比粘度
Δηsp2=(ηsp1−2/ηsp0−2)×100
Δηsp2:比粘度保持率、ηsp0−2:試験前の比粘度、ηsp1−2:試験後の比粘度
重合後得られたポリエステルカーボネート共重合体中のジオール含有量を野村化学製Develosil ODS−7のカラムにて溶離液アセトニトリル/0.2%酢酸水とアセトニトリルとの混合液を用いて、カラム温度30℃、検出器277nmでグラジエントプログラムにてHPLC分析した。フェノールは標品を用い、検量線を作成し定量した。測定は、概ポリエステルカーボネート共重合体1.5gを塩化メチレン15mlに溶解させた後、アセトニトリル135mlを加え攪拌し、エバポレーターで濃縮した後、0.2μmフィルターでろ過し、この測定溶液10μlを注入して行った。
測定限界は、1ppmである。
2,2’−ビス((ヒドロキシエトキシ)9,9’−スピロビ(9H−フルオレン))(以下“BESF”と省略することがある)414.7重量部、ナフタレンジカルボン酸ジメチル(以下“NDCM”と省略することがある)12.2重量部、ジフェニルカーボネート(以下“DPC”と省略することがある)213.7重量部、及びチタンブトキシド5.10×10−2重量部を攪拌機および留出装置付きの反応釜に入れ、窒素雰囲気常圧下、180℃に加熱し、20分間撹拌した。その後、20分かけて減圧度を20〜30kPaに調整し、60℃/hrの速度で260℃まで昇温し、エステル交換反応を行った。その後、260℃に保持したまま、120分かけて0.13kPa以下まで減圧し、260℃、0.13kPa以下の条件下で1時間攪拌下重合反応を行った。
該ポリエステルカーボネートはBESFとNDCMとのモル比が95:5であった。
作成したポリマーを120℃で4時間真空乾燥した後、得られる樹脂組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.050%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。耐湿熱性は、良好で湿熱試験後の比粘度保持率は、90%、耐熱性も良好で耐熱性試験後の比粘度保持率は、85%、残存フェノール量は、測定限界以下であった。評価結果を表1に示す。
BESF327.4重量部、NDCM61.1重量部、DPC168.7重量部とする以外は、実施例1と同様に重合した。
該ポリエステルカーボネートはBESFとNDCMのモル比が75:25であった。
作成したポリマーを120℃で4時間真空乾燥した後、得られる樹脂組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.050%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。耐湿熱性は、良好で湿熱試験後の比粘度保持率は、90%、耐熱性も良好で耐熱性試験後の比粘度保持率は、90%、残存フェノール量は、測定限界以下であった。評価結果を表1に示す。
BESF240.1重量部、NDCM109.9重量部、DPC123.7重量部とする以外は、実施例1と同様に重合した。
該ポリエステルカーボネートはBESFとNDCMのモル比が45:55であった。
作成したポリマーを120℃で4時間真空乾燥した後、得られる樹脂組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.050%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。耐湿熱性は、良好で湿熱試験後の比粘度保持率は、95%、耐熱性も良好で耐熱性試験後の比粘度保持率は、85%、残存フェノール量は、測定限界以下であった。評価結果を表1に示す。
BESF414.7重量部、ジメチルテレフタル酸(以下“DMT”と省略することがある)9.8重量部、DPC213.7重量部とする以外は、実施例1と同様に重合した。
該ポリエステルカーボネートはBESFとDMTとのモル比が95:5であった。
作成したポリマーを120℃で4時間真空乾燥した後、得られる樹脂組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.050%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。耐湿熱性は、良好で湿熱試験後の比粘度保持率は、95%、耐熱性も良好で耐熱性試験後の比粘度保持率は、90%、残存フェノール量は、測定限界以下であった。評価結果を表1に示す。
BESF327.4重量部、DMT48.5重量部、DPC168.7重量部とする以外は、実施例1と同様に重合した。
該ポリエステルカーボネートはBESFとDMTとのモル比が95:5であった。
作成したポリマーを120℃で4時間真空乾燥した後、得られる樹脂組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.050%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。耐湿熱性は、良好で湿熱試験後の比粘度保持率は、85%であった。また、耐熱性も良好で耐熱性試験後の比粘度保持率は、90%、残存フェノール量は、測定限界以下であった。評価結果を表1に示す。
BESF240.1重量部、DMT87.38重量部、DPC123.7重量部とする以外は、実施例1と同様に重合した。
該ポリエステルカーボネートはBESFとDMTとのモル比が55:45であった。
作成したポリマーを120℃で4時間真空乾燥した後、得られる樹脂組成物の重量を基準としてビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.050%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。耐湿熱性は、良好で湿熱試験後の比粘度保持率は、80%であった。また、耐熱性も良好で耐熱性試験後の比粘度保持率は、85%、残存フェノール量は、測定限界以下であった。評価結果を表1に示す。
20mLシュレンク型反応管にアルゴン雰囲気下、BESF0.80重量部、炭酸ジフェニル0.39重量部および4−ジメチルアミノピリジン0.002重量部を入れ、180℃で30分間加熱攪拌した。さらに、段階的に反応容器内を減圧にするにつれて逐次反応温度を昇温していった(400hPa,200℃で20分間加熱攪拌の後、160hPa,220℃で20分間、40hPa,230℃で20分間、1hPa,250℃で30分間攪拌)。評価結果を表1に示す。
20mLシュレンク型反応管にアルゴン雰囲気下、BESF1.80重量部、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン(以下“BPEF”と省略することがある)0.201重量部、DPC0.981重量部および4−ジメチルアミノピリジン0.056重量部を入れ、比較例1と同様に重合した。評価結果を表1に示す。
20mLシュレンク型反応管にアルゴン雰囲気下、BESF1.50重量部、BPEF0.502重量部、DPC0.981重量部、および4−ジメチルアミノピリジン0.56重量部を入れ、比較例1と同様に重合した。
得られたポリカーボネート共重合体はBESFとBPEFとのモル比が75:25であった。評価結果を表1に示す。
BPEF157.86重量部、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル(以下“NDCM”と省略することがある)9.77重量部、DPC71.98重量部、水酸化ナトリウム8×10−6重量部およびテトラメチルアンモニウムヒドロキシド3.65×10−3重量部を攪拌機および留出装置付きの反応釜に入れ、窒素雰囲気760Torrの下、180℃に加熱し、20分間撹拌した。その後、20分かけて減圧度を20kPaに調整し、60℃/hrの速度で250℃まで昇温しエステル交換反応を行った。その後、250℃に保持したまま、60分かけて1Torr以下まで減圧し、250℃、1Torr以下の条件下で1時間攪拌下重合反応を行った。
反応終了後、反応器内に窒素を吹き込み、加圧にした後、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウムを1.54×10−4重量部添加し触媒を失活させた。その後、生成したポリエステルカーボネート共重合体をペレタイズしながら抜き出した。該ポリエステルカーボネート共重合体はBPEFとNDCMとのモル比が90:10であった。
作成したポリマーを120℃で4時間、真空乾燥した後、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.050%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いてペレット化した。評価結果を表1に示す。
Claims (12)
- 全構成単位を100モル%として、下記式(I)で表される単位を98〜1モル%含有し、且つ、下記式(II)で表される単位を2〜99モル%含有し、比粘度0.12〜0.40であるポリエステルカーボネート共重合体。
- 式(II)中のYは、2,6−ナフタレンジイル基である請求項1に記載のポリエステルカーボネート共重合体。
- 式(II)中のYは、1,4−フェニレン基または、1,3−フェニレン基である請求項1に記載のポリエステルカーボネート共重合体。
- 式(I)に記載の構成単位が、スピロビフルオレン構造である請求項2または3に記載のポリエステルカーボネート共重合体。
- 屈折率が1.650〜1.675である請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステルカーボネート共重合体。
- 配向複屈折が0〜1×10−2である請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステルカーボネート共重合体。
- ガラス転移温度が、140〜170℃である請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステルカーボネート共重合体。
- 全構成単位を100モル%として、上記式(I)で表される単位を95〜10モル%含有し、且つ、上記式(II)で表される単位を5〜90モル%含有し、比粘度0.12〜0.40である請求項1に記載のポリエステルカーボネート共重合体。
- フェノール含有量が1〜500ppmである請求項1〜8のいずれかに記載のポリエステルカーボネート共重合体。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のポリエステルカーボネート共重合体からなる光学部材。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のポリエステルカーボネート共重合体からなる光学レンズ。
- 中心部の厚みが0.05〜3.0mmであって且つレンズ部の直径が1.0〜20.0mmの請求項11に記載の光学レンズ。
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JP6130255B2 (ja) | 2017-05-17 |
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