JP2015015621A - 携帯情報端末 - Google Patents
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【課題】コスト増加を抑制しつつ放熱性を高めることができる携帯情報端末を提供すること。【解決手段】熱ガイド40に連結された表示側ケース部11の表示カバー部11aや枠部11bが放熱機能を有するので、電子部品30による発熱を熱ガイド40を介して表示側ケース部11に伝達して外部に放熱することができ、電子部品30の冷却効率を高めることができる。さらに、ケース本体部12ではなく表示側ケース部11に放熱するので、ケース本体部12の昇温を抑制できる。つまり、ユーザーが手に触れるケース本体部12等の部分が過度に高温になって不快と感じることを防止できる。なお、携帯情報端末100を保護するための樹脂製カバー(不図示)を装着する場合、かかる樹脂製カバーは、表示側ケース部11ではなくケース本体部12を覆うように装着されるので、樹脂製カバーによって冷却効率が低下する現象が生じにくい。【選択図】図2
Description
この発明は、電子化された情報を携帯して扱うための携帯情報端末に関し、特にタッチパネルタイプのディスプレイを備える携帯情報端末に関する。
情報を携帯できるだけでなく、無線通信機能を組み込んだ小型の携帯情報端末(以下、PDA(Personal Digital Assistant)とも呼ぶ)が普及している。かかるPDAが加熱することを防止するため、様々な方法が提案されている。
例えば、携帯通信端末型のPDAにおいて、使用者が触れる部分が高温となることを防止する技術として、スピーカーの裏側に高熱伝導性樹脂を使用し、その他の筐体部に低熱伝導性樹脂を使用することによって、スピーカーの裏側の手の触れない部分から積極的に放熱する手法が公知になっている(特許文献1参照)。しかしながら、放熱箇所がスピーカーの裏側、かつ、手に触れない部分となっており、かなり狭い範囲に限られるため、放熱効率が本質的に低い手法となっている。また、筐体部に樹脂製の保護カバーを装着すると、保護カバーの断熱効果により十分な放熱性が得られない。
また、携帯通信端末型のPDAにおいて、金属と樹脂とによって一体成形した筐体のうち、外面に露出する金属表面に放熱効率を向上させるコーティング処理を施し、放熱性を高めるという提案もある(特許文献2参照)。しかしながら、筐体部は、使用者が手に触れる部分であるため、筐体に熱を流すと筐体が過度に高温になるおそれがある。また、筐体部に樹脂製のカバーを装着すると、カバーの断熱効果によって十分な放熱が達成されなくなる可能性が高まる。
携帯通信端末型のPDAにおいて、金属のアルミと樹脂とのインサート成形によって構成された筐体内において、グラファイト等で形成された放熱シートを発熱源に密着させて配置し、発熱源等からの放熱性を高める手法が公知になっている(特許文献3参照)。しかしながら、放熱シートに伝達された熱を筐体に放熱する構造であるため、筐体が加熱されやすくなり、或いは筐体が高価なものとなる。また、別部材として複雑な構造の放熱シートを組み込むため、材料費及び工程が増加してコスト増加が不可避となる。さらに、筐体に樹脂製のカバーを装着すると、十分な放熱性が達成されなくなるおそれがある。
近年、携帯情報端末は、さらなる多機能化が進んで電子部品の実装密度が増加しているため、電子部品からの発熱量がさらに増加する傾向にある。その一方で、小型化、軽量化、及び薄型化への要求レベルが高まっており、ケースの薄型化等が進行するにつれて筐体と電子部品とがさらに近接し、電子部品の発熱によってケースにヒートスポットが形成される不具合が生じやすくなっている。この結果、使用者が手に触れる部分が過度に高温になって不快感を生じさせる可能性がある。さらに、効率的な放熱を行わないと、ケース内での蓄熱によって機器の寿命を縮めるおそれもある。
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、コスト増加を抑制しつつ放熱性を高めることができる携帯情報端末を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る携帯情報端末は、タッチパネルと、タッチパネルを保護する表示側ケース部と、タッチパネルを挟んで表示側ケース部の反対側に設けられる電子部品と、表示側ケース部と協働してタッチパネル及び電子部品を収納するケース本体部と、表示側ケース部の少なくとも一部と電子部品とを連結する熱ガイドとを備え、熱ガイドに連結する表示側ケース部の少なくとも一部は、放熱機能を有する。
上記携帯情報端末では、熱ガイドに連結された表示側ケース部の少なくとも一部が放熱機能を有するので、電子部品による発熱を熱ガイドを介して表示側ケース部に伝達して外部に放熱することができ、電子部品の冷却効率を高めることができる。さらに、ケース本体部ではなく表示側ケース部に放熱するので、ケース本体部の温度上昇を抑制できる。つまり、使用者が手に触れるケース本体部等の部分が過度に高温になって不快と感じることを防止できる。なお、携帯情報端末を保護するための樹脂製カバーは、表示側ケース部ではなくケース本体部を覆うように装着されるので、樹脂製カバーによって冷却効率が低下する現象が生じない。
本発明の具体的な側面では、上記携帯情報端末において、熱ガイドに連結する表示側ケース部の少なくとも一部の熱伝導率は、2W/mk以上である。この場合、表示側ケース部の少なくとも一部において熱伝導の向上を確保することができ、携帯情報端末の表側への放熱効率を高めることができる。
本発明の別の側面では、表示側ケース部は、タッチパネルからの光を透過させる表示カバー部と、表示カバーの周囲を支持する枠部とを有し、熱ガイドは、表示カバー部及び枠部の少なくとも一方に連結される。この場合、携帯情報端末は、タッチパネル操作型のものとなり、表示カバー部又は枠部から放熱が行われる。
本発明のさらに別の側面では、表示カバー部及び枠部のうち少なくとも一方は、樹脂を含む材料で形成される。この場合、表示カバー部や枠部を軽量で安価なものとしやすくなる。
本発明のさらに別の側面では、表示カバー部及び枠部のうち少なくとも一方は、樹脂及び無機粒子を含むナノコンポジット材料で形成される。この場合、無機粒子等の物性を利用して、表示カバー部又は枠部の熱伝導率すなわち放熱効率を高めることが比較的容易になる。
本発明のさらに別の側面では、無機粒子の熱伝導率は、10W/mk以上である。SiO2ガラスの熱伝導率が10W/mkであり、無機粒子の熱伝導率を10W/mk以上とすることで、ガラス以上の放熱性を有する表示カバー部等とできる。
本発明のさらに別の側面では、無機粒子の平均粒子径は、1nm以上450nm以下である。この場合、散乱の低減によって表示カバー部の透視性を確保して、タッチパネルの背後に配置される表示パネルの視認性を良好にできる。
本発明のさらに別の側面では、ナノコンポジット材料のうち無機粒子の体積百分率は、5体積%以上30体積%以下である。無機粒子の体積百分率を5体積%以上とすることで十分な放熱効果を達成でき、無機粒子の体積百分率を30体積%以下とすることで透明性を確保しやすくなる。
本発明のさらに別の側面では、無機粒子は、分散性を高める処理を施された表面を有する。無機粒子の表面を例えば主材となる樹脂材料と類似する構造に改質する表面処理を行うことで、相溶性が向上する。
本発明のさらに別の側面では、表示カバー部及び枠部のうち少なくとも一方は、表面に微細な凹凸構造を有する。この場合、大気と接触する表面積の増加によって表示カバー部又は枠部の放熱効率を高めることができる。
本発明のさらに別の側面では、凹凸構造の深さは、50nm以上100nm以下である。この場合、表示カバー部や枠部の外観、透視性等に影響が生じることを防止できる。
本発明のさらに別の側面では、表示カバー部は、樹脂のみで形成され、表面に凹凸構造を有する。この場合、表示カバー部の材料自体で放熱効率を高めることは容易でないが、表面積の増加によって表示カバー部又は枠部の放熱効率を高めることができる。
本発明のさらに別の側面では、表示カバー部は、ガラスで形成され、枠部は、樹脂及び無機粒子を含むナノコンポジット材料で形成される。この場合、表示カバー部の透明性及び耐久性を高めることができ、主に表示カバー部でなく枠部によって、放熱効率を高めることができる。
本発明のさらに別の側面では、表示カバー部の透過率は、波長450nmの光に対して70%以上である。これにより、目視で許容レベルの透過率とできる。
本発明のさらに別の側面では、表示カバー部は、タッチパネルの反対側の表面に保護層を有し、保護層の厚さは、10nm以上100nm以下である。この場合、厚さ10nm以上とすることで保護層の維持が容易となり、厚さ100nm以下とすることで保護層の材料によって放熱効率が下がることを防止できる。
以下、本発明の一実施形態に係る携帯情報端末について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1は、実施形態の携帯情報端末を説明する概念的な斜視図であり、図2は、図1の携帯情報端末の分解図である。図示の携帯情報端末100は、本体機構をケース10内に収納した構造を有する。ケース10は、表側に配置される表示側ケース部11と、裏側に配置されるケース本体部12とによって構成され、互いに位置決めされて固定されている。ケース10内には、表示側ケース部11とケース本体部12とに挟まれて薄い長方形の空間が形成され、この空間内には、本体機構として、表示操作パネル20、電子部品30、熱ガイド40等が収納されている。
表示側ケース部11は、表示操作パネル20からの光を透過させる表示カバー部11aと、表示カバー部11aの周囲を支持する枠部11bとを有する。表示カバー部11aは、樹脂を含む複合材料で形成された板状の部材であり、周囲の縁に設けた支持部材18によって枠部11bに固定されている。
表示カバー部11aは、略透明で実質的な着色はない。表示カバー部11aは、熱伝導率が比較的高く例えば2W/mk以上となっている。具体的には、表示カバー部11aは、樹脂及び無機微粒子を含むナノコンポジット材料で形成され、一般的な樹脂のみで形成した場合に比較して熱伝導率を高めたものとなっている。表示カバー部11aがナノコンポジット材料で形成される場合、無機粒子の熱伝導率は、10W/mk以上とし、無機粒子の平均粒子径は、1nm以上450nm以下(より好ましくは400nm以下)とする。平均粒子径を1nm以上とすることで、材料の製造を容易にしてコストを下げることができ、平均粒子径を450nm以下とすることで、散乱の低減によって表示操作パネル20の視認性を良好にできる。また、表示カバー部11a用のナノコンポジット材料中の無機粒子の体積百分率は、5体積%以上30体積%以下とする。無機粒子の体積百分率を5体積%以上とすることで表示カバー部11aの表面11fから外部への十分な放熱効果を達成でき、無機粒子の体積百分率を30体積%以下とすることで透明性を確保しやすくなる。なお、ナノコンポジット材料に混練される無機粒子は、分散性を高める処理を施された表面を有する。例えば無機粒子の表面を例えば主材となる樹脂材料と類似する構造に改質する表面処理を行うことで、主材と無機粒子との相溶性を向上させて無機粒子のより均一な分散を達成している。表示カバー部11aに適用する表面処理の一例として、例えばシランカップリング剤を混練する前の無機粒子に塗布して乾燥させる等の処理を行うことで、無機粒子の表面改質が行われる。
表示カバー部11aは、図2の一部に拡大して示すように、表示操作パネル20の反対側の表面11fに微細な凹凸構造11gを有する。凹凸構造11gの深さは、50nm以上100nm以下である。凹凸構造11gは、例えば成形型に形成された微細凹凸構造を転写することによって形成される。表示カバー部11aは、表示操作パネル20の反対側において、基材11sの表面11fに保護層11hを有し、保護層11hの厚さは、10nm以上100nm以下である。保護層11hは、例えばディッピングやスピンコートによって形成されるハードコート、防汚コート等である。表示カバー部11aの透過率は、基材11sの材料選択等によって、波長450nmの光に対して70%以上である。表示カバー部11aの表面11fに凹凸構造11gを形成することで、大気と接触する表面積が増加し、表示カバー部11aの放熱効率を高めることができる。表示カバー部11aの表面11fに保護層11hを形成することで、表示カバー部11aの損傷や劣化を抑制できる。保護層11hの厚さを10nm以上とすることで、表示カバー部11aの保護の実効性を高めることができ、保護層11hの厚さを100nm以下とすることで、保護層11hによる放熱効率の低下を抑制できる。
枠部11bは、樹脂を含む複合材料で形成された板状の部材であり、熱伝導率が比較的高く例えば2W/mk以上となっている。具体的には、枠部11bは、樹脂及び無機微粒子を含むナノコンポジット材料で形成され、樹脂のみで形成した場合に比較して熱伝導率を高めたものとなっている。枠部11bの材料も、光透過性を除いて表示カバー部11aと同様である。つまり、枠部11bがナノコンポジット材料で形成される場合、無機粒子の熱伝導率は、10W/mk以上とし、無機粒子の平均粒子径は、1nm以上400nm以下とする。また、枠部11b用のナノコンポジット材料中の無機粒子の体積百分率は、5体積%以上30体積%以下とする。なお、ナノコンポジット材料に混練される無機粒子は、表示カバー部11aの場合と同様に、分散性を高めるような表面処理を施されたものとできる。枠部11bの外側の表面11jには、表示カバー部11aの凹凸構造11gと同様の凹凸構造11pが形成され、表示カバー部11aの保護層11hと同様の保護層11qが形成されている。枠部11bについては、全体をナノコンポジット材料その他の高熱伝導性の材料で一様に形成したものに限らず、一部に高熱伝導性又は高熱伝導性の部分を組み込んだものとできる。
表示カバー部11aを枠部11bに固定するための支持部材18は、金属その他の熱伝導率の高い材料で形成され、枠部11bに導かれた熱を表示カバー部11aに効率よく流すことができるようになっている。
図2に示す表示操作パネル20は、図3(A)に示すように、光源からの照明光が導かれる光拡散部21と、透過率分布によって画像を形成する液晶パネル22と、指による情報入力を可能にするタッチパネル23とを積層した構造を有する。液晶パネル22、タッチパネル23等は、公知の構造を有するので、ここでは説明を省略する。表示操作パネル20は、表示カバー部11a等と比較して一般に全体として熱伝導率が低くなる。なお、液晶パネル22は、自発光型の表示素子に置き換えることができる。
図1に戻って、電子部品30は、表示操作パネル20の背後に配置されており、不図示の配線を介して表示操作パネル20に表示動作を行わせる。電子部品30は、詳細な説明を省略するが、配線基板上に集積回路その他の電子部品をマウントしたものであり、電池60から電力が供給されて動作し、上記表示操作パネル20の他に、不図示のスピーカー、マイク、アンテナ等を適宜動作させる。
図4は、電子部品30等の回路を説明する図である。電子部品30は、各部を統括的に制御するとともに各処理に応じたプログラムを実行する制御部(CPU)31と、電源スイッチ等を含む操作部33と、アンテナ34aを介して外部サーバー等との間の各種情報通信を実現するための無線通信部34と、携帯情報端末100のシステムプログラムや各種処理プログラム及び端末ID等の必要な諸データを記憶している記憶部(ROM)36と、制御部31によって実行される各種処理プログラムやデータ、処理データ等を一時的に格納する作業領域として用いられる一時記憶部(RAM)37等とを備えている。なお、電子部品30に付随して撮像装置39も設けられている。
図2、4等に示す電子部品30は、動作に伴って発熱し、冷却する必要がある。本実施形態では、熱ガイド40によって電子部品30と表示側ケース部11の枠部11bとを連結して、電子部品30で発生した熱を主に枠部11bに導いて、枠部11bや表示カバー部11aから外部に放熱させている。具体的な構造について説明すると、熱ガイド40の一端40aは、電子部品30の放熱コネクタ30yに連結され、熱ガイド40の他端40bは、枠部11bの放熱コネクタ11yに連結されている。
熱ガイド40は、例えば図3(B)に示すように、金属薄膜41を絶縁性の樹脂層42で挟んだ構造とでき、金属薄膜41の熱伝導率を高めることで、電子部品30で発生した熱を表示側ケース部11に効率的に伝達することができる。このように、電子部品30で発生した熱を熱ガイド40を介して表示側ケース部11に伝導させて放熱を行うことにより、ケース10のケース本体部12に伝達される熱量を抑えることができる。これにより、ユーザーがケース10を持って操作している最中に、ケース本体部12が温度上昇してユーザーが熱く不快に感じることを防止できる。
なお、電子部品30とケース本体部12との間には、断熱シートを配置することもできる。これにより、ケース本体部12の昇温をさらに抑えることができる。
また、表示側ケース部11のうち、表示カバー部11aについては、熱ガイド40に連結されていないため、必ずしも放熱機能を持たせる必要はなく、枠部11bのみに熱機能を持たせることもできる。この場合、表示カバー部11aについては、通常の樹脂材料やガラス材料等で作製することができる。表示カバー部11aをガラス材料で作製する場合、表示カバー部11aを金型中に保持して枠部11bの成形を行うインサート成形が望ましい。
図5は、図1、2等に示す携帯情報端末100の変形例を説明する図である。この場合、熱ガイド40は、電子部品30と表示側ケース部11の表示カバー部11aとを連結している。具体的には、熱ガイド40の一端40aは、電子部品30の放熱コネクタ30yに連結され、熱ガイド40の他端40bは、表示カバー部11aの放熱コネクタ11yに連結されている。これにより、電子部品30で発生した熱を、主に表示カバー部11aに導いて、表示カバー部11aや枠部11bから外部に放熱させている。
図5に示す携帯情報端末100の場合、表示側ケース部11のうち、枠部11bについては、熱ガイド40に連結されていないため、必ずしも放熱機能を持たせる必要はなく、表示カバー部11aのみに熱機能を持たせることもできる。この場合、枠部11bについては、通常の樹脂材料等で作製することができる。
以下、具体的な実施例について説明する。表示カバー部11aの材料として様々なものを用いて透過率と熱伝導率とを確認した。以下の表1は、11個のサンプルについて結果をまとめたものである。基材の樹脂としては、ポリカーボネート、PMMA、及びポリエステルを用いた。無機粒子としては、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、及び窒化ホウ素を用いた。窒化アルミニウムは、白色で、一般に熱伝導率200W/mkであり、炭化ケイ素は、黒色で、一般に熱伝導率270W/mkであり、窒化ホウ素は、半透明で、一般に熱伝導率200W/mkである。窒化ケイ素は、灰色で、一般に熱伝導率80W/mkである。無機粒子の平均粒子径は、80〜430nmの範囲にわたっていた。無機粒子の添加量は、4〜35体積%の範囲で変化させた。サンプルについては、波長450nmでの透過率(%)と熱伝導率(W/mk)とについて評価した。透過率は、分光光度計で測定し、透過率80%以上で評価◎とし、透過率70%以上80%未満で評価○とし、透過率60%以上70%未満で評価△とし、透過率60%未満で評価×とした。熱伝導率は、熱伝導率測定装置を用いて測定し、熱伝導率10W/mk以上で評価◎とし、熱伝導率5W/mk以上10W/mk未満で評価○とし、熱伝導率2W/mk以上5W/mk未満で評価△とし、熱伝導率2W/mk未満で評価×とした。なお、サンプル1、8、10は、ナノコンポジット材料ではなく、サンプル2〜7、9、11は、ナノコンポジット材料である。
〔表1〕
以上の表1から明らかなように、ナノコンポジット材料の使用によって熱伝導率が改善することが分かる。
〔表1〕
以上の表1から明らかなように、ナノコンポジット材料の使用によって熱伝導率が改善することが分かる。
以上のように、実施形態の携帯情報端末100によれば、熱ガイド40に連結された表示側ケース部11の表示カバー部11aや枠部11bが放熱機能を有するので、電子部品30による発熱を熱ガイド40を介して表示側ケース部11に伝達して外部に放熱することができ、電子部品30の冷却効率を高めることができる。さらに、ケース本体部12ではなく表示側ケース部11に放熱するので、ケース本体部12の温度上昇を抑制できる。つまり、ユーザーが手に触れるケース本体部12等の部分が過度に高温になって不快と感じることを防止できる。なお、携帯情報端末100を保護するための樹脂製カバー(不図示)を装着する場合、かかる樹脂製カバーは、使用時を考慮して一般に表示側ケース部11ではなくケース本体部12を覆うように装着されるので、樹脂製カバーによって冷却効率が低下する現象が生じにくい。
以上、実施形態の携帯情報端末100について説明したが、本発明に係る携帯情報端末は、上記のものには限られない。例えば、上記実施形態では、表示カバー部11aの外側の表面11fに凹凸構造11gを形成しているが、材料の熱伝導率が比較的高ければ、野凹凸構造11gを省略して平坦面とすることもできる。また、外側の表面11fの保護層11hも省略することができる。同様に、枠部11bの外側の表面11jに凹凸構造11pを形成しているが、凹凸構造11pを省略して平坦面とすることもできる。また、外側の表面11jの保護層11qも省略することができる。
また、図3(B)に示す熱ガイド40の構造は単なる例示であり、内部に液体、エアー等を含む熱媒体を流動させる循環路を有するものとすることもできる。
10…ケース、 11…表示側ケース部、 11a…表示カバー部、 11b…枠部、 11f…表面、 11g…凹凸構造、 11h…保護層、 11j…表面、 11p…凹凸構造、 11q…保護層、 11s…基材、 11y…放熱コネクタ、 12…ケース本体部、 18…支持部材、 20…表示操作パネル、 21…光拡散部、 22…液晶パネル、 23…タッチパネル、 30…電子部品、 30y…放熱コネクタ、 31…制御部、 33…操作部、 34…無線通信部、 34a…アンテナ、 39…撮像装置、 40…熱ガイド、 40a…一端、 40b…他端、 60…電池
Claims (15)
- タッチパネルと、
前記タッチパネルを保護する表示側ケース部と、
前記タッチパネルを挟んで前記表示側ケース部の反対側に設けられる電子部品と、前記表示側ケース部と協働して前記タッチパネル及び前記電子部品を収納するケース本体部と、
前記表示側ケース部の少なくとも一部と、前記電子部品とを連結する熱ガイドと、を備え、
前記熱ガイドに連結する前記表示側ケース部の少なくとも一部は、放熱機能を有することを特徴とする携帯情報端末。 - 前記熱ガイドに連結する前記表示側ケース部の少なくとも一部の熱伝導率は、2W/mk以上であることを特徴とする請求項1に記載の携帯情報端末。
- 前記表示側ケース部は、前記タッチパネルからの光を透過させる表示カバー部と、前記表示カバーの周囲を支持する枠部とを有し、
前記熱ガイドは、前記表示カバー部及び前記枠部の少なくとも一方に連結されることを特徴とする請求項1及び2のいずれか一項に記載の携帯情報端末。 - 前記表示カバー部及び前記枠部のうち少なくとも一方は、樹脂を含む材料で形成されることを特徴とする請求項3に記載の携帯情報端末。
- 前記表示カバー部及び前記枠部のうち少なくとも一方は、樹脂及び無機粒子を含むナノコンポジット材料で形成されることを特徴とする請求項4に記載の携帯情報端末。
- 前記無機粒子の熱伝導率は、10W/mk以上であることを特徴とする請求項5に記載の携帯情報端末。
- 前記無機粒子の平均粒子径は、1nm以上450nm以下であることを特徴とする請求項5及び6のいずれか一項に記載の携帯情報端末。
- 前記ナノコンポジット材料のうち前記無機粒子の体積百分率は、5体積%以上30体積%以下であることを特徴とする請求項5から7までのいずれか一項に記載の携帯情報端末。
- 前記無機粒子は、分散性を高める処理を施された表面を有することを特徴とする請求項5から8までのいずれか一項に記載の携帯情報端末。
- 前記表示カバー部及び前記枠部のうち少なくとも一方は、表面に微細な凹凸構造を有することを特徴とする請求項3から9までのいずれか一項に記載の携帯情報端末。
- 前記凹凸構造の深さは、50nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項10に記載の携帯情報端末。
- 前記表示カバー部は、樹脂のみで形成され、表面に前記凹凸構造を有することを特徴とする請求項10及び11のいずれか一項に記載の携帯情報端末。
- 前記表示カバー部は、ガラスで形成され、前記枠部は、樹脂及び無機粒子を含むナノコンポジット材料で形成されることを特徴とする請求項3から11までのいずれか一項に記載の携帯情報端末。
- 前記表示カバー部の透過率は、波長450nmの光に対して70%以上であることを特徴とする請求項1から13までのいずれか一項に記載の携帯情報端末。
- 前記表示カバー部は、前記タッチパネルの反対側の表面に保護層を有し、
前記保護層の厚さは、10nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項1から14までのいずれか一項に記載の携帯情報端末。
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