JP2015016661A - ホットランナーノズルとこのホットランナーノズルを用いた多層成形品成形用の金型、このホットランナーノズルを用いた金型への溶融樹脂送り込み方法、このホットランナーノズルを用いた多層成形方法 - Google Patents

ホットランナーノズルとこのホットランナーノズルを用いた多層成形品成形用の金型、このホットランナーノズルを用いた金型への溶融樹脂送り込み方法、このホットランナーノズルを用いた多層成形方法 Download PDF

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康彦 竹内
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実 山崎
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Koichi Shimizu
広一 清水
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Abstract

【課題】ホットランナーノズルによる多層成形を行なう場合の充填の終了段階で、金型における型内空間のスプルー対応部分で多層成形品の中間層がスプルーに入り込む形状のまま成形されないようにし、スプルーの切除部分で中間層となる層が表出しない多層成形品を得る。【解決手段】ノズルゲート7をシャットピン用孔3より小径にし、シャットピン2の先端に、このシャットピン2が前進して全樹脂吐出口を閉鎖したときにノズルゲート7に入り込んでノズルゲート7内の溶融樹脂を型内空間に向けて押し出す凸部13を設けるようにして、シャットピン2における樹脂吐出口を開閉する吐出口開閉機構部分と凸部13からなりノズルゲートの溶融樹脂を押し出すノズルゲート開閉機構部分との径を相違させた。【選択図】図2

Description

本発明は合成樹脂製のコップなどのような複数層の層構成を有して比較的薄肉の成形品を射出成形にて得るためのホットランナーノズルと、このホットランナーノズルを用いた多層成形品成形用の金型と、ホットランナーノズルを用いた金型への溶融樹脂送り込み方法と、このホットランナーノズルを用いた多層成形方法とに関するものである。
合成樹脂材からなる成形品には、例えば種類が異なる二種の樹脂を利用し、一方の樹脂を成形品表層用(成形品内側の層と外側の層)の樹脂を層状にするとともに、他方の樹脂を成形品中間層用の樹脂も層状にした層構成を有したものがあって、目的とする機能を発現する樹脂を成形品中間層用の樹脂として層状にし、この層を成形品外装用の樹脂からなる層でサンドイッチするように成形しているものがあり、そして、このように二種の樹脂を三層とする層構成だけでなく、三種の樹脂で五層の層構成を備えるような多層の成形品も流通している。
このような複数層の層構成を有する成形品を射出成形法を用いて成形するに際し、二本の射出筒からの溶融樹脂を一つのノズルの部分で合流させて射出装置から射出して成形する方法がある。この方法で成形品を多数個取りで成形しようとした場合、射出装置のノズルから二種の樹脂が合流した状態で金型側のランナーの部分を進んで型内空間に達するまでの過程で、そのランナーの曲がりの影響を受けて中間層の樹脂が型内空間の一部分に偏った状態のまま成形品が成形される不具合がある。
射出装置の一つのノズルから複数種の溶融樹脂を合流させた状態で金型側の枝分かれしたランナーに送り出し、それぞれの型内空間に溶融樹脂を送り出す方法に対して、複数の型内空間それぞれにホットランナーノズルを対応させた金型を用い、成形品表層用の溶融樹脂を射出する射出装置と成形品中間層用の溶融樹脂を射出する射出装置とを前記金型に接続させた構成の射出成形機を利用する方法がある。
この方法において、型内空間個々に対応してセットするホットランナーノズルは、例えば特許文献1に示されている如く、複数の樹脂吐出口に至るノズル内樹脂通路をノズル径方向の断平面上のレイアウトとして円環同心円状に配列していて、そして樹脂吐出口それぞれが一つのシャットピン用孔に臨んでいて、そのシャットピン用孔の周方向に開口している各樹脂吐出口から送り出される溶融樹脂が前記シャットピン用孔で合流し、その状態でノズルゲートから型内空間に送り出されるようにしているものであり、シャットピン用孔の内部をシャットピンが進退移動することで各樹脂吐出口が開閉可能としている。
さらに金型内で枝分かれ状に構成されたランナー部分で溶融樹脂を各ホットランナーノズル側それぞれに分流し、そして、成形品表層用の溶融樹脂や、層構成で分流が必要とされる成形品中間層用の溶融樹脂をホットランナーノズル側で分流してから、それらの溶融樹脂を樹脂吐出口からシャットピン用孔に送り込み、合流させた状態で型内空間へ送り出すようにしている。
特公平06−059672号公報
上述したようにホットランナーノズルを型内空間それぞれに直接的に相対させて溶融樹脂を送り込むようにした成形の方法では金型の構造が複雑であるものの、中間層の樹脂部分が型内空間の一部分に偏って存在してしまうような上記不具合はなく、良好な成形品が得られる利点がある。
ところで、ホットランナーノズルを使用する成形では、型内空間への樹脂の充填を妨げるほどにはゲートを小さくできないにしても、成形品のゲート跡を目立たなくするために、或いはゲートシール時間を短くするためにノズルゲートをなるべく小径とし、シャットピンが進退するシャットピン用孔も小径としている。
一方、ホットランナーノズルを使用する多層成形においては、このようなシャットピン用孔が小径であると、シャットピン用孔に臨む各樹脂吐出口の面積が小さくなってしまい、複数の樹脂の流動が乱れ易い。そのため、シャットピン用孔の径を各樹脂吐出口から適正な送り込み量の流量を確保できる径とすることが対策として検討されている。
しかしながら、ノズルゲートをシャットピン用孔に比して小径とし、太径のシャットピンを進退させて各樹脂吐出口を開閉する構造のホットランナーノズルでは、シャットピンが各樹脂吐出口を全閉してノズルゲートの部分まで前進しても、ノズルゲートの内部までには入り込ませることができない。そのため、ホットランナーノズルを用いたこの従来技術では、以下の不具合がある。
図12から図15は一例としてノズルゲートのある従来技術のホットランナーノズルを配した金型の要部を示している。図示のホットランナーノズル1では、シャットピン2が進退移動するシャットピン用孔3に、前方側(ノズル前方側)から三つにして円環同心円状に配列した樹脂吐出口4、5、6が臨んでいて、樹脂吐出口4、5、6から送り込まれた溶融樹脂がこのシャットピン用孔3で合流し、シャットピン用孔3の最先端にあるノズルゲート7を通して金型8の型内空間9に送り込まれる。
そして、例えば一つの射出装置から送り出されてきた成形品表層用の溶融樹脂を、最前位の樹脂吐出口4と最後位の樹脂吐出口6とからシャットピン用孔3に送り出し、他の射出装置から送り出されて前記成形品表層用の樹脂とは機能が異なる別種の樹脂とされた溶融樹脂が、中位の樹脂吐出口5からシャットピン用孔3に送り出されるようにしている。
動作の一例を挙げるとつぎのようになる。上述したようにホットランナーノズル1のシャットピン2はシャットピン用孔3で進退移動させて樹脂吐出口4、5、6を開閉する働きを有するものであり、シャットピン2がシャットピン用孔3での最前方まで進み出ているときには、樹脂吐出口4、5、6の全てがシャットピン2の周面が対応位置することとなってこれらの樹脂吐出口を閉鎖する。
つぎにシャットピン2が後退移動し、シャットピン用孔3に摺接するシャットピン2の先端が最前位の樹脂吐出口4の後方に移動すれば、その最前位の樹脂吐出口4が開放されて成形品表層用溶融樹脂aがシャットピン用孔3に送り出される。(図12参照)
さらにシャットピン2が後退移動し、シャットピン2の先端が中位の樹脂吐出口5の後方に移動すれば、その中位の樹脂吐出口5が開放されて成形品表層用溶融樹脂bがシャットピン用孔3に送り出される。(図13参照)
またさらに、シャットピン2が後退移動し、シャットピン2の先端が最後位の樹脂吐出口6の後方に移動すれば、その最後位の樹脂吐出口6が開放されて成形品表層用溶融樹脂aがシャットピン用孔3に送り出されることとなる。(図14、図15参照)
逆にこの各樹脂吐出口4、5、6が開放されている状態からシャットピン2に前進移動すれば、樹脂吐出口6、樹脂吐出口5、樹脂吐出口4の順序で閉鎖され、各吐出口からの溶融樹脂のシャットピン用孔3への送り込みが順に止まることとなる。
上述のようにシャットピンがシャットピン用孔を最前部まで移動して充填終了となるが、図16に示されているように充填が終了した時点での成形品のスプルー10の部分で、上記成形品表層用溶融樹脂からなる表層二層a1、a2と、その間の上記成形品中間層用溶融樹脂からなる中間層b1との三層の断面形状が、ホットランナーノズル側に凸となった畝りの形状の盛り上がりとなっていて、中間層b1の一部分がスプルーの部分に入り込んだまま成形されてしまう。(図16(ア))
そして、成形品の後加工等にて上記スプルーの部分を切除すると、その切断面に中間層b1が表出してしまい(図16(イ))、中間層用の樹脂と表層用の樹脂との間で接着性の乏しい組み合わせを採用する場合も多いことから、切断部分から中間層の樹脂層と表層の樹脂層とが剥離し易くなるという問題がある。
そこで本発明は上記事情に鑑み、ホットランナーノズルによる多層成形を行なう場合の充填の終了段階で、型内空間のスプルー対応部分で多層成形品の中間層がスプルーに入り込む形状のまま成形されないようにすることを課題とし、スプルーを切除したときにその切除部分で中間層となる層が表出しない多層成形品を得ることを目的とするものである。
(請求項1の発明)
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、層構成を有する成形品を成形する金型に取り付けられるホットランナーノズルであり、複数の樹脂吐出口がシャットピン用孔の長さ方向に並んでこのシャットピン用孔に臨んでいて、各樹脂吐出口からの溶融樹脂が前記シャットピン用孔で合流し、前記シャットピン用孔の内部を進退移動するシャットピンにより前記各樹脂吐出口が開閉可能とされるホットランナーノズルにおいて、
ノズルゲートが前記シャットピン用孔より小径とされ、シャットピンの先端に、該シャットピンが前進して全樹脂吐出口を閉鎖したときに前記ノズルゲートに入り込んでノズルゲート内の溶融樹脂を金型の型内空間に向けて押し出す凸部が設けられて、シャットピンにおける前記樹脂吐出口を開閉する吐出口開閉機構部分と前記凸部からなりノズルゲートの溶融樹脂を押し出すノズルゲート開閉機構部分との径が相違していることを特徴とするホットランナーノズルを提供して、上記課題を解消するものである。
(請求項2の発明)
上記発明において、上記シャットピンの周面が対応位置している樹脂吐出口は該シャットピンにより閉じられ、シャットピンが後退してシャットピンの先端より樹脂吐出口が前方に位置したときには、このシャットピンの先端より前方に位置する樹脂吐出口が開放されて溶融樹脂の送り出しが可能とされる構成を有することが良好である。
(請求項3の発明)
また、上記発明において、上記複数の樹脂吐出口に至るノズル内樹脂通路それぞれは、ノズル径方向での断平面上で円環同心円状にして配置されていて、複数の樹脂吐出口それぞれは、シャットピン用孔の周方向に開口しているものであることが良好である。
(請求項4の発明)
また、もう一つの発明は、請求項1から3の何れか一項に記載のホットランナーノズルが設けられていて、このホットランナーノズルから送り込まれた溶融樹脂により層構成を有する成形品を形成する金型であって、
上記シャットピンが最前位の樹脂吐出口以外の樹脂吐出口にシャットピンが対応位置して、最前位の樹脂吐出口のみを開放した状態と、
前記シャットピンが最後位の樹脂吐出口の後方に位置して上記全樹脂吐出口を開放した状態と、
前記シャットピンが全樹脂吐出口を閉鎖した全閉状態と
の三つのシャットピン開閉状態が切り換え可能とされていることを特徴とする多層成形品成形用の金型であり、この多層成形品成形用の金型を提供して、上記課題を解消するものである。
(請求項5の発明)
また、もう一つの発明は、請求項1から3の何れか一項に記載のホットランナーノズルが設けられていて、このホットランナーノズルから送り込まれた溶融樹脂により層構成を有する成形品を形成する金型であって、
上記シャットピンが最前位の樹脂吐出口以外の樹脂吐出口にシャットピンが対応位置して、最前位の樹脂吐出口のみを開放した状態と、
前記シャットピンが最後位の樹脂吐出口に対応位置してこの最後位の樹脂吐出口のみを閉鎖し、この最後位の樹脂吐出口以外の樹脂吐出口を開放した状態と、
前記シャットピンが最後位の樹脂吐出口の後方に位置して上記全樹脂吐出口を開放した状態と、
前記シャットピンが全樹脂吐出口を閉鎖した全閉状態と
の四つのシャットピン開閉状態が切り換え可能とされていることを特徴とする多層成形品成形用の金型であり、この多層成形品成形用の金型を提供して、上記課題を解消するものである。
(請求項6の発明)
また、もう一つの発明は、請求項4または5に記載の多層成形品成形用の金型に、この金型の成形品表層用溶融樹脂のランナーに溶融樹脂を送り込む射出装置と前記金型の成形品中間層用溶融樹脂のランナーに溶融樹脂を送り込む射出装置を取り付けて、前記金型に溶融樹脂を送り込むに際し、
成形品表層用溶融樹脂を送り込む前記射出装置と、成形品中間層用溶融樹脂を送り込む前記射出装置とのスクリュー到達位置または射出時間に基づいて、上記シャットピン開閉状態を切り替えることを特徴とする金型への溶融樹脂送り込み方法であり、この金型への溶融樹脂送り込み方法を提供して上記課題を解消するものである。
(請求項7の発明)
また、もう一つの発明は、請求項1から3の何れか一項に記載のホットランナーノズルが設けられていて、このホットランナーノズルから送り込まれた溶融樹脂により層構成を有する成形品を形成する金型に溶融樹脂を送り込むに際し、
前記ホットランナーノズルの最前位の樹脂吐出口と最後位の樹脂吐出口とは、同一の溶融樹脂が分流して送り込まれる樹脂吐出口であり、中間の樹脂吐出口は、最前位の樹脂吐出口と最後位の樹脂吐出口へ送り込む前記溶融樹脂とは異なる種類の溶融樹脂が送り込まれる樹脂吐出口であって、
前記同一の溶融樹脂が分流して送り込まれる最前位の樹脂吐出口への樹脂流量と最後位の樹脂吐出口への樹脂流量とが、溶融樹脂分流後のランナー口径または絞り調整によって相違していて、
同一の溶融樹脂が、最前位の樹脂吐出口から金型の型内空間への樹脂流量と最後位の樹脂吐出口から前記型内空間への樹脂流量とが相違して型内空間に送り込まれることを特徴とする金型への溶融樹脂送り込み方法であり、この金型への溶融樹脂送り込み方法を提供して上記課題を解消するものである。
(請求項8の発明)
また、もう一つの発明は、請求項1から3の何れか一項に記載のホットランナーノズルが設けられていて、このホットランナーノズルから送り込まれた溶融樹脂により層構成を有する成形品を形成する金型に溶融樹脂を送り込むに際し、
前記ホットランナーノズルの樹脂吐出口は、それぞれ独立した射出装置からの溶融樹脂が送り込まれる樹脂吐出口であり、
前記樹脂吐出口に送り込まれる溶融樹脂の樹脂流量をこの樹脂吐出口に対応する射出装置で制御することを特徴とする金型への溶融樹脂送り込み方法であり、この金型への溶融樹脂送り込み方法を提供して、上記課題を解消するものである。
(請求項9の発明)
また、もう一つの発明は、請求項1から3の何れか一項に記載のホットランナーノズルが設けられていて、このホットランナーノズルから送り込まれた溶融樹脂により層構成を有する成形品を形成する金型に溶融樹脂を送り込むに際し、
成形品成形の最終段階を最前位の樹脂吐出口のみからの溶融樹脂の送り込みにて行なうことを特徴とする金型への溶融樹脂送り込み方法であり、この金型への溶融樹脂送り込み方法を提供して、上記課題を解消するものである。
(請求項10の発明)
また、もう一つの発明は、請求項1から3の何れか一項に記載のホットランナーノズルが設けられている多層成形品成形用の金型に、この金型の成形品表層用溶融樹脂のランナーに溶融樹脂を送り込む射出装置と前記金型の成形品中間層用溶融樹脂のランナーに溶融樹脂を送り込む射出装置を取り付けて、前記金型に溶融樹脂を送り込むに際し、
成形品成形の最終段階に、上記樹脂吐出口の全てまたは、最前位の樹脂吐出口と成形品中間層用溶融樹脂を送り出す樹脂吐出口とを開放状態に保って、最前位の樹脂吐出口から溶融樹脂を送り出すとともに、成形品中間層用溶融樹脂の樹脂吐出口に対応する射出装置のスクリュー圧抜きを行なって、前記成形品中間層用溶融樹脂の樹脂吐出口以外の樹脂吐出口からシャットピン用孔内に送り込まれた溶融樹脂を前記成形品中間層用溶融樹脂の樹脂吐出口に押し込み、
この押し込みの後に成形品成形工程を終了して、次の成形品成形工程の開始まで、前記成形品中間層用溶融樹脂の樹脂吐出口以外の樹脂吐出口からシャットピン用孔内に送り込まれた溶融樹脂が押し込まれている状態で前記成形品中間層用溶融樹脂の樹脂吐出口をシャットピンで閉鎖することを特徴とする金型への溶融樹脂送り込み方法であり、この金型への溶融樹脂送り込み方法を提供して、上記課題を解消するものである。
(請求項11の発明)
また、もう一つの発明は、請求項1から3の何れか一項に記載のホットランナーノズルが設けられている多層成形品成形用の金型に、この金型の成形品表層用溶融樹脂のランナーに溶融樹脂を送り込む射出装置と前記金型の成形品中間層用溶融樹脂のランナーに溶融樹脂を送り込む射出装置を取り付けて、前記金型に溶融樹脂を送り込んで成形品を成形するに際し、
前記樹脂吐出口へ溶融樹脂を送り込む射出装置での保圧終了後に、シャットピンによってホットランナーノズルの樹脂吐出口を全て全閉し、射出装置それぞれの計量工程を経てこの計量工程が終了した後で、全ての射出装置のスクリューを所定の圧力で前進させてから逆転圧抜きをして、射出装置からホットランナーノズルまでの溶融樹脂のランナーの圧力を一定に保つことを特徴とする多層成形方法であり、この多層成形方法を提供して上記課題を解消するものである。
(請求項1の発明の効果)
請求項1の発明によれば、シャットピンの先端に、シャットピンが前進して全樹脂吐出口を閉鎖したときにノズルゲートに入り込んでノズルゲート内の溶融樹脂を金型の型内空間側に向けて押し出す凸部が設けられているので、スプルーの部分に成形品の中間層が入り込む形状で成形されることが無くなる。よって、成形品跡加工でスプルーの部分を切除しても中間層が表出せず、切除部分で中間層とスプルーが切除された側の表層とが剥離するという問題は生じない。
また、ノズルゲートを細くしたままシャットピン用孔を太径とすることができるので、このシャットピン用孔に臨む各樹脂吐出口から送り込まれる溶融樹脂の流動が乱れず、各溶融樹脂の流れが安定してノズルゲート側に送り出せるようになる。さらにノズルゲートやスプルー(ダイレクトゲート)を細径にして長くすることが可能であり、そのようにすることで金型の型内空間とホットランナーノズルとの間を長くしてホットランナーノズル先端の温度傾斜を緩やかにすることができるという効果がある。
(請求項2の発明の効果)
図17に従来のホットランナーノズル1を概略的に示している。従来のホットランナーノズル1では、図17(ア)で示す多層成形用の場合、複数の樹脂吐出口n1、n2、n3の内、一つの樹脂吐出口n3がシャットピン用孔3におけるシャットピン2の基端側2aにて示す部分)に対応した部分に位置し、また図17(イ)で示す単層成形品成形の場合でも、一つの樹脂吐出口n4がシャットピン2の基端側2aに対応した部分に位置しており、それぞれシャットピン2の基端側2aにある樹脂吐出口n3、n4からの溶融樹脂をシャットピン2に伝うようにシャットピン2の先端側2bに送り出すようにしている。
しかし、シャットピンの基端側に対応した部分に位置する上記樹脂吐出口n3、n4については、シャットピン周りをその吐出口が取り囲む配置で開口はしておらず、一箇所の開口から溶融樹脂を送り込むものとなっていて、その樹脂吐出口n3、n4から送り込まれる溶融樹脂の圧力にがシャットピンが倒れる不都合があり、シャットピンが倒れてしまうと溶融樹脂がシャットピン周りの一部分側に偏った状態で流れ、金型の型内空間に均等な流れを持って送り込まれないという問題が生じる。なお、図17において、太線矢印と細線矢印とでシャットピン用孔内での溶融樹脂の流れの大小を表現した。
これに対して請求項2の発明によれば、シャットピン周りに直接溶融樹脂が送り込まれないので、シャットピンの倒れを防止することができ、金型の型内空間へ溶融樹脂を均等に送り込めることができるという効果がある。
(請求項3の発明の効果)
請求項3の発明によれば、樹脂吐出口に至るノズル内樹脂通路それぞれが、ノズル径方向での断平面上で円環同心円状にして配置されているので、ホットランナーノズルをコンパクトにすることが可能である。
(請求項4の発明の効果)
請求項4の発明によれば、金型の型内空間に送り込もうとする溶融樹脂の樹脂吐出口を開放し、送り込まない溶融樹脂の樹脂吐出口を閉鎖するので、送り込まない溶融樹脂の樹脂吐出口への不要な樹脂の流入および逆流を確実に防止できる。
また、シャットピン用孔及び金型の型内空間への溶融樹脂の送り込みを止める場合、樹脂吐出口へ溶融樹脂を送り込む供給元、例えば射出装置のスクリューの動作を停止制御するよりも、樹脂吐出口をシャットピンで閉鎖する方が、シャットピン用孔及び型内空間側への溶融樹脂の送り込み停止応答が良好となる。
また、樹脂吐出口をシャットピンで閉鎖している状態でその樹脂吐出口に溶融樹脂を送り込む供給元(例えば射出装置)から樹脂圧力を加えておくことが可能であり、この樹脂圧力を加えておいてから樹脂突出口を開放する方が、樹脂吐出口からシャットピン用孔及び型内空間への溶融樹脂の流入応答が良好となる。
(請求項5の発明の効果)
請求項5の発明によれば、金型の型内空間に送り込もうとする溶融樹脂の樹脂吐出口を開放し、送り込まない溶融樹脂の樹脂吐出口を閉鎖するので、送り込まない溶融樹脂の樹脂吐出口への不要な樹脂の流入および逆流を確実に防止できる。
また、シャットピン用孔及び金型の型内空間への溶融樹脂の送り込みを止める場合、樹脂吐出口へ溶融樹脂を送り込む供給元、例えば射出装置のスクリューの動作を停止制御するよりも、樹脂吐出口をシャットピンで閉鎖する方が、シャットピン用孔及び型内空間への溶融樹脂の送り込み停止応答が良好となる。
また、樹脂吐出口をシャットピンで閉鎖している状態でその樹脂吐出口に溶融樹脂を送り込む供給元(例えば射出装置)から樹脂圧力を加えておくことが可能であり、この樹脂圧力を加えておいてから樹脂突出口を開放する方が、樹脂吐出口からシャットピン用孔及び型内空間への溶融樹脂の流入応答が良好となる。
(請求項6の発明の効果)
請求項6の発明によれば、成形品表層用溶融樹脂を送り込む前記射出装置と、成形品中間層用溶融樹脂を送り込む前記射出装置とのスクリュー到達位置または射出時間に基づいて、シャットピン開閉状態を切り替えるので、シャットピン用孔において、送り込まない溶融樹脂の樹脂吐出口への不要な樹脂の流入を確実に防止でき、また成形品表層用溶融樹脂に対する成形品中間層用溶融樹脂の配置や長さを調整できる。
また、射出装置のスクリューの動作を停止してシャットピン用孔及び金型の型内空間への溶融樹脂の送り込みを止める場合、射出装置のスクリュー到達位置や射出時間に基づいて樹脂吐出口をシャットピンで閉鎖することができ、樹脂吐出口へ溶融樹脂を送り込む射出装置のスクリューの動作を停止制御するよりも、樹脂吐出口をシャットピンで閉鎖する方が、シャットピン用孔及び型内空間への溶融樹脂の送り込み停止応答が良好となる。
また逆に、射出装置のスクリューが射出の動作を始めるときに、その射出装置のスクリュー到達位置や射出時間に基づけば、樹脂吐出口をシャットピンで閉鎖している状態でその樹脂吐出口に溶融樹脂を送り込む射出装置から樹脂圧力を加えるようにすることが可能であり、この樹脂圧力を加えておいてから樹脂突出口を開放する方が、樹脂吐出口からシャットピン用孔及び型内空間への溶融樹脂の流入応答が良好となる。
(請求項7の発明の効果)
請求項7の発明によれば、成形品の肉厚における一方の表層樹脂(例えば成形品の外側)と他方の表層樹脂(例えば成形品の内側)との厚さ分布を制御することができる。
(請求項8の発明の効果)
請求項8の発明によれば、成形品の肉厚における各層樹脂の厚さ分布を制御することができる。
(請求項9の発明の効果)
請求項9の発明によれば、凸部による押し込みの補助となって、スプルーの部分での中間層の押し込み不足をより確実に防止でき、このスプルーの部分を切除しても中間層が表出せずに切除した部分で剥離が生じない成形品が得られるという効果がある。
(請求項10の発明の効果)
請求項10の発明によれば、成形品中間層用溶融樹脂に発泡性を加味した材料を用いる場合や、粘性が低くてシャットピン用孔での樹脂吐出口を閉鎖し難い(シャットピン用孔に漏れ易い)材料を用いる場合でも、他の樹脂吐出口からの溶融樹脂を流入させてその成形品中間層用溶融樹脂を押し込んで(送り込み方向とは逆方向に押し込む)保持するので、中間層溶融樹脂の不要な流れ込み現象を抑えることができるという効果を奏する。
(請求項11の発明の効果)
請求項11の発明によれば、計量工程が終了した段階でホットランナーノズル側のマニホルドやホットランナーノズルの各樹脂吐出口に至るまでの部分で生じている樹脂圧分布を安定化させることで、シャットピンを後退させて各射出装置よる溶融樹脂の送り込みが開始されたときには、先に安定化した前記各溶融樹脂がシャットピン用孔に送り込まれることとなり、各射出装置自体のゲートから送り込まれている溶融樹脂がシャットピン用孔に入る時のばらつきを小さくすることができるという効果を奏する。
本発明の金型に射出装置を接続した射出成形機の一例を概略的に示す説明図である。 本発明のホットランナーノズルを取り付けた金型の一例を断面で示す説明図である。 本発明のホットランナーノズルの一例で最前位の樹脂吐出口を開放した状態を断面で示す説明図である。 同じく一例で最前位の樹脂吐出口と中位の樹脂吐出口とを開放した状態を断面で示す説明図である。 同じく一例で最前位の全樹脂吐出口を開放した状態を断面で示す説明図である。 同じく全樹脂吐出口が開放され二種樹脂が三層となって型内空間に広がる状態を断面で示す説明図である。 同じく全樹脂吐出口が開放され二種樹脂を三層にして充填した状態を断面で示す説明図である。 シャットピンを前進移動させて最後位の樹脂吐出口を閉鎖した状態を断面で示す説明図である。 シャットピンを前進移動させて最後位の樹脂吐出口と中位の樹脂吐出口とを閉鎖した状態を断面で示す説明図である。 全樹脂吐出口が閉鎖されノズルゲートに凸部が入り込んだ状態を断面で示す説明図である。 中位の樹脂吐出口に成形品表層用溶融樹脂を送り込んでシャットピンにより閉鎖した状態を断面で示す説明図である。 従来技術における複数層成形品形成用のホットランナーノズルの例を示すもので、(ア)は最前位樹脂吐出口を開放した状態の金型を示す説明図、(イ)は最前位樹脂吐出口が開放されている状態を拡大して示す説明図である。 同じく従来技術における複数層成形品形成用のホットランナーノズルの例を示すもので、(ア)は最前位樹脂吐出口と中位の樹脂吐出口とを開放した状態の金型を示す説明図、(イ)は最前位樹脂吐出口と中位樹脂吐出口とが開放されている状態を拡大して示す説明図である。 同じく従来技術における複数層成形品形成用のホットランナーノズルの例を示すもので、(ア)は全樹脂吐出口を開放した状態の金型を示す説明図、(イ)は全樹脂吐出口が開放されている状態を拡大して示す説明図である。 同じく従来技術における複数層成形品形成用のホットランナーノズルの例での溶融樹脂の送り込みを示すもので、(ア)は全樹脂吐出口を開放した状態の金型を示す説明図、(イ)は全樹脂吐出口が開放されている状態を拡大して示す説明図である。 従来技術よりなる成形品の断面を示すもので、(ア)は金型中での成形品成形時のスプルーの部分を示す説明図、(イ)はスプルーを切除した状態を示す説明図である。 従来のホットランナーノズルを概略的に示すもので、(ア)は多層成形用のものを示す説明図、(イ)は単層成形用のものを示す説明図である。
つぎに本発明を図1から図11に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。なお、図12から図15に示した従来技術と構成が重複する部分は同符号を付してその説明を省略する。本発明に係るホットランナーノズル1は、図1に示すようにカップ状の成形品を成形する型内空間9を固定型8aと移動型8bと間に形成している金型8での前記固定型8aに取り付けられていて、前記型内空間9にノズルの先端部分が直接に臨むようにしてこのホットランナーノズル1が配置されている。
また、前記金型8には二つの射出装置11、12が接続されていて、固定型8aに取り付けられているホットランナーノズル1に向けてそれぞれの射出装置11、12から溶融樹脂を送り込むようにしており、ホットランナーノズル1を取り付けている金型8に二つの射出装置11、12を接続して、全体として二種の樹脂で三層(図16のa1、b1、a2参照)の層構成を備えた成形品を射出成形する射出成形機を構成している。
ホットランナーノズル1の基本的な構成は先に図12から図15に基づいて説明したものと同様であって、図1、図2に示すようにシャットピン2が進退移動するシャットピン用孔3に、上記型内空間9のホットランナーノズル側の面(金型キャビティ側製品面)に沿って広がる成形品表層用溶融樹脂aをこのシャットピン用孔3に送り込む樹脂吐出口4を最前位(ノズル最先端側)の樹脂吐出口として臨み、型内空間9のホットランナーノズル側とは反対の面(金型コア側製品面)に沿って広がる成形品表層用溶融樹脂aをシャットピン用孔3に送り込む樹脂吐出口6が最後位の樹脂吐出口として臨み、また、前記二層の成形品表層溶融樹脂aの間に挟み込まれて広がる成形品中間層用溶融樹脂bをシャットピン用孔3に送り込む樹脂吐出口5が、前記樹脂吐出口4と樹脂吐出口6との間の中位の樹脂吐出口として臨んでいる。
本ホットランナーノズル1の上記シャットピン用孔3の径とノズル先端のノズルゲート7の径とは相違していて、図2に示すようにシャットピン用孔3の径を大きくし、ノズルゲート7の径がシャットピン用孔3の径に比して小径としている。そして、このシャットピン用孔3の内部を進退移動するシャットピン2の先端にはノズルゲート7に対応する位置にして凸部13が設けられていて、この凸部13は、シャットピンが前進して全樹脂吐出口を閉鎖したときに前記ノズルゲートに入り込んでノズルゲート内の溶融樹脂を型内空間9側に向けて押し出すものである。即ち、シャットピン2は、樹脂吐出口4、5、6を開閉する吐出口開閉機構部分Aと、凸部13からなりノズルゲートの溶融樹脂を押し出すノズルゲート開閉機構部分Bとの径が相違しているものである。
本ホットランナーノズルの動作の一例を挙げるとつぎのようになる。
(1)最前位の樹脂吐出口4を閉鎖していたシャットピン2が後退移動(図面上、右へ)し、シャットピン用孔3の内面に摺接しているシャットピン2の前部が最前位の樹脂吐出口4の後方に移動してその樹脂吐出口4を開放すると、最前位の樹脂吐出口4からの成形品表層用溶融樹脂aが、シャットピン用孔3でのシャットピン2の前方に送り込まれ、シャットピン用孔3からノズルゲート7、金型8のスプルー(ダイレクトゲート)10を通り、型内空間9に送り込まれる。(図3)
(2)つぎに中位の樹脂吐出口5を閉鎖していたシャットピン2が更に後退移動し、シャットピン2の前部が中位の樹脂吐出口5の後方に移動してその中位の樹脂吐出口5を開放し、中位の樹脂吐出口5から成形品中間層用溶融樹脂bがシャットピン用孔3でのシャットピン2の前方に送り込まれ、上記最前位の樹脂吐出口4から送り込まれている成形品表層用溶融樹脂aと共に、シャットピン用孔3からノズルゲート7、金型8のスプルー10を通り、型内空間9に送り込まれる。(図4)
(3)つぎに最後位の樹脂吐出口6を閉鎖していたシャットピン2が更に後退移動し、シャットピン2の前部が最後位の樹脂吐出口6の後方に移動してその最後位の樹脂吐出口6を開放し、最後位の樹脂吐出口6から成形品表層用溶融樹脂aがシャットピン用孔3でのシャットピン2の前方に送り込まれる。最後位の樹脂吐出口6から成形品表層用溶融樹脂aは、最前位の樹脂吐出口4から送り込まれている成形品表層用溶融樹脂aと中位の樹脂吐出口5から送り込まれている上記成形品中間層用溶融樹脂bと共に、シャットピン用孔3からノズルゲート7、金型8のスプルー10を通り、型内空間9に送り込まれる。(図5、図6)
最後位の樹脂吐出口6からの成形品表層用溶融樹脂aは型内空間9に達すると、金型コア側製品面(図面上左)に沿って広がり、また、最前位の樹脂吐出口4からの成形品表層用溶融樹脂aは金型キャビティ側製品面(図面上右)に沿って広がり、この同一樹脂である二層の成形品表層用溶融樹脂a、aの間に成形品中間層用溶融樹脂bが層となって挟まれることとなる。そして、この三層の状態で型内空間9内に広がるようになる。(図7)
(4)型内空間9への樹脂送り込みの終了の段階では、まず、上記シャットピン2が前進移動して最後位の樹脂吐出口6を閉鎖し、前記金型コア側製品面に沿って層を形成する上記成形品表層用溶融樹脂aの送り込みが止められる。この時点では最前位の樹脂吐出口4と中位の樹脂吐出口5は開放されていて、これらの樹脂吐出口4、5から成形品表層用溶融樹脂aと成形品中間層用溶融樹脂bとがシャットピン用孔3に送り込み可能な状態である。(図8)
(5)さらに、シャットピン2が前進移動して中位の樹脂吐出口5も閉鎖し、成形品中間層を形成する成形品中間層用溶融樹脂bの送り込みも止められる。この時点では最前位の樹脂吐出口4は開放されていて、この樹脂吐出口4から成形品表層用溶融樹脂aがシャットピン用孔3に送り込み可能な状態である。(図9)
(6)さらに、シャットピン2がシャットピン用孔3の最前部まで前進移動して最前位の樹脂吐出口4も閉鎖され、これによって全樹脂吐出口4、5、6が閉鎖となり、金型キャビティ側製品面に沿って広がる成形品表層用溶融樹脂aの送り込みも止められる。(図10)
上記シャットピン2の先端にはノズルゲート7に入り込みできる凸部13が設けられているので、上述したようにシャットピン2がシャットピン用孔3の最前部まで前進移動して全樹脂吐出口4、5、6を閉鎖して前記凸部13がノズルゲート7に入り込む。本ホットランナーノズル1ではこの凸部13のノズルゲート7への入り込みで、このノズルゲート7に位置している成形品表層用溶融樹脂aを型内空間9側に押し出すように設けられている。(図10参照)
そのため、全樹脂吐出口4、5、6が全閉となった後の上記凸部13がノズルゲート7に入り込む前に、仮に金型8のスプルー10の部分で、成形品の成形品中間層用溶融樹脂bからなる中間層がノズルゲート7側に盛り上がる断面形状となっていたとしても、凸部13によるノズルゲート7での成形品表層溶融樹脂aの押し込みで、スプルーに対応する中間層の部分が押さえられてそれぞれの層が適正な層厚で積層した状態となる。よって、スプルーを切除したときにも切除面で中間層が表出する不具合が生じない。
(射出装置の動作とシャットピン開閉切り換え)
上述したように上記最前位の樹脂吐出口4のみを開放する状態と最前位と中位の樹脂吐出口4、5を開放する状態と全樹脂吐出口4、5、6を開放する状態と全樹脂吐出口4、5、6を閉鎖する状態とはシャットピン2で切り換えられるが、このシャットピン2による切り換えは上記射出装置11、12側の動作と関連付けして行なわれるようにすることが望ましい。
そこで、成形品表層用溶融樹脂を送り出す前記射出装置11と成形品中間層用溶融樹脂を送り出す射出装置12とを上記金型8に接続してなる本射出成形機にあっては、前記射出装置11と射出装置12とのそれぞれのスクリュー到達位置や射出時間を検出する検出手段14からの出力を制御部15で受け、その制御部15がシャットピン2を進退移動させる駆動手段16を動作させて、シャットピン2による前記吐出口開閉状態の切り換えタイミングを制御するようにしてもよい。(図1参照)
(成形品表層用溶融樹脂分流後の流量調整)
上記ホットランナーノズル1では、最前位の樹脂吐出口4から金型キャビティ側製品面に沿って広がる成形品表層用溶融樹脂aと、最後位の樹脂吐出口6から金型コア側製品面に沿って広がる成形品表層溶融樹脂aとを型内空間9に送り出すが、樹脂吐出口4と樹脂吐出口6とから送り出される成形品表層用溶融樹脂a,aは同一の溶融樹脂であり、上記一つの射出装置11からの成形品表層用溶融樹脂が金型8に入る(図6、図7参照)。そして、前記樹脂吐出口4と樹脂吐出口6に至るまでの間でランナーが分岐される流路構成されていて、同一の成形品表層用溶融樹脂aが分流されて樹脂吐出口4と樹脂吐出口6に送り込まれる。
本発明では、金型8中の前記ランナーを分岐させた流路それぞれにおいて樹脂流量を調整するように設けられており、最前位の樹脂吐出口4への樹脂流量と最後位の樹脂吐出口6への樹脂流量とを相違させ、同一の溶融樹脂である成形品表層用溶融樹脂a、aが、最前位の樹脂吐出口4からの樹脂流量と最後位の樹脂吐出口6からの樹脂流量とが相違して型内空間9に送り込まれるようにしている。
このようにすることで、成形品の肉厚における一方の表層樹脂と他方の表層樹脂との厚さ分布を制御でき、三層積層方向での中間層の位置を調整する上で利点がある。なお、成形品表層用溶融樹脂の樹脂流量の調整は、ランナーを分岐させた流路それぞれで、例えば流路の口径調整や絞り装置を組み込むなどの手段によって達成できるものである。
(各溶融樹脂の流量調整)
上記実施の例では、金型8に二つの射出装置11、12を接続して、二種樹脂の三層の層構成となる成形品を成形する射出成形機を構成しているが、成形品を得る金型8に溶融樹脂を送り込む本発明では、金型8に二つの射出装置11、12を接続する構成に限定されるものではない。ホットランナーノズル1の最前位の樹脂吐出口4と最後位の樹脂吐出口6とに金型内でランナー(マニホルド)を分岐させた構造とはせずに、最前位の樹脂吐出口4に対応してこの樹脂吐出口4のみに成形品表層用溶融樹脂を送り込む射出装置と、中位の樹脂吐出口5に対応してこの樹脂吐出口5のみに成形品中間層用溶融樹脂を送り込む射出装置と、最後位の樹脂吐出口6に対応してこの樹脂吐出口6のみに成形品表層用溶融樹脂を送り込む射出装置とを金型8に接続する構成としてもよい。そして、樹脂吐出口4、5、6に送り込まれる溶融樹脂の樹脂流量を樹脂吐出口4、5、6に対応する射出装置で制御することも可能である。
(中間層に対する成形最終段階での押し込み事前補助)
上記実施の例では、上述したようにシャットピン2の先端に凸部13を設けて、この凸部13がノズルゲート7に入り込んで、そのノズルゲート7内の成形品表層用溶融樹脂aを型内空間9側に向けて押し込むようにしているが、成形品成形の最終段階である最前位の樹脂吐出口4のみが開放されている時点(図9)で、例えばこの樹脂吐出口4に対応する射出装置11の動作によって樹脂圧力を付与した溶融樹脂(成形品表層用溶融樹脂a)をシャットピン用孔3に送り込むようにしてもよく、このようにすることで、凸部13で押し込む前にスプルー部分での中間層の押し込みに寄与でき、凸部13での押し込みでの中間層の押し込みをより確実なものとする点で有利である。
(成形最終段階の中位樹脂吐出口対応の射出装置でのスクリュー圧抜き)
樹脂吐出口4と樹脂吐出口5と樹脂吐出口6とからの成形品表層用溶融樹脂aと成形品中間層用溶融樹脂bとがそれぞれ所要量にして型内空間9に送り込まれてから、射出装置11、12の動作で送り込みの際の樹脂圧力が解除されて樹脂吐出口4と樹脂吐出口5と樹脂吐出口6とからのシャットピン用孔3への送り込みが停止すると、成形品成形の最終段階に入るようにしている。そして、上述した実施の例にあっては、各樹脂吐出口4,5、6からのシャットピン用孔3への溶融樹脂の送り込みが生じない状態でシャットピン2の前進移動で各樹脂吐出口4,5、6が閉鎖されて溶融樹脂の送り込みを停止させる動作を、前記最終段階での動作の一例としているものである。
上述したように成形品成形の最終段階では射出装置側からの送り込みの樹脂圧力を付加しないようにすることで、樹脂吐出口4、5、6からのシャットピン用孔3への送り込みが止まるようになる。しかしながら、成形品の中間層を形成するための樹脂として発泡性のある材料を用いることがあり、中位の樹脂吐出口5に対応する射出装置から前記発泡性のある材料とする成形品中間層用溶融樹脂が送り出される構成とした場合、成形品成形の最終段階で射出装置側からの送り込みの樹脂圧力を解除しても、そのホットランナーノズル1に加えられている熱などの条件によって中位の樹脂吐出口5から溶融樹脂がシャットピン用孔3に入り込む可能性がある。
そこで、成形品成形の最終段階では、中位の樹脂吐出口5にシャットピン用孔3に存在している成形品表層用溶融樹脂aが、僅かな量で中位の樹脂吐出口5に入り込んで、成形品中間層用溶融樹脂bを押し上げるようにしておくことが望ましい。
上述のようにするために、成形品成形の最終段階に入ったならば、樹脂吐出口4、5、6の全てが開放状態、またはシャットピン2が前進移動して最後位の樹脂吐出口6を閉鎖し、最前位の樹脂吐出口4と成形品中間層用溶融樹脂を送り出す中位の樹脂吐出口5とを開放状態に保って、射出装置側の動作によって最前位の樹脂吐出口4と最後位の樹脂吐出口6(または最前位の樹脂吐出口4のみ)から成形品表層用溶融樹脂a(僅かな量)をシャットピン用孔3に送り込むとともに、成形品中間層用溶融樹脂bの樹脂吐出口5に対応する射出装置のスクリュー圧抜きが行なわれるようにする。
これによって、中位の樹脂吐出口5以外の樹脂吐出口からシャットピン用孔3内に送り込まれた成形品表層溶融樹脂aが、中位の樹脂吐出口5にある成形品中間層用溶融樹脂bを押し込むこととなり、この押し込みの後にシャットピン2がさらに前進移動して樹脂吐出口4、5を閉鎖して成形品成形工程を終了させるようにする。
次の成形品成形工程の開始までは、中位の樹脂吐出口5へシャットピン用孔3側から送り込まれた成形品表層用溶融樹脂aが成形品中間層用溶融樹脂bを僅かながら押し上げた状態でこの中位の樹脂吐出口5を塞ぎ、この状態でシャットピン2が中位の樹脂吐出口5を閉鎖するようにする(図11)。このようにすれば、成形品成形の最終段階での中位の樹脂吐出口5から成形品中間層用溶融樹脂のシャットピン用孔3への流れ込みを防止する上で有効である。
(樹脂送り込み前の樹脂吐出口までの圧力均一化)
上述した二種樹脂の三層とした層構成を有する成形品の成形は繰り返して行なわれるものである。そして、本射出成形機では、その繰り返される成形それぞれにおいて、前成形工程から閉鎖された状態となっている樹脂吐出口4、5、6をシャットピン3の後退移動で開放してシャットピン用孔3に溶融樹脂が送り込まれる際に、その送り込まれる溶融樹脂の樹脂圧力が一定であることが望ましく、その樹脂圧力を一定とする工夫を施すことが可能である。
上記金型8に溶融樹脂を送り込んで二種樹脂三層の層構成のある成形品を成形するように構成された本射出成形機において、射出装置11、12それぞれは通常の射出成形と同様にホットランナーノズル1からの型内空間9への成形品表層用溶融樹脂a、成形品中間層用溶融樹脂bの充填を行なってから保圧動作を行なうものである。そして、本射出成形機での金型8におけるホットランナーノズル1にあっては、前記保圧終了後に、シャットピン2によって樹脂吐出口4、5、6の全てを全閉にするように設けられている。
そして、送り込まれる溶融樹脂の樹脂圧力を一定とするために、シャットピン2によって樹脂吐出口4、5、6の全てが全閉されたタイミングに合わせて、射出装置11、12それぞれが計量工程に入り、この計量工程が終了した後で、二つの射出装置11、12それぞれでスクリューを所定の圧力で前進させてから逆転圧抜きを行なうようにすればよい。このようにすることで、二つの射出装置11、12それぞれのノズル部分からホットランナーノズル1における樹脂吐出口4、5、6(全閉状態)までの流路である溶融樹脂のランナーでは樹脂圧力を一定に保たれることとなり、適正な樹脂圧力の下で成形品表層用溶融樹脂、成形品中間層用溶融樹脂がシャットピン用孔3に送り込まれ、強いては適正な状態で型内空間8に前記溶融樹脂それぞれが送り込まれることから、より良好な成形が繰り返し行なえるものとなる。
上記実施の例では、二種樹脂を三層とした層構成の成形品を成形するものとして説明したが、本発明はこの実施の例に限定されるものではなく、三種以上樹脂を用いて多層とする多層成形の成形品を得る場合であっても実施できるものであり、例えば三種の樹脂を五層とした層構成を有する成形品を成形する場合には、ホットランナーノズルでの樹脂吐出口の数の変更やその樹脂吐出口へ溶融樹脂を送り込む射出装置の台数の変更によって行なえるものである。
また、上記実施の例として示したホットランナーノズル内での各樹脂吐出口に至る通路部分それぞれは、ノズル径方向の断平面上で円環同心円状のレイアウトにし、複数の樹脂吐出口はシャットピン用孔の長さ方向に沿って並び、樹脂吐出口個々はシャットピン用孔の周方向に開口しているものとして示したが、本発明はこの実施の例に限定されるものではない。
1…ホットランナーノズル
2…シャットピン
3…シャットピン用孔
4…最前位の樹脂吐出口
5…中位の樹脂吐出口
6…最後位の樹脂吐出口
7…ノズルゲート
8…金型
9…型内空間
10…金型のスプルー
11、12…射出装置
13…凸部
14…射出装置の検出装置
15…制御部
16…シャットピンの駆動手段
a…成形品表層用溶融樹脂
b…成形品中間層用溶融樹脂
A…吐出口開閉機構部分
B…ノズルゲート開閉機構部分

Claims (11)

  1. 層構成を有する成形品を成形する金型に取り付けられるホットランナーノズルであり、複数の樹脂吐出口がシャットピン用孔の長さ方向に並んでこのシャットピン用孔に臨んでいて、各樹脂吐出口からの溶融樹脂が前記シャットピン用孔で合流し、前記シャットピン用孔の内部を進退移動するシャットピンにより前記各樹脂吐出口が開閉可能とされるホットランナーノズルにおいて、
    ノズルゲートが前記シャットピン用孔より小径とされ、シャットピンの先端に、該シャットピンが前進して全樹脂吐出口を閉鎖したときに前記ノズルゲートに入り込んでノズルゲート内の溶融樹脂を金型の型内空間に向けて押し出す凸部が設けられて、シャットピンにおける前記樹脂吐出口を開閉する吐出口開閉機構部分と前記凸部からなりノズルゲートの溶融樹脂を押し出すノズルゲート開閉機構部分との径が相違していることを特徴とするホットランナーノズル。
  2. 上記シャットピンの周面が対応位置している樹脂吐出口は該シャットピンにより閉じられ、シャットピンが後退してシャットピンの先端より樹脂吐出口が前方に位置したときには、このシャットピンの先端より前方に位置する樹脂吐出口が開放されて溶融樹脂の送り出しが可能とされる構成を有する請求項1に記載のホットランナーノズル。
  3. 上記複数の樹脂吐出口に至るノズル内樹脂通路それぞれは、ノズル径方向での断平面上で円環同心円状にして配置されていて、複数の樹脂吐出口それぞれは、シャットピン用孔の周方向に開口しているものである請求項1または2に記載のホットランナーノズル。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載のホットランナーノズルが設けられていて、このホットランナーノズルから送り込まれた溶融樹脂により層構成を有する成形品を形成する金型であって、
    上記シャットピンが最前位の樹脂吐出口以外の樹脂吐出口にシャットピンが対応位置して、最前位の樹脂吐出口のみを開放した状態と、
    前記シャットピンが最後位の樹脂吐出口の後方に位置して上記全樹脂吐出口を開放した状態と、
    前記シャットピンが全樹脂吐出口を閉鎖した全閉状態と、
    の三つのシャットピン開閉状態が切り換え可能とされていることを特徴とする多層成形品成形用の金型。
  5. 請求項1から3の何れか一項に記載のホットランナーノズルが設けられていて、このホットランナーノズルから送り込まれた溶融樹脂により層構成を有する成形品を形成する金型であって、
    上記シャットピンが最前位の樹脂吐出口以外の樹脂吐出口にシャットピンが対応位置して、最前位の樹脂吐出口のみを開放した状態と、
    前記シャットピンが最後位の樹脂吐出口に対応位置してこの最後位の樹脂吐出口のみを閉鎖し、この最後位の樹脂吐出口以外の樹脂吐出口を開放した状態と、
    前記シャットピンが最後位の樹脂吐出口の後方に位置して上記全樹脂吐出口を開放した状態と、
    前記シャットピンが全樹脂吐出口を閉鎖した全閉状態と、
    の四つのシャットピン開閉状態が切り換え可能とされていることを特徴とする多層成形品成形用の金型。
  6. 請求項4または5に記載の多層成形品成形用の金型に、この金型の成形品表層用溶融樹脂のランナーに溶融樹脂を送り込む射出装置と前記金型の成形品中間層用溶融樹脂のランナーに溶融樹脂を送り込む射出装置を取り付けて、前記金型に溶融樹脂を送り込むに際し、
    成形品表層用溶融樹脂を送り込む前記射出装置と、成形品中間層用溶融樹脂を送り込む前記射出装置とのスクリュー到達位置または射出時間に基づいて、上記シャットピン開閉状態を切り替えることを特徴とする金型への溶融樹脂送り込み方法。
  7. 請求項1から3の何れか一項に記載のホットランナーノズルが設けられていて、このホットランナーノズルから送り込まれた溶融樹脂により層構成を有する成形品を形成する金型に溶融樹脂を送り込むに際し、
    前記ホットランナーノズルの最前位の樹脂吐出口と最後位の樹脂吐出口とは、同一の溶融樹脂が分流して送り込まれる樹脂吐出口であり、中間の樹脂吐出口は、最前位の樹脂吐出口と最後位の樹脂吐出口へ送り込む前記溶融樹脂とは異なる種類の溶融樹脂が送り込まれる樹脂吐出口であって、
    前記同一の溶融樹脂が分流して送り込まれる最前位の樹脂吐出口への樹脂流量と最後位の樹脂吐出口への樹脂流量とが、溶融樹脂分流後のランナー口径または絞り調整によって相違していて、
    同一の溶融樹脂が、最前位の樹脂吐出口から金型の型内空間への樹脂流量と最後位の樹脂吐出口から前記型内空間への樹脂流量とが相違して型内空間に送り込まれることを特徴とする金型への溶融樹脂送り込み方法。
  8. 請求項1から3の何れか一項に記載のホットランナーノズルが設けられていて、このホットランナーノズルから送り込まれた溶融樹脂により層構成を有する成形品を形成する金型に溶融樹脂を送り込むに際し、
    前記ホットランナーノズルの樹脂吐出口は、それぞれ独立した射出装置からの溶融樹脂が送り込まれる樹脂吐出口であり、
    前記樹脂吐出口に送り込まれる溶融樹脂の樹脂流量をこの樹脂吐出口に対応する射出装置で制御することを特徴とする金型への溶融樹脂送り込み方法。
  9. 請求項1から3の何れか一項に記載のホットランナーノズルが設けられていて、このホットランナーノズルから送り込まれた溶融樹脂により層構成を有する成形品を形成する金型に溶融樹脂を送り込むに際し、
    成形品成形の最終段階を最前位の樹脂吐出口のみからの溶融樹脂の送り込みにて行なうことを特徴とする金型への溶融樹脂送り込み方法。
  10. 請求項1から3の何れか一項に記載のホットランナーノズルが設けられている多層成形品成形用の金型に、この金型の成形品表層用溶融樹脂のランナーに溶融樹脂を送り込む射出装置と前記金型の成形品中間層用溶融樹脂のランナーに溶融樹脂を送り込む射出装置を取り付けて、前記金型に溶融樹脂を送り込むに際し、
    成形品成形の最終段階に、上記樹脂吐出口の全てまたは、最前位の樹脂吐出口と成形品中間層用溶融樹脂を送り出す樹脂吐出口とを開放状態に保って、最前位の樹脂吐出口から溶融樹脂を送り出すとともに、成形品中間層用溶融樹脂の樹脂吐出口に対応する射出装置のスクリュー圧抜きを行なって、前記成形品中間層用溶融樹脂の樹脂吐出口以外の樹脂吐出口からシャットピン用孔内に送り込まれた溶融樹脂を前記成形品中間層用溶融樹脂の樹脂吐出口に押し込み、
    この押し込みの後に成形品成形工程を終了して、次の成形品成形工程の開始まで、前記成形品中間層用溶融樹脂の樹脂吐出口以外の樹脂吐出口からシャットピン用孔内に送り込まれた溶融樹脂が押し込まれている状態で前記成形品中間層用溶融樹脂の樹脂吐出口をシャットピンで閉鎖することを特徴とする金型への溶融樹脂送り込み方法。
  11. 請求項1から3の何れか一項に記載のホットランナーノズルが設けられている多層成形品成形用の金型に、この金型の成形品表層用溶融樹脂のランナーに溶融樹脂を送り込む射出装置と前記金型の成形品中間層用溶融樹脂のランナーに溶融樹脂を送り込む射出装置を取り付けて、前記金型に溶融樹脂を送り込んで成形品を成形するに際し、
    前記樹脂吐出口へ溶融樹脂を送り込む射出装置での保圧終了後に、シャットピンによってホットランナーノズルの樹脂吐出口を全て全閉し、射出装置それぞれの計量工程を経てこの計量工程が終了した後で、全ての射出装置のスクリューを所定の圧力で前進させてから逆転圧抜きをして、射出装置からホットランナーノズルまでの溶融樹脂のランナーの圧力を一定に保つことを特徴とする多層成形方法。
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