JP2015001457A - 電気泳動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャピラリの端部をサンプル収容部に浸漬させることなくキャピラリへのサンプルの導入や電気泳動を実行することのできる電気泳動装置を提供する。【解決手段】電気泳動装置は、キャピラリと、液を吸入する吸入ポンプと、端が鉛直下向きに配置された吸入管と、キャピラリの一端を保持し、吸入ポンプと吸入管との間を連通させる吸入流路を内部に有し、その流路に吸入管を接続させる接続ブロックと、サンプルを収容し、吸入管の先端を挿入することができるように上方が開口したサンプル収容部と、吸入管の先端をサンプル収容部に挿入させる吸入管アクセス機構と、キャピラリの両端に電圧を印加する電圧印加機構と、を備えている。【選択図】 図1

Description

本発明は、キャピラリを泳動流路として電気泳動分析を行なう電気泳動装置に関するものである。
キャピラリ電気泳動装置は、一般に内径が100μm以下の溶融シリカキャピラリ内に分離媒体(緩衝溶液又は篩い分けポリマー溶液を含む緩衝溶液)を充填し、キャピラリの一端にサンプルを導入した後、キャピラリの両端間に高電圧を印加することでサンプルをキャピラリ内で分離させるものである。キャピラリにおける分離性能の安定化のため、キャピラリ周辺は厳密な温度調整が図られる。キャピラリにおいて分離された分析対象成分は蛍光その他の光学的又は電気化学的手法によりキャピラリの他端側で検出される。
キャピラリへのサンプルの導入は、キャピラリの一端側からの加圧による注入や他端側での減圧による導入のほか、キャピラリ内に高粘度の分離媒体が充填されている場合などは、キャピラリの一端部にサンプルを接液させた状態でキャピラリの両端間に高電圧を印加することによりサンプルを電気的にキャピラリ内に導入する電気的注入法が用いられる(例えば、特許文献1参照。)。
キャピラリへのサンプルの電気的な注入方法は、分離媒体を充填したキャピラリの一端(検出端)を緩衝溶液の収容した緩衝溶液リザーバ(アノードリザーバ)に接続するとともにキャピラリの他端(注入端)を直接サンプル収容部に浸漬し、アノードリザーバとサンプル収容部のそれぞれに電極を浸漬させた状態で両電極間に一定時間電圧を印加することで、所定量のサンプルをキャピラリ内に導入する。
キャピラリにサンプルを導入した後は、キャピラリの注入端を緩衝溶液の収容したリザーバ(カソードリザーバ)に浸漬させ、アノードリザーバとカソードリザーバのそれぞれに電極を浸漬させた状態で両電極間に電圧を印加することで、サンプルの電気泳動を行なう。
特開2000−131278号公報
上記のように、電気的導入法を用いてキャピラリにサンプルを導入するためには、キャピラリの注入端と電極をサンプル収容部に浸漬させる必要があった。特に、複数のキャピラリを用いたマルチキャピラリの場合、キャピラリと同数の電極を複数のキャピラリと同時にサンプル収容部に浸漬させることになり、サンプルの付着する外表面積が大きくなり、サンプル収容部外へのサンプルの持ち出しによるコンタミネーションの原因となる。コンタミネーションを防止するために、キャピラリへのサンプルの導入後や分析の終了後にキャピラリの注入端と電極をそれぞれ洗浄する必要があり、それらを洗浄するための機構を装置に設ける必要があった。
また、キャピラリは光学的な検出を行なうための可視部分を除いてポリイミドなどの保護膜により被膜されているが、注入端がサンプル収容部に浸漬されたり洗浄されたりすることによりその被膜が損傷することがあった。
そこで、本発明は、キャピラリの端部をサンプル収容部に浸漬させることなくキャピラリへのサンプルの導入処理や電気泳動処理を実行することができる電気泳動装置を提供することを目的とするものである。
本発明にかかる電気泳動装置は、キャピラリと、液を吸入する吸入ポンプと、端が鉛直下向きに配置された吸入管と、キャピラリの一端を保持し、吸入ポンプと吸入管との間を連通させる吸入流路を内部に有し、その流路に吸入管を接続させる接続ブロックと、サンプルを収容し、吸入管の先端を挿入することができるように上方が開口したサンプル収容部と、吸入管の先端をサンプル収容部に挿入させる吸入管アクセス機構と、キャピラリの両端に電圧を印加する電圧印加機構と、を備えたものである。
上記構成では、吸入ポンプと吸入管が吸入流路を介して連通されているので、吸入管の先端から液の吸入を行なうことができる。サンプル収容部は上方が開口して吸入管の先端を挿入することができ、吸入管の先端をサンプル収容部に挿入させる吸入管アクセス機構が設けられているので、吸入管の先端からサンプルを吸入し、キャピラリの端部近傍にサンプルを配置することができる。
従来のように、キャピラリの注入端をサンプル収容部に浸漬させる方式では、注入端が下向きになるようにキャピラリを湾曲させる必要があり、分離能の低下を見込んだキャピラリ長さが必要になる。キャピラリが長くなると結果的に検出時間が長くなるという問題がある。検出時間を短縮するためにキャピラリの両端にかける電場の強度を上げると、ジュール熱の増大に伴なってサンプルバンドが広がってしまうという問題がある。また、キャピラリを湾曲させると、キャピラリに温度制御が行なうことのできない部分が存在してしまい、キャピラリの全体を均一に温度制御することが困難になる。キャピラリの温度を上げて泳動時間の短縮を図る場合、キャピラリの注入端等の温度制御ができない領域が混在することによって分離媒体粘度がキャピラリの長さ方向に対して不均一になり、それによって分離能が低下する。
上記問題に対し、本発明の電気泳動装置では、キャピラリの端部をサンプル収容部に浸漬させることなくキャピラリの端部近傍にサンプルを配置することができるので、キャピラリを直線形状にして水平に配置することができる。キャピラリを直線形状にすることで、湾曲による分離能の低下を見込む必要がないため、キャピラリを必要最小限の長さにすることができ、分離の高速化を図ることができる。キャピラリを直線形状にして水平に配置することで、キャピラリ全体の均一な温度制御が可能になる。
本発明の電気泳動装置の第1の好ましい実施形態は、緩衝溶液を収容し、吸入管の先端を挿入することができるように上方が開口したカソードリザーバと、キャピラリの他端を保持し、緩衝溶液を収容する凹部を備え、該凹部にキャピラリを連通させるアノードリザーバと、をさらに備え、吸入流路はキャピラリの端部を横切るように設けられており、吸入管アクセス機構は吸入管の先端をカソードリザーバにも挿入させることができるように構成されているものである。その場合の電圧印加機構は、カソードリザーバとアノードリザーバとの間に、サンプルをキャピラリに導入するためのサンプル導入電圧及びサンプルの電気泳動を行なうための泳動電圧を印加するものである。
上記第1の実施形態の構成により、キャピラリ内に分離媒体が充填されている状態で、吸入管の先端をサンプル収容部内に挿入して吸入ポンプによりサンプルを吸入流路内に吸入してキャピラリの端部に接液させるサンプル吸入処理、サンプル吸入処理の後、吸入管の先端をカソードリザーバに挿入し電圧印加機構によりカソードリザーバとアノードリザーバとの間にサンプル導入電圧を印加するサンプル導入処理、サンプル導入処理の後、吸入管の先端をカソードリザーバに挿入し、吸入ポンプで該カソードリザーバの緩衝溶液を吸入流路内に吸入してキャピラリの端部に接液させる緩衝溶液吸入処理、及び緩衝溶液吸入処理の後、カソードリザーバとアノードリザーバとの間に泳動電圧を印加する電気泳動処理を実行することができる。これにより、キャピラリの端部や電極をサンプルに浸漬させることなくキャピラリへのサンプルの導入と電気泳動分析を実行することができる。
上記第1の実施形態において、吸入ポンプ、吸入管アクセス機構及び電圧印加機構の動作を制御する制御部をさらに備え、該制御部は、キャピラリ内に分離媒体が充填されている状態において、吸入管の先端をサンプル収容部内に挿入し、サンプルを吸入ポンプにより吸入流路内に吸入してキャピラリの端部に接液させるサンプル吸入処理を実行するサンプル吸入手段、サンプル吸入処理の後、吸入管の先端をカソードリザーバに挿入し電圧印加機構によりカソードリザーバとアノードリザーバとの間にサンプル導入電圧を印加するサンプル導入処理を実行するサンプル導入手段、サンプル導入処理の後、吸入管の先端をカソードリザーバに挿入し、吸入ポンプで該カソードリザーバの緩衝溶液を吸入流路内に吸入してキャピラリの端部に接液させる緩衝溶液吸入処理を実行する緩衝溶液吸入手段、及び緩衝溶液吸入処理の後、カソードリザーバとアノードリザーバとの間に泳動電圧を印加する電気泳動処理を実行する電気泳動手段を備えていることが好ましい。そうすれば、キャピラリへのサンプルの導入や電気泳動に必要な処理を自動化することができる。
さらに、ノズルの先端から分離媒体を吐出する分離媒体供給部とアノードリザーバに設けられ、分離媒体供給部のノズルをキャピラリの他端に液密を保って接続する接続ポートと、ノズルの接続ポートへの接続と離脱を行なうノズル駆動機構と、をさらに備え、制御部は、分離媒体供給部の動作も制御し、サンプル吸入処理の前にノズルを接続ポートに接続してノズルの先端から分離媒体を吐出することによりキャピラリへの分離媒体の充填を行なう分離媒体充填手段をさらに有することが好ましい。そうすれば、キャピラリへの分離媒体の充填も自動化することができる。
ここで、「液密」とは、一定の圧力で液漏れが起こらない状態をいう。
本発明の電気泳動装置の第2の好ましい実施形態は、緩衝溶液を収容するカソードリザーバと、キャピラリの他端を保持し、緩衝溶液を収容する凹部を備え、該凹部にキャピラリを連通させるアノードリザーバと、をさらに備え、接続ブロックはキャピラリの一端をカソードリザーバと連通させるとともに吸入流路と交差する連通流路をさらに備えているものである。その場合、電圧印加機構はカソードリザーバとアノードリザーバとの間に、サンプルをキャピラリ内で泳動させるための泳動電圧を印加するものである。
上記第2の実施形態の構成により、キャピラリ内に分離媒体が充填されている状態において、吸入管の先端をサンプル収容部内に挿入し、吸入ポンプでサンプルとカソードリザーバの緩衝溶液を同時に吸入することによりサンプルを連通流路と吸入流路との交差部分に配置するサンプル吸入処理、及びサンプル吸入処理の後、電圧印加機構によりカソードリザーバとアノードリザーバとの間に泳動電圧を印加する電気泳動処理を実行することができる。これにより、キャピラリの端部や電極をサンプルに浸漬させることなくキャピラリへのサンプルの導入と電気泳動分析を実行することができる。
上記第2の実施形態では、カソードリザーバは連通流路を介してキャピラリと連通しているので、吸入管の先端をカソードリザーバに浸漬させる必要がなく、カソードリザーバとアノードリザーバとの間に泳動電圧を印加することで連通流路と吸入流路との交差部分に配置されたサンプルの全量をキャピラリに導入し、電気泳動を行なうことができる。
キャピラリの端部に接するサンプルを電気的にキャピラリ内へ導入する場合、キャピラリに導入されるサンプル量は印加電圧の大きさと時間によって決定される。しかし、サンプル中の成分ごとに電気的移動度が異なるため、キャピラリに導入されたサンプル中の各成分の量的関係はキャピラリに導入される前のサンプル本来の組成とは異なっている。そのため、かかるサンプル導入方法では、サンプル中の各成分の定量を行なうことは原理的に困難である。これに対し、この実施形態では、連通流路と吸入流路との交差部分に配置したサンプルの全量をキャピラリに導入して電気泳動を行なうことができるので、サンプル中の各成分の定量を行なうこともできる。
上記第2の実施形態では、吸入ポンプ、吸入管アクセス機構及び電圧印加機構の動作を制御する制御部をさらに備え、該制御部は、キャピラリ内に分離媒体が充填されている状態において、吸入管の先端をサンプル収容部内に挿入し、吸入ポンプでサンプルとカソードリザーバの緩衝溶液を同時に吸入することによりサンプルを連通流路と吸入流路との交差部分に配置するサンプル吸入処理を実行するサンプル吸入手段、及びサンプル吸入処理の後、電圧印加機構によりカソードリザーバとアノードリザーバとの間に泳動電圧を印加する電気泳動処理を実行する電気泳動手段を備えていることが好ましい。そうすれば、電気泳動に至る一連の処理を自動化することができる。
さらに、ノズルの先端から分離媒体を吐出する分離媒体供給部と、アノードリザーバに設けられ、分離媒体供給部のノズルをキャピラリの他端に液密を保って接続する接続ポートと、ノズルの接続ポートへの接続と離脱を行なうノズル駆動機構と、をさらに備え、制御部は、分離媒体供給部の動作も制御し、サンプル吸入処理の前にノズルを接続ポートに接続してノズルの先端から分離媒体を吐出することによりキャピラリへの分離媒体の充填を行なう分離媒体充填手段をさらに有するものである。これにより、キャピラリへの分離媒体の充填も自動化することができる。
本発明にかかる電気泳動装置における吸入管アクセス機構の一例は、サンプル収容部を水平面内方向と鉛直方向へ移動させる移動機構により構成されているものである。
本発明にかかる電気泳動装置では、吸入ポンプと吸入管が吸入流路を介して連通されているので、吸入管の先端からサンプルを吸入し、キャピラリの端部近傍にサンプルを配置することができる。キャピラリの両端に電圧を印加する電圧印加部が設けられているので、キャピラリの端部をサンプル収容部に浸漬させることなくキャピラリへのサンプル導入処理や電気泳動処理を行なうことができる。これにより、キャピラリの端部の被膜の損傷を防止することができ、キャピラリの端部を洗浄するための機構も不要になる。
電気泳動装置の一実施例を概略的に示す構成図である。 同実施例の接続ブロックの内部構造を模式的に示す断面図である。 同実施例の信号系統を示すブロック図である。 同実施例の動作の一例を示すフローチャートである。 同実施例の各処理時の状態を概略的に示す図である。 同実施例の電気泳動装置により得られた泳動波形の一例である。 電気泳動装置の他の実施例を概略的に示す構成図である。 同実施例の接続ブロックの内部構造を模式的に示す断面図である。 同実施例の信号系統を示すブロック図である。 同実施例の動作の一例を示すフローチャートである。 同実施例の各処理時の状態を概略的に示す図である。 同実施例の接続ブロック内の電場の状態を示す図であり、(A)は吸入流路の断面積と連通流路の断面積とを同じにした場合、(B)は吸入流路の断面積を連通流路の断面積よりも小さくした場合である。 同実施例の電気泳動装置により得られた泳動波形の一例である。
図1を用いて電気泳動装置の第1の実施例について説明する。
複数のキャピラリ2が水平方向に並んで配置されている。すべてのキャピラリ2の一端(注入端)は水平方向に配列された状態で接続ブロック4に保持されており、他端(検出端)は一箇所に収束して共通のアノードリザーバ24に保持されている。キャピラリ2の途中に検出部22が設けられており、各キャピラリ2は接続ブロック4から検出部22までの区間が互いに平行に並んだ直線形状となっており、検出部22において同時にすべてのキャピラリ2内の光学的な検出を行なうことができるようになっている。
接続ブロック4は、キャピラリ2と同数の吸入管20の基端を下面で保持するとともに流路6をなす配管の一端を上面で保持している。吸入管20の先端は鉛直下向きに配置されている。各吸入管20はキャピラリ2のそれぞれと対応して設けられており、互いに対応するキャピラリ2と吸入管20との間が接続ブロック4の内部において連通している。すべての吸入管20は接続ブロック4の内部において流路6とも連通している。
液の吸入と吐出を行なうシリンジポンプ10が吸入ポンプとして設けられている。シリンジポンプ10の吸入・吐出口は流路切換バルブ16へ通じる流路8とドレインに通じる流路9の双方に接続されている。流路8は流路切換バルブ16の共通ポートに接続されている。流路切換バルブ16の2つの選択ポートには接続ブロック4へ通じる流路6と吸入吐出ノズル14へ通じる流路12がそれぞれ接続されており、共通ポートに接続されている流路8を、流路6と接続するか、配管12と接続するか又はいずれの流路ともしないかのいずれかの状態に選択的に切り換えることができる。流路9上に該流路の開閉を行なう開閉バルブ18が設けられている。
流路切換バルブ16と開閉バルブ18は、シリンジポンプ10が流路6、流路9及び流路12のいずれか一つの流路と接続されるように切り換えられる。シリンジポンプ10が流路6と接続されるとシリンジポンプ10から吸入管20までの間が連通され、シリンジポンプ10によって吸入管20の先端から液や空気の吸入を行なうことができるようになる。以下においては、シリンジポンプ10から吸入管20までが連通されて構成された流路を吸入ラインと定義する。
シリンジポンプ10が流路12と接続されると、シリンジポンプ10によって吸入吐出ノズル14の先端から液の吸入と吐出を行なうことができるようになる。吸入吐出ノズル14は図示には示されていない駆動機構によって水平面内方向と鉛直方向への移動が可能である。
シリンジポンプ10が流路9と接続されると、シリンジポンプ10内に吸入した液をドレインへ廃液することができるようになる。シリンジポンプ10は必要に応じてドレインに接続され、吸入した液の廃液が行なわれる。
図2の断面模式図を用いて接続ブロック4の内部構造について説明する。
キャピラリ2は接続ブロック4の側面において端部が内部に挿入された状態で固定部材52によって固定されている。流路6をなす配管は固定部材54によって接続ブロック4の上面に固定され、吸入管20は固定部材56によって接続ブロック4の下面に固定されている。接続ブロック4の内部には、接続ブロック4内に挿入されている各キャピラリ2の端部をそれぞれ横切りながら流路6と各吸入管20との間をそれぞれ接続する複数の吸入流路50が設けられている。
接続ブロック4としては、例えば内部にT字状の流路が形成されたポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂からなる3方分岐ブロックを用いることができる。キャピラリ2は接続ブロック4内のT字状流路の交差部分にまで端部2aがくるように接続ブロック4の側面側から挿入されている。流路6をなす配管と吸入管20はともに、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなるチューブによって構成されている。
図1に戻って説明を続けると、キャピラリ2の検出端が保持されているアノードリザーバ24は緩衝溶液を収容する凹部を有し、その凹部がキャピラリ2の検出端と連通している。図示は省略されているが、アノードリザーバ24の凹部とキャピラリ2の検出端との連通部分に、分離媒体供給ノズル26の先端を挿入することによって該ノズル26をキャピラリ2に液密を保って接続する接続ポートが設けられている。分離媒体供給ノズル26は分離媒体注入シリンジ28に接続されており、先端から分離媒体を吐出することができる。分離媒体供給ノズル26は図示されていない駆動機構によって少なくともアノードリザーバ24の上方における鉛直方向への移動を行なうようになっている。
複数のサンプルウエル32(サンプル収容部)を備えたサンプルプレート30がカソードリザーバ34、吸入ライン洗浄ポート36とともに移動テーブル38上に配置されている。サンプルウエル32はサンプルを個別に収容する上面の開口した凹部である。サンプルウエル32は一列に配置された吸入管20の先端部に対応するように列をなして配置されており、すべての吸入管20をそれぞれ別個のサンプルウエル32に同時に挿入することができるようになっている。
カソードリザーバ34はすべての吸入管20の先端を同時に上方から挿入することができるように上面の開口した容器であり、内部に緩衝溶液を収容している。吸入ライン洗浄ポート36もすべての吸入管20の先端を同時に上方から挿入することができるように上面の開口した容器であり、内部に洗浄水を収容している。
移動テーブル38は、実行される処理に応じて水平方向と鉛直方向に反応ウエル32、カソードリザーバ34及び吸入ライン洗浄ポート36を移動させ、これらに吸入管20の先端を挿入させる。
吸引吐出ノズル14を洗浄するためのノズル洗浄ポート40も設けられている。ノズル洗浄ポート40内にも洗浄水が収容されている。
アノードリザーバ24にはアノード電極44が挿入されるようになっており、カソードリザーバ34にはカソード電極42が挿入されるようになっている。カソード電極42とアノード電極44は電圧印加機構の一部をなし、両電極間に電圧を印加するようになっている。カソード電極42とアノード電極44は常時アノードリザーバ24やカソードリザーバ34に挿入されていてもよいし、必要に応じてその都度アノードリザーバ24やカソードリザーバ34に挿入されるようになっていてもよい。
図3を用いてこの実施例の制御系統について説明する。
シリンジポンプ10、流路切換バルブ16と開閉バルブ18(以下、バルブ16,18)、分離媒体注入シリンジ28、吸入吐出ノズル14を駆動する駆動機構14a、分離媒体供給ノズル26を駆動する駆動機構26a、移動テーブル38を駆動するテーブル駆動機構58及び電圧印加機構60の動作は制御部62により制御されている。
制御部62は、電気泳動分析に必要な処理を実行するためのプログラムとして、分離媒体充填手段62a、サンプル吸入手段62b、サンプル導入手段62c、緩衝溶液吸入手段62d及び電気泳動手段62eを備えている。
分離媒体充填手段62aはキャピラリ2に分離媒体を充填する分離媒体充填処理を実行するように構成されたものである。
サンプル吸入手段62bは吸入管20の先端からサンプルを吸入するサンプル吸入処理を実行するように構成されたものである。
サンプル導入手段62cは吸入管20の先端から吸入したサンプルをキャピラリ2内に導入するサンプル導入処理を実行するように構成されたものである。
緩衝溶液吸入手段62dは吸入管20の先端から緩衝溶液を吸入する緩衝溶液吸入処理を実行するように構成されたものである。
電気泳動手段62eはキャピラリ2内に導入したサンプルをキャピラリ内で泳動させる電気泳動処理を実行するように構成されたものである。
図1とともに図4のフローチャート及び図5を用いてこの実施例の電気泳動装置により実行される処理について順に説明する。
[分離媒体充填処理(図4のステップS1、図5(A))]
分離媒体充填処理が実行される前の段階では、アノードリザーバ24に緩衝溶液は収容されていない。この状態で、分離媒体供給ノズル26の先端をアノードリザーバ24の接続ポートに挿入してキャピラリ2と分離媒体注入シリンジ28の間を連通させ、分離媒体注入シリンジ28によりキャピラリ2内に分離媒体を加圧充填する。
キャピラリ2への分離媒体の加圧充填は、吸入管20の先端を吸入ライン洗浄ポート36の洗浄水に浸漬させ、シリンジポンプ10により洗浄水を吸入しながら実行することが好ましい。これにより、接続ブロック4内におけるキャピラリ2の端部から溢れ出た分離媒体が洗浄水で流され、キャピラリ2の端部における分離媒体の状態が整えられる。
ここで、シリンジポンプ10と吸入吐出ノズル14との間を連通させ、カソードリザーバ34内の緩衝溶液を吸入吐出ノズル14の先端から吸入し、吸入した緩衝溶液をアノードリザーバ24に供給する。
[サンプル吸入処理(図4のステップS2、図5(B))]
吸入ラインを構成し、吸入管20の先端をサンプルウエル32に挿入し、キャピラリ2の端部2aまでサンプルが到達するように設定された所定量のサンプルをシリンジポンプ10により吸入する。吸入ライン内に洗浄水が存在する場合には、吸入管20の先端をサンプルウエル32に挿入する前に吸入管20の先端からエアーを吸入しておくことが好ましい。そうすることで、吸入ライン内の洗浄水とサンプルとの間にエアーギャップが形成され、拡散によって洗浄水とサンプルが吸入ライン内で混じり合うことを防止できる。
[サンプル導入処理(図4のステップS3、図5(C))]
吸入管20の先端をカソードリザーバ34内の緩衝溶液に浸漬させる。アノードリザーバ24ではアノード電極44が緩衝溶液に浸漬され、カソードリザーバ34ではカソード電極42が緩衝溶液に浸漬された状態にし、カソード電極42とアノード電極44との間にサンプル導入電圧(例えば230V/cmを10秒間)を印加し、一定量のサンプルをキャピラリ2内に導入する。
[緩衝溶液吸入処理(図4のステップS4、図5(D))]
吸入管20の先端をカソードリザーバ34内の緩衝溶液に浸漬させた状態でシリンジポンプ10により所定量の緩衝溶液を吸入し、キャピラリ2の端部に緩衝溶液を接液させる。吸入ラインにサンプルが残存している状態で緩衝溶液を吸入すると、拡散によって残存していたサンプルがキャピラリ2の端部側へ移動し、電気泳動分析の結果に影響を与えることがある。そのため、緩衝溶液の吸入前に、吸入管20をカソードリザーバ34から一旦引き抜き、一定量のエアーを吸入することが好ましい。そうすれば、吸入ラインに残存するサンプルと緩衝溶液との間にエアーギャップが形成され、残存サンプルのキャピラリ2の端部側への拡散を防止することができる。
[電気泳動処理(図4のステップS5、図5(E))]
吸入管20の先端をカソードリザーバ34内の緩衝溶液に浸漬させた状態でカソード電極42とアノード電極44との間に泳動電圧(例えば230V/cm)を印加し、サンプルの電気泳動分析を行なう。
[吸入ラインの洗浄処理(図4のステップS6)]
電気泳動処理が終了した後、吸入管20の先端を吸入ライン洗浄ポート36内の洗浄水に浸漬させ、シリンジポンプ10によって洗浄水を吸入することで吸入ラインの洗浄を行なう。シリンジポンプ10内に吸入された液はドレインへ廃液される。
図6はこの実施例の電気泳動装置で得られた泳動波形である。この泳動波形の取得にあたり、キャピラリ2として外径が363μm、内径が50μm、長さが170mm(接続ブロック4から検出部22までの有効長さは85mm)の寸法をもち、内面に電気浸透流を抑制するコーティングが施されているものを使用した。分離媒体としては直鎖状アクリルアミドポリマーを含む緩衝溶液を用い、緩衝溶液としてTTEバッファ液を使用した。サンプルとして、鋳型pUC18/プライマーM13−47/BigDye3.1を用いた。
図6の泳動波形は検出部で泳動分離されたDNAサンプルに励起光を照射し、その蛍光を検出したものであり、横軸は励起光で走査したときの走査番号(スキャン数)を表し、時間に対応している。縦軸は蛍光強度(信号強度)である。グラフは4種類の塩基A(アデニン)、G(グアニン)、C(シトシン)及びT(チミン)に対応して4つの波形を含んでいる。この結果から、泳動分離された各ピークの蛍光検出の信号強度は大きく、良好な分離状態を示していることがわかる。
次に、図7を用いて電気泳動装置の第2の実施例について説明する。なお、上記第1の実施例と同じ構成部分についての説明は省略する。
この実施例では、図1に示した第1の実施例の接続ブロック4に代わり、接続ブロック4とは異なる内部構造を有する配管接続ブロック64を備えている。配管接続ブロック64は、第1の実施例の接続ブロック4と同様にキャピラリ2の一端、流路6をなす配管の一端、吸入管20の基端を保持し、さらにキャピラリ2の一端を保持している側面とは反対側の側面でキャピラリ2と同数の配管66の一端を保持している。配管66はキャピラリ2に対応して設けられており、配管66の他端は共通のカソードリザーバ68に通じている。
カソードリザーバ68は第1の実施例におけるカソードリザーバ34の代わりをなすものであり、緩衝溶液を収容するとともにその緩衝溶液にカソード電極42が浸漬される。したがって、移動テーブル38上には、サンプルプレート30と吸入ライン洗浄ポート36のみが配置され、カソードリザーバ68は接続ブロック64とともにその位置が固定されている。
図8を用いて接続ブロック64の内部構造について説明する。
キャピラリ2は接続ブロック64の一側面において端部が内部に挿入された状態で固定部材52によって固定されている。流路6をなす配管は固定部材54によって接続ブロック64の上面に固定され、吸入管20は固定部材56によって接続ブロック64の下面に固定されている。カソードリザーバ68に通じる配管66は固定部材70によって接続ブロック64のキャピラリ2とは反対側の側面に固定されている。
接続ブロック64の内部には、接続ブロック64内に挿入されているキャピラリ2とそのキャピラリ2に対応する配管66との間を連通させる複数の連通流路74と、連通流路74と交差しながら流路6と各吸入管20との間をそれぞれ接続する複数の吸入流路72が設けられている。接続ブロック64としては、例えば内部に十字状の流路が形成されたポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂からなる4方分岐ブロックを用いることができる。
接続ブロック64の構造により、シリンジポンプ10から吸入管20までの間が連通して吸入ラインが構成されたときにシリンジポンプ10とカソードリザーバ68との間も連通した状態となる。このため、シリンジポンプ10によって吸入管20の先端からサンプルを吸入するとカソードリザーバ68の緩衝溶液も同時に吸入され、接続ブロック64内の吸入流路72と連通流路74との交差部分において、吸入管20の先端から吸入されたサンプルとカソードリザーバ68から吸入された緩衝溶液とが接液する。
この実施例の制御系統について図9を用いて説明する。
シリンジポンプ10、バルブ16,18、分離媒体注入シリンジ28、吸入吐出ノズル駆動機構14a、分離媒体供給ノズル駆動機構26a、テーブル駆動機構58及び電圧印加機構60の動作は制御部76により制御されている。制御部76は、電気泳動分析に必要な処理を実行するためのプログラムとして、分離媒体充填手段76a、サンプル吸入手段76b及び電気泳動手段76cを備えている。
分離媒体充填手段76aはキャピラリへの分離媒体充填処理を実行するように構成されたものである。
サンプル吸入手段76bはサンプルウエルからサンプルを吸入するサンプル吸入処理を実行するように構成されたものである。
電気泳動手段76cは電気泳動処理を実行するように構成されたものである。
図7とともに図10のフローチャート及び図11を用いてこの実施例の電気泳動装置により実行される各処理について順に説明する。
[分離媒体充填処理(図10のステップS1、図11(A))]
分離媒体充填処理が実行される前の段階では、アノードリザーバ24に緩衝溶液は収容されていない。この状態で、分離媒体供給ノズル26の先端をアノードリザーバ24の接続ポートに挿入してキャピラリ2と分離媒体注入シリンジ28の間を連通させ、分離媒体注入シリンジ28によりキャピラリ2内に分離媒体を加圧充填する。
キャピラリ2への分離媒体の加圧充填は、吸入管20の先端を吸入ライン洗浄ポート36の洗浄水に浸漬させ、シリンジポンプ10により洗浄水を吸入しながら実行することが好ましい。これにより、接続ブロック4内におけるキャピラリ2の端部から溢れ出た分離媒体が洗浄水で流され、キャピラリ2の端部における分離媒体の状態が整えられる。
ここで、シリンジポンプ10と吸入吐出ノズル14との間を連通させ、カソードリザーバ34内の緩衝溶液を吸入吐出ノズル14の先端から吸入し、吸入した緩衝溶液をアノードリザーバ24に供給する。
[サンプル吸入処理(図10のステップS2、図11(B))]
吸入ラインを構成し、吸入管20の先端をサンプルウエル32に挿入し、シリンジポンプ10によりサンプルとカソードリザーバ68内の緩衝溶液を同時に吸入する。シリンジポンプ10による吸入量は、接続ブロック64内の吸入流路72と連通流路74との交差部分に所定量のサンプルが配置されるように設定された吸入量である。
[電気泳動処理(図10のステップS3、図11(C))]
カソードリザーバ68内の緩衝溶液に浸漬させたカソード電極42とアノードリザーバ24内の緩衝溶液に浸漬させたアノード電極44との間に泳動電圧(例えば230V/cm)を印加する。これにより、接続ブロック64内の吸入流路72と連通流路74との交差部分に配置されたサンプルの全量がキャピラリ2に導入され、そのまま電気泳動分析が行なわれる。
[吸入ラインの洗浄処理(図10のステップS4)]
電気泳動処理が終了した後、吸入管20の先端を吸入ライン洗浄ポート36内の洗浄水に浸漬させ、シリンジポンプ10によって洗浄水を吸入することで吸入ラインの洗浄を行なう。シリンジポンプ10内に吸入された液はドレインへ廃液される。
図13は第2の実施例の電気泳動装置で得られた泳動波形である。この泳動波形の取得にあたり、キャピラリ2として外径が363μm、内径が50μm、長さが170mm(接続ブロック64から検出部22までの有効長さは85mm)の寸法をもち、内面に電気浸透流を抑制するコーティングが施されているものを使用した。分離媒体としては直鎖状アクリルアミドポリマーを含む緩衝溶液を用い、緩衝溶液としてTTEバッファ液を使用した。サンプルとして、鋳型pUC18/プライマーM13−47/BigDye3.1を用いた。
図13の泳動波形は検出部で泳動分離されたDNAサンプルに励起光を照射し、1つの塩基G(グアニン)に対応した蛍光を検出したものであり、横軸は励起光で走査したときの走査番号(スキャン数)を表し、時間に対応している。縦軸は蛍光強度(信号強度)である。この結果から、泳動分離された各ピークの蛍光検出の信号強度は大きく、良好な分離状態を示していることがわかる。
上記第2の実施例において、吸入流路72の断面積(流路幅)は連通流路74の断面積(流路幅)の1/5〜1/3程度であることが好ましい。図12は電気泳動処理時に形成される電場の状態を電気力線により示したものである。吸入流路72の断面積が連通流路74の断面積と同程度の大きさである場合、(A)に示されているように、電気泳動処理の際に連通流路74内に発生する電場が吸入流路72との交差部分において吸入流路72側へ膨らみ、交差部分の上下(吸入流路72)にあるサンプルを引き込んでキャピラリ2に導入してしまうため、検出信号のベースラインの上昇や、移動度の遅い成分の分離能の低下といった問題の原因となる。これに対し、図の(B)に示されているように、吸入流路72の断面積を連通流路74の断面積の1/5〜1/3程度にしておくことで、連通流路74内に発生する電場の吸入流路72側への膨らみを抑制し、交差部分の上下のサンプルの引き込みを防止することができる。
2 キャピラリ
2a キャピラリ端部
4,64 接続ブロック
6,8,9,12 流路
10 シリンジポンプ
14 吸入吐出ノズル
14a 吸入吐出ノズル駆動機構
16 流路切換バルブ
18 開閉バルブ
20 吸入管
22 検出部
24 アノードリザーバ
26 分離媒体供給ノズル
26a 分離媒体供給ノズル駆動機構
28 分離媒体注入シリンジ
30 サンプルプレート
32 サンプルウエル
34 カソードリザーバ
36 吸入ライン洗浄ポート
38 移動テーブル
40 ノズル洗浄ポート
42 カソード電極
44 アノード電極
50,72 吸入流路
52,54,56,70 固定部材
58 テーブル駆動機構
60 電圧印加機構
62,76 制御部
62a,76a 分離媒体充填手段
62b,76b サンプル吸入手段
62c サンプル導入手段
62d 緩衝溶液吸入手段
62e,76c 電気泳動手段

Claims (9)

  1. キャピラリと、
    液を吸入する吸入ポンプと、
    端が鉛直下向きに配置された吸入管と、
    前記キャピラリの一端を保持し、前記吸入ポンプと前記吸入管との間を連通させる吸入流路を内部に有し、その流路に前記吸入管を接続させる接続ブロックと、
    サンプルを収容し、前記吸入管の先端を挿入することができるように上方が開口したサンプル収容部と、
    前記吸入管の先端を前記サンプル収容部に挿入させる吸入管アクセス機構と、
    前記キャピラリの両端に電圧を印加する電圧印加機構と、を備えた電気泳動装置。
  2. 前記キャピラリは直線形状を有し、水平に配置されている請求項1に記載の電気泳動装置。
  3. 緩衝溶液を収容し、前記吸入管の先端を挿入することができるように上方が開口したカソードリザーバと、
    前記キャピラリの他端を保持し、緩衝溶液を収容する凹部を備え、該凹部に前記キャピラリを連通させるアノードリザーバと、をさらに備え、
    前記吸入流路は前記キャピラリの端部を横切るように設けられており、
    前記吸入管アクセス機構は前記吸入管の先端を前記カソードリザーバにも挿入させることができるように構成されており、
    前記電圧印加機構は、前記カソードリザーバと前記アノードリザーバとの間に、サンプルをキャピラリに導入するためのサンプル導入電圧及びサンプルの電気泳動を行なうための泳動電圧を印加するものである請求項1又は2に記載の電気泳動装置。
  4. 前記吸入ポンプ、前記吸入管アクセス機構及び前記電圧印加機構の動作を制御する制御部をさらに備え、該制御部は、前記キャピラリ内に分離媒体が充填されている状態において、前記吸入管の先端を前記サンプル収容部内に挿入し、サンプルを前記吸入ポンプにより前記吸入流路内に吸入して前記キャピラリの端部に接液させるサンプル吸入処理を実行するサンプル吸入手段、前記サンプル吸入処理の後、前記吸入管の先端を前記カソードリザーバに挿入し前記電圧印加機構により前記カソードリザーバと前記アノードリザーバとの間にサンプル導入電圧を印加するサンプル導入処理を実行するサンプル導入手段、サンプル導入処理の後、前記吸入管の先端を前記カソードリザーバに挿入し、前記吸入ポンプで該カソードリザーバの緩衝溶液を前記吸入流路内に吸入して前記キャピラリの端部に接液させる緩衝溶液吸入処理を実行する緩衝溶液吸入手段、及び前記緩衝溶液吸入処理の後、前記カソードリザーバと前記アノードリザーバとの間に泳動電圧を印加する電気泳動処理を実行する電気泳動手段を備えている請求項3に記載の電気泳動装置。
  5. ノズルの先端から分離媒体を吐出する分離媒体供給部と、
    前記アノードリザーバに設けられ、前記分離媒体供給部の前記ノズルを前記キャピラリの前記他端に液密を保って接続する接続ポートと、
    前記ノズルの前記接続ポートへの接続と離脱を行なうノズル駆動機構と、をさらに備え、
    前記制御部は、前記分離媒体供給部の動作も制御し、前記サンプル吸入処理の前に前記ノズルを前記接続ポートに接続して前記ノズルの先端から分離媒体を吐出することにより前記キャピラリへの分離媒体の充填を行なう分離媒体充填手段をさらに有するものである請求項4に記載の電気泳動装置。
  6. 緩衝溶液を収容するカソードリザーバと、
    前記キャピラリの他端を保持し、緩衝溶液を収容する凹部を備え、該凹部に前記キャピラリを連通させるアノードリザーバと、をさらに備え、
    前記接続ブロックは前記キャピラリの前記一端を前記カソードリザーバと連通させるとともに前記吸入流路と交差する連通流路をさらに備え、
    前記電圧印加機構は前記カソードリザーバと前記アノードリザーバとの間に、サンプルを前記キャピラリ内で泳動させるための泳動電圧を印加するものである請求項1又は2に記載の電気泳動装置。
  7. 前記吸入ポンプ、前記吸入管アクセス機構及び前記電圧印加機構の動作を制御する制御部をさらに備え、該制御部は、前記キャピラリ内に分離媒体が充填されている状態において、前記吸入管の先端を前記サンプル収容部内に挿入し、前記吸入ポンプでサンプルと前記カソードリザーバの緩衝溶液を同時に吸入することによりサンプルを前記連通流路と前記吸入流路との交差部分に配置するサンプル吸入処理を実行するサンプル吸入手段、及び前記サンプル吸入処理の後、前記電圧印加機構により前記カソードリザーバと前記アノードリザーバとの間に泳動電圧を印加する電気泳動処理を実行する電気泳動手段を備えている請求項6に記載の電気泳動装置。
  8. ノズルの先端から分離媒体を吐出する分離媒体供給部と、
    前記アノードリザーバに設けられ、前記分離媒体供給部の前記ノズルを前記キャピラリの前記他端に液密を保って接続する接続ポートと、
    前記ノズルの前記接続ポートへの接続と離脱を行なうノズル駆動機構と、をさらに備え、
    前記制御部は、前記分離媒体供給部の動作も制御し、前記サンプル吸入処理の前に前記ノズルを前記接続ポートに接続して前記ノズルの先端から分離媒体を吐出することにより前記キャピラリへの分離媒体の充填を行なう分離媒体充填手段をさらに有するものである請求項7に記載の電気泳動装置。
  9. 前記吸入管アクセス機構は、前記サンプル収容部を水平面内方向と鉛直方向へ移動させる移動機構により構成されている請求項1から8のいずれか一項に記載の電気泳動装置。
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