JP2015016360A - 流体噴射装置および手術装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パルス流噴射の停止時における流体の流出を、簡単な構成で低減する。【解決手段】流体室と、前記流体室の容積を変更する容積変更部と、前記流体室に流体を供給する流体供給部と、前記流体室を流体噴射開口部に連通する接続流路とを備える流体噴射装置の制御方法であって、前記流体供給部の流体の供給流量を所定の流量とし、前記容積変更部を動作させて前記流体室の容積を変更することによって、前記流体噴射開口部から前記流体をパルス状に噴射させるステップS150、S160と、前記容積変更部による容積の変更を停止させるとともに、前記流体供給部による流体の供給流量を前記所定の流量よりも減少させるステップS180、S190とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は、流体をパルス状に噴射する流体噴射装置、流体噴射装置の制御方法、および手術装置に関する。
従来、生体組織を切開または切除する流体噴射装置として、流体室の容積を容積変更部により急激に変化させて流体を脈流に変換し、ノズルから流体をパルス状に高速噴射するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記の流体噴射装置では、容積変更部を停止している際にも、流体室への流体の供給が継続されるため、パルス流噴射の停止時に、流体噴射開口部から流体が流出してしまう虞があった。パルス流噴射の停止時に、流体噴射開口部から流出する流体は、無駄になるばかりでなく、術部の視野を妨げたり、切開または切除した病巣組織を拡散させ、例えば悪性腫瘍の転移の原因にもなり得る。そこで、流体供給部から流体室に連通する入口流路にマイクロバルブを設けることにより、容積変更部の停止時における流体の流出を防止するものが提案されている(特許文献2参照)。
特開2008−82202号公報 特開2009−285116号公報
しかしながら、前記従来の技術では、マイクロバルブを設けることによって装置が複雑化する問題があった。
本発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、パルス流噴射の停止時における流体の流出を、簡単な構成で低減することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
流体噴射開口部から流体を噴射する流体噴射装置であって、
流体室と、
前記流体室の容積を変更する容積変更部と、
前記流体室に流体を供給する流体供給部と、
前記流体室を前記流体噴射開口部に連通する接続流路と、
前記流体供給部の流体の供給流量を所定の流量とし、前記容積変更部を動作させて前記流体室の容積を変更することによって、前記流体噴射開口部から前記流体をパルス状に噴射させるパルス流噴射制御部と、
前記容積変更部による容積の変更を停止させ、かつ、前記流体供給部による流体の供給流量を前記所定の流量よりも減少させるパルス流停止制御部と
を備える流体噴射装置。
ここで、パルス流停止制御部による「流体の供給流量を前記所定の流量よりも減少させる」ことは、流体の供給流量を0とすることも含む。
適用例1の流体噴射装置によれば、容積変更部による容積の変更を停止させるパルス流停止時には、容積変更部による容積の変更を動作させるパルス流噴射時よりも、流体供給部の流体の供給流量が少なくなる。このために、流体噴射開口部から流体が飛行することがない程度に流体を液留まりさせることができる。したがって、パルス流停止時における流体の流出を、簡単な構成で低減することができる。
[適用例2]
適用例1に記載の流体噴射装置であって、前記流体噴射開口部の断面積をAとし、前記流体噴射開口部から流体が飛行可能な流速の閾値をU0としたときに、前記パルス流停止制御部は、前記流体供給部による流体の供給流量Q1が次式(1)を満たすように、
U0>Q1/A …(1)
前記流体供給部を制御する、流体噴射装置。
適用例2の流体噴射装置によれば、容積変更部による容積の変更を停止させるパルス流停止時に、流体噴射開口部から流体が噴射された後に飛行することをより確実に減らすことができる。
[適用例3]
適用例1または2に記載の流体噴射装置であって、前記流体噴射開口部の断面積をAとし、前記流体噴射開口部から流体が飛行可能な流速の閾値をU0としたときに、前記パルス流噴射制御部は、前記所定の流量Q2が次式(2)を満たすように、
Q2/A>U0 …(2)
前記流体供給部を制御する構成を備える、流体噴射装置。
適用例3の流体噴射装置によれば、噴射した流体の分だけ流体噴射開口部に流体が満たされるまで、流体は流体噴射開口部から流体は噴射されないが、流体噴射開口部に流体が満たされるとQ2/A>U0となるため、Q2/A程度の流速で連続流が噴射して流体が飛行することになる。よって、先端で流体が溜まらないので、次のパルス流の噴射の際に、溜まった流体によってパルス流の勢いが弱められることがない。
[適用例4]
適用例1に記載の流体噴射装置であって、前記流体噴射開口部の周辺に滞留する流体を吸引する吸引部と、前記パルス流停止制御部の実行時に、前記吸引部による吸引を実行させる吸引制御部を備える、流体噴射装置。
適用例4の流体噴射装置によれば、パルス流停止時に流体噴射開口部の周辺に滞留した流体を、吸引部により吸引することができる。
[適用例5]
流体室と、
前記流体室の容積を変更する容積変更部と、
前記流体室に流体を供給する流体供給部と、
前記流体室を流体噴射開口部に連通する接続流路と
を備える流体噴射装置の制御方法であって、
前記流体供給部の流体の供給流量を所定の流量とし、前記容積変更部を動作させて前記流体室の容積を変更することによって、前記流体噴射開口部から前記流体をパルス状に噴射させることと、
前記容積変更部による容積の変更を停止させ、かつ、前記流体供給部による流体の供給流量を前記所定の流量よりも減少させることと
を備える流体噴射装置の制御方法。
[適用例6]
流体室と、
前記流体室の容積を変更する容積変更部と、
前記流体室に流体を供給する流体供給部と、
前記流体室を流体噴射開口部に連通する接続流路と、
前記流体供給部の流体の供給流量を所定の流量とし、前記容積変更部を動作させて前記流体室の容積を変更することによって、前記流体噴射開口部から前記流体をパルス状に噴射させるパルス流噴射制御部と、
前記容積変更部による容積の変更を停止させ、かつ、前記流体供給部による流体の供給流量を前記所定の流量よりも減少させるパルス流停止制御部と
を備え、前記パルス流噴射制御部の実行中に、生体の切除または切開を行う手術装置。
適用例5の流体噴射装置の制御方法および適用例6の手術装置は、適用例1の流体噴射装置と同様に、パルス流噴射の停止時における流体の流出を、簡単な構成で低減することができる。
さらに、本発明は、前記適用例1ないし6以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、適用例5に記載の流体噴射装置の制御方法の各工程をコンピューターに実行させるためのプログラムなどの形態で実現することが可能である。
実施形態1に係る手術具としての流体噴射装置を示す構成説明図である。 実施形態1に係る脈動発生部を流体の噴射方向に沿って切断した切断面を示す断面図である。 接続流路管における図2のF−F線断面図である。 実施形態1に係る制御部の概略構成を示すブロック説明図である。 制御回路で実行される流体噴射制御処理を示すフローチャートである。 パルス流停止時とパルス流噴射時における流量の時間変化を示す説明図である。 パルス流停止時とパルス流噴射時における流体の様子を示す説明図である。 実施形態2における流体噴射制御処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明による流体噴射装置は、インク等を用いた描画、細密な物体及び構造物の洗浄、手術用メス等様々に採用可能であるが、生体組織を切開または切除することに好適な手術装置としての流体噴射装置を例示して説明する。従って、実施形態にて用いる流体は、水または生理食塩水等の流体である。
A.実施形態1:
A−1.全体の構成:
図1は、実施形態1に係る手術具としての流体噴射装置を示す構成説明図である。図1において、流体噴射装置1は、流体を収容する流体容器(以下、「流体供給容器」と呼ぶ)2と、流体供給容器2に連通する、流体供給部としての第1のポンプ10と、第1のポンプ10から供給される流体を脈動流に変換させる脈動発生部20と、脈動発生部20に接続される細いパイプ状の接続流路管90とを備えている。第1のポンプ10と脈動発生部20とは、流体供給チューブ12によって接続されている。尚、噴射前の流体の流れを脈動流とし、噴射された流体の流れをパルス流として説明する。
また、流体噴射装置1は、接続流路管90から流体を吸引するための第2のポンプ14と、第2のポンプ14により吸引された流体を収容する流体容器(以下、「回収容器」と呼ぶ)4とを備えていてもよい。第2のポンプ14と接続流路管90とは、回収チューブ16によって接続されている。
接続流路管90は、大径の円筒管91に小径の円筒管92を入れ込んだ2重円筒管構造となっている(図3参照)。小径の円筒管92の先端部には、流路が縮小された流体噴射開口部93が形成されている。小径の円筒管92の内側の領域が脈動発生部20と連通しており、大径の円筒管91と小径の円筒管92との間の領域が回収チューブ16と連通している。
なお、接続流路管90は、流体噴射時において変形しない程度の剛性を有している。流体供給チューブ12および回収チューブ16は、柔軟で可撓性があるものが好ましい。
流体噴射装置1は、さらに、第1のポンプ10と第2のポンプ14と脈動発生部20を駆動制御する制御部100を備える。脈動発生部20には、パルス流噴射をオン/オフ制御するパルス流噴射スイッチ22が設けられている。制御部100には、流体噴射装置1をオン/オフ制御するメインスイッチ24が設けられている。パルス流噴射スイッチ22およびメインスイッチ24は、流体噴射装置1の使用者によって操作される。
この流体噴射装置1における流体の流動を簡単に説明する。流体供給容器2に収容された流体は、接続チューブ6を介して第1のポンプ10によって吸引され、一定の圧力で流体供給チューブ12を介して脈動発生部20に供給される。脈動発生部20には、流体室80(図2参照)と、この流体室80の容積を変更する容積変更部(後述する)とを備えており、容積変更部を駆動して脈動流を発生して、接続流路管90の小径の円筒管92、流体噴射開口部93を通して流体をパルス状に高速噴射する。容積変更部を含む脈動発生部20の詳しい説明については、後述する。
ここで脈動流とは、流体の流れる方向が一定で、流体の流量または流速が周期的または不定期な変動を伴った流体の流動を意味する。脈動流には、流体の流動と停止とを繰り返す間欠流も含むが、流体の流量または流速が周期的または不定期な変動をしていればよいため、必ずしも間欠流である必要はない。
同様に、流体をパルス状に噴射するとは、噴射する流体の流量または移動速度が周期的または不定期に変動した流体の噴射を意味する。パルス状の噴射の一例として、流体の噴射と非噴射とを繰り返す間欠噴射が挙げられるが、噴射する流体の流量または移動速度が周期的または不定期に変動していればよいため、必ずしも間欠噴射である必要はない。
なお、第1のポンプ10を用いることなく、輸液バッグをスタンド等によって脈動発生部20よりも高い位置に保持するようにして、脈動発生部20への流体の流量を発生する構成としもよい。この場合、第1のポンプ10は不要となり、構成を簡素化することができる他、消毒等が容易になる利点がある。
また、第2のポンプ14を駆動することで、大径の円筒管91と小径の円筒管92との間に含まれる流体は、回収チューブ16を介して第2のポンプ14によって吸引され、接続チューブ8を介して回収容器4に回収される。脈動発生部20によるパルス流噴射を停止して、流体噴射開口部93からの流体の噴射を止めた状態で、接続流路管90を所望の流体中に差し込むように用いれば、その差し込んだ先の流体を回収容器4に回収することも可能となる。
この流体噴射装置1を用いて手術をする際には、接続流路管90を生体組織に向け、流体噴射開口部93から流体をパルス状に高速噴射することで、その生体組織を切開または切除することができる。さらに、大径の円筒管91と小径の円筒管92との間から吸引することで、血液等の廃棄物を回収容器4に回収することができる。
A−2.脈動発生部の構造:
次に、本実施形態による脈動発生部20の構造について説明する。図2は、本実施形態に係る脈動発生部を流体の噴射方向に沿って切断した切断面を示す断面図である。なお、図2は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。脈動発生部20は、第1のポンプ10(図1)から流体供給チューブ12を介して流体室80に流体を供給する入口流路81と、流体室80の容積を変化させる容積変更手段としての圧電素子30およびダイアフラム40と、流体室80に連通する出口流路82とを有して構成されている。
ダイアフラム40は、円盤状の金属薄板からなり、ケース50とケース70によって密着されている。圧電素子30は、本実施形態では積層型圧電素子を例示しており、両端部の一方がダイアフラム40に、他方が底板60に固着されている。
流体室80は、ケース70のダイアフラム40に対向する面に形成される凹部とダイアフラム40とによって形成される空間である。流体室80の略中央部には出口流路82が開口されている。
ケース70とケース50とは、それぞれ対向する面において接合一体化されている。ケース70には、出口流路82に連通する接続流路95を有する接続流路管90が嵌着される。
図3は、接続流路管90における図2のF−F線断面図である。前述したように、接続流路管90は、大径の円筒管91に小径の円筒管92を入れ込んだ2重円筒管構造となっている。小径の円筒管92の内側が接続流路95(図2)となっている。接続流路管90は、その先端に流体噴射開口部93を有している。図2に示すように、接続流路95における一方側の端部は流体噴射開口部93と接続されており、他方側の端部は出口流路82と接続されている。
圧電素子30に駆動信号が入力されると、駆動信号の駆動波形に従って、圧電素子30は伸縮を繰り返す。圧電素子30が伸びると流体室80の容積を減らし、圧電素子30が縮むと流体室80の容積を増やし、この繰り返しにより、流体は、パルス状の液滴となって出口流路82から継続して吐出し、接続流路95を介して流体噴射開口部93から噴射する。すなわち、パルス流噴射がなされる。
A−3.制御部の構成:
次に、本実施形態による制御部の構成について説明する。図4は、本実施形態に係る制御部の概略構成を示すブロック説明図である。制御部100は、制御回路110と、第1のポンプ10の駆動制御を行う第1のポンプ駆動回路120と、第2のポンプ14の駆動制御を行う第2のポンプ駆動回路130と、圧電素子30を駆動制御する圧電素子駆動回路140とを備える。制御部100には、先に説明したようにメインスイッチ24が付設されている。メインスイッチ24、前述したパルス流噴射スイッチ22、第1のポンプ駆動回路120、第2のポンプ駆動回路130、および圧電素子駆動回路140のそれぞれと制御回路110との間は、電気的に接続されている。
制御回路110は、内部にCPU、RAM、ROMを備えるマイクロコンピューターとして構成されており、ROMに記憶されたコンピュータープログラムをRAMに展開して実行することで、パルス流噴射制御部112、パルス流停止制御部114、および吸引制御部116を機能的に実現する。すなわち、メインスイッチ24とパルス流噴射スイッチ22からの各出力信号を入力し、第1のポンプ駆動回路120、第2のポンプ駆動回路130、および圧電素子駆動回路140に指令信号を出力することにより、第1のポンプ10、第2のポンプ14、および圧電素子30を駆動制御して、パルス流噴射を行ったりパルス流噴射を停止したり、吸引による回収処理を行ったりする。なお、図4では、パルス流噴射制御部112およびパルス流停止制御部114が別々に構成されているが、第1のポンプ駆動回路120および圧電素子駆動回路140に指令信号を出力することは共通なので、パルス流噴射制御部112およびパルス流停止制御部114は、一体の構成としても本発明の主旨は逸脱しない。
次に各スイッチの機能について説明する。メインスイッチ24は、流体噴射装置1の起動及び停止機能を有しており、具体的には制御回路110のオン(立ち上げ)及びオフ(停止)を行う。なお、そのオフの際には、第1のポンプ10、第2のポンプ14、および圧電素子30もオフされる。
パルス流噴射スイッチ22は、第1のポンプ10の駆動及び脈動発生部20の起動を行う。操作者は、パルス流噴射を行いたい場合には、パルス流噴射スイッチ22を押下してオン状態とすればよい。パルス流噴射を停止させる場合には、パルス流噴射スイッチ22を再度押下してオフ状態とすればよい。
A−4.制御部の処理:
図5は、制御回路110で実行される流体噴射制御処理を示すフローチャートである。図示するように、処理が開始されると、制御回路110のCPUは、メインスイッチ24がオンされたか否かを判定し(ステップS110)、オンされていないときには、ステップS110の処理を繰り返し実行して、メインスイッチ24がオンされるのを待つ。
ステップS110で、メインスイッチ24がオンされたと判定されたときには、CPUは、第2のポンプ14をオン(起動)し(ステップS120)、第1のポンプ10をオン(起動)する(ステップS130)。ステップS130では、第1のポンプ10を、供給流量(吐出流量)が第1の所定量Q1となるように駆動する。
なお、第2のポンプ14の供給流量は予め定めた所定量である。この噴射制御処理においては、第2のポンプ14はオン/オフされるだけで、オン時の供給流量は一定である。
ステップS130の実行後、CPUは、パルス流噴射スイッチ22がオンされているか否かを判定し(ステップS140)、オンと判定された場合には、次の処理を行う。
まず、CPUは、第1のポンプ10の供給流量を第2の所定量Q2に変更(増加)する(ステップS150)。第2の所定量Q2は、第1の所定量Q1よりも多い。その後、CPUは、圧電素子30を駆動する(ステップS160)。圧電素子30の駆動が開始されることで、パルス流噴射が開始される。
ステップS160の実行後、CPUは、パルス流噴射スイッチ22がオフされたか否かを判定し(ステップS170)、オンと判定された場合には、ステップS170の処理を繰り返して、オフされるのを待つ。この繰り返しの期間において、流体噴射装置1を用いた手術等の作業がなされることになる。
一方、ステップS170で、パルス流噴射スイッチ22がオフされたと判定された場合には、圧電素子30の駆動を停止し(ステップS180)、第1のポンプ10の供給流量を第1の所定量Q1に変更(減少)する(ステップS190)。ステップS190の実行後、ステップS140に処理を戻す。
一方、ステップS140で、パルス流噴射スイッチ22がオンでない、すなわちオフであると判定された場合には、CPUは、ステップS192に処理を進めて、メインスイッチ24がオフされたか否かを判定する。ここで、オフされていないときには、ステップS140に処理を戻す。
ステップS192で、メインスイッチ24がオフされたと判定されたときには、CPUは、第1のポンプ10をオフ(停止)し(ステップS194)、第2のポンプ14をオフ(停止)する(ステップS196)。その後、この流体噴射制御処理を終了する。なお、流体供給チューブ12や流体室80など内部に圧力が残っていると、第1のポンプ10をオフ(停止)しても、流体噴射開口部から流体が流出してしまう。したがって、流体噴射開口部から流体を吸引できるように、第1のポンプ10をオフ(停止)してから、第2のポンプ14をオフ(停止)するまで所定の時間間隔を有することが望ましい。
なお、ステップS150およびS160の処理がパルス流噴射制御部112に、ステップS180およびS190の処理がパルス流停止制御部114に相当する。ステップS120の処理が吸引制御部116に相当する。
A−5.実施形態1の作用、効果:
パルス流噴射制御部112によるパルス流噴射時と、パルス流停止制御部114によるパルス流停止時とにおいて、流体噴射開口部93から噴射する流体の流量がどのように変化するかを、図6を用いて次に説明する。図6中の(a)がパルス流停止時における前記流量の時間変化であり、図6中の(b)がパルス流噴射時における前記流量の時間変化である。図6(a)および図6(b)の各グラフの縦軸は流体噴射開口部93における単位面積あたりの流量であり、横軸は時間である。
流体噴射開口部93の断面積がAであるとすると、図6(a)に示すように、パルス流停止時には、流量は、ステップS190の処理に従う第1の所定量Q1をAで割った一定値(=Q1/A)となる。グラフ中のU0は、パルス流噴射時において流体噴射開口部93から流体が飛行することのできる(より詳しくは、噴射された後に飛行することのできる)流速の閾値である。グラフに示すように、閾値U0よりもQ1/Aが小さい場合、供給流量がありながらも、流体噴射開口部93から流体が飛行することはない。本実施形態1では、U0>Q1/Aとなるように、第1の所定量Q1の値と流体噴射開口部93の断面積Aの値とが、適宜定められている。
図7は、接続流路管90における流体の様子を示す説明図である。図7中の(a)にパルス流停止時における流体の様子を、図7中の(b)にパルス流噴射時における流体の様子を示した。パルス流停止時においては、前述したように、流体噴射開口部93から流体が飛行することがないことから、図7中の(a)に示すように、流体噴射開口部93の周辺に流体W1が溜まってしまう。このとき、第2のポンプ14(図1)を駆動状態とすることで、大径の円筒管91と小径の円筒管92との間の先端部に形成された流体吸引開口部96から大径の円筒管91と小径の円筒管92との間を通して、前記流体噴射開口部93の周辺に滞留した流体W1を吸引することができる。
第2のポンプ14の吸引流量の能力をQs、吸引開口部の断面積をAs(例えば、図3において、大径の円筒管91内径による断面積から小径の円筒管92外径の断面積を引いた面積)とした場合、流体噴射開口部93で溜まった流体の周りの空気の流れによって流体噴射開口部93で溜まった流体を動かすことのできる空気の流速をUaとした場合、Ua≦Qs/Asとなるように、適宜QsとAsの値を設定すればよい。また、第2のポンプ14の吸引流量の能力Qsは少なくとも流れ出る流量Q1よりも大きくないといけないので、Qs≧Q1である。
図6(b)に示すように、パルス流噴射時には、流量は、瞬間的に大きくなり、流体噴射開口部93から流体が飛行する。このとき、第1のポンプ10により供給される流量Q2以上の流量が瞬間的に噴射される(流体の慣性力に引張られて出て行く流体の量も含む)ため、流体噴射開口部93に流体は無くなる。よって、噴射した流体の分だけ流体噴射開口部93に流体が満たされるまで、流体は流体噴射開口部93から流体は噴射されないが、流体噴射開口部93に流体が満たされるとQ2/A>U0となるため、Q2/A程度の流速で連続流が噴射して流体が飛行することになる。よって、先端で流体が溜まらないので、次のパルス流の噴射の際に、溜まった流体によってパルス流が弱められることもない。すなわち、本実施形態1では、Q2/A>U0となるように、第2の所定量Q2の値と流体噴射開口部93の断面積Aの値とが、適宜定められている。
したがって、図7(b)に示すように、パルス流噴射時には、流体W2は、パルス状の液滴となって、流体噴射開口部93から継続して噴射する。
以上詳述したように、実施形態1の流体噴射装置1によれば、第1のポンプ10を完全に停止させないで、流体噴射開口部93から流体が飛行しないようにして流体W1を液溜まりさせることができる。したがって、パルス流停止時における流体の流出を、簡単な構成で低減することができる。さらに、流体噴射装置1によれば、パルス流停止時において第1のポンプ10が継続して運転されることから、流体室80の圧力が低下しすぎて噴射再開時において応答性が損ねられることもない。
B.実施形態2:
本発明の実施形態2について、次に説明する。実施形態2は、前述した実施形態1と同一のハードウェア構成を備え、ソフトウェアの構成、すなわち、制御回路110で実行される流体噴射制御処理の内容だけが相違する。なお、実施形態1と同じ構成については、実施形態1と同じ符号を用いて、以下の説明を行う。
図8は、実施形態2において、制御回路110で実行される流体噴射制御処理を示すフローチャートである。図示におけるステップS210およびS220は、実施形態1におけるステップS110およびS120と同一である。ステップS220で、第2のポンプ14をオンすると、制御回路110のCPUは、ステップS230に処理を進める。ステップS230は、実施形態1におけるステップS140と同一である。ステップS230で、パルス流噴射スイッチ22がオンされたと判定された場合には、第1のポンプ10をオン(起動)する(ステップS240)。ここでは、第1のポンプ10を、供給流量(吐出流量)が第2の所定量Q2となるように駆動する。第2の所定量Q2は、実施形態1におけるステップS150の供給流量と同一である。
ステップS240の実行後、CPUは、実施形態1におけるステップS160、S170、S180と同一のステップS250、S260,S270の処理を実行し、その後、第1のポンプ10をオフ(停止)する(ステップS280)。ステップS280の実行後、ステップS230に処理を戻す。
一方、ステップS230で、パルス流噴射スイッチ22がオフされたと判定された場合には、CPUは、実施形態1におけるステップS192と同一のステップS290の処理を実行する。ステップS290で、メインスイッチ24がオフされたと判定されたときには、CPUは、第2のポンプ14をオフ(停止)して(ステップS295)、この流体噴射制御処理を終了する。
以上のように構成された実施形態2の流体噴射装置によれば、パルス流停止時に、第1のポンプ10を完全に停止させて、流体噴射開口部93から流体が飛行しないようにして流体W1を液溜まりさせることができる。したがって、パルス流停止時における流体の流出を、簡単な構成で低減することができる。また、ステップS280を実行したとき、流体供給チューブ12や流体室80など内部に圧力が残っていると、第1のポンプ10をオフ(停止)しても、しばらくは流体噴射開口部から流体が流出してしまうが、第2のポンプ14がオンしているので、流体噴射開口部から流出した流体を吸引することができる。
C.変形例:
この発明は前記の実施形態1、2やその変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・変形例1:
前記各実施形態および各変形例では、ダイアフラム40を圧電素子30により押圧し脈流を発生させる構成としたが、これに限らず、脈流を発生させる構成であれば他の形態でも構わない。例えばピストン(プランジャー)を、圧電素子を用いて駆動することによって流体室80の容積を縮小させ、脈流を発生させてもよい。また、流体室80内の流体をレーザー誘起や電極によって気化させて、バブルを噴射させることによって脈流を発生するようにしてもよい。
・変形例2:
前記各実施例および各変形例では、流体噴射開口部93の周辺に滞留する流体を吸引するための構成として、接続流路管90を2重円筒管構造とし、2重重円筒管構造の先端部に流体吸引開口部96を備える構成としたが、これに換えて、流体噴射開口部93付近だけを覆い、チューブ等を介して吸引する構成としてもよく、要は、流体噴射開口部の周辺に滞留する流体を吸引することができれば、いずれの構成とすることもできる。
・変形例3:
前記各実施例および各変形例において、ソフトウェアによって実現した機能は、ハードウェアによって実現するものとしてもよい。
なお、前述した各実施例および各変形例における構成要素の中の、独立請求項で記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。例えば、流体噴射開口部の周辺に滞留する流体を吸引する吸引部としての、2重円筒管構造、第2のポンプ14、および回収容器4を省略することが可能である。また、本発明はこれらの実施例および各変形例になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の態様での実施が可能である。
1…流体噴射装置、2…流体供給容器、4…回収容器、6…接続チューブ、8…接続チューブ、10…第1のポンプ、12…流体供給チューブ、14…第2のポンプ、16…回収チューブ、20…脈動発生部、22…パルス流噴射スイッチ、24…メインスイッチ、30…圧電素子、40…ダイアフラム、50…ケース、60…底板、70…ケース、80…流体室、81…入口流路、82…出口流路、90…接続流路管、91…大径の円筒管、92…小径の円筒管、93…流体噴射開口部、95…接続流路、96…流体吸引開口部、100…制御部、110…制御回路、112…パルス流噴射制御部、114…パルス流停止制御部、120…第1のポンプ駆動回路、130…第2のポンプ駆動回路、140…圧電素子駆動回路。

Claims (6)

  1. 流体噴射開口部から流体を噴射する流体噴射装置であって、
    流体室と、
    前記流体室の容積を変更する容積変更部と、
    前記流体室に流体を供給する流体供給部と、
    前記流体室を前記流体噴射開口部に連通する接続流路と、
    前記流体供給部の流体の供給流量を所定の流量とし、前記容積変更部を動作させて前記流体室の容積を変更することによって、前記流体噴射開口部から前記流体をパルス状に噴射させるパルス流噴射制御部と、
    前記容積変更部による容積の変更を停止させ、かつ、前記流体供給部による流体の供給流量を前記所定の流量よりも減少させるパルス流停止制御部と
    を備える流体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の流体噴射装置であって、
    前記流体噴射開口部の断面積をAとし、
    前記流体噴射開口部から流体が飛行可能な流速の閾値をU0としたときに、
    前記パルス流停止制御部は、
    前記流体供給部による流体の供給流量Q1が次式(1)を満たすように、
    U0>Q1/A …(1)
    前記流体供給部を制御する、流体噴射装置。
  3. 請求項1または2に記載の流体噴射装置であって、
    前記流体噴射開口部の断面積をAとし、
    前記流体噴射開口部から流体が飛行可能な流速の閾値をU0としたときに、
    前記パルス流噴射制御部は、
    前記所定の流量Q2が次式(2)を満たすように、
    Q2/A>U0 …(2)
    前記流体供給部を制御する、流体噴射装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の流体噴射装置であって、
    前記流体噴射開口部の周辺に滞留する流体を吸引する吸引部と、
    前記パルス流停止制御部の実行時に、前記吸引部による吸引を実行させる吸引制御部を備える、流体噴射装置。
  5. 流体室と、
    前記流体室の容積を変更する容積変更部と、
    前記流体室に流体を供給する流体供給部と、
    前記流体室を流体噴射開口部に連通する接続流路と
    を備える流体噴射装置の制御方法であって、
    前記流体供給部の流体の供給流量を所定の流量とし、前記容積変更部を動作させて前記流体室の容積を変更することによって、前記流体噴射開口部から前記流体をパルス状に噴射させることと、
    前記容積変更部による容積の変更を停止させ、かつ、前記流体供給部による流体の供給流量を前記所定の流量よりも減少させることと
    を備える流体噴射装置の制御方法。
  6. 流体室と、
    前記流体室の容積を変更する容積変更部と、
    前記流体室に流体を供給する流体供給部と、
    前記流体室を流体噴射開口部に連通する接続流路と、
    前記流体供給部の流体の供給流量を所定の流量とし、前記容積変更部を動作させて前記流体室の容積を変更することによって、前記流体噴射開口部から前記流体をパルス状に噴射させるパルス流噴射制御部と、
    前記容積変更部による容積の変更を停止させ、かつ、前記流体供給部による流体の供給流量を前記所定の流量よりも減少させるパルス流停止制御部と
    を備え、前記パルス流噴射制御部の実行中に、生体の切除または切開を行う手術装置。
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