JP2015004722A - 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法 - Google Patents
静電荷像現像用トナーおよびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015004722A JP2015004722A JP2013128463A JP2013128463A JP2015004722A JP 2015004722 A JP2015004722 A JP 2015004722A JP 2013128463 A JP2013128463 A JP 2013128463A JP 2013128463 A JP2013128463 A JP 2013128463A JP 2015004722 A JP2015004722 A JP 2015004722A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- toner
- domain
- amorphous
- amorphous resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Abstract
Description
前記トナー粒子が、結晶性樹脂からなる一次マトリクス中に非晶性樹脂からなる一次ドメインが分散されてなる二次ドメインが、非晶性樹脂からなる二次マトリクス中に分散されてなる構造を有し、
前記結着樹脂中における、前記一次ドメインを構成する非晶性樹脂および前記二次マトリクスを構成する非晶性樹脂の合計の含有割合が45〜97質量%であることを特徴とする。
水系媒体中において、結晶性樹脂による微粒子と非晶性樹脂による微粒子とを質量比率(結晶性樹脂:非晶性樹脂)で55:45〜90:10の範囲の混合比で凝集させて二次ドメインを得るための凝集粒子を形成する工程と、
前記凝集粒子および非晶性樹脂による微粒子を凝集させる工程とを有することを特徴とする。
具体的には、当該トナー粒子が、図1に示されるように、結晶性樹脂からなる一次マトリクス12M中に、非晶性樹脂からなる一次ドメイン12Dが分散されてなる二次ドメイン12の複数が、非晶性樹脂からなる二次マトリクス15中に分散されてなる二重ドメイン−マトリクス構造のものであり、結着樹脂中における、一次ドメイン12Dを構成する非晶性樹脂および二次マトリクス15を構成する非晶性樹脂の合計の含有割合が45〜97質量%であることを特徴とするものである。
この理由は、まず、熱定着前である保管時において、トナー粒子において結晶性樹脂と非晶性樹脂との相分離状態が維持されてガラス転移点の低下が生じないこと、および、非晶性樹脂による二次マトリクス15が形成されていて結晶性樹脂のトナー粒子の表面への露出が抑制されていることによって、長期間にわたって耐熱保管性を得ることができる。一方、トナー粒子全体として結晶性樹脂および非晶性樹脂が適度な比率でそれぞれ含有されているために、熱定着時の結着樹脂の可塑化が素早く生じて優れた低温定着性が得られながら、定着画像における画像保存安定性が得られる。さらに、トナー粒子において結晶性樹脂および非晶性樹脂を含有する二次ドメイン12の複数が分散されてなる構造を有することにより、熱定着時のトナー粒子の溶融を高い均一性で生じさせることができるために、画像の出力時の高い安定性を得ることができる。
TEMにて観察するトナー粒子の断面は、当該トナー粒子の最大面積の断面であることが好ましい。
四酸化ルテニウムによるトナー粒子の染色は公知の種々の方法により行うことができ、具体的には、例えばトナーを四酸化ルテニウム0.5質量%水溶液に接触させて染色することができる。
本発明に係るトナー粒子を構成する二次ドメイン12は、結晶性樹脂からなる一次マトリクス12M中に当該一次マトリクス12Mを構成する結晶性樹脂との相溶性が低い非晶性樹脂からなる一次ドメイン12Dが分散されてなる海島構造を有するものである。
二次ドメイン12における一次ドメイン12Dは、1個以上であればよい。
二次ドメイン12は、二次マトリクス15によって完全に囲まれた構造を有することが好ましい。このような構造を有することによって、確実に長期保管安定性を得ることができる。
本発明に係るトナー粒子の二次ドメイン12の一次マトリクス12Mを構成する結晶性樹脂としては、結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ビニル系樹脂などが挙げられる。
結晶性樹脂の融点が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性および優れた耐熱保管性が確実に得られる。結晶性樹脂の融点が40℃以上であることにより、得られるトナーが熱的強度の高いものとなって十分な耐熱保管性が得られる。一方、結晶性樹脂の融点が90℃以下であることによって、十分な低温定着性が確実に得られる。
結晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性および優れた長期保管安定性が確実に両立して得られる。結晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)が100,000以下であることにより、十分な低温定着性が確実に得られる。一方、結晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)が5,000以上であることにより、当該結晶性樹脂と一次ドメイン12Dや二次マトリクス15を構成する非晶性樹脂との相溶が生じることが防止されて所期の長期保管安定性が確実に得られる。
結晶性ポリエステル樹脂は、結晶性樹脂であるポリエステル樹脂をいい、ジカルボン酸成分とジオール成分の重縮合物である。
結晶性ポリエステル樹脂としては、ジオール成分として脂肪族ジオールを用いると共に、ジカルボン酸成分として脂肪族カルボン酸を用いたものを用いることが好ましい。
ジオール成分としては、結晶性ポリエステル樹脂に優れた結晶性が得られるという観点から、脂肪族ジオールの中でも、主鎖の炭素数が2〜15である直鎖型の脂肪族ジオールを用いることが好ましく、特に、主鎖の炭素数が2〜10である脂肪族ジオールを用いることが好ましい。
ジオール成分は、1種類のものに限定されるものではなく、2種類以上を混合して用いてもよい。
ジカルボン酸成分としては、結晶性ポリエステル樹脂に優れた結晶性が得られるという観点から、好ましくは主鎖の炭素数が4〜12、特に好ましくは主鎖の炭素数が6である直鎖型の脂肪族ジカルボン酸を用いることが好ましい。
ジカルボン酸成分は、1種類のものに限定されるものではなく、2種類以上を混合して用いてもよい。
結晶性ポリエステル樹脂の製造に使用することのできる触媒としては、例えばチタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシドなどのチタン触媒や、ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシドなどのスズ触媒などが挙げられる。
本発明に係るトナー粒子の二次ドメイン12中の一次ドメイン12Dを構成する非晶性樹脂としては、スチレンアクリル樹脂、非晶性ポリエステル樹脂、非晶性ポリエステル重合セグメントにスチレンアクリル共重合体セグメントが結合されたスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂などが挙げられ、これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
一次ドメイン12Dを構成する非晶性樹脂としては、非晶性ポリエステル樹脂を含有することが好ましく、非晶性ポリエステル樹脂およびスチレンアクリル樹脂を含有することがより好ましい。また、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を含有することがさらに好ましい。
二次ドメイン12中の一次ドメイン12Dを構成する非晶性樹脂のガラス転移点が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性および優れた長期保管安定性が確実に両立して得られる。二次ドメイン12中の一次ドメイン12Dを構成する非晶性樹脂のガラス転移点が20℃以上であることにより、得られるトナーが十分な熱的強度を有するものとなって十分な長期保管安定性が確実に得られ、また、熱定着時にホットオフセット現象を生じることが防止される。一方、二次ドメイン12中の一次ドメイン12Dを構成する非晶性樹脂のガラス転移点が90℃以下であることにより、十分な低温定着性が確実に得られる。
非晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性および優れた長期保管安定性が確実に両立して得られる。非晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)が5,000以上であることにより、当該非晶性樹脂と一次マトリクス12Mを構成する結晶性樹脂との相溶が生じることが抑止されて所期の長期保管安定性が確実に得られる。一方、非晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)が100,000以上であることにより、十分な低温定着性が確実に得られる。
非晶性ポリエステル樹脂は、多価カルボン酸モノマー(誘導体)および多価アルコールモノマー(誘導体)を原料として重縮合反応によって得られたものであって、明瞭な融点を有さないものをいう。
スチレンアクリル樹脂は、スチレン系単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体によって形成されたものであり、特に、重合性単量体としてスチレン系単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体と共にアルケニルコハク酸系単量体を併用して形成されたものを用いることが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどが挙げられる。
これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
スチレンアクリル樹脂を形成するための全単量体中のアルケニルコハク酸系単量体の使用割合は、10〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは12.5〜25質量%である。
スチレンアクリル樹脂を形成するための全単量体中のアルケニルコハク酸系単量体の使用割合が上記の範囲であることにより、スチレンアクリル樹脂に十分な強靭性を得ることができて、形成された定着画像の紙などの画像支持体への高い接着性、密着性および折り曲げ強さなどを得ることができる。
・オレフィン類
エチレン、プロピレン、イソブチレンなど;
・ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなど;
・ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなど;
・ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトンなど;
・N−ビニル化合物類
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなど;
・その他
ビニルナフタレン、ビニルピリジンなどのビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体など。
・カルボキシ基を有するビニル系単量体
アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸等の(メタ)アクリル酸、およびα−アルキル誘導体あるいはβ−アルキル誘導体;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;コハク酸モノアクリロイルオキシエチルエステル、コハク酸モノアクリロイルオキシエチレンエステル、フタル酸モノアクリロイルオキシエチルエステル、フタル酸モノメタクリロイルオキシエチルエステルなどの不飽和ジカルボン酸モノエステル誘導体など。
・リン酸基を有するビニル系単量体
アシドホスホオキシエチルメタクリレートなど。
・多官能性ビニル類
エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなど。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂は、ポリエステル重合セグメントにスチレンアクリル共重合体セグメントが結合されてなるものであり、スチレンアクリル共重合体セグメントは、ポリエステル重合セグメントの鎖中において分岐鎖として結合されていてもよく、直鎖を構成する状態に結合されていてもよい。直鎖を構成する場合は、直鎖の中間および末端のいずれを構成していてもよい。
スチレンアクリル共重合体セグメントを形成するための単量体としては、具体的には、上記のスチレンアクリル樹脂を形成するための単量体として挙げたものが挙げられ、ポリエステル重合セグメントを形成するための単量体としては、具体的には、上記の非晶性ポリエステル樹脂を形成するための単量体として挙げたものが挙げられる。
当該ポリエステル重合セグメントおよびスチレンアクリル共重合体セグメントの結合には両反応性モノマーが用いられ、当該両反応性モノマーとしては、ポリエステル重合セグメントを形成するための多価カルボン酸モノマーおよび/または多価アルコールモノマーと反応し得る基と重合性不飽和基とを有するモノマーであればよく、具体的には、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸および無水マレイン酸などを用いることができる。
本発明に係るトナー粒子を構成する二次ドメイン12中の一次ドメイン12Dの平均径(ドメイン径)は、0.06〜0.5μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.3μmである。
一次ドメイン12Dのドメイン径が上記の範囲にあることにより、所期の低温定着性および長期保管安定性を確実に両立して得られる。一次ドメイン12Dのドメイン径が0.06μm以上であることにより、トナーの保管時に一次ドメイン12Dを構成する非晶性樹脂と一次マトリクス12Mを構成する結晶性樹脂との相溶が進行することが抑止されてトナー粒子同士の凝集・融着の発生が防止され、その結果、長期保管安定性が確実に得られる。一方、一次ドメイン12Dのドメイン径が0.5μm以下であることにより、熱定着時に一次ドメイン12Dを構成する非晶性樹脂と一次マトリクス12Mを構成する結晶性樹脂との相溶が十分に進行し、所期の低温定着性が確実に得られる。
本発明に係るトナー粒子を構成する二次ドメイン12の平均径(ドメイン径)は、例えば0.8〜2.5μmであることが好ましく、より好ましくは1.0〜2.3μmである。
二次ドメイン12のドメイン径が上記の範囲にあることにより、所期の低温定着性および長期保管安定性を確実に両立して得られる。二次ドメインのドメイン径が2.5μm以下であることにより、トナー粒子の表面への結晶性樹脂の露出を十分に抑制することができ、保管時にトナー粒子同士の凝集・融着の発生が防止され、その結果、長期保管安定性が確実に得られる。一方、二次ドメインのドメイン径が0.8μm以上であることにより、トナー粒子における結晶性樹脂の量が十分に確保されて十分な低温定着性が確実に得られる。
二次ドメイン12のドメイン径は、上述の一次ドメイン12Dのドメイン径の測定方法において、フェレ径の測定対象を二次ドメイン12としたことの他は同様にして測定されるものである。
二次ドメイン12における結晶性樹脂(一次マトリクス12M)と非晶性樹脂(一次ドメイン12D)との質量比率(結晶性樹脂:非晶性樹脂)は、55:45〜90:10の範囲にあることが好ましく、60:40〜80:20の範囲にあることがさらに好ましい。
二次ドメイン12における結晶性樹脂と非晶性樹脂との質量比率が55:45〜90:10の範囲にあることにより、二次ドメイン12中における一次マトリクス12Mと一次ドメイン12Dとの相分離状態を確実に得ることができ、従って、保管時に樹脂のガラス転移点の低下が生じることが抑制されて確実に長期保管安定性を得ることができる。二次ドメイン12における結晶性樹脂の質量比率が55質量%以上であることによって、二次ドメイン12の一次マトリクス12Mを構成する結晶性樹脂と一次ドメイン12Dを構成する非晶性樹脂との相溶が進行することを抑止することができて保管時にトナー粒子同士の凝集・融着の発生が防止され、その結果、長期保管安定性が確実に得られる。一方、二次ドメイン12における結晶性樹脂の質量比率が90質量%以下であることにより、トナーを後述するように乳化凝集法によって製造する場合にトナー母体粒子の表面への結晶性樹脂の露出を十分に抑制することができてトナー母体粒子同士の凝集が抑止され、その結果、保管時の安定性を向上させることができる。また、定着画像における画像保存性を十分に得ることができる。
本発明に係るトナー粒子を構成する二次マトリクス15は、非晶性樹脂によって形成されており、当該二次マトリクス15は、上述の二次ドメイン12における一次ドメイン12Dに接触しない状態とされている。
二次マトリクス15を構成する非晶性樹脂は、二次ドメイン12の一次マトリクス12Mを構成する結晶性樹脂との相溶性が低いものである。
二次マトリクス15に結晶ドメインが分散されている場合は、二次マトリクス15を構成する非晶性樹脂は、結晶ドメインを構成する結晶性樹脂との相溶性も低いものである。
二次マトリクス15における全樹脂中の結晶性樹脂の含有割合は20質量%以下であることにより、所期の長期保管安定性を確実に得ることができる。また、二次ドメイン12と二次マトリクス15との相分離構造が維持されたトナー粒子を製造することができる。
結晶ドメインのドメイン径が上記の範囲にあることにより、所期の低温定着性および長期保管安定性を確実に両立して得られる。結晶ドメインのドメイン径が0.1μm以上であることにより、トナーの保管時に結晶ドメインを構成する結晶性樹脂と二次マトリクス15を構成する非晶性樹脂との相溶が進行することが抑止されてトナー粒子同士の凝集・融着の発生が防止され、その結果、長期保管安定性が確実に得られる。一方、結晶ドメインのドメイン径が0.9μm以下であることにより、トナー粒子の表面へ結晶ドメインを構成する結晶性樹脂が露出することが防止されて長期保管安定性を確実に得ることができ、さらに、トナーを後述するように乳化凝集法によって製造する場合にトナー母体粒子の表面への結晶性樹脂の露出を十分に抑制することができてトナー母体粒子同士の凝集が抑止され、製造時の安定性が十分に得られる。
結晶ドメインのドメイン径は、上述の二次ドメイン12における一次ドメイン12Dのドメイン径の測定方法において、フェレ径の測定対象を二次マトリクス15中の結晶ドメインとしたことの他は同様にして測定されるものである。
二次ドメイン12中の一次ドメイン12Dを構成する非晶性樹脂と、二次マトリクス15を構成する非晶性樹脂は、同じ組成のものであってもよく、異なる組成のものであってもよい。
二次マトリクス15を構成する非晶性樹脂のガラス転移点が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性および優れた長期保管安定性が確実に両立して得られる。二次マトリクスを構成する非晶性樹脂のガラス転移点が45℃以上であることにより、得られるトナーが十分な熱的強度を有するものとなって十分な長期保管安定性が確実に得られ、また、熱定着時にホットオフセット現象を生じることが防止される。一方、二次マトリクスを構成する非晶性樹脂のガラス転移点が80℃以下であることにより、十分な低温定着性が確実に得られる。
二次ドメイン12の一次マトリクス12Mを構成する結晶性樹脂と、結晶ドメインを構成する結晶性樹脂は、同じ組成のものであってもよく、異なる組成のものであってもよい。
本発明に係るトナー粒子における二次マトリクス15および二次ドメイン12の質量比率(二次マトリクス:二次ドメイン)は、55:45〜95:5の範囲にあることが好ましく、好ましくは60:40〜90:10の範囲にあることがさらに好ましい。
二次マトリクス15および二次ドメイン12の質量比率が上記の範囲にあることにより、トナー粒子における結晶性樹脂と非晶性樹脂との含有比率が適度なものとなって低温定着性と定着画像における画像保存安定性とを確実に両立して得られる。トナー粒子における二次ドメインの質量比率が5質量%以上であることにより、トナー粒子における結晶性樹脂の量が確保されて十分な低温定着性が得られる。一方、トナー粒子における二次ドメインの質量比率が45質量%以下であることにより、トナー粒子の表面へ一次マトリクスを構成する結晶性樹脂が露出することが抑止されて長期保管安定性を確実に得ることができ、さらに、トナー粒子における結晶性樹脂の量が過多になることが防止されて定着画像における画像保存安定性が確実に得られる。
トナー粒子が着色剤や離型剤、荷電制御剤を含有するものである場合においては、これらはそれぞれ、一次ドメイン12Dや二次ドメイン12に含有されていてもよく、二次マトリクス15に含有されていてもよく、すべてに含有されていてもよい。
着色剤としては、一般に知られている染料および顔料を用いることができる。
黒色のトナーを得るための着色剤としては、ファーネスブラック、チャンネルブラックなどのカーボンブラック、マグネタイト、フェライトなどの磁性体、染料、非磁性酸化鉄を含む無機顔料などの公知の種々のものを任意に使用することができる。
カラーのトナーを得るための着色剤としては、染料、有機顔料などの公知のものを任意に使用することができ、具体的には、有機顔料としては例えばC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同81:4、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、同238、同269、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントブルー15;3、同60、同76などを挙げることができ、染料としては例えばC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同68、同11、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同69、同70、同93、同95などを挙げることができる。
各色のトナーを得るための着色剤は、各色について、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
着色剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して2〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは4〜15質量部である。
離型剤としては、特に限定されるものではなく公知の種々のワックスを用いることができ、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの分枝鎖状炭化水素ワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、ベヘン酸ベヘネート、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
離型剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して通常1〜30質量部とされ、より好ましくは5〜20質量部の範囲とされる。離型剤の含有割合が上記範囲内であることにより、十分な定着分離性が得られる。
荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
荷電制御剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して通常0.1〜5.0質量部とされる。
本発明のトナーの平均粒径は、例えば体積基準のメジアン径で3〜9μmであることが好ましく、更に好ましくは3〜8μmとされる。この粒径は、例えば後述する乳化重合凝集法を採用して製造する場合には、使用する凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、融着時間、重合体の組成によって制御することができる。
体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドットなどの画質が向上する。
本発明のトナーは、このトナーを構成する個々のトナー粒子について、転写効率の向上の観点から、平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.950〜0.995である。
具体的には、試料(トナー粒子)を界面活性剤入り水溶液にてなじませ、超音波分散処理を1分間行って分散させた後、「FPIA−2100」(Sysmex社製)により、測定条件HPF(高倍率撮像)モードにて、HPF検出数3,000〜10,000個の適正濃度で撮影を行い、個々のトナー粒子について下記式(T)に従って円形度を算出し、各トナー粒子の円形度を加算し、全トナー粒子数で除することにより算出される。
式(T):円形度=(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
トナーの軟化点は、当該トナーに低温定着性を得る観点から、80〜120℃であることが好ましく、より好ましくは90〜110℃である。
具体的には、まず、20℃、50%RHの環境下において、試料(トナー)1.1gをシャーレに入れ平らにならし、12時間以上放置した後、成型器「SSP−10A」(島津製作所社製)によって3820kg/cm2 の力で30秒間加圧し、直径1cmの円柱型の成型サンプルを作成し、次いで、この成型サンプルを、24℃、50%RHの環境下において、フローテスター「CFT−500D」(島津製作所社製)により、荷重196N(20kgf)、開始温度60℃、予熱時間300秒間、昇温速度6℃/分の条件で、円柱型ダイの穴(1mm径×1mm)より、直径1cmのピストンを用いて予熱終了時から押し出し、昇温法の溶融温度測定方法でオフセット値5mmの設定で測定したオフセット法温度Toffsetが、軟化点とされる。
トナーのガラス転移点は、40〜70℃であることが好ましく、より好ましくは40〜60℃である。
結着樹脂全体のガラス転移点は、測定試料として結着樹脂を用いて、ASTM(米国材料試験協会規格)D3418−82に規定された方法(DSC法)によって測定された値である。
本発明のトナーは、公知の種々の方法によって製造することができるが、上記のような二重ドメイン−マトリクス構造のトナー粒子を容易に形成することができることから、水系媒体に分散された結晶性樹脂微粒子、非晶性樹脂微粒子を凝集、融着させて二次ドメインを形成し、当該二次ドメインと二次マトリクスを形成すべき非晶性樹脂微粒子とを凝集、融着させることによりトナー粒子を得る乳化凝集法によって製造することが好ましい。
具体的には、水系媒体中において、一次マトリクスを形成すべき結晶性樹脂微粒子および一次ドメインを形成すべき非晶性樹脂微粒子を質量比率(結晶性樹脂:非晶性樹脂)で55:45〜90:10の範囲の混合比で凝集させて二次ドメインを得るための二次ドメイン用凝集粒子を形成する工程と、この二次ドメイン用凝集粒子と、二次マトリクスを形成すべき非晶性樹脂微粒子とを凝集させてトナー粒子用凝集粒子を形成する工程とを有する。
また、乳化重合凝集法を用いてトナーを製造する場合においては、非晶性樹脂微粒子の分散液の調製工程において、予め、非晶性樹脂を形成するための単量体溶液に溶解または分散させておくことによって、一次ドメインや二次マトリクスに導入することもできる。
(1−1)水系媒体中に非晶性樹脂による非晶性樹脂微粒子が分散された分散液を調製する非晶性樹脂微粒子分散液調製工程、
(1−2)水系媒体中に結晶性樹脂による結晶性樹脂微粒子が分散された分散液を調製する結晶性樹脂微粒子分散液調製工程、
(2)水系媒体中で結晶性樹脂微粒子および非晶性樹脂微粒子を凝集させて二次ドメインを得るための二次ドメイン用凝集粒子を形成する二次ドメイン用凝集粒子形成工程、
(3)二次ドメイン用凝集粒子が分散されてなる水系媒体中に、二次マトリクスを形成するための非晶性樹脂微粒子を添加して二次ドメイン用凝集粒子の表面に当該非晶性樹脂微粒子を凝集させてトナー粒子用凝集粒子を形成し、これを融着させて二重ドメイン−マトリクス構造を有するトナー母体粒子を形成する二次マトリクス形成工程、
(4)熱エネルギーにより熟成させて、トナー母体粒子の形状を調整する熟成工程、
(5)トナー母体粒子の分散系(水系媒体)からトナー母体粒子を濾別し、当該トナー母体粒子から界面活性剤などを除去する洗浄工程、
(6)洗浄処理されたトナー母体粒子を乾燥する乾燥工程、
から構成され、必要に応じて、
(7)乾燥処理されたトナー粒子母体に外添剤を添加する外添剤添加工程
を加えることができる。
この非晶性樹脂微粒子分散液調製工程において、水系媒体中に非晶性樹脂微粒子が分散された分散液は、例えば、超音波分散法、ビーズミル分散法などにより、界面活性剤を添加した水系直接分散法により得ることができる。
なお、体積基準のメジアン径は、「UPA−150」(マイクロトラック社製)を用いて測定したものである。
水系媒体中には、分散させた微粒子の凝集を防ぐために、分散安定剤が添加されていることが好ましい。
分散安定剤としては、公知の種々のカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などの界面活性剤を使用することができる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデイシルトリメチルアンオニウムブロマイドなどが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデシルポリオキシエチレンエーテル、ノリルフェニルポリキオシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレンエーテル、スチリルフェニルポリオキシエチレンエーテル、モノデカノイルショ糖などが挙げられる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ステアリン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウムなどの脂肪族石鹸や、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどが挙げることができる。
以上の界面活性剤は、所望に応じて、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、水溶性の重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素などを挙げることができる。
この結晶性樹脂微粒子分散液調製工程において、水系媒体中に結晶性樹脂微粒子が分散された分散液は、上記の非晶性樹脂微粒子の分散液の調製と同様にして得ることができる。
この二次ドメイン用凝集粒子形成工程においては、結晶性樹脂微粒子および非晶性樹脂微粒子の凝集と並行して融着が行われてもよい。結晶性樹脂微粒子および非晶性樹脂微粒子を凝集、融着する具体的な方法としては、水系媒体中に凝集剤を臨界凝集濃度以上となるよう添加し、次いで、非晶性樹脂微粒子のガラス転移点以上であって、かつ、これら混合物の融解ピーク温度(℃)以上の温度に加熱することによって、結晶性樹脂微粒子および非晶性樹脂微粒子などの微粒子を凝集させると同時に融着を並行して進め、所望の粒子径まで成長させる。
この二次ドメイン用凝集粒子形成工程において使用する凝集剤としては、特に限定されるものではないが、金属塩から選択されるものが好適に使用される。金属塩としては、例えばナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属の塩などの一価の金属塩;カルシウム、マグネシウム、マンガン、銅などの二価の金属塩;鉄、アルミニウムなどの三価の金属塩などが挙げられる。具体的な金属塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガンなどを挙げることができ、これらの中で、より少量で凝集を進めることができることから、二価の金属塩を用いることが特に好ましい。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
二次ドメイン用凝集粒子の体積基準のメジアン径は、「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)によって測定されるものである。
この二次マトリクス形成工程においては、二次ドメイン用凝集粒子の分散液中に二次マトリクスを形成すべき非晶性樹脂微粒子を添加して二次ドメイン用凝集粒子の表面に当該非晶性樹脂微粒子を凝集させてトナー粒子用凝集粒子を得、これを融着させて二次マトリクスを形成することにより、トナー母体粒子を形成する。
具体的には、二次ドメイン用凝集粒子形成工程における温度を維持した状態の二次ドメイン用凝集粒子の分散液に、二次マトリクスを形成すべき非晶性樹脂微粒子の分散液を添加し、加熱撹拌を継続しながら数時間かけてゆっくりと当該非晶性樹脂微粒子を二次ドメイン用凝集粒子の表面に凝集、融着させることによって二次ドメイン用凝集粒子の表面に二次マトリクスを被覆させてトナー母体粒子を形成する。加熱撹拌時間は、例えば1〜7時間が好ましく、3〜5時間が特に好ましい。
上記の二次ドメイン用凝集粒子形成工程および二次マトリクス形成工程における加熱温度の制御によりある程度トナーにおけるトナー粒子の形状の均一化を図ることができるが、さらなる形状の均一化を図るために、熟成工程を行うことが好ましい。
この熟成工程は、加熱温度と時間の制御を行うことにより、粒径が一定で分布が狭く形成したトナー母体粒子表面が平滑だが均一な形状を有するものとなるよう制御する。具体的には、二次ドメイン用凝集粒子形成工程および二次マトリクス形成工程において加熱温度を低めにして樹脂微粒子同士の融着の進行を抑制させて均―化を促進させ、この熟成工程においても加熱温度を低めに、かつ、時間を長くしてトナー母体粒子を所望の平均円形度となる、すなわち表面が均一な形状のものとなるよう制御する。
洗浄工程および乾燥工程は、公知の種々の方法を採用して行うことができる。
この外添剤添加工程は、乾燥処理したトナー母体粒子に必要に応じて外添剤を添加、混合することにより、トナー粒子を調製する工程である。
乾燥工程までの工程を経て作製されたトナー母体粒子は、そのままトナー粒子として使用することが可能であるが、トナーとしての帯電性能や流動性、あるいはクリーニング性を向上させる観点から、その表面に公知の無機微粒子や有機微粒子などの粒子、滑材を外添剤として添加することが好ましい。
外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
これら無機微粒子は、耐熱保管性および環境安定性の観点から、シランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって表面処理が行われたものであることが好ましい。
外添剤の添加方法としては、乾燥されたトナー母体粒子に外添剤を粉体で添加する乾式法が挙げられ、混合装置としては、ヘンシェルミキサー、コーヒーミルなどの機械式の混合装置が挙げられる。
本発明のトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。
キャリアとしては、例えば鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、これらの中ではフェライト粒子を用いることが好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなる樹脂分散型キャリアなどを用いてもよい。
キャリアとしては、体積平均粒径が15〜100μmのものが好ましく、25〜80μmのものがより好ましい。
本発明のトナーは、一般的な電子写真方式の画像形成方法に用いることができ、このような画像形成方法が行われる画像形成装置としては、例えば静電潜像担持体である感光体と、トナーと同極性のコロナ放電によって当該感光体の表面に一様な電位を与える帯電手段と、一様に帯電された感光体の表面上に画像データに基づいて像露光を行うことにより静電潜像を形成させる露光手段と、トナーを感光体の表面に搬送して前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成する現像手段と、当該トナー像を必要に応じて中間転写体を介して転写材に転写する転写手段と、転写材上のトナー像を加熱定着させる定着手段を有するものを用いることができる。
また、本発明のトナーは、定着温度(定着部材の表面温度)が100〜200℃とされる比較的低温のものにおいて好適に用いることができる。
(1)非晶性ポリエステル樹脂の合成
テレフタル酸85質量部、トリメリット酸6質量部、フマル酸18質量部、ドデセニルコハク酸無水物80質量部、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物335質量部、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物55質量部を、撹拌機、温度計、冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応容器に入れ、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、チタンテトラブトキサイド0.1質量部を添加し、窒素ガス気流下において180℃で撹拌しながら8時間重合反応を行った。更にチタンテトラブトキサイド0.2質量部を添加し、温度を220℃に上げて撹拌しながら6時間重合反応を行った後、反応容器内を10mmHgまで減圧し、減圧下で反応を行うことにより、淡黄色透明な非晶性ポリエステル樹脂〔Am1〕を得た。
この非晶性ポリエステル樹脂〔Am1〕のガラス転移点(Tg)は59℃、重量平均分子量(Mw)は18,000であった。
(2)非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液の調製
非晶性ポリエステル樹脂〔Am1〕500質量部を酢酸エチル350質量部に溶解し、この溶液を撹拌しながら、イオン交換水2250質量部にポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムを濃度が22質量部を溶解させた水溶液をゆっくりと滴下した。この溶液を減圧下、酢酸エチルを除去した後、固形分濃度を20質量%に調整した。これにより、水系媒体中に非晶性ポリエステル樹脂〔Am1〕による微粒子が分散された非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔Am1〕を調製した。
非晶性ポリエステル樹脂〔Am1〕による微粒子の体積基準のメジアン径は230nmであった。
非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液の調製例1において、「テレフタル酸85質量部、トリメリット酸6質量部、フマル酸18質量部、ドデセニルコハク酸無水物80質量部、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物335質量部、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物55質量部」の代わりに、「テレフタル酸55質量部、フマル酸41質量部、イソフタル酸4質量部、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物87質量部、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物13質量部」を用いたことの他は同様にして、水系媒体中に非晶性ポリエステル樹脂〔Am2〕による微粒子が分散された非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔Am2〕を調製した。
ステンレスビーカーに、以下のモノマーおよび離型剤を投入し、85℃に内温を昇温して溶融させた。
−モノマーおよび離型剤−
・スチレン(St) 78質量部
・n−ブチルアクリレート(BA) 19質量部
・メタクリル酸(MAA) 3質量部
・エステルワックス「エレクトールWEP−3」(日本油脂社製) 31質量部
更に、純水291.5質量部にポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム7.6質量部(有効成分40%)を溶解した界面活性剤水溶液を、同様に内温を85℃に昇温させた。
この界面活性剤水溶液に、上記のモノマーおよび離型剤溶液を投入し、高速撹拌により乳化を行って乳化液を得た。
撹拌装置、窒素導入管、温度センサーを装着したフラスコに、上記乳化液を投入し、撹拌を行いつつ窒素気流下で内温を80℃とした。その後、下記の重合開始剤水溶液を投入した。
−重合開始剤水溶液−
・過硫酸カリウム 1.75質量部
・純水 41質量部
その後、n−オクチルメルカプタン1.36質量部を4分割し10分間の間隔で投入した。そのまま窒素気流下、80℃に内温を維持しつつ1時間重合を行った。
次いで下記のモノマー溶液および重合開始剤水溶液を準備した。
−モノマー溶液−
・スチレン 70質量部
・n−ブチルアクリレート 26質量部
・メタクリル酸 4質量部
・n−オクチルメルカプタン 1.36質量部
−重合開始剤水溶液−
・過硫酸カリウム 1.89質量部
・純水 35.85質量部
上記のフラスコに重合開始剤水溶液を投入した後、モノマー溶液を90分間かけて滴下を行った。モノマー溶液の滴下終了後、内温80℃で2時間重合を行った後、内温を87℃に昇温して重合を完結させた。
内温を室温まで冷却した後、濾過を行い固形分濃度を30%に調整し、非晶性樹脂〔Am3〕微粒子分散液を得た。この非晶性樹脂〔Am3〕のガラス転移点(Tg)は46℃、重量平均分子量(Mw)は18,000、非晶性樹脂〔Am3〕による微粒子の体積基準のメジアン径は210nmであった。
(1)結晶性ポリエステル樹脂の合成
ドデカン二酸315質量部、1,9−ノナンジオール220質量部を、撹拌機、温度計、冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応容器に入れ、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、チタンテトラブトキサイド0.1質量部を添加し、窒素ガス気流下において180℃で撹拌しながら8時間重合反応を行った。更にチタンテトラブトキサイド0.2質量部を添加し、温度を220℃に上げて撹拌しながら6時間重合反応を行った後、反応容器内を10mmHgまで減圧し、減圧下で反応を行うことにより、淡黄色透明な結晶性ポリエステル樹脂〔Cl1〕を得た。
この結晶性ポリエステル樹脂〔Cl1〕の融点(Tm)は72℃、重量平均分子量(Mw)は14,000であった。
(2)結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液の調製
結晶性ポリエステル樹脂〔Cl1〕500質量部を酢酸エチル350質量部に溶解し、この溶液を撹拌しながら、イオン交換水2250質量部にポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムを濃度が22質量部を溶解させた水溶液をゆっくりと滴下した。この溶液を減圧下、酢酸エチルを除去した後、固形分濃度を20質量%に調整した。これにより、水系媒体中に結晶性ポリエステル樹脂〔Cl1〕による微粒子が分散された結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔Cl1〕を調製した。
結晶性ポリエステル樹脂〔Cl1〕による微粒子の体積基準のメジアン径は210nmであった。
結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液の調製例1において、ドデカン二酸および1,9−ノナンジオールの代わりに、それぞれ、「セバシン酸およびエチレングリコール」、「アジピン酸およびエチレングリコール」、「コハク酸および1,12−ドデカンジオール」、「セバシン酸および1,6−ヘキサンジオール」を用いたことの他は同様にして、水系媒体中に結晶性ポリエステル樹脂〔Cl2〕〜〔Cl5〕による微粒子が分散された結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔Cl2〕〜〔Cl5〕を調製した。
銅フタロシアニン(C.I.Pigment Blue 15:3)50質量部を、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム2質量部をイオン交換水200質量部に溶解した界面活性剤水溶液に投入した後、超音波ホモジナイザーを用いて分散処理を行った。固形分濃度は20質量%に調整した。これにより、水系媒体中に着色剤微粒子が分散された着色剤微粒子分散液〔1〕を調製した。
着色剤微粒子分散液〔1〕における着色剤微粒子の体積基準のメジアン径をマイクロトラック粒度分布測定装置「UPA−150」(日機装社製)を用いて測定したところ、150nmであった。
離型剤:フィッシャートロプシュワックス「FNP−0090」(融点89℃、日本精蝋社製)50質量部を95℃に加温し溶解させた。これを、更にアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム25質量部をイオン交換水800質量部に溶解された界面活性剤水溶液に投入した後、超音波ホモジナイザーを用いて分散処理を行った。固形分濃度は20質量%に調整した。これにより、水系媒体中に離型剤微粒子が分散された離型剤微粒子分散液〔1〕を調製した。
離型剤微粒子分散液〔1〕における離型剤微粒子の体積基準のメジアン径をマイクロトラック粒度分布測定装置「UPA−150」(日機装社製)を用いて測定したところ、190nmであった。
非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔Am1〕57.6質量部、結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔Cl1〕86.4質量部、離型剤微粒子分散液〔1〕15.5質量部、着色剤微粒子分散液〔1〕8.3質量部、イオン交換水45質量部およびポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム0.5質量部を、撹拌機、冷却管、温度計を備えた反応容器に投入し、撹拌しながら0.1Nの塩酸を加えてpHを2.5に調整した。次いで、ポリ塩化アルミニウム水溶液(AlCl3 換算で10%水溶液)0.3質量部を10分間かけて滴下した後、撹拌しながら内温を60℃まで昇温した。この時点でサンプリングを行い、「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の粒径を測定したところ、体積基準のメジアン径は2.25μmであった。
60℃で1時間保持した後、非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔Am1〕288質量部、離型剤微粒子分散液〔1〕61.8質量部、着色剤微粒子分散液〔1〕49質量部、イオン交換水180質量部およびポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム2質量部の混合液に、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを5に調整した溶液を、1時間かけて滴下した。更に75℃まで昇温して内温を維持し、「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.0μmに達したところで、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸4ナトリウム水溶液(40%水溶液)2質量部を加えて粒径成長を停止した。さらに、内温を85℃まで昇温し「FPIA−2000」(Sysmex社製)を用いて平均円形度が0.96になった時点で10℃/minの速度で室温まで冷却し、この反応液を、濾過、洗浄を繰り返した後、乾燥することにより、トナー粒子〔1〕を得た。
得られたトナー粒子〔1〕に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)1質量%および疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)1質量%を添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機社製)により混合し、その後、45μmの目開きの篩を用いて粗大粒子を除去することにより、トナー〔1〕を得た。
トナー〔1〕の体積基準のメジアン径は6.43μm、平均円形度は0.960であった。また、トナー粒子〔1〕の二次ドメインのドメイン径を測定したところ、1.8μmであり、二次ドメインにおける一次ドメインのドメイン径を測定したところ、0.2μmであった。
トナーの製造例1において、非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔Am1〕および結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔Cl1〕の代わりに、表1に示した非晶性樹脂および結晶性樹脂を、結着樹脂中の全非晶性樹脂の割合、および二次ドメイン中の非晶性樹脂の割合が、それぞれ表1の通りになるようそれぞれ用いたことの他は同様にして、トナー〔2〕〜〔12〕を得た。
トナーの製造例1において、非晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔Am1〕および結晶性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔Cl1〕の代わりに、表1に示した非晶性樹脂および結晶性樹脂を、結着樹脂中の全非晶性樹脂の割合、および二次ドメイン中の非晶性樹脂の割合が、それぞれ表1の通りになるようそれぞれ用いたことの他は同様にして、トナー〔13〕を得た。なお、トナー〔13〕について二次ドメインのドメイン径を測定しようとしたが、二次ドメインを観察することができなかった。
トナー〔1〕〜〔13〕に対して、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアをトナー濃度が6%となるように添加して混合することにより、現像剤〔1〕〜〔13〕を製造した。
内径8.5cmのポリエチレン製2L容器にトナー300gを充填した後、タッピングを100回行い、トナーのかさ密度が均一になるよう調整した。トナーの耐熱保管性を加速的に評価するため、容器の蓋を開けた状態で温度60℃、相対湿度75%RHに設定された恒温槽内で2週間保管した後、400メッシュの篩上にトナー10gを乗せて水平型振動篩機を用いて30秒間振動を与えた後、篩上に残存する残存トナー量を計量し、下記式(1)により残存トナー量の比率であるトナー凝集率を算出した。結果を表1に示す。
式(1):トナー凝集率(質量%)={篩上の残存トナー量(g)/10(g)}×100
本発明においては、トナー凝集率が15質量%未満であれば凝集トナーが殆どなく優良とされ(合格)、トナー凝集率が15質量%以上30質量%未満であれば凝集トナーはあるが使用には遜色なく良好とされ(合格)、トナー凝集率が30質量%以上55質量%未満であると凝集トナーが目立ち、使用に問題があると判断され(不合格)、トナー凝集率が55質量%以上であると殆どのトナーが凝集しており、使用できないと判断される(不合格)。
「bizhub PRESS C6000」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)において、定着装置を定着用ヒートローラの表面温度を100〜210℃の範囲で変更することができるように改造したものに上記の現像剤を装填し、「NPiフォーム<110>」(日本製紙社製)上に、マクベス濃度計による画像濃度で1.1となるシアントナー単色のベタ画像を定着させる定着実験を、設定される定着温度を100℃、105℃、・・・と5℃刻みで増加させるよう変更しながら繰り返し行った。
そして、各定着温度の定着実験において得られたプリント物を、ベタ画像部分の画像面を一定荷重の重りを用いて折り曲げ、得られた折れ目部分をガーゼで擦り、その擦りによって生じた画像欠損度合いを目視により観察し、折り定着強度を以下の基準でランク付けし、R4にランク付けされる定着実験のうち最も定着温度の低い定着実験における定着温度を、下限定着温度として評価した。定着温度が100℃でもR5にランク付けされる場合は、100℃を下限定着温度として評価した。結果を表1に示す。
この下限定着温度が低ければ低い程、低温定着性に優れることを意味し、125℃以下であれば実用上問題なく、合格と判断される。
−評価基準−
R1:ガーゼで擦ると同時に、折り曲げ部分以外の部分も画像欠損し、殆ど定着できていない状態。
R2:折り曲げ部分とその周辺が1mm以上の幅広い白筋となり画像が欠損。
R3:折り曲げ部分が白筋となって画像欠損し、その周辺部分もひび割れ等が発生。
R4:折り曲げ部分だけに極細い白筋の画像欠損のみが生じる。実用上問題ないレベル。
R5:画像欠損がほとんどなく、折り曲げた履歴が分かる程度。
12M 一次マトリクス
12 二次ドメイン
15 二次マトリクス
Claims (8)
- 結晶性樹脂と非晶性樹脂とからなる結着樹脂を含有するトナー粒子よりなる静電荷像現像用トナーであって、
前記トナー粒子が、結晶性樹脂からなる一次マトリクス中に非晶性樹脂からなる一次ドメインが分散されてなる二次ドメインが、非晶性樹脂からなる二次マトリクス中に分散されてなる構造を有し、
前記結着樹脂中における、前記一次ドメインを構成する非晶性樹脂および前記二次マトリクスを構成する非晶性樹脂の合計の含有割合が45〜97質量%であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 前記二次ドメインにおける結晶性樹脂と非晶性樹脂との質量比率(結晶性樹脂:非晶性樹脂)が、55:45〜90:10の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記トナー粒子における二次ドメインのドメイン径が0.8〜2.5μmであり、かつ、前記二次ドメインにおける一次ドメインのドメイン径が0.06〜0.5μmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記結晶性樹脂が結晶性ポリエステル樹脂からなり、前記一次ドメインを構成する非晶性樹脂および前記二次マトリクスを構成する非晶性樹脂の少なくともいずれかが非晶性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記一次ドメインを構成する非晶性樹脂および前記二次マトリクスを構成する非晶性樹脂の少なくともいずれかが非晶性ポリエステル樹脂およびスチレンアクリル樹脂を含有することを特徴とする請求項4に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記一次ドメインを構成する非晶性樹脂および前記二次マトリクスを構成する非晶性樹脂の少なくともいずれかが非晶性ポリエステル重合セグメントにスチレンアクリル共重合体セグメントが結合されたスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項4に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂が脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸との縮合物であることを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 請求項2〜請求項7のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法であって、
水系媒体中において、結晶性樹脂による微粒子と非晶性樹脂による微粒子とを質量比率(結晶性樹脂:非晶性樹脂)で55:45〜90:10の範囲の混合比で凝集させて二次ドメインを得るための凝集粒子を形成する工程と、
前記凝集粒子および非晶性樹脂による微粒子を凝集させる工程とを有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013128463A JP6102555B2 (ja) | 2013-06-19 | 2013-06-19 | 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013128463A JP6102555B2 (ja) | 2013-06-19 | 2013-06-19 | 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015004722A true JP2015004722A (ja) | 2015-01-08 |
JP6102555B2 JP6102555B2 (ja) | 2017-03-29 |
Family
ID=52300693
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013128463A Active JP6102555B2 (ja) | 2013-06-19 | 2013-06-19 | 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6102555B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016133669A (ja) * | 2015-01-20 | 2016-07-25 | コニカミノルタ株式会社 | 静電潜像現像用トナー |
KR20170017721A (ko) * | 2015-08-07 | 2017-02-15 | 제록스 코포레이션 | 토너 조성물 및 공정 |
JP2017203850A (ja) * | 2016-05-10 | 2017-11-16 | コニカミノルタ株式会社 | 静電潜像現像用トナー |
US10241431B2 (en) | 2016-11-25 | 2019-03-26 | Kyocera Document Solutions Inc. | Toner |
US10394147B2 (en) | 2017-05-31 | 2019-08-27 | Kyocera Document Solutions Inc. | Electrostatic latent image developing toner |
JP2020160204A (ja) * | 2019-03-26 | 2020-10-01 | 富士ゼロックス株式会社 | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06194877A (ja) * | 1992-10-30 | 1994-07-15 | Nippon Shokubai Co Ltd | トナーおよびその製造方法 |
JPH06194874A (ja) * | 1992-10-30 | 1994-07-15 | Nippon Shokubai Co Ltd | 離型剤含有トナー結着樹脂およびそれを用いてなる静電荷現像用トナー |
JP2006276073A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-12 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電潜像現像用トナー、静電潜像現像剤及び画像形成方法 |
JP2009229920A (ja) * | 2008-03-24 | 2009-10-08 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤及び画像形成装置 |
JP2011180298A (ja) * | 2010-02-26 | 2011-09-15 | Mitsubishi Chemicals Corp | 静電荷像現像用トナー及びトナーの製造方法 |
JP2012068589A (ja) * | 2010-09-27 | 2012-04-05 | Mitsubishi Chemicals Corp | 画像形成装置およびプロセスカートリッジ |
JP2012108363A (ja) * | 2010-11-18 | 2012-06-07 | Mitsubishi Chemicals Corp | 画像形成方法 |
-
2013
- 2013-06-19 JP JP2013128463A patent/JP6102555B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06194877A (ja) * | 1992-10-30 | 1994-07-15 | Nippon Shokubai Co Ltd | トナーおよびその製造方法 |
JPH06194874A (ja) * | 1992-10-30 | 1994-07-15 | Nippon Shokubai Co Ltd | 離型剤含有トナー結着樹脂およびそれを用いてなる静電荷現像用トナー |
JP2006276073A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-12 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電潜像現像用トナー、静電潜像現像剤及び画像形成方法 |
JP2009229920A (ja) * | 2008-03-24 | 2009-10-08 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤及び画像形成装置 |
JP2011180298A (ja) * | 2010-02-26 | 2011-09-15 | Mitsubishi Chemicals Corp | 静電荷像現像用トナー及びトナーの製造方法 |
JP2012068589A (ja) * | 2010-09-27 | 2012-04-05 | Mitsubishi Chemicals Corp | 画像形成装置およびプロセスカートリッジ |
JP2012108363A (ja) * | 2010-11-18 | 2012-06-07 | Mitsubishi Chemicals Corp | 画像形成方法 |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016133669A (ja) * | 2015-01-20 | 2016-07-25 | コニカミノルタ株式会社 | 静電潜像現像用トナー |
KR20170017721A (ko) * | 2015-08-07 | 2017-02-15 | 제록스 코포레이션 | 토너 조성물 및 공정 |
JP2017037296A (ja) * | 2015-08-07 | 2017-02-16 | ゼロックス コーポレイションXerox Corporation | トナー組成物およびプロセス |
KR102388602B1 (ko) | 2015-08-07 | 2022-04-21 | 제록스 코포레이션 | 토너 조성물 및 공정 |
JP2017203850A (ja) * | 2016-05-10 | 2017-11-16 | コニカミノルタ株式会社 | 静電潜像現像用トナー |
US10241431B2 (en) | 2016-11-25 | 2019-03-26 | Kyocera Document Solutions Inc. | Toner |
US10394147B2 (en) | 2017-05-31 | 2019-08-27 | Kyocera Document Solutions Inc. | Electrostatic latent image developing toner |
JP2020160204A (ja) * | 2019-03-26 | 2020-10-01 | 富士ゼロックス株式会社 | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 |
JP7306008B2 (ja) | 2019-03-26 | 2023-07-11 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6102555B2 (ja) | 2017-03-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6102554B2 (ja) | 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法 | |
US9588452B2 (en) | Toner for developing electrostatic latent image and process for producing the same | |
JP4770950B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP6048201B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
US20140356780A1 (en) | Toner for electrostatic image development and production process of the same | |
JP6102555B2 (ja) | 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法 | |
US10698328B2 (en) | Electrostatic image developing toner | |
JP2014035506A (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP6237710B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP2017181743A (ja) | 静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法 | |
JP6011428B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP2016180953A (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP5915638B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP6083326B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP2018128511A (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP2017203850A (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP2017156541A (ja) | 静電荷像現像用トナーの製造方法 | |
JP6237076B2 (ja) | 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法 | |
JP6048316B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP6930236B2 (ja) | 静電潜像現像用イエロートナー | |
JP2019003101A (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP7139963B2 (ja) | 画像形成装置および画像形成方法 | |
JP2017181742A (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP6201448B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP2017156543A (ja) | 静電潜像現像用トナー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160324 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161115 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161122 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170119 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170131 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170213 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6102555 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |