JP2015018092A - 光拡散部材及び表示装置。 - Google Patents

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Abstract

【課題】虹ムラを抑制でき、視認角特性に優れた光拡散部材及びそのような光拡散部材を備えた表示装置を提供することを目的の一つとする。【解決手段】光透過性及び複屈折性を有する基材と、前記基材の一方面に形成された複数の波長制御層と、前記基材の前記一方面のうち前記波長制御層の形成領域以外の領域に形成された光拡散部と、前記基材よりも位相差が大きい高複屈折基材と、を備え、前記光拡散部は、前記基材に接する光射出端面と、前記光射出端面に対向し、前記光射出端面の面積よりも大きい面積を有する光入射端面と、を有するとともに前記光入射端面から前記光射出端面までの高さが前記波長制御層の層厚よりも大きく、前記高複屈折基材は、偏光板に挟んだ時に透過スペクトルが、赤色光に対応する第一波長域、緑色光に対応する第二波長域、及び青色光に対応する第三波長域のそれぞれについて、少なくともスペクトルの山谷を1組以上含む光拡散部材。【選択図】図1

Description

本発明は、光拡散部材及び表示装置に関する。
携帯電話機等をはじめとする携帯型電子機器、テレビジョン、パーソナルコンピューター等のディスプレイとして、液晶表示装置が広く用いられている。一般に、液晶表示装置は、正面からの視認性に優れる反面、視野角が狭い。そのため、視野角を広げるための様々な工夫がなされている。その一つとして、液晶パネル等の表示体から射出される光の拡散角度を制御するための部材(以下、光拡散部材と称する)を表示体の視認側に備える構成が提案されている。
例えば、下記の特許文献1には、光拡散層に断面がV字状の溝が設けられ、溝の一部に光吸収層が設けられた光拡散シートが開示されている。光拡散シートにおいて、光拡散層の光入射側および光射出側にはポリエチレンテレフタレート(PET:PolyEthylene Terephthalate)等からなる透明なシートが配置されている。光拡散層に対して垂直に入射した光の一部は、溝の壁面で全反射した後、射出される。これにより、光拡散シートから射出される光は拡散される。
特開2000−352608号公報
一般に、上記のような光拡散シートに配置されるPET等の透明シートは、大量生産時の延伸によって、面内で1000nm〜4000nmの位相差を有している。これにより、このような光拡散シートを液晶表示装置の光射出側に配置した場合、液晶表示装置を斜めから見ると、虹のようなムラ(虹ムラ)が生じ、視野角特性が低下してしまうという問題があった。
本発明の一つの態様は、上記の従来技術の問題点に鑑みて成されたものであって、虹ムラを抑制でき、視認角特性に優れた光拡散部材及びそのような光拡散部材を備えた表示装置を提供することを目的の一つとする。
本発明の一つの態様の光拡散部材は、光透過性及び複屈折性を有する基材と、前記基材の一方面に形成された複数の波長制御層と、前記基材の前記一方面のうち前記波長制御層の形成領域以外の領域に形成された光拡散部と、前記基材よりも位相差が大きい高複屈折基材と、を備え、前記光拡散部は、前記基材に接する光射出端面と、前記光射出端面に対向し、前記光射出端面の面積よりも大きい面積を有する光入射端面と、を有するとともに前記光入射端面から前記光射出端面までの高さが前記波長制御層の層厚よりも大きく、前記高複屈折基材は、偏光板に挟んだ時に透過スペクトルが、赤色光に対応する第一波長域、緑色光に対応する第二波長域、及び青色光に対応する第三波長域のそれぞれについて、少なくともスペクトルの山谷を1組以上含む。
なお、前記基材の前記一方面のうち前記波長制御層の形成領域以外の領域に形成された光拡散部とは、概ね波長制御層の形成領域以外の領域に形成された光拡散部を含むものである。「概ね波長制御層の形成領域以外の領域に形成された光拡散部」とは、一部分が波長制御層に重なった状態に形成された光拡散部を含むことを意味する。
本発明の一つの態様の光拡散部材は、光透過性及び高複屈折性を有する基材と、前記基材の一方面に形成された複数の波長制御層と、前記基材の前記一方面のうち前記波長制御層の形成領域以外の領域に形成された光拡散部と、を備え、前記光拡散部は、前記基材に接する光射出端面と、前記光射出端面に対向し、前記光射出端面の面積よりも大きい面積を有する光入射端面と、を有するとともに前記光入射端面から前記光射出端面までの高さが前記波長制御層の層厚よりも大きく、前記高複屈折基材は、偏光板に挟んだ時に透過スペクトルが、赤色光に対応する第一波長域、緑色光に対応する第二波長域、及び青色光に対応する第三波長域のそれぞれについて、少なくともスペクトルの山谷を1組以上含む。
本発明の一つの態様の光拡散部材は、光透過性及び高複屈折性を有する基材と、前記基材の一方面に形成された複数の光拡散部と、前記基材の前記一方面のうち前記光拡散部の形成領域以外の領域に形成された波長制御層と、を備え、前記光拡散部が、前記基材に接する光射出端面と、前記光射出端面に対向し、前記光射出端面の面積よりも大きい面積を有する光入射端面と、を有するとともに前記光入射端面から前記光射出端面までの高さが前記波長制御層の層厚よりも大きく、前記高複屈折基材は、偏光板に挟んだ時に透過スペクトルが、赤色光に対応する第一波長域、緑色光に対応する第二波長域、及び青色光に対応する第三波長域のそれぞれについて、少なくともスペクトルの山谷を1組以上含む。
なお、前記基材の前記一方面のうち前記光拡散部の形成領域以外の領域に形成された波長制御層とは、概ね光拡散部の形成領域以外の領域に形成された波長制御層を含むものである。「概ね光拡散部の形成領域以外の領域に形成された波長制御層」とは、一部分が光拡散部に重なった状態に形成された波長制御層を含むことを意味する。
本発明の一つの態様の光拡散部材においては、前記高複屈折基材の位相差は、8000nm以上であってもよい。
本発明の一つの態様の表示装置は、表示体と、前記表示体の視認側に設けられ、前記表示体から入射される光の角度分布を入射前よりも広げた状態にして光を射出させる視野角拡大部材と、を含み、前記視野角拡大部材が、本発明の一つの態様の光拡散部材で構成されている。
本発明の一つの態様によれば、虹ムラを抑制でき、視認角特性に優れた光拡散部材及びそのような光拡散部材を備えた表示装置を提供することができる。
第1実施形態の液晶表示装置を示す斜視図である。 第1実施形態の液晶表示装置を示す図であって、図1におけるA−A断面図である。 第1実施形態の液晶パネルを示す断面図である。 第1実施形態の光制御部材を示す図であって、図4(A)は、断面図、図4(B)は、平面図である。 位相差について説明する説明図である。 第1実施形態のバックライトを説明する図である。 第1実施形態の光制御部材の製造方法を、工程を追って示す斜視図である。 液晶パネルの画素と開口パターンとの配置関係を示す図である。 光制御部材の製造装置の一例を示す斜視図である。 光制御部材の製造装置の要部を示す斜視図である。 虹ムラの発生原理について説明する説明図である。 表示画面を斜めから見た際の光の透過スペクトルを示すグラフである。 LEDの分光スペクトルを示すグラフである。 冷陰極蛍光管の分光スペクトルを示すグラフである。 第1実施形態の実施例におけるシミュレーション条件を示す模式図である。 第1実施形態の実施例におけるシミュレーション結果を示すグラフである。 第1実施形態の実施例におけるシミュレーション結果を示すグラフである。 第2実施形態の液晶表示装置を示す斜視図である。 第3実施形態の液晶表示装置を示す断面図である。 第4実施形態の液晶表示装置を示す断面図である。 第5実施形態の液晶表示装置を示す断面図である。 第6実施形態の液晶表示装置を示す断面図である。 第7実施形態の光制御部材を示す断面図である。 第7実施形態の光制御部材を示す断面図である。 第8実施形態の光制御部材を示す平面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図14を用いて説明する。本実施形態では、表示体として透過型の液晶パネルを備えた液晶表示装置(表示装置)1の例を挙げて説明する。以下の説明において、X軸は、液晶表示装置の画面と平行な方向と定義する。Y軸は、液晶表示装置の画面と平行で、X軸と直交する方向と定義する。Z軸は、液晶表示装置の厚さ方向と定義する。
なお、以下の全ての図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
図1は、本実施形態の液晶表示装置1を示す斜視図である。図2は、液晶表示装置1を示す図であって、図1におけるA−A断面図である。
本実施形態の液晶表示装置1は、図1及び図2に示すように、液晶パネル(表示体)2と、バックライト8(照明装置)と、光制御部材9(光拡散部材,視野角拡大部材)と、を備えている。液晶パネル2は、第1偏光板3と、第1位相差フィルム4(位相差板)と、液晶セル5と、第2位相差フィルム6(位相差板)と、第2偏光板7と、を備えている。図2では、液晶セル5を模式的に図示しているが、その詳細な構造については後述する。
観察者は、液晶表示装置1の表示画像を光制御部材9を介して見ることになる。以下の説明では、光制御部材9が配置された側を視認側(−Z側)と称する。バックライト8が配置された側を背面側(+Z側)と称する。
本実施形態の液晶表示装置1においては、バックライト8から射出された光を液晶パネル2で変調し、変調した光によって所定の画像や文字等を表示する。また、液晶パネル2から射出された光が光制御部材9を透過すると、射出光の配光分布が光制御部材9に入射する前より広がった状態となって光が光制御部材9から射出される。これにより、観察者は広い視野角を持って表示を視認できる。
以下、液晶パネル2の具体的な構成について説明する。
ここでは、アクティブマトリクス方式の透過型液晶パネルを一例に挙げて説明する。ただし、本実施形態に適用可能な液晶パネルはアクティブマトリクス方式の透過型液晶パネルに限るものではない。本実施形態に適用可能な液晶パネルは、例えば半透過型(透過・反射兼用型)液晶パネルであっても良い。さらには、各画素がスイッチング用薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor,以下、TFTと略記する)を備えていない単純マトリクス方式の液晶パネルであっても良い。
図3は、液晶パネル2の縦断面図(ZX面図)である。
図3に示すように、液晶セル5は、TFT基板10と、カラーフィルター基板12と、液晶層11と、を有している。TFT基板10は、スイッチング素子基板として機能する。カラーフィルター基板12は、TFT基板10に対向して配置されている。液晶層11は、TFT基板10とカラーフィルター基板12との間に挟持されている。
液晶層11は、TFT基板10と、カラーフィルター基板12と、枠状のシール部材(図示せず)と、によって囲まれた空間内に封入されている。シール部材は、TFT基板10とカラーフィルター基板12とを所定の間隔をおいて貼り合わせる。
本実施形態の液晶パネル2は、例えばTN(Twisted Nematic)モードで表示を行う。液晶層11には誘電率異方性が負の液晶が用いられる。TFT基板10とカラーフィルター基板12との間には、スペーサー13が配置されている。スペーサー13は球状あるいは柱状である。スペーサー13は、TFT基板10とカラーフィルター基板12との間の間隔を一定に保持する。
本実施形態の液晶パネル2の表示モードは、上記のTNモードに限定されず、例えばVA(Vertical Alignment,垂直配向)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、IPS(In−Plane Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード等であってもよい。
図3においては図示しないが、TFT基板10には、複数の画素がマトリクス状に配置されている。
画素は、表示の基本単位である。TFT基板10には、複数のソースバスラインが、互いに平行に延在するように形成されている。TFT基板10には、複数のゲートバスラインが、互いに平行に延在するように形成されている。複数のゲートバスラインは、複数のソースバスラインと直交している。TFT基板10上には、複数のソースバスラインと複数のゲートバスラインとが格子状に形成されている。隣接するソースバスラインと隣接するゲートバスラインとによって区画された矩形状の領域が一つの画素となる。ソースバスラインは、TFT19のソース電極17に接続されている。ゲートバスラインは、TFT19のゲート電極16に接続されている。
TFT基板10を構成する透明基板14の液晶層11側(−Z側)の面には、半導体層15、ゲート電極16、ソース電極17、ドレイン電極18等を有するTFT19が形成されている。透明基板14としては、例えばガラス基板を用いることができる。
透明基板14上には、半導体層15が形成されている。半導体層15の材料としては、例えばCGS(Continuous Grain Silicon,連続粒界シリコン)、LPS(Low−temperature Poly−Silicon,低温多結晶シリコン)、α−Si(Amorphous Silicon,非結晶シリコン)等の半導体材料が用いられる。
透明基板14上には、半導体層15を覆うようにゲート絶縁膜20が形成されている。
ゲート絶縁膜20の材料としては、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、もしくはこれらの積層膜等が用いられる。
ゲート絶縁膜20上には、半導体層15と対向するようにゲート電極16が形成されている。ゲート電極16の材料としては、例えばW(タングステン)/TaN(窒化タンタル)の積層膜、Mo(モリブデン)、Ti(チタン)、Al(アルミニウム)等が用いられる。
ゲート絶縁膜20上には、ゲート電極16を覆うように第1層間絶縁膜21が形成されている。第1層間絶縁膜21の材料としては、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、もしくはこれらの積層膜等が用いられる。
第1層間絶縁膜21上には、ソース電極17およびドレイン電極18が形成されている。第1層間絶縁膜21とゲート絶縁膜20とには、コンタクトホール22およびコンタクトホール23が、第1層間絶縁膜21とゲート絶縁膜20とを貫通して形成されている。
ソース電極17は、コンタクトホール22を介して半導体層15のソース領域に接続されている。ドレイン電極18は、コンタクトホール23を介して半導体層15のドレイン領域に接続されている。ソース電極17およびドレイン電極18の材料としては、上述のゲート電極16と同様の導電性材料が用いられる。
第1層間絶縁膜21上には、ソース電極17およびドレイン電極18を覆うように第2層間絶縁膜24が形成されている。第2層間絶縁膜24の材料としては、上述の第1層間絶縁膜21と同様の材料、もしくは有機絶縁性材料が用いられる。
第2層間絶縁膜24上には、画素電極25が形成されている。第2層間絶縁膜24には、コンタクトホール26が第2層間絶縁膜24を貫通して形成されている。画素電極25は、コンタクトホール26を介してドレイン電極18に接続されている。画素電極25は、ドレイン電極18を中継用電極として半導体層15のドレイン領域に接続されている。
画素電極25の材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide,インジウム錫酸化物)、IZO(Indium Zinc Oxide,インジウム亜鉛酸化物)等の透明導電性材料が用いられる。
この構成により、ゲートバスラインを通じて走査信号が供給され、TFT19がオン状態となったときに、ソースバスラインを通じてソース電極17に供給された画像信号が、半導体層15、ドレイン電極18を経て画素電極25に供給される。なお、TFT19の形態としては、図3に示したトップゲート型TFTであっても良いし、ボトムゲート型TFTであっても良い。
画素電極25を覆うように第2層間絶縁膜24上の全面に第1の垂直配向膜27が形成されている。第1の垂直配向膜27は、液晶層11を構成する液晶分子を垂直配向させる配向規制力を有している。第1の垂直配向膜27は、いわゆる垂直配向膜である。本実施形態では、光配向技術を用いて第1の垂直配向膜27に配向処理を施している。つまり、本実施形態では第1の垂直配向膜27として光配向膜を用いている。
一方、カラーフィルター基板12を構成する透明基板29の液晶層11側(+Z側)の面には、ブラックマトリクス30、カラーフィルター31、平坦化層32、対向電極33、第2の垂直配向膜34が順次形成されている。
ブラックマトリクス30は、画素間領域において光の透過を遮断する機能を有する。ブラックマトリクス30は、例えば、Cr(クロム)やCr/酸化Crの多層膜等の金属、もしくはカーボン粒子を感光性樹脂に分散させたフォトレジストで形成されている。
カラーフィルター31には、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色の色素が含まれている。TFT基板10上の一つの画素電極25に、R,G,Bのいずれか一つのカラーフィルター31が対向して配置されている。なお、カラーフィルター31は、R,G,Bの3色以上の多色構成としても良い。
平坦化層32は、ブラックマトリクス30およびカラーフィルター31を覆う絶縁膜で構成されている。平坦化層32は、ブラックマトリクス30およびカラーフィルター31によってできる段差を緩和して平坦化する機能を有している。
平坦化層32上、すなわち、平坦化層32の液晶層11側(+Z側)には対向電極33が形成されている。対向電極33の材料としては、画素電極25と同様の透明導電性材料が用いられる。
対向電極33上の全面、すなわち、対向電極33の液晶層11側(+Z側)の全面には第2の垂直配向膜34が形成されている。第2の垂直配向膜34は、液晶層11を構成する液晶分子を垂直配向させる配向規制力を有している。第2の垂直配向膜34は、いわゆる垂直配向膜である。本実施形態では、光配向技術を用いて第2の垂直配向膜34に配向処理を施している。すなわち、本実施形態では第2の垂直配向膜34として光配向膜を用いている。
液晶セル5の背面側(+Z側)、すなわち、バックライト8と液晶セル5との間には、第1偏光板3が設けられている。第1偏光板3は、偏光子として機能する。液晶セル5の視認側(−Z側)、すなわち、液晶セル5と光制御部材9との間には、第2偏光板7が設けられている。第2偏光板7は、偏光子として機能する。第1偏光板3の透過軸と第2偏光板7の透過軸とは、クロスニコルの配置となっている。
第1偏光板3と液晶セル5との間には、光の位相差を補償するための第1位相差フィルム4が設けられている。第2偏光板7と液晶セル5との間には、光の位相差を補償するための第2位相差フィルム6が設けられている。
本実施形態の位相差フィルム(第1位相差フィルム4、第2位相差フィルム6)としては、一例として富士フィルム社製のWVフィルムが用いられる。
次に、バックライト8について説明する。
照明装置であるバックライト8は、図2に示すように、光源36と、導光体37と、を備えている。光源36は、導光体37の端面に配置されている。光源36としては、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode,以下、LEDと略記する)、冷陰極蛍光管等が用いられる。
本実施形態のバックライト8は、エッジライト型のバックライトである。
導光体37は、光源36から射出された光を液晶パネル2に導く機能を有する。導光体37の材料としては、例えば、アクリル樹脂等の樹脂材料が用いられる。
光源36から導光体37の端面に入射した光は、導光体37の内部を全反射して伝播し、導光体37の上面(光射出面)、言い換えると導光体37の液晶パネル2側(−Z側)の面から概ね均一な強度で射出される。図示はしないが、導光体37の上面には、散乱シート及びプリズムシートが配置されており、導光体37の下面には、散乱シートが配置されている。導光体37の上面から射出された光は、散乱シートにより散乱した後、プリズムシートによって集光され、概ね平行化されて射出される。
散乱シートとしては、白色PETを用いてもよい。プリズムシートとしては、例えば、住友3M社製のBEF(商品名)を用いてもよい。
本実施形態において、バックライト8は指向性を有する必要はない。本実施形態のバックライト8としては、光の射出方向を制御して、指向性がある程度緩やかに設定されたバックライトを用いる。
なお、本実施形態において、バックライト8が指向性を有していても構わない。
また、バックライト8は、直下型のバックライトであってもよい。
次に、光制御部材9について詳細に説明する。
図4(A)は、光制御部材9の断面図(ZX断面図)である。図4(B)は、光制御部材9の平面図(XY平面図)である。なお、図4(B)においては、高複屈折基材39の図示を省略している。
光制御部材9は、図4(A)に示すように、高複屈折基材39と、複数の波長制御層40と、光拡散部41と、を備えている。複数の波長制御層40は、高複屈折基材39の背面側(+Z側)の面(一方面)に形成されている。光拡散部41は、図4(B)に示すように、高複屈折基材39の背面側の面のうち波長制御層40の形成領域以外の領域に形成されている。言い換えると、複数の波長制御層40は、高複屈折基材39の背面側の面のうち光拡散部41の形成領域以外の領域に形成されている。
なお、高複屈折基材39の背面側の面のうち光拡散部41の形成領域以外の領域に形成された波長制御層40とは、概ね光拡散部41の形成領域以外の領域に形成された波長制御層40を含むものである。「概ね光拡散部41の形成領域以外の領域に形成された波長制御層40」とは、一部分が光拡散部41に重なった状態に形成された波長制御層40を含むことを意味する。
光制御部材9は、図2に示すように、光拡散部41を第2偏光板7(背面側)に向け、高複屈折基材39を視認側に向けて第2偏光板7上に配置される。光制御部材9は、接着剤層43を介して第2偏光板7に固定される。
高複屈折基材39は、高複屈折性を有する透明フィルムである。言い換えると、高複屈折基材39は、面内の位相差が大きい透明フィルムである。高複屈折基材39としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、シクロオレフィンポリマー等で構成されるフィルムを用いることができる。
図5は、位相差について説明する説明図である。図5において複屈折基材200上の矢印は、分離された光の振動方向をそれぞれ示している。
位相差Rは、複屈折基材200の面内の屈折率n1及び屈折率n2と、複屈折基材200の厚みdと、によって、位相差R=(n1−n2)d、として表される。
例えば上記の材質で構成された無配向のシートをガラス転移温度以上の温度において一方向、もしくは二方向に延伸することで、特定の位相差を有する複屈折フィルムが得られる。このような複屈折フィルムの位相差を特定範囲に制御する為には、延伸倍率や延伸温度、フィルムの厚みを適宜設定することにより行なうことができる。例えば、延伸倍率を高くするほど、延伸温度を低くするほど、またはフィルムの厚みを厚くするほど、大きい位相差を有する高複屈折フィルムが得られやすい。
高複屈折基材39は、光制御部材9の製造プロセスにおいて、波長制御層40や光拡散部41の材料を塗布する際の下地となる。高複屈折基材39は、製造プロセス中の熱処理工程における耐熱性と機械的強度とを備えつつ、上述したようにして高複屈折性を得られやすい程度の厚みを有することが好ましい。ただし、一方で、高複屈折基材39の厚みは厚くなり過ぎないことが好ましい。その理由は、高複屈折基材39の厚みが厚くなる程、表示のボヤケが生じる虞があるからである。また、高複屈折基材39の折り曲げ性が低下するため、光制御部材9を液晶パネル2に貼合しにくくなる。高複屈折基材39の具体的な厚みとしては、例えば、25μm〜500μmである。
高複屈折基材39の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。全光線透過率が90%以上であると、十分な透明性が得られる。
本実施形態では、一例として厚さが100μmで、位相差Rが8000nmのポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルムを用いる。
波長制御層40は、図4(B)に示すように、高複屈折基材39の主面の法線方向(Z軸方向)から見てランダムに配置されている。本実施形態においては、波長制御層40の平面視形状は、円形状である。波長制御層40は、一例として、ブラックレジスト、黒色インク等の光吸収性および感光性を有する有機材料で構成されている。さらにこれらのインクに紫外線吸収剤を含んでいても良い。その他、Cr(クロム)やCr/酸化Crの多層膜等の金属膜を用いても良い。
高複屈折基材39の背面側の面の全面積に対する波長制御層40の占有面積の割合は、例えば30%±10%である。
光拡散部41は、例えばアクリル樹脂やエポキシ樹脂等の光透過性および感光性を有する有機材料で構成されている。また、光拡散部41の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。全光線透過率が90%以上であると、十分な透明性が得られる。
光拡散部41は、図4(A)に示すように、光射出端面41aと、光入射端面41bと、反射面41cと、を有する。光射出端面41aは、高複屈折基材39に接する面である。光入射端面41bは、光射出端面41aと対向する面である。反射面41cは、光拡散部41のテーパ状の側面である。反射面41cは、光入射端面41bから入射した光を反射する面である。光入射端面41bの面積は、光射出端面41aの面積よりも大きい。
光制御部材9は、図2に示すように、高複屈折基材39が視認側に向くように配置される。そのため、光拡散部41の2つの対向面のうち、面積の小さい方の面が光射出端面41aとなる。一方、面積の大きい方の面が光入射端面41bとなる。
光拡散部41は、光制御部材9において光の透過に寄与する部分である。図4(A)に示すように、光拡散部41に入射した光L1は、光拡散部41の反射面41cで全反射しつつ、光拡散部41の内部に略閉じこめられた状態で導光し、光射出端面41aから射出される。
図6(A),(B)は、バックライトから射出される光と光拡散部41の反射面41cとの関係を説明する説明図である。
図6(A)に示すようにθ:バックライトからの射出角度、θ:光拡散部41のテーパ角度と定義する。光拡散部41に入射した光Laはテーパ部で全反射を起こし、高複屈折基材39表面から視認側へ射出されるが、入射角度の大きい光Lbは、テーパ部で全反射せず透過し、入射光の損失が発生する場合がある。
図6(B)にバックライトからの射出角度θと臨界角となるテーパ角度θとの関係を示す。
例えば、バックライトからの射出角度θが30°の光は、光拡散部41の形成材料である透明樹脂の屈折率がn=1.5であり、光拡散部41のテーパ角度θが60°未満の場合、テーパ形状で全反射せずに透過し、光の損失が発生する。射出角度θが±30°以内の光を損失無く、テーパ形状で全反射させるためには、光拡散部41のテーパ角度は60°以上、90°未満が望ましい。
光拡散部41の反射面41cのテーパ角度θは、一例として80°±5°程度である。本実施形態においては、光拡散部41のテーパ角度θは、82°とした。
本実施形態において、光拡散部41の反射面41cのテーパ角度θは一定になっている。
なお、光拡散部41の反射面41cのテーパ角度θは、上記範囲に限定されず、入射光が光制御部材9から射出する際に、入射光を十分に拡散することが可能な角度であればよいことは言うまでもない。
また、テーパ角度θは、光入射端面41bから光射出端面41aに向かうに従って、連続的に変化していてもよい。
光拡散部41の光入射端面41bから光射出端面41aまでの高さは、波長制御層40の層厚よりも大きく設定されている。本実施形態の場合、波長制御層40の層厚は一例として150nm程度である。光拡散部41の光入射端面41bから光射出端面41aまでの高さは一例として20μm程度である。光拡散部41の反射面41cと波長制御層40とにより囲まれた部分は、中空部42となっている。中空部42には空気が存在している。
なお、高複屈折基材39の屈折率と光拡散部41の屈折率とは略同等であることが望ましい。その理由は、以下による。例えば、高複屈折基材39の屈折率と光拡散部41の屈折率とが大きく異なる場合を考える。この場合、光入射端面41bから入射した光が光拡散部41から射出する際に、光拡散部41と高複屈折基材39との界面で不要な光の屈折や反射が生じることがある。この場合、所望の視野角が得られない、射出光の光量が減少する、等の不具合が生じる虞があるからである。
本実施形態の場合、中空部42には空気が介在している。そのため、光拡散部41を例えば透明アクリル樹脂で形成したとすると、光拡散部41の反射面41cは透明アクリル樹脂と空気との界面となる。そのため、光拡散部41の内部と外部との界面の屈折率差が大きくなる。
したがって、Snellの法則より、本実施形態の構成においては臨界角が小さくなり、光拡散部41の反射面41cで光が全反射する入射角範囲が広くなる。その結果、光の損失がより抑えられ、高い輝度を得ることができる。
なお、中空部42には、空気に代えて、他の低屈折率材料、例えば、アルゴン、窒素等の不活性ガスが充填されていても良い。もしくは、中空部42の内部が真空状態であっても良い。これらの場合も、上記の効果が得られる。
次に、上記構成の液晶表示装置1の製造方法について説明する。
図7(A)から図7(E)は、光制御部材9の製造手順を示す図である。
以下では、光制御部材9の製造工程を中心に説明する。
液晶パネル2の製造工程の概略の一例を先に説明すると、最初に、TFT基板10とカラーフィルター基板12とをそれぞれ作製する。その後、TFT基板10のTFT19が形成された側の面とカラーフィルター基板12のカラーフィルター31が形成された側の面とを対向させて配置し、TFT基板10とカラーフィルター基板12とをシール部材を介して貼り合わせる。その後、TFT基板10とカラーフィルター基板12とシール部材とによって囲まれた空間内に液晶を注入する。このようにしてできた液晶セル5の両面に、光学接着剤等を用いて第1位相差フィルム4、第2位相差フィルム6、第1偏光板3、第2偏光板7をそれぞれ貼り合わせる。
以上の工程を経て、液晶パネル2が完成する。
TFT基板10やカラーフィルター基板12の製造方法には従来から公知の方法が用いられるため、説明を省略する。
最初に、図7(A)に示すように、10cm角で厚さが100μm、位相差が8000nmの高複屈折性を有するポリエチレンテレフタレートの高複屈折基材39を準備し、スピンコート法等を用いて、高複屈折基材39の一面に波長制御層40の材料として、カーボンおよび紫外線吸収剤(酸化チタン)を含有したブラックネガレジストを塗布し、膜厚150nmの塗膜44を形成する。
次いで、上記の塗膜44を形成した高複屈折基材39をホットプレート上に載置し、温度90℃で塗膜のプリベークを行う。これにより、ブラックネガレジスト中の溶媒が揮発する。
次いで、露光装置を用い、平面形状が円形の複数の開口パターン146が形成されたフォトマスク145を介して塗膜44に光L2を照射し、露光を行う。このとき、波長365nmのi線、波長404nmのh線、波長436nmのg線の混合線を用いた露光装置を使用する。露光量は100mJ/cmとする。
図7(A)に示すように、波長制御層40の形成時に用いるフォトマスク145は、ランダムに配置された複数の円形の開口パターン146を有している。言い換えると、開口パターン146同士の間隔は、規則的でも、周期的でもない。フォトマスク145を設計する際には、最初に開口パターン146を一定のピッチで規則的に配置しておき、次にランダム関数を用いて例えば開口パターン146の中心点等、各開口パターン146の基準位置データに揺らぎを持たせ、開口パターン146の位置をばらつかせることにより、ランダムに配置された複数の開口パターン146を有するフォトマスク145を製作することができる。
図8は液晶セル5の画素100と開口パターン146との配置関係を示す図である。図8に示すように、液晶セル5の画素100と開口パターン146を平面的に見た場合、液晶セル5の1ドットに対応する部分に、開口パターン146の一部が少なくとも一つ位置するようにすることが望ましい。このとき、液晶セル5の1画素100は、赤(R)緑(G)青(B)の3ドット100R、100G、100Bからなる。これにより、1つの画素100内に少なくとも1つの光拡散部41が形成されるので、1つのドット100R、100G、100Bの情報を確実に広げた状態で視認者側に射出させることができる。
上記のフォトマスク145を用いて露光を行った後、専用の現像液を用いてブラックネガレジストからなる塗膜44の現像を行い、100℃で乾燥し、図7(B)に示すように、平面形状が円形の複数の波長制御層40を高複屈折基材39の一方の面に形成する。本実施形態の場合、後の工程でブラックネガレジストからなる波長制御層40をマスクとして透明ネガレジストの露光を行い、中空部42を形成する。そのため、フォトマスク145の開口パターン146の位置が中空部42の形成位置に対応する。円形の波長制御層40は、後の工程の光拡散部41の非形成領域(中空部42)に対応する。複数の開口パターン146は全て直径10μmの円形のパターンである。
なお、本実施形態では、ブラックネガレジストを用いたフォトリソグラフィー法によって波長制御層40を形成したが、この構成に代えて、本実施形態の開口パターン146と遮光パターンとが反転したフォトマスクを用いれば、光吸収性を有するポジレジストを用いることもできる。もしくは、蒸着法や印刷法等を用いてパターニングした波長制御層40を直接形成しても良い。印刷法としては、例えば、インクジェット法(IJ:Ink Jet printing)、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、スクリーン印刷法等を用いることができる。
次いで、図7(C)に示すように、スリットコート、スピンコート、印刷等の手法を用いて、波長制御層40の上を覆うように、高複屈折基材39の一方の面の全面に、光拡散部41の材料としてアクリル樹脂からなる透明ネガレジストを塗布し、膜厚25μmの塗膜148を形成する。
次いで、上記の塗膜148を形成した高複屈折基材39をホットプレート上に載置し、温度95℃で塗膜148のプリベークを行う。これにより、透明ネガレジスト中の溶媒が揮発する。
次いで、図7(D)に示すように、高複屈折基材39側から波長制御層40をマスクとして塗膜148に露光光Fを照射し、露光を行う。このとき、波長365nmのi線、波長404nmのh線、波長436nmのg線の混合線を用いた露光装置を使用する。露光量は600mJ/cmとする。波長制御層40をマスクとして用いるため、高価なマスクや精密な位置合わせを必要とせずに塗膜148を露光することができる。
露光工程では、露光光Fとして、例えば、平行光、拡散光、または特定の射出角度における強度が他の射出角度における強度と異なる光、すなわち特定の射出角度に強弱を有する光を用いることができる。拡散光は、平行光と拡散板を組み合わせても良い。露光光Fとして特定の射出角度に強弱を有する光を用いた場合には、その強弱に対応したテーパ角度θを有する傾斜面となる。
上記のようにして、光拡散部41の反射面41cのテーパ角度θを調整することができる。これにより、光制御部材9の光拡散性を、目的とする視認性が得られるように調整することが可能となる。なお、露光光Fとして平行光を用いる場合においては、拡散板を介して拡散させることで、テーパ角度θを調整できる。
本実施形態においては、露光装置から射出される露光光Fとして平行光を用いる。露光装置から射出された露光光Fの光路上にヘイズ50程度の拡散板を配置する。拡散板によって拡散された露光光Fで露光を行うことにより、塗膜148は、波長制御層40の非形成領域から外側に広がるように放射状に露光される。これにより、順テーパ状の中空部42が形成され、光拡散部41の中空部42と面する部分には逆テーパ状の側面(反射面41c)が形成される。
その後、上記の塗膜148を形成した高複屈折基材39をホットプレート上に載置し、温度95℃で塗膜148のポストエクスポージャーベイク(PEB)を行う。
次いで、専用の現像液を用いて透明ネガレジストからなる塗膜148の現像を行い、100℃でポストベークし、図7(E)に示すように、複数の中空部42を有する光拡散部41を高複屈折基材39の一方の面に形成する。
以上の工程を経て、本実施形態の光制御部材9が完成する。
上記の例では波長制御層40や光拡散部41の形成時に液状のレジストを塗布することとしたが、この構成に代えて、フィルム状のレジストを高複屈折基材39の一方の面に貼付するようにしても良い。
最後に、完成した光制御部材9を、図2に示すように、高複屈折基材39を視認側に向け、光拡散部41を第2偏光板7に対向させた状態で、光学接着剤等を用いて液晶パネル2に貼付する。光学接着剤には、光拡散部41の屈折率および第2偏光板7の屈折率と略等しい屈折率を有するものが用いられる。
このとき、光制御部材9は、光拡散部41や波長制御層40が形成されている部分が液晶セル5の画素領域よりも外側に位置するように液晶パネル2へ貼付する。光制御部材9は高複屈折基材39の背面側の面全体に光拡散部41や波長制御層40が形成されていても、高複屈折基材39の背面側の面の少なくとも周縁部の一部に光拡散部41や波長制御層40が形成されていない部分があっても良い。
以上の工程により、本実施形態の液晶表示装置1が完成する。
なお、液晶パネル2の作成時において、液晶セル5に第2偏光板7を貼り合わせることに代えて、上述の工程で光制御部材9を作製した後、光拡散部41の光入射端面41bとなる面上に第2偏光板7を貼り合わせても良い。その場合、上述の光制御部材9と第2偏光板7とが予め貼り合わされて一体化したものを、光制御部材の完成品としてもよい。このような光制御部材を用いる場合、第2偏光板7を有していない液晶パネルに光制御部材を貼り合わせることにより、液晶表示装置を作製することができる。
図9は光制御部材9を製造する製造装置の一例を示す概略構成図である。図9に示す製造装置500は、長尺の高複屈折基材39をロール・トゥー・ロールで搬送し、その間に各種の処理を行うものである。また、この製造装置500は、上述のフォトマスク145を用いたフォトリソグラフィー法に代えて、印刷法を用いて波長制御層40を形成する。
製造装置500は、一端に高複屈折基材39を送り出す送出ローラー508が設けられ、他端に高複屈折基材39を巻き取る巻取ローラー509が設けられており、高複屈折基材39が送出ローラー508側から巻取ローラー509側に向けて搬送する構成となっている。
高複屈折基材39の上方には、送出ローラー508側から巻取ローラー509側に向けて(高複屈折基材39の搬送方向に沿って)印刷装置501、第1乾燥装置502、塗布装置503、現像装置504、第2乾燥装置505が、順次配置されている。
また、塗布装置503と現像装置504との間の領域には、高複屈折基材39の下方に、露光装置506が配置されている。
印刷装置501は、高複屈折基材39上に波長制御層40を印刷するためのものである。第1乾燥装置502は、印刷により形成した波長制御層40を乾燥させるためのものである。塗布装置503は、波長制御層40上に透明ネガレジストを塗布して塗膜148を形成するためのものである。現像装置504は、露光後の透明ネガレジストを現像液によって現像し、中空部42を形成するためのものである。第2乾燥装置505は、現像後の透明レジストからなる光拡散部41が形成された高複屈折基材39を乾燥させるためのものである。この後さらに、光拡散部41が形成された高複屈折基材39を第2偏光板7と貼り合わせ一体化させてもよい。
露光装置506は、高複屈折基材39側から透明ネガレジストの塗膜148の露光を行うためのものである。図10(A),(B)は、製造装置500のうち、露光装置506の部分だけを取り出して示す図である。
図10(A)に示すように、露光装置506は、複数の光源507を備えており、高複屈折基材39の搬送に伴って、各光源507からの露光光Fの強度が徐々に弱くなる等、露光光Fの強度が変化してもよい。あるいは、露光装置506は、図10(B)に示すように、高複屈折基材39の搬送に伴って、各光源507からの露光光Fの射出角度が徐々に変化してもよい。図10(B)では、高複屈折基材39の搬送方向に沿って、拡散光である露光光Fの光線軸(拡散光の光線束の中心軸)が、徐々に高複屈折基材39の搬送方向に傾くように、露光光Fの射出角度が変化することとして示している。このような露光装置506を用いることにより、光拡散部41の反射面41cの傾斜角度を所望の角度に制御することができる。さらに、平行光である露光光と拡散板とを組み合わせて拡散光を生成しても良い。
製造装置500を用いて高複屈折基材39上に光拡散部41を形成したもの(原反)を液晶パネル2に貼付する際には、原反から適宜裁断することで光制御部材9を製造して用いる。
原反を裁断する際、原反では波長制御層40がランダムに形成されているため、高確率で(実用的にはほぼ確実に)波長制御層40と重なって原反を裁断することとなる。したがって、原反を裁断して得られる光制御フィルムでは、波長制御層40と重なる中空部42が高複屈折基材39の周縁部に接して形成されることとなる。
なお、波長制御層40を形成する印刷法としてIJ法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、スクリーン印刷法を用いた場合には、直接描画することによって波長制御層40を形成できる。そのため、材料の使用量を低減することができる。また、形成工程が簡便であるため、形成に要する時間も短縮できる。
また、製造装置500を用いた各工程は、連続していてもよく、分割されていてもよい。また、各工程は、用いる材料に応じて工程を追加しても削除しても良い。
次に、光制御部材9の虹ムラ抑制効果について説明する。
本実施形態によれば、光制御部材9の基材として、高複屈折基材39を用いているため、虹ムラを抑制することができる。以下、図を用いて詳細に説明する。
一般に2つの偏光板同士の間に複屈折基材を配置すると、射出側の偏光板から射出される光の強度は、入射される光の波長に応じて異なったものとなる。これは下記の理由による。
1つ目(入射側)の偏光板によって特定の方向に振動する直線偏光となった光は、複屈折基材によって常光線と異常光線とに分光される。ここで、常光線と異常光線とは、複屈折基材の内部における進行速度が異なるため、常光線と異常光線との間には位相差が生じる。そして、波長に対する位相差に応じて、2つ目の偏光板(射出側)に入射する光の振動方向は変化する。その結果、2つ目の偏光板の透過軸に対して平行な方向に振動する光の成分の割合が、波長毎に異なったものとなる。したがって、2つ目の偏光板を透過する光の強度は波長毎に異なったものとなり、その強度の偏りに応じて2つ目の偏光板を透過する光の色が異なったものとなる。
上記の原理からすれば、複屈折基材から射出された光を観察する場合には、複屈折基材が偏光板に挟まれていないため、射出される光の強度は変化しないように思える。しかし、複屈折基材を見る角度によっては、複屈折基材の射出端面が偏光板と同等の働きをするため、波長毎に光の強度が異なったものとなる。その結果、光の強度の偏りに応じて複屈折基材から射出される光の色は異なって見え、光の強度の偏りは複屈折基材を見る角度によって異なるため、結果として虹ムラが生じる。以下、射出端面が偏光板と同等の働きをする点について図を用いて説明する。
図11(A),(B)は、虹ムラが発生する仕組みを説明する説明図である。図11(A)は、複屈折基材300を正面から見た場合を示した図、図11(B)は、複屈折基材300を斜めから見た場合を示した図である。図11(A),(B)では、複屈折基材300によって、P偏光LpとS偏光Lsとに分光された光が観察者Oに視認される様子を示している。なお、図11(A),(B)では、P偏光Lpの強度とS偏光Lsの強度とが同じ場合を示している。
図11(A)に示すように、観察者Oが複屈折基材300を正面から見た場合では、観察者Oの眼には、射出端面300aから垂直な方向に射出された光が入射する。すなわち、複屈折基材300内を射出端面300aに対して垂直な方向に進んだP偏光Lp及びS偏光Lsが、射出端面300aから射出される。射出端面300aに対して垂直に入射するP偏光Lp及びS偏光Lsは、共に射出端面300aでの反射率は同じである。そのため、観察者Oの眼に入るP偏光Lpの強度とS偏光Lsの強度とは、同じである。したがって、複屈折基材300から射出される光は、射出端面300aにおいて虹ムラが生じない。
これに対して、図11(B)に示すように、観察者Oが複屈折基材300を斜めから見た場合では、観察者Oの眼には、射出端面300aから斜めに射出された光が入射する。複屈折基材300内を斜めに進行するP偏光Lp及びS偏光Lsは、共に射出端面300aにおいて反射・屈折する。
ここで一般に、P偏光とS偏光とでは、境界面に入射する角度に依存して、反射率がそれぞれ異なることが知られている。より詳細には、S偏光の反射率の方が、P偏光の反射率よりも大きい。そのため、P偏光LpとS偏光Lsとでは、射出端面300aで反射する反射光の強度が異なる。例えば、図11(B)に示すように、S偏光Lsの反射光Lsrの強度は、P偏光Lpの反射光Lprの強度よりも大きい。したがって、射出端面300aで屈折し、観察者Oの眼に入射されるP偏光LpとS偏光Lsとでは、P偏光Lpの強度の方が大きくなる。結果として、複屈折基材300を斜めから見た場合においては、射出端面300aが偏光板としての機能を有することとなる。これにより、虹ムラが生じる。
本実施形態によれば、大きい位相差を有する高複屈折基材39を用いることによって、上記のような虹ムラを抑制している。
図12(A),(B)は、光制御部材を斜めから観察した際における光の透過スペクトルを示したグラフである。図12(A)は、光制御部材の射出側に設けられる基材として、従来の基材、すなわち、位相差が1000nm~4000nmの複屈折基材を用いた光制御部材を観察した場合である。図12(B)は、高複屈折基材39を備えた本実施形態の光制御部材9を観察した場合である。横軸は波長を示しており、縦軸は射出される光の強度を示している。
図12(A),(B)に示すように、光の強度は、波長の変化に対して、透過スペクトルの山と谷が交互に現れるように変化する。これは、P偏光LpとS偏光Lsとの割合が波長に応じて周期的に変化するためである。この変化の周期、すなわち、透過スペクトルの山と谷とのピッチは、位相差が大きいほど小さくなる。
図12(A)に示すように、従来の複屈折基材を用いた場合では、位相差が比較的小さく、透過スペクトルの山と谷とのピッチは大きい。そのため、例えば図12(A)においては、赤色光に対応する赤色波長域(第一波長域)RA及び青色光に対応する青色波長域(第三波長域)BAでは、透過スペクトルの山が含まれているのに対して、緑色光に対応する緑色波長域(第二波長域)GAでは、透過スペクトルの山は含まれず、スペクトルの谷が含まれている。このような場合、観察者の眼に入射される光のうち、赤色と青色の光の強度は大きいのに対して、緑色の光は強度が小さいものとなる。その結果、観察者の眼には、紫色がかった光が入射され、虹ムラが観察される。
これに対して、図12(B)に示すように、本実施形態の高複屈折基材39を用いた場合においては、位相差が従来の複屈折基材と比べて大きく、透過スペクトルの山と谷とのピッチは小さい。そのため、赤色波長域RA、緑色波長域GA及び青色波長域BAのいずれの領域においても、透過スペクトルの山が含まれている。これにより、いずれの波長域においても強度が大きい光が含まれるため、観察者の眼に入射される光における、各色の光の強度比は、略均一なものとなる。その結果、観察される光の色の偏りが抑制され、結果として虹ムラが抑制される。
光の透過スペクトルのピッチは、複屈折基材の位相差が大きくなるに従って、小さくなり、具体的には、複屈折基材の位相差が8000nm以上であれば、効果的に虹ムラを抑制することができる。言い換えると、偏光板に挟んだ時に透過スペクトルが、赤色光に対応する赤色波長域RA、緑色光に対応する緑色波長域GA、及び青色光に対応する青色波長域BAのそれぞれについて、少なくともスペクトルの山谷を1組以上含むような複屈折基材を用いることで、虹ムラを抑制できる。
各波長域RA,GA,BAは、用いられる光源の種類によって異なる。
図13は、LEDの分光スペクトルを示した図である。図14は、冷陰極蛍光管の分光スペクトルを示した図である。
図13に示すように、光の色(赤色、緑色、青色)毎にスペクトルの山がある程度帯域の幅を持って存在している。すなわち、各波長域RA,GA,BAは、ある程度の幅を持っている。例えば、LEDを光源として用いた場合では、上述したように複屈折基材の位相差を8000nm以上とすることによって、各波長域RA,GA,BAにスペクトルの山谷を1組以上含むようにできる。
一方、図14に示すように、冷陰極蛍光管の光源の発光スペクトルは特定波長にピークを有する不連続な発光スペクトルを有しているため、本発明の光源としてLEDを用いることが好ましい。
次に、本発明の第1実施形態の実施例について、図15から図17を用いて説明する。
本実施例においては、複屈折板の位相差を変化させた場合の虹ムラの抑制効果について、シミュレーションによって検証した。
図15は、本実施例のシミュレーション条件を示した図である。
本実施例においては、図15に示すように、観察者Oが、複屈折基材390の面における法線方向に対して観察角度θの方向から、光制御部材220を見た場合における、観察者Oの眼に入射される波長ごとの光の強度をシミュレーションにより求めた。第2偏光板210の吸収軸の方向は方向D1とした。すなわち、第2偏光板210を透過して光制御部材220に入射される光の振動方向は方向D1と直交する方向である。また、第2偏光板210の偏光度は100%とした。
複屈折基材390における遅相軸は、方向D1に対して角度θだけ傾いた方向D2とした。観察者Oの観察角度θは、60°とし、遅相軸の傾き角度θは、45°とした。
また、バックライトから光制御部材220に入射される光L3は、国際照明委員会(CIE:Commission Internationale de I’Eclairage)が規定するCIE色度図において、x=0.310,y=0.316のC光源の光とした。C光源は、CIEが規定する標準光源の規格の一つである。x,yの値で、色を規定しており、上記のC光源は白色光源である。
複屈折基材390の位相差Rを、0nm〜16000nmの範囲で変化させ、それぞれの場合における透過スペクトルと、観察される光の色と、をシミュレーションにより求めた。観察される光の色としては、CIE色度図のxy値の光L3に対するずれΔx,Δyの値を求めた。結果を図16(A)〜(E)、図17(A)〜(E)、及び表1に示す。図16(A)〜(E)、図17(A)〜(E)において、横軸は光の波長(nm)を示しており、縦軸は透過する光の相対強度(%)を示している。第2偏光板210に入射する光L3が空気を透過した時の光の強度を100%とした。
Figure 2015018092
図16(A)においては、位相差R=0であるため、光が複屈折しない。そのため、観察される光の強度は、波長毎に変化せず、一定である。なお、図16(A)は、理想的な偏光板を抜けてくる光に相当するので、光の強度は50%で一定となっている。
図16(B)〜(E)及び図17(A)〜(E)においては、位相差Rが大きくなるに従って、透過スペクトルの山と谷のピッチが小さくなっていることが確かめられる。
表1を見ると、位相差Rが1000nmから6000nmにおいては、Δx,Δyの値が0より大きいことが分かる。そのため、光L3の色に対してずれが生じており、虹ムラが発生することが確かめられる。
これに対して、位相差Rが8000nmから16000nmにおいては、Δx,Δyの値は、共に0.000であることが分かる。そのため、光L3の色と略同一の色の光が観察されており、虹ムラが抑制されていることが確かめられる。これは、図17(A)〜(E)に示すように、位相差Rが8000nm以上では、スペクトルの山谷のピッチが十分に小さくなり、光源の分光スペクトルの各波長域において、透過スペクトルの山谷が1組以上含まれるようになったためと考えられる。
以上により、光制御部材の基材として位相差Rが8000nm以上の高複屈折基材を用いることにより、虹ムラを抑制できることが確かめられた。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について図18(A),(B)を用いて説明する。
第2実施形態は、第1実施形態に対して、光拡散部41の代わりに、テーパ状の複数の光拡散部410を備えている点において異なる。
なお、上記実施形態と同様の構成要素については、適宜、上記実施形態と同様の符号を付してその説明を簡略化、あるいは省略する。
図18(A),(B)は、本実施形態の液晶表示装置1Aを示す斜視図である。
図18(A),(B)に示すように、本実施形態の液晶表示装置1Aは、光透過性の高複屈折基材39と、高複屈折基材39の一面(視認側と反対側の面)の一部領域に配された複数の光拡散部410と、この光拡散部410が配された一部領域を除いた残余領域に配された波長制御層400と、を備えている。
光拡散部410は、例えばアクリル樹脂やエポキシ樹脂等の光透過性および感光性を有する有機材料で構成されている。本実施形態の一例として、光拡散部410は、屈折率が1.50のアクリル樹脂で構成されている。光拡散部410の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。全光線透過率が90%以上であると、十分な透明性が得られる。図18(A),(B)に示すように、光拡散部410は、水平断面(XY断面)の形状が円形である。光拡散部410は、高複屈折基材39側の光射出端面の面積が小さく、高複屈折基材39と反対側(液晶パネル2側)の光入射端面の面積が大きく、光射出端面側から光入射端面側に向けて水平断面の面積が徐々に大きくなっている。光拡散部410は、高複屈折基材39側から見たとき、いわゆる逆テーパ状の円錐台状の形状を有している。光拡散部410の材質は、第1実施形態における光拡散部41と同様である。
波長制御層400は、高複屈折基材39の光拡散部410側の面のうち複数の光拡散部410の形成領域以外の領域に形成されている。本実施形態においては、波長制御層400は黒色に着色された樹脂材料から構成されており、遮光層としての機能を有している。波長制御層400の材質は、第1実施形態における波長制御層40と同様である。
なお、高複屈折基材39の光拡散部410側の面のうち複数の光拡散部410の形成領域以外の領域に形成された波長制御層400とは、概ね光拡散部410の形成領域以外の領域に形成された波長制御層400を含むものである。「概ね光拡散部410の形成領域以外の領域に形成された波長制御層400」とは、一部分が光拡散部410に重なった状態に形成された波長制御層400を含むことを意味する。
本実施形態の液晶表示装置1Aの光制御部材9Aは、第1実施形態において説明した製造方法及び製造装置500を用いて同様にして製造することが可能である。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様にして光制御部材9Aの基材として高複屈折基材39が用いられているため、虹ムラを抑制し、視野角特性に優れた液晶表示装置が得られる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、第1実施形態に対して、高複屈折基材39と光拡散部41との間に、従来から用いられている基材50が設けられている点において異なる。言い換えると、本実施形態の液晶表示装置60は、従来の液晶表示装置1Bの基材50面上に、高複屈折基材39を設けた構成となっている。
なお、上記実施形態と同様の構成要素については、適宜、上記実施形態と同様の符号を付してその説明を簡略化、あるいは省略する。
図19は、本実施形態の液晶表示装置60を示す縦断面図である。
本実施形態の液晶表示装置60は、図19に示すように、液晶パネル2と、バックライト8(照明装置)と、光制御部材9B(光拡散部材,視野角拡大部材)と、を備えている。光制御部材9Bは、高複屈折基材39と、光透過性の基材50と、複数の波長制御層40と、光拡散部41と、を備えている。光拡散部41の視認側(−Z側)には、基材50が設けられ、基材50上には、接着剤層43を介して、高複屈折基材39が固定されている。基材50と、光拡散部41と、波長制御層40と、によって構成される光制御部材9Dは、従来の光制御部材と同様の構成である。
基材50には、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルホン(PES)フィルム等の透明樹脂製の基材が好ましく用いられる。本実施形態では、基材50の材料の一例として、屈折率が1.65のPETフィルムが用いられる。基材50は、前述した第1実施形態における製造プロセスにおいて、波長制御層40や光拡散部41の材料を塗布する際の下地となるものである。基材50は、製造プロセス中の熱処理工程における耐熱性と機械的強度とを備える必要がある。
基材50の厚さは、耐熱性や機械的強度を損なわない程度に薄い方が好ましい。その理由は、基材50の厚さが厚くなる程、表示のボヤケが生じる虞があるからである。基材50の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。全光線透過率が90%以上であると、十分な透明性が得られる。本実施形態では、一例として厚さが100μmの透明樹脂製基材が用いられる。
基材50の位相差は、例えば、1000nm〜4000nm程度である。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様にして高複屈折基材39が設けられているため、虹ムラを抑制でき、視野角特性に優れた液晶表示装置が得られる。
また、本実施形態によれば、従来の液晶表示装置1Bに対して、光制御部材9Bにおける基材50面上に高複屈折材を設けることで液晶表示装置を製造できるため、簡便である。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。
第4実施形態は、第3実施形態に対して、高複屈折基材39が光拡散部41の液晶パネル2側に設けられている点において異なる。
なお、上記実施形態と同様の構成要素については、適宜、上記実施形態と同様の符号を付してその説明を簡略化、あるいは省略する。
図20は、本実施形態の液晶表示装置60Aを示す縦断面図である。
本実施形態の液晶表示装置60Aは、図20に示すように、液晶パネル2と、バックライト8(照明装置)と、光制御部材9C(光拡散部材,視野角拡大部材)と、を備えている。光制御部材9Cは、高複屈折基材39と、光透過性の基材50と、複数の波長制御層40と、光拡散部41と、を備えている。光拡散部41の視認側(−Z側)には、基材50が設けられ、基材50上には、接着剤層43を介して、高複屈折基材39が固定されている。基材50と、光拡散部41と、で構成される光制御部材9Dは、従来の光制御部材である。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に高複屈折基材を有しているため、虹ムラが抑制され、視野角特性に優れた液晶表示装置が得られる。
また、高複屈折基材39が、従来の光制御部材9Dの背面側(+Z側)に設けられているため、従来の光制御部材に対して高複屈折基材39を接着することで光制御部材を製造でき、簡便である。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について、図21を用いて説明する。
第5実施形態は、第1実施形態の液晶表示装置1に対して、タッチパネルを設けた点において異なる。
なお、上記実施形態と同様の構成要素については、適宜、上記実施形態と同様の符号を付してその説明を簡略化、あるいは省略する。
図21は、第5実施形態の液晶表示装置90を示す縦断面図である。
本実施形態の液晶表示装置90は、図21に示すように、バックライト8から光制御部材9までの構成は第1実施形態と同一である。そして、光制御部材9を構成する高複屈折基材39の視認側にタッチパネル91(情報入力装置)が配置されている。以下の説明では、光制御部材9を構成する高複屈折基材39のことを「光制御フィルム用基材」と称する。タッチパネル91は、光制御フィルム用基材39の周縁部において両面テープ等の接着材92によって光制御フィルム用基材39上に貼付されている。タッチパネル91と光制御フィルム用基材39との間には接着材92の厚さ分の間隙が形成されている。すなわち、タッチパネル91と光制御フィルム用基材39との間には空気層93が存在している。
タッチパネル91は、基材94と位置検出用電極95とを有している。以下の説明では、タッチパネル91を構成する基材94のことを「タッチパネル用基材」と称する。ガラス等からなるタッチパネル用基材94の一面に、ITO、ATO(Antimony−doped Tin Oxide:アンチモンがドープされた錫酸化物)等の透明導電材料からなる位置検出用電極95が形成されている。位置検出用電極95は、ITO、ATO等のスパッタリングにより形成されたものであり、数百〜2kΩ/□程度の一様なシート抵抗を有している。
本実施形態では、静電容量方式のタッチパネル91が用いられている。静電容量方式のタッチパネル91では、例えばタッチパネル91を平面視したときの位置検出用電極95の4つの角部に微小な電圧が印加されている。位置検出用電極95上方の任意の位置に指を触れると、指を触れた点が人体の静電容量を介して接地される。これにより、接地点と4つの角部との間の抵抗値に応じて各角部での電圧が変化する。位置検出回路がこの電圧変化を電流変化として計測し、その計測値から接地点、すなわち指が触れた位置を検出する。
なお、本実施形態に適用可能なタッチパネルは静電容量方式に限ることはなく、抵抗膜方式、超音波方式、光学方式等、任意のタッチパネルが適用可能である。
本実施形態の液晶表示装置90によれば、第1実施形態と同様の光制御部材9を備えているので、虹ムラが抑制され視野角特性に優れ、さらに情報入力機能を備えた液晶表示装置を実現することができる。例えば使用者が広視野角の画像を見ながら指やペンでタッチパネル91に触れることによって、情報処理装置等に対話形式で情報を入力することが可能になる。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態について、図22を用いて説明する。
第6実施形態は、第5実施形態に対して、タッチパネル用機材として高複屈折基材39を用いている点、及び光制御フィルム用基材として従来から用いられている基材50を用いている点において異なる。
なお、上記実施形態と同様の構成要素については、適宜、上記実施形態と同様の符号を付してその説明を簡略化、あるいは省略する。
図22は、本実施形態の液晶表示装置90Aを示す縦断面図である。
本実施形態の液晶表示装置90Aは、図22に示すように、従来の液晶表示装置1Bの視認側にタッチパネル91Aが設けられている。より詳細には、光制御部材9Dの基材50の視認側にタッチパネル91Aが配置されている。
タッチパネル91Aは、基本構成はタッチパネル91と同様であり、タッチパネル用基材として高複屈折基材39を備えている点においてのみ異なる。
本実施形態の液晶表示装置90Aによれば、タッチパネル91Aのタッチパネル用基材として高複屈折基材39が備えられているので、虹ムラを抑制することができ、視野角特性を向上できる。さらに、第5実施形態と同様に、情報入力機能を備えた液晶表示装置が得られる。
[第7実施形態]
次に、第7実施形態について、図23(A),(B)及び図24(A)〜(E)を用いて説明する。
第7実施形態は、第1実施形態に対して、光散乱部が設けられている点において異なる。
なお、上記実施形態と同様の構成要素については、適宜、上記実施形態と同様の符号を付してその説明を簡略化、あるいは省略する。
図23(A),(B)は、光制御部材807の断面図である。
本実施形態の光制御部材807においては、図23(A),(B)に示したように、散乱フィルム52(光散乱層)が、高複屈折基材39の視認側の面に粘着層53により固定されている。散乱フィルム52は、例えばアクリル樹脂等のバインダー樹脂の内部に多数のアクリルビーズ等の光散乱体54が分散されたものである。散乱フィルム52の厚みは、一例として20μm程度である。球状の光散乱体54の直径は、一例として0.5〜20μm程度である。粘着層53の厚みは、一例として25μm程度である。散乱フィルム52は、等方散乱材として機能する。すなわち、散乱フィルム52は、光拡散部41で射出角度が制御された光を等方的に散乱し、さらに広角に広げる機能を果たす。
光散乱体54は、アクリルビーズに限らず、アクリル系ポリマー、オレフィン系ポリマー、ビニル系ポリマー、セルロース系ポリマー、アミド系ポリマー、フッ素系ポリマー、ウレタン系ポリマー、シリコーン系ポリマー、イミド系ポリマーなどからなる樹脂片、もしくは、ガラスビーズ等の透明物質で構成されていてもよい。また、これら透明物質以外でも、光の吸収の無い散乱体、反射体を用いることができる。あるいは、光散乱体54を光拡散部41内に拡散させた気泡で構成してもよい。個々の光散乱体54は、例えば、球形、楕円球形、平板形、多角形立方体など、各種の形状に形成されていてもよい。光散乱体54のサイズは、均一であってもよいし、不均一であってもよい。
本実施形態によれば、散乱フィルム52は防眩処理層(アンチグレア層)も兼ねている。防眩処理層は、例えば高複屈折基材39にサンドブラスト処理やエンボス処理等を施すことによって形成することもできる。しかしながら、本実施形態においては、高複屈折基材39の一面に複数の光散乱体54を含む散乱フィルム52を貼り合わせることにより防眩処理を施している。この構成によれば、散乱フィルム52が防眩処理層として機能するので、新たに防眩処理層を設ける必要がない。これにより、装置の簡素化、薄型化を図ることができる。
なお、本実施形態では、散乱フィルム52が粘着層53の外側に配置されているが、この構成に限らない。例えば、粘着層53自体が光散乱性を有していてもよい。この構成は、例えば粘着層53に多数の光散乱体を分散させることで実現できる。粘着層53としては、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ビニルアルキルエーテル系、ポリビニルアルコール系、ポリビニルピロリドン系、ポリアクリルアミド系、セルロース系等の粘着剤など、接着対象に応じた粘着性物質を用いることができる。特に、透明性や耐候性等に優れる粘着性物質が好ましく用いられる。粘着層53は、使用するまでの間、セパレータ等で保護しておくことが好ましい。
本実施形態の光制御部材807の場合、図23(A)に示すように、光制御部材807の最表面には散乱フィルム52が配置されている。そのため、光拡散部41の光入射端面41bに入射した光LA,LB,LCは、光拡散部41により射出角度が制御された後、散乱フィルム52により等方的に散乱する。その結果、散乱フィルム52からは様々な角度の光が射出される。
一方、図23(B)に示すように、散乱フィルム52は、当該散乱フィルム52の上面(光拡散部41と反対側の面52f)から入射し、バインダー樹脂などの基材と光散乱体54との界面で反射、もしくは光散乱体54で屈折して進行方向が変更された光が前方散乱するように構成されている。なお、図23(B)において、前方散乱する光を実線の矢印で示す。比較のため、後方散乱する光を破線の矢印で示したが、この種の光を生じないようにする。このような全反射条件は、例えば、散乱フィルム52に含まれる光散乱体54の粒子の大きさを適宜変更することにより、満足させることができる。
本実施形態によれば、上記第1実施形態の効果に加え、より高い輝度及び高いコントラストを持つ表示を得ることが可能となる。また、本実施形態においては、光制御部材807の最表面に散乱フィルム52が配置されているので、光の拡散角度を一定の方向に集中させないようにできる。その結果、光制御部材807は、光拡散特性をよりなだらかなものとすることができ、広い視野角で明るい表示を得ることを可能とする。
なお、上記第7実施形態においては、散乱フィルム52が高複屈折基材39の視認側の面に設けられた場合を例に挙げたが、これに限定されることはない。例えば、図24(A)に示すように、高複屈折基材39内に光散乱体54を設け、高複屈折基材39自体を光散乱層として機能させるようにしてもよい。あるいは、図24(B)に示すように、高複屈折基材39の視認側の面に設けられたハードコート層(保護層)55内に光散乱体54を設け、ハードコート層55自体を光散乱層として機能させるようにしてもよい。あるいは、図24(C)に示すように、高複屈折基材39と光拡散部41との間に散乱フィルム52を配置するようにしてもよい。あるいは、図24(D)に示すように、光拡散部41の中に光散乱体54を設けるようにしてもよい。あるいは、図24(E)に示すように、光制御部材807と液晶パネル2とを貼合(接着)する接着剤層43内に光散乱体54を設け、接着剤層43自体を光散乱層として機能させるようにしてもよい。さらに、上記図24(A)〜(E)に示した構成の中から少なくとも2種類以上を組み合わせるようにしても良い。
[第8実施形態]
次に、第8実施形態について、図25を用いて説明する。
第8実施形態は、第1実施形態に対して、光制御部材における波長制御層40の形状が楕円形状である点等において異なる。
なお、上記実施形態と同様の構成要素については、適宜、上記実施形態と同様の符号を付してその説明を簡略化、あるいは省略する。
図25(A)〜図25(D)は、本実施形態の光制御部材509A〜509Dを示す平面図である。
図25(A)に示す光制御部材509Aでは、波長制御層540Aの平面視形状は楕円形状である。
図25(B)に示す光制御部材509Bでは、複数の波長制御層540Bのうちの一部の波長制御層540Bの長軸が他の波長制御層540Bの長軸と異なる方向を向いている。
図25(C)に示す光制御部材509Cでは、複数の波長制御層540Cのうちの一部の波長制御層540Cが他の波長制御層540Cの一部と連結している。言い換えると、波長制御層540Cの一部が重なって形成されている。
なお、図25(C)においては、波長制御層540Cの平面視形状は楕円形であるが、特に限定されず、円形であっても、多角形であってもよい。
図25(D)に示す光制御部材509Dでは、複数の波長制御層540Dのうちの一部の波長制御層540Dの形状が長方形である。また、図示は省略するが、複数の波長制御層540Dのうちの一部の波長制御層540Dの形状は、どのような形状であってもよく、例えば、円形であっても、長方形以外の多角形であっても、半円等であってもよい。
本実施形態の光制御部材509A〜509Dを用いても、表示画面を斜めから見た際に虹ムラが生じることを抑制でき、視野角特性に優れた液晶表示装置を実現することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、波長制御層40,400として、黒色のブラックレジストに紫外線吸収剤を含有させることで遮光層としての機能を有するものを例示したが、本発明の波長制御層は遮光層としての機能を有していなくてもよい。例えば、外光の影響が少ない環境下で使用される液晶表示装置に使用される光制御部材であれば、波長制御層として、可視光域における光透過性が高い(遮光性を有しない)樹脂材料に紫外線吸収剤を含有させたものを用いても良い。あるいは、波長制御層が黒色以外の色(例えば、青色、赤色、黄色等)に着色された構成であっても良い。
1,1A,1B,60,60A,90,90A…液晶表示装置(表示装置)、2…液晶パネル(表示体)、9,9A,9B,9C,509A,509B,509C,509D,807…光制御部材(光拡散部材,視野角拡大部材)、39…高複屈折基材、40,400,540A,540B,540C,540D…波長制御層、41,410…光拡散部、41a…光射出端面、41b…光入射端面、50…基材

Claims (5)

  1. 光透過性及び複屈折性を有する基材と、前記基材の一方面に形成された複数の波長制御層と、前記基材の前記一方面のうち前記波長制御層の形成領域以外の領域に形成された光拡散部と、前記基材よりも位相差が大きい高複屈折基材と、を備え、
    前記光拡散部は、前記基材に接する光射出端面と、前記光射出端面に対向し、前記光射出端面の面積よりも大きい面積を有する光入射端面と、を有するとともに前記光入射端面から前記光射出端面までの高さが前記波長制御層の層厚よりも大きく、
    前記高複屈折基材は、偏光板に挟んだ時に透過スペクトルが、赤色光に対応する第一波長域、緑色光に対応する第二波長域、及び青色光に対応する第三波長域のそれぞれについて、少なくともスペクトルの山谷を1組以上含む光拡散部材。
  2. 光透過性及び高複屈折性を有する基材と、前記基材の一方面に形成された複数の波長制御層と、前記基材の前記一方面のうち前記波長制御層の形成領域以外の領域に形成された光拡散部と、を備え、
    前記光拡散部は、前記基材に接する光射出端面と、前記光射出端面に対向し、前記光射出端面の面積よりも大きい面積を有する光入射端面と、を有するとともに前記光入射端面から前記光射出端面までの高さが前記波長制御層の層厚よりも大きく、
    前記高複屈折基材は、偏光板に挟んだ時に透過スペクトルが、赤色光に対応する第一波長域、緑色光に対応する第二波長域、及び青色光に対応する第三波長域のそれぞれについて、少なくともスペクトルの山谷を1組以上含む光拡散部材。
  3. 光透過性及び高複屈折性を有する基材と、前記基材の一方面に形成された複数の光拡散部と、前記基材の前記一方面のうち前記光拡散部の形成領域以外の領域に形成された波長制御層と、を備え、
    前記光拡散部が、前記基材に接する光射出端面と、前記光射出端面に対向し、前記光射出端面の面積よりも大きい面積を有する光入射端面と、を有するとともに前記光入射端面から前記光射出端面までの高さが前記波長制御層の層厚よりも大きく、
    前記高複屈折基材は、偏光板に挟んだ時に透過スペクトルが、赤色光に対応する第一波長域、緑色光に対応する第二波長域、及び青色光に対応する第三波長域のそれぞれについて、少なくともスペクトルの山谷を1組以上含む光拡散部材。
  4. 前記高複屈折基材の位相差は、8000nm以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載の光拡散部材。
  5. 表示体と、前記表示体の視認側に設けられ、前記表示体から入射される光の角度分布を入射前よりも広げた状態にして光を射出させる視野角拡大部材と、を含み、
    前記視野角拡大部材が、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光拡散部材で構成されている表示装置。
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