本発明は、識別情報を可変表示可能な可変表示手段に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者に有利な有利状態とする遊技機に関する。
(手段1)本発明による遊技機は、識別情報(例えば、演出図柄)を可変表示可能な可変表示手段(例えば、演出表示装置9)に特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者に有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)とする遊技機であって、有利状態とするか否かを可変表示手段に表示結果が導出表示される前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS61を実行する部分)と、事前決定手段の決定結果にもとづいて、複数種類の可変表示パターン(例えば、変動パターン)から1の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS81〜S92を実行する部分)と、可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、識別情報の可変表示を実行する可変表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8004〜S8008,S8101〜S8128,S872を実行する部分)とを備え、可変表示パターン決定手段は、可変表示パターンとして、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに可変表示を仮停止させた後に可変表示を再開する再可変表示(例えば、再変動)を所定回(例えば、1回〜4回)実行する再可変表示パターン(例えば、図6に示す非リーチPA1−4、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−5、特殊PG1−3)を決定可能であるとともに(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS81〜S92を実行して、非リーチPA1−4、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−5、特殊PG1−3を決定可能である)、事前決定手段によって有利状態とすると決定されている場合には、事前決定手段によって有利状態としないと決定されている場合と比較して、再可変表示を実行する回数が多い再可変表示パターンを高い割合で決定し(例えば、図11に示す当り変動パターン判定テーブルにおいて、再変動回数2回の擬似連を含むノーマルPB2−4に、再変動回数1回の擬似連を含むノーマルPB2−3と比較して多くの判定値が割り振られ、逆に、図12に示すはずれ変動パターン判定テーブルにおいて、再変動回数2回の擬似連を含むノーマルPB2−2に、再変動回数1回の擬似連を含むノーマルPB2−1と比較して少ない判定値が割り振られ、再変動回数3回の擬似連を含むスーパーPA3−4に、再変動回数2回の擬似連を含むスーパーPA3−3と比較して多くの判定値が割り振られ、逆に、図12に示すはずれ変動パターン判定テーブルにおいて、再変動回数3回の擬似連を含むスーパーPA3−2に、再変動回数2回の擬似連を含むスーパーPA3−1と比較して少ない判定値が割り振られ、再変動回数4回の擬似連を含むスーパーPA3−5は、図11に示す当り変動パターン判定テーブルにのみ割り振られていることによって、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとなる場合には、再変動回数が多い擬似連を含む変動パターンを高い割合で決定する)、可変表示制御手段は、可変表示パターン決定手段により決定された再可変表示パターンが、再可変表示を第1回数実行する再可変表示パターンである場合に第1種類の特殊識別情報を含む表示態様で可変表示を仮停止させ、再可変表示を第2回数実行する再可変表示パターンである場合に第2種類の特殊識別情報を含む表示態様で可変表示を仮停止させることを特徴とする。そのような構成により、特殊識別情報が仮停止された後も、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段6)本発明による遊技機の他の態様は、識別情報(例えば、演出図柄)を可変表示可能な可変表示手段(例えば、演出表示装置9)において導出表示された表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに遊技者に有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)とする遊技機であって、有利状態とするか否かを可変表示手段に表示結果が導出表示される前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS61を実行する部分)と、事前決定手段の決定結果にもとづいて、複数種類の可変表示パターン(例えば、変動パターン)から1の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS81〜S92を実行する部分)と、可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、識別情報の可変表示を実行する可変表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8004〜S8008,S8101〜S8128,S872を実行する部分)とを備え、可変表示パターン決定手段は、可変表示パターンとして、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦特殊表示結果(例えば、チャンス目図柄)を仮停止表示させた後に識別情報の可変表示を再度実行する再可変表示(例えば、再変動)を所定回(例えば、1回〜4回)実行する再可変表示パターン(例えば、図6に示す非リーチPA1−4、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−5、特殊PG1−3)を決定可能であるとともに(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS81〜S92を実行して、非リーチPA1−4、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−5、特殊PG1−3を決定可能である)、事前決定手段によって有利状態とすると決定されている場合には、事前決定手段によって有利状態としないと決定されている場合と比較して、再可変表示回数が多い再可変表示パターンを高い割合で決定し(例えば、図11に示す当り変動パターン判定テーブルにおいて、再変動回数2回の擬似連を含むノーマルPB2−4に、再変動回数1回の擬似連を含むノーマルPB2−3と比較して多くの判定値が割り振られ、逆に、図12に示すはずれ変動パターン判定テーブルにおいて、再変動回数2回の擬似連を含むノーマルPB2−2に、再変動回数1回の擬似連を含むノーマルPB2−1と比較して少ない判定値が割り振られ、再変動回数3回の擬似連を含むスーパーPA3−4に、再変動回数2回の擬似連を含むスーパーPA3−3と比較して多くの判定値が割り振られ、逆に、図12に示すはずれ変動パターン判定テーブルにおいて、再変動回数3回の擬似連を含むスーパーPA3−2に、再変動回数2回の擬似連を含むスーパーPA3−1と比較して少ない判定値が割り振られ、再変動回数4回の擬似連を含むスーパーPA3−5は、図11に示す当り変動パターン判定テーブルにのみ割り振られていることによって、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとなる場合には、再変動回数が多い擬似連を含む変動パターンを高い割合で決定する)、可変表示制御手段は、可変表示パターン決定手段により再可変表示パターン以外の可変表示パターンが決定された場合には、第1演出態様(例えば、遊技状態に応じて背景色を赤色、緑色または青色とした背景画面を表示)による識別情報の可変表示を実行し(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS667,S670,S674を実行して遊技状態に応じた背景画面を表示した後、背景画面の切り替えを行うことなく、最後まで演出図柄の変動表示を実行する)、可変表示パターン決定手段により再可変表示パターンが決定された場合には、第1演出態様による識別情報の可変表示を開始し、特殊表示結果が仮停止表示した後に第1演出態様とは異なる第2演出態様(例えば、山や海の風景の背景画面に切り替え表示)に変更して識別情報の可変表示を実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS667,S670,S674を実行して遊技状態に応じた背景画面を表示した後、ステップS8115を実行して演出図柄の変動表示の途中で山や海の風景の背景画面に変更する)ことを特徴とする。そのような構成により、再可変表示を実行可能に構成した遊技機において、可変表示が開始された後も再可変表示が発生することに対する期待感を維持して、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段8)手段7において、可変表示制御手段は、所定の順序で各可変表示領域に識別情報を仮停止させることにより特殊表示結果を仮停止表示させ(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS8108,S8110を実行するときに、まず左の変動表示領域に仮停止図柄を仮停止させ、次に右の変動表示領域に仮停止図柄を仮停止させ、最後に中の変動表示領域に仮停止図柄を仮停止させる)、最後に仮停止させる可変表示領域以外の可変表示領域に特殊識別情報を仮停止させる場合(例えば、左または右の変動表示領域に青図柄態様や桜図柄態様で「山」または「海」のチャンス図柄を仮停止させる場合)には、特殊識別情報が仮停止した以降に仮停止する識別情報を、事前決定手段によって有利状態とすると決定されているか否かに応じて異なる態様で仮停止させる(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS8110において、ステップS1512の決定結果に従って、図38〜図40に示すように、残仮停止図柄も青図柄態様や桜図柄態様で「山」または「海」のチャンス図柄が仮停止される場合があるようにすることによって、仮停止表示された特殊表示結果(チャンス目図柄)に含まれるチャンス図柄の数に応じて大当りに対する期待度(信頼度)を異ならせる)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、可変表示を開始してから特殊表示結果が仮停止表示するまでの早い段階で特殊識別情報が仮停止した場合であっても、残りの識別情報の仮停止の態様に注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段9)手段6から手段8のうちのいずれかにおいて、可変表示制御手段は、第2演出態様による識別情報の可変表示を実行するときに、第1演出態様による識別情報の可変表示とは異なる可変表示態様で識別情報の可変表示を実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS8116,S8117で再変動用のプロセスデータに切り替えた後にステップS8105を実行して再変動を実行するときに、演出表示装置9の表示画面の左上端部に演出図柄の変動表示を縮小表示する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第1演出態様であるか第2演出態様であるかに応じて識別情報の可変表示態様を変化させることができる。
(手段10)手段6から手段9のうちのいずれかにおいて、可変表示制御手段は、第2演出態様による識別情報の可変表示を実行するときに、一連の演出を実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS8115を実行するときに、1回目〜4回目の再変動タイミングごとに切替用背景画面の切り替えを行って、再変動の回数を重ねるに従って、一連のストーリーが発展していくような態様で背景画面の表示を行う。例えば、山の風景の背景画面への切り替えを行う場合、初回変動後、1回目の再変動を開始する場合には、山の風景に朝日が昇るような態様の背景画面に変更し、2回目の再変動を開始する場合には、山の風景における正午ごろの態様の背景画面に変更し、3回目の再変動を開始する場合には、山の風景における夜間の態様の背景画面に変更し、4回目の再変動を開始する場合には、山の風景における夜間から再び朝日が昇るような態様の背景画面に変更する。また、例えば、海の風景の背景画面への切り替えを行う場合、初回変動後、1回目の再変動を開始する場合には、海の風景に朝日が昇るような態様の背景画面に変更し、2回目の再変動を開始する場合には、海の風景における正午ごろの態様の背景画面に変更し、3回目の再変動を開始する場合には、海の風景における夜間の態様の背景画面に変更し、4回目の再変動を開始する場合には、海の風景における夜間から再び朝日が昇るような態様の背景画面に変更する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特殊表示結果を仮停止表示した後に一連の演出を実行することによって、特殊表示結果が仮停止表示した後の演出に繋がりをもたせることができ、演出効果を高めることができる。
(手段11)手段6から手段10のうちのいずれかにおいて、可変表示制御手段は、可変表示パターン決定手段により再可変表示パターンが決定された場合に、仮停止表示した特殊表示結果に応じて異なる第2演出態様による識別情報の可変表示を実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS8115において、1回目に仮停止表示される特殊表示結果(チャンス目図柄)が「山」のチャンス図柄を含む場合、山の風景の背景画面に変更する。また、例えば、1回目に仮停止表示される特殊表示結果(チャンス目図柄)が「海」のチャンス図柄を含む場合、海の風景の背景画面に変更する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特殊表示結果と第2演出態様とをリンクさせることによって、どのような特殊表示結果が仮停止表示されるかに注目させることができる。
(手段12)手段6から手段11のうちのいずれかにおいて、可変表示制御手段は、再可変表示を実行した後に、第1可変表示態様(例えば、スーパーリーチ前半のスーパーリーチを報知する演出)から該第1可変表示態様とは異なる第2可変表示態様(例えば、スーパーリーチ後半の所定のキャラクタが登場してバトルなどを行う演出)に発展する態様で識別情報の可変表示を実行可能であり(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS8120,S8122を実行してスーパーリーチ前半用のプロセスデータに切り替えてステップS8105を実行し、その後、ステップS8125,S8126を実行してスーパーリーチ後半用のプロセスデータに切り替えてステップS8105を実行する)、特定回以上の再可変表示を実行した場合(例えば、再変動回数3回以上の擬似連を実行した場合)には、第1可変表示態様での識別情報の可変表示を実行することなく、第2可変表示態様での識別情報の可変表示の実行に移行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS8119でYのときには、ステップS8121,S8122を実行して、いきなりスーパーリーチ後半用のプロセスデータに切り替えてステップS8105を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、再可変表示の態様に応じたその後の可変表示態様の発展態様が選択できるので、再可変表示からその後の可変表示態様までを一連の繋がりをもって違和感なく実行することができる。