JP2014533995A - 材料の実質的滅菌保管、出荷、および分注のためのライナベースの出荷および分注容器 - Google Patents

材料の実質的滅菌保管、出荷、および分注のためのライナベースの出荷および分注容器 Download PDF

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Abstract

オーバーパックと、オーバーパック内に配置されるライナと、オーバーパックおよびライナのうちの少なくとも1つに固着可能であって、実質的無菌充填のための膜を含む充填コネクタとを含む、ライナベースのアセンブリ。膜は、熱の補助を伴ってまたは伴わずに再密閉するために構成され得るエラストマーストッパであってもよい。ライナベースのアセンブリはさらにオーバーパックおよび/またはライナと動作可能に接続される分注コネクタを含んでもよい。分注コネクタは、一方向弁を備えるまたはそれに動作可能に接続されてもよく、一方向弁は開口部を画定するエラストマー部分を有し、概して開口部内に位置付けられるプラグ部材と動作可能に結合される。エラストマー部分は、閉鎖位置ではプラグ部材に対して密閉され得、圧力がエラストマー部分に対して印加されると、開口部を通して一方向のみの流動を可能にするように構成される様式で撓曲し得る。

Description

本開示は、新規かつ有利な出荷および分注システムに関する。特に、本開示は、バイオテクノロジーおよび医薬品産業において使用される材料の実質的滅菌保管、出荷、および分注のためのものであって、ある場合には、完全または実質的に使い捨てであり得る、新規かつ有利なライナベースのシステムに関する。
例えば、培地、緩衝剤、試薬、および他の生物学的材料等の多数の材料が、例えば、研究および開発、ワクチン生成および使用、タンパク質産生および精製、ならびに他の生物製剤の開発において、バイオ企業によって、広範囲に使用されている。その意図された使用のために、安全かつ効果的であって、かつ種々の規則および規制に準拠するために、これらの材料は、不純物が混入しておらず、かつ滅菌されていなければならない。
容器システムが、前述のもの等の材料を保管、出荷、混合、反応、処理、および/または分注するために、生物医薬および他の産業において使用され得る。そのような材料は、多くの場合、脆弱および/または高価であって、および/または滅菌環境に維持されなければならない。故に、そのような材料と併用される任意の容器システムは、汚染を防止し、かつ外部環境中への材料の逃散を防止するために、実質的に、気密性でなければならない。さらに、容器システムは、出荷および分注の応力に耐え得るように、安全で、滅菌され、信頼性があって、かつ耐漏出性でなければならない。
前述の材料のタイプならびに他の液体ベースの内容物を保管および分注するために使用される、容器システムとして、典型的には、いくつかの種類の容器および/またはライナ、内容物が分注されていないとき、保管システムの内容物を密閉および保護するために使用され得る、キャップ、および容器から内容物を分注するために使用され得る、コネクタが挙げられる。しかしながら、従来の保管および分注容器システムは、典型的には、説明される材料のタイプの安全かつ確実な出荷を可能にするように構成されておらず、特に、使い捨て容器システム内では、そうではない。具体的には、そのような従来の分注器は、分注器の内容物の純度を適切に維持または確保しない場合があり、例えば、ガスまたは他の汚染物質が、ライナに保管された内容物中に侵入しないように防止することができない。同様に、移送されている材料が有毒または有害である場合、安全かつ確実な出荷を可能にするように構成されていない、従来の保管および分注容器システムでは、ユーザは、望ましくないことに、移送中に材料に暴露され得る。
故に、分注器の内容物の汚染および/または劣化を制限する、または実質的に排除する、分注器の必要性が存在する。さらに、充填の時点から内容物の最終分注まで、環境から分注器の内容物を隔離する必要性が存在する。
本開示は、一実施形態では、圧力分注と併用するためのライナベースのアセンブリに関する。本ライナベースのアセンブリは、オーバーパックと、オーバーパック内に配置されるライナと、オーバーパックおよびライナのうちの少なくとも1つに固着可能である、充填コネクタであって、実質的無菌充填のための膜を含む、コネクタとを含んでもよい。膜は、ある場合には、熱の補助を伴って、または伴わずに、再密閉するために構成され得る、再密閉可能エラストマーストッパであってもよい。ライナおよびオーバーパックは、無菌状態のために、照射され得る。ライナベースのアセンブリはさらに、オーバーパックおよび/または充填コネクタを経由して、ライナと動作可能に接続される、分注コネクタを含んでもよい。分注コネクタは、一方向弁を備える、またはそれに動作可能に接続されてもよい。一方向弁は、開口部を画定する、エラストマー部分を有し、概して、開口部内に位置付けられるプラグ部材と動作可能に結合されてもよい。プラグ部材は、エラストマー部分と比較して、比較的に靭性であってもよい。閉鎖位置では、エラストマー部分は、プラグ部材に対して密閉され得、圧力が、エラストマー部分に対して印加されると、エラストマー部分は、開口部を通して一方向のみの流動を可能にするように構成される様式で撓曲し得る。ライナは、圧力分注の間、オーバーパックから離れるように圧潰可能であるように構成されてもよい。さらに、ライナベースのアセンブリは、ライナを圧潰させ、その内容物を分注するために、オーバーパックとライナとの間の環状空間を加圧するための可搬性圧力源を含んでもよい。
本開示は、別の実施形態では、滅菌輸送および圧力分注システムを提供するための方法に関する。本方法は、オーバーパックおよびオーバーパック内に配置されるライナを提供するステップと、無菌状態のために、オーバーパックおよびライナを照射するステップと、コネクタをオーバーパックおよびライナのうちの少なくとも1つに固着させるステップであって、コネクタは、実質的無菌充填のために、ある場合には、エラストマーストッパであり得る、膜を含む、ステップとを含む。再び、膜は、再密閉可能エラストマーストッパであってもよい。本方法はさらに、エラストマーストッパを針で穿刺し、針を通してライナ内に材料を通過させることによって、ライナを充填するステップを含んでもよい。充填の完了に応じて、針は、除去されてもよく、ある場合には、熱が印加され、エラストマーストッパを再密閉するのを補助してもよい。また、ライナの充填の完了に応じて、ヘッドスペースガスが、ライナの内部から除去されてもよい。ヘッドスペースガスが、一方向に、ライナから通過することを可能にするために、一方向弁が、コネクタ上に提供されてもよい。本方法はまた、オーバーパックおよび/またはライナと動作可能に接続される、分注コネクタを提供するステップを含んでもよく、分注コネクタは、一方向弁を備える、またはそこに動作可能に接続される。可搬性圧力源が、オーバーパックとライナとの間の環状空間を加圧するために、提供されてもよい。可搬性圧力源は、例えば、使い捨て圧縮ガスカートリッジであってもよい。
別の実施形態では、本開示は、圧力分注と併用するためのライナベースのアセンブリに関する。ライナベースのアセンブリは、オーバーパックと、オーバーパック内に配置されるライナであって、オーバーパックとライナとの間の環状空間内へのガスまたは流体の導入に応じて、オーバーパックから離れるように圧潰させるために構成される、ライナと、オーバーパックおよびライナのうちの少なくとも1つに固着可能である、分注コネクタであって、環状空間と流体連通し、ライナの内部と流体連通する、一方向分注弁を備える、またはそこに動作可能に接続される、通路を備える、分注コネクタとを含んでもよい。一方向弁は、開口部を画定する、エラストマー部分を含み、概して、開口部内に位置付けられるプラグ部材と動作可能に結合されてもよく、プラグ部材は、エラストマー部分と比較して、比較的に靭性である。閉鎖位置では、エラストマー部分は、プラグ部材に対して密閉され得、圧力が、エラストマー部分に対して印加されると、エラストマー部分は、開口部を通して一方向のみの流動を可能にするように構成される様式で撓曲し得る。いくつかの実施形態では、ライナおよびオーバーパックは、照射されてもよい。
複数の実施形態が開示されるが、本開示の例証的実施形態を示して説明する、以下の発明を実施するための形態から、本開示のなおも他の実施形態が当業者に明白となるであろう。認識されるように、本開示の種々の実施形態は、全て本開示の精神および範囲から逸脱することなく、種々の明確な側面で修正が可能である。したがって、図面および発明を実施するための形態は、本質的に制限的ではなく例証的と見なされるものである。
本明細書は、本開示の種々の実施形態を形成すると見なされる主題を具体的に指摘し、かつ明確に請求する、請求項で完結するが、本開示は、添付図面と併せて解釈される以下の説明から、より理解されると考えられる。
図1は、本開示の一実施形態による、出荷および分注システムの断面図である。 図2は、本開示の一実施形態による、分注コネクタの出口弁の断面図である。 図3は、本開示の一実施形態による、分注システムの概略図である。 図4は、本開示の別の実施形態による、分注システムの概略図である。 図5は、本開示の一実施形態による、間接圧力分注と併用するための出荷および保管システムを示す。 図6は、本開示の一実施形態による、グラフ形態で提供される、図5に示される間接圧力分注方法に関連する統計を示す。 図7は、本開示の一実施形態による、パッケージング要素を含む、出荷および分注システムの断面図である。
本開示は、新規かつ有利な出荷および分注システムに関する。より具体的には、本開示は、いくつかの実施形態では、出荷および/または分注の間、その純度またはある高レベルの純度を維持しなければならない、材料と併用するための新規かつ有利なライナベースのシステムに関し、ある場合には、ライナベースのシステムは、完全または実質的に使い捨てであってもよい。例えば、本開示の出荷および分注システムは、一側面では、例えば、生物医薬製造および分析プロセス産業において使用される多くの材料等、実質的に、不純物が混入しておらず、汚染されておらず、および/または滅菌されたままでなければならない、材料を使用する産業において使用するために、単回使用のために構成され、および/または実質的に、気密性のままであり得る。本開示の実施形態と併用され得る材料のタイプのいくつかの実施例として、試薬、緩衝剤、細胞培地、または他の滅菌媒体が挙げられるが、それらに限定されない。用途として、限定ではないが、滅菌媒体の移送、ワクチン製造、充填および調合、生物反応器への供給およびそこからの採取、医薬品プロセス流体の移送、高密閉工程、工程間貯留、および緩衝剤の移送が挙げられ得る。しかしながら、本開示の実施形態はまた、種々の異なる産業における種々の材料と併用されてもよいことを認識されたい。例えば、本開示の分注器は、限定ではないが、使用時、超高純度液体、例えば、酸、溶媒、塩基、フォトレジスト、スラリー、洗剤、洗浄配合物、ドーパント、無機物、有機物、金属有機物、TEOS、および生物学的溶液、DNAおよびRNA溶媒ならびに試薬、医薬品、ナノ材料(例えば、フラーレン、無機ナノ粒子、ゾルゲル、および他のセラミックを含む)、ならびに放射線化学物質;殺虫剤/肥料;塗料/光沢/溶剤/被覆材料等;自動洗浄液;例えば、自動車または航空業界で使用するための潤滑剤;食品製品、例えば、限定されないが、調味料、調理油、および清涼飲料;生物医学または研究業界で使用するための試薬または他の材料;例えば、軍隊によって使用される危険物;ポリウレタン;農薬;産業用化学薬品;化粧薬品;石油および潤滑剤;接着剤;封止剤;健康および口腔衛生製品ならびに洗面用製品;あるいは、例えば、圧力分注によって分注され得る、任意の他の材料を含有してもよい。本開示の実施形態と併用され得る材料は、高粘度および低粘度流体を含む、任意の粘度を有してもよい。当業者は、開示される実施形態の利点を認識し、したがって、種々の産業ならびに種々の製品の輸送および分注のための開示される実施形態の好適性を認識するであろう。
本開示の実施形態と併用され得る、いくつかの材料の使用、生成、および/または保管は、種々の規則、規制、および/または標準の対象となり得る。故に、本開示のいくつかの実施形態では、ライナベースのシステムおよび/またはライナベースのシステムの使用は、米国薬局方(「USP」)によって制定されたガイドラインに準拠し得る。具体的には、本開示のいくつかの実施形態は、プラスチックとの生体適合性を保証するためのClass VI USPガイドラインに準拠するために好適であり得る。USPの公式参照標準は、薬物物質、賦形剤、不純物、分解産物、栄養補助食品、公定試薬、および性能測定器の高度に特徴付けられた見本である。これらは、公式USP−NF試験およびアッセイを施行する際に使用するために規定されている。USPはまた、食品化学物質総覧に規定されている参照標準、ならびに分析、臨床、医薬品、および研究用実験室への供給としての真正物質、高品質化学試料を提供する。USPの参照標準は、世界130ヶ国以上で使用されている。USP参照標準は、直接、USP−NFにおける公式研究書に基づき、その標準および手順は、食品医薬品局(FDA)によって施行可能であって、米国における公式標準として認識され、その使用は、法定要件への準拠を実証する際に有効である。
他の実施形態では、本開示の出荷および分注システムの種々の構成要素または全構成要素およびライナは、動物由来成分不含有(「ADCF」)であってもよく、または同様のものであってもよい。ADCF材料の使用は、例えば、牛海綿状脳症(「BSE」)およびヒトに影響を及ぼすその潜在性が、深刻な懸念となりつつあるため、重要であり得る。故に、例えば、細胞培養および発酵プロセスにおいて使用される多くの必須動物源成分の供給者は、プリオンによる材料汚染の潜在性について懸念している。ウイルスもまた、動物起源に由来する原材料中に存在する可能性がある。多くの重要な薬物およびワクチン製品は、哺乳類の細胞培養または細菌発酵によって生成されており、したがって、その生物学的安全性は、最も重要である。しかしながら、動物源担体からのいかなる材料も感染しないことを確実にすることは、非常に困難である。あるバッチから次のバッチへの生物災害の飛沫同伴を最小限にするように設計された徹底した洗浄方法でも、安全性の保証はない。したがって、生物製剤および/または生物医薬媒体を保管、出荷、および分注するためのACDF材料の使用は、有利であり得る。
本開示のライナベースのシステムは、いくつかの実施形態では、最大約200リットルを保持し得る。代替として、ライナベースのシステムは、最大約20リットルを保持し得る。代替として、ライナベースのシステムは、約1〜5リットル以下を保持し得る。参照される容器サイズは、実施例にすぎず、本開示のライナベースのシステムは、種々のサイズおよび形状の出荷および分注容器と併用するために、容易に適合され得ることを理解されるであろう。本開示のライナベースのシステム全体は、いくつかの実施形態では、1回使用され、その後、廃棄されてもよい。他の実施形態では、例えば、オーバーパックは、再使用されてもよい一方、ライナおよび/または任意のコネクタは、1回のみ使用されてもよい。
図1は、本開示のライナベースの出荷および分注システム100の一実施形態を図示する。いくつかの実施形態では、出荷および分注システム100は、オーバーパック102と、ライナ104と、例えば、以下にさらに詳細に説明されるように、充填コネクタおよび/または分注コネクタまたはコネクタアセンブリであり得る、1つ以上のコネクタまたはコネクタアセンブリとを含んでもよい。
オーバーパック102は、オーバーパック壁106と、内部空洞108と、口部110とを含んでもよい。オーバーパック102は、例えば、プラスチック、ナイロン、EVOH、ポリオレフィン、あるいは他の天然または合成ポリマーを含む、1つ以上のポリマーであるが、それらに限定されない、任意の好適な材料または材料の組み合わせから成ってもよい。さらなる実施形態では、オーバーパック102は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ(ブチレン2,6−ナフタレート)(PBN)、ポリエチレン(PE)、鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、および/またはポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンポリプロピレン(FEP)、およびペルフルオロアルコキシ(PFA)等であるが、それらに限定されないフッ素重合体を使用して、製造されてもよい。オーバーパック102は、限定されないが、瓶、缶、ドラム等の任意の好適な形状または構成であってもよい。
前述のように、出荷および分注システム100は、オーバーパック102内に配置され得る、ライナ104を含んでもよい。ライナ104は、ライナ壁112と、内部空洞114と、口部116とを含んでもよい。ライナ104の口部116は、取付具部分118を含んでもよい。取付具部分118は、ライナ104の残部と同一のまたは異なる材料から作製されてもよく、ライナの残部より硬質、弾性、および/または低可撓性であってもよい。取付具部分118は、コネクタまたはコネクタアセンブリ(以下により完全に論じられる)上の相補的ネジ山と結合し得る、ネジ山120を含んでもよい。しかしながら、取付具部分118は、代替として、または加えて、限定されないが、スナップ嵌合または摩擦嵌合手段、バイオネット手段、または任意の他の好適な機構、あるいは当業者によって理解されるような結合のための機構の組み合わせ等、コネクタと結合するための任意の他の手段を含んでもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、コネクタまたはコネクタアセンブリは、オーバーパック102の口部110に結合してもよく、または同様に結合してもよい。
いくつかの実施形態では、ライナ104は、実質的に、可撓性である、圧潰可能ライナであってもよい一方、他の実施形態では、ライナは、幾分、剛性であるが、依然として、圧潰可能である、例えば、剛性の圧潰可能ライナであってもよい。ライナ104は、限定されないが、オーバーパック102に関して前述の材料または材料の組み合わせのいずれか等、任意の好適な材料または材料の組み合わせを使用して、製造されてもよい。しかしながら、オーバーパック102およびライナ104は、同一の材料から製造される必要はない。いくつかの実施形態では、選択される1つまたは複数の材料、およびその材料またはそれらの材料の厚さが、ライナ104の剛性を決定してもよい。ライナ104は、1つ以上の層を有してもよく、任意の望ましい厚さを有してもよい。ライナ104は、例えば、約0.05mm〜約3mmの厚さ、または任意の他の好適な厚さを有してもよい。
ライナ104は、ユーザにとって魅力的である、および/またはライナの圧潰を支援する、任意の望ましい形状を備えるように構成されてもよい。ライナ104は、いくつかの実施形態では、オーバーパック102の内側に実質的に適合するように寸法決定および成形されてもよい。そのようなものとして、ライナ102は、略平滑な外面を伴う比較的単純な設計を有してもよく、またはライナは、例えば、圧入および/または突出を含むが、それらに限定されない、比較的複雑な設計を有してもよい。いくつかの実施形態では、ライナ壁112は、概して、付着を最小限化するために、テクスチャ加工表面を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、表面は、例えば、約0.5〜100μmであるが、それに限定されない、任意の適切なサイズをそれぞれ有し得る、複数の隆起、凹凸、または突起を含んでもよい。テクスチャ加工特徴は、相互から任意の好適な距離で離間されてもよい。いくつかの実施形態では、テクスチャ加工は、例えば、格子または足場等の枠組みを備えてもよい。いくつかの好適なテクスチャ加工特徴の実施例は、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、2010年5月12日に出願された、「Fluid Processing Components with Textured Surface for Decreased Adhesion and Related Methods」と題された米国暫定特許出願第61/334,006号により詳細に説明されている。ライナ104は、オーバーパック壁106の厚さと比較して、比較的薄いライナ壁112を有してもよい。いくつかの実施形態では、ライナ壁112が、口116を通した真空等によって、または本明細書ではその間の環状空間と呼ばれる、ライナ壁112とオーバーパック壁106との間の圧力等によって、容易に圧潰し得るように、ライナ102は可撓性であってもよい。
ライナ104は、さらなる実施形態では、膨張または充填されたときに、その中に配置され得るように、オーバーパック102の形状とは異なるが補完する、形状を有してもよい。いくつかの実施形態では、ライナ104は、オーバーパック壁102の内部に取り外し可能に取り付けられてもよい。ライナ104は、ライナ壁112とオーバーパック壁106との間の環状空間からの駆動ガス移動に対して、ガス障壁等の障壁を提供してもよい。したがって、ライナ104は、概して、ライナ内の内容物の純度を確保および/または維持し得る。
特に、ライナの内容物の滅菌性が実質的に維持されなければならない、いくつかの実施形態では、ライナ102は、ライナの中に配置された内容物のために滅菌環境を確保または維持するのに役立ち得る、材料から成ってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ライナは、Danbury, ConnecticutのATMIによって製造されたTK8、または任意の他の好適な材料から成ってもよい。前述のように、いくつかの実施形態では、ライナ104は、複数の層を備えてもよい。複数の層は、1つ以上の異なるポリマーまたは他の好適な材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ライナの厚さ、層、および/または組成、および/またはライナの複数層は、例えば、溶接の裂け目、ピンホール、ガス混入、および/または任意の他の汚染の手段等、従来のライナまたは包装と関連付けられる典型的な脆弱性または問題を制限または排除することによって、本開示のライナベースのシステムの内容物の確実で実質的に汚染されていない出荷を可能にし得る。同様に、または加えて、ライナ104はまた、ライナが充填されたときに、オーバーパックの形状に実質的に適合するようにライナを構成し、それによって、出荷中の内容物の移動量を低減させることによって、本開示の出荷および分注システム100の内容物の確実で実質的に汚染されていない出荷に貢献し得る。さらに、ライナがオーバーパックの形状に実質的に適合する、実施形態では、出荷中のライナの移動量が低減され、または実質的に低減され得、ピンホールの発生を有利に低減または排除する。
オーバーパック102およびライナ104はそれぞれ、限定されないが、射出吹込成形、射出延伸吹込成形、押出等、任意の好適な製造プロセスを使用して、製造されてもよく、それぞれ、単一の構成要素として製造されてもよく、または複数の構成要素の組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、オーバーパック102およびライナ104は、本明細書では共吹込成形とも呼ばれる、入れ子式に吹込成形されてもよい。共吹込成形技法を利用するライナベースのシステムおよび方法の実施例は、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、2011年7月12日に出願された、「Nested Blow Molded Liner and Overpack and Methods of Making Same」と題された米国特許仮出願第61/506,807号により詳細に説明されている。いくつかの実施形態では、ライナは、既に形成されたオーバーパックの中に吹込成形されてもよく、それによって、オーバーパックは、ライナのための鋳型として機能してもよく、本明細書では、「二重吹込成形」と称され得、これについては、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、2012年9月21日に出願された、「Liner−based Shipping and Dispensing Systems」と題された米国特許仮出願第61/703,996号にさらに詳細に説明されている。そのような実施形態では、オーバーパックは、任意の好適なプロセスによって製造されてもよい。
使用され得るライナおよびオーバーパックのタイプの実施例は、それぞれ、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、2011年10月10日に出願された、「Substantially Rigid Collapsible Liner, Container and/or Liner for Replacing Glass Bottles, and Enhanced Flexible Liners」と題された国際PCT出願第PCT/US11/55558号;2011年10月10日に出願された、「Nested Blow Molded Liner and Overpack and Methods of Making Same」と題された国際PCT出願第PCT/US11/55560号;2011年12月9日に出願された、「Generally Cylindrically−Shaped Liner for Use in Pressure Dispense Systems and Methods of Manufacturing the Same」と題された国際PCT出願第PCT/US11/64141号;2011年3月29日に出願された、「Liner−Based Dispenser」と題された米国特許仮出願第61/468,832号;2011年8月19日に出願された、「Liner−Based Dispensing Systems」と題された米国特許仮出願第61/525,540号;2012年9月21日に出願された、「Liner−based Shipping and Dispensing Systems」と題された米国特許仮出願第61/703,996号;2006年6月5日に出願された、「Fluid Storage and Dispensing Systems and Processes」と題された米国特許出願第11/915,996号;2010年10月7日に出願された、「Material Storage and Dispensing System and Method With Degassing Assembly」と題された国際PCT出願第PCT/US10/51786号、国際PCT出願第PCT/US10/41629号、米国特許第7,335,721号、米国特許出願第11/912,629号、米国特許出願第12/302,287号、および国際PCT出願第PCT/US08/85264号により詳細に開示されている。本開示の出荷および分注システム100とともに使用するためのオーバーパック102およびライナ104は、可撓性、剛性、圧潰可能、2次元、3次元、溶接された、成形された、ガセット付き、および/またはガセットがないライナ、および/または襞を含有するライナ、および/または閉塞を制限あるいは排除するための方法を含むライナ、ならびに、例えば、ATMI,Inc.によってNOWpak(登録商標)という商標の下で販売されているライナを含むが、それらに限定されない、前述の出願のうちのいずれかで開示されている、実施形態、特徴、および/または改良点のうちのいずれかを含んでもよい。
前述のように、ライナ104は、コネクタまたはコネクタアセンブリ上の相補的ネジ山と結合するために、限定されないが、ネジ山120等の結合手段を含み得る、取付具部分118を含んでもよい。種々のタイプのコネクタまたはコネクタアセンブリが、本開示の出荷および分注システム100と併用されてもよい。一実施形態では、出荷および分注システム100は、出荷および充填コネクタならびに分注コネクタアセンブリの一方または両方を含んでもよく、それぞれ、以下により完全に説明される。
図1に図示されるように、本開示の出荷および充填コネクタ122は、いくつかの実施形態では、ライナ104の取付具部分118上のネジ山120と結合し得る、相補的ネジ山124を含んでもよい。しかしながら、取付具部分118と同様に、コネクタ122は、代替として、または加えて、限定されないが、スナップ嵌合または摩擦嵌合手段、バイオネット手段、または任意の他の好適な機構、あるいは当業者によって理解されるような結合するための機構の組み合わせ等、ライナベースのシステムの1つ以上の部分と結合するための任意の他の手段を含んでもよいことを理解されたい。
いくつかの実施形態では、コネクタ122は、ライナ104の内部空洞114の無菌充填のために構成されてもよい。いくつかの実施形態では、コネクタ122は、膜126を含んでもよく、それを通して、無菌充填が達成され得る。膜126は、限定されないが、非穿孔針等の充填管または針が、ライナ104を充填するための膜を通して通過され得るように、例えば、エラストマー材料から作製される、再密閉可能ストッパであってもよい。充填管または針の除去に応じて、膜126のエラストマー材料は、再密閉し、それによって、ライナ104への細菌の侵入を排除または実質的に排除し得る。いくつかの実施形態では、膜126の再密閉は、レーザ等による、熱の使用によって補助されてもよい。無菌充填を可能にする、そのようなコネクタ122は、コストがかかり、かつ複雑である、隔離材の必要性を排除することができる。むしろ、出荷および分注システム100、またはより具体的には、オーバーパック102および/またはライナ104は、滅菌および照射され、それによって、それら自体が、隔離材となってもよい。一般に、コネクタ122のいくつかのそのような実施形態では、充填されたライナの充填および出荷の間、ライナ104の内部空洞114内の内容物が、外部環境に暴露されることなく、完全または実質的に、内容物の汚染を防止する。一実施形態では、出荷および充填コネクタ122は、Medical Instill Technologies, Inc.(NewMilford, CT)によってIntact(登録商標)滅菌充填システムの商標名で市販の充填コネクタであってもよく、またはそれに類似するものであってもよい。エラストマー物質の膜を有するコネクタが、説明されるが、例えば、任意の好適なClass VIプラスチックまたはそれらの組み合わせが使用され、本開示の精神および範囲内の滅菌コネクタを提供してもよいことを理解されるであろう。
分注コネクタまたはアセンブリは、本開示の実施形態と併用され得る、または同様に併用されてもよい。ある場合には、分注アセンブリは、分注コネクタ、圧力分注によって分注するための特徴、および/または一方向分注弁を備えてもよい。いくつかの実施形態では、分注コネクタは、分注特徴ならびに前述のもの等の充填するための特徴を含み、それによって、同一のコネクタが、充填および分注の両方のために使用されることを可能にしてもよい一方、他の場合には、分注コネクタは、ライナベースのシステムを充填するために使用されるコネクタと別個のコネクタであってもよい。故に、分注コネクタは、いくつかの実施形態では、直接、容器を充填および/または出荷するために使用される、コネクタ122に、またはそれを経由して、結合されてもよい。分注コネクタが、充填および/または出荷するために使用されるコネクタ122と別個である、他の実施形態では、充填および/または出荷コネクタの一部または全部は、分注コネクタをそこに結合する前に、ライナおよびオーバーパックシステムから除去されてもよい。分注コネクタは、金属、プラスチック、または任意の他の材料、あるいは材料の組み合わせ等、任意の好適な材料から成ってもよい。いくつかの実施形態では、分注コネクタは、前述のもの、または任意の他の好適な材料、あるいは材料の組み合わせ等、滅菌環境において使用するために好適であり得る、材料から成ってもよい。
分注アセンブリはまた、ライナベースのシステムの内容物を分注するために使用される特徴を含んでもよい。いくつかの実施形態では、分注アセンブリは、既存の静的システム、例えば、可搬性でない場合がある、既存の圧力分注システムと協働するように構成されてもよい。他の実施形態では、分注システムは、実質的に、完全に可搬性であるように構成されてもよい。概して、分注アセンブリの分注特徴は、概して、ガス圧力インラインが、分注コネクタを通して挿入される、またはそれと結合され、ライナ104とオーバーパック102との間の環状空間と流体連通することを可能にする、加圧ガス入口を含んでもよい。そのようなシステムでは、流体、ガス、または他の好適な物質が、環状空間内に導入され、それによって、充填されたライナ104の内容物をライナ104から押出してもよい。分注アセンブリはまた、例えば、分注コネクタが、充填コネクタ122に、またはそれを経由して、結合され得る、実施形態では、ライナの内部104内に任意の好適な距離だけ延在し得、充填コネクタ122上の膜126を穿通するために使用され得る、浸漬管を含み得る、1つ以上のポートを含んでもよい。
分注アセンブリはまた、図2に示されるように、一方向分注弁200を含んでもよい。いくつかの実施形態では、分注弁200は、分注の間、空気、湿気、細菌、および/または任意の他の有害な汚染物質からライナの内容物を保護する、非汚染障壁として作用し得る。一方向弁200は、概して、材料が、一方向のみに、すなわち、分注の間、弁から流動することを可能にし、ライナ内に逆流することを不可能にし得る。このように、一方向弁200は、心血管系内の動脈弁と同様に機能する。一方向弁200は、弁のプラグ204に結合され、それに対して当接し得る、エラストマー部分202を含んでもよい。プラグ204は、エラストマー部分202と比較して、比較的に靭性であってもよい。図2に見られ得るように、いくつかの実施形態では、エラストマー部分202は、概して、例えば、出口管206を囲繞してもよい。エラストマー部分202は、概して、先細であって、比較的に小さい分注開口部210を提供してもよく、その中に、プラグ204が、位置付けられてもよい。プラグ204は、概して、内容物が、分注されていないとき、エラストマー部分202の分注端を密閉してもよい。使用時、一方向弁200は、実質的に、無菌様式において、材料を分注するために使用されてもよい。圧力分注の間、ライナの内容物は、一方向弁200に向かって指向され、それによって、弁200上に圧力を生成してもよい。弁200上にかかる材料の力によって生成される圧力は、エラストマー部分202を開放させ得る。材料は、次いで、材料に印加される圧力の結果、弁200を通って通過し、分注方向220にのみ、直流が存在することを確実にし得る。所望の材料の量が、分注されるにつれて、圧力源は、減少し得、最終的に、止まり、基部208におけるより厚い部分から始まり、エラストマー部分202を狭めさせ、それによって、侵入を不可能にし、弁200内の残っている材料を絞り出し得る。一実施形態では、分注コネクタは、Medical Instill Technologies, Inc.(NewMilford, CT)によって、Pure−Dose(登録商標)一方向粘弾性弁という商標名で市販の分注コネクタまたは分注弁であってもよく、またはそれに類似するものであってもよい。他の実施形態では、弁は、任意の他のプラスチック、またはプラスチックの組み合わせ、あるいは他の材料を含む、任意の他の好適な材料から成ってもよい。
Medical Instill Technologies, Inc.によって、Intact(登録商標)滅菌充填システムおよびPure−Dose(登録商標)一方向粘弾性弁という商標名で市販のコネクタのようなもの等の充填コネクタならびに分注コネクタおよび/または弁はさらに、それぞれ、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許第7,997,447号、米国特許第7,992,597号、米国特許第7,980,276号、米国特許第7,975,453号、米国特許第7,967,034号、米国特許第7,966,746号、米国特許第7,954,521号、米国特許第7,886,937号、米国特許第7,874,129号、米国特許第7,861,750号、米国特許第7,850,051号、米国特許第7,845,517号、米国特許第7,810,677号、米国特許第7,798,185号、米国特許第7,780,023号、米国特許第7,779,609号、米国特許第7,726,357号、米国特許第7,678,089号、米国特許第7,669,390号、米国特許第7,665,923号、米国特許第7,651,291号、米国特許第7,637,401号、米国特許第7,637,400号、米国特許第7,628,184号、米国特許第7,568,509号、米国特許第7,556,066号、米国特許第7,410,050号、米国特許第7,331,944号、米国特許第7,322,491号、米国特許第7,270,158号、および米国特許第7,077,176号、米国特許第7,000,806号に詳細に説明されている。
ライナベースのシステムはまた、閉塞を防止または制限するのを支援するための特徴を含んでもよい。概して、閉塞とは、ライナが、最終的に、その上またはライナの内部構造上に圧潰し、液体の実質的量の上方に配置される閉塞点を形成するときに生じるものと説明され得る。閉塞が生じると、ライナ内に配置される液体の完全利用を阻害し得、これは、例えば、バイオテクノロジーおよび/または医薬品産業において使用され多くの材料が、非常に高価となり得るような有意な問題となる可能性がある。閉塞を防止する、またはそれに対処する種々の方法は、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、2008年1月30日に国際出願された、「Prevention Of Liner Choke−off In Liner−based Pressure Dispensation System」と題されたPCT出願第PCT/US08/52506号に説明されている。閉塞を防止する、またはそれに対処する付加的方法は、その全体で参照することにより前述に組み込まれ、2011年10月10日に出願された、「Substantially Rigid Collapsible Liner, Container and/or Liner for Replacing Glass Bottles, and Enhanced Flexible Liners」と題された国際PCT出願第PCT/US11/55558号に説明されている。
使用時、いくつかの実施形態では、ライナベースのシステムは、例えば、システムが、オーバーパック102、ライナ104、および充填コネクタ122を含み、完全に組立てられた状態において、第1の充填施設に到着し得る。ある場合には、オーバーパック102、ライナ104、および/またはコネクタは、滅菌プロセスが、充填施設において行なわれる必要がなくてもよいように、製造施設において、照射および滅菌されてもよい。滅菌プロセスの一部として、ライナは、真空化されてもよく、したがって、圧潰状態にあってもよく、実質的に、ガスを含んでおらず、例えば、充填施設への到着に応じて、充填に備えてもよい。他の実施形態では、充填コネクタ122は、充填施設において提供されてもよく、および/またはオーバーパック102、ライナ104、および/または充填コネクタは、充填に先立って、充填施設において、照射および/または滅菌されてもよい。
充填施設では、充填コネクタ122は、ライナの内容物を無菌で充填するために使用されてもよい。前述のように、いくつかの実施形態では、充填コネクタは、ライナを密閉し得る膜を穿通し得る、閉鎖針を備えるように構成されてもよい。いったん針が、膜を通って通過すると、針は、開放し、材料が、滅菌様式において、ライナ内に導入されることを可能にしてもよい。充填が完了した後、いくつかの実施形態では、いかなるヘッドスペースも、ライナから除去され得る。ヘッドスペースは、概して、例えば、ライナ内に保管された材料の上方に存在し得る、ライナ内の任意のガス空間を指す。ヘッドスペースは、ヘッドスペースガスの一部が、材料に流入し、それによって、材料を汚染させ得るため、望ましくない場合がある。ヘッドスペースの制限または排除は、特に、輸送され得るシステムにとって、重要であり得る。ヘッドスペースが存在するときに生じ得る、ライナ内の材料の移動は、例えば、材料の発泡化、気泡化、応力、タンパク質損傷、および/またはガス汚染を生じさせ得、これは、システムの内容物の純度の維持が、必須であるとき、非常に望ましくない可能性がある。ヘッドスペースは、好適なガスまたは流体をライナとオーバーパックとの間の環状空間内に導入することによって、除去されてもよい。環状空間内の圧力の上昇は、ライナをその上に圧入し、それによって、ライナ内のいかなる過剰ガスも外に出し得る。これは、いくつかの実施形態では、例えば、いかなるヘッドスペースも、除去され、例えば、充填コネクタ122の隔離された部分内に捕捉されることを可能にし得る、充填コネクタ122の一部として、滅菌出口弁を含むことによって、達成されてもよい。いくつかの実施形態では、出口弁は、ヘッドスペースガスが、ライナからのみ流出することを可能にし得、ライナ内に戻ることが不可能であり得る、一方向弁であってもよい。他の実施形態では、ヘッドスペースは、分注に先立って、分注場所で除去されてもよい。
いったんライナが、充填されると、いくつかの実施形態では、ヘッドスペースが、実質的に、除去されると、充填コネクタは、前述のように、再密閉し、それによって、ライナ104を無菌で密閉し得る。ある場合には、システム100は、次いで、第2の施設に出荷されてもよい一方、他の場合には、充填されたシステムは、第1の施設における後続時間において、分注に先立って、第1の施設に保管されてもよい。
分注に先立って、分注コネクタまたは分注コネクタアセンブリは、システム100に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、ヘッドスペースガスは、例えば、実質的に、前述と同一の様式において、分注の直前に、分注施設で除去されてもよい。使用される実施形態に応じて、ある場合には、充填コネクタはまた、分注のために使用される特徴を含んでもよく、したがって、別のコネクタは、分注のために、システムに追加される必要はなくてもよい。しかしながら、他の実施形態では、充填コネクタの一部または全部が、ライナおよびオーバーパックから除去されてもよく、分注コネクタおよび/またはアセンブリが、分注のために、そこに結合されてもよい。さらに他の実施形態では、分注コネクタおよび/または分注アセンブリは、充填コネクタに、またはそれを経由して、結合されてもよい。分注コネクタが、充填コネクタに、またはそれを経由して結合され得る実施形態では、分注コネクタの一部は、分注のために、ライナの材料へのアクセスを可能にするように、充填コネクタ膜126を穿通してもよい。いったん分注コネクタおよび/または分注アセンブリが、ライナ104および/またはオーバーパック102に動作可能に結合されると、分注が、生じ得る。分注は、以下により詳細に論じられるように、圧力分注によるものであってもよい。
いくつかの実施形態では、分注後、分注コネクタおよび/またはアセンブリ、ライナ、および/またはオーバーパックは、廃棄されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、分注コネクタ/アセンブリ、ライナ、またはオーバーパックのうちの1つ以上は、別のサイクルにおいて、洗浄、滅菌、および再使用されてもよい。
図3は、概して、一実施形態による、本開示のシステムが、液体分注、具体的には、圧力分注の間、どのように動作し得るかを示す。ガス圧力インライン306の一端は、分注コネクタ360の加圧ガス入口取付具に接続されてもよい一方、他端は、加圧ガスまたは流体源340に接続されてもよい。一実施形態では、ガスまたは流体源340は、加圧されたガスまたは流体を容器320の内側壁とライナ310の外側壁との間の環状空間内の面積内に押動させるように調整されてもよい。図から分かるように、ガスまたは流体の量が、容器320の壁とライナ310の壁との間の空間内で増加するにつれて、圧潰可能ライナ312は、その上に圧潰し始め、ライナ312の内容物Mを分注コネクタ360を通して上方へ付勢するであろう。いくつかの実施形態では、分注コネクタ360は、一方向分注弁を含んでもよい一方、他の実施形態では、一方向出口弁362は、分注コネクタ360から離れているが、それに動作可能に結合されてもよい。加圧されたガスまたは流体は、ライナ312の内容物Mの全部が分注されるまで、追加され続けてもよい。いったん液体分注が完了し、および/またはライナ312が、実質的に、空になると、ガス圧力インライン306は、分注コネクタ360の加圧ガス入口から除去されてもよい一方、いくつかの実施形態では、また、容器320の内側壁とライナ310の内側壁との間の環状空間内の圧力ガスを放出させてもよい。前述で論じられるように、いくつかの実施形態では、ライナおよび/またはコネクタは、除去および廃棄されてもよい一方、オーバーパックは、洗浄、滅菌、および再使用されてもよい。他の実施形態では、オーバーパックはまた、単回使用後、廃棄されてもよい。
いくつかの実施形態では、容器壁320の内側とライナ壁310の外側との間の環状空間内への加圧されたガスまたは液体の制御かつ変動される導入は、ライナの内容物を混合させるために使用されてもよい。いくつかのそのような実施形態では、ヘッドスペースは、混合のための余地をもたらすように、混合に先立って、除去されなくてもよい。ライナの圧縮および弛緩をもたらす、制御された加圧および減圧サイクルは、例えば、ライナの内容物を混合させ得る。使用時、本実施形態は、インペラまたはパドルの必要なく、ライナの内容物を滅菌混合することを可能にするであろう。ライナの内部への物体の導入は、汚染のリスクを増加させ得るため、ライナ内へインペラまたはパドルを導入する必要がないことは、有利には、汚染のリスクを最小限にする支援をし得る。他の実施形態では、2つの容器が、2つ以上の材料を混合するために使用されてもよい。
圧力分注の使用は、蠕動ポンプによる分注等、関連産業において現在使用されている方法より有利であり得る。ライナの内容物を分注するためのポンプの使用は、気泡化ならびに材料およびシステムにかかる応力を生じさせ得、これは、ライナの内容物の純度が必須であり得るため、望ましくない場合がある。圧力分注の使用は、これらの問題を回避または排除するのを支援し得る。さらに、ある場合には、より高い分注率が、ポンプ分注とは対照的に、圧力分注によって達成され得る。
前述のように、いくつかの実施形態では、保管および分注システム全体が、図4に示されるように、可搬性であるように構成されてもよい。可搬性の保管および分注システム400のいくつかの実施形態では、圧力源460は、分注アセンブリ420の一部として含まれてもよい。圧力源460は、例えば、オーバーパック420の内側壁とライナ412の外側壁410との間の環状空間内にガスを付勢することによって、ライナの内容物412を圧力分注するために使用されてもよい。圧力源460は、いくつかの実施形態では、任意の好適な様式によって、図4に示されるように、分注コネクタに直接接続されてもよく、またはそれと一体であってもよい一方、他の実施形態では、圧力源は、任意の好適な手段、例えば、管またはホースを介して、分注コネクタに遠隔接続されてもよい。いくつかの実施形態では、圧力源460は、例えば、二酸化炭素(CO)、窒素(N)、または他の使い捨て圧縮ガスカートリッジを備えてもよい。なおも他の実施形態では、圧力源は、概して、分注アセンブリに直接着脱可能に接続されてもよく、または一体的に接続されてもよい。特定の実施形態が本明細書で説明されているが、圧力源は、任意の好適な手段によって、任意の好適な場所に、および/または分注器の近くに位置付けられてもよいことが理解されるであろう。圧力源は、使い捨てシステムとともに使用するための使い捨てカートリッジとして論じられるが、他の実施形態では、圧力源は、分注器が動作可能に接続され得る、任意の好適なまたは公知の圧力源であってもよい。いくつかの実施形態では、ユーザは、圧力源を起動することによって、分注システムを起動してもよい。圧力源は、例えば、ボタン、フリップスイッチ、摺動スイッチ、または任意の他の好適なアクチュエータあるいはアクチュエータの組み合わせを介した方法であるが、それらに限定されない、種々の好適な方法で、起動され、または「オン」にされてもよい。圧力源が、例えば、CO、N、または他の使い捨て圧縮ガスカートリッジを備え得る、完全に使い捨ておよび/または再生利用可能な実施形態等、いくつかの実施形態では、圧力源は、当業者によって理解されるように、圧縮ガスカートリッジを起動することによって、起動されてもよい。いくつかの実施形態では、圧力源を起動することにより、ライナまたは分注システムの内容物を分注させてもよい。なおもさらなる実施形態では、圧力源が動作停止されるまで、または例えば、圧縮ガスカートリッジの場合、圧力源の内容物が完全あるいは実質的に消耗されるまで、および/またはライナの内容物が実質的に消耗される、あるいは別様に所望のレベルに下がるまで、ライナまたは分注システムの内容物が連続的に分注されてもよい。いくつかの実施形態では、一方向分注弁480は、前述のように、分注コネクタ420に結合されてもよい一方、他の実施形態では、一方向分注弁480は、分注コネクタ420から遠隔にあり得るが、例えば、管類等の任意の好適な手段によって、そこに動作可能に結合されてもよい。
一実施形態では、可搬性圧力源460は、従来、炭酸飲料を維持および分注するために使用されている、Sturman BG, LLC(Woodland Park、CO)によって、Tap−A−Draftという商標名で市販されている可搬性圧力源および分注システムであってもよく、またはそれに類似するものであってもよい。概して、Tap−A−Draftシステムが取着される容器内に保管される液体は、Tap−A−Draft分注コネクタを通して注がれるにつれて、CO、亜硝酸、またはアルゴン等のガスが、容器に流入され、容器内の圧力を維持する。Sturman BG, LLCによって、Tap−A−Draftという商標名で市販されている圧力分注アセンブリのような可搬性圧力源および分注システムはさらに、それぞれ、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許第5,395,012号、米国特許第5,443,186号、米国特許第5,979,713号、米国特許第6,036,054号、米国特許第7,845,522号、米国特許第D582,722号、米国公開第2009/0242044号、および米国公開第2011/0147406号に詳細に説明されている。
別の実施形態では、ライナは、最初に、固体材料、例えば、限定されないが、ペプチド、API等で充填されてもよい。固体は、ライナ内で比較的に少ない空間を占め得る。ライナベースのシステムは、次いで、保管されてもよく、または他の場合には、別の施設に出荷されてもよく、それに応じて、ライナは、滅菌液体で充填されてもよい。固体を液体中に溶解させるために、ライナは、揺動または別様に動かされてもよい。ライナの内容物は、次いで、分注される、または分注のために別の場所に出荷されてもよい。使用時、そのような実施形態は、実質的に、前述の実施形態に類似してもよい。そのような実施形態の使用は、ユーザが、滅菌混合のために、固体材料を新しい容器に移送する必要性を回避することを可能にし、それによって、汚染のリスクを最小限にし、例えば、時間、労力、および任意の関連付けられたコストを節約するであろう。代替として、2つ以上の容器が、1つ以上のライナの内容物を混合するために使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるような分注器は、異なる材料を含有し得る、1つよりも多くのライナを含んでもよい。分注アセンブリは、ライナのうちのそれぞれの取付具に接続し得る、またはそれと整合し得る、コネクタ/カバーを含んでもよい。代替として、1つのライナは、異なる材料を含有し得る、2つ以上の区画を備えてもよい。分注アセンブリは、材料をライナの一部または全部から引き出してもよく、例えば、分注器から分注される結果として生じる材料が、ライナの全部または一部の内容物の混合物であり得るように、材料が分注器から分注される時に先立って、またはその時に、材料を混合してもよい。いくつかのそのような実施形態では、1つ以上のライナは、完全に充填されなくてもよく、および/またはヘッドスペースは、除去されなくてもよく、および/またはヘッドスペースは、ライナ内に導入され、1つ以上のライナ内に混合する余地をもたらしてもよい。
本実施形態はまた、有利には、不安定であって、硬化するために触媒を要求し得る、物質と併用されてもよい。故に、一方のライナは、物質を含有してもよく、別のライナは、触媒を含有してもよく、それによって、両方の混合物が適用されることを可能にする。複数のライナの実施形態では、混合物に含まれる各ライナの材料の比は、種々の手段によって、例えば、印加される圧力を変化させることによって、ノズルとして構成される末端装置のサイズを変化させることによって、コネクタ/カバーを通るチャネルのサイズを変化させることによって、使用される任意の浸漬管のサイズを変化させることによって、または任意の他の好適な方法あるいは方法の組み合わせによって制御されてもよい。
いくつかの分注器の実施形態では、ライナ、オーバーパック、および/またはコネクタは、大流量分注または比較的高粘度の内容物の分注のために構成されてもよい。一実施形態では、そのような大流量または高粘度分注は、比較的高い粘度を伴う材料のためのより高い流速またはより大きい流路を提供する、より大きいオリフィスサイズをライナ、オーバーパック、および/または分注アセンブリの中に提供することによって達成することができる。
本開示のライナの実施形態は、ある場合には、圧力約100psi未満、またはより好ましくは、圧力約50psi未満、さらにより好ましくは、圧力約20psi未満で分注されてもよい。しかしながら、ある場合には、いくつかの実施形態のライナの内容物は、意図された使用または関連用途に応じて、望ましくあり得るように、有意に低い圧力で分注されてもよい。
付加的実施形態では、コネクタを含む、分注アセンブリはまた、制御構成要素を含み、流入ガスおよび流出液体を制御してもよい。例えば、コントローラは、制御構成要素に動作可能に結合され、ライナからの液体の分注を制御することができる。1つ以上の変換器もまた、いくつかの実施形態では、含まれ、入口および/または出口圧力を感知してもよい。この点において、そのような制御構成要素は、ライナが空に近づいているとき、それを検出するために利用されてもよい。ライナからの流体のそのような分注を制御し、ライナが空に近づいているときを判定するための手段は、例えば、それぞれ、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、2007年2月6日に発行された、「Liquid Dispensing System」と題された米国特許第7,172,096号、および2007年6月11日に国際出願された「Liquid Dispensing Systems Encompassing Gas Removal」と題されたPCT出願第PCT/US07/70911号、ならびにその全体で参照することにより前述に組み込まれた、国際特許出願第PCT/US2011/055558号に説明されている。
図5に示される付加的または代替実施形態では、空検出機構は、間接圧力分注アセンブリ504に動作可能に接続され得る、ライナおよびオーバーパックシステム502を含んでもよい。分注アセンブリ504は、圧力変換器またはセンサ506と、圧力ソレノイドまたは他の制御弁508と、通気ソレノイドまたは他の制御弁510とを含んでもよい。マイクロコントローラは、圧力ソレノイド508および/または通気ソレノイド510を制御するために使用されてもよい。出口液体圧力は、圧力変換器506によって読み取られ、測定されてもよい。圧力が、低過ぎる、すなわち、設定値より低い場合、圧力ソレノイド508は、一定時間周期(Pon)の間、オンにされ、それによって、より多くの加圧ガスまたは他の物質をオーバーパックとライナとの間の環状空間内に導入させ、出口液体圧力を上昇させてもよい。圧力が、高過ぎる、すなわち、所定の値より高い場合、通気ソレノイド510は、一定時間周期(Pvent)、オンにされ、幾分、オーバーパックとライナとの間の環状空間内の圧力、したがって、出口液体圧力を放出させてもよい。図6に見られ得るように、ライナの内容物が、空に近づくにつれて、液体圧力は、降下する610。液体圧力の降下は、圧力ソレノイドをトリガし、長時間、オンにする。圧力ソレノイドが、オン(Pon)にされた時の増加は、ライナが空に近づくにつれて、急上昇する612。故に、圧力弁がオン(Pon)である時間を使用して、分注の終点に到達したときを判定してもよい。
代替として、または加えて、入口圧力ソレノイドのオン/オフの切替の頻度が、監視されてもよい。前述のように、ライナが、空に接近するにつれて、入口圧力は、一定液体出口圧力を維持するために、増加する必要があるであろう。入口圧力ソレノイドは、したがって、ライナが、空に近づくにつれて、より高頻度でオン/オフを切り替え、加圧されたガスの要求される量をライナと容器との間の環状空間内にもたらしてもよい。本オン/オフ切替の頻度は、有用空検出インジケータであることができる。本明細書に開示されるもの等の空検出は、時間およびエネルギー、その結果、費用を節約するのを支援し得る。
分注が、完了または実質的に完了し、ライナが、空または実質的に空になった後、エンドユーザは、ライナベースのシステムを廃棄してもよく、および/または閉鎖具/コネクタアセンブリの一部または全部を含む、ライナベースのシステムの一部または全部をリサイクルあるいは再使用してもよい。本明細書に説明される分注器を作製するのを補助するために、より耐久性のある分注器、または任意のオーバーパック、ライナ、ハンドル等を含む、その1つ以上の構成要素は、ポリ−3−ヒドロキシ酪酸(PHB)、ポリヒドロキシ吉草酸(PHV)、およびポリヒドロキシヘキサン酸(PHH)のようなポリヒドロキシアルカノエート(PHA);ポリ乳酸(PLA);コハク酸ポリブチレン(PBS);ポリカプロラクトン(PCL);ポリ無水物;ポリビニルアルコール;でんぷん誘導体;酢酸セルロースおよびニトロセルロースならびにそれらの誘導体(セルロイド)のようなセルロースエステル等を含むが、それらに限定されない、生体分解性材料または生体分解性ポリマーから製造されてもよい。同様に、いくつかの実施形態では、産業用途に好適である場合、分注器またはその1つ以上の構成要素は、リサイクルまたは復元され得る、材料から製造されてもよく、いくつかの実施形態では、同一のまたは異なるエンドユーザによって、別のプロセスにおいて使用され、それによって、そのようなエンドユーザが、環境に及ぼす影響を減少させる、またはその全体的放出を低下させることを可能にする。例えば、一実施形態では、分注器またはその1つ以上の構成要素は、そこから発生される熱が、捕捉および組み込まれてもよく、あるいは同一のまたは異なるエンドユーザによって、別のプロセスにおいて使用され得るように、焼却され得る材料から製造されてもよい。一般に、分注器またはその1つ以上の構成要素は、リサイクルされ得る、または再び使用され得る原材料に変換され得る、材料から製造されてもよい。
本開示の一実施形態では、保管および分注システム700は、付加的随意のパッケージング要素720を含んでもよく、その中に、ライナおよびオーバーパック702が、位置付けられてもよい。パッケージング要素720は、ある場合には、比較的に容易に、ライナおよびオーバーパック702を保管、移送、および/または搬送するために使用されてもよい。パッケージング要素720は、概して、限定されないが、厚紙等の波形材料から構成される、箱であってもよい。しかしながら、他の実施形態では、パッケージング要素720は、例えば、紙、木材、金属、ガラス、またはプラスチックを含む、任意の好適な材料または材料の組み合わせから成ってもよい。パッケージング要素720は、その中に配置されるライナおよびオーバーパック702のために、支持および/または安定性を提供し得る、1つ以上の補強要素730を含んでもよい。補強要素730は、パッケージング要素720内の任意の適切なまたは所望の高さに位置付けられてもよい。例えば、図7に見られ得るように、1つの補強要素730が、オーバーパックおよびライナ702の本体の上部近傍に提供されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、1つ以上の補強要素は、オーバーパックの他の面積、例えば、オーバーパックの底部またはオーバーパックの中央に位置付けられてもよい。なおも別の実施形態では、補強要素は、概して、ライナおよびオーバーパックによって占められていない空間の実質的に全部または一部を充填してもよい。補強要素730は、限定されないが、パッケージング要素に関して前述の材料等、任意の好適な材料または材料の組み合わせから成ってもよい。いくつかの実施形態では、補強要素730は、パッケージング要素720の残部と同一の材料から成ってもよいが、同一の材料の使用は、必要ではない。パッケージング要素720はまた、パッケージング要素720を比較的に容易に移動および/または搬送させ得る、1つ以上のハンドルまたはハンドルスロット/開口部740を有してもよい。パッケージング要素720は、任意の所望の形状であってもよく、ある場合には、示されるように、略長方形の箱であってもよい。図7に示されるもの等の複数のシステムは、パッケージング要素の長方形箱形状によって、保管および/または出荷のために、容易かつ便宜的に積載され得る。加えて、パッケージング要素はさらに、潜在的に、有害なUV光線への暴露等、暴露からその中に配置されるライナおよびオーバーパックを保護し得る。
パッケージング要素720を含む、いくつかの実施形態では、ライナおよびオーバーパックシステムは、保管ユニット720が、ハンドルスロット/開口部および出縁によって別様に提供される支持を提供し得るため、ハンドルまたは出縁を含まなくてもよい。故に、ハンドルおよび/または出縁に関連する、ライナおよびオーバーパックと関連付けられたコストは、そのような実施形態では、削減あるいは排除され得る。それでもなお、他の実施形態では、ライナおよびオーバーパックは、パッケージング要素を含む実施形態では、依然として、ハンドルおよび/または出縁を含んでもよい。
なおもさらなる実施形態では、前述で本明細書に組み込まれ、2011年10月10日に出願された、「Nested Blow Molded Liner and Overpack and Methods of Making Same」と題された国際PCT出願第PCT/US11/55560号に説明されているもの等の共吹込成形または入れ子式予成形物およびライナが、2つよりも多くの層を有する、分注器を製造するために使用されてもよい。2つ以上の別個の材料が、層の間の空間の中に充填されてもよい。分注器は、分注時に別個の材料を混合するように構成されてもよい。
他の実施形態では、本開示の分注器は、保管および/または輸送中に、その中に含有された懸濁固体の定着を遅らせるように、その内面にバッフル、バッフル特徴、または他の不連続性を含んでもよい。
本明細書で説明される分注器は、正方形、長方形、三角形または錐体、円筒形、または任意の他の好適な多角形あるいは他の形状を含むが、それらに限定されない、任意の好適な形状として構成されてもよい。異なる形状の分注器が、保管および/または輸送中の梱包密度を向上させることができ、全体的な輸送費を削減して得る。加えて、分注器内に提供された内容物の指標を提供するため、または内容物が使用される1つあるいは複数の用途を識別するため等、分注器を相互と区別するために、異なる形状の分注器を使用することができる。なおもさらなる実施形態では、本明細書で説明される分注器は、既存の分注アセンブリまたは分注システムを用いて分注器を「改造する」ために、任意の好適な形状として構成されてもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書で説明される分注器は、分注器またはその1つ以上の構成要素の中に成形される、記号および/または文章を含んでもよい。そのような記号および/または文章は、名前、ロゴ、指示、警告等を含んでもよいが、それらに限定されない。そのような成形は、分注器またはその1つ以上の構成要素の製造プロセス中または後に行われてもよい。一実施形態では、そのような成形は、例えば、分注器またはその1つ以上の構成要素のための金型をエンボス加工することによって、加工プロセス中に容易に達成されてもよい。成形された記号および/または文章は、例えば、製品を区別するために使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、分注器の内容物を外部環境から保護するのに役立つように、分注器を装飾するように、または分注器内の内容物の指標あるいは識別として使用するように、または複数の分注器を別様に区別するように等、1つ以上の色および/または吸収材料が、製造プロセス中または後に、分注器またはその1つ以上の構成要素に追加されてもよい。色は、例えば、染料、色素、ナノ粒子、または任意の他の好適な機構を使用して追加されてもよい。吸収材料は、紫外線、赤外線、および/または無線周波数信号等を吸収する材料を含んでもよい。
同様に、いくつかの実施形態では、分注器またはその1つ以上の構成要素は、異なるテクスチャまたは仕上げが提供されてもよい。色ならびに成形された記号および/または文章と同様に、異なるテクスチャまたは仕上げは、製品を区別するため、分注器内に提供された内容物の指標を提供するため、または内容物が使用される1つあるいは複数の用途を識別するため等に使用されてもよい。一実施形態では、テクスチャまたは仕上げは、実質的に滑らないテクスチャまたは仕上げあるいは同等物であるように設計されてもよく、分注器またはその1つ以上の構成要素にそのようなテクスチャまたは仕上げを含む、または追加することにより、包装システムの把持可能性または取扱を向上させるのに役立ち、それによって、分注器の落下のリスクを低減または最小限化し得る。テクスチャまたは仕上げは、例えば、適切な表面特徴を伴う分注器またはその1つ以上の構成要素のための金型を提供することによって、加工プロセス中に容易に達成され得る。他の実施形態では、成形された分注器は、テクスチャまたは仕上げで被覆されてもよい。いくつかの実施形態では、テクスチャまたは仕上げは、実質的に分注器全体、または実質的にその1つ以上の構成要素の上に提供されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、テクスチャまたは仕上げは、分注器の一部分、またはその1つ以上の構成要素の一部分の上のみに提供されてもよい。
同様に、いくつかの実施形態では、分注器またはその1つ以上の構成要素の外壁および/または内壁は、その上に提供された任意の好適な被覆を有してもよい。被覆は、材料適合性を増加させ、透過性を減少させ、強度を増加させ、ピンホール抵抗を増加させ、安定性を増加させ、静電気防止能力を提供し、または別様に静電気を低減する等し得る。そのような被覆は、ポリマーまたはプラスチック、金属、ガラス、接着剤等の被覆を含むことができ、例えば、吹込成形で使用される予成形物を被覆することによって、製造プロセス中に塗布されてもよく、または噴射、浸漬、充填等によって、製造後に塗布されてもよい。
いくつかの実施形態では、分注器は、1つ以上のハンドルを含んでもよい。1つ以上のハンドルは、任意の形状またはサイズのものとなり得、分注器の任意の好適な位置に位置してもよい。ハンドルの種類は、上部および/または側面に位置する、人間工学に基づく、可撤性または着脱可能である、分注器の中に成形される、または分注器の加工後に提供される(例えば、スナップ嵌合、接着剤、リベット打ち、ネジ留め、バイオネット嵌合等によって)等のハンドルを含むことができるが、それらに限定されない。異なるハンドルおよび/または取扱オプションを提供することができ、それらは、例えば、分注器の予測内容物、分注器の用途、分注器のサイズおよび形状、分注器用の予測分注システム等に依存してもよいが、それらに限定されない。
いくつかの実施形態では、分注器は、オーバーパックおよびライナ、複数のーバーパック、または複数のライナ等の2つ以上の層を含んでもよい。さらなる実施形態では、分注器は、その中の内容物の強化した格納を確保する、構造強度を増加させる、および/または透過性を減少させること等に役立ち得る、少なくとも3つの層を含んでもよい。層のうちのいずれかは、本明細書で以前に論議された材料等であるが、それらに限定されない、同一または異なる材料から作製されてもよい。
いくつかの実施形態では、産業用途に好適である場合、分注器またはその1つ以上の構成要素は、再生利用または復元することができる材料で製造されてもよく、いくつかの実施形態では、同一または異なるエンドユーザによって別のプロセスで使用されてもよく、それによって、そのようなエンドユーザが、環境へのそれらの影響を少なくする、またはそれらの全体的排出を低減することを可能にする。例えば、一実施形態では、分注器またはその1つ以上の構成要素は、そこから生成される熱が捕捉されて組み込まれ、同一または異なるエンドユーザによって別のプロセスで使用されてもよいように、焼却処分され得る材料から製造されてもよい。一般に、分注器またはその1つ以上の構成要素は、再生利用することができる、または再び使用され得る原材料に変換され得る、材料から製造されてもよい。
いくつかの実施形態では、分注器またはその1つ以上の構成要素に強度および完全性を追加する構造的特徴が、分注器の中に設計されてもよい。例えば、分注器の基部(または、いくつかの実施形態では、出縁)、上部、および側面は全て、充填、輸送、設置、および使用(例えば、分注)中に増加した振動および外力を被る領域であり得る。したがって、一実施形態では、分注器に強度および完全性を追加することができる、追加厚または構造物(例えば、橋脚設計)が、分注器の応力を受けた領域を支持するように追加されてもよい。さらに、分注器の中の任意の接続領域もまた、使用中に増加した応力を被る場合がある。したがって、これらのそのような領域のうちのいずれかは、例えば、増加した厚さおよび/または特異的に仕立てた設計を通して強度を追加する、構造的特徴を含んでもよい。さらなる実施形態では、前述の構造のうちのいずれかに増加した強度を追加するために、三角形形状の使用を利用することができるが、他の設計または機械的支持特徴が使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、任意のオーバーパックまたはライナを含む、分注器またはその1つ以上の構成要素は、補強または強度を追加するために、分注器またはその1つ以上の構成要素、あるいはその複数部分に統合または追加され得る、メッシュ、繊維、エポキシ、または樹脂等であるが、それらに限定されない補強特徴を含んでもよい。そのような補強は、高圧分注用途、または高粘度内容物あるいは腐食性内容物を分注するための用途を支援し得る。
いくつかの実施形態では、分注器は、液面感知特徴またはセンサを含んでもよい。そのような液面感知特徴またはセンサは、分注器に保管された内容物の液面を識別、指示、または判定するための視覚、電子、超音波、または他の好適な機構を使用してもよい。例えば、一実施形態では、分注器またはその一部分は、その中に保管された内容物の液面を視認するために使用され得る、実質的に半透明または透明の材料から作製されてもよい。
さらなる実施形態では、流量計測技術が、包装システムから下流プロセスに送達されている材料の直接測定のために、コネクタ内に統合される、またはそれと動作可能に結合されてもよい。送達されている材料の直接測定は、エンドユーザに、プロセスの反復性または再現性を確保するのに役立ち得るデータを提供することができる。一実施形態では、流量計が、材料流量のアナログまたはデジタル計測値を提供してもよい。流量計またはシステムの他の構成要素は、正確な流量測定を提供するように、材料の特性(粘度および濃度を含むが、それらに限定されない)および他の流量パラメータを考慮することができる。加えて、または代替として、流量計は、保管されて分注器から分注される特定の材料と連動し、それを正確に測定するように構成することができる。一実施形態では、実質的に一定の出口圧力または流速を維持するように、入口圧力を循環させ、または調整することができる。
本開示の種々の実施形態の出荷および分注システムは、従来のパッケージングシステムに勝るいくつかの利点を有する。利点の多くが、本願全体を通して記載されており、それらとして、充填時から分注完了までの内容物の無菌状態;充填の間の細菌の侵入の実質的低下または排除;ライナの内容物の長期保存期間;可搬性分注;滅菌分注の自動化;可搬性分注の容易性(手動ポンプによる分注を排除することができる)が挙げられるが、それらに限定されない。他の利点も、当業者によって認識され、産業用途毎に変動し得る。
先述の説明では、本発明の種々の実施形態は、例証および説明の目的で提示されている。それらは、排他的となること、または本発明を開示される正確な形態に限定することを目的としていない。明確な修正または変形例が、前述の記述を踏まえて可能である。実施形態は、本発明の原則およびその実用的用途の最良の例証を提供するように、および当業者が、検討される特定の使用に適しているような種々の修正とともに種々の実施形態の発明を利用することを可能にするように、選択および説明された。全てのそのような修正および変形例は、それらが公平に、合法に、または公正に享受する広さに従って解釈された時に、添付の請求項によって判定されるような本発明の範囲内にある。

Claims (20)

  1. 圧力分注と併用するためのライナベースのアセンブリであって、
    オーバーパックと、
    前記オーバーパック内に配置されるライナと、
    前記オーバーパックおよび前記ライナのうちの少なくとも1つに固着可能である、充填コネクタであって、実質的無菌充填のための膜を含む、コネクタと
    を備える、アセンブリ。
  2. 前記膜は、再密閉可能エラストマーストッパを備える、請求項1に記載のライナベースのアセンブリ。
  3. 前記再密閉可能エラストマーストッパは、熱の補助を伴って、再密閉するために構成される、請求項2に記載のライナベースのアセンブリ。
  4. 前記ライナおよびオーバーパックは、照射される、請求項2に記載のライナベースのアセンブリ。
  5. 前記オーバーパックおよび前記ライナのうちの少なくとも1つと動作可能に接続される、分注コネクタをさらに備え、前記充填コネクタを経由して、前記分注コネクタは、一方向弁を備えるか、またはそこに動作可能に接続されるかのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載のライナベースのアセンブリ。
  6. 前記ライナは、前記オーバーパックから離れるように圧潰可能である、請求項5に記載のライナベースのアセンブリ。
  7. 前記ライナを圧潰させ、その内容物を分注するために、前記オーバーパックとライナとの間の環状空間を加圧するための可搬性圧力源をさらに備える、請求項6に記載のライナベースのアセンブリ。
  8. 前記一方向弁は、エラストマー部分を備え、前記エラストマー部分は、開口部を画定し、概して、前記開口部内に位置付けられるプラグ部材と動作可能に結合され、前記プラグ部材は、前記エラストマー部分と比較して、比較的に靭性であり、閉鎖位置では、前記エラストマー部分は、前記プラグ部材に対して密閉され、圧力が、前記エラストマー部分に対して印加されると、前記エラストマー部分は、前記開口部を通して一方向のみの流動を可能にするように構成される様式で撓曲する、請求項5に記載のライナベースのアセンブリ。
  9. 滅菌輸送および圧力分注システムを提供するための方法であって、
    オーバーパックおよび前記オーバーパック内に配置されるライナを提供するステップと、
    無菌状態のために、前記オーバーパックおよびライナを照射するステップと、
    コネクタを前記オーバーパックおよび前記ライナのうちの少なくとも1つに固着させるステップであって、前記コネクタは、実質的無菌充填のための膜を含む、ステップと
    を含む、方法。
  10. 前記膜は、再密閉可能エラストマーストッパを備える、請求項9に記載の方法。
  11. 前記エラストマーストッパを針で穿刺し、前記針を通して前記ライナ内に材料を通過させることによって、前記ライナを充填するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. 充填の完了に応じて、前記針を除去し、熱を印加し、前記エラストマーストッパを再密閉するのを補助するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記ライナの充填の完了に応じて、前記ライナの内部からヘッドスペースガスを除去するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  14. 前記コネクタは、ヘッドスペースガスを一方向に前記ライナから通過させるための一方向弁を備える、請求項13に記載の方法。
  15. 前記オーバーパックおよび前記ライナのうちの少なくとも1つと動作可能に接続される、分注コネクタを提供するステップをさらに含み、前記分注コネクタは、一方向弁を備えるか、またはそれに動作可能に接続されるかのうちの少なくとも1つである、請求項9に記載の方法。
  16. 分注コネクタを提供するステップは、前記オーバーパックとライナとの間の環状空間を加圧するための可搬性圧力源を提供するステップを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記可搬性圧力源は、使い捨て圧縮ガスカートリッジを備える、請求項16に記載の方法。
  18. 圧力分注と併用するためのライナベースのアセンブリであって、
    オーバーパックと、
    前記オーバーパック内に配置されるライナであって、前記オーバーパックとライナとの間の環状空間内へのガスまたは流体の導入に応じて、前記オーバーパックから離れるように圧潰させるために構成される、ライナと、
    前記オーバーパックおよび前記ライナのうちの少なくとも1つに固着可能である、分注コネクタであって、前記ライナの内部と流体連通する一方向分注弁を備えるか、またはそこに動作可能に接続されるかのうちの少なくとも1つである、前記環状空間と流体連通する通路を備える、分注コネクタと
    を備える、アセンブリ。
  19. 前記一方向弁は、エラストマー部分を備え、前記エラストマー部分は、開口部を画定し、概して、前記開口部内に位置付けられるプラグ部材と動作可能に結合され、前記プラグ部材は、前記エラストマー部分と比較して、比較的に靭性であり、閉鎖位置では、前記エラストマー部分は、前記プラグ部材に対して密閉され、圧力が、前記エラストマー部分に対して印加されると、前記エラストマー部分は、前記開口部を通して一方向のみの流動を可能にするように構成される様式で撓曲する、請求項18に記載のライナベースのアセンブリ。
  20. 前記ライナおよびオーバーパックは、照射される、請求項18に記載のライナベースのアセンブリ。
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