JP2015010445A - 屋根葺き材 - Google Patents
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Abstract
【課題】多数の支持部品を伴うことなく機能部材を設置することができ、なお且つ、排水性を良好に維持することができる、屋根葺き材の提供。
【解決手段】屋根葺き材1は、鉛直方向Yに対して傾斜する屋根の設置基準面3に対して傾斜する平面部11と、平面部の傾斜方向上側端部11aから設置基準面に近づくように下方に延びる押え部13と、平面部の傾斜方向下側端部11bから設置基準面から離れるように上方に延びる山部15とを備え、平面部、押え部及び山部は、屋根葺き材における重力方向上側端部1aから重力方向下側端部1bにわたって延びている。
【選択図】図2
【解決手段】屋根葺き材1は、鉛直方向Yに対して傾斜する屋根の設置基準面3に対して傾斜する平面部11と、平面部の傾斜方向上側端部11aから設置基準面に近づくように下方に延びる押え部13と、平面部の傾斜方向下側端部11bから設置基準面から離れるように上方に延びる山部15とを備え、平面部、押え部及び山部は、屋根葺き材における重力方向上側端部1aから重力方向下側端部1bにわたって延びている。
【選択図】図2
Description
本発明は、屋根葺き材に関するものである。
近年、太陽光発電システムや緑化システム等の機能部材を、屋根葺き材に付加させるケースが増加してきている。機能部材を屋根葺き材に付加させようとした場合、屋根葺き材の強度を如何にして確保するかという問題がある。
一方、既存建築物において多く採用させている屋根葺き材としては、例えば非特許文献1に開示されているような凹凸が繰り返された形状のスレート波板がある。
"技術資料 スレート波板"、[online]、せんい強化セメント板協会(SKC協会)、[平成25年4月3日検索]、インターネット<URL:http://www.skc-kyoukai.org/products/shiryou.html>
しかしながら、上述したスレート波板のような形状の屋根葺き材に、太陽光発電システム等の機能部材を設置した場合、機能部材を安定的に支持することは容易ではない。
一方、機能部材を支持するための金具や下地要素等の部品を多量に用いれば、機能部材の支持は安定するものと想定されるが、部品製造コストや部品管理コストの増大、重量の増加、設置作業の複雑化・長時間化等、新たに多数の付随する問題が発生する恐れがある。
さらに、機能部材を付加するために、屋根葺き材が単純形状から乖離してくると、雨水が溜る部位が生じる等、排水性が悪化する懸念がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、多数の支持部品を伴うことなく機能部材を設置することができ、なお且つ、排水性を良好に維持することを含む屋根葺き材の本来の機能を備えた、屋根葺き材を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明は、鉛直方向に対して傾斜する屋根の設置基準面に対して傾斜する平面部と、前記平面部の傾斜方向上側端部から前記設置基準面に近づくように下方に延びる押え部と、前記平面部の傾斜方向下側端部から前記設置基準面から離れるように上方に延びる山部とを備えた屋根葺き材であって、前記平面部、前記押え部及び前記山部は、該屋根葺き材における重力方向上側端部から重力方向下側端部にわたって延びている。
本発明の屋根葺き材によれば、多数の支持部品を伴うことなく機能部材を設置することができ、なお且つ、排水性を良好に維持することを含む屋根葺き材の本来の機能を備えることができる。
以下、本発明に係る屋根葺き材の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。なお、図中、同一符号は同一又は対応部分を示すものとする。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る屋根葺き材の短手方向の断面を示し、図2は、本実施の形態1に係る屋根葺き材の施工状態を示す斜視図である。
図1は、本発明の実施の形態1に係る屋根葺き材の短手方向の断面を示し、図2は、本実施の形態1に係る屋根葺き材の施工状態を示す斜視図である。
図2に示されるように、施工状態では、複数の屋根葺き材1はそれぞれ、建築物の複数の母屋(屋根葺き対象)2(2a〜2d)にわたって跨るように設置される。また、複数の屋根葺き材1同士も端部が重なり合うように配置される。
次に、図2の見方について説明する。図2に図示する4本の母屋2a〜2dは、水平な関係に並んでいるものではなく、高さが異なるように並んでいる。屋根を上方から平面的にみた場合に、ほぼ平行に並んでいる。
また、4本の母屋2a〜2dは、母屋2aが最も高い位置にあり、母屋2b、母屋2c、母屋2dの順に徐々に低い位置にあるように配置されている。すなわち、図2に概念的に示すように、鉛直方向Y(下向きが重力方向)、水平方向のうち母屋2の延びる方向をX(便宜上、屋根葺き材の重ね方向Xとも称する)、水平方向のうちX及びYの双方に直交する方向をZ(便宜上、奥行き方向Zと称する)としたとき、4本の母屋2a〜2dが並ぶ方向は、符号Lで示すように、水平方向である、重ね方向Xや奥行き方向Zに対して傾斜している。よって、これら複数の母屋2の上に符号3で示す仮想面を置いた場合、その仮想面もまた、水平方向に対して傾斜する。かかる仮想面を、屋根の設置基準面3と称する。
以上をふまえたうえで、屋根葺き材1の構成について詳細に説明する。図1は、図2のI−I線に沿う断面であり、傾斜方向Lを垂線とする断面を示す。本実施の形態1に係る屋根葺き材1は、例えば、金属薄板又はFRP等の軽量材料で構成されており、平面部11と、押え部13と、山部15と、谷部17とを備えている。
平面部11は、鉛直方向Yに対して傾斜している設置基準面3に対して、傾斜して延びている。平面部11の傾斜の向きは、押え部13側が高く(設置基準面3から離れ)、山部15側が低くなる(設置基準面3に近づく)向きである。
押え部13は、平面部11の傾斜方向上側端部11aから設置基準面3に近づくように下方に延びている。押え部13における平面部11の反対側は、概ね、設置基準面3に沿って延びている。より詳細には、押え部13における平面部11の反対側は、平面部11から離れるにつれて設置基準面3から少しずつ離れるように延びている。また、押え部13は、概ね下向きに突出している。
山部15は、平面部11の傾斜方向下側端部11bから、設置基準面3に対して離れるように上方に延びている。また、山部15は、上向きに突出している。
谷部17は、平面部11の傾斜方向下側端部11bに設けられた山部15から、平面部11との反対側に連なっている。谷部17は、下向きに突出しており、谷部17の下面は、設置基準面3に達している。また、一例であるが、谷部17と山部15とは、上下対称的な凹凸を構成している。
なお、本発明としては、山部15及び谷部17の形状を特に限定するものではなく、山谷のピッチがよりつまった湾曲・突出のきつい形状や、逆にピッチがよりひろがった湾曲の緩やかな形状でもよく、さらには、弧状またはそれに類似する形状に限らず、V字状の山谷や台形状の山谷の繰り返される形状でもよく、さらにそれ以外の形状でもよい。
平面部11におけるほぼ中央(重ね方向Xの中央)には、下方に突出して設置基準面3に達する溝部19が設けられている。この溝部19も、上記山部15及び谷部17と同様、下方への湾曲形状は様々なものが考えられ、図示は一例である。
図1に示されるように、上述した、平面部11、押え部13、山部15、谷部17及び溝部19は、屋根葺き材1における重力方向上側端部1a(より正確にはL方向上側端部)から重力方向下側端部1b(より正確にはL方向下側端部)にわたって連続的に延びている。
図3は、実施の形態1の屋根葺き材の上に、更に機能部材が載置されてなる屋根葺き材を示す断面図であり、図4は、その施工状態を示す斜視図である。形態1の屋根葺き材1の平面部11の上面には、平面の上部側終端である傾斜方向上側端部11aから平面の下部側終端である傾斜方向下側端部11bまでの領域内に、機能部材21が載置されている。機能部材21は、特にその機能を限定されるものではないが、言うなれば、実施の形態1の屋根葺き材1では得られない機能が付加されたものである。例を挙げると、太陽電池シート、さらには、遮熱材料、緑化材料、発熱体を組み込んだ融雪材料等を挙げることができる。
ここでは、機能部材21として太陽電池シートを例に説明する。太陽電池シートは、太陽電池(半導体の光起電力効果を利用して、太陽の光エネルギーを吸収して直接電気に変える電力機器)のひとつである。太陽電池シートは、住宅等で多用されているアルミ等の金属枠で固定され、表面にガラスが貼られた汎用の太陽電池モジュールとは異なり、太陽電池セルを芯材としてテフロン(登録商標)等の樹脂で挟み込んで一体化させた、フレキシブルで、薄膜状(厚さが薄く)の軽量なものである。
機能部材21の固定態様の一例として、本実施の形態1では、貼り付け態様を挙げる。太陽電池シートは、市販されているブチルテープ等耐候性に優れた弾性系の接着テープ又は接着剤を使用して、平面部11に貼り付け固定される。このような態様によれば、太陽電池シートと屋根葺き材1との線膨張係数が大きく異なる場合でも、上記接着テープや接着剤の弾性作用によって両材料の温度による膨張変化を緩和・吸収できる。
次に、主に図5を参照しながら、屋根葺き材1の重ね合わせ・固定等の屋根葺き施工状態について説明する。図5は、本実施の形態1の屋根葺き材の上に、更に機能部材が載置されてなる屋根葺き材の施工状態を示す断面図であり、図1及び図3と同方向からみた状態の図と、それを重ね方向Xに沿ってみた状態の図とを含んでいる。複数の屋根葺き材1はそれぞれ、機能部材21を搭載した状態で、他の屋根葺き材1と端部同士で重ね合わされ、接続具23aによって、建築物の既存の母屋(屋根葺き対象)2に接続されて固定されている。
接続具23aは、平面部11の傾斜方向上側端部11aに設けられている。接続具23aは、主に、ほぼJ字状のフックボルト25と、ワッシャ27と、ナット29とを含んでいる。
フックボルト25は、重ね合わされた一対の屋根葺き材1のうちの一方の屋根葺き材1の山部15の頂点と、他方の屋根葺き材1の押え部13と傾斜方向上側端部11aとの間のあたりとを貫通する。そして、フックボルト25のJ字状の下端は、断面C字状の既設の母屋2に引っ掛けられる。フックボルト25の上端は、他方の屋根葺き材1の押え部13と傾斜方向上側端部11aとの間のあたりから上方に露出している。そして、このフックボルト25の上端に、ワッシャ27を介してナット29が締め込まれる。これによって、所望の接続力をもって、屋根葺き材1のそれぞれが、母屋2に接続固定される。
なお、実際は、フックボルト25の貫通部には、フェルト材を介在させる等の公知の止水処理がなされているものとするが、図の明瞭性を優先し、図5においては図示省略する。
屋根葺き材1の重ね合わせ・固定等の屋根葺き施工状態は、上述したように、リップ溝型鋼のようにC字状をした母屋2にJ字状のフックボルト25で固定する場合を一例として示した。しかし、母屋2としては、上記C字状をしたリップ溝型鋼以外にもL字状をした等辺もしくは不等辺のアングル鋼や、溝型鋼、線路として使用されていたレールを転用したもの、□型状をした角形鋼管、木材等が使用されている場合もある。かかる場合には、母屋2の形状等を鑑みて既往の接続具を使用することで、いずれの母屋にも屋根葺き材1を固定することが可能である。
次に、屋根葺き材1の重ね合わせ態様と、母屋2に対する屋根葺き材1の当接状態とについて説明する。図5に示されるように、重ね方向Xに隣り合う一対の屋根葺き材1同士は、一方の屋根葺き材1の山部15が、他方の屋根葺き材1の押え部13に上方から覆われるように押さえられて重ね合わされる。一方の屋根葺き材1の山部15の上面と、他方の屋根葺き材1の押え部13の下面とは、ぴったり合わさるように予め構成されている。このように山部15と押え部13とがぴったり合わさる関係にあることで、施工時、屋根葺き材1同士がずれることなく容易に重ね合わせの状態を得ることができる。
また、上述した接続具23aにより接続力を付与した際、屋根葺き材1のそれぞれにおいて、平面部11の溝部19と、平面部11の傾斜方向下側端部11bと、谷部17とが母屋2に当接する。
続いて、図6及び図7に基づいて、本実施の形態1の屋根葺き材1を施工した場合の降雨の挙動について説明する。図6は、複数の重ね合わされた屋根葺き材全体の降雨の挙動の概要を示す図であり、図7は、重力方向下側端部を拡大し降雨の挙動をより詳細に示した図である。図中の矢印は、屋根に降った雨の流れを示したものである。
屋根葺き材1で施工した屋根に雨が降った場合、屋根葺き材1自体の傾斜(例えば平面部11の傾斜や押え部13の傾斜)と、屋根の傾斜(すなわち設置基準面3の傾斜)によって、水は、高所から低所へと流れ落ちる。
図6に示されるように、水は、巨視的には、矢印Gに示すように、屋根の傾斜に従って、屋根葺き材1の重力方向上側端部1aから重力方向下側端部1bに向けて流下する。さらに、本実施の形態1では、平面部11に落下した降雨は、平面部11の傾斜に沿って、傾斜方向上側端部11aから傾斜方向下側端部11bに向けて流れ、巨視的には、矢印Pに示すように、重ね方向Xの成分を持って流れる。
上述した矢印Gの流れは、より詳細には、矢印G1に示すように平面部11上や押え部13上を流下する流れや、矢印G2に示すように溝部19を流下する流れである。すなわち、平面部11上の水は、傾斜方向下側端部11bに向けて移動しながら同時に重力方向下側端部1bに向けて移動するように流れ、その際に、溝部19に捉えられた水は、そのまま溝部19に沿って重力方向下側端部1bに向けて流れる。
また、傾斜方向下側端部11bに向けてはより多くの水が集まるように流れる。このとき、万が一、重ね合わせの下位置となる屋根葺き材1の傾斜方向下側端部11bの上面と、重ね合わせの上位置となる屋根葺き材1の押え部13の下面との間に、水が浸入することがあったとしても、この侵入した水は、重ね合わせの下位置となる屋根葺き材1の山部15を乗り越えない限り、母屋2に達することはない。特に、本実施の形態1では山部15に連ねて谷部17まであるので、侵入した水は、山部15を乗り越えた後、さらに、谷部17を構成する上向きの端部まで乗り越えない限り、母屋2には達しない。よって、漏水を防止する作用が極めて高い。
以上のように構成された本実施の形態1に係る屋根葺き材によれば、次のような利点が得られる。すなわち、本実施の形態1の屋根葺き材では、平面部に機能部材を載置するので、多数の付加的な支持部品を伴うことなく機能部材を安定的に支持できる。さらに、平面部を有しておりながら、その平面部が傾斜しており、且つ、平面部の傾斜方向上側端部から下方に延びる押え部と、平面部の傾斜方向下側端部から上方に延びる山部とを有していることで、平面部、押え部及び山部によって山谷が構成され、必要な強度が確保される。さらに、平面部は、傾斜する屋根の設置基準面に対して更に傾斜しているので、屋根の設置基準面の傾斜に沿う方向と、平面部の傾斜に沿う方向という、二方向から水流を促進し、水を集め、排水することができ、平面部を有しておりながら、雨水等の滞留を防止することができる。さらに、施工状態で、隣り合う一対の屋根葺き材のうちの一方の屋根葺き材の山部を、他方の屋根葺き材の押え部が、上方より覆うような状態が得られるので、万が一、他方の屋根葺き材の押え部の下側に水分が浸入したとしても、その水分は、一方の屋根葺き材の山部を乗り越えない限り、母屋に達することができないので、屋根葺き材の合わせ目からの母屋の雨水の侵入を防止することができる。
また、本実施の形態1では溝部が設けられているので、平面部が広範にわたって存在する場合に平面部の途中に溜りがちな水を、溝部を介して排水することができ、且つ、溝部の下面が母屋と当接することで溝部においても屋根葺き材の荷重支持を行うことができる。すなわち、溝部によって、排水性の更なる向上と屋根葺き材の支持ポイントの分散との双方を同時に図ることができる。
また、接続具の設置は、一方の屋根葺き材の山部及び他方の屋根葺き材の平面部の傾斜方向上側端部という、屋根葺き材における高所部で実施される。このため、フックボルトのような貫通部材を伴う接続態様において、止水処理による漏水防止効果だけでなく、より水の溜りにくいところで接続することによる漏水防止効果も得られる。
また、平面部の傍らには山部及び谷部による山谷が形成され、この山谷の領域内で接続具による固定を行うので、これまでのスレート波板と同様な施工手順・同要領で、接続具を用いることができ、これまでの施工ノウハウを活用することができる。さらに、山谷を介した重ね合わせが可能である。よって、働き幅を調整して設計することにより、例えば、鉄道ホームの屋根への施工時のように夜間作業時間に制限がある場合などにおいて、屋根葺き材を短時間でうまく重ねることができることで、要求された時間内に作業を終了することを助けることができる。
さらに、本発明として特に限定する趣旨ではないが、本実施の形態1の屋根葺き材を、既設のスレート波板を部分的に残しそのスレート波板と組み合わせて施工する、葺き替え施工に実施することもできる。すなわち、現在、スレート波板を屋根材とする既存建築物は、例えば工場、倉庫、鉄道ホームの上家等、数多く存在する。そして、築30年以上の建築物もたくさんあり、それらは、屋根材の更新の時期に来ている。一般には、葺き替えは、除去した古いスレート波板と材質こそ異なる場合もあるが基本的には同様な形状のスレート波板を用いる。ここで、葺き替えのタイミングで、機能部材を搭載させようとした場合、一般のスレート波板に対して新たに下地材が必要になる。このため、建築物設計時に想定した固定荷重以上の重量が付加されることとなり、設計荷重以下になるように機能付加システムを軽量化するか、建築物の構造補強をする必要があり、コスト増大や工期の長期化が生じる問題がある。このような背景のもと、本実施の形態1の屋根葺き材1を葺き替え施工に実施すれば、葺き替え時に建築物の構造補強や下地材増設等の工程が必要なく、スレート波板と同等の作業性と性能とを確保して、機能部材を載置することができる。
なお、その場合には、予め既設のスレート波板の大波スレートと組み合わせることを想定し、上述した山部15及び谷部17は、想定している大波スレートと組み合わせた際、その大波スレートの山谷とぴったり重ね合わさるような形態に構成しておくものとする。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図8は、本実施の形態2に関する、図5と同態様の図である。なお、本実施の形態2は、以下に説明する部分を除いては、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図8は、本実施の形態2に関する、図5と同態様の図である。なお、本実施の形態2は、以下に説明する部分を除いては、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
本実施の形態2に係る屋根葺き材1は、母屋(屋根葺き対象)2と屋根葺き材1とを接続する、少なくとも2態様の接続具を備えている。第1態様の接続具は、すなわち、上述した接続具23aであり、平面部11の傾斜方向上側端部11aに設けられている。第2態様の接続具23bは、平面部11における溝部19寄りに設けられている。第2態様の接続具23bは、一例として、図8では、平面部11における溝部19の傾斜方向下側に配置されているが、これに限らず、溝部19の傾斜方向上側に配置されていてもよい。
第2態様の接続具23bは、上述した接続具23aとほぼ同様な構成でよく、主に、接続具23aのものより長さが短いほぼJ字状のフックボルト25と、ワッシャ27と、ナット29とを含んでいる。
このような本実施の形態2によっても、上述した実施の形態1の場合と同様な利点が得られる。さらに、本実施の形態2では、押え部、傾斜方向上側端部、山部及び谷部のところだけでなく、溝部においても、母屋と屋根葺き材との接合力を十分にかけることができ、強風時等の下方からの風圧に対して、屋根葺き材をより強固に保持することができ、バタつきを抑制する効果が極めて高くなる。また、母屋と屋根葺き材との間の確実な当接ポイントをより多数確保することができ、さらに、接続具一本あたりが負担する接続維持荷重を低減することができる。
以上、好ましい実施の形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の改変態様を採り得ることは自明である。
例えば、本実施の形態1及び2では、山部における平面部との反対側に、谷部を設けているが、本発明は、これに限定されず、谷部を省略して実施することも可能であろう。
また、本発明に係る屋根葺き材は、上述した母屋(屋根材を止めつけるための土台)を、胴縁(壁を止めつけるための土台)に置き換えて適用することにより、外装材として実施することも可能である。その際、胴縁は、縦方向にもうける縦胴縁でも横方向に設ける横胴縁のいずれでもよい。例えば機能部材として太陽電池シートが用いられる外装材として実施した場合、本発明では屋根葺き材の平面部には傾斜がついているため、壁のような垂直面に太陽電池を設置する場合に比べ、わずかではあるが太陽の方向を向くように施工することができるため、垂直壁面設置時に比べて発電量を稼ぐことができるメリットがある。
1 屋根葺き材、1a 重力方向上側端部、1b 重力方向下側端部、2 母屋(屋根葺き対象)、3 設置基準面、11 平面部、11a 傾斜方向上側端部、11b 傾斜方向下側端部、13 押え部、15 山部、17 谷部、19 溝部、21 機能部材、23a 第1態様の接続具、23b 第2態様の接続具。
Claims (6)
- 鉛直方向に対して傾斜する屋根の設置基準面に対して傾斜する平面部と、
前記平面部の傾斜方向上側端部から前記設置基準面に近づくように下方に延びる押え部と、
前記平面部の傾斜方向下側端部から前記設置基準面から離れるように上方に延びる山部とを備えた屋根葺き材であって、
前記平面部、前記押え部及び前記山部は、該屋根葺き材における重力方向上側端部から重力方向下側端部にわたって延びている、
屋根葺き材。 - 前記平面部には、下方に突出して前記設置基準面に達する溝部が設けられており、
前記溝部は、該屋根葺き材における重力方向上側端部から重力方向下側端部にわたって延びている、
請求項1の屋根葺き材。 - 屋根葺き対象と屋根葺き材とを接続する、少なくとも2態様の接続具をさらに備え、
第1態様の前記接続具は、前記平面部の傾斜方向上側端部に設けられており、
第2態様の前記接続具は、前記平面部における前記溝部寄りに設けられている、
請求項2の屋根葺き材。 - 谷部をさらに備え、
前記谷部は、前記平面部の傾斜方向下側端部に設けられた前記山部から、該平面部との反対側に連なっている、
請求項1〜3の何れか一項の屋根葺き材。 - 前記平面部の上に、機能部材が載置されている、
請求項1〜4の何れか一項の屋根葺き材。 - 前記機能部材は太陽電池シートである、
請求項5の屋根葺き材。
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