JP2015008048A - 車両用前照灯及び車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル - Google Patents

車両用前照灯及び車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル Download PDF

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安 谷田
孝彦 野崎
Takahiko Nozaki
孝彦 野崎
剛司 藁谷
Takeshi Waragaya
剛司 藁谷
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Abstract

【課題】光ファイバを用いた車両用前照灯において、特定の領域(例えば、カットラインに対応する長辺に沿った領域)の輝度が相対的に高い車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現する。【解決手段】少なくとも一つのレーザー光源と、レーザー光が入射する入射端面と出射端面とを含むコアと、コアの周囲を取り囲むクラッドと、を含む複数の光ファイバを束ねた光ファイババンドルと、それぞれの出射端面から出射するレーザー光を受けてレーザー光と異なる波長の光に変換する波長変換部材と、波長変換部材の光源像を投影して所定配光パターンを形成する光学系と、を備え、複数の光ファイバのコアは、ファイバ軸に垂直な断面サイズと出射端面の輝度は、同一の組内において同一又は略同一で、異なる組相互間において異なる輝度となり、出射端面の外形が矩形又は略矩形の出射端面群を構成し、波長変換部材は、出射端面群に配置されている。【選択図】図3

Description

本発明は、車両用前照灯及び車両用前照灯に用いられる光ファイババンドルに係り、特に、光ファイバを用いた車両用前照灯及び当該車両用前照灯に用いられる光ファイババンドルに関する。
従来、車両用灯具の分野においては、光ファイバを用いた車両用前照灯が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図20(a)は特許文献1に記載の車両用前照灯200の斜視図、図20(b)は車両用前照灯200で用いられている蛍光体220の斜視図である。
図20(a)に示すように、特許文献1に記載の車両用前照灯200は、複数のレーザー光源210、レーザー光を受けて発光する蛍光体220、レーザー光源210からのレーザー光を蛍光体220へ導く光ファイバ230、反射鏡240、凸レンズ250等を備えている。
図20(b)に示すように、蛍光体220は、受光面220a及びその反対側の発光面220b(いずれも矩形形状)を含む全体としてブロック形状の蛍光体として構成されている。光ファイバ230は、複数の入射端部230a、複数の入射端部230aから入射したレーザー光を出射する複数の出射端部230bを含む複数の光ファイバの束として構成されている。複数の出射端部230bは、フェルール270に形成された孔に挿入された状態で当該フェルール270に保持されており、蛍光体220(受光面220a)に対向した状態で配置されている。
上記構成の車両用前照灯200においては、複数の出射端部230bから出射されるレーザー光が蛍光体220(受光面220a)を照射することで、蛍光体220(受光面220a)が矩形形状に発光する。そして、この蛍光体220の発光は、反射鏡240で反射され、一部がシェード260で遮光された後、凸レンズ250を透過して前方に照射されて、ロービーム用配光パターンを形成する。
特開2011−222260号公報
しかしながら、上記構成の車両用前照灯200においては、複数の出射端部230bそれぞれの輝度が同一(又は略同一)の輝度となるため、特定の領域(例えば、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域)の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、光ファイバを用いた車両用前照灯において、特定の領域(例えば、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域)の輝度が相対的に高い車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、少なくとも一つのレーザー光源と、前記レーザー光源からのレーザー光が入射する入射端面と前記入射端面から導入される前記レーザー光が出射する出射端面とを含むコアと、前記コアの周囲を取り囲むクラッドと、を含む複数の光ファイバを一組として複数組を束ねて構成された光ファイババンドルと、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面から出射する前記レーザー光を受けて当該レーザー光の少なくとも一部を前記レーザー光と異なる波長の光に変換する波長変換部材と、前記波長変換部材の光源像を投影して所定配光パターンを形成するように構成された光学系と、を備えており、前記複数の光ファイバそれぞれの前記コアは、ファイバ軸に垂直な断面サイズが、同一の組内において同一又は略同一で、異なる組相互間において異なるコアとして構成されており、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面の輝度は、同一の組内において同一又は略同一の輝度となり、異なる組相互間において異なる輝度となり、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面は、同一又は略同一平面上において隣接した状態で配置されて外形が矩形又は略矩形の出射端面群を構成しており、前記波長変換部材は、前記出射端面群に配置されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、光ファイバを用いた車両用前照灯において、特定の領域(例えば、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域)の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。すなわち、請求項1に記載の発明によれば、複数の光ファイバそれぞれの出射端面の輝度が、同一の組内において同一又は略同一の輝度となり、異なる組相互間において異なる輝度となるため、複数の光ファイバそれぞれの出射端面のうち輝度が最大となる出射端面を、出射端面群のうち特定の領域(例えば、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域)に配置することで、当該特定の領域の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面は、前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺に沿って配置されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、光ファイバを用いた車両用前照灯において、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。これは、複数の光ファイバそれぞれの出射端面のうち輝度が最大となる出射端面が、出射端面群の外形を構成する一方の長辺に沿って配置されていることによるものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面以外の出射端面は、前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺から前記出射端面群の短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるように配置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、一方の長辺側の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるグラデーション状の輝度分布となる、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。これは、複数の光ファイバそれぞれの出射端面のうち輝度が最大となる出射端面以外の出射端面が、出射端面群の外形を構成する一方の長辺から出射端面群の短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるように配置されていることによるものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面は、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうちサイズが最小の出射端面であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、輝度が最大となる出射端面(出射端面群の一方の長辺に沿って配置されている)が、サイズが最小の出射端面であるため、輝度が最大となる出射端面(出射端面群の一方の長辺に沿って配置されている)が、サイズが最大の出射端面である場合と比べ、所定配光パターン中のカットオフラインを高照度かつ高精細(高解像度)なものとすることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の発明において、前記レーザー光源は、一つのレーザー光源であり、前記複数の光ファイバそれぞれの前記入射端面は、サイズが小さい入射端面ほど前記レーザー光源の光軸寄りに配置されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、レーザー光源からのレーザー光の強度分布がレーザー光源の光軸上が最大のガウス分布となるため、複数の光ファイバそれぞれの入射端面を、サイズが小さい入射端面ほどレーザー光源の光軸寄りに配置することで(さらに、複数の光ファイバとしてコアのコア断面サイズ(出射端面サイズ)が適切なものを用いることで)、複数の光ファイバそれぞれの出射端面の輝度を、同一の組内において同一又は略同一の輝度とし、異なる組相互間において異なる輝度とすることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の発明において、前記レーザー光源は、複数のレーザー光源であり、前記複数の光ファイバは、前記複数のレーザー光源に対応して設けられた複数の光ファイバであって、前記複数のレーザー光源のうち対応するレーザー光源からのレーザー光が入射する入射端面と前記入射端面から導入される前記レーザー光が出射する出射端面とを含むコアと、前記コアの周囲を取り囲むクラッドと、を含む複数の光ファイバとして構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、複数の光ファイバとしてコアのサイズが適切なものを用いることで、複数の光ファイバそれぞれの出射端面の輝度を、同一の組内において同一又は略同一の輝度とし、異なる組相互間において異なる輝度とすることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記複数の光ファイバのうち少なくとも一つの光ファイバは、前記複数のレーザー光源のうち対応するレーザー光源からのレーザー光が入射する入射端面を含む第1コアと前記第1コアの周囲を取り囲む第1クラッドとを含む第1光ファイバ部分と、前記入射端面から導入される前記レーザー光が出射する出射端面を含む第2コアと前記第2コアの周囲を取り囲む第2クラッドとを含む複数の第2光ファイバ部分と、前記入射端面から導入される前記レーザー光が前記複数の第2光ファイバ部分の前記出射端面から出射するように、前記第1光ファイバ部分と前記複数の第2光ファイバ部分とを接続する接続部と、を含む光ファイバとして構成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、複数の光ファイバ(第2光ファイバ部分)としてコアのサイズが適切なものを用いることで、複数の光ファイバ(第2光ファイバ部分)それぞれの出射端面の輝度を、同一の組内において同一又は略同一の輝度とし、異なる組相互間において異なる輝度とすることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載の発明において、前記コアは、ファイバ軸に垂直な断面が矩形又は略矩形のコアとして構成されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、光ファイバを用いた車両用前照灯において、矩形形状の発光部の均一性をさらに改善することができる。これは、断面が矩形又は略矩形のコアを含む光ファイバを用いることで、断面が円形又は略円形のコアを含む光ファイバを用いる場合と比べ、出射端面から出射するレーザー光の強度(出力)が均一(又は略均一)なものとなることによるものである。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記コアは、前記入射端面を含むコア部分のコア断面が円形又は略円形で、前記出射端面を含むコア部分のコア断面が矩形又は略矩形のコアとして構成されていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、レーザー光源からのレーザー光は集光レンズで円形(又は略円形)に集光されるため、入射端面を含むコア部分のコア断面を円形(又は略円形)とすることで、入射端面を含むコア部分のコア断面を矩形(又は略矩形)とする場合と比べ、入射端面に対するレーザー光の入射効率を向上させることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1から9のいずれか1項に記載の発明において、前記複数の光ファイバは、少なくとも前記出射端面側の端部において相互に融着されていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、出射端面群の外形を維持することができる。
請求項11に記載の発明は、請求項1から10のいずれか1項に記載の発明において、前記出射端面群は、その外形が短辺と長辺の比が1:2〜1:8の矩形又は略矩形であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。
請求項12に記載の発明は、請求項1から11のいずれか1項に記載の発明において、前記波長変換部材の外形は、前記出射端面群の外形と同一又は略同一に構成されており、前記波長変換部材は、その外形と前記出射端面群の外形とが一致又は略一致し、前記出射端面を覆った状態で前記出射端面群に配置されていることを特徴とする。
請求項12に記載の発明によれば、波長変換部材は出射端面群の外形からはみ出ることなく、かつ、波長変換部材と出射端面群との間に隙間が形成されることなく、出射端面群を覆った状態で出射端面群に配置されているため、波長変換部材が出射端面群の外形からはみ出ることに起因する輝度ムラ(又は色ムラ)、波長変換部材と出射端面群との間に隙間が形成されることに起因する輝度ムラ(又は色ムラ)が抑制された、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。
請求項13に記載の発明は、請求項1から12のいずれか1項に記載の発明において、前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺は、左水平カットオフラインに対応する辺、右水平カットオフラインに対応する辺、及び、前記左水平カットオフラインと前記右水平カットオフラインとを接続する斜めカットオフラインに対応する辺を含む長辺として構成されていることを特徴とする。
請求項13に記載の発明によれば、出射端面群の外形を構成する一方の長辺が、左水平カットオフラインに対応する辺、右水平カットオフラインに対応する辺、及び、前記左水平カットオフラインと前記右水平カットオフラインとを接続する斜めカットオフラインに対応する辺を含む長辺として構成されているため、矩形形状の発光部又は出射端面群の前方にカットオフラインを形成するためのシェードを配置することなく、カットオフラインを含む所定配光パターン(例えば、ロービーム用配光パターン)を形成することができる。
すなわち、請求項13に記載の発明によれば、カットオフラインを含む所定配光パターン(例えば、ロービーム用配光パターン)を形成するに際して、矩形形状の発光部又は出射端面群からの光の一部を遮光するシェードが不要となるため、極めて光利用効率の高い車両用前照灯を実現することができる。
請求項14に記載の発明は、請求項1から12のいずれかに記載の発明において、前記出射端面群の一部を覆うシェードをさらに備えていることを特徴とする。
請求項14に記載の発明によれば、光ファイバを用いた車両用前照灯において、カットオフラインを含む所定配光パターン(例えば、ロービーム用配光パターン)を形成することができる。
請求項15に記載の発明は、請求項1から14のいずれか1項に記載の発明において、前記光学系は、反射面、レンズ及び導光体のうち少なくとも一つを含む光学系として構成されていることを特徴とする。
請求項15に記載の発明によれば、反射面、レンズ及び導光体のうち少なくとも一つを含む光学系により、均一(又は略均一)に発光する矩形形状の発光部(波長変換部材)の光源像を投影して所定配光パターンを形成することができる。
請求項16に記載の発明は、レーザー光が入射する入射端面と前記入射端面から導入される前記レーザー光が出射する出射端面とを含むコアと、前記コアの周囲を取り囲むクラッドと、を含む複数の光ファイバを一組として複数組を束ねて構成された、車両用前照灯に用いられる光ファイババンドルにおいて、前記複数の光ファイバそれぞれの前記コアは、ファイバ軸に垂直な断面サイズが、同一の組内において同一又は略同一で、異なる組相互間において異なるコアとして構成されており、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面の輝度は、同一の組内において同一又は略同一の輝度となり、異なる組相互間において異なる輝度となり、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面は、同一又は略同一平面上において隣接した状態で配置されて外形が矩形又は略矩形の出射端面群を構成していることを特徴とする。
請求項16に記載の発明によれば、光ファイバを用いた車両用前照灯において、特定の領域(例えば、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域)の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。すなわち、請求項16に記載の発明によれば、複数の光ファイバそれぞれの出射端面の輝度が、同一の組内において同一又は略同一の輝度となり、異なる組相互間において異なる輝度となるため、複数の光ファイバそれぞれの出射端面のうち輝度が最大となる出射端面を、出射端面群のうち特定の領域(例えば、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域)に配置することで、当該特定の領域の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の発明において、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面は、前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺に沿って配置されていることを特徴とする。
請求項17に記載の発明によれば、光ファイバを用いた車両用前照灯において、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。これは、複数の光ファイバそれぞれの出射端面のうち輝度が最大となる出射端面が、出射端面群の外形を構成する一方の長辺に沿って配置されていることによるものである。
請求項18に記載の発明は、請求項17に記載の発明において、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面以外の出射端面は、前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺から前記出射端面群の短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるように配置されていることを特徴とする。
請求項18に記載の発明によれば、一方の長辺側の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるグラデーション状の輝度分布となる、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。これは、複数の光ファイバそれぞれの出射端面のうち輝度が最大となる出射端面以外の出射端面が、出射端面群の外形を構成する一方の長辺から出射端面群の短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるように配置されていることによるものである。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の発明において、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面は、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうちサイズが最小の出射端面であることを特徴とする。
請求項19に記載の発明によれば、輝度が最大となる出射端面(出射端面群の一方の長辺に沿って配置されている)が、サイズが最小の出射端面であるため、輝度が最大となる出射端面(出射端面群の一方の長辺に沿って配置されている)が、サイズが最大の出射端面である場合と比べ、所定配光パターン中のカットオフラインを高照度かつ高精細(高解像度)なものとすることができる。
請求項20に記載の発明は、請求項16から19のいずれか1項に記載の発明において、前記複数の光ファイバそれぞれの前記入射端面は、サイズが小さい入射端面ほどレーザー光源の光軸寄りに配置されていることを特徴とする。
請求項20に記載の発明によれば、レーザー光源からのレーザー光の強度分布がレーザー光源の光軸上が最大のガウス分布となるため、複数の光ファイバそれぞれの入射端面を、サイズが小さい入射端面ほどレーザー光源の光軸寄りに配置することで(さらに、複数の光ファイバとしてコアのコア断面サイズ(出射端面サイズ)が適切なものを用いることで)、複数の光ファイバそれぞれの出射端面の輝度を、同一の組内において同一又は略同一の輝度とし、異なる組相互間において異なる輝度とすることができる。
請求項21に記載の発明は、請求項16から19のいずれか1項に記載の発明において、前記複数の光ファイバのうち少なくとも一つの光ファイバは、レーザー光が入射する入射端面を含む第1コアと前記第1コアの周囲を取り囲む第1クラッドとを含む第1光ファイバ部分と、前記入射端面から導入される前記レーザー光が出射する出射端面を含む第2コアと前記第2コアの周囲を取り囲む第2クラッドとを含む複数の第2光ファイバ部分と、前記入射端面から導入される前記レーザー光が前記複数の第2光ファイバ部分の前記出射端面から出射するように、前記第1光ファイバ部分と前記複数の第2光ファイバ部分とを接続する接続部と、を含む光ファイバとして構成されていることを特徴とする。
請求項21に記載の発明によれば、複数の光ファイバ(第2光ファイバ部分)としてコアのサイズが適切なものを用いることで、複数の光ファイバ(第2光ファイバ部分)それぞれの出射端面の輝度を、同一の組内において同一又は略同一の輝度とし、異なる組相互間において異なる輝度とすることができる。
請求項22に記載の発明は、請求項16から21のいずれか1項に記載の発明において、前記コアは、ファイバ軸に垂直な断面が矩形又は略矩形のコアとして構成されていることを特徴とする。
請求項22に記載の発明によれば、光ファイバを用いた車両用前照灯において、矩形形状の発光部の均一性をさらに改善することができる。これは、断面が矩形又は略矩形のコアを含む光ファイバを用いることで、断面が円形又は略円形のコアを含む光ファイバを用いる場合と比べ、出射端面から出射するレーザー光の強度(出力)が均一(又は略均一)なものとなることによるものである。
請求項23に記載の発明は、請求項22に記載の発明において、前記コアは、前記入射端面を含むコア部分のコア断面が円形又は略円形で、前記出射端面を含むコア部分のコア断面が矩形又は略矩形のコアとして構成されていることを特徴とする。
請求項23に記載の発明によれば、レーザー光源からのレーザー光は集光レンズで円形(又は略円形)に集光されるため、入射端面を含むコア部分のコア断面を円形(又は略円形)とすることで、入射端面を含むコア部分のコア断面を矩形(又は略矩形)とする場合と比べ、入射端面に対するレーザー光の入射効率を向上させることができる。
請求項24に記載の発明は、請求項16から23のいずれか1項に記載の発明において、前記複数の光ファイバは、少なくとも前記出射端面側の端部において相互に融着されていることを特徴とする。
請求項24に記載の発明によれば、出射端面群の外形を維持することができる。
請求項25に記載の発明は、請求項16から24のいずれか1項に記載の発明において、前記出射端面群は、その外形が短辺と長辺の比が1:2〜1:8の矩形又は略矩形であることを特徴とする。
請求項25に記載の発明によれば、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。
請求項26に記載の発明は、請求項15から26のいずれか1項に記載の発明において、前記波長変換部材の外形は、前記出射端面群の外形と同一又は略同一に構成されており、前記波長変換部材は、その外形と前記出射端面群の外形とが一致又は略一致し、前記出射端面を覆った状態で前記出射端面群に配置されていることを特徴とする。
請求項26に記載の発明によれば、波長変換部材は出射端面群の外形からはみ出ることなく、かつ、波長変換部材と出射端面群との間に隙間が形成されることなく、出射端面群を覆った状態で出射端面群に配置されているため、波長変換部材が出射端面群の外形からはみ出ることに起因する輝度ムラ(又は色ムラ)、波長変換部材と出射端面群との間に隙間が形成されることに起因する輝度ムラ(又は色ムラ)が抑制された、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。
請求項27に記載の発明は、請求項16から26のいずれか1項に記載の発明において、前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺は、左水平カットオフラインに対応する辺、右水平カットオフラインに対応する辺、及び、前記左水平カットオフラインと前記右水平カットオフラインとを接続する斜めカットオフラインに対応する辺を含む長辺として構成されていることを特徴とする。
請求項27に記載の発明によれば、出射端面群の外形を構成する一方の長辺が、左水平カットオフラインに対応する辺、右水平カットオフラインに対応する辺、及び、前記左水平カットオフラインと前記右水平カットオフラインとを接続する斜めカットオフラインに対応する辺を含む長辺として構成されているため、矩形形状の発光部又は出射端面群の前方にカットオフラインを形成するためのシェードを配置することなく、カットオフラインを含む所定配光パターン(例えば、ロービーム用配光パターン)を形成することができる。
すなわち、請求項27に記載の発明によれば、カットオフラインを含む所定配光パターン(例えば、ロービーム用配光パターン)を形成するに際して、矩形形状の発光部又は出射端面群からの光の一部を遮光するシェードが不要となるため、極めて光利用効率の高い車両用前照灯を実現することができる。
請求項28に記載の発明は、請求項16から26のいずれか1項に記載の発明において、前記出射端面群の一部を覆うシェードをさらに備えていることを特徴とする。
請求項28に記載の発明によれば、光ファイバを用いた車両用前照灯において、カットオフラインを含む所定配光パターン(例えば、ロービーム用配光パターン)を形成することができる。
請求項29に記載の発明は、少なくとも一つのレーザー光源と、前記レーザー光源からのレーザー光を受けて当該レーザー光の少なくとも一部を前記レーザー光と異なる波長の光に変換する波長変換部材と、前記波長変換部材からの光が入射する入射端面と前記入射端面から導入される前記波長変換部材からの光が出射する出射端面とを含むコアと、前記コアの周囲を取り囲むクラッドと、を含む複数の光ファイバを一組として複数組を束ねて構成された光ファイババンドルと、前記波長変換部材の光源像を投影して所定配光パターンを形成するように構成された光学系と、を備えており、前記複数の光ファイバそれぞれの前記コアは、ファイバ軸に垂直な断面サイズが、同一の組内において同一又は略同一で、異なる組相互間において異なるコアとして構成されており、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面の輝度は、同一の組内において同一又は略同一の輝度となり、異なる組相互間において異なる輝度となり、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面は、同一又は略同一平面上において隣接した状態で配置されて外形が矩形又は略矩形の出射端面群を構成しており、前記波長変換部材は、前記レーザー光源と前記入射端面との間に配置されていることを特徴とする。
請求項29に記載の発明によれば、請求項1と同様の効果を奏することができる。
請求項30に記載の発明は、請求項29に記載の発明において、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面は、前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺に沿って配置されていることを特徴とする。
請求項30に記載の発明によれば、請求項2と同様の効果を奏することができる。
請求項31に記載の発明は、請求項30に記載の発明において、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面以外の出射端面は、前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺から前記出射端面群の短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるように配置されていることを特徴とする。
請求項31に記載の発明によれば、請求項3と同様の効果を奏することができる。
請求項32に記載の発明は、請求項31に記載の発明において、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面は、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうちサイズが最小の出射端面であることを特徴とする。
請求項32に記載の発明によれば、請求項4と同様の効果を奏することができる。
本発明によれば、光ファイバを用いた車両用前照灯において、特定の領域(例えば、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域)の輝度が相対的に高い車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。
第1実施形態の車両用前照灯10の概略構成図である。 (a)〜(c)車両用前照灯10に用いられる光ファイババンドル76等の構成を示す断面図である。 (a)光ファイババンドル76の出射端面側の端部の正面図(光ファイババンドル76の出射端面側の端部の断面図もこれと同様)、(b)光ファイババンドル76の出射端面側の端部(変形例)の正面図(光ファイババンドル76の出射端面側の端部(変形例)の断面図もこれと同様)である。 (a)光学系20を、投影レンズ32、シェード34、反射面36を含むプロジェクタ光学系20Aとして構成した例、(b)光学系20を、反射面42を含むリフレクタ光学系20Bとして構成した例である。 (a)光学系20Aによって仮想鉛直スクリーン上に投影される光源像Iの例、(b)光学系20Bによって仮想鉛直スクリーン上に投影される光源像Iの例、(c)光学系20Cによって仮想鉛直スクリーン上に投影される光源像Iの例である。 光学系20を、投影レンズ52、シェード54を含むいわゆるダイレクトプロジェクション光学系20Cとして構成した例である。 シェード54が出射端面22bの一部を覆った例である。 光学系20を、導光体62(導光レンズ)を含む導光光学系20Dとして構成した例である。 (a)光学系20を、プロジェクタ光学系20Aをベースとする大光量プロジェクタ光学系20Eとして構成した例、(b)光学系20を、プロジェクタ光学系20Aをベースとする2回反射型リフレクタ光学系20Fとして構成した例である。 第2実施形態の車両用前照灯10Aの概略構成図である。 (a)〜(c)車両用前照灯10Aに用いられる光ファイババンドル76A等の構成を示す断面図である。 (a)光ファイババンドル76Aの出射端面側の端部の正面図(光ファイババンドル76Aの出射端面側の端部の断面図もこれと同様)、(b)光ファイババンドル76Aの出射端面側の端部(変形例)の正面図(光ファイババンドル76Aの出射端面側の端部(変形例)の断面図もこれと同様)である。 第3実施形態の車両用前照灯10Bの概略構成図である。 車両用前照灯10Bに用いられる光ファイババンドル76B等の構成を示す断面図である。 (a)光ファイババンドル76Bの入射端面側の端部の正面図(光ファイババンドル76Bの入射端面側の端部の断面図もこれと同様)、(b)レーザー光源12からのレーザー光の強度分布が、その光軸AX12上が最大のガウス分布となることを表す図、(c)光ファイババンドル76Bの入射端面側の端部(変形例)の正面図(光ファイババンドル76Bの入射端面側の端部(変形例)の断面図もこれと同様)である。 (a)光ファイババンドル76Bの出射端面側の端部の正面図(光ファイババンドル76Bの出射端面側の端部の断面図もこれと同様)、(b)光ファイババンドル76Bの出射端面側の端部(変形例)の正面図(光ファイババンドル76Bの出射端面側の端部(変形例)の断面図もこれと同様)である。 (a)光ファイバ14(14A〜14H)のコア22(22A〜22H)のコア断面の変形例(第1変形例)を示す図、(b)はコア断面が図17(a)に示す光ファイババンドル76(76A、76B)の出射端面側の端部の正面図(光ファイババンドル76(76A、76B)の出射端面側の端部の断面図もこれと同様)、(c)光ファイバ14(14A〜14H)のコア22(22A〜22H)のコア断面の変形例(第2変形例)を示す図である。 光ファイバ14(14A〜14H)のコア22(22A〜22H)のコア断面の変形例(第3変形例)を示す斜視図である。 出射端面群76a(76Aa、76Ba)の変形例を示す図である。 (a)特許文献1に記載の車両用前照灯200の断面図、(b)車両用前照灯200で用いられている蛍光体220の斜視図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態である車両用前照灯について、図面を参照しながら説明する。
図1は第1実施形態の車両用前照灯10の概略構成図、図2(a)〜図2(c)は車両用前照灯10に用いられる光ファイババンドル76等の構成を示す断面図である。
図1〜図2に示すように、本実施形態の車両用前照灯10は、複数のレーザー光源12(12A〜12C)、複数の光ファイバ14(14A、14B又は14C)を一組として複数組を束ねて構成された光ファイババンドル76、波長変換部材16、複数の集光レンズ18、光学系20等を備えている。
各レーザー光源12は、青色域(例えば、発光波長が450nm)のレーザー光を放出するレーザー光源で、具体的には、レーザーダイオード12a(LD素子)を含んでパッケージ化されたキャン型の半導体レーザー光源として構成されている。なお、各レーザー光源12は、近紫外域(例えば、発光波長が405nm)又はそれ以外のレーザー光を放出するレーザー光源であってもよい。
各レーザー光源12は、実装基板12b表面に実装されており、同じく実装基板12b表面に実装されたホルダー12c内に収容されている。ホルダー12cには、レーザーダイオード12aから放射されたレーザー光が通過する開口12c1が形成されている。集光レンズ18は、その開口12c1を覆った状態でホルダー12cに保持されている。各レーザー光源12の光軸は対応する光ファイバ14(14A、14B又は14C)のコア22(22A、22B1又は22C1)の入射端面22a(22Aa、22Ba又は22Ca)に直交している。
光ファイババンドル76は、複数の光ファイバ14(14A、14B又は14C)を一組として複数組を束ねた光ファイババンドルとして構成されている。具体的には、光ファイババンドル76は、8本の光ファイバ14(以下光ファイバ14Aと称する)を第1組とし(図2(a)参照)、4本の光ファイバ14(以下光ファイバ14Bと称する)を第2組とし(図2(b)参照)、2本の光ファイバ14(以下光ファイバ14Cと称する)を第3組とし(図2(c)参照)、これら3組を束ねた光ファイババンドルとして構成されている。なお、これらの本数及び組数は一例にすぎず、これ以外の本数及び組数としてもよいことはもちろんである。
図2(a)に示すように、8本の光ファイバ14Aは、光出力が1Wの複数のレーザー光源12(以下レーザー光源12Aと称する)に対応して設けられている。
各光ファイバ14Aは、複数のレーザー光源12Aのうち対応するレーザー光源12Aからのレーザー光が集光レンズ18で集光されて入射する入射端面22Aaと入射端面22Aaから導入されるレーザー光が出射する出射端面22Abとを含むコア22Aと、コア22Aの周囲を取り囲むクラッド24Aと、を含む一本の光ファイバとして構成されている。クラッド24Aの周囲は、被覆26で覆われている。なお、コア22A及びクラッド24Aの材質は、石英ガラスであってもよいし、合成樹脂であってもよい。
なお、各光ファイバ14Aの出射端面22Abから出射するレーザー光の出力は、光出力が1Wのレーザー光源12Aからのレーザー光が分割(分岐)されないため、1Wとなる。
図2(b)に示すように、4本の光ファイバ14Bは、光出力が1Wの複数のレーザー光源12(以下レーザー光源12Bと称する)に対応して設けられている。
各光ファイバ14Bは、複数のレーザー光源12Bのうち対応するレーザー光源12Bからのレーザー光が集光レンズ18で集光されて入射する入射端面22Baを含む第1コア22B1と第1コア22B1の周囲を取り囲む第1クラッド24B1とを含む一本の第1光ファイバ部分14B1と、入射端面22Baから導入されるレーザー光が出射する出射端面22Bbを含む第2コア22B2と第2コア22B2の周囲を取り囲む第2クラッド24B2とを含む2本の第2光ファイバ部分14B2と、入射端面22Baから導入されるレーザー光が分岐して2本の第2光ファイバ部分14B2の出射端面22Bbから出射するように、一本の第1光ファイバ部分14B1と2本の第2光ファイバ部分14B2とを接続する公知の光カプラ(溶融延伸型光カプラ又は導波路型光カプラ)等の接続部(図示せず)と、を含む光ファイバとして構成されている。各クラッド24B1、24B2の周囲は、被覆26で覆われている。なお、各コア22B1、22B2及び各クラッド24B1、24B2の材質は、石英ガラスであってもよいし、合成樹脂であってもよい。
なお、第2光ファイバ部分14B2の本数(分岐数)は一例にすぎず、これ以外の本数(分岐数)としてもよいことはもちろんである。
なお、各第2光ファイバ部分14B2の出射端面22Bbから出射するレーザー光の出力は、光出力が1Wのレーザー光源12Bからのレーザー光が上記のように2分割されるため、0.5Wとなる。
図2(c)に示すように、2本の光ファイバ14Cは、光出力が1Wの複数のレーザー光源12(以下レーザー光源12Cと称する)に対応して設けられている。
各光ファイバ14Cは、複数のレーザー光源12Cのうち対応するレーザー光源12Cからのレーザー光が集光レンズ18で集光されて入射する入射端面22Caを含む第1コア22C1と第1コア22C1の周囲を取り囲む第1クラッド24C1とを含む一本の第1光ファイバ部分14C1と、入射端面22Caから導入されるレーザー光が出射する出射端面22Cbを含む第2コア22C2と第2コア22C2の周囲を取り囲む第2クラッド24C2とを含む4本の第2光ファイバ部分14C2と、入射端面22Caから導入されるレーザー光が分岐して4本の第2光ファイバ部分14C2の出射端面22Cbから出射するように、一本の第1光ファイバ部分14C1と4本の第2光ファイバ部分14C2とを接続する公知の光カプラ(溶融延伸型光カプラ又は導波路型光カプラ)等の接続部(図示せず)と、を含む光ファイバとして構成されている。各クラッド24C1、24C2の周囲は、被覆26で覆われている。なお、各コア22C1、22C2及び各クラッド24C1、24C2の材質は、石英ガラスであってもよいし、合成樹脂であってもよい。
なお、第2光ファイバ部分14C2の本数(分岐数)は一例にすぎず、これ以外の本数(分岐数)としてもよいことはもちろんである。
なお、各第2光ファイバ部分14C2の出射端面22Cbから出射するレーザー光の出力は、光出力が1Wのレーザー光源12Cからのレーザー光が上記のように4分割されるため、0.25Wとなる。
図3(a)は光ファイババンドル76の出射端面側の端部の正面図(光ファイババンドル76の出射端面側の端部の断面図もこれと同様)で、複数の光ファイバ14A、14B、14Cそれぞれの出射端面22Ab、22Bb、22Cbが隣接した状態で配置されて外形が矩形(又は略矩形)の出射端面群76aが構成された状態を示す図である。
各コア22A、22B2、22C2は、ファイバ軸に垂直な断面(以下、コア断面と称する)が円形(又は略円形)のコアとして構成されている。他のコア22B1、22C1も同様である。
複数の光ファイバ14A、14B、14Cそれぞれのコア22A、22B2、22C2の出射端面22Ab、22Bb、22Cb側の端部は、ファイバ軸に垂直な断面サイズが、同一の組内において同一又は略同一で、異なる組相互間において異なるコアとして構成されている。本実施形態では、各光ファイバ14A、14B、14Cのコア22A、22B2、22C2のコア断面サイズ(入射端面サイズ及び出射端面サイズも同様)は、コア22A(出射端面22Ab)>第2コア22B2(出射端面22Bb)>第2コア22C2(出射端面22Cb)の関係にある。
そして、複数の光ファイバ14A、14B、14Cそれぞれの出射端面22Ab、22Bb、22Cbの輝度は、同一の組内において同一又は略同一の輝度となり、異なる組相互間において異なる輝度となるように、複数の光ファイバ14A、14B、14Cとしてコア22A、22B2、22C2のコア断面サイズ(出射端面サイズも同様)が適切なものを用いている。
本実施形態では、出射端面22Abの輝度>出射端面22Bbの輝度>出射端面22Cbの輝度の関係となるように、複数の光ファイバ14A、14B、14Cとしてコア22A、22B2、22C2のコア断面サイズ(出射端面サイズも同様)が適切なものを用いている。
図3(a)に示すように、複数の光ファイバ14A、14B、14Cそれぞれの出射端面22Ab、22Bb、22Cbは、同一(又は略同一)平面上において隣接した状態(最密に隣接した状態が望ましい)で配置されて外形が矩形(又は略矩形)の出射端面群76aを構成している。その際、複数の光ファイバ14A、14B、14Cそれぞれの出射端面22Ab、22Bb、22Cbのうち輝度が最大となる出射端面22Abは、出射端面群76aの外形を構成する一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)に沿って配置されている。そして、複数の光ファイバ14A、14B、14Cそれぞれの出射端面22Ab、22Bb、22Cbのうち輝度が最大となる出射端面22Ab以外の出射端面22Bb、22Cbは、出射端面群76aの外形を構成する一方の長辺から出射端面群76aの短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなるように、一方の長辺側から、出射端面22Bb、出射端面22Cbの順に配置されている。
これにより、出射端面群76aは、一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなるグラデーション状の輝度分布となる。
各光ファイバ14A、14B、14Cは、少なくとも出射端面22Ab、22Bb、22Cb側の端部において相互に融着又は接着されている。これにより、出射端面群76aの外形が矩形(又は略矩形)に維持される。
なお、出射端面群76aは、その外形が短辺と長辺の比が1:2〜1:8の矩形(又は略矩形)であるのが望ましい。このようにすれば、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)を実現することができる。
光ファイババンドル76は、次のようにして製造することができる。
まず、8本の光ファイバ14A、4本の光ファイバ14B、2本の光ファイバ14Cを用意し、各光ファイバ14A、14B、14Cの出射端面22Ab、22Bb、22Cb側の端部から一定長さ分の被覆26を除去し、クラッド24A、24B2、24C2を一部露出させる。
次に、複数の光ファイバ14A、14B、14Cそれぞれの出射端面22Ab、22Bb、22Cbが、図3(a)に示すように、同一(又は略同一)平面上において隣接した状態(最密に隣接した状態が望ましい)で配置されて外形が矩形(又は略矩形)の出射端面群76aが構成されるように、少なくとも各光ファイバ14A、14B、14Cの出射端面22Ab、22Bb、22Cb側の端部(一部露出したクラッド部分)を束ねる。その際、複数の光ファイバ14A、14B、14Cそれぞれの出射端面22Ab、22Bb、22Cbのうち輝度が最大となる出射端面22Abは、出射端面群76aの外形を構成する一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)に沿って配置する。そして、複数の光ファイバ14A、14B、14Cそれぞれの出射端面22Ab、22Bb、22Cbのうち輝度が最大となる出射端面22Ab以外の出射端面22Bb、22Cbは、出射端面群76aの外形を構成する一方の長辺から出射端面群76aの短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなるように、一方の長辺側から、出射端面22Bb、出射端面22Cbの順に配置する。
そして、各光ファイバ14A、14B、14Cの出射端面22Ab、22Bb、22Cb側の端部(一部露出したクラッド部分)同士を融着又は接着等の固定手段で固定する。これにより、出射端面群76aの外形が矩形(又は略矩形)に維持される。各光ファイバ14A、14B、14Cのクラッド24A、24B2、24C2同士を融着した場合、各光ファイバ14A、14B、14Cのクラッド24A、24B2、24C2が溶融して一体化された光ファイババンドル76が構成される。
そして、このように固定された各光ファイバ14A、14B、14Cの出射端面22Ab、22Bb、22Cb側の端部(一部露出したクラッド部分)の周囲を被覆26で覆う(図2(a)、図3(a)参照)。
以上のようにして、光ファイババンドル76を製造することができる。
なお、光ファイババンドル76の製造に際しては、出射端面群76aの外形(矩形又は略矩形)と略同じ断面形状の金属製又はガラス製の枠体(図示せず)を用意し、上記のように束ねた各光ファイバ14A、14B、14Cの出射端面22Ab、22Bb、22Cb側の端部(一部露出したクラッド部分)を当該枠体に密着させた状態で挿入し、これに保持させた後に、各光ファイバ14A、14B、14Cの出射端面22Ab、22Bb、22Cb側の端部(一部露出したクラッド部分)同士を融着又は接着等の固定手段で固定してもよい。このようにすれば、各光ファイバ14A、14B、14Cの出射端面22Ab、22Bb、22Cb側の端部(一部露出したクラッド部分)を、図3に示すように容易に整列させることができることに加え、融着又は接着前の段階であっても、出射端面群76aの外形を矩形(又は略矩形)に維持することができるため、融着又は接着等の固定作業を容易に行うことができる。
なお、枠体としてガラス製の枠体(例えば、キャピラリ)を用いた場合、ガラス製の枠体と各光ファイバ14A、14B、14Cの出射端面22Ab、22Bb、22Cb側の端部(一部露出したクラッド部分)とが溶融して一体化された光ファイババンドル76が構成される。
波長変換部材16は、出射端面群76a(すなわち、各出射端面22Ab、22Bb、22Cb)から出射するレーザー光を受けて当該レーザー光の少なくとも一部をレーザー光と異なる波長の光に変換する波長変換部材で、具体的には、青色域(例えば、発光波長が450nm)のレーザー光によって励起されて黄色光を発光する板状又は層状の蛍光体として構成されている。なお、波長変換部材16は、近紫外域(例えば、発光波長が405nm)のレーザー光によって励起されて赤、緑、青の3色の光を発光する板状又は層状の蛍光体として構成されていてもよい。例えば、数ミクロンから数十ミクロンの粒子(無機蛍光体)を、ガラスやアルミナなどの透光性の保持体に分散させることで板状の蛍光体とすることができる。また、蛍光体粒子(と透光性バインダーの混合物)を拡散板の上に塗布することで層状の蛍光体とすることができる。
波長変換部材16は、出射端面群76aに対向した状態で配置されている。例えば、図2(a)に示すように、波長変換部材16は、出射端面群76aに接着層28を介して接着された状態で配置されている。波長変換部材16の外形(輪郭)は、出射端面群76aの外形と同一(又は略同一)に構成されている。そして、波長変換部材16は、その外形と出射端面群76aの外形とが一致(又は略一致)し、出射端面群76aを覆った状態で配置されている。
このように、波長変換部材16は出射端面群76aの外形からはみ出ることなく、かつ、波長変換部材16と出射端面群76aとの間に隙間が形成されることなく、出射端面群76aを覆った状態で出射端面群76aに配置されているため、波長変換部材16が出射端面群76aの外形からはみ出ることに起因する輝度ムラ(又は色ムラ)、波長変換部材16と出射端面群76aとの間に隙間が形成されることに起因する輝度ムラ(又は色ムラ)が抑制される。
上記構成の光ファイババンドル76においては、各レーザー光源12A、12B、12Cからのレーザー光は、各集光レンズ18で集光されて各光ファイバ14A、14B、14Cの入射端面22Aa、22Ba、22Caからコア内部へ導入されて出射端面群76a(すなわち、各出射端面22Ab、22Bb、22Cb)から出射し、波長変換部材16を照射する。その際、各出射端面22Ab、22Bb、22Cbは、出射端面群76aのうち一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなるように配置されているため、一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなる、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)が実現される。
なお、上記実施形態では、ファイバ径(コア断面サイズ)が最も太い光ファイバ14A、ファイバ径(コア断面サイズ)が中間の第2光ファイバ部分14B2、ファイバ径(コア断面サイズ)が最も細い第2光ファイバ部分14C2それぞれの本数が同数(8本)で、各光ファイバ14A、14B(14B2)、14C(14C2)それぞれの出射端面22Ab、22Bb、22Cbが、図3(a)に示すように配置されている例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、各光ファイバ14A、14B(14B2)、14C(14C2)の本数は、ファイバ径(コア断面サイズ)が最も太い光ファイバ14Aの本数をnとし、ファイバ径(コア断面サイズ)が中間の第2光ファイバ部分14B2の本数をnとし、ファイバ径(コア断面サイズ)が最も細い第2光ファイバ部分14C2の本数をnとし、n<n<nの関係となるようにし、図3(b)に示すように、各出射端面22Ab、22Bb、22Cbを配置してもよい。
青色域のレーザー光が照射された場合、波長変換部材16は、これを透過する青色域のレーザー光と青色域のレーザー光による発光(黄色光)との混色による白色光(疑似白色光)を放出する。一方、近紫外域のレーザー光が照射された場合、波長変換部材16は、近紫外域のレーザー光による発光(赤、緑、青の3色の光)の混色による白色光(疑似白色光)を放出する。
光学系20は、上記のように一方の長辺側(カットオフラインに対応する長辺)の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなる矩形形状の発光部(波長変換部材16)の光源像を投影して所定配光パターン(ロービーム用配光パターン又はハイビーム用配光パターン)を形成するように構成された光学系で、反射面、レンズ及び導光体のうち少なくとも一つを含む光学系として構成されている。
以下、光学系20の具体的構成について例示する。
図4(a)は、光学系20を、投影レンズ32、シェード34、反射面36を含むプロジェクタ光学系20Aとして構成した例である。
図4(a)に示すように、矩形形状の発光部(波長変換部材16)は、上向きに光を放出するように、投影レンズ32の後側焦点F32よりさらに後方かつ光軸AX20A近傍に配置されている。
反射面36は、光軸AX20Aを含む断面形状が第1焦点F1及び第2焦点F2を含む楕円形状で、その離心率が鉛直断面から水平断面へ向けて徐々に大きくなるように設定された回転楕円系の反射面(回転楕円面又はこれに類する自由曲面等)として構成されている。
反射面36は、上向き(半球方向)に放出される矩形形状の発光部(波長変換部材16)からの光が入射するように、矩形形状の発光部(波長変換部材16)の側方から上方にかけての範囲(但し、反射面36からの反射光が通過する車両前方側領域を除く)をドーム状に覆っている。
シェード34は、投影レンズ32の後側焦点F32近傍に配置されたエッジ部34aから後方に向かって延びる平面ミラー34bを含んで構成されている。エッジ部34aは、カットオフラインに対応した形状でかつ投影レンズ32の像面湾曲に対応して湾曲している。
上記構成の光学系20Aを用いた車両用前照灯10においては、均一(又は略均一)に発光する矩形形状の発光部(波長変換部材16)の光源像Iは、光学系20Aによって車両用前照灯10に正対した仮想鉛直スクリーン(車両用前照灯10の前方約25mの位置に配置されている)上に、図5(a)に示すように投影される。これは、矩形形状の発光部(波長変換部材16)の光源像Iが図5(a)に示すように投影されるように、反射面36の形状が調整されていることによるものである。また、光源像Iの一部がシェード34(平面ミラー34b)で反射されてカットオフラインCLに対して折り返されることで、カットオフラインCLが形成される。
以上のようにして、カットオフラインCLを含むロービーム用配光パターンP1が形成される。
なお、シェード34を省略し、反射面36の形状を調整することで、ハイビーム用配光パターンを形成することもできる。
図4(b)は、光学系20を、反射面42を含むリフレクタ光学系20Bとして構成した例である。
図4(b)に示すように、矩形形状の発光部(波長変換部材16)は、反射面42の焦点F42近傍に配置されている。
反射面42は、回転放物面系の反射面(回転放物面又はこれに類する自由曲面等)として構成されている。反射面42は、光軸AX20Bの上方(又は下方)に配置されている。
上記構成の光学系20Bを用いた車両用前照灯10においては、均一(又は略均一)に発光する矩形形状の発光部(波長変換部材16)の光源像Iは、光学系20Bによって仮想鉛直スクリーン上に、図5(b)に示すように投影される。これは、矩形形状の発光部(波長変換部材16)の光源像Iが図5(b)に示すように投影されるように、反射面42の形状が調整されていることによるものである。
以上のようにして、カットオフラインCLを含むロービーム用配光パターンP2が形成される。
なお、反射面42の形状を調整することで、ハイビーム用配光パターンを形成することもできる。
図6は、光学系20を、投影レンズ52、シェード54を含むいわゆるダイレクトプロジェクション光学系20Cとして構成した例である。
図6に示すように、矩形形状の発光部(波長変換部材16)は、投影レンズ52の後側焦点F52近傍に配置されている。シェード54は、その上端縁が投影レンズ52の後側焦点F52近傍に位置して、矩形形状の発光部(波長変換部材16)の一部を覆った状態で、矩形形状の発光部(波長変換部材16)の前方に配置されている。なお、シェード54は、矩形形状の発光部(波長変換部材16)から離間した位置に配置されていてもよいし、矩形形状の発光部(波長変換部材16)に接する位置に配置されていてもよい。
なお、シェード54は、図7に示すように、出射端面群76aの一部を覆っていてもよい。図7は、出射端面群76aの外形を構成する一方の長辺が、左水平カットオフラインに対応する辺L1、右水平カットオフラインに対応する辺L2、及び、左水平カットオフラインと右水平カットオフラインとを接続する斜めカットオフラインに対応する辺L3を含む長辺として構成されるように、シェード54が出射端面群76aの一部を覆った例である。
この場合、波長変換部材16の外形(輪郭)は、出射端面群76aのうちシェード54以外の領域の外形と同一(又は略同一)に構成されている。そして、波長変換部材16は、その外形と出射端面群76aのうちシェード54以外の領域の外形とが一致(又は略一致)し、出射端面群76aに接着層28を介して接着されて出射端面群76aを覆った状態で出射端面群76aに配置されている。
上記構成の光学系20Cを用いた車両用前照灯10においては、均一(又は略均一)に発光する矩形形状の発光部(波長変換部材16)の光源像Iは、光学系20Cによって仮想鉛直スクリーン上に、図5(c)に示すように投影される。これは、矩形形状の発光部(波長変換部材16)の光源像Iが図5(c)に示すように投影されるように、投影レンズ52の表面及び裏面の少なくとも一方の形状が調整されていることによるものである。
以上のようにして、カットオフラインCLを含むロービーム用配光パターンP3が形成される。
なお、シェード54を省略し、投影レンズ52の表面及び裏面の少なくとも一方の形状を調整することで、ハイビーム用配光パターンを形成することもできる。
図8は、光学系20を、導光体62(導光レンズ)を含む導光光学系20Dとして構成した例である。
図8に示すように、矩形形状の発光部(波長変換部材16)は、導光体62の光学設計上の基準点F62近傍に配置されている。
導光体62は、入光面62a、前面62b、後面62c及び光学設計上の基準点F62を含むアクリル又はポリカーボネイト等の透明樹脂製の透光部材で、入光面62aから入光する矩形形状の発光部(波長変換部材16)からの光が前面62b(第1前面62b1及び第2前面62b2)の少なくとも一部で反射し、さらに、後面62c(第1後面62c1及び第2後面62c2)の少なくとも一部で反射した後、前面62b(第1前面62b1及び第2前面62b2)の少なくとも一部から出射して前方に照射されるように構成されている。
上記構成の光学系20Dを用いた車両用前照灯10においては、均一(又は略均一)に発光する矩形形状の発光部(波長変換部材16)の光源像Iは、光学系20Dによって仮想鉛直スクリーン上に、図5(c)に示すように投影される。これは、矩形形状の発光部(波長変換部材16)の光源像Iが図5(c)に示すように投影されるように、入光面62a、前面62b及び後面62cのうち少なくとも一つの面形状が設計されていることによるものである。各面の設計手法については、例えば、米国特許第7460985号に詳しく記載されている。
以上のようにして、カットオフラインCLを含むロービーム用配光パターンP3が形成される。
なお、入光面62a、前面62b及び後面62cのうち少なくとも一つの形状を調整することで、ハイビーム用配光パターンを形成することもできる。
図9(a)は、光学系20を、プロジェクタ光学系20Aをベースとする大光量プロジェクタ光学系20Eとして構成した例である。
光学系20Eは、プロジェクタ光学系20A(図4(a)参照)と比べ、反射面36の前端が投影レンズ32側に延長されている点、付加反射面70が追加されている点が相違する。それ以外、プロジェクタ光学系20Aと同様の構成である。以下、プロジェクタ光学系20Aとの相違点を中心に説明し、プロジェクタ光学系20Aと同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
反射面36の前端は、反射面36で反射されて投影レンズ32を透過する光を遮らない程度、投影レンズ32側に延長されて延長反射領域36aを構成している。
延長反射領域36aは、第1焦点F136aが矩形形状の発光部(波長変換部材16)近傍に設定され、第2焦点F236aが反射面36と付加反射面70との間に設定された回転楕円系の反射面として構成されている。
付加反射面70は、焦点F70が第2焦点F236a近傍に設定された回転放物面系の反射面として構成されている。付加反射面70は、延長反射領域36aからの反射光が入射するように、光軸AX20Eの下方に配置されている。
上記構成の光学系20Eを用いた車両用前照灯10においては、プロジェクタ光学系20A(図4(a)参照)と比べ、延長反射領域36a及び付加反射面70により、矩形形状の発光部(波長変換部材16)の光源像Iをより多く前方へ投影することができるため、より明るいロービーム用配光パターンを形成することができる。
図9(b)は、光学系20を、プロジェクタ光学系20Aをベースとする2回反射型リフレクタ光学系20Fとして構成した例である。
光学系20Fは、プロジェクタ光学系20A(図4(a)参照)と比べ、シェード34、反射面36等が縦置きされている点、投影レンズ32が省略されて付加反射面72が追加されている点が相違する。それ以外、プロジェクタ光学系20Aと同様の構成である。以下、プロジェクタ光学系20Aとの相違点を中心に説明し、プロジェクタ光学系20Aと同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
付加反射面72は、焦点F72が第2焦点F2近傍に設定された回転放物面系の反射面として構成されている。付加反射面72は、反射面36からの反射光が入射するように、シェード34の上端より上方かつシェード34より車両後方側に配置されている。
上記構成の光学系20Fを用いた車両用前照灯10においても、均一(又は略均一)に発光する矩形形状の発光部(波長変換部材16)の光源像Iは、光学系20Fによって仮想鉛直スクリーン上に、図5(a)に示すように投影される。これにより、カットオフラインCLを含むロービーム用配光パターンP1が形成される。
以上説明したように、本実施形態によれば、次の利点を生ずる。
第1に、光ファイバ14(14A、14B、14C)を用いた車両用前照灯10において、特定の領域(例えば、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域)の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)を実現することができる。すなわち、本実施形態によれば、複数の光ファイバ14(14A、14B、14C)それぞれの出射端面22Ab、22Bb、22Cbの輝度が、同一の組内において同一又は略同一の輝度となり、異なる組相互間において異なる輝度となるため、複数の光ファイバ14(14A、14B、14C)それぞれの出射端面22Ab、22Bb、22Cbのうち輝度が最大となる出射端面22Abを、出射端面群76aのうち特定の領域(例えば、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域)に配置することで、当該特定の領域の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)を実現することができる。
第2に、光ファイバ14(14A、14B、14C)を用いた車両用前照灯10において、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)を実現することができる。これは、複数の光ファイバ14(14A、14B、14C)それぞれの出射端面22Ab、22Bb、22Cbのうち輝度が最大となる出射端面22Abが、出射端面群76aの外形を構成する一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)に沿って配置されていることによるものである。
第3に、一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるグラデーション状の輝度分布となる、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。これは、複数の光ファイバ14(14A、14B、14C)それぞれの出射端面22Ab、22Bb、22Cbのうち輝度が最大となる出射端面22Ab以外の出射端面22Bb、22Cbが、出射端面群76aの外形を構成する一方の長辺から出射端面群76aの短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるように配置されていることによるものである。
第4に、複数の光ファイバ14(14A、14B、14C)としてコア22A、22B2、22C2のコア断面サイズ(出射端面サイズ)が適切なものを用いることで、複数の光ファイバ14(14A、14B、14C)それぞれの出射端面22Ab、22Bb、22Cbの輝度を、同一の組内において同一又は略同一の輝度とし、異なる組相互間において異なる輝度とすることができる。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態である車両用前照灯について、図面を参照しながら説明する。
図10は第2実施形態の車両用前照灯10Aの概略構成図、図11(a)〜図11(c)は車両用前照灯10Aに用いられる光ファイババンドル76A等の構成を示す断面図である。
本実施形態の車両用前照灯10Aは、第1実施形態の車両用前照灯10と比べ、入射端面側から出射端面側へ分岐する光ファイバ14B、14Cに代えて、入射端面側から出射端面側へ分岐しない光ファイバ14D、14Eを用いている点が相違する。それ以外、第1実施形態の車両用前照灯10と同様の構成である。以下、第1実施形態の車両用前照灯10との相違点を中心に説明し、第1実施形態の車両用前照灯10と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図10、図11に示すように、本実施形態の車両用前照灯10Aは、複数のレーザー光源12(12A、12D、12E)、複数の光ファイバ14(14A、14D又は14E)を一組として複数組を束ねて構成された光ファイババンドル76A、波長変換部材16、複数の集光レンズ18、光学系20等を備えている。
光ファイババンドル76Aは、複数の光ファイバ14(14A、14D又は14E)を一組として複数組を束ねた光ファイババンドルとして構成されている。具体的には、光ファイババンドル76Aは、8本の光ファイバ14(以下光ファイバ14Aと称する)を第1組とし(図11(a)参照)、8本の光ファイバ14(以下光ファイバ14Dと称する)を第2組とし(図11(b)参照)、8本の光ファイバ14(以下光ファイバ14Dと称する)を第3組とし(図11(c)参照)、これら3組を束ねた光ファイババンドルとして構成されている。なお、これらの本数及び組数は一例にすぎず、これ以外の本数及び組数としてもよいことはもちろんである。
図11(a)に示すように、8本の光ファイバ14Aは、光出力が1Wの複数のレーザー光源12(以下レーザー光源12Aと称する)に対応して設けられている。
各光ファイバ14Aは、複数のレーザー光源12Aのうち対応するレーザー光源12Aからのレーザー光が集光レンズ18で集光されて入射する入射端面22Aaと入射端面22Aaから導入されるレーザー光が出射する出射端面22Abとを含むコア22Aと、コア22Aの周囲を取り囲むクラッド24Aと、を含む一本の光ファイバとして構成されている。クラッド24Aの周囲は、被覆26で覆われている。なお、コア22A及びクラッド24Aの材質は、石英ガラスであってもよいし、合成樹脂であってもよい。
なお、各光ファイバ14Aの出射端面22Abから出射するレーザー光の出力は、光出力が1Wのレーザー光源12Aからのレーザー光が分割(分岐)されないため、1Wとなる。
図11(b)に示すように、8本の光ファイバ14Dは、光出力が1Wの複数のレーザー光源12(以下レーザー光源12Dと称する)に対応して設けられている。
各光ファイバ14Dは、複数のレーザー光源12Dのうち対応するレーザー光源12Dからのレーザー光が集光レンズ18で集光されて入射する入射端面22Daと入射端面22Daから導入されるレーザー光が出射する出射端面22Dbとを含むコア22Dと、コア22Dの周囲を取り囲むクラッド24Dと、を含む一本の光ファイバとして構成されている。クラッド24Dの周囲は、被覆26で覆われている。なお、コア22D及びクラッド24Dの材質は、石英ガラスであってもよいし、合成樹脂であってもよい。
なお、各光ファイバ14Dの出射端面22Dbから出射するレーザー光の出力は、光出力が1Wのレーザー光源12Dからのレーザー光が分割(分岐)されないため、1Wとなる。
図11(c)に示すように、8本の光ファイバ14Eは、光出力が1Wの複数のレーザー光源12(以下レーザー光源12Eと称する)に対応して設けられている。
各光ファイバ14Eは、複数のレーザー光源12Eのうち対応するレーザー光源12Eからのレーザー光が集光レンズ18で集光されて入射する入射端面22Eaと入射端面22Eaから導入されるレーザー光が出射する出射端面22Ebとを含むコア22Eと、コア22Eの周囲を取り囲むクラッド24Eと、を含む一本の光ファイバとして構成されている。クラッド24Eの周囲は、被覆26で覆われている。なお、コア22E及びクラッド24Eの材質は、石英ガラスであってもよいし、合成樹脂であってもよい。
なお、各光ファイバ14Eの出射端面22Ebから出射するレーザー光の出力は、光出力が1Wのレーザー光源12Eからのレーザー光が分割(分岐)されないため、1Wとなる。
図12(a)は光ファイババンドル76Aの出射端面側の端部の正面図(光ファイババンドル76Aの出射端面側の端部の断面図もこれと同様)で、複数の光ファイバ14A、14D、14Eそれぞれの出射端面22Ab、22Db、22Ebが隣接した状態で配置されて外形が矩形(又は略矩形)の出射端面群76Aaが構成された状態を示す図である。
各コア22A、22D、22Eは、ファイバ軸に垂直な断面(以下、コア断面と称する)が円形(又は略円形)のコアとして構成されている。
複数の光ファイバ14A、14D、14Eそれぞれのコア22A、22D、22Eは、ファイバ軸に垂直な断面サイズ(入射端面サイズ及び出射端面サイズも同様)が、同一の組内において同一又は略同一で、異なる組相互間において異なるコアとして構成されている。本実施形態では、各光ファイバ14A、14D、14Eのコア22A、22D、22Eのコア断面サイズ(入射端面サイズ及び出射端面サイズも同様)は、コア22A(出射端面22Ab)>コア22D(出射端面22Db)>第2コア22E(出射端面22Eb)の関係にある。
そして、各出射端面22Ab、22Db、22Ebの輝度は、各光源12A、12D、12Eの光出力が1Wであるため、出射端面22Ebの輝度>出射端面22Dbの輝度>出射端面22Abの輝度の関係となる。
図12(a)に示すように、複数の光ファイバ14A、14D、14Eそれぞれの出射端面22Ab、22Db、22Ebは、同一(又は略同一)平面上において隣接した状態(最密に隣接した状態が望ましい)で配置されて外形が矩形(又は略矩形)の出射端面群76Aaを構成している。その際、複数の光ファイバ14A、14D、14Eそれぞれの出射端面22Ab、22Db、22Ebのうち輝度が最大となる出射端面22Ebは、出射端面群76Aaの外形を構成する一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)に沿って配置されている。そして、複数の光ファイバ14A、14D、14Eそれぞれの出射端面22Ab、22Db、22Ebのうち輝度が最大となる出射端面22Eb以外の出射端面22Db、22Abは、出射端面群76Aaの外形を構成する一方の長辺から出射端面群76Aaの短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなるように、一方の長辺側から、出射端面22Db、出射端面22Abの順に配置されている。
これにより、出射端面群76Aaは、一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなるグラデーション状の輝度分布となる。
各光ファイバ14A、14D、14Eは、少なくとも出射端面22Ab、22Db、22Eb側の端部において相互に融着又は接着されている。これにより、出射端面群76Aaの外形が矩形(又は略矩形)に維持される。
なお、出射端面群76Aaは、その外形が短辺と長辺の比が1:2〜1:8の矩形(又は略矩形)であるのが望ましい。このようにすれば、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)を実現することができる。
光ファイババンドル76Aは、次のようにして製造することができる。
まず、8本の光ファイバ14A、8本の光ファイバ14D、8本の光ファイバ14Eを用意し、各光ファイバ14A、14D、14Eの出射端面22Ab、22Db、22Eb側の端部から一定長さ分の被覆26を除去し、クラッド24A、24D、24Eを一部露出させる。
次に、複数の光ファイバ14A、14D、14Eそれぞれの出射端面22Ab、22Db、22Ebが、図12(a)に示すように、同一(又は略同一)平面上において隣接した状態(最密に隣接した状態が望ましい)で配置されて外形が矩形(又は略矩形)の出射端面群76Aaが構成されるように、少なくとも各光ファイバ14A、14D、14Eの出射端面22Ab、22Db、22Eb側の端部(一部露出したクラッド部分)を束ねる。その際、複数の光ファイバ14A、14D、14Eそれぞれの出射端面22Ab、22Db、22Ebのうち輝度が最大となる出射端面22Ebは、出射端面群76Aaの外形を構成する一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)に沿って配置する。そして、複数の光ファイバ14A、14D、14Eそれぞれの出射端面22Ab、22Db、22Ebのうち輝度が最大となる出射端面22Eb以外の出射端面22Db、22Abは、出射端面群76Aaの外形を構成する一方の長辺から出射端面群76Aaの短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなるように、一方の長辺側から、出射端面22Db、出射端面22Abの順に配置する。
そして、各光ファイバ14A、14D、14Eの出射端面22Ab、22Db、22Eb側の端部(一部露出したクラッド部分)同士を融着又は接着等の固定手段で固定する。これにより、出射端面群76Aaの外形が矩形(又は略矩形)に維持される。各光ファイバ14A、14D、14Eのクラッド24A、24D、24E同士を融着した場合、各光ファイバ14A、14D、14Eのクラッド24A、24D、24Eが溶融して一体化された光ファイババンドル76Aが構成される。
そして、このように固定された各光ファイバ14A、14D、14Eの出射端面22Ab、22Db、22Eb側の端部(一部露出したクラッド部分)の周囲を被覆26で覆う(図12(a)参照)。
以上のようにして、光ファイババンドル76Aを製造することができる。
なお、光ファイババンドル76Aの製造に際しては、出射端面群76Aaの外形(矩形又は略矩形)と略同じ断面形状の金属製又はガラス製の枠体(図示せず)を用意し、上記のように束ねた各光ファイバ14A、14D、14Eの出射端面22Ab、22Db、22Eb側の端部(一部露出したクラッド部分)を当該枠体に密着させた状態で挿入し、これに保持させた後に、各光ファイバ14A、14D、14Eの出射端面22Ab、22Db、22Eb側の端部(一部露出したクラッド部分)同士を融着又は接着等の固定手段で固定してもよい。このようにすれば、各光ファイバ14A、14D、14Eの出射端面22Ab、22Db、22Eb側の端部(一部露出したクラッド部分)を、図12(a)に示すように容易に整列させることができることに加え、融着又は接着前の段階であっても、出射端面群76Aaの外形を矩形(又は略矩形)に維持することができるため、融着又は接着等の固定作業を容易に行うことができる。
なお、枠体としてガラス製の枠体(例えば、キャピラリ)を用いた場合、ガラス製の枠体と各光ファイバ14A、14D、14Eの出射端面22Ab、22Db、22Eb側の端部(一部露出したクラッド部分)とが溶融して一体化された光ファイババンドル76Aが構成される。
波長変換部材16は、出射端面群76Aa(すなわち、各出射端面22Ab、22Db、22Eb)に対向した状態で配置されている。例えば、図2(a)と同様に、波長変換部材16は、出射端面群76Aaに接着層28を介して接着された状態で配置されている。波長変換部材16の外形(輪郭)は、出射端面群76Aaの外形と同一(又は略同一)に構成されている。そして、波長変換部材16は、その外形と出射端面群76Aaの外形とが一致(又は略一致)し、出射端面群76Aaを覆った状態で配置されている。
このように、波長変換部材16は出射端面群76Aaの外形からはみ出ることなく、かつ、波長変換部材16と出射端面群76Aaとの間に隙間が形成されることなく、出射端面群76Aaを覆った状態で出射端面群76Aaに配置されているため、波長変換部材16が出射端面群76Aaの外形からはみ出ることに起因する輝度ムラ(又は色ムラ)、波長変換部材16と出射端面群76Aaとの間に隙間が形成されることに起因する輝度ムラ(又は色ムラ)が抑制される。
上記構成の光ファイババンドル76Aにおいては、各レーザー光源12A、12D、12Eからのレーザー光は、各集光レンズ18で集光されて各光ファイバ14A、14D、14Eの入射端面22Aa、22Da、22Eaからコア内部へ導入されて出射端面群76Aa(すなわち、各出射端面22Ab、22Db、22Eb)から出射し、波長変換部材16を照射する。その際、各出射端面22Ab、22Db、22Ebは、出射端面群76Aaのうち一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなるように配置されているため、一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなる、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)が実現される。
なお、上記実施形態では、ファイバ径(コア断面サイズ)が最も太い光ファイバ14A、ファイバ径(コア断面サイズ)が中間の光ファイバ14D、ファイバ径(コア断面サイズ)が最も細い光ファイバ14Eそれぞれの本数が同数(8本)で、各光ファイバ14A、14D、14Eそれぞれの出射端面22Ab、22Db、22Ebが、図12(a)に示すように配置されている例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、各光ファイバ14A、14D、14Eの本数は、ファイバ径(コア断面サイズ)が最も太い光ファイバ14Aの本数をnとし、ファイバ径(コア断面サイズ)が中間の光ファイバ14Dの本数をnとし、ファイバ径(コア断面サイズ)が最も細い光ファイバ14Eの本数をnとし、n<n<nの関係となるようにし、図12(b)に示すように、各出射面22Ab、22Db、22Ebを配置してもよい。
また、本実施形態の光ファイババンドル76Aと上記第1実施形態の光ファイババンドル76とを対比すると、上記第1実施形態の光ファイババンドル76においては、出射端面群76aの一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側に配置される輝度が最大となる出射端面が、サイズが最大の出射端面22Abであるため、カットオフラインを高精細(高解像度)なものとすることができないのに対して、本実施形態の光ファイババンドル76Aにおいては、出射端面群76Aaの一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側に配置される輝度が最大となる出射端面が、サイズが最小の出射端面22Ebであるため、第1実施形態の光ファイババンドル76よりも、カットオフラインを高照度かつ高精細(高解像度)なものとすることができるという利点がある。
光学系20は、上記のように一方の長辺側(カットオフラインに対応する長辺)の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなる矩形形状の発光部(波長変換部材16)の光源像を投影して所定配光パターン(ロービーム用配光パターン又はハイビーム用配光パターン)を形成するように構成された光学系で、反射面、レンズ及び導光体のうち少なくとも一つを含む光学系として構成されている。
以上説明したように、本実施形態によれば、次の利点を生ずる。
第1に、光ファイバ14(14A、14D、14E)を用いた車両用前照灯10Aにおいて、特定の領域(例えば、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域)の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)を実現することができる。すなわち、本実施形態によれば、複数の光ファイバ14(14A、14D、14E)それぞれの出射端面22Ab、22Db、22Ebの輝度が、同一の組内において同一又は略同一の輝度となり、異なる組相互間において異なる輝度となるため、複数の光ファイバ14(14A、14D、14E)それぞれの出射端面22Ab、22Db、22Ebのうち輝度が最大となる出射端面22Ebを、出射端面群76Aaのうち特定の領域(例えば、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域)に配置することで、当該特定の領域の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)を実現することができる。
第2に、光ファイバ14(14A、14D、14E)を用いた車両用前照灯10Aにおいて、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)を実現することができる。これは、複数の光ファイバ14(14A、14D、14E)それぞれの出射端面22Ab、22Db、22Ebのうち輝度が最大となる出射端面22Ebが、出射端面群76Aaの外形を構成する一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)に沿って配置されていることによるものである。
第3に、一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるグラデーション状の輝度分布となる、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。これは、複数の光ファイバ14(14A、14D、14E)それぞれの出射端面22Ab、22Db、22Ebのうち輝度が最大となる出射端面22Eb以外の出射端面22Ab、22Dbが、出射端面群76Aaの外形を構成する一方の長辺から出射端面群76Aaの短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるように配置されていることによるものである。
第4に、複数の光ファイバ14(14A、14D、14E)としてコア22A、22D、22Eのコア断面サイズ(出射端面サイズ)が適切なものを用いることで、複数の光ファイバ14(14A、14D、14E)それぞれの出射端面22Ab、22Db、22Ebの輝度を、同一の組内において同一又は略同一の輝度とし、異なる組相互間において異なる輝度とすることができる。
第5に、輝度が最大となる出射端面22Eb(出射端面群76Aaの一方の長辺に沿って配置されている)が、サイズが最小の出射端面であるため、輝度が最大となる出射端面(出射端面群の一方の長辺に沿って配置されている)が、サイズが最大の出射端面である場合と比べ、所定配光パターン中のカットオフラインを高照度かつ高精細(高解像度)なものとすることができる。
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態である車両用前照灯について、図面を参照しながら説明する。
図13は第3実施形態の車両用前照灯10Bの概略構成図、図14は車両用前照灯10Bに用いられる光ファイババンドル76B等の構成を示す断面図である。
本実施形態の車両用前照灯10Bは、第1実施形態の車両用前照灯10と比べ、レーザー光源12が一つである点、入射端面側から出射端面側へ分岐しない光ファイバ14F、14G、14Hを用いている点が相違する。それ以外、第1実施形態の車両用前照灯10と同様の構成である。以下、第1実施形態の車両用前照灯10との相違点を中心に説明し、第1実施形態の車両用前照灯10と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図13、図14に示すように、本実施形態の車両用前照灯10Bは、一つのレーザー光源12、複数の光ファイバ14(14F、14G又は14H)を一組として複数組を束ねて構成された光ファイババンドル76B、波長変換部材16、集光レンズ18、光学系20等を備えている。
光ファイババンドル76Bは、複数の光ファイバ14(14F、14G又は14H)を一組として複数組を束ねた光ファイババンドルとして構成されている。具体的には、光ファイババンドル76Bは、8本の光ファイバ14(以下光ファイバ14Fと称する)を第1組とし、8本の光ファイバ14(以下光ファイバ14Gと称する)を第2組とし、8本の光ファイバ14(以下光ファイバ14Hと称する)を第3組とし、これら3組を束ねた光ファイババンドルとして構成されている。なお、これらの本数及び組数は一例にすぎず、これ以外の本数及び組数としてもよいことはもちろんである。
各光ファイバ14Fは、レーザー光源12からのレーザー光が集光レンズ18で集光されて入射する入射端面22Faと入射端面22Faから導入されるレーザー光が出射する出射端面22Fbとを含むコア22Fと、コア22Fの周囲を取り囲むクラッド24Fと、を含む一本の光ファイバとして構成されている。クラッド24Fの周囲は、被覆26で覆われている。なお、コア22F及びクラッド24Fの材質は、石英ガラスであってもよいし、合成樹脂であってもよい。
各光ファイバ14Gは、レーザー光源12からのレーザー光が集光レンズ18で集光されて入射する入射端面22Gaと入射端面22Gaから導入されるレーザー光が出射する出射端面22Gbとを含むコア22Gと、コア22Gの周囲を取り囲むクラッド24Gと、を含む一本の光ファイバとして構成されている。クラッド24Gの周囲は、被覆26で覆われている。なお、コア22G及びクラッド24Gの材質は、石英ガラスであってもよいし、合成樹脂であってもよい。
各光ファイバ14Hは、レーザー光源12からのレーザー光が集光レンズ18で集光されて入射する入射端面22Haと入射端面22Haから導入されるレーザー光が出射する出射端面22Hbとを含むコア22Hと、コア22Hの周囲を取り囲むクラッド24Hと、を含む一本の光ファイバとして構成されている。クラッド24Hの周囲は、被覆26で覆われている。なお、コア22H及びクラッド24Hの材質は、石英ガラスであってもよいし、合成樹脂であってもよい。
図15(a)は光ファイババンドル76Bの入射端面側の端部の正面図(光ファイババンドル76Bの入射端面側の端部の断面図もこれと同様)で、複数の光ファイバ14F、14G、14Hそれぞれの入射端面22Fa、22Ga、22Haがレーザー光源12の光軸AX12を中心に同心円状に配置された状態を示す図である。
各コア22F、22G、22Hは、ファイバ軸に垂直な断面(以下、コア断面と称する)が円形(又は略円形)のコアとして構成されている。
複数の光ファイバ14F、14G、14Hそれぞれの入射端面22Fa、22Ga、22Ha側の端部は、フェルール(図示せず)に形成された孔に挿入されて保持されていてもよいし、互いに融着されて固定されていてもよい。
複数の光ファイバ14F、14G、14Hそれぞれのコア22F、22G、22Hは、ファイバ軸に垂直な断面サイズ(入射端面サイズ及び出射端面サイズも同様)が、同一の組内において同一又は略同一で、異なる組相互間において異なるコアとして構成されている。本実施形態では、各光ファイバ14F、14G、14Hのコア22F、22G、22Hのコア断面サイズ(入射端面サイズ及び出射端面サイズも同様)は、コア22F(入射端面22Fa及び出射端面22Fb)>コア22G(入射端面22Ga及び出射端面22Gb)>第2コア22H(入射端面22Ha及び出射端面22Hb)の関係にある。
そして、各出射端面22Fb、22Gb、22Hbの輝度は、出射端面22Hbの輝度>出射端面22Gbの輝度>出射端面22Fbの輝度の関係となる。
各出射端面22Fb、22Gb、22Hbの輝度が上記関係となる理由は、次のとおりである。
図15(a)に示すように、複数の光ファイバ14F、14G、14Hそれぞれの入射端面22Fa、22Ga、22Haは、同一(又は略同一)平面上において、レーザー光源12の前方においてその光軸AX12を中心とする同心円状に配置されている。その際、サイズが小さい入射端面ほどレーザー光源12の光軸AX12寄りに配置されている。
レーザー光源12からのレーザー光の強度分布はその光軸AX12上が最大のガウス分布となる(図15(b)参照)ため、各入射端面22Fa、22Ga、22Haを上記のように配置し、複数の光ファイバ14F、14G、14Hとしてコア22F、22G、22Hのコア断面サイズ(出射端面サイズ)が適切なものを用いることで、出射端面22Hbの輝度>出射端面22Gbの輝度>出射端面22Fbの輝度の関係とすることができる。
図16(a)は光ファイババンドル76Bの出射端面側の端部の正面図(光ファイババンドル76Bの出射端面側の端部の断面図もこれと同様)で、複数の光ファイバ14F、14G、14Hそれぞれの出射端面22Fb、22Gb、22Hbが隣接した状態で配置されて外形が矩形(又は略矩形)の出射端面群76Baが構成された状態を示す図である。
図16(a)に示すように、複数の光ファイバ14F、14G、14Hそれぞれの出射端面22Fb、22Gb、22Hbは、同一(又は略同一)平面上において隣接した状態(最密に隣接した状態が望ましい)で配置されて外形が矩形(又は略矩形)の出射端面群76Baを構成している。その際、複数の光ファイバ14F、14G、14Hそれぞれの出射端面22Fb、22Gb、22Hbのうち輝度が最大となる出射端面22Hbは、出射端面群76Baの外形を構成する一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)に沿って配置されている。そして、複数の光ファイバ14F、14G、14Hそれぞれの出射端面22Fb、22Gb、22Hbのうち輝度が最大となる出射端面22Hb以外の出射端面22Gb、22Fbは、出射端面群76Baの外形を構成する一方の長辺から出射端面群76Baの短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなるように、一方の長辺側から、出射端面22Gb、出射端面22Fbの順に配置されている。
これにより、出射端面群76Baは、一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなるグラデーション状の輝度分布となる。
各光ファイバ14F、14G、14Hは、少なくとも出射端面22Fb、22Gb、22Hb側の端部において相互に融着又は接着されている。これにより、出射端面群76Baの外形が矩形(又は略矩形)に維持される。
なお、出射端面群76Baは、その外形が短辺と長辺の比が1:2〜1:8の矩形(又は略矩形)であるのが望ましい。このようにすれば、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)を実現することができる。
光ファイババンドル76Bは、次のようにして製造することができる。
まず、8本の光ファイバ14F、8本の光ファイバ14G、8本の光ファイバ14Hを用意し、各光ファイバ14F、14G、14Hの出射端面22Fb、22Gb、22Hb側の端部から一定長さ分の被覆26を除去し、クラッド24F、24G、24Hを一部露出させる。
次に、複数の光ファイバ14F、14G、14Hそれぞれの出射端面22Fb、22Gb、22Hbが、図16(a)に示すように、同一(又は略同一)平面上において隣接した状態(最密に隣接した状態が望ましい)で配置されて外形が矩形(又は略矩形)の出射端面群76Baが構成されるように、少なくとも各光ファイバ14F、14G、14Hの出射端面22Fb、22Gb、22Hb側の端部(一部露出したクラッド部分)を束ねる。その際、複数の光ファイバ14F、14G、14Hそれぞれの出射端面22Fb、22Gb、22Hbのうち輝度が最大となる出射端面22Hbは、出射端面群76Baの外形を構成する一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)に沿って配置する。そして、複数の光ファイバ14F、14G、14Hそれぞれの出射端面22Fb、22Gb、22Hbのうち輝度が最大となる出射端面22Hb以外の出射端面22Gb、22Fbは、出射端面群76Baの外形を構成する一方の長辺から出射端面群76Baの短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなるように、一方の長辺側から、出射端面22Gb、出射端面22Fbの順に配置する。
そして、各光ファイバ14F、14G、14Hの出射端面22Fb、22Gb、22Hb側の端部(一部露出したクラッド部分)同士を融着又は接着等の固定手段で固定する。これにより、出射端面群76Baの外形が矩形(又は略矩形)に維持される。各光ファイバ14F、14G、14Hのクラッド24F、24G、24H同士を融着した場合、各光ファイバ14F、14G、14Hのクラッド24F、24G、24Hが溶融して一体化された光ファイババンドル76Bが構成される。
そして、このように固定された各光ファイバ14F、14G、14Hの出射端面22Fb、22Gb、22Hb側の端部(一部露出したクラッド部分)の周囲を被覆26で覆う(図14、図16(a)参照)。
以上のようにして、光ファイババンドル76Bを製造することができる。
なお、光ファイババンドル76Bの製造に際しては、出射端面群76Baの外形(矩形又は略矩形)と略同じ断面形状の金属製又はガラス製の枠体(図示せず)を用意し、上記のように束ねた各光ファイバ14F、14G、14Hの出射端面22Fb、22Gb、22Hb側の端部(一部露出したクラッド部分)を当該枠体に密着させた状態で挿入し、これに保持させた後に、各光ファイバ14F、14G、14Hの出射端面22Fb、22Gb、22Hb側の端部(一部露出したクラッド部分)同士を融着又は接着等の固定手段で固定してもよい。このようにすれば、各光ファイバ14F、14G、14Hの出射端面22Fb、22Gb、22Hb側の端部(一部露出したクラッド部分)を、図16(a)に示すように容易に整列させることができることに加え、融着又は接着前の段階であっても、出射端面群76Baの外形を矩形(又は略矩形)に維持することができるため、融着又は接着等の固定作業を容易に行うことができる。
なお、枠体としてガラス製の枠体(例えば、キャピラリ)を用いた場合、ガラス製の枠体と各光ファイバ14F、14G、14Hの出射端面22Fb、22Gb、22Hb側の端部(一部露出したクラッド部分)とが溶融して一体化された光ファイババンドル76Bが構成される。
波長変換部材16は、出射端面群76Ba(すなわち、各出射端面22Fb、22Gb、22Hb)に対向した状態で配置されている。例えば、図14に示すように、波長変換部材16は、出射端面群76Baに接着層28を介して接着された状態で配置されている。波長変換部材16の外形(輪郭)は、出射端面群76Baの外形と同一(又は略同一)に構成されている。そして、波長変換部材16は、その外形と出射端面群76Baの外形とが一致(又は略一致)し、出射端面群76Baを覆った状態で配置されている。
このように、波長変換部材16は出射端面群76Baの外形からはみ出ることなく、かつ、波長変換部材16と出射端面群76Baとの間に隙間が形成されることなく、出射端面群76Baを覆った状態で出射端面群76Baに配置されているため、波長変換部材16が出射端面群76Baの外形からはみ出ることに起因する輝度ムラ(又は色ムラ)、波長変換部材16と出射端面群76Baとの間に隙間が形成されることに起因する輝度ムラ(又は色ムラ)が抑制される。
上記構成の光ファイババンドル76Bにおいては、レーザー光源12からのレーザー光は、集光レンズ18で集光されて各光ファイバ14F、14G、14Hの入射端面22Fa、22Ga、22Haからコア内部へ導入されて出射端面群76Ba(すなわち、各出射端面22Fb、22Gb、22Hb)から出射し、波長変換部材16を照射する。その際、各出射端面22Fb、22Gb、22Hbは、出射端面群76Baのうち一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなるように配置されているため、一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなる、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)が実現される。
なお、上記実施形態では、ファイバ径(コア断面サイズ)が最も太い光ファイバ14F、ファイバ径(コア断面サイズ)が中間の光ファイバ14G、ファイバ径(コア断面サイズ)が最も細い光ファイバ14Hそれぞれの本数が同数(8本)で、各光ファイバ14F、14G、14Hそれぞれの入射端面22Fa、22Ga、22Haが、図15(a)に示すように配置され、それぞれの出射端面22Fb、22Gb、22Hbが、図16(a)に示すように配置されている例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、各光ファイバ14F、14G、14Hの本数は、ファイバ径(コア断面サイズ)が最も太い光ファイバ14Fの本数をnとし、ファイバ径(コア断面サイズ)が中間の光ファイバ14Gの本数をnとし、ファイバ径(コア断面サイズ)が最も細い光ファイバ14Hの本数をnとし、n<n<nの関係となるようにし、図15(c)に示すように、各入射端面22Fa、22Ga、22Haを配置し、図16(b)に示すように、各出射端面22Fb、22Gb、22Hbを配置してもよい。
また、本実施形態の光ファイババンドル76Bと上記第1実施形態の光ファイババンドル76とを対比すると、上記第1実施形態の光ファイババンドル76においては、出射端面群76aの一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側に配置される輝度が最大となる出射端面が、サイズが最大の出射端面22Abであるため、カットオフラインを高精細(高解像度)なものとすることができないのに対して、本実施形態の光ファイババンドル76Bにおいては、出射端面群76Baの一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側に配置される輝度が最大となる出射端面が、サイズが最小の出射端面22Hbであるため、第1実施形態の光ファイババンドル76よりも、カットオフラインを高照度かつ高精細(高解像度)なものとすることができるという利点がある。
光学系20は、上記のように一方の長辺側(カットオフラインに対応する長辺)の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなる矩形形状の発光部(波長変換部材16)の光源像を投影して所定配光パターン(ロービーム用配光パターン又はハイビーム用配光パターン)を形成するように構成された光学系で、反射面、レンズ及び導光体のうち少なくとも一つを含む光学系として構成されている。
以上説明したように、本実施形態によれば、次の利点を生ずる。
第1に、光ファイバ14(14F、14G、14H)を用いた車両用前照灯10Bにおいて、特定の領域(例えば、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域)の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)を実現することができる。すなわち、本実施形態によれば、複数の光ファイバ14(14F、14G、14H)それぞれの出射端面22Fb、22Gb、22Hbの輝度が、同一の組内において同一又は略同一の輝度となり、異なる組相互間において異なる輝度となるため、複数の光ファイバ14(14F、14G、14H)それぞれの出射端面22Fb、22Gb、22Hbのうち輝度が最大となる出射端面22Hbを、出射端面群76Baのうち特定の領域(例えば、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域)に配置することで、当該特定の領域の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)を実現することができる。
第2に、光ファイバ14(14F、14G、14H)を用いた車両用前照灯10Bにおいて、カットオフラインに対応する長辺に沿った領域の輝度が相対的に高い、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部(波長変換部材16)を実現することができる。これは、複数の光ファイバ14(14F、14G、14H)それぞれの出射端面22Fb、22Gb、22Hbのうち輝度が最大となる出射端面22Hbが、出射端面群76Baの外形を構成する一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)に沿って配置されていることによるものである。
第3に、一方の長辺(カットオフラインに対応する長辺)側の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるグラデーション状の輝度分布となる、車両用前照灯の光源に適した矩形形状の発光部を実現することができる。これは、複数の光ファイバ14(14F、14G、14H)それぞれの出射端面22Fb、22Gb、22Hbのうち輝度が最大となる出射端面22Hb以外の出射端面22Gb、22Fbが、出射端面群76Baの外形を構成する一方の長辺から出射端面群76Baの短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるように配置されていることによるものである。
第4に、レーザー光源12からのレーザー光の強度分布がレーザー光源12の光軸AX12上が最大のガウス分布となるため、複数の光ファイバ14(14F、14G、14H)それぞれの入射端面22Fa、22Ga、22Haを、サイズが小さい入射端面ほどレーザー光源12の光軸AX12寄りに配置することで(さらに、複数の光ファイバ14F、14G、14Hとしてコア22F、22G、22Hのコア断面サイズ(出射端面サイズ)が適切なものを用いることで)、複数の光ファイバ14(14F、14G、14H)それぞれの出射端面22Fb、22Gb、22Hbの輝度を、同一の組内において同一又は略同一の輝度とし、異なる組相互間において異なる輝度とすることができる。
第5に、輝度が最大となる出射端面22Hb(出射端面群76Baの一方の長辺に沿って配置されている)が、サイズが最小の出射端面であるため、輝度が最大となる出射端面(出射端面群の一方の長辺に沿って配置されている)が、サイズが最大の出射端面である場合と比べ、所定配光パターン中のカットオフラインを高照度かつ高精細(高解像度)なものとすることができる。
次に、光ファイババンドル76の変形例について説明する。
図17(a)は光ファイバ14(14A〜14H)のコア22(22A〜22H)のコア断面の変形例(第1変形例)を示す図、図17(b)はコア断面が図17(a)に示す光ファイババンドル76(76A、76B)の出射端面側の端部の正面図(光ファイババンドル76(76A、76B)の出射端面側の端部の断面図もこれと同様)である。
上記各実施形態の光ファイババンドル76(76A、76B)においては、光ファイバ14(14A〜14H)のコア22(22A〜22H)が、コア断面が円形(又は略円形)のコアとして構成されていたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、光ファイバ14(14A〜14H)のコア22(22A〜22H)は、図17(a)に示すように、コア断面が矩形(又は略矩形)のコアとして構成されていてもよい。
コア断面が矩形(又は略矩形)のコア22(22A〜22H)を含む光ファイバ14(14A〜14H)は、次のようにして製造することができる。
まず、略四角柱状のコアロッドを形成し、クラッド部となるガラス管に略四角柱状のコアロッドを挿入して周囲から加熱して溶かすことで、ガラス管を収縮させてコアロッドとガラス管とが一体化された光ファイバ母材を形成し、その後、光ファイバ母材を線引きする。この製造方法については、例えば、WO 03/075058に詳しく記載されている。その際、クラッドが円形とならずコアの外周に沿った薄い膜状(又は層状)のクラッドとなるように、線引きの速度等を調整する。または、クラッドが円形とならずコアの外周に沿った薄い膜状(又は層状)のクラッドとなるように、クラッド部となるガラス管の厚みを調整しておく。
以上のようにして、コア断面が矩形(又は略矩形)のコア22(22A〜22H)と、コア22(22A〜22H)の外周に沿った薄い膜状(又は層状)のクラッド24(24A〜24H)と、を含む光ファイバ14(14A〜14H)を製造することができる。なお、光ファイバは、特開2009−168914号公報等に記載の他の製造方法を用いて製造することもできる。
本変形例によれば、光ファイバ14(14A〜14H)を用いた車両用前照灯10(10A、10B)において、矩形形状の発光部(波長変換部材16)の均一性をさらに改善することができる。これは、断面が矩形又は略矩形のコアを含む光ファイバを用いることで、断面が円形又は略円形のコアを含む光ファイバを用いる場合と比べ、出射端面22b(22Ab〜22Hb)から出射するレーザー光の強度(出力)が均一(又は略均一)なものとなることによるものである。
なお、コア断面は、完全な矩形でなくてもよく、略矩形であればよい。例えば、製造上の理由で、コア断面の四隅が完全な直角ではなく若干丸みを帯びたり、コア断面の各辺が直線ではなく曲線状となることがある。これら場合であっても、コア断面が円形(又は略円形)のコアを含む光ファイバを用いる場合と比べ、出射端面22b(22Ab〜22Hb)から出射するレーザー光の強度(出力)を均一(又は略均一)なものとすることができる。
また、本変形例によれば、コア断面が矩形(又は略矩形)のコア22(22A〜22H)を含む光ファイバ14(14A〜14H)を用いることで、複数の光ファイバ14(14A〜14H)それぞれの出射端面22b(22bA〜22bH)を、図17(b)に示すように、さらに最密に隣接した状態で配置することができるため、コア断面が円形(又は略円形)の光ファイバを用いる場合と比べ、効率をさらに高めることができる。
図17(c)は、光ファイバ14(14A〜14H)のコア22(22A〜22H)のコア断面の変形例(第2変形例)を示す図である。
図17(c)に示すように、光ファイバ14(14A〜14H)のコア22(22A〜22H)のコア断面は、六角形又は(略六角形)又はそれ以上の多角形の光ファイバを用いてもよい。
コア断面が六角形又は(略六角形)の光ファイバ14(14A〜14H)を用いれば、複数の光ファイバ14(14A〜14H)それぞれの出射端面22b(22Ab〜22Hb)を、図17(c)に示すように、さらに最密に隣接した状態で配置することができるため、コア断面が円形(又は略円形)の光ファイバ14(14A〜14H)を用いる場合と比べ、効率をさらに高めることができる。
図18は、光ファイバ14(14A〜14H)のコア22(22A〜22H)のコア断面の変形例(第3変形例)を示す斜視図である。
光ファイバ14(14A〜14H)のコア22(22A〜22H)は、図18に示すように、入射端面22a(22Aa〜22Ha)を含むコア部分のコア断面が円形(又は略円形)で、出射端面22b(22Ab〜22Hb)を含むコア部分のコア断面が矩形(又は略矩形)のコア22(22A〜22H)として構成されていてもよい。
本変形例の光ファイバ14(14A〜14H)は、例えば、コア断面が円形(又は略円形)の光ファイバとコア断面が矩形(又は略矩形)の光ファイバとを用意し、両者の端面を突き合わせ、その突き合わせた部分を光ファイバ融着接続機等を用いて融着することで製造することができる。
なお、融着の箇所に段差が存在するとその箇所において損失が発生するため、コア断面が円形(又は略円形)の光ファイバとコア断面が矩形(又は略矩形)の光ファイバとは、融着の箇所において、段差無くシームレスに繋がっているのが望ましい。これは、例えば、コア断面が円形(又は略円形)の光ファイバとコア断面が矩形(又は略矩形)の光ファイバとの突き合わせた部分を融着しつつ(又は融着直後)、両者を図18に示す矢印の方向へ若干延伸させることで実現することができる。
また、本変形例の光ファイバ14(14A〜14H)は、例えば、コア断面が円形(又は略円形)の光ファイバとコア断面が矩形(又は略矩形)の光ファイバとを、コネクタやスリーブ等を用いて両者の端面を突き合わせた状態で接続することで製造することもできる。
本変形例の光ファイバ14(14A〜14H)によれば、レーザー光源からのレーザー光は集光レンズで円形(又は略円形)に集光されるため、入射端面を含むコア部分のコア断面を円形(又は略円形)とすることで、入射端面を含むコア部分のコア断面を矩形(又は略矩形)とする場合と比べ、入射端面に対するレーザー光の入射効率を向上させることができる。
次に、出射端面群76a(76Aa、76Ba)の変形例について説明する。
図19は、出射端面群76a(76Aa、76Ba)の変形例を示す図である。
上記各実施形態の出射端面群76a(76Aa、76Ba)においては、出射端面群76a(76Aa、76Ba)の外形を構成する長辺がいずれも直線として構成されていたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、出射端面群76a(76Aa、76Ba)の外形を構成する一方の長辺は、図19に示すように、左水平カットオフラインに対応する辺L1、右水平カットオフラインに対応する辺L2、及び、左水平カットオフラインと右水平カットオフラインとを接続する斜めカットオフラインに対応する辺L3を含む長辺として構成されていてもよい。
本変形例によれば、出射端面群76a(76Aa、76Ba)の外形を構成する一方の長辺が、左水平カットオフラインに対応する辺L1、右水平カットオフラインに対応する辺L2、及び、左水平カットオフラインと右水平カットオフラインとを接続する斜めカットオフラインに対応する辺L3を含む長辺として構成されているため、発光部(波長変換部材16)又は出射端面群76a(76Aa、76Ba)の前方にカットオフラインを形成するためのシェードを配置することなく、カットオフラインを含む所定配光パターン(例えば、ロービーム用配光パターン)を形成することができる、車両用前照灯に適した光ファイバを実現することができる。
すなわち、本変形例によれば、カットオフラインを含む所定配光パターン(例えば、ロービーム用配光パターン)を形成するに際して、発光部(波長変換部材16)又は出射端面群76a(76Aa、76Ba)からの光の一部を遮光するシェードが不要となるため、極めて光利用効率の高い車両用前照灯を実現することができる。
なお、上記各実施形態では、波長変換部材16を出射端面群76a(76Aa、76Ba)に配置した例(図2(a)、図14参照)について説明したが、上記各実施形態において、波長変換部材16は、レーザー光源12と集光レンズ18との間に配置されていてもよい。
このようにすれば、光ファイバ14(14A〜14H)を用いた車両用前照灯10(10A、10B)において、一方の長辺側(カットオフラインに対応する長辺)の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなる矩形形状の発光部(出射端面群76a等)を実現することができる。また、万が一光ファイバ14(14A〜14H)が折れた場合であっても、当該折れた箇所から出る光はレーザー光ではなく、波長変換部材16からの光となるため、アイセーフを実現できるという利点もある。
この場合、光学系20は、上記のように一方の長辺側(カットオフラインに対応する長辺)の輝度が最大で、そこから短辺方向に離れるに従って徐々に輝度が低くなる矩形形状の発光部(出射端面群76a、76Aa、76Ba)の光源像を投影して所定配光パターン(ロービーム用配光パターン又はハイビーム用配光パターン)を形成する。
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。これらの記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
10、10A、10B…車両用前照灯、12(12A〜12E)…レーザー光源、12a…レーザーダイオード、12b…実装基板、12c…ホルダー、14(14A〜14H)…光ファイバ、16…波長変換部材、18…集光レンズ、20…光学系、20A…プロジェクタ光学系、20B…リフレクタ光学系、20C…ダイレクトプロジェクション光学系、20D…導光光学系、20E…大光量プロジェクタ光学系、20F…2回反射型リフレクタ光学系、22(22A〜22H)…コア、22a(22Aa〜22Ha)…入射端面、22b(22Ab〜22Hb)…出射端面、24(24A〜24H)…クラッド、76、76A、76B…光ファイババンドル、76a、76Aa、76Ba…出射端面群

Claims (32)

  1. 少なくとも一つのレーザー光源と、
    前記レーザー光源からのレーザー光が入射する入射端面と前記入射端面から導入される前記レーザー光が出射する出射端面とを含むコアと、前記コアの周囲を取り囲むクラッドと、を含む複数の光ファイバを一組として複数組を束ねて構成された光ファイババンドルと、
    前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面から出射する前記レーザー光を受けて当該レーザー光の少なくとも一部を前記レーザー光と異なる波長の光に変換する波長変換部材と、
    前記波長変換部材の光源像を投影して所定配光パターンを形成するように構成された光学系と、
    を備えており、
    前記複数の光ファイバそれぞれの前記コアは、ファイバ軸に垂直な断面サイズが、同一の組内において同一又は略同一で、異なる組相互間において異なるコアとして構成されており、
    前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面の輝度は、同一の組内において同一又は略同一の輝度となり、異なる組相互間において異なる輝度となり、
    前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面は、同一又は略同一平面上において隣接した状態で配置されて外形が矩形又は略矩形の出射端面群を構成しており、
    前記波長変換部材は、前記出射端面群に配置されている車両用前照灯。
  2. 前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面は、前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺に沿って配置されている請求項1に記載の車両用前照灯。
  3. 前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面以外の出射端面は、前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺から前記出射端面群の短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるように配置されている請求項2に記載の車両用前照灯。
  4. 前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面は、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうちサイズが最小の出射端面である請求項3に記載の車両用前照灯。
  5. 前記レーザー光源は、一つのレーザー光源であり、
    前記複数の光ファイバそれぞれの前記入射端面は、サイズが小さい入射端面ほど前記レーザー光源の光軸寄りに配置されている請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
  6. 前記レーザー光源は、複数のレーザー光源であり、
    前記複数の光ファイバは、前記複数のレーザー光源に対応して設けられた複数の光ファイバであって、前記複数のレーザー光源のうち対応するレーザー光源からのレーザー光が入射する入射端面と前記入射端面から導入される前記レーザー光が出射する出射端面とを含むコアと、前記コアの周囲を取り囲むクラッドと、を含む複数の光ファイバとして構成されている請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
  7. 前記複数の光ファイバのうち少なくとも一つの光ファイバは、前記複数のレーザー光源のうち対応するレーザー光源からのレーザー光が入射する入射端面を含む第1コアと前記第1コアの周囲を取り囲む第1クラッドとを含む第1光ファイバ部分と、前記入射端面から導入される前記レーザー光が出射する出射端面を含む第2コアと前記第2コアの周囲を取り囲む第2クラッドとを含む複数の第2光ファイバ部分と、前記入射端面から導入される前記レーザー光が前記複数の第2光ファイバ部分の前記出射端面から出射するように、前記第1光ファイバ部分と前記複数の第2光ファイバ部分とを接続する接続部と、を含む光ファイバとして構成されている請求項6に記載の車両用前照灯。
  8. 前記コアは、ファイバ軸に垂直な断面が矩形又は略矩形のコアとして構成されている請求項1から7のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
  9. 前記コアは、前記入射端面を含むコア部分のコア断面が円形又は略円形で、前記出射端面を含むコア部分のコア断面が矩形又は略矩形のコアとして構成されている請求項8に記載の車両用前照灯。
  10. 前記複数の光ファイバは、少なくとも前記出射端面側の端部において相互に融着されている請求項1から9のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
  11. 前記出射端面群は、その外形が短辺と長辺の比が1:2〜1:8の矩形又は略矩形である請求項1から10のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
  12. 前記波長変換部材の外形は、前記出射端面群の外形と同一又は略同一に構成されており、
    前記波長変換部材は、その外形と前記出射端面群の外形とが一致又は略一致し、前記出射端面を覆った状態で前記出射端面群に配置されている請求項1から11のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
  13. 前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺は、左水平カットオフラインに対応する辺、右水平カットオフラインに対応する辺、及び、前記左水平カットオフラインと前記右水平カットオフラインとを接続する斜めカットオフラインに対応する辺を含む長辺として構成されている請求項1から12のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
  14. 前記出射端面群の一部を覆うシェードをさらに備えている請求項1から12のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
  15. 前記光学系は、反射面、レンズ及び導光体のうち少なくとも一つを含む光学系として構成されている請求項1から14のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
  16. レーザー光が入射する入射端面と前記入射端面から導入される前記レーザー光が出射する出射端面とを含むコアと、前記コアの周囲を取り囲むクラッドと、を含む複数の光ファイバを一組として複数組を束ねて構成された、車両用前照灯に用いられる光ファイババンドルにおいて、
    前記複数の光ファイバそれぞれの前記コアは、ファイバ軸に垂直な断面サイズが、同一の組内において同一又は略同一で、異なる組相互間において異なるコアとして構成されており、
    前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面の輝度は、同一の組内において同一又は略同一の輝度となり、異なる組相互間において異なる輝度となり、
    前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面は、同一又は略同一平面上において隣接した状態で配置されて外形が矩形又は略矩形の出射端面群を構成している車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル。
  17. 前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面は、前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺に沿って配置されている請求項16に記載の車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル。
  18. 前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面以外の出射端面は、前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺から前記出射端面群の短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるように配置されている請求項17に記載の車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル。
  19. 前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面は、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうちサイズが最小の出射端面である請求項18に記載の車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル。
  20. 前記複数の光ファイバそれぞれの前記入射端面は、サイズが小さい入射端面ほどレーザー光源の光軸寄りに配置されている請求項16から19のいずれか1項に記載の車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル。
  21. 前記複数の光ファイバのうち少なくとも一つの光ファイバは、レーザー光が入射する入射端面を含む第1コアと前記第1コアの周囲を取り囲む第1クラッドとを含む第1光ファイバ部分と、前記入射端面から導入される前記レーザー光が出射する出射端面を含む第2コアと前記第2コアの周囲を取り囲む第2クラッドとを含む複数の第2光ファイバ部分と、前記入射端面から導入される前記レーザー光が前記複数の第2光ファイバ部分の前記出射端面から出射するように、前記第1光ファイバ部分と前記複数の第2光ファイバ部分とを接続する接続部と、を含む光ファイバとして構成されている請求項16から19のいずれか1項に記載の車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル。
  22. 前記コアは、ファイバ軸に垂直な断面が矩形又は略矩形のコアとして構成されている請求項16から21のいずれか1項に記載の車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル。
  23. 前記コアは、前記入射端面を含むコア部分のコア断面が円形又は略円形で、前記出射端面を含むコア部分のコア断面が矩形又は略矩形のコアとして構成されている請求項22に記載の車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル。
  24. 前記複数の光ファイバは、少なくとも前記出射端面側の端部において相互に融着されている請求項16から23のいずれか1項に記載の車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル。
  25. 前記出射端面群は、その外形が短辺と長辺の比が1:2〜1:8の矩形又は略矩形である請求項16から24のいずれか1項に記載の車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル。
  26. 前記波長変換部材の外形は、前記出射端面群の外形と同一又は略同一に構成されており、
    前記波長変換部材は、その外形と前記出射端面群の外形とが一致又は略一致し、前記出射端面を覆った状態で前記出射端面群に配置されている請求項15から26のいずれか1項に記載の車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル。
  27. 前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺は、左水平カットオフラインに対応する辺、右水平カットオフラインに対応する辺、及び、前記左水平カットオフラインと前記右水平カットオフラインとを接続する斜めカットオフラインに対応する辺を含む長辺として構成されている請求項16から26のいずれか1項に記載の車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル。
  28. 前記出射端面群の一部を覆うシェードをさらに備えている請求項16から26のいずれか1項に記載の車両用前照灯に用いられる光ファイババンドル。
  29. 少なくとも一つのレーザー光源と、
    前記レーザー光源からのレーザー光を受けて当該レーザー光の少なくとも一部を前記レーザー光と異なる波長の光に変換する波長変換部材と、
    前記波長変換部材からの光が入射する入射端面と前記入射端面から導入される前記波長変換部材からの光が出射する出射端面とを含むコアと、前記コアの周囲を取り囲むクラッドと、を含む複数の光ファイバを一組として複数組を束ねて構成された光ファイババンドルと、
    前記波長変換部材の光源像を投影して所定配光パターンを形成するように構成された光学系と、
    を備えており、
    前記複数の光ファイバそれぞれの前記コアは、ファイバ軸に垂直な断面サイズが、同一の組内において同一又は略同一で、異なる組相互間において異なるコアとして構成されており、
    前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面の輝度は、同一の組内において同一又は略同一の輝度となり、異なる組相互間において異なる輝度となり、
    前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面は、同一又は略同一平面上において隣接した状態で配置されて外形が矩形又は略矩形の出射端面群を構成しており、
    前記波長変換部材は、前記レーザー光源と前記入射端面との間に配置されている車両用前照灯。
  30. 前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面は、前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺に沿って配置されている請求項29に記載の車両用前照灯。
  31. 前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面以外の出射端面は、前記出射端面群の外形を構成する一方の長辺から前記出射端面群の短辺方向に離れるに従って輝度が低くなるように配置されている請求項30に記載の車両用前照灯。
  32. 前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうち輝度が最大となる出射端面は、前記複数の光ファイバそれぞれの前記出射端面のうちサイズが最小の出射端面である請求項31に記載の車両用前照灯。
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