JP2015001017A - 炭窒化物分散焼結体及びその製造方法 - Google Patents

炭窒化物分散焼結体及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015001017A
JP2015001017A JP2013126970A JP2013126970A JP2015001017A JP 2015001017 A JP2015001017 A JP 2015001017A JP 2013126970 A JP2013126970 A JP 2013126970A JP 2013126970 A JP2013126970 A JP 2013126970A JP 2015001017 A JP2015001017 A JP 2015001017A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbonitride
dispersed
sintered body
particles
volume
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013126970A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6216165B2 (ja
Inventor
哲志 松田
Tetsushi Matsuda
哲志 松田
保男 永納
Yasuo Nagano
保男 永納
野村 浩
Hiroshi Nomura
浩 野村
松原 秀彰
Hideaki Matsubara
秀彰 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Fine Ceramics Center
Original Assignee
Japan Fine Ceramics Center
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Fine Ceramics Center filed Critical Japan Fine Ceramics Center
Priority to JP2013126970A priority Critical patent/JP6216165B2/ja
Publication of JP2015001017A publication Critical patent/JP2015001017A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6216165B2 publication Critical patent/JP6216165B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

【課題】機械的特性に優れた炭窒化物分散焼結体及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明の炭窒化物分散焼結体は、ニッケル、鉄及びコバルトから選ばれた少なくとも1種を含む金属又は合金からなる母相と、該母相の中に分散された、チタン系炭窒化物からなる粒状の分散相とを備え、チタン系炭窒化物は、下記一般式(1)で表される化合物であり、分散相の含有量は、炭窒化物分散焼結体の全体に対して、0.1〜50体積%である。(Ti1−xMx)(C1−yNy) (1)(式中、Mは、Mo、W、Nb、Ta、Zr、Hf、Cr及びVから選ばれた少なくとも1種の原子であり、xは0〜0.4であり、yは0.1〜0.7である。)【選択図】図3

Description

本発明は、機械的特性に優れた炭窒化物分散焼結体及びその製造方法に関する。
従来、発電用ガスタービンエンジン、航空機用ジェットエンジン等において、その燃焼ガスが高温であるために、動翼、静翼、燃焼器等の高温部品としては、耐熱性を有する金属若しくは合金を含む部品、又は、このような金属若しくは合金を含む支持体の表面に遮熱コーティングといわれる皮膜が施されてなる部品が用いられている。そして、金属又は合金を含む部分において、耐熱性を向上させるために、金属又は合金からなるマトリックス(母相)中に、無機化合物からなる粒子を分散させた複合材料が用いられてきた。
特許文献1には、Cr金属粉末又はFe−Cr合金粉末と、Y粉末とを混合した後、メカニカルアロイング法、次いで、高温圧縮を行って、Crを主体とするマトリックス中に、平均粒径0.1μm以下のYが微分散された酸化物分散強化耐熱焼結合金が開示されている。
また、特許文献2には、Fe基フェライト鋼、Fe基オーステナイト鋼又はNi基合金の粉末と、AlN粒子又はBN粒子とを混合した後、高エネルギーボールミルにより、機械的に合金化し、Fe基フェライト鋼、Fe基オーステナイト鋼又はNi基合金からなる母材と、この母材中に分散されたAlN粒子又はBN粒子とを含む窒化物分散耐熱性強化合金が開示されている。
ところで、発明者らは、特許文献3において、既に、超微粒、均粒且つ均質なチタン系炭窒化物固溶体粉末を提案し、この粉末を金属又は合金からなるマトリックス中に分散させて複合材料とする可能性について開示した。
特開平4−325651号公報 特開平5−59482号公報 特開2012−96971号公報
マトリックス(母相)と分散相とからなる複合材料(焼結体)においては、分散相を形成する原料に由来して、表面に気孔が形成されて緻密な内部組織が形成されない等により、十分な機械的特性が得られないことがある。
また、上記のように、分散相を形成させる原料が酸化物又は窒化物である場合には、メカニカルアロイング法、高温圧縮、高エネルギーボールミル処理等を含む製造方法とする必要があり、単位質量あたりの製造コストが高くなり、焼結体製品の大量生産に不向きであった。
本発明の目的は、マトリックス(母相)を構成する材料のみからなる場合に比べて高硬度である等、機械的特性に優れた炭窒化物分散焼結体を提供することであり、特定の金属又は合金からなる粉末と、特許文献3に記載されたチタン系炭窒化物固溶体粉末とを用い、低コストで大量生産に好適な粉末冶金法の適用が可能な、炭窒化物分散焼結体の製造方法を提供することである。
本発明者らは、炭窒化物と、金属又は合金との密着性(濡れ性)に着目し、マトリックス(母相)及び分散相を、それぞれ、特定の構成(材料及び割合)とすることによって、機械的特性に優れた炭窒化物分散焼結体が得られることを見出した。
本発明は、以下に示される。
1.ニッケル、鉄及びコバルトから選ばれた少なくとも1種を含む金属又は合金からなる母相と、該母相の中に分散された、チタン系炭窒化物からなる粒状の分散相とを備える炭窒化物分散焼結体であって、上記チタン系炭窒化物は、下記一般式(1)で表される化合物であり、上記分散相の含有量は、上記炭窒化物分散焼結体の全体に対して、0.1〜50体積%であることを特徴とする炭窒化物分散焼結体。
(Ti1−x)(C1−y) (1)
(式中、Mは、Mo、W、Nb、Ta、Zr、Hf、Cr及びVから選ばれた少なくとも1種の原子であり、xは0〜0.4であり、yは0.1〜0.7である。)
2.上記分散相の平均粒子径が20〜2,000nmである上記1に記載の炭窒化物分散焼結体。
3.上記チタン系炭窒化物が、上記一般式(1)におけるxが0.1〜0.3の化合物である上記1又は2に記載の炭窒化物分散焼結体。
4.上記母相が金属ニッケルであり、上記分散相の含有量が、上記炭窒化物分散焼結体の全体に対して、2〜15体積%である上記1乃至3のいずれか一項に記載の炭窒化物分散焼結体。
5.上記母相がステンレス鋼であり、上記分散相の含有量が、上記炭窒化物分散焼結体の全体に対して、2〜30体積%である上記1乃至3のいずれか一項に記載の炭窒化物分散焼結体。
6.下記一般式(1)で表されるチタン系炭窒化物からなる粒子(p)と、ニッケル、鉄及びコバルトから選ばれた少なくとも1種を含む金属又は合金からなる粒子(q)とを、それぞれ、0.1〜50体積%及び50〜99.9体積%(但し、両者の合計を100体積%とする)含む原料混合物を用いて所定形状の成形体とした後、該成形体を不活性雰囲気にて熱処理し、焼結させることを特徴とする炭窒化物分散焼結体の製造方法。
(Ti1−x)(C1−y) (1)
(式中、Mは、Mo、W、Nb、Ta、Zr、Hf、Cr及びVから選ばれた少なくとも1種の原子であり、xは0〜0.4であり、yは0.1〜0.7である。)
7.上記粒子(p)の平均粒子径が20〜2,000nmである上記6に記載の炭窒化物分散焼結体の製造方法。
本発明の炭窒化物分散焼結体は、内部組織が緻密であり、母相を構成する金属又は合金との濡れ性に優れたチタン系炭窒化物からなる分散相が補強剤として好適に作用するので、優れた機械的特性を有する。
本発明の炭窒化物分散焼結体は、チタン系炭窒化物からなる粒子(p)と、金属又は合金からなる粒子(q)とを用いて、メカニカルアロイング法等の高コストな製造方法だけでなく、低コストの粉末冶金法を適用して、気孔の形成を抑制し、内部組織を緻密化して製造することができるので、本発明の製造方法は、原料及びプロセスを含む全ての製造コストを抑制することができ、焼結体製品の大量生産に好適である。
実施例1−1で得られた焼結体(A−1)の表面を示す光学顕微鏡画像である。 実施例1−1で得られた焼結体(A−1)の内部を示す光学顕微鏡画像である。 実施例1−1で得られた焼結体(A−1)の内部を示す電子顕微鏡画像である。 実施例1−1の原料配合で焼結温度を変化させて得られた焼結体の密度を示すグラフである。 実施例1−1〜1−2及び比較例1−1の各原料配合で焼結温度を変化させて得られた焼結体のビッカース硬さを示すグラフである。 実施例1−2で得られた焼結体(A−2)の表面を示す光学顕微鏡画像である。 実施例1−2で得られた焼結体(A−2)の内部を示す光学顕微鏡画像である。 実施例1−2の原料配合で焼結温度を変化させて得られた焼結体の密度を示すグラフである。 比較例1−1で得られた焼結体(A−10)の表面を示す光学顕微鏡画像である。 比較例1−1で得られた焼結体(A−10)の内部を示す光学顕微鏡画像である。 比較例1−1の原料配合で焼結温度を変化させて得られた焼結体の密度を示すグラフである。 実施例2−1で得られた焼結体(B−1)の内部を示す電子顕微鏡画像である。 実施例2−1〜2−4及び比較例2−1で得られた焼結体(B−1)〜(B−4)及び(B−10)の密度を示すグラフである。 実施例2−1〜2−4及び比較例2−1で得られた焼結体(B−1)〜(B−4)及び(B−10)のビッカース硬さを示すグラフである。
以下、本発明について、詳しく説明する。
本発明の炭窒化物分散焼結体は、後述する製造方法、即ち、下記一般式(1)で表されるチタン系炭窒化物からなる粒子(p)と、ニッケル、鉄及びコバルトから選ばれた少なくとも1種を含む金属又は合金からなる粒子(q)とを、所定の割合で含む原料混合物を用いて所定形状の成形体とした後、この成形体を不活性雰囲気にて熱処理し、焼結させることにより得られた焼結体である。
(Ti1−x)(C1−y) (1)
(式中、Mは、Mo、W、Nb、Ta、Zr、Hf、Cr及びVから選ばれた少なくとも1種の原子であり、xは0〜0.4であり、yは0.1〜0.7である。)
上記粒子(p)により、本発明に係る分散相が形成され、上記粒子(q)により、本発明に係る母相が形成される。尚、本発明の炭窒化物分散焼結体の製造に際して、上記粒子(p)は、焼結による形状変化を生ずることがあるが、構成材料の結晶構造及びその性質が変化することは殆どない。従って、粒子(p)を構成するチタン系炭窒化物は、分散相を構成するチタン系炭窒化物と同じ一般式(1)で表される。尚、金属又は合金からなる粒子(q)は、焼結により、特に内部において、連続相を形成している。更に、粒子(p)及び粒子(q)の使用量の割合は、通常、それぞれ、本発明の炭窒化物分散焼結体における分散相及び母相の構成割合となっている。
上記分散相は、上記一般式(1)で表されるチタン系炭窒化物からなる粒子(p)に由来して形成されており、上記母相は、焼結により粒子(q)どうしが一体化し、金属又は合金による連続相を形成している。上記分散相を構成するチタン系炭窒化物の融点が、上記母相を構成する金属又は合金の融点よりも高い(通常、1,000℃以上の差)ことから、上記分散相は、本発明の炭窒化物分散焼結体において粒状(球状、楕円球状、線状、不定形状等)の形状を有する。また、上記一般式(1)で表されるチタン系炭窒化物は、塩化ナトリウム型の結晶構造を有する。
上記一般式(1)におけるMは、Mo、W、Nb、Ta、Zr、Hf、Cr及びVのうちの1種のみであってよいし、2種以上であってもよい。
前者の場合、好ましいMは、Mo、Hf等である。また、xは、固溶限の観点から0.4以下であり、好ましくは0.02〜0.4、より好ましくは0.1〜0.3である。
後者の場合であって、Mが2種の場合、好ましいMの組合せは、Mo及びHf、Mo及びTa等である。このとき、2種のMを、M及びMとすると、上記チタン系炭窒化物は下記一般式(2)で表される。
(Ti1−s−t )(C1−y) (2)
(式中、M及びMは、Mo、W、Nb、Ta、Zr、Hf、Cr及びVから選ばれた互いに異なる原子であり、s>tであり、(s+t)<0.4であり、yは0.1〜0.7である。)
上記一般式(2)において、Mは、好ましくはMoであり、Mは、好ましくはHfである。
上記一般式(1)又は(2)において、yは、好ましくは0.1〜0.6、より好ましくは0.2〜0.5である。
上記一般式(1)で表されるチタン系炭窒化物の融点は、通常、2,500℃〜3,000℃である。
上記分散相の平均粒子径は、機械的特性の観点から、好ましくは20〜2,000nm、より好ましくは20〜200nm、更に好ましくは20〜100nmである。上記分散相が2,000nmを超えて大き過ぎる場合には、分散相による補強効果が十分でない場合がある。尚、分散相は、上記のように、種々の形状を有することができるので、全てが同じ大きさである必要はないが、その最大長さが上記範囲にあることが好ましい。
上記平均粒子径は、電子顕微鏡による画像処理等により測定することができる。
本発明の炭窒化物分散焼結体に含まれる分散相の含有量は、優れた機械的特性が得られることから、上記炭窒化物分散焼結体の全体に対して、0.1〜50体積%であり、好ましくは0.1〜30体積%、より好ましくは5〜20体積%である。尚、分散相の含有量が多すぎると、焼結体の硬度が高くなる傾向にあるが、例えば、IF(Identation Fracture)法により測定される破壊靱性値(KIC)を指標とする靱性が劣る傾向にあり、焼結体の物性バランスが低下することとなる。
上記分散相の含有量は、焼結体の断面の画像処理により測定することができる。
一方、上記母相は、上記粒子(q)に由来して形成されてなり、ニッケル、鉄及びコバルトから選ばれた少なくとも1種を含む金属又は合金からなる。上記母相の構成材料は、金属又は合金のそれぞれ1種のみであってよいし、2種以上であってもよい。また、金属及び合金の組合せであってもよい。
単体の場合、好ましくは、ニッケルである。また、合金の場合、好ましくは、鉄基合金(ステンレス鋼、鉄・コバルト合金、鉄・コバルト・ニッケル合金等)、ニッケル基合金(ニッケル・クロム合金、ニッケル・クロム・シリコン合金等)、コバルト基合金等である。
上記ステンレス鋼としては、オーステナイト系ステンレス鋼(クロムニッケル系)、マルテンサイト系ステンレス鋼(クロム系)、フェライト系ステンレス鋼(クロム系)、二相系ステンレス鋼(クロムニッケル系)、析出硬化系ステンレス鋼(クロムニッケル系)等が挙げられる。これらのステンレス鋼は、単独で用いてよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記オーステナイト系ステンレス鋼としては、SUS301、SUS301L、SUS301J1、SUS302B、SUS303、SUS304、SUS304Cu、SUS304L、SUS304N1、SUS304N2、SUS304LN、SUS304J1、SUS304J2、SUS305、SUS309S、SUS310S、SUS312L、SUS315J1、SUS315J2、SUS316、SUS316L、SUS316N、SUS316LN、SUS316Ti、SUS316J1、SUS316J1L、SUS317、SUS317L、SUS317LN、SUS317J1、SUS317J2、SUS321、SUS347、SUS836L、SUS890L、SUSXM7、SUSXM15J1等が挙げられる。
上記マルテンサイト系ステンレス鋼としては、SUS403、SUS410、SUS410S、SUS420J1、SUS420J2、SUS440A等が挙げられる。
上記フェライト系ステンレス鋼としては、SUS405、SUS410L、SUS429、SUS430、SUS430LX、SUS430J1L、SUS434、SUS436L、SUS436J1L、SUS444、SUS445J1、SUS445J2、SUS447J1、SUSXM27等が挙げられる。
上記二相系ステンレス鋼としては、SUS329J1、SUS329J3L、SUS329J4L等が挙げられる。
また、上記析出硬化系ステンレス鋼としては、SUS630、SUS631等が挙げられる。
本発明において、ステンレス鋼を母相とする場合には、高温での強度の低下がフェライト系ステンレス鋼等の他のステンレス鋼よりも小さいことから、オーステナイト系ステンレス鋼が好ましい。そして、耐粒界腐食性を有することから、SUS316L、SUS304L等が特に好ましい。
上記ニッケル基合金としては、以下、商品名で、「インコネル716」、「インコネル600」、「ハステロイX」等が好ましく用いられる。
本発明においては、優れた機械特性を得るために、母相の構成材料によって、分散相の含有割合を設定することが好ましい。
母相が金属ニッケルからなる場合、分散相の含有量は、炭窒化物分散焼結体の全体に対して、好ましくは1〜30体積%、より好ましくは2〜15体積%である。
母相がステンレス鋼からなる場合、分散相の含有量は、炭窒化物分散焼結体の全体に対して、好ましくは1〜40体積%、より好ましくは2〜30体積%である。
本発明の炭窒化物分散焼結体は、母相の構成材料と、分散相の構成材料と、母相及び分散相の割合とから、その理論密度に対して、好ましくは88%以上、より好ましくは90%以上の相対密度を有する。これは、母相の構成材料、及び、分散相の構成材料の濡れ性に優れることで、焼結体の気孔率が低く、完全緻密体に近いことを意味する。このように、本発明の炭窒化物分散焼結体は、理論密度に対する相対密度が高く、母相を構成する材料のみからなるものに比べて、機械的特性において優れる。特に、金属Niを母相とする焼結体のビッカース硬さ(Hv)は、好ましくは100〜300であり、ステンレス鋼を母相とする焼結体のビッカース硬さ(Hv)は、好ましくは110〜480である。
本発明における炭窒化物分散焼結体の製造方法は、粒子(p)と、粒子(q)とを、それぞれ、0.1〜50体積%及び50〜99.9体積%(但し、両者の合計を100体積%とする)含む原料混合物を用いて所定形状の成形体を形成する工程(以下、「成形工程」という)、この成形体を不活性雰囲気にて熱処理し、焼結させる工程(以下、「焼結工程」という)等を備える。本発明においては、必要に応じて、焼結工程の後、得られた焼結物を熱間等方圧加圧(Hot Isostatic Pressing)に供する工程、表面を研磨する工程等を備えることができる。
上記成形工程において用いる粒子(p)及び粒子(q)を構成する材料は、いずれも、上記の通りである。粒子(p)としては、チタン酸化物粉末と、炭素粉末と、モリブデン酸化物粉末、タングステン酸化物粉末、バナジウム酸化物粉末、クロム酸化物粉末、ジルコニウム酸化物粉末、ニオブ酸化物粉末、タンタル酸化物粉末及びハフニウム酸化物粉末から選ばれた少なくとも1種の化合物とからなる混合粉末を、0.1atm以上の非窒化性且つ非酸化性雰囲気(例えば、アルゴンガス雰囲気)において、1,400℃以上にまで加熱昇温し、その後、雰囲気を窒素ガス雰囲気に切り替えて、1,400℃〜1,600℃の範囲の温度で熱処理することにより得られた固溶体粒子を用いることができる(特開2012−96971参照)。この固溶体粒子は、上記一般式(1)で表される化合物からなり、該化合物は、X線回折により塩化ナトリウム型の結晶構造を有する。
上記成形工程において用いる粒子(p)の大きさは、特に限定されないが、その平均粒子径は、好ましくは20〜2,000nmであり、より好ましくは20〜200nm、更に好ましくは20〜100nmである。粒子(q)の大きさもまた、特に限定されないが、粒子(p)より粒子(q)の方が大きいことが好ましく、両者の大きさ(平均粒子径)の比(粒子(q)/粒子(p))は、好ましくは5〜500である。
上記成形工程において、粒子(p)及び粒子(q)の使用量の割合は、これらを構成する材料の種類により、適宜、選択されるが、両者の合計を100体積%とした場合に、0.1〜50体積%及び50〜99.9体積%であり、好ましくは0.1〜30体積%及び70〜99.9体積%、より好ましくは5〜20体積%及び80〜95体積%である。
具体的には、粒子(q)が金属(Ni、Co等)からなる場合には、粒子(p)及び粒子(q)の使用量の割合は、両者の合計を100体積%とした場合に、好ましくは1〜30体積%及び70〜99体積%、より好ましくは2〜15体積%及び85〜98体積%、更に好ましくは5〜10体積%及び90〜95体積%である。
また、粒子(q)が合金(ステンレス鋼、ニッケル基合金等)からなる場合には、粒子(p)及び粒子(q)の使用量の割合は、両者の合計を100体積%とした場合に、好ましくは1〜40体積%及び60〜99体積%、より好ましくは2〜30体積%及び70〜98体積%、更に好ましくは5〜15体積%及び85〜95体積%である。
上記成形工程に用いる原料混合物は、粒子(p)及び粒子(q)からなるものであってよいし、得られる焼結体の性能を低下させない限りにおいて、バインダー、成形助剤等を、更に併用してもよい。
上記バインダーとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアセタール、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等の高分子;パラフィンワックス、カルナウバワックス、蜜蝋等のワックス;セルロース等が挙げられる。
また、成形助剤としては、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩等が挙げられる。
上記成形工程における原料混合物の調製方法は、固相混合及び湿式混合のいずれでもよい。具体的な調製方法は、以下に例示される。
(1)粒子(p)と、粒子(q)と、必要に応じて配合されるバインダー、成形助剤等とを、分散媒と併用して混合した後、混合液から分散媒を除去する方法
(2)粒子(p)と、粒子(q)と、必要に応じて配合されるバインダー、成形助剤等とを、分散媒と併用して混合した後、混合液をスプレードライヤー装置等により造粒粉とする方法
(3)粒子(p)と、粒子(q)と、必要に応じて配合される成形助剤等を、Vブレンダー等により乾式混合する方法
上記方法(1)又は(2)における分散媒としては、アルコール、グリコール、エーテル、ケトン等が挙げられる。
また、上記方法(1)又は(2)において原料を混合する場合には、ボールミル、ロールミル、ダイノーミル、ジェットミル、ホモジナイザー、Vブレンダー等を用いることができる。
上記成形工程において、成形体を作製する場合には、原料混合物を、圧縮成形等に供して、所定形状とする。
その後、焼結工程により、不活性雰囲気にて成形体の熱処理(焼結)を行う。尚、本発明における「不活性雰囲気」は、焼結工程において、粒子(p)及び粒子(q)を構成する材料が、可能な限り、それらの化学状態を維持するための雰囲気であることを意味する。従って、上記焼結工程において、酸素ガスの非存在下、例えば、減圧条件下、化学状態が変化しないように所定の圧力に制御された窒素雰囲気下、又は、系の圧力が限定されないアルゴンガス雰囲気下で、上記成形体の熱処理を行うことが好ましい。
上記焼結工程における焼結温度は、粒子(q)を構成する材料の種類により、適宜、選択されるが、好ましくは1,100℃〜1,400℃、より好ましくは1,200℃〜1,350℃、更に好ましくは1,250℃〜1,350℃である。
上記焼結工程における焼結時間は、粒子(p)による、粒子(q)の結晶粒の成長を抑制するピン止め効果が十分に得られることから、好ましくは0.5〜4時間、より好ましくは1〜2時間である。
上記焼結工程の具体的な方法は、常圧焼結法、加圧焼結法、ホットプレス法(HP)等とすることができる。本発明においては、いずれの方法を適用しても、チタン系炭窒化物と、金属又は合金との濡れ性に優れるため、気孔の形成が抑制され、上記の好ましい相対密度を有し、機械的特性に優れる炭窒化物分散焼結体を効率よく得ることができる。常圧焼結法は、所謂、粉末冶金法を含み、低コストで、所望の炭窒化物分散焼結体を製造することができ、好ましい方法である。
本発明の炭窒化物分散焼結体は、所望の形状を有する焼結体製品、その表面等に他部材を配設した複合化製品等として好適であり、母相の構成材料の融点未満の高い温度において形状保持性を有する等、耐熱性にも優れる。
以下に、実施例を用いて、本発明を更に詳細に説明するが、その主旨を超えない限り、本発明は、かかる実施例に限定されるものではない。
1.チタン系炭窒化物粒子の製造
後述の実施例にて用いたチタン系炭窒化物粒子は、製造例1により得られた、(Ti,Mo)(C,N)系粒子である。
製造例1
二酸化チタン粒子と、三酸化モリブデン粒子とを、モル比で8:2となるように調合し、それに合わせて炭素粒子を混合した。
次いで、この混合物を電気炉内に載置し、アルゴンガス雰囲気及び窒素ガス雰囲気にて、1,500℃で加熱し、平均粒子径が100nmである(Ti,Mo)(C,N)系粒子を得た。元素分析により、粒子の組成は、(Ti0.8Mo0.2)(C0.70.3)であり、X線回折により、塩化ナトリウム型の結晶構造を有することが分かった。
2.炭窒化物分散焼結体の製造及び評価(1)
実施例1−1
上記製造例1で得られた(Ti,Mo)(C,N)系粒子(平均粒子径:100nm)と、金属Ni粒子(平均粒子径:500nm)とを、体積比10:90(質量比7.0:93.0)で秤量した後、エタノールとともにボールミルに投入した。次いで、これらの湿式混合を行い、スラリーを得た。その後、乾燥機により、エタノールを留去させて、スラリーを乾燥した。そして、乾燥された粒子混合物を、一軸プレス機を用いて、50MPaの条件で成形(16mm×16mm×5mm)し、成形体を電気炉内に載置した。その後、電気炉内を減圧し、1×10−1Pa以下及び1,325℃の条件で1時間熱処理を行い、炭窒化物分散焼結体である焼結体(A−1)を得た。
得られた焼結体について、下記の方法により、顕微鏡による観察、密度の測定、及び、ビッカース硬さの測定を行った。
(1)顕微鏡観察
得られた焼結体の表面を、オリンパス社製光学顕微鏡「BX51M」(型式名)により観察した。また、研磨装置を用いて、焼結体の表面を、凹凸がなくなるまで内部組織を表出させ、その研磨面(以下、「焼結体内部」という)を、日立電子社製電子顕微鏡「S4500」(型式名)により観察した。
(2)密度
水を用いた液浸法により焼結体のかさ密度を測定した。
(3)ビッカース硬さ
厚さ5mmの試験片に対して、ミツトヨ社製硬さ試験機により測定した。
焼結体(A−1)の表面の画像を、図1(光学顕微鏡による画像)に示す。また、焼結体内部の画像を、図2(光学顕微鏡による画像)及び図3(電子顕微鏡による画像)に示す。図1より、複数のNi結晶粒が、約20μm以下の大きさで隣接していること、及び、原料である金属Ni粒子に起因するNi結晶粒の過度な成長がないことが分かる。また、図2及び図3より、焼結体の内部において、金属Ni相の中に、多数個の(Ti,Mo)(C,N)系粒子が分散していること、及び、気孔が存在しないことが分かる。尚、図3のような電子顕微鏡による画像上で観察した(Ti,Mo)(C,N)系粒子を測定及び算出した平均粒子径は、約100nmであった。
また、上記成形体の焼結温度を、1,200℃、1,250℃、1,300℃又は1,350℃に変えた以外は、同様の操作により焼結体を製造し、密度を測定した。これらの結果を、それぞれ、表1及び図4に示す。図4における実線は、理論密度(d=8.62g/cm)を示す。尚、表1に示す相対密度は、下記式を用いて算出した。
相対密度=(実測値/理論値)×100
表1より、焼結温度が1,300℃以上であれば、理論密度(8.62g/cm)に対する相対密度が92.0%以上となり、図2及び図3の結果と合わせて、焼結体の内部組織が緻密であることが分かる。
ビッカース硬さは、上記成形体の焼結温度を1,300℃として得られた焼結体についても測定し、図5及び表4に示す結果を得た。
実施例1−2
(Ti,Mo)(C,N)系粒子及び金属Ni粒子の使用量を、体積比2:98(質量比1.4:98.6)とした以外は、実施例1−1と同様にして、焼結体(A−2)を得た。そして、光学顕微鏡による観察、密度の測定、及び、ビッカース硬さの測定を行った。焼結体(A−2)の表面の画像、及び、焼結体内部の画像を、それぞれ、図6(光学顕微鏡による画像)及び図7(光学顕微鏡による画像)に示す。図6より、複数のNi結晶粒が、約45μm以下の大きさで隣接していること、及び、原料である金属Ni粒子に起因するNi結晶粒の過度な成長がないことが分かる。また、図7より、焼結体の内部において、金属Ni相の中に、多数個の(Ti,Mo)(C,N)系粒子が分散していること、及び、気孔が存在しないことが分かる。尚、電子顕微鏡による(Ti,Mo)(C,N)系粒子の画像を示していないが、上記と同様にして測定及び算出した平均粒子径は、約100nmであった。
また、上記成形体の焼結温度を、1,350℃、1,300℃、1,250℃又は1,200℃に変えた以外は、同様の操作により焼結体を製造し、密度を測定した。これらの結果を、それぞれ、表2及び図8に示す。図8における実線は、理論密度(d=8.85g/cm)を示す。
表2より、焼結温度が1,200℃以上であると、理論密度(8.85g/cm)に対する相対密度が93.0%以上となり、図7の結果と合わせて、焼結体の内部組織が緻密であることが分かる。
ビッカース硬さは、上記成形体の焼結温度を1,300℃として得られた焼結体についても測定し、図5及び表4に示す結果を得た。
比較例1−1
金属Ni粒子のみを用いた以外は、実施例1−1と同様にして、焼結体(A−10)を得た。そして、光学顕微鏡による観察、密度の測定、及び、ビッカース硬さの測定を行った。焼結体(A−10)の表面の画像、及び、焼結体内部の画像を、それぞれ、図9(光学顕微鏡による画像)及び図10(光学顕微鏡による画像)に示す。図9より、金属Ni粒子に起因するNi結晶粒の成長が顕著で、約85μm以下の大きさをもって、隣接していることが分かる。また、図10より、気孔が存在しないことが分かる。
また、上記成形体の焼結温度を、1,350℃、1,300℃、1,250℃又は1,200℃に変えた以外は、同様の操作により焼結体を製造し、密度を測定した。これらの結果を、それぞれ、表3及び図11に示す。図11における実線は、理論密度(d=8.90g/cm)を示す。
表3より、焼結温度が1,200℃以上であると、理論密度(8.90g/cm)に対する相対密度が88.0%以上となり、図10の結果と合わせて、焼結体の内部組織が緻密であることが分かる。
ビッカース硬さは、上記成形体の焼結温度を1,300℃として得られた焼結体についても測定し、図5及び表4に示す結果を得た。
図5及び表4より、(Ti,Mo)(C,N)系粒子の含有割合が増加するにつれて、ビッカース硬さが向上することが分かる。図1及び図6について上述したように、(Ti,Mo)(C,N)系粒子の含有により、金属Ni粒子に起因するNi結晶粒の成長が抑制されるので、焼結体の硬度が一層向上するものと考えられる。
3.炭窒化物分散焼結体の製造及び評価(2)
実施例2−1
上記製造例1で得られた(Ti,Mo)(C,N)系粒子(平均粒子径:100nm)と、SUS316Lからなるステンレス粒子(平均粒子径:300nm)とを、体積比10:90(質量比7.8:92.2)で秤量した後、エタノールとともにボールミルに投入した。次いで、これらの湿式混合を行い、スラリーを得た。その後、乾燥機により、エタノールを留去させて、スラリーを乾燥した。そして、乾燥された粒子混合物を、一軸成形機を用いて、50MPaの条件で成形(16mm×16mm×5mm)し、成形体を電気炉内に載置した。その後、電気炉内を減圧し、1×10−1Pa及び1,300℃の条件で1時間熱処理を行い、炭窒化物分散焼結体である焼結体(B−1)を得た。
次いで、電子顕微鏡による焼結体内部の観察を行った(図12参照)。図12より、焼結体の内部において、ステンレス相の中に、多数個の(Ti,Mo)(C,N)系粒子が分散していること、及び、気孔が存在しないことが分かる。尚、図12のような電子顕微鏡による画像において、上記と同様にして測定及び算出した平均粒子径は、約200nmであった。
また、上記と同様にして、焼結体の密度及びビッカース硬さの測定を行った(表5、図13及び図14参照)。図13における実線は、理論密度を示す。
実施例2−2
(Ti,Mo)(C,N)系粒子及びステンレス粒子の使用量を、体積比20:80(質量比16.0:84.0)とした以外は、実施例2−1と同様にして、焼結体(B−2)を得た。そして、焼結体の密度及びビッカース硬さの測定を行った(表5、図13及び図14参照)。
実施例2−3
(Ti,Mo)(C,N)系粒子及びステンレス粒子の使用量を、体積比30:70(質量比24.6:75.4)とした以外は、実施例2−1と同様にして、焼結体(B−3)を得た。そして、焼結体の密度及びビッカース硬さの測定を行った(表5、図13及び図14参照)。
実施例2−4
(Ti,Mo)(C,N)系粒子及びステンレス粒子の使用量を、体積比2:98(質量比1.5:98.5)とした以外は、実施例2−1と同様にして、焼結体(B−4)を得た。そして、焼結体の密度及びビッカース硬さの測定を行った(表5、図13及び図14参照)。
比較例2−1
ステンレス粒子のみを用いた以外は、実施例2−1と同様にして、焼結体(B−10)を得た。そして、焼結体の密度及びビッカース硬さの測定を行った(表5、図13及び図14参照)。
本発明の炭窒化物分散焼結体は、硬度等の機械的特性に優れるので、下記に例示される用途又は分野に用いられる焼結体製品、特に、耐摩耗性焼結体製品として好適である。
(1)プラント関連分野
製造プラント、原料調製プラント(加熱炉等)、エネルギー供給プラント等において使用される、内燃機関、ボイラー(過熱器、管寄せ・主蒸気管、高温高圧バルブ等)、蒸気タービン・ガスタービン(高温ロータ、内車室、蒸気弁、低圧ロータ等)、熱交換器、改質器、配管、遮熱材、断熱材、固定部品等。
(2)輸送機器関連分野
車両、鉄道、船舶、航空機、宇宙機器等で使用される、内燃機関、ボイラー(過熱器、管寄せ・主蒸気管、高温高圧バルブ等)、蒸気タービン・ガスタービン(高温ロータ、内車室、蒸気弁、低圧ロータ等)、熱交換器、改質器、配管、遮熱材、断熱材、固定部品、自動車エンジンのバルブシート、各種プーリー、変速機のシンクロハブ、エンジンのコンロッド、ハブスリーブ、スプロケット、リングギヤ、パーキングギヤ、ピニオンギヤ等。
(3)その他
切削工具、ロボット用構造材料、スポーツ用構造材料等。
本発明における炭窒化物分散焼結体の製造方法は、所定の原料を用いて、低コストで大量生産に好適な粉末冶金法を適用することができるので、工業的に有用である。

Claims (7)

  1. ニッケル、鉄及びコバルトから選ばれた少なくとも1種を含む金属又は合金からなる母相と、該母相の中に分散された、チタン系炭窒化物からなる粒状の分散相とを備える炭窒化物分散焼結体であって、
    上記チタン系炭窒化物は、下記一般式(1)で表される化合物であり、
    (Ti1−x)(C1−y) (1)
    (式中、Mは、Mo、W、Nb、Ta、Zr、Hf、Cr及びVから選ばれた少なくとも1種の原子であり、xは0〜0.4であり、yは0.1〜0.7である。)
    上記分散相の含有量は、上記炭窒化物分散焼結体の全体に対して、0.1〜50体積%であることを特徴とする炭窒化物分散焼結体。
  2. 上記分散相の平均粒子径が20〜2,000nmである請求項1に記載の炭窒化物分散焼結体。
  3. 上記チタン系炭窒化物が、上記一般式(1)におけるxが0.1〜0.3の化合物である請求項1又は2に記載の炭窒化物分散焼結体。
  4. 上記母相が金属ニッケルであり、上記分散相の含有量が、上記炭窒化物分散焼結体の全体に対して、2〜15体積%である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の炭窒化物分散焼結体。
  5. 上記母相がステンレス鋼であり、上記分散相の含有量が、上記炭窒化物分散焼結体の全体に対して、2〜30体積%である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の炭窒化物分散焼結体。
  6. 下記一般式(1)で表されるチタン系炭窒化物からなる粒子(p)と、ニッケル、鉄及びコバルトから選ばれた少なくとも1種を含む金属又は合金からなる粒子(q)とを、それぞれ、0.1〜50体積%及び50〜99.9体積%(但し、両者の合計を100体積%とする)含む原料混合物を用いて所定形状の成形体とした後、該成形体を不活性雰囲気にて熱処理し、焼結させることを特徴とする炭窒化物分散焼結体の製造方法。
    (Ti1−x)(C1−y) (1)
    (式中、Mは、Mo、W、Nb、Ta、Zr、Hf、Cr及びVから選ばれた少なくとも1種の原子であり、xは0〜0.4であり、yは0.1〜0.7である。)
  7. 上記粒子(p)の平均粒子径が20〜2,000nmである請求項6に記載の炭窒化物分散焼結体の製造方法。
JP2013126970A 2013-06-17 2013-06-17 炭窒化物分散焼結体及びその製造方法 Expired - Fee Related JP6216165B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013126970A JP6216165B2 (ja) 2013-06-17 2013-06-17 炭窒化物分散焼結体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013126970A JP6216165B2 (ja) 2013-06-17 2013-06-17 炭窒化物分散焼結体及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015001017A true JP2015001017A (ja) 2015-01-05
JP6216165B2 JP6216165B2 (ja) 2017-10-18

Family

ID=52295717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013126970A Expired - Fee Related JP6216165B2 (ja) 2013-06-17 2013-06-17 炭窒化物分散焼結体及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6216165B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020217331A1 (ja) * 2019-04-24 2020-10-29 住友電工焼結合金株式会社 焼結体の製造システム及び製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58213843A (ja) * 1982-06-08 1983-12-12 Mitsubishi Metal Corp 高強度サ−メツトの製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58213843A (ja) * 1982-06-08 1983-12-12 Mitsubishi Metal Corp 高強度サ−メツトの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020217331A1 (ja) * 2019-04-24 2020-10-29 住友電工焼結合金株式会社 焼結体の製造システム及び製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6216165B2 (ja) 2017-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102236938B1 (ko) 쌍정 및 상변태 변형유기 고엔트로피 강 및 그 제조방법
JP6793689B2 (ja) Ni基合金部材の製造方法
EP3733886B1 (en) Cobalt-based alloy product, method for manufacturing said product, and cobalt-based alloy article
KR20200040970A (ko) 석출경화형 고엔트로피 강 및 그 제조방법
US11613795B2 (en) Cobalt based alloy product and method for manufacturing same
JP5546880B2 (ja) モリブデン合金
JP6935578B2 (ja) コバルト基合金製造物
EP3872202A1 (en) Cobalt-based alloy product
JP5905903B2 (ja) 耐熱合金およびその製造方法
KR102301075B1 (ko) Co-Ni-Cr-Fe계 고엔트로피 합금 및 그 제조방법
WO2020179084A1 (ja) コバルト基合金製造物、およびコバルト基合金物品
JP2017020105A (ja) オーステナイト系耐熱鋼及びオーステナイト系伝熱部材
JP5872590B2 (ja) 耐熱合金およびその製造方法
JP7223878B2 (ja) コバルト基合金製造物およびその製造方法
JP6216165B2 (ja) 炭窒化物分散焼結体及びその製造方法
KR101112026B1 (ko) 기계적 합금화 방법을 이용한 오스테나이트계 산화물 분산강화강의 제조방법
Yan et al. High-temperature oxidation behavior of 9Cr-5Si-3Al ferritic heat-resistant steel
US20220134428A1 (en) Method for manufacturing cobalt-based alloy structure, and cobalt-based alloy structure obtained thereby
JP6489684B2 (ja) 耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れる耐熱焼結材およびその製造方法
EP3060366B1 (en) Ferritic alloys and methods for preparing the same
Kudo et al. Improvement of mechanical properties of injection molded ni-base superalloy compacts
JP2023120710A (ja) Fe-Ni-Cr系合金製造物
CN115305388A (zh) 一种非等原子比镍基高熵合金材料及其制备方法
JPH0813071A (ja) 高温度で鍛造可能な合金

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160602

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170314

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170417

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170922

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6216165

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees