JP2015004349A - ロケットモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】全長が比較的長いロケットモータや、後端に設けられたノズルが比較的小さなロケットモータにも使用が可能であり、よりシンプルな構成でより点火薬量を低減可能でより小型な点火装置、を備えたロケットモータを提供する。【解決手段】後端側が開口された中空形状のモータケース11と、モータケースの開口部に設けられたノズル12と、モータケース内に装填された推進薬24と、推進薬を点火可能な点火装置とを備え、点火装置は1次点火装置21と2次点火装置22にて構成されており、1次点火装置はモータケース内の後端側あるいはノズル内に配置され、2次点火装置はモータケース内の前端側に配置され、推進薬は1次点火装置から2次点火装置に至る経路が空洞(24A)となるように形成され、2次点火装置22は空洞内を伝播する1次点火装置21の燃焼火炎によって点火される。【選択図】図2

Description

本発明は、ロケットモータに関する。
例えば塩化銀等の降雨促進物質を上空で散布して人工降雨を行う際、ロケットを用いて降雨促進物質を所望する上空へと運ぶ。例えば図1に示すように、ロケット1は、弾頭部50とロケットモータ10にて構成されており、ロケットモータ10はモータケース11とノズル12等にて構成されている。例えば人工降雨用のロケットでは、弾頭部50内には降雨促進物質が収容されている。
ロケットモータのモータケースの外形は後端側が開口された中空形状であり、内部に推進薬が装填されている。またモータケースの後端側の開口部にはノズルが設けられている。そして推進薬は、点火装置の火炎によって着火されて燃焼し、高温高圧の燃焼ガスがノズルから噴出されてロケットモータの推進力を発生させる。
点火装置は、ロケットモータ内に配置されるが、ロケットモータの後端側よりも前端側に配置されているほうが、点火装置の火炎がノズル側に流れる際にロケットモータ内の全体に火炎が行き渡り易く、推進薬への着火が確実となる。
またロケットモータの前端側の推進薬に着火すれば、その推進薬の火炎がノズル側に流れることで、ロケットモータの後方側の推進薬を着火できるため、点火装置を前端に配置すれば、推進薬の全体を着火する必要がなくなり、点火装置の点火薬量を低減させることができる。
上記のようにロケットモータ内の前端側に点火装置を配置することが好ましいが、ロケットモータの前端側に点火装置を配置するには、点火用の電流を流すための電線をロケットモータの外部からロケットモータの前方の隔壁を貫通させて導入する必要がある。そして当該電線を導入する貫通部は耐圧性及び耐熱性が確保されている。従って、ロケットモータの前端側の点火装置の容器全体または容器の一部は、ロケットモータの前端側の点火装置の燃焼後も焼尽することなくロケットモータ内に残ってしまう。このため、ロケットモータ内に不要な質量が残り、ロケットモータ内の推進薬の燃焼中に点火装置が溶け落ちないように点火装置の耐熱対策も必要になるので、あまり好ましくない。
これに対して特許文献1には、点火装置をノズル側(後端側)に配置した点火装置及びロケットモータが開示されている。点火装置を後端側に配置した場合は、点火用の電流を流すための電線を、ノズル開口部を通して点火装置に接続することができる。従って、ロケットモータに電線用の貫通部を設ける必要がないので、貫通部の耐圧性や耐熱性を考慮する必要がない。また点火装置をノズル側(後端側)に配置することで、点火装置の燃焼後、電線が接続された点火装置全体を、ノズルから分離して投棄できる。従って、ロケットモータ内に不要な質量を残すこともなく、ロケットモータの質量を軽減することができる(ロケットモータの質量を低減できれば推進薬の量を低減できる)。また点火装置の耐熱対策も不要である。
また特許文献2には、点火装置をノズル側(後端側)に配置し、点火装置の火炎を前端側まで届かせるために点火装置の火炎噴出口を管状ノズル形状としたロケットモータが開示されている。
特開昭59−176454号公報 特公平6−52060号公報
特許文献1では、点火装置をロケットモータの後端側に配置しているので、点火装置の火炎によって推進薬の内面全体を瞬時に点火するためには、燃焼ガスのよどみ点であるロケットモータの前端部に火炎を届かせるために多量の点火薬を点火装置に装填する必要がある。特に全長が長いロケットモータの場合、多量の点火薬を増量する必要があるので、点火装置が大型になり、好ましくない。
特許文献2では、火炎噴出口を管状ノズル形状に設定した点火装置をロケットモータの後端側に配置しているが、火炎噴出口を管状ノズル形状に設定しても、ロケットモータの前端側に点火装置を配置した場合と比較して、多量の点火薬を点火装置に装填する必要がある。従って特許文献2に記載の点火装置も、特許文献1に記載の点火装置と同様、全長の長いロケットモータに使用すると、点火装置が大型になり、好ましくない。
またロケットモータの後端側に点火装置を配置した場合、点火薬への点火が完了して不要となった点火装置をロケットモータから分離するが、ノズルにおける最も内径が小さな喉部よりも前方側に点火装置を配置した場合は、点火装置の外径を、ノズルの喉部の内径よりも小さくする必要がある。また点火装置の外径がノズルの喉部の内径よりも大きい場合は、当該点火装置をノズルの喉部よりも外側(ノズルの近傍で後端の側)に配置することになるが、その場合は点火装置の固定装置や点火後の分離機構が新たに必要であり、点火装置が大型化かつ複雑化するため、比較的小さなノズルのロケットモータには適さない。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、全長が比較的長いロケットモータや、後端に設けられたノズルが比較的小さなロケットモータにも使用が可能であり、よりシンプルな構成でより点火薬量を低減可能でより小型な点火装置、を備えたロケットモータを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るロケットモータは次の手段をとる。
まず、本発明の第1の発明は、後端側が開口された中空形状のモータケースと、前記モータケースの後端側の開口部に設けられたノズルと、前記モータケース内に装填された推進薬と、前記推進薬を点火可能な点火装置と、からなるロケットモータである。
前記点火装置は、1次点火装置と2次点火装置にて構成されており、前記1次点火装置は、前記モータケース内の後端側あるいは前記ノズル内に配置され、前記2次点火装置は、前記モータケース内の前端側に配置されている。
そして前記推進薬は、前記1次点火装置から前記2次点火装置に至る経路が空洞となるように形成されており、前記2次点火装置は、前記空洞内を伝播する前記1次点火装置の燃焼火炎によって点火される。
この第1の発明によれば、ロケットモータ内の後端側に1次点火装置を備え、ロケットモータ内の前端側に2次点火装置を備える。そして2次点火装置は、推進薬の空洞内を伝播する1次点火装置の燃焼火炎で点火される。
これにより、比較的点火薬量を低減できる前端側の2次点火装置を備えることで、1次点火装置の点火薬量を低減して1次点火装置をより小型とすることが可能であり、小さなノズルのロケットモータに対して適切な点火装置を備えることができる。
また1次点火装置が小型軽量となることで、ロケットモータの後方への飛散物(投棄される1次点火装置等)が低減され、より安全性が高くなる。
また前端側に2次点火装置を備えているので、前端側の推進薬に着火すれば、その推進薬の火炎がノズル側に流れることで、ロケットモータの後方側の推進薬を着火できるため、点火薬量を低減可能であり、全長が長いロケットモータに対して適切な点火装置を備えることができる。また1次点火装置と2次点火装置の合計点火薬量は、1次点火装置のみとした場合の点火薬量よりも少なくて済むので、ロケットモータの質量とコストをより低減することができる。
また1次点火装置の燃焼火炎で2次点火装置を点火するので、全長の長いロケットモータであっても使用可能であり、ロケットモータの隔壁に貫通部を形成して2次点火装置に電線を接続する必要が無く、且つ2次点火装置の容器の耐圧性や耐熱性を考慮する必要も無い。従って、2次点火装置の容器を、ロケットモータ内に残らない材質としたり、推進薬の燃焼に影響が無いほど細かく破砕したりすることができるので、ロケットモータの質量をより低減することができる。
また1次点火装置から2次点火装置に至る経路を空洞としているので、1次点火装置の燃焼火炎にて、2次点火装置をより確実に点火することができるとともに、前端側の推進薬の燃焼火炎を後端側の推進薬へと適切に伝播させることができる。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係るロケットモータであって、前記2次点火装置における前記1次点火装置に対向している面である蓋部は、樹脂フィルム、樹脂薄板、金属薄板、金属箔、布、紙、ニトロセルロースとクラフトパルプを含む焼尽材料、のいずれかを含み、前記1次点火装置の燃焼火炎によって破砕し易い材質あるいは燃焼し易い材質で形成されている。
この第2の発明によれば、2次点火装置における1次点火装置に対向する蓋部を適切な材質で構成することで、1次点火装置の燃焼火炎にて、より適切に2次点火装置を点火させることができる。
また、当該蓋部を、ロケットモータ内に残らない材質としたり、推進薬の燃焼に影響が無いほど細かくしたりすることで、ロケットモータの質量をより低減することができる。
ロケットの全体構造の例を説明する斜視図である。 ロケットモータの断面、及び1次点火装置と2次点火装置の断面、及び1次点火装置の火炎噴出口の例を示す図である。 ロケットモータの他の例を示す断面図である。 ロケットモータの他の例を示す断面図である。 ロケットモータの他の例を示す断面図である。
以下に本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。
なお以下の説明にて「ロケットモータの前端側」とは、ノズルを有するロケットモータの長手方向の中央部に対してノズルと反対の側であり、同様に「ロケットモータの後端側」とは、ロケットモータの長手方向の中央部に対してノズルの側である。
●[ロケット1の全体構造とロケットモータ10の構造(図1、図2)]
図1に示すように、ロケット1は弾頭部50とロケットモータ10にて構成され、ロケットモータ10はモータケース11とノズル12と1次点火装置21と2次点火装置22にて構成されている。
弾頭部50は、ロケット1の前端部であり、ロケットモータ10にて運ぶべき物体が収容されている。例えばロケット1が人工降雨用ロケットの場合、弾頭部50内には塩化銀等の降雨促進物質が収容されている。
またロケットモータ10は、ロケット1の推進力を発生させる部分であり、弾頭部50に収容されている物体を所望するところへ運ぶ。例えばロケット1が人工降雨用ロケットの場合、ロケットモータ10は、弾頭部50内の降雨促進物質を、所望する地域の、所望する高度の上空へと運ぶ。
図1〜図5に示すようにモータケース11、11A〜11Cは、後端側が開口された中空形状であり、円筒形状であってもよいし(図1〜図3参照)、略球状の形状であってもよく(図4、図5参照)、中空形状で後端側が開口していればよく、外観形状については特に限定しない。
そして中空形状のモータケース内には、推進薬24(例えば固体推進薬)が装填されている。なお推進薬には、例えばコンポジット推進薬やダブルベース推進薬を使用することができる。
モータケース11内の推進薬24に点火する点火装置は、1次点火装置21と2次点火装置22の、2つの点火装置にて構成されている。そして、1次点火装置21はロケットモータ10内の後端側に配置され、2次点火装置22はロケットモータ10内の前端側に配置されている。図1〜図5の例では、1次点火装置21はモータケース内の後端側(後端部)あるいはノズル内に配置され、2次点火装置22はモータケース内の前端側(前端部)に配置された例を示している。
また1次点火装置21から2次点火装置22に至る経路には、推進薬24が充填されておらず、空洞部24Aが形成されており、1次点火装置21の燃焼火炎は、空洞部24A内を伝播して2次点火装置22に到達する。
●[1次点火装置21の構成と配置位置(図2、図3)]
次に図2、図3を用いて、1次点火装置21の構成と配置位置等について説明する。
図2に示すように、1次点火装置21は、蓋部21Bを有する容器21Aと点火薬21Zとイニシエータ21D等にて構成されている。後端が塞がれて前端が開口した筒状の容器21A内には、イニシエータ21Dと点火薬21Zが装填され、容器21Aの後端からは、イニシエータ21Dに接続された電線23が引き出されている。そして容器21Aの開口部である前端は蓋部21Bにて塞がれている。
イニシエータ21Dは、電線23から供給される点火電流によって発火するものであり、スクイブや点火玉が使用される。
1次点火装置21の点火薬21Zには、イニシエータ21Dの火炎で着火されて燃焼するもので、黒色火薬やボロン硝石点火薬、MTV(マグネシウムとポリテトラフルオロエチレンを主成分とした組成物)などが使用できる。また1次点火装置の点火薬の量は、2次点火装置を点火可能な量であればよく、推進薬を点火できなくてもよいので、点火薬の量をより低減することが可能である。従って、1次点火装置をより小型とすることができる。
1次点火装置21の容器21Aは、イニシエータ21Dと点火薬21Zを収納しており、ロケットモータ10のノズル12内に固定されている。また容器21Aの材質には、例えば樹脂、金属、布、紙等の材質を使用できる。
1次点火装置21の容器21Aが、耐熱性樹脂、金属等であって1次点火装置21の点火薬の燃焼後も焼尽することなく残存する場合、1次点火装置21は図2の例に示すようにノズル12における最も内径が小さな喉部に固定される。この位置に固定されることで、推進薬が燃焼すると、その圧力によってロケットモータ内から1次点火装置が放出される。
なお図2に示すように、1次点火装置21をノズル12の喉部に固定する場合、1次点火装置21にはOリング25が取り付けられ、当該Oリング25にてノズル12の喉部に1次点火装置21が固定され、Oリング25は、ロケットモータの内部の気密性を確保する。そして1次点火装置及びOリングは、推進薬が燃焼した際の高温高圧のガスにてロケットモータの外部に排出される。1次点火装置をOリングとともにノズルの喉部に配置する場合は、この1次点火装置とOリングにてロケットモータの内部の気密性を確保できるので、後述するノズルクロージャは不要である。
また図2に示すように、1次点火装置21における前端側に向かう面(2次点火装置22と対向する面)である蓋部21Bには、(AA視)の1次点火装置21の蓋部21B、1次点火装置21´の蓋部21Bの例に示すように、燃焼火炎を前方に噴出するための1個以上の噴出口21Fを有することが好ましい。また噴出口21Fは、点火薬21Zが容器21Aの外に出ないように、樹脂フィルム、金属箔、布、紙等の薄膜部材21Eで塞がれていることが好ましい。
噴出口21Fを有する場合、1次点火装置21が着火すると、燃焼火炎を高い圧力で噴出口21Fから前方に噴出させることができるので、2次点火装置22の点火を、より確実にすることができる。
なお、蓋部21Bに噴出口を特に設けることなく、容器21Aの剛性よりも蓋部21Bの剛性を低く構成したり、蓋部21Bを燃焼し易い材質で構成したりするようにしてもよい。この場合、イニシエータ21Dによって点火薬21Zに点火されると、燃焼火炎は剛性の低い蓋部21Bを破砕、あるいは蓋部21Bを燃焼させて前方に噴出される。
また1次点火装置21の容器21Aが、非耐熱性樹脂、布、紙等であって1次点火装置21の点火薬の燃焼で焼尽する材質である場合、1次点火装置21は、図2の例の1次点火装置21の位置であるノズル12の喉部に配置してもよいし(この場合はOリング25を用いて喉部に固定する)、図3の例の1次点火装置21の位置であるノズル12Aの喉部よりも前方の位置に配置してもよい。どちらの位置に配置しても、1次点火装置21の点火薬の燃焼後、1次点火装置21はロケットモータ内で燃焼消失(焼尽)するか破砕され、推進薬24の燃焼に影響が無いほど細かくなって、ロケットモータ内に残るか、あるいはロケットモータの外に排出される。
なお、図3の例に示すように、1次点火装置21がノズル12Aの喉部よりも前方の位置に配置される場合は、ノズル12Aの喉部にノズルクロージャ26が設置され、1次点火装置21の電線23は、ノズルクロージャ26を貫通してノズル12Aからロケットモータ10の外部へと引き出される。
なおノズルクロージャ26は、ロケットモータ10の内部の気密性を保つために設置される蓋であり、推進薬が燃焼した際の高温高圧のガスで、ロケットモータの外部に排出される。
●[2次点火装置22の構成と配置位置(図2、図3)]
次に図2、図3を用いて、2次点火装置22の構成と配置位置等について説明する。
図2に示すように、2次点火装置22は、蓋部22Bを有する容器22Aと点火薬22Z等にて構成されている。前端が塞がれて後端が開口した筒状の容器22A内には、点火薬22Zが装填され、容器22Aの開口部である後端は蓋部22Bにて塞がれている。
2次点火装置22は、1次点火装置21の燃焼火炎を受けて着火して燃焼するもので、2次点火装置の点火薬22Zとしては、黒色火薬、ボロン硝石、MTVなどの点火薬を使用することができる。また2次点火装置の点火薬の量は、推進薬の全体を点火可能な量は不要であり、前端側の推進薬を点火可能であればよいので、点火薬の量をより低減することができる。
また2次点火装置は、ロケットモータ10の前端面に、接着剤やネジ等によって固定されている。
また2次点火装置22の容器22Aの材質は、例えば耐熱性樹脂、非耐熱性樹脂、金属、布、紙等とすることができる。
2次点火装置22の容器22Aの材質を耐熱性樹脂や金属とした場合、ロケットモータの推進薬の燃焼後も、容器22Aがロケットモータ内に残存する構造となる。
また2次点火装置の容器22Aの材質を、非耐熱性樹脂、布、紙、焼尽材料にすると、2次点火装置の点火薬の燃焼時に破砕もしくは燃焼してロケットモータ内に残らないようにしたり、推進薬の燃焼に影響しないようにしたりすることができるので、より好ましい。なお、焼尽材料とは、例えばりゅう弾砲用の発射装薬に用いられているニトロセルロースとクラフトパルプを主成分とする材料であり、燃焼し易く、且つ燃え尽きる材料である。
また2次点火装置22の蓋部22Bは1次点火装置21と対向する面であり、蓋部22Bの材質は、例えば樹脂フィルム、樹脂薄板、金属薄板、金属箔、布、紙、焼尽材料、のいずれかを含み、1次点火装置21の燃焼火炎によって破砕し易い材質あるいは燃焼し易い材質で形成されていることが好ましい。
2次点火装置22の蓋部22Bを、1次点火装置21の燃焼火炎で破砕し易いあるいは燃焼し易い材質で形成することで、1次点火装置21の燃焼火炎による2次点火装置22の点火を、より確実に行うことができる。
以上に説明した構成を有するロケットモータへの点火は、1次点火装置21のイニシエータ21Dに接続された電線23を外部の通電装置に接続し、点火電流を電線23からイニシエータ21Dに流すことで行われる。
点火電流が流されるとイニシエータ21Dが発火して1次点火装置21内の点火薬21Zが点火され、燃焼火炎がロケットモータの前端側に向けて噴出される。1次点火装置21の蓋部21Bに1個以上の噴出口21Fが有る場合は、より高圧の燃焼火炎が噴出されるので、2次点火装置22の点火を、より確実に行うことができるので、より好ましい。
ロケットモータの前端側に向かって噴出された1次点火装置21の燃焼火炎は、空洞部24A内を伝播して2次点火装置22の蓋部22Bに到達する。そして蓋部22Bが破砕または燃焼すると、1次点火装置の燃焼火炎が、2次点火装置22の点火薬22Zに着火し、2次点火装置22の点火薬22Zが燃焼する。
2次点火装置の燃焼火炎は、空洞部24A内を、前端側から後端側に向かって伝播してロケットモータ内部の全体に広がり、推進薬24を迅速に着火させる。なお2次点火装置は、少なくとも前端側(前端部)の推進薬を点火できればよい。前端側(前端部)の推進薬が点火されると、その燃焼火炎がロケットモータ内部の全体に広がる。
推進薬24が着火して燃焼が開始されると、高温高圧のガスにてロケットモータ内の圧力が高まり、所定の圧力を超えると、ノズルの喉部に固定された1次点火装置あるいはノズルの喉部に固定されたノズルクロージャがノズルから放出され、高温高圧のガスがノズルから放出される。
1次点火装置の容器の材質が、燃焼後も残存する材質であっても、ノズルから放出され、ロケットモータ内に無駄な質量を残さないので、ロケットモータの質量が軽減される。
以上、図2の例では円筒形状を有するモータケース11と、(Oリング25と)1次点火装置21をノズル12の喉部に配置したロケットモータ10の例を示したが、図4の例に示すように、略球状の形状を有するモータケース11Bと、(Oリング25と)1次点火装置21をノズル12Bの喉部に配置したロケットモータ10Bを構成してもよい。
また図3の例では円筒形状を有するモータケース11Aと、1次点火装置21をノズル12Aの喉部よりも前方(ノズル12A内の前端またはモータケース11A内の後端)に配置してノズル12Aの喉部にノズルクロージャ26を配置したロケットモータ10Aの例を示したが、図5の例に示すように、略球状の形状を有するモータケース11Cと、1次点火装置21をノズル12Cの喉部よりも前方(ノズル12C内の前端またはモータケース11C内の後端)に配置してノズル12Cの喉部にノズルクロージャ26を配置したロケットモータ10Cを構成してもよい。
以上に説明した本発明のロケットモータは、ロケットモータ内の後端側に1次点火装置を備え、ロケットモータ内の前端側に2次点火装置を備え、2次点火装置は1次点火装置の火炎で点火される。
これにより、比較的点火薬量を低減できる前端側の2次点火装置を備えることで、1次点火装置の点火薬量を低減して1次点火装置をより小型とすることが可能であり、小さなノズルのロケットモータに対して適切な点火装置を備えることができる。
また1次点火装置が小型軽量となることで、ロケットモータの後方への飛散物(投棄される1次点火装置等)が低減され、より安全性が高くなる。
また前端側に2次点火装置を備えているので、前端側の推進薬に着火すれば、その推進薬の火炎がノズル側に流れることで、ロケットモータの後方側の推進薬を着火できるため、点火薬量を低減可能であり、全長が長いロケットモータに対して適切な点火装置を備えることができる。また1次点火装置と2次点火装置の合計点火薬量は、1次点火装置のみとした場合の点火薬量よりも少なくてすむので、ロケットモータの質量とコストをより低減することができる。
また1次点火装置の燃焼火炎で2次点火装置を点火するので、全長の長いロケットモータであっても使用可能であり、ロケットモータの隔壁に貫通部を形成して2次点火装置に電線を接続する必要が無く、且つ2次点火装置の容器の耐圧性や耐熱性を考慮する必要も無い。従って、2次点火装置の容器を、ロケットモータ内に残らない材質としたり、推進薬の燃焼に影響が無いほど細かくしたりすることができるので、ロケットモータの質量をより低減することができる。
また1次点火装置から2次点火装置に至る経路を空洞としているので、1次点火装置の火炎にて、2次点火装置をより確実に点火することができるとともに、前端側の推進薬の燃焼火炎を後端側の推進薬へと適切に伝播させることができる。
本発明のロケットモータ10、10A〜10Cは、本実施の形態にて説明した外観、構造、構成、形状等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えばモータケースやノズルの形状は、本実施の形態にて示した形状に限定されるものではない。
また1次点火装置の点火薬の種類、2次点火装置の点火薬の種類、推進薬の種類は、本実施の形態にて説明したものに限定されず、種々のものを使用することができる。
1 ロケット
10、10A〜10C ロケットモータ
11、11A〜11C モータケース
12、12A〜12C ノズル
21 1次点火装置
21A 容器
21B 蓋部
21D イニシエータ
21Z 点火薬
21E 薄膜部材
21F 噴出口
22 2次点火装置
22A 容器
22B 蓋部
22Z 点火薬
23 電線
24 推進薬
24A 空洞部
50 弾頭部

Claims (2)

  1. 後端側が開口された中空形状のモータケースと、
    前記モータケースの後端側の開口部に設けられたノズルと、
    前記モータケース内に装填された推進薬と、
    前記推進薬を点火可能な点火装置と、からなるロケットモータにおいて、
    前記点火装置は、1次点火装置と2次点火装置にて構成されており、
    前記1次点火装置は、前記モータケース内の後端側あるいは前記ノズル内に配置され、
    前記2次点火装置は、前記モータケース内の前端側に配置され、
    前記推進薬は、前記1次点火装置から前記2次点火装置に至る経路が空洞となるように形成されており、
    前記2次点火装置は、前記空洞内を伝播する前記1次点火装置の燃焼火炎によって点火される、
    ロケットモータ。
  2. 請求項1に記載のロケットモータであって、
    前記2次点火装置における前記1次点火装置に対向している面である蓋部は、樹脂フィルム、樹脂薄板、金属薄板、金属箔、布、紙、ニトロセルロースとクラフトパルプを含む焼尽材料、のいずれかを含み、前記1次点火装置の燃焼火炎によって破砕し易い材質あるいは燃焼し易い材質で形成されている、
    ロケットモータ。

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