JP2015011905A - 照明システム - Google Patents

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Abstract

【課題】照明がユーザに与える快適性を向上させることができる照明システムを提供する。【解決手段】照明システムは、照明部と、第1の検知部と、制御部とを具備する。照明部は、ユーザが作業をする作業面を照明する。第1の検知部は、ユーザから所定方向にある所定範囲の対象面の輝度を検知する。制御部は、第1の検知部が検知する輝度に応じた目標照度の照明光を発するよう照明部を制御する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、照明システムに関する。
従来、照度センサを設置し、照度センサの検知結果に基づき、所定の位置の照度が一定となるように照明器具の出力を制御することが知られている。また、たとえば、室外から入射する自然光を室内の照明に利用する昼光利用照明制御が知られている。
しかしながら、従来の照明制御では、外的要因の変動に関係なく一定の照度を維持するように照明器具の制御を行っている。したがって、昼夜の光量や季節、天気の変動といった外的要因にかかわらず、一定の照度を維持するように照明器具の制御が行われる。たとえば屋内照明に昼光を利用する場合、昼光の光量等が変動しても屋内の照度は一定となるよう制御を行っている。このように、従来の照明制御では、外的要因の変動に伴い、ユーザが快適と感じる照度が変動する可能性については考慮していない。
特開平6−111942号公報
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、照明がユーザに与える快適性を向上させることができる照明システムを提供することを目的とする。
実施形態の照明システムは、ユーザが作業をする作業面を照明する照明部と、ユーザから所定方向にある所定範囲の対象面の輝度を検知する第1の検知部と、第1の検知部が検知する輝度に応じた目標照度の照明光を発するよう照明部を制御する制御部と、を具備する。
本発明にかかる照明システムは、照明がユーザに与える快適性を向上させることができるという効果を奏する。
図1は、第1の実施形態に係る照明システムの一例の概要を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係る照明システムの構成の一例を示す図である。 図3Aは、第1の実施形態に係る照明システムの記憶部に記憶される照明部情報の一例を示す図である。 図3Bは、第1の実施形態に係る照明システムの記憶部に記憶される制御パターン情報の一例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係る照明システムにおける照明制御を説明するためのグラフである。 図5は、第1の実施形態に係る照明システムにおける照明制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図6は、第1の実施形態の変形例に係る照明システムの構成の一例を示す図である。 図7は、第1の実施形態の変形例に係る照明システムにおける照明制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図8は、第2の実施形態に係る照明システムの構成の概要を示す図である。 図9は、第2の実施形態に係る照明システムの構成の一例を示す図である。 図10Aは、第2の実施形態に係る照明システムにおける照明制御を説明するための図である。 図10Bは、第2の実施形態に係る照明システムにおける照明制御を説明するための他の図である。 図11Aは、第2の実施形態に係る照明システムの記憶部に記憶される検知部情報の構成の一例を示す図である。 図11Bは、第2の実施形態に係る照明システムの記憶部に記憶される照明部情報の構成の一例を示す図である。 図11Cは、第2の実施形態に係る照明システムの記憶部に記憶される制御パターン情報の構成の一例を示す図である。 図12は、第2の実施形態に係る照明システムにおける照明制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図13は、第3の実施形態に係る照明システムの構成の概要を示す図である。 図14は、第3の実施形態に係る照明システムの構成の一例を示す図である。 図15Aは、第3の実施形態に係る照明システムの記憶部に記憶される照明部情報の構成の一例を示す図である。 図15Bは、第3の実施形態に係る照明システムの記憶部に記憶される制御パターン情報の構成の一例を示す図である。 図16Aは、第3の実施形態に係る照明システムにおける照明制御を説明するための図である。 図16Bは、第3の実施形態に係る照明システムにおける照明制御を説明するための他の図である。 図16Cは、第3の実施形態に係る照明システムにおける照明制御を説明するためのさらに他の図である。 図17は、第3の実施形態に係る照明システムにおける照明制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
実施形態の照明システムは、ユーザが作業をする作業面を照明する照明部と、ユーザから所定方向にある所定範囲の対象面の輝度を検知する第1の検知部と、第1の検知部が検知する輝度に応じた目標照度の照明光を発するよう照明部を制御する制御部と、を具備する。
また、実施形態の照明システムは、ユーザの姿勢方向を検知する第2の検知部をさらに具備し、第1の検知部は、第2の検知部が検知する姿勢方向の変化に応じて、異なる対象面の輝度を検知してもよい。
また、実施形態の照明システムは、ユーザの視線方向を検知する第3の検知部をさらに具備し、第1の検知部は、第3の検知部が検知する視線方向の変化に応じて、異なる対象面の輝度を検知してもよい。
また、実施形態の照明システムが備える第1の検知部は、ユーザの視線方向前方の所定範囲の壁面の平均輝度を検知してもよい。
また、実施形態の照明システムは、第1の検知部が検知する輝度と、当該輝度に対応する照明部の目標照度と、を対応づけて記憶する記憶部をさらに具備し、制御部は、記憶部に記憶される目標照度に照明部を制御してもよい。
また、実施形態の照明システムが備える記憶部は、第1の検知部が検知する輝度に対応付けて、対象面からの距離に応じた複数地点で達成すべき目標照度を記憶し、制御部は、複数地点で目標照度となるよう複数の照明部を制御してもよい。
また、実施形態の照明システムが備える第1の検知部は、照明部が配置される部屋に設置される窓面の輝度を検知してもよい。
また、実施形態の照明システムが備える制御部は、x<aのときはy=−bx+c、x≧aのときはy=dとなるように照明部を制御し、ただし、xは窓面から照明部までの距離、yは作業面の照度、a,b,c,dは定数であってもよい。
また、実施形態の照明システムは、時刻を検知する第4の検知部をさらに具備し、制御部は、第4の検知部が検知した時刻に応じて、定数aおよびbの値を変動させてもよい。
また、実施形態の照明システムが備える制御部は、第1の検知部が検知した窓面の輝度が第1の値より大きく、窓面と作業面との距離が第2の値よりも小さいとき、作業面の照度が窓面からの距離に応じて変化し、窓面の輝度が第1の値以下であるかまたは窓面と作業面との距離が第2の値以上であるとき、作業面の照度が一定値となるように制御してもよい。
また、実施形態の照明システムが備える制御部は、第1の検知部が検知した窓面の輝度が第1の値より大きく、窓面と作業面との距離が第2の値よりも小さいとき、作業面の照度が窓面からの距離に応じて変化し、かつ、当該変化率が窓面の輝度に応じて変化するよう制御してもよい。
また、実施形態の照明システムは、窓面からの距離が異なる複数の位置に配置される複数の照明部と、窓面からの距離が異なる複数の位置における照度を検知する複数の検知部と、複数の検知部が検知する照度に基づき、複数の照明部に適用する目標照度と窓面からの距離との関係を規定する照度曲線を決定し、照度曲線に基づき、複数の照明部を制御する制御部と、を具備する。
また、実施形態の照明システムが備える制御部は、窓面近傍の照度が高いほど照度曲線の勾配を大きくし、窓面近傍の照度が低いほど照度曲線の勾配を小さくしてもよい。
また、実施形態の照明システムが備える制御部は、時間帯に応じて照度曲線の勾配を変動させてもよい。
また、実施形態の照明システムは、太陽光の入射角度、時刻、季節および天気の少なくとも一つに対応付けて複数の照度曲線を記憶する記憶部と、太陽光の入射角度、時刻、季節および天気の少なくとも一つを検知する第2の検知部と、をさらに具備し、制御部は、第2の検知部が検知した太陽光の入射角度、時刻、季節および天気の少なくとも一つに応じて、照度曲線に、記憶部に記憶される1の照度曲線を決定してもよい。
以下に、本発明にかかる照明システムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。実施形態において同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る照明システム1の一例の概要を示す図である。図2は、第1の実施形態に係る照明システム1の構成の一例を示す図である。図1および図2を参照し、第1の実施形態に係る照明システム1の構成の一例につき説明する。
照明システム1は、たとえばユーザAがパーソナルコンピュータ(PC)等の作業面Xを目視しつつ作業を行う室内の照明制御を実行する。図1中、ユーザAは、作業面Xの方向を向いて着座している。そして、ユーザAの視線方向前方には壁面Wが位置する。ユーザAの上方天井部に、照明システム1が配置される。
図1および図2に示すように、第1の実施形態に係る照明システム1は、検知部10と、制御部20と、照明部30と、記憶部40と、を備える。
検知部10(第1の検知部)は、ユーザAから所定方向にある所定範囲の対象面の輝度を検知する。たとえば、検知部10は、ユーザAの視線方向前方に位置する壁面Wの所定範囲内の輝度を検知する。具体的には、検知部10は、所定範囲内の平均輝度を検知する。以下、検知部10による輝度検知対象となる面を、対象面Yと呼ぶ。検知部10は検知した輝度を、制御部20に送る。
対象面Yの設定手法は特に限定されない。たとえば、ユーザが着座した状態でユーザの目の高さから上下方向1メートル、左右方向1メートルの大きさの鉛直面を壁面Wに投影した領域を対象面Yとしてもよい。また、ユーザが作業面Xを目視しているときに視界に入る領域全体を対象面Yとしてもよい。また、壁面W上の範囲に限定されず、ユーザの視界内に天井や床面等が入る場合は、天井や床面も対象面Yに含めて壁面、天井面、床面それぞれの輝度を検知し、平均輝度を算出してもよい。また、二次反射面等も含めて対象面Yを設定してもよい。照明光の快適性に対するユーザの感じ方に影響を与える面を対象面Yに含めるように設定すればよい。
制御部20は、検知部10が検知した輝度の情報に基づき、照明部30が照明する作業面Xの照度を決定し、決定した照度を達成するよう照明部30を制御する。第1の実施形態では、制御部20は、記憶部40を参照して照明部30の出力を決定し、制御する。制御部20はたとえば、ユーザの視線方向前方にある壁面所定範囲の平均輝度が高ければ作業面Xの照度も高く、平均輝度が低ければ作業面Xの照度も低くなるように制御を行う。対象面Yの平均輝度と、ユーザが快適と感じる作業面Xの照度との相関については後述する。
制御部20は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。また、制御部20は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、記憶装置に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。
照明部30は、天井等に設置することができ、作業面を所定の照度に照明することができる照明器具であれば特に限定されず、任意の照明器具を利用することができる。たとえば、白熱灯、蛍光灯、LED(Light Emitting Diode)等を、照明部30として利用することができる。また、図1では照明部30を天井面に設置しているが、これに限られず、作業面を照明できる位置であれば任意の位置に設置することができる。
記憶部40は例えば、検知部10が検知した輝度の情報を記憶する。また、記憶部40は例えば、照明システム1が制御する照明部30の情報を記憶する。また、記憶部40は、制御部20による照明制御に用いる情報を記憶する。図2の例では、記憶部40は、照明部情報41および制御パターン情報42を記憶する。
図3Aは、第1の実施形態に係る照明システム1の記憶部40に記憶される照明部情報41の一例を示す図である。図3Aに示すように、記憶部40は、照明システム1が制御する照明器具の情報を記憶してもよい。図3A中、「照明ID:01」に対応付けて、当該照明IDにより特定される照明器具の壁面Wからの距離「2m」と、電力消費量「60W」とが記憶される。図1の例では、照明部30として一つの照明器具を図示しているが、照明システム1は複数の別個の照明器具を備え、複数の照明器具を制御するように構成してもよい。
図3Bは、第1の実施形態に係る照明システム1の記憶部40に記憶される制御パターン情報42の一例を示す図である。図3B中、各制御パターンを一意に識別するためのパターンID(Identifier)と、対象面Yの平均輝度と、照明部30の壁面Wからの距離と、照明部30が作業面Xを所望の明るさに照明するために達成すべき目標照度と、が互いに対応づけて記憶されている。たとえば、図3Bでは、パターンID「P01」に対応付けて、平均輝度「150カンデラ/m」、壁面Wからの距離「2m」、目標照度「500ルクス」が記憶されている。
[作業面の照度と背景領域の輝度との相関関係]
次に、図4を参照して、第1の実施形態に係る照明システム1における照明制御について説明する。図4は、第1の実施形態に係る照明システム1における照明制御を説明するためのグラフである。
第1の実施形態に係る照明システム1の照明制御に関連して、本願発明者らは、ユーザが快適と感じる作業面の照度と、ユーザから見て作業面の背景となる背景領域の平均輝度との関係を調べるために、実験を行った。ユーザは図1のように着座して作業面を目視する。そして、ユーザから見て作業面の背景となる背景領域(図1の対象面Yに相当)の輝度を変化させて、ユーザが快適と感じる照度になるまで照明部を調光させた。ユーザの位置は、壁面Wから2.5メートル[m]および6.0メートル[m]の二条件とした。また、背景領域の平均輝度を変化させるため、時間帯として朝、昼、夕、夜の四つの条件を設定した。そして、合計八条件でn(n=9〜19の整数)人の被験者による実験を行った。八条件それぞれについて、実験結果の平均値をプロットしたものが、図4に示すグラフである。
図4中、縦軸にユーザが作業面(PC画面)が見やすいと感じた作業面の照度(単位ルクス)を示す。また、図4中、横軸に、背景領域、すなわち壁面の所定領域の平均輝度(単位カンデラ/m)を示す。図4に示すように、背景領域の平均輝度と、ユーザが見やすいと感じる作業面の照度との相関係数Rは0.97である。このことから分かるように、背景領域の平均輝度と、ユーザが見やすいと感じる作業面の照度との間には有意な相関が見出された。なお、図4中、「y」は作業面の照度を表し、「x」は背景領域の平均輝度を表す。図4に示すように、この実験では、y=107.3x0.325の近似式が得られた。
第1の実施形態では、このように実験により得られた相関関係を元に、背景領域の平均輝度と、達成すべき作業面の目標照度と、を予め求めて記憶部40に制御パターン情報42として記憶する。制御部20は、検知部10が検知した背景領域の平均輝度に対応付けられている作業面の目標照度を記憶部40の制御パターン情報42から読み出し、読み出した目標照度となるよう照明部30を制御する。
[第1の実施形態における照明制御処理の流れの一例]
図5は、第1の実施形態に係る照明システム1における照明制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。図5を参照して、第1の実施形態における照明制御処理の流れの一例につき説明する。
まず、処理が開始すると、検知部10は、ユーザから所定方向にある所定範囲の対象面の輝度を検知する(ステップS501)。すなわち、第1の実施形態では、検知部10は、視線方向前方にある壁面W上の所定範囲の対象面Yの平均輝度を検知する。検知部10は検知した平均輝度を制御部20に送る。制御部20は、検知部10から送られる平均輝度に対応する目標照度を、記憶部40から読み出す(ステップS502)。そして、制御部20は、読み出した目標照度となるよう、照明部30の照度を制御する(ステップS503)。これで照明制御処理が終わる。
なお、図5では、照明制御処理はループとして示しており、検知部10は継続的に輝度を検知して制御を実行していくものとした。ただし、図5の例に限定されず、所定期間ごとに照明制御処理を実行するものとしてもよい。また、ユーザからの指定入力をトリガとして照明制御処理を開始するように構成してもよい。また、検知部10が検知した輝度が所定の閾値を超えた場合または所定の閾値を下回った場合等に照明制御処理を実行するものとしてもよい。
また、第1の実施形態では、外部光の影響を考慮せずに、壁面W上の所定範囲の対象面Yの平均輝度に基づき、照明部30の照度を調整するものとして説明した。しかし、これに限らず、制御部20が予め照明部30により壁面Wの輝度に与える影響を算出しておき、検知部10が検知した平均輝度から照明部30による寄与分を減算するようにしてもよい。これによって、制御部20は、照明部30以外のあかり、たとえば外光や太陽光の影響を考慮して照明部30の照度を設定することができる。この場合は、たとえば制御部20は、算出した外光等の寄与分に基づき外光等が作業面の照度に寄与する割合を算出する。そして、制御部20は、制御パターン情報として記憶される「目標照度」を、算出した割合に応じて調整し、調整後の目標照度を達成するよう照明部30を制御する。なお、照明部30の照明光による寄与分は、制御部20がそれまでの制御履歴を記憶部40に記憶させておき、記憶部40から適宜制御履歴を読み出すことによって取得すればよい。
[第1の実施形態の効果]
このように第1の実施形態に係る照明システム1では、ユーザAが作業をする作業面Xを照明する照明部30と、ユーザAから所定方向にある所定範囲の対象面Yの輝度を検知する第1の検知部10と、第1の検知部10が検知する輝度に応じた目標照度の照明光を発するよう照明部30を制御する制御部20と、を具備する。このため、照明の快適性に対するユーザの感じ方に影響する外的要因を考慮して、照明部30の照度を制御することができる。より具体的には、ユーザAから所定方向にある対象面Yの輝度を考慮してユーザAの作業面Xの照度を調整することができる。そのため、作業面X以外にも、ユーザAの視覚に影響する他の面、すなわち、対象面Yの輝度の影響も考慮して、作業面Xの照度を決定することができる。このため、ユーザAの作業面XをユーザAがより快適と感じる照度に調整することができ、照明がユーザに与える快適性を向上させることができる。
また、第1の実施形態においては、検知部が検知した輝度に対する外光等の寄与分を算出し、算出した寄与分に応じて目標照度を調整することができる。このため、それまでの照明制御の状態を加味しつつ、適切な目標照度を選択することができ、さらにユーザにとっての照明の快適性を高めることができる。
[第1の実施形態の変形例]
上記第1の実施形態では、予めユーザの視線方向前方の壁面Wに対象面Yを設定しておき、当該面の平均輝度を検知するものとした。しかし、これに限定されず、ユーザAの姿勢方向や視線方向をその都度検出し、検出した姿勢方向や視線方向に応じて対象面Yを設定することもできる。第1の実施形態の変形例として、かかる例を説明する。
図6は、第1の実施形態の変形例に係る照明システム1Aの構成の一例を示す図である。第1の実施形態の変形例に係る照明システム1Aは、第1の実施形態と同様、検知部10A、制御部20A、照明部30A、記憶部40Aを備える。第1の実施形態の変形例は、検知部10Aに、輝度検知部11(第1の検知部)、姿勢方向検知部12(第2の検知部)、視線方向検知部13(第3の検知部)および面決定部14が含まれる点が、第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と異なる機能および構成について説明し、共通する機能および構成については説明を省略する。
輝度検知部11は、図2の検知部10と同様、壁面W等の対象面Yの輝度(平均輝度)を検知する。ただし、検知部10とは異なり、輝度検知部11は、検知の都度、姿勢方向検知部12および/または視線方向検知部13の検知結果に基づき設定される対象面の輝度を検知する。対象面の設定については後述する。
姿勢方向検知部12は、ユーザAの姿勢方向を検知する。すなわち、姿勢方向検知部12は、ユーザAが右斜め方向を向いている、上方を向いているなど、ユーザAの体が向いている方向を検知する。ユーザAは、作業中にPC等の作業面を移動させることも考えられる。このような場合には、PC自体の配置方向の変化を検知することも考えられるが、ここでは、ユーザAの姿勢方向の変化を検知する。
姿勢方向検知部12は、図1の検知部10と同様、天井面に配置してもよいし、床面や机上など、ユーザAの姿勢方向を検知できる場所であれば任意の場所に設置することができる。姿勢方向検知部12はたとえば、赤外線センサや動きセンサなどである。姿勢方向検知部12は、たとえば、ユーザAの背中の方向や頭の方向を検知し、姿勢方向とする。
視線方向検知部13は、ユーザAの視線方向を検知する。すなわち、視線方向検知部13は、ユーザAの姿勢や頭の状態、虹彩等から、ユーザAがどこを見ているか、視線が向かう方向、すなわち、ユーザの頭や目が向いている方向を検知する。それによって、視線方向検知部13は、ユーザAの視覚すなわち、照明光の快適性に対する感じ方に影響する外的要因を特定する。視線方向検知部13は、例えばユーザの視線方向前方にある壁面の方向を特定する。
視線方向検知部13は、姿勢方向検知部12と同様、天井面に配置してもよいし、床面や机上など、ユーザAの視線方向を検知できる場所であれば任意の場所に設置することができる。視線方向検知部13はたとえば、赤外線センサや動きセンサなどである。
姿勢方向検知部12および視線方向検知部13が検知した姿勢方向および視線方向は、面決定部14に送られる。面決定部14は、姿勢方向および視線方向に基づいて、輝度検知部11による検知対象となる対象面を決定する。たとえば、姿勢方向と視線方向とが重なりあう範囲を中心として所定の広がりを持つ領域を対象面とすることができる。また、姿勢方向に沿った直線と視線方向に沿った直線とが成す角度を二等分し、両直線の交点を通る線分を引き、当該線分と壁面とが交わる点を中心とする半径1メートルの円を対象面とすることもできる。対象面の大きさや設定手法は特に限定されない。
面決定部14は、対象面を決定すると当該対象面の位置情報を輝度検知部11に送る。輝度検知部11は受け取った位置情報に基づき、対象面を特定して、対象面の平均輝度を検知する。検知した平均輝度は、制御部20Aに送られる。
制御部20Aによる照明部30Aの照明制御処理は、第1の実施形態と同様である。また、記憶部40Aに記憶される情報も第1の実施形態と同様である。ただし、記憶部40Aは、対象面の位置ごとに異なる制御パターンを記憶しておいてもよく、制御部20Aは、対象面が変更されるごとに異なる制御パターンを適用するように構成してもよい。また、対象面の変更有無にかかわりなく共通の制御パターンを適用するように構成してもよい。
例えば、図1の壁面Wを所定数の区画に等分し、区画ごとに図3Bに示すような異なる制御パターンを準備し記憶しておく。そして、対象面を包含する区画に対応づけて記憶されている制御パターンを使用して照明制御を行う。対象面ごとにユーザに対する見え方や光の反射具合が異なるような場合には、このように対象面の位置ごとに異なる制御パターンを設定することで、さらにユーザの快適性を高めることができる。なお、制御パターンの生成にあたっては上述したような実験に基づいて目標照度を設定すればよい。
[第1の実施形態の変形例における照明制御処理の流れ]
図7は、第1の実施形態の変形例に係る照明システム1Aにおける照明制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。図7を参照して、第1の実施形態の変形例に係る照明システム1Aにおける照明制御処理の流れの一例につき説明する。
まず、照明制御処理が開始すると、姿勢方向検知部12はユーザAの姿勢方向を検知する(ステップS701)。次に、視線方向検知部13はユーザAの視線方向を検知する(ステップS702)。検知した姿勢方向および視線方向は、面決定部14に送られる。面決定部14は、姿勢方向および視線方向に基づき、対象面を決定する(ステップS703)。面決定部14は、決定した対象面の位置情報を輝度検知部11に送る。輝度検知部11は、位置情報に基づき対象面を特定すると、当該対象面の平均輝度を検知する(ステップS704)。そして、輝度検知部11は、平均輝度を制御部20Aに送る。制御部20Aは、記憶部40Aから、平均輝度に対応づけて記憶される目標照度を読み出す(ステップS705)。そして、制御部20Aは、読み出した目標照度となる光を射出するよう照明部30Aを制御する(ステップS706)。これで、第1の実施形態の変形例に係る照明制御処理が終わる。
なお、図7に示す処理も、第1の実施形態に係る図5の処理と同様、ループとして図示したが、所定時間ごとに照明制御を実行してもよく、ユーザのトリガ入力に応じて実行してもよいことは第1の実施形態と同様である。
また、上述の第1の実施形態の変形例では、姿勢方向および視線方向の双方を検知して、双方に基づいて対象面を決定するものとした。しかし、これに限らず、姿勢方向検知部12または視線方向検知部13の一方のみを設けて、姿勢方向または視線方向のいずれか一方に基づいて対象面を決定するように構成してもよい。
[第1の実施形態の変形例の効果]
このように、第1の実施形態の変形例に係る照明システムは、ユーザの姿勢方向を検知する姿勢方向検知部(第2の検知部)をさらに具備し、第1の検知部は、姿勢方向検知部が検知する姿勢方向の変化に応じて、異なる対象面の輝度を検知する。このため、ユーザの姿勢方向を正確に反映してユーザが視覚的に心地よく感じる照度となるよう照明部の制御を実行することができる。このため、照明がユーザに与える快適性をさらに向上させることができる。
また、第1の実施形態の変形例に係る照明システムは、ユーザの視線方向を検知する視線方向検知部(第3の検知部)をさらに具備し、第1の検知部は、視線方向検知部が検知する視線方向の変化に応じて、異なる対象面の輝度を検知する。このため、ユーザの視線方向を正確に反映してユーザが視覚的に心地よく感じる照度となるよう照明部の制御を実行することができる。このため、照明がユーザに与える快適性をさらに向上させることができる。
また、ユーザの姿勢方向や視線方向の変化に応じて継続的に対象面を設定しなおして輝度を検知するため、照度を動的に変化させることができ、より細やかな照明制御を実現することができる。
なお、第1の実施形態およびその変形例では、検知部が検知する輝度に対応づけて一つの照度を記憶するものとしたが、一つの輝度に対応づけて複数位置の照度を記憶しておき、複数の照明部を制御するように構成してもよい。
(第2の実施形態)
上述の第1の実施形態においては、検知部が検知した対象面の平均輝度に応じて作業面の照度を設定した。これに対して、第2の実施形態では、複数の照明部を設けるとともに、室内の窓側から室奥側までの間に複数の検知部を設けて、窓面からの距離が異なる複数位置の照度を検知する。そして、検知した複数位置の照度をもとに、窓側から室奥側に至るまでの各位置の照度を表す照度曲線を生成し、生成した照度曲線に基づき、複数の照明部各々の目標照度を設定する。また、このとき、照明部の照明光による照度を、検知した照度から減算することによって、昼光による照度の量を算出する。そして、昼光量に応じて、複数の照明部各々の目標照度を調整する。以下、第2の実施形態にかかる照明システムの詳細につき説明する。
[第2の実施形態に係る照明システム2の構成の概要]
図8は、第2の実施形態に係る照明システム2の構成の概要を示す図である。図9は、第2の実施形態に係る照明システム2の構成の一例を示す図である。図8および図9に示すように、第2の実施形態に係る照明システム2は、複数の検知部50A〜50Cと、制御部60と、複数の照明部70A〜70Dと、を備える。なお、図示する検知部および照明部の数は例示であって、3以上の検知部および4以上の照明部を設けてもよい。また、図8では図示を省略しているが、照明システム2はさらに記憶部80を備える(図9参照)。記憶部80には、検知部情報81、照明部情報82、制御パターン情報83が記憶される(図9)。
図8に示すように、第2の実施形態に係る照明システム2は、窓面から入射する光によって室内の明るさが影響される環境において有用である。従来、室内光の照度を調整する場合には、室奥であると窓側であるとに関わらず、一定の照度を達成するように調整が行われている。しかし、実際には、窓側に座っているユーザは、窓面から入射する光に順応するため、同じ照度の光を室奥のユーザと窓側のユーザとに照射すると、室奥のユーザは快適と感じても窓側のユーザは暗いと感じることがある。このように、ユーザが窓面から入射する光の影響を受ける環境においては、窓側と室奥とで目標とする照度レベルを変えることが、ユーザにとって快適な照明環境を実現するという観点から望ましい。
そこで、第2の実施形態では、窓側から室奥までの間に、窓面からの距離がそれぞれ異なる位置に複数の検知部50A〜50Cを設置する。図8の例では、窓面に最も近い位置に検知部50Aを配置し、最も室奥の位置に検知部50Cを配置する。検知部50A〜50Cは各々、その近傍の照度を検知する。検知した照度の情報は、制御部60に送られる。検知部50A〜50Cは、第1の実施形態の検知部10と同様、照度センサ等で構成する。なお、図8の例では、検知部50A〜50Cはそれぞれ窓面からの距離が異なる複数の位置に配置するが、検知部の配置位置は図示する位置に限定されず、窓面から室奥までの照度を窓面からの距離ごとに検知できるのであれば任意の位置に配置してよい。
制御部60は、複数の検知部50A〜50Cからそれぞれの位置における照度の情報を受信し、受信した照度の情報に基づいて、窓側から室奥に至るまでの照度の変化を表す第1の照度曲線を生成する。また、照明部70A〜70Dの照明動作によって達成される照度を予め記憶部80に記憶しておき、生成した第1の照度曲線から減算することによって、昼光によって達成されている照度を表す曲線も生成する。さらに、検知した情報に基づく第1の照度曲線から、各照明部に達成させる目標照度をあらわす第2の照度曲線を生成する。照度曲線の詳細については後述する。
照明部70A〜70Dは各々、窓側から室奥までの間の、窓面からの距離がそれぞれ異なる複数の位置に配置される。図8の例では、窓面に最も近い位置に照明部70Aを配置し、最も室奥の位置に照明部70Dを配置する。なお、図8の例では、照明部70A〜70Dはそれぞれ窓面からの距離が異なる位置に配置するが、照明部の配置位置は図示する位置に限定されず、窓面から室奥までの照度を変化させるように調整できる位置であれば、任意の位置に配置してよい。照明部70A〜70Dは、白熱灯、蛍光灯、LED灯など、任意の照明器具を用いて実現できる。
このように、照明システム2においては、複数の検知部50A〜50Cが検知した照度の情報が制御部60に送られ、制御部60は、記憶部80に記憶された各部の情報を参照して、照度曲線を生成する。そして、制御部60は、昼光の影響を加味して各照明部70A〜70Dが達成すべき目標照度を決定し、目標照度となるよう照明部70A〜70Dを制御する。
[照明曲線の生成と目標照度の設定]
制御部60による照明曲線の生成処理について図10Aおよび図10Bを参照して説明する。図10Aおよび図10Bは、第2の実施形態に係る照明システム2における照明制御を説明するための図である。図10Aは、朝の室内の照度分布制御の一例を示し、図10Bは、夕方の室内の照度分布制御の一例を示す。図10A,図10Bのグラフは、概ね第2の照度曲線に対応する。
図10Aの下部に示すように、朝は、太陽光が強く、室内に入射する太陽光の影響も大きくなる。その結果、照明光の量が朝夕を通じて一定に制御されている場合、窓側では照度が高く、室奥では照度が低くなる。また、窓側では太陽光(昼光)の影響が大きく、太陽光による照度の割合も大きいのに対して、室奥では太陽光の影響は小さく、太陽光による照度の割合は小さくなる。
他方、図10Bの下部に示すように、夕方は、太陽光が弱くなり、室内に入射する太陽光の影響は小さくなる。その結果、照明光の量が朝夕を通じて一定に制御されている場合、窓側でも室奥でも照度の違いはほとんどなくなる。また、太陽光による照度の割合は、窓側の方が室奥に比べてやや大きいものの、朝と比べると窓側と室奥とでの差はほとんどないといってよい。
図10Aに示す朝の例の場合、窓側のユーザは外光の影響をうけ、外光による明るさに慣れる結果として、照明光と昼光とを合わせた照度が室奥と同じ照度になるように調整されると、暗いと感じてしまう。したがって、第2の実施形態では、室奥よりも窓側の方が昼光と照明光とをあわせて達成される照度が高くなるように調整を行う。
具体的には、まず、昼光の影響を受けるエリアを窓面からの距離xによって表す。窓面からの距離xが定数a(aは1以上の自然数)よりも小さい場合(x<aの場合)、窓面から距離x=aの地点までの照度が徐々に減少するよう、例えば一次関数的に減少するよう、目標照度を設定する。たとえば、作業面の照度をyとした場合、y=−bx+c(b,cは1以上の自然数である定数)となるように目標照度を設定する。そして、窓面からの距離xが定数a以上の地点については(x≧a)、作業面の照度y=d(dは1以上の自然数である定数)となるように目標照度を設定する。つまり、窓側からaの地点までは照度が徐々に減少し、窓面からa以上の地点では、照度が一定となるように、目標照度を設定する。以下、このように、窓面から室奥へ向けて所定の距離の間は徐々に照度を減じるように制御し、所定の距離よりも室奥側では照度を一定とするように制御する制御パターンを第1のパターンとも呼ぶ。第1のパターンにおいては、次式(1)に基づく制御を行う。
y=−bx+c (x<a)
y=d (x≧a) …(1)
図10Bに示す夕方の例の場合、窓側のユーザは外光の影響を若干受けるものの、ほとんど影響がないといってよい。このため、照明光と昼光とを合わせた照度が室奥と同じ照度になるように調整されていても特に違和感を感じない。したがって、夕方等、室奥と窓側で外光の影響差が小さい照度分布の場合には、図10Bに示すように室奥から窓面にかけて特に目標照度を変化させず一定となるように制御を行う。以下、室奥から窓面にかけて目標照度がほぼ一定となるように制御する制御パターンを第2のパターンとも呼ぶ。
また、制御部60は、検知部50A〜50Cが検知した照度に基づいて、昼光によって達成されている照度を算出し、算出した照度に基づいて、朝の照度パターンであるか夕方の照度パターンであるかの判断を行う。朝の照度パターンとはつまり、昼光の照度により窓側と室奥側との間に大きな照度差が生じているパターンである。これに対して夕方の照度パターンとは、昼光によって達成される照度が小さく、窓側と室奥側との間に大きな照度差が生じていないパターンである。
制御部60は、昼光の照度を算出することで、上記第1のパターンと第2のパターンのうち、どちらの制御パターンを適用すべきか判定する。また、制御部60は、昼光により達成される照度が所定の閾値THを下回る地点を特定し、当該地点の窓面からの距離を上記式中のaとする。また設定したaの大きさに応じて、定数b,cを決定する。すなわち、窓面からの距離がaの地点においてユーザが快適と感じる照度dを算出し、窓面から徐々に照度を減じて算出した照度に達するように、定数b,cを決定する。このように、昼光により影響を受ける位置に応じて定数a,b,c,dの値を適宜調整する。たとえば、算出式として、次式(2)を使用できる。
y=−77x+843 (x<6)
y=380 (x≧6) …(2)
このように処理することで、照明システム2が設置される室内の奥まで昼光の影響を大きく受ける場合と、昼光の影響が窓際に限定される場合とで、目標照度の照度曲線の勾配や値を変更して、状況に応じて適切な目標照度を設定することができる。また、室内の照度が全体として一定の場合と、室内の照度に窓側から室奥側にむけて大きな変動がある場合とで、適用する制御パターン(第1のパターン、第2のパターン)を変更し、そのときの照明状況に適合したパターンによる制御を実現することができる。
また、制御部60は、窓面近傍の照度が高いほど照度曲線の勾配を大きくし、窓面近傍の照度が低いほど照度曲線の勾配を小さくするように定数a,b,c,dを設定してもよい。
また、制御部60は、時間帯に応じて照度曲線の勾配を変動させるように制御してもよい。また、太陽光の入射角度、時刻、季節、天気等に対応づけて複数の照度曲線を記憶部80に記憶しておき、太陽光の入射角度、時刻、季節、天気等を検知して、検知結果に対応して照度曲線を選択するように構成してもよい。
このように第2の実施形態では、制御部は、複数の検知部が検知する照度に基づいて、複数の照明部に適用する目標照度と窓面からの距離との関係を規定する照度曲線を生成している。そして、制御部は、照度曲線に基づいて複数の照明部を制御する。制御部が生成する照度曲線には、検知結果を反映する第1の照度曲線と、目標照度を規定する第2の照度曲線とがある。
[記憶部80に記憶する情報]
次に図11A乃至11Cを参照し、記憶部80に記憶する情報につき説明する。図11Aは、第2の実施形態に係る照明システム2の記憶部80に記憶される検知部情報81の構成の一例を示す図である。図11Bは、第2の実施形態に係る照明システム2の記憶部80に記憶される照明部情報82の構成の一例を示す図である。図11Cは、第2の実施形態に係る照明システム2の記憶部80に記憶される制御パターン情報83の構成の一例を示す図である。
図11Aに示すように、記憶部80は、照明システム2が備える検知部50A〜50Cの情報を記憶する。たとえば、検知部50A〜50C各々を一意に識別するための識別子(ID:Identifier)と対応づけて、当該検知部が配置される位置と窓面との距離、それまでに検知した照度の情報等を記憶する。図11Aの例では、ID「D01」に対応づけて、距離「5m」、検知した照度の情報「300,20130101/1000」等が記憶されている。これは、ID「D01」で識別される検知部は、窓面から5メートルの位置に配置されており、2013年1月1日10時に検知した照度は300ルクスであったことを示す。
また、図11Bに示すように、記憶部80は、照明システム2が備える照明部70A〜70Dの情報を記憶する。たとえば、照明部70A〜70D各々を一意に識別するための識別子と対応づけて、当該照明部が配置される位置と窓面との距離、当該照明部のワット数、最大照度等の情報を記憶する。図11Bの例では、ID「L01」に対応付けて、距離「6m」、ワット数「80W」、最大照度「300ルクス」等が記憶されている。これは、ID「L01」で識別される照明部は、窓面から6メートルの位置に配置されており、ワット数は80W、最大照度は300ルクスであることを示す。
なお、検知部や照明部を後から増設したり変更したりする場合は、その都度、記憶部80の情報を変更したり追加したりする。
また、図11Cに示すように、記憶部80は、照明システム2における制御パターンの情報を記憶する。例えば、上記のように、式(1)に基づく制御を行う場合には、各制御パターンを一意に識別するIDに対応付けて、各定数の値を記憶する。例えば、図11Cの例では、パターンID「P01」に対応付けて、a「6」、b「77」、c「843」、d「380」を記憶している。これは、パターンID「P01」の制御パターンでは、上の式(2)の制御を行うことを示している。また、図11C中、パターンID「P02」の制御パターンは、窓面からの位置に関わりなく、一定の照度「400ルクス」に制御することを示している。
[第2の実施形態における照明制御処理の流れ]
次に、図12を参照し、第2の実施形態における照明制御処理の流れを説明する。図12は、第2の実施形態に係る照明システム2における照明制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12に示すように、まず、検知部50A〜50Cは各位置における照度を検知する(ステップS1201)。検知部50A〜50Cは、検知した照度の情報を制御部60に送る。制御部60は、検知した照度から照明部70A〜70D各部の照明動作によって達成される照度を減算して、昼光照度を算出する(ステップS1202)。そして、制御部60は、昼光照度および照度曲線に基づいて、適用する制御パターンを決定する(ステップS1203)。そして、制御部60は、決定した制御パターンに基づき照明部70A〜70Dを制御する(ステップS1204)。
[第2の実施形態の効果]
このように、第2の実施形態に係る照明システム2は、窓面からの距離が異なる複数の位置に配置される複数の照明部70A〜70Dと、窓面からの距離が異なる複数の位置における照度を検知する複数の検知部50A〜50Cと、複数の検知部が検知する照度に基づき、複数の照明部に適用する目標照度と窓面からの距離との関係を規定する照度曲線を決定し、照度曲線に基づき、複数の照明部を制御する制御部60と、を具備する。このため、窓面からの距離に応じて各照明部の照度を制御することができ、窓面から入射する昼光の影響を加味して照明制御を実行することができる。このため、ユーザにとってより快適な照明環境を実現することができる。
また、第2の実施形態に係る照明システム2が備える制御部60は、窓面近傍の照度が高いほど照度曲線の勾配を大きくし、窓面近傍の照度が低いほど照度曲線の勾配を小さくする。このため、室内の明るさに影響する昼光量を適切に考慮して照明制御に適用する制御曲線を決定することができる。このため、昼光の影響を適切に考慮して照明制御を実行することができる。
また、第2の実施形態に係る照明システム2が備える制御部60は、時間帯に応じて照度曲線(第2の照度曲線)の勾配を変動させる。このため、時間帯に応じて変化する昼光の状態を適切に考慮して照度曲線(第2の照度曲線すなわち制御パターン)を決定できる。
また、第2の実施形態に係る照明システム2は、太陽光の入射角度、時刻、季節および天気の少なくとも一つに対応付けて複数の照度曲線を記憶する記憶部と、太陽光の入射角度、時刻、季節および天気の少なくとも一つを検知する第2の検知部と、をさらに具備してもよい。この場合、制御部は、第2の検知部が検知した太陽光の入射角度、時刻、季節および天気の少なくとも一つに応じて、記憶部に記憶される1の照度曲線を決定する。このため、太陽光の入射角度や、時刻、季節、天気等によって変化する昼光の状態を的確に考慮して、照明制御を実行することができる。
(第3の実施形態)
上記第2の実施形態では、室内の複数個所に検知部を配置して窓側から室奥側にいたる検知照度および目標照度を示す第1および第2の照度曲線を生成した。第3の実施形態では、窓面の輝度を検知する検知部を配置して、検知された窓面の輝度に基づいて照明制御に適用する制御パターンすなわち、照度曲線を決定する。以下、第3の実施形態にかかる照明システム3の詳細につき説明する。
[第3の実施形態に係る照明システム3の構成の概要]
図13は、第3の実施形態に係る照明システム3の構成の概要を示す図である。図14は、第3の実施形態に係る照明システム3の構成の一例を示す図である。図13および図14に示すように、第3の実施形態に係る照明システム3は、検知部100と、制御部200と、複数の照明部300A〜300Dと、記憶部400と、を備える。なお、図示する照明部の数は例示であって、3以上の照明部を設けてもよい。記憶部400には、照明部情報401、制御パターン情報402等が記憶される。
図13に示すように、第3の実施形態に係る照明システム3は、窓面から入射する光の輝度を検知し、検知した輝度に応じて制御パターンを決定し、決定した制御パターンに基づき照明制御を実行する。第2の実施形態との違いは、第3の実施形態においては、複数の検知部は設けずに、窓面の輝度に基づいて適用すべき制御パターンを判定する、という点である。
検知部100は、たとえば輝度センサである。検知部100は、窓面の近傍に配置され、窓面の輝度を検知する。なお、検知部100に窓面の輝度以外に、入射光の方向を検知する機能を設けてもよい。
制御部200は、検知部100が検知した輝度の情報を受けて、当該輝度の大きさに基づき、適用する制御パターンを決定する。制御部200は具体的には、記憶部400に記憶された複数の制御パターンのうち、検知した輝度に対応付けられる制御パターンを選択し、選択した制御パターンに基づき照明制御を実行する。記憶部400に記憶する制御パターンについては後述する。
照明部300A〜300Dは、室内の各部に配置される照明器具である。図13の例では、照明部300A〜300Dは、窓面からの距離が異なる複数の位置に配置される。図13の例では、照明部300Aが最も窓面の近くに配置され、照明部300Dが最も室奥の位置に配置される。なお、照明部の配置位置は図示するものに限定されず、室内の各部において所望の照度を達成することができれば、任意の位置に配置することができる。
記憶部400は、照明部情報401および制御パターン情報402を記憶する。記憶部400に記憶する情報につき、図15Aおよび図15Bを参照して説明する。図15Aは、第3の実施形態に係る照明システム3の記憶部400に記憶される照明部情報401の構成の一例を示す図である。図15Bは、第3の実施形態に係る照明システム3の記憶部400に記憶される制御パターン情報402の構成の一例を示す図である。
図15Aに示すように、記憶部400は、照明部300A〜300Dの各々に関する情報を記憶する。例えば、各照明部を一意に特定するIDと、当該照明部の窓面からの距離、電力消費量、最大照度等を記憶する。照明部情報401の構成は、図11Bに示す照明部情報と同様である。
また、図15Bに示すように、記憶部400は、制御部200が選択する制御パターンに関する情報を記憶する。図15Bに示す例では、ID「P01」で識別される制御パターンにおいては、次式(3)に基づいて制御を実行する。
y=−(0.028L+8.61)(x−6)+380 (L>100かつx<6)
y=380 (L≦100またはx≧6) …(3)
式(3)中、yは作業面の照度、Lは窓面の輝度、xは窓面からの距離を表す。すなわち、窓面の平均輝度が100カンデラ/mより大きく、窓面からの距離が6mよりも小さい場所にある作業面については、照度が−(0.028L+8.61)(x−6)+380ルクスとなるように制御を実行する。他方、窓面の平均輝度が100カンデラ/m以下であるかまたは窓面からの距離が6m以上の場所にある作業面については、照度が380ルクスとなるように制御を実行する。
このように、窓面平均輝度が高い場合は、窓側の作業面の照度を高くするとともに、窓面から遠ざかるにつれて高い変化率で照度を下げるように制御する。また、窓面平均輝度が低い場合は、窓側でも室奥でも同じ照度になるように制御する。また、窓面から遠い位置については窓面輝度と関係なく一定の照度になるように制御する。これによって、窓面輝度を考慮するとともに、窓面からの距離を考慮して、作業面の照度を変化させることができ、また、場所に応じた作業面の照度の変化率を、窓面輝度に応じて変化させることができる。
図15Bにおいては、制御パターンID「P01」として、上記式(3)の制御手法を記憶している。制御パターンの記憶形式は特に限定されず、図11Cに示す例と同様に、制御に適用する数式と当該数式に代入する定数値を記憶するように構成してもよい。
[第3の実施形態における照明制御の概要]
上記のように、第3の実施形態においては、窓面の輝度が一定値より大きく、かつ窓面からの距離が一定値より小さい場合には、作業面の照度を窓面からの距離に応じて変化させる。また、目標照度の変化率を窓面の輝度に応じて変化させる。他方、窓面の輝度が一定値以下であるかまたは窓面からの距離が一定値以上の場合には、作業面の照度を一定に制御する。また、窓面の輝度が一定値より大きく、窓面と作業面との距離が一定値より小さい場合には、作業面の照度が窓面からの距離に応じて変化し、かつ、照度の距離に応じた変化率が窓面の輝度に応じて変動するように制御することができる。
図16A〜図16Cを参照して、窓面の輝度と作業面の照度との関係を説明する。図16A〜図16Cは、第3の実施形態に係る照明システム3における照明制御を説明するための図である。図16Aは、窓面の平均輝度が2500カンデラ/mである場合の作業面の制御内容を示す。この場合には、窓側のユーザは高い輝度に順応しているため、ある程度高い照度で作業面を照らさなければ不自然に感じる。他方、室奥のユーザは、窓面から入射する外光の影響をほとんど受けないため、あまり高い照度で作業面を照らすと違和感をもつ。そこで、図16Aに示すように、窓側の照度は高く、室奥の照度は低くなるような目標照度を設定して照明制御を実行する。
次に、図16Bは、窓面の平均輝度が300カンデラ/mである場合の作業面の制御内容を示す。この場合、入射する外光の影響は図16Aの例ほど大きくはないが、窓側のユーザは若干外光の影響を受けるため、室奥と同じ照度に作業面を制御されるとやはり違和感を持つ。そこで、図16Bの例の場合には、図16Aよりも照度曲線の勾配をなだらかに設定した上で、窓側の照度はやや高く、室奥の照度はやや低くなるような目標照度を設定して照明制御を実行する。
次に、図16Cは、窓面の平均輝度が50カンデラ/mである場合の作業面の制御内容を示す。この場合、入射する外光の影響はほぼないといってよい。したがって、窓側のユーザも室奥のユーザも作業面が同じ照度となるように制御されても違和感はない。そこで、図16Cの場合には、室奥、窓側ともに同じ照度に目標照度を設定して照明制御を実行する。
[第3の実施形態における照明制御処理の流れの一例]
次に、図17を参照して、第3の実施形態における照明制御処理の流れの一例につき説明する。図17は、第3の実施形態に係る照明システム3における照明制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、検知部100は、窓面の平均輝度を検知する(ステップS1701)。そして、制御部200は、検知部100が検知した平均輝度に応じた制御パターンを記憶部400の制御パターン情報402から選択する(ステップS1702)。そして、制御部200は選択した制御パターンに基づき、照明部300A〜300D各々の照度を制御する(ステップS1703)。これによって照明制御処理が終わる。
なお、第3の実施形態において、照度曲線の勾配を時間帯に応じて変化させるため、図14の検知部100に時刻を検知する機能を持たせてもよい。そして、検知部100が検知した時刻に応じて、制御パターンとして採用する数式の定数値を変動させてもよい。たとえば、上記式(1)に基づいて制御する場合には、定数aおよびbの値を時刻に応じて変動させてもよい。
なお、照明制御処理は、継続的に輝度を検知して実行し続けるものとしてもよいし、所定時間ごとに実行するものとしてもよい。また、ユーザが照明システム3にトリガ入力することによって処理が開始するものとしてもよい。
なお、第3の実施形態においては、窓面の平均輝度に応じた制御パターンを選択して照明制御を実行するものとした。しかし、これに限らず、たとえば、制御部200は、検知部100が検知した平均輝度から照明部300A〜300Dの照明光の寄与分を減算して、昼光による寄与分たとえば平均輝度に占める昼光の割合等を算出するように構成してもよい。そして、制御部200は、算出した昼光による寄与分に応じて、照明部300A〜300D各々の目標照度を調整してもよい。照明部300A〜300Dの照明光による寄与分は、制御部200がそれまでの制御履歴を記憶部400に記憶させておき、記憶部400から適宜制御履歴を読み出すことによって取得すればよい。
[第3の実施形態の効果]
上述のように、第3の実施形態に係る照明システム3においては、検知部は、照明部が配置される部屋に設置される窓面の輝度を検知する。そして、検知結果に応じて、制御部は、窓面の輝度が第1の値より大きく、窓面と作業面との距離が第2の値よりも小さいとき、作業面の照度が窓面からの距離に応じて変化し、窓面の輝度が第1の値以下であるかまたは窓面と作業面との距離が第2の値以上であるとき、作業面の照度が一定値となるように制御する。このため、窓面の輝度と窓面からの距離に応じて、作業面の照度を設定することができ、ユーザに対する照明の快適性を向上させることができる。
また、第3の実施形態に係る照明システムにおいては、作業面照度を窓面からの距離に応じて変化させるようにし、かつ、距離に応じた照度の変化率を、窓面の輝度に応じて変化させることができる。このため、窓面の輝度に応じて室内の照度勾配を変化させることができ、ユーザに対する照明の快適性を向上させることができる。
また、第3の実施形態に係る照明システムにおいては、窓面輝度を検知する検知部を配置すれば、室内全体の照度の制御を実現することができる。上述した第2の実施形態のように複数の検知部によって室内各部の照度を検知し、検知結果に基づいて目標とする照度を決定する場合、精密な制御を行うことができる。しかし、室内の大きさ如何によっては、検知部の数が相当数にのぼり、装置コストや設置の手間が増加する。これに対して、第3の実施形態では、窓面の輝度を検知する検知部を設置して、窓面で検知できる情報のみに基づいて室内の照明制御を実現する。このため、装置コストや設定の手間等の費用を低減することができる。
また、第3の実施形態に係る照明システムにおいては、第2の実施形態に係る照明システムと同様の照度曲線を用いて照明制御を実行することができる。たとえば、制御部は、x<aのときはy=−bx+c、x≧aのときはy=dとなるように照明部を制御することができる。ただし、xは窓面から照明部までの距離、yは作業面の照度、a,b,c,dは定数である。このため、単純な数式を準備して予めいくつかの定数のパターンを決めておくことで、異なる外光条件下でもユーザにとって快適な照明環境を容易に実現することができる。
また、第3の実施形態に係る照明システムにおいては、検知部に時刻を検知する機能を持たせて、検知した時刻に応じて、制御に用いる数式の定数、たとえば式(1)のaおよびbの値を変動させることができる。また、複数の検知部を設けて一つに窓面輝度を検知させ、他方に時刻を検知させてもよい。このようにすることで、朝、昼、夜など時刻に応じてより快適性の高い制御パターンを選択し、ユーザにとって快適な照明環境を提供することができる。
また、第3の実施形態に係る照明システムにおいては、検知した平均輝度から照明部による寄与分を減算して昼光の寄与分を算出し、算出した寄与分に応じて照明部の目標照度を調整してもよいものとした。これによって、それまでの照明制御の状態を加味しつつ、適切な目標照度を選択することができ、さらにユーザにとっての照明の快適性を高めることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,1A,2,3 照明システム
10,10A,50A〜50C,100 検知部
11 輝度検知部
12 姿勢方向検知部
13 視線方向検知部
20,20A,60,200 制御部
30,30A,70A〜70D,300A〜300D 照明部
40,40A,80,400 記憶部
81 検知部情報
41,82,401 照明部情報
42,83,402 制御パターン情報
A ユーザ
W 壁面
X 作業面
Y 対象面

Claims (15)

  1. ユーザが作業をする作業面を照明する照明部と;
    前記ユーザから所定方向にある所定範囲の対象面の輝度を検知する第1の検知部と;
    前記第1の検知部が検知する前記輝度に応じた目標照度の照明光を発するよう前記照明部を制御する制御部と;
    を具備する照明システム。
  2. 前記ユーザの姿勢方向を検知する第2の検知部をさらに具備し、
    前記第1の検知部は、前記第2の検知部が検知する前記姿勢方向の変化に応じて、異なる対象面の輝度を検知することを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  3. 前記ユーザの視線方向を検知する第3の検知部をさらに具備し、
    前記第1の検知部は、前記第3の検知部が検知する前記視線方向の変化に応じて、異なる対象面の輝度を検知することを特徴とする請求項1または2に記載の照明システム。
  4. 前記第1の検知部は、前記ユーザの視線方向前方の所定範囲の壁面の平均輝度を検知することを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  5. 前記第1の検知部が検知する輝度と、当該輝度に対応する前記照明部の前記目標照度と、を対応づけて記憶する記憶部をさらに具備し、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶される目標照度に前記照明部を制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の照明システム。
  6. 前記記憶部は、前記第1の検知部が検知する輝度に対応付けて、前記対象面からの距離に応じた複数地点で達成すべき目標照度を記憶し、
    前記制御部は、前記複数地点で前記目標照度となるよう複数の照明部を制御することを特徴とする請求項5に記載の照明システム。
  7. 前記第1の検知部は、前記照明部が配置される部屋に設置される窓面の輝度を検知することを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
  8. 前記制御部は、x<aのときはy=−bx+c、x≧aのときはy=dとなるように前記照明部を制御し、ただし、xは前記窓面から前記照明部までの距離、yは前記作業面の照度、a,b,c,dは定数であることを特徴とする請求項7に記載の照明システム。
  9. 時刻を検知する第4の検知部をさらに具備し、
    前記制御部は、前記第4の検知部が検知した時刻に応じて、定数aおよびbの値を変動させることを特徴とする請求項8に記載の照明システム。
  10. 前記制御部は、前記第1の検知部が検知した前記窓面の輝度が第1の値より大きく、前記窓面と前記作業面との距離が第2の値よりも小さいとき、前記作業面の照度が前記窓面からの距離に応じて変化し、前記窓面の輝度が前記第1の値以下であるかまたは前記窓面と前記作業面との距離が前記第2の値以上であるとき、前記作業面の照度が一定値となるように制御することを特徴とする請求項7に記載の照明システム。
  11. 前記制御部は、前記第1の検知部が検知した前記窓面の輝度が第1の値より大きく、前記窓面と前記作業面との距離が第2の値よりも小さいとき、前記作業面の照度が前記窓面からの距離に応じて変化し、かつ、当該変化率が前記窓面の輝度に応じて変化するよう制御することを特徴とする請求項7に記載の照明システム。
  12. 窓面からの距離が異なる複数の位置に配置される複数の照明部と;
    前記窓面からの距離が異なる複数の位置における照度を検知する複数の検知部と;
    前記複数の検知部が検知する前記照度に基づき、前記複数の照明部に適用する目標照度と前記窓面からの距離との関係を規定する照度曲線を決定し、前記照度曲線に基づき、前記複数の照明部を制御する制御部と;
    を具備する照明システム。
  13. 前記制御部は、前記窓面近傍の照度が高いほど前記照度曲線の勾配を大きくし、前記窓面近傍の照度が低いほど前記照度曲線の勾配を小さくすることを特徴とする請求項12に記載の照明システム。
  14. 前記制御部は、時間帯に応じて前記照度曲線の勾配を変動させることを特徴とする請求項12に記載の照明システム。
  15. 太陽光の入射角度、時刻、季節および天気の少なくとも一つに対応付けて複数の照度曲線を記憶する記憶部と、
    前記太陽光の入射角度、時刻、季節および天気の少なくとも一つを検知する第2の検知部と、
    をさらに具備し、
    前記制御部は、前記第2の検知部が検知した前記太陽光の入射角度、時刻、季節および天気の少なくとも一つに応じて、前記照度曲線に、前記記憶部に記憶される1の照度曲線を決定する請求項12に記載の照明システム。
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