JP2015018293A - 広告配信方法、サーバ、システムおよびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 広告が配信されるユーザのフリークエンシーを平均化するよう配信を制御してインターネット広告配信による広告の効果を最大化すること。【解決手段】 クライアント端末A121、B122、C123から広告の配信要求が送信されると、オークションサーバからDSP110に入札要求が送信され、入札額を含む入札応答が返される。すなわち、DSP110は広告主との契約に基づいて、配信を担当している複数の広告から、一定の規則に従ってその時点で配信すべき広告およびその入札額を決定しオークションに参加する。本実施形態では、この際に各ユーザ、広告ごとにフリークエンシーを管理するためのフリークエンシー管理テーブル116を備え、フリークエンシーをユーザごとに管理することにより、各ユーザのフリークエンシーを適正に保ちつつ、全体の配信数を制御する。【選択図】 図1
Description
本発明は、広告配信方法、サーバ、システムおよびプログラムに関し、より具体的には、ネットワークを介してクライアント端末に表示されたホームページの広告枠に配信する広告の配信数を制御する広告配信方法、サーバ、システムおよびプログラムに関する。
一般に、商品やサービスの広告媒体として、広告メディアサーバが提供する検索サイトやポータルサイトなど、さまざまなホームページに設定された広告枠に広告を配信するインターネット広告においては、広告ごとに期間あたりの配信数が設定されており、この配信数を超えないように広告の配信が行われる場合がある。これは、通常広告主が広告ごとに一定の上限予算を決めており、広告主から広告の配信を請け負った広告代理店などの業者は、契約上上限予算まで広告を配信すると、配信を停止する必要があるからである。この点を図9ないし11を参照して以下に説明する。
図9は、オークションにより配信広告を決定して広告を配信するネットワーク広告システムの一般的なデマンドサイドプラットフォーム(DSP)の概念を示す図である。図9に示すように、このようなネットワーク広告システムにおいては、配信システムにオークションサーバが設けられており、オークションサーバに対し入札を行う複数のDSPは、広告枠ごとにオークションサーバからの入札要求に応答して入札を行い、最も入札額の高い広告が配信される。DSPは広告主との契約に基づく規則により、入札要求があると配信すべき広告および入札額を決定しオークションサーバに送信し(入札応答(6))、その入札が落札されると(7)、配信サーバから広告が送信される(10)。この際オークションサーバは、特許文献1の広告の場合と同様に、広告配信の対象となる広告枠に関する情報、すなわち張り付けられたホームページの情報、クライアントに関する情報およびクライアント端末の情報などを入札要求とともに各DSPに送信する。各DSPは、これらの情報を使用して上記規則により広告枠に配信すべき広告を決定し、対応する入札額を決定する。
このようにDSPでは、広告主との契約に基づき複数の広告の中から入札要求の内容により配信する広告が決定されるので、類似する入札要求が連続する等して、特定の広告が集中して配信される可能性がある。上述のとおり各広告には上限予算があり広告の配信数が予め定めた数を超えると配信を停止する必要があるため、例えば配信開始から初期のうち集中的に配信され上限予算に達すると、その後まったく配信されないといった偏った配信になる恐れがある。一般的に、インターネット広告は特定の時間に集中することなく、平均的に満遍なく配信されるのが好ましい。そこで、特定の時間に偏ることなく上限予算内で広告配信を行う方法として、ペーシングという技術が提案されている。
図10は、一般的なペーシングの技術を説明するための図である。図10に示す例では、上限予算30000円の場合に、配信を制御しなかったならば上限予算の倍の60000円まで配信されると予測あるいは想定する。この場合、オークションで広告の入札をDSPが決定したとき2回に1回は入札応答を中止する等して、予想される配信数を半分に間引くことにより、上限予算内の配信が可能となる。このようなペーシングを行った場合、上限予算に達すると配信を突如停止するわけではないので、平均的に満遍なく広告を配信することが出来る(例えば、特許文献1参照)。なお、広告の配信数を予想する方法および間引く方法には様々なものがある。
特開2012−146274号公報
しかし、従来のペーシングを用いて広告の配信数を制御する場合、図10に示すように、配信するユーザに関係なく間引くため、全体としては配信数を上限予算を満たすように制御できても、どのユーザに配信するかは制御していないので、各ユーザについてみるとユーザあたりの広告の表示回数であるフリークエンシー(FQ)は、偏った分布となる。すなわち、図10に示すように3人のユーザに広告が配信される可能性があったとすると、特定のユーザについてはまったく間引かれなかったり、別のユーザでは多くが間引かれたりして、FQが4のユーザもいれば、FQが0でまったく配信されないユーザもいるといった偏った配信となる恐れがある。ここで、一般にインターネット広告の配信の際は、フリークエンシーを多くしすぎると、ユーザにとっては何度も同じ広告が表示されるので、関心が薄れて効果が下がっていく。実際図11に示すように、フリークエンシーとクリック率とは反比例の関係にあり、フリークエンシーが多くなるほど、ユーザがクリックすることが少なくなるので、広告を配信する場合は、フリークエンシーを少なくした方が一般的には広告の効果を向上させることができる。
したがって、上述のようにフリークエンシーを考慮せず単純にペーシングを行うと、特定のユーザについてフリークエンシーが多くなって広告効果を低下させてしまう一方、フリークエンシーが0のユーザには広告がまったく配信されないので、広告の効果は0になる。この結果、上限予算を決められ、限られた配信数しか広告を配信できないにもかかわらず、効果的に多くのユーザに配信することができず、広告の効果を最大化できないという問題がある。
本発明は上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、広告の配信数を予め定められたインターネット広告において、一定期間あたりの全体の配信数を抑えるとともに、広告が配信されるユーザのフリークエンシーを平均化するよう配信を制御してインターネット広告配信による広告の効果を最大化することが可能な広告配信方法、広告サーバ、広告配信システムおよびプログラムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、ネットワークを介してクライアント端末に配信する広告をオークションで決定する広告配信システムにおいて、オークションのための入札要求を受信し、条件に合致する広告と対価とを決定して入札応答を送信するためのサーバであって、入札要求により入札を要求される広告の配信先であるクライアント端末に広告を表示した回数である出現数を計数する計数手段と、予め配信数が定められた広告について、所定期間内にクライアント端末に対する出現数が予め定めた制御数を超えると、クライアント端末への広告の配信を抑制する抑制手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のサーバにおいて、計数手段は、クライアント端末を端末識別情報で識別することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のサーバにおいて、計数手段は、入札要求に含まれるクッキー情報と、クライアント端末の端末識別情報とを対応づけることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のサーバにおいて、抑制手段は、出現数が予め定めた制御数を超えると、クライアント端末への該広告の配信を停止することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のサーバにおいて、抑制手段は、出現数が予め定めた制御数を超えると、予め定めた条件で該クライアント端末に配信すると決定される広告以外の広告について入札応答を送信することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のサーバにおいて、抑制手段は、出現数が予め定めた制御数を超えると、クライアント端末への広告の対価を低くすることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、ネットワークを介してクライアント端末に配信する広告をオークションで決定する広告配信システムであって、クライアント端末に配信する広告の配信枠を有するホームページを提供する広告メディアサーバと、配信枠に表示する広告の入札要求を受信すると、入札要求に対応する広告および広告を表示する対価の額を決定して、広告の対価の額及び広告を表示するための広告情報を含む入札応答を送信する複数の入札応答手段と、クライアント端末から広告配信要求を受信すると入札要求を送信し、受信した複数の入札応答に含まれる対価の額に基づいて配信する広告を決定し、およびクライアント端末に決定手段で決定した広告を表示するため広告情報を送信する広告サーバと、広告についての入札要求を受信し、条件に合致する広告と対価とを決定して入札応答を送信するためのサーバであって、入札要求により入札を要求される広告の配信先であるクライアント端末に広告を配信した回数である出現数を計数する計数手段と、予め配信回数が定められた広告について、所定期間内に前記クライアント端末に対する出現数が予め定めた制御数を超えると、クライアント端末への広告の配信を抑制する抑制手段とを含むサーバとを備え、クライアント端末は、広告メディアサーバにアクセスして、ホームページを表示するとともに、広告の配信枠に割り当てられた広告サーバ識別情報により広告配信要求を送信し、要求した広告情報を受信して表示することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、ネットワークを介してクライアント端末に配信する広告をオークションで決定する広告配信方法であって、オークションのための入札要求を受信し、条件に合致する広告と対価とを決定して入札応答を送信するためのサーバにおいて、入札要求により入札を要求される広告の配信先であるクライアント端末に広告を表示した回数である出現数を計数する計数ステップと、予め配信数が定められた広告について、所定期間内にクライアント端末に対する出現数が予め定めた制御数を超えると、クライアント端末への広告の配信を抑制する抑制ステップとを備えたことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、ネットワークを介してクライアント端末に配信する広告をオークションで決定する広告配信方法を、オークションのための入札要求を受信し、条件に合致する広告と対価とを決定して入札応答を送信するためのサーバに、実行させるプログラムであって、広告配信方法は、入札要求により入札を要求される広告の配信先であるクライアント端末に広告を表示した回数である出現数を計数する計数ステップと、予め配信数が定められた広告について、所定期間内にクライアント端末に対する出現数が予め定めた制御数を超えると、クライアント端末への該広告の配信を抑制する抑制ステップとを備えたことを特徴とする。
本発明によると、入札要求により入札を要求される広告の配信先であるクライアント端末に広告を表示した回数である出現数を計数する計数手段と、予め配信数が定められた広告について、所定期間内にクライアント端末に対する出現数が予め定めた制御数を超えると、クライアント端末への広告の配信を抑制する抑制手段とを備えているので、インターネット広告配信による広告の効果をさらに最大化することができる。
以下、本発明の広告配信方法、広告サーバ、広告配信システムおよびプログラムについて図面を参照して実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態のフリークエンシー制御を行うデマンドサイドプラットフォーム(DSP)の概念を示す図である。ここで、フリークエンシー(FQ)とは、クライアント端末を使用するユーザあたりの広告表示回数、すなわち広告があるユーザにリーチする回数である。図1に示すように、クライアント端末A121、B122、C123から広告の配信要求が送信されると、オークションサーバからDSP110に入札要求が送信され、入札額を含む入札応答が返される。すなわち、DSP110は広告主との契約に基づいて、配信を担当している複数の広告から、一定の規則に従ってその時点で配信すべき広告およびその入札額を決定しオークションに参加する。本実施形態では、この際に各ユーザ、広告ごとにフリークエンシーを管理するためのフリークエンシー管理テーブル116を備え、フリークエンシーをユーザごとに管理することにより、各ユーザのフリークエンシーを適正に保ちつつ、全体の配信数を制御する。
一般にこのようなDSPは、図2に示すようにインターネット広告全体でDSP111ないし113など複数存在し、オークションサーバを含むアドエクスチェンジ101に接続して、各クライアント端末が広告メディアサーバなどにアクセスし、広告配信の要求が発生すると送信された入札要求を受信して、条件に適合した広告と対価を決定して入札応答をアドエクスチェンジ101に送信する。オークションサーバは各DSPから入札応答を受信すると、最も高い対価を提示したDSPの入札した広告の配信を決定し、決定した広告をDSPから受信して、広告配信要求元であるクライアント端末に配信する。
また、本実施形態のインターネット広告システムでは、図2に示すようにアドエクスチェンジシステム101、広告メディアサーバ103、DSP111ないし113およびクライアント端末121ないし123などが、各々インターネット104で接続されている。広告メディアサーバ103の提供するホームページの広告枠には、RTBなどにより広告を決定し配信できるようにタグ(アドエクスチェンジへのリンク等)が予め埋め込まれており、これによりクライアント端末からアドエクスチェンジに広告の配信要求が出される。
具体的には、本実施形態でクライアントは、クライアント端末121を用いて、まず広告メディアサーバ103にアクセスし、所望のホームページ106をブラウザに表示させる。本実施形態のホームページ106には広告枠107が設けられており、ブラウザに読み込まれると、ホームページ106に埋め込まれたアドエクスチェンジシステム101の情報に基づいてアドエクスチェンジシステム101に接続する。この際、クライアント端末のIPアドレスおよび何らかの識別情報等、これらを特定する情報がアドエクスチェンジシステム101に送られる。ここで、アドエクスチェンジシステム101のオークション機能は具体的には、図5に示すようにオークションサーバ403により実行される。
同様に、ホームページや広告メディアに関する情報(メディア情報)も送られ、オークションサーバ403はこれらの情報に基づき、入札要求を行って競争入札を開始する。また、オークションサーバ403は受信したIPアドレス等によりクライアント端末の大まかな設置位置を特定し、入札要求に含めて送信することができるが、これに限られず何らかの方法で取得したクライアント端末の位置情報等をDSPにおける広告決定の情報に用いるために送信することもできる。入札は、従来の本技術分野で知られたいずれかのRTBプロトコルに基づいて実行される。
ここで、入札要求を受け取ったDSPは受信したクライアント端末の識別情報により、予め蓄積していたオーディエンス情報、例えばクライアントの性別や年齢層、嗜好あるいは閲覧履歴などをDSPが管理するデータベースから読み出し、受信したクライアント端末の位置に関する情報などに基づき、予め広告主との契約で入札に参加する予定の複数の広告から応札する広告および対価を決定して入札応答を送信する。本実施形態では、オーディエンス情報やメディア情報は、特定のサーバで記憶され、使用されるように説明したが、これに限られず、これらの情報の一部または全部を異なるサーバで記憶させておき、また異なるサーバで使用するように構成することもできる。なお、一般に媒体社は広告メディアサーバを所有または管理し、RTB広告はDSPから広告代理店など通して提供されるが、広告代理店や広告主が直接オークションに参加して(アドエクスチェンジシステムに入札応答を送信することによって)媒体社に応札することもできる。
ここで、図2に示すインターネット104はネットワークの一例にすぎず、各サーバ、端末はインターネット以外の様々なネットワークをそれぞれ組み合わせて接続することができる。また、広告メディアサーバは、広告枠を含むホームページを提供するサーバのことであり、通常のポータルサイトや検索サイト以外でも、広告枠を含むホームページを提供していれば通常の企業のサーバなど、本技術分野で知られたいずれのサーバを含むことができる。さらに、当業者が容易に理解できるようにDSPサーバは通常複数接続されており、アドエクスチェンジシステム101からの入札要求に対し、各々1つまたは複数の広告の入札応答を返すことができる。
さらに、図2に示すように本実施形態のようなインターネット広告配信システムでは、多くのクライアント端末が広告枠を有するウェブサイトにアクセスして広告が配信されるため、各DSPではそれぞれ広告の配信要求をしたクライアント端末を記録しておき、広告の配信においてはこの記録を参照して、配信する広告やその対価を決定することもできる。すなわち、配信枠を表示するクライアント端末を何らかの識別情報で特定し、現在オークションにかけられている広告枠がクライアント端末Aのものか、クライアント端末Bのものなのかを特定し、そのクライアント端末の過去のアクセス履歴、広告配信履歴などを考慮に入れて、その広告枠に配信する広告および対価を決定し入札応答を送信、すなわちオークションに参加する。ここで、本実施形態ではクッキーによりクライアント端末を識別しているが、これに限られずさまざまな情報を識別情報として用いることができる。なお、後述するように本実施形態では、このように現在入札を決定しようとしている広告枠を表示しているクライアント端末を特定し、また過去の配信履歴を(入札応答を送信したのみならず、それによりオークションで配信が決定され配信されたかも含め)記録しておき、各クライアント端末の各広告のフリークエンシーを算出できるようになっている。
なお、本実施形態では、一般的なオークションである単純に最高額の入札を応札するような方式を採用するが、通常のオークション方式と比較して変則的なルールで配信する広告を決定する変則オークション方式を用いてRTB広告を実現することもできる。
(フリークエンシーの制御)
一般に、インターネット広告では広告ごとに予算上限が決まっている。すなわち、広告主との契約において各広告ごとに一定期間(以下、配信期間)内、例えば1日、1週間、1ヶ月などの期間の間に配信される配信数の上限を決めておき、その期間内にその配信数を配信するよう制御しなければならない。特に1日の配信上限を1日上限予算とも呼ぶが、通常契約は1か月単位等なので、この期間内で上限予算を超えることは許されないが、1日上限予算は目標値であり、最終的に契約期間内で調整できればいい場合が多い。したがって、DSPは何らかの方法で一定期間内に配信数が満たされるように、また配信数を超えないように広告を配信しなければならないが、オークションにより配信する広告を決定する場合、必ずしも配信数を制御することは容易ではない。すなわち、広告の決定条件を予めある程度の配信数を見込めるように定めることもできるが、一般的にはクライアント端末のアクセス条件によって、特定のクライアント端末や特定の広告に集中して配信の決定がなされ、そのように集中的に配信された広告は配信期間の早い時期に上限予算に達してしまう。上述の通り、このような場合う予算を超えて配信できないのでいわゆるキャップがはめられ、以後その広告を配信する条件のときも配信できなくなる。このため、従来ではペーシングという技術が提案されており、仮に入札応答する広告を決定しても、一定の割合で入札をやめたり、別の広告で入札したりして間引いて配信し、特定の広告が集中して配信されないようにすることも可能である。
一般に、インターネット広告では広告ごとに予算上限が決まっている。すなわち、広告主との契約において各広告ごとに一定期間(以下、配信期間)内、例えば1日、1週間、1ヶ月などの期間の間に配信される配信数の上限を決めておき、その期間内にその配信数を配信するよう制御しなければならない。特に1日の配信上限を1日上限予算とも呼ぶが、通常契約は1か月単位等なので、この期間内で上限予算を超えることは許されないが、1日上限予算は目標値であり、最終的に契約期間内で調整できればいい場合が多い。したがって、DSPは何らかの方法で一定期間内に配信数が満たされるように、また配信数を超えないように広告を配信しなければならないが、オークションにより配信する広告を決定する場合、必ずしも配信数を制御することは容易ではない。すなわち、広告の決定条件を予めある程度の配信数を見込めるように定めることもできるが、一般的にはクライアント端末のアクセス条件によって、特定のクライアント端末や特定の広告に集中して配信の決定がなされ、そのように集中的に配信された広告は配信期間の早い時期に上限予算に達してしまう。上述の通り、このような場合う予算を超えて配信できないのでいわゆるキャップがはめられ、以後その広告を配信する条件のときも配信できなくなる。このため、従来ではペーシングという技術が提案されており、仮に入札応答する広告を決定しても、一定の割合で入札をやめたり、別の広告で入札したりして間引いて配信し、特定の広告が集中して配信されないようにすることも可能である。
しかし、上述したとおり、単純に広告配信を間引くペーシングの場合、配信期間にわたって、比較的満遍なく広告が配信されるが、図9に示すように、配信されるクライアント端末には偏りが発生する恐れがあり、そのような場合、ある広告について特定のクライアント端末だけユーザあたりの広告表示回数であるフリークエンシー(FQ)が異常に高くなり、一方で、別のクライアント端末はFQが0になったりする。一般に、インターネット広告ではFQが高くなるほど効果が低くなることが知られているから、DSPは配信予定の複数の広告を上限予算にあわせて平均的に満遍なく配信するだけでなく、各広告について配信先のクライアント端末におけるFQを最適に制御することも必要である。本実施形態では以下に説明する特徴的な構成を備え、図3に示すようにクライアント端末A、B、CのFQが同程度になるように、処理を実行ことにより、対象となるクライアント端末A、B、CのFQを適切に保ちつつ配信期間内の広告の配信数が上限予算を超えないように制御することができる。
ここで、FQを制御する具体的な実施例がいくつかあるので、以下では各実施例に基づいて具体的な処理を説明する。なお、本実施形態のDSPはフリークエンシー制御機能を有しているものとして以下説明するが、インターネット広告配信システム全体としてはすべてのDSPがフリークエンシー制御機能を有する必要のないのはもちろんである。逆に、本実施形態のDSPは従来のオークションサーバと接続して広告のオークションに参加し、広告を配信する標準的な機能を有しており、これに加えてペーシングやフリークエンシー制御機能を有するのである。
<実施例1>
図1ないし7を参照して、本実施例の処理を説明する。図4は、本実施例で用いるフリークエンシー管理テーブルであり、配信期間中にクライアント端末ごとに、各広告が表示された回数を記録してある。図4に示すフリークエンシー管理テーブル116は本実施例ではDSP Bのものであり、本実施例で広告aは各クライアントについてフリークエンシー2まで配信できる、すなわちフリークエンシーキャップは2と設定されているものとする。図5および6は、それぞれ本実施例におけるアドエクスチェンジの機能ブロック図およびオークション処理を示す図である。図7は、本実施例のシステム全体の処理を示すフローチャートである。本実施例では、図1に示すフリークエンシー制御部115は、図4に示すようなフリークエンシー管理テーブル116を管理して、各クライアントのフリークエンシーが平均化されるように入札の処理を制御する。広告配信全体の処理としては、フリークエンシーの制御以外は通常のオークションの処理と同様に実行される。すなわち、各クライアント端末のフリークエンシーが上限(本実施例では2)を超えない限り、通常のオークションによるインターネット広告配信と同様である。
図1ないし7を参照して、本実施例の処理を説明する。図4は、本実施例で用いるフリークエンシー管理テーブルであり、配信期間中にクライアント端末ごとに、各広告が表示された回数を記録してある。図4に示すフリークエンシー管理テーブル116は本実施例ではDSP Bのものであり、本実施例で広告aは各クライアントについてフリークエンシー2まで配信できる、すなわちフリークエンシーキャップは2と設定されているものとする。図5および6は、それぞれ本実施例におけるアドエクスチェンジの機能ブロック図およびオークション処理を示す図である。図7は、本実施例のシステム全体の処理を示すフローチャートである。本実施例では、図1に示すフリークエンシー制御部115は、図4に示すようなフリークエンシー管理テーブル116を管理して、各クライアントのフリークエンシーが平均化されるように入札の処理を制御する。広告配信全体の処理としては、フリークエンシーの制御以外は通常のオークションの処理と同様に実行される。すなわち、各クライアント端末のフリークエンシーが上限(本実施例では2)を超えない限り、通常のオークションによるインターネット広告配信と同様である。
S701において、例えばクライアント端末A121がインターネット104を介して、広告メディアサーバ103にアクセスすると、所望のホームページ106がダウンロードされ、クライアント端末A121のブラウザにより表示される。ホームページ106に広告枠107が設定されていると、アドエクスチェンジシステム101にユーザID、IPアドレス及びメディア情報が送信され(S702)、以上の情報に基づいて図5に示す制御部401は、広告管理部402およびオークションサーバ403を制御して、入札処理を実行する。この際、本実施例ではクライアント端末の識別情報としてのクッキー、およびIPアドレスから取得したクライアント端末の位置情報を入札要求に含めて送信する。
入札要求を受信したDSPでは、送信されたクッキーによりオーディエンス情報を取得し、及びメディア情報、位置情報あるいは、オーディエンス情報及びメディア情報に基づく情報を使用し、予め定めた広告条件に適合する広告を選択して入札額を決定し入札応答を送信する。本実施例では、DSP B社が広告aを対価130円で入札応答するものとする。このようにして、DSPが供給する広告の中で対象となる広告枠に最適な広告を選択し、その時点における配信条件に基づき入札額を設定することにより広告主として最適な広告掲載を可能とする。以上のようなDSPの処理は、本技術分野で知られたいずれの方法を使用することもでき、また別の方法によっても入札応答処理を実行することもできる。
ここでは、フリークエンシー制御部115はフリークエンシー管理テーブル116を参照してクライアント端末A121における広告aのフリークエンシーが現在1であることを読み出し、本実施例の上限フリークエンシーと比較する(S703)。本実施例では、上限は2であるから、クライアント端末Aについてはまだフリークエンシーが規定の値を超えていないものとして、決定した広告aで入札応答する(705)。ここで、図6に示すように他のDSP AおよびCよりも入札価格が高ければ、クライアント端末Aに広告aが配信されることが決定されて配信される。この場合フリークエンシー管理テーブル116の広告a、クライアント端末Aのフリークエンシーの値はインクリメントされ、2となる(S706)。このようにして、フリークエンシー管理テーブル116は管理、更新され、各広告、各クライアント端末について常に最新の情報を記録するようになっている。
次に、クライアント端末Bから広告配信要求が来た場合、同様に各DSPに入札要求が出され、入札要求を受信したDSP Bでは同様に広告aの配信を決定したとする(S701ないしS702)。この場合、フリークエンシー管理テーブル116を参照すると、クライアント端末Bのフリークエンシーは2であり、上限値に達しているので、これ以上配信するとフリークエンシーの値が3以上となる(S703)。そこで、DSP Bはフリークエンシーの値が上限を超える可能性がある場合であるとして、広告aのフリークエンシーが規定値に達したクライアント端末への配信を抑制する。
本実施例では、クライアント端末Bへの広告aの配信の入札応答の送信自体を取りやめる、すなわちこの回のオークションへの参加を中止することにより配信を抑制する(S704)。この結果、その後広告aのフリークエンシーが規定値に達しているクライアント端末に関するオークションについては、広告aの入札応答を送信することはなくなるが、規定値に達していないクライアント端末については、条件が合えば広告aが配信される。これにより、広告aのフリークエンシーがいずれのクライアント端末においても既定の2を超えることはなく、またフリークエンシーが0あるいは規定値に達していないクライアント端末には条件さえそろえば広告aが配信されるように配信を制御することができるので、各クライアント端末に万遍なく広告を配信することができる。
ここで、本実施例のフリークエンシー制御を用いてペーシングを行う。すなわち、通常ペーシングは、予想される配信数が上限予算を超える場合、例えば2倍であれば配信数をあらかじめ2分の1に間引き(間引き率2分の1)、3倍であれば3分の1に間引いて、配信期間における最終的な配信数が上限予算に近くなるようにするが、具体的間引き方は種々考えられる。通常は、単純に入札要求の2回に1回、すなわち入札要求を受信するごとに交互に2回に1回入札応答することにより配信数を2分の1に間引くことができる。本実施例では、このような単純な間引き方ではなく、フリークエンシー制御が効果的にペーシングに寄与するように処理を行う。
具体的には、このようなペーシングには以下のような4種類の制御があり、システムや状況に応じて最適なものを使用することができる。
第1のペーシング例は、最初に一定の間引き率を設定し、各広告についての各クライアントのフリークエンシーに応じてその間引き率を変化させ、フリークエンシーを制御する。すなわち、図4に示すような各フリークエンシーの状況を参照して、フリークエンシーの規定値に近づいているクライアントに関しては間引き率を高くし、規定値にはまだ届かないクライアントに関しては間引き率を低くする。このようにすることにより、フリークエンシーの値が一定の範囲内に抑えつつ間引きにより配信を上限予算に抑えることができる。
第2のペーシング例は、入札額を上下させて実質的に間引く方法である。すなわち、図4に示すような各フリークエンシーの状況を参照して、フリークエンシーの規定値に近づいているクライアントに関しては入札額を低くし、規定値にはまだ届かないクライアントに関しては入札額を変更しないか、高くする。このようにすることにより、フリークエンシーの値が一定の範囲内に抑えつつ間引きにより配信を上限予算に抑えることができる。
第3のペーシング例は、フリークエンシーの規定値(フリークエンシーキャップ)を調整して実質的に間引く方法である。すなわち、図4に示すような各フリークエンシーの状況を参照して、そのフリークエンシーがフリークエンシーキャップに到達したクライアントについては、例えば応札しないなど配信を抑制する制御を行うが、その結果として一定の期間で、あるいは定期的に配信数を確認し配信数が予想よりも多いときは、フリークエンシーキャップを低くすることにより配信を抑制して配信数を抑える。一方、配信数が予想より多いときは、フリークエンシーキャップを増やして間引きを減らし結果的に配信数を抑制しないようにする。このようにすることにより、フリークエンシーの値が一定の範囲内に抑えつつ間引きにより配信を上限予算に抑えることができる。
また、以下に説明するような方法により間引くこともできる。入札要求のたびに間引いた(入札する広告は決定したが入札には参加しない、あるいは本実施例の意味で配信を抑制した)ことを記録しておき、受信を複数回まとめて間引きの管理を行う。すなわち、入札要求を受信して、ある広告の入札応答をするごと(抑制判断機会)に配信抑制するか否かを決定するが、この抑制判断を抑制判断機会10回なり、20回ごとに、間引き率の管理を行い、目標よりも高い間引き率の場合は、次の抑制判断機会から配信が促進されるようにフリークエンシー制御を行い、目標よりも低い場合は、次の抑制判断機会から配信をさらに抑制するようにフリークエンシー制御を行う。例えば、入札要求の受信10回を単位とする、最初の10回は本実施例の配信の抑制のみを行って抑制の不要な場合は間引かない(入札に参加する)。この結果、この10回の間の配信数を記録しておき、予定の間引き率になっていなかったときは、次の10回の目標とする間引き率を変更する。すなわち、目標間引き率を2分の1とすると、最初の10回の間引き率(入札要求の回数に対する入札に参加しなかった率または入札したが配信されなかった率のいずれか)が目標よりも高かったときは、次の10回の間引き率の目標を2分の1よりも低くする。本実施例では、例えば配信の抑制が必要な入札のみ入札参加を取りやめ、その他の入札はあえて間引かず入札に参加するようにする。このようにすると、通常は間引き率は低くなる。
逆に、最初の10回の間引き率が目標より低かったときは、次の10回の間引き率の目標を高くする。本実施例では、例えば2回に1回無条件に間引き、これに加えて配信の抑制が必要なときも入札に参加しないようにして間引くことを優先し、これに加えて間引き率が高くなるように制御し、または配信の抑制が必要なときは入札に参加しないようにし、さらに残りの入札の2回に1回を無条件に間引くようにして間引き率が高くなるように制御する。以降、入札要求がなされ、ある広告の入札を決定した、例えば10回ごとに間引き率が目標を超えているか否かで、間引きを優先の処理とするか、配信を優先する処理とするかを決定して、フリークエンシー制御をしつつ最終的に目標の間引き率に近くなるように入札を判断する。本実施例では、このようなペーシングの処理を行うことで、効果的に上限予算内に配信を抑えつつ、各クライアント端末のフリークエンシーを適正な値に制御することができる。
なお、フリークエンシーの上限値は、予め定められた広告配信の条件などによりシミュレーションを行うことにより、あるいは配信期間中の広告の上限予算、配信数の予測、間引き率または広告の決定条件などを加味して、本技術分野の通常の知識を用いて定めておくことができる。また、広告管理部402は、広告a、広告b等そのDSPが扱う広告は、何等かのIDで特定し、広告枠に配信するごとにそれぞれ配信数をカウントし、図示しないメモリ等に格納しておいて、配信数が上限予算に相当する規定回数に達したときは、フリークエンシー制御とは別にいわゆるキャップをはめることもできる
さらに、広告枠に表示される広告のデータは通常、アドエクスチェンジシステム101から実際にデータの格納されたデータベースを示すURLなどの情報が送られ、これをブラウザが解釈することにより表示されるが、これに限らずオークションサーバやその他のサーバからクライアント端末105に直接送信するようにすることもでき、その他いずれかの本技術分野で知られた方法で表示可能にすることができる。一方、配信期間の後半になっても、上限予算に達しない場合で、一定の条件を満たすときはフリークエンシー制御を停止してFQが上限値を超えていても確実に広告が配信されるようにすることもできる。
さらに、広告枠に表示される広告のデータは通常、アドエクスチェンジシステム101から実際にデータの格納されたデータベースを示すURLなどの情報が送られ、これをブラウザが解釈することにより表示されるが、これに限らずオークションサーバやその他のサーバからクライアント端末105に直接送信するようにすることもでき、その他いずれかの本技術分野で知られた方法で表示可能にすることができる。一方、配信期間の後半になっても、上限予算に達しない場合で、一定の条件を満たすときはフリークエンシー制御を停止してFQが上限値を超えていても確実に広告が配信されるようにすることもできる。
<実施例2>
図8を参照して、実施例2の処理を説明する。本実施例は、上述の実施例1とは、ある広告のあるクライアント端末におけるフリークエンシーが、オークションに参加して勝者となった場合に予め定められた上限値を超えるときは、その広告の配信を抑制するという点で共通するが、その抑制方法が異なる。すなわち、実施例1では配信すればフリークエンシーの上限値を超えるような広告配信の入札応答は中止するという形で配信を抑制するが、本実施例では入札額を低くすることにより配信を抑制する。すなわち、入札額が低くなるとオークションで勝利する可能性が低くなるので、実際に配信されることが抑制されることとなる。
図8を参照して、実施例2の処理を説明する。本実施例は、上述の実施例1とは、ある広告のあるクライアント端末におけるフリークエンシーが、オークションに参加して勝者となった場合に予め定められた上限値を超えるときは、その広告の配信を抑制するという点で共通するが、その抑制方法が異なる。すなわち、実施例1では配信すればフリークエンシーの上限値を超えるような広告配信の入札応答は中止するという形で配信を抑制するが、本実施例では入札額を低くすることにより配信を抑制する。すなわち、入札額が低くなるとオークションで勝利する可能性が低くなるので、実際に配信されることが抑制されることとなる。
基本的に実施例1の処理と本実施例の処理とは同様なので、上述の相違点に関連する処理のみ以下に説明する。図8は、本実施例の配信の抑制の具体的な処理の例を示す図である。図7に示すフローチャートでいうと、本実施例の処理のうちS701ないしS703およびS705およびS706は上述の実施例1と同じであるが、本実施例では配信を抑制することが決定された場合、S704のように入札応答自体を中止せずに入札応答を送信する。ただし、入札額として、通常であれば130円とするところを、他のDSPよりも安い額、具体的には80円とする。すなわち、同じクライアント端末Bに同じ広告aを配信するときでもフリークエンシーが上限を超える可能性があるときは、異なる入札額、すなわち配信の抑制が必要ではないときよりも安い入札額とすることにより、他のDSPの入札額より安くなり、その結果オークションに勝利せず、配信されることがなくなる。具体的には、図8を参照すると、通常であれば広告aの入札額は130円で、他のDSPの提供する広告より高額であるため広告aが勝利して配信されるが、フリークエンシーが上限値を超える可能性があり配信の抑制が必要となったときは、入札額を80円とする。図8の例では、他のDSPの提供する広告の入札額は90円以上であるから、この入札額の値下げにより広告aの配信は抑制することができる。
ここで、入札額は、50円値下げしているが、具体的な値下げ額は広告提供条件、契約条件、その他本技術分野の通常の知識を加味して決定することができるが、一般に入札額をある程度下げるとほぼオークションに勝利する可能性はなくなるものと考えられる。
<実施例3>
以下、実施例3の処理を説明する。本実施例は、上述の実施例2と同様、実施例1とはある広告のあるクライアント端末におけるフリークエンシーがオークションに参加して勝者となった場合に予め定められた上限値を超えるときは、その広告の配信を抑制するという点で共通するが、その抑制方法が異なる。すなわち、実施例1では配信すればフリークエンシーの上限値を超えるような広告配信の入札応答は中止するという形で配信を抑制するが、本実施例ではフリークエンシーが上限に達していない別の広告で入札応答を送信することにより配信を抑制する。
以下、実施例3の処理を説明する。本実施例は、上述の実施例2と同様、実施例1とはある広告のあるクライアント端末におけるフリークエンシーがオークションに参加して勝者となった場合に予め定められた上限値を超えるときは、その広告の配信を抑制するという点で共通するが、その抑制方法が異なる。すなわち、実施例1では配信すればフリークエンシーの上限値を超えるような広告配信の入札応答は中止するという形で配信を抑制するが、本実施例ではフリークエンシーが上限に達していない別の広告で入札応答を送信することにより配信を抑制する。
基本的に実施例1の処理と本実施例の処理とは同様なので、上述の相違点に関連する処理のみ以下に説明する。図7に示すフローチャートでいうと、クライアント端末Bからの広告配信要求があり、広告aが配信される本実施例の処理のうちS701ないしS703およびS705およびS706は上述の実施例1と同じであるが、本実施例では配信を抑制することが決定された場合S704のように入札応答自体を中止することはしない。広告aでの入札応答を送信する代わりに、広告aとは異なる代替の広告であって、フリークエンシーの値が次に配信すると上限を超えることはない、例えば広告b(図4に示すようにフリークエンシーは0である)を配信する広告として決定する。入札額は、広告aに準拠するようにしてもいいし、あくまで通常の条件で広告bの入札額を決定してもいい。また、代替の広告の配信数が伸び悩んでいる場合は、広告aと同等、あるいはさらに上げてオークションでの勝利の可能性を高めるようにすることもできる。
このような処理をすることにより、フリークエンシーが上限を超えるような広告の配信を抑制することができる一方、フリークエンシーが低い、特に0で、全く配信されたことのない広告を配信することができる。もちろん、クライアント端末Bに配信する広告として、そのオークションにおいては広告aが通常は決定されるのであるから、本来広告bを配信すべきではないが、例えば配信期間の終盤でも広告ごとに配信数が大幅に偏って配信にキャップをはめなければならない広告があり、一方で予算上限に届かない広告が残る場合などに代替の広告でオークションに参加するのは有効である。例えば、本実施例の処理により、全体の広告が平均して配信されるように、図4に示すフリークエンシー管理テーブルを使用して、全体の配信数の少ない広告から先に代替広告として選定し、配信数の偏りを減らすように制御することができれば広告システムとしてはより効果的となる可能性がある。
以上、3つの実施例を説明したが、これらの実施例のフリークエンシー制御のための配信抑制のための方法は、基本的に各々単独で用いることもでき、または他の方法と組み合わせて若しくはこれらの配信抑制の方法を組み合わせて、DSPにおける入札応答の決定入札額の決定処理に適用し広告配信を種々に制御することができる。例えば、非常に急激に特定の広告が配信されているときは、実施例1の制御を適用し、そうでないときは実施例2の制御を行う等、種々の組み合わせを行うことにより、広告自体を配信期間中万遍なく配信するとともに、各クライアント端末におけるフリークエンシーを平均化して、広告の効果を最大にすることができる。
Claims (9)
- ネットワークを介してクライアント端末に配信する広告をオークションで決定する広告配信システムにおいて、前記オークションのための入札要求を受信し、条件に合致する広告と対価とを決定して入札応答を送信するためのサーバであって、
前記入札要求により入札を要求される広告の配信先であるクライアント端末に前記広告を表示した回数である出現数を計数する計数手段と、
予め配信数が定められた広告について、所定期間内に前記クライアント端末に対する出現数が予め定めた制御数を超えると、該クライアント端末への該広告の配信を抑制する抑制手段と
を備えたことを特徴とするサーバ。 - 前記計数手段は、前記クライアント端末を端末識別情報で識別することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
- 前記計数手段は、前記入札要求に含まれるクッキー情報と、前記クライアント端末の端末識別情報とを対応づけることを特徴とする請求項2に記載のサーバ。
- 前記抑制手段は、前記出現数が予め定めた前記制御数を超えると、該クライアント端末への該広告の配信を停止することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のサーバ。
- 前記抑制手段は、前記出現数が予め定めた前記制御数を超えると、予め定めた条件で該クライアント端末に配信すると決定される広告以外の広告について入札応答を送信することを特徴とする請求項4に記載のサーバ。
- 前記抑制手段は、前記出現数が予め定めた前記制御数を超えると、該クライアント端末への該広告の対価を低くすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のサーバ。
- ネットワークを介してクライアント端末に配信する広告をオークションで決定する広告配信システムであって、
前記クライアント端末に配信する広告の配信枠を有するホームページを提供する広告メディアサーバと、
前記配信枠に表示する広告の入札要求を受信すると、該入札要求に対応する広告および該広告を表示する対価の額を決定して、該広告の対価の額及び該広告を表示するための広告情報を含む入札応答を送信する複数の入札応答手段と、
前記クライアント端末から広告配信要求を受信すると入札要求を送信し、受信した複数の入札応答に含まれる対価の額に基づいて配信する広告を決定し、および前記クライアント端末に前記決定手段で決定した広告を表示するため前記広告情報を送信する広告サーバと、
前記広告についての入札要求を受信し、条件に合致する広告と対価とを決定して入札応答を送信するためのサーバであって、前記入札要求により入札を要求される広告の配信先であるクライアント端末に前記広告を配信した回数である出現数を計数する計数手段と、予め配信回数が定められた広告について、所定期間内に前記クライアント端末に対する出現数が予め定めた制御数を超えると、該クライアント端末への該広告の配信を抑制する抑制手段とを含むサーバと
を備え、
前記クライアント端末は、前記広告メディアサーバにアクセスして、前記ホームページを表示するとともに、前記広告の配信枠に割り当てられた広告サーバ識別情報により広告配信要求を送信し、前記要求した広告情報を受信して表示することを特徴とする広告配信システム。 - ネットワークを介してクライアント端末に配信する広告をオークションで決定する広告配信方法であって、
前記オークションのための入札要求を受信し、条件に合致する広告と対価とを決定して入札応答を送信するためのサーバにおいて、
前記入札要求により入札を要求される広告の配信先であるクライアント端末に前記広告を表示した回数である出現数を計数する計数ステップと、
予め配信数が定められた広告について、所定期間内に前記クライアント端末に対する出現数が予め定めた制御数を超えると、該クライアント端末への該広告の配信を抑制する抑制ステップと
を備えたことを特徴とする広告配信方法。 - ネットワークを介してクライアント端末に配信する広告をオークションで決定する広告配信方法を、該オークションのための入札要求を受信し、条件に合致する広告と対価とを決定して入札応答を送信するためのサーバに、実行させるプログラムであって、前記広告配信方法は、
前記入札要求により入札を要求される広告の配信先であるクライアント端末に前記広告を表示した回数である出現数を計数する計数ステップと、
予め配信数が定められた広告について、所定期間内に前記クライアント端末に対する出現数が予め定めた制御数を超えると、該クライアント端末への該広告の配信を抑制する抑制ステップと
を備えたことを特徴とするプログラム。
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- 2013-07-08 JP JP2013142960A patent/JP2015018293A/ja active Pending
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