JP2015000572A - 成形金型及び複合材の成形方法 - Google Patents

成形金型及び複合材の成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成形面の変形を抑制しつつ、安価な構造にすることができる成形金型及び複合材の成形方法を提供する。【解決手段】複合材の成形を行うために用いられる成形金型1において、成形面P2を有する成形部材6と、成形部材6の下方側に設けられ、成形部材6を支持する支持フレーム5と、成形部材6と支持フレーム5との間に設けられ、支持フレーム5に対する成形部材6の高さを調整可能な高さ調整機構7と、を備える。成形部材6の熱膨張率は、支持フレーム5の熱膨張率以下となっている。【選択図】図1

Description

本発明は、複合材の成形を行うために用いられる成形金型及び複合材の成形方法に関するものである。
従来、複合材の成形金型ではないが、複合材構造部品を組み立てる組立用治具が知られている(例えば、特許文献1参照)。複合材構造部品の組立用治具は、治具構造体と、治具構造体の上面側に設けられるパイロットプレートと、治具構造体とパイロットプレートとの間に設けられるスライド機構と、パイロットプレートと複合材構造部品との間に設けられる金具及びロケータと、を備えている。ロケータは、複合材構造部品を水平に支持するための上下方向位置の調節部材となっている。
特開平1−316139号公報
ところで、複合材の成形を行うために用いられる成形金型は、その上面が成形面となっている。成形金型は、複合材を好適に成形するために、熱による成形面の変形を抑制すべく、熱膨張が小さい材料を用いることが好ましい。熱膨張が小さい材料としては、例えば、インバー等の低膨張合金が用いられる。また、成形金型は、移動自在にするために、車輪を設ける場合がある。この場合、車輪に支持される成形金型は、車輪を支持点として、自重により撓む可能性がある。このため、成形金型は、自重による撓みによって成形面が変形することを抑制するために、成形金型の厚みを厚くして、成形金型の剛性を高くすることが考えられる。しかしながら、成形金型の厚みを厚くする場合、成形金型の材料としてインバーを用いると、インバーは高価な材料であるため、成形金型の製造コストが増大してしまう。なお、特許文献1は、ロケータにより複合材構造部品を支持する構成であって、成形面を有する成形金型を支持する構成とはなっていない。
そこで、本発明は、成形面の変形を抑制しつつ、安価な構造にすることができる成形金型及び複合材の成形方法を提供することを課題とする。
本発明の成形金型は、複合材の成形を行うために用いられる成形金型であって、成形面を有する成形部材と、前記成形部材の下方側に設けられ、前記成形部材を支持する支持フレームと、前記成形部材と前記支持フレームとの間に設けられ、前記支持フレームに対する前記成形部材の高さを調整可能な高さ調整機構と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、支持フレームが自重により撓む場合や、溶接により変形する場合であっても、高さ調整機構により高さを調整することで、成形部材を平らな状態にすることができる。なお、平らな状態としては、水平面と平行な状態である水平状態の他、水平面に対して傾斜する平坦な傾斜面と平行な状態である傾斜状態を含む。また、高さ調整機構は、成形部材を平らな状態となるように支持することができるため、成形部材の厚みを厚くする必要がない。このため、成形面の変形を抑制しつつ、安価な構造にすることが可能となる。
また、前記成形部材の熱膨張率は、前記支持フレームの熱膨張率以下となっていることが好ましい。
この構成によれば、成形部材の熱膨張率を小さくすることができるため、成形面の熱変形を抑制することができる。成形部材に用いられる材料としては、インバーの他、CFRP等の複合材、または鋼材等を用いることができる。
また、前記支持フレームの下方側に設けられ、前記支持フレームを3点支持しながら床面上を走行する3つの車輪を、さらに備えることが好ましい。
この構成によれば、支持フレームを3点支持しながら移動させることができる。このため、床面が凹凸形状であっても、3つの車輪を全て接地させた状態で、支持フレームを移動させることができるため、支持フレームにねじれを生じさせることがない。よって、支持フレームのねじれによる成形面の変形を抑制しつつ、支持フレームを移動させることができる。
また、前記高さ調整機構は、前記支持フレームに固定されるナットと、下端部が前記ナットに螺合すると共に、回転させることで前記ナットに対して高さ方向に移動するねじ軸と、前記ねじ軸の上端部に設けられ、前記成形部材に当接する当接部材と、を有することが好ましい。
この構成によれば、ねじ軸を回転させ、ナットに対してねじ軸を高さ方向に移動させることで、当接部材に当接する成形部材の高さを手動で調整することができる。このため、高さ調整機構による高さの調整を容易に行うことができる。
また、前記高さ調整機構は、前記支持フレームに取り付けられ、内部に流体が溜められる容器と、前記容器内に溜められた前記流体に浮かぶ浮体と、前記浮体に連結され、前記成形部材に当接する当接部材と、を有することが好ましい。
この構成によれば、容器内の流体の境界面(上面)が水平面となり、水平面となる流体に浮体が浮かぶことから、当接部材に当接する成形部材を水平状態にすることができる。このため、支持フレームが撓む場合であっても、流体の境界面は水平面となることから、成形部材を水平状態にすることができる。
また、前記高さ調整機構の水平度を検出する水平検出器と、前記高さ調整機構の高さを制御可能な制御部と、をさらに備え、前記高さ調整機構は、基端部が前記支持フレームに取り付けられるアクチュエータと、前記アクチュエータの先端部に設けられ、前記成形部材に当接する当接部材と、を有し、前記制御部は、前記アクチュエータに接続され、前記水平検出器の検出結果に基づいて、前記アクチュエータを駆動制御することで、前記支持フレームに対する前記成形部材の高さを調整することが好ましい。
この構成によれば、制御部により高さ調整機構の水平度を維持することができる。このため、制御部は、支持フレームが歪む場合であっても、アクチュエータを駆動制御することで、支持フレームの歪みに追従して、高さ調整機構の高さを調整することができ、これにより、成形部材を水平状態にすることができる。
また、前記成形面上に設置され、長手方向に延在するガイド部材を、さらに備え、前記ガイド部材は、前記長手方向に沿って所定の間隔を空けて形成されると共に、前記長手方向に直交する直交方向に延在して形成される複数のスリットと、前記ガイド部材を前記成形面に倣って固定するためのピン穴と、を有することが好ましい。
この構成によれば、複数のスリットが形成されていることで、ガイド部材を、成形面に倣って変形させることができ、また、成形面に倣って変形したガイド部材を、ピン穴を用いて成形面に固定させることができる。
本発明の複合材の成形方法は、成形面を有する成形部材と、前記成形部材の下方側に設けられ、前記成形部材を支持する支持フレームと、前記成形部材と前記支持フレームとの間に設けられ、前記支持フレームに対する前記成形部材の高さを調整可能な高さ調整機構と、前記支持フレームの下方側に設けられ、前記支持フレームを3点支持しながら床面上を走行する3つの車輪と、を備える成形金型を用いた複合材の成形方法であって、前記成形金型を、前記床面上を走行させながら、作業領域と加熱成形領域との間で移動させることを特徴とする。
この構成によれば、成形金型を、床面上を走行させながら、作業領域と加熱成形領域との間で移動させることができる。このため、成形金型を、クレーンにより吊り上げて移動させるという、煩雑な移動作業を行う必要がなく、移動作業に伴う作業時間を短縮することができる。これにより、複合材の成形作業を効率良く行うことができる。
図1は、実施例1に係る成形金型を側方から見たときの側面図である。 図2は、実施例1に係る成形金型を上方から見たときの平面図である。 図3は、実施例1に係る成形金型を正面から見たときの正面図である。 図4は、実施例1に係る成形金型のレイアップガイドを示す説明図である。 図5は、実施例1に係る成形金型の高さ調整機構を示す模式図である。 図6は、成形金型を用いて成形される翼体構造の一例を示す断面図である。 図7は、実施例2に係る成形金型の高さ調整機構を示す模式図である。 図8は、実施例3に係る成形金型の高さ調整機構を示す模式図である。
以下に、本発明に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、実施例1に係る成形金型を側方から見たときの側面図であり、図2は、実施例1に係る成形金型を上方から見たときの平面図であり、図3は、実施例1に係る成形金型を正面から見たときの正面図である。図1から図3に示す成形金型1は、複合材を成形するための金型である。複合材としては、例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastic)が用いられる。なお、実施例1では、複合材として、CFRPに適用したが、この構成に限定されない。樹脂及び繊維を用いた複合材であれば、いずれであってもよい。
この成形金型1により成形される複合材(成形品)は、例えば、航空機の主翼及び尾翼等の翼体の少なくとも一部を構成する構造体に利用される。実施例1では、航空機の尾翼を成形する成形金型について説明する。なお、実施例1の成形金型1は、航空機の尾翼を成形する成形金型に適用して説明するが、この構成に限定されない。成形金型1は、航空機の主翼を成形する成形金型に適用してもよいし、航空機以外の構造体を成形する成形金型に適用してもよく、複合材を成形する成形金型であれば、いずれに適用してもよい。
図1に示すように、実施例1の成形金型1は、支持フレーム5と、支持フレーム5の上方に設けられる成形部材6と、支持フレーム5と成形部材6との間に設けられる高さ調整機構7と、支持フレーム5の下方に設けられる3つの車輪8とを備えている。詳細は後述するが、この成形金型1は、3つの車輪8により床面P1上を走行可能となっていることから、複合材の成形に関する作業を行う作業領域と、加熱成形を行う加熱成形領域との間で、移動自在になっている。
支持フレーム5は、例えば、鋼材を用いて構成されている。支持フレーム5は、図2に示す上方側から見た平面視の形状が、成形する尾翼10(図2の二点鎖線)よりも一回り大きな形状となっており、略四角形状となっている。この支持フレーム5には、成形金型1の移動に際して把持される取手部13(図2のみ図示)が取り付けられている。取手部13は、実施例1において4つ設けられており、四角形状の支持フレーム5の四隅にそれぞれ配置されている。
成形部材6は、例えば、インバー等の低膨張合金材を用いて構成されており、支持フレーム5に対向して設けられている。成形部材6は、低膨張合金材を用いていることから、成形部材6の熱膨張率が、支持フレーム5の熱膨張率よりも低くなっている。また、成形部材6は、図2に示す上方側から見た平面視の形状が、支持フレーム5と同様に、成形する尾翼10よりも一回り大きな形状となっている。成形部材6は、その厚みが、支持フレーム5の厚みよりも薄くなっている。成形部材6は、その上面が、複合材を成形する成形面P2となっており、成形面P2は、成形後の複合材である成形品の形状に倣った形状となっている。実施例1の場合、成形面P2は、尾翼10のスキン(外板)に倣った形状となっており、具体的に、尾翼10の短辺方向において下方側に凸となる曲面に形成されている。一方で、成形部材6は、その下面が、高さ調整機構7により支持される支持面P3となっており、支持面P3は、平坦面となっている。
ここで、上記の成形部材6は、成形する尾翼10の形状に応じて、適宜設計されている。このため、成形部材6は、その成形面P2の形状が、設計される尾翼10の形状に応じて変化することになる。つまり、成形部材6は、設計される尾翼10の種類分だけ用意される。
この成形部材6の成形面P2には、尾翼10の後方側(図示下側)の長辺方向に沿って配置される翼ガイド15と、尾翼10の基端側(図示右側)の短辺方向に沿って配置されるレイアップガイド(ガイド部材)16とが固定されている。翼ガイド15は、長辺方向に延びる直線状に形成されており、成形面P2の平面となる部分に固定される。レイアップガイド16は、短辺方向に延びる直線状に形成されると共に、曲面となる成形面P2に倣って変形可能となっており、成形面P2の曲面となる部分に固定される。
図4は、実施例1に係る成形金型のレイアップガイドを示す説明図である。図4の上図は、レイアップガイド16を正面から見たときの正面図であり、下図は、レイアップガイド16を上方から見たときの平面図である。図4に示すように、レイアップガイド16は、曲面となる成形面P2に固定されるが、このとき、種々の成形部材6の成形面P2に対応させるべく変形自在となっている。このレイアップガイド16は、複数のスリット21と、一対のピン穴22a,22bとを有している。
複数のスリット21は、レイアップガイド16の長手方向に所定の間隔を空けて設けられている。各スリット21は、長手方向に直交する直交方向に延びて形成されている。また、各スリット21は、その上面から下面へ向かって形成されると共に、下面側の一部を残して形成されている。このため、レイアップガイド16は、その上面側が複数のスリット21で分割される一方で、その下面側が連なった形状となる。よって、レイアップガイド16は、上方から見た平面視において直線形状を維持しつつ、正面から見た正面視において変形自在となる。
一対のピン穴22a,22bは、その一方のピン穴22aが円形状に形成される一方で、その他方のピン穴22bがオーバル形状に形成される。なお、オーバル形状とは、長円形、楕円形及び角丸長方形等を含む形状である。ピン穴22bは、レイアップガイド16の長手方向に長いオーバル形状となっている。
円形のピン穴22aは、レイアップガイド16の上面に対して没入して形成される有底円形状の穿孔穴と、穿孔穴の底面の中心に貫通形成される円形状の貫通穴とにより形成されることで、段付のピン穴22aとなっている。このピン穴22aには、位置決めピン25aが挿通される。位置決めピン25aは、その軸部が貫通穴に挿通される一方で、その頭部が穿孔穴の底面に当接する。つまり、穿孔穴の底面が、位置決めピン25aの頭部が当接する座面となっている。そして、ピン穴22aに挿通された位置決めピン25aは、成形面P2に形成される位置決め穴26aに挿通される。これにより、位置決めピン25aは、レイアップガイド16を上下方向に位置規制している。
オーバル形のピン穴22bは、ピン穴22aと同様に、レイアップガイド16の上面に対して没入して形成される有底のオーバル形状の穿孔穴と、穿孔穴の底面の中心に貫通形成されるオーバル形状の貫通穴とにより形成されることで、段付のピン穴22bとなっている。このピン穴22bには、位置決めピン25bが挿通される。位置決めピン25bは、その軸部が貫通穴に挿通される一方で、その頭部が穿孔穴の底面に当接する。つまり、穿孔穴の底面が、位置決めピン25bの頭部が当接する座面となっている。そして、ピン穴22bに挿通された位置決めピン25bは、成形面P2に形成される位置決め穴26bに挿通される。このとき、ピン穴22bは、オーバル形となっていることから、位置決めピン25bは、ピン穴22bの長手方向における所定の位置で、位置決め穴26bに挿通される。
ここで、位置決め穴26a及び位置決め穴26bは、その深さ方向が、平面となる成形部材6の支持面P3に対して直交する方向となるように形成される。このため、位置決め穴26a及び位置決め穴26bは、3軸加工機で加工することが可能となり、安価な加工で位置決め穴26a及び位置決め穴26bを形成することができる。一方で、成形部材6の成形面P2は曲面となっているため、成形面P2に倣って変形するレイアップガイド16のピン穴22a,22b(の貫通穴)は、その深さ方向が位置決め穴26a及び位置決め穴26bの深さ方向に対し僅かに斜めとなる。このとき、ピン穴22a,22bは、段付の固定穴に形成されることで、穿孔穴の底面とレイアップガイド16の下面との間の厚みを薄くできることから、貫通穴の長さを短くできる。これにより、位置決めピン25a及び位置決めピン25bは、その挿入方向が、貫通穴によって規制されることなく、位置決め穴26a及び位置決め穴26bに挿通される。
上記のようなレイアップガイド16を成形面P2に固定する場合、レイアップガイド16を成形面P2に倣って変形させると共に、位置決めピン25aを円形のピン穴22aを介して位置決め穴26aに挿通され、位置決めピン25bをオーバル形のピン穴22bを介して位置決め穴26bに挿通される。このとき、ピン穴22bはオーバル形となっているため、成形面P2に倣って変形させたレイアップガイド16のピン穴22a,22bは、位置決め穴26a,26b上に位置させることができる。よって、レイアップガイド16は、成形面P2に対して浮いたりせずに、成形面P2に倣って好適に固定される。
なお、本実施例では、レイアップガイド16に形成する一方のピン穴22aを円形状とし、他方のピン穴22bをオーバル形状としたが、一対のピン穴22a,22bの両方をオーバル形状に形成してもよい。
高さ調整機構7は、成形部材6を平らな状態にするために、支持フレーム5と成形部材6との間の距離を調整するものである。この高さ調整機構7は、ねじ機構を利用しており、手動で高さを調整可能な機構となっている。高さ調整機構7は、支持フレーム5と成形部材6との間に複数設けられている。複数の高さ調整機構7は、成形部材6を平らな状態で支持可能な配置となっている。つまり、複数の高さ調整機構7は、隣接する高さ調整機構7同士の間隔が、成形部材6を平らな状態で支持可能な間隔となっている。また、複数の高さ調整機構7は、支持面P3内において、格子状に配置されていてもよいし、千鳥状に配置されていてもよい。ここで、平らな状態とは、水平面と平行な状態である水平状態の他、水平面に対して傾斜する平坦な傾斜面と平行な状態である傾斜状態を含む。このため、複数の高さ調整機構7は、成形部材6の支持面P3が、水平面と平行となるように、成形部材6を水平状態で支持している。なお、複数の高さ調整機構7は、成形部材6の支持面P3が、水平面に対して傾斜する平坦な傾斜面と平行となるように、成形部材6を傾斜状態で支持してもよい。
図5は、実施例1に係る成形金型の高さ調整機構を示す模式図である。図5に示すように、各高さ調整機構7は、支持フレーム5に固定されるナット31と、ナット31に締結されるねじ軸32と、成形部材6に当接する当接パッド(当接部材)33と、ナット31と当接パッド33との間に設けられるロックナット34とを有する。
ナット31は、支持フレーム5に溶接により固定されている。ねじ軸32は、その軸方向の一端(下端)がナット31に締結される。ナット31に締結されるねじ軸32は、ナット31に対して回転させることで、その軸方向(高さ方向)に移動する。当接パッド33は、ねじ軸32の軸方向の他端(上端)に固定されており、成形部材6の支持面P3に当接する当接面P4を有している。なお、当接パッド33は、その当接面P4が、ねじ軸32に対して傾斜自在(首振り自在)となるように構成されていてもよい。ロックナット34は、ナット31と当接パッド33との間のねじ軸32に設けられており、ナット31に当接するように回転させて固定することで、ナット31とねじ軸32との締結をより強固なものとしている。つまり、ナット31及びロックナット34は、ダブルナットを構成している。
そして、複数の高さ調整機構7は、それぞれの高さが調整されることで、複数の当接パッド33の当接面P4に設置される成形部材6の支持面P3を、水平面を含む平坦面にすることができる。
再び、図1から図3を参照し、3つの車輪8は、支持フレーム5の下方側に取り付けられ、支持フレーム5を3点支持している。このため、3つの車輪8は、全ての車輪8が床面P1上に接地する。また、3つの車輪8は、支持フレーム5を3点支持していることから、凹凸形状となる床面P1上を走行する場合であっても、支持フレーム5の傾きが変化するだけで、支持フレーム5にねじれが生じることがない。このため、成形部材6を平らな状態で維持できることから、支持フレーム5のねじれによる成形面P2の変形を抑制しつつ、支持フレーム5を移動させることが可能となる。また、支持フレーム5には、転倒を抑制するための補助輪38が設けられており、接地する3つの車輪8に対して、僅かに浮いた状態となっている。
続いて、上記の成形金型1の高さ調整機構7を調整することによって、成形部材6を平らな状態(水平状態)にする成形金型1の高さ調整方法について説明する。成形金型1は、成形部材6が高さ調整機構7に設置されていない状態で、複数の高さ調整機構7の高さがそれぞれ調整される。このとき、各高さ調整機構7の高さは、図示しない水平器を用いて調整する。水平器を用いて高さが調整された高さ調整機構7は、当接パッド33によって成形部材6を水平状態で支持可能な高さとなる。そして、高さが調整された高さ調整機構7の当接パッド33の当接面P4に成形部材6を設置することで、成形部材6は平らな状態、つまり、成形部材6の支持面P3は平坦面となる。以上により、成形金型1の高さ調整方法に関する作業が終了する。なお、支持フレーム5は、高さ調整機構7の高さ調整後に、当接パッド33に成形部材6が設置されても、成形部材6の重量によって歪まない剛性となっている。つまり、支持フレーム5は、設計段階において、成形部材6の重量の他、成形部材6の成形面P2に設置される尾翼10等の翼体の重量も考慮して、撓みが生じないように、その剛性が設計される。
次に、成形金型1を用いて尾翼10を成形する作業工程について説明する。図6は、成形金型を用いて成形される翼体構造の一例を示す断面図である。ここで、尾翼10の成形作業の説明に先立ち、尾翼10について説明する。尾翼10は、ボックス・ビーム構造となっており、上方スキン41と、下方スキン42と、前方スパー43と、後方スパー44と、複数のストリンガー45と、複数のリブ46とを備えている。
上方スキン41は、尾翼10の上方の外板である。下方スキン42は、尾翼10の下方の外板であり、上方スキン41に対向して配置される。前方スパー43は、上方スキン41と下方スキン42との間に設けられ、尾翼10の長手方向に沿って配置されると共に尾翼10の前方側に配置される桁である。後方スパー44は、上方スキン41と下方スキン42との間に設けられ、尾翼10の長手方向に沿って配置されると共に尾翼10の後方側に配置される桁である。複数のストリンガー45は、断面T字状に形成されており、上方スキン41及び下方スキン42の内側にそれぞれ設けられ、尾翼10の長手方向に沿って配置される縦通材である。複数のリブ46は、尾翼10の長手方向に所定の間隔を空けて並べて配置される骨材である。
上記のように構成される尾翼10は、その一部の構造体、例えば、スキン41、42及びストリンガー45から成るコボンド成形品が、上記の成形金型1を用いて、真空樹脂含浸製造法により成形される。尾翼10の一部の構造体を成形する場合、先ず、成形面P2に離型剤を塗布する所定の作業領域に向けて、3つの車輪8を床面P1上で走行させながら、成形金型1を移動させる。所定の作業領域へ成形金型1を移動させた後、成形金型1の成形面P2には、離型剤が塗布される。離型剤の塗布後、炭素繊維により構成された基材シート(ドライプリフォーム)を積層する所定の作業領域に向けて、3つの車輪8を床面P1上で走行させながら、成形金型1を移動させる。
所定の作業領域へ成形金型1を移動させた後、成形金型1の成形面P2には、尾翼10の上方スキン41または下方スキン42の形状にカットしたドライプリフォームが、繊維方向を異ならせて複数積層される。このとき、ドライプリフォームは、成形面P2上に設けた翼ガイド15及びレイアップガイド16によって位置決めされながら積層される。ドライプリフォームの積層後、ドライプリフォームに樹脂を含浸させる所定の作業領域に向けて、3つの車輪8を床面P1上で走行させながら、成形金型1を移動させる。なお、樹脂は、熱硬化樹脂が用いられる。
所定の作業領域へ成形金型1を移動させた後、成形金型1の成形面P2に積層されたドライプリフォームは、被覆材によって覆われ、被覆材の内部を真空引きしながら、樹脂が注入されることで、ドライプリフォームに樹脂が含浸する。樹脂の含浸後、樹脂を加熱硬化させる加熱成形領域に向けて、3つの車輪8を床面P1上で走行させながら、成形金型1を移動させる。なお、樹脂の含浸は、加熱成形領域で行ってもよい。
加熱成形領域は、加熱装置の内部に形成されている。加熱成形領域へ成形金型1を移動させた後、成形金型1は、加熱装置により所定の温度(例えば、130℃前後)まで加熱される。これにより、樹脂を含浸させたドライプリフォームは、樹脂が熱硬化することで、上方スキン41または下方スキン42の形状に成形される。加熱成形後、成形された上方スキン41または下方スキン42の内側となる上面に、ドライプリフォームのストリンガー45を設置する所定の作業領域に向けて、3つの車輪8を床面P1上で走行させながら、成形金型1を移動させる。
所定の作業領域へ成形金型1を移動させた後、成形金型1で成形された上方スキン41または下方スキン42の上面には、ドライプリフォームのストリンガー45が所定の位置に設置される。ストリンガー45の設置後、ドライプリフォームのストリンガー45に樹脂を含浸させる所定の作業領域に向けて、3つの車輪8を床面P1上で走行させながら、成形金型1を移動させる。
所定の作業領域へ成形金型1を移動させた後、上方スキン41または下方スキン42の上面に設置されたストリンガー45は、被覆材によって覆われ、被覆材の内部を真空引きしながら、樹脂が注入されることで、樹脂が含浸する。樹脂の含浸後、樹脂を加熱硬化させる加熱成形領域に向けて、3つの車輪8を床面P1上で走行させながら、成形金型1を移動させる。
加熱成形領域へ成形金型1を移動させた後、成形金型1は、加熱装置により所定の温度(例えば、80℃前後〜130℃前後)まで加熱される。これにより、樹脂を含浸させたドライプリフォームのストリンガー45は、樹脂が熱硬化することで、上方スキン41または下方スキン42の上面にストリンガー45が成形される。加熱成形後、上方スキン41または下方スキン42とストリンガー45とからなるコボンド成形品を、成形金型1から脱型する所定の作業領域に向けて、3つの車輪8を床面P1上で走行させながら、成形金型1を移動させる。
所定の作業領域へ成形金型1を移動させた後、成形金型1の成形面P2に成形されたコボンド成形品は、成形金型1から脱型される。脱型された尾翼10の一部となるコボンド成形品は、所定の検査が行われた後、尾翼10を構成する他の成形品と適宜連結されることで、尾翼10が構成される。
以上のように、実施例1の構成によれば、支持フレーム5が自重により撓む場合や、溶接により変形する場合であっても、高さ調整機構7により高さを調整することで、成形部材6を平らな状態にすることができる。また、高さ調整機構7は、成形部材6を平らな状態となるように支持することができるため、成形部材6の厚みを厚くする必要がない。このため、成形部材6の成形面P2の変形を抑制しつつ、成形金型1を安価な構造にすることが可能となる。
また、実施例1の構成によれば、成形部材6の熱膨張率を、支持フレーム5の熱膨張率よりも小さくすることができるため、成形面P2の熱変形を抑制することができる。なお、実施例1の構成では、支持フレーム5を鋼材とし、成形部材6をインバー等の低膨張合金としたが、この構成に限定されない。成形部材6の熱膨張率は、支持フレーム5の熱膨張率以下となっていればよいため、成形部材6は、インバーの他、CFRP等の複合材、または支持フレーム5と同様の鋼材等を用いてもよい。
また、実施例1の構成によれば、3つの車輪8により支持フレーム5を3点支持しながら移動させることができる。このとき、3つの車輪8を全て接地させた状態で、支持フレーム5を移動させることができるため、凹凸形状となる床面P1上を走行する場合であっても、支持フレームの傾きが変化するだけで、支持フレーム5にねじれ等の歪みを生じさせることがない。以上から、成形部材6を平らな状態にしつつ、支持フレーム5を移動させることが可能となる。
また、実施例1の構成によれば、ねじ軸32を回転させ、ナット31に対してねじ軸32を高さ方向に移動させることで、当接パッド33に当接する成形部材6の高さを手動で調整することができる。このため、高さ調整機構7による高さの調整を、手動で容易に行うことができる。
また、実施例1の構成によれば、レイアップガイド16に複数のスリット21を形成することで、レイアップガイド16を、成形面P2に倣って変形させることができる。また、レイアップガイド16に一対のピン穴22a,22bを形成することで、成形面P2に倣って変形したレイアップガイド16をピン穴22a,22bを介して、位置決めピン25a,25bにより成形面P2に適切に固定することができる。
また、実施例1の構成によれば、床面P1上を走行させながら、成形金型1を、作業領域と加熱成形領域との間で移動させることができる。このため、成形金型1を、クレーンにより吊り上げて移動させるという、煩雑な移動作業を行う必要がなく、移動作業に伴う作業時間を短縮することができる。これにより、複合材の成形作業を効率良く行うことができる。
次に、図7を参照して、実施例2に係る成形金型51について説明する。図7は、実施例2に係る成形金型の高さ調整機構を示す模式図である。なお、実施例1と重複した記載を避けるべく、実施例1と異なる部分についてのみ説明し、実施例1と同様のものについては、同じ符号を付して説明する。実施例1では、高さ調整機構7として、ねじ機構を適用したが、実施例2では、高さ調整機構52として、流体を利用した機構となっている。
図7に示すように、高さ調整機構52は、支持フレーム5と成形部材6との間に複数設けられている。複数の高さ調整機構52は、実施例1と同様に、成形部材6を支持可能な配置となっている。
各高さ調整機構52は、容器55と、フロート(浮体)56と、連結軸57と、当接パッド(当接部材)58とを有する。容器55は、上方が開口する有底の円筒形状に形成されており、内部に流体を溜めている。なお、流体としては、例えば、作動油が適用されるが、作動油に限定されず、水平面を形成すると共にフロート56を浮かばせることが可能な流体であれば、いずれであってもよい。この容器55は、その底部側が、支持部材61を介して支持フレーム5に固定されている。フロート56は、容器55の内部に収容されており、流体に浮かぶと共に、容器55に対して高さ方向に移動可能となっている。このとき、容器55内の流体が外部に漏出することを抑制すべく、容器55とフロート56との間は、封止された構造となっている。例えば、容器55とフロート56との間は、Oリング等のシール部材が設けられる。連結軸57は、その軸方向の一端がフロート56の上面に固定される。当接パッド58は、連結軸57の軸方向の他端に固定されており、成形部材6の支持面P3に当接する当接面P4を有している。なお、当接パッド58は、実施例1と同様に、その当接面P4が、連結軸57に対して傾斜自在(首振り自在)となるように構成されていてもよい。
ここで、複数の高さ調整機構52は、複数の容器55の内部が、連通流路62を介して相互に接続されている。このため、容器55内の流体が、連通流路62を介して他の容器55内へ流出したり、他の容器55内の流体が、連通流路62を介して容器55内へ流入したりする。このため、複数の容器55内の流体のそれぞれ境界面は、同一面となる水平面となる。よって、複数の高さ調整機構52は、複数の容器55内の流体に浮かぶフロート56が同じ高さとなるため、複数の当接パッド58の当接面P4に設置される成形部材6の支持面P3を、平坦面にすることができる。
以上、実施例2の構成によれば、容器55内の流体の境界面が水平面となり、水平面となる流体にフロート56が浮かぶことから、当接パッド58に当接する成形部材6を水平状態とすることができる。このため、高さ調整機構52は、支持フレーム5が撓む場合であっても、流体の境界面は水平面となることから、成形部材6を水平状態となるように支持することができるため、成形部材6の厚みを厚くする必要がない。このため、成形面P2の変形を抑制しつつ、成形金型51を安価な構造にすることが可能となる。
なお、実施例2では、高さ調整機構52を複数設けたが、この構成に限定されず、高さ調整機構52を単体で構成してもよい。この場合、支持フレーム5上に設けられる単一の容器55は、支持フレーム5の形状に合わせて大型の箱状に形成する。また、フロート56は、容器55の形状に合わせた大型のものとし、これを容器55内の流体に浮かべる。そして、連結軸57及び当接パッド58は、成形部材6を支持可能に、フロート56上に適宜設置する。
次に、図8を参照して、実施例3に係る成形金型71について説明する。図8は、実施例3に係る成形金型の高さ調整機構を示す模式図である。なお、実施例3でも、実施例1と重複した記載を避けるべく、実施例1と異なる部分についてのみ説明し、実施例1と同様のものについては、同じ符号を付して説明する。実施例1では、高さ調整機構7として、ねじ機構を適用したが、実施例3では、高さ調整機構72として、アクチュエータ81を用いた機構となっている。
図8に示すように、成形金型71は、高さ調整機構72の水平度を検出する水平検出器75と、水平検出器75に接続される制御部76とをさらに備えている。また、高さ調整機構72は、支持フレーム5と成形部材6との間に複数設けられている。複数の高さ調整機構72は、実施例1と同様に、成形部材6を支持可能な配置となっている。
各高さ調整機構72は、アクチュエータ81と、当接パッド82とを有する。アクチュエータ81は、その先端に当接パッド82が固定されており、当接パッド82の位置を高さ方向において所定の位置に移動させる。アクチュエータ81は、例えば、ピストンを出没させる油圧シリンダまたは空圧シリンダの他、電磁力によりロッドを出没させる電磁ソレノイド、またはねじ軸、ナット及びボールから成るボールねじのナットをサーボモータにより回転させることでねじ軸を進退移動させる電動アクチュエータ等を適用してもよく、高さ方向において当接パッド82を所定の位置に移動させることが可能なものであれば、いずれであってもよい。アクチュエータ81は、制御部76に接続されており、制御部76によってアクチュエータ81の駆動が制御されている。当接パッド82は、アクチュエータ81の先端に固定されており、成形部材6の支持面P3に当接する当接面P4を有している。当接パッド82は、実施例1と同様に、その当接面P4が、アクチュエータ81の軸方向に対して傾斜自在(首振り自在)となるように構成されていてもよい。
そして、制御部76は、水平検出器75の検出結果に基づいて、複数の高さ調整機構72の複数のアクチュエータ81の駆動を制御し、複数の高さ調整機構72の高さをそれぞれ調整することで、複数の当接パッド33の当接面P4に設置される成形部材6の支持面P3を、平坦面にすることができる。
以上、実施例3の構成によれば、制御部76は、水平検出器75の検出結果に基づいて、高さ調整機構72のアクチュエータ81を制御することにより、高さ調整機構72の水平度を維持することができる。このため、支持フレーム5が自重により撓む場合であっても、制御部76により高さ調整機構72の高さを調整することで、成形部材6を水平状態にすることができる。また、高さ調整機構72は、成形部材6を水平状態に支持することができるため、成形部材6の厚みを厚くする必要がない。このため、成形面P2の変形を抑制しつつ、成形金型71を安価な構造にすることが可能となる。
1 成形金型
5 支持フレーム
6 成形部材
7 高さ調整機構
8 車輪
10 尾翼
13 取手部
15 翼ガイド
16 レイアップガイド
21 スリット
22a,22b ピン穴
25a,25b 位置決めピン
26a,26b 位置決め穴
31 ナット
32 ねじ軸
33 当接パッド
34 ロックナット
38 補助輪
41 上方スキン
42 下方スキン
43 前方スパー
44 後方スパー
45 ストリンガー
46 リブ
51 成形金型(実施例2)
52 高さ調整機構(実施例2)
55 容器
56 フロート
57 連結軸
58 当接パッド(実施例2)
61 支持部材
62 連通流路
71 成形金型(実施例3)
72 高さ調整機構(実施例3)
75 水平検出器
76 制御部
81 アクチュエータ
82 当接パッド(実施例3)
P1 床面
P2 成形面
P3 支持面
P4 当接面

Claims (8)

  1. 複合材の成形を行うために用いられる成形金型であって、
    成形面を有する成形部材と、
    前記成形部材の下方側に設けられ、前記成形部材を支持する支持フレームと、
    前記成形部材と前記支持フレームとの間に設けられ、前記支持フレームに対する前記成形部材の高さを調整可能な高さ調整機構と、を備えることを特徴とする成形金型。
  2. 前記成形部材の熱膨張率は、前記支持フレームの熱膨張率以下となっていることを特徴とする請求項1に記載の成形金型。
  3. 前記支持フレームの下方側に設けられ、前記支持フレームを3点支持しながら床面上を走行する3つの車輪を、さらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の成形金型。
  4. 前記高さ調整機構は、
    前記支持フレームに固定されるナットと、
    下端部が前記ナットに螺合すると共に、回転させることで前記ナットに対して高さ方向に移動するねじ軸と、
    前記ねじ軸の上端部に設けられ、前記成形部材に当接する当接部材と、を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の成形金型。
  5. 前記高さ調整機構は、
    前記支持フレームに取り付けられ、内部に流体が溜められる容器と、
    前記容器内に溜められた前記流体に浮かぶ浮体と、
    前記浮体に連結され、前記成形部材に当接する当接部材と、を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の成形金型。
  6. 前記高さ調整機構の水平度を検出する水平検出器と、
    前記高さ調整機構の高さを制御可能な制御部と、をさらに備え、
    前記高さ調整機構は、
    基端部が前記支持フレームに取り付けられるアクチュエータと、
    前記アクチュエータの先端部に設けられ、前記成形部材に当接する当接部材と、を有し、
    前記制御部は、前記アクチュエータに接続され、前記水平検出器の検出結果に基づいて、前記アクチュエータを駆動制御することで、前記支持フレームに対する前記成形部材の高さを調整することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の成形金型。
  7. 前記成形面上に設置され、長手方向に延在するガイド部材を、さらに備え、
    前記ガイド部材は、
    前記長手方向に沿って所定の間隔を空けて形成されると共に、前記長手方向に直交する直交方向に延在して形成される複数のスリットと、
    前記ガイド部材を前記成形面に倣って固定するためのピン穴と、を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の成形金型。
  8. 成形面を有する成形部材と、
    前記成形部材の下方側に設けられ、前記成形部材を支持する支持フレームと、
    前記成形部材と前記支持フレームとの間に設けられ、前記支持フレームに対する前記成形部材の高さを調整可能な高さ調整機構と、
    前記支持フレームの下方側に設けられ、前記支持フレームを3点支持しながら床面上を走行する3つの車輪と、を備える成形金型を用いた複合材の成形方法であって、
    前記成形金型を、前記床面上を走行させながら、作業領域と加熱成形領域との間で移動させることを特徴とする複合材の成形方法。
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