JP2014533506A - 高度に相同的なゲノム領域での突然変異の検出 - Google Patents

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Abstract

本発明は、高度に相同的なゲノム領域を識別し、対象の遺伝子座で変異体を検出するのに使用するための方法、キット、プライマーおよびプローブに関する。一態様では、本発明は、A455E変異体の存在を判定するために、CFTR遺伝子の第9エクソンを第20染色体の大きな相同領域から識別するのに有用である。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2011年11月16日に出願の米国特許仮出願第61/560,799号の優先権を主張し、その全開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、高度に相同的なゲノム領域を識別し、対象の遺伝子座で変異体を検出するための方法、キット、プライマー、プローブおよび系に関する。より詳しくは、本発明の態様は、他のゲノム領域と高い相同性を共有する対象の遺伝子座に存在する疾患または障害を引き起こす変異体を検出するために、対象の遺伝子座を含有する生体試料の高分解能熱融解分析を実行する際に、非標識のプローブと組み合わせて小アンプリコンアッセイを用いるための方法、キット、プライマー、プローブおよび系に関する。本発明は、患者が患者のゲノムの対象の遺伝子座に疾患または障害を引き起こす変異体を有するかどうかを判定することによって、患者の遺伝子型に基づいて患者の疾患を検出する方法にも関する。
嚢胞性線維症は白色人種集団で最も一般的な致死性常染色体劣性障害であり、本疾患は2,500人の白色人種新生児中の1人で起こる(Rowntree RK、Harris A.Annals of Human Genetics(2003)67巻:471〜485頁)(Kerem BS、Rommens JM、Buchanan JA、Science(1989)245巻:1073〜1080頁)。現在のところ、米国では30,000人を超える子供および若年成人が嚢胞性線維症に罹患した。CFの最初の突然変異、ΔF508が、遺伝子クローニング技術を用いて1988年に発見されてから(Riordan JR、Rommens JM、Kerem Bら Science(1989)245巻:1066〜73頁)、CFTR(嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子)遺伝子上の1800個以上の突然変異がCFTR遺伝子データベースに加えられた。それらの間で、エクソン9の上のA455Eは、第7染色体上のCFTR遺伝子で2番目に一般的な突然変異であり、CFTR遺伝子のNBF−1(ヌクレオチド結合フォールド−1(Nucleotide Binding Fold-1))に影響を及ぼす。この突然変異は、保存された膵臓機能および膜を横切る塩素イオンの残留分泌と関連する(Gan KH、Veeze HJ、ven den Ouweland AMWら N Engl J Med(1995)333巻:95〜99頁)。A455E突然変異の早期診断は、肺および/または膵臓疾患の進行を予防することおよび少なくすることができるであろう。この目的を満たすために、遺伝子型の正確で信頼できる簡易検出は、明確に強く求められている。
CFTR遺伝子上の突然変異を同定して、特徴づけるために、伝統的な配列決定技術が用いられている(Riordan JR、Rommens JM、Kerem Bら Science(1989)245巻:1066〜73頁)(Chu CS、Trapnell BC、Murtagh JJ、The EMBO Journal(1991)10巻(6号):1355〜1363頁)。CFTR遺伝子を同定して配列決定をするために、古典的染色体歩行およびジャンピング技術が用いられた(Rommens JM、Iannuzzi MC、Kerem Bら Science(1989)245巻(49巻:1059〜73頁)。これらの方法には、隣接マーカーからの染色体ジャンピング、パルスフィールド電気泳動による規定の領域からのDNAセグメントのクローニング、CFTR遺伝子の近くのDNA断片を単離するように指定される体細胞ハイブリッドおよび分子クローニングの組合せ、ならびに第7染色体上の7q31領域からの多数のDNAマーカーの飽和クローニングが含まれた。これらの技術は、CFTR遺伝子の明瞭で正確な遺伝子地図を提供した。これらの技術の複雑な手順および時間−手間がかかることは、臨床診断における迅速で、簡単で正確な遺伝子タイピングのためのそれらの使用を制限したが、これらの技術から得られる正確度および信頼できる情報は、CF突然変異の探究でなお多くの研究者を誘導する。
高分解能融解分析(HRMA)、十分に確立されたPCR後アンプリコン融解に基づく遺伝子検出方法が、CF突然変異のスクリーニングおよび遺伝子タイピングで用いられている。HRMAは、CF突然変異を同定して特徴づけることにおける、感度および特異性を強化する(Chou LS、Lyon E、Wittwer C、Am J Clin Pathol(2005)124巻:330〜338頁)。HRMAの感度および特異性を増加させるために、小アンプリコン法がHRMAに適用された(Liew M、Pryor R、Palais Rら Clin Chem(2004)50巻:1156〜1164頁)。HRMAは、PCR生成物の迅速なPCR後融解分析が、PCR反応の前の飽和色素によるリアルタイムPCRの直後に来る方法である。突然変異スキャンのためのHRMAの感度は100%に到達することができ、遺伝子タイピングの特異性は小アンプリコン融解、非標識プローブまたはスナックバックプライマーで増加させることができる(Wittwer C.Human Mutation(2009)30巻:857〜859頁)。この方法は、遺伝子研究および臨床適用で広く適用されている。
小アンプリコン法は、遺伝子研究および診断での突然変異スキャンおよび遺伝子タイピング検出においてHRMAで確立された。一般的に100pb未満の小アンプリコンは、遺伝子スキャンおよび遺伝子タイピングで高い感度および特異性を示すことが証明された(Erali M、Wittwer CT、Methods(2010)50巻:250〜261頁)(Wittwer C.Human Mutation(2009)30巻:857〜859頁)。小アンプリコン内のほとんどの単塩基突然変異は、高分解能融解によって容易に遺伝子タイピングすることができる。小アンプリコンの利点は、PCRが効率的であり、ホモ接合体の融点(Tm)がしばしばおよそ1℃以上離れていることであることは注目すべきである。しかし、これらの状況でのホモ接合体間のTm差は非常に小さいことがあるので、小アンプリコン法で小さな挿入または欠失を遺伝子タイピングするのは困難である。
米国特許出願公開第2012/0058571号 米国特許出願公開第2002/0197630号 米国特許第7,456,281号 米国特許第6,174,670号 米国特許第8,145,433号 米国特許第8,180,572号 米国特許出願公開第2010/0233687号 米国特許出願第13/297,970号 米国特許出願公開第2010/0191482号 米国特許出願公開第2008/0003593号 米国特許第8,306,294号 米国特許第7,629,124号 米国特許出願公開第2011/0048547号 米国特許出願公開第2009/0248349号 米国特許出願公開第2009/0318306号 米国特許出願公開第2011/0056926号 米国特許第6,447,661号 米国特許第6,524,830号 米国特許第7,101,467号 米国特許第7,303,727号 米国特許第7,390,457号 米国特許第7,402,279号 米国特許第7,604,938号 米国特許出願公開第2005/0042639号
Rowntree RK、Harris A.Annals of Human Genetics(2003)67巻:471〜485頁 Kerem BS、Rommens JM、Buchanan JA、Science(1989)245巻:1073〜1080頁 Riordan JR、Rommens JM、Kerem Bら Science(1989)245巻:1066〜73頁 Gan KH、Veeze HJ、ven den Ouweland AMWら N Engl J Med(1995)333巻:95〜99頁 Chu CS、Trapnell BC、Murtagh JJ、The EMBO Journal(1991)10巻(6号):1355〜1363頁 Rommens JM、Iannuzzi MC、Kerem Bら Science(1989)245巻(49巻:1059〜73頁 Chou LS、Lyon E、Wittwer C、Am J Clin Pathol(2005)124巻:330〜338頁 Liew M、Pryor R、Palais Rら Clin Chem(2004)50巻:1156〜1164頁 Wittwer C.Human Mutation(2009)30巻:857〜859頁 Erali M、Wittwer CT、Methods(2010)50巻:250〜261頁 GenomeAnalysis:A Laboratory Manualシリーズ(I〜IV巻)、Using Antibodies:A Laboratory Manual、Cells:A Laboratory Manual、PCR Primer:A Laboratory ManualおよびMolecular Cloning:A Laboratory Manual(全てCold Spring Harbor Laboratory Pressから) 、Stryer、L.(1995)Biochemistry(第4版)Freeman、N.Y. Gait、Oligonucleotide Synthesis:A Practical Approach、1984年、IRL Press、London NelsonおよびCox(2000)、Lehninger Principles of Biochemistry第3版、W.H.Freeman Pub.、New York、N.Y. Bergら(2002)Biochemistry、第5版、W.H.Freeman Pub.New York、N.Y. Leeら(J Med Chem 36巻:863〜870頁、1993年) Haugland(Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals、第9版、Molecular Probes,Inc.、Eugene、OR、2002年) El−Speedy、A.、Dudognon、T.、Bilan、F.ら、J Mol Diag (2009)11巻:488〜493頁 genet.sickkids.on.ca Gan、K.H.ら、Thorax(1995)50巻:1301〜1304頁 Liu、Yら、Genome Biol(2004)5巻:R64 Innisら(Proc Natl Acad Sci USA 85巻:9436〜9440頁、1988年) PierceおよびWangh(Methods Mol Med 132巻:65〜85頁、2007年 frodo.wi.mit.edu/primer3/ genome.ucsc.edu/cgi−bin/hgPcr?wp_target=&db=hg18&org=Human&wp_f=&wp_r=&wp_size=4000&wp_perfect=15&wp_good=15&wp_showPage=true&hgsid=151501082 www.dna.utah.edu/umelt/um.php www.biophys.uni−duesseldorf.de/local/POLAND/ Montgomery、J.Wittwer、C.KentJ.Zhou、L.、Clin.Chem53巻:111891〜1898頁(2007)補遺
一態様では、本発明は、高度に相同的なゲノム領域を識別し、対象の遺伝子座で変異体を検出するための方法を提供する。一実施形態では、本方法は以下を含む:(a)対象の遺伝子座を有する核酸のアリコートを提供すること;(b)核酸のアリコートを、限定的プライマー、過剰プライマーおよび核酸の標的鎖上の対象の遺伝子座とハイブリダイズするように設計されたプローブと一緒にインキュベートすること;(c)アリコートを用いて非対称PCRを実施して、プローブとハイブリダイズする標的鎖に対応する過剰のアンプリコンを生成し、それによってプローブ−アンプリコンエレメントを生成すること;(d)混合液を加熱したときの色素からの蛍光を測定することによって、飽和結合色素との混合液中のプローブ−アンプリコンエレメントの融解曲線を生成すること;ならびに、(e)融解曲線を分析して対象の遺伝子座での変異体の存在または不在を検出すること。
別の実施形態では、方法ステップは、(a)対象の遺伝子座を有するアンプリコンを提供するステップ;(b)非標識プローブを対象の遺伝子座とハイブリダイズさせてプローブ−アンプリコンエレメントを形成するステップ;(c)プローブ−アンプリコンエレメントの融解曲線を生成するステップ;および、(d)融解曲線を分析して対象の遺伝子座での変異体の存在または不在を検出するステップを含むことができる。一実施形態では、プローブ−アンプリコンエレメントを加熱したときの蛍光を測定することによって、挿入または飽和色素の存在下で融解曲線は生成される。
別の態様では、本発明は、患者の遺伝子型および疾患と関連する疾患または障害を引き起こす変異体遺伝子配列についての先験的な知識に基づいて、患者の疾患もしくは障害、または疾患もしくは障害を起こす傾向を検出する方法を提供する。一実施形態では、本方法は、(a)患者から生体試料を得るステップ;(b)生体試料の一部を限定的プライマー、過剰プライマーおよびプローブを含む非対称PCRにかけて、プローブ−アンプリコンエレメントを生成するステップ;(c)プローブ−アンプリコンエレメントを高分解能熱融解分析にかけることによって融解曲線を生成するステップ;ならびに、(d)患者が疾患または障害を引き起こす変異体を有するかどうか判定するステップを含む。一実施形態では、融解曲線を分析して、患者が疾患または障害を引き起こす変異体を有するかどうか判定する。別の実施形態では、生体試料は、対象の遺伝子座を有する核酸を含む。さらなる実施形態では、プローブと過剰な相補鎖とのハイブリダイゼーションは、限定的プライマーが消耗されると増加する。別の実施形態では、色素で飽和させたプローブおよびアンプリコン二重鎖は、プローブとアンプリコンの両方の融解領域を生成する。
別の実施形態では、本発明は、患者の遺伝子型および疾患と関連する良性のおよび疾患または障害を引き起こす変異体遺伝子配列についての先験的な知識に基づいて、患者の疾患もしくは障害、または疾患もしくは障害を起こす傾向を検出する方法を提供する。一実施形態では、本方法は、(a)患者から生体試料を得ること;(b)試料を非対称PCRにかけて、対象の遺伝子座を有するアンプリコンを生成すること;(c)アンプリコンを非標識プローブアッセイにかけて第1の融解曲線を生成すること;および、(d)患者が疾患または障害を引き起こす変異体を有するかどうか判定することを含む。一実施形態では、融解曲線を分析して、患者が疾患または障害を引き起こす変異体を有するかどうか判定する。
別の態様では、本発明は、対象の遺伝子座を有する核酸の上で、変異体を、(a)プライマー対および非標識プローブを用いて非対称PCRを実施すること;(b)混合液を加熱したときの色素からの蛍光を測定することによって、飽和結合色素との混合液中の非標識プローブを用いる非対称PCRで生成される生成物の融解曲線を生成すること;ならびに(c)融解曲線を分析して変異体が存在するかどうか検出することによって検出する方法を提供する。
別の態様では、本発明は、対象の遺伝子座を有する標的核酸の上で変異体を検出するための、および/または患者の遺伝子型に基づいて患者の疾患を検出するためのキットを提供する。一実施形態では、キットは非標識プローブを含む。別の実施形態では、キットは、標的核酸の上で対象の遺伝子座を増幅するためのプライマーをさらに含むことができる。一実施形態では、プライマーは、他の高度に相同的なゲノム領域を増幅することなく対象の遺伝子座を増幅するように選択される。別の実施形態では、プライマーは、非対称PCR増幅反応のために選択される。さらなる実施形態では、キットは、増幅反応および/または熱分析を実施するための説明書を含むこともできる。キットは、二本鎖と一本鎖の核酸を区別する色素を含むこともできる。適する色素は、挿入色素、飽和色素または二本鎖DNA(dsDNA)結合色素であってよい。
別の態様では、本発明は、対象の遺伝子座を有する標的DNAの上で変異体を検出するための、および/または患者の遺伝子型に基づいて患者の疾患を検出するための系を提供する。一実施形態では、本発明による系は、(a)複数の試料負荷ゾーンを有し、試料負荷ゾーンがそれぞれ対象の遺伝子座を有する核酸を用いる別々の非対称PCRを収容するように構成されている微流動デバイス;(b)加熱エレメント、蛍光励起光源および蛍光捕集口を含むHRMAデバイス;ならびに(c)対象の遺伝子座を有する核酸の上の変異体を検出するようにHRMAデバイスによって生成される融解曲線を分析するように構成されている、蛍光導関数融解曲線分析デバイスを含むことができる。一部の実施形態では、HRMAデバイスは、前記試料負荷ゾーンでの非対称PCRから得られるプローブ−アンプリコンエレメントを熱融解し、前記プローブ−アンプリコンエレメントの蛍光導関数融解曲線を生成するように構成される。
一部の実施形態では、対象の遺伝子座を有するアンプリコンは、対象の遺伝子座を有する標的核酸を第1のプライマーおよび第2のプライマーと混合することであって、プライマーは、対象の遺伝子座を有する標的核酸を増幅し、高度に相同的なゲノム領域から対象の遺伝子座を識別するように設計されること、ならびに対象の遺伝子座を有する標的核酸を増幅して、対象の遺伝子座を有するアンプリコンを生成することによって生成される。他の実施形態では、対象の遺伝子座を有するアンプリコンは、過剰プライマーおよび限定的プライマーを利用する非対称PCRを用いて生成される。
一実施形態では、過剰プライマーは、他の高度に相同的なゲノム領域と比較して、対象の遺伝子座の独特な非相同領域にハイブリダイズする。別の実施形態では、過剰プライマーはフォワードプライマーである。一実施形態では、アンプリコンサイズを最小にするために、限定的プライマーは対象の遺伝子座の変異体へ可能な限り近くにハイブリダイズする。別の実施形態では、限定的プライマーはリバースプライマーである。一実施形態では、プローブは野生型配列へハイブリダイズする。別の実施形態では、プローブは変異体配列へハイブリダイズする。さらなる実施形態では、プローブは非標識であってよい。さらなる実施形態では、プローブと過剰な相補鎖との結合は、限定的プライマーが消耗されると増加する。さらなる実施形態では、色素で飽和させたプローブおよびアンプリコン二重鎖は、プローブとアンプリコンの両方の融解領域を生成する。
一実施形態では、対象の遺伝子座は1つまたは複数のゲノム領域に高度に相同的であり、本方法は他の高度に相同的なゲノム領域から対象の遺伝子座を識別する。
別の実施形態では、対象の遺伝子座は、嚢胞性線維症などの疾患または障害と関連する遺伝子の上にある。別の実施形態では、対象の遺伝子座は、CFTR遺伝子の第9エクソンである。さらなる実施形態では、変異体は、CFTR遺伝子の第9エクソンのA455E変異体である。さらなる実施形態では、変異体は、CFTR遺伝子の第9エクソンの1461ins4変異体である。
標的DNA配列のための非標識プローブを用いて高分解能熱融解曲線を得ることは、本発明の実施形態の範囲内である。対象の遺伝子座を有する標的核酸を増幅し、高度に相同的なゲノム領域から対象の遺伝子座を識別するのに適するプローブおよびプライマーを設計することも、本発明の実施形態の範囲内である。一実施形態では、プライマーは、対象の標的だけが増幅されるように、標的核酸と高度に相同的なゲノム領域を区別するように設計される。
したがって、別の態様では、本発明は、他のゲノム領域に高度に相同的である標的核酸上に、疾患または障害を引き起こす変異体を含有する対象の遺伝子座の熱融解分析に有用であるプライマーおよびプローブを設計する方法も提供する。この態様によれば、本方法は、(a)疾患または障害を引き起こす変異体を有し、他のゲノム領域に高度に相同的である核酸の上にある、疾患または障害の対象の遺伝子座を選択すること、(b)非対称PCRで使用するためのプライマー対を設計すること、および(c)対象の遺伝子座の1つの鎖にハイブリダイズするためのプローブを設計することを含む。一実施形態では、一方のプライマーは、他の高度に相同的なゲノム領域と比較して、対象の遺伝子座の独特な非相同領域にハイブリダイズするように設計される。別の実施形態では、このプライマーは、過剰プライマーである。さらなる実施形態では、過剰プライマーはフォワードプライマーである。一実施形態では、一方のプライマーは、アンプリコンサイズを最小にするために、対象の遺伝子座の変異体に可能な限り近くにハイブリダイズするように設計される。別の実施形態では、このプライマーは、限定的プライマーである。さらなる実施形態では、限定的プライマーはリバースプライマーである。一実施形態では、プローブは野生型配列にハイブリダイズする。別の実施形態では、プローブは変異体配列にハイブリダイズする。
本発明の上のおよび他の態様および特徴、ならびに本発明の様々な実施形態の構造および適用は、添付図面を参照して下に記載される。
本明細書に組み込まれ、明細書の一部を形成する添付の図面は、本発明の様々な実施形態を例示する。
NCBIデータベースからのDNA配列BLASTサーチマップを示す図である。全DNA配列は、CFTR遺伝子の第8イントロンの317bp、第9エクソンの183bpおよび第9イントロンの640bpを含む1140bpである。 UCSC Human BLATサーチスコアを示す図である。全DNA配列は、CFTR遺伝子の第8イントロンの317bp、第9エクソンの183bpおよび第9イントロンの640bpを含む1140bpである。 CFTR第9エクソン遺伝子地図を示す図である。第9エクソンのヌクレオチド(配列番号1)およびアミノ酸(配列番号2)配列を示す。領域の全ての既知の変異体は、下に図示する。A455E突然変異は丸印で示す。A455E突然変異の近くの他の突然変異も描かれる。 CFTR遺伝子の第9エクソンのBLASTおよびBLATサーチ結果を示す図である。NCBI BLASTアルゴリズム(上)およびUCSCゲノムブラウザーBLATアルゴリズム(下)を用いて、第9エクソン配列の182bpを問い合わせた。両アルゴリズムは、ヒトゲノムのCFTR第9エクソン配列と他の領域の間に存在する、多量の配列相同性を示す。 CFTR遺伝子の第9エクソンおよび隣接イントロンのBLASTおよびBLATサーチ結果を示す図である。NCBI BLASTアルゴリズム(上)およびUCSCゲノムブラウザーBLATアルゴリズム(下)を用いて、合計720bpを問い合わせた。これは、第9エクソンの183に加えて、第8イントロンからの77bpおよび第9イントロンからの460bpを含む。両アルゴリズムは、第9エクソンとその隣接イントロン配列の間に存在する、ヒトゲノムの他の領域との多量の配列相同性を示す。独特な配列を有する小領域(上画像の左側に示す)が、プライマー設計の標的であった。 CFTR第9エクソンのA455E突然変異のためのプライマーおよび非標識プローブの設計を示す図である。独特なゲノム配列を含有する第8イントロンの小領域で、フォワードプライマーを設計した。アンプリコンサイズを最小にするために、A455E突然変異に可能な限り近くでリバースプライマーを設計した。小アンプリコンの遺伝子タイピングで用いるのに304bpのアンプリコンサイズは大きすぎるので、A455E突然変異を特異的に標的にするように非標識プローブを設計した。 CFTR第9エクソンA455Eの融解プロファイルの一次導関数を示す図である。60℃〜74℃でのプローブ融解を左側に示す。野生型DNAは単一の特性を提示し、ヘテロ接合のDNAは2つの特性を示す。75℃〜84℃での、アンプリコン融解を右側に示す。 CFTR第9エクソンA455Eの融解プロファイルの一次導関数を示す図である。61℃〜74℃でのプローブ融解を左側に示す。野生型DNAは単一の特性を提示し、ヘテロ接合のDNAは2つの特性を示す。ホモ接合構築物DNAは、ヘテロ接合DNAの第2の融解特性に対応する単一の融解特性も示す。75℃〜84℃での、アンプリコン融解を右側に示す。 合成構築物設計を示す図である。pGOv4プラスミドベクターを、左側に示す。それは、2つの抗生物質耐性遺伝子ならびに複製起点を含有する。CFTR第9エクソン挿入断片(野生型(配列番号3)および1461ins4ホモ接合(配列番号4)を、右側に示す。1461ins4突然変異は、太字で示す。エクソン配列は太字の大文字によって表され、イントロン配列は小文字によって表される。表1に記載されるプライマーのアニーリング部位には、下線を引く。 先のプライマー設計によるCFTR第9エクソンDNAの高分解能融解(HRM)を示す図である。融解挙動は、複数のPCR生成物がゲノムDNA試料に存在することを示す。破線で表される合成構築物が示すように、真の野生型パターンはゲノムDNAによって示されない。偽遺伝子領域がゲノムDNAで増幅される可能性が非常に高い。 先のプライマー設計による第9エクソンDNAの遺伝子スキャンを示す図である。 先のプライマー設計によるバイオアナライザー結果を示す図である。野生型構築物DNAからの結果を左側に示し、野生型ゲノムDNAは右側に示す。構築物DNAは、このアッセイで用いられる2つの内部サイズマーカーに加えてきれいな単一のピークを示し、それは単一のPCR生成物の指標となる。ゲノムDNAは、主ピークと、主ピークの右側の少数のより小さなピークを示す。これらのピークを積算しても、それらは合計でわずか約3ng/μlである。明瞭な第2のピークは見られない。 本発明の一実施形態による、新しいプライマー設計を用いた第9エクソンDNAのHRMを示す図である。ゲノムおよび構築物の野生型DNAは、新しいプライマー設計で類似した融解パターンを示す。真のCFTR第9エクソン領域に加えて、PCRの間、第9エクソン偽遺伝子領域はもはや増幅されない。 本発明の一実施形態による、新しいプライマー設計を用いたCFTR第9エクソンDNAの遺伝子スキャンを示す図である。アッセイの遺伝子スキャン結果を、この図に示す。融解移行の間の蛍光シグナル間の差を、温度関数として示す。同じ配列を有するDNAは、差グラフの上に集合するはずである。ここでは、構築物およびゲノムの野生型DNAは実際に集合し、構築物ヘテロ接合体およびホモ接合体は野生型DNAの両方の型から明らかに異なる。 本発明の態様を具体化する微流動デバイスを例示する図である。 本発明の態様を具体化する微流動デバイスを用いるための系の機能ブロック図である。 本発明の態様を具体化する微流動系を例示する図である。
本発明はいくつかの実施形態を有し、当業者に公知である詳細については、特許、特許出願および他の参考文献を利用するものである。したがって、本明細書で特許、特許出願または他の参考文献が引用されるかまたは繰り返される場合は、それが、全ての目的のためにだけでなく列挙される提案のために参照によりその全体が組み込まれることを理解すべきである。
本発明の実施では、特に明記しない限り、従来の技術、ならびに当分野の技術の範囲内である、有機化学、ポリマー技術、分子生物学(組換え技術を含む)、細胞生物学、生化学および免疫学の記載を使用することができる。そのような従来の技術には、ポリマーアレイ合成、ハイブリダイゼーション、ライゲーション、および標識を用いるハイブリダイゼーションの検出が含まれる。適する技術の具体例は、本明細書の下の例を参照して得ることができる。しかし、当然ながら、他の同等の従来の手法を用いることもできる。そのような従来の技術および記載は、標準のラボラトリーマニュアル、例えば、GenomeAnalysis:A Laboratory Manualシリーズ(I〜IV巻)、Using Antibodies:A Laboratory Manual、Cells:A Laboratory Manual、PCR Primer:A Laboratory ManualおよびMolecular Cloning:A Laboratory Manual(全てCold Spring Harbor Laboratory Pressから)、Stryer、L.(1995)Biochemistry(第4版)Freeman、N.Y.、Gait、Oligonucleotide Synthesis:A Practical Approach、1984年、IRL Press、London、NelsonおよびCox(2000)、Lehninger Principles of Biochemistry第3版、W.H.Freeman Pub.、New York、N.Y.およびBergら(2002)Biochemistry、第5版、W.H.Freeman Pub.New York、N.Y.に見出すことができ、その全ては全ての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書で用いるように、「ホモ接合」は、所与の遺伝子座の2つの同一の対立遺伝子からなる遺伝子型を指す。
本明細書で用いるように、「ヘテロ接合」は、所与の遺伝子座の2つの異なる対立遺伝子からなる遺伝子型を指す。
本明細書で用いるように、「変異体」は、突然変異を含む、遺伝子のDNA配列の恒久的な変化を指す。遺伝子のDNA配列の変異体および突然変異は、遺伝子によってコードされるタンパク質のアミノ酸配列を変更することができる。
本明細書で用いるように、「対象の遺伝子座」は、検出および/または分析される、核酸/アンプリコンの上のヌクレオチド配列を指す。対象の遺伝子座は、変異体/突然変異が疾患を引き起こすかまたは疾患状態の素因になることが知られている部位であってよい。対象の遺伝子座は、遺伝子との関連で標的核酸変異体の部位であってよい。対象の遺伝子座は、変異体部位を含むゲノム配列を包含することができる。
本明細書で用いられるように、「標的核酸」は、複製、増幅、検出および/または分析される、1つまたは複数のDNAまたはRNA分子(複数可)を指す。「標的核酸」は、デオキシリボ核酸、リボ核酸またはそれらの混合物を指す。さらに、「標的核酸」は、非天然の核酸をさらに含むことができる。標的核酸は、任意の数の手段によって生成することができる。例えば、それは、制限酵素または他のエンドヌクレアーゼもしくはエキソヌクレアーゼによる切断反応から生成されてよい。あるいは、それは、より長い核酸鎖の特異的または非特異的切断の結果として形成することができ、酵素によって、または化学的に生成することができる。本発明の標的核酸は、加齢組織、アポトーシス細胞、または核酸断片を生成することができる他の天然、生物的または化学的反応の結果によって、in vivoで天然に生成される断片も企図する。標的核酸はその配列の一部として対象の遺伝子座を含有することができ、または対象の遺伝子座が標的核酸の配列全体を占めてもよい。
本明細書で用いるように、「高度に相同的なゲノム領域」または「実質的に相同的なゲノム領域」は、少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも92%、または少なくとも95%などの、非常に高い程度の相同性または同一性を有するヒトゲノムなどのゲノムの2つ以上の領域を指す。一部の実施形態では、そのような高い相同性のゲノム領域は、遺伝子および偽遺伝子を含むことができる。
本明細書で用いるように、「偽遺伝子」は、正常な遺伝子に類似するが機能しないゲノムDNA配列を指す。偽遺伝子は、機能的遺伝子の廃れた関係物と時にはみなされる。
本明細書で用いるように、「プローブ−アンプリコンエレメント」および「プローブ/プライマーアンプリコン」は、プライマーおよびプローブを用いるPCRの間に生成される核酸断片またはアンプリコンを指す。
明細書全体で提供されるように、本明細書に記載される方法の全てのステップは、逐次的または同時に起きてよく、あるいは、ステップのある部分が同時に起こり、他は逐次的に起きてもよい。
対象の遺伝子座を有する標的核酸上の少なくとも2つの変異体を区別するために、本発明の一部の実施形態は熱融解曲線を利用する。温度の傾斜増により二重鎖状態から2本の別々の単鎖へ変性させたときの、DNA鎖の融点を判定するために、当技術分野で蛍光の熱融解曲線が用いられている。一般的に、融点すなわちTmは、対のDNA鎖の50%が単鎖に変性された温度であると規定される。二本鎖DNAに結合するときに蛍光を発して、変性するときにそれらの蛍光を失う挿入色素は、Tmの測定でしばしば用いられる。一般的に、温度に関して蛍光の負の導関数(−dF/dT)が、Tmの測定で用いられている。一般的な系では、ピーク−dF/dTでの温度が、融点Tmの推定値として用いられる。
融解曲線分析は、ストップフロー形式または連続フロー形式のいずれかで一般的に実行される。ストップフロー形式の一例では、融解曲線分析は、核酸試料が加えられたチャンバーで行われる。代わりのストップフロー形式では、そのチャネル内の温度が所望の融解曲線を生成するのに必要な温度範囲を通して傾斜させられる間、フローは微流動デバイスのマイクロチャネルの中で停止される。連続フロー形式の一例では、融解曲線分析は、微流動デバイスのマイクロチャネルの全長(流れの方向)に沿って温度勾配を加えることによって実施される。融解曲線分析が、分析する分子を第1の温度から第2の温度までの温度範囲にさらすことを必要とする場合は、マイクロチャネルの1つの末端での温度を第1の温度に制御し、全長の他端での温度を第2の温度に制御し、このように、第1および第2の選択された温度の間の温度範囲にわたる連続温度勾配を形成する。融解曲線分析を実施するための機器の例は、米国特許出願公開第2007/0231799号および米国特許出願公開第2012/0058571号に開示され、それぞれは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の態様に従って分析される熱融解データは、当技術分野で周知である技術によって得られる。例えば、Knightら(米国特許出願公開第2007/0231799号);Knappら(米国特許出願公開第2002/0197630号);Knightら(米国特許出願公開第2012/0058571号);Wittwerら(米国特許第7,456,281号);およびWittwerら(米国特許第6,174,670号)を参照。本発明は任意の環境で得られる熱融解データの分析に適用できるが、その環境でのより大きな感度の必要性のために、それは微流動環境で得られる熱融解データに特に有用である。
熱融解データは、分子または複数の分子、例えば1つまたは複数の核酸の温度を選択された期間上昇させ、分子または複数の分子から出る検出可能な特性を測定することによって一般的に生成され、そこにおいて、検出可能な特性とは、核酸の変性の程度を示す。この期間は、例えば、約0.01秒〜約1.0分以上、約0.01秒〜約10秒以上、または約0.1秒〜約1.0秒以上であってよく、その間の全ての期間を含む。一実施形態では、加熱は、分子または複数分子の温度を連続的に増加させることによって分子または複数分子の温度を上昇させることを含む。例えば、分子(複数可)の温度は、約0.1℃/秒〜約1℃/秒の範囲内の速度で連続的に増加させることができる。あるいは、分子(複数可)の温度は、より遅い速度で、例えば約0.01℃/秒〜約0.1℃/秒の範囲内の速度で、またはより速い速度、例えば約1℃/秒〜約10℃/秒の範囲内の速度で連続的に増加させることができる。当技術分野で公知であるように、加熱は、内部または外部の熱源の加用を通して起こすことができる。
分子の物理的特性の変化(複数可)の実際の検出は、関与する具体的な分子および反応に従い、多数の方法で検出することができる。例えば、分子の変性は、アッセイでの分子からの蛍光または放射光を追跡することによって追跡することができる。蛍光の程度または変化は、分析される分子の立体構造の変化程度に相関するか比例する。したがって、一部の方法では、分子(複数可)の特性の検出は、結合の相対量の関数として変動する分子(複数可)からの蛍光または放射光のレベルを検出することを含む。1つの構成では、蛍光の検出は第1の分子および第2の分子を含み、そこにおいて、第1の分子は蛍光指示色素または蛍光指示分子であり、第2の分子は分析される標的分子である。一実施形態では、蛍光指示色素または蛍光指示分子は、第2の分子上の疎水性または親水性の残基に結合することによって第2の分子に結合または会合する。任意選択で、検出方法は、蛍光指示色素または蛍光指示分子を励起させて、励起した蛍光指示色素または励起した蛍光指示分子を作製すること、および励起した蛍光指示色素または蛍光指示分子の発光またはクエンチング事象を識別し測定することをさらに含む。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、Bolesら(米国特許第8,145,433号);Caoら(米国特許第8,180,572号);Knightら(米国特許出願公開第2007/0231799号)を参照。
対象の分子の変性の測定のためにいくつかの技術が存在し、本発明の態様に従って分析するデータを生成することにおいて、これらのいずれかを用いることができる。そのような技術には、蛍光、蛍光偏光法、蛍光共鳴エネルギー転移、円二色性およびUV吸光度が含まれる。簡潔には、蛍光技術は、標的分子を温度変化にさらす間の標的分子の変性/アンフォールディングを追跡するために、蛍光または光の変化を測定するための分光法の使用を含む。例えば蛍光による分光測定は、熱によって誘導される分子の変性/アンフォールディングを検出する有用な方法である。分子の変性を検出するために蛍光が関与する多くの異なる方法が利用でき(例えば、内在性蛍光、多数の蛍光指示色素または分子、蛍光偏光法、蛍光共鳴エネルギー転移など)、それらは本発明の任意選択の実施形態である。これらの方法は、標的分子の内部蛍光特性または外部の蛍光、すなわち分析に関与するさらなる指示分子の蛍光のいずれかを利用することができる。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Cao(米国特許出願公開第2010/0233687号)を参照。
標的分子の変性/アンフォールディングの程度を測定する1つの方法は、標的分子および対象の任意の試験分子と一緒に微流動デバイスに加えられる色素または分子の蛍光の監視による。蛍光色素または分子は、標的分子がアンフォールドもしくは変性したときか、または標的分子が、例えば変性による立体構造変化を経る前のいずれかに標的分子に結合することができ、例えば光もしくは特定の波長によってそれが励起された後に、蛍光エネルギーもしくは光を放出する任意の蛍光分子または化合物(例えば、蛍光団)を指す。
微流動デバイスで一般的に用いられる1つの色素型は、核酸の鎖の中に挿入されるものである。そのような色素の例は、臭化エチジウムである。結合アッセイのための臭化エチジウムの使用例には、例えば、核酸標的分子への試験分子の結合による臭化エチジウムからの蛍光発光の減少を監視すること(臭化エチジウム置換アッセイ)が含まれる。例えば、Leeら(J Med Chem 36巻:863〜870頁、1993年)を参照。変性の測定での核酸挿入剤の使用は、当業者に公知である。例えば、Haugland(Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals、第9版、Molecular Probes,Inc.、Eugene、OR、2002年)を参照。
熱融解分析では、挿入以外の機構によって核酸に結合する色素も一般的に使用される。例えば、温度による標的分子の分子アンフォールディング/変性を監視するために、二本鎖DNAの副溝に結合する色素を用いることができる。適する副溝結合色素の例は、Molecular Probes Inc.(Eugene、OR、USA)から販売されるSYBR(登録商標)Greenファミリーの色素である。例えば、Haugland(Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals、第9版、Molecular Probes,Inc.、Eugene、OR、2002年)を参照。SYBR(登録商標)Green色素は、任意の二本鎖DNA分子に結合する。SYBR Green色素が二本鎖DNAに結合するとき、蛍光発光の強度は増加する。温度上昇のためにより多くの二本鎖DNAが変性するに従って、SYBR(登録商標)Green色素シグナルは減少する。他の適する色素は、Idaho Technology,Inc.(Salt Lake City、Utah、USA)から販売されるLCGreen(登録商標)Plus、Invitrogen Corp.(Carlsbad、Calif.)から販売されるSYTO(登録商標)9、およびBiotium Inc.(Hayward、Calif.)から販売されるEva Green(登録商標)である。色素のさらなる例には、SYBR(登録商標)Green I(BIORAD、Hercules、CA)、臭化エチジウム、SYBR(登録商標)Gold(INVITROGEN)、Pico Green、TOTO−1およびYOYO−1が含まれる。適する色素を選択することは、当業者の技術の範囲内である。
本発明の態様によれば、高度に相同的なゲノム領域を識別し、対象の遺伝子座で変異体を検出するための方法、キット、プライマー、プローブおよび系が提供される。1つの例示的な実施形態では、本発明の方法は、CFTR遺伝子の第9エクソンにおけるA455E変異体の存在または不在を検出するのに有用である。
対象のDNA配列は長さが約640bpであり、それはCFTR遺伝子の第9エクソン全体(長さ183bp)を含有し、そのイントロン接合部(第9イントロン接合部に約400bp、第8イントロン接合部に約50bp)は、ヒトゲノムで、特に第20染色体上の領域と96%以上相同的である。このヌクレオチド配列類似性は、特に小アンプリコン法を用いる場合、第9エクソン上の突然変異のための遺伝子タイピング検出をより困難にする。小アンプリコン法の記載については、Liewら(Liew M、Pryor R、Palais Rら、Clin Chem(2004)50巻:1156〜1164頁)、Eraliら(Erali M、Wittwer CT、Methods(2010)50巻:250〜261頁)、Wittwer(Wittwer C、Human Mutation(2009)30巻:857〜859頁)、およびXuら(米国特許出願第13/297,970号、2011年11月16日に出願された)を参照。CFTR第9エクソンの大きな配列およびそのイントロン接合部が特に第20染色体の領域で複製され、患者の突然変異同定に影響を及ぼす可能性を、いくつかの研究は示した(El−Speedy、A.、Dudognon、T.、Bilan、F.ら、J Mol Diag(2009)11巻:488〜493頁)。突然変異A455Eを遺伝子タイピングすることに関する研究は異なる検出技術を用いて報告されているが、ヒトゲノムの上でこの突然変異と他の相同的配列を区別する方法の詳細な記載は報告されていない。第9エクソンの相同的性質は、偽遺伝子の複製を引き起こすことができる。このPCRの偏りは、遺伝子タイピングでの診断を複雑にし、誤解させることさえある。
NCBI BlastデータベースおよびUCSC Human BLATサーチゲノムデータベース(University of California、Santa Cruz)から得られた配列のblastサーチ結果は、CFTR第9エクソンおよびそのイントロン接合部が、ヒトゲノム、特に染色体20の上の他の配列と高度に相同的であることを示す。図1および2を参照。
図1および2に示すように、CFTR第8イントロン、第9エクソンおよび第9イントロンを含む約640bpの領域は、他のゲノム領域、主に第20染色体に高度に相同的である(約96%)。この領域は、小さなアンプリコン、すなわち一般的に100bp未満の一般的なサイズをはるかに超える。
古典的な染色体歩行およびジャンピング技術は遺伝子配列の同定でなお標準であるが、全体の同定方法は、隣接マーカーからの染色体ジャンピング、パルスフィールド電気泳動によるDNAクローニング、CFTR遺伝子の周辺のDNA断片を単離するための体細胞ハイブリッドおよび分子クローニングの組合せ、ならびに第7染色体上の7q31領域の多数のDNAマーカーの飽和クローニングを含む、いくつかの異なる工程が関与する。これらの工程はより複雑な実験手順を必要とし、データの取得および分析工程は時間/手間がかかる。CFTR遺伝子タイピングのための速いターンアラウンド臨床ルーチン診断工程にこれらの技術を適用することは非常に困難であり、これらの技術は多くの融解系のプラットホームに適合しない。
HRMAによる小アンプリコン法は、特定の標的突然変異を同定する利点を有する。しかし、それが生成するアンプリコンの小さいサイズのために、この方法は、他のゲノム領域とほとんど相同的である領域で見出すことができる突然変異を検出するその能力、および異なる染色体の相同領域から標的突然変異の区別において制限される。この制限の1つの例は、例えば、第20染色体に存在する大きな相同領域のために、第7染色体上の第9エクソンでのA455E変異体で示される。
CFTR遺伝子は、第7染色体の7q31.2に位置する。遺伝子の第9エクソンは、長さが183bpであり、嚢胞性線維症の一般的な原因となる突然変異A455E(図3、genet.sickkids.on.caに帰する)を含む、複数の突然変異を含有する。A455E突然変異はCからAへの一塩基変化であり、CFTRタンパク質のNBF−1(ヌクレオチド結合ヒダ−1)に影響を及ぼす。CFTRタンパク質はA455E突然変異で一部の機能性を保持するので、この突然変異は、最も一般的なΔF508突然変異を有する患者で観察されるものより重症でない表現型と関連している。より少ない患者が膵機能不全症を示し、肺疾患の程度はΔF508突然変異を有する患者でより軽度である(Gan、K.H.ら、Thorax(1995)50巻:1301〜1304頁)。
CFTR遺伝子の第9エクソン領域のためにPCRベースのアッセイを設計することにおける問題点は、大部分のエクソンおよび隣接するイントロン配列が、ゲノムの他の領域と配列相同性を共有することである。詳細には、偽遺伝子は、第20染色体に存在することが公知である(Liu、Yら、Genome Biol(2004)5巻:R64)。エクソンそれ自体は他のゲノム領域と100パーセント相同的であり(図4)、エクソンの隣接イントロン配列の大部分(図5)は、ゲノムの他の領域と配列相同性を共有する。第9エクソンのイントロン接合部(第8イントロンおよび第9イントロン)も、第20染色体と相同的である。
CFTR第9エクソンを異なる染色体、特に第20染色体の他の大きな相同領域から区別するために、新しいアプローチが考案された。一実施形態によれば、図6は、第9エクソンのA455E突然変異を標的にする新しいプライマーおよびプローブ設計の理論を詳述する。
上で述べたように、CFTRの第9エクソンおよび隣接イントロン配列は、ゲノムの他の領域と配列相同性を共有する。エクソンそれ自体は、長さが183bpであり、他のゲノム領域と完全に相同的である。配列相同性は、エクソン上流の第8イントロンに50bp伸長する。その後、さらなる相同配列に出会う前に、独特な配列を含有する短い(およそ170bp)領域がある。さらに、第9エクソンの直ぐ下流の第9イントロンの最初の407bpは、ゲノムの他の領域と配列相同性を共有する。プライマーが相同領域の完全に外部で設計される場合、生じるPCR生成物は長さ1000bp以上になるであろう。それは、PCRをベースとした遺伝子タイピングアッセイでの実用性には長すぎる。本発明の特定の実施形態に従って、フォワードプライマーは第8イントロンの独特領域の範囲内で設計し、妥協案として、リバースプライマーは、ゲノムの他の部分と配列相同性を共有するエクソンの領域内で設計すると決定された。
このアプローチでは、可能な限り小さなアンプリコンサイズにするために、フォワードプライマーはCFTRの第8イントロンの非相同領域に置かれ、リバースプライマーは第9イントロン内の第9エクソンA455E突然変異の近くに置かれる。A455E突然変異を含むように、非標識プローブが用いられる。この設計の目的は、フォワードプライマーを用いて第20染色体上の大きな相同領域から第9エクソンを区別すること、および非標識プローブを用いてA455E突然変異を特徴づけることである。
この設計から得られるアンプリコンサイズは、約304bpである。プローブサイズは、一実施形態では27bpであり、それはHRMAの有効で効率的な融解プロファイルを提供する。
本発明の実施形態の方法に従って、対象の遺伝子座を含有するアンプリコンが提供される。アンプリコンは、標的核酸の増幅をもたらす任意の方法によって生成することができる。増幅反応は当技術分野で周知であり、当業者は任意の適する増幅反応を容易に用いることができる。PCRは、いくつかの異なる増幅技術で、おそらく最も周知である。一実施形態では、アンプリコンを生成するために非対称PCRが利用される。当技術分野で周知であるように、二本鎖DNA鋳型の1つのDNA鎖を優先的に増幅するために、非対称PCRは一方のプライマーを限定的濃度で用い、他方のプライマーを過剰濃度で用いる。それは、2本の相補鎖の1本の増幅だけが必要とされる、配列決定およびハイブリダイゼーションプロービングで一般的に用いられる。PCRは、増幅の対象の鎖のプライマーが過剰である以外、通常通り実行される。限定的プライマーが使い果たされた後の、反応後期の遅い(算術)増幅のため、PCRの余分のサイクルが必要とされる。Innisら(Proc Natl Acad Sci USA 85巻:9436〜9440頁、1988年)を参照。限定的プライマー濃度が反応中に減少するので、反応効率を維持するために、Linear−After−The−Exponential−PCR(LATE−PCR)として知られるこの方法への近年の改変は、過剰プライマーではなく、より高いTmの限定的プライマーを用いる。PierceおよびWangh(Methods Mol Med 132巻:65〜85頁、2007年)を参照。好ましい実施形態では、対象の遺伝子座を有するアンプリコンを生成するために、基本的非対称PCRが利用される。
したがって、本発明による方法の一実施形態では、対象の遺伝子標的上の対象の遺伝子座とゲノムDNAの他の高度に相同的な領域とを区別するために、対象の遺伝子座を有するアンプリコンを生成するために、標的二本鎖DNA鋳型の1つのDNA鎖を優先的に増幅するために、非対称PCRが用いられる。本発明に従って、非対称PCRのためのプライマーは、アンプリコンのサイズを最小にして、プローブ:アンプリコンサイズ比を高めるように設計される。さらに本発明に従って、対象の遺伝子座で野生型と変異型DNAを区別するために、非標識プローブが利用される。プライマーおよびプローブの設計での考慮事項は、本明細書でさらに詳細に記載される。
本発明の一態様によれば、本方法は、非対称PCRによって生成されるアンプリコンの一部を非標識プローブとハイブリダイズさせることを含む。アンプリコンの一部は非標識のプローブとハイブリダイズして、プローブ−アンプリコンエレメントを生成する。プローブ−アンプリコンエレメントは、指標色素、例えば本明細書に記載され、当業者に周知であるそれらのいずれかの存在下で形成することができる。本明細書に記載される非標識プローブの使用は、独特な融解シグネチャーを生成する。融解シグネチャー曲線は、染色された非標識のプローブ−アンプリコンエレメントを、本明細書に記載される高分解能熱融解分析にかけることによって得ることができる。本発明の実施形態による方法、例えば特別に設計されたプライマーおよびプローブの使用は、対象の遺伝子座をゲノムDNAの他の高度に相同的な領域から区別すること、および対象の遺伝子座での変異体の存在を検出することが可能である。
一実施形態では、対象の遺伝子座を有する標的核酸を含有する生体試料を非対称PCRにかけて、対象の遺伝子座を有するアンプリコンを生成する。非対称PCRは、当業者に周知であるサーマルサイクラーおよび微流動デバイスを含む、PCRを実施するのに適する任意の機器で実施することができる。アンプリコン−プローブハイブリダイゼーション反応が起きてプローブ−アンプリコンエレメントを生成するように、対象の遺伝子座を有する小アンプリコンを含有する反応混合物が、非標識プローブとのハイブリダイゼーションに含まれる。一実施形態では、非標識プローブは、標的核酸の野生型配列に完全に相補的である。
別の態様では、本発明により、標的核酸上の対象の遺伝子座とゲノムDNAの他の高度に相同的な領域を区別して、対象の遺伝子座で変異体を同定するための系が提供され、その系は、(a)複数の試料負荷ゾーンを含み、試料負荷ゾーンがそれぞれ対象の遺伝子座を有する核酸を用いる別々の非対称PCRを収容するように構成されている微流動デバイスであって、限定的プライマー、過剰プライマーおよび非標識プローブを負荷される少なくとも1つの試料負荷ゾーンを含む微流動デバイス;(b)試料負荷ゾーンで非対称PCRから得られるプローブ−アンプリコンエレメントを熱融解し、プローブ−アンプリコンエレメントの蛍光導関数融解曲線を生成するように構成された、加熱エレメント、蛍光励起光源および蛍光捕集デバイスを含むHRMAデバイス;ならびに(c)対象の遺伝子座で変異体を同定するように、HRMAデバイスによって生成される融解曲線を分析するように構成されている、蛍光導関数融解曲線分析デバイスを含むことができ、それは、プライマーの設計のために、ゲノムDNAの他の高度に相同的な領域と異なり、対象の遺伝子座の増幅を可能にするだけだった。本発明の系により用いることができる微流動デバイスの例は、Hassonら(米国特許出願公開第2010/0191482号)およびKnightら(米国特許出願公開第2007/0231799号)、ならびに本明細書に開示される他のものに記載され、それらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。蛍光測定のために構成される可能なHRMAデバイスの例は、米国特許出願公開第2008/0003593号およびKnightら(米国特許出願公開第2012/0058571号)、および米国特許第8,306,294号および第7,629,124号、ならびに本明細書に開示される他のものに例示され、それらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。例示的な一実施形態では、蛍光導関数融解曲線分析デバイスは、本明細書に開示されるHRMAデバイスによって生成される融解曲線を分析することができる、適切にプログラムされたコンピュータであってよい。標的アンプリコンの各遺伝子型のプローブ融解シグネチャーを認識して比較するために、Genotype Determinator、Melt WizardおよびMelt Viewerを含む、当業者に周知である従来の高分解能熱融解ソフトウェアを用いることができる。
用いることができる系の例示的な実施形態を、図15〜17に例示する。図15は、本発明の態様を具体化する微流動デバイス100を例示する。一部の実施形態では、微流動デバイス100は、反応チップであってよい。例示した実施形態では、微流動デバイス100は、基材101を横切って伸長するいくつかの微流動チャネル102を含む。各チャネル102は、1つまたは複数の吸入ポート103(例示した実施形態は、1チャネル102につき2つの吸入ポート103を示す)および1つまたは複数の出口ポート105(例示した実施形態は1チャネル102につき1つの出口ポート105を示す)を含む。例示的な実施形態では、各チャネルは、PCR熱ゾーン104を通って伸長する第1の部分および熱融解ゾーン106を通って伸長する第2の部分に細分化することができる。
一実施形態では、微流動デバイス100は、微流動チャネル102と関連している薄膜抵抗ヒーター112の形の熱制御エレメントをさらに含む。1つの非限定的実施形態では、薄膜抵抗ヒーター112は、それらのそれぞれの温度を制御するためにその抵抗が測定される、白金抵抗ヒーターであってよい。図15で例示される実施形態では、各ヒーターエレメント112は、2つのヒーターセクション:PCRゾーン104内のPCRヒーター112aセクションおよび熱融解ゾーン106内の熱融解ヒーターセクション112bを含む。
一実施形態では、微流動デバイス100は、様々な薄膜ヒーター112aおよび112bに接続される複数のヒーター電極110を含む。非限定的実施形態では、ヒーター電極110は、PCRセクションリード118、1つまたは複数のPCRセクション共通リード116a、熱融解セクションリード120、および1つまたは複数の熱融解セクション共通リード116bを含むことができる。本発明の一実施形態によれば、別々のPCRセクションリード118は薄膜PCRヒーター112aのそれぞれに接続され、別々の熱融解セクション共通リード116bは薄膜熱融解ヒーター112bのそれぞれに接続される。
図16は、一実施形態に従って、微流動デバイス100を用いるための系200の機能ブロック図を例示する。DNA試料は、調製段階202から微流動チップ100に入れる。本明細書に記載されるように、調製段階202はピペッタ系と互換的に呼ぶこともできる。調製段階202は、試料204を調製するための、および1つまたは複数の試薬206を試料に加えるための、適当なデバイスを含むことができる。試料が、例えば吸入ポート103から微流動チップ100に入れられると、試料はチャネル102の中を流れてPCRが起こるPCRゾーン104に入る。すなわち、試料がチャネル102の中を通ってPCRゾーン104まで流れるに従い、試料はPCR温度サイクルに複数回曝露させられてPCR増幅が実行される。次に、試料は熱融解ゾーン106に流れ込み、そこでは高分解能熱融解工程が起こる。微流動チップ100への試料の流量は、流量調節器208によって制御することができる。流量調節器は、系200の制御系250の一部であってもよい。制御系250は、流量調節器208、PCRゾーン温度調節器210、PCRゾーン流量監視器218、熱融解ゾーン温度調節器224および/または熱融解ゾーン蛍光測定系232を含むことができる。一部の実施形態では、制御系250は、熱融解ゾーン流量監視器および/またはPCRゾーン蛍光測定系を含むこともできる。したがって、一部の実施形態では、熱融解ゾーンでの流量制御は、融解ゾーン流量監視を通して起こることができる。さらに、流量調節器208は、PCRおよび熱融解ゾーンの両方で流量を同時に、または交互に制御する単一のユニットを含むことができ、または、流量調節器208は、PCRおよび熱融解ゾーンで流量を独立して制御する、PCRゾーン流量調節器および別の熱融解ゾーン流量調節器を含むことができる。
PCRゾーン104での温度は、PCRゾーン温度調節器210によって制御することができる。プログラムされたコンピュータまたは他のマイクロプロセッサーまたはアナログ温度調節器であってもよいPCRゾーン温度調節器210は、温度センサー214(例えば、RTDまたは薄膜サーミスター、または薄膜熱電対温度計)によって判定される温度に基づいてヒーターデバイス212(例えば、PCRヒーター112a)にシグナルを送る。この方法で、PCRゾーン104の温度は、所望のレベルに維持することができるか、または規定の順序を循環させることができる。本発明の一部の実施形態によれば、PCRゾーン104は冷却装置216によって冷却することもでき(例えば、チャネル温度を95℃から55℃に速やかに下げるために)、それは、PCRゾーン温度調節器210によって制御することもできる。一実施形態では、冷却装置216は、例えば、ペルティエ素子、ヒートシンクまたは強制対流空冷式デバイスであってもよい。
微流動チャネル102を通る試料の流量は、PCRゾーン流量監視系218で測定することができる。一実施形態では、流量監視系は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,629,124号に例示される蛍光色素画像化および追跡系であってよい。本発明の一実施形態によれば、PCRゾーン内のチャネルは励起デバイス220によって励起させることができ、試料からの蛍光発光は検出デバイス222によって検出することができる。画像化系の一部を形成する1つの可能な励起デバイスおよび検出デバイスの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2008/0003593号および米国特許第7,629,124号に例示される。
熱融解ゾーン106の温度を制御するために、熱融解ゾーン温度調節器224、例えばプログラムされたコンピュータまたは他のマイクロプロセッサーまたはアナログ温度調節器を用いることができる。PCRゾーン温度調節器210と同様に、熱融解ゾーン温度調節器224は、例えばRTD、薄膜サーミスターまたは薄膜熱電対であってよい温度センサー228で測定される温度に基づいて、加熱構成成分226(例えば、熱融解ヒーター112b)にシグナルを送る。さらに、熱融解ゾーン106は、冷却装置230によって独立して冷却されてもよい。試料の蛍光シグネチャーは、熱融解ゾーン蛍光測定系232で測定することができる。蛍光測定系232は、励起デバイス234で試料を励起させ、試料の蛍光は検出デバイス236によって検出することができる。1つの可能な蛍光測定系の例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2008/0003593号および米国特許第7,629,124号に例示される。
本発明の態様によれば、薄膜ヒーター112は、ヒーターおよび温度検出器の両方として機能することができる。したがって、本発明の一実施形態では、加熱エレメント212および226ならびに温度センサー214および228の機能は、薄膜ヒーター112で達成することができる。
一実施形態では、系200は、PCRゾーン温度調節器210または熱融解ゾーン温度調節器224から送られる制御シグナルに基づいて、薄膜ヒーター112aおよび/または112bに電力を送り、それによってそれらをヒートアップさせる。制御シグナルは、例えば、パルス幅変調(PWM)制御シグナルであってよい。ヒーター212を制御するためにPWMシグナルを用いる利点は、PWM制御シグナルでは、必要とされる様々な温度の全てのために、ヒーター全体で同じ電位を用いることができるということである。別の実施形態では、制御シグナルは、振幅変調または交流を利用することができた。大きな電圧ステップではなく、電圧の連続的な適度の変化がスルーレート制限を避け、セットリング時間を向上させるので、ヒーター212を制御するために、振幅変調される制御シグナルを用いることが有利である可能性がある。振幅変調のさらなる論述は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2011/0048547号に見出すことができる。別の実施形態では、制御シグナルは、所望の温度に基づいて定常状態電力を送ることができた。一部の実施形態では、ヒーターのための所望の温度は、制御シグナルの負荷サイクルを変化させることによって到達される。例えば、1つの非限定的実施形態では、PCRヒーターで95℃を達成するための制御シグナルの負荷サイクルは約50%である可能性があり、PCRヒーターで72℃を達成するための制御シグナルの負荷サイクルは約25%である可能性があり、PCRヒーターで55℃を達成するための制御シグナルの負荷サイクルは約10%である可能性がある。
微流動デバイス100および系200は、本発明の態様と一緒に用いることができる。例えば、本発明の態様に従って、複数の試薬を得、それらを混合し、微流動デバイス(例えば、界面チップ)にそれらを送り、流量調節器208を利用して、流体セグメント間での混合を最小限にして微流動デバイス100の中を流れる流体セグメントを作製することができる。
図17は、本発明の一部の実施形態に従って、連続セグメント間の混合を最小限にして微流動チップ中を移動する流体セグメントを提供するための微流動チップ系800を例示する。図17の非限定的な例示的実施形態では、微流動チップ系800は、界面チップ802および反応チップ804を含む。一部の実施形態では、界面チップ802は、異なる反応混合液(すなわち、流体)を、例えば上記の工程600によって連続的に微流動系に入れるアクセス管(例えば、毛細管または他の管)またはウェル803を含有することができる。一部の実施形態では、反応チップ804は、反応化学、例えばPCRおよび熱融解を実行するより小さなチップである。一部の実施形態では、反応チップ804は、微流動デバイス100などの微流動デバイスであってよい。
一実施形態では、対象の遺伝子座を有する生体試料の増幅、ならびに増幅によって生成されるアンプリコンのアニーリングおよび伸長は、微流動デバイスで実施される。一実施形態では、微流動デバイスは、1つもしくは複数の生体試料または1つの生体試料の1つもしくは複数の部分の並行した増幅、アニーリングおよび伸長のための、複数のチャネルを有する。一実施形態では、微流動デバイスは、デバイスへ生体試料を送り込むための複数のウェルを有する。別の実施形態では、微流動デバイスは、PCR増幅を実施するための第1の部分を、および熱融解分析を実施するための第2の部分を有する。PCR増幅、ならびにPCR増幅および熱融解分析のための熱制御エレメントを含む微流動デバイスの例の記載は、米国特許出願公開第2009/0248349号、第2009/0318306号、第2010/0233687号および第2011/0056926号、ならびに米国特許第8,306,294号で提供され、その全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の実施形態は様々な機器で用いることができるが、in vitro診断を実行するPCRおよび熱融解系で特に有用である。本発明の実施形態は、試料の熱融解用のデバイス(診断用)ならびに全く異なる機能(例えば、試料プレップまたはPCR)を実行する機器の中の他のヒーターおよびセンサーで用いることができる。本発明の実施形態は、微流動および非微流動デバイスで用いることができる。当技術分野で公知である微流動デバイスの例には、それらに限定されないが、Chowら(米国特許第6,447,661号)、Kopf−Sill(米国特許第6,524,830号)、Spaid(米国特許第7,101,467号)、Dubrowら(米国特許第7,303,727号)、Schembri(米国特許第7,390,457号)、Schembri(米国特許第7,402,279号)、Takahashiら(米国特許第7,604,938号)、Knappら(米国特許出願公開第2005/0042639号)、Hassonら(米国特許出願公開第2010/0191482号)およびKnightら(米国特許出願公開第2012/0058571号)、ならびに本明細書に開示される他のものが含まれる。これらの特許または特許出願公開はそれぞれ、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の1つまたは複数の実施形態では、増幅、アニーリングおよび伸長の後、プローブ−アンプリコンエレメントは、融解曲線を生成するために、飽和色素および高分解能融解分析にかけられる。標的配列が疾患または障害を引き起こす突然変異/変異体を含有する場合、融解の間、これらの突然変異/変異体の融解シグネチャーは、融解曲線上のプローブ融解領域の上に明確に提示させることができる。したがって、標的核酸上の対象の遺伝子座のために非標識プローブを用いる、生成された融解曲線の分析は、野生型と変異体対立遺伝子の識別を可能にする。1つの可能な蛍光測定系の例は、米国特許出願公開第2008/0003593号ならびに米国特許第8,306,294号および第7,629,124号で例示され、それらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
一部の実施形態では、対象の遺伝子座を有するアンプリコンは、対象の遺伝子座を有する標的核酸を第1のプライマーおよび第2のプライマーと混合することであって、プライマーは、対象の遺伝子座を有する標的核酸を増幅し、高度に相同的なゲノム領域から対象の遺伝子座を識別するように設計されること、ならびに対象の遺伝子座を有する標的核酸を増幅して対象の遺伝子座を有するアンプリコンを生成することによって生成される。他の実施形態では、対象の遺伝子座を有するアンプリコンは、過剰プライマーおよび限定的プライマーを利用する非対称PCRを用いて生成される。
一実施形態では、過剰プライマーは、他の高度に相同的なゲノム領域と比較して、対象の遺伝子座の独特な非相同領域にハイブリダイズする。別の実施形態では、過剰プライマーはフォワードプライマーである。一実施形態では、アンプリコンサイズを最小にするために、限定的プライマーは対象の遺伝子座の変異体に可能な限り近くにハイブリダイズする。別の実施形態では、限定的プライマーはリバースプライマーである。一実施形態では、プローブは野生型配列にハイブリダイズする。別の実施形態では、プローブは変異体配列にハイブリダイズする。さらなる実施形態では、プローブは非標識であってよい。さらなる実施形態では、限定的プライマーが消耗されると、融解曲線が生成される。
一実施形態では、対象の遺伝子座は1つまたは複数のゲノム領域に高度に相同的であり、本方法は他の高度に相同的なゲノム領域から対象の遺伝子座を識別する。
別の態様では、本発明は、他のゲノム領域に高度に相同的である標的核酸上に、疾患または障害を引き起こす変異体を含有する対象の遺伝子座の熱融解分析に有用であるプライマーおよびプローブを設計する方法も提供する。この態様によれば、本方法は、(a)疾患または障害を引き起こす変異体を有し、他のゲノム領域に高度に相同的である核酸の上にある、疾患の対象の遺伝子座を選択すること、(b)非対称PCRで使用するためのプライマー対を設計すること、および(c)対象の遺伝子座の1つの鎖にハイブリダイズするためのプローブを設計することを含むことができる。一実施形態では、一方のプライマーは、他の高度に相同的なゲノム領域と比較して、対象の遺伝子座の独特な非相同領域にハイブリダイズするように設計される。別の実施形態では、このプライマーは、過剰プライマーである。さらなる実施形態では、過剰プライマーはフォワードプライマーである。一実施形態では、一方のプライマーは、アンプリコンサイズを最小にするために、対象の遺伝子座の変異体に可能な限り近くにハイブリダイズするように設計される。別の実施形態では、このプライマーは、限定的プライマーである。さらなる実施形態では、限定的プライマーはリバースプライマーである。一実施形態では、プローブは野生型配列にハイブリダイズする。別の実施形態では、プローブは変異体配列にハイブリダイズする。例示的な一実施形態では、プライマーおよびプローブは、適切にプログラムされたコンピュータで設計される。
一部の実施形態では、非対称PCRでフォワードプライマーが過剰プライマーとして設定され、リバースプライマーが限定的プライマーとして設定されるように、プライマー対は設計される。他の実施形態では、非対称PCRでフォワードプライマーが限定的プライマーとして設定され、リバースプライマーが過剰プライマーとして設定されるように、プライマー対は設計される。過剰プライマーは、高度に相同的なゲノム領域からそれを区別することができるように、対象の遺伝子座の独特な領域とアニールするように設計される。高い遺伝子タイピング感度のためにアンプリコンサイズを最小にすることができるように、各プライマーは設計される。対象の遺伝子座の独特な領域は、従来の技術、例えばBLAST分析およびUSCS Human BLATサーチゲノム分析を用いて判定することができる。
独特な領域が特定されると、従来の技術を用いて、1つのプライマーはこの領域とアニールするように設計され、第2のプライマーは相同領域(すなわち、対象の遺伝子座と他の高度に相同的なゲノム領域の間で相同的である領域)でアニールするように設計される。例えば、プライマー設計は、次に例えば、適切にプログラムされたコンピュータで実施することができる。プライマー設計ソフトウェアの例には、それらに限定されないが、Primer3ソフトウェア(frodo.wi.mit.edu/primer3/)またはプライマー配列を生成するSNP Wizardソフトウェア(Carl Wittwer、University of Utahの好意による)が含まれる。配列アラインメントを得るために、BLASTおよびHuman BLASTなどのツールを用いて、ソフトウェアによって出力されるプライマーと同じゲノム内の他の配列との配列類似性が比較される。プライマー配列が、複数の位置、例えば異なる染色体の上、または同じ染色体の上の同じゲノムの中の他の配列と同じである場合は、このプライマーは拒絶される。プライマー配列が、好ましい実施形態では任意の他の配列と100%異なる独特な配列である場合は、このプライマーおよび/またはプローブは受け入れられる。プライマー対が前記のように設計され、受け入れられると、プライマー対は、適切にプログラムされたコンピュータを用いて、例えばPCR条件および生成物のPCR予測のためのIn−Silico PCRツールで検査される。In−Silico PCRツールの例には、それに限定されないが、(genome.ucsc.edu/cgi−bin/hgPcr?wp_target=&db=hg18&org=Human&wp_f=&wp_r=&wp_size=4000&wp_perfect=15&wp_good=15&wp_showPage=true&hgsid=151501082)が含まれる。
受け入れられた配列は、適切にプログラムされたコンピュータを用いて、理論的融解予測について検討することができる。融解予測ソフトウェアの例には、それらに限定されないが、UMeltソフトウェア(Carl Wittwerの好意による、University of Utah、www.dna.utah.edu/umelt/um.php)およびPoland Melt Predictionソフトウェア(www.biophys.uni−duesseldorf.de/local/POLAND/)が含まれる。一部の実施形態では、標的突然変異の野生型配列およびミスマッチ配列は、2つ以上のプログラムで検査されてもよい。予測された結果を比較し、記録し、および実験データと比較するために後に参照として用いることができる。プライマー配列が上記の基準および検査に合格したならば、それらはアッセイの感度、特異性および再現性を含むアッセイの実現可能性について試験することができる。
特定の実施形態では、野生型配列に相補的である配列を有する非標識プローブが設計される。一実施形態では、プローブは、同一のPCR条件のためのプライマーと同じ基準で設計される。遺伝子の上で突然変異および対象の遺伝子座を同定した後に、プローブを対象の遺伝子座領域の中に置くことによってプローブの設計を実施することができる。前に指摘したBLASTまたはHumanBlastツールを用いて、配列を整列させることができる。これらのツールを用いて、無関係な配列の他の領域に相同的である任意のプローブ配列を排除するべきである。一部の実施形態では、プローブは、そのTmを約70℃未満にするように設計される。特定の実施形態では、プローブは、そのTmをプライマーのTm未満にするように設計される。一部の実施形態では、プローブは、標的核酸変異体がプローブの全長の中央付近に位置するように設計される。他の実施形態では、プローブは、変異体がプローブの5’末端により近いように設計される。さらなる実施形態では、プローブは、変異体がプローブの3’末端により近いように設計される。
一部の実施形態では、非標識プローブは、標的核酸のフォワード鎖上の野生型配列に完全に相補的である。他の実施形態では、非標識プローブは、標的核酸のリバース鎖上の野生型配列に完全に相補的である。したがって、対象の遺伝子座で突然変異/変異体を有する個体では、非標識プローブは、対応する遺伝子座に1つまたは複数の単一の塩基対ミスマッチ(複数可)を有する。この設計は、標的核酸上の対象の遺伝子座での突然変異/変異体のアッセイの感度および特異性を増加させるために用いられる。したがって、一実施形態では、非標識プローブの長さは、対象の遺伝子座の中で突然変異/変異体への十分な感度および特異性を有するように設計される。非標識プローブの長さは、標的アンプリコンの融解特性に従い変更することができる。
プローブ:アンプリコン比を最大にするために、プローブサイズを最大にする。一部の実施形態では、プローブは20〜50ヌクレオチド、例えば25〜40ヌクレオチド、例えば25〜30ヌクレオチドである。一部の実施形態では、プローブの伸長を阻止するために、プローブは3’末端でブロックされる。3’末端は、任意の適するブロッカー、例えば、3’C6−アミノブロッカー、3’リン酸化ブロッカーまたは他の任意の適する3’ブロッカーでブロックされてもよい。プローブ設計の間、プローブの最適なTmの範囲は、プライマーTmより約2〜10℃低い。一実施形態では、プローブTmは、プライマーTmより約4〜8℃未満低い。別の実施形態では、プローブTmは、最も低いプライマーTmより約4℃低い。
上記の実施形態の1つまたは複数により、本発明は、本明細書に記載されるプライマー設計の結果として、ゲノムDNAの他の高度に相同的な領域から区別される対象の遺伝子座での患者の遺伝子型に基づいて、患者の疾患を検出する方法を提供する。一実施形態では、診断医は、標的の疾患または障害と関連する疾患または障害を引き起こす変異体遺伝子配列についての先験的な知識を利用することができる。別の実施形態では、非標識プローブを用いて得られる標的配列および融解シグネチャー曲線の分析に基づいて、特定の疾患または障害と関連する疾患または障害を引き起こす変異体を同定し、遺伝子タイピングするツールとして、本発明を用いることが可能である。一実施形態では、患者からの生体試料の一部を非対称PCRにかけて、対象の遺伝子座を有するアンプリコンを生成することができ、それは、非標識プローブとハイブリダイズして融解曲線を生成する。
別の実施形態では、患者からの生体試料を非対称PCRにかけて、対象の遺伝子座を有するアンプリコンを生成することができる。対象の遺伝子座を有するアンプリコンの一部を非標識プローブアッセイにかけて、融解曲線を生成する。
本発明は、他の高度に相同的なゲノム領域から、変異体を有する可能性がある対象の遺伝子座を識別する方法を提供する。この識別は本明細書に記載されるプライマーの選択に基づいて行われ、その結果、非対称PCR増幅は対象の遺伝子座のアンプリコンの生成をもたらし、他の高度に相同的なゲノム領域の増幅はもたらさない。
本明細書の一実施形態に記載されているように、非標識プローブアッセイは、非標識プローブをアンプリコン上の対象の遺伝子座とハイブリダイズさせてプローブ−アンプリコンエレメントを形成するステップと、飽和色素をプローブ−アンプリコンエレメントに加えて混合液を形成するステップと、混合液を加熱したときの色素からの蛍光を測定することによって、プローブ−アンプリコンエレメントの融解曲線を生成するステップとを含む。
高分解能熱融解分析での非標識プローブアッセイの上記実施形態は簡単、迅速であり、微流動および非微流動デバイスの両方に容易に応用することができる。標的アンプリコンのための各遺伝子型のプローブ融解シグネチャーを認識することができる。一実施形態では、適切にプログラムされたコンピュータを用いて認識することができる。例示的な実施形態では、Genotype DeterminatorおよびMelt Viewerを含む、当業者に周知である従来の高分解能熱融解ソフトウェアを用いることができる。プローブで生成される各突然変異ごとの各遺伝子型の確定的プローブ融解形状を、臨床分子診断報告で用いることができる。プローブで生成される各突然変異ごとの各遺伝子型の確定的プローブ融解形状は、臨床医および医師が受け入れ、容易かつ明瞭に解釈することができる。本発明によって設計されるプローブ/プライマーセットは、例えば嚢胞性線維症を含む様々な疾患を研究するために用いることができる。
別の態様では、本発明は、ゲノムDNAの対象の遺伝子座と他の高度に相同的な領域を区別して、患者の遺伝子型に基づいて患者の疾患または障害を検出するためのキットを提供する。本発明によって設計される非標識プローブは、本発明によって設計されるプライマー対とともに、プローブおよびプライマーがそのために設計された特定の疾患または障害を検出するための診断検査を実施するためのキットに含まれてもよい。キットは、様々な核酸配列で生化学研究を実行するために用いることもできる。キットは、診断検査を実施するための説明書を含むことができる。非限定的な例では、キットは、プライマー対、非標識プローブ、ならびに対象の遺伝子座を有する標的核酸を用いて変異体/突然変異を検出するための診断検査を実施するための説明書を含有することができる。キットは、ポリメラーゼ、リガーゼ、NADP、dNTP、緩衝剤、塩などの、PCRのために必要な一般的な試薬を含有することもできる。そのような試薬は、当業者に公知である。一実施形態では、キットは、配列番号5に示すヌクレオチド配列を有するプライマー、配列番号6に示すヌクレオチド配列を有するプライマー、および配列番号7に示すヌクレオチド配列を有するプローブを含むことができる。別の実施形態では、説明書は、本明細書に記載される方法および系を用いて診断検査を実施するための説明書を含むことができる。
本発明により設計される非標識プローブおよびプライマー対は、標的の疾患または障害に関する臨床分子診断のための任意の高分解能熱融解分析機器で用いることができる。本発明により設計される非標識プローブおよびプライマー対は、疾患または障害、例えば嚢胞性線維症の臨床分子診断のためにクリニック検査室によって用いられてもよい。本発明により設計される非標識プローブおよびプライマー対は、標的疾患の臨床分子診断のためのクリニック検査室による遺伝子のHRMAスキャンの後に、再帰遺伝子タイピング試験として用いられてもよい。
本発明の設計概念は、対象の他の遺伝子上の状況、ならびに高度に相同的なゲノム領域を有する他の遺伝子についての突然変異の発見に適用されてもよい。
本明細書に例示されるように、本発明の一実施形態に記載されるプライマーは、第20染色体上の高度に相同的な領域の同時増幅なしで、CFTR遺伝子の第9エクソン領域の増幅を可能にする。本発明の一実施形態に記載される非標識プローブは、非標識プローブ融解領域のHRMAを用いてA455E突然変異についてDNAを遺伝子タイピングするのに用いることができる。本発明の一実施形態で本明細書に記載した第9エクソンのA455E突然変異を遺伝子タイピングするためのこの非標識プローブアプローチは、正確かつ簡単である。本アッセイは、ターンアラウンド時間の速い有用な診断アッセイである。A455E変異体に加えて、本発明の一実施形態に記載されるプライマーセットは、第9エクソンの1461ins4変異体についてスキャンするのに用いることもできる。CFのためのACOG推奨のスクリーニングパネルは、A455E突然変異を含む。本発明の一実施形態に記載されるプライマー/プローブ設計は、A455E突然変異を正しく遺伝子タイピングすることができる。
(実施例)
本発明は、例示として提供され、本発明を限定するものでは決してない以下の実施例を参照することによって説明される。当技術分野で周知である標準技術、または下で具体的に記載される技術を利用した。
ヒトゲノム上の他の相同配列からCFTR遺伝子の第9エクソンを識別するために、本発明はプライマーの設計を考慮する。第9エクソンのA455Eの突然変異を検出するために非標識プローブ法を用いる利点は、必須でありえる。本発明の実施形態による方法は、第8イントロン接合部領域上の非相同領域でフォワードプライマーの位置を決め、非標識プローブを用いてA455Eの突然変異を同定することによって、ヒトゲノム上の他の相同領域からCFTR遺伝子の第9エクソンを識別する。本発明のこの実施形態は、A455E検出、ならびに偽遺伝子過誤を避けることに関して、納得のいく結果を提供する。
本発明は、第9エクソン上のA455E、および相同領域から第9エクソンを識別するその接合部第8イントロン領域を含む配列を含む、突然変異同定のための独特で納得のいく方法を提供し、それは、HRMAでA455E突然変異を特徴づけるために非標識プローブアプローチを用いて実施される。本発明は、上に記載される、およびさもなければ当技術分野で公知であるHRMA系に適用することができる。
第9エクソン上のA455Eを遺伝子タイピングするための非標識プローブアプローチは、正確で簡単な方法であり、当分野で認識されている速いターンアラウンド試験に対する必要性に適合する。
本発明の実施形態によるプライマーおよびプローブ設計は、CFTR遺伝子のA455E変異体の臨床診断のために、信頼できる結果を提供する。
具体的には、このアプローチでは、フォワードプライマーは図6に示される第8イントロンの独特領域でアニールする。アンプリコンサイズを最小にするために、リバースプライマーはA455E突然変異の直ぐ下流にアニールする。非標識プローブも、A455E突然変異を特に標的にするように設計された。この設計の目的は、他の染色体上の偽遺伝子領域も増幅することなく、CFTRの第9エクソンだけを特異的に増幅することであった。通常、望ましくない二次生成物の形成を防止するために、両方のPCRプライマーは独特なゲノム配列へアニールするように設計されている。他の染色体の上での偽遺伝子領域の存在のためだけでなく、アンプリコンサイズを最小にする必要性のために、通常のプライマー設計戦略は不可能であった。表1は、最終的なオリゴヌクレオチド設計を要約する。
Figure 2014533506
したがって、本発明の実施形態に従って、以下の原理によってオリゴヌクレオチドおよびアッセイの設計が導かれた:
1)他の相同的ゲノム領域から第9エクソン領域を識別するために、フォワードプライマー、第9エクソンのA455E F1は、第8イントロンの独特な領域で設計した。
2)アンプリコンサイズを最小にするために、リバースプライマー、第9エクソンA455E R1は、A455E突然変異に可能な限り近くで設計した。
3)非標識プローブ、e9 A455E UP1rは、野生型配列に相補的になるように設計した。A455E突然変異をもつ個体では、プローブはA455E遺伝子座に一塩基対ミスマッチを有する。理想的には、ミスマッチはプローブの中央に設計される。プローブはアンプリコンの末端近くでアニールするので、この場合これは不可能であった。したがって、中央でのミスマッチが可能でなく、ミスマッチ塩基対がプローブの5’末端のより近くにくるときに非標識プローブ遺伝子タイピングがより良好である、より理想的でない例において以前の研究が示唆しているように、プローブミスマッチはプローブの5’末端のより近くにくるように設計した(Unlabeled Probe Project、Rob Pryor、University of Utah)。
4)プローブ:アンプリコンサイズ比を最大にするために、プローブサイズを最大にした。高分解能融解分析の間、比がより小さいほど、プローブシグナルはより高くなる。
5)PCRの間のDNAポリメラーゼによる伸長を阻止するために、3’末端でプローブをアミノ−C6改変でブロックした。この3’末端改変は、下で概説するデータを生成するために用いた。他の適する3’改変、例えば3’リン酸化改変を利用することもできる。
6)リバースプライマーは、非対称PCR反応で限定的プライマーであった。リバースプライマーは第9エクソンの非独特配列にアニールするので、このプライマーの伸長から生成される生成物は制限されるはずである。
7)プライマー配列は、合成構築物DNAで用いることもできた(さらに下に記載される)。プライマーアニーリング部位は、ゲノムDNAの第9エクソン標的だけでなく合成構築物DNAの第9エクソン標的のPCR増幅も可能にする、600bpのプラスミドベクター挿入断片の中にある。
新しいプライマーおよびプローブ設計を利用することによって得られた予備データは、CFTR第9エクソンのA455E標的が、本発明に従って設計された非標識プローブによって首尾よく遺伝子タイピングされることを示した。図7は、2つの異なるゲノムDNAによる遺伝子タイピング結果を示す。野生型DNAはプローブ融解領域で予想される単一のピークを示し、ヘテロ接合DNAはプローブ融解領域で予想される二重ピークを示した。
さらに、その精度のさらなる検査として、合成DNA(さらに下に記載される)をこのアッセイで用いた。600bpの合成DNAは第9エクソン領域を含有し、その設計に含まれた唯一の塩基対変化は、CからAへのホモ接合変化であった。このDNAは、より低い温度のヘテロ接合DNAピークに対応する単一のプローブ融解ピークを生成すると予想される。実験データ(図8)は、全てのDNAが予想通りに遺伝子タイピングされることを示した。観察された各プローブピークは、予想されたプローブピークに対応する。
新しいプライマーセット設計が、第9エクソンの1461ins4突然変異についてスキャンするためにさらに試験された。ゲノム野生型DNAおよび突然変異を有する合成構築物DNAの両方を試験した。簡潔には、構築物は、pGOv4プラスミドベクターに挿入されたおよそ600bpの配列からなる(図9)。プラスミドは大腸菌宿主細胞によって複製され、宿主細胞は必要に応じて容易に増殖させた。プラスミドは、宿主から精製された。プラスミド挿入断片は、野生型配列またはホモ接合の突然変異を含有する配列のいずれかを有するように設計された(図9)。プラスミドを宿主から抽出し、精製した後、野生型プラスミドおよびホモ接合プラスミドを1:1の比で混合して、ヘテロ接合構築物DNAミックスを生成した。
異なるプライマー設計(本発明の一実施形態による上記のもの以外の)を、最初に用いた。用いたプライマーは、配列TGGGGAATTATTTGAGAAAG(配列番号8)およびCTTCCAGCACTACAAACTAGAAA(配列番号9)を有し、これらのプライマーの使用は、第9エクソンの258bpのアンプリコンをもたらした(Montgomery、J.Wittwer、C.Kent J.Zhou、L.、Clin.Chem 53巻:11 1891〜1898頁(2007)補遺)。図10から明らかであるように、このプライマーセットは、第9エクソン偽遺伝子領域を誤って増幅した。スキャン結果(図11)は、構築物野生型とゲノム野生型DNAの間の融解不一致の存在をさらに裏づけた。構築物DNAはゲノム全体を含まず、したがって、特定のPCR生成物がどのように見えるべきかを表す。対照的に、ゲノム野生型DNAは、CFTR第9エクソン偽遺伝子を有する第20染色体領域を実際に含む。図10のゲノムDNAで観察された2つの融解ドメインは、ゲノム上の2つの領域、すなわち、第7染色体(真の遺伝子)からのものおよび第20染色体(偽遺伝子)からのもの、を増幅する元のプライマーセットによって説明することができる。これらの2つの領域は配列が相同的であるので、両方のPCR生成物は同じサイズであり、このようにバイオアナライザー分析で区別できなかった(図12)。
本発明による上記のプライマーセットを利用したとき、ゲノムDNAに関して図10で観察された第2の融解特性は、もはや明白でなかった(図13)。スキャン結果は、このプライマーセットが特異的生成物を生成したことの付加証拠を提供した(図14)。さらに、構築物ヘテロ接合体ミックスおよび構築物ホモ接合体DNAはそれぞれ、野生型DNAの両方と比較して特徴的な融解パターンを生成した。この実験は、遺伝子スキャン実験ならびにCFTR合成構築物プロジェクトで用いられるその能力のために、本発明の一実施形態によるプライマーセットの有用性を示した。
本発明は、PCRの間の、ヒトゲノム上の他の相同的な配列から差別した、CFTR第9エクソンの増幅を可能にする。第9エクソンのA455E突然変異を検出する非標識プローブ法を用いる利点は、それが配列決定より速く、安いことである。特異的なプローブを利用しない小アンプリコンアプローチは、不可能であった。小アンプリコン遺伝子タイピングは、その名の通り、小さな(一般的に100bp以下)PCR生成物の生成を必要とする。A455E突然変異の周囲でのそれだけ多くの相同配列の存在は、小さな生成物を生成することができる特異的プライマーの設計を阻止した。したがって、より大きな、およそ300bpのPCR生成物からA455E突然変異を選び出すために、非標識プローブが必要であった。フォワードプライマーの特異性は、ヒトゲノム上の他の相同領域から第9エクソンを識別する。この設計は、正確なA455E遺伝子タイピングを可能にし、PCRの間の偽遺伝子配列の増幅を回避する。
本発明は、他の高度に相同的なゲノム領域から標的核酸上の対象の遺伝子座を識別するため、および対象の遺伝子座に存在する可能性がある突然変異を同定するために用いることができるプライマーおよびプローブを設計する方法を提供する。
1.非標識プローブおよびプライマー対の設計は、簡単および単純である;
2.一実施形態では、標的遺伝子座の独特領域が突然変異の5’側にある場合は、フォワードプライマーはこの独特領域にアニールするように設計される。本明細書に記載の一実施形態では、所望のCFTR第9エクソン領域を増幅するために、フォワードプライマーはCFTR遺伝子の第8イントロンの独特領域にアニールするように設計した。別の実施形態では、標的遺伝子座の独特領域が突然変異の3’側にある場合は、リバースプライマーはこの独特領域にアニールするように設計される。
3.一実施形態では、フォワードプライマーが独特領域にアニールする場合は、アンプリコンサイズを最小にするために、リバースプライマーは突然変異の可能な限り近くにアニールするように設計される。本明細書に記載の一実施形態では、アンプリコンサイズを最小にするために、リバースプライマーは、CFTR遺伝子の第9エクソンのA455E突然変異の近くにアニールするように設計した。別の実施形態では、リバースプライマーが独特領域に結合する場合は、アンプリコンサイズを最小にするために、フォワードプライマーは突然変異の可能な限り近くにアニールするように設計される。
4.非標識プローブは、野生型DNA配列に完全に相補的であるように設計される。本明細書に記載の一実施形態では、A455E突然変異を有する個体は、プローブへの単一bpのミスマッチを有し、それは、HRM分析の間に異なるパターンを提供する。
5.一実施形態では、フォワードプライマーが独特領域に結合する場合は、リバースプライマーは、偽遺伝子のPCR増幅が起こる確率を低減する限定的プライマーである。本明細書に記載の一実施形態では、リバースプライマーはCFTR遺伝子の第9エクソンの非独特配列にアニールし、したがって、このプライマーの伸長から生成される生成物は制限されるはずである。別の実施形態では、リバースプライマーが独特領域に結合する場合は、フォワードプライマーは、偽遺伝子のPCR増幅が起こる確率を低減する限定的プライマーである。
6.一実施形態では、フォワードプライマーが独特領域に結合する場合は、HRMAのためにプローブがアニールするのに望まれる特異的生成物の最大量を生成するために、フォワードプライマーは過剰にPCRに加えられる。本明細書に記載の一実施形態では、HRMAのためにプローブがアニールするための特異的なCFTR第9エクソンPCR生成物の最大量を生成するために、フォワードプライマーを過剰にPCRに加えた。別の実施形態では、リバースプライマーが独特領域に結合する場合は、HRMAのためにプローブがアニールするのに望まれる特異的生成物の最大量を生成するために、リバースプライマーは過剰にPCRに加えられる。
7.設計されたオリゴヌクレオチドは、任意のプラットホームで用いるのに十分に一般的である。
8.HRMの間にプローブによって生成されるパターンは、CULSによって開発されたGDMV、Roche Lightcycler480ソフトウェア、およびWittwer Lab’s Melt Wizardを含むHRMAソフトウェアによって容易に認識される。
9.本明細書に示されるように、本発明に従って設計されるプライマーは、ゲノムDNAに加えて合成構築物DNAを遺伝子タイピングするために用いることもできる。
本明細書で特記されない限り、または文脈によって明確に否定されない限り、本発明の記載との関連で(特に以下の請求項との関連で)、用語「a」および「an」および「the」および類似の指示語の使用は、単数形および複数形の両方をカバーすると解釈するものとする。用語「含む」、「有する」、「含む」および「含有する」は、特に指摘されない限り、限定しない用語(すなわち、「含むが、これに限定されない」ことを意味する)と解釈されるべきである。本明細書で特に明記しない限り、本明細書での値の範囲の列挙は、単にその範囲に入る各別個の値に個々に言及する手短な方法の役割をするものであり、各別個の値は、それが本明細書に個々に挙げられているかのように明細書に組み込まれる。例えば、10〜15の範囲が開示される場合ならば、11、12、13および14も開示される。さらに、特に明記しない限り、本明細書での値の範囲の列挙は、単にその範囲に入る全ての別個の範囲に言及する手短な方法の役割をするものであり、各別個の範囲は、それが本明細書に個々に挙げられているかのように明細書に組み込まれる。例えば、10〜15の範囲が開示されるならば、10〜14、10〜13、10〜12、10〜11、11〜15、11〜14、11〜13、11〜12、12〜15、12〜14、12〜13、13〜15、13〜14および14〜15の範囲も開示される。本明細書に記載される全ての方法は、本明細書で特に明記しない限り、さもなければ文脈によって明らかに否定されない限り、任意の適する順序で実施することができる。特に主張されない限り、本明細書で提供される任意および全ての実施例、または例示を示す言語(例えば、「など」)の使用は、本発明を単により良好に示すことが目的であり、本発明の範囲を限定するものではない。明細書中のいかなる言語も、請求外のいかなる要素も本発明の実施に必須であることを示すと解釈されるべきでない。
本発明の方法および組成物を、様々な実施形態の形で組み込むことができるが、その少数だけが本明細書に開示されることが理解されよう。それらの実施形態の変形は、前述の記載を読むことによって当業者に明白になるであろう。発明者らは、当業者がそのような変形を適宜使用すると予想し、発明者らは、本明細書で具体的に記載されるのと別の方法で本発明が実施されることを意図する。したがって、本発明は、適用法によって許可される、それに添付される請求項で列挙される対象発明の全ての改変形および同等物を含む。さらに、本明細書で特に明記しない限り、さもなければ文脈によって明らかに否定されない限り、その全ての可能な変形形態の上記の要素の任意の組合せが、本発明に包含される。

Claims (50)

  1. 第2のゲノム領域に実質的に相同的である対象の遺伝子座を有する核酸分子の標的鎖上の変異体を同定する方法であって、
    (a)前記核酸のアリコートを、限定的プライマー、過剰プライマー、および前記核酸の標的鎖上の対象の前記遺伝子座とハイブリダイズするように設計されるプローブと一緒にインキュベートすることと、
    (b)前記アリコートを用いて非対称PCRを実施して、プローブとハイブリダイズする標的鎖に対応する過剰のアンプリコンを生成し、それによってプローブ−アンプリコンエレメントを生成することと、
    (c)混合液を加熱したときの色素からの蛍光を測定することによって、飽和結合色素との混合液中のプローブ−アンプリコンエレメントの融解曲線を生成することと、
    (d)融解曲線を分析して変異体が存在するかどうか判定することと
    を含む方法。
  2. 対象の遺伝子座を有する核酸分子の標的鎖が増幅され、第2のゲノム領域は増幅されない、請求項1に記載の方法。
  3. プローブが非標識である、請求項1または2に記載の方法。
  4. プローブがその3’末端でブロックされる、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
  5. プローブが遺伝子の野生型配列に相補的である配列を有する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. プローブのTmは過剰プライマーおよび限定的プライマーの最も低いTmより約5℃未満低い、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 過剰プライマーが、対象の遺伝子座を有する核酸分子の標的鎖上で独特である配列にアニールし、限定的プライマーが、第2のゲノム領域に実質的に相同的である配列にアニールし、高い遺伝子タイピング感度のためにアンプリコンサイズを最小にするために変異体の近くに設定される、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 変異体がCFTR遺伝子のA455Eである、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 変異体がCFTR遺伝子の1461ins4である、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法。
  10. 過剰プライマーが5’−gggccatgtgcttttcaaact−3’(配列番号5)のヌクレオチド配列を有する、請求項8または9に記載の方法。
  11. 限定的プライマーが5’−gaactaccttgcctgctcca−3’(配列番号6)のヌクレオチド配列を有する、請求項8または9に記載の方法。
  12. プローブが5’−aaccgccaacaactgtcctctttctat−3’(配列番号7)のヌクレオチド配列を有し、その3’末端でブロックされる、請求項8または9に記載の方法。
  13. 患者の遺伝子型、および疾患または障害と関連する疾患または障害を引き起こす変異体遺伝子配列についての先験的な知識に基づいて、前記患者の前記疾患または障害を検出する方法であって、変異体遺伝子配列は、第2のゲノム領域に実質的に相同的である対象の遺伝子座を有する核酸分子の標的鎖の上にあり、
    (a)対象の遺伝子座を有する核酸分子および対象の遺伝子座に実質的に相同的である第2のゲノム領域を含有する生体試料を患者から得ることと、
    (b)生体試料の一部を、限定的プライマー、過剰プライマーおよびプローブを含む非対称PCRにかけて、プローブ−アンプリコンエレメントを生成することと、
    (c)前記プローブ−アンプリコン融解エレメントを高分解能熱融解分析にかけることによって融解曲線を生成することと、
    (d)融解曲線を分析して患者が疾患または障害を引き起こす変異体を有するかどうか判定することと
    を含む方法。
  14. 対象の遺伝子座を有する核酸分子の標的鎖が増幅され、第2のゲノム領域は増幅されない、請求項13に記載の方法。
  15. プローブが非標識である、請求項13または14に記載の方法。
  16. プローブがその3’末端でブロックされる、請求項13乃至15のいずれか1項に記載の方法。
  17. プローブが遺伝子の野生型配列に相補的である配列を有する、請求項13乃至16のいずれか1項に記載の方法。
  18. プローブのTmは過剰プライマーおよび限定的プライマーの最も低いTmより約5℃未満低い、請求項13乃至17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 過剰プライマーが、対象の遺伝子座を有する核酸分子の標的鎖上で独特である配列にアニールし、限定的プライマーが、第2のゲノム領域に実質的に相同的である配列にアニールし、高い遺伝子タイピング感度のためにアンプリコンサイズを最小にするために変異体の近くに設定される、請求項13乃至18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 変異体がCFTR遺伝子のA455Eである、請求項13乃至19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 変異体がCFTR遺伝子の1461ins4である、請求項13乃至19のいずれか1項に記載の方法。
  22. 過剰プライマーが5’−gggccatgtgcttttcaaact−3’(配列番号5)のヌクレオチド配列を有する、請求項20または21に記載の方法。
  23. 限定的プライマーが5’−gaactaccttgcctgctcca−3’(配列番号6)のヌクレオチド配列を有する、請求項20または21に記載の方法。
  24. プローブが5’−aaccgccaacaactgtcctctttctat−3’(配列番号7)のヌクレオチド配列を有し、その3’末端でブロックされる、請求項20または21に記載の方法。
  25. 患者の遺伝子型、および疾患または障害と関連する疾患または障害を引き起こす変異体遺伝子配列についての先験的な知識に基づいて、前記患者の前記疾患または障害を検出する方法であって、変異体遺伝子配列は、第2のゲノム領域に実質的に相同的である対象の遺伝子座を有する核酸分子の標的鎖の上にあり、
    (a)対象の遺伝子座を有する核酸分子および対象の遺伝子座に実質的に相同的である第2のゲノム領域を含有する生体試料を患者から得ることと、
    (b)生体試料の一部について非対称PCRを実施してアンプリコンを生成することと、
    (c)前記一部を非標識プローブアッセイにかけて融解曲線を生成することと、
    (d)融解曲線を分析して患者が疾患または障害を引き起こす変異体を有するかどうか判定することと
    を含む方法。
  26. 非標識プローブアッセイが、非標識プローブをアンプリコン上の対象の遺伝子座とハイブリダイズさせてプローブ−アンプリコンエレメントを形成することと、飽和色素をプローブ−アンプリコンエレメントに加えて混合液を形成することと、混合液を加熱したときの前記色素からの蛍光を測定することによって、プローブ−アンプリコンエレメントの融解曲線を生成することとを含む、請求項25に記載の方法。
  27. 対象の遺伝子座を有する核酸分子の標的鎖が増幅され、第2のゲノム領域は増幅されない、請求項25または26に記載の方法。
  28. プローブが非標識である、請求項25乃至27のいずれか1項に記載の方法。
  29. プローブがその3’末端でブロックされる、請求項25乃至28のいずれか1項に記載の方法。
  30. プローブが遺伝子の野生型配列に相補的である配列を有する、請求項25乃至29のいずれか1項に記載の方法。
  31. プローブのTmは過剰プライマーおよび限定的プライマーの最も低いTmより約5℃未満低い、請求項25乃至30のいずれか1項に記載の方法。
  32. 過剰プライマーが、対象の遺伝子座を有する核酸分子の標的鎖上で独特である配列にアニールし、限定的プライマーが、第2のゲノム領域に実質的に相同的である配列にアニールし、高い遺伝子タイピング感度のためにアンプリコンサイズを最小にするために変異体の近くに設定される、請求項25乃至31のいずれか1項に記載の方法。
  33. 変異体がCFTR遺伝子のA455Eである、請求項25乃至32のいずれか1項に記載の方法。
  34. 変異体がCFTR遺伝子の1461ins4である、請求項25乃至32のいずれか1項に記載の方法。
  35. 過剰プライマーが5’−gggccatgtgcttttcaaact−3’(配列番号5)のヌクレオチド配列を有する、請求項33または34に記載の方法。
  36. 限定的プライマーが5’−gaactaccttgcctgctcca−3’(配列番号6)のヌクレオチド配列を有する、請求項33または34に記載の方法。
  37. プローブが5’−aaccgccaacaactgtcctctttctat−3’(配列番号7)のヌクレオチド配列を有する、請求項33または34に記載の方法。
  38. (a)5’−gggccatgtgcttttcaaact−3’(配列番号5)のヌクレオチド配列を有するプライマー、
    (b) 5’−gaactaccttgcctgctcca−3’(配列番号6)のヌクレオチド配列を有するプライマー、
    (c)5’−aaccgccaacaactgtcctctttctat−3’(配列番号7)のヌクレオチド配列を有するプローブ、および
    (d)患者からの生体試料を用いて嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子第9エクソン変異体を検出するための診断検査を実施するための説明書
    を含むキット。
  39. プローブがその3’末端でブロックされる、請求項38に記載のキット。
  40. 疾患または障害を引き起こす変異体を含有し、第2のゲノム領域に実質的に相同的である対象の遺伝子座を有する核酸の熱融解分析に有用であるプライマーおよびプローブを設計する方法であって、
    (a)疾患または障害を引き起こす変異体を有し、第2のゲノム領域に実質的に相同的である核酸の上にある、疾患の対象の遺伝子座を選択することと、
    (b)適切にプログラムされたコンピュータを用いて非対称PCRで使用するためのプライマー対を設計することであって、一方のプライマーは、対象の遺伝子座の独特な非相同領域とハイブリダイズし、第2のゲノム領域とハイブリダイズしないようにコンピュータを用いて設計され、他方のプライマーは、アンプリコンサイズを最小にするために、対象の遺伝子座の変異体の可能な限り近くにハイブリダイズするようにコンピュータを用いて設計されることと、
    (c)適切にプログラムされたコンピュータを用いて対象の遺伝子座の1つの鎖にハイブリダイズするためのプローブを設計することであって、プローブのヌクレオチド配列は、核酸の野生型配列または変異体配列に相補的であることと
    を含む方法。
  41. プローブが核酸の野生型配列に相補的である、請求項40に記載の方法。
  42. 独特な非相同領域とハイブリダイズするプライマーが過剰プライマーであり、相同領域とハイブリダイズするプライマーが限定的プライマーである、請求項40または41に記載の方法。
  43. プローブがその3’末端でブロックされる、請求項40乃至42のいずれか1項に記載の方法。
  44. 第2のゲノム領域に実質的に相同的である対象の遺伝子座を有する核酸分子の標的鎖上の変異体を検出する方法であって、
    (a)前記核酸のアンプリコンであり、第2のゲノム領域のアンプリコンでない、対象の遺伝子座を有するアンプリコンを提供することと、
    (b)非標識プローブをアンプリコンとハイブリダイズさせてプローブ−アンプリコンエレメントを生成することと、
    (c)混合液を加熱したときの色素からの蛍光を測定することによって、飽和結合色素との混合液中のプローブ−アンプリコンエレメントの融解曲線を生成することと、
    (d)融解曲線を分析して変異体が核酸中に存在するかどうか判定することと
    を含む方法。
  45. プローブがその3’末端でブロックされる、請求項44に記載の方法。
  46. プローブが遺伝子の野生型配列に相補的である配列を有する、請求項44または45に記載の方法。
  47. 変異体がCFTR遺伝子のA455Eである、請求項44乃至46のいずれか1項に記載の方法。
  48. 変異体がCFTR遺伝子の1461ins4である、請求項44乃至46のいずれか1項に記載の方法。
  49. プローブが5’−aaccgccaacaactgtcctctttctat−3’(配列番号7)のヌクレオチド配列を有し、その3’末端でブロックされる、請求項47または48に記載の方法。
  50. 第2のゲノム領域に実質的に相同的である対象の遺伝子座を有する核酸分子の標的鎖上の変異体を同定する系であって、
    (a)複数の試料負荷ゾーンを含み、前記試料負荷ゾーンがそれぞれ、対象の遺伝子座を有する核酸を用いる別々の非対称PCRを収容するように構成されている微流動デバイスであって、
    限定的プライマー、過剰プライマーおよび非標識プローブを負荷される少なくとも1つの試料負荷ゾーンを含む微流動デバイスと、
    (b)前記試料負荷ゾーンで非対称PCRから得られるプローブ−アンプリコンエレメントを熱融解し、前記プローブ−アンプリコンエレメントの蛍光導関数融解曲線を生成するように構成された、加熱エレメント、蛍光励起光源および蛍光捕集口を含むHRMAデバイスと、
    (c)第2のゲノム領域に実質的に相同的である対象の遺伝子座を有する核酸分子の標的鎖上の変異体を同定するように、前記HRMAデバイスによって生成される融解曲線を分析するように構成されている、蛍光導関数融解曲線分析デバイスと
    を含む系。
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