JP2015010914A - フローセル - Google Patents

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Abstract

【課題】フローセルにおいて、繰り返し送液および流速制御を可能にする。
【解決手段】主流路101と、試料導入部102と、排出流路103とを備える。排出流路103は、主流路101の他端の接続部105で接続されている。また、排出流路103は、主流路101より大地の側に配置された排出口131を備える。排出流路103は、少なくとも、主流路101より大地の側に配置された吸引部132を備える。なお、排出流路103は、内壁が液体に対して90度より小さい接触角を有して毛管力が作用する管径とされている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、試料溶液を移送する流路を備えたフローセルに関する。
近年、食生活の欧米化、運動不足やストレスの蓄積,高齢化の進行などに伴う生活習慣病が、大きな社会問題になってきている。定期的な健康診断の際の血液検査などにおいて、より多項目の検査が、今後ますます重要になる。検査項目が増えても被験者の採血の負担を増やさないためには、各項目の検査に必要な検体量を微量することが重要となる。このためには、小さなチップ内で微量の液体の流れを制御し、高感度に検出する技術、いわゆる、「micro TAS」、「Lab on a Chip」といった技術分野の重要性が、今後ますます高まっていく。
このような技術分野では、検出手段として、蛍光測定、吸光測定、電気化学測定、QCM(Quarts Crystal Microbalance)測定、ATR(Attenuated Total Reflection)測定、SPR(Surface Plasmon Resonance)測定などの簡便な測定法を検出器として採用することが多い。これらの測定法の中で、SPR測定は、検出のための検体液のラベル化が不要であり、抗原抗体反応やDNAの結合などを直接検出することができ、また、測定の手順も単純化することができるという特徴を備えている(非特許文献1,特許文献1,特許文献2,特許文献3参照)。
上述したような測定においては、試料溶液を保持可能な試料セルが用いられている。例えば、測定を行う検出部に対面する流路を設け、この流路に試料溶液を保持可能としている。測定時には、試料セルに微量の試料溶液を供給し、上記流路において検出部まで流して移送する。これにより、試料溶液に溶解または分散している検体(DNAや抗体など)の濃度を低下させることなく、より高感度,高効率に測定を行う。このように試料溶液を測定部分に流す試料セルは、フローセルと呼ばれる。
フローセルで微量な試料溶液の移送を実現する技術としては、例えば、以下のような方法がある。まず、ポンプ等による外部からの圧力を用いて試料溶液を流路で移送する方法がある。また、静電気力を用いて試料溶液を流路で移送する方法がある。また、エレクトロウエッティング法、加熱による体積変化や気泡の生成により試料溶液を流路で移送する方法や、電気浸透流を利用する方法などがある。
分析センター等に多くの検体液を集め大量の分析を行う場合には、電力や水・薬液が充分に利用できる環境にあり、また測定装置に対する大きさの制約も少ない。このため、測定チップ(フローセル)は使いきりでなく、水や洗浄液による再生可能なチップによる繰り返し測定の方が測定コストを低くすることができる。このような測定システムの有望な適用先として、上述した血液検査市場が挙げられる。
一方で、現場で検査を行い、この検査結果に基づいて、治療方法や投薬の判断を行わなければならない場合もある。あるいは、小規模の病院や個人宅での簡便な一次検査が、望まれる場合もある。このようなオンサイトの検査においては、検査装置を大型化・高額化してしまう送液システムや、メンテナンスのための周辺装置の大型化は、できるだけ避けなければならない。
ここで、毛細管力を利用した送液は、非常に簡便な方法である。フローセル中に、試料溶液に対して毛細管現象を発現可能な流路またはポンプとなる領域を形成する技術が提案されている(特許文献2,特許文献3参照)。この技術により作製されたフローセルは、試料溶液が導入される導入口(供給部)と、導入された試料溶液を吸引する毛細管ポンプ(移送部)と、これら導入口と毛細管ポンプとの間に設けられた測定のための流路とが板状のセルの平面方向に沿って直線状に並んで形成されている。
このフローセルの導入口に試料溶液を供給すると、試料溶液は導入口から流路を通って毛細管ポンプへと達し、毛細管ポンプに吸引されて連続的に流路を流れる。また、流路の両端に半径の異なる液滴を形成し、液滴に生じる表面張力の大きさの違いにより、液体を移送する方法も提案されている(非特許文献2参照)
上述した毛細管力や表面張力を利用した送液方法は、外部からの駆動力を必要とせず、パッシブポンプと呼ばれている。パッシブポンプを内蔵するフローセルは、送液のための周辺装置を必要としないため、ポイントオブケアなどのオンサイトでの測定に有利となる。特に、特許文献1に記述のフローセルは、検体液がフローセル外部に流出しないため、容易に使用ができ、測定に伴う廃棄物も少なく抑えることができる。また、測定チップは使いきり(1測定につき1チップ)のため、クロスコンタミネーション等の測定エラーを抑えることが可能になっている。
特許第4987088号公報 特許第5042371号公報 WO/2009/145172
T. Horiuchi,T. Miura, Y. Iwasaki, M. Seyama, S. Inoue, J. Takahashi,T. Haga and E. Tamechika, "Passive fluidic chip composed of integrated vertical capillary tubes developed for on-site SPR immunoassay analysis targeting real samples." Sensors 12, no.6, pp. 7095-7108, 2012. G. M. Walker and D. J. Beebe, "A passive pumping method for microfluidic devices", Lab Chip, vol.2, pp.131-134, 2002. Y. Kima, S. Kimb, D. Kima, S. Parka, J. Parkb, "Plasma extraction in a capillary-driven microfluidic device using surfactant-added poly (dimethylsiloxane)", Sens. Actuators B, vo.145, pp.861-868, 2010.
しかしながら、特許文献1に記載のフローセルでは、数回程度のサンプルの導入は可能であるが、総流量は限られている。総量を超える溶液を流すためには、毛細管アレイ部分に収容されている検体を、より密な毛細管媒体(例えば、脱脂綿)で吸収した後、試料導入口から洗浄液を導入し、流路部を洗浄し、毛細管アレイ部から洗浄液を回収する、といった手順を多数回繰り返す必要があり、多くの手間を必要とする。また、検体液がフローセルから毛細管媒体に移動するため、検体液が漏れるなど、使用に困難が伴う場合が発生する。加えて、医療廃棄物の量も増加する。
さらに、このタイプのチップでは、流速は主に毛細管アレイの毛細管半径や流路形状の幾何学的な条件で決定されるため、流速を任意に変えることは難しい。このため、流速を上げることによる効果的な洗浄や、本測定においての異なる流速での検査を行うことができなかった。上述したことにより、上記フローセルを用いる場合、同一サンプルを複数回測定することによる測定精度の向上は困難であった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、フローセルにおいて、繰り返し送液および流速制御を可能にすることを目的とする。
本発明に係るフローセルは、内壁が対象となる液体に対して90度より小さい接触角を有して毛管力が作用する管径とされた主流路と、主流路の一端に接続され、主流路から大地の側より離れる方向の高い箇所に導入口を備える筒状の試料収容部を備えた試料導入部と、一端が主流路の他端に接続され、内壁が液体に対して90度より小さい接触角を有して毛管力が作用する管径とされ、他端が主流路より大地の側に配置された排出口となる排出流路とを備える。
上記フローセルにおいて、排出流路の主流路より大地の側に配置された部分の、主流路の位置から排出口の位置までの距離は、主流路から排出流路にかけて液体が導入された状態で、主流路の試料導入部の側に形成されるメニスカスによって生じる負圧の絶対値が、排出流路の主流路より大地の側に配置された部分に存在する液体によって生じる液体を排出口の側に引っ張る力の絶対値より大きい条件が存在する範囲とされていればよい。
上記フローセルにおいて、排出流路における主流路の位置から排出口までの大地側方向の距離が可変とされているとよい。
以上説明したことにより、本発明によれば、フローセルにおいて、繰り返し送液および流速制御が可能になるという優れた効果が得られる。
図1は、本発明の実施の形態におけるフローセルの構成を示す構成図である。 図2は、本発明の実施の形態における他のフローセルの構成を示す構成図である。 図3は、本発明の実施の形態における他のフローセルの構成を示す斜視図である。 図4は、本発明の実施の形態における他のフローセルにおける送液の動作を説明するための説明図である。 図5は、本発明の実施の形態における他のフローセルにおける送液の動作をシミュレーションした結果を示す説明図である。 図6は、本発明の実施の形態における他のフローセルにおける送液の動作をシミュレーションした結果を示す説明図である。 図7は、本発明の実施の形態における他のフローセルにおける送液の動作をシミュレーションした結果を示す説明図である。 図8は、本発明の実施の形態における他のフローセルの構成を示す構成図である。 図9は、本発明の実施の形態における他のフローセルの構成を示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるフローセルの構成を示す構成図である。図1では、断面を模式的に示している。このフローセルは、主流路101と、試料導入部102と、排出流路103とを備える。主流路101および排出流路103は、例えば高分子材料から構成された管である。また、試料導入部102も、例えば高分子材料から構成された筒状構造体である。
主流路101は、内壁が対象となる液体に対して90度より小さい接触角を有して毛管力(毛細管力)が作用する管径とされている。試料導入部102は、主流路101の一端に、主流路101の接続部104で接続されている。また、試料導入部102は、主流路101から大地の側より離れる方向の高い箇所に導入口121を備える筒状の試料収容部122を備えている。
排出流路103は、主流路101の他端の接続部105に接続されている。また、排出流路103は、主流路101より大地の側に配置された排出口131を備える。排出流路103は、少なくとも、主流路101より大地の側に配置された吸引部132を備える。吸引部132は、排出流路103の主流路101より大地の側における部分であり、詳細化後述する。なお、排出流路103も、内壁が液体に対して90度より小さい接触角を有して毛管力が作用する管径とされている。
このフローセルでは、導入口121より試料液を供給して試料収容部122に収容すると、接続部104で接続している主流路101に導入され、主流路101および排出流路103を毛細管力に従って流れる。流れている試料液の先端部の液面が、排出口131に達すると、排出口131には抵抗がないので、そのまま流れて排出されていく。この状態における試料液の流れの駆動力(吸引力)は、主に、排出流路103における吸引部132内の試料液の重力である。従って、試料導入部102(試料収容部122)に収容されている試料液の液面は徐々に低下していくが、この液面は、いずれは主流路101との接続部104に達する。
上記液面が接続部104に達した時点で主流路101の接続部に形成されるメニスカスによる吸引力が、前述した吸引部132内の試料液の重力による駆動力より大きい状態では、この段階で試料液は停止する。試料導入部102に試料液を再び供給すると、接続部104に形成されていたメニスカスは消滅するため、試料液は再び流れ始めるようになる。
ここで、排出口131の位置を主流路101より大地の側により離して排出流路103を長くし、吸引部132の容積を大きくすれば、吸引部132を流れる試料液の重量を大きくすることができ、上述した駆動力を大きくすることが可能である。このようにして駆動力をメニスカスによる吸引力の絶対値より大きくすると、試料液は主流路101との接続部104においても停留することができず、主流路101内を全て流しきる動作も可能になる。
ところで、排出流路を主流路との接続部より、直ちに大地の側に配設することができない場合がある。例えば、フローセルを用いる測定装置の構成により、主流路の出口部分の近傍に直進することを阻害する構造体が存在する場合がある。例えば、測定装置がSPR測定装置の場合、フローセルを載置する領域が限定される場合がある。この場合、図2,図3に示すように、一度、大地側より離れるように上昇してから大地側に下降する迂回部233を備える排出流路203を設けるようにすればよい。迂回路233は、逆U字管である。
図2,図3に示すフローセルは、主流路201と、試料導入部202と、排出流路203とを備える。なお、図2は、フローセルの断面を模式的に示している。また、図3は、斜視図である。
主流路201は、内壁が対象となる液体に対して90度より小さい接触角を有して毛管力が作用する管径とされている。例えば、主流路201は、流れる方向に垂直な面での断面が矩形とされている。
試料導入部202は、主流路201の一端の接続部204に接続されている。また、試料導入部202は、主流路201から大地の側より離れる方向の高い箇所に導入口221を備える筒状の試料収容部222を備えている。例えば、試料収容部222は、円筒形状とされている。
排出流路203は、主流路201の他端の接続部205で接続されている。また、排出流路203は、主流路201より大地の側に配置された排出口231を備える。この例では、排出流路203は、まず、一度、大地側より離れるように上昇してから大地側に下降する迂回部233を備える。また、排出流路203は、迂回部233に連続し、主流路201より大地の側に配置された吸引部232を備える。なお、排出流路203も、内壁が液体に対して90度より小さい接触角を有して毛管力が作用する管径とされている。
このフローセルは、例えば、セル容器301内に配置されて用いられており、セル容器301の側壁部を超えるために、排出流路203に迂回部233を備えるようにしている。
以下、図2に示したフローセルを例に、試料液の流れ(動作)について図4を用いて説明する。以下の説明では、毛細管力,流路抵抗,重量が重要な量となる。また、以下では、主流路201は、流路の方向が地平面に平行な状態に配置された場合を例に説明する。また、以下では、地表面から見て、主流路201の位置を基準とし、主流路201の位置より地表面側から離れる位置を「高い」,「上」とし、主流路201の位置より地表面の側に近い位置を「低い」,「下」とする。
毛細管力は、細い管内に形成されるメニスカスの形状で決定され、これは管の断面形状によって異なる。例えば、実施の形態におけるフローセルの主流路の断面形状は、矩形または円である。図2,図3を用いて説明したフローセルでは、主流路201が断面矩形であり、試料導入部202(試料収容部222)および排出流路203が断面円形である。
試料導入部202や排出流路203などの円柱の管内に形成されるメニスカスによって生じる負圧は、円柱の半径をr,円柱内壁面との接触角をθ,表面張力係数をγとすると、以下の式(A)により表すことができる。
また、主流路201のような断面矩形の管内に形成されるメニスカスによって生じる負圧は、矩形の高さをd,幅をω,管内上面での接触角をθt,管内下面での接触角をθb,管内左面での接触角をθl,管内右面での接触角を接触角θrとすると、以下の式(B)により表すことができる。
簡単のため、矩形管内の各面が同じ接触角θを有する場合、断面矩形の管内に形成されるメニスカスによって生じる負圧は、以下の式(C)により表すことができる。
試料導入部202に供給された試料液は、主流路201を流れていずれは排出流路203の吸引部232に達する。この段階の状態では、主流路201から吸引部232にかけてこれら流路内が試料液で満たされている。このとき、吸引部232の試料液で満たされている部分の流路方向の長さをlとすると、矩形流路である主流路201における試料液に作用する圧力(吸引力)Pgは、以下の式(D)で示される。なお、ρは、試料液の密度、gは、重力加速度である。
また、細い管を地表面に対して鉛直(法線)方向に配置した状態では、毛細管力により液体を吸い上げる高さHは以下の式(E)で示すことができる。
また、長さがlの円管流路の流路抵抗は、以下の式(F)で示され、長さがlの矩形流路の流路抵抗は、以下の式(G)で示される。
ここで、関数Fは以下の式(H)により定義される。
例えば、水の場合、γ=72.75×10-3N/s,ρ=1000kg/m3で接触角を60degreeとすると、試料導入部202の試料収容部222が、半径1.5mmの断面円形の流路とすると、ここに形成されるメニスカスによる圧力は、−48.5Paと計算される。また、主流路201が、高さ0.25mm,幅1mmの断面矩形の流路とすると、ここに形成されるメニスカスによる圧力は、−363.8Paと計算される。また、排出流路203を、半径0.3mmの断面円形の流路とすると、ここに形成されるメニスカスによる圧力は、−242.5Paである。
一方、排出流路203における吸引部232の長さを4mmとすると、吸引部232に水が流れているときの吸引力は−44.3Paであり、吸引部232の長さが40mmの時の吸引力は−443.3Paである。また、半径0.3mmの断面円形の流路である迂回部233における吸い上げ高さは、24.7mmである。また、試料導入部202に高さ2.5mmの位置まで水を入れると(おおよそ18マイクロリットル)、これによる静水圧は24.5Paである。
また、主流路201の流路抵抗は2.28×1012-3、吸引部232の長さが4mmの時の排出流路203における流路抵抗は4.83×1012-3、吸引部232の長さが40mmの時の排出流路203における流路抵抗は1.62×1013-3と計算される。
上述した各条件の下に、まず、試料収容部222に試料液を供給した直後は、図4の(a)に示すように、試料収容部222の壁面でのメニスカスにより上向きに48.5Paの力が働き、収容した試料液の静水圧により下向きに24.5Paの力が加わるが、主流路201内では、排出流路203の側に363.8Paの力が加わるため、試料液は、主流路201内を排出流路203の側に進行する。
試料液が主流路201から排出流路203に進行すると、ここで作用する毛細管力は242.5Paとなり、若干弱くなるが、試料導入部202からの吸引力よりは圧倒的に大きいので、迂回部233を上昇し始める。迂回部233の最高点は、迂回路233と同じ毛細管の吸い上げ高さ(24.7mm)よりは充分小さい。このため、流れる液体の進行方向先端部のメニスカスは、迂回路233の最高点を超えた後、下降する。
図4の(b)に示すように、メニスカス402の位置が、主流路201の位置より低くなると、主流路201から排出流路203に流れる試料液の吸引部232における自重による吸引力が発生し始める。さらにメニスカス402が下降して排出口231に達すると、毛細管力が無くなる。この状態が、図4の(c)に示されている。この状態では、長さ4mmの吸引部232の部分の試料液の自重による吸引力(44.3Pa)が、送液の主たる駆動力となる。この状態で送液が続くと試料導入部202内の試料液が尽き、図4の(d)に示すように、主流路201との接続部204にメニスカス403が形成される。このメニスカス403による試料導入部202の側に作用する圧力は、363.8Paと大きいため、この状態で送液は停止する。
上述した状態に対し、図4の(e)に示すように吸引部232の長さを40mmと長くすると、吸引部232の部分の試料液の自重による吸引力は443.3Paとなり、上述した主流路201の毛細管力より強い力で吸引するため、主流路201内も試料が流れるようになる。この結果、主流路201内の試料は全て流れきることになる。なお、迂回部233がない場合であっても、同様である。
また、排出口231(排出口131)は抵抗無く、試料液を排出するものである。例えば、排出口より排出される廃液を収容する廃液溜めの壁面に、排出口を接触させ、また廃液溜めの廃液の液面下に排出口を配置するなどにより、排出口での液滴形成による圧力変動を避けることが、流速変動を小さく抑えるために有効である。
次に、図2,図3を用いて説明した形状のフローセルについて数値流体力学計算を行い、流れのシミュレーションを行った計算結果について説明する。このシミュレーションでは、空気と水の混相をVOF(Volume of fluid)法により界面追跡した。試料導入部202の高さは3mm、試料導入部202(試料収容部222)の半径は1.5mmとする。また、主流路201は、幅1mm,高さ0.25mm、長さ2.5mmとする。また、排出流路203は、半径0.3mmの断面円形の流路であり、全長15.4mmとする。また、吸引部232長さは4mmとする。
図5は、上述したシミュレーションで得られた液体の位置を特徴的な時間で抽出した結果を示す斜視図である。図5において、より暗い色の部分が試料液が存在する部分である。なお、図5の(4)は、裏面から見た状態を示している。
17.6μLの試料液(水)を試料導入部より導入した後、試料液が上述したメカニズムにより流れ始め(1)、おおよそ0.009秒後に、排出流路に達し(2)、0.12秒後に排出口にメニスカスが達する(3)。試料導入後、おおよそ1.4秒後に試料導入部では底部にメニスカスが到達する(4)。この後、試料導入部の底面に残留している試料液を吸引し続け、おおよそ2.38秒後に、試料導入部と主流路と接続部にメニスカスが形成されたが、このメニスカスは接続部に留まり続けた(5)。
次にこの状態のまま、同3.00秒まで待機した後(6)、試料導入部に再び同量の試料液を導入したところ、再び流れ始めた(7)。この後、試料導入部の水(試料液)が流れきり、継ぎ目部分に再びメニスカスが形成され、流れが停止したのは、最初の試料導入後おおよそ5.89秒であった(8)。
以上述べたように、本実施形態におけるフローセルでは、主流路の部分に常に液体が存在し、フロー・ストップ・フローの動作を繰り返すことが可能であることが示された。これは、主流路201から排出流路203にかけて試料液(液体)が導入された状態で、主流路201の試料導入部202の側に形成されるメニスカス403によって生じる負圧の絶対値が、排出流路203の主流路201より大地の側に配置された部分である吸引部232に存在する試料液によって生じる試料液を排出口231の側に引っ張る力の絶対値より大きい条件が存在する範囲に、吸引部232の長さが設定されていれば、実現できる。
例えば、SPR測定では、液体(試料)の屈折率の微少な差を高感度に検出する方法であるが、主流路の部分をSPRのセンシング領域に配置すると、上述のフローの特性はSPR測定において非常に好都合となる。
本実施形態におけるフローセルを用いて送液すれば、第1液と第2液を連続して流すことができ、第1液と第2液との間に空気の層を挟むことが無い。空気の屈折率は、液体に比べ非常に小さくSPR測定においては非常に大きなノイズ源となってしまうので、2液を直列に流すときに、空気の層を挟まない状態は、SPR測定においては非常に好都合である。
さらに、第1液と第2液が化学反応を起こすような性質のものであれば、第1液の次に第2液を導入した後に、第1液との接触界面が直ちにSPR観測領域を流れるようになるため、接触界面で起こる化学変化に起因する屈折率変化をリアルタイムにとらえることができ、多くの情報を得ることができる。
上述した2つの液の接触界面の状態を測定する具体的な応用例として、血液凝固に関するプロトロンビン時間の測定がある。血液の止血作用を担う凝固因子にプロトロンビンがあり、このプロトロンビンによる凝固能の評価にプロトロンビン時間が用いられる。プロトロンビン時間の測定は、肝機能検査(肝硬変、肝臓がん)や、心筋梗塞や脳梗塞等の手術の際の抗凝固剤投与量を決定する際の指標として利用される。実際の測定では、血漿が試薬により凝固するまでの時間を測定するが、従来のように、血漿と試薬とを混合する測定法でフローセル内で凝固測定を行うと流路が目詰まりしてしまい、繰り返し測定はできない。
一方、本実施形態のフローセルを用いることで、次に示すような測定が可能となる。まず、第1液として凝固活性化剤を主流路に停留させておく。次に、第2液として血漿サンプルを導入し、同時にSPR測定を開始する。血漿サンプル(第2液)と流路中の凝固活性化剤(第1液)の界面(試料導入部と主流路との接続部)において凝固反応が開始するが、この界面部分は、血漿サンプルの導入と共に主流路中を流れ始めるために、主流路が目詰まりすることはない。SPR装置では、凝固活性化剤と血漿サンプルとの界面の屈折率変化を測定することができる。測定後、流路洗浄液を同様な方法で流し、主流路を洗浄した後、同じ手順を繰り返すことで、次の血漿サンプルの測定を行うことができる。この間、送液のために外部の駆動力は一切用いる必要がない。
上述した測定では、凝固によって主流路が完全に目詰まりする前にプロトロンビン時間に関する指標を得ることができ、パッシブポンプによる繰り返し測定が凝固測定においても有効であることが分かる。以上述べたように、実施の形態におけるフローセルによれば、繰り返し測定が可能であることを示すことができた。
次に、吸引部の長さを12mmと、上述した例より長くした場合の、上述同様のシミュレーション結果について図6を用いて説明する。図6の(1),(2)に示すように、排出流路にメニスカスが達するまでは、図5を用いて説明した場合と同様にメニスカスは進行する。しかしながら、排出流路の吸引部がより長い(12mm)ので、試料導入後おおよそ0.198秒後に排出口にメニスカスが達する(3)。また、試料導入後、おおよそ1.05秒後に、試料導入部の底面にメニスカスが達する(4)。
この後、試料導入部の底面に残留している試料液を吸引し続け、同おおよそ1.9秒後に試料導入部と主流路との接続部にメニスカスができたが(5)、このメニスカスは接続部に留まり続けた(6)。
前述した吸引部の長さを4mmとした場合に比較し、長さを12mmとした場合、吸引部が全て満ちてから、試料導入部の底面にメニスカスが到達する時間はおよそ66%になった。吸引部の長さが3倍になったのに対して流速が1.5倍になったことになる。また、試料導入部の底面に残留している試料液を吸引し、試料導入部と主流路との接続部にメニスカスができるまでの時間から換算した流速は1.2倍程度になった。
また、吸引部の長さを4mmとした場合と同様に、2回目の試料導入を行い、主流路および排出流路に試料液が満ちた状態からの流速を比較すると、初期の段階において、吸引部の長さを12mmとしたフローセルは、吸引部の長さを4mmとしたフローセルのおおよそ1.3倍程度の流速であった。
流速が増加したのは、吸引部の長さが3倍になって吸引力が増加したことと、式(F)による流路抵抗が増加したことによって流れにくくなったこととが重畳した結果である。また、各段階において速度の増加率が異なる原因として、排出流路内を毛細管力で流れる時間が異なること、試料導入部の液面高さが低下し静水圧が低下すること、試料導入部の底面でメニスカス形状が大きく変化することなどが、上述した差の原因として挙げられる。いずれにしろ、以上述べたように、吸引部の長さを12mmとした構成においても、流速を制御できることが明らかになった。
次に、吸引部の長さを40mmと、上述した例よりさらに長くした場合の、上述同様のシミュレーション結果について図7を用いて説明する。図7の(1)に示すように、試料導入後おおよそ0.42秒後に、試料導入部の底面にメニスカスが達するが、吸引部の下方部分はまだ試料液で満ちていない。同おおよそ0.444秒後に、吸引部の全てが試料液で満たされる(2)。
この後、試料導入部2底面に残留している試料を吸引し続け、同おおよそ1.89秒後に試料導入部と主流路との接続部にメニスカスができる(3)。このメニスカスは、接続部に留まらず、主流路を進行し、同おおよそ2.1秒後に排出流路に入り全ての試料液が主流路を流れきる(4)。
以上に説明したように、吸引部の長さを40mmとすることで、主流路内の試料溶液を全て流すことができ、フローセル内の洗浄に有効であることが明らかになった。
ところで、排出流路における主流路の位置から排出口までの大地側方向の距離、言い換えると、吸引部の長さが可変とされていると、上述した3つのシミュレーションによる状態を、1つのフローセルで実現するとができる。
例えば、図8に示すように、主流路101の接続部105に接続される排出流路803の固定管833に、上下方向に可動する外側管834を設け、これらで吸引部832を構成する。外側管834の大地側の下端が、排出口831となる。例えば、固定管833の外側側面と、外側管834の内側側面とが摺接し、外側管834が、固定管833を案内部として摺動する。外側管834を、摺動(移動)させることで、吸引部832の長さを変更できる。なお、この例では、吸引部832を2重管としたが、3重管,4重管としてもよい。
また、図9に示すように、異なる管長の複数の吸引管934a,吸引管934b,吸引管934c,吸引管934dを用いることで、吸引部932の長さを可変としてもよい。いずれかの吸引管934a,吸引管934b,吸引管934c,吸引管934dを、接続部933に接続することで、吸引部932を備える排出流路903とする。この例では、例えば、接続部933に、吸引管934aを接続すれば、吸引部932の長さが最も長くなり、接続部933に、吸引管934dを接続すれば、吸引部932の長さが最も短くなる。なお、吸引管は、4本に限らず、より多くの各々異なる長さの吸引管を用いるようにしてもよい。吸引管を選択することにより、設定された流速を選ぶことができるようになる。
以上に説明したように、本発明によれば、主流路の一端に試料導入部を接続し、主流路の他端に主流路より大地の側に配置された排出口を接続するようにしたので、フローセルにおいて、繰り返し送液および流速制御が可能になる。本発明によれば、フローセルにおいて繰り返し測定が簡便に行えるようになり、フロー分析,ケミカルセンサ,バイオセンサなどに適用すれば、測定精度,確度,測定コスト,利便性を著しく向上させることができる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、排出流路の主流路より大地の側に配置された部分の、主流路の位置から排出口の位置までの吸引部を、地表面の法線に対して斜めに配置し、この角度調整によって、吸引部における吸引力を制御し、主流路における流速を制御するようにしてもよい。
また、吸引部を塑性変形する材料などから構成した変形自在な管より構成し、主流路と排出口との位置関係(排出口の高さ)を変えることによって、主流路における流速を制御することも可能である。また、分岐構造を有する吸引管を用いることで、主流路における流速を変化させるようにしてもよい。また、排出口は、主流路より大地の側に配置されていればよく、排出口の開口が大地の側を向いている必要はない。
101…主流路、102…試料導入部、103…排出流路、104…接続部、105…接続部、121…導入口、122…試料収容部、131…排出口、132…吸引部。

Claims (3)

  1. 内壁が対象となる液体に対して90度より小さい接触角を有して毛管力が作用する管径とされた主流路と、
    前記主流路の一端に接続され、前記主流路から大地の側より離れる方向の高い箇所に導入口を備える筒状の試料収容部を備えた試料導入部と、
    一端が前記主流路の他端に接続され、内壁が前記液体に対して90度より小さい接触角を有して毛管力が作用する管径とされ、他端が前記主流路より大地の側に配置された排出口となる排出流路と
    を備えることを特徴とするフローセル。
  2. 請求項1記載のフローセルにおいて、
    前記排出流路の前記主流路より大地の側に配置された部分の、前記主流路の位置から前記排出口の位置までの距離は、
    前記主流路から前記排出流路にかけて前記液体が導入された状態で、前記主流路の前記試料導入部の側に形成されるメニスカスによって生じる負圧の絶対値が、前記排出流路の前記主流路より大地の側に配置された部分に存在する前記液体によって生じる前記液体を前記排出口の側に引っ張る力の絶対値より大きい条件が存在する範囲とされていることを特徴とするフローセル。
  3. 請求項1または2記載のフローセルにおいて、
    前記排出流路における前記主流路の位置から前記排出口までの大地側方向の距離が可変とされていることを特徴とするフローセル。
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