JP2015012064A - 太陽電池用封止膜用組成物、その製造方法及び太陽電池用封止膜 - Google Patents

太陽電池用封止膜用組成物、その製造方法及び太陽電池用封止膜 Download PDF

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泰典 樽谷
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央尚 片岡
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Abstract

【課題】樹脂成分としてメタロセン触媒を用いて重合されたエチレン・α−オレフィン共重合体(m−LLDPE)と他のポリマーを混合した太陽電池用封止膜用組成物であって、m−LLDPEを単独で用いた組成物と同等の加工特性を有し、得られる太陽電池用封止膜がm−LLDPEを単独で用いた場合と同等の透明性を有する太陽電池用封止膜用組成物を提供する。【解決手段】m−LLDPE及び低密度ポリエチレン(LDPE)を含む太陽電池用封止膜用組成物であって、m−LLDPEの重量平均分子量(Mw(m-LLDPE))が200,000より大きく、LDPEの重量平均分子量(Mw(LDPE))が250,000より大きく、且つm−LLDPEとLDPEの質量比(m−LLDPE:LDPE)が、80:20〜40:60の範囲であることを特徴とする太陽電池用封止膜用組成物、及びこれを用いた太陽電池用封止膜。【選択図】なし

Description

本発明は、太陽電池用封止膜の形成に用いられる組成物に関し、特に、メタロセン触媒を用いて重合されたエチレン・α−オレフィン共重合体と他のポリマーとを含み、製膜性等の加工特性に優れ、得られる封止膜の透明性に優れた組成物に関する。
従来から、資源の有効利用や環境汚染の防止等の面から、太陽光を電気エネルギーに直接、変換する太陽電池が広く使用され、更に、発電効率や耐候性、製造コスト削減等の点から開発が進められている。
太陽電池は、一般に、図1に示すように、ガラス基板などからなる表面側透明保護部材11、表面側封止膜13A、シリコン結晶系発電素子などの太陽電池用セル14、裏面側封止膜13B、及び裏面側保護部材(バックカバー)12をこの順で積層し、減圧で脱気した後、加熱加圧して表面側封止膜13A及び裏面側封止膜13Bを架橋硬化させて接着一体化することにより製造される。
太陽電池では、高い電気出力を得るために、複数の太陽電池用セル14を接続して用いられている。従って、太陽電池用セル14の絶縁性を確保するために、絶縁性のある封止膜13A、13Bを用いて太陽電池用セルを封止している。
また、薄膜シリコン系、薄膜アモルファスシリコン系太陽電池、セレン化銅インジウム(CIS)系太陽電池等の薄膜太陽電池の開発も進められており、この場合は、例えば、ガラスやポリイミド基板等の透明基板の表面に化学気相蒸着法等により半導体層等の発電素子層が形成され、その上に封止膜等を積層し、接着一体化することで製造される。
近年、メタロセン触媒を用いて重合されたエチレン・α−オレフィン共重合体(以下、m−LLDPEともいう)を含む組成物からなる太陽電池用封止材が開発されている(特許文献1)。特許文献1における特定の物性を有するm−LLDPEを含む組成物からなる封止材は、有機過酸化物により比較的短時間で架橋して十分な接着力を有するため、太陽電池モジュールの製造コストが低減でき、透明性、柔軟性、耐候性等に優れるものとなり、長期間安定した変換効率を維持することが期待できるとされている。
特開2013−8980号公報
一方、m−LLDPEは高価なため、太陽電池用封止材自体のコストが上昇するという問題がある。封止材のコストを低減するためには、より低価格の他のポリマーを混合することが考えられる。特許文献1においても、溶融張力を付与するため、高圧法低密度ポリエチレンを3〜75重量部配合することもできると記載されている。
しかしながら、本発明者らの検討によると、樹脂成分としてm−LLDPEに他のポリマーを混合した組成物は、m−LLDPEを単独で用いた組成物と比較して太陽電池用封止膜を製造する際の加工特性が低下することが分かった。
即ち、樹脂組成物から太陽電池用封止膜を製造する場合、例えば、まず一次混練工程により材料を混合し、その後、必要に応じてロール練り等の二次混練を行い、カレンダ成形や押出成形等により製膜する。この際、一次混練工程後の製膜工程等における樹脂組成物の動的粘弾性(弾性率で評価可能)は、製膜性等の加工特性に大きく影響するため、樹脂組成物の弾性率を一定の範囲(加工可能弾性率範囲ともいう)に調整することが必要になる。特にカレンダ成形においては、加工可能弾性率範囲は比較的狭い範囲である。樹脂組成物の弾性率は、一般に温度に応じて変化するので、弾性率の調整は、樹脂組成物の温度を調節することで可能である。ただし、通常、製膜工程において、樹脂組成物の温度を高精度に調製することは困難であるため、加工可能弾性率範囲が得られる温度範囲の幅(加工可能温度幅ともいう)が小さい(即ち、弾性率の温度依存性が高い)と樹脂の製膜工程において、加工し難くなるといった問題が生じる。また、樹脂組成物の加工可能弾性率範囲が得られる温度が高くなると、エネルギーコストが上昇するだけでなく、製膜装置の温調用溶媒によっては温調範囲を超えてしまう場合もあり、既存の装置が使用できなくなる恐れもある。
そして、樹脂成分としてm−LLDPEに他のポリマーを混合した組成物は、上記の加工特性が、m−LLDPE単独の場合と比べて悪化するといった問題が生じる場合があることが分かった。
また、このような混合組成物においては、カレンダ成形等により得られる太陽電池用封止膜の透明性(光線透過率で評価可能)が、m−LLDPE単独の場合と比べて低下することも分かった。
従って、本発明の目的は、樹脂成分としてm−LLDPEと他のポリマーを混合した太陽電池用封止膜用組成物であって、m−LLDPEを単独で用いた組成物と同等の加工特性を有し、得られる太陽電池用封止膜がm−LLDPEを単独で用いた場合と同等の透明性を有する太陽電池用封止膜用組成物、及びその製造方法、並びに太陽電池用封止膜を提供することにある。
上記目的は、メタロセン触媒を用いて重合されたエチレン・α−オレフィン共重合体(m−LLDPE)、及び低密度ポリエチレン(LDPE)を含む太陽電池用封止膜用組成物であって、m−LLDPEの重量平均分子量(Mw(m-LLDPE))が200,000より大きく、LDPEの重量平均分子量(Mw(LDPE))が250,000より大きく、且つm−LLDPEとLDPEの質量比(m−LLDPE:LDPE)が、80:20〜40:60の範囲であることを特徴とする太陽電池用封止膜用組成物によって達成される。
太陽電池用封止膜用組成物に配合するm−LLDPE及びLDPEとして、上記の重量平均分子量のものを用い、両者の配合比を上記の範囲とすることで、m−LLDPEとLDPEとを配合しても、m−LLDPE単独で用いた組成物の場合と同等の加工特性が得られるので、カレンダ成形で製膜する場合であっても容易に製膜でき、且つ得られる太陽電池用封止膜についても、m−LLDPE単独で用いた場合と同等の透明性を有するものとすることができる。一つの要因として分子量が大きいことにより、溶融張力が増大し、カレンダーロールへの貼り付きが低減され、加工特性が向上するものと考えられる。
本発明の太陽電池用封止膜用組成物の好ましい態様は以下の通りである。
(1)前記m−LLDPEの重量平均分子量(Mw(m-LLDPE))が、200,000より大きく、300,000以下であり、前記LDPEの重量平均分子量(Mw(LDPE))が、250,000より大きく、300,000以下である。より加工特性の高い組成物とすることができる。
(2)前記LDPEの重量平均分子量(Mw(LDPE))の数平均分子量(Mn(LDPE))に対する比(Mw(LDPE)/Mn(LDPE))が、前記m−LLDPEの重量平均分子量(Mw(m-LLDPE))の数平均分子量(Mn(m-LLDPE))に対する比(Mw(m-LLDPE)/Mn(m-LLDPE))よりも1.0以上大きい。上記比(M/M)は分子量分布の程度を示すが、通常、m−LLDPEの分子量分布は狭いため、弾性率が変化する温度範囲が狭い傾向がある。従って、LDPEの分子量分布が広い方が、上述の加工可能温度幅を大きくすることができ、更に加工特性を向上させることができる。
(3)組成物中の結晶平均径が、1.0μm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池用封止膜用組成物。
(4)組成物の貯蔵弾性率が100kPaとなる温度が、70〜120℃であり、且つ組成物の貯蔵弾性率が30kPaとなる温度と、100kPaとなる温度の差が3.5℃以上である。この範囲の性質を有していれば、カレンダ成形による成膜がし易い、加工特性に優れた組成物であるといえる。
また、上記目的は、本発明の太陽電池用封止膜用組成物を製膜したことを特徴とする太陽電池用封止膜によって達成される。本発明の太陽電池用封止膜においては、前記製膜が、カレンダ成形によって行われることが好ましい。本発明の太陽電池用封止膜は、本発明の組成物を用いて製膜されているので、カレンダ成形であっても製膜し易く、透明性が高い太陽電池用封止膜である。
本発明によれば、太陽電池用封止膜用組成物に、m−LLDPEとLDPEとを配合しても、m−LLDPE単独で用いた組成物の場合と同等の加工特性が得られるので、カレンダ成形で製膜する場合であっても容易に製膜でき、且つ得られる太陽電池用封止膜についても、m−LLDPE単独で用いた場合と同等の透明性を有するものとすることができる。従って、本発明の太陽電池用封止膜は、高品質且つ低コストであるといえる。
一般的な太陽電池の概略断面図である。
[太陽電池用封止膜用組成物]
本発明の太陽電池用封止膜用組成物は、メタロセン触媒を用いて重合されたエチレン・α−オレフィン共重合体(m−LLDPE)、及び低密度ポリエチレン(LDPE)を含む太陽電池用封止膜用組成物であって、m−LLDPEの重量平均分子量(Mw(m-LLDPE))が200,000より大きく、LDPEの重量平均分子量(Mw(LDPE))が250,000より大きく、且つm−LLDPEとLDPEの質量比(m−LLDPE:LDPE)が、80:20〜40:60の範囲であることを特徴とする。
樹脂組成物を用いて太陽電池用封止膜を製造する場合、例えば、上述のように、まず2軸混練機等を用いて、材料を混合する一次混練工程を行い、次いで、必要に応じてロール練り等の二次混練を行い、カレンダ成形や押出成形等により製膜する。この際、一次混練工程後の製膜工程等における樹脂組成物の動的粘弾性(弾性率で評価可能)は、製膜性等の加工特性に大きく影響するため、樹脂組成物の弾性率を一定の範囲(加工可能弾性率範囲ともいう)に調整することが必要になる。特にカレンダ成形において良好な製膜性を得るためには、製膜工程における樹脂組成物の貯蔵弾性率は、30〜100kPaが好ましい。樹脂組成物の弾性率は、一般に温度に応じて変化するので、弾性率の調整は、樹脂組成物の温度を調節することで可能である。温度変化に伴う弾性率の変化は、樹脂組成物によって異なるため、加工可能弾性率範囲が得られる温度範囲の幅(加工可能温度幅)は、樹脂組成物によって異なる。通常、製膜工程等において樹脂組成物の温度を高精度に調節することは困難であるため、樹脂組成物の加工可能温度幅(即ち、組成物の貯蔵弾性率が、30kPaとなる温度と、100kPaとなる温度との差で、弾性率の温度依存性の指標となる)は大きい方が好ましく、3.5℃以上が好ましい。また、加工可能弾性率範囲が得られる温度についても、高温になるとエネルギーコストが上昇する上、例えば、水を温調用溶媒に用いたカレンダ成形装置等の製膜装置を用いる場合は、温調範囲を超えて加工できなくなる恐れがある。従って、加工可能弾性率範囲が得られる温度(組成物の貯蔵弾性率が、100kPaとなる温度、「軟化温度」ともいう)は、120℃以下が好ましく、70〜100℃がより好ましく、85〜100℃が更に好ましい。
なお、樹脂組成物の貯蔵弾性率は、例えば、RPA−2000(アルファテクノロジーズ社製)等の動的粘弾性試験機を用いて測定することができる。
樹脂成分としてm−LLDPE単独で用いた樹脂組成物の場合は、加工可能弾性率範囲が得られる温度は100℃以下で、加工可能温度幅は3.5℃以上であり、カレンダ成形に問題ない範囲である。一方、樹脂コストの低減、又は物性の調整のためにLDPEを混合した樹脂組成物は、後述する実施例で述べるように、m−LLDPE及びLDPEの重量分子量や配合比によっては、上記の加工可能弾性率範囲が、100℃を超え、加工特性がm−LLDPE単独の場合より劣る場合がある。また、この場合、得られる太陽電池用封止膜の透明性も低下する場合がある。
本発明においては、太陽電池用封止膜用組成物に配合するm−LLDPE及びLDPEとして、上記の重量平均分子量のものを用い、両者の配合比を上記の範囲とすることで、m−LLDPEとLDPEとを配合しても、m−LLDPE単独で用いた組成物の場合と同等の加工特性が得られ、カレンダ成形で製膜する場合であっても容易に製膜でき、且つ得られる太陽電池用封止膜の透明性についても、m−LLDPE単独で用いた場合と同等の透明性とすることができる。一つの要因として、分子量が大きいことにより、溶融張力が増大し、カレンダーロールへの貼り付きが低減され、加工特性が向上するものと考えられる。
本発明において、m−LLDPEの重量平均分子量(Mw(m-LLDPE))は、200,000より大きく、300,000以下であることが好ましく、210,000〜250,000更に好ましい。また、LDPEの重量平均分子量(Mw(LDPE))は、250,000より大きく、300,000以下であることが好ましく、260,000〜280,000が更に好ましい。m−LLDPE及びLDPEがこの範囲の重量平均分子量であれば、より加工特性の高い組成物とすることができる。両者の重量平均分子量の差は小さい方が好ましい。また、上記の組成物におけるm−LLDPEとLDPEの質量比(m−LLDPE:LDPE)は、70:30〜40:60が好ましく、60:40〜50:50が更に好ましい。安価なLDPEの比率を増やすことにより、更に樹脂コストを低減することができる。
本発明において、LDPEの重量平均分子量(Mw(LDPE))の数平均分子量(Mn(LDPE))に対する比(Mw(LDPE)/Mn(LDPE))(即ち、LDPEの分子量分布)が、前記m−LLDPEの重量平均分子量(Mw(m-LLDPE))の数平均分子量(Mn(m-LLDPE))に対する比(Mw(m-LLDPE)/Mn(m-LLDPE))(即ち、m−LLDPEの分子量分布)よりも1.0以上大きいことが好ましい。通常、m−LLDPEの分子量分布は狭いため、弾性率が変化する温度範囲が狭い傾向がある。従って、LDPEの分子量分布が上記程度広い方が、上述の加工可能温度幅を大きくすることができ、更に加工特性を向上させることができる。
なお、LDPE及びm−LLDPEの重量平均分子量(M)及び数平均分子量(M)は、高温GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(東ソー株式会社製、HLC-8121GPC/HT)を用い、カラムをTSKgel GMHHR-H(20)HT、溶媒を1,3,5-トリクロロベンゼンとし、測定温度145℃にて測定することにより求めることができる。
本発明の太陽電池用封止膜用組成物は、LDPEが配合されているため、組成物中に結晶が認められるが、結晶の大きさは小さい方が、得られる太陽電池用封止膜の透明性が向上する。組成物中の結晶平均径は1.0μm以下が好ましく、0.4μm以下がより好ましく、0.1μm以下が更に好ましい。また、本発明の組成物の結晶化度は、50%以下が好ましく、45%以下がより好ましく、40%以下が更に好ましい。後述のように、本発明の組成物は有機過酸化物を配合し、太陽電池用封止膜として用いる際に、架橋することができるが、上記の結晶平均径及び結晶化度は、未架橋時のものを示す。
なお、結晶平均径は、樹脂組成物の断面(ミクロトームを用いた断面出しによる)を透過型電子顕微鏡で拡大した写真、あるいは樹脂組成物の断面をAFM(原子間力顕微鏡)により弾性率マッピングした写真を、画像処理ソフト(Winroof)(三谷商事製)を用いて、円相当径として測定することができ、結晶化度はDSC(示差走査熱量計)(TAインスツルメンツ製)、昇温速度10℃/分の条件によって求めることができる。
以下に、本発明の組成物の材料について詳述する。
[メタロセン触媒を用いて重合されたエチレン・α−オレフィン共重合体(m−LLDPE)]
本発明の組成物に含まれるm−LLDPEは、エチレン由来の構成単位を主成分とし、更に炭素数3〜12のα−オレフィン、例えば、プロピレン、1−ブテン、1-へキセン、1−オクテン、4−メチルペンテン−1、4−メチル−へキセン−1、4,4−ジメチル−ペンテン−1等由来の1種又は複数種の構成単位を有するエチレン・α−オレフィン共重合体(ターポリマー等も含む)であり、上記のような重量分子量、及び好ましくは上記の分子量分布を有していれば良い。エチレン・α−オレフィン共重合体の具体例としては、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・4−メチル−ペンテン−1共重合体、エチレン・ブテン・ヘキセンターポリマー、エチレン・プロピレン・オクテンターポリマー、エチレン・ブテン・オクテンターポリマー等が挙げられる。エチレン・α−オレフィン共重合体におけるα−オレフィンの含有量は、5〜40質量%が好ましく、10〜35質量%がより好ましく、15〜30質量%が更に好ましい。α−オレフィンの含有量が少ないと太陽電池用封止膜の柔軟性や耐衝撃性が十分でない場合があり、多過ぎると耐熱性が低い場合がある。
m−LLPDEを重合するメタロセン触媒としては、公知のメタロセン触媒を用いれば良く、特に制限はない。メタロセン触媒は、一般に、チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の遷移金属をπ電子系のシクロペンタジエニル基又は置換シクロペンタジエニル基等を含有する不飽和環状化合物で挟んだ構造の化合物であるメタロセン化合物と、アルキルアルミノキサン、アルキルアルミニウム、アルミニウムハライド、アルキルアルミニウムルハライド等のアルミニウム化合物等の助触媒とを組合せたものである。メタロセン触媒は、活性点が均一であるという特徴があり(シングルサイト触媒)、通常、分子量分布が狭く、各分子のコモノマー含有量がほぼ等しい重合体が得られる。
本発明において、m−LLDPEの密度(JIS K 7112に準ずる。以下同じ)は、特に制限はないが、0.860〜0.930g/cmが好ましい。また、m−LLDPEのメルトフローレート(MFR)(JIS K7210に準ずる)は、特に制限はないが、1.0g/10分以上が好ましく、1.0〜50.0g/10分がより好ましく、2.0〜20.0g/10分が更に好ましい。なお、MFRは、190℃、荷重21.18Nの条件で測定されたものである。
本発明において、m−LLDPEは市販のものを使用することもできる。例えば、日本ポリエチレン社製のハーモレックスシリーズ、カーネルシリーズ、プライムポリマー社製のエボリューシリーズ、住友化学社製のエクセレンGMHシリーズ、エクセレンFXシリーズ等が挙げられる。
[低密度ポリエチレン(LDPE)]
本発明の組成物に含まれるLDPEは、上記のような重量分子量、及び好ましくは上記の分子量分布を有していれば、どのようなものでも良い。LDPEは、一般に、100〜350MPaの高圧下で有機過酸化物等のラジカル発生剤の存在下でエチレンを重合して得られる長鎖分岐を有するものである。
本発明において、LDPEの密度(JIS K 7112に準ずる)は、特に制限はないが、0.910〜0.930g/cm3が好ましい。また、LDPEのメルトフローレート(MFR)(JIS K7210に準ずる)は、特に制限はないが、0.5g/10分以上が好ましく、1.0〜30.0g/10分がより好ましく、5.0〜10.0g/10分が更に好ましい。なお、MFRは、190℃、荷重21.18Nの条件で測定されたものである。
本発明において、LDPEは市販のものを使用することもできる。例えば、宇部丸善社製のUBEポリエチレンシリーズ、QAPCO社製の低密度ポリエチレンシリーズ、東ソー社製のペトロセンシリーズ、住友化学社製のスミカセンシリーズ等が挙げられる。
[有機過酸化物]
本発明の太陽電池用封止膜用組成物は、更に、有機過酸化物を含んでいても良い。太陽電池用封止膜として用いる際に、有機過酸化物を加熱により反応させることで、ポリエチレンを架橋することができる。これにより、更に太陽電池用封止膜の透明性を向上することができる。これは、架橋によりポリエチレンの結晶性が変化し、通常、結晶化度が低下し、結晶平均径が小さくなるためと考えられる。
有機過酸化物としては、100℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであれば、どのようなものでも使用することができる。有機過酸化物は、一般に、成膜温度、組成物の調整条件、硬化温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して選択される。特に、半減期10時間の分解温度が70℃以上のものが好ましい。
前記有機過酸化物としては、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、4−メチルベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、tert−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、tert−ブチルパーオキシマレイックアシド、tert−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサン、tert−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(メチルベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、tert−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン等が挙げられる。
有機過酸化物として、特に2,5-ジメチル2,5ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサンが好ましい。これにより優れた透明性を有し、高い絶縁性を有する太陽電池用封止膜を得ることができる。
前記有機過酸化物の含有量は特に制限はないが、樹脂成分(m−LLDPEとLDPEの合計)100質量部に対して、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.2〜3質量部であることが好ましい。
[その他]
本発明の組成物は、本発明の効果が損なわれない範囲で、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等の他のポリマーや、種々の物性(機械的強度、接着性、透明性等の光学的特性、耐熱性、耐光性、架橋速度等)の改良あるいは調整のため、必要に応じて、架橋助剤(官能基としてラジカル重合性基を有する化合物(トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等))、接着向上剤(シランカップリング剤等)、可塑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物、及び/又はエポキシ基含有化合物などの各種添加剤を含んでいても良い。
[太陽電池用封止膜用組成物の製造方法]
本発明の太陽電池用封止膜用組成物は、どのように製造しても良い。通常、m−LLDPE及びLDPE、並びに必要に応じて上記の各材料をスーパーミキサー(高速流動混合機)、二軸混練機、遊星歯車式混練機、単軸押出機等に投入し、混練する。混練条件は特に制限はないが、せん断速度は、10〜1500s-1、更に好ましくは100〜1000s-1、特に好ましくは200〜800s-1の条件で混練することが好ましく、温度条件は、特に組成物に有機過酸化物を含有させた場合は、有機過酸化物が反応しない或いはほとんど反応しない温度とすることが好ましい。温度条件は70〜130℃が好ましく、更に80〜120℃が好ましい。
有機過酸化物やその他の添加剤を配合する場合、添加剤(一部又は全部)を樹脂成分(m−LLDPE及び/又はLDPE)の一部に混練したマスターバッチを作製した後、添加剤が所定の配合量になるように、そのマスターバッチと残りの樹脂成分(及び必要に応じて残りの添加剤)とを混合する方法を用いることもできる。
特に、有機過酸化物を配合した組成物を製造する場合、LDPEに有機過酸化物を混合したマスターバッチを作製する工程、そのマスターバッチとm−LLDPEとを混合する工程を含む製造方法を用いることが好ましい。この方法で得られた組成物を用いて太陽電池用封止膜を製造した場合、有機過酸化物が主に結晶し易いLDPEに作用させることができるため、効率的に結晶化度を低下させることができ、より透明性が高い太陽電池用封止膜が得られる組成物を製造することができる。
上記の製造方法の場合、有機過酸化物は、所定量の全部をLDPEに混合してマスターバッチを作製して、m−LLDPEと混合しても良く、所定量の一部をLDPEに混合してマスターバッチを作製して、残りの有機過酸化物をマスターバッチとm−LLDPEとを混合する際に添加しても良い。また、有機過酸化物とLDPEとm−LLDPEを同時に混合しても良い。
[太陽電池用封止膜]
本発明の太陽電池用封止膜は、本発明の太陽電池用封止膜用組成物を製膜することで得られるものである。本発明の太陽電池用封止膜は、本発明の組成物を必要に応じて、ロール練り等の二次混練を行った後、通常の押出成形、又はカレンダ成形等により製膜してシート状物を得る方法により製造することができる。特に、製膜はカレンダ成形によって行われることが好ましい。本発明の組成物を用いて製膜されているので、カレンダ成形であっても製膜し易い加工特性を有しているからである。製膜時の加熱温度は、特に有機過酸化物を配合する場合、有機過酸化物が反応しない或いはほとんど反応しない温度とすることが好ましい。例えば、50〜90℃、特に40〜80℃とするのが好ましい。太陽電池用封止膜の厚さは、特に制限されず、適宜設定することができる。一般に、50μm〜2mmの範囲である。
本発明の太陽電池用封止膜は、本発明の組成物を用いて製造されているので、m−LLDPEにLDPEを混合することにより、樹脂材料コストの低減が図られ、且つm−LLDPE単独の場合と同様な透明性、及び加工特性を有しているので、高品質且つ低コストの太陽電池用封止膜である。
[太陽電池]
本発明の太陽電池用封止膜を用いて太陽電池を製造する場合、通常、表面側透明保護部材と裏面側保護部材との間に、本発明の太陽電池用封止膜を介在させて接着一体化させることにより太陽電池用セルを封止させて製造する。太陽電池用セルを十分に封止するには、表面側透明保護部材、表面側封止膜、太陽電池用セル、裏面側封止膜及び裏面側保護部材をその順で積層し、積層体を減圧下で予備圧着し、各層の残存する空気を脱気した後、加熱加圧して封止膜を接着させればよい。この際、本発明の組成物が有機過酸化物を含む場合は、封止膜を架橋硬化させることができる。なお、本発明において、太陽電池用セルの光が照射される側(受光面側)を「表面側」と称し、太陽電池用セルの受光面とは反対面側を「裏面側」と称する。
太陽電池の製造は、例えば、図1に示すように表面側透明保護部材11、表面側封止膜13A、太陽電池用セル14、裏面側封止膜13B及び裏面側保護部材12を積層し、加熱加圧など常法に従って、封止膜13A及び13Bを架橋硬化(封止膜用組成物が有機過酸化物を含む場合)させればよい。前記加熱加圧するには、例えば、前記積層体を、真空ラミネータで温度135〜180℃、さらに140〜180℃、特に155〜180℃、脱気時間0.1〜5分、プレス圧力0.1〜1.5kg/cm2、プレス時間5〜15分で加熱圧着すればよい。封止膜用組成物が有機過酸化物を含む場合、この加熱加圧時に、表面側封止膜13A及び裏面側封止膜13Bに含まれるLDPEを架橋させることができ、表面側封止膜13A及び裏面側封止膜13Bを介して、表面側透明保護部材11、裏面側保護部材12、及び太陽電池用セル14を一体化させて、太陽電池用セル14をより十分に封止することができる。
なお、本発明の太陽電池用封止膜は、図1に示したような単結晶又は多結晶のシリコン結晶系の太陽電池セルを用いた太陽電池だけでなく、薄膜シリコン系、薄膜アモルファスシリコン系太陽電池、セレン化銅インジウム(CIS)系太陽電池等の薄膜太陽電池の封止膜にも使用することもできる。この場合は、例えば、ガラス基板、ポリイミド基板、フッ素樹脂系透明基板等の表面側透明保護部材の表面上に化学気相蒸着法等により形成された薄膜太陽電池素子層上に、裏面側封止膜、裏面側保護部材を積層し、接着一体化させた構造、裏面側保護部材の表面上に形成された太陽電池素子上に、表面側封止膜、表面側透明保護部材を積層し、接着一体化させた構造、又は表面側透明保護部材、表面側封止膜、薄膜太陽電池素子、裏面側封止膜、及び裏面側保護部材をこの順で積層し、接着一体化させた構造等が挙げられる。
本発明で使用される前記表面側透明保護部材11は、通常珪酸塩ガラスなどのガラス基板であるのがよい。ガラス基板の厚さは、0.1〜10mmが一般的であり、0.3〜5mmが好ましい。ガラス基板は、一般に、化学的に、或いは熱的に強化させたものであってもよい。
本発明で使用される前記裏面側保護部材12は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのプラスチックフィルムが好ましく用いられる。また、耐熱性、耐湿熱性を考慮してフッ化ポリエチレンフィルム、特にフッ化ポリエチレンフィルム/Al/フッ化ポリエチレンフィルムをこの順で積層させたフィルムでも良い。
以下、本発明を実施例により説明する。
(実施例1〜4、比較例1〜2)
表1に示した物性のm−LLDPE及びLDPEを、ラボプラストミル(東洋精機社製)を用いて、表1の混練条件で混練し、実施例1〜4及び比較例1〜2のm−LLDPE及びLDPE混合組成物を調製した。なお、樹脂材料は以下の通りである。
m−LLDPE(1):KS240T(日本ポリエチレン社製)
m−LLDPE(2):KJ640T(日本ポリエチレン社製)
LDPE(1):F120N(宇部丸善社製)
LDPE(2):J2516(宇部丸善社製)
なお、各組成物には、有機過酸化物として、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(パーヘキサ25B)を2.5質量部、架橋助剤としてTAIC(トリアリルイソシアヌレート)を0.5質量部配合した。
得られた各組成物の加工特性を評価するため、RPA−2000(アルファテクノロジーズ社製)を用い、軟化温度(組成物の貯蔵弾性率が100kPaを示す温度)、及び加工可能温度幅(貯蔵弾性率が、30〜100kPaとなる範囲)を求めた。
合否判定として、軟化温度は、70℃以上100℃以下の場合を◎、100℃より高く、120℃以下の場合を○、120℃より高い場合を×とし、加工可能温度幅は、3.5℃以上の場合を○、3.5℃未満の場合を×とした。
また、得られた各組成物について、での結晶化度(未架橋)をDSC(示差走査熱量計)、温度30℃から160℃、昇温速度10℃/分の条件で測定し、得られたチャートから融解エンタルピーを求め、完全結晶体の融解エンタルピー288J/g(文献値)で除したものに100をかけることにより求め、結晶平均径(円相当径)については、樹脂組成物の断面(ミクロトームを用いた断面出しによる)を透過型電子顕微鏡で拡大した写真、あるいは樹脂組成物の断面をAFM(原子間力顕微鏡)により弾性率マッピングした写真を、画像処理ソフト(Winroof)(三谷商事製)により2値化処理し、円相当径を測定した。なお、後述の加熱架橋後の組成物の結晶化度及び結晶平均径についても測定した。
更に、得られる封止膜の透明性を評価するため、各組成物を用い厚さ0.5μmのフィルムを作製し、オーブン中で温度150℃、15分間加熱架橋処理をした後、冷却し、光線透過率(波長;400〜1100nm)を測定した。
合否判定として、上記の光線透過率が90%以上を◎とし、88%以上、90%未満を〇とし、88%未満を×とした。
(評価結果)
評価結果を表1に示す。
Figure 2015012064
表1に示したように、重量平均分子量が200,000より大きいm−LLDPEと、重量平均分子量が250,000より大きいLDPEとを、m−LLDPEとDPEの質量比(m−LLDPE:LDPE)が80:20〜40:60の範囲になるように混合した実施例1〜4の組成物は、軟化温度が70〜120℃であり、加工可能温度幅が3.5℃以上であり、且つ得られた太陽電池用封止膜の光線透過率が88%以上であり各評価結果が合格であった。
一方、m−LLDPE若しくはLDPEの重量平均分子量、又は質量比(m−LLDPE:LDPE)が上記範囲を外れた比較例1〜2の組成物は軟化温度、加工可能温度幅(即ち、弾性率の温度依存性)、透明性が不合格であった。
なお、本発明は上記の実施の形態の構成及び実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々変形が可能である。
本発明により、高品質で低コストの太陽電池用封止膜、及び太陽電池を提供することができる。
11 表面側透明保護部材
12 裏面側保護部材
13A 表面側封止膜
13B 裏面側封止膜
14 太陽電池用セル

Claims (7)

  1. メタロセン触媒を用いて重合されたエチレン・α−オレフィン共重合体(m−LLDPE)、及び低密度ポリエチレン(LDPE)を含む太陽電池用封止膜用組成物であって、
    m−LLDPEの重量平均分子量(Mw(m-LLDPE))が200,000より大きく、
    LDPEの重量平均分子量(Mw(LDPE))が250,000より大きく、且つ
    m−LLDPEとLDPEの質量比(m−LLDPE:LDPE)が、80:20〜40:60の範囲であることを特徴とする太陽電池用封止膜用組成物。
  2. 前記m−LLDPEの重量平均分子量(Mw(m-LLDPE))が、200,000より大きく、300,000以下であり、前記LDPEの重量平均分子量(Mw(LDPE))が、250,000より大きく、300,000以下である請求項1に記載の太陽電池用封止膜用組成物。
  3. 前記LDPEの重量平均分子量(Mw(LDPE))の数平均分子量(Mn(LDPE))に対する比(Mw(LDPE)/Mn(LDPE))が、前記m−LLDPEの重量平均分子量(Mw(m-LLDPE))の数平均分子量(Mn(m-LLDPE))に対する比(Mw(m-LLDPE)/Mn(m-LLDPE))よりも1.0以上大きい請求項1又は2に記載の太陽電池用封止膜用組成物。
  4. 組成物中の結晶平均径が、1.0μm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池用封止膜用組成物。
  5. 組成物の貯蔵弾性率が100kPaとなる温度が、70〜120℃であり、且つ組成物の貯蔵弾性率が30kPaとなる温度と、100kPaとなる温度の差が3.5℃以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 請求項1〜5に記載の太陽電池用封止膜用組成物を製膜したことを特徴とする太陽電池用封止膜。
  7. 前記製膜が、カレンダ成形によって行われる請求項6に記載の太陽電池用封止膜。
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