JP2015004532A - センサ、センサを調整する方法及びセンサを用いて測定する方法 - Google Patents

センサ、センサを調整する方法及びセンサを用いて測定する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】腐食の程度を正確に評価できるセンサを提供する。【解決手段】センサ10は、水晶板11と、水晶板11の第1面上に配置される第1センサ電極12a、及び第2面上に配置される第2センサ電極12bと、第1センサ電極12aと間隔をあけて対向する第1対向板13a、及び第2センサ電極12bと間隔をあけて対向する第2対向板13bと、第1対向板13a及び第2対向板13bを水晶板11側に押圧することにより、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔及び第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔を変化させる間隔調整部20と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、センサ、センサを調整する方法及びセンサを用いて測定する方法に関する。
従来、電子機器等の金属部品の腐食による劣化を調べるための腐食センサが用いられている。
例えば、電子機器の故障原因の多くは、機器内部の金属部品の腐食であるという報告がなされている。硫化水素等の腐食性ガスは、電子機器等が設置される環境中の大気に含まれており、このような腐食性ガスはたとえ低濃度であっても電子機器の劣化を促進するなどの影響を及ぼすことが知られている。
硫化水素等の腐食性ガスに起因する金属部品の腐食は、腐食性ガスの濃度と共に、電子機器の設置環境における温度又は湿度等の条件によって、腐食の速度が促進される場合がある。そこで、電子機器の腐食が起こりやすい状態又は環境を調べて、設置環境を改善する等の対策を行うことにより、電子機器の信頼性を向上させることが望ましい。
このため、電子機器の設置環境では雰囲気中に含まれる腐食性ガスの影響を監視することが求められている。
従来、このような電子機器の設置環境の腐蝕性ガスを監視するために、腐食センサが用いられている。
図1(A)は、従来例の腐食センサを示す平面図であり、図1(B)は、正面図である。
図1に示す腐食センサは、水晶微小天秤型のセンサの例である。
センサ110は、厚み滑りモードで振動する水晶板111と、水晶板111の第1面上に配置される第1センサ電極112a、及び第2面上に配置される第2センサ電極112bを備える。第1センサ電極112a及び第2センサ電極112bは、金属により形成されており、円板状の水晶板111の中央部に配置される。
水晶板111の一方の端部からは、第1センサ電極112aに電力を供給する電極配線112cが第1センサ電極112aに延びている。同様に、水晶板111の他方の端部からは、第2センサ電極112bに電力を供給する電極配線112dが第2センサ電極112bに延びている。
水晶板111の両端部は、縦長の板バネである一対のバネ支持部116a、116bによって支持される。一対のバネ支持部116a、116bは、基部117に立設される。一対のバネ支持部116a、116bは、電気導電性を有しており、それぞれと接続する端子線118a、118bが延びている。
第1センサ電極112a及び第2センサ電極112bに対して、図示しない駆動回路から駆動信号が印加されることにより、水晶板111が厚み滑りモードで共振周波数において振動するように駆動される。
第1センサ電極112a又は第2センサ電極112bが腐食すると質量が変化するので、水晶板111の共振周波数が変化する。
センサ110が出力する共振周波数を測定することにより、第1センサ電極112a又は第2センサ電極112bの腐食の程度を調べて、設置環境の腐蝕性ガスを監視することができる。
特開2005−134161号公報
図1に示すセンサ110は、電子機器の設置環境の腐食性の高さを評価できるが、電子機器自体の腐食の程度を必ずしも正しく評価するものではない。
これは、電子機器の金属部品の腐食には、腐食性ガス、温度又は湿度等の設置環境の腐食性と共に、腐食する部分の形状も影響するためである。
図2は、電子機器の配線構造を示す図である。
電子機器の配線構造150は、配線151の配線端子152が、ねじ154によって、電極端子153と接続されている。
ここで、配線端子152と電極端子153との間には隙間が存在する。同様に、ねじ154と配線端子152との間にも隙間が存在する。
このような隙間には、水分が吸着し易い。また、隙間には、塵埃等がたまり易いので、隙間にたまった塵埃等に水分が吸着されることもある。また、隙間は、水分が吸着すると、平面部と比べて乾きにくいので、水分が滞留し易い部位である。
従って、隙間を有する部分は、平面部と比べて腐食し易い部位であるといえる。電子機器は、配線構造等の隙間を有する多くの金属部品を有している。
そこで、隙間等の腐食を起こし易い部位における腐食の程度を精確に評価できるセンサが求められている。
本明細書では、上述した課題を解決し得るセンサを提供することを目的とする。
また、本明細書では、上述した課題を解決し得るセンサを調整する方法を提供することを目的とする。
更に、本明細書では、上述した課題を解決し得るセンサを用いて測定する方法を提供することを目的とする。
本明細書に開示するセンサの一形態によれば、水晶板と、上記水晶板の第1面上に配置される第1センサ電極、及び第2面上に配置される第2センサ電極と、上記第1センサ電極と間隔をあけて対向する第1対向板、及び上記第2センサ電極と間隔をあけて対向する第2対向板と、上記第1対向板及び上記第2対向板を上記水晶板側に押圧することにより、上記第1対向板と上記第1センサ電極との間隔及び上記第2対向板と上記第2センサ電極との間隔を変化させる間隔調整部と、を備える。
また、本明細書に開示するセンサを調整する方法の一形態によれば、水晶板と、上記水晶板の第1面上に配置される第1センサ電極、及び第2面上に配置される第2センサ電極と、上記第1センサ電極と間隔をあけて対向する第1対向板、及び上記第2センサ電極と間隔をあけて対向する第2対向板と、上記第1対向板及び上記第2対向板を上記水晶板側に押圧することにより、上記第1対向板と上記第1センサ電極との間隔及び上記第2対向板と上記第2センサ電極との間隔を変化させる間隔調整部と、を備えるセンサにおける上記第1対向板と上記第1センサ電極との間隔及び上記第2対向板と上記第2センサ電極との間隔を調整する方法であって、上記センサの共振周波数を測定しながら、上記間隔調整部を用いて、上記第1対向板と上記第1センサ電極との間隔及び上記第2対向板と上記第2センサ電極との間隔を調整する。
更に、本明細書に開示するセンサを用いて測定する方法の一形態によれば、水晶板と、上記水晶板の第1面上に配置される第1センサ電極、及び第2面上に配置される第2センサ電極と、上記第1センサ電極と間隔をあけて対向する第1対向板、及び上記第2センサ電極と間隔をあけて対向する第2対向板と、上記第1対向板及び上記第2対向板を上記水晶板側に押圧することにより、上記第1対向板と上記第1センサ電極との間隔及び上記第2対向板と上記第2センサ電極との間隔を変化させる間隔調整部と、を備えるセンサにおける上記第1対向板と上記第1センサ電極との間隔、又は上記第2対向板と上記第2センサ電極との間隔を、測定対象の隙間と等しくして、上記センサの共振周波数を測定する。
上述した本明細書に開示するセンサの一形態によれば、腐食の程度を精確に評価できる。
また、本明細書に開示するセンサを調整する方法の一形態によれば、隙間等の腐食を起こし易い部位に対応する空間を、センサ電極と対向板との間に形成することができる。
更に、本明細書に開示するセンサを用いて測定する方法の一形態によれば、腐食の程度を精確に評価できる。
本発明の目的及び効果は、特に請求項において指摘される構成要素及び組み合わせを用いることによって認識され且つ得られるだろう。
前述の一般的な説明及び後述の詳細な説明の両方は、例示的及び説明的なものであり、特許請求の範囲に記載されている本発明を制限するものではない。
(A)は、従来例の腐食センサを示す平面図であり、(B)は、正面図である。 電子機器の配線構造を示す図である。 (A)は、本明細書に開示するセンサの第1実施形態の正面図であり、(B)は、側面図である。 対向板とセンサ電極との間に吸着した水滴を示す図である。 対向板とセンサ電極との間隔の寸法を説明する図である。 (A)〜(C)は、対向板とセンサ電極との間隔を調整する方法の第1実施形態を説明する図である。 対向板とセンサ電極との間隔を調整する方法の第2実施形態を説明する図(その1)である。 (A)〜(C)は、対向板とセンサ電極との間隔を調整する方法の第1実施形態を説明する図(その2)である。 (A)は、本明細書に開示するセンサの第2実施形態の正面図であり、(B)は、断面図である。 (A)は、本明細書に開示するセンサの第3実施形態の平面図であり、(B)は、正面図である。 本明細書に開示するセンサの使用例を説明する図である。
以下、本明細書で開示するセンサの好ましい第1実施形態を、図を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
図3(A)は、本明細書に開示するセンサの第1実施形態の正面図であり、図3(B)は、側面図である。
本実施形態のセンサ10は、水晶微小天秤型の腐食センサである。センサ10は、金属部品を有する電子機器等の設置環境における電子機器自体の腐食の程度を測定する。
センサ10は、第1面11a及び第2面11bを有する水晶板11と、水晶板11の第1面11a上に配置される第1センサ電極12a、及び第2面11b上に配置される第2センサ電極12bを備える。圧電体である水晶板11は、厚み滑りモードで振動するようにカットされている。厚み滑りモードで振動する水晶板11としては、例えば、ATカット又はBTカットされた水晶を用いることができる。本実施形態では、水晶板11は、円板状にATカットされている。
また、センサ10は、第1センサ電極12aと間隔をあけて対向する第1対向板13a、及び第2センサ電極12bと間隔をあけて対向する第2対向板13bを備える。
水晶板11の一方の端部からは、第1センサ電極12aに電力を供給する電極配線12cが第1センサ電極12aに延びている。同様に、水晶板11の他方の端部からは、第2センサ電極12bに電力を供給する電極配線12dが第2センサ電極12bに延びている。
水晶板11は、縦長の板バネである一対のバネ支持部16a、16bによって、厚み滑りモードで振動可能に支持される。バネ支持部16aは、電極配線12dが積層された水晶板11の他方の端部が嵌めこまれるスリット16cを有する。同様に、バネ支持部16bは、電極配線12cが積層された水晶板11の一方の端部が嵌めこまれるスリット16cを有する。このように、水晶板11は、対向する端部が一対のバネ支持部16a、16bによって支持される。
一対のバネ支持部16a、16bは、基部17に立設される。一対のバネ支持部16a、16bは電気導電性を有しており、それぞれと接続する端子線18a、18bが基部17の下方に延びている。
第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bに対しては、端子線18a、18b及び一対のバネ支持部16a、16bを介して、図示しない駆動回路から駆動信号が印加される。第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bにより駆動信号が印加された水晶板11は、厚み滑りモードで共振周波数において振動するように駆動される。この共振周波数は、水晶板11のカット形状による固有周波数並びに第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bの質量並びに駆動回路が有する容量(図示せず)等の条件によって決定され得る。
圧電体である水晶板11は、共振周波数で振動すると共に、共振周波数で発電して電気的な信号を出力する。水晶板11が出力する共振周波数は、図示しない外部測定回路で測定される。
第1センサ電極12a又は第2センサ電極12bが腐食すると、センサ電極の質量が変化する。通常、腐食により電極の質量は増加する。このように、第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bの質量が変化すると、水晶板11が発振する共振周波数も変化する。この共振周波数の変化を測定することにより、第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bの腐食の程度を調べることができる。通常、センサ電極12a、12bの質量が増加すると、共振周波数は減少するように変化する。
センサ10では、第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bの質量変化に対する共振周波数の変化の感度を向上するために、第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bが、水晶板11の中央部に配置される。
センサ10は、電子機器の腐食の程度を正しく評価するために、腐食する部分の隙間の空間を再現する構造を有する。
具体的には、センサ10は、第1対向板13a及び第2対向板13bを水晶板11側に押圧することにより、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔d1及び第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔d2を変化させる間隔調整部20を備える。
センサ10では、間隔調整部20を用いて、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔d1、及び/又は第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔d2が、測定対象である電子機器の金属部品が有する隙間と等しくなるように調整される。
次に、上述した第1対向板13a及び第2対向板13bについて、更に説明する。
第1対向板13a及び第2対向板13bは、縦長であり、それらの長手方向の一方の端部は、電気絶縁性のスペーサ15を介して、接合されている。第1対向板13a及び第2対向板13bにおける長手方向の他方の端部は、間隔調整部20を用いて、基部17を挟むようにして、基部17に固定される。
第1対向板13a及び第2対向板13bは、板を貫通する複数の貫通孔14a、14bを有する。具体的には、第1対向板13aは、第1の貫通孔14aと、第1の貫通孔14aに対して、点対称に配置される複数の第2の貫通孔14bを有する。同様に、第2対向板13bも、第1の貫通孔14aと、第1の貫通孔14aに対して、点対称に配置される複数の第2の貫通孔14bを有する。第1の貫通孔14aは、第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bの中央と対向するように配置される。
上述した貫通孔14a、14bは、大気中の水蒸気又は埃塵等が、第1対向板13a又は第2対向板13bを通り抜けて、第1センサ電極12a又は第2センサ電極12bに吸着できるように設けられている。
第1対向板13a及び第2対向板13bに貫通孔14a、14bを設けた理由を、更に説明する。
仮に、第1対向板13a及び第2対向板13bに貫通孔14a、14bが設けられていない場合、第1センサ電極12a又は第2センサ電極12bの腐食は、第1対向板13a又は第2対向板13bの側部と対向するセンサ電極12a、12bの部分から生じ易い。一方、対向板に覆われた第1センサ電極12a又は第2センサ電極12bの部分は、水蒸気又は埃塵等の供給が妨げられるので、電極の腐食は生じ難い。
第1対向板13a又は第2対向板13bの側部と対向するセンサ電極12a、12bの腐食生成物が成長すると、対向板の内側への水蒸気又は埃塵等の供給が妨げられるので、依然として、対向板に覆われた第1センサ電極12a又は第2センサ電極12bの部分の腐食は生じ難い。特に、質量変化に対する感度が高い第1センサ電極12a又は第2センサ電極12bの中央部における腐食が生じ難くなる。また、第1対向板13a又は第2対向板13bの側部と対向する電極との間に水滴が吸着しても、対向板13a、13bの内側への水蒸気又は埃塵等の供給が妨げられる。
そこで、センサ10では、第1対向板13a及び第2対向板13bに覆われている第1センサ電極12a又は第2センサ電極12bの部分に対して、大気中の水蒸気又は埃塵等が供給されるように、貫通孔14a、14bが設けられている。特に、第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bの中央と対向する対向板の部分に第1の貫通孔14aを配置することにより、第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bの中央部への水蒸気又は埃塵等の供給が妨げられないようにしている。
図4は、対向板とセンサ電極との間に吸着した水滴を示す図である。
図4に示すように、大気中の水蒸気等が、貫通孔14a、14bを通って、第1センサ電極12aと第1対向板13aとの間に水滴Wを形成し得るようになされている。そして、大気中に腐食性ガスが存在すると、腐食性ガスが水滴Wに溶解して、第1センサ電極12aを腐食させることになり得る。
また、センサ10では、上述したように、第1の貫通孔14aに対して、複数の第2の貫通孔14bが点対称に配置される。これは、第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bの表面が均一に腐食されるようにするためである。
図3(A)に示すように、複数の貫通孔14a、14bを、第1対向板13a及び第2対向板13bに設けることにより、対向板13a、13bに覆われたセンサ電極12a、12bの部分に対しても、大気中の水蒸気又は埃塵等が均一に拡散して供給される。その結果、第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bの表面が均一に腐食され得る。
例えば、第1センサ電極12a又は第2センサ電極12bが、腐食により同じ量の質量変化が生じた時でも、均一に腐食した時と、不均一に腐食した時とでは、共振周波数の変化量が異なり、センサ10の腐食に対する感度が異なり得る。そこで、第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bが均一に腐食されるようにして、センサ10の腐食に対する感度を同じにしている。
また、センサ10では、第1対向板13a及び第2対向板13bは電気導電性を有している。第1対向板13aは、配線13dを用いてバネ支持部16bと電気的に接続されており、第1センサ電極12aと等電位にある。同様に、第2対向板13bは、配線13eを用いてバネ支持部16aと電気的に接続されており、第2センサ電極12bと等電位にある。
これは、センサ電極12a、12b又は対向板13a、13bの内の何れか一方に対して、埃塵等が選択的に吸着することを防止して、両者の腐食が同様に生じるようにするためである。
腐食のメカニズムとして、金属部品に対して、まず、静電気を帯びた埃塵等が吸着し、次に、腐食性ガスが、金属部品に吸着した埃塵等に吸着して、金属部品の腐食が進行する場合がある。ここで、センサ電極と対向板との間で、帯電の極性又は電位が異なると、埃塵等の吸着の仕方が異なり得る。そこで、対向するセンサ電極12a、12b及び対向板13a、13bを等電位にして、静電気を帯びた埃塵等が同様に吸着するようにしている。
センサ電極12a、12b及び対向板13a、13bの形成材料としては、測定対象である電子機器における隙間を形成する材料と同じ材料を用いることが、センサ10の腐食の状態を、測定対象と近づける上で好ましい。
金属部品と金属部品とにより、電子機器の隙間が形成される場合には、センサ電極12a、12b及び対向板13a、13bそれぞれは、対応する金属部品の材料により形成され得る。一方、金属部品と、樹脂等の非導電性部品とにより、電子機器の隙間が形成される場合には、センサ電極12a、12bが金属部品の材料により形成され、対向板13a、13bが非導電性部品の材料により形成されることが好ましい。
次に、間隔調整部20について、以下に説明する。
間隔調整部20は、ねじ部21と、ねじ部21とら合するナット部22を有する。ねじ部21は、ナット部22とら合するねじ山が形成されたねじ本体21aと、第1対向板13aを押圧する押圧部21bと、ねじ本体21aを回転させるために用いられるつまみ部21cを有する。
第1対向板13aにおける長手方向の他方の端部と、第2対向板13bにおける長手方向の他方の端部には、それぞれ、対応するねじ孔13cが設けられている。
ねじ部21は、ねじ部21のねじ本体21aを、第1対向板13aのねじ孔13c及び第2対向板13bのねじ孔13cに挿通させて、ナット部22とら合している。つまみ部21cを所定の方向に回転することにより、押圧部21bとナット部22との間に挟まれた第1対向板13a及び第2対向板13bが水晶板11側に押圧される。このようにして、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔d1及び第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔d2が調整される。
また、つまみ部21cを所定の方向とは逆方向に回転することにより、一方の端部がスペーサ15に固定された対向板13a、13bの反力によって、第1対向板13a及び第2対向板13bが水晶板11から離れる。
センサ10では、つまみ部21cを回転することにより、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔は、第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔と、同じ量変化する。
図5は、対向板とセンサ電極との間隔の寸法を説明する図である。
第1対向板13a及び第2対向板13bにおける長手方向の一方の端部の間隔は、スペーサ15により固定されている。一方、第1対向板13a及び第2対向板13bにおける長手方向の他方の端部の間隔は、間隔調整部20を用いて調整可能である。
そのため、間隔調整部20を用いて、第1対向板13a及び第2対向板13bにおける長手方向の他方の端部の間隔が狭められた状態では、第1センサ電極12aと第1対向板13aとの間隔は一定ではない。即ち、第1センサ電極12aと第1対向板13aとの間隔は、スペーサ15に近い方が、間隔調整部20に近い方よりも広い。
ここで、図5に示すように、第1対向板13aの長手方向の一方の端部と第1センサ電極12aとの間の距離を6.5mmとし、第1センサ電極12aの寸法を3.5mmとする。また、第1対向板13aの長手方向の他方の端部と第1センサ電極12aとの間の距離を6.5mmとする。また、第1対向板13aと第1センサ電極12aとが平行な状態における両者の間隔を0.05mmとする。
そして、間隔調整部20を用いて、第1対向板13aの長手方向の他方の端部と、水晶板11とが接するように間隔を調整した場合、第1センサ電極12aと第1対向板13aとの間隔は、最大で約0.030mmとなり、最小で約0.020mmとなる。
この場合、第1センサ電極12aと第1対向板13aとの間隔には、場所によって約0.010mmの差が生じるが、通常、電子機器の金属部品が有する隙間の寸法に対しては、この程度の差は、誤差として無視できる場合が多い。第2センサ電極12bと第2対向板13bとの間隔についても同様である。
次に、センサ10において、間隔調整部20を用いて、対向するセンサ電極12a、12bと対向板13a、13bの間隔を調整する方法の第1実施形態を、図6を参照して、以下に説明する。
本実施形態の方法は、センサ10の共振周波数を測定しながら、間隔調整部20を用いて、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔d1及び第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔d2を調整する。
まず、図6(A)に示すように、間隔調整部20を用いて、第1対向板13aと第1センサ電極12aとが離れた状態にあり、第2対向板13bと第2センサ電極12bとが離れた状態になるように、センサ10が調整される。
そして、センサ10の共振周波数の測定が開始される。ここで、センサ10の共振周波数の測定として、予め測定しておいた共振周波数と、間隔を調整する時に測定される共振周波数との差である差周波数Δfが測定される。
そして、間隔調整部20を用いて、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔及び第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔を狭めていく。
次に、図6(B)に示すように、センサ10の差周波数Δfが低下した時点に基づいて、第1対向板13aと第1センサ電極12aが接触し、且つ第2対向板13bと第2センサ電極12bが接触したことを判断する。対向するセンサ電極12a、12bと対向板13a、13bとが接触することは、センサ電極12a、12bの質量の増加に対応するので、センサ10の共振周波数が低下する。
次に、図6(C)に示すように、間隔調整部20を用いて、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔及び第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔を広げて、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔及び第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔を所定の間隔に調整する。ここで、つまみ部21cの回転量と、対向するセンサ電極12a、12bに対する対向板13a、13bの移動量との関係は、予め調べておく。
このようにして、間隔調整部20を用いて、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔d1、及び第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔d2が、測定対象である電子機器の金属部品が有する隙間と等しくなるように調整される。
次に、センサ10において、間隔調整部20を用いて、対向するセンサ電極12a、12bと対向板13a、13bの間隔を調整する方法の第2実施形態を、図7及び図8を参照して、以下に説明する。
まず、図7に示すように、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間に第1スペーサ19aが配置され、且つ第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間に第2スペーサ19bが配置される。第1スペーサ19a及び第2スペーサ19bの厚さは、測定対象である電子機器の金属部品が有する隙間と等しい。
次に、図8(A)に示すように、センサ10の差周波数Δfの測定が開始される。そして、間隔調整部20を用いて、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔及び第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔を狭めていく。
次に、図8(B)に示すように、センサ10の差周波数Δfが低下した時点に基づいて、第1対向板13aが第1スペーサ19aを介して第1センサ電極12aと接触し、且つ第2対向板13bが第2スペーサ19bを介して第2センサ電極12bと接触したことを判断する。
次に、図8(C)に示すように、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間から第1スペーサ19aを除去し、且つ第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間から第2スペーサ19bを除去する。
このようにして、間隔調整部20及びスペーサ19a、19bを用いて、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔及び第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔が、測定対象である電子機器の金属部品が有する隙間と等しくなるように調整される。
第1スペーサ19a及び第2スペーサ19bの形成材料は、対向するセンサ電極12a、12bと対向板13a、13bとの間から除去するときに、センサ電極等を傷つけにくいものを用いることが好ましい。具体的には、第1スペーサ19a及び第2スペーサ19bの形成材料として、PE樹脂シートやフッ素樹脂シート等を用いることができる。
上述した本実施形態のセンサ10によれば、対向するセンサ電極12a、12bと対向板13a、13bとの間隔を、測定対象である電子機器の金属部品が有する隙間と等しくできるので、腐食の程度を正確に評価できる。
測定対象である電子機器の内部には多数の金属部品が配置されて重なり合い、多数の隙間が存在する。それら隙間の大きさは、金属部品の形状又は配置のされ方等によってさまざまである。また、隙間の大きさの違いにより、腐食が進行する速さも異なる。
センサ10は、対向するセンサ電極12a、12bと対向板13a、13bとの間隔を調整することにより、測定対象である電子機器の内部に存在する腐食し易い隙間の空間を擬似的に再現して、その腐食の程度を測定することができる。
次に、上述したセンサの他の実施形態を、図9及び図10を参照しながら以下に説明する。他の実施形態について特に説明しない点については、上述の第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、同一の構成要素には同一の符号を付してある。
図9(A)は、本明細書に開示するセンサの第2実施形態の正面図であり、図9(B)は、図9(A)のX−X線に沿った断面図である。
本実施形態のセンサ10は、上述した第1実施形態と同様に、水晶板11と、第1センサ電極12aと間隔をあけて対向する第1対向板31と、第2センサ電極12bと間隔をあけて対向する第2対向板32を備える。
第1対向板31及び第2対向板32は、板を貫通する複数の貫通孔34a、34bを有する。具体的には、第1対向板31は、第1の貫通孔34aと、第1の貫通孔34aに対して、点対称に配置される複数の第2の貫通孔34bを有する。同様に、第2対向板32も、第1の貫通孔34aと、第1の貫通孔34aに対して、点対称に配置される複数の第2の貫通孔34bを有する。第1の貫通孔34aは、第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bの中央と対向するように配置される。
センサ10における水晶板11及び水晶板11上に配置された各電極配線の構成は、上述した第1実施形態と同様である。図9(A)及び図9(B)には、これらの構成要素に対する符号の全ては記載されていないが、記載されていない構成要素に対する符号については、第1実施形態の図面を参照されたい。
本実施形態のセンサ10では、3つの間隔調整部20a、20b、20cを用いて、第1対向板31と第1センサ電極12aとの間隔d1、及び/又は第2対向板32と第2センサ電極12bとの間隔d2が、測定対象である電子機器の金属部品が有する隙間と等しくなるように調整される。
そして、本実施形態のセンサ10では、3つの間隔調整部20a、20b、20cを用いて、対向するセンサ電極12a、12bと対向板31、32との間隔を一定に調整することができる。
3つの間隔調整部20a、20b、20cの構成は、上述した第1実施形態の間隔調整部と同じである。
一対のバネ支持部16a、16bによって支持される水晶板11は、開口部36を有する支持枠35の内部に支持されている。支持枠35は、第1支持枠35aと第2支持枠35bとが、それぞれの開口部を一致させて、基部17を挟むように重ね合わされて、ねじ37により接合されて形成される。
一対のバネ支持部16a、16bによって支持される水晶板11は、開口部36内に配置されており、第1センサ電極12a及び第2センサ電極12bには、大気中の水蒸気又は塵埃等が拡散して供給可能になされている。
センサ10における第1対向板31は、対向板の中心に対して、回転対称に延びる3つの延出部31a、31b、31cを有しており、延出部それぞれには、ねじ孔33が設けられている。3つの延出部31a、31b、31cは、対向板の中心に対して、120度の中心角を有するように間隔をあけて配置される。
同様に、第2対向板32は、対向板の中心に対して、回転対称に延びる3つの延出部32a、32b、32cを有しており、延出部それぞれには、ねじ孔33が設けられている。
第1対向板31の延出部31aは、第2対向板32の延出部32aと対向するように配置される。同様に、第1対向板31の延出部31bは、第2対向板32の延出部32bと対向するように配置され、第1対向板31の延出部31cは、第2対向板32の延出部32cと対向するように配置される。
第1対向板31の3つの延出部31a、31b、31cに設けられたねじ孔33それぞれは、第2対向板32の3つの延出部32a、32b、32cのねじ孔33と対応するように配置される。
間隔調整部20aは、第1対向板31の延出部31aと、第2対向板32の延出部32aとを、水晶板11側に押圧する。具体的には、間隔調整部20aのねじ部21は、ねじ部21のねじ本体21aを、第1対向板31の延出部31aのねじ孔33及び第2対向板32の延出部32aのねじ孔33に挿通させて、ナット部22とら合している。つまみ部21cを所定の方向に回転することにより、押圧部21bとナット部22との間に挟まれた第1対向板31の延出部31a及び第2対向板32の延出部32aが水晶板11側に押圧される。
同様に、間隔調整部20bは、第1対向板31の延出部31b及び第2対向板32の延出部32bを水晶板11側に押圧し、間隔調整部20cは、第1対向板31の延出部31c及び第2対向板32の延出部32cを水晶板11側に押圧する。
このようにして、3つの延出部31a、31b、31cを有する第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔d1、及び3つの延出部32a、32b、32cを有する第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔d2が調整される。
第1対向板31における3つの延出部31a、31b、31cの端部には係止部31dが形成されており、水晶板11側に押圧された延出部31a、31b、31cの係止部31dは、開口部36の縁に係止される。同様に、第2対向板32における3つの延出部32a、32b、32cの端部には係止部32dが形成されており、水晶板11側に押圧された延出部32a、32b、32cの係止部32dは、開口部36の縁に係止される。
本実施形態のセンサ10は、3つの間隔調整部20a、20b、20cを用いて、第1対向板31と第1センサ電極12aとが平行になり、且つ第2対向板32と第2センサ電極12bとが実質的に平行になるように調整可能である。即ち、本実施形態のセンサ10では、対向する対向板31,32とセンサ電極12a、12bとの間隔が、上述した第1実施形態よりも一定になるように調整可能である。
また、第1対向板31と第1センサ電極12aとの間隔d1、及び第2対向板32と第2センサ電極12bとの間隔d2は、測定対象である電子機器の金属部品が有する隙間に対応させて、狭い間隔から広い間隔まで調整可能である。
本実施形態のセンサ10は、3つの間隔調整部を有しているが、センサ10は、2つの間隔調整部又は4つ以上の間隔調整部を有していても良い。
本実施形態のセンサ10では、センサ10の共振周波数を測定しながら、3つの間隔調整部20a、20b、20cを用いて、第1対向板31と第1センサ電極12aとの間隔d1及び第2対向板32と第2センサ電極12bとの間隔d2が調整される。
具体的には、各間隔調整部の調整に対して、図6に示す方法又は図7及び図8に示す方法を用いることができる。例えば、まず、間隔調整部20aを用いて間隔の調整を行った後、次に、間隔調整部20b及び間隔調整部20cの間隔の調整を順番に行うことができる。この際、間隔調整部20a〜20cの調整を行った後、更に、間隔調整部20a〜20cの調整を少なくとも1回以上繰り返すことが、間隔d1及び間隔d2を精度良く設定する上で好ましい。
上述した本実施形態のセンサ10によれば、対向するセンサ電極12a、12bと対向板31、32とが実質的に平行になるように、間隔d1及び間隔d2を調整することができる。
また、本実施形態のセンサ10によれば、上述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
次に、本明細書に開示するセンサの第3実施形態を、図面を参照して、以下に説明する。
図10(A)は、本明細書に開示するセンサの第3実施形態の平面図であり、図10(B)は、正面図である。
本実施形態のセンサ10における間隔調整部40は、上述した各実施形態とは構造が異なっている。
本実施形態のセンサ10は、第1対向板13a及び第2対向板13bがねじ孔を有さないことと、間隔調整部40の構造を除いては、水晶板11及び水晶板11上に配置された各電極配線の構成は、上述した第1実施形態と同様である。
本実施形態のセンサ10の間隔調整部40は、縦長の押圧本体41と、押圧本体41から間隔をあけて延びる一対の押圧部42を有する。一対の押圧部42の間に、第1対向板13a及び第2対向板13bが挟まれて、第1対向板13a及び第2対向板13bが水晶板11側に押圧される。
具体的には、センサ10では、押圧本体41の長手方向に間隔をあけて、2組の一対の押圧部42が配置される。なお、1組の一対の押圧部42又は3組以上の一対の押圧部42を、押圧本体41に配置しても良い。
押圧部42は、板バネとして機能しており、押圧部42の内側の面が対向板13a、13bを水晶板11側に押圧するようになされている。
第1対向板13a及び第2対向板13bは、押圧部42に押されることにより、水晶板11側に撓む可撓性を有する。
押圧部42と押圧部42との間隔は、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔d1及び第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔d2が、所定の間隔になるように設定される。
測定対象である電子機器の金属部品が有する隙間に対応させて、押圧部42と押圧部42との間隔が決定され得る。測定対象の隙間に対応させて、押圧部42と押圧部42との間隔が異なる間隔調整部40を用いることにより、第1対向板13aと第1センサ電極12aとの間隔d1及び第2対向板13bと第2センサ電極12bとの間隔d2を調整できる。
センサ10の基部17は、押圧本体41を嵌合するための嵌合凸部17aを有する。また、押圧本体41は、嵌合凸部17aと嵌合する嵌合凹部41aを有する。
間隔調整部40は、押圧本体41の嵌合凹部41aを、基部17の嵌合凸部17aと嵌合させて、一対の押圧部42の間に第1対向板13a及び第2対向板13bが挟まれた状態で、基部17に脱着自在に固定される。
押圧部42には、押圧部42と押圧部42との間隔を広げるためのつまみ部42aが設けられている。間隔調整部40を基部17に固定するか、又は脱着する時には、つまみ部42aを用いて、押圧部42と押圧部42との間隔を広げて、一対の押圧部42を、対向板13a、13bから取り外す。
上述した本実施形態のセンサ10によれば、間隔調整部40を基部17に固定することにより、間隔d1及び間隔d2が調整されるので、上述した各実施形態において行われた間隔を調整するための作業は不要となる。
また、本実施形態のセンサ10によれば、上述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
次に、上述した本明細書に開示するセンサを用いて、電子機器自体の腐食の程度と共に、電子機器の設置環境の腐食性を評価する一形態を、図11を参照して、以下に説明する。
図11は、本明細書に開示するセンサの使用例を説明する図である。
上述した第1〜第3実施形態の内の何れかのセンサAが、電子機器の内部に配置される。電子機器は、空調装置を有する部屋に配置されている。また、この部屋には、他の電子機器等である発熱体も配置されている。
センサAは、対向板とセンサ電極との間の間隔が、電子機器の金属部品が有する隙間の寸法と一致するように調整されている。また、対向板及びセンサ電極の形成材料は、対応する金属部品の材料により形成されている。センサAは、主に電子機器自体の腐食の程度を評価することを目的に使用される。
また、図1に示すような従来の複数のセンサB1〜B3が、同じ部屋の中に配置されている。センサB1は、センサAと共に、電子機器の内部に配置される。センサB2は、電子機器近傍に配置される。センサB3は、空調装置からの送風が直接吹き付けられる室内の位置に配置される。センサB1〜B3は、主に電子機器の設置環境の腐食性を評価することを目的に使用される。
図11には、センサA及びセンサB1〜B3の測定結果の例がグラフで示されている。各グラフの縦軸は、センサから出力される共振周波数の変化量を腐食量に換算した値を示している。
例えば、センサB1とセンサB2又はセンサB3の測定結果を比較することにより、腐食の原因が、電子機器の内部の環境によるものなのか、又は、室内の環境によるものなのかを調べることができる。
また、センサAとセンサB1の測定結果を比較することにより、腐食の原因が、隙間のような部品の形状と関連する水蒸気若しくは埃塵等の吸着によるものなのか、又は、腐食性ガス若しくは温度等のような部品の形状とは関係の低いものなのかを調べることができる。
このようにして、腐食の原因を明確にすることにより、各原因に対して、腐食を防止するための具体的な対策をたてることが可能となる。
本発明では、上述した実施形態のセンサ、センサを調整する方法及びセンサを用いて測定する方法は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、一の実施形態が有する構成要件は、他の実施形態にも適宜適用することができる。
例えば、上述した各実施形態では、センサの第1対向板及び第2対向板の両方が、板を貫通する貫通孔を有していたが、第1対向板及び第2対向板の内の何れか一方が、貫通孔を有していても良い。
また、上述した各実施形態では、第1対向板と第1センサ電極との間隔d1及び第2対向板と第2センサ電極との間隔d2が同じになるように調整されていたが、間隔d1と間隔d2とは異なるように調整しても良い。
ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、読者が、発明者によって寄与された発明及び概念を技術を深めて理解することを助けるための教育的な目的を意図する。ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、そのような具体的に述べられた例及び条件に限定されることなく解釈されるべきである。また、明細書のそのような例示の機構は、本発明の優越性及び劣等性を示すこととは関係しない。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、その様々な変更、置き換え又は修正が本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り行われ得ることが理解されるべきである。
10 センサ
11 水晶板
11a 第1面
11b 第2面
12a 第1センサ電極
12b 第2センサ電極
12c、12d 電極配線
13a 第1対向板
13b 第2対向板
13c ねじ孔
13d、13e 配線
14a 第1の貫通孔
14b 第2の貫通孔
15 スペーサ
16a、16b バネ支持部
16c スリット
17 基部
17a 嵌合凸部
18a、18b 端子線
19a 第1スペーサ
19b 第2スペーサ
20、20a、20b、20c 間隔調整部
21 ねじ部
21a ねじ本体
21b 押圧部
21c つまみ部
22 ナット部
31 第1対向板
31a、31b、31c 延出部
31d 係止部
32 第2対向板
32a、32b、32c 延出部
32d 係止部
33 ねじ孔
34a 第1の貫通孔
34b 第2の貫通孔
35 支持枠
35a 第1支持枠
35b 第2支持枠
36 開口部
37 ねじ
40 間隔調整部
41 押圧本体
41a 嵌合凹部
42 押圧部
42a つまみ部
150 電子機器の配線構造
151 配線
152 配線端子
153 電極端子
154 ねじ

Claims (13)

  1. 水晶板と、
    前記水晶板の第1面上に配置される第1センサ電極、及び第2面上に配置される第2センサ電極と、
    前記第1センサ電極と間隔をあけて対向する第1対向板、及び前記第2センサ電極と間隔をあけて対向する第2対向板と、
    前記第1対向板及び前記第2対向板を前記水晶板側に押圧することにより、前記第1対向板と前記第1センサ電極との間隔及び前記第2対向板と前記第2センサ電極との間隔を変化させる間隔調整部と、
    を備えるセンサ。
  2. 前記第1対向板又は前記第2対向板は、板を貫通する貫通孔を有する請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記第1対向板又は前記第2対向板は、第1の前記貫通孔と、第1の前記貫通孔に対して、点対称に配置される複数の第2の前記貫通孔を有する請求項2に記載のセンサ。
  4. 前記第1対向板及び前記第2対向板は、電気導電性を有し、
    前記第1対向板は、前記第1センサ電極と等電位であり、前記第2対向板は、前記第2センサ電極と等電位である請求項1〜3の何れか一項に記載のセンサ。
  5. 前記第1センサ電極及び前記第2センサ電極は、前記水晶板の中央部に配置される請求項1〜4の何れか一項に記載のセンサ。
  6. 前記第1対向板及び前記第2対向板には、対応するねじ孔が設けられており、
    前記間隔調整部は、ねじ部と、ねじ部とら合するナット部を有し、
    前記ねじ部は、前記第1対向板のねじ孔及び前記第2対向板のねじ孔を挿通して、前記ナット部とら合している請求項1〜5の何れか一項に記載のセンサ。
  7. 前記第1対向板の一方の端部は、スペーサを挟んで、前記第2対向板の一方の端部と接合しており、
    前記第1対向板の他方の端部と、前記第2対向板の他方の端部には、対応する前記ねじ孔が設けられている請求項6に記載のセンサ。
  8. 前記第1対向板及び前記第2対向板は、板の中心に対して、回転対称に延びる複数の延出部を有しており、
    前記延出部それぞれには、前記ねじ孔が設けられている請求項6に記載のセンサ。
  9. 前記間隔調整部は、押圧本体と、前記押圧本体から間隔をあけて延びる一対の押圧部を有しており、
    前記一対の押圧部の間に、前記第1対向板及び前記第2対向板が挟まれて、前記第1対向板及び前記第2対向板は、前記水晶板側に押圧される請求項1〜5の何れか一項に記載のセンサ。
  10. 水晶板と、
    前記水晶板の第1面上に配置される第1センサ電極、及び第2面上に配置される第2センサ電極と、
    前記第1センサ電極と間隔をあけて対向する第1対向板、及び前記第2センサ電極と間隔をあけて対向する第2対向板と、
    前記第1対向板及び前記第2対向板を前記水晶板側に押圧することにより、前記第1対向板と前記第1センサ電極との間隔及び前記第2対向板と前記第2センサ電極との間隔を変化させる間隔調整部と、
    を備えるセンサにおける前記第1対向板と前記第1センサ電極との間隔及び前記第2対向板と前記第2センサ電極との間隔を調整する方法であって、
    前記センサの共振周波数を測定しながら、前記間隔調整部を用いて、前記第1対向板と前記第1センサ電極との間隔及び前記第2対向板と前記第2センサ電極との間隔を調整する方法。
  11. 前記間隔調整部を用いて、前記第1対向板と前記第1センサ電極との間隔及び前記第2対向板と前記第2センサ電極との間隔を狭めていき、前記センサの共振周波数が低下した時点に基づいて、前記第1対向板と前記第1センサ電極が接触し、且つ前記第2対向板と前記第2センサ電極が接触したことを判断し、
    前記間隔調整部を用いて、前記第1対向板と前記第1センサ電極との間隔及び前記第2対向板と前記第2センサ電極との間隔を広げて、前記第1対向板と前記第1センサ電極との間隔及び前記第2対向板と前記第2センサ電極との間隔を所定の間隔に調整する請求項10に記載の方法。
  12. 前記第1対向板と前記第1センサ電極との間に第1スペーサを配置し、且つ前記第2対向板と前記第2センサ電極との間に第2スペーサを配置し、
    前記間隔調整部を用いて、前記第1対向板と前記第1センサ電極との間隔及び前記第2対向板と前記第2センサ電極との間隔を狭めていき、前記センサの共振周波数が低下した時点に基づいて、前記第1対向板が第1スペーサを介して前記第1センサ電極と接触し、且つ前記第2対向板が第2スペーサを介して前記第2センサ電極と接触したことを判断し、
    前記第1対向板と前記第1センサ電極との間から前記第1スペーサを除去し、且つ前記第2対向板と前記第2センサ電極との間から前記第2スペーサを除去する請求項10に記載の方法。
  13. 水晶板と、
    前記水晶板の第1面上に配置される第1センサ電極、及び第2面上に配置される第2センサ電極と、
    前記第1センサ電極と間隔をあけて対向する第1対向板、及び前記第2センサ電極と間隔をあけて対向する第2対向板と、
    前記第1対向板及び前記第2対向板を前記水晶板側に押圧することにより、前記第1対向板と前記第1センサ電極との間隔及び前記第2対向板と前記第2センサ電極との間隔を変化させる間隔調整部と、
    を備えるセンサにおける前記第1対向板と前記第1センサ電極との間隔、又は前記第2対向板と前記第2センサ電極との間隔を、測定対象の隙間と等しくして、前記センサの共振周波数を測定する方法。
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