JP2015007078A - 真菌病原体を制御するための組成物および方法 - Google Patents

真菌病原体を制御するための組成物および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】植物の病原性遊走子を誘引するための物質の提供。【解決手段】式(1)で表される化合物等。前記化合物は、水に曝露後、遊走子を誘引し得るアルデヒド又はケトンを放出する。亦、前記化合物は殺真菌剤と合わせて、真菌病原体を産生する卵菌に対して特に有効である殺真菌配合物を形成することができる。[Xは(CH2)n、1,3−フェニレン及び1,4−フェニレン;R1はイソ−ブチル、s−ブチル及びt−ブチル−CH2;R2はH又はメチル;nは0〜25]【選択図】なし

Description

本明細書に開示される様々な態様は、新規な真菌の遊走子誘引物質(fungal zoospor
eattractant)を放出する組成物に関し、この組成物(composition)は、真菌を制御する
方法において用いられ得る様々な組成物中の殺真菌剤を含む配合物に十分に適し得る。
経済的に重要な植物は、多様な範囲の植物病原体により攻撃され得る。得られた疾患の
多くは、卵菌偽菌(oomycete pseudo fungi)により引き起こされる。ジャガイモまたは
トマトの疫病、ブドウベト病または野菜のベト病などの卵菌病原体によって引き起こされ
る疾患の多くは、特に損害を与え得る。
多くの卵菌病原体の生活環(life cycle)には、これらの疾患の拡散および伝播におい
て非常に重要である一連の胞子の形態が関与する。例えば、ジャガイモの疫病の原因であ
るジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)、およびブドウのベト病を引き起こすプ
ラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)などの数種の卵菌偽菌の無性の生活環の
間に、真菌病原体によって胞子嚢と呼ばれる非運動性の胞子が産生される。適当な条件下
で、胞子嚢の含有物は、遊走子と呼ばれる追加の胞子を形成する。遊走子は、鞭毛を有し
、水中で泳ぐことができ、すなわち、遊走子は運動性である。遊走子は、植物に感染する
ために植物の気孔または葉、茎、根、種子または塊茎上の他の適当な場所に泳ぎ着き、そ
の近くで被嚢することにより主な感染媒介物として働く。茎葉において、出芽嚢胞から芽
管が気孔に入り込んだり、場合によっては、被嚢した遊走子からの芽管が葉または根の表
面に直接入り込むことができる。
研究者らは、真菌の遊走子を誘引することが知られている様々な化学物質を同定してい
る。これらの遊走子誘引物質は、遊走子による走化性の応答を引き起こす物質もしくは化
合物として一般に記載され得る。いくつかの遊走子誘引化学物質の例が、Cameron
and CarlileによるNature、217巻、448頁の論文「Fatty
acids, aldehydes and alcohols as attrac
tants for zoospores of Phytophthora palm
ivora(フィトフトラ・パルミボラ(Phytophthora palmivora)の遊走子のための誘
引物質としての脂肪酸、アルデヒドおよびアルコール)」に開示されている。遊走子誘引
物質のさらなる例は、HickmanによるPhytopathology、60巻、1
128〜1135頁の論文「Biology of Phytophthora zoo
spores(フィトフトラ遊走子の生物学)」およびKhewによるPhytopat
hology、63巻、1511頁の「Chemotactic response o
f zoospores of five species of Phytophth
ora(5種のフィトフトラの遊走子の走化性応答)」において見出すことができる。上
記の論文のそれぞれの開示は、明確に参照により本明細書に組み込まれる。
一般に、これらの遊走子誘引化学物質または誘引物質は、植物の根の領域によって産生
され、遊走子が感染の地点に位置できるようにすることによって根圏での感染プロセスを
強めることができる。植物茎葉または茎葉上の特定の部位はまた、遊走子に誘引性である
物質を産生する可能性がある。物質は、試験対象の物質を発散させる毛細管を使用するも
のなど、様々な公開された方法を用いて、化学走性により遊走子を誘引する能力について
試験されている。かかる方法は、一般に適用可能であり、
1.Donaldson、S.P. and J.W.Deacon.1993年.N
ew Phytologist、123巻:289〜295頁。
2.Tyler、B.M.、M−H. Wu、J−M.Wang、W.Cheung
and P.F.Morris. 1996年.Applied and Enviro
nmental Microbiology、62巻:2811〜2817頁。
3.Khew、K.I. and G.A.Zentmeyer.1973年.Phy
topathology、63巻:1511〜1517頁を含めた、様々な刊行物に記載
されている。
一般に、化学走性により遊走子を誘引するこれらの能力について試験する化合物は、十
分な水溶性を有しなければならず、水溶性が低い場合には、これらは、試験化合物の十分
な放出を可能にする適当な物理的形態にまたはマトリックスにならなければならない。研
究者らは、いくつかの天然にまたは合成の短鎖アルデヒドおよびケトン(C4〜C8)が
強力な遊走子誘引物質であることを見出している。これらのアルデヒドおよびケトンが、
卵菌病原体に対する固有の効果を有する殺真菌剤と混合して適用されるとき、これらの殺
真菌剤の有効性を高めることがさらに実証されている。しかし、こうした目的のためのほ
とんどの短鎖アルデヒドおよびケトンの有用性は、高い揮発性または高い水溶性などのい
くつかの物理的特性により制限される。
本開示は、卵菌真菌植物病原体を制御する新規な方法および組成物を提供する。本発明
の組成物は、通常、遊走子を産生することができる卵菌真菌(oomycete fungi)を制御す
るための適当な組成物を含み、この組成物は、農業上有効な量の殺真菌剤および短鎖アル
デヒドまたはケトンの遊走子誘引物質分子に由来する少なくとも1種の遊走子誘引物質誘
導体を含む。
一実施形態は、卵菌真菌の遊走子を誘引するために適当な組成物である。誘導体は経時
的に、水中で加水分解されて、遊走子誘引物質を放出する。さらなる実施形態は、これら
の遊走子誘引物質誘導体および農業上有効な量の卵菌真菌に対して有効な殺真菌剤の混合
物である。
一実施形態は、水への曝露後、遊走子誘引物質を放出する遊走子誘引物質誘導体である
。これらの誘引物質誘導体は、一般にアシルヒドラゾンまたはセミカルバゾンであり、式
1、式2、式3、式4、式5、および式6からなる群から選択される化合物を含み、
式1は、
であり
[式中、R=イソ−ブチル、s−ブチル、またはt−ブチル−CHであり、R=H
であり、n=0〜25である]、
式2は、
であり
[式中、R=s−ブチル、またはt−ブチル−CHであり、R=Hである]、
式3は、
であり
[式中、R=イソ−ブチル、s−ブチル、またはt−ブチル−CHであり、R=H
である]、
式4は、
であり
[式中、R=イソ−ブチルであり、R=Hであり、R=2〜25個の炭素を含む、
n−ヘプチルまたはn−ウンデシルアルキルを除くn−アルキル、または4〜25個の炭
素を含む分枝アルキル、または3〜25個の炭素を含む置換もしくは非置換のシクロアル
キル、または12〜26個の炭素を含む置換もしくは非置換のアリールアルキルである、
または、R=s−ブチル、またはt−ブチル−CHであり、R=Hであり、R
1〜25個の炭素を含むn−アルキル、または3〜25個の炭素を含む分枝アルキル、ま
たは7〜25個の炭素を含む置換もしくは非置換のシクロアルキル、または7〜25個の
炭素を含む置換もしくは非置換のアリールアルキルである、または、R=イソ−ブチル
であり、R=メチルであり、R=2、3、6および12〜25個の炭素を含むn−ア
ルキル、または3〜25個の炭素を含む分枝アルキル、または3〜25個の炭素を含む置
換もしくは非置換のシクロアルキル、または7〜25個の炭素を含む置換もしくは非置換
のアリールアルキルである]、
式5は、
であり
[式中、R=H、それぞれ1〜4個の炭素を含むアルキルまたはハロアルキルまたはア
ルコキシまたはアルキルチオまたはハロアルコキシまたはハロアルキルチオ、またはハロ
、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル酸、カルボン酸誘導体またはシアノであり、R
=s−ブチル、またはt−ブチル−CHであり、R=Hである、またはR=イソ−
ブチルであり、R=メチルである]、
または式6は、
である
[式中、R=H、それぞれ1〜4個の炭素アルキルまたはハロアルキルまたはアルコキ
シまたはアルキルチオ、またはハロアルコキシまたはハロアルキルチオ、またはハロ、ヒ
ドロキシル、ニトロ、カルボキシル酸、カルボン酸誘導体またはシアノであり、R=イ
ソ−ブチル、s−ブチル、またはt−ブチル−CHであり、R=Hである、またはR
=イソ−ブチルであり、R=メチルである]。
他の実施形態は、真菌病原体に隣接する領域に農業上有効な量の殺真菌剤と混合した、
式1〜6に従って少なくとも1種の組成物を適用するステップを含む、真菌病原体を制御
するための方法である。一実施形態では、真菌病原体は、卵菌真菌病原体であり、上記の
混合物は、真菌病原体が感染を開始する前に植物組織に適用される。
さらなる他の実施形態は、式1〜6を含めた群から選択される少なくとも1種の化合物
および少なくとも1種の殺真菌剤を含む、真菌の制御のための配合物である。一実施形態
では、殺真菌剤は、運動性の遊走子を産生する真菌に対して有効である。一実施形態では
、1種または複数の殺真菌剤は、マンコゼブ、マンネブ、ジネブ、チラム、プロピネブ、
メチラム(metiram)、水酸化銅、オキシ塩化銅、ボルドー液、カプタン、ホルペット、
アミスルブロム、アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、ピクオキシストロビン
、クレソキシム−メチル、フルオキサストロビン、ピラクロストロビン、ファモキサドン
、フェナミドン、メタラキシル、メフェノキサム、ベナラキシル、シモキサニル、プロパ
モカルブ、ジメトモルフ、フルモルフ、マンジプロパミド、イプロバリカルブ、ベンチア
バリカルブ−イソプロピル、バリフェナール、ゾキサミド、エタボキサム、シアゾファミ
ド、フルオピコリド、フルアジナム、クロロタロニル、ジチアノン、ホセチル−A1、亜
リン酸、トリルフルアニド、および4−フルオロフェニル(1S)−1−({[(1R,
S)−(4−シアノフェニル)エチル]スルホニル}メチル)プロピルカルバマートから
なる群から選択される。一実施形態では、殺真菌剤は、銅に基づかない(non-copper bas
ed)殺真菌剤である。さらなる実施形態では、殺真菌剤は、式Iの化合物となり得る
[式中、R1は、エチル、1−オクチル、1−ノニル、または3,5,5−トリメチル−
1−ヘキシルであり、R2は、メチル、エチル、1−プロピル、1−オクチル、トリフル
オロメチル、またはメトキシメチルである]。
さらなる他の実施形態は、式1〜6から選択される少なくとも1種の化合物、少なくと
も1種の殺真菌剤を含む少なくとも1種の配合物を適用するステップおよび農業上有効な
量の配合物または混合物を真菌に隣接する領域に適用するステップを含む、真菌の蔓延を
制御するための方法である。一実施形態では、誘引物質誘導体および殺真菌剤を含む混合
物は、植物、植物茎葉、花、茎、果実、植物に隣接する領域、土壌、種子、出芽種子、根
、液体および固形成長培地および水耕法の成長液剤の少なくとも1種に適用される。
一実施形態では、少なくとも1種の遊走子誘引物質誘導体および卵菌真菌病原体に有効
な少なくとも1種の殺真菌剤からなる配合物は、ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infes
tans)、プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)、フィトフトラ・カプシシ(P
hytophthora capsici)、シュードペロノスポラ・キュベンシス(Pseudoperonospora cub
ensis)、ブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae)、フィトフトラ・ファセオリ(Phyt
ophthora phaseoli)、フィトフトラ・ニコチアネ・パラジティカ変種(Phytophthora ni
cotiane var. parasitica)、スクレロフトラ・グラミニコラ(Sclerospora graminicola
)、スクレロフトラ・ライッシアエ(Sclerophthora rayssiae)、フィトフトラ・パルミ
ボラ(Phytophthora palmivora)、フィトフトラ・シトロホラ(Phytophthora citrophor
a)、イネ科黄化萎縮病菌(Sclerophthora macrospora)、スクレロフトラ・グラミニコ
ラ(Sclerophthora graminicola)、フィトフトラ・カクトラム(Phytophthora cactorum
)、フィトフトラ・シリンゲ(Phytophthora syringe)、シュードペロノスポラ・フムリ
(Pseudoperonospora humuli)、およびアルブゴ・カンジダ(Albugo Candida)からなる
群から選択される卵菌真菌病原体によって引き起こされる疾患を制御するために適用され
る。
他の実施形態では、遊走子誘引物質誘導体は、イソバレルアルデヒド、2−メチルブチ
ルアルデヒド、バレルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ブチルアルデヒド、4−メチ
ルペンタナール、3,3−ジメチルブチルアルデヒド、3−メチルチオブチルアルデヒド
、2−シクロプロピルアセトアルデヒド、3−メチルクロトンアルデヒド、2−エチルク
ロトンアルデヒド、クロトンアルデヒド、2−メチルクロトンアルデヒド、3−インドー
ルカルボアルデヒド、フルフラール(2−フルアルデヒド)、2−チオフェンカルボキシ
アルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、シクロプロパンカルボキシアルデヒド、2,
3−ジメチルバレルアルデヒド、2−メチルバレルアルデヒド、テトラヒドロフラン−3
−カルボキシアルデヒド、シクロペンタンカルボキシアルデヒド、3−メチル−2−ペン
タノン、4,4−ジメチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、および
4−メチル−2−ペンタノンからなる群から選択されるC4〜C8アルデヒドまたはケト
ンなどの遊走子誘引物質を放出し得る。
疾患制御をさらに改善するために、ペクチン、金属イオン、およびCa、Zn、Mg、
Mn、NaNO、KNO、およびNaClからなる群から選択される無機化合物また
は無機塩化合物などの遊走子の被嚢を誘発する物質を、殺真菌剤および遊走子誘引物質誘
導体を含む組成物に加えることができることがもくろまれている。
本明細書に開示される方法に従って用い、遊走子を誘引するこれらの能力について試験したアルデヒドおよびケトンのいくつかのアシルヒドラゾンおよびセミカルバゾン誘導体を示す図である。 本明細書に開示される方法に従って用い、遊走子を誘引するこれらの能力について試験したアルデヒドおよびケトンのいくつかのアシルヒドラゾンおよびセミカルバゾン誘導体を示す図である。 本明細書に開示される方法に従って用い、遊走子を誘引するこれらの能力について試験したアルデヒドおよびケトンのいくつかのアシルヒドラゾンおよびセミカルバゾン誘導体を示す図である。 アルデヒドおよびケトンの様々なアシルヒドラゾンおよびセミカルバゾン誘導体の、フィトフトラ・カプシシ(Phytophthora capsici)(PHYTCA)およびプラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)(PLASVI)の運動性遊走子を誘引する能力を試験することによって収集したデータの要約を示す。
説明
新規な技術の原理の理解を促す目的で、現在、これらの様々な模範的な実施形態に言及
がなされており、特定の言語はそれらを記載されるために用いられる。それにもかかわら
ず、それによって新規な技術の範囲の限定が意図されているものではないことが理解され
、かかる改変形態、修正形態、および新規な技術の原理のさらなる用途が、新規な技術が
関連する分野の当業者に普通なら行われるものと考えられる。
本発明は、遊走子誘引物質を放出する遊走子誘引物質化合物の誘導体であるまたはそれ
らを形成し得、卵菌病原体によって引き起こされる植物疾患を制御するための殺真菌剤の
効力を高めるために用いることができる化合物に関する。本発明の方法は、遊走子を産生
する卵菌病原体により病気になるリスクのある植物を、有効量の殺真菌剤および遊走子誘
引物質誘導体を含む組成物と接触させることを含む。あるいは、異なる遊走子誘引物質お
よび遊走子誘引物質誘導体の混合物は、殺真菌剤または異なる殺真菌剤の混合物と共に用
いることができる。
任意の理論によって縛られることを望まず、殺真菌剤粒子を遊走子誘引物質誘導体で包
埋する、コーティングするまたは取り囲んで、殺真菌剤に向けて遊走子を誘引する殺真菌
剤粒子の周囲に遊走子誘引物質の濃度勾配を作り出すと、組成物の有効性が増強され得る
と考えられる。遊走子を殺真菌剤粒子に誘引することにより、殺真菌剤の疾患制御の領域
は増加する可能性があり、おそらく、殺真菌剤の使用率を減らすまたは疾患制御の期間を
延長する。さらに、植物表面上での再分布を制限する殺真菌剤を含めてより広範囲の殺真
菌剤を用いることができる。
任意の理論によって縛られることを望まず、遊走子誘引物質誘導体を用いると、チオカ
ルバマート、マンコゼブ、マンネブ、ジネブ、チラム、プロピネブ、またはメチラムなど
の遊走子活性殺真菌剤;水酸化銅、オキシ塩化銅、またはボルドー液などの銅に基づく殺
真菌剤;カプタンまたはホルペットなどのフタルイミド殺真菌剤;アミスルブロム;アゾ
キシストロビン、トリフロキシストロビン、ピクオキシストロビン、クレソキシム−メチ
ル、フルオキサストロビン、ピラクロストロビンなどのストロビルリン;ファモキサドン
;フェナミドン;メタラキシル;メフェノキサム;ベナラキシル;シモキサニル;プロパ
モカルブ;ジメトモルフ;フルモルフ;マンジプロパミド;イプロバリカルブ;ベンチア
バリカルブ−イソプロピル;バリフェナール、ゾキサミド;エタボキサム;シアゾファミ
ド;フルオピコリド;フルアジナム;クロロタロニル;ジチアノン;ホセチル−AL、亜
リン酸;トリルフルアニド、または4−フルオロフェニル(1S)−1−({[(1R,
S)−(4−シアノフェニル)エチル]スルホニル}メチル)プロピルカルバマートなど
のアミノスルホンまたは式Iにより示されるものなどの次のトリアゾロピリミジン化合物
[式中、R1は、エチル、1−オクチル、1−ノニル、または3,5,5−トリメチル−
1−ヘキシルであり、R2は、メチル、エチル、1−プロピル、1−オクチル、トリフル
オロメチル、またはメトキシメチルである]の有効性を増強することができ得ると考えら
れる。
有用な遊走子誘引物質誘導体およびこれらが放出する誘引物質は、植物のタイプ、真菌
病原体および環境条件に応じて異なり得る。典型的な遊走子誘引物質は、例えば、C4〜
C8アルデヒドまたはC4〜C8ケトンの誘導体を含み得る。遊走子誘引物質誘導体は、
PergoPak M、コーンスターチ、粘土、ラテックス凝集物、または肥料粒子など
の不活性基質で吸収させることもそれらに包埋することもできる。
遊走子誘引物質誘導体は、誘引物質分子の制御放出などの目的のために用いることがで
きる。遊走子誘引物質誘導体は、遊走子誘引物質分子から一般に作られるまたは由来する
化合物である。遊走子誘引物質誘導体は、遊走子誘引物質および殺真菌剤と併用して用い
ることができる。様々なアルデヒドおよびケトンのアシルヒドラゾン誘導体またはセミカ
ルバゾン誘導体などの適当な遊走子誘引物質誘導体は、これらの対応するアルデヒドまた
はケトンよりも揮発性および/または水溶性が低い可能性がある。誘導体が植物表面また
は植物に隣接する領域で水と接触した後、これらの誘導体は、遊走子誘引物質を産生して
も放出してもよい。ヒドラゾン誘導体技術の例には、PCT特許出願第WO200601
6248号およびChemical Communications(Cambridg
e、United Kingdom)(2006年)に2965〜2967頁(ISSN
:1359−7345)にLevrandらによって発表された「Controlled
release of volatile aldehydes and keton
es by reversible hydrazone formation −‘c
lassical’ profragrances are getting dyna
mic(可逆的なヒドラゾン形成による揮発性アルデヒドおよびケトンの制御放出−「古
典的な」プロフレグランスは動的になっていく)」という表題をつけた論文が含まれる。
上記の参考文献のそれぞれの開示は、明確に参照により本明細書に組み込まれる。新規な
およびまたは有用なアシルヒドラゾンおよびセミカルバゾン誘導体の合成のための様々な
方法は、本明細書で提供される。
以下に示される反応1は、水と接触後、上記の式1〜6に示されるものなど一般的な遊
走子誘引物質誘導体がどのようにして遊走子誘引物質を放出するかを記載する。遊走子誘
引物質の産生の割合は、多くの因子、そのうち、遊走子誘引物質誘導体の物理化学的特性
、誘導体を含む配合物の組成物、植物表面での水の存在および持続期間、および適用領域
における温度、湿度および他の環境条件に依存している。示される通り、この加水分解反
応は理論的には可逆的であるが、実用的な農業条件下では、この可逆性は低い可能性があ
る。
前述の遊走子誘引物質誘導体は、殺真菌剤と併用して用いたとき、病原体のジャガイモ
疫病菌(Phytophthora infestans)、プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)
、フィトフトラ・カプシシ(Phytophthora capsici)、およびシュードペロノスポラ・キ
ュベンシス(Pseudoperonospora cubensis)によって引き起こされる疾患の特に有効な制
御をもたらすことができる。トマト、ジャガイモ、カラシ、ブドウ、ウリ科植物、レタス
、マメ、モロコシ、トウモロコシ、柑橘類、芝草、ペカン、リンゴ、セイヨウナシ、ホッ
プ、および十字花植物などの様々な植物で制御することもできる他の病原体には、ブレミ
ア・ラクツカエ(Bremia lactucae)、フィトフトラ・ファセオリ(Phytophthora phaseo
li)、フィトフトラ・ニコチアネ・パラジティカ変種(Phytophthora nicotiane var. pa
rasitica)、スクレロフトラ・グラミニコラ(Sclerospora graminicola)、スクレロフ
トラ・ライッシアエ(Sclerophthora rayssiae)、フィトフトラ・パルミボラ(Phytopht
hora palmivora)、フィトフトラ・シトロホラ(Phytophthora citrophora)、イネ科黄
化萎縮病菌(Sclerophthora macrospora)、スクレロフトラ・グラミニコラ(Sclerospor
a graminicola)、フィトフトラ・カクトラム(Phytophthora cactorum)、フィトフトラ
・シリンゲ(Phytophthora syringe)、シュードペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonosp
ora humuli)、およびアルブゴ・カンジダ(Albugo Candida)が含まれる。
殺真菌剤と使用しようとする遊走子誘引物質誘導体の有効量は、例えば、植物のタイプ
、植物の成長の段階、環境条件の厳しさ、真菌病原体および適用条件に依存することが多
い。通常、真菌の防御、制御または除去を必要とする植物は、約1〜約5000ppmの
遊走子誘引物質誘導体の量、好ましくは遊走子誘引物質誘導体約10〜約1000ppm
と接触させる。接触は、任意の有効な方式であり得る。例えば、植物の任意の曝露された
部分、例えば、葉または茎は、殺真菌剤の有効な割合で混合して誘引物質誘導体と共に噴
霧されることができる。誘引物質誘導体は、農業的に適当な担体にそれ自体を配合するこ
とができ、配合物の1〜95重量%を構成する。1種または複数の誘引物質誘導体を、液
体または固体としての1種または複数の遊走子誘引物質および1種または複数の殺真菌剤
と同時に配合することができ、誘引物質、誘引物質誘導体、または1種もしくは複数の誘
引物質または誘引物質誘導体の混合物は、配合物の1〜50%を構成する。
前述の遊走子誘引物質誘導体によって強化した殺真菌剤は、植物茎葉または植物に隣接
する土壌もしくは領域に適用することができる。さらに、遊走子誘引物質誘導体によって
強化された殺真菌剤は、除草剤、殺虫剤、殺菌剤、抗線虫薬、殺ダニ剤、殺生物剤、殺シ
ロアリ剤(termiticide)、殺鼠剤、軟体類駆除薬(molluscide)、節足動物駆除薬(art
hropodicide)、肥料、成長調節物質、およびフェロモンの任意の組合せと混合してもよ
く、これらと共に適用してもよい。
実験部門
本開示のアルデヒドおよびケトンのいくつかの様々なアシルヒドラゾンおよびセミカル
バゾン誘導体を合成するための一般反応式は、以下のスキーム1で示される。
スキーム1の場合、Rは、アルキルであり、Rは、水素またはメチルであり、R
は、脂肪族基であり、nは0〜8である。
化合物10および12の合成
簡単にいうと、イソフタル酸ビス−ヒドラジド10.0g(51.5mmol)、無水
エタノール150mLおよびアルデヒド124ミリモルの混合物を、還流下で8〜24時
間加熱した。TLCによる分析は、出発ヒドラジドの完全な消費を示した。混合物を多く
の時間にわたって室温に放冷し、次いで、ろ過した。得られた白色固形物をエタノールで
洗浄し、次いで、真空オーブンで40〜50℃で一定の重量まで乾燥した。単離した固形
物を、プロトンNMR分光測定および元素分析によって分析し、これらの分析の結果は、
指定された構造と整合した。融点もまた決定した。
簡単にいうと、マグネチックスターラー、温度計、および還流冷却器を備えた乾燥した
250ml丸底フラスコに、アジピン酸ジヒドラジド10.0g(57.4mmol)、
氷酢酸0.5mLおよび無水エタノール150mLを充填した。固形物の大部分が溶解し
た後、イソバレルアルデヒド13.5mL(126mmol)をフラスコに加え、次いで
、還流下で4時間加熱した。反応混合物のアリコートを引き出し、HPLCで分析するこ
とにより、反応の進行をチェックした。反応がほぼ終了まで進行した後、混合物を室温ま
で冷却した。得られた固形物を、真空ろ過によって収集し、ヘキサンですすぎ、真空中で
40℃で乾燥した。白色固形製品約16gを単離した(90%収率)。生成物の構造は、
300MHz H NMRおよびHPLC/MSによる分析によって決定した通り化合
物5の構造と整合した。融点を204〜206℃になるように決定した。類似の方法を用
いて図1で化合物1から9および化合物11を生成した。
遊走子誘引物質活性アッセイのデザイン
ここで、図1を参照すると、本明細書に列挙した化合物を、異なる2つの真菌フィトフ
トラ・カプシシ(Phytophthora capsici)(PHYTCA)およびプラスモパラ・ビチコ
ラ(Plasmopara viticola)(PLASVI)の運動性遊走子を誘引する能力について評
価した。十分な水溶性を有する化合物は5mM溶液として試験した。不十分な水溶性を有
する化合物は、粉砕し、10%懸濁濃縮物として配合した。懸濁濃縮物の液体を1.0c
mのDrummondサイズ2のマイクロキャップ毛細管に入れた。管を12穴プレート
のウェルに入れ、Dow Corning真空グリースの小液滴により所定の位置で保持
された。
簡単にいうと、これらのアッセイで使用する場合、フィトフトラ・カプシシ(Phytopht
hora capsici)は、V−8寒天上で成長させた。培養物が5〜7日目の培養物であり、豊
富な胞子嚢を生成したとき、滅菌水15mlをプレートに加えることにより遊走子の産生
を開始した。室温で10分後、浸水したプレートを冷蔵庫に4℃で20分間入れた。次い
で、プレートを30〜60分間室温まで戻した。次いで、遊走子懸濁液を、Whatma
n 113Vろ紙でろ過した。
プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)遊走子の産生を開始するために、完
全に感染し、豊富な胞子形成を生じるブドウ(Vitis vinifera cv C
arignane)の葉3枚から胞子嚢を採取した。感染した葉を脱イオン水に入れ、軽
く葉にブラシをかけることによって胞子嚢を払いのけた。払いのけた胞子嚢を含む溶液を
、10分間室温でそのまま放置した。溶液を冷蔵庫に4℃で20分間移し、次いで、60
〜90分間室温まで戻したが、この時点では多数の遊走子が存在した。次いで、遊走子懸
濁液を、Whatman 113Vろ紙でろ過した。
遊走子懸濁液およそ1mlを、誘引物質活性について試験しようとする化学物質の毛細
管を含むウェルに入れた。60〜90分後、誘引(attractancy)のレベルを、顕微鏡下
で毛細管および溶液を観察し、毛細管中で泳いだ遊走子の数を外液中の数と比較すること
により記録した。その割合を、1から10のスケールで半定量的に記録し、1は毛細管の
内側に遊走子の蓄積が無いことを表し、2は、外液中の遊走子密度とほぼ等しい毛細管の
内側の遊走子の蓄積を表し、5は外液中の密度の約5倍の蓄積を表し、10は非常に多数
であるためカウントできない密度に遊走子が満たされた毛細管を表す。平均スコア1〜3
は、軽度な誘引として定義され、平均スコア4〜7は、中程度の誘引として定義され、平
均スコア8〜10は高度の誘引として定義された。これらの結果を、図2にまとめて示す
。本方法の代替として、背景技術で参照した遊走子の誘引を決定するための手順は、一般
に適用可能であり、使用してもよい。
遊走子誘引物質特性を有する本発明の化合物は、いくつかの殺真菌剤、特に卵菌真菌病
原体に対して活性である殺真菌剤と組み合わせることができると有利である。有用な殺真
菌剤には、マンコゼブ、マンネブ、ジネブ、チラム、プロピネブ、メチラム、水酸化銅、
オキシ塩化銅、ボルドー液、カプタン、ホルペット、アミスルブロム、アゾキシストロビ
ン、トリフロキシストロビン、ピクオキシストロビン、クレソキシム−メチル、フルオキ
サストロビン、ピラクロストロビン、ファモキサドン、フェナミドン、メタラキシル、メ
フェノキサム、ベナラキシル、シモキサニル、プロパモカルブ、ジメトモルフ、フルモル
フ、マンジプロパミド、イプロバリカルブ、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、バリフ
ェナール、ゾキサミド、エタボキサム、シアゾファミド、フルオピコリド、フルアジナム
、クロロタロニル、ジチアノン、ホセチル−AL、亜リン酸、トリルフルアニド、4−フ
ルオロフェニル(1S)−1−({[(1R,S)−(4−シアノフェニル)エチル]ス
ルホニル}メチル)プロピルカルバマートおよび式Iによって示されるものなどのトリア
ゾロピリミジン化合物からなる群が含まれる
[式中、R1は、エチル、1−オクチル、1−ノニル、または3,5,5−トリメチル−
1−ヘキシルであり、R2は、メチル、エチル、1−プロピル、1−オクチル、トリフル
オロメチル、またはメトキシメチルである]。
本発明の化合物は、植物学的に許容される担体と共に式1〜6の化合物の1種または複
数を含む組成物の形態で好ましくは適用される。組成物は、水中または適用のための他の
液体中で分散される濃縮された配合物であるまたはさらに処置せずに適用される粉塵状ま
たは顆粒状の配合物である。組成物を農薬技術で通常である手順に従って調製したが、こ
れらは、その中に本発明の化合物が存在するため、新規かつ重要である。組成物の配合物
の一部の説明を、農芸化学が所望の組成物を容易に調製できることを確保するために提供
する。
化合物が適用される分散液は、化合物の濃縮された配合物から調製した水性懸濁剤また
は乳剤であることが最も多い。かかる水溶性、水懸濁可能な(water suspendable)、も
しくは乳化可能な配合物は、水和剤として通常公知の固形物、または乳化可能な濃縮物も
しくは水性懸濁液として通常公知の液体である。本発明は、本発明の化合物を殺真菌剤と
共に送達するために配合できるすべてのビヒクルを企図している。容易に理解される通り
、これらの化合物を加えることができる任意の材料を用いることができ、ただし、これら
は、本発明の化合物の活性との干渉がほとんどなく所望の効用をもたらす。
水分散性顆粒を形成するために密にすることができる水和剤は、活性化合物の均質な混
合物、不活性担体、および界面活性剤を含む。活性化合物の濃度は、通常約1%〜約95
%重量/重量であり、より好ましくは約1%〜約50%重量/重量である。水和剤組成物
の調製において、活性化合物は、プロフィライト(prophyllite)、タルク、白亜、セッ
コウ、フラー土、ベントナイト、アタパルジャイト、デンプン、カゼイン、グルテン、モ
ンモリロナイト粘土、ケイソウ土、精製したシリカンテ(silicante)などの微粉砕した
固形物のいずれかと混合することができる。かかる操作において、微粉砕した担体を、揮
発性有機溶媒中で活性化合物とすり合わせるまたは混合する。水和剤約0.5%〜約10
%を含む有効な界面活性剤には、スルホン化リグニン、ナフタレンスルホン酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、およびアルキルフェノールのエチレンオキシ
ドアダクトなどの非イオン性界面活性剤が含まれる。
本発明の化合物の乳化可能な濃縮物は、適当な液体中で、約10%〜約50%重量/重
量などの都合がよい濃度を構成する。化合物を、水溶性溶媒または水不溶性有機溶媒およ
び乳化剤の混合物である不活性担体に溶解させる。濃縮物は、水中油型乳剤の形態でスプ
レー混合物を形成するために水およびオイルと希釈することができる。有用な有機溶媒に
は、着香剤、特に、高沸点芳香族ナフサなど、石油の高沸点ナフタレンおよびオレフィン
部分が含まれる。例えば、ロジン誘導体を含めたテルペン溶媒、シクロヘキサノンなどの
脂肪族ケトン、および1−エトキシエタノールなどの複合アルコールなどの他の有機溶媒
もまた用いることもできる。
本明細書で使用することができると有利である乳化剤は、当業者によって容易に決定す
ることができ、様々な非イオン性、陰イオン性、陽イオン性、および両性の乳化剤、また
は2つ以上の乳化剤の混合物を含む。乳化可能な濃縮物を調製するのに有用な非イオン性
乳化剤の例としては、ポリアルキレングリコールエーテルおよびアルキルおよびアリール
フェノールの縮合物、脂肪族アルコール、脂肪族アミン、またはエチレンオキシドを有す
る脂肪酸、エトキシ化アルキルフェノールなどのプロピレンオキシド、およびポリオール
またはポリオキシアルキレンで可溶化したカルボン酸エステルなどが含まれる。陽イオン
性乳化剤には、第四級アンモニウム化合物および脂肪アミン塩が含まれる。陰イオン性乳
化剤には、アルキルアリールスルホン酸の油溶性塩(例えば、カルシウム)、硫酸化ポリ
グリコールエーテルの油溶性塩、およびリン酸塩処理したポリグリコールエーテルの適当
な塩が含まれる。
本発明の乳化可能な濃縮物を調製するのに使用することができる代表的な有機液体は、
キシレン、プロピルベンゼン画分または混合ナフタレン画分、鉱油、フタル酸ジオクチル
などの置換芳香族有機液体、ケロシン、および様々な脂肪酸のジアルキルアミドなどの芳
香族液体であり、具体的には、トリエチレングリコールのn−ブチルエーテル、エチルエ
ーテル、またはメチルエーテルなどの脂肪グリコールおよびグリコール誘導体のジメチル
アミドである。2つ以上の有機液体の混合物はまた、しばしば乳化可能な濃縮物の調製に
適当に使用される。好ましい有機液体は、キシレンおよびプロピルベンゼン画分であり、
キシレンが最も好ましい。界面活性分散化剤は通常、液体組成物で使用され、分散化剤お
よび活性化合物の合わせた重量の0.1〜20重量パーセントの量で使用される。活性組
成物は、他の適合する添加物、例えば、植物成長調節物質および農業に用いられる他の生
物活性化合物を含むこともできる。ペクチン、金属イオン、およびCa、Zn、Mg、M
n、NaNO、KNO、およびNaClからなる群から選択される無機化合物または
無機塩化合物などの遊走子の被包を誘導する物質を、疾患制御をさらに改善させるために
殺真菌剤および遊走子誘引物質誘導体を含む組成物に加え得ることがもくろまれている。
水性懸濁液は、約5%〜約50%重量/重量の範囲の濃度の水性ビヒクルに分散した本
発明の非水溶性化合物の懸濁液を含む。懸濁液を、化合物を微粉砕するおよびそれを水お
よび先に論じたものの同じタイプから選んだ界面活性剤からなるビヒクル中で強く混合す
ることにより調製される。無機塩および合成もしくは天然ゴムなどの不活性成分は、水性
ビヒクルの密度および粘度を高めるために加えることもできる。これは、水性混合物を調
製するおよびサンドミル、ボールミル、またはピストン型ホモジナイザーなどの器具でそ
れをホモジナイズすることにより同時に化合物を粉砕および混合するのにほとんどの場合
有効である。
化合物はまた、土壌への適用のために特に有用である顆粒状組成物として適用すること
もできる。顆粒状組成物は通常、粗く砕いたアタパルジャイト、ベントナイト、珪藻土、
粘土、または類似の安価な物質のみからなるまたはから大部分がなる不活性担体中に分散
した化合物約0.5%〜約10%重量/重量を含む。かかる組成物を、適当な溶媒に化合
物を溶解するおよび約0.5〜約3mmの範囲で適当な粒度まで予形成されている顆粒状
担体にそれを適用することにより通常調製する。かかる組成物は、所望の顆粒状粒子を得
るために担体および化合物のダウまたはペーストを作製する、および微細化する、および
乾燥することにより配合することもできる。
化合物を含むダストは、例えば、粉末化した形態の化合物をカオリン粘土、粉砕した火
山岩などの適当な粉塵状の農業担体と均質に混合することにより簡単に調製される。ダス
トは適切には、化合物を約1%〜約10%重量/重量含み得る。
活性組成物は、標的作物および生物上で組成物の沈着、湿潤、および浸透を増強するた
めにアジュバント界面活性剤を含むことができる。これらのアジュバント界面活性剤は、
配合物の成分としてまたはタンク混合として、場合によっては使用することができる。ア
ジュバント界面活性剤の量は、水のスプレー体積に基づいて0.01パーセント〜1.0
パーセント体積/体積、好ましくは0.05〜0.5パーセントで変わる。適当なアジュ
バント界面活性剤には、エトキシ化されたノニルフェノール、エトキシ化された合成もし
くは天然アルコール、スルホこはく酸のエステルの塩、エトキシ化された有機シリコン、
エトキシ化された脂肪アミン、および界面活性剤の鉱油もしくは植物油との混合物が含ま
れる。
組成物は、他の殺有害生物性の化合物と共に本発明の化合物の1種または複数の少なく
とも1%を含む殺真菌の組合せを場合によっては含むことができる。かかる追加の殺有害
生物性の化合物は、適用のために選択した培地中で本発明の化合物に適合し、本化合物の
活性に拮抗しない殺真菌剤、殺虫剤、抗線虫薬、殺ダニ剤、節足動物駆除薬、殺菌剤また
はそれらの組合せとなり得る。したがって、かかる実施形態では、他の殺有害生物性化合
物を、同様のまたは異なる殺有害生物性の使用のための補足的な毒物として使用する。組
合せにおける化合物は、1:10〜100:1の比で一般に存在することができる。
本発明には、その範囲内で真菌攻撃の制御または予防のための方法が含まれる。これら
の方法は、本発明の化合物の1種または複数の有効量および卵菌真菌に対して活性の殺真
菌剤の農業上有効な量を、真菌の部位または侵襲が予防される部位に適用すること(例え
ば、ジャガイモ、トマト、ウリ科植物またはブドウ植物に適用すること)を含む。本発明
の化合物は、様々な植物の治療のために適当であり、低い植物毒性を示す。本発明の化合
物は、これらの化合物としてまたはこれらの化合物を含めた組成物として様々な公知の技
法のいずれかによって適用される。例えば、化合物は、植物茎葉、花、茎、果実、植物に
隣接する領域、土壌、種子、出芽種子、根、液体および固形の成長培地、および植物の商
業的価値を損なわずに様々な真菌を制御するための水耕法の成長液剤に適用することがで
きる。これらの材料を、一般に用いられる配合物タイプの任意の形態で、例えば、溶液、
ダスト、水和剤、流動性の濃縮物、または乳化可能な濃縮物として適用する。これらの材
料を、好都合には様々な公知の方式で適用する。
本発明の化合物は、殺真菌剤配合物において広範囲の効果を有する。適用しようとする
遊走子誘引物質誘導体の厳密な量は、適用される特異的な遊走子誘引物質誘導体だけでな
く、所望の特定の作用、制御しようとする真菌種およびその成長の段階、ならびに植物の
部分または殺菌上有効な成分と接触させようとする他の生成物にも依存する。したがって
、本発明の化合物、およびそれらを含む組成物は、類似の濃度でまたは同じ真菌種に対し
て等しく有効になり得ない。殺真菌剤と混合した本発明の化合物およびそれらの組成物は
、疾患が阻害されるおよび植物学的に許容される量で植物に対して有効である。
新規な技術が図および前述の説明で詳細に実証され記載されており、それらは例示的な
ものとみなされ、特徴を制限するものとみなされず、様々に模範的な実施形態が示され記
載されるに過ぎず、新規な技術の精神の範囲内にあるすべての変更形態および修正形態は
、保護されることが望ましいことが理解されるものである。同様に、新規な技術は、特定
の例、理論的な議論、説明、および例証を用いて例示し、これらの例証および付随的な考
察は、技術を制限するものとして決して解釈するべきではない。本出願で参照されるすべ
ての特許、特許出願、およびテキストに関する参考文献、科学書、刊行物などは、その全
体が参照により本明細書に組み込まれる。
新規な技術が図および前述の説明で詳細に実証され記載されており、それらは例示的なものとみなされ、特徴を制限するものとみなされず、様々に模範的な実施形態が示され記載されるに過ぎず、新規な技術の精神の範囲内にあるすべての変更形態および修正形態は、保護されることが望ましいことが理解されるものである。同様に、新規な技術は、特定の例、理論的な議論、説明、および例証を用いて例示し、これらの例証および付随的な考察は、技術を制限するものとして決して解釈するべきではない。本出願で参照されるすべての特許、特許出願、およびテキストに関する参考文献、科学書、刊行物などは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
上記の開示によって提供される本願発明の具体例として、以下の発明が挙げられる。
[1] 式1、式2、式3、式4、式5、および式6からなる群から選択される組成物であって、
式1は、
であり
[式中、
=イソ−ブチル、s−ブチル、またはt−ブチル−CH であり、
=Hであり、
n=0〜25である]、
式2は、
であり
[式中、
=s−ブチル、またはt−ブチル−CH であり、
=Hである]、
式3は、
であり
[式中、
=イソ−ブチル、s−ブチル、またはt−ブチル−CH であり、
=Hである]、
式4は、
であり
[式中、
=イソ−ブチル−であり、
=Hであり、
=2〜25個の炭素を含む、n−ヘプチルまたはn−ウンデシルアルキルを除くn−アルキル、または4〜25個の炭素を含む分枝アルキル、または3〜25個の炭素を含む置換もしくは非置換のシクロアルキル、または12〜26個の炭素を含む置換もしくは非置換のアリールアルキルである、
または、
=s−ブチル、またはt−ブチル−CH であり、
=Hであり、
=1〜25個の炭素を含むn−アルキル、または3〜25個の炭素を含む分枝アルキル、または7〜25個の炭素を含む置換もしくは非置換のシクロアルキル、または7〜25個の炭素を含む置換もしくは非置換のアリールアルキルである、
または、
=イソ−ブチルであり、
=メチルであり、
=2、3、6および12〜25個の炭素を含むn−アルキル、または3〜25個の炭素を含む分枝アルキル、または3〜25個の炭素を含む置換もしくは非置換のシクロアルキル、または7〜25個の炭素を含む置換もしくは非置換のアリールアルキルである]、
式5は、
であり
[式中、
=H、それぞれ1〜4個の炭素を含むアルキルまたはハロアルキルまたはアルコキシまたはアルキルチオ、またはハロアルコキシまたはハロアルキルチオ、またはハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル酸、カルボン酸誘導体またはシアノであり、
=s−ブチル、またはt−ブチル−CH であり、
=Hである、
または
=イソ−ブチルであり、
=メチルである]、
式6は、
である
[式中、
=H、それぞれ1〜4個の炭素を含むアルキルまたはハロアルキルまたはアルコキシまたはアルキルチオ、またはハロアルコキシまたはハロアルキルチオ、またはハロ、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル酸、カルボン酸誘導体またはシアノであり、
=イソ−ブチル、s−ブチル、またはt−ブチル−CH であり、
=Hである、
または
=イソ−ブチルであり、
=メチルである]
組成物。
[2] 式1、3、4、および6において、R1がイソ−ブチルであり、R2が水素である、[1]に記載の組成物。
[3] [1]に記載の組成物が、卵菌真菌の遊走子を誘引するために用いられることによる方法。
[4] 遊走子が、ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)、プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)、フィトフトラ・カプシシ(Phytophthora capsici)、シュードペロノスポラ・キュベンシス(Pseudoperonospora cubensis)、ブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae)、フィトフトラ・ファセオリ(Phytophthora phaseoli)、フィトフトラ・ニコチアネ・パラジティカ変種(Phytophthora nicotiane var. parasitica)、スクレロフトラ・グラミニコラ(Sclerospora graminicola)、スクレロフトラ・ライッシアエ(Sclerophthora rayssiae)、フィトフトラ・パルミボラ(Phytophthora palmivora)、フィトフトラ・シトロホラ(Phytophthora citrophora)、イネ科黄化萎縮病菌(Sclerophthora macrospora)、スクレロフトラ・グラミニコラ(Sclerophthora graminicola)、フィトフトラ・カクトラム(Phytophthora cactorum)、フィトフトラ・シリンゲ(Phytophthora syringe)、シュードペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)、およびアルブゴ・カンジダ(Albugo Candida)からなる群から選択される少なくとも1種の真菌の胞子である、[3]に記載の方法。
[5] 遊走子が、ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)、プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)、フィトフトラ・カプシシ(Phytophthora capsici)、およびシュードペロノスポラ・キュベンシス(Pseudoperonospora cubensis)からなる群から選択される少なくとも1種の真菌の胞子である、[3]に記載の方法。
[6] 真菌病原体を制御するための方法であって、
[1]に記載の少なくとも1種の組成物を提供するステップと、
植物に適用される1種または複数の殺真菌剤の農業上有効な量を適用するステップとを含む方法。
[7] 真菌の制御のための配合物であって、
[1]に記載の少なくとも1種の組成物および
少なくとも1種の殺真菌剤を含む配合物。
[8] 殺真菌剤が、運動性の遊走子を産生する真菌に対して有効である、[7]に記載の配合物。
[9] 殺真菌剤が、マンコゼブ、マンネブ、ジネブ、チラム、プロピネブ、メチラム、水酸化銅、オキシ塩化銅、ボルドー液、カプタン、ホルペット、アミスルブロム、アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、ピクオキシストロビン、クレソキシム−メチル、フルオキサストロビン、ピラクロストロビン、ファモキサドン、フェナミドン、メタラキシル、メフェノキサム、ベナラキシル、シモキサニル、プロパモカルブ、ジメトモルフ、フルモルフ、マンジプロパミド、イプロバリカルブ、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、バリフェナール、ゾキサミド、エタボキサム、シアゾファミド、フルオピコリド、フルアジナム、クロロタロニル、ジチアノン、トリルフルアニド、4−フルオロフェニル(1S)−1−({[(1R,S)−(4−シアノフェニル)エチル]スルホニル}メチル)プロピルカルバマートおよび式Iのトリアゾロピリミジン化合物:
[式中、R1がエチル、1−オクチル、1−ノニル、または3,5,5−トリメチル−1−ヘキシルであり、R2がメチル、エチル、1−プロピル、1−オクチル、トリフルオロメチル、またはメトキシメチルである]からなる群から選択される、[8]に記載の配合物。
[10] 真菌の蔓延を制御するための方法であって、
[9]に記載の少なくとも1種の配合物を提供するステップと、
農業上有効な量の配合物を感受性がある植物または真菌に隣接する領域に適用するステップとを含む方法。
[11] 組成物が、少なくとも1種の遊走子誘引物質誘導体をさらに含む、[7]に記載の配合物。
[12] 殺真菌剤が銅に基づかない殺真菌剤である、[7]に記載の組成物。
[13] 殺真菌剤が、ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)、プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)、フィトフトラ・カプシシ(Phytophthora capsici)、シュードペロノスポラ・キュベンシス(Pseudoperonospora cubensis)、ブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae)、フィトフトラ・ファセオリ(Phytophthora phaseoli)、フィトフトラ・ニコチアネ・パラジティカ変種(Phytophthora nicotiane var. parasitica)、スクレロフトラ・グラミニコラ(Sclerospora graminicola)、スクレロフトラ・ライッシアエ(Sclerophthora rayssiae)、フィトフトラ・パルミボラ(Phytophthora palmivora)、フィトフトラ・シトロホラ(Phytophthora citrophora)、イネ科黄化萎縮病菌(Sclerophthora macrospora)、スクレロフトラ・グラミニコラ(Sclerospora graminicola)、フィトフトラ・カクトラム(Phytophthora cactorum)、フィトフトラ・シリンゲ(Phytophthora syringe)、シュードペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)、およびアルブゴ・カンジダ(Albugo Candida)からなる群から選択される卵菌真菌病原体によって引き起こされる疾患を制御するために選択される、[7]に記載の組成物。
[14] 卵菌真菌病原体によって引き起こされる植物疾患を制御する方法であって、
[7]に記載の組成物を含む配合物を提供するステップと、
植物、植物茎葉、花、茎、果実、植物に隣接する領域、土壌、種子、出芽種子、根、液体および固形の成長培地、および水耕法の成長液剤の少なくとも1種に農業上有効な量の配合物を適用するステップとを含む方法。
[15] 植物が、ブドウ、ジャガイモ、トマト、キュウリ、カボチャもしくは他のウリ科植物、キャベツもしくは他の十字花植物、レタス、マメ、トウモロコシ、ダイズ、カラシまたはホップである、[14]に記載の方法。
[16] 遊走子誘引物質誘導体が、イソバレルアルデヒド、2−メチルブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ブチルアルデヒド、4−メチルペンタナール、3,3−ジメチルブチルアルデヒド、3−メチルチオブチルアルデヒド、2−シクロプロピルアセトアルデヒド、3−メチルクロトンアルデヒド、2−エチルクロトンアルデヒド、クロトンアルデヒド、2−メチルクロトンアルデヒド、3−インドールカルボアルデヒド、フルフラール(2−フルアルデヒド)、2−チオフェンカルボキシアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、シクロプロパンカルボキシアルデヒド、2,3−ジメチルバレルアルデヒド、2−メチルバレルアルデヒド、テトラヒドロフラン−3−カルボキシアルデヒド、およびシクロペンタンカルボキシアルデヒドからなる群から選択されるC4〜C8アルデヒドを放出する、[11]に記載の配合物。
[17] 遊走子誘引物質誘導体が、C4〜C8ケトンを放出する、[11]に記載の配合物。

Claims (17)

  1. 式1、式2、式3、式4、式5、および式6からなる群から選択される組成物であって

    式1は、
    であり
    [式中、
    =イソ−ブチル、s−ブチル、またはt−ブチル−CHであり、
    =Hであり、
    n=0〜25である]、
    式2は、
    であり
    [式中、
    =s−ブチル、またはt−ブチル−CHであり、
    =Hである]、
    式3は、
    であり
    [式中、
    =イソ−ブチル、s−ブチル、またはt−ブチル−CHであり、
    =Hである]、
    式4は、
    であり
    [式中、
    =イソ−ブチル−であり、
    =Hであり、
    =2〜25個の炭素を含む、n−ヘプチルまたはn−ウンデシルアルキルを除くn
    −アルキル、または4〜25個の炭素を含む分枝アルキル、または3〜25個の炭素を含
    む置換もしくは非置換のシクロアルキル、または12〜26個の炭素を含む置換もしくは
    非置換のアリールアルキルである、
    または、
    =s−ブチル、またはt−ブチル−CHであり、
    =Hであり、
    =1〜25個の炭素を含むn−アルキル、または3〜25個の炭素を含む分枝アル
    キル、または7〜25個の炭素を含む置換もしくは非置換のシクロアルキル、または7〜
    25個の炭素を含む置換もしくは非置換のアリールアルキルである、
    または、
    =イソ−ブチルであり、
    =メチルであり、
    =2、3、6および12〜25個の炭素を含むn−アルキル、または3〜25個の
    炭素を含む分枝アルキル、または3〜25個の炭素を含む置換もしくは非置換のシクロア
    ルキル、または7〜25個の炭素を含む置換もしくは非置換のアリールアルキルである]

    式5は、
    であり
    [式中、
    =H、それぞれ1〜4個の炭素を含むアルキルまたはハロアルキルまたはアルコキ
    シまたはアルキルチオ、またはハロアルコキシまたはハロアルキルチオ、またはハロ、ヒ
    ドロキシル、ニトロ、カルボキシル酸、カルボン酸誘導体またはシアノであり、
    =s−ブチル、またはt−ブチル−CHであり、
    =Hである、
    または
    =イソ−ブチルであり、
    =メチルである]、
    式6は、
    である
    [式中、
    =H、それぞれ1〜4個の炭素を含むアルキルまたはハロアルキルまたはアルコキ
    シまたはアルキルチオ、またはハロアルコキシまたはハロアルキルチオ、またはハロ、ヒ
    ドロキシル、ニトロ、カルボキシル酸、カルボン酸誘導体またはシアノであり、
    =イソ−ブチル、s−ブチル、またはt−ブチル−CHであり、
    =Hである、
    または
    =イソ−ブチルであり、
    =メチルである]
    組成物。
  2. 式1、3、4、および6において、R1がイソ−ブチルであり、R2が水素である、請
    求項1に記載の組成物。
  3. 請求項1に記載の組成物が、卵菌真菌の遊走子を誘引するために用いられることによる
    方法。
  4. 遊走子が、ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)、プラスモパラ・ビチコラ(
    Plasmopara viticola)、フィトフトラ・カプシシ(Phytophthora capsici)、シュード
    ペロノスポラ・キュベンシス(Pseudoperonospora cubensis)、ブレミア・ラクツカエ(
    Bremia lactucae)、フィトフトラ・ファセオリ(Phytophthora phaseoli)、フィトフト
    ラ・ニコチアネ・パラジティカ変種(Phytophthora nicotiane var. parasitica)、スク
    レロフトラ・グラミニコラ(Sclerospora graminicola)、スクレロフトラ・ライッシア
    エ(Sclerophthora rayssiae)、フィトフトラ・パルミボラ(Phytophthora palmivora)
    、フィトフトラ・シトロホラ(Phytophthora citrophora)、イネ科黄化萎縮病菌(Scler
    ophthora macrospora)、スクレロフトラ・グラミニコラ(Sclerophthora graminicola)
    、フィトフトラ・カクトラム(Phytophthora cactorum)、フィトフトラ・シリンゲ(Phy
    tophthora syringe)、シュードペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)、
    およびアルブゴ・カンジダ(Albugo Candida)からなる群から選択される少なくとも1種
    の真菌の胞子である、請求項3に記載の方法。
  5. 遊走子が、ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)、プラスモパラ・ビチコラ(
    Plasmopara viticola)、フィトフトラ・カプシシ(Phytophthora capsici)、およびシ
    ュードペロノスポラ・キュベンシス(Pseudoperonospora cubensis)からなる群から選択
    される少なくとも1種の真菌の胞子である、請求項3に記載の方法。
  6. 真菌病原体を制御するための方法であって、
    請求項1に記載の少なくとも1種の組成物を提供するステップと、
    植物に適用される1種または複数の殺真菌剤の農業上有効な量を適用するステップとを含
    む方法。
  7. 真菌の制御のための配合物であって、
    請求項1に記載の少なくとも1種の組成物および
    少なくとも1種の殺真菌剤を含む配合物。
  8. 殺真菌剤が、運動性の遊走子を産生する真菌に対して有効である、請求項7に記載の配
    合物。
  9. 殺真菌剤が、マンコゼブ、マンネブ、ジネブ、チラム、プロピネブ、メチラム、水酸化
    銅、オキシ塩化銅、ボルドー液、カプタン、ホルペット、アミスルブロム、アゾキシスト
    ロビン、トリフロキシストロビン、ピクオキシストロビン、クレソキシム−メチル、フル
    オキサストロビン、ピラクロストロビン、ファモキサドン、フェナミドン、メタラキシル
    、メフェノキサム、ベナラキシル、シモキサニル、プロパモカルブ、ジメトモルフ、フル
    モルフ、マンジプロパミド、イプロバリカルブ、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、バ
    リフェナール、ゾキサミド、エタボキサム、シアゾファミド、フルオピコリド、フルアジ
    ナム、クロロタロニル、ジチアノン、トリルフルアニド、4−フルオロフェニル(1S)
    −1−({[(1R,S)−(4−シアノフェニル)エチル]スルホニル}メチル)プロ
    ピルカルバマートおよび式Iのトリアゾロピリミジン化合物:
    [式中、R1がエチル、1−オクチル、1−ノニル、または3,5,5−トリメチル−1
    −ヘキシルであり、R2がメチル、エチル、1−プロピル、1−オクチル、トリフルオロ
    メチル、またはメトキシメチルである]からなる群から選択される、請求項8に記載の配
    合物。
  10. 真菌の蔓延を制御するための方法であって、
    請求項9に記載の少なくとも1種の配合物を提供するステップと、
    農業上有効な量の配合物を感受性がある植物または真菌に隣接する領域に適用するステッ
    プとを含む方法。
  11. 組成物が、少なくとも1種の遊走子誘引物質誘導体をさらに含む、請求項7に記載の配
    合物。
  12. 殺真菌剤が銅に基づかない殺真菌剤である、請求項7に記載の組成物。
  13. 殺真菌剤が、ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)、プラスモパラ・ビチコラ
    (Plasmopara viticola)、フィトフトラ・カプシシ(Phytophthora capsici)、シュー
    ドペロノスポラ・キュベンシス(Pseudoperonospora cubensis)、ブレミア・ラクツカエ
    (Bremia lactucae)、フィトフトラ・ファセオリ(Phytophthora phaseoli)、フィトフ
    トラ・ニコチアネ・パラジティカ変種(Phytophthora nicotiane var. parasitica)、ス
    クレロフトラ・グラミニコラ(Sclerospora graminicola)、スクレロフトラ・ライッシ
    アエ(Sclerophthora rayssiae)、フィトフトラ・パルミボラ(Phytophthora palmivora
    )、フィトフトラ・シトロホラ(Phytophthora citrophora)、イネ科黄化萎縮病菌(Scl
    erophthora macrospora)、スクレロフトラ・グラミニコラ(Sclerospora graminicola)
    、フィトフトラ・カクトラム(Phytophthora cactorum)、フィトフトラ・シリンゲ(Phy
    tophthora syringe)、シュードペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)、
    およびアルブゴ・カンジダ(Albugo Candida)からなる群から選択される卵菌真菌病原体
    によって引き起こされる疾患を制御するために選択される、請求項7に記載の組成物。
  14. 卵菌真菌病原体によって引き起こされる植物疾患を制御する方法であって、
    請求項7に記載の組成物を含む配合物を提供するステップと、
    植物、植物茎葉、花、茎、果実、植物に隣接する領域、土壌、種子、出芽種子、根、液体
    および固形の成長培地、および水耕法の成長液剤の少なくとも1種に農業上有効な量の配
    合物を適用するステップとを含む方法。
  15. 植物が、ブドウ、ジャガイモ、トマト、キュウリ、カボチャもしくは他のウリ科植物、
    キャベツもしくは他の十字花植物、レタス、マメ、トウモロコシ、ダイズ、カラシまたは
    ホップである、請求項14に記載の方法。
  16. 遊走子誘引物質誘導体が、イソバレルアルデヒド、2−メチルブチルアルデヒド、バレ
    ルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ブチルアルデヒド、4−メチルペンタナール、3
    ,3−ジメチルブチルアルデヒド、3−メチルチオブチルアルデヒド、2−シクロプロピ
    ルアセトアルデヒド、3−メチルクロトンアルデヒド、2−エチルクロトンアルデヒド、
    クロトンアルデヒド、2−メチルクロトンアルデヒド、3−インドールカルボアルデヒド
    、フルフラール(2−フルアルデヒド)、2−チオフェンカルボキシアルデヒド、2−エ
    チルブチルアルデヒド、シクロプロパンカルボキシアルデヒド、2,3−ジメチルバレル
    アルデヒド、2−メチルバレルアルデヒド、テトラヒドロフラン−3−カルボキシアルデ
    ヒド、およびシクロペンタンカルボキシアルデヒドからなる群から選択されるC4〜C8
    アルデヒドを放出する、請求項11に記載の配合物。
  17. 遊走子誘引物質誘導体が、C4〜C8ケトンを放出する、請求項11に記載の配合物。
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