JP2015000426A - 加工装置 - Google Patents

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Kazuaki Furukawa
一暁 古川
真琴 高村
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真琴 高村
日比野 浩樹
Hiroki Hibino
浩樹 日比野
池上 浩
Hiroshi Ikegami
浩 池上
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Abstract

【課題】より迅速に手間をかけることなく、最適な条件でグラフェンのレーザー加工ができるようにする
【解決手段】反射率測定部114は、反射率測定用光源113から照射された照明光による加工箇所の反射率を測定する。反射率測定用光源113から照射された照明光は、半反射ミラー115で反射して半反射ミラー106を透過し、集光レンズ107で集光されて加工箇所で反射する。加工箇所で反射した反射光は、集光レンズ107,半反射ミラー106,半反射ミラー115,半反射ミラー111,および半反射ミラー112を通過し、反射率測定部114で光強度が測定される。反射率測定部114は、入射側に設けたカットフィルターにより加工用のレーザーの反射光を遮断しているので、加工用のレーザーを照射して加工しているときの反射率も測定可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、グラフェン薄膜のパターンを形成する加工装置に関する。
グラフェンは、2次元高電子移動度特性を有する単層グラファイトであり、半導体および金属の両特性が得られることから、ポストSi世代の超微細・高速電子デバイス材料の最有力候補として期待されている(非特許文献1参照)。さらに、炭素材特有の化学反応特性を利用した化学センサー、高強度特性を利用したMEMSセンサー、低屈折率光学特性を利用した透明電極などへの適用も期待されており、これらの素子を実装した新機能デバイスが実現できる可能性もある。
優れた電気特性に関する数多くの報告がなされる一方で、グラフェンの微細加工技術には多くの課題が残されている。最も重要な課題は、いわゆるリソグラフィーを用いた微細加工技術でグラフェンを加工する場合、グラフェンの特性が劣化することにある。リソグラフィーを用いた微細加工では、除去することになるマスクパターンが用いられる。マスクパターンには、フォトレジストなどが用いられるが、除去が不完全であることによって生じる残渣により、グラフェンの導電性が劣化する。この問題を回避するために、レーザーを用いたいわゆる直接描画によるグラフェンの加工が提案されている。
しかしながら現時点では、グラフェンのレーザー加工に関するレーザー照射条件の知見は乏しい状態である。まず、使用するレーザーの波長,パワー,ビーム形状などのレーザー照射条件の、グラフェン加工における最適化が確立していない。一方、グラフェンをレーザー加工する場合には、グラフェンが形成されている基板表面や加工領域周辺の、レーザー照射による損傷を抑制する必要がある。しかしながら、加工対象となるグラフェンが固定されている基板表面に関して、各々異なると考えられるレーザー照射条件が、最適化されていない。
また、加工対象のグラフェンが置かれた基板上に、すでに別のデバイスや構造が構築されていた場合、これらのデバイスや構造を破壊することなくグラフェンを加工するレーザー条件が必要とされる。さらに言えば、これら以外にも、グラフェン加工のためのレーザー照射条件の最適化のために考慮すべき事由が発生すれば、それを回避するためのレーザー照射条件の最適化を行う必要がある。
現状では、これらのレーザー照射条件を最適化するためには、まず、加工対象となるグラフェンに対し、様々なレーザー照射条件による試験を行って試料を作製する。次いで、試料を装置より取り出した後、各条件で作製された試料におけるグラフェンの状態を分析し、この分析の結果により最良のレーザー照射条件を決定し、決定したレーザー照射条件を実際の加工にフィードバックする。
F. Wakaya et al. , "Effects of ultra-violet laser irradiation on graphene", Microelectronic Engineering, vol.97,pp.144-146, 2012.
しかしながら、上述した方法では、作製した試料を装置より取り出し、グラフェンの状態を分析することになるため、手間を要して時間がかかるという問題がある。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、より迅速に手間をかけることなく、最適な条件でグラフェンのレーザー加工ができるようにすることを目的とする。
本発明に係る加工装置は、グラフェンが形成された基板を載置するステージと、パルスレーザーをグラフェンの所望の加工箇所に照射するレーザー照射手段と、加工箇所に反射率測定用の光を照射する反射率測定用光源と、加工箇所における反射率測定用光源による光の反射率を測定する反射率測定手段とを備える。
上記加工装置において、反射率測定手段が測定した反射率と設定された目的値との比較により加工箇所に照射されるレーザーの条件を変更する制御手段を備えるようにするとよい。
上記加工装置において、グラフェンの加工箇所を水で覆われた状態とする液体供給手段を備えるようにしてもよい。この場合、水を脱気する脱気手段を備えるとよい。また、グラフェンの加工箇所を所望とするガスの雰囲気とするガスを加工箇所に供給するガス供給手段を備えるようにしてもよい。
以上説明したことにより、本発明によれば、より迅速に手間をかけることなく、最適な条件でグラフェンのレーザー加工ができるようになるという優れた効果が得られる。
図1は、本発明の実施の形態における加工装置の構成を示す構成図である。 図2は、本発明の実施の形態における加工装置を用い、照射するレーザーのエネルギー密度を一定の状態とし、上述した条件でレーザー照射を繰り返し行い、反射率測定部114により時系列的に反射光強度を測定した結果を示す特性図である。 図3は、実施の形態1の加工装置を制御して事前に適切なレーザー照射条件を決定する方法を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態における加工装置の構成を示す構成図である。この加工装置は、まず、ステージ101,パルスレーザー光源102,エネルギー制御部103,ビーム形状制御部104,全反射ミラー105,半反射ミラー106,集光レンズ107を備える。
また、この加工装置は、照明部108,撮像部109,表示部110,半反射ミラー111,半反射ミラー112,反射率測定用光源113,反射率測定部114,半反射ミラー115,液供給部(液体供給手段)121,廃液受け容器122,ガス供給部123,処理室125,および制御部131を備える。
ステージ101は、加工対象のグラフェンが形成された基板151を載置し、例えば、基板151の平面方向(xy方向)に移動可能とされている。
パルスレーザー光源102は、例えば、波長248nmのレーザーを出力するKrFエキシマレーザー光源であり、また、出射するパルスレーザーのパルス幅は55nsである。パルスレーザー光源102より出力されたレーザーは、エネルギー制御部103でエネルギーを制御され、次に、ビーム形状制御部104によりビーム形状が制御される。また、ビーム形状が制御されたレーザーは、全反射ミラー105,半反射ミラー106を反射し、集光レンズ107により集光され、基板151の上の所望の箇所に照射(投影)される。
また、基板151のレーザーが照射される加工箇所は、照明部108による照明光により照明され、この状態が撮像部109で撮像され、表示部110に利用者視認可能に表示される。照明部108による照明光は、半反射ミラー111で反射され、半反射ミラー115,半反射ミラー106を透過し、集光レンズ107で集光されて加工箇所を照明する。また、加工箇所の像は、集光レンズ107,半反射ミラー106,半反射ミラー115,半反射ミラー111を透過し、半反射ミラー112を反射して撮像部109で撮像される。
撮像部109は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサー(不図示)を備え、受光面に結像した像を光電変換して電子画像とする。撮像部109によって得られた加工部の電子画像が、表示部110に表示される。このような観察系を用い、ステージ101に載置された基板151のグラフェンの画像を観察し、得られる画像の結像状態を用い、ステージ101の高さ(z方向の位置)を調整し、照射されるレーザーの結像位置を調整する。また、上述した観察系を用いて観察した状態で、ステージ101をxy方向の所望の箇所に移動させることで、グラフェンの所望とする加工箇所にレーザーを照射させることができる。ステージ101,パルスレーザー光源102,エネルギー制御部103,ビーム形状制御部104,および反射ミラーなどの光学系によりレーザー照射手段が構成されている。
反射率測定部114は、反射率測定用光源113から照射された照明光による加工箇所の反射率を測定する。反射率測定用光源113から照射された照明光は、半反射ミラー115で反射して半反射ミラー106を透過し、集光レンズ107で集光されて加工箇所で反射する。加工箇所で反射した反射光は、集光レンズ107,半反射ミラー106,半反射ミラー115,半反射ミラー111,および半反射ミラー112を通過し、反射率測定部114に到達して光強度が測定される。
反射率測定用光源113は、例えば、波長660nmのレーザーを出力する半導体レーザーから構成されている。反射率測定用光源113では、パルスレーザー光源102から出力される加工用のレーザーとは異なる波長のレーザーを用いる。また、反射率測定用光源113は、出力されるレーザービームの発散角を制御する制御機構を備え、加工箇所の照射面におけるビーム径の制御が可能とされている。反射率測定部114は、例えば、よく知られたSi光検出器から構成され、入射側には、パルスレーザー光源102より出力された加工用のレーザーの反射光を遮断するカットフィルターが設けられている。このように、加工用のレーザーの反射光を遮断しているので、反射率測定部114により、加工用のレーザーを照射して加工しているときの反射率も測定可能である。
液供給部121は、ステージ101の上に載置された基板151の表面に純水を供給する。基板151の上に供給された純水は、廃液受け容器122に回収される。液供給部121により純水が供給されている間は、基板151上のグラフェンの加工箇所は、純水で覆われた状態が継続される。また、液供給部121により、水溶液、メタノール、エタノールなどのアルコール類をはじめとする任意の有機溶剤、さらにはこれらの混合溶媒を供給してもよい。
レーザー照射によるグラフェンの加工では、所望とする部分のグラフェンのみを除去し、隣接する他の領域のグラフェンには損傷を与えないことが重要となる。同様に、グラフェンが形成されている基板材料や、加工領域周辺の構造に対しても、損傷を与えないことが重要となる。これに対し、液供給部121により加工箇所に水を供給して水で覆われた状態とし、レーザーを照射することで、レーザー照射による加工が実現可能なプロセスマージンを拡大し、より安定的な加工を実現する。また、水で覆われた状態とすることで、加工領域周辺に対する加工くずの付着を抑制することが可能となる。
また、供給する液体における溶存ガスの影響による気泡の影響を抑制するために、液供給部121に導入される液体の脱気を行う脱気装置を設けるようにしてもよい。例えば水に対してレーザーを照射した場合、レーザー照射領域の水が蒸発して気泡が発生・膨張することが知られている。この気泡の寿命は、数μs〜数十μsであり膨張の後で、収縮・消滅する。消滅する際には周囲が負圧となるため水中に溶存している酸素,窒素,二酸化炭素などのガスがキャビテーションバブルとして生じる。このキャビテーションバブルの消滅時間は、数百μs〜数msである。ガスの溶存濃度が高い状態の水を用いてグラフェンの加工を施すと、パルスレーザーを照射する毎にキャビテーションバブルが生成されることになる。
脱気処理をしていない純水を用いてグラフェンの加工を行うと、レーザー照射によりキャビテーションバブルが発生し、加工対象としていないグラフェン表面が部分的に加工され損傷が生じていることが判明している。従って、水に覆われたグラフェンに対してレーザー照射して加工を行う場合、用いる水は脱気していることが望ましい。
ガス供給部123は、ステージ101の上に載置された基板151の表面に、所望とするガスを供給する。例えば、Ar、N2などの不活性ガス、酸素、オゾンなどの酸化性ガス、H2、Cl2などの反応性ガスが供給できる。また、これらのガスの混合ガスが供給できる。これらのガスの雰囲気を利用することで、パルスレーザーの照射と組み合わせて様々な加工状態を得ることができる。
ステージ101,パルスレーザー光源102,エネルギー制御部103,ビーム形状制御部104,液供給部121,およびガス供給部123の上述した動作は、制御部131により制御されている。また、制御部131は、反射率測定部114で測定された反射光強度により、パルスレーザー光源102,エネルギー制御部103,ビーム形状制御部104を制御する。制御部131では、反射率測定部114が測定した反射率と設定された目的値との比較により、パルスレーザー光源102,エネルギー制御部103,ビーム形状制御部104を制御し、加工箇所に照射されるレーザーの条件を変更する。
上述した加工装置により、パルスレーザーとの同期およびパルスレーザーの縮小投影ビーム形状により、基板151上の所望の位置のグラフェンを除去することが可能であり、グラフェンの任意の形状(パターン)を得ることができる。
以下、実際にグラファイトの微細加工を行った結果を用いて説明する。まず、グラフェンを作製する。SiCの3インチ系のウエハ(Cree社製)を平面視で10mm角に切断したSiC基板を用意する。次いで、このSiC基板を、ピラニア溶液とフッ酸で洗浄する。ピラニア溶液は、濃硫酸(H2SO4)と過酸化水素(H22)水溶液とを混合した強酸および強酸化性の洗浄液である。引き続いて、13332PaのArガス雰囲気中にした赤外加熱炉により、1820℃・5分間の加熱条件で加熱し、SiC基板の表面に1層グラフェンを形成して加工用の試料とした。
次に、上述したようにグラフェンを形成したSiC基板を、図1を用いて説明した加工装置のステージ101に載置する。次いで、液供給部121を動作させ、加工領域が純水で覆われた状態とする。この状態で、100Hzの繰り返し周波数のKrFエキシマレーザーをパルスレーザー光源102より出力し、ビーム形状制御部104により40μm×320μmの長方形状にビーム形状を成形し、所望の箇所のグラフェン(試料)に照射して加工する。レーザーの1パルスが0.01秒間隔で照射される状態となる。
照射するレーザーのエネルギー密度を一定の状態とし、上述した条件でレーザー照射を繰り返し行い、反射率測定部114により時系列的に反射光強度を測定した。測定した結果を図2に示す。図2において、(a)は、エネルギー密度を3.7J/cm2とした場合の結果を示し、(b)は、エネルギー密度を2.7J/cm2とした場合の結果を示している。また、図2において、時間に対応する照射(パルス)の回数(Number of shots)も示している。
図2の(a)に示すように、エネルギー密度3.7J/cm2で照射した場合、1パルスおよび2パルスの照射では、反射率が向上している。この反射率の領域を反射率1とする。この後、3パルス目では反射率が減少して反射率2の領域となり、さらにパルス数を増加させると反射率は減少し反射率3の領域となる。
上述した各試料について、各々の加工状態を別途に調べた結果、反射率1の領域はグラフェンが除去され、加工領域のSiC基板平坦性が確保されていた。これに対し、反射率2の領域は、グラフェンは除去されていたが、加工領域のSiC表面に凹凸が観察された。また、反射率3の領域は、レーザー照射により生じた損傷が確認された。
以上のことより、実施の形態1の加工装置を用いたグラフェンの微細加工では、反射率測定部114により測定される反射率が、反射率1の領域で制御することが望ましいことが分かる。また、少なくとも反射率2の領域に到達する前にレーザー照射を停止することにより、グラフェンを除去し且つSiC基板平坦性を確保したレーザー加工が可能になることがわかる。
図2の(b)に示すように、エネルギー密度2.7J/cm2で照射した場合、上述した反射率1への反射率向上は認められず、1パルス照射で反射率2の領域の反射率に減少する。これは、エネルギー密度2.7J/cm2では、1パルスや2パルスの低照射回数であっても加工領域の下地の平坦性が確保できないことを示している。また、照射回数200パルス以上では、照射損傷が生じた。このように、実施の形態1の加工装置でグラフェンをより適切に加工するための照射条件はあまり広くない。上述したことより、反射率測定部114により加工状態を観察しつつ照射エネルギー密度と照射回数を制御することが、より適切なグラフェンの加工には重要であることが分かる。
上述した実験の結果より、図3のフローチャートに示すように実施の形態1の加工装置を制御して事前の確認をすることで、適切なレーザー照射条件を決定することができる。以下では、照射時間(照射パルス数)およびビーム形状は一定とした中で、エネルギー制御部103におけるエネルギー制御の最適化の動作について説明する。
まず、ステップS301で、制御部131の制御により、適宜に設定した条件でエネルギー制御部103を動作させ、基板151上のグラフェンの所望の加工箇所にレーザーを照射する。次いで、ステップS302で、制御部131の制御により、反射率測定用光源113を動作させ、照射した加工箇所の反射率を反射率測定部114で測定する。なお、加工箇所にレーザーを照射して加工しているときに、反射率を測定してもよい。
次に、ステップS303で、制御部131は、測定された反射率の測定値が、設定されている反射率1であるかを判断する。この判断で、測定値が反射率1の範囲であった場合、制御部131は、初期に適宜に設定したエネルギー制御部103の動作条件(エネルギー密度条件)を、最適化された条件として記憶する。
一方、ステップS303の判断で、測定値が反射率1の範囲ではない場合、ステップS304で、制御部131は、測定値が反射率2であるかを判断する。この判断で、測定値が反射率2の範囲である場合、ステップS305で、制御部131は、初期に設定したエネルギー制御部103の動作条件(エネルギー密度条件)をエネルギーが増加する方向に変更する。次いで、ステップS306で、制御部131は、ステージ101を制御して基板151を移動させ、加工箇所を変更する。
一方、ステップS304の判断で、測定値が反射率2の範囲ではない場合、ステップS307で、制御部131は、測定値が反射率3であるかを判断する。この判断で、測定値が反射率3の範囲である場合、ステップS308で、制御部131は、初期に設定したエネルギー制御部103の動作条件(エネルギー密度条件)をエネルギーが減少する方向に変更する。次いで、ステップS306で、制御部131は、ステージ101を制御して基板151を移動させ、加工箇所を変更する。
また、ステップS307の判断で、測定値が反射率3の範囲ではない場合、ステップS309で、制御部131は、初期に設定したエネルギー制御部103の動作条件(エネルギー密度条件)をエネルギーが増加する方向に変更する。次いで、ステップS306で、制御部131は、ステージ101を制御して基板151を移動させ、加工箇所を変更する。
以上のように、エネルギー密度条件を変更して加工箇所を変更したら、ステップS301に戻り、新たに設定された条件で、エネルギー制御部103を動作させ、基板151上のグラフェンの所望の(新たな)加工箇所にレーザーを照射し、ステップS302以降を継続する。
以上のことを繰り返すことで、反射率1となる加工条件(エネルギー密度条件)に到達することが可能となる。この結果を用いることで、グラフェンの安定な加工が実現できるようになる。
以上に説明したように、本発明によれば、パルスレーザーが照射されるグラフェン加工箇所の反射率を測定する反射率測定手段を備えるようにしたので、より迅速に手間をかけることなく、最適な条件でグラフェンのレーザー加工ができるようになる。
上述した本発明の加工装置によれば、レジストなどによるマスクパターンを用いたパターニングでは不可避であった、グラフェン表面への異物質の塗布・剥離による汚染を回避しながら、任意のパターンを有するグラフェンを提供できる。また、グラフェンの加工状態をリアルタイムでモニターしながらレーザー照射条件を適宜変更できるため、グラフェンデバイスの生産の効率化に資する、グラフェン集積化デバイス作製の必須技術が提供できる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、上述では、照射時間(照射パルス数)を一定として、反射率1となるエネルギー密度条件を求めたが、これに限るものではなく、エネルギー密度条件を一定として、反射率1となる照射時間を求めるようにしてもよい。
101…ステージ、102…パルスレーザー光源、103…エネルギー制御部、104…ビーム形状制御部、105…全反射ミラー、106…半反射ミラー、107…集光レンズ、108…照明部、109…撮像部、110…表示部、111,112…半反射ミラー、113…反射率測定用光源、114…反射率測定部、115…半反射ミラー、121…液供給部(液体供給手段)、122…廃液受け容器、123…ガス供給部、125…処理室、131…制御部、151…基板。

Claims (5)

  1. グラフェンが形成された基板を載置するステージと、
    パルスレーザーを前記グラフェンの所望の加工箇所に照射するレーザー照射手段と、
    前記加工箇所に反射率測定用の光を照射する反射率測定用光源と、
    前記加工箇所における前記反射率測定用光源による光の反射率を測定する反射率測定手段と
    を備えることを特徴とする加工装置。
  2. 請求項1記載の加工装置において、
    前記反射率測定手段が測定した反射率と設定された目的値との比較により前記加工箇所に照射されるレーザーの条件を変更する制御手段
    を備えることを特徴とする加工装置。
  3. 請求項1または2記載の加工装置において、
    前記グラフェンの前記加工箇所を水で覆われた状態とする液体供給手段を備えることを特徴とする加工装置。
  4. 請求項3記載の加工装置において、
    前記水を脱気する脱気手段を備えることを特徴とする加工装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の加工装置において、
    前記グラフェンの前記加工箇所を所望とするガスの雰囲気とする前記ガスを前記加工箇所に供給するガス供給手段を備えることを特徴とする加工装置。
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