JP2015002581A - コイルの成形方法およびコイルの成形装置 - Google Patents

コイルの成形方法およびコイルの成形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】所定の形状精度が確保されたセグメントコイルを安定して成形できるコイルの成形方法およびコイルの成形装置を提供する。【解決手段】本発明の一態様は、コイルの成形方法において、リード部分Sgaを導体セグメントSgの重ね合わせ方向の一方側から内径押さえ40で支持し、リード部分Sga側から所定の隣接する導体セグメントSg間に挿入ツール44を挿入し、リード部分Sgaを導体セグメントSgの重ね合わせ方向の他方側から上側押し付けツール42と下側押し付けツール46で加圧し、上側押し付けツール42と下側押し付けツール46の加圧力が目標値となるようにフィードバック制御を行う。【選択図】 図7

Description

本発明は、セグメントコイルを用いた固定子を製造する技術に関し、詳しくは固定子コアのスロットにセグメントコイルを挿入した後、セグメントコイルにおける導体セグメントの軸方向の端部を加工するコイルの成形方法およびコイルの成形装置に関するものである。
特許文献1には、導体セグメントにより構成されるセグメントコイルの成形方法において、導体セグメントの端部を分割器の挿入孔に挿入し、その分割器をステータコアの径方向の外側に移動させて、導体セグメントの端部を成形する技術が開示されている。
特開2008−148431号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、分割器を移動させて導体セグメントの端部を加圧しているが、導体セグメントの端部への分割器の加圧力が所望の加圧力とならないおそれがある。すなわち、単に一定の駆動力(トルク)を分割器に与えて当該分割器を移動させるだけでは、個々の導体セグメントの弾性力の違いなどにより、導体セグメントの端部への分割器の加圧力が各導体セグメントによってばらつくおそれがある。そのため、特許文献1の技術では、所定の精度が確保されたセグメントコイルを安定して成形することができない。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、所定の形状精度が確保されたセグメントコイルを安定して成形できるコイルの成形方法およびコイルの成形装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、導体セグメントが複数重ね合わされたセグメントコイルにおける前記導体セグメントの軸方向の端部を前記導体セグメントの重ね合わせ方向に変位させて成形するコイルの成形方法において、前記導体セグメントの軸方向の端部を前記重ね合わせ方向の一方側から支持部材で支持し、前記導体セグメントの軸方向の端部側から所定の隣接する前記導体セグメント間に挿入ツールを挿入し、前記導体セグメントの軸方向の端部を前記重ね合わせ方向の他方側から加圧手段で加圧し、前記加圧手段の加圧力が目標値となるようにフィードバック制御を行うこと、を特徴とする。
この態様によれば、加圧手段の加圧力のフィードバック制御を行う。そのため、加圧手段の加圧力が目標値にて安定する。これにより、所望の加圧力が導体セグメントの軸方向の端部に加わる。そのため、この態様によれば、導体セグメントの軸方向の端部を所望の形状に成形できるので、所定の形状精度が確保されたセグメントコイルを安定して成形できる。
上記の態様においては、前記加圧力が前記目標値よりも小さい中間値に到達するまで一定の駆動力で前記加圧手段により前記導体セグメントの軸方向の端部を加圧した後に、前記フィードバック制御を行うこと、が好ましい。
この態様によれば、加圧手段の加圧力を早急に中間値まで到達させて、その後、加圧手段の加圧力のフィードバック制御を行う。そのため、この態様によれば、セグメントコイルの成形時間を短縮できる。
上記の態様においては、前記フィードバック制御は、前記加圧力が前記目標値に到達した後も所定時間継続して行われること、が好ましい。
この態様によれば、加圧手段の加圧力が目標値に到達した後も、所定時間、加圧手段の加圧力が目標値に保持された状態で、導体セグメントの軸方向の端部を加圧することができる。そのため、導体セグメントの軸方向の端部は、所望の加圧力が十分に加えられる。したがって、セグメントコイルの形状精度が向上する。
上記の態様においては、前記加圧手段として、第1加圧手段と第2加圧手段を備え、前記第2加圧手段は、前記第1加圧手段よりも前記導体セグメントの軸方向の端部の先端側に配置され、前記第1加圧手段による加圧制御が終了した後に、前記第2加圧手段による加圧制御を開始すること、が好ましい。
この態様によれば、第1加圧手段により導体セグメントの軸方向の端部の根元側を加圧して成形した後に、第2加圧手段により導体セグメントの軸方向の端部の先端側を加圧して成形する。これにより、セグメントコイルの形状精度がさらに向上する。
上記の態様においては、前記導体セグメントは、U字形状に形成されていること、が好ましい。
この態様によれば、U字形状の導体セグメントが重ね合わされたセグメントコイルについて、安定して所定の形状精度を確保できる。
上記課題を解決するためになされた本発明の他の態様は、導体セグメントが複数重ね合わされたセグメントコイルにおける前記導体セグメントの軸方向の端部を前記導体セグメントの重ね合わせ方向に変位させて成形するコイルの成形装置において、前記導体セグメントの軸方向の端部を前記重ね合わせ方向の一方側から支持する支持部材と、前記導体セグメントの軸方向の端部側から所定の隣接する前記導体セグメント間に挿入される挿入ツールと、前記導体セグメントの軸方向の端部を前記重ね合わせ方向の他方側から加圧する加圧手段と、前記加圧手段の加圧力が目標値となるようにフィードバック制御を行う制御部と、を有すること、を特徴とする。
この態様によれば、制御部は、加圧手段の加圧力のフィードバック制御を行う。そのため、加圧手段の加圧力が目標値にて安定する。これにより、所望の加圧力が導体セグメントの軸方向の端部に加わる。そのため、この態様によれば、導体セグメントの軸方向の端部を所望の形状に成形できるので、所定の形状精度が確保されたセグメントコイルを安定して成形できる。
本構成のコイルの成形方法およびコイルの成形装置によれば、所定の形状精度が確保されたセグメントコイルを安定して成形できる。
固定子の斜視図である。 セグメントコイルが挿入された固定子コアの斜視図である。 導体セグメントの平面図である。 固定子の組み立て工程の概略を示す概念図である。(a)固定子コアの斜視図である。(b)インシュレータを備えた固定子コアの斜視図である。(c)導体セグメントの斜視図である。(d)導体セグメントを挿入した固定子コアの断面図である。(e)導体セグメントを溶接した様子を示す断面図である。 固定子の組み立て加工工程におけるフロー図である。 固定子コアのスロットにスロット内導線部が入った状態のスロット部分の拡大断面図である。 リード部分後拡張工程において、拡張加工装置を使用してセグメントコイルを成形する様子を示す断面図である。 リード部分後拡張工程におけるフロー図である。 本実施例において、ロードセルの測定荷重の時間経過を示す図である。 リード部分後拡張工程の終了後におけるリード部分周辺の断面図である。 本実施例において、各スロットにおけるロードセルの測定荷重を示す図である。 ロードセルの測定荷重の時間経過に関する評価結果を示す図である。 比較例において、ロードセルの測定荷重の時間経過を示す図である。 比較例において、各スロットにおけるロードセルの測定荷重を示す図である。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<固定子の組み立て加工工程の説明>
図1は、本実施例の固定子10の斜視図である。固定子10は、固定子コア20とセグメントコイルSCなどを有する。固定子コア20は、略円筒状の形状の電磁鋼板を積層して形成されている。そして、固定子コア20は、ティース22とスロット24などを備えている。ティース22は、固定子コア20の内周側に突出するようにして形成されている。スロット24は、隣り合うティース22の間に設けられている。図1に示す例では、一例として、ティース22の数は48であり、スロット24の数も48である。また、絶縁性を有するインシュレータ26(図4(b)参照)が、スロット24内に挿入されている。このインシュレータ26は、セグメントコイルSCと固定子コア20との絶縁を確保している。
図2は、セグメントコイルSCが挿入された固定子コア20の斜視図である。この図2は、後述するリード部分後拡張工程(図5のステップS7)が終了した後の状態を示している。
図3は、導体セグメントSgの平面図である。図3に示すように、導体セグメントSgは、平角導体Dをエッジワイズ曲げ加工することにより、U字形状に形成されている。導体セグメントSgは、概ね3つの部分を備えている。具体的には、導体セグメントSgは、スロット内導線部Sgbと、リード部分Sgaと、反リード部分Sgcなどを備えている。スロット内導線部Sgbは、固定子コア20のスロット24に挿入される部分である。リード部分Sgaは、固定子10のリード側にて固定子コア20の端面20aより突出する部分である。なお、便宜上、リード部分Sgaは、リード部分SgaAとリード部分SgaBと分けて呼ぶ。また、スロット内導線部Sgbは、スロット内導線部SgbAとスロット内導線部SgbBと分けて呼ぶ。また、反リード部分Sgcは、クランク部Sgeと斜辺部SgdAと斜辺部SgdBとからなるものとする。さらに、リード部分SgaAとリード部分SgaBは、各々の先端に、剥離加工されている剥離部分Sgiを備えている。
図4は、固定子10の組み立て工程の概略を示す図である。図4(a)は、固定子コア20の斜視図である。図4(b)は、インシュレータ26を備えた固定子コア20の斜視図である。図4(c)は、導体セグメントSgの斜視図である。図4(d)は、導体セグメントSgを挿入した固定子コア20の断面図である。図4(e)は、導体セグメントSgを溶接した様子を示す断面図である。なお、図4に示している斜視図は、説明の為に形状を簡略化している。
固定子10の組み立てに際しては、まず、図4(a)に示す固定子コア20のスロット24に、図4(b)に示すようにインシュレータ26を挿入した状態で、図4(c)に示す導体セグメントSgを挿入する。
この結果、図4(d)に示すような状態になる。すなわち、導体セグメントSgが固定子コア20の端部から一部突出し、リード部分SgaA及びリード部分SgaBが突出した状態になっている。そして、リード部分SgaA及びリード部分SgaBを捻り、図4(e)に示すように先端を溶接して溶接部Sgfを形成することで、固定子10を形成する。なお、図4では固定子10の形成過程について概念的に説明しているが、実際の組み付け工程では、導体セグメントSgを円環状に配置する整列工程を必要とする。
図5は、固定子10の組み立て加工工程におけるフロー図である。図5に示すように、まず、「平角導体の直線化及び切り出し」を行う(ステップS1)。平角導体Dは図示しないボビンに巻かれているので、平角導体Dを巻き出して癖取りを行った上で必要な長さに切り出す。次に、「セグメント形成」を行う(ステップS2)。平角導体Dをエッジワイズ曲げ加工し、更に図示しない型を用いてクランク部Sgeを作成し、U字形状の導体セグメントSgを得る。次に、「セグメント整列」を行う(ステップS3)。導体セグメントSgは、固定子コア20のスロット24にスロット内導線部SgbA又はスロット内導線部SgbBが8本収まるように、導体セグメントSgのクランク部Sgeを組み合わせて円筒状に配置される。このようにして、導体セグメントSgが複数重ね合わされたセグメントコイルSCが形成される。
次に、「インシュレータ挿入」を行う(ステップS4)。固定子コア20のスロット24には、固定子コア20とセグメントコイルSCとの絶縁を図る目的でインシュレータ26が、各スロット24に備えられる。この工程では、インシュレータ26をスロット24に挿入する。次に、「セグメントコイル挿入」を行う(ステップS5)。厳密にはセグメントコイルSCを固定子コア20に対して近接させ、リード部分Sgaをインシュレータ26の備えられたスロット24に挿入する工程である。
次に、「ウェッジ挿入」を行う(ステップS6)。図6に、固定子コア20のスロット24にスロット内導線部Sgbが入った状態のスロット24部分の拡大断面図を示す。スロット24に、導体セグメントSgのスロット内導線部Sgbが8本挿入された状態で、固定子コア20の最内周側にウェッジ紙28を挿入する。
次に、「リード部分後拡張」を行う(ステップS7)。リード部分後拡張工程は、詳しくは後述するように、リード部分Sgaを導体セグメントSgの重ね合わせ方向に変位させて成形する工程である。この工程により、リード部分Sgaに、導体セグメントSgの重ね合わせ方向に変位したシフト部分Sf1〜Sf4(図10参照)が形成される。
次に、「捻り形成」を行う(ステップS8)。固定子コア20に挿入されたセグメントコイルSCのリード部分Sgaを固定子コア20の径方向に捻り、隣り合うコイル同士で接続するような形状に変形させる。リード部分Sgaの捻り方向は、径方向に隣り合うリード部分Sga同士が異なる方向に捻られる。次に、「Tig溶接」を行う(ステップS9)。前記の図4(e)に示すように、隣り合うリード部分Sga同士を溶接することで、溶接部Sgfを形成する。次に、「コイルエンド部絶縁処理」を行う(ステップS10)。溶接部Sgfに絶縁被覆を施す工程であり、粉体塗装にて樹脂を用いて絶縁被覆する。
<リード部分後拡張工程の説明>
次に、図5のステップS7におけるリード部分後拡張工程について説明する。リード部分後拡張工程では、図7に示すような拡張加工装置30を使用する。拡張加工装置30は、内径押さえ40と、上側押し付けツール42と、挿入ツール44と、下側押し付けツール46と、上側ロードセル48と、下側ロードセル50と、制御部52などを備えている。なお、拡張加工装置30は、本発明における「コイルの成形装置」の一例である。
内径押さえ40は、セグメントコイルSCの内径側(図7の左側)に配置されている。そして、内径押さえ40は、セグメントコイルSCの外径側(図7の右側)に向けて進退可能な推進機構を有している。図7に示される内径押さえ40は、前進端に位置した状態を示している。このようにして、内径押さえ40は、リード部分Sgaを複数の導体セグメントSgの重ね合わせ方向の一方側(すなわち、セグメントコイルSCの内径側)から支持する。詳しくは、内径押さえ40は、リード部分Sga群の内周側、即ち第1リード部分Sga1の一辺を支持する。なお、リード部分Sgaは、本発明における「導体セグメントの軸方向の端部」の一例である。
上側押し付けツール42は、リード部分Sgaの根元側の位置を、すなわち、リード部分Sgaの固定子コア20の端面20a寄りの位置を、複数の導体セグメントSgの重ね合わせ方向の他方側(すなわち、セグメントコイルSCの外径側)から押し付ける(加圧する)。なお、上側押し付けツール42は、本発明の「第1加圧手段」の一例である。
挿入ツール44は、不図示の推進機構により、固定子コア20の軸方向に進退可能である。このようにして、挿入ツール44は、リード部分Sgaの先端側(図7の下側)から、所定の隣接するリード部分Sga間に挿入可能となっている。
下側押し付けツール46は、上側押し付けツール42よりも、リード部分Sgaの先端側に配置されている。この下側押し付けツール46は、リード部分Sgaの先端側の位置を、すなわち、リード部分Sgaの固定子コア20の端面20aから離れた位置を、複数の導体セグメントSgの重ね合わせ方向の他方側(すなわち、セグメントコイルSCの外径側)から押し付ける。なお、下側押し付けツール46は、本発明の「第2加圧手段」の一例である。
上側ロードセル48は、上側押し付けツール42の加圧力(荷重)を測定する測定器である。また、下側ロードセル50は、下側押し付けツール46の加圧力(荷重)を測定する測定器である。
制御部52は、例えばマイクロコンピュータなどによって構成されており、内径押さえ40や上側押し付けツール42や挿入ツール44や下側押し付けツール46などの駆動を制御する。また、制御部52は、上側ロードセル48や下側ロードセル50の測定データを取込む。
以上のように構成される拡張加工装置30は、上側押し付けツール42と下側押し付けツール46を、固定子コア20の各スロット24に挿入された導体セグメントSgのリード部分Sgaに押し付けることにより、セグメントコイルSCを成形する。
ここで、比較例として、各スロット24におけるリード部分Sgaが、一定のトルク(駆動力)で駆動される上側押し付けツール42と下側押し付けツール46により押し付けられる(加圧される)例を想定する。すると、任意の1個のスロット24に着目すると、図13の定圧区間に示すように、上側ロードセル48の測定荷重は、時間経過とともに低下してしまう。また、図14に示すように、各スロット24における上側ロードセル48の測定荷重の最大値は、ばらついて、目標値αにならない。すなわち、上側押し付けツール42の加圧力は、その大きさが安定せず、かつ、時間経過とともに低下してしまう。なお、下側押し付けツール46の加圧力も、上側押し付けツール42の加圧力と同様である。そのため、比較例においては、所定の形状精度が確保されたセグメントコイルSCを安定して成形できない。
この比較例において、このような状況が発生する理由としては、1つ目の理由として、以下のようなことが考えられる。まず、各スロット24におけるリード部分Sgaが上側押し付けツール42と下側押し付けツール46により押し付けられる前において、隣り合うリード部分Sga間に微小空間が存在している。そのため、リード部分Sgaが上側押し付けツール42と下側押し付けツール46により押し付けられたときに、隣り合うリード部分Sga間の微少空間が締まり、また、この微少空間が締まった後もリード部分Sgaの弾性力が随時変化する。さらに、微少空間の大きさは、各スロット24によってばらついている。したがって、前記のような状況が発生すると考えられる。
また、2つ目の理由としては、内径押さえ40は空間内に配置されているので、リード部分Sgaが上側押し付けツール42と下側押し付けツール46により押し付けられたときに、内径押さえ40が微小量ずつ押し付け方向にずれてしまうためと考えられる。さらに、3つ目の理由としては、挿入ツール44がリード部分Sgaに挿入される過程で、リード部分Sgaの弾性力が随時変化するためと考えられる。
そこで、本実施例の制御部52は、リード部分後拡張工程において、図8に示すような制御フローを行う。なお、図8では、説明の便宜上、上側押し付けツール42を「上ツール」と表現し、下側押し付けツール46を「下ツール」と表現し、セグメントコイルSCを「ワーク」と表現している。
図8に示すように、まず、制御部52は、上側押し付けツール42と下側押し付けツール46を押し付け側、すなわち、セグメントコイルSC側に移動させ(ステップS11)、挿入ツール44を上昇させてセグメントコイルSC側に移動させる(ステップS12)。
次に、制御部52は、上側押し付けツール42と下側押し付けツール46をセグメントコイルSCに接触させて(ステップS13)、挿入ツール44をセグメントコイルSCに挿入する(ステップS14)。具体的には、制御部52は、リード部分Sgaの先端側から、所定の隣り合うリード部分Sga間に挿入ツール44を挿入する。詳しくは、制御部52は、前記の図7に示すように、導体セグメントSgを2個ずつ分割して隣り合うリード部分Sga間に、隙間が開くように、挿入ツール44を挿入する。このようにして、挿入ツール44は、リード部分Sga2とリード部分Sga3の間、リード部分Sga4とリード部分Sga5の間、リード部分Sga6とリード部分Sga7の間、リード部分Sga8とリード部分Sga9の間に挿入される。
次に、制御部52は、上側押し付けツール42の一定圧押し付け制御を開始し(ステップS15)、上側押し付けツール42の加圧力をフィードバック開始閾値まで到達させる(ステップS16)。具体的には、制御部52は、上側ロードセル48の測定荷重が図9に示すフィードバック開始閾値α0に到達するまで、上側押し付けツール42を一定のトルクで駆動させてリード部分Sgaに押し付ける(図9における「定圧区間」)。なお、フィードバック開始閾値α0は、目標値αよりも小さい値である。また、フィードバック開始閾値は、本発明における「中間値」の一例である。
次に、制御部52は、上側押し付けツール42の加圧力のフィードバック制御を開始する(ステップS17)。具体的には、制御部52は、上側ロードセル48の測定荷重をもとに、上側押し付けツール42の加圧力についてPIDフィードバック制御を行う。このとき、以下の数式を使用する。
Figure 2015002581
ここで、Tは上側押し付けツール42を駆動させるトルク(駆動力)であり、Kpは比例ゲインであり、r(t)は上側ロードセル48の測定荷重の実測値であり、rは上側ロードセル48の測定荷重の狙い値(目標値)であり、Kは積分ゲインであり、Kは微分ゲインである。
このようにして、本実施例の制御部52は、上側押し付けツール42の加圧力が目標値になるように、すなわち、上側ロードセル48の測定荷重が目標値αになるように、上側押し付けツール42を駆動させるトルクを変動させる。
次に、上側押し付けツール42の加圧力が目標値に到達すると、制御部52は、上側押し付けツール42の加圧力を一定時間保持させる(ステップS18)。このように、上側押し付けツール42の加圧力のフィードバック制御は、加圧力が目標値に到達した後も所定時間継続して行われる。
次に、制御部52は、以上のような上側押し付けツール42の荷重制御(加圧制御)を終了し(ステップS19)、上側押し付けツール42をその位置で待機させる(ステップS20)。
次に、制御部52は、上側押し付けツール42と同様に、下側押し付けツール46の一定圧押し付け制御を開始し(ステップS21)、下側押し付けツール46の加圧力をフィードバック開始閾値まで到達させる(ステップS22)。次に、制御部52は、下側押し付けツール46の加圧力のフィードバック制御を開始し(ステップS23)、下側押し付けツール46の加圧力が目標値に到達すると、下側押し付けツール46の加圧力を一定時間保持させる(ステップS24)。このようにして、制御部52は、下側押し付けツール46の加圧力が目標値となるようにフィードバック制御を行う。
次に、制御部52は、以上のような下側押し付けツール46の荷重制御(加圧制御)を終了し(ステップS25)、下側押し付けツール46を初期位置まで戻す(ステップS26)。次に、制御部52は、挿入ツール44を初期位置まで戻し(ステップS27)、上側押し付けツール42を初期位置まで戻す(ステップS28)。以上のようにして、セグメントコイルSCは、図10に示すように成形される。
このように、本実施例では、セグメントコイルSCの成形工程において形状精度を安定させるために、上側ロードセル48や下側ロードセル50の測定荷重をフィードバックしながら狙いの荷重を所定時間保持する。そして、本実施例によれば、図11に示すように、上側ロードセル48や下側ロードセル50の測定荷重が、各スロット24で目標値αとなり安定する。すなわち、上側押し付けツール42や下側押し付けツール46の加圧力が、各スロット24で目標値となり安定する。そのため、本実施例は、所定の形状精度が確保されたセグメントコイルSCを安定して成形できる。
なお、変形例として、制御部52は、上側押し付けツール42や下側押し付けツール46によりリード部分Sgaを押し付け始めた直後から、上側押し付けツール42や下側押し付けツール46の加圧力のフィードバック制御を開始するようにしてもよい。
本実施例によれば、制御部52は、リード部分Sgaを導体セグメントSgの重ね合わせ方向の一方側から内径押さえ40で支持し、リード部分Sgaの先端側から所定の隣接する導体セグメントSg間に挿入ツール44を挿入し、リード部分Sgaを導体セグメントSgの重ね合わせ方向の他方側から上側押し付けツール42と下側押し付けツール46で押し付けるように制御する。そして、制御部52は、上側押し付けツール42と下側押し付けツール46の加圧力が目標値となるようにフィードバック制御を行う。
このように、制御部52は、上側押し付けツール42と下側押し付けツール46の加圧力のフィードバック制御を行う。そのため、隣り合うリード部分Sga間に微小空間が存在していても、また、内径押さえ40が押し付け方向にずれても、さらに、リード部分Sgaの弾性力が変化しても、上側押し付けツール42と下側押し付けツール46の加圧力が目標値にて安定する。これにより、所望の加圧力がリード部分Sgaに加わる。そのため、本実施例によれば、リード部分Sgaを所望の形状に成形できるので、所定の形状精度が確保されたセグメントコイルSCを安定して成形できる。
また、制御部52は、上側押し付けツール42と下側押し付けツール46の加圧力がフィードバック開始閾値に到達するまで、一定のトルク(駆動力)で駆動させた上側押し付けツール42と下側押し付けツール46によりリード部分Sgaを押し付ける。そして、その後、制御部52は、上側押し付けツール42と下側押し付けツール46の加圧力が目標値となるようにフィードバック制御を行う。これにより、本実施例によれば、上側押し付けツール42と下側押し付けツール46の加圧力を、早急にフィードバック開始閾値まで到達させることができる。そのため、本実施例によれば、セグメントコイルSCの成形時間を短縮できる。
ここで、一定のトルクで駆動させた上側押し付けツール42によりリード部分Sgaを押し付けて、上側ロードセル48の測定荷重がフィードバック開始閾値α0に到達した後に、上側押し付けツール42の加圧力のフィードバック制御を行う例を、第1の制御例とする。また、上側押し付けツール42によりリード部分Sgaを押し付け始めた直後から上側押し付けツール42の加圧力のフィードバック制御を開始する例を、第2の制御例とする。そして、上側ロードセル48の測定荷重の時間経過の評価結果について、第1の制御例を図12の実線で示し、第2の制御例を図12の破線で示す。
すると、図12に示すように、第1の制御例(図12の実線)は、第2の制御例(図12の破線)と比べて、上側ロードセル48の測定荷重の立ち上がりが早くなるので、上側ロードセル48の測定荷重が目標値αに到達するまでの時間が短くなる。すなわち、第1の制御例は、上側押し付けツール42の加圧力が目標値に到達するまでの時間が、第2の制御例よりも短縮される。そして、図12に示すように、第1の制御例は、第2の制御例よりもセグメントコイルSCの成形時間を時間t短縮できる。なお、下側押し付けツール46についても、同様な評価結果となる。
また、上側押し付けツール42と下側押し付けツール46の加圧力のフィードバック制御は、上側押し付けツール42と下側押し付けツール46の加圧力が目標値に到達した後も所定時間継続して行われる。これにより、上側押し付けツール42や下側押し付けツール46の加圧力が目標値に到達した後も、所定時間、上側押し付けツール42や下側押し付けツール46の加圧力が目標値に保持された状態で、リード部分Sgaは上側押し付けツール42や下側押し付けツール46により押し付けられる。そのため、リード部分Sgaは、所望の加圧力が十分に加えられる。したがって、セグメントコイルSCの形状精度が向上する。
また、下側押し付けツール46は、上側押し付けツール42よりもリード部分Sgaの先端側に配置されている。そして、制御部52は、上側押し付けツール42による加圧制御が終了した後に、下側押し付けツール46による加圧制御を開始する。このように、本実施例によれば、上側押し付けツール42によりリード部分Sgaの根元側を押し付けてリード部分Sgaを成形した後に、下側押し付けツール46によりリード部分Sgaの先端側を押し付けてリード部分Sgaを成形する。これにより、セグメントコイルSCの成形精度がさらに向上する。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
10 固定子
20 固定子コア
20a 端面
22 ティース
24 スロット
30 拡張加工装置
40 内径押さえ
42 上側押し付けツール
44 挿入ツール
46 下側押し付けツール
48 上側ロードセル
50 下側ロードセル
52 制御部
D 平角導体
Sg 導体セグメント
Sga リード部分
SgaA リード部分
SgaB リード部分
Sf シフト部分
SC セグメントコイル
α0 フィードバック開始閾値
α 目標値
t 時間

Claims (6)

  1. 導体セグメントが複数重ね合わされたセグメントコイルにおける前記導体セグメントの軸方向の端部を前記導体セグメントの重ね合わせ方向に変位させて成形するコイルの成形方法において、
    前記導体セグメントの軸方向の端部を前記重ね合わせ方向の一方側から支持部材で支持し、
    前記導体セグメントの軸方向の端部側から所定の隣接する前記導体セグメント間に挿入ツールを挿入し、
    前記導体セグメントの軸方向の端部を前記重ね合わせ方向の他方側から加圧手段で加圧し、
    前記加圧手段の加圧力が目標値となるようにフィードバック制御を行うこと、
    を特徴とするコイルの成形方法。
  2. 請求項1のコイルの成形方法において、
    前記加圧力が前記目標値よりも小さい中間値に到達するまで一定の駆動力で前記加圧手段により前記導体セグメントの軸方向の端部を加圧した後に、前記フィードバック制御を行うこと、
    を特徴とするコイルの成形方法。
  3. 請求項1または2のコイルの成形方法において、
    前記フィードバック制御は、前記加圧力が前記目標値に到達した後も所定時間継続して行われること、
    を特徴とするコイルの成形方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つのコイルの成形方法において、
    前記加圧手段として、第1加圧手段と第2加圧手段を備え、
    前記第2加圧手段は、前記第1加圧手段よりも前記導体セグメントの軸方向の端部の先端側に配置され、
    前記第1加圧手段による加圧制御が終了した後に、前記第2加圧手段による加圧制御を開始すること、
    を特徴とするコイルの成形方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つのコイルの成形方法において、
    前記導体セグメントは、U字形状に形成されていること、
    を特徴とするコイルの成形方法。
  6. 導体セグメントが複数重ね合わされたセグメントコイルにおける前記導体セグメントの軸方向の端部を前記導体セグメントの重ね合わせ方向に変位させて成形するコイルの成形装置において、
    前記導体セグメントの軸方向の端部を前記重ね合わせ方向の一方側から支持する支持部材と、
    前記導体セグメントの軸方向の端部側から所定の隣接する前記導体セグメント間に挿入される挿入ツールと、
    前記導体セグメントの軸方向の端部を前記重ね合わせ方向の他方側から加圧する加圧手段と、
    前記加圧手段の加圧力が目標値となるようにフィードバック制御を行う制御部と、を有すること、
    を特徴とするコイルの成形装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016131424A (ja) * 2015-01-13 2016-07-21 トヨタ自動車株式会社 固定子製造装置
CN110476326A (zh) * 2017-04-13 2019-11-19 松下知识产权经营株式会社 线圈和使用该线圈的马达
JP2019208323A (ja) * 2018-05-30 2019-12-05 トヨタ自動車株式会社 電動機のステータおよびその製造方法

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