JP2015014263A - 内燃機関の制御装置。 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の始動性を向上させ燃費の向上に資する内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の制御装置たるECUは、燃料カット条件の成立に伴い燃料噴射を中止する燃料カットを実施し、また燃料カットの実施から燃料噴射を実施することなく車両が停止するとき、車両の停止前に内燃機関の回転を停止させるものであって、燃料カット条件の成立時に、回転数αの降下速度θとスロットルバルブの開閉タイミング及び吸気圧が変化するタイミングから導かれる空気応答性βとに基づいて、ピストンを所望の位置に停止させるためにスロットルバルブを開弁する開弁タイミングxを決定すること。
【選択図】図3

Description

本発明は、所定の条件成立により燃料カットを実施する内燃機関の制御装置に関する。
車両に搭載される内燃機関では、その運転状況に応じて燃料噴射を中断する燃料カットを実行することが知られている。通常、アクセルペダルの踏込量が0または0に近い閾値以下となり、かつ機関の回転数が燃料カット許可回転数以上あるときに、燃料カット条件が成立したものとして燃料カットを開始する。そして、アクセルペダルの踏込量が閾値を上回った等の何れかの燃料カット終了条件が成立したときに、燃料カットを終了、燃料噴射を再開する。
また、信号待ち等による車両の停車中に内燃機関のアイドル回転を停止させるアイドルストップを実行することも普遍化している。既知のアイドリングストップシステムでは、車速が所定以下で、ブレーキペダルが踏み込まれており、冷却水温及びバッテリ電圧が十分高い、といった諸条件が成立したときに、内燃機関を停止させる。
このような燃料カット及びアイドルストップを実行するような車両においては、車両の走行中に運転者がアクセルペダルから足を離し、車両が減速して停止する際には、まず燃料カット条件が成立して燃料カットが開始され、その後アイドルストップへと移行する。
そして近時では燃費の向上を優先させるべく、アイドルストップを実行する条件となる所定の車速が従来よりも高く設定されていることが知られている。このようなアイドルストップが従来よりも高い車速で実行される車両では、燃料カットの実施から車両が停止するとき、再び燃料噴射が実施されることなく、車両の停止前に内燃機関の回転を停止させるという、所謂「エコラン」と称される制御が実行される。
ところで従来、車両停止を前提としたアイドルストップを実行する内燃機関の停止時に圧縮行程となる気筒及び、膨張行程となる気筒においてピストンの上死点方向へ移動に対する抵抗を大きくするべく、停止動作期間中の所定期間だけスロットルバルブを所定期間だけ開いた状態に制御する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。斯かる技術は、ピストンの停止位置を所望の位置に調整し、しかる後の再始動を良好に行わせようとするものである。
しかしながら近時のアイドルストップが実行されるための所定の車速が従来よりも高い値に設定されているアイドリングストップシステムを採用すると、車両の停止にいたる燃料カット開始時の車速及び回転数や回転数の降下度合いが、燃料カット条件成立時の状況によるバラツキが発生している。つまり上記特許文献の如く、回転数の挙動に関係無く単に燃料カット開始から所定時間後にスロットルバルブを開弁するという制御では、所望のピストン停止位置にピストンを停止させることができない。
特開2004−124754号公報
本発明は、上述の問題に初めて着目したものであり、車両停車時における制御の改善を図り、アイドルストップ後の内燃機関の再始動性を向上させることを所期の目的としている。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち本発明に係る内燃機関の制御装置は、燃料カット条件の成立に伴い燃料噴射を中止する燃料カットを実施し、また燃料カットの実施から燃料噴射を実施することなく車両が停止するとき、車両の停止前に内燃機関の回転を停止させるものであって、燃料カット条件の成立時に、回転数の降下速度とスロットルバルブの開閉タイミング及び吸気圧が変化するタイミングから導かれる空気応答性とに基づいて、ピストンを所望の位置に停止させるためにスロットルバルブを開弁するタイミングを決定することを特徴とする。
このようなものであれば、燃料カット条件の成立時にピストンの動作に影響を与えるパラメータを加味した上でスロットルバルブを開弁するため、燃料カット開始時の回転数の挙動のバラツキに拘わらず、所望の位置でピストンを停止させることを実現することが可能となる。これにより、気筒の状態を揃えた状態としてしかる後の再始動を行うことができる。その結果、燃料噴射を抑えながら確実な始動を行うための種々の制御が行い易くなるため、始動時の回転数の過剰な吹き上がりも有効に回避し、燃費の向上にも資する。
本発明によれば、内燃機関の始動性を向上させ燃費の向上に資する内燃機関の制御装置を提供することができる。
本発明の一実施形態における車両用内燃機関の全体構成を示す図。 同実施形態における車両の駆動系の構成を示す図。 同実施形態に係るタイミングチャート。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式ガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
図2に、車両が備える駆動系の例を示す。この駆動系は、トルクコンバータ7及び自動変速機8、9を備えてなる。特に、本実施形態では、自動変速機8、9の構成要素として、遊星歯車機構を利用した前後進切換装置8、及び無段変速機の一種であるベルト式CVT(Continuously Variable Transmission)9を採用している。
内燃機関が出力する回転駆動力は、内燃機関のクランクシャフトからトルクコンバータ7の入力側のポンプインペラ71に入力され、出力側のタービンランナ72に伝達される。タービンランナ72の回転は、前後進切換装置8を介してCVT9の駆動軸94に伝わり、CVT9における変速を経て従動軸95を回転させる。従動軸95の回転は、出力ギア101に伝達される。出力ギア101は、デファレンシャル装置のリングギア102と噛合し、デファレンシャル装置を介して車軸103及び駆動輪(図示せず)を回転させる。
トルクコンバータ7は、ロックアップ機構を備える。ロックアップ機構は、この分野では既知のもので、トルクコンバータ7の入力側と出力側とを相対回動不能に締結するロックアップクラッチ73と、ロックアップクラッチ73を断接切換駆動するための作動液圧(油圧)を制御するロックアップソレノイドバルブ(図示せず)とを要素とする。ロックアップソレノイドバルブは、制御信号lを受けてその開度を変化させる流量制御弁である。
原則として、車速がある程度以上高い状況下、例えば10km/h以上では、ほぼ常時トルクコンバータ7をロックアップする。そして、車速が10km/hよりも低くなったならば、トルクコンバータ7のロックアップを解除する。
ロックアップ時、ロックアップクラッチ73はトルクコンバータカバー74に押し付けられ、トルクコンバータカバー74と一体となって回転する。ロックアップ時、トルクコンバータ7の入力側のドライブプレートに入力された機関のトルクは、トルクコンバータカバー74からロックアップクラッチ73を経由してトルクコンバータ7の出力側にある前後進切換装置8に直接伝達される。ロックアップ時、トルクコンバータ7の出力側回転数の入力側回転数に対する比である速度比は1となる。
非ロックアップ時には、ロックアップクラッチ73がトルクコンバータカバー74から離反する。非ロックアップ時、トルクコンバータ7の入力側に入力された機関のトルクは、トルクコンバータカバー74からポンプインペラ71、タービン72へと伝わり、前後進切換装置8に伝達される。非ロックアップ時、トルクコンバータ7の速度比は、駆動状態に応じて1よりも小さくなったり大きくなったりする。
前後進切換装置8は、そのサンギア81がタービンランナ72と連絡し、リングギア82が駆動軸94と連絡している。プラネタリギア831を支持するプラネタリキャリア83と変速機ケースとの間には、断接切換可能な液圧クラッチたるフォワードブレーキ84を介設している。また、プラネタリキャリア83とサンギア81(または、トルクコンバータ7の出力側)との間にも、断接切換可能な液圧クラッチたるリバースクラッチ85を介設している。
走行レンジのうちのDレンジでは、フォワードブレーキ84を締結し、リバースクラッチ85を切断する。これにより、トルクコンバータ7の出力軸の回転が逆転されかつ減速されて駆動軸94に伝達され、前進走行となる。Rレンジでは、リバースクラッチ85を締結し、フォワードブレーキ84を切断する。これにより、サンギア81とプラネタリキャリア83とが一体的に回転し、トルクコンバータ7の出力軸と駆動軸94とが直結して後進走行となる。フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85断接切換駆動するための作動液圧を制御するソレノイドバルブ(図示せず)は、制御信号mを受けてその開度を変化させる流量制御弁である。
非走行レンジであるNレンジ、Pレンジでは、フォワードブレーキ84及びリバースクラッチ85をともに切断する。要するに、前後進切換装置8は、内燃機関と車軸103との間を接続し、並びに、内燃機関と車軸103との間を切断するためのクラッチとしての役割を担っている。
CVT9は、駆動プーリ91及び従動プーリ92と、両プーリ91、92に巻き掛けられたベルト93とを要素とする。駆動プーリ91は、駆動軸94に固定した固定シーブ911と、駆動軸91上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ912と、可動シーブ912の後背に配設された液圧サーボ913とを有しており、液圧サーボ913を操作し可動シーブ912を変位させることを通じて変速比を無段階に変更できる。並びに、従動プーリ92は、従動軸95に固設した固定シーブ921と、従動軸95上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ922と、可動シーブ922の後背に配設された液圧サーボ923とを有しており、液圧サーボ923を操作し可動シーブ922を変位させることを通じてトルク伝達に必要なベルト推力を与える。
走行レンジを操作するべくフォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85に供給される作動液(作動油)、また変速比を操作するべく液圧サーボ913、923に供給される作動液を吐出する液圧ポンプ(図示せず)は、内燃機関のクランクシャフトから回転駆動力の伝達を受けて稼働する、既知の機械式(非電動式)のものである。この作動液は、トルクコンバータ7に用いられる流体と共通である。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及び機関の回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量または電子スロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、ブレーキペダルの踏込量を検出するセンサから出力されるブレーキ踏量信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、内燃機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、シフトレバーのレンジを知得するためのセンサ(または、シフトポジションスイッチ)から出力されるシフトレンジ信号g、トルクコンバータ7及び自動変速機8、9に使用される作動液の温度を検出する液温センサから出力される作動液温信号h等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、電子スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、ロックアップクラッチ73の断接切換用のロックアップソレノイドバルブに対して開度制御信号l、フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85の断接切換用のソレノイドバルブに対して開度制御信号m、CVT9に対して変速比制御信号n等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、機関の回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それら機関回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、トルクコンバータ7のロックアップを行うか否か、クラッチ84、85の接続/切断、自動変速機8、9の変速比といった各種運転パラメータを決定する。運転パラメータの決定手法自体は、既知のものを採用することが可能である。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、m、nを出力インタフェースを介して印加する。
また、ECU0は、内燃機関の始動(冷間始動であることもあれば、アイドリングストップからの復帰であることもある)時において、電動機(スタータモータまたはモータジェネレータ)に制御信号oを入力し、電動機によりクランクシャフトを回転させるクランキングを行う。クランキングは、内燃機関が初爆から連爆へと至り、内燃機関の回転数即ちクランクシャフトの回転速度が冷却水温等に応じて定まる判定値を超えたときに(完爆したものと見なして)終了する。
本実施形態のECU0は、車両への減速要求時に、インジェクタ11からの燃料噴射(及び、点火プラグ12による火花点火)を停止し、気筒1への燃料供給を中断する燃料カットを実行する。ECU0は、少なくとも、アクセルペダルの踏込量が0または0に近い閾値以下となり、かつ機関の回転数が燃料カット許可回転数以上あることを以て、燃料カット条件が成立したものと判断する。
因みに、実際には、燃料カット条件が成立したとしても、即時に燃料噴射を停止するわけではない。エンジントルクが比較的大きい段階で、急に燃料供給を遮断すると、機関の回転数や車速がステップ的に急落するトルクショックが発生し、運転者を含む搭乗者に衝撃を感じさせる。このトルクショックを軽減するべく、燃料カット条件が成立した後、遅延時間の経過を待ってから、はじめて燃料噴射を停止する。この遅延時間中には、点火タイミングを遅角補正し、エンジントルクを積極的に低下させる。
燃料カットの最中に、所定の燃料カット終了条件が成立したときには、燃料カットを終了することとし、燃料噴射(及び、点火)を再開する。ECU0は、アクセルペダルの踏込量が閾値を上回った、機関の回転数が下限回転数(燃料カット復帰回転数)まで低下した等のうちの何れかを以て、燃料カット終了条件が成立したものと判断する。
並びに、本実施形態のECU0は、信号待ち等による車両の停車時に、内燃機関のアイドル回転を停止させるアイドリングストップを実行する。ECU0は、車速が所定値以下で、ブレーキペダルが踏み込まれており、冷却水温及びバッテリ電圧が十分高く、ブレーキブースタ負圧が十分に確保されている等といった諸条件がおしなべて成立したことを以て、アイドリングストップ条件が成立したものと判断する。
アイドリングストップ条件の成立後、所定のアイドリングストップ終了条件が成立したときには、内燃機関を再始動する。ECU0は、運転者がブレーキペダルから足を離した、逆にブレーキペダルがさらに強く踏み込まれた、アクセルペダルが踏み込まれた、アイドリングストップ状態で所定時間(例えば、3分)が経過した等のうちの何れかを以て、アイドリングストップ終了条件が成立したものと判断する。
ここで本実施形態では、車両の走行中に運転者がアクセルペダルから足を離し、車両が減速して停止する際に、まず燃料カット条件が成立して燃料カットが開始され、その後にアイドリングストップ条件が成立してアイドリングストップへと移行する。斯かる制御の一例としては、車速が13km/h程度まで低下した時点で燃料カット条件が成立し、しかる後、トルクコンバータ7のロックアップが解除されアイドリングストップ条件が成立して、その後燃料噴射を実施することなく車両の停止前に内燃機関の回転を停止させ、車両が停止するという手順を採るようにしている。
しかして本実施形態に係る内燃機関の制御装置たるECU0は図3に示すように、燃料カット条件の成立時に、回転数αが降下する降下度合いである降下速度θとスロットルバルブ32の開閉タイミング及び吸気圧が変化するタイミングから導かれる空気応答性βとに基づいて、ピストンを所望の位置に停止させるためにスロットルバルブ32を開弁する開弁タイミングxを決定するようにしている。
以下、本実施形態の制御について、図3のタイミングチャートを参照しながら説明する。同図では、燃料カット条件の成立から車両の停止にいたるまでの燃料カットフラグ、燃料カット時間、スロットルバルブ32の開閉状態、吸気圧の挙動、内燃機関の回転数及び内燃機関が停止する際の何れかの気筒1のピストンの位置すなわちクランクアングルを示している。なお同図では、便宜上クランクアングル0°(720°)を、該当する気筒1の排気上死点としている。
本実施形態では予め種々の運転条件における、燃料カット条件実行時の回転数α、回転数の勾配として現れる燃料カット実施中の回転数の降下速度θ、そして電子スロットルバルブ32の開弁操作が吸気圧の上昇に影響を及ぼすまでのタイムラグである空気応答性βといったパラメータと、電子スロットルバルブ32を開弁する開弁タイミングxとの相関を予めマップとしてECU0に記憶させている。斯かるマップを構成するデータは車両の製造のための適合段階で記憶させたものであっても、車両の各種運転条件からの学習によって記憶させたものであっても良い。また勿論、これらデータは車両運転時に適宜書き換えられ得るものであっても良い。
まず、燃料カット条件の成立により燃料カットフラグがONとなると、上述の通り少し遅れたタイミングにて燃料カットが実行され、これにより回転数が下降していく。そしてこの下降が始まってからの所定期間yにおいて、上述した各パラメータα、θ、βを上記マップから読み出し、判定期間z内に設定された開弁タイミングxを確定させる。斯かる開弁タイミングxは勿論、前記所定時間yをも加味して決定される。
同図では、電子スロットルバルブ32が開弁すると一旦回転数の低下度合いが緩慢となるが、これは各気筒1のポンプロスが開弁により減少するためである。しかる後に回転数は低下を継続し内燃機関の回転が停止すなわち0rpmとなるときには、排気上死点で停止することとなる。
また、電子スロットルバルブ32の開弁タイミングxから吸気圧は空気応答性βすなわち応答遅れ時間を経て漸次上昇を続ける。本実施形態では吸気圧が大気圧となることを前記吸気圧信号eにより検知すると、電子スロットルバルブ32を閉弁するようにしている。
これにより、車両停止後の再始動時ではいつも、何れかの気筒1が排気上死点に位置付けられ、しかも吸気圧は大気圧に調整されている。すなわち再始動時では何れかの気筒1が吸気行程から始まるとともに吸気圧が大気圧に調整されているため、大気圧に対応した吸気量に応じた燃料噴射量を正確に特定することができ、且つ、速やかに混合気を気筒1に導入することができる。これにより、始動時には回転数の吹き上がりが抑えられた安定した始動が速やかに実現される。
以上のようにすることにより本実施形態では、燃料カット条件の成立時にピストンの動作に影響を与えるパラメータである燃料カット実行時の回転数α、回転数の降下速度θ、空気応答性βを加味した上で電子スロットルバルブ32を開弁するため、燃料カット開始時の回転数の挙動のバラツキに拘わらず、所望の位置でピストンを停止させることを実現している。これにより、気筒1の状態を常に揃えた状態としてしかる後の再始動を行うことができる。すなわち、再始動時には燃料噴射を抑えながら確実な始動を行うための種々の制御が行い易くなるため、始動時の回転数の過剰な吹き上がりも有効に回避し、燃費の向上にも寄与している。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、上記実施形態ではスロットルバルブの開弁タイミングを決定するためのパラメータとして、燃料カット実行時の回転数を加味したが、斯かる回転数を加味せずに回転数の低下度合い及び空気応答性により開弁タイミングを決定する態様としてもよい。また上記実施形態では電子スロットルバルブを適用した態様を開示したが、勿論、スロットルバルブ前後に設けたバイパス通路にアイドルスピードコントロールバルブを設けたものであってもよい。この場合、何れか又は両方のバルブの開弁タイミングを決定する態様となる。また燃料カット条件やアイドリングストップ条件の具体的な態様は上記実施形態のものに限定されることはなく、既存のものを含め、種々の態様のものを適用することができる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は所定の条件成立により燃料カットを実施する内燃機関の制御装置として利用することができる。
0…内燃機関の制御装置(ECU)
32…電子スロットルバルブ
α…回転数
θ…回転数の降下速度
β…空気応答性
x…開弁タイミング

Claims (1)

  1. 燃料カット条件の成立に伴い燃料噴射を中止する燃料カットを実施し、また燃料カットの実施から燃料噴射を実施することなく車両が停止するとき、車両の停止前に内燃機関の回転を停止させるものであって、
    燃料カット条件の成立時に、回転数の降下速度とスロットルバルブの開閉タイミング及び吸気圧が変化するタイミングから導かれる空気応答性とに基づいて、ピストンを所望の位置に停止させるためにスロットルバルブを開弁するタイミングを決定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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