JP2015010766A - ヒートポンプサイクル用の室外機 - Google Patents
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Abstract
【課題】蒸発器表面に付着した凝縮水の排水性を向上させることができるヒートポンプサイクル用の室外機を提供する。【解決手段】ヒートポンプサイクル10を構成する蒸発器14と、蒸発器14に向けて外気を送風する送風ファン15とを備えるヒートポンプサイクル用の室外機において、蒸発器14における外気が流通する側の表面は、撥水性を有しており、蒸発器14は、鉛直方向に対して、外気の流れ方向の下流側に向かって傾斜配置されている。【選択図】図4
Description
本発明は、ヒートポンプサイクル用の室外機に関する。
従来、空調装置等のようにヒートポンプサイクル(蒸気圧縮式冷凍サイクル)を用いて熱交換対象流体の温度を調整する冷凍サイクル装置として、冷媒を蒸発させる蒸発器と、蒸発器にて冷媒と熱交換する外気を送風する送風ファンを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。通常、このような冷凍サイクル装置に搭載される蒸発器は、その表面が親水性の特性を有している。
ところで、上記特許文献1では、蒸発器を、垂直方向に対して送風空気流れ上流側に向かって傾斜配置している。これにより、蒸発器の表面に付着した凝縮水は、親水特性によって蒸発器のアウターフィン表面に広がるが、重力および送風空気の風力の作用により、アウターフィンの表面を伝って蒸発器の下方側に自然に流れる。このため、凝縮水が蒸発器のアウターフィンの表面を通過する距離が長くなり、凝縮水の排水性が悪化するという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、蒸発器表面に付着した凝縮水の排水性を向上させることができるヒートポンプサイクル用の室外機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ヒートポンプサイクル(10)を構成する構成機器であり、少なくとも低圧冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する熱交換器(14)と、熱交換器(14)に向けて外気を送風する送風手段(15)とを備えるヒートポンプサイクル用の室外機において、熱交換器(14)における外気が流通する側の表面は、撥水性を有しており、熱交換器(14)は、鉛直方向に対して、外気の流れ方向の下流側に向かって傾斜配置されていることを特徴としている。
これによれば、熱交換器(14)における外気が流通する側の表面が撥水性を有しているので、熱交換器(14)の表面に付着した凝縮水は水滴となり、送風手段(15)によって送風された外気の風力により、熱交換器(14)の表面を移動する。このとき、熱交換器(14)を、鉛直方向に対して外気の流れ方向の下流側に向かって傾斜配置することで、送風手段(15)によって送風された外気の風力により熱交換器(14)の表面上を移動する凝縮水(水滴)の通過距離を短くすることができる。したがって、熱交換器(14)の表面に付着した凝縮水の排水性を向上させることが可能となる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1〜図6により、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態のヒートポンプサイクル用の室外機は、ヒートポンプサイクル10によって給湯水を加熱するヒートポンプ式給湯機1に適用されている。まず、図1を用いて、ヒートポンプ式給湯機1について説明する。
図1〜図6により、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態のヒートポンプサイクル用の室外機は、ヒートポンプサイクル10によって給湯水を加熱するヒートポンプ式給湯機1に適用されている。まず、図1を用いて、ヒートポンプ式給湯機1について説明する。
ヒートポンプ式給湯機1は、加熱対象流体としての給湯水を加熱するためのヒートポンプサイクル10、および、貯湯タンク21内の給湯水を循環させる水循環回路20を備えている。ヒートポンプサイクル10は、圧縮機11、水−冷媒熱交換器12、電気式膨張弁13、蒸発器14等を順次配管で接続した蒸気圧縮式の冷凍サイクルである。
圧縮機11は、ヒートポンプサイクル10において冷媒を吸入し、圧縮して吐出するものである。本実施形態では、圧縮機11として、固定容量型圧縮機構を電動モータで駆動する電動圧縮機を採用している。なお、圧縮機11の回転数(冷媒吐出能力)は、後述するサイクル制御装置31から出力される制御信号によって制御される。
水−冷媒熱交換器12は、圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒が通過する冷媒通路12aと水循環回路20を流れる給湯水が通過する水通路12bとを有し、圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒の有する熱を給湯水に放熱させて、給湯水を加熱する加熱用熱交換器である。
電気式膨張弁13は水−冷媒熱交換器12の冷媒通路12aから流出した高圧冷媒を減圧膨張させる可変絞り機構である。具体的には、電気式膨張弁13は、絞り開度を変更可能に構成された弁体と、この弁体の絞り開度を変化させる電動アクチュエータとを有して構成されている。さらに、電気式膨張弁13の絞り開度は、サイクル制御装置31から出力される制御信号によって制御される。
蒸発器14は、電気式膨張弁13にて減圧された低圧冷媒と送風ファン15により送風された外気(室外空気)とを熱交換させることによって、低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用の熱交換器である。この蒸発器14の詳細な構成については後述する。
送風ファン15は、軸流ファンを電動モータで駆動する電動送風機であり、サイクル制御装置31から出力される制御電圧によって送風能力、すなわち回転数(送風空気量)が制御される。
さらに、上述のヒートポンプサイクル10の各構成機器11〜15等は、図1の一点鎖線に示すように、1つの金属製の筐体16内に収容されてヒートポンプユニット17として一体的に構成されて室外に配置されている。つまり、本実施形態では、このヒートポンプユニット17が特許請求の範囲に記載されたヒートポンプサイクル用の室外機となる。ヒートポンプユニット17の詳細構成については後述する。
水循環回路20において、給湯水を貯留する貯湯タンク21は、耐食性に優れた金属(例えば、ステンレス)で形成され、断熱構造を有し、高温の給湯水を長時間保温することができる温水タンクである。貯湯タンク21に貯留された給湯水は、貯湯タンク21の上部に設けられた出湯口から出湯され、貯湯タンク21内の下部に設けられた給水口からは水道水が給水されるようになっている。
また、水循環回路20には、給湯水を循環させる水圧送手段としての電動水ポンプ22が配置されている。電動水ポンプ22の吐出流量(水圧送能力)は、図示しない貯湯タンク側制御装置から出力される制御信号によって制御される。電動水ポンプ22の吐出口には、前述の水−冷媒熱交換器12の水通路12bが接続されている。
従って、貯湯タンク側制御装置が電動水ポンプ22を作動させると、給湯水は、貯湯タンク21の下方側に設けられた給湯水出口→電動水ポンプ22→水−冷媒熱交換器12の水通路12b→貯湯タンク21の上方側の給湯水入口の順に循環する。
さらに、上述の水循環回路20の構成機器のうち、貯湯タンク21、電動水ポンプ22等については、図1の細破線に示すように、1つの金属製の筐体23内に収容されてタンクユニット24として一体的に構成され、室外に配置されている。
つまり、タンクユニット24およびヒートポンプユニット17は、電動水ポンプ22吐出側と水−冷媒熱交換器12の水通路12b入口側とを接続する配管、および、水−冷媒熱交換器12の水通路12b出口側と貯湯タンク21の給湯水入口とを接続する配管によって接続されることになる。
本実施形態のヒートポンプ式給湯機1は、図示しない給湯水制御装置およびサイクル制御装置31を有している。給湯水制御装置およびサイクル制御装置31は、それぞれ、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。
サイクル制御装置31の出力側には、圧縮機11の電動モータ、電気式膨張弁13の電動アクチュエータ、送風ファン15の電動モータ等が接続されている。そして、サイクル制御装置31は、それぞれ接続された機器の作動を制御する。
なお、サイクル制御装置31は、圧縮機11の電動モータ、電気式膨張弁13の電動アクチュエータ、送風ファン15の電動モータ等の作動を制御する制御手段、および、その他の機能実現手段が一体に構成されたものであるが、本実施形態では、特に、サイクル制御装置31のうち圧縮機11(具体的には、電動モータ)の回転数制御を行う構成(ハードウェアおよびソフトウェア)を圧縮機制御手段31aとする。
また、電気式膨張弁13(具体的には、電動アクチュエータ)の絞り開度制御を行う構成を膨張弁制御手段31bとする。さらに、送風ファン15の作動、すなわち送風ファン15の送風能力を制御する構成を送風能力制御手段31cとする。もちろん、圧縮機制御手段31a、膨張弁制御手段31bおよび送風能力制御手段31cをサイクル制御装置31に対して別体の制御装置によって構成してもよい。
サイクル制御装置31の入力側には、蒸発器14において膨張弁13下流側の低圧冷媒と熱交換する外気温(室外空気温度)Tamを検出する外気温センサ32(外気温検出手段)等が接続され、これらのセンサ群の検出信号がサイクル制御装置31へ入力される。
次に、図2および図3を用いて本実施形態の蒸発器14の詳細構成について説明する。
図2に示すように、蒸発器14は、熱交換コア部141と、この熱交換コア部141に接続される一対のヘッダタンク142とを備えている。熱交換コア部141は、複数積層される断面扁平状のチューブ143と、各チューブ143の間に介在され、チューブ143に一体に設けられる波形状のフィン144とを備えている。
チューブ143は、内部を熱媒体としての冷媒が流通する管部材であり、各チューブ143の両先端部は、一対のヘッダタンク142内部にそれぞれ連通するように接続されている。また、フィン144は、薄肉の帯板材から波状状に形成されて伝熱面を形成する伝熱部材であり、チューブ143にろう付け等により一体に接合されている。チューブ143及びフィン144の少なくとも一方は、撥水性基材40を用いて形成されている。
撥水性基材40は、図3に示すように、基部41の表面から突出する無数の突起42を備えている。無数の突起42は、撥水性基材40に形成される花弁構造を構成し、撥水性基材40の表面に凹凸面を形成する。
突起42及び基部41の表面には、疎水性被膜43によって無数の毛状部が形成されている。疎水性被膜43は、例えばフッ素系の膜剤であり、基材表面に発生する凝縮水を表面に付着する状態から浮き上がらせ、例えば風圧等によって容易に表面から取り除くことができる超撥水性の被膜を構成する。ここでいう疎水性とは、基材表面に風圧や振動等の外力が作用した場合に基材表面上の水が移動可能な程度に、基材表面において水を浮き上がらせることができる性質のことであり、疎水性被膜とはこのような性質をもつ被膜のことである。
撥水性基材40が有する疎水性被膜43は、花弁状構造を備える凹凸部の表面に存在し、水滴を浮き上がらせる作用を奏する疎水膜により形成される。疎水膜は、フッ素系の膜剤の一例である長鎖フッ化炭素鎖、長鎖アルキル鎖等を有する有機シランとして、例えば、長鎖フッ化炭素鎖CF3(CF2)7−を有するフッ化アルキルシランCF3(CF2)7CH2CH2Si(OCH3)3が撥水性基材40の一例としてのアルミニウム表面と反応、化学結合して薄膜を形成する。また、フッ化アルキルシランは、下記の構造を有するフッ化アルキルシラン基を含むことが好ましい。
CF3(CF2)nCH2CH2−Si(OR)3
RはCH3、C2H5、CH2CH2CH3である。なお、n=3〜9である。
CF3(CF2)nCH2CH2−Si(OR)3
RはCH3、C2H5、CH2CH2CH3である。なお、n=3〜9である。
次に、撥水性基材40に凝縮水が発生したときの撥水効果について説明する。例えば、撥水性基材40の表面において空気が冷却されて凝縮水が生じると、凝縮水が集まった水滴が突起42間の凹部に形成される疎水性被膜43の表面に発生する。さらに凝縮水が発生すると、水滴は大きくなって凹部全体を埋めるように広がる水滴となる。そして、凹部を埋め尽くす水滴は、突起42の上方にせり出し、表面張力で球状になり、突起42の表面の疎水性被膜43上に軽く乗ったような状態となる。
この状態では、水滴は、まだ小さく、撥水性基材40の表面における疎水性被膜43が形成されていない部分において、または表面に存在する例えば水酸基の有する極性の影響等により、撥水性基材40の表面にある程度の吸引力で引き付けられることになり、撥水性基材40の表面から滑落しにくい状態に維持されている。
さらに凝縮水が発生すると、上記水滴はさらに大きくなって突起42の外で複数の突起42にまたがるように大きくせり出し、表面張力でさらに大きな球状の水滴50になり、複数の突起42の表面に軽く乗ったような状態となる。この状態まで水滴が大きくなると、水滴50と疎水性被膜43との接触面積が小さく、水滴50に加えられる撥水性基材40の吸引力も小さくなる。
このように、凝縮水から変化した水滴50と基材表面との間には、空気層が形成されるようになる。このような状態になるため、水滴50は、風圧や振動等の外力によって撥水性基材40の表面から滑りやすくなり、容易に取り除かれるようになる。
次に、図4および図5を用いて本実施形態のヒートポンプユニット17の詳細構成について説明する。
なお、図4において、蒸発器14および送風ファン15を除く他のヒートポンプサイクル構成機器(圧縮機11、水−冷媒熱交換器12、電気式膨張弁13等)の図示を省略している。また、図5は、本実施形態と対比するための比較例を示しており、蒸発器14を傾斜させずに、すなわちチューブ143の長手方向が鉛直方向と一致するように配置した例を示している。ここで、鉛直方向とは、重力方向、つまり水平面に対して垂直な方向を意味している。
図4に示すように、ヒートポンプユニット17の筐体16は、略直方体状に形成されている。さらに、筐体16の前後左右方向に垂直な面の中で、前面、後面および左右方向の一方側(本実施形態では、左側)の側面に筐体16の内外を貫通して送風ファン15によって送風される外気が流通する開口穴(図示せず)が設けられている。そして、送風ファン15が作動すると、図4の白抜き矢印に示すように外気が流れる。
蒸発器14は、鉛直方向に対して、外気の流れ方向の下流側に向かって傾斜配置されている。つまり、蒸発器14は、上端部が下端部よりも外気流れ下流側に位置するように傾斜配置されている。
以上説明したように、蒸発器14のチューブ143及びフィン144の少なくとも一方は、撥水性基材40を用いて形成されており、撥水性を有しているので、凝縮水が水滴となり、送風ファン15により送風された外気の風力(以下、単に風力とも称する)により、撥水性基材40の表面を伝って蒸発器14外に飛ばされる。
このとき、本実施形態のように、蒸発器14を、鉛直方向に対して外気の流れ方向の下流側に向かって傾斜配置することで、送風ファン15によって送風された外気の風力により蒸発器14の表面上を移動する凝縮水(水滴)の通過距離を短くすることができる。したがって、蒸発器14の表面に付着した凝縮水の排水性を向上させることが可能となる。
ところで、蒸発器14の表面、すなわち撥水性基材40の表面を移動する水滴(凝縮水)の流れ方向は、図5および図6に示すように、風力と重力との合成力の方向と一致する。
ここで、図5に示す比較例の蒸発器14において、蒸発器14のコア幅(熱交換コア部141の外気流れ方向の長さ)をLe、凝縮水の流れ方向と風力との成す角度をθ1、風力をFw、重力をFgとしたとき、凝縮水の蒸発器14内の通過距離をL1は、下記の数式1および数式2にて表される。
(数1)
L1=Le/cosθ
L1=Le/cosθ
図6に示すように、蒸発器14の鉛直方向に対する傾斜角度θ2を風力と凝縮水の流れ方向との成す角度θ1と等しくする、すなわち、蒸発器14を風力と重力との合成力の方向に対して垂直となるように傾斜配置することで、凝縮水の蒸発器14内の通過距離L2を最短にすることができる。このとき、凝縮水の蒸発器14内の通過距離L2は、蒸発器14のコア幅Leと一致する。
ところで、JIS B 8615−1に規定されている4つの暖房能力試験条件のうち、外気温が2℃の場合に、最も蒸発器14が着霜(フロスト)し易くなっている。したがって、本実施形態では、蒸発器14の鉛直方向に対する傾斜角度θ2を、外気温が2℃の際に送風ファン15により送風される外気の風力と凝縮水の流れ方向との成す角度θ1と等しくしている。換言すると、蒸発器14を、外気温が2℃の際に送風ファン15により送風される外気の風力と重力との合成力の方向に対して垂直となるように傾斜配置している。なお、本実施形態における外気温が2℃の場合が、特許請求の範囲の「通常時」に相当している。
このとき、以下の数式3にて表されるように、本実施形態における凝縮水の蒸発器14内の通過距離L2を、比較例における凝縮水の蒸発器14内の通過距離L1に対して、cosθ短くすることができる。
(数3)
L2/L1=cosθ
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図7に基づいて説明する。本第2実施形態では、上記第1実施形態と比較して、蒸発器14が収容されている筐体16自体を傾斜させた点が異なるものである。
L2/L1=cosθ
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図7に基づいて説明する。本第2実施形態では、上記第1実施形態と比較して、蒸発器14が収容されている筐体16自体を傾斜させた点が異なるものである。
図7に示すように、本実施形態の蒸発器14は、筐体16の底面(鉛直方向下方側の面)160に対して垂直に配置されている。また、筐体16は、平板状の板状部材61における鉛直方向上側の面に、脚部161を介して接合されている。
板状部材61における外気流れ上流側の端部には、板状部材61の水平面に対する傾斜角度を調整する傾斜調整機構62が接続されている。本実施形態では、傾斜調整機構62は、棒状部材620とストッパー(図示せず)とを備えている。棒状部材621は、板状部材61における外気流れ上流側の端部に形成された貫通穴(図示せず)に挿入されている。板状部材61の外気流れ下流側の端部は、設置面に接触している。板状部材61の外気流れ上流側の端部は、棒状部材621の長手方向に移動可能となっているとともに、ストッパーにより任意の位置で固定される。
この傾斜調整機構62により、板状部材61の水平面に対する傾斜角度を調整することで、蒸発器14の鉛直方向に対する傾斜角度θ2を調整することができる。したがって、本実施形態の傾斜調整機構62が、特許請求の範囲の「傾斜調整手段」を構成している。
以上説明したように、筐体16を水平面に対して傾斜させることによっても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。本実施形態では、蒸発器14の鉛直方向に対する傾斜角度θ2が大きくなる程、凝縮水の蒸発器14内の通過距離L2が短くなるため、凝縮水の排出性向上効果が大きくなる。なお、蒸発器14の鉛直方向に対する傾斜角度θ2が90°、すなわち蒸発器14が水平面に対して平行になっている場合に、凝縮水の蒸発器14内の通過距離L2が最短となり、凝縮水の排出性向上効果が最大となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図8に基づいて説明する。本第3実施形態は、上記第1実施形態と比較して、蒸発器14の傾斜配置方法が異なるものである。
次に、本発明の第3実施形態について図8に基づいて説明する。本第3実施形態は、上記第1実施形態と比較して、蒸発器14の傾斜配置方法が異なるものである。
図8に示すように、本実施形態の蒸発器14の底面(鉛直方向下方側の面)は、平板状の板状部材61における鉛直方向上側の面に接合されている。また、蒸発器14の鉛直方向上方側の端部と筐体16との間には、弾性変形可能なパッキン63が配置されている。
板状部材61における外気流れ上流側の端部には、板状部材61の水平面に対する傾斜角度を調整する傾斜調整機構62が接続されている。板状部材61および傾斜調整機構62は、筐体16内に配置されている。なお、傾斜調整機構62の詳細な構成は、上記第2実施形態と同様であるため、説明を省略する。
傾斜調整機構62により、板状部材61の水平面に対する傾斜角度を調整することで、蒸発器14の鉛直方向に対する傾斜角度θ2を調整することができる。したがって、本実施形態の傾斜調整機構62が、特許請求の範囲の「傾斜調整手段」を構成している。
本実施形態のように、蒸発器14を傾斜調整機構62によって傾斜配置させることによっても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。さらに、筐体16内に傾斜調整機構62を設けることで、筐体16を設置した後においても、蒸発器14の鉛直方向に対する傾斜角度θ2を調整することができる。したがって、筐体16の設置場所が水平方向に対して傾斜していた場合であっても、傾斜調整機構62によって蒸発器14の鉛直方向に対する傾斜角度θ2を調整することで、凝縮水の排水性を向上させることが可能となる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、ヒートポンプサイクル用の室外機として、ヒートポンプ式給湯機1に適用されるヒートポンプサイクル用の室外機として筐体16内に蒸発器14と送風ファン15を収容したヒートポンプユニット17を説明したが、本発明のヒートポンプサイクル用の室外機はこれに限定されない。
例えば、空気から吸熱した熱を室内送風空気に放熱して、室内送風空気を加熱する暖房装置に適用してもよい。さらに、筐体内に配置される熱交換器が、ヒートポンプサイクルの冷媒流路を切り替えることによって、圧縮機吐出冷媒を放熱させる放熱器として機能する場合と低圧冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する場合とを切替可能に構成された冷暖房装置等に適用してもよい。
また、本発明のヒートポンプサイクル用の室外機を車両に適用してもよい。具体的には、図9に示すように、蒸発器14および送風ファン15を車室外であるエンジンルーム60内に搭載してもよい。このとき、蒸発器14は、内燃機関(エンジン)の冷却水と外気とを熱交換することによって冷却水の熱を外気に放熱させるラジエータ70の外気流れ上流側(車両前方側)に配置されていてもよい。
(2)上述の実施形態では、蒸発器14の鉛直方向に対する傾斜角度θ2を鉛直方向(チューブ143の長手方向)において一定とした例について説明したが、これに限定されない。
蒸発器14に付着する水滴は、重力の影響で下方に落下する際に周りの水滴と結合して、その直径は大きくなる。そのため、蒸発器14の下方ほど、水滴は大きくなる傾向にあり、重力の影響をより受けやすくなることが想定される。
したがって 図10に示すように、蒸発器14において、鉛直方向下方側部位の鉛直方向に対する傾斜角度が、鉛直方向上方側部位の鉛直方向に対する傾斜角度より大きくなるように、傾斜角度を徐々に変化させる構成としてもよい。
(3)上述の実施形態では、筐体16内に蒸発器14を1つ設けた例について説明したが、これに限らず、蒸発器14を複数設けてもよい。例えば、図11に示すように、蒸発器14を鉛直方向に2つ並べて配置し、下方側に配置された蒸発器14を、鉛直方向に対して、外気の流れ方向の下流側に向かって傾斜配置してもよい。
1 ヒートポンプサイクル
14 蒸発器(熱交換器)
15 送風ファン(送風手段)
14 蒸発器(熱交換器)
15 送風ファン(送風手段)
Claims (6)
- ヒートポンプサイクル(10)を構成する構成機器であり、少なくとも低圧冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する熱交換器(14)と、前記熱交換器(14)に向けて外気を送風する送風手段(15)とを備えるヒートポンプサイクル用の室外機であって、
前記熱交換器(14)における前記外気が流通する側の表面は、撥水性を有しており、
前記熱交換器(14)は、鉛直方向に対して、前記外気の流れ方向の下流側に向かって傾斜配置されていることを特徴とするヒートポンプサイクル用の室外機。 - さらに、前記送風手段(15)の送風能力を制御する送風能力制御手段(31c)を備え、
前記送風能力制御手段(31c)は、少なくとも外気の温度に基づいて通常時の送風能力を決定し、
前記熱交換器(14)は、前記通常時に前記送風手段(15)によって送風される外気の風力と重力との合成力の方向に対して垂直となるように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプサイクル用の室外機。 - 記熱交換器(14)は、外気の温度が2℃の際に前記送風手段(15)によって送風される外気の風力と重力との合成力に対して垂直となるように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプサイクル用の室外機。
- さらに、前記熱交換器(14)の鉛直方向に対する傾斜角度(θ2)を調整する傾斜調整手段(62)を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のヒートポンプサイクル用の室外機。
- 前記ヒートポンプサイクル(10)により貯湯タンク(21)に蓄えられる給湯水を加熱するヒートポンプ式給湯器に適用されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のヒートポンプサイクル用の室外機。
- 車両に適用され、
前記熱交換器(14)および前記送風手段(15)は、車室外に配置されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のヒートポンプサイクル用の室外機。
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