JP2015012186A - 配線基板および電子デバイス - Google Patents

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高央 溝口
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順二 川口
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Abstract

【課題】多孔質層の上側に配置される配線部の直線性を向上することができる配線基板および電子デバイスを提供する。
【解決手段】複数の無機粒子を含む多孔質層と、多孔質層の表面上に配置される下地部と、下地部の表面上に形成される配線部とを備え、配線部が形成される下地部の表面は、多孔質層の表面よりも小さな算術平均粗さRaを有する配線基板。
【選択図】図1

Description

本発明は、配線基板および電子デバイスに関し、特に、無機粒子を含む多孔質層を備えた配線基板および電子デバイスに関するものである。
近年、照明器具などの配線基板に無機粒子を含む多孔質層を設けて、光反射性および絶縁性などの機能を向上させることが試みられている。
例えば、特許文献1には、無機材料により多孔質に形成され、気孔率が15〜43%である反射層(多孔質層)を有する反射部材が開示されている(請求項1および2)。また、特許文献2には、LED発光素子を実装する反射層(多孔質層)の表面のうち、少なくともLED発光素子が実装される部分以外の表面が、算術平均粗さRaが0.50〜1.00μmであり、かつ、凹凸の平均間隔Psmが10〜20μmであるLED発光素子用反射基板が開示されている(請求項1および2)。
特開2011−191785号公報 特開2013−062500号公報
しかしながら、特許文献1の反射部材および特許文献2のLED発光素子用反射基板において、多孔質層は、複数の無機粒子を一体化して構成されるため、凹凸形状の表面を有し、その表面の算術平均粗さRaが大きくなっている。このため、光源に接続するための配線部を、例えばスクリーン印刷法で多孔質層の表面上に形成すると、液体化された配線成分が多孔質層の凹凸形状に沿って移動して広がり、配線部の直線性が低下してしまうといった問題があった。また、多孔質層に形成された複数の空隙は、多孔質層の表面から内部に向かって延びており、配線部を形成するために液体化された配線成分を多孔質層の表面に形成すると、その配線成分が多孔質層の空隙内に浸透して移動距離をさらに延ばしてしまう。このため、多孔質層に形成された複数の空隙が、配線部の直線性をより一層低下させる要因となっていた。
そこで、本発明は、多孔質層の上側に配置される配線部の直線性を向上することができる配線基板および電子デバイスを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、多孔質層の表面よりも小さな算術平均粗さRaの表面を有する下地部の表面に配線部を形成することにより、配線部の直線性を向上することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(8)を提供する。
(1)基板と、
基板の表面上に配置される多孔質層と、
多孔質層の表面上の少なくとも一部に配置される下地部と、
下地部の表面上に形成される配線部と
を備え、
多孔質層は、複数の無機粒子を含み、
配線部が形成される下地部の表面は、多孔質層の表面よりも小さな算術平均粗さRaを有する配線基板。
(2)多孔質層は、複数の無機粒子同士の間隙により、表面から内部に延びる複数の空隙が形成され、
下地部は、多孔質層内に配置される接合体を有し、接合体が、多孔質層の表面から厚さ方向に1μm〜20μmの範囲で複数の空隙内に埋設されている上記(1)に記載の配線基板。
(3)配線部は、金属成分を96%以上含む上記(1)または(2)に記載の配線基板。
(4)下地部は、0.5μm以下の算術平均粗さRaの表面を有する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の配線基板。
(5)下地部は、20μm以下の厚みを有する上記(1)〜(4)のいずれかに記載の配線基板。
(6)多孔質層は、5%以上の空隙率を有する上記(1)〜(5)のいずれかに記載の配線基板。
(7)配線部は、0.5%以上の空隙率を有する上記(1)〜(6)のいずれかに記載の配線基板。
(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の配線基板を有する電子デバイス。
以下に説明するように、本発明によれば、多孔質層の上側に配置される配線部の直線性を向上することができる配線基板および電子デバイスを提供することができる。
本発明の配線基板の好適な実施形態の一例を示す模式的な断面図である。 本発明の電子デバイスの好適な実施態様の一例を示す模式的な断面図である。
[配線基板]
本発明の配線基板は、基板と、基板の表面上に配置される多孔質層と、多孔質層の表面上の少なくとも一部に配置される下地部と、下地部の表面上に形成される配線部とを備え、多孔質層は、複数の無機粒子を含み、配線部が形成される下地部の表面は、多孔質層の表面よりも小さな算術平均粗さRa(以下、単に「Ra」ともいう。)を有するものである。
ここで、「Ra」は、JIS B0601:2001に記載された表面性状パラメータのことをいい、本発明においては、いずれも触針式の表面粗さ計(例えば、SURFCOM480A、ACCRETECH(株式会社東京精密製)を用いて測定することができる。
次に、本発明の配線基板の構成について、図1を用いて説明する。
図1は、本発明の配線基板の好適な実施形態の一例を示す断面模式図である。
図1(A)に示すように、本発明の配線基板1は、基板2と、基板2の表面上に全面にわたって配置される多孔質層3と、多孔質層3の表面(界面)上に全面にわたって張り出すように形成される下地部4と、下地部4の表面上の一部に形成される配線部5とを有し、多孔質層3は、複数の無機粒子6と複数の無機系結着剤7とを含有して、複数の無機粒子6同士の間隙により、表面から内部に延びる複数の空隙8が形成されている。また、下地部4は、多孔質層3の表面上に位置する下地本体9と、多孔質層3内に位置する接合体10とを有する。
また、図1(B)に示すように、本発明の配線基板1において、基板2は、金属基材11と、金属基材11上に設けられた絶縁層12とから構成されることが好ましい。これにより、金属基材11と多孔質層3との間に絶縁層12が配置され、基板2と配線部5の間の絶縁性がより良好となり、また、絶縁性が不十分な材料を基板2の素材として使用することもできる。
また、図1(C)に示すように、本発明の配線基板1において、基板2は、金属基材13と、金属基材13の裏面上に設けられた絶縁層14とから構成することもできる。これにより、基板2の裏面側についても絶縁性を備えることができる。
なお、本発明は、当該態様に限定されない。
<基板>
上記基板は、例えば、金属基材、樹脂基材、ガラス基材等を用いることができ、これらを一種単独で用いてもよく、2種以上を併用ないし積層してもよい。
上記金属基材としては、具体的には、例えば、バルブ金属(例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン等)、鋼板等が挙げられる。
また、上記樹脂基材としては、具体的には、例えば、ポリイミド等が挙げられる。
本発明においては、上記基板は、上記配線部との間の絶縁性がより良好となる理由から、上記金属基材の表面または裏面に絶縁層を有する基板であるのが好ましく、具体的には、アルミニウム基材上にアルミニウムの陽極酸化皮膜を有する基板であるのがより好ましい。
次に、好適態様であるアルミニウム基材およびアルミニウムの陽極酸化皮膜について説明する。
(アルミニウム基材(金属基材))
本発明の配線基板に好適に用いられるアルミニウム基材は、公知のアルミニウム基板を用いることができ、純アルミニウム基板のほか、アルミニウムを主成分とし微量の異元素を含む合金板;低純度のアルミニウム(例えば、リサイクル材料)に高純度アルミニウムを蒸着させた基板;シリコンウエハー、石英、ガラス等の表面に蒸着、スパッタ等の方法により高純度アルミニウムを被覆させた基板;等を用いることもできる。
ここで、上記合金板に含まれてもよい異元素としては、ケイ素、鉄、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタン等が挙げられ、合金中の異元素の含有量は、10質量%以下であるのが好ましい。
このようなアルミニウム基材は、組成や調製方法(例えば、鋳造方法等)等については特に限定されず、国際公開第2010/150810号の[0031]〜[0051]段落に記載された組成、調製方法等を適宜採用することができる。
また、上記アルミニウム基材の厚みは、0.1〜2.0mm程度であるのが好ましく、0.15〜1.5mmであるのがより好ましく、0.2〜1.0mmであるのがさらに好ましい。この厚さは、ユーザーの希望等により適宜変更することができる。
(アルミニウムの陽極酸化皮膜(絶縁層))
アルミニウムの陽極酸化皮膜は、上記アルミニウム基材の表面または裏面に設けられる絶縁層である。
上記陽極酸化皮膜は、上記アルミニウム基材とは別のアルミニウム基材の陽極酸化皮膜であってもよいが、絶縁層の形成欠陥を防ぐ観点から、上記アルミニウム基板の表面または裏面の深さ方向の一部に後述する陽極酸化処理を施すことにより、陽極酸化処理が施されなかった部分(すなわちアルミニウム基材上)に形成される陽極酸化皮膜であるのが好ましい。
また、上記陽極酸化皮膜の厚さは1〜200μmであるのが好ましい。1μm以上であると十分な絶縁性を備えて耐電圧が向上し、一方、200μm以下であると少ない電力で製造することができ、製造費用を低く抑えることができる。陽極酸化皮膜層の厚さは、20μm以上が好ましく、40μm以上がさらに好ましい。
<多孔質層>
上記多孔質層は、後述する複数の無機粒子からなる集合体であり、光を反射する光反射層として機能する層である。
多孔質層は、後述する無機系結着剤を含有することができ、無機系結着剤を介して複数の無機粒子を互いに結着させることにより、複数の無機粒子の粒子間などに微小空隙が形成された集合体とすることができる。このような集合体(多孔質体)を構成する多孔質層を用いることにより、多孔質層上に下地部を形成した際に、下地部を形成する材料の一部が接合体として多孔質層(特に、微小空隙)中に入り込み、残部が下地本体として多孔質層上に形成される。
また、上記多孔質層は、基板の表面の全面にわたって形成されていてもよいが、基板の表面の少なくとも一部、例えば、後述する配線部が形成される部分(配線パターン)にのみ形成することもできる。
本発明においては、上記多孔質層の空隙率は、下地部との接合を確保すると共に多孔質層の強度を維持するために、5%〜70%であるのが好ましく、15〜50%であるのがより好ましく、20〜40%であるのがさらに好ましい。
上記多孔質層の空隙率が5%以上であると、下地部との接合性が良好となる。また、上記多孔質層の空隙率が70%以下であると、可撓性が保持され、後述する下地部および配線部を形成する際の取扱性等が良好なり、また、後述する下地部および配線部の形成性(塗布性)も良好となる。
ここで、上記多孔質層の膜厚の測定方法は、以下に示す通りである。
まず、多孔質層を設けた基板を折り曲げて作製した破断面を超高分解能走査型電子顕微鏡(例えば、S−4000、株式会社日立製作所製)によって観察して撮影する。なお、観察倍率は、膜厚等により適宜調整して行う。具体的には、倍率100〜10000倍であるのが好ましい。また、観察範囲は、断面長として100μm以上の部分を観察するものとする。
次いで、上記方法で得られた画像データ(写真)の多孔質層分について、観察範囲の中で最も厚くなる部分の膜厚を測定し、それを換算した値を上記多孔質層の膜厚とする。
ここで、空隙率は、幾何学法により測定した全空隙率をいうが、本発明においては、嵩密度をアルキメデス法により算出し、真密度を気相置換法(ピクノメータ法)により測定し、得られた結果を下記式(1)に代入した値を空隙率とした。
空隙率(%)={1−(嵩密度/真密度)}×100・・・(1)
更に、上記多孔質層の表面の算術平均粗さRaは、後述する下地部の形成性(塗布性)の観点から、0.5〜3μmであるのが好ましく、0.5〜1.0μmであるのが好ましい。
(無機粒子)
上記多孔質層が有する無機粒子の平均粒子径は、0.1μm以上であり、0.1μm〜5μmであるのが好ましく、0.5〜2μmであるのがより好ましい。
上記無機粒子の平均粒子径が0.1μm以上であると、後述する無機系結着剤により結着する際に粒子間に適切な空隙を確保することができ、上記多孔質層を多孔質体とすることができる。
また、上記無機粒子の平均粒子径が5μm以下であると、上記多孔質層と上記基板との密着性が良好となる。
ここで、平均粒子径とは、上記無機粒子の粒子径の平均値をいい、本発明においては、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定された50%体積累積径(D50)をいう。
本発明においては、上記無機粒子は特に限定されず、例えば、従来公知の金属酸化物、金属水酸化物、炭酸塩、硫酸化物などを用いることができ、中でも、金属酸化物を用いるのが好ましい。
上記無機粒子としては、具体的には、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム、酸化イットリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどの水酸化物;炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、極微細炭酸カルシウムなど)、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウムなどの炭酸塩;硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸化物;また、その他に、カルシウムカーボネート、方解石、大理石、石膏、カオリンクレー、焼成クレー、タルク、セリサイト、光学ガラス、ガラスビーズなどが挙げられる。
この中でも、後述する無機系結着剤との親和性が良好となる理由から、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、水酸化アルミニウムが好ましい。
また、本発明においては、上記無機粒子は、2種類以上の粒子や、2種類以上の平均粒子径を有する粒子を併用してもよい。
種類や平均粒子径の異なる粒子を併用することにより、上記多孔質層の強度の向上や、上記多孔質層と基板との密着強度の向上を図ることができる。また、上記多孔質層の表面における下地部の形成性が改善する効果も期待できる。
更に、本発明においては、上記無機粒子の形状は特に限定はされず、例えば、球状、多面体状(例えば、20面体状、12面体状等)、立方体状、4面体状、表面に凹凸状ないし凸状の突起を複数有する形状(以下、「コンペイトウ形状」ともいう。)、板状、針状等いずれであってもよい。
これらのうち、断熱性に優れる理由から、球状、多面体状、立方体状、4面体状、コンペイトウ形状が好ましく、入手が容易で断熱性により優れる理由から、球状であるのがより好ましい。
更に、無機粒子は、多孔質層の正反射率および拡散反射率がより良好となる理由から、屈折率が1.5〜1.8の無機粒子を用いることが好ましい。
上記屈折率を満たす無機粒子としては、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、大理石、石膏、カオリンクレー、タルク、セリサイト、光学ガラス、ガラスビーズなどが挙げられる。
<無機系結着剤>
上記多孔質層が有する無機系結着剤は、リン酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウムおよび塩化アルミニウムからなる群から選択される少なくとも1種(以下、本段落においては「リン酸アルミニウム等」という。)である。
ここで、一般的に、無機粒子を結着させるためには、焼結を行うことが知られているが、特定の空隙を確保するためには、焼結の進行を制御する必要があった。
これに対し、本発明においては、リン酸アルミニウム等を無機系結着剤として用いることにより、所定の厚さと空隙率を有する多孔質層を焼結せずに形成することができる。また、形成される多孔質層は、経年変化にも強く、更に、形成時に無機系結着剤が基板とも反応するため、基板との密着性も良好となる。
これは、リン酸アルミニウム等が、結着の初期において糊に似た挙動を示し、また、後述する比較例で使用した有機バインダー(例えば、エポキシ樹脂等)よりも無機粒子同士の空隙を保持する力が強いためであると考えられる。
(リン酸アルミニウム)
上記リン酸アルミニウムは、狭義のリン酸アルミニウムだけではなく、リン酸アルミニウムの他に、例えば、メタリン酸アルミニウム、オルトリン酸アルミニウム、ポリリン酸アルミニウム等が挙げられる。
また、上記リン酸アルミニウムとしては、市販のリン酸と市販の硫酸アルミニウム(または、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、および、これらの混合物)とを水の存在下で反応させて得ることができる。さらに、塩化アルミニウムは水酸化アルミニウムの反応を触媒的に進行させる役割を有すると考えられるため、上記反応においては、水酸化アルミニウムと塩化アルミニウムの両方を添加することが好ましく、塩化アルミニウムの量が水酸化アルミニウムの量に対して、5〜10%であることが好ましい。なお、反応物の中和が必要な場合は水酸化ナトリウム溶液を用いることができ、硫酸アルミニウムは、硫酸とアルミナとを反応させて製造してもよい。
本発明においては、上記リン酸アルミニウムと共に、リン酸塩化合物を用いてもよい。
上記リン酸塩化合物としては、水に不溶性であれば特に限定されず、その具体例としては、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、リン酸バリウム、リン酸アルミニウム、リン酸ガリウム、リン酸ランタン、リン酸チタニウム、リン酸ジルコニウム等が挙げられる。
また、上記リン酸塩化合物を上記リン酸アルミニウムと併用する場合、50質量%以上がリン酸アルミニウムであるのが好ましい。
(ケイ酸ナトリウム)
上記ケイ酸ナトリウムは、ケイ酸ソーダまたは水ガラスとも呼ばれるものであり、メタケイ酸のナトリウム塩であるNa2SiO3が一般的だが、その他に、Na4SiO4、Na2Si25、Na2Si49なども用いることができる。
メタケイ酸のナトリウム塩は、二酸化ケイ素を炭酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウムと融解して得ることができる。
(塩化アルミニウム)
上記塩化アルミニウムは、無水塩化アルミニウム、塩化アルミニウム6水和物、ポリ塩化アルミニウム(水酸化アルミニウムを塩酸に溶解させて生成する塩基性塩化アルミニウムの重合体)のいずれであってもよい。
上記多孔質層には、上記無機粒子と無機系結着剤以外に、他の化合物を含有してもよい。他の化合物としては、例えば、分散剤、反応促進剤等が挙げられ、また、これらと、上記無機粒子と無機系結着剤との反応生成物等も挙げられる。
<下地部>
上記下地部は、配線部の直線性を向上させるためのもので、樹脂材料およびガラス質材料を含む材料から構成することができる。
下地部の下地本体は、多孔質層の表面に対して算術平均粗さRaが小さい表面を有し、この表面に配線部を形成することで配線部の直線性を向上することができる。下地本体は、0.5μm以下の算術平均粗さRaの表面を有することが好ましく、0.2μm〜0.4μmであることがより好ましい。これにより、下地本体の表面に配線部を形成する際に、液体化された配線部が下地本体の表面に沿って移動することを高度に抑制することができる。
また、下地部は、上記下地本体の厚さが0.2μm〜20μmであるのが好ましく、0.5μm〜15μmであるのがより好ましく、1μm〜10μmであるのがさらに好ましい。下地本体の厚さが0.2μm以上であると、多孔質層の表面の凹凸形状による影響を受けずに下地部が形成されるため表面の算術平均粗さRaを小さく保つことができ、下地部本体の厚さが20μm以下であると、多孔質層との応力差により多孔質層から剥離することを抑制することができる。
また、下地部の接合体は、多孔質層の表面から厚さ方向に、1μm〜20μmの範囲で多孔質層の複数の空隙内に埋められるのが好ましく、3μm〜20μmの範囲で複数の空隙内に埋められるのがより好ましく、5μm〜15μmの範囲で複数の空隙内に埋められるのがさらに好ましい。これにより、接合体は、図1(A)および(B)に示すように、多孔質層を構成する複数の無機粒子のうち表面近傍に位置する無機粒子の周囲を覆うように複数の空隙内に入り込み、いわゆるアンカー効果により多孔質層との接合力を高めることができる。接合体が複数の空隙内を埋める範囲が多孔質層の表面から1μm以上であると、多孔質層からの剥離を抑制することができ、接合体が複数の空隙内を埋める範囲が多孔質層の表面から20μm以下であると、多孔質層の光反射が大きく阻害されることはない。
ここで、「接合体は、多孔質層の表面から厚さ方向に埋められる」とは、凹凸形状を有する多孔質層の表面部において最表部を通り且つ上記基板に対して平行な仮想線の位置を多孔質層の表面とし、この多孔質層の表面から厚さ方向に接合体が埋められることをいう。
このように、多孔質層の複数の空隙内を埋めるように下地部を形成することにより、下地部の表面に配線部を形成する際に、液体化された配線部が多孔質層の複数の空隙内に流入することを防ぎ、配線部の直線性をさらに向上することができる。
なお、下地部は、多孔質層の表面上に全面にわたって形成してもよいが、多孔質層の表面の少なくとも一部に形成することもできる。例えば、下地部を後述する配線部が形成される部分(配線パターン部分)のみに形成することにより、多孔質層による光反射性を阻害することなく、下地部の表面に形成される配線部の直線性を向上させることができる。
このような下地部を形成する材料としては、具体的には、例えば、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ケイ素樹脂などの樹脂材料;アルカリシリケート(ケイ酸ナトリウムなど)、ガラスフリット(ホウケイ酸塩ガラス)などのガラス質材料;等が挙げられる。
<配線部>
上記配線部の材料は、電気を通す素材(以下、「金属素材」ともいう。)であれば特に限定されず、その具体例としては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)等が挙げられ、これらを1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。これらのうち、電気抵抗が低い理由からCuを用いるのが好ましい。
また、上記配線部は、これらの材料を用いた多層構造であってもよく、例えば、最下層からAg層、Ni層およびAu層をこの順で設ける態様が好適に挙げられる。
さらに、配線部は、樹脂材料およびガラス質材料などをバインダーとして、上記の金属素材を分散させたものを用いることもできる。
ここで、配線部は、下地部の表面との接合力を向上させるために、金属成分を96%以上含むことが好ましく、97%以上含むことがより好ましく、98%以上含むことがさらに好ましい。配線部を構成する金属成分が96%以上であると、配線部内に含有される上記のバインダー成分が少なくなり、配線部が、平坦な下地部の表面(例えば算術平均粗さRaが0.5μm以下の表面)に対して、充分な接合力を有することができる。
また、配線部は、銀ナノ粒子などの金属ナノ粒子を用いることが好ましい。この金属ナノ粒子を用いて配線部を下地部の表面上に形成すると、下地部の表面に接合する配線部の接合面に微小な凹凸が形成され、この凹凸形状の接合面が平坦な下地部に接合して配線部の接合力を高めることができる。
また、配線部は、0.5%以上の空隙率を有することが好ましい。これにより、下地部に対する配線部の接合力を高めることができ、さらに配線部における応力を分散させてクラックの形成を抑制することができる。
上記配線部の厚さは、目的や用途に応じて所望の厚さとすればよいが、導通信頼性およびパッケージのコンパクト性の観点から、0.5〜1000μmが好ましく、1〜500μmがより好ましく、5〜250μmが特に好ましい。
また、上記配線部が多層構造である場合、最下層(例えば、Ag層)の厚みは、配線部全体の厚みの50%以上であるのが好ましく、70〜80%であるのがより好ましい。具体的には、10〜50μmであるのが好ましく、15〜40μmであるのがより好ましい。
同様に、上記配線部が多層構造である場合、最上層(例えば、Au層)の厚みは、ワイヤボンディング性を考慮して、0.05〜0.5μmであるのが好ましく、0.1〜0.4μmであるのがより好ましい。
上記配線部の表面の算術平均粗さRaは、ワイヤボンディング性を考慮して、0.01〜0.6μmであるのが好ましく、0.05〜0.3μmであるのが好ましい。
また、上記配線部が多層構造である場合、最下層(例えば、Ag層)の表面の算術平均粗さRaは、0.03〜0.6μmであるのが好ましく、0.05〜0.3μmであるのがより好ましい。
(配線部の形成)
上記配線部の形成方法としては、例えば、上記金属素材および液体成分(例えば、溶媒、樹脂成分など)を含有する金属インク、または、上記金属ナノ粒子から構成される金属ペーストをインクジェット印刷法、スクリーン印刷法等により上記下地部上にパターン印刷する方法等が挙げられる。
このような形成方法により、下地部の表面に多くの工程を必要とせずに簡易にパターンを有する配線部を形成することができる。
また、その他の上記配線部の形成方法としては、例えば、電解めっき処理、無電解めっき処理、置換めっき処理などの種々めっき処理の他、スパッタリング処理、蒸着処理、金属箔の真空貼付処理、接着層を設けての接着処理等が挙げられる。
[電子デバイス]
以下に、本発明の電子デバイスについて詳細に説明する。
本発明の電子デバイスは、上述した本発明の配線基板を有するデバイスであり、例えば、図2に示す発光素子等が挙げられる。
図2は、本発明の電子デバイス(発光素子)の好適な実施態様の一例を示す模式的な断面図である。
ここで、図2に示す発光素子20は、接着剤21により下地部4上に実装されたLED22を有する。また、LED22は、蛍光粒子23を混入した透明樹脂24でモールドされており、外部接続用の電極を兼ねた配線部5を有する本発明の配線基板1にワイヤボンディングされている。
なお、本発明においては、接着剤、LED、蛍光粒子および透明樹脂については、いずれも従来公知の材料を用い、従来公知の形成方法により形成することができる。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
<配線基板の作製>
(実施例1)
(絶縁層を有する基板の作成)
アルミニウム板(1050材、厚み0.8mm、日本軽金属株式会社製)に、水酸化ナトリウム濃度が27質量%で且つアルミニウムイオン濃度が6.5質量%となるように調製した温度70℃の水溶液を、スプレー管から20秒間吹き付け、ニップローラで液切りした後に水洗処理を行った。水洗処理は、自由落下カーテン状の液膜により水洗処理を行う装置を用いて水洗した後、更に、扇状に噴射水が広がる複数のスプレーチップを80mm間隔で配置したスプレー管を用いて水洗を5秒間行った。
水洗処理したアルミニウム板は、ニップローラで液切りされた後、デスマット処理された。デスマット処理は、硫酸1%に調整された酸性水溶液を液温35℃でスプレー管から5秒間吹き付けることで行った。
デスマット処理されたアルミニウム板は、ニップローラで液切りした後、陽極酸化処理装置を用いて陽極酸化処理を施した。電解液としては、70g/L硫酸水溶液に硫酸アルミニウムを溶解させてアルミニウムイオン濃度を5g/Lとしたものを温度20℃で用いた。また、陽極酸化処理は、基材がアノード反応する間の電圧を25Vとなるように定電圧の電界条件として、最終的な陽極酸化被膜の厚みが60μmとなるまで処理を施し、アルミニウムの陽極酸化被膜を絶縁層として表面に有するアルミニウム基板(以下、「陽極酸化アルミニウム基板」ともいう。)を作製した。
その後、陽極酸化アルミニウム基板は、ニップローラで液切りされた後、扇状に噴射水が広がる複数のスプレーチップを80mm間隔で配置したスプレー管を用いて水洗処理され、再び、ニップローラで液切りされることにより、絶縁層を有する基板が作成された。
(多孔質層の作成)
以下に示す組成のバインダー液A76gに、無機粒子として易焼結性アルミナ(AL−160SG−3、平均粒子径:0.52μm、昭和電工株式会社製)を100g添加し、撹拌することにより、多孔質層形成溶液を調製した。
調製した多孔質層形成溶液を基板上に塗布して塗膜を形成した後に、180℃で5分間乾燥させることにより、基板上に多孔質層が形成した。
<バインダー液Aの組成>
・リン酸85% (和光純薬) 48g
・水酸化アルミニウム(和光純薬) 11g
・水 17g
(下地部の形成)
次に、シリコーン白色レジストインキ(SWR−PK−01、株式会社朝日ラバー製)70gに、ブチルアセテート30gを添加し、撹拌することにより、下地部形成溶液を調製した。調製した下地部形成溶液をスクリーン印刷法にて多孔質層の表面上に塗布することで塗膜を形成し、200℃で5分間乾燥させることにより、多孔質層上に下地部を形成した。
ここで、下地部形成溶液を多孔質層の表面上に塗布する際に、レジスト厚5μmのスクリーン版を用いることにより、下地部本体の厚さを調整した。また、下地部形成溶液の粘度により多孔質層の表面から複数の空隙内に浸透する下地部形成溶液の浸透速度を調整することで、接合体の厚さを調整した。
(配線部の形成)
続いて、銀ナノペースト(XA−9053、藤倉化成株式会社製)をスクリーン印刷法により、L/S(ラインアンドスペース)が100μm/70μmのスクリーン版を用いて、下地部の表面上に印刷した。その後、200℃で15分間加熱することにより、乾燥および焼成を行い、その表面に無電解NiPdAuめっきを行うことで、下地部の表面上に配線部を形成された配線基板を作成した。
なお、無電解NiPdAuめっきは、前処理液としてNNPプロセス(奥野製薬工業株式会社製)に配線基板を浸漬して配線上に触媒を付与した後、Niめっき液としてKPR−11(上村工業株式会社製)に配線基板を浸漬して配線上にNiを4μmの厚さに形成し、Pdめっき液としてTPD−35(上村工業株式会社製)に配線基板を浸漬してNi上にPdを0.1μmの厚さに形成し、さらにAuめっき液としてTWX−40(上村工業株式会社製)に配線基板を浸漬してPd上にAuを0.1μmの厚さに形成することで行った。
作製した配線基板の多孔質層の厚さは、配線基板の断面写真を超高分解能走査型電子顕微鏡(S−4000、株式会社日立製作所製)により撮影し、得られた画像データの多孔質層部分の厚さの値から換算して求めた。結果を下記第1表に示す。
また、多孔質層の空隙率と配線部の空隙率は、嵩密度をアルキメデス法により算出し、真密度を気相置換法(ピクノメータ法)により測定し、得られた結果を上記式(1)に代入した値を算出した。この結果を下記第1表に示す。
下地部の下地部本体の厚さは、配線基板をミクロトームで切削し、その断面をエネルギー分散型X線分析装置(EDX)で測定することにより、多孔質層内のAl元素濃度を指標に多孔質層の表面を検出し、さらに下地部のSi元素濃度を指標に多孔質層の表面上に位置する下地部本体を求めた。この結果を下記第1表に示す。
下地部の接合体の厚さは、配線基板をミクロトームで切削し、その断面をエネルギー分散型X線分析装置(EDX)で測定することにより、多孔質層内のAl元素濃度と下地部のSi元素濃度とを指標として、空隙層の表面から深さ方向に複数の空隙内に浸透した接合体を求めた。この結果を下記第1表に示す。
配線部の厚さは、配線基板をミクロトームで切削し、その断面をエネルギー分散型X線分析装置(EDX)で測定することにより、配線部内のAg元素濃度を指標として求めた。この結果を下記第1表に示す。
配線部の金属比率は、配線基板をミクロトームで切削し、その断面をエネルギー分散型X線分析装置(EDX)で測定することにより、配線部内のAg元素濃度を重量%で算出した。この結果を下記第1表に示す。
配線部形成表面のRaは、配線部形成前に下地部の表面について、JIS B0601:2001に記載された算術平均粗さRaを触診式表面粗さ計SURFCOM480A(ACCRETECH(株式会社東京精密製)を用いて測定した。この結果を下記第1表に示す。
(実施例2)
下地部を、シリコーン白色レジストインキ(SWR−PK−01、株式会社朝日ラバー製)65gにブチルアセテート35gを添加して調製した下地部形成溶液を用いて形成した以外は、実施例1と同様の方法により、配線基板を作製した。
(実施例3)
下地部を、シリコーン白色レジストインキ(SWR−PK−01、株式会社朝日ラバー製)60gにブチルアセテート40gを添加して調製した下地部形成溶液を用いて形成した以外は、実施例1と同様の方法により、配線基板を作製した。
(実施例4)
配線部を以下に示す方法で形成した以外は、実施例1と同様の方法により、配線基板を作製した。
[下地部の形成方法]
下地部の表面上に、前処理液としてアクチベータMFD−5(上村工業株式会社製)を塗布すると共に無電解Cuめっき液としてスルカップPEA(上村工業株式会社製)を塗布した後、電界Cuめっきを行うことで膜厚を10μmとした。その後、ドライフィルムレジスト(DFR、日立化成株式会社製)をラミネートし、L/Sが100μm/70μmのガラスマスクを用いて露光および現像を行うことにより、下地部上に配線部を形成した。
(実施例5)
下地部を、シリコーン白色レジストインキ(SWR−PK−01、株式会社朝日ラバー製)65gにブチルアセテート35gを添加して調製した下地部形成溶液を用いて形成した以外は、実施例4と同様の方法により、配線基板を作製した。
(実施例6)
下地部を、シリコーン白色レジストインキ(SWR−PK−01、株式会社朝日ラバー製)60gにブチルアセテート40gを添加して調整した下地部形成溶液を用いて形成した以外は、実施例4と同様の方法により、配線基板を作製した。
(実施例7)
多孔質層の形成において、バインダー液Aに含まれる水を41gとした以外は、実施例2と同様の方法により、配線基板を作製した。
(実施例8)
多孔質層の形成において、バインダー液Aに含まれる水を55gとした以外は、実施例2と同様の方法により、配線基板を作製した。
(実施例9)
多孔質層の形成において、バインダー液Aに含まれる水を8gとした以外は、実施例2と同様の方法により、配線基板を作製した。
(実施例10)
下地部の形成において、レジスト厚が15μmのスクリーン版を用いた以外は、実施例2と同様の方法により、配線基板を作製した。
(実施例11)
下地部の形成において、レジスト厚が3μmのスクリーン版を用いた以外は、実施例2と同様の方法により、配線基板を作製した。
(実施例12)
配線部の形成において、下地部の表面に印刷された配線部を乾燥および焼成する際の加熱温度を180℃とした以外は、実施例2と同様の方法により、配線基板を作製した。
(実施例13)
配線部の形成において、レジスト厚が20μmのスクリーン版を用いた以外は、実施例2と同様の方法により、配線基板を作製した。
(実施例14)
下地部の形成において、多孔質層の表面上に下地部形成溶液を塗布した後、多孔質層に対して下地部が下側に位置するように基板を反転させた状態で200℃で15分間乾燥させた以外は、実施例1と同様の方法により、配線基板を作製した。
(実施例15)
配線部の形成において、XA−9053(藤倉化成株式会社製)をAGEP−201X(住友電気工業株式会社製)に代えた以外は、実施例2と同様の方法により、配線基板を作製した。
(比較例1)
下地部を形成せずに、多孔質層上に配線部を形成した以外は、実施例1と同様の方法により、配線基板を作製した。
ここで、配線部形成表面のRaは、配線部形成前に多孔質層の表面について、JIS B0601:2001に記載された算術平均粗さRaを触診式表面粗さ計SURFCOM480A(ACCRETECH(株式会社東京精密製)を用いて測定したものである。
(比較例2)
多孔質層を以下に示す方法で形成した以外は、比較例1と同様の方法により、配線基板を作製した。
<多孔質層の形成方法>
アルミナ粒子(アドマファイン、平均粒子径45nm、株式会社アドマテックス製)190gと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製)225gと、光重合開始剤(IRGACURE907、BASF社製)20gと、単量体成分(ジペンタエリスリトルヘキサアクリレート)15gと、シリコーンオイル(KS−66、信越化学工業株式会社製)3gと、溶剤(カルビトールアセテート)20gとを混練して熱硬化性樹脂組成物を調整し、この熱硬化性樹脂組成物を基板上に塗布した後、180℃で5分間乾燥させることにより、基板上に多孔質層を形成した。
(評価方法)
配線部の直線性は、無電解NiPdAuめっき後に、隣り合う配線部間のスペースSが60μm≦S≦70μmである場合をA、45μm≦S≦60μmである場合をB、20μm≦S≦45μmである場合をC、S≦20μmもしくは隣り合う配線部が繋がった場合をDとして評価した。この結果を下記第2表に示す。
下地部の密着強度は、幅24mmのセロテープ(登録商標。以下同様。CT−24、ニチバン株式会社製)を5cm程度にカットし、配線部形成前の下地部上に貼り付け、綿手袋を用いてセロテープと下地部の間の空気を抜くように擦った後、セロテープの端部を下地部に対して垂直に持ち上げた。そして、セロテープを持ち上げる際に、10cm/secの速度で持ち上げて配線部の剥離がない場合をA、10cm/secの速度では配線部の剥離が発生するが5cm/secの速度で持ち上げると配線部の剥離がない場合をB、5cm/secの速度では配線部の剥離が発生するが1cm/secの速度で持ち上げると配線部の剥離がない場合をC、1cm/secの速度で持ち上げて配線部の剥離がある場合をDとして評価した。この結果を下記第2表に示す。
配線部の密着強度は、配線部を形成する際に30mm×30mmのパッドを作成し、幅24mmのセロテープ(CT−24、ニチバン株式会社製)を5cm程度にカットして、パッド上に貼り付け、綿手袋を用いてセロテープとパッドの間の空気を抜くように擦った後、セロテープの端部をパッドに対して垂直に持ち上げた。そして、セロテープを持ち上げる際に、10cm/secの速度で持ち上げて配線部の剥離がない場合をA、10cm/secの速度では配線部の剥離が発生するが5cm/secの速度で持ち上げると配線部の剥離がない場合をB、5cm/secの速度では配線部の剥離が発生するが1cm/secの速度で持ち上げると配線部の剥離がない場合をC、1cm/secの速度で持ち上げて配線部の剥離がある場合をDとして評価した。この結果を下記第2表に示す。
配線部の接合性は、ワイヤボンダーFB―180G(株式会社カイジョー製)を用いて、ステージ温度150℃にてAuワイヤボンディングを行った。ワイヤボンダーを配線部に接合後、サンプル数nを10としてプル強度Pを測定し、P≧9gfである場合をA、7gf≦P≦9gfである場合をB、4gf≦P≦7gfである場合をC、P≦4gfである場合をDとして評価した。この結果を下記第2表に示す。
第2表に示す結果から、算術平均粗さRa0.5μm以上を有する下地部の表面上に配線部を形成した実施例1〜15は、算術平均粗さRa0.8μmを有する多孔質層の表面上に配線部を形成した比較例1および2と比較して、配線部の直線性が向上していることがわかった。
また、接合体の厚さが1.5μm以上の実施例1〜13、15は、下地部において接合体の厚さが0μmの実施例14と比較して、基板に対する下地部の密着強度が向上していることがわかった。特に、接合体の厚さが6μmである実施例3および6は、接合体の厚さが1.5μmまたは3μmである実施例1、2、4、5、および7〜15と比較して、基板に対する下地部の密着強度が向上していることがわかった。
さらに、配線部の金属比率が98%以上の実施例1〜14は、配線部の金属比率が93%の実施例15と比較して、下地部に対する配線部の密着強度が向上していることがわかった。特に、配線部の空隙率が3%以上の実施例1〜3、7〜14は、配線部の空隙率が0%の実施例4〜6と比較して、下地部に対する配線部の密着強度が向上しており、配線部の空隙が配線部の密着性に寄与していることがわかった。
1 配線基板、2 基板、3 多孔質層、4 下地部、5 配線部、6 無機粒子、7 無機系結着剤、8 空隙、9 下地本体、10 接合体、11,13 金属基材、12,14 絶縁層、 20 発光素子、21 接着剤、22 LED、23 蛍光粒子、24 透明樹脂。

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板の表面上に配置される多孔質層と、
    前記多孔質層の表面上の少なくとも一部に配置される下地部と、
    前記下地部の表面上に形成される配線部と
    を備え、
    前記多孔質層は、複数の無機粒子を含み、
    前記配線部が形成される前記下地部の表面は、前記多孔質層の表面よりも小さな算術平均粗さRaを有する配線基板。
  2. 前記多孔質層は、前記複数の無機粒子同士の間隙により、表面から内部に延びる複数の空隙が形成され、
    前記下地部は、前記多孔質層内に配置される接合体を有し、前記接合体が、前記多孔質層の表面から厚さ方向に1μm〜20μmの範囲で前記複数の空隙内に埋設されている請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記配線部は、金属成分を96%以上含む請求項1または2に記載の配線基板。
  4. 前記下地部は、0.5μm以下の算術平均粗さRaの表面を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の配線基板。
  5. 前記下地部は、20μm以下の厚みを有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の配線基板。
  6. 前記多孔質層は、5%以上の空隙率を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の配線基板。
  7. 前記配線部は、0.5%以上の空隙率を有する請求項1〜6のいずれか一項に記載の配線基板。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の配線基板を有する電子デバイス。
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