JP2015010210A - ポリアミド樹脂複合ペレット、ペレット集合体、樹脂フィルム、及び多層フィルム - Google Patents

ポリアミド樹脂複合ペレット、ペレット集合体、樹脂フィルム、及び多層フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】高価な設備に依らずとも、塵芥等の異物の混入が低減され、ゲル状物の発生が抑制されたフィルムを形成可能であり、且つ押出加工性に優れた、ポリアミド樹脂複合ペレット及びペレット集合体、当該ペレット集合体を溶融混合して成形してなる樹脂フィルム、並びに当該樹脂フィルムを少なくとも1層有する多層フィルムを提供する。
【解決手段】メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、α,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位とを含有するポリアミド(X)、界面活性剤、ポリエーテル、4級アンモニウム塩、及びスルホン酸塩からなる群より選ばれる1種以上の成分(A)、及びアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩から選ばれる1種以上の成分(B)から構成され、ポリアミド(X)を含む樹脂組成物から成形してなるペレット基材の表面に、成分(A)の少なくとも一部が接してなる、ポリアミド樹脂複合ペレット。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポリアミド樹脂複合ペレット及びペレット集合体、及び当該ペレット集合体を溶融混合して成形してなる樹脂フィルム、並びに当該樹脂フィルムを少なくとも1層有する多層フィルムに関する。
ポリマー主鎖にメタキシリレン基を含有するポリアミドは剛性が高く、熱的性質にも優れるため、エンジニアリングプラスチックとして広く利用されている。また、メタキシリレン基をポリマー主鎖に持つことにより、酸素や炭酸ガス等を遮断する性能にも優れているため、フィルム、ボトル、シート等の様々な包装体のガスバリア材料としても利用されている。
そのような包装体には、成形時の破断の原因や品質低下の原因となる、包装体中に混入する異物の低減が求められている。特に、包装体がフィルム等の形態である場合においては、成形時の破断防止や品質向上のために、異物の低減の要求レベルはより高い。
包装体中に混入する異物は、包装体の形成材料であるポリアミドに由来する異物と、ポリアミドに由来せず、製造工程において混入する異物とに大別される。
ポリアミドに由来の異物としては、ファインと呼ばれる粉体、フロスと呼ばれる薄膜、熱劣化を受けた黄変物・炭化物、ゲル状物の生成等が挙げられる。
これらポリアミドに由来の異物を低減するには、ポリアミドの合成時に異物の生成を防ぐことが一番の対策であるが、やむを得ず異物が生成してしまった場合、ポリアミドのペレット製品から分離除去する必要がある。
上記の粉体及び薄膜は、一般的に風選で除かれ、黄変物及び炭化物は光学センサを用いた選別機で除くことができ、様々な分離機器が市販されており、確実な除去効果が期待できる。
一方、ゲル状物については、フィルター等での除去も困難であり、完全に取り除くことが難しい。
そもそも異物であるゲル状物は、ポリアミドの重合時及び成形体への成形時において、ラジカルの発生等によりポリマー分子が劣化等の損傷を受け、非直鎖の分子成長等の異常反応が起こり、他のポリアミド分子に比べて極端に高分子量化することで生じると推測される。そのため、溶融熱履歴がかかる製造加工プロセスにおいて、異物であるゲル状物が生成しやすい。
そこで、ポリアミドの重合時及び成形体への成形時において、ゲル状物の生成を抑制する方法が種々検討されている。
例えば、特許文献1及び2には、リン系化合物及びアルカリ金属塩を一定のバランスで含有させることで、ゲル状物の生成を抑制する方法が開示されている。
特開2005−194328号公報 特開2005−194330号公報
しかしながら、更なるゲル状物の生成を抑制し、異物の低減の効果が求められている。
また、ポリアミドに由来せず、製造工程において混入する異物として、ポリアミドの合成時や成形加工時に大気中に浮遊する塵芥が考えられ、塵芥が樹脂中に巻き込まれ、最終成形品に混入する可能性が考えられる。
塵芥は、フロス等と異なり、よほど大きなサイズでない限り、外観で識別して除くことは困難であるが、成形加工時のフィルターメッシュによって除去することが出来る。
ただし、塵芥を効率的に除去するために、成形加工時のフィルターの目開きを細かくすると、樹脂の滞留を引き起こし、ゲル化物等の発生につながり、かえって異物の総数が増加してしまうという問題を有し、また、押出加工性も劣る傾向にある。
ポリアミドに由来しない異物の包括的な除去の方法としては、加工環境の大気清浄化を行うことも考えられるが、これには清浄加工棟等の外気に対する大規模な隔離空間を設置しなければならず、非常にコストのかかる方法である。
なお、上記特許文献1及び2では、このような製造工程において混入する異物の低減についての検討はされていない。
本発明は、高価な設備に依らずとも、塵芥等の異物の混入が低減され、ゲル状物の発生が抑制されたフィルム等の成形体を形成可能であり、且つ押出加工性に優れた、ポリアミド樹脂複合ペレット及びペレット集合体、当該ペレット集合体を溶融混合して成形してなる樹脂フィルム、並びに当該樹脂フィルムを少なくとも1層有する多層フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特定のポリアミドと、界面活性剤、ポリエーテル、4級アンモニウム塩、及びスルホン酸塩からなる群より選ばれる1種以上の成分(A)と、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩から選ばれる1種以上の成分(B)とから構成され、当該ポリアミドを含む樹脂組成物から成形してなるペレット基材の表面に、成分(A)の少なくとも一部が接してなるポリアミド樹脂複合ペレットが、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、下記〔1〕〜〔14〕に関する。
〔1〕メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、α,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位とを含有するポリアミド(X)、
界面活性剤、ポリエーテル、4級アンモニウム塩、及びスルホン酸塩からなる群より選ばれる1種以上の成分(A)、及び
アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩から選ばれる1種以上の成分(B)から構成され、
ポリアミド(X)を含む樹脂組成物から成形してなるペレット基材の表面に、成分(A)の少なくとも一部が接してなる、ポリアミド樹脂複合ペレット。
〔2〕成分(B)の少なくとも一部が、ペレット基材の表面及び/又は成分(A)と接している、上記〔1〕に記載のポリアミド樹脂複合ペレット。
〔3〕ペレット基材の表面及び/又は成分(A)と接している成分(B)が、炭素数1〜30のカルボン酸のアルカリ金属塩、及び炭素数1〜30のカルボン酸のアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる1種以上の成分(B1)である、上記〔2〕に記載のポリアミド樹脂複合ペレット。
〔4〕ペレット基材が、ポリアミド(X)及び成分(B)を含む樹脂組成物から成形してなるものである、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合ペレット。
〔5〕前記樹脂組成物中に含まれる成分(B)が、炭素数1〜3のカルボン酸のアルカリ金属塩、及び炭素数1〜3のカルボン酸のアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる1種以上の成分(B2)である、上記〔4〕に記載のポリアミド樹脂複合ペレット。
〔6〕前記ペレット基材が、下記(i)〜(iii)の要件を満たす円柱形又は楕円柱形のペレットである、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合ペレット。
(i)ペレット基材の断面の長径と短径の比(長径/短径)の平均値が1.0〜3.0であり、その比の標準偏差が0.50以下である
(ii)ペレット基材のかさ密度が0.5〜1.3g/cm3である
(iii)ペレット基材の断面積の平均値が1.5〜40mm2であり、その断面積の標準偏差が10.0mm2以下である
〔7〕成分(A)が、25℃で液状の化合物である、上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合ペレット。
〔8〕成分(A)が、非イオン性界面活性剤である、上記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合ペレット。
〔9〕上記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合ペレットを含む、ペレット集合体。
〔10〕前記ペレット集合体に含まれる成分(B)の量が0.01〜0.25質量%である、上記〔9〕に記載のペレット集合体。
〔11〕前記ペレット集合体に含まれる成分(A)の量が0.001〜0.1質量%である、上記〔9〕又は〔10〕に記載のペレット集合体。
〔12〕表面電位の絶対値が4.0kV以下である、上記〔9〕〜〔11〕のいずれかに記載のペレット集合体。
〔13〕上記〔9〕〜〔12〕のいずれかに記載のペレット集合体を溶融混合して成形してなる、樹脂フィルム。
〔14〕上記〔13〕に記載の樹脂フィルムを少なくとも1層有する、多層フィルム。
本発明のポリアミド樹脂複合ペレットを用いることで、高価な設備に依らずとも、塵芥等の異物の混入が低減され、ゲル状物の発生が抑制されたフィルムを成形することができ、さらに押出加工性に優れている。
本発明のポリアミド樹脂複合ペレットの構成の一例を示す、当該複合ペレットの断面図である。
〔ポリアミド樹脂複合ペレット〕
本発明のポリアミド樹脂複合ペレットは、メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、α,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位とを含有するポリアミド(X)と、界面活性剤、ポリエーテル、4級アンモニウム塩、及びスルホン酸塩からなる群より選ばれる1種以上の成分(A)と、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩から選ばれる1種以上の成分(B)とから構成される複合ペレットである。
また、当該ポリアミド樹脂複合ペレットは、ポリアミド(X)を含む樹脂組成物から成形してなるペレット基材の表面に、成分(A)の少なくとも一部が接してなる構成を有する。
本発明において、上記の樹脂組成物は、ペレット基材を構成する形成材料であって、少なくともポリアミド(X)を含むものである。
なお、当該樹脂組成物は、ポリアミド(X)と共に、成分(B)を含む場合もある。
つまり、本発明のポリアミド樹脂複合ペレットの構成としては、例えば、下記表1に示す構成が挙げられる。
Figure 2015010210
表1に示された構成1〜3からも明らかなとおり、本発明のポリアミド樹脂複合ペレットは、成分(A)の少なくとも一部が、ペレット基材の表面に接する構成を有している。このような構成を有することで、本発明のポリアミド樹脂複合ペレットの表面電位の絶対値を効果的に低下させ、フィルム等の成形工程において、塵芥等の異物の混入を低減させることができる。
例えば、表1の「構成1」に該当するポリアミド樹脂複合ペレットとして、図1に示されたポリアミド樹脂複合ペレット1A、1Bが挙げられる。
図1(a)のポリアミド樹脂複合ペレット1Aは、ペレット基材11の表面に、成分(A)からなる層12を形成し、成分(B)の粒子13が、ペレット基材11の表面及び/又は成分(A)からなる層12と接するように分布している。
図1(b)のポリアミド樹脂複合ペレット1Bは、ペレット基材11の表面に、成分(A)の粒子12a及び成分(B)の粒子13が接するような構成を有している。
なお、成分(A)が粒子の形態である場合、成分(A)の少なくとも一部がペレット基材の表面に接していれば、例えば、成分(A)の一部が、直接的にはペレット基材に接さずに、成分(B)の粒子上に接するような構成であってもよい。
成分(B)は、表1の構成1及び3のように、ペレット基材の表面及び/又は成分(A)と接するように分布してもよく、表1の構成2及び3のように、ペレット基材の内部に既に含まれていてもよい。
なお、ポリアミド(X)と成分(B)とを含む樹脂組成物から成形してなるペレット基材を用いる場合、成分(B)が既にペレット基材中に含まれているため、表1の構成2のように、当該ペレット基材の表面及び/又は成分(A)の表面に成分(B)が接するように存在しなくてもよい。
本発明のポリアミド樹脂複合ペレットの表面電位の絶対値を効果的に低下させ、フィルム等の成形工程において、塵芥等の異物の混入を低減させる観点から、表1の構成1及び3のように、成分(B)の少なくとも一部が、ペレット基材の表面及び/又は成分(A)と接するように分布することが好ましく、表1の構成3のように、成分(B)の少なくとも一部が、ペレット基材の表面及び/又は成分(A)と接するように分布すると共に、当該ペレット基材が、ポリアミド(X)及び成分(B)を含む樹脂組成物から成形してなるものであることがより好ましい。
以下、本発明のポリアミド樹脂複合ペレットを構成する、ポリアミド(X)、成分(A)及び成分(B)について説明した上、ペレット基材について説明する。
<ポリアミド(X)>
ポリアミド(X)を構成するジアミン単位として、メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含む。ジアミン単位の総量に対して、メタキシリレンジアミン単位が70モル%以上であることで、ポリアミド(X)は優れたガスバリア性を発現することができる。
メタキシリレンジアミン単位の含有量は、ジアミン単位の総量に対して、70モル%以上であるが、好ましくは80〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%、更に好ましくは95〜100モル%である。
メタキシリレンジアミン単位以外のジアミン単位を構成し得る化合物としては、例えば、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、2−メチルペンタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン;1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノメチル)デカリン、ビス(アミノメチル)トリシクロデカン等の脂環族ジアミン;ビス(4−アミノフェニル)エーテル、パラフェニレンジアミン、パラキシリレンジアミン、ビス(アミノメチル)ナフタレン等の芳香環を有するジアミン類等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリアミド(X)を構成するジカルボン酸単位として、α,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸単位を70モル%以上含む。ジカルボン酸単位の総量に対して、α,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸単位が70モル%以上であることで、ガスバリア性の低下や結晶性の過度の低下を避けることができる。
α,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸単位の含有量は、ジカルボン酸単位の総量に対して、70モル%以上であるが、好ましくは80〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%、更に好ましくは95〜100モル%である。
α,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ダイマー酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、ガスバリア性の低下や結晶性の過度の低下を避ける観点から、アジピン酸、セバシン酸が好ましく、アジピン酸がより好ましい。
α,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸以外のジカルボン酸としては、例えば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、キシリレンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、成形加工温度を下げることができるため、ポリアミド樹脂組成物の成形中における熱履歴を減らし、ゲルの生成を抑制する観点から、芳香族ジカルボン酸が好ましく、イソフタル酸がより好ましい。
なお、本発明で用いるポリアミド(X)として、メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、アジピン酸単位70〜99モル%及びイソフタル酸単位1〜30モル%を含むジカルボン酸単位とからなるポリアミドを好適なものとして挙げられる。
ジカルボン酸単位としてイソフタル酸単位を加えることで融点が低下し、成形加工温度を下げることができるため、ポリアミド樹脂組成物の成形中における熱履歴を減らし、ゲルの生成を抑制することができる。
本発明で用いるポリアミド(X)は、上記のジアミン単位及びジカルボン酸単位以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、他の化合物由来の単位を含有してもよい。
このような他の化合物としては、例えば、ε−カプロラクタムやラウロラクタム等のラクタム類;アミノカプロン酸、アミノウンデカン酸等の脂肪族アミノカルボン酸類;p−アミノメチル安息香酸等の芳香族アミノカルボン酸等が挙げられる。
ポリアミド(X)の数平均分子量は、用途や成形方法により適宜選択されるが、好ましくは10000〜50000、より好ましくは15000〜45000、更に好ましくは20000〜40000であり、特に、樹脂フィルムに成形する場合には、製造時の流動性を良好とする観点から、より更に好ましくは20000〜30000である。
なお、ポリアミド(X)の数平均分子量については、下式(1)から算出される。
数平均分子量=2×1000000/([COOH]+[NH2])・・・・・(1)
(式中、[COOH]はポリアミド(X)中の末端カルボキシル基濃度(μmol/g)を表し、[NH2]はポリアミド(X)中の末端アミノ基濃度(μmol/g)を表す。)
本発明では、末端アミノ基濃度は、ポリアミドをフェノール/エタノール混合溶液に溶解したものを希塩酸水溶液で中和滴定して算出した値を用い、末端カルボキシル基濃度は、ポリアミドをベンジルアルコールに溶解したものを水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定して算出した値を用いる。
(ポリアミド(X)の合成方法)
ポリアミド(X)の合成方法としては、公知の合成方法を適用することができるが、リン原子含有化合物の存在下で、上述のジアミンとジカルボン酸とを重縮合して合成する方法が好ましい。
リン原子含有化合物の存在下で、ジアミンとジカルボン酸とを重縮合することで、溶融成形時の加工安定性を高め、得られるポリアミド(X)の着色を防止することができる。
リン原子含有化合物としては、例えば、次亜リン酸化合物(ホスフィン酸化合物又は亜ホスホン酸化合物ともいう)、亜リン酸化合物(ホスホン酸化合物ともいう)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、リン原子含有化合物は、アルカリ金属塩等の金属塩であってもよい。
次亜リン酸化合物としては、例えば、次亜リン酸;次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム、次亜リン酸カルシウム等の次亜リン酸金属塩;次亜リン酸エチル、ジメチルホスフィン酸、フェニルメチルホスフィン酸、フェニル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸エチル等の次亜リン酸化合物;フェニル亜ホスホン酸ナトリウム、フェニル亜ホスホン酸カリウム、フェニル亜ホスホン酸リチウム等のフェニル亜ホスホン酸金属塩等が挙げられる。
亜リン酸化合物としては、例えば、亜リン酸;ピロ亜リン酸;亜リン酸水素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム等の亜リン酸金属塩;亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル、エチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスホン酸ジエチル等の亜リン酸化合物;エチルホスホン酸ナトリウム、エチルホスホン酸カリウム、フェニルホスホン酸ナトリウム、フェニルホスホン酸カリウム、フェニルホスホン酸リチウム等のフェニルホスホン酸金属塩等が挙げられる。
これらのリン原子含有化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、重合反応を促進させる観点、並びにポリアミド(X)の着色防止効果の観点から、次亜リン酸金属塩が好ましく、次亜リン酸ナトリウムがより好ましい。
ポリアミド(X)の製造方法は、リン原子含有化合物の存在下、任意の方法、重合条件により行うことができる。例えば、上述のジアミン成分と、上述のジカルボン酸成分とからなるナイロン塩を水の存在下に加圧状態で昇温し、加えた水及び縮合水を除きながら溶融状態で重合させる方法によりポリアミド(X)を製造することができる。
また、上述のジアミン成分を、溶融状態の上述のジカルボン酸成分に直接加えて、常圧下で重縮合する方法によってもポリアミド(X)を製造することができる。この場合、反応系を均一な液状状態で保つために、ジアミン成分をジカルボン酸成分に連続的に加え、その間、反応温度が生成するオリゴアミド及びポリアミドの融点よりも下回らないように反応系を昇温しつつ、重縮合を進めることが好ましい。
なお、ポリアミド(X)の重縮合時に、分子量調節剤として、少量のモノアミン、モノカルボン酸を加えてもよい。
また、ポリアミド(X)の重縮合は、リン原子含有化合物と共に、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物の存在下で行われることが好ましい。リン原子含有化合物の使用により、アミド化反応速度が促進されるが、促進されすぎると、ポリアミド(X)のゲル化を招くおそれがある。そのため、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物の存在下で行うことで、アミド化反応速度を調整することができる。
アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物としては、特に限定されないが、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物、並びに、アルカリ金属酢酸塩又はアルカリ土類金属酢酸塩が好ましい。
アルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属水酸化物としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。
また、アルカリ金属酢酸塩としては、例えば、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ルビジウム、酢酸セシウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属酢酸塩としては、例えば、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム等が挙げられる。
ポリアミド(X)を重縮合する際にアルカリ金属化合物を使用する場合、アルカリ金属化合物のモル数Aとリン原子含有化合物のモル数Bの比(A/B)は、ゲルの生成を抑制する観点から、好ましくは0.5〜1.0、より好ましくは0.55〜0.95、更に好ましくは0.6〜0.9である。
また、ポリアミド(X)は、溶融重合法により製造された後に、固相重合を行うことによって重縮合を行ってもよい。固相重合は特に限定されず、任意の方法、重合条件により行うことができる。
<成分(A)>
本発明のポリアミド樹脂複合ペレットは、界面活性剤、ポリエーテル、4級アンモニウム塩、及びスルホン酸塩からなる群より選ばれる1種以上の成分(A)から構成される。
ポリアミド(X)の合成から、最終成形品までの製造過程において、極微小の塵芥等の異物の混入する箇所を特定することは容易でなく、原因を特定できないケースも多く存在する。
一般的にプラスチック表面の電荷を除去するには、イオナイザー等による表面電荷の中和がよく知られる。しかしながら、同方法はフィルム等の平滑面への適応性が高いものの、ペレット等の成形加工前の曲面や凹凸を有し、平滑とはいえない形態に対しては、電荷を持つ物質の吹付による中和という構造原理上、加工前のペレット形態の表面全体に行き渡らせることが難しく、十分に表面電荷を除去できない可能性がある。
また、周囲の湿度を上げることで、大気中の水分を介した自然放電によって帯電を抑制することも可能であるが、周囲湿度の上昇に伴って、ポリアミドの含水量が上昇してしまい、結果的に、ポリアミドの成形性や物性が悪化するため、望ましい方法ではない。
これに対し、本発明では、ペレット基材の表面に、上記の成分(A)の少なくとも一部が接するようにすることで、ペレットの全体にわたって電荷発生を効率的に抑制し、ペレットの表面電圧の絶対値を低下させ、最終成形品までの製造過程における塵芥等の異物の混入を抑制し、結果的に成形品に混入する異物の総数を低減させることを可能としている。
成分(A)は、界面活性剤、ポリエーテル、4級アンモニウム塩、及びスルホン酸塩からなる群より選ばれる1種以上の成分である。
これらの成分は、ポリアミド(X)を含む樹脂組成物からなるペレット基材の表面に発生した電荷を、最終的にアースから電荷を除去あるいは大気放電できる物質であり、ポリアミド(X)に対しての悪影響が小さく、多量に添加しなくても、ペレット基材の表面に広く分布できる成分である。
上記の成分(A)の中でも、25℃で液状の化合物が好ましい。液状の化合物であれば、ペレット基材の表面に広く分布させ、図1の(a)のように、成分(A)からなる層12を形成することができ、ペレット基材の表面に発生した電荷を効率的に除去することができる。その結果として、成形品に混入する異物の総数を低減させる効果を向上させることができる。
成分(A)として用いる界面活性剤としては、例えば、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸ジグリセリド、脂肪酸トリグリセリド、脂肪酸アルキルエステル、アルキルアルコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキルジエタノールアミン、ヒドロキシアルキルモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン脂肪酸エステル、イソアルキル酸ポリオキシエチレングリセリル、トリイソアルキル酸ポリオキシエチレングリセリル、モノアルキル酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、ジアルキル酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、脂肪酸モノエタノールアマイド、脂肪酸ジエタノールアマイド、脂肪酸モノイソプロパノールアマイド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、モノアルキル酸ポリオキシエチレンソルビタン、アルキル酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノアルキル酸ソルビタン、セスキアルキル酸ソルビタン、ジアルキル酸ソルビタン、トリアルキル酸ソルビタン、テトラアルキル酸ソルビタン、モノ脂肪酸ポリエチレングリコール、ジ脂肪酸ポリエチレングリコール、アルキル酸ポリオキシエチレンソルビット、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸、アルキルホスフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシメチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸エチルエステルスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、テトラアルキルアンモニア塩、塩化トリアルキルベンジルアンモニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルジアミノエチルグリシンナトリウム、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、アルキルアミドジ酢酸ナトリウム、アルキルベタイン、アルキルイミダゾリウムベタイン等が挙げられる。
ポリエーテルとしては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリエーテルアミドイミド、エチレンオキシドーエピハロヒドリン共重合体、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート共重合体等が挙げられる。
4級アンモニウム塩としては、例えば、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート由来の共重合体、4級アンモニウム塩基含有マレイミド由来の共重合体、4級アンモニウム塩基含有メタクリルイミド由来の共重合体等が挙げられる。
スルホン酸塩としては、例えば、アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
なお、上記の例示中の「アルキル」とは、飽和炭化水素から水素原子一個を除いた残りの原子団の総称であり、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デカノイル等のアルキル基が挙げられる。
当該アルキル基の炭素数としては、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜15である。
また、上記の例示中の「脂肪酸」又は「アルキル酸」とは、炭化水素鎖を持つ1価のカルボン酸を指し、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリン酸、ペラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、エイコ酸、ベヘン酸、モンタン酸、トリアコンタン酸等が挙げられる。
当該カルボン酸の炭素数としては、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜15である。
これらの成分(A)は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
以上の成分(A)の中でも、ペレット基材の表面に発生した電荷を効率的に除去する観点から、界面活性剤が好ましく、非イオン性界面活性剤がより好ましく、モノアルキル酸ポリオキシエチレンソルビタン、又はモノアルキル酸ソルビタンが更に好ましい。
本発明のポリアミド樹脂複合ペレット中の成分(A)の量は、ペレット基材、成分(A)、及び成分(B)の合計量100質量部に対して、好ましくは0.001〜0.1質量部、より好ましくは0.002〜0.08質量部、更に好ましくは0.003〜0.07質量部、より更に好ましくは0.005〜0.06質量部である。
成分(A)の量が0.001質量部以上であれば、ペレット基材の表面に、成分(A)を十分に分布させ、ペレット基材の表面に発生した電荷を効率的に除去することができ、異物の発生を抑制することができる。
一方、成分(A)の量が0.1質量部以下であれば、成形品の色調や透明性等の物性への影響を抑制することができる。
なお、ポリアミド樹脂複合ペレット中の成分(A)の量が、上記範囲から外れても、ポリアミド樹脂複合ペレットを含むペレット集合体に含まれる成分(A)の量が、後述の好適範囲に含まれるように調整すれば、上記と同じ効果を得ることができる。
また、本発明において、上記のポリアミド樹脂複合ペレット中の成分(A)の量は、ポリアミド樹脂複合ペレットを含むペレット集合体を製造する際に配合される、ペレット基材、成分(A)、及び成分(B)の合計配合量に対する、成分(A)の配合量を意味する。
<成分(B)>
本発明のポリアミド樹脂複合ペレットは、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩から選ばれる1種以上の成分(B)から構成される。成分(B)を用いたポリアミド樹脂複合ペレットは、成形加工時に生じるゲル化物の発生を効果的に抑制することができると共に、押出加工性も向上し得る。
成分(B)のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩としては、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水素化物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のアルコキシド、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸水素塩、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のカルボン酸塩等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、成分(B)は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。
アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水素化物としては、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化マグネシウム、水素化カルシウム等が挙げられる。
アルカリ金属又はアルカリ土類金属のアルコキシドとしては、例えば、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムメトキシド、マグネシウムメトキシド、カルシウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、リチウムエトキシド、マグネシウムエトキシド、カルシウムエトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−ブトキシド、リチウム−t−ブトキシド、マグネシウム−t−ブトキシド、カルシウム−t−ブトキシド等が挙げられる。
アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等、並びにこれらの無水塩及び含水塩が挙げられる。
アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カルシウム等、並びにこれらの無水塩及び含水塩が挙げられる。
アルカリ金属又はアルカリ土類金属のカルボン酸塩のカルボン酸としては、炭素数1〜30のカルボン酸が挙げられ、具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリン酸、ペラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エイコ酸、ベヘン酸、モンタン酸、トリアコンタン酸等の直鎖飽和脂肪酸;12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸誘導体;シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸;グリコール酸、乳酸、ヒドロキシ酪酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、イソクエン酸、メバロン酸等のヒドロキシ酸;安息香酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ピロメット酸、トリメリット酸、キシリレンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族カルボン酸等が挙げられる。
これらの中でも、成形加工時に生じるゲル化物の発生の効果的に抑制する共に、押出加工性を向上させたポリアミド樹脂複合ペレットを得る観点から、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のカルボン酸塩が好ましい。
なお、アルカリ金属としては、上記と同様の観点から、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムが好ましく、ナトリウム又はカリウムがより好ましい。
また、アルカリ土類金属としては、上記と同様の観点から、マグネシウム、カルシウムが好ましい。
本発明のポリアミド樹脂複合ペレットにおいて、成分(B)の分布の態様としては、以下の2つの態様が挙げられる。
(I)成分(B)が、ペレット基材の表面及び/又は成分(A)と接するように分布する態様(上記表1の構成1及び3の態様)。
(II)ポリアミド(X)及び成分(B)を含む樹脂組成物から成形してなるペレット基材を用いて、成分(B)がペレット基材の内部に取り込まれている態様(上記表1の構成2及び3の態様)。
なお、本発明のポリアミド樹脂複合ペレットの表面電位の絶対値を効果的に低下させ、フィルム等の成形工程において、塵芥等の異物の混入を低減させる観点から、上記(I)の態様が好ましく、上記(I)及び(II)の態様を共に満たすことがより好ましい。
上記(I)の態様において、ペレット基材の表面及び/又は成分(A)と接する成分(B)としては、成形加工時に生じるゲル化物の発生の効果的に抑制すると共に、押出加工性を向上させたポリアミド複合ペレットを得る観点から、炭素数1〜30のカルボン酸のアルカリ金属塩、及び炭素数1〜30のカルボン酸のアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる1種以上の成分(B1)であることが好ましい。
成分(B1)のカルボン酸の炭素数としては、上記と同様の観点から、好ましくは1〜30であるが、より好ましくは1〜20、更に好ましくは1〜18である。
成分(B1)の中でも、ポリアミド樹脂複合ペレットを用いた成形加工時に生じるゲル化物の発生の効果的に抑制すると共に、押出加工性を向上させたポリアミド複合ペレットを得る観点、並びに、溶解性や安全性の観点から、ステアリン酸アルカリ金属塩又はステアリン酸アルカリ土類金属塩が好ましく、ステアリン酸カルシウムがより好ましい。
成分(B1)の平均粒子径としては、ペレット基材の表面に均一に分布させ、上述の効果を十分に発揮させる観点から、好ましくは0.01〜5.0mm、より好ましくは0.02〜3.0mmである。
上記(II)の態様において、ペレット基材を構成する樹脂組成物中にポリアミド(X)と共に含まれる成分(B)としては、ポリアミド(X)中での分散性の観点、及び成形加工時に生じるゲル化物の発生の効果的に抑制する共に、押出加工性を向上させたポリアミド複合ペレットを得る観点から、炭素数1〜3のカルボン酸のアルカリ金属塩、及び炭素数1〜3のカルボン酸のアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる1種以上の成分(B2)が好ましい。
成分(B2)としては、例えば、ギ酸カリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸カリウム、ギ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
これらの成分(B2)の中でも、上記観点から、炭素数1〜3のカルボン酸のアルカリ金属塩が好ましく、酢酸ナトリウムがより好ましい。
本発明のポリアミド樹脂複合ペレット中の成分(B)の量は、ペレット基材、成分(A)、及び成分(B)の合計量100質量部に対して、好ましくは0.01〜0.25質量部、より好ましくは0.02〜0.20質量部、更に好ましくは0.03〜0.16質量部、より更に好ましくは0.05〜0.13質量部である。
成分(B)の量が0.01質量部以上であれば、成形加工時に生じるゲル化物の発生を効果的に抑制することと共に、押出加工性を向上させたポリアミド樹脂複合ペレットを得ることができる。
一方、成分(B)の量が0.25質量部以下であれば、成形品の色調や透明性等の物性への影響を抑制することができる。
なお、ポリアミド樹脂複合ペレット中の成分(B)の量が、上記範囲から外れても、ポリアミド樹脂複合ペレットを含むペレット集合体に含まれる成分(B)の量が、後述の好適範囲に含まれるように調整すれば、上記と同じ効果を得ることができる。
また、本発明において、上記のポリアミド樹脂複合ペレット中の成分(B)の量は、ポリアミド樹脂複合ペレットを含むペレット集合体を製造する際に配合される、ペレット基材、成分(A)、及び成分(B)の合計配合量に対する、成分(B)の配合量を意味する。
また、上記成分(B)の量は、上記(I)の態様のように、ペレット基材の表面及び成分(A)に接する成分(B)の量と、上記(II)の態様のように、樹脂組成物中に配合され、成形されたペレット基材の内部に取り込まれた成分(B)の量の合計量である。
また、本発明において、ポリアミド(X)の合成時に上述のアルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物を添加した場合、当該アルカリ金属化合物はアルカリ土類金属化合物がペレット基材中に混入することも考えられる。このような場合、当該アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物は、ペレット基材の内部に取り込まれた成分(B)に該当し、上記の(II)の態様に該当する。さらに、上述のように、ポリアミド(X)の合成時にリン原子含有化合物を添加した場合で、リン原子含有化合物がアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である場合、当該リン原子含有化合物に由来するアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物がペレット基材中に混入することも考えられる。このようなリン原子含有化合物由来のアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物もペレット基材の内部に取り込まれた成分(B)に該当し、上記の(II)の態様に該当する。
そのため、上記成分(B)の量には、ポリアミド(X)の合成時に使用し、ペレット基材中に混入したアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及びリン原子含有化合物の混入量も含まれるものとする。
<ペレット基材>
本発明で用いるペレット基材は、上述のポリアミド(X)を含む樹脂組成物から成形してなるものである。
樹脂フィルムに成形する際に、ゲル状物の生成を抑制する観点から、当該樹脂組成物は、さらに成分(B)を含むことが好ましく、成分(B2)を含むことがより好ましい。
また、上述のとおり、ポリアミド(X)を合成する過程において、溶融成形時の加工安定性を高める観点及びポリアミド(X)の着色を防止する観点から、リン原子含有化合物を添加することが好ましいため、ペレット基材は、当該リン原子含有化合物を含有していてもよい。
他に、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、ペレット基材は、ポリアミド(X)以外の樹脂成分を含有してもよい。
ポリアミド(X)以外の樹脂成分としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン66,6、ポリエステル、ポリオレフィン、フェノキシ樹脂等が挙げられる。
これらの樹脂成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ペレット基材中に含まれる樹脂成分の全量に対する、ポリアミド(X)の含有量は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上である。
また、ペレット基材は、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、その他の添加剤を含有してもよい。
その他の添加剤としては、例えば、ガラス繊維、ガラスフレーク、炭素繊維、タルク、カオリン、マイカ、モンモリロナイト、有機化クレイ等の無機充填剤;各種エラストマー類等の耐衝撃性改質材;銅化合物、有機ハロゲン系化合物、無機ハロゲン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、ヒドラジン系化合物、硫黄系化合物、リン系化合物等の酸化防止剤;ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤;酸素捕捉能を付与する化合物であるコバルト金属、ベンゾキノン類、アントラキノン類、ナフトキノン類を含む化合物;艶消剤;耐熱安定剤;耐候安定剤;核剤;可塑剤;難燃剤;着色剤;着色防止剤;末端封止のための各種有機化合物等が挙げられる。
なお、これらの添加剤は、ポリアミド(X)の重合時に添加してもよく、ポリアミド(X)の重合後に添加してもよい。
本発明で用いるペレット基材は、ポリアミド(X)に、必要に応じて添加される、成分(B)、ポリアミド(X)以外の樹脂成分、その他の添加剤を含む樹脂組成物を調製した後、単軸押出機、二軸押出機等の公知の成形装置を用いた成形法にて、当該樹脂組成物を成形して得ることができる。
<ペレット基材の形状>
ポリアミド(X)を含むペレット基材の成形方法としては、特に制限されず、公知の方法を用いることができる。
本発明において、ペレット基材の形状は、円柱形、楕円柱形(底面が楕円)、球形、楕円球形、平板形、円柱形の底面部分が潰れた枕形状等のいずれであってもよいが、製造・加工時のハンドリング性や成形加工性の観点から、円柱形又は楕円柱形であって、下記(i)〜(iii)の要件を満たすペレットが好ましい。
(i)ペレット基材の断面の長径と短径の比(長径/短径)の平均値が1.0〜3.0であり、その比の標準偏差が0.50以下である。
(ii)ペレット基材のかさ密度が0.5〜1.3g/cm3である。
(iii)ペレット基材の断面積の平均値が1.5〜40mm2であり、その断面積の標準偏差が10.0mm2以下である。
なお、上記(i)〜(iii)で規定するペレット基材に関する数値は、実施例に記載の方法により測定した値を意味する。
要件(i)における、ペレット基材の断面の長径と短径の比(長径/短径)の平均値は、好ましくは1.0〜3.0であるが、より好ましくは1.0〜2.2、更に好ましくは1.0〜1.8、より更に好ましくは1.0〜1.6である。
また、当該長径/短径の比の標準偏差は、好ましくは0.50以下であるが、より好ましくは0.35以下、更に好ましくは0.20以下、より更に好ましくは0.12以下である。
要件(ii)における、ペレット基材のかさ密度は、好ましくは0.5〜1.3g/cm3であるが、より好ましくは0.55〜1.15g/cm3、更に好ましくは0.60〜1.00g/cm3、より更に好ましくは0.65〜0.85g/cm3である。
要件(iii)における、ペレット基材の断面積の平均値は、好ましくは1.5〜40mm2であるが、より好ましくは2.0〜25mm2、更に好ましくは2.5〜15mm2、より更に好ましくは3.0〜12mm2である。
また、当該断面積の標準偏差は、好ましくは10.0mm2以下であるが、より好ましくは5.0mm2以下、更に好ましくは2.0mm2以下で、より更に好ましくは1.0mm2以下である。
<ポリアミド樹脂複合ペレットの製造方法>
本発明のポリアミド樹脂複合ペレットの製造方法は、特に限定されないが、以下の工程を有する方法が好ましい。
工程(1):ペレット基材に、界面活性剤、ポリエーテル、4級アンモニウム塩、及びスルホン酸塩からなる群より選ばれる1種以上の成分(A)を添加し、ペレット基材の表面に成分(A)の少なくとも一部を付着させる工程。
工程(2):アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる1種以上の成分(B)を添加し、ペレット基材の表面及び/又は成分(A)に付着させる工程。
工程(1)において、ペレット基材の表面に、上記成分(A)を付着させる方法としては、特に限定はされず、例えば、タンブラーやミキサーに投入したペレット基材に対して、成分(A)を添加して、所定の時間、一定の速さで撹拌混合する方法が挙げられる。
なお、成分(A)は、ペレット基材の表面部に対して、均一に分布していることが好ましいが、完全に均一に分布している必要はなく、ペレット基材の表面の一部に、成分(A)が存在しない部分があってもよい。
工程(2)において、成分(A)を付着させたペレット基材に成分(B)を添加する。
ポリアミド(X)の表面に成分(B)を付着させる方法としては、特に限定されないが、予め成分(A)を付着させたペレット基材に、さらに成分(B)をドライブレンドとして供給することが好ましい。
成分(B)は、均一に分散できるのであればその形状に制限はなく、粒子状で添加してもよく、加熱し融解させてから添加してもよく、溶剤に溶解してから添加してもよい。
粉体をそのまま添加する場合、成分(B)の融点が、ポリアミド(X)の成形温度を上回る場合は、ポリアミドへの溶解性あるいは分散性を高める観点から、成分(B)の平均粒子径が、好ましくは0.01〜5.0mm、より好ましくは0.02〜3.0mmである。
成分(B)を溶剤に溶解してから添加する場合、押出機に液添加用のフィーダー等の装置を用いて添加することや、タンブラー等で予めブレンドすることもできる。溶剤としては、水や任意の有機溶剤を使用することができる。
なお、ペレット基材として、ポリアミド(X)及び成分(B)を含む樹脂組成物より成形されてなるペレット基材を用いる場合には、工程(2)を省略することも可能であるが、ポリアミド樹脂複合ペレットの表面電位の絶対値を効果的に低下させ、フィルム等の成形工程において、塵芥等の異物の混入を低減させる観点から、工程(2)を経ることが好ましい。
〔ペレット集合体〕
本発明のペレット集合体は、上述の本発明のポリアミド樹脂複合ペレットを含むものであるが、本発明のポリアミド樹脂複合ペレットには該当しない、その他の樹脂複合ペレットを含有してもよい。
その他の樹脂複合ペレットとしては、例えば、表2に示す構成のものが挙げられる。
Figure 2015010210
本発明のペレット集合体は、本発明のポリアミド樹脂複合ペレットを含むため、表2の構成1〜5のような本発明以外の樹脂複合ペレットが含まれていても、塵芥等の異物の混入が低減され、ゲル状物の発生が抑制されたフィルムを成形することができるという効果を発現することが可能となる。
上記効果を発現する観点から、本発明のペレット集合体中に含まれる本発明のポリアミド樹脂複合ペレットの含有量は、好ましくは1〜100質量%、より好ましくは1.5〜100質量%、更に好ましくは2.0〜100質量%である。
本発明のペレット集合体に含まれる成分(A)の量は、ペレット集合体の総量を100質量%に対して、好ましくは0.001〜0.1質量%、より好ましくは0.002〜0.08質量%、更に好ましくは0.003〜0.07質量%、より更に好ましくは0.005〜0.06質量%である。
成分(A)の量が0.001質量%以上であれば、ペレット集合体の表面電位の絶対値を低下させ、塵芥等の異物の混入を抑制することができる。
一方、成分(A)の量が0.1質量%以下であれば、成形品の色調や透明性等の物性への影響を抑制することができる。
なお、上記成分(A)の量は、本発明のポリアミド樹脂複合ペレットと、表2に示した構成のうち、成分(A)を有しない樹脂複合ペレットとの含有割合を変えることで、調整可能である。
また、本発明のペレット集合体に含まれる成分(B)の量は、ペレット集合体の総量を100質量%に対して、0.01〜0.5質量%、好ましくは0.01〜0.25質量%、より好ましくは0.02〜0.20質量%、更に好ましくは0.03〜0.16質量%、より更に好ましくは0.05〜0.13質量%である。
成分(B)の量が0.01質量%以上であれば、成形加工時に生じるゲル化物の発生の効果的に抑制することと共に、押出加工性を向上させることができる。
一方、成分(B)の量が0.5質量%以下であれば、成形品の色調や透明性等の物性への影響を抑制することができる。
なお、上記成分(B)の量は、成分(B)を高濃度で含む、樹脂ペレット(Y1)(例えば、表2の構成3)と、成分(B)を有しない樹脂ペレット(Y2)(例えば、表2の構成1)との含有割合、及び樹脂ペレット(Y1)中の成分(B)の含有量を変えることで、調整可能である。
樹脂ペレット(Y1)は、ポリアミド(X)及び成分(B)を含む樹脂組成物より成形してなるものである。
樹脂ペレット(Y1)において、ポリアミド(X)と成分(B)との質量比〔ポリアミド(X)/成分(B)〕は、好ましくは90/10〜99.5/0.5、より好ましくは92/8〜99/1、更に好ましくは94/6〜98/2である。
樹脂ペレット(Y1)と樹脂ペレット(Y2)との質量比〔樹脂ペレット(Y1)/樹脂ペレット(Y2)〕は、好ましくは0.1/99.9〜20/80、より好ましくは0.5/99.5〜10/90、更に好ましくは1/99〜5/95である。
本発明のポリアミド樹脂複合ペレットを含むペレット集合体の表面電位の絶対値は、好ましくは4.0kV以下、より好ましくは3.0kV以下、より好ましくは2.0kV以下、更に好ましくは1.0kV以下、更に好ましくは0.5kV以下、より更に好ましくは0.35kV以下である。
ペレット集合体の表面電位の絶対値が4.0kV以下であれば、成形加工時や輸送時に発生する当該ペレットの表面電荷による引力が大気中の異物を吸着する度合いを低減することができ、樹脂フィルム等に成形する工程において、塵芥等の大気中に存在する異物の混入を効果的に低減することができる。また、成形時に、成形体が破断してしまう現象も抑制し得る。
なお、本発明において、ポリアミド樹脂複合ペレットを含むペレット集合体の表面電位の絶対値は、実施例に記載の方法により測定された値を意味する。
<樹脂フィルム、多層フィルム、成形品>
本発明のポリアミド樹脂複合ペレットを含むペレット集合体を溶融混合して形成された成形品は、ガスバリア性や透明性に優れ、かつ安定した溶融特性を有する。
このような成形品としては、例えば、樹脂フィルム、樹脂シート、射出成形ボトル、ブローボトル、射出成形カップ等が挙げられ、包装材料、包装容器、繊維材料として用いることができる。
成形品の製造方法については特に限定されず、任意の方法で製造することができ、例えば、押出成形や射出成形により製造することができる。また、押出成形や射出成形により得られた成形品を、更に一軸延伸又は二軸延伸や延伸ブロー等により成形加工してもよい。
具体的には、Tダイを備えた押出法や、インフレーションフィルム法等によりフィルムやシートに加工でき、さらに得られた原反フィルムを延伸加工することにより、延伸フィルム、熱収縮フィルムを得ることができる。
また、射出成形法により射出成形カップ、ブロー成形法によりブローボトルとすることができ、また射出成形によりプリフォームを製造した後、さらにブロー成形によりボトルとすることができる。
また、押出ラミネートや共押出等の方法により、他の樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン6、PETや金属箔、紙等と組み合わせて、本発明のポリアミド樹脂複合ペレットを含むペレット集合体から形成される樹脂フィルムを少なくとも一層有する多層フィルムとすることもできる。
加工したフィルムやシートは、ラップ、あるいは各種形状のパウチ、容器の蓋材、ボトル、カップ、トレイ、チューブ等の包装容器に利用できる。また、多層射出成形法等によりPET等との多層構造のプリフォームやボトルに加工することもできる。
本発明のポリアミド樹脂複合ペレットを用いて得られた包装容器は、ガスバリア性に優れ、かつ透明性に優れたものである。
このような包装容器の用途としては、例えば、炭酸飲料、ジュース、水、牛乳、日本酒、ウイスキー、焼酎、コーヒー、茶、ゼリー飲料、健康飲料等の液体飲料、調味液、ソース、醤油、ドレッシング、液体だし、マヨネーズ、味噌、すり下ろし香辛料等の調味料、ジャム、クリーム、チョコレートペースト等のペースト状食品、液体スープ、煮物、漬物、シチュー等の液体加工食品に代表される液体系食品やそば、うどん、ラーメン等の生麺及びゆで麺、精米、調湿米、無洗米等の調理前の米類や調理された炊飯米、五目飯、赤飯、米粥等の加工米製品類等に代表される高水分食品;粉末スープ、だしの素等の粉末調味料、乾燥野菜、コーヒー豆、コーヒー粉、お茶、穀物を原料としたお菓子等に代表される低水分食品;その他農薬や殺虫剤等の固体状や溶液状の化学薬品、液体及びペースト状の医薬品、化粧水、化粧クリーム、化粧乳液、整髪料、染毛剤、シャンプー、石鹸、洗剤等、種々の物品を収納することができる。
本発明のポリアミド樹脂複合ペレットを用いて得られた成形品は、ガソリンバリア材料として自動車、バイク等のガソリンタンク、ホース用材料とすることもできる。
また、本発明のポリアミド樹脂複合ペレットは、モノフィラメント等の繊維材料とすることもできる。
以下、実施例及び比較例により、本発明について更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、以下の記載における各成分の物性値等の測定法は、次の通りである。
<ペレットの長径と短径の比、かさ密度、断面積>
(1)ペレットの長径と短径の比(長径/短径)
マイクロメータにより、ペレット20粒の断面の長径及び短径を測定し、長径と短径の比(長径/短径)を算出した。次にその結果を用い、平均値及び標準偏差を算出した。なお、標準偏差は下記の式に従い算出した。
標準偏差=[[ΣR2−(ΣR)2/20]/19]1/2 (R:長径/短径の比)
(2)ペレットのかさ密度
JIS K 6911に基づき測定を行った。
(3)ペレットの断面積
マイクロメータにより、ペレット20粒の断面の長径及び短径を測定し、下記の式に従い、断面積を算出した。
D=π×a/2×b/2
(D:断面積(mm2)、a:長径(mm)、b:短径(mm))
次にその結果を用い、平均値及び標準偏差を算出した。なお、標準偏差は下記の式に従い算出した。
標準偏差=[{ΣD2−(ΣD)2/20}/19]1/2
<ペレット集合体の表面電位>
23℃、50%RH(相対湿度)の環境下、試料のポリアミド樹脂複合ペレットのペレット集合体5kgをアースに接続した金属製タンブラーにて3分間撹拌したのち静置させ、即座に、表面電位測定装置((株)キーエンス製、製品名「高精度静電気センサSK−200」)を用いて、ペレット集合体の表面より正確に3cmの位置で表面電圧を測定し、最大電圧を記録した。
上記の作業を10回繰り返して最大電圧を測定し、その10回の平均値を、そのポリアミド樹脂複合ペレットのペレット集合体の表面電位とした。
製造例1
(溶融重合によるポリアミド(X1a)の合成、ペレット基材(1a)の製造)
クリーンエアーで吹き払いを行った撹拌機、分縮器、全縮器、温度計、滴下ロート及び窒素導入管、ストランドダイを備えた内容積50リットルの反応容器に、ジカルボン酸成分として、アジピン酸15000g(102.6mol)を添加し、次亜リン酸ナトリウム一水和物(NaH2PO2・H2O)432.5mg(4.083mmol、ポリアミド中のリン原子濃度として5ppm)、及び酢酸ナトリウム207.7mg(2.53mmol、次亜リン酸ナトリウム一水和物に対するモル数比として0.62)を入れ、十分に窒素置換した後、さらに少量の窒素気流下で系内を撹拌しながら170℃まで加熱した。
これにメタキシリレンジアミン13895g(102.0mol)を撹拌下に滴下し、生成する縮合水を系外へ除きながら系内を連続的に昇温した。メタキシリレンジアミンの滴下終了後、内温を260℃として40分間反応を継続したのち、ポリアミドをストランド状に引き出してペレット化することで、数平均分子量15500のポリアミド(X1a)を得た。
(固相重合によるポリアミド(X1b)を含むペレット基材(1b)の作製)
続いて、窒素ガス導入管、真空ライン、真空ポンプ、内温測定用の熱電対を設けたジャケット付きのタンブルドライヤーに、製造例1で得たペレット基材(1a)を仕込み、回転させつつ、タンブルドライヤー内部を、純度99容量%以上の窒素ガスで十分に置換した後、当該窒素ガス気流下で、タンブルドライヤーを加熱し、約150分かけてペレット温度を150℃まで昇温した。
ペレット温度が150℃に達した時点で、系内の圧力を1torr(133.3Pa)以下に減圧した。さらに昇温を続け、約70分かけてペレット温度を200℃まで昇温した後、200℃で30〜45分間保持した。
次いで、タンブルドライヤー内部に純度が99容量%以上の窒素ガスを導入して、タンブルドライヤーを回転させたまま冷却し、アミノ末端基濃度17μmol/g、カルボン酸末端基濃度70μmol/g、分子量22900のポリアミド(X1b)を得、同時にポリアミド(X1b)を含むペレット基材(1b)を得た。
製造例2
(ポリアミド(X2b)の生成、及びペレット基材(2b)の作製)
次亜リン酸ナトリウム一水和物の配合量を12978mg(122.5mmol、ポリアミド中のリン原子濃度として151ppm)及び酢酸ナトリウムの配合量を6914mg(84.29mmol、次亜リン酸ナトリウム一水和物に対するモル数比として0.69)となるように変更した以外は、製造例1と同様に溶融重合して、数平均分子量15500のポリアミド(X2a)を合成した。そして、製造例1と同様にして、ポリアミド(X2a)を含む樹脂組成物より成形してなるペレット基材(2a)を得た。
さらに、当該ペレット基材(2a)を用い、製造例1と同様に固相重合して、アミノ末端基濃度15μmol/g、カルボン酸末端基濃度73μmol/g、数平均分子量22700のポリアミド(X2b)を得、ポリアミド(X2b)を含むペレット基材(2b)を得た。
製造例3
(ポリアミド(X3b)の生成、及びペレット基材(3b)の作製)
上述の反応器内に、ジカルボン酸成分として、アジピン酸14094.3g(96.444mol)及びイソフタル酸1022.8g(6.156mol)を添加し、次亜リン酸ナトリウム一水和物12978mg(122.5mmol、ポリアミド中のリン原子濃度として151ppm)、及び酢酸ナトリウム6914mg(84.29mmol、次亜リン酸ナトリウム一水和物に対するモル数比として0.69)となるように変更した以外は、製造例1と同様に溶融重合して、数平均分子量15500のポリアミド(X3a)を合成した。そして、製造例1と同様にして、ポリアミド(X3a)を含む樹脂組成物より成形してなるペレット基材(3a)を得た。
さらに、当該ペレット基材(3a)を用い、製造例1と同様に固相重合して、アミノ末端基濃度17μmol/g、カルボン酸末端基濃度71μmol/g、数平均分子量22700のポリアミド(X3b)を得、ポリアミド(X3b)を含むペレット基材(3b)を得た。
製造例4
(ペレット基材(4)の製造)
二軸押出機(型式:TEM75BS、東芝機械(株)製、口径:直径75mm)に300メッシュのフィルターを設けたストランドダイを取り付けた押出機を使用して、製造例1で得たポリアミド(X1a)、及び、成分(B2)として、平均粒子径(D50)が7μmの酢酸ナトリウムを、それぞれ表2に示した配合量で、別フィーダーにて供給して、ストランド状の樹脂組成物を調製した。
次いで、水冷槽で冷却した後、ペレタイザーを使用して、上記樹脂組成物をペレット化し、ペレット基材(4)を得た。得られたペレット基材(4)の物性値を表3に示す。
Figure 2015010210
なお、製造例1〜4で作製したペレット基材(1b)、(2b)、(3b)、及び(4)について、長径/短径の比及びその標準偏差、かさ密度、断面積及びその標準偏差を測定した。その結果を表4に示す。
Figure 2015010210
実施例1〜6及び比較例1〜6
(ポリアミド樹脂複合ペレットの調製)
窒素ガス導入管を設けたタンブラーに、クリーンエアーで吹き払いを行った後、表5に示す配合量のペレット基材(1b)、(2b)、(3b)及び(4)を投入し、続けて表5に示す種類及び配合量の成分(A)を投入し、一定の回転速度で20〜30分間回転させ、ペレット基材の表面に成分(A)を十分に付着させた。
次いで、タンブラー内を窒素にて置換し、成分(B1)として、表5に示す配合量のステアリン酸カルシウムを投入し、一定の回転速度で20〜30分間回転させ、ペレット基材及び/又は成分(A)の表面に、成分(B1)のステアリン酸カルシウムを十分に付着させ、ポリアミド樹脂複合ペレットを得た。
なお、比較例1及び2では、成分(A)の投入を行わずに、及び実施例5及び比較例1、3では、成分(B1)の投入を行わずに、それ以外は実施例1と同様にして、ポリアミド樹脂複合ペレットを作製した。
実施例及び比較例で使用した成分(A)は、以下のとおりである。
・LT−221:モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(日油(株)製、製品名「ノニオンLT−221」、25℃で液体の化合物。)
・L−10V:ソルビタンモノラウレート(花王(株)製、製品名「エマゾールL−10V」、25℃で液体の化合物。)
Figure 2015010210
得られたポリアミド樹脂複合ペレットについて、上記の方法により、表面電位を測定した。その結果を表5に示す。
(樹脂フィルムの作製)
上記のとおり得られたポリアミド樹脂複合ペレットを用いて、20〜25℃、70%RH(相対湿度)以下の環境下で、直径25mmの単軸押出機(型式:PTM25、(株)プラスチック工学研究所製)、綾畳織600メッシュのフィルターを設けたヘッド、Tダイからなるフィルム押出機、冷却ロール、フィッシュアイ検査機(型式:GX70W、マミヤオーピー(株)製)、巻き取り機を備えた引き取り装置を使用して、樹脂フィルムの作製を行った。
吐出速度3kg/hにて、樹脂をフィルム状に押し出し、引き取り速度を調節して、幅15cm、厚み50μmの樹脂フィルムを作製した。
得られた樹脂フィルムについては、以下の方法による試験を行った。その結果を表6に示す。
(1)1時間経過後の樹脂フィルムのフィッシュアイ数の測定
実施例及び比較例において、樹脂を押し出して樹脂フィルムに成形している過程において、フィッシュアイ検査機(レボックス社製、製品名「GX70W」)のカメラと光源の間を通過させ、巻き取り機にて巻き取りつつ、樹脂の押し出しを開始してから1時間経過した時点での、幅10cm、長さ100mの樹脂フィルムに形成された円相当径が20μm以上のフィッシュアイの数を数え、1m2当たりのフィッシュアイ数を算出した。
なお、フィッシュアイの発生原因は、例えば、ペレット基材に吸着した塵芥の混入、成形機内にて生じたゲルの流出や、アルカリ化合物の未溶解物等の析出等が考えられる。
そのため、フィッシュアイ数が少ない程、異物の少ない樹脂フィルムといえる。
(2)24時間経過後の樹脂フィルムの目視観察
実施例及び比較例において、樹脂を押し出して樹脂フィルムに成形している過程において、樹脂の押し出しを開始してから24時間経過した時点での、幅10cm、長さ100mの樹脂フィルムの異物状況を目視にて外観を観察した。
(3)押出機ヘッドの樹脂圧力の測定
巻き取り速度を調節して、幅15cm、厚み250μmの樹脂フィルムを製造する過程において、樹脂の押し出しを継続し、押し出し開始直後、1.5時間後、5時間後、及び10時間後における押出機ヘッドの樹脂圧力をそれぞれ測定した。押出機ヘッドの樹脂圧力の変化量が少ないほど、押出加工性が良好である。
Figure 2015010210
実施例1〜7は、得られた樹脂フィルムのフィッシュアイ数が少なく、外観も良好であった。また、押出機ヘッドの樹脂圧力の上昇も見られず、押出が安定しており、押出加工性が良好である。
一方、比較例1及び2の樹脂フィルムは、全体的にフィッシュアイ数が高い傾向であった。また、比較例1と3の樹脂フィルムは、押し出し開始24時間経過後には、ゲル状物の異物が散見されると共に、押出機ヘッドの樹脂圧力が時間の経過と共に上昇する傾向があることが確認された。
1A、1B ポリアミド樹脂複合ペレット
11 ペレット基材
12 成分(A)からなる層
12a 成分(A)の粒子
13 成分(B)の粒子

Claims (14)

  1. メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、α,ω−直鎖状脂肪族ジカルボン酸単位を70モル%以上含むジカルボン酸単位とを含有するポリアミド(X)、
    界面活性剤、ポリエーテル、4級アンモニウム塩、及びスルホン酸塩からなる群より選ばれる1種以上の成分(A)、及び
    アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩から選ばれる1種以上の成分(B)から構成され、
    ポリアミド(X)を含む樹脂組成物から成形してなるペレット基材の表面に、成分(A)の少なくとも一部が接してなる、ポリアミド樹脂複合ペレット。
  2. 成分(B)の少なくとも一部が、ペレット基材の表面及び/又は成分(A)と接している、請求項1に記載のポリアミド樹脂複合ペレット。
  3. ペレット基材の表面及び/又は成分(A)と接している成分(B)が、炭素数1〜30のカルボン酸のアルカリ金属塩、及び炭素数1〜30のカルボン酸のアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる1種以上の成分(B1)である、請求項2に記載のポリアミド樹脂複合ペレット。
  4. ペレット基材が、ポリアミド(X)及び成分(B)を含む樹脂組成物から成形してなるものである、請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合ペレット。
  5. 前記樹脂組成物中に含まれる成分(B)が、炭素数1〜3のカルボン酸のアルカリ金属塩、及び炭素数1〜3のカルボン酸のアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる1種以上の成分(B2)である、請求項4に記載のポリアミド樹脂複合ペレット。
  6. 前記ペレット基材が、下記(i)〜(iii)の要件を満たす円柱形又は楕円柱形のペレットである、請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合ペレット。
    (i)ペレット基材の断面の長径と短径の比(長径/短径)の平均値が1.0〜3.0であり、その比の標準偏差が0.50以下である
    (ii)ペレット基材のかさ密度が0.5〜1.3g/cm3である
    (iii)ペレット基材の断面積の平均値が1.5〜40mm2であり、その断面積の標準偏差が10.0mm2以下である
  7. 成分(A)が、25℃で液状の化合物である、請求項1〜6のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合ペレット。
  8. 成分(A)が、非イオン性界面活性剤である、請求項1〜7のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合ペレット。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合ペレットを含む、ペレット集合体。
  10. 前記ペレット集合体に含まれる成分(B)の量が0.01〜0.25質量%である、請求項9に記載のペレット集合体。
  11. 前記ペレット集合体に含まれる成分(A)の量が0.001〜0.1質量%である、請求項9又は10に記載のペレット集合体。
  12. 表面電位の絶対値が4.0kV以下である、請求項9〜11のいずれかに記載のペレット集合体。
  13. 請求項9〜12のいずれかに記載のペレット集合体を溶融混合して成形してなる、樹脂フィルム。
  14. 請求項13に記載の樹脂フィルムを少なくとも1層有する、多層フィルム。
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