JP2015001519A - 電流計測装置 - Google Patents

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一徳 高畠
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Abstract

【課題】 特に太陽光発電用直流電力計測システムで課題となっている、ホール電流センサの設置配線コスト及び調整コストの削減と、飛来雑音を抑圧し高い信号対雑音比(SNR)を可能にする。
【解決手段】 電流計測装置の電流計測部を、被測定電力線の電流を非接触で検出する電流センサと、被測定電力線を介して非接触で外部装置と送信および受信を行う通信装置、及び電流センサと通信装置を一元管理する情報処理装置で構成し、それ等を小型・低消費電力化し電池あるいは蓄電池での駆動を可能にすると共に、同一単体のパッケージに封入して構成して、被測定電力線の任意の箇所への設置を可能にしたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力監視システム等に使用される電流計測装置に関する。
CO2削減を目的に、太陽光発電設備の新設導入が急増している。しかし太陽光発電では、稼働時間が不安定という本質的な課題に加え、太陽光パネルの製造品質にバラツキが大きく、その安定で高効率な稼動システムや安価なメンテナンス体制の確立が、発電事業運営上の大きな課題として注目されている。そのためシステム動作の監視・制御や故障診断のために、低コストで信頼性の高い太陽光発電電力監視システムへのニーズが高まっている。
現在の太陽光発電電力監視システムでは、発電パネルから引き出される多数の各給電線(ストリング)に直流電流センサを取り付け、直流出力電流を計測しその計測電力データを、ADコンバータや情報処理装置(マイコン)で処理した後、その測定データを発電監視サーバに送信し、システム全体の発電情報と併せて判断して、発電パネルの故障個所を特定している。
このため太陽光発電電力監視システムでは、直流電流センサを設置する際の、電源配線や通信配線等の設置コスト負担が大きい。また太陽光発電のような直流電力給電システムでは、特に電流センサのオフセット調整や温度特性補正など、装置の調整コスト負担も大きく、これ等のコスト負担が、その普及を妨げる最大の要因になっている。
また太陽光発電システムでは、一般の交流電力系統との連系を可能にするため、直流の発電電力をパワーコンデショナー内のインバータで交流に変換しているが、この時発生するスイッチング雑音が、電源や通信の配線上に飛来し重畳され測定精度が低下するという問題が発生する。そのため直流電流測定では、この飛来雑音を抑圧し高信号対雑音比(SNR)が得られる技術開発への要望が高まっている。
これ等の技術課題は、省エネ化のため直流給電システムの導入が拡大している太陽光発電以外のクリーンエネルギー・システムや、大電力使用の直流動作機器が多数存在する工場やデータセンター等でも同様である。
これ等の技術課題の解決のため、これまで、電流センサと電源と通信機能を一体でシステム化し、電源線及び通信線の配線・設置コスト削減しようとする技術が周知である。
例えば、特許文献1には、ホール素子を使った電流計測部に、無線通信部と、交流電力から電源を給電する無接点給電装置をシステム化した電力モニターシステムが示されている。交流電力配電線からの無接触給電と無線通信機能を有しているため、電力監視装置での電流計測部電源用や、計測データ通信用の配線コストの削減が可能になる。
また特許文献2には、ホール素子を使った電流センサと、無線通信機能とLiイオンポリマー電池をシステム化した電流プローブが示されている。電池駆動で、無線通信機能を有しているため、電源、通信用の配線コストの削減が可能になる。
また非特許文献1には、交流電流センサと、無線及びPLC(電力線)のハイブリッド通信ユニットを、分電盤内のケーブルにクランプで挟むだけで接続が可能な交流電力監視装置が示されている。この技術によれば、工場やビル、及び家庭内の交流電力監視装置への、電流センサの設置・配線コストの削減が可能になる。
また、ホールセンサへの飛来雑音を抑圧して、高信号対雑音比(SNR)得ようとする技術も周知である。
例えば特許文献3には、ホールセンサの計測システム内で発生する雑音に対し、信号対雑音比(SNR)を改善する技術として、ホール素子の駆動電流をスペクトラム拡散信号で変調(拡散)し、そのシステムの出力信号を同じスペクトラム拡散信号で復調(逆拡散)する技術が示されている。
特開2011−151979号公報 特開2010−230670号公報 国際公開番号WO2009/057626号公報 「リアルタイム電力自動測定システム」((株)メガチップス http://www.megachips.co.jp/product/ecoene/download/catalog.pdf)
特許文献1の技術は、交流電力監視システムにおいては、配線の設置コスト削減が可能であるが、直流監視システムでは無接触給電が使えないという不都合がある。また、ホール素子による電流計測で問題となるオフセット調整が、個別センサ毎に必要でその調整コストの削減が難しい。また特に直流監視システムでの大きな課題である、飛来雑音によるSNRの劣化に対しては、全く無力である。また電流計測システムの小型軽量化に対しても、何も配慮されていない。
特許文献2の技術も、特許文献1と同様に、ホール素子を使った電流センサのオフセット調整コストや飛来雑音によるSNRの劣化に対しては、全く言及がない。電流計測システムの小型軽量化に対しても同様である。
非特許文献1の技術も、交流電力監視システムに対しては、配線の設置コスト削減が可能であるが、直流監視システムには使えず、本発明の解決しようとする課題解決は不可能である。また電流センサと、ADコンバータやマイコン、及び通信機能が、それぞれ別々の機構ユニットで構成されているため、小型軽量化が不十分で、設置可能な場所も限定されてしまうという不都合がある。
また特許文献3のホールセンサは、本来、生体の磁気測定用のセンサを目的とした技術であり、マイコンも通信機能も有していない等、電力監視用としてはこのままでは使えない。特に直流電力監視システムに固有のSNRの劣化に対する解決策には、全く言及がない。またシステム全体に、配線コストの削減や小型軽量化に対して何も配慮されていない。
そこで、本発明は、低コストで信頼性の高い直流及び交流電力計測システムを可能にする。このため、特に太陽光発電用直流電力計測システムで課題となっている、ホール電流センサの設置配線コスト及び調整コストの削減と、飛来雑音を抑圧し高い信号対雑音比(SNR)を可能にすることを目的とする。
また本発明は、飛来雑音の影響の少ない最適な設置場所への設置を可能にするため、アナログデジタル半導体集積回路技術の活用により、電流センサの小型軽量化と低消費電力化を図ることを目的とする。
本発明の電流計測装置は、配線を不要にするため、その電流計測部を、太陽光発電パネルから引き出される各給電線(ストリング)等被測定電力線の電流を非接触で検出する電流センサと、前記被測定電力線を介して非接触で外部装置と送信および受信を行う通信装置、及び前記電流センサと前記通信装置を一元管理する情報処理装置で構成し、それ等を小型・低消費電力化し電池あるいは蓄電池での駆動を可能にすると共に、同一単体のパッケージに封入して構成して、太陽光発電パネル近傍等、被測定電力線の任意の箇所への設置を可能にしたことを特徴とする。
また前記電流計測部パッケージ内、あるいはそのパッケージに直結して電池あるいは蓄電池を備え、この電池から電流計測部に電力を供給するようにしたことを特徴とする。
また、前記電流センサを、前記被測定電力線の電流を磁気に変換する磁気検出装置と、ホール素子、及び前記ホール素子が検出した信号を入力信号とする増幅器、ミキサ、フィルタ、及びADコンバータ等のアナログ・フロントエンド回路で構成し、前記電流センサで問題となるオフセット調整や回路定数調整を、前期情報処理装置を用いて自動で行えるようにし、設置後の校正コストや調整コストを削減したことを特徴とする。
また、前記電流計測部において、外来雑音に対する耐雑音性を高めるため、前記情報処理装置を使って、前記ホール素子の駆動電流をスペクトル拡散し、その出力電圧信号を逆拡散する処理を行えるように構成したことを特徴とする。また同様に、前記非接触通信装置(子機)の送信信号をスペクトル拡散して送信し、受信サーバ(親機)でその受信信号を逆拡散する処理を行えるように構成したことを特徴とする。
電力監視装置で必要な通信データは、10ビット程度と極めて小さいため、耐雑音性をたかめるため、十分大きなスペクトラム拡散信号で変調しても、それによる消費電力の増加はわずかであるという特徴も有する。
また、上記受信サーバ(親機)が、複数の電流計測部(子機)をコントロールするために、前記情報処理装置に識別子を記憶させておくことを特徴とする。
また、前記非接触通信装置が、被測定電力線と磁気で結合する磁気結合装置と送受信機能を有する電力線通信(PLC)装置、あるいはアンテナと送受信機能を有する無線通信装置で構成されたことを特徴とする。
また、前記非接触電流センサで、スペクトラム拡散処理の代わりに、前記ホール素子が検出した信号を入力信号とするロックインアンプと、前記ロックインアンプの出力を処理し、前記情報処理装置に伝達するアナログ・フロントエンド回路とを備えたことを特徴とする。
また前記電流計測部に、前記被測定電力線と磁気で結合する非接触磁気結合装置と、この磁気結合装置の出力を整流する整流回路、この整流回路の出力を入力とし前記被測定電力線から受電した電力を最大化し、且つ安定化する電力マネジメント装置、及びその電力を蓄える蓄電装置を備えたことを特徴とする。
また前記非接触受電装置と前記電池の両方で、前記電流計測部に電力を供給できるようにしたことを特徴とする。
また、小型化と低消費電力化のため、前記電流計測部の、非接触電流センサと非接触通信装置、及び前記情報処理装置を、同一単体の半導体集積回路で構成したことを特長とする。
また、電流センサの感度と温度特性の改善のため、前記半導体集積回路で、ホール素子を別の半導体で構成し、それらを一つのパッケージ内に実装(SIP)したことを特徴とする。
本発明の電流計測装置は、その電流計測部が、被測定電力線の電流を非接触電流センサで検出し、外部装置(サーバ、PC、モニタ等)との通信も非接触で行い、電流計測部への電力供給も非接触で行うため、外部との配線が不要で、配線設置コストの低減が可能になる。
また、特に直流電流センサで問題となる、オフセット電圧の調整や、温度特性の補正などを、電流計測部の設置後に、自動で行うことが可能なため、管理コストの削減も可能になる。
また、電流計測部の構成要素のほとんど全てを、半導体集積回路技術を活用して同一単体の半導体チップに集積することにより、同一単体の小型パッケージに封入することが可能なため、電流計測部を被測定電力線の任意の個所に設置することが可能になり、フレキシブルなシステム構成が可能になる。このため、例えば太陽光発電の電力監視の場合でも、電流計測部を、飛来雑音の影響が比較的少ない太陽光パネル直近の電力線に設置することができる等のメリットが生まれる。
また、スペクトラム拡散技術やロックインアンプ技術の活用により、飛来雑音に対するSNRを大幅に向上させることができ、耐雑音性に優れた電力計測が可能になる。
また、電流計測部には識別子(ID)が付加しされているため、複数の電力線の電流計測部の識別が可能となり、サーバからの複数の電流計測部に対する個別コントロールも可能になる。
以上より、本発明は、特に太陽光発電等の直流電力システムで問題となる、配線設置コストや調整・保守コストの削減が可能で、耐雑音性にも優れるというコスト性能比に優れた電力監視装置を可能にする。
また、外部装置から複数の電流計測装置をコントロールできるため、大規模な電力マネジメントシステム(EMS)の構築も可能となる。
本発明の第一の実施例に係る電流計測装置のブロック図である。 同電流計測装置の一部を構成するアナログ・フロントエンド回路のブロック図である。 同電流計測装置の一部を構成するRFフロントエンド回路のブロック図である。 同電流計測装置の一部を構成するスペクトル拡散装置のブロック図である。 同電流計測装置の太陽光発電装置における取り付け例を示す概略図である。 本発明の第二の実施例に係る電流計測装置のブロック図である。 同電流計測装置の一部を構成するロックインアンプのブロック図である。 本発明の第三の実施例に係る電流計測装置のブロック図である。 本発明の第四の実施例に係る電流計測装置のブロック図である。 同電流計測装置の一部を構成する非接触受電装置のブロック図である。
構成
本発明の一実施例に係る電流計測装置の構成について説明する。
図1に示すように、被測定電力線5の電流を磁気に非接触で変換する磁気検出装置7と、その磁気から非接触で電流を検出するホール素子30とその出力信号を処理して情報処理装置60に伝達するアナログ・フロントエンド回路50とで構成された非接触電流センサ400と、被測定電力線5と非接触でデータのやり取りを行う磁気結合装置8と、この磁気結合装置8が受信した信号を復調してスペクトル拡散装置40に伝送し、且つ前記スペクトル拡散装置40の出力信号を変調して前記磁気結合装置8に伝送するRFフロントエンド回路70と、スペクトル拡散変調および復調を行うスペクトル拡散装置40とで構成された非接触電力線通信装置500と、1次電池としての電池10と、この電池10が発生する電圧を適切な電圧に変換して各構成ブロックに電源を供給する電源回路20と、各種の信号処理、構成ブロックのオフセット調整や回路定数調整、電流計測装置100全体のコントロールを一元で行う情報処理装置60を備えている。なお、ホール素子30には、情報処理装置60で生成されるスペクトル拡散変調信号が入力されるしくみとなっている。
ホール素子30とアナログ・フロントエンド回路50と電源回路20とRFフロントエンド回路70とスペクトル拡散装置40と情報処理装置60とは、信号処理装置200を構成しており、同一単体の半導体チップ上に集積されている。
また、この信号処理装置200と電池10と磁気検出装置7と磁気結合装置8とは、電流計測装置100を構成しており、同一単体のパッケージに封入されている。
アナログ・フロントエンド回路50は、図2に示すようにホール素子30の出力信号を増幅する増幅回路51と不要な信号を除去するフィルタ52と波形整形回路53とアナログ/デジタル変換器54とで構成されている。また、これら構成ブロック毎のオフセット調整や回路定数調整などを行うコントロールを、情報処理装置60が行うしくみになっている。
RFフロントエンド回路70は、図3に示すように磁気結合装置8の出力信号を増幅するローノイズアンプ71と、不要な信号を除去する受信用バンドパスフィルタ72と、この出力信号と受信用VCO(電圧制御発振器)79aが生成する受信用搬送波とを乗算し、復調する受信用ミキサ73と、その復調されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、スペクトル拡散装置40に送るアナログ/デジタル変換器74とで構成された受信回路70aと、スペクトル拡散装置40からのデジタル信号をアナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換器75と、その信号と送信用VCO(電圧制御発振器)79bが生成する送信用搬送波とを乗算し、変調する送信用ミキサ76と、不要な信号を除去する送信用バンドパスフィルタ77と、磁気結合装置8に信号を送信するパワーアンプ78とで構成された送信回路70bとを備えている。
スペクトル拡散装置40は、図4に示すようにスペクトル拡散変調用ミキサ41とスペクトル拡散復調用ミキサ42と情報処理装置60からコントロールされたスペクトル拡散信号発生回路43とを備えている。
本発明の電流センサ、及び電流計測システムの仕様の一例を以下に示す。
▲1▼ホール素子、オペアンプ、ADコンバータ、マイコン、及び通信機能を電流 センサに一体化
・測定電流範囲 ±200A以上
・測定精度 0.1%(レンジ)+0.9%(読値)
・電流センサに電源を内臓(電池駆動)
▲2▼通信機能
・通信範囲 屋外:1.0Km以上 屋内:0.2Km以上
・測定データ転送レート 10bps以上
・飛来雑音に対するSNR −50dB以上
・電流センサ;N(N>256):監視モニター;1の通信が可能
動作
次にこの電流計測装置100の動作について説明する。
まず、非接触電流センサ400の動作について説明する。被測定電力線5の電流を非接触で電流から磁気に変換する磁気検出装置7、例えば被測定電流の流れる電力線をリング状の磁性体で囲んで磁気を発生させる磁気検出装置で電流を磁気に変換し、この磁気をホール素子30で電圧に変換する。これで被測定電力線5の測定が完了する。ホール素子を使うことで交流電流だけでなく、直流電流の検出もできる。
この時、ホール素子30に電流を供給する電流源を情報処理装置60から出力されるスペクトル拡散信号で制御することで、ホール素子30からスペクトル拡散変調された信号が出力される。情報処理装置60から出力されるスペクトル拡散信号は、疑似ランダム信号、例えばm系列符号等を使用する。m系列符号は、シフトレジスタとエクスクルーシブORとで比較的簡単に発生回路が構成できる。このスペクトル拡散信号で直接電流源20に変調をかけてもよいが、ホール素子30の低周波域のノイズ、例えばl/fノイズ等の影響を排除するため、ある程度高い周波数域で動作させる必要があり、搬送波に変調信号を重畳させたスペクトル拡散信号を用いる。以上の処理で、ホール素子の検出信号はスペクトル拡散変調された状態となる。
このスペクトル拡散されたホール素子30の出力信号は、アナログ・フロントエンド回路50に入力され、増幅回路51で増幅され、フィルタ52で不要なノイズを削除され、波形整形回路53で信号波形を整えた後、アナログ/デジタル変換器54でデジタル信号に変換され、情報処理装置60に入力される。この情報処理装置60で、デジタル演算処理でスペクトル拡散復調、つまりスペクトル逆拡散され、高調波成分を除去することで、ホール素子で検出された信号は復元される。この時、不要なノイズはスペクトル逆拡散することで帯域が拡散され、帯域制限を行うことで、そのレベルが低減され、S/N比が大幅に改善される。この後、所望のデータ(電流値、電力値等)に集約される。
次に図1に示す非接触電力線通信装置500の動作について説明する。
太陽光発電や直流給電データセンター等の電力線電流計測の場合、データとしては異常接点信号、電力量等の電力監視に必要な情報が中心で、比較的小容量なものが大半であり、データ転送レートは数十bps程度で充分であるが、高ノイズという厳しい環境下で確実にデータが転送されることが必須であるため、通信方式としては、スペクトル拡散通信方式のCDMA(Code Division Multiple Access)を使う。外部サーバ4にも同等の通信装置を備えておくことで、子機としての電流計測装置100からスペクトル拡散されたデータが送信され、この信号を親機としての外部サーバ4が受信し、スペクトル拡散復調(逆拡散)することで信号が復元される。また、この通信方式は、後述している外部サーバ(親機)と複数の電流計測装置(子機)との1:Nの多重通信に対応することが必要となることを考慮しても適している。
また、低データ転送レートということを考えると、繰り返し通信が可能であり、これにより通信確度を向上させるという手法も実施できる。
図3、図4を用いて、具体的な非接触電力線通信装置500の動作を説明する。
情報処理装置60で集約されたデータは、スペクトル拡散装置40に入力され、情報処理装置60で制御されるスペクトル拡散信号発生回路43から出力されるスペクトル拡散信号と変調用ミキサ41で乗算されてスペクトル拡散変調され、RFフロントエンド回路70の送信回路70bに入力される。なお、このスペクトル拡散装置40で行われるスペクトル拡散変復調処理は、情報処理装置60でデジタル信号処理の一つとして行うこともできる。
次に送信回路70bに入力されたスペクトル拡散変調信号は、デジタル/アナログ変換器75でアナログ信号としてI信号およびQ信号が生成され、これらの信号は送信用VCO79bの送信用搬送波とミキサ76で乗算されて直交変調される。この直交変調信号は、バンドパスフィルタ(TX)77で不要信号が除去された後、パワーアンプ78で電力増幅され、磁気結合装置8に送信され、非接触で被測定電力線5に励起される。ここで、外部サーバ4にも非接触電力線通信装置500と同等の通信装置を備えておくことで、被測定電力線5に励起された信号を、外部サーバ4の通信装置が非接触で受信することができる。つまり、被測定電力線5を一種のアンテナとして非接触で電力線通信を行うことになる。外部サーバ4が受信したスペクトル拡散変調された信号は、外部サーバ4の通信装置によりスペクトル拡散復調、つまりスペクトル逆拡散され、信号は復元される。この時、不要なノイズはスペクトル逆拡散することで帯域が拡散され、帯域制限処理を行うことで、そのレベルが低減され、S/N比が大幅に改善される。
この外部サーバ4では、送信されたデータに基づいて電力の見える化や機器や装置への電力制御等を行う。
また、このRFフロントエンド回路70は、送信回路70bだけでなく、受信回路70aも備えており、外部サーバ4に送信するだけでなく、外部サーバ4からこの電流計測装置100に対して測定条件や必要なデータの要求を出すこともできる。前述したように外部サーバ4にも非接触電力線通信装置500と同等の通信装置を備えておくことで、外部サーバ4から非接触で被測定電力線5に信号を励起できる。この被測定電力線5に励起された信号は、同様にスペクトル拡散変調されている。この信号は、非接触で磁気結合装置8を介してRFフロントエンド回路70の受信回路70aに入力され、ローノイズアンプ71で増幅され、バンドパスフィルタ(RX)72で不要信号を除去した後、受信用VCO79aの受信用搬送波と受信用ミキサ73で乗算されて直交復調されたI信号およびQ信号が、アナログ/デジタル変換器74でデジタル信号に変換され、スペクトル拡散装置40に入力される。スペクトル拡散装置40で、変調時と同じスペクトル拡散信号と復調用ミキサ42で乗算され、スペクトル拡散復調、つまりスペクトル逆拡散することで、信号が復元される。この時、不要なノイズはスペクトル逆拡散することで帯域が拡散され、帯域制限処理を行うことで、そのレベルが低減され、S/N比が大幅に改善される。
次に図1に示す電池10および電源回路20で構成される電源供給方式について説明する。電池10の出力は、電源回路20に入力され、この電源回路20で構成ブロック毎の適切な電圧を生成し、各構成ブロックに供給される。この電池10は、例えばボタン電池等の小型電池で充分である。一般に、電流計測装置の交換は、5年〜10年であるが、昨今の低消費電力技術で、電流計測装置を構成するブロックは省電力化されており、5年〜10年の使用が可能となっている。また、この電池は、充電ができる蓄電池でも同様の電源供給が可能である。
次に情報処理装置60の動作について説明する。情報処理装置60は、電流センサで計測された電圧値を演算処理して希望のデータ、例えば電流値や電力値等に集約する。この時、予め決められた所定の測定条件での演算処理だけでなく、前記非接触電力線通信装置500を介してサーバ4から送信されてくるダイナミックな要求に応じたデータの演算処理も行う。
また、前述の非接触電流センサ400の動作で説明したように、スペクトル拡散変調およびスペクトル拡散復調の一連の制御や位相調整やタイミング等の制御を行う。
また、前述の非接触電力線通信装置500の動作で説明したように、CDMA通信方式に基づいたデジタル変調および復調処理を行う。
また、前述したように、前記電流センサで問題となるホール素子のオフセット調整や各ブロックの特性を最適化するための回路定数調整も行う。
また、電流計測装置100全体のコントロールおよび構成ブロック毎のコントロールを一元で行う。これにより、常に最適で安定で最適な動作状態に保つことができる。
また、一般に太陽光発電装置は、図5に示すようなアレイを複数並列接続して構成される。光エネルギーを電気エネルギーに変換するセルを直列に接続したモジュールを更に直列に接続したストリングを並列に接続したものがアレイである。このアレイが複数並列接続されて、太陽光発電装置が構成される。メガソーラと呼ばれる大規模な太陽光発電装置の場合、その数が膨大で、その監視・制御や故障診断・点検を行う電力監視システムが重要となっている。実施例1の電流計測装置は、図5に示すようにストリングス毎に取り付けを行い、電力監視を行う。この場合、個々の電流計測装置の情報処理装置60に識別子(ID)を予め記憶させておき、外部サーバ4がマスタ(親機)となり、電流計測装置100がスレーブ(子機)として通信を行うことで、1:Nの多重通信、つまり複数のストリング毎の電力計測装置との情報のやり取りが可能となり、個々の電流計測装置に対して独立して制御を行うことで、電力監視システムが構築できる。
メカニズムおよび効果
次にこの電流計測装置100のメカニズムおよび効果について説明する。
ホール素子30とアナログ・フロントエンド回路50とRFフロントエンド回路70とスペクトル拡散装置40と電源回路20と情報処理装置60とを備える信号処理装置200を同一単体の半導体チップに集積し、更にこの半導体チップと、被測定電力線5からその電流を非接触で磁気に変換する磁気検出装置7と、被測定電力線5と非接触でデータのやり取りを行う磁気結合装置8とを同一単体パッケージに封入することで、外乱ノイズの影響を受けにくく、且つ電流計測装置の小型化および製造の容易化が図れるため、安価で取り扱いが簡単で小スペースでも取り付けが可能な電流計測装置が実現でき、産業用途だけでなく、家庭用途としても幅広く普及することが期待できる。また、外部との接続配線を全てなくなるため、取り付けや保守の手間と時間が削減でき、そのコストも削減できるだけでなく、既存の電力伝送装置の電力線にも後から付加することが可能となる。新規の設備だけでなく、既に設置されている設備にも容易に取り付けることができるため、普及が促進できるという大きな効果がある。
また、送信機能および受信機能を持つRFフロントエンド回路70と情報処理装置60とを備えることで、外部サーバ4からダイナミックな要求にフレキシブルに対応できるだけでなく、予め付加された識別子(ID)により、外部サーバ4が複数の電流計測装置をコントロールできるため、大規模太陽光発電の監視はもちろん、工場、ビル、オフィス、家庭等の全体電力を監視できる大規模なシステム構築が可能となる。このように、今後の電力マネジメントシステムの拡張にも対応していくことが可能となる。
以上により、本発明の電流計測装置により、外乱ノイズの影響を受けにくく、配線が全く必要ない小型の電流計測装置が実現できるため、電力マネジメントシステムの普及が促進され、社会全体の省エネルギーに大きく貢献できる。
構成
次に実施例2について図6、図7を用いて説明する。図1に示す実施例1と同一部分については同一番号を付し、その説明は省略する。また、実施例2では実施例1における図2、図3、図4に示す回路もそのまま用いられる。
非接触電力線通信装置500、情報処理装置60、電池10、電源回路20は、実施例1と同等の構成である。
実施例2は、非接触電流センサ400のノイズ低減方式をスペクトル拡散方式に代わり、ロックインアンプ方式を用いている点だけ実施例1と差異がある。
以下、差異部分である非接触電流センサ400の一部を構成するロックインアンプ90について説明する。
図7に示すように、ロックインアンプ90は、ホール素子30の出力信号を増幅する増幅回路91と参照信号(ここでは、計測したい信号と同じ周波数の信号)を生成する信号発生回路94と前記増幅回路91の出力と前記信号発生回路94が出力する参照信号とを乗算するミキサ92とその出力信号の高調波成分を除去するローパスフィルタ93とを備えている。
非接触電流センサ400を構成するその他のブロックは、実施例1と同等の構成であるため、説明は省略する。
また、実施例1と同様に、ホール素子30とロックアンプ90とアナログ・フロントエンド回路50と電源回路20とRFフロントエンド回路70と情報処理装置60とは、信号処理装置200を構成しており、同一単体の半導体チップ上に集積されている。
また、この信号処理装置200と電池10と磁気検出装置7と磁気結合装置8とは、電流計測装置100を構成しており、これらは同一単体のパッケージに封入されている。
動作
実施例2は、基本的な信号処理の動作は実施例1と同等であるため、実施例1との差異部分であるロックインアンプ90について説明する。
ホール素子30で検出した信号は、増幅回路91で増幅され、ミキサ92に入力される。この信号は、信号発生回路94で生成される参照信号(ここでは計測したい信号と同じ周波数の信号)とミキサ92で乗算され、その信号をローパスフィルタ93に通すことで高調波成分が除去され、計測したい信号だけが出力される。これにより、被測定電力線に重畳された不要なノイズは除去され、大幅にS/N比が改善される。
メカニズムおよび効果
実施例2の効果は、基本的には実施例1と同等である。ロックインアンプを備えることで、スペクトル拡散装置の場合と同様に、被測定電力線に重畳されているノイズの影響を受けずに、電流計測が可能となる。
その他の効果は、実施例1と同等であるため、実施例1同様にあらゆる環境や状態においても、外乱ノイズに影響されにくく、配線を全く必要としない小型の電流計測装置を提供できる。これにより、電力マネジメントシステムの普及が促進され、社会全体の省エネルギーに大きく貢献できる。
構成
次に実施例3について図8を用いて説明する。図1に示す実施例1と同一部分については同一番号を付し、その説明は省略する。また、実施例3では実施例1における図2、図3、図4に示す回路もそのまま用いられる。
非接触電流センサ400、情報処理装置60、電池10、電源回路20は、実施例1と同等の構成である。
実施例3は、被測定電力線を介して非接触で外部装置と送信および受信を行う非接触電力線通信装置500に代わり、無線通信装置600を備えている点で実施例1と差異がある。
以下、差異部分である無線通信装置600について説明する。
実施例1と同様に、通信方式としては、スペクトル拡散通信方式のCDMA(Code Division Multiple Access)を使う。電流計測装置100(子機)からスペクトル拡散されたデータが送信され、この信号を外部サーバ4(親機)が受信し、スペクトル拡散復調(逆拡散)することで信号が復元される。また、逆方向の外部サーバ4(親機)から電流計測装置100(子機)への通信も同様である。また、この通信方式では、実施例1同様外部サーバと複数の電流計測装置との通信(1:Nの多重通信)に対応することも可能となる。
図8を用いて具体的に無線通信装置600について説明する。無線通信装置600は、外部サーバ4とデータのやり取りを行うアンテナ9と、このアンテナ9の受信信号を復調してスペクトル拡散装置40に伝送し、且つスペクトル拡散装置40からの信号を変調してアンテナ9に伝送するRFフロントエンド回路70と、スペクトル拡散変調および復調を行うスペクトル拡散装置40とで構成されている。
RFフロントエンド回路70およびスペクトル拡散装置40は、実施例1と同等の構成となっているので、説明は実施例1と同等であり、ここでは省略する。
また、実施例1と同様に、ホール素子30とアナログ・フロントエンド回路50と電源回路20とRFフロントエンド回路70と情報処理装置60とは、信号処理装置200を構成しており、同一単体の半導体チップ上に集積されている。
また、この信号処理装置200と電池10と磁気検出装置7とアンテナ9とは、電流計測装置100を構成しており、これらは同一単体のパッケージに封入されている。
動作
実施例3は、基本的な信号処理の動作は実施例1と同等であるため、ここでは実施例1との差異部分である無線通信装置600について説明する。
また、無線通信装置600を構成するスペクトル拡散装置40およびRFフロントエンド回路70は、実施例1と同等なため省略する。
RFフロントエンド回路70から出力された信号は、アンテナ9から送信される。外部サーバ4が無線通信装置600と同じ方式の無線通信装置を備えておくことで、アンテナ9から送信されたデータを外部サーバ4が受信できる。外部サーバ4は、受信したデータに基づいて電力の見える化や機器や装置への電力制御等を行う。
また、このRFフロントエンド回路70は、実施例1と同様に受信回路も備えており、前記のようにデータを外部サーバ4に送信するだけでなく、外部サーバ4からこの電流計測装置100に対して測定条件や必要なデータの要求を出すことができる。前述同様に外部サーバ4が無線通信装置600と同じ方式の無線通信装置を備えておくことで、外部サーバ4から送信された信号は、アンテナ9で受信した後、RFフロントエンド回路70に入力される。RFフロントエンド回路およびスペクトル拡散装置で信号処理された後、情報処理装置60に入力される。情報処理装置60で所定の通信方式に従ってデジタル復調処理を行い、その復調された信号で各ブロックまたは装置全体の制御を行う。
また、無線方式としては、屋外で1km以上、屋内で200m以上の通信距離を確保でき、また低消費電力を実現するため、本実施例では特定小電力無線(テレメータ用、テレコン用、データ転送用)を使用する。
また、実施例1と同様に、個々の電流計測装置の情報処理装置60に識別子(ID)を予め記憶させておき、外部サーバ4がマスタ(親機)、電流計測装置100がスレーブ(子機)として通信を行うことで、複数の電力計測装置との情報のやり取りを行うと共に、個々の電流計測装置に対して独立して制御を行う。
その他、非接触受電装置300、非接触電流センサ400、情報処理装置60の動作についは、実施例1と同じである。
メカニズムおよび効果
基本的な効果は、実施例1と同等であるが、実施例2の場合は、外部サーバ4とのデータのやり取りを無線通信方式で行うことで、電力線搬送通信が困難な状況下、例えば、分電盤等により断線の状態が存在する場合等でも、ワイヤレスでデータ通信が可能となるため、配線フリーの電流計測装置が実現できる。
これにより、あらゆる環境や状態においても、外乱ノイズに影響されにくく、配線を全く必要としない小型の電流計測装置を提供できるため、電力マネジメントシステムの普及が益々促進され、社会全体の省エネルギーに大きく貢献できる。
構成
次に実施例4について図9、図10を用いて説明する。図1に示す実施例1と同一部分については同一番号を付し、その説明は省略する。また、実施例4では実施例1における図2、図3、図4に示す回路もそのまま用いられる。
非接触電流センサ400、非接触電力線通信装置500、情報処理装置60は、実施例1と同等の構成である。
実施例4は、電流計測装置100における電力供給方式が、電池(一次電池)10に代わり、被測定電力線5から非接触でその電力を受電する非接触受電装置300から供給する点で実施例1と差異がある。
以下、差異部分であるからの非接触受電装置300について説明する。
図10に示すように、非接触受電装置300は、磁気結合装置6aと整流回路6bとで構成されるレクテナ6と電力マネジメント装置80とを備えている。電力マネジメント装置80は、レクテナ6の出力信号を昇圧するDC/DCコンバータ81と、電力が最大となるようにコントロールを行う電力制御回路82と蓄電装置84と、電圧を安定化し、且つ最適な電圧を生成し、供給する電源回路83とで構成されている。電源回路83から各ブロックに電源が供給される。
動作
次に、非接触受電装置300の動作について説明する。
被測定電力線5からレクテナ6の磁気結合装置6aで受電し、整流回路6bで直流に変換された直流電圧は、電力マネジメント装置80に入力され、DC/DCコンバータ81で昇降圧され、更に次段の電力制御回路82に入力される。電力制御回路82では受電した電力を最大効率で活用するためのマネジメントを行う。例えば、受電する電力が使用電力より多い場合は余った電力を蓄電装置86に蓄え、逆に受電電力が不足した場合は蓄電装置86から電力を供給するという電力マネジメントを行う。また、蓄電装置84を備えることで、被測定電力線からの受電がストップした場合でも、ある程度の時間は動作可能となる。電力制御回路82の出力は、電源回路83に入力され、信号処理装置200を構成するブロック毎にそれぞれ最適な電源電圧を生成し、供給する。ここで、被測定電力線5が直流の場合、この被測定電力線5に重畳されているインバータやスイッチング電源等のノイズをエネルギーとして同様の受電ができる。
以上により、交流/直流に関係なく、電流計測装置100は安定かつ効率的な動作が可能となる。
メカニズムおよび効果
非接触受電装置300を備えることで、実施例1の電池の場合と同様に、外部からの電力供給の必要なくなり、配線フリーの電力計測装置が実現できる。更に電池方式に比べて、エネルギーハーベストの観点で一層の省エネルギーといえる。また、寿命のある電池と比較して、ほとんど寿命を考えないで動作保証ができる点でも優れている。
その他の効果は、実施例1と同等であるため、実施例1同様にあらゆる環境や状態においても、外乱ノイズに影響されにくく、配線を全く必要としない小型の電流計測装置を提供できる。これにより、電力マネジメントシステムの普及が促進され、社会全体の省エネルギーに大きく貢献できる。
なお、図9に図1に示す電池10も設けておき、この電池10と非接触受電装置300の両方から各ブロック(非接触電流センサ400と、非接触電力線通信装置500と、情報処理装置60)に電力が供給されるようにしてもよい。
本発明の電流計測装置は、太陽光発電等のクリーンエネルギーの電力監視装置や、工場・オフィス・家庭等の全体電力を監視できる電力監視装置等で、有用性を発揮すると思われる。特に、今後省エネ化のため重要になると思われる直流電力システムで、コスト性能比に優れ、大きな需要が広がると期待される。
4:外部サーバ
5:被測定電力線
6:レクテナ
6a:磁気結合装置
6b:整流回路
7:磁気検出装置
8:磁気結合装置
9:アンテナ
10:電池
20:電源回路
30:ホール素子
40:スペクトル拡散装置
50:アナログ・フロントエンド回路
51:増幅回路
52:フィルタ
53:波形整形回路
54:アナログ/デジタル変換器
60:情報処理装置
70:RFフロントエンド回路
70a:受信回路
70b:送信回路
71:ローノイズアンプ
72:バンドパスフィルタ(RX)
73:ミキサ(RX)
74:アナログ/デジタル変換器
75:デジタル/アナログ変換器
76:ミキサ(TX)
77:バンドパスフィルタ(TX)
78:パワーアンプ
79a:受信用VCO
79b:送信用VCO
80:電力マネジメント装置
81:DC/DCコンバータ
82:電力制御回路
83:電源回路
84:蓄電装置
90:ロックインアンプ
91:増幅回路
92:ミキサ
93:ローパスフィルタ
94:信号発生回路
100:信号処理装置
200:電流計測装置
300:非接触受電装置
400:非接触電流センサ
500:非接触電力線通信装置
600:無線通信装置

Claims (11)

  1. 電流計測部を、太陽光発電パネル等から引き出される被測定電力線の電流を非接触で検出する電流センサと、前記被測定電力線を介して非接触で外部装置と送信および受信を行う通信装置と、前記電流センサ及び前記通信装置を一元管理する情報処理装置とで構成し、前記電流計測部を同一単体のパッケージに封入し、太陽光発電パネル近傍等、前記被測定電力線の任意の箇所への設置を可能にしたことを特徴とする電流計測装置。
  2. 前記電流計測部のパッケージ内、あるいはそのパッケージに直結して電池あるいは蓄電池を備え、この電池あるいは蓄電池から前記電流計測部に電力を供給するようにしたことを特徴とする請求項1記載の電流計測装置。
  3. 前記電流センサを、前記被測定電力線の電流を磁気に変換する磁気検出装置と、ホール素子と、前記ホール素子が検出したアナログ入力信号をディジタル信号に変換して出力するアナログ・フロントエンド回路とで構成し、前記アナログ・フロントエンド回路の出力を前記情報処理装置で処理することを特徴とする請求項1記載の電流計測装置。
  4. 外来雑音に対する耐雑音性を高めるため、前記情報処理装置を使って、前記電流計測部のホール素子の駆動電流をスペクトル拡散し、その出力電圧信号を逆拡散する処理を行えるように構成したことを特徴とする請求項1記載の電流計測装置。
  5. 測定電流データを前記電流計測部内の通信装置(子機)と受信サーバ(親機)で通信する際に、送信信号をスペクトル拡散して送信し、その受信信号を逆拡散する処理を行えるように構成したことを特徴とする請求項1記載の電流計測装置。
  6. 受信サーバ(親機)が、複数の電流計測部(子機)をコントロールするために、前記情報処理装置で、識別子を記憶させておくことを特徴とする請求項1記載の電流計測装置。
  7. 前記通信装置が、前記被測定電力線と磁気で結合する磁気結合装置と送受信機能を有する電力線通信装置、あるいはアンテナと送受信機能を有する無線通信装置で構成されたことを特徴とする請求項1記載の電流計測装置。
  8. 前記電流センサで、スペクトラム拡散処理の代わりに、前記ホール素子が検出した信号を入力信号とするロックインアンプと、前記ロックインアンプの出力を処理し、前記情報処理装置に伝達するアナログ・フロントエンド回路とを備えたことを特徴とする請求項4記載の電流測定装置。
  9. 前記電流計測部に、被測定電力線と磁気で結合する非接触磁気結合装置と、この磁気結合装置の出力を整流する整流回路と、この整流回路の出力を入力とし被測定電力線から受電した電力を最大化し、且つ安定化する電力マネジメント装置と、その電力を蓄える蓄電装置とを備えたことを特徴とする請求項1記載の電流計測装置。
  10. 小型化と低消費電力化のため、前記電流計測部の、電流センサと通信装置、及び情報処理装置を、同一単体の半導体集積回路で構成したことを特徴とする請求項1記載の電流計測装置。
  11. 前記電流センサの感度と温度特性の改善のため、前記半導体集積回路で、前記ホール素子を別の半導体チップで構成し、前記ホール素子とその他の半導体集積回路を一つのパッケージ内に実装したことを特徴とする請求子10記載の電流計測装置。
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