JP3110255U - 逆止弁機能を有する注入ノズル及び樹脂注入具 - Google Patents

逆止弁機能を有する注入ノズル及び樹脂注入具 Download PDF

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Abstract

【課題】 低圧樹脂注入具等に用いる逆止弁機能を有する注入ノズルにおいて、コストを低くでき、また、高い逆止弁機能を維持することができる注入ノズルを提供する。
【解決手段】 注入ノズル30は、本体部32と、筒状部36とを有し、本体部32は、供給口32a−1が設けられた供給部32aと、排出口34が設けられた排出部32bと、他の部材に螺着するための取付け部32cが設けられている。筒状部36は、筒状を呈し、ゴム製チューブにより形成されている。
【選択図】 図2

Description

本考案は、逆止弁機能を有する注入ノズルに関するものであり、特に、コンクリートの建築物に発生したひび割れや亀裂に樹脂を注入するための樹脂注入具に使用する注入ノズルに関するものである。
従来、逆止弁機能を有するノズルやニップルにおいては、内部に設けられた弁部材をスプリングで押さえて液体等が漏れないようにするものが一般的である(特許文献1、特許文献2参照)。
この弁部材としては、特許文献1や特許文献2に示されるものの他に、Oリングや金属ボールを用いるものもある。
また、コンクリートの建築物に発生したひび割れや亀裂に樹脂を注入するための樹脂注入具として、圧搾空気による圧力を利用する低圧樹脂注入具が存在する(特許文献3、特許文献4参照)。
特開2001−254892号公報 特開平7−158388号公報 実公平4−11080号公報 特開2004−124412号公報
しかし、上記従来の構成においては、スプリングや弁部材を用いているので構造が複雑であり、コストが掛かるという問題があった。また、Oリング等の弁部材の形状や大きさに微少なばらつきがあると、逆止弁機能が低くなり、液漏れの問題が生じることがある。
特に、特許文献3や特許文献4に示すような低圧樹脂注入具の場合に、逆止弁機能が低く液漏れを生じる場合には、適切に樹脂の注入を行うことができなくなり、また、このような低圧樹脂注入具は、使用に際して多くの数を使用するので、コストの低下が特に要望されていた。
そこで、本考案が解決しようとする問題点は、逆止弁機能を有する注入ノズルにおいて、コストを低くでき、また、高い逆止弁機能を維持することができる注入ノズルを提供することを目的とするものである。
本考案は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、逆止弁機能を有する注入ノズルであって、周面に排出口が設けられた筒状部を有するとともに、該筒状部内の空間に連通した供給口を有する本体部と、該筒状部の周面に設けられた第2筒状部で、伸縮性を有する部材により形成された第2筒状部と、を有することを特徴とする。
この第1の構成の逆止弁機能を有する注入ノズルにおいては、供給口から樹脂等の被注入物を注入すると、被注入物は筒状部内の空間に至り、注入圧力により、筒状部に設けられた排出口から排出されようとする。その際、第2筒状部が伸縮性を有するので、被注入物の排出圧力により第2筒状部と筒状部の隙間から被注入物が排出される。注入が完了して、供給口から注入を止めると、第2筒状部はもとの状態に戻るので、排出された被注入物が逆流して、供給口から漏れることがない。この第1の構成の注入ノズルによれば、本体部と第2筒状部とを有しているので、コストを低くでき、また、スプリングを使用せずに伸縮性を有する第2筒状部を用いるので、高い逆止弁機能を維持することができる。
また、第2には、逆止弁機能を有する注入ノズルであって、本体部で、供給口を有するとともに該供給口に連通した内部空間部を内部に有する供給部と、該供給部から連設された排出部で、筒状を呈し、その周面に排出口が設けられた筒状部で、その内部空間部が供給部の内部空間部と連通した筒状部と、該筒状部の供給部側とは反対側の端部を塞ぐ閉塞部とを有する排出部と、を有する本体部と、該筒状部の周面に設けられた第2筒状部で、伸縮性を有する部材により形成された第2筒状部と、を有することを特徴とする。
この第2の構成の逆止弁機能を有する注入ノズルにおいては、供給口から樹脂等の被注入物を注入すると、被注入物は供給部の内部空間部から筒状部内の内部空間部に至り、注入圧力により、筒状部に設けられた排出口から排出されようとする。その際、第2筒状部が伸縮性を有するので、被注入物の排出圧力により第2筒状部と筒状部の隙間から被注入物が排出される。注入が完了して、供給口から注入を止めると、第2筒状部はもとの状態に戻るので、排出された被注入物が逆流して、供給口から漏れることがない。この第1の構成の注入ノズルによれば、本体部と第2筒状部とを有しているので、コストを低くでき、また、スプリングを使用せずに伸縮性を有する第2筒状部を用いるので、高い逆止弁機能を維持することができる。
また、第3には、上記第1又は第2の構成において、上記第2筒状部の供給口側の端部から排出口までの長さである第1長さが、第2筒状部の供給口側とは反対側の端部から排出口までの長さである第2長さよりも長いことを特徴とする。このように、第1長さが第2長さよりも長いので、被注入物は、注入ノズルの後端側(供給口側とは反対側)から排出させることができる。
また、第4には、上記第3の構成において、上記第1長さが、上記第2長さよりも2倍以上長いことを特徴とする。これにより、確実に、被注入物を注入ノズルの後端側(供給口側とは反対側)から排出させることができる。
なお、上記第3又は第4の構成において、第1長さが第2長さよりも3倍以上長いものとしてもよい。
また、第5には、上記第1から第4までのいずれかの構成において、上記本体部は、上記注入ノズルの取付け対象物に取り付けるための取付部を有することを特徴とする。これにより、注入ノズルを取付け対象物に取り付けることが可能となる。
なお、上記第5の構成において、取付部には、取付け対象物に螺着するためのネジ溝が形成されているものとしてもよい。
また、第6には、上記第1から第5までのいずれかの構成において、上記第2筒状部が、ゴム製のチューブにより形成されていることを特徴とする。なお、この第6の構成において、ゴム製のチューブは、シリコン系のゴム製のチューブとしてもよい。
また、第7には、建築物のひび割れに樹脂を注入するための樹脂注入具であって、内部中空のケース状を呈するとともに、第1穴部と第2穴部とを有し、該第1穴部と第2穴部以外は内部空間が密閉されたケース状部で、ケース状部内の空間を該第2穴部が設けられている側の第1空間と該第2穴部が設けられていない側の第2空間とに仕切るとともに、該第1空間と第2空間とが連通するように形成された仕切り部で、少なくとも、該仕切り部が、第2穴部と最も近い位置では、該第1空間と第2空間とを連通していない仕切り部を有するケース状部と、該ケース状部の該第1穴部の位置に設けられ、外部から該樹脂を該ケース状部内に注入するための注入ノズルで、上記第1から第6までのいずれかの構成の注入ノズルと、該ケース状部の該第2穴部の位置に設けられた筒状部で、その内部空間がケース状部内の空間と該第2穴部を介して連通している筒状部と、該筒状部の端部に設けられた取付座部で、筒状部から連通した穴部を有する取付座部と、を有することを特徴とする。
この第7の構成の樹脂注入具においては、樹脂を注入するひび割れが存在する被施工箇所に接着剤を塗布した後に、樹脂注入具をこの接着剤に接着させる。その際、該被施工箇所と取付座部との間を密閉した状態とする。そして、注入ノズルに注入器具を接続して、ひび割れに注入すべき樹脂をケース状部内に注入すると、樹脂は、注入ノズルに設けられた第2筒状部を押し開いてケース状部内に入れられる。ケース状部への注入が完了したら該注入器具による注入を停止して、該注入器具を注入ノズルから取り外す。ケース状部内に注入樹脂が流入することにより、ケース状部内の空気が圧縮された状態となるため、ケース状部内の樹脂が、この圧縮された空気に押されてケース状部の第2穴部から押し出され、筒状部を通って取付座部の穴部から押し出され、ひび割れ内に注入されていく。その際、仕切り部が設けられているので、樹脂のひび割れへの注入を円滑に行うことができる。
つまり、樹脂注入具を被施工箇所としての側面に取り付けた場合には、樹脂注入具のケース状部内に樹脂を注入すると、ケース状部内の空気が圧縮されて、ケース状部内の空間、つまり、第2空間の上部に圧縮空気が存在する。そして、この圧縮空気が樹脂を下方に押す。すると、仕切り部が設けられているので、圧縮空気により押される力は、第1空間では、横向きに注入樹脂に掛かるので、円滑に第2穴部から注入樹脂が押し出され、筒状部を通って取付座部の穴部から押し出されることになる。また、樹脂注入具を天井面に取り付けた場合には、樹脂注入具のケース状部内に樹脂を注入していき、樹脂の液面が仕切り部の端部の位置を越えると、第2空間内の空気は圧縮されるが、第1空間内の空気は筒状部からひび割れの内部に排出されることになる。つまり、樹脂注入具がひび割れの位置に設けられていれば、第1空間内の空気は筒状部から樹脂注入具の外部に押し出され、ひび割れの中に排出される。そして、第2空間内の空気は圧縮された状態となるので、第2空間内の樹脂を下方に押す力が生まれて、樹脂は、第1空間及び筒状部内を上昇していき、ひび割れ内に注入されていく。以上のように、この第1の構成の樹脂注入具によれば、ケース状部に仕切り部が設けられているので、側面に樹脂注入具を取り付けた場合でも、天井面に樹脂注入具を取り付けた場合でも、効率よく注入樹脂を押し出すことが可能となる。また、ケース状部の内部に仕切り部を設けることによって側面のみならず天井面にも適用可能となるので、製造コストを低減させることができる。
また、注入ノズルは、本体部と第2筒状部とから構成されているので、コストを低くでき、また、スプリングを使用せずに伸縮性を有する第2筒状部を用いるので、高い逆止弁機能を維持することができる。
また、第8には、上記第7の構成において、上記仕切り部が、略コ字状の板状部を設けてケース状部に切欠き状部を形成することにより、形成されていることを特徴とする。
また、第9には、上記第7又は第8の構成において、上記ケース状部と筒状部と取付座部とにより本体部が構成され、該本体部は一体に成形されていることを特徴とする。よって、本体部が一体成形されているので、製造コストを抑えることが可能となる。また、本体部が一体成形されているので、樹脂の漏れのおそれもない。
また、第10には、建築物のひび割れに樹脂を注入するための樹脂注入具であって、内部中空のケース状を呈するとともに、第1穴部と第2穴部とを有し、該第1穴部と第2穴部以外は内部空間が密閉されたケース状部と、該ケース状部の該第1穴部の位置に設けられ、外部から該樹脂を該ケース状部内に注入するための注入ノズルで、上記第1から第6までのいずれかの構成の注入ノズルと、該ケース状部の該第2穴部の位置に設けられた筒状部で、その内部空間がケース状部内の空間と該第2穴部を介して連通している筒状部と、該筒状部の端部に設けられた取付座部で、筒状部から連通した穴部を有する取付座部と、を有し、該ケース状部と筒状部と取付座部とから構成される本体部は、一体に成形されていることを特徴とする。
この第10の構成の樹脂注入具においては、樹脂を注入するひび割れが存在する被施工箇所に接着剤を塗布した後に、樹脂注入具をこの接着剤に接着させる。その際、該被施工箇所と取付座部との間を密閉した状態とする。そして、注入ノズルに注入器具を接続して、ひび割れに注入すべき樹脂をケース状部内に注入すると、樹脂は、注入ノズルに設けられた第2筒状部を押し開いてケース状部内に入れられる。ケース状部への注入が完了したら該注入器具による注入を停止して、該注入器具を注入ノズルから取り外す。ケース状部内に注入樹脂が流入することにより、ケース状部内の空気が圧縮された状態となるため、ケース状部内の樹脂が、この圧縮された空気に押されてケース状部の第2穴部から押し出され、筒状部を通って取付座部の穴部から押し出され、ひび割れ内に注入されていく。
つまり、樹脂注入具を被施工箇所としての床面に取り付けた場合には、樹脂注入具のケース状部内に樹脂を注入すると、ケース状部内の空気が圧縮されて、ケース状部内の上部の空間に圧縮空気が存在する。そして、この圧縮空気が樹脂を下方に押す。すると、圧縮空気により押された樹脂は、第2穴部から注入樹脂が押し出され、筒状部を通って取付座部の穴部から押し出されることになる。以上のように、この第10の構成の樹脂注入具によれば、効率よく注入樹脂を注入することが可能となる。また、本体部が一体成形されているので、製造コストを抑えることが可能となる。また、本体部が一体成形されているので、樹脂の漏れのおそれもない。なお、この第10の構成においては、側面にも施工可能である。
また、第11には、上記第10の構成において、上記ケース状部が、ケース状部内の空間を該第2穴部が設けられている側の第1空間と該第2穴部が設けられていない側の第2空間とに仕切るとともに、該第1空間と第2空間とが連通するように形成された仕切り部で、少なくとも、該仕切り部が、第2穴部と最も近い位置では、該第1空間と第2空間とを連通していない仕切り部を有することを特徴とする。
この第11の構成の樹脂注入具によれば、仕切り部が設けられているので、樹脂のひび割れへの注入を円滑に行うことができる。つまり、樹脂注入具を被施工箇所としての側面に取り付けた場合には、樹脂注入具のケース状部内に樹脂を注入すると、ケース状部内の空気が圧縮されて、ケース状部内の空間、つまり、第2空間の上部に圧縮空気が存在する。そして、この圧縮空気が樹脂を下方に押す。すると、仕切り部が設けられているので、圧縮空気により押される力は、第1空間では、横向きに注入樹脂に掛かるので、円滑に第2穴部から注入樹脂が押し出され、筒状部を通って取付座部の穴部から押し出されることになる。また、樹脂注入具を天井面に取り付けた場合には、樹脂注入具のケース状部内に樹脂を注入していき、樹脂の液面が仕切り部の端部の位置を越えると、第2空間内の空気は圧縮されるが、第1空間内の空気は筒状部からひび割れの内部に排出されることになる。つまり、樹脂注入具がひび割れの位置に設けられていれば、第1空間内の空気は筒状部から樹脂注入具の外部に押し出され、ひび割れの中に排出される。そして、第2空間内の空気は圧縮された状態となるので、第2空間内の樹脂を下方に押す力が生まれて、樹脂は、第1空間及び筒状部内を上昇していき、ひび割れ内に注入されていく。以上のように、この第11の構成の樹脂注入具によれば、ケース状部に仕切り部が設けられているので、側面に樹脂注入具を取り付けた場合でも、天井面に樹脂注入具を取り付けた場合でも、効率よく注入樹脂を押し出すことが可能となる。また、ケース状部の内部に仕切り部を設けることによって側面のみならず天井面にも適用可能となるので、製造コストを低減させることができる。
また、第12には、上記第7から第11までのいずれかの構成において、上記ケース状部と筒状部と取付座部とは、ポリカーボネート又はABS樹脂により形成されていることを特徴とする。よって、接着剤との接着を良好とすることができる。
また、第13には、上記第7から第12までのいずれかの構成において、上記取付座部には、取付座部を折り曲げることが可能となるように、溝部が形成されていることを特徴とする。これにより、壁面と床面との境界位置等の建築物における角部の空間であっても、取付座部の一部を折り曲げることにより、樹脂注入具を容易に取り付けることが可能である。なお、溝部としては、取付座部の穴部の近くに横方向に伸びた横溝部と縦方向に伸びた縦溝部を設けることが好ましい。
また、第14には、上記第7から第13までのいずれかの構成において、上記取付座部における穴部は、楕円形状に形成されていることを特徴とする。これにより、ひび割れの部分に樹脂注入具を取り付けた際に、ひび割れの位置から外れるおそれを小さくすることができる。
また、第15には、上記第7から第14までのいずれかの構成において、上記取付座部における筒状部側とは反対側の面は、凹凸形状となっていることを特徴とする。これにより、被施工箇所に樹脂注入具を取り付ける際に、接着剤との接着性を向上させることができる。
本考案に基づく逆止弁機能を有する注入ノズル及び樹脂注入具によれば、注入ノズルが、本体部と第2筒状部とを有しているので、コストを低くでき、また、スプリングを使用せずに伸縮性を有する第2筒状部を用いるので、高い逆止弁機能を維持することができる。
本考案においては、逆止弁機能を有する注入ノズルにおいて、コストを低くでき、また、高い逆止弁機能を維持することができる注入ノズルを提供するという目的を以下のようにして実現した。
本考案に基づく逆止弁機能を有する注入ノズル(以下「注入ノズル」とする)(「ニップル」としてもよい)30は、図1〜図3に示すように構成され、本体部32と、筒状部(第2筒状部)36とを有している。
ここで、本体部32は、供給部32aと、排出部32bと、取付け部32cとを有している。
この供給部32aは、注入樹脂を供給するための部材であり、注入樹脂を供給するための供給口32a−1が設けられている。また、図1〜図3に示すように、この供給部32aは、全体には、先端側(Y1側)にいくに従い略テーパ状に形成されているが、注入器具を接続するために窪み32a−kが形成されている。つまり、供給部32aは、基端側からテーパ状部32a−2と、逆テーパ状部32a−3と、テーパ状部32a−4が順次連設されており、また、内部には、供給口32a−1から連設された空間部32a−5が形成されている。この空間部32a−5は、供給口32a−1側にいくに従い細くなるテーパ状を呈している。
また、排出部32bは、供給部32aから連設されていて、筒状部32b−1と、先端部(閉塞部)32b−2とを有している。この筒状部32b−1は、円筒状を呈し、この内径は、供給部32aの排出部32b側の内径と同じに形成されている。この筒状部32b−1には、排出口34が形成されている。つまり、筒状部32b−1の内側と外側とを貫通する排出口34が形成されていて、図3に示すように互いに対称となる位置に計一対設けられている。また、先端部32b−2は、略半球状に形成され、筒状部32b−1の後端側(Y2側)を塞ぐように形成されている。先端部32b−2の内径と筒状部32b−1の内径は略同一に形成されている。この先端部32b−2は、半球状でなくても、後端側が尖った形状としてもよい。また、排出部32bの内部には、空間部32b−3が形成されている。
また、取付け部32cは、供給部32aと排出部32bの境界位置の側面に設けられていて、板状部32c−1と、円筒状部32c−2とを有している。この板状部32c−1は、環状の板状を呈し、円筒状部32c−2は、円筒状に形成されていて、その先端側が板状部32c−1と外周に接続されている。この円筒状部32c−2の内周面には、ネジ溝が形成されていて、他の部材に螺着して取付け可能となっている。なお、上記本体部32は、合成樹脂(例えば、ABS、ポリエチレン、アクリルにおけるいずれかの合成樹脂)により一体に形成されている。
また、筒状部36は、円筒状を呈し、弾力性や伸縮性のある素材(例えば、ゴムチューブ(より好ましくは、シリコン系ゴムチューブ))により形成されている。この筒状部36の内径は、筒状部32b−1の外径以下の大きさに形成され、筒状部36は弾力性や伸縮性を有することから、筒状部36が排出部32bに外れないように取り付けられるように、筒状部36の内径は、筒状部32b−1よりも小さく形成するのが好ましい。
また、この筒状部36が排出部32bに取り付けられた状態では、軸線方向において、筒状部36の先端側の端部から排出口34までの長さα1と、筒状部36の後端側の端部から排出口34までの長さα2とを比較すると、α1>α2となるように形成されている。なお、より好ましくは、α1/α2が2以上となるようにするのが好ましい。なお、この筒状部36は、その伸縮性を利用して筒状部32b−1の外周面に挿着されており、筒状部36と筒状部32b−1間には接着剤は特に必要ない。なお、仮に接着剤を用いる場合には、排出口34よりも先端側における筒状部36と筒状部32b−1間に接着剤を設けることになる。
本実施例における注入ノズル30は上記のように構成されているので、供給口32a−1から注入樹脂等の液体等の被注入物を注入すると、液体は空間部32a−5から空間部32b−3に至り、空間部32a−5と空間部32b−3とで構成される全体の空間部32kが液体で充満された後にも注入を続けていくと、被注入物が排出口34から排出されようとし、その排出圧力により、筒状部36が伸びて排出口34から液体が排出(「吐出」としてもよい)され、筒状部36と排出部32bの隙間から液体が排出される。なお、上記のように長さα1が長さα2よりも長く形成されているので、排出される液体は、筒状部36の後端側(Y2側)から排出され、筒状部36の先端側(Y1側)から排出されることはない。また、液体の注入を止めると、筒状部36はもとの状態に戻って排出口34を塞ぐので、液体が逆流することがない。
なお、上記の説明において、筒状部32b−1は円筒状であるとして説明したが、筒状であれば円筒状でなくてもよく、例えば、四角筒状であってもよい。
また、上記の説明においては、α1を筒状部36の先端側の端部から排出口34までの長さとし、α2を筒状部36の後端側の端部から排出口34までの長さとしたが、α1を排出口34の中心と筒状部36の先端側の端部間の長さとし、α2を排出口34の中心と筒状部36の後端側の端部間の長さとしてもよい。
次に、上記構成の注入ノズル30を実際に適用した場合の例を説明する。すなわち、コンクリートの建築物に発生したひび割れや亀裂に樹脂を注入するための低圧樹脂注入具に注入ノズル30を適用した場合の例を図5〜図18等を使用して説明する。なお、以下では、壁面等の側面や天井面に用いるタイプの低圧樹脂注入具Aに適用する場合と、床面に用いるタイプの低圧樹脂注入具Bに適用する場合のそれぞれについて説明する。
まず、壁面等の側面や天井面に用いるタイプである低圧樹脂注入具Aについて説明する。低圧樹脂注入具(樹脂注入具)Aは、図5〜図10に示されるように、ケース状部5と、注入ノズル30と、筒状部40と、取付座部50とを有している。なお、低圧樹脂注入具Aにおいて、ケース状部5と筒状部40と取付座部50とは、合成樹脂(特に、ポリカーボネート又はABS樹脂)により全体に一体成形されていて、ケース状部5と筒状部40と取付座部50とで本体部1を構成している。つまり、低圧樹脂注入具Aにおける注入ノズル30を除く構成は、合成樹脂、具体的には、ポリカーボネート又はABS樹脂により一体成形されている。なお、これらの素材でなくても、柔軟性があり、かつ、可塑性のある素材であればよい。この柔軟性としては、取付座部50を折曲できる程度の柔軟性があればよい。
ここで、ケース状部5は、注入すべき樹脂(以下「注入樹脂」とする)を収納するとともに、圧力タンクとしての機能を有するもので、全体的には、略直方体形状を呈し上面が湾曲した形状を呈していて、下面部12と、正面部14と、側面部16、18と、背面部20と、上面部22と、仕切り部24とを有している。
ここで、下面部12は、方形状の板状を呈している。また、正面部14は、下面部12の正面側の端部から連設され、垂直方向に立設した方形状の板状を呈している。この正面部14の下側の領域には、注入ノズル30を取り付けるための突状部14aが設けられていて(図10参照)、注入ノズル30を取り付けできるようになっている。つまり、突状部14aの外周面にはネジ溝が形成されていて、注入ノズル30の取付け部32cを螺着できるようになっている。なお、正面部14における突状部14aの取付け位置には、開口部14b(図10参照)が設けられている。この開口部14bが、上記第1穴部に当たる。つまり、注入ノズル30がケース状部5内に臨むように開口部が設けられている。
また、側面部16は、下面部12の左側面側の端部から連設され全体に平板状を呈していて、その外側面、内側面ともに垂直方向を向いている。この側面部16は、左側面側から視認すると、全体に、方形状の形状の上側に略半円状の形状を組み合わせた形状を呈するとともに、この側面部16のやや下側の領域における仕切り部24の形成領域においては、背面側から略横長方形状の切欠部を設けた形状となっている。
また、側面部18は、下面部12の右側面側の端部から連設され全体に平板状を呈していて、その外側面、内側面ともに垂直方向を向いている。この側面部18は、右側面側から視認すると、全体に、方形状の形状の上側に略半円状の形状を組み合わせた形状を呈するとともに、この側面部18のやや下側の領域における仕切り部24の形成領域においては、背面側から略横長方形状の切欠部を設けた形状となっている。つまり、この側面部18は、側面部16と対称的な形状を呈している。
また、背面部20は、仕切り部24が設けられている関係から、下側背面部20aと、上側背面部20bとを有している。この下側背面部20aは、下面部12の背面側の端部と側面部16の下側領域の背面側の端部と側面部18の下側領域の背面側の端部とから連設され、垂直方向に立設した方形状の板状を呈している。この下側背面部20aには、筒状部40と連通するための開口部21が設けられている。この開口部21が、上記第2穴部に当たる。
また、上側背面部20bは、側面部16の中央領域の背面側の端部と側面部18の中央領域の背面側の端部とから連設され、垂直方向に立設した方形状の板状を呈している。
また、上面部22は、正面部14の上端と上側背面部20bの上端と側面部16の上側領域の端部と側面部18の上側領域の端部とから連設されていて、帯状の方形状を略半円弧状に湾曲させた形状を呈している。
また、仕切り部24は、下板部24aと、上板部24bと、正面板部24cとを有している。
この下板部24aは、仕切り部24の下側を構成する部材であり、下側背面部20aの上端と側面部16の切欠部の下側の端部と側面部18の切欠部の下側の端部とに連設されていて、方形状の板状を呈している。また、上板部24bは、仕切り部24の上側を構成する部材であり、上側背面部20bの下端と側面部16の切欠部の上側の端部と側面部18の切欠部の上側の端部とに連設されていて、方形状の板状を呈している。
また、正面板部24cは、仕切り部24の正面側を構成する部材であり、下板部24aの正面側の端部と上板部24bの正面側の端部と側面部16の切欠部の正面側の端部と側面部18の切欠部の正面側の端部とに連設されていて、方形状の板状を呈している。この正面板部24cと正面部14とは略平行に設けられている。
なお、仕切り部24のY1−Y2方向の長さは下面部12のY1−Y2方向の長さよりも短く形成されていて、この正面板部24cと正面部14間には、隙間Sが形成されている(図6、図9、図10参照)。
この仕切り部24が形成されていることにより、ケース状部5内における仕切り部24を挟んだ下側の空間である第1空間K1と上側の空間である第2空間K2とは、隙間Sを介してのみ連通している。
つまり、この仕切り部24は、ケース状部5内の空間を第1空間K1と第2空間K2とに仕切るとともに、第1空間K1と第2空間K2とが連通するように形成され、該仕切り部24が、開口部21と最も近い位置では、該第1空間K1と第2空間K2とを連通していない構造となっている。また、下板部24aと、上板部24bと、正面板部24cによって、略コ字状の板状部が設けられているといえ、この下板部24aと上板部24bと正面板部24cとによって、ケース状部5に切欠き状部が形成されているといえる。
また、このケース状部5には、注入すべき樹脂の内部量を表示するための目盛り6a、6bが設けられている。ここで、垂直方向(Z1−Z2方向)に所定間隔に設けられている目盛り6aは、低圧樹脂注入具Aを建築物等の側面に取り付ける場合に使用するものであり、また、水平方向(Y1−Y2方向)に所定間隔に設けられた目盛り6bは、低圧樹脂注入具Aを天井面に取り付ける場合に使用するものである。
なお、このケース状部5においては、正面部14における突状部14aの位置に設けられた開口部14b(第1穴部)と開口部21(第2穴部)以外は、内部空間が密閉された状態となっている。
次に、注入ノズル30は、上記で説明した構成となっている。この注入ノズル30は、その取付け部32cを突状部14aに螺着させることにより、ケース状部5に取り付けられている。なお、注入ノズル30の取付け部32cの構成とケース状部5における突状部14aの構成は上記のように螺着によるものには限られず、例えば、取付け部32cと突状部14aとを嵌合させる構成としてもよく、また、取付け部32cに爪部材を設けて突状部14aにこの爪部材を係合させる構成としてもよい。また、取付け部32cを熱溶着や超音波等により突状部14aの内側に密着して固定するようにしてもよい。
また、筒状部40は、ケース状部5における下側背面部20aから連設されている。この筒状部40は、略楕円筒状を呈し、その横断面は略楕円形状を呈しており、その内周面の断面も略楕円形状を呈している。なお、下側背面部20aの開口部21は、この筒状部40内の空間部に連通している。
また、取付座部50は、円形の外形の平板状に形成されていて、その中央には開口部(穴部)52が形成された形状を呈している。この開口部52は、筒状部40の内周面と同大同形状であり、筒状部40の内周面と連続している。また、この取付座部50の背面側の平面部51は、目荒らし加工されていて、表面に細かい凹凸が形成されている。これにより、接着剤との接着が良好となるようにしている。なお、取付座部50の背面側における開口部52の外周は、取付座部50の背面と面一となっている。
また、この取付座部50の正面側の平面部51には溝部56が設けられている。つまり、溝部56は、平面部51に横方向に設けられた横溝部56aと、平面部51に縦方向に設けられた縦溝部56bとを有している。つまり、横溝部56aと縦溝部56bとは垂直に交わっている。この横溝部56aと縦溝部56bの横断面は、三角形状となっているが、四角形状等他の形状でもよい。この溝部56が設けられていることにより、取付座部50をこの横溝部56aや縦溝部56bを介して折曲できるようになっている。つまり、低圧樹脂注入具Aにおける注入ノズル30を除く構成は、ポリカーボネート又はABS樹脂により一体成形されていて、取付座部50もこのポリカーボネート又はABS樹脂より形成されているので、この溝部56を介して折曲げ可能となっている。なお、上記平面部51とは、取付座部50の背面側と正面側において、溝部56以外の領域を示すものといえる。
なお、上記開口部52の外周には、円環状の突状部を設けるものとしてもよい。つまり、該突状部は、取付座部50の背面側の平面部51から若干突出しており、円環状の突状を呈している。この突状部は、この低圧樹脂注入具Aを被施工箇所(被施工部分、被取付け箇所、被取付け部分としてもよい)に取り付ける際に取付けに使用する接着剤が開口部52側に入り込まないようにするためのものである。また、溝部56は、取付座部50の背面側に設けてもよい。
また、仕切り部24と、筒状部40と、取付座部50に接する状態で、垂直板部60が形成されている。この垂直板部60は、Y1−Y2方向に垂直方向に立設して設けられ、下板部24aの上面と上板部24bの下面と正面板部24cの背面側の面とに接しているとともに、筒状部40の上面と、取付座部50の正面側の面に接して設けられている。この垂直板部60は、X1−X2方向においては、下板部24aと上板部24bと正面板部24cにおける中央位置に接続されている。
上記構成の低圧樹脂注入具Aの使用方法について説明する。まず、建築物等のひび割れが生じた部分に接着剤Fを塗布する(図11参照)。すなわち、図11のV1に示すように、低圧樹脂注入具Aを取り付ける箇所には、円環状に接着剤を塗布して内部に開口部Gを作っておく。ここで、使用される接着剤Fとしては、仮止めシール材又はプラグ接着剤等が用いられる。
そして、この円環状に接着剤Fを塗布することにより形成された開口部Gの位置に低圧樹脂注入具Aを押し付けるとともに、取付座部50の正面側(手前側)にへら等で寄せるようにして、ひび割れの箇所と取付座部50の背面側との間の空間を密閉させるようにする(図11のV2参照)。この場合、取付座部50の背面側の面には、細かい凹凸が形成されているので、接着剤との接着が優れ、ひび割れの部分と取付座部50との密閉性を高くすることができる。また、特に、上記本体部1がポリカーボネート又はABS樹脂により構成されているので、接着剤との接着が良好となる。つまり、従来の注入具においては、この台座の部分がポリエチレンやポリプロピレンにより形成されていたため、接着剤との接着性が悪く、プライマー等を必要としていたが、本実施例の場合には、そのような必要がない。
ここで、壁面等の側面H1に取り付ける場合には、図12に示すように取付けを行なう。すなわち、ケース状部5の上面部22が上側となり下面部12が下側となるように取付けを行う。この場合、ひび割れJの箇所と取付座部50の背面側との間の空間を密閉させるようにする。一方、天井面H2に取り付ける場合には、図13に示すように取付けを行う。すなわち、取付座部50が上側となり注入ノズル30が下側となるように取付けを行う。この場合にも、ひび割れJの箇所と取付座部50の背面側との間の空間を密閉させるようにする。
なお、取付座部50の開口部52が楕円形状に形成されているので、ひび割れの部分に低圧樹脂注入具Aを取り付けた際に、ひび割れの位置から外れるおそれを小さくすることができる。つまり、図18に示すように、楕円の長軸をひび割れJに対して直角となるようにして取り付ける(つまり、楕円の短軸とひび割れとを一致させるように取り付ける)ことにより、取付座部50の取付け位置が長軸方向に多少ずれたとしても、ひび割れの位置に取付座部50の開口部52を配することが可能となる。
以上のようにして低圧樹脂注入具Aの被施工箇所への取付けが完了したら、注入樹脂が入った状態の注入器具(例えば、グリースガン、注入ポンプ)のノズルを低圧樹脂注入具Aの注入ノズル30に接続した後に該注入器具を操作して注入樹脂をケース状部5内に注入する。なお、注入樹脂としては、エポキシ樹脂等が用いられる。
すると、注入樹脂は注入ノズル30内の空間部32kを充満させた後に、さらに注入を続けることにより、被注入物が排出口34から排出されようとし、その排出圧力により、筒状部36が伸びて排出口34から液体が排出され、筒状部36と排出部32bの隙間から液体が排出されて、ケース状部5内に入れられる。注入量は、ケース状部5に設けられた目盛り6a又は目盛り6bを参考にして所定の量まで注入が完了したら注入を停止する。ケース状部5への注入が完了したら、該注入器具を注入ノズル30から取り外す。なお、該注入器具を取り外しても注入ノズル30は、筒状部36がもとの状態に戻って排出口34を塞ぐという逆止弁機能を有しているので、注入ノズル30から注入樹脂が逆流して漏れることはない。
すると、ケース状部5内に注入樹脂が流入することにより、ケース状部5内の空気が圧縮された状態となるため、ケース状部5内の注入樹脂が、この圧縮された空気に押されてケース状部5の開口部21から押し出され、筒状部40を通って取付座部50の開口部52から押し出され、ひび割れ内に注入されていく。
上記のように、ケース状部5内の圧縮された空気により注入樹脂が押し出されるわけであるが、その際の作用、特に、仕切り部24の果たす機能について説明すると以下のようになる。
すなわち、図12に示すように、低圧樹脂注入具Aを側面H1に取り付けた場合(つまり、側面H1のひび割れの位置を被施工箇所とする場合)には、低圧樹脂注入具Aのケース状部5内に注入樹脂を注入すると、ケース状部5内の空気が圧縮されて、図14に示すように、ケース状部5内の空間の上部に圧縮空気PAが存在する。そして、この圧縮空気PAが注入樹脂を下方に押す。つまり、矢印W1の方向に注入樹脂を押す。すると、仕切り部24が設けられているので、圧縮空気PAにより押される力は、第1空間K1では、横向き(つまり、矢印W2の方向)に注入樹脂に掛かるので、円滑に開口部21から注入樹脂が押し出され、筒状部40を通って取付座部50の開口部52から押し出されることになる。この場合、仕切り部24が設けられていないと、ケース状部5の開口部21付近で注入樹脂に横向きに掛かる力を効率的に与えることができないので、この仕切り部24が設けられていることにより、円滑に注入樹脂をひび割れの部分に注入することが可能となる。
また、図13に示すように、低圧樹脂注入具Aを天井面H2に取り付けた場合(つまり、天井面H2のひび割れの位置を被施工箇所とする場合)には、低圧樹脂注入具Aのケース状部5内に注入樹脂を注入していき、注入樹脂の液面が仕切り部24の端部の位置を越えると、第2空間K2内の空気は圧縮されるが、第1空間K1内の空気は筒状部40からひび割れの内部に排出されることになる。つまり、低圧樹脂注入具Aがひび割れの位置に設けられていれば、第1空間K1内の空気は筒状部40から低圧樹脂注入具Aの外部に押し出され、ひび割れの中に排出される。そして、第2空間K2内の空気は圧縮された状態となるので、第2空間K2内の注入樹脂を下方に押す力が生まれて、注入樹脂は、第1空間K1及び筒状部40内を上昇していき、ひび割れ内に注入されていく。なお、注入樹脂を所定量にまで注入したら、注入器具を取り外す。そして、圧縮空気の圧力が注入樹脂を押し上げるだけの値を下回るまで、注入樹脂がひび割れ内に注入されていく。つまり、図15のV1に示すように、仕切り部24の端部(つまり、図15では下端)を越えた位置まで注入樹脂を注入すると、注入樹脂により第2空間K2内の空気が押されて第2空間K2には圧縮空気PAが存在するようになり、第1空間K1内に至った樹脂は、筒状部40から排出されていく。そして、その後は、圧縮空気PAの力により第2空間K2内では注入樹脂が下方(矢印W3の方向(図15のV2参照)に押され、そして、第1空間K1及び筒状部40内を上昇して、ひび割れ内に注入されていく。なお、ケース状部5内に注入する注入樹脂の量を多くすれば、第2空間K2内の空気の圧縮度合いが大きくなるので、それだけ注入樹脂を押す力が強くなり、よって、低圧樹脂注入具Aから排出される注入樹脂の圧力も強くなることになる。なお、仕切り部24が設けられていないと、ケース状部5内の空気が圧縮された状態にはならないため、上記のような作用を得ることはできない。
なお、取付座部50には、溝部56が設けられているので、建築物における角部の空間であっても、取付座部50の一部を折り曲げることにより、容易に取付けが可能である。つまり、床部と壁部の間の角部の場合には、図16に示すように、横溝部56aの位置で取付座部50を折り曲げることにより、容易に低圧樹脂注入具Aを取り付けることが可能となる。また、壁部と該壁部と直角な壁部との間の角部の場合には、図17に示すように、縦溝部56bの位置で取付座部50を折り曲げることにより、容易に低圧樹脂注入具Aを取り付けることが可能となる。
以上のように、本実施例の低圧樹脂注入具Aによれば、ケース状部5と筒状部40と取付座部50とは、ポリカーボネート又はABS樹脂により全体に一体成形されているので、製造コストを低減させることが可能となる。
また、ケース状部5には仕切り部24が設けられているので、上記のように、側面に低圧樹脂注入具Aを取り付けた場合でも、天井面に低圧樹脂注入具Aを取り付けた場合でも、効率よく注入樹脂を押し出すことが可能となる。
また、取付座部50の開口部52が楕円形状に形成されているので、ひび割れの部分に低圧樹脂注入具Aを取り付けた際に、ひび割れの位置から外れるおそれを小さくすることができる。
さらに、取付座部50が折曲げ可能に形成されているので、壁面と床面との境界位置等の建築物における角部の空間であっても、取付座部50の一部を折り曲げることにより、容易に取付けが可能である。
なお、上記の説明において、ケース状部5における上面側は側面視において半円状に形成されているとしたが、これには限られず、側面部16、18を方形状に切欠部を形成した形状として、上面部22を平板状としてもよい。
次に、床面に用いるタイプである低圧樹脂注入具Bについて、図19〜図23等を使用して説明する。低圧樹脂注入具(樹脂注入具)Bは、図19〜図21に示されるように、ケース状部105と、注入ノズル30と、筒状部40と、取付座部50とを有している。なお、低圧樹脂注入具Bにおいて、ケース状部105と筒状部40と取付座部50とは、合成樹脂(特に、ポリカーボネート又はABS樹脂)により全体に一体成形されていて、ケース状部105と筒状部40と取付座部50とで本体部1を構成している。つまり、低圧樹脂注入具Bにおける注入ノズル30を除く構成は、合成樹脂、具体的には、ポリカーボネート又はABS樹脂により一体成形されている。なお、これらの素材でなくても、柔軟性があり、かつ、可塑性のある素材であればよい。この柔軟性としては、取付座部50を折曲できる程度の柔軟性があればよい。
なお、低圧樹脂注入具Bは、低圧樹脂注入具Aと比較すると、基本的に、ケース状部の構成以外は同じ構成であるので、ケース状部105の構成を中心に説明する。
ここで、ケース状部105は、注入すべき樹脂(以下「注入樹脂」とする)を収納するとともに、圧力タンクとしての機能を有するもので、全体的には、略直方体形状を呈し上面が湾曲した形状を呈していて、下面部112と、正面部114と、側面部116、118と、背面部120と、上面部122とを有している。
ここで、下面部112は、方形状の板状を呈している。また、正面部114は、下面部112の正面側の端部から連設され、垂直方向に立設した方形状の板状を呈している。この正面部114の下側の領域には、注入ノズル30を取り付けるための突状部(図示せず、なお、この突状部は、上記低圧樹脂注入具Aにおける突状部14aと同様の構成である。)が設けられていて、注入ノズル30を取り付けできるようになっている。つまり、突状部の外周面にはネジ溝が形成されていて、注入ノズル30の取付け部32cを螺着できるようになっている。なお、正面部114における突状部の取付け位置には、開口部(図示せず、この開口部は、上記低圧樹脂注入具Aにおける開口部14bと同様の構成である。)が設けられている。この開口部が、上記第1穴部に当たる。つまり、注入ノズル30がケース状部105内に臨むように開口部が設けられている。
また、側面部116は、下面部112の左側面側の端部から連設され全体に平板状を呈していて、その外側面、内側面ともに垂直方向を向いている。この側面部116は、左側面側から視認すると、全体に、方形状の形状の上側に略半円状の形状を組み合わせた形状を呈している。
また、側面部118は、下面部112の右側面側の端部から連設され全体に平板状を呈していて、その外側面、内側面ともに垂直方向を向いている。この側面部118は、右側面側から視認すると、全体に、方形状の形状の上側に略半円状の形状を組み合わせた形状を呈している。つまり、この側面部118は、側面部116と対称的な形状を呈している。
また、背面部120は、下面部112の背面側の端部と側面部116の背面側の端部と側面部118の背面側の端部とから連設され、垂直方向に立設した方形状の板状を呈している。この背面部120の下側の領域には、筒状部40と連通するための開口部121が設けられている。この開口部121が、上記第2穴部に当たる。
また、上面部122は、正面部114の上端と背面部120の上端と側面部116の上側領域の端部と側面部118の上側領域の端部とから連設されていて、帯状の方形状を略半円弧状に湾曲させた形状を呈している。
また、このケース状部105には、注入すべき樹脂の内部量を表示するための目盛り106bが所定間隔に設けられている。つまり、目盛り106bは、側面部118にY1−Y2方向に所定間隔に設けられている。この目盛り106bは、低圧樹脂注入具Bが床面に取り付けて使用するものであることからY1−Y2方向に設けられており、低圧樹脂注入具Aとは異なり、Z1−Z2方向に所定間隔に設けられた目盛りは設けられていない。なお、上記低圧樹脂注入具Aに設けられた目盛り6aと同様に、Z1−Z2方向にも目盛りを設けてもよい。
なお、このケース状部105においては、正面部114における突状部の位置に設けられた開口部(第1穴部)と開口部121(第2穴部)以外は、内部空間が密閉された状態となっている。
なお、本実施例におけるケース状部105には、上記第1実施例の場合とは異なり、仕切り部は設けられていない。
なお、このケース状部105においては、正面部114における突状部の位置に設けられた開口部(第1穴部)と開口部121(第2穴部)以外は、内部空間が密閉された状態となっている。
次に、注入ノズル30は、上記で説明した構成となっている。この注入ノズル30は、その取付け部32cを正面部114における突状部に螺着させることにより、ケース状部105に取り付けられている。なお、注入ノズル30の取付け部32cの構成とケース状部105の正面部114における突状部の構成は上記のように螺着によるものには限られず、例えば、取付け部32cと突状部とを嵌合させる構成としてもよく、また、取付け部32cに爪部材を設けて突状部にこの爪部材を係合させる構成としてもよい。また、取付け部32cを熱溶着や超音波等により突状部の内側に密着して固定するようにしてもよい。
また、筒状部40は、ケース状部105における背面部120から連設されている。この筒状部40は、略楕円筒状を呈し、その横断面は略楕円形状を呈しており、その内周面の断面も略楕円形状を呈している。なお、背面部120の開口部121は、この筒状部40内の空間部に連通している。
また、取付座部50は、円形の外形の平板状に形成されていて、その中央には開口部(穴部)52が形成された形状を呈している。この開口部52は、筒状部40の内周面と同大同形状であり、筒状部40の内周面と連続している。また、この取付座部50の背面側の平面部51は、目荒らし加工されていて、表面に細かい凹凸が形成されている。これにより、接着剤との接着が良好となるようにしている。なお、取付座部50の背面側における開口部52の外周は、取付座部50の背面と面一となっている。
また、この取付座部50の背面側の平面部51には溝部56が設けられている。つまり、溝部56は、平面部51に横方向に設けられた横溝部56aと、平面部51に縦方向に設けられた縦溝部56bとを有している。つまり、横溝部56aと縦溝部56bとは垂直に交わっている。この横溝部56aと縦溝部56bの横断面は、三角形状となっているが、四角形状等他の形状でもよい。この溝部56が設けられていることにより、取付座部50をこの横溝部56aや縦溝部56bを介して折曲できるようになっている。つまり、低圧樹脂注入具Aにおける注入ノズル30を除く構成は、ポリカーボネート又はABS樹脂により一体成形されていて、取付座部50もポリカーボネート又はABS樹脂により形成されているので、この溝部56を介して折曲げ可能となっている。
なお、上記平面部51とは、取付座部50の背面側と正面側において、溝部56以外の領域を示すものといえる。
なお、上記開口部52の外周には、円環状の突状部を設けるものとしてもよい。つまり、該突状部は、取付座部50の背面側の平面部51から若干突出しており、円環状の突状を呈している。この突状部は、この低圧樹脂注入具Bを被施工箇所(被施工部分、被取付け箇所、被取付け部分としてもよい)に取り付ける際に取付けに使用する接着剤が開口部52側に入り込まないようにするためのものである。
なお、上記の説明においては、低圧樹脂注入具Bにおける注入ノズル30側を正面側、取付座部50側を背面側、下面部112側を下面側として説明したが、これは、上記低圧樹脂注入具Aに合わせて説明したものであり、低圧樹脂注入具Bの実際の使用状態からすると、注入ノズル30側を上面側、取付座部50を下面側としてもよい。
例えば、ケース状部105における上面部122側を正面側とし、下面部112側を背面側とする。その場合には、背面部120を下面部とし、上面部122を正面部とし、下面部112を背面部とし、正面部114を上面部とする。なお、側面部116、118は側面部のままである。つまり、ケース状部105は、内部中空のケース状を呈し、板状の下面部と、該下面部の正面側から立設した板状の正面部と、該下面部の側面側から立設した一対の板状の側面部と、該下面部の背面側から立設した板状の背面部とを有し、該上面部に第1穴部を有するとともに、該下面部における背面部側の位置に第2穴部を有し、該第1穴部と第2穴部以外は内部空間が密閉されているといえる。
上記構成の低圧樹脂注入具Bの使用方法について説明する。まず、建築物等のひび割れが生じた部分に接着剤を塗布する。すなわち、上記低圧樹脂注入具Aの場合と同様に、低圧樹脂注入具Bを取り付ける箇所には、円環状に接着剤を塗布して内部に開口部を作っておく。ここで、使用される接着剤としては、仮止めシール材又はプラグ接着剤等が用いられる。なお、この低圧樹脂注入具Bは、床面用であることから、該接着剤も当然床面に塗布されることになる。
そして、この円環状に接着剤を塗布することにより形成された開口部の位置に低圧樹脂注入具Bを押し付けるとともに、取付座部50のケース状部105側にへら等で寄せるようにして、ひび割れの箇所と取付座部50の背面側との間の空間を密閉させるようにする。この場合、取付座部50の背面側の面には、細かい凹凸が形成されているので、接着剤との接着が優れ、ひび割れの部分と取付座部50との密閉性を高くすることができる。また、特に、上記本体部1がポリカーボネート又はABS樹脂により構成されているので、接着剤との接着が良好となる。つまり、従来の注入具においては、この台座の部分がポリエチレンやポリプロピレンにより形成されていたため、接着剤との接着性が悪く、プライマー等を必要としていたが、本実施例の場合には、そのような必要がない。
低圧樹脂注入具Bを取り付けた状態としては、図22に示すように、取付座部50が下側、注入ノズル30が上側となり、ひび割れJの箇所と取付座部50との間の空間が接着剤Fによって密閉された状態となる。つまり、低圧樹脂注入具Bは、床面H3のひび割れの位置を被施工箇所とする場合であるので、図22に示すような取付け状態となる。
なお、取付座部50の開口部52が楕円形状に形成されているので、ひび割れの部分に低圧樹脂注入具Bを取り付けた際に、ひび割れの位置から外れるおそれを小さくすることができる。なお、詳細は上記低圧樹脂注入具Aにおける説明と同様であるので省略する。
以上のようにして低圧樹脂注入具Bの被施工箇所への取付けが完了したら、注入樹脂が入った状態の注入器具(例えば、グリースガン、注入ポンプ)のノズルを低圧樹脂注入具Bの注入ノズル30に接続した後に該注入器具を操作して注入樹脂をケース状部105内に注入する。なお、注入樹脂としては、エポキシ樹脂等が用いられる。
すると、注入樹脂は注入ノズル30内の空間部32kを充満させた後に、さらに注入を続けることにより、被注入物が排出口34から排出されようとし、その排出圧力により、筒状部36が伸びて排出口34から液体が排出され、筒状部36と排出部32bの隙間から液体が排出されて、ケース状部105内に入れられる。注入量は、ケース状部105に設けられた目盛り106bを参考にして所定の量まで注入が完了したら注入を停止する。ケース状部105への注入が完了したら、該注入器具を注入ノズル30から取り外す。なお、該注入器具を取り外しても注入ノズル30は、筒状部36がもとの状態に戻って排出口34を塞ぐという逆止弁機能を有しているので、注入ノズル30から注入樹脂が逆流して漏れることはない。
すると、ケース状部105内に注入樹脂が流入することにより、ケース状部105内の空気が圧縮された状態となり、圧縮空気PAがケース状部105内の上部に存在するようになる。そして、ケース状部105内の注入樹脂が、この圧縮空気により下方(矢印W4の方向)に押されてケース状部105の開口部121から押し出され、筒状部40を通って取付座部50の開口部52から押し出され、ひび割れ内に注入されていく。
この低圧樹脂注入具Bにおいては、上記低圧樹脂注入具Aとは異なり、仕切り部が設けられていないので、取付座部50を下側にした状態でもケース状部105内の注入樹脂は全て排出されることができる。
なお、取付座部50には、溝部56が設けられているので、建築物における角部の空間であっても、取付座部50の一部を折り曲げることにより、容易に取付けが可能である。つまり、横溝部56aと縦溝部56bのいずれか又は両方を介して取付座部50を折曲することにより、壁面に近接した床面でも容易に低圧樹脂注入具Bを取り付けることが可能となる。
以上のように、低圧樹脂注入具Bによれば、ケース状部105と筒状部40と取付座部50とは、ポリカーボネート又はABS樹脂により全体に一体成形されているので、製造コストを低減させることが可能となる。
また、取付座部50の開口部52が楕円形状に形成されているので、ひび割れの部分に低圧樹脂注入具Bを取り付けた際に、ひび割れの位置から外れるおそれを小さくすることができる。
さらに、取付座部50が折曲げ可能に形成されているので、壁面と床面との境界位置等の建築物における角部の空間であっても、取付座部50の一部を折り曲げることにより、容易に取付けが可能である。
なお、低圧樹脂注入具Bは床面用であるが、側面に施工することも可能である。つまり、側面に施工した場合でも、注入樹脂をケース状部内に注入した場合には、圧縮空気はケース状部内の上部に存在するので、筒状部40を介してひび割れに注入することは可能である。
なお、上記低圧樹脂注入具Aと低圧樹脂注入具Bにおいて、取付座部50の開口部52は楕円形であり、また、筒状部40における内周面の断面も楕円形であるとして説明したが、楕円形には限られず、円形でもよく、多角形でもよい。
また、上記低圧樹脂注入具Aと低圧樹脂注入具Bにおいて、上記本体部1の素材としては、ポリカーボネート又はABS樹脂以外の合成樹脂でもよい。つまり、接着剤が接着する合成樹脂であればよい。
また、上記の説明において、注入ノズル30は、正面部14、114に設けられているものとして説明したが、これには限られず、例えば、上面部22、122に取り付けるようにしてもよい。
なお、上記の説明においては、注入ノズル30を低圧樹脂注入具に適用する場合を例に取って説明したが、これには限られず、他の部材に適用してもよい。
本発明の逆止弁機能を有する注入ノズルの構成を示す斜視図である。 本発明の逆止弁機能を有する注入ノズルの構成を示す分解斜視図である。 図1のQ−Q断面図である。 本発明の逆止弁機能を有する注入ノズルの使用状態を示す断面図である。 低圧樹脂注入具Aの構成を示す斜視図である。 低圧樹脂注入具Aの構成を示す側面図である。 低圧樹脂注入具の構成を示す背面図である。 低圧樹脂注入具の構成を示す正面図である。 図8におけるX−X断面図である。 図3における要部拡大図である。 低圧樹脂注入具Aの使用状態を説明するための説明図である。 低圧樹脂注入具Aの使用状態を説明するための説明図であり、側面に使用する場合の説明図である。 低圧樹脂注入具Aの使用状態を説明するための説明図であり、天井面に使用する場合の説明図である。 低圧樹脂注入具Aを側面に使用する場合の作用を説明する説明図である。 低圧樹脂注入具Aを天井面に使用する場合の作用を説明する説明図である。 低圧樹脂注入具Aをその取付座部を折り曲げて使用する場合の使用状態を説明する説明図である。 低圧樹脂注入具Aをその取付座部を折り曲げて使用する場合の使用状態を説明する説明図である。 取付座部の開口部の方向とひび割れの方向との関係を説明する説明図である。 低圧樹脂注入具Bの構成を示す斜視図である。 低圧樹脂注入具Bの構成を示す側面図である。 図19におけるY−Y断面図である。 低圧樹脂注入具Bの使用状態を説明するための説明図である。 低圧樹脂注入具Bを使用する場合の作用を説明する説明図である。
符号の説明
A、B 低圧樹脂注入具
1 本体部
5、105 ケース状部
10 ケース本体部
12、112 下面部
14、114 正面部
14a 突状部
16、18、116、118 側面部
20、120 背面部
21、121 開口部
22、122 上面部
24 仕切り部
30 注入ノズル
32 本体部
32a 供給部
32b 排出部
32c 取付け部
32b−1 筒状部
32b−2 先端部
34 排出口
36 筒状部
40 筒状部
50 取付座部
52 開口部
56 溝部

Claims (15)

  1. 逆止弁機能を有する注入ノズルであって、
    周面に排出口が設けられた筒状部を有するとともに、該筒状部内の空間に連通した供給口を有する本体部と、
    該筒状部の周面に設けられた第2筒状部で、伸縮性を有する部材により形成された第2筒状部と、
    を有することを特徴とする逆止弁機能を有する注入ノズル。
  2. 逆止弁機能を有する注入ノズルであって、
    本体部で、
    供給口を有するとともに該供給口に連通した内部空間部を内部に有する供給部と、
    該供給部から連設された排出部で、筒状を呈し、その周面に排出口が設けられた筒状部で、その内部空間部が供給部の内部空間部と連通した筒状部と、該筒状部の供給部側とは反対側の端部を塞ぐ閉塞部とを有する排出部と、を有する本体部と、
    該筒状部の周面に設けられた第2筒状部で、伸縮性を有する部材により形成された第2筒状部と、
    を有することを特徴とする逆止弁機能を有する注入ノズル。
  3. 上記第2筒状部の供給口側の端部から排出口までの長さである第1長さが、第2筒状部の供給口側とは反対側の端部から排出口までの長さである第2長さよりも長いことを特徴とする請求項1又は2に記載の逆止弁機能を有する注入ノズル。
  4. 上記第1長さが、上記第2長さよりも2倍以上長いことを特徴とする請求項3に記載の逆止弁機能を有する注入ノズル。
  5. 上記本体部は、上記注入ノズルの取付け対象物に取り付けるための取付部を有することを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の逆止弁機能を有する注入ノズル。
  6. 上記第2筒状部が、ゴム製のチューブにより形成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5に記載の逆止弁機能を有する注入ノズル。
  7. 建築物のひび割れに樹脂を注入するための樹脂注入具であって、
    内部中空のケース状を呈するとともに、第1穴部と第2穴部とを有し、該第1穴部と第2穴部以外は内部空間が密閉されたケース状部で、ケース状部内の空間を該第2穴部が設けられている側の第1空間と該第2穴部が設けられていない側の第2空間とに仕切るとともに、該第1空間と第2空間とが連通するように形成された仕切り部で、少なくとも、該仕切り部が、第2穴部と最も近い位置では、該第1空間と第2空間とを連通していない仕切り部を有するケース状部と、
    該ケース状部の該第1穴部の位置に設けられ、外部から該樹脂を該ケース状部内に注入するための注入ノズルで、上記請求項1又は2又は3又は4又は5又は6に記載の注入ノズルと、
    該ケース状部の該第2穴部の位置に設けられた筒状部で、その内部空間がケース状部内の空間と該第2穴部を介して連通している筒状部と、
    該筒状部の端部に設けられた取付座部で、筒状部から連通した穴部を有する取付座部と、
    を有することを特徴とする樹脂注入具。
  8. 上記仕切り部が、略コ字状の板状部を設けてケース状部に切欠き状部を形成することにより、形成されていることを特徴とする請求項7に記載の樹脂注入具。
  9. 上記ケース状部と筒状部と取付座部とにより本体部が構成され、該本体部は一体に成形されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の樹脂注入具。
  10. 建築物のひび割れに樹脂を注入するための樹脂注入具であって、
    内部中空のケース状を呈するとともに、第1穴部と第2穴部とを有し、該第1穴部と第2穴部以外は内部空間が密閉されたケース状部と、
    該ケース状部の該第1穴部の位置に設けられ、外部から該樹脂を該ケース状部内に注入するための注入ノズルで、上記請求項1又は2又は3又は4又は5又は6に記載の注入ノズルと、
    該ケース状部の該第2穴部の位置に設けられた筒状部で、その内部空間がケース状部内の空間と該第2穴部を介して連通している筒状部と、
    該筒状部の端部に設けられた取付座部で、筒状部から連通した穴部を有する取付座部と、
    を有し、
    該ケース状部と筒状部と取付座部とから構成される本体部は、一体に成形されていることを特徴とする樹脂注入具。
  11. 上記ケース状部が、
    ケース状部内の空間を該第2穴部が設けられている側の第1空間と該第2穴部が設けられていない側の第2空間とに仕切るとともに、該第1空間と第2空間とが連通するように形成された仕切り部で、少なくとも、該仕切り部が、第2穴部と最も近い位置では、該第1空間と第2空間とを連通していない仕切り部を有することを特徴とする請求項10に記載の樹脂注入具。
  12. 上記ケース状部と筒状部と取付座部とは、ポリカーボネート又はABS樹脂により形成されていることを特徴とする請求項7又は8又は9又は10又は11に記載の樹脂注入具。
  13. 上記取付座部には、取付座部を折り曲げることが可能となるように、溝部が形成されていることを特徴とする請求項7又は8又は9又は10又は11又は12に記載の樹脂注入具。
  14. 上記取付座部における穴部は、楕円形状に形成されていることを特徴とする請求項7又は8又は9又は10又は11又は12又は13に記載の樹脂注入具。
  15. 上記取付座部における筒状部側とは反対側の面は、凹凸形状となっていることを特徴とする請求項7又は8又は9又は10又は11又は12又は13又は14に記載の樹脂注入具。
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JP2011189968A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Nippon Kimu Kk スパウト付き収容体および栓体
JP2014533995A (ja) * 2011-10-13 2014-12-18 アドバンスド テクノロジー マテリアルズ,インコーポレイテッド 材料の実質的滅菌保管、出荷、および分注のためのライナベースの出荷および分注容器

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