JP2014533502A - 核酸の定量的な高多重化検出 - Google Patents

核酸の定量的な高多重化検出 Download PDF

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Abstract

本発明は、多重の単一チャンバー反応における試料中の標的核酸を検出及び定量する方法を提供する。単一のバックグランド近位を高性能アレイに減少させるように最適化されたチャンバーを組み込んでいる消耗品、並びに使用方法が提供される。本方法を実施するために消耗品を使用するように構成されているデバイス及びシステムが本発明の特徴である。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2011年2月18日に出願された米国仮特許出願第61/463,580号、及び2011年11月17日に出願された米国仮特許出願第61/561,198号の優先権を主張する2012年2月17日に出願された米国特許出願第13/399,872号に基づく優先権を主張する。これらの各々の全開示は全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
政府支援による研究及び開発においてなされた本発明の権利に関する陳述
本発明は、国土安全保障省の助成金の米国部、契約番号HSHQDC−LO−C−00053の支援を受けて行われた。政府は本発明において一定の権利を有することができる。
発明の分野
本発明は、リアルタイムDNA増幅、検出及び定量、並びに関連する消耗品、機器、及びアレイを含むシステムの分野に関する。
リアルタイムPCRは、日常的に、生物学的試料中の対象とする核酸の検出に使用される。リアルタイムPCRの概要については、M Tevfik Dorak(Editor)(2006)Real−time PCR(Advanced Methods)Taylor & Francis,1st edition ISBN−10:041537734X ISBN−13:978−0415377348,and Logan et al.(eds.)(2009)Real−Time PCR:Current Technology and Applications,Caister Academic Press,1st edition ISBN−10:1904455395,ISBN−13:978−1904455394を参照されたい。より詳細には、例えば、Gelfand et al.「Homogeneous Assay System Using The Nuclease Activity of A Nucleic Acid Polymerase」USP 5,210,015;Leone et al.(1995)「Molecular beacon probes combined with amplification by NASBA enable homogenous real−time detection of RNA」Nucleic Acids Res.26:2150−2155;and Tyagi and Kramer(1996)「Molecular beacons:probes that fluoresce upon hybridization」Nature Biotechnology 14:303−308も参照されたい。伝統的には、単一反応容器(例えば、マルチウェルプレートのウェル)中の試料あたり1を超える標的核酸を検出するために使用される単一ウェル多重化は、例えば、TAQMAN(商標)、又は各アンプリコンに特異的である分子ビーコンプローブとして自己クエンチされたPCRプローブを用いて達成される。溶液中でのアンプリコンの結合時、又はPCR中のプローブの分解時に、プローブはクエンチせず、検出可能なシグナルを生成する。プローブは、単一の「ワンポット」反応では最大約5つの標的の多重化能力を可能にする、波長の異なる蛍光体で標識されている。反応あたり約5つを超えるプローブは、実用的なスペクトル範囲及びラベル排出制限により、達成することは困難である。これは、単一反応の多重化を制限し、順番に、いくつの標的が、試料あたりスクリーニングされ、対象とする複数の標的の検出における試薬コスト及び装置の複雑性を駆動することができるかを有意に制限する。
核酸アレイは、増幅産物の検出を多重化するための別のアプローチを示す。最も典型的には、増幅反応が試料に対して行われ、アンプリコンが別途核酸アレイ上で検出される。例えば、Sorge「Methods for Detection of a Target Nucleic Acid Using A Probe Comprising Secondary Structure」(米国特許6350580)は、増幅混合物からプローブを精製し、それを検出することによって、増幅時に放出されるプローブに捕捉を提案している。アンプリコンを作製及び検出によるためのこの多段階アプローチは、増幅混合物のリアルタイム分析を非実用的なものにする。
捕捉核酸の存在下で反応物を増幅させる様々なアプローチが提案されている。例えば、Kleiber et al.「Integrated Method and System for Amplifying And Detecting Nucleic Acids」US6,270,965は、エヴァネッセンス誘導された蛍光を介してアンプリコンの検出を提案する。同様に、Alexandre et al「Identification and Quantification of a Plurality of Biological(Micro)Organisms or Their Components」US7,829,313は、アレイ上のアンプリコンの検出を提案する。別の実施形態では、標的ポリペプチドは、増幅の結果として生成されるプローブ断片を検出することによって、例えば、電極に結合させ、電気化学的検出によって検出される。例えば、Aivazachvilli et al.「Detection of Nucleic Acid Amplification」US2007/0099211;Aivazachvilli et al. “Systems and Methods for Detecting Nucleic Acids US2008/0193940,and Scaboo et al.「Methods And Systems for Detecting Nucleic Acids」US2008/0241838を参照されたい。
これらの方法はすべて、多重標的核酸検出のためのそれらの使用を制限する実際的な制限に悩まされている。例えば、Kleiber(US6,270,965)は、アレイ表面でアンプリコンの蛍光を検出するために、エヴァネッセンス誘起蛍光に依存し、複雑で高価な光学系と配列を必要とする。Alexandre(7,829,313)はアレイ上のアンプリコンの検出を提案する;Kleiberにおいて、各アレイは、各アンプリコンを検出するようにカスタム設計する必要があるため、かなりアレイコストを増加させる。実際には、特に、アンプリコンが、アレクサンドルのように比較的大きい場合、アレイ上の異なるアンプリコンに関する同様のハイブリダイゼーション動力学を達成することが困難であり得る。さらに、この技術は、シグナルバックグラウンドの高レベルも含み、又はインサイチュの熱サイクル中を通じて安定した状態のアレイの高レベルも含む付随した溶液相が存在するアレイ上のシグナルをどのように検出するかに関するガイダンスをほとんど提案しない。
本発明は、当技術分野におけるこれら及び他の問題を克服する。本発明のより完全な理解は、以下の完全な検討により得られる。
本発明は、例えば、生物試料中のウイルス、細菌、原虫、真菌又は他の病原体の検出のための対象とする核酸の高度に多重化された検出を感応にする方法及び関連する装置、システム及び消耗品を提供する。消耗品は、チャンバーの内部表面上に高効率の熱安定性核酸検出アレイを有するシグナル最適化チャンバーを備える。アレイは、約100以上の異なる普遍的な標識プローブを検出するように構成される。方法は、チャンバー内で実行される増幅反応を用いて、対象とする核酸の一部を増幅中に標識された普遍的プローブ(「プローブ断片」という)を生成する。普遍的なプローブは、いくつかの増幅サイクルの後にアレイにハイブリダイズし、その後に選択された増幅サイクルを行い、リアルタイムで試料中の目的の1つ以上の核酸の検出及び定量の両方を可能にする。
したがって、第1の態様において、標的核酸を検出する方法が提供される。これは、チャンバーの少なくとも1つの表面上の少なくとも1つの高効率核酸検出アレイを有する検出チャンバーを提供することを含む。高効率のアレイは、典型的には、チャンバー内の反応によって生成した検出可能なプローブ断片の増加した捕捉速度を可能にする捕捉核酸の非律速番号を有し、捕捉核酸は、比較的小さなプローブ核酸を捕捉するように構成され、これはまたアレイ効率も増加させる。アレイに対するプローブの結合の検出は、好ましくは、例えば、非結合遊離プローブから生じる、アレイに近接したバックグラウンドシグナルレベルを低減するように選択又は構成される条件下で行われる。例えば、特定の実施形態では、チャンバー自体は、例えば、バックグラウンドを低減するようにチャンバーを成形することによって、アレイ近傍のシグナルバックグラウンドを低減するように構成される(例えば、アレイ近傍でチャンバーを比較的薄くすることによって、例えば、チャンバーは、典型的には、約500μmとなり、又はアレイ上浅くなる)。薄いチャンバーはまた、より少ない熱質量を有し、温度がより急速に循環し、厚いチャンバーよりも効率的にすることができる。システム及び方法が、バックグラウンドシグナルのレベルを低減するように構成された他の方法は、以下、より詳細に説明する。
検出されるべき標的核酸の1つ以上のコピーを有する試料を検出チャンバーに装填する。増幅プライマー及び標識プローブは、1つ以上の標的核酸コピーにハイブリダイズさせる。標的核酸コピーのうちの1つ以上の少なくとも一部は、増幅プライマー依存性の増幅反応において増幅される。増幅反応は、例えば、増幅酵素のヌクレアーゼ活性に起因して、標識プローブの切断をもたらす。これは、アレイによって検出されるべき、標識プローブ断片の放出をもたらす。標識されたプローブ断片は、高効率アレイにハイブリダイズされる(典型的には、数回の増幅サイクルがチャンバーに放出されたプローブ断片の量を増幅するために実行された後である)。次に、アレイに標識されたプローブ断片を結合させることによって生成されたラベルシグナルが検出され、それによって標的核酸が検出される。
検出チャンバーの正確な構成を変えることができる。構成は、アレイ近傍のチャンバーのシグナルバックグラウンドを減少させるために選択される。一般に、チャンバー内の少なくとも1%、しばしば約5%以上のシグナルは、アレイの領域においてアレイにおいて(例えば、約6%、8%、又はさらには10%以上)濃縮される。99%以下のシグナルのバックグラウンドは、システムによって標準化され得るが、より低いレベルがしばしば望ましい。本明細書に記載の典型的な実施形態では、95%以下の総バックグラウンドのレベルは、アレイ近傍のチャンバーの構成を最適化することによって達成される。この構成の最適化は、例えば、最小限にアレイ上部のチャンバーの深さを維持することによって達成される。典型的な実施形態では、チャンバーは、アレイ近傍で約1mm未満の深さ又は他の寸法、より典型的にはアレイ近傍の少なくとも1次元で約500μm未満、好ましくは約250μm未満、例えば、約10μm〜約200μmであり、いくつかの実施形態では、チャンバーは、アレイ近傍のある寸法で約150μmである。本明細書で一例では、チャンバーは、アレイ上部の約142μmの深さである。本明細書の別の例では、チャンバーは、深さ約100μmである。関連するチャンバー寸法は、システムのシグナル検出経路に依存し、例えば、シグナルは、アレイに光を通過させることによって生じさせ、この場合、光のいくらかは、アレイを通って、アレイ上部の液体中に放出され、関連する寸法はアレイ上部のチャンバーの深さである。検出されるバックグラウンドシグナルのレベルを減少させることに加えて、チャンバーの厚さを薄くすることはまた、例えば、反応流体から特定のアレイスポットシグナルの検出及びバックグラウンドシグナルとは無関係な検出器応答などのバックグラウンドシグナル成分の寄与を低減するという利点を有する。特に、1つの主要なノイズ寄与は、使用される検出器からの短いノイズであり、これは、一般的に、検出されるシグナルの全量の平方根とともに増加し、順番に、反応チャンバーの厚さとともに拡大する。従って、反応チャンバーの厚さ減少を提供することによって、バックグラウンドノイズを低減し、その結果、システム全体のシグナル対バックグラウンドノイズ比(SNR)を増大させる。他の潜在的なノイズ寄与者は、過剰な光の検出、例えば、フィルタリングされていない励起光、意図しない周囲光、散乱した蛍光、システム成分の自己蛍光などが挙げられる。多数のこれらのノイズ貢献者は、例えば、過剰な励起光を排除又は低減するために、伝統的なアプローチを介して、例えば、適切な光学フィルターの使用を介して軽減されてもよく、検出器で周囲光を減少又は防止する光学系を密封してもよく、検出器でシグナルクロストークを減少又は排除するために、アレイスポットのサイズ及び間隔の構成を通じて軽減されてもよい。特に好ましい態様において、本発明のアッセイ法及びシステムのためのSNRは、典型的には2.5以上、より好ましくは3より大きく、4より大きく、5より大きく、10より大きく、場合により、20以上である。
バックグラウンドシグナルを減少させる本発明のシステム及び方法を構成するための代替的又は追加的なアプローチはまた、本発明のデバイス及び方法と組み合わせて使用することができる。例えば、本発明のデバイス及びシステムは、全反射蛍光顕微鏡(「TIRF」)構成を用いて、捕捉アレイに励起証明を与えるように構成されてもよく、この場合、励起光は、完全に内部反射されるような捕捉アレイの下部にある基板に指向される(M.Tokunaga et al.,Biochem.and Biophys.Res.Comm.235,47(1997)及びP.Ambrose,Cytometry,36,244(1999)を参照されたい)。これにもかかわらず、エバネッセント波は、表面から離れて指数関数的に減衰するアレイの基板−流体界面で発生され、溶液の残りに蛍光体を励起することなく、例えば、100nmの深さまで、表面に隣接する効果的な証明をもたらす。
さらに別の代替又は追加のアプローチにおいて、本発明の分析法において用いられる反応物は、実際のプローブ/アレイ結合シグナルに対するバックグラウンドシグナルを減少させるように構成される。例えば、バックグラウンドシグナルは、例えば、FRET構築物において、捕捉アレイプローブ及び標識プローブ断片の両方で協同的な蛍光体の使用により減少させることができる。具体的には、第1の励起スペクトルと第1の発光スペクトルを有するドナー蛍光体は、捕捉プローブ又は標識プローブ断片のうちの1つに結合されてもよい。ドナーの発光スペクトルと重複し、ドナーの励起スペクトルとは異なる励起スペクトルを有するアクセプター蛍光体は、他のプローブに結合される。捕捉プローブ及び標識プローブ断片がハイブリダイズするとき、ドナー及びアクセプターは、エネルギー伝達のために十分に接近され、アクセプター蛍光体の発光スペクトルに対応する特徴的な蛍光シグナルが生じる。ドナーの励起スペクトル内でのみ励起し、ドナーの発光スペクトルをフィルタリングするための光学系を構成することによって、1つが、ハイブリダイゼーションの際にアクセプターからのエネルギー伝達シグナルから生じるシグナルを選択的に検出することができる。様々なFRETラベル対が従来報告されている(例えば、U.S.Patent Nos.6,008,373,Waggoner、及び7,449,298,Lee et al.を参照されたい)。
代替の構成では、相互作用的な標識基は、バックグラウンドシグナルの潜在性をさらに減少させるために使用される。特に、本発明の態様において、捕捉プローブは、シグナル発生標識がアレイ表面に繋留されるように、蛍光体で標識されている。この文脈では、標識プローブ及び標識プローブ断片は、蛍光体に相補的なクエンチャー基を担持し、すなわち、捕捉プローブ標識の蛍光をクエンチする。クエンチャーは、捕捉プローブにハイブリダイズする場合、蛍光シグナルをクエンチするには捕捉プローブに十分に近くなるように、標識プローブ断片の位置に提供される。例えば、標識プローブ断片が、その5’末端でクエンチャーで標識される場合、捕捉プローブは、3’又は他の相補的な一で蛍光体を有する。本発明のアッセイの文脈において、標的配列の増幅は、標識捕捉プローブとハイブリダイズしたとき、アレイから蛍光シグナルをクエンチする標識捕捉プローブ断片の生成をもたらし、その結果、標的シグナルの存在を指示するように負のシグナルイベントに至る。特に、アレイ上の捕捉プローブは、ハイブリダイズしていない状態でシグナルを生成する。標的配列の増幅の際に、プローブ断片を有するクエンチャーは、アレイ上の相補的捕捉プローブへのハイブリダイズを実現し、その結合した蛍光体からのシグナルをクエンチし、ハイブリダイズしていないアレイ一と比較して、アレイ上の暗い位置をもたらす。アッセイの検出条件下で蛍光シグナルを生成しないクエンチャー基を設けることによって、切断されていないプローブ又は未標識プローブ断片からのいずれものバックグラウンド蛍光が排除される。
理解されるように、多くの方法が、結合した標識プローブ断片から検出されたシグナルと比較して、反応液中の未結合の無傷の標識プローブからのシグナル又はバックグランドシグナルの寄与を減少させるために、本発明の文脈において使用されてもよい。例えば、検出器の焦点面内のシグナルを集中させるために反応チャンバーを構成すること、溶液中で未結合な場合に対するアレイに結合した場合の異なる発光スペクトルを示し、又は切断されたプローブ断片において分離される場合に対する、同じ無傷なプローブにおいて存在する場合に蛍光を減少させた自己クエンチングプローブを採用することが挙げられる。
上述のように、アレイは、典型的には、標識されたプローブ断片とハイブリダイズする捕捉核酸の非律速番号を含む。これは、プローブ断片に結合させるために利用可能なアレイ(例えば、接近可能な相補的捕捉核酸)上の部位の数に対して飽和しない反応混合物におけるプローブ断片濃度をもたす、増幅中の多数のプローブ断片を生成する。再表示すると、アレイ上の結合部位の数は、過剰に維持され、好ましくは十分に過剰であり、増幅反応において産生されるプローブ断片の濃度で飽和されるものである。アレイ上の部位の数が律速されないため、溶液中のバックグラウンドプローブ断片に対するアレイ上のプローブ断片の比が最適化される。典型的なアレイ密度は、約350fmol/cm2以上、例えば、約2,000fmol/cm2以上、2,500fmol/cm2以上、3,000フfmol/cm2以上、4,000fmol/cm2以上、4,500ffmol/cm2以上、又は5,000fmol/cm2以上である。いくつかの実施形態では、アレイ上のプローブに結合する部位の数は、増幅中に産生さプローブ断片の濃度によって飽和される部位の数の少なくとも1×であり、場合により5×、10×、50×以上である。比率は、増幅サイクル数、生成されたプローブ量によって変化する。アレイの効率も捕捉されるプローブ断片の長さの関数である。プローブがハイブリダイゼーション中に所定のTmで結合するのに十分な長さでなければならないが、短い断片は、一般的に、より効率的なハイブリダイゼーションを示す。アレイによって捕捉される典型的なプローブ断片は、約50以下のヌクレオチドの長さであり;アレイは、対応する相補的捕捉核酸配列を有する部位を含む(核酸はまた、場合により、例えば、表面上に相補的部位に空間を空け、例えば、表面効果を減少させるために、追加の配列を含んでもよい)。より典型的には、プローブ及び捕捉配列は、長さが約40ヌクレオチド以下、例えば、約30、約20、又は約15ヌクレオチド又はそれより短い長さである。
いくつかの場合において、所与の分析に使用される捕捉アレイプローブ、及び相補的な標識プローブ断片は、それらがアレイのすべてのメンバーに対して狭い範囲のTmを提供するように選択される。具体的には、捕捉アレイに最適かつ一貫性のあるハイブリダイゼーションを確実にするために、所与のアレイにおける捕捉プローブは、アレイの全ての他のメンバーの約10℃以内のTmを有し、好ましくは、アレイの全ての他のプローブの約7℃、5℃、又は3℃以内のTmを有する。このような狭いTmの範囲は、配列のすべてのメンバー間で一貫性のあるハイブリダイゼーション及び結果としてのシグナル生成を可能にする。
典型的な実施形態において、ハイブリダイゼーション温度は、増幅反応の温度よりも低いので、捕捉核酸のプローブ断片のTmは、プローブは、プローブの分子内Tmよりも低く(例えば、プローブがバックグランドを低減するためにクエンチャーを含む場合)、及び/又は標的核酸に対するプローブのTmよりも低くてもよい。すなわち、典型的な熱サイクルの実施形態において、増幅反応は、ハイブリダイゼーション工程よりも高い温度で実施される;したがって、プローブは、典型的には、アレイに対してプローブ断片が有するものよりも、標的核酸に対して高いTmを有する。標識プローブは、典型的には、標的核酸に相補的でない第1の直交フラップを含み;このフラップは、標識プローブ断片を生成するために標識プローブから切断される。標識プローブは、場合より、(例えば、第一のフラップ上の標識の近接性ベースのクエンチングを提供するために)最初のフラップに少なくとも部分的に相補的であるクエンチャー部分に結合された第2の直交フラップを含む。第2のフラップが、アレイに対する結合に対して第1のフラップが有するものよりも、第1のフラップに対する結合に対して高いTmを有する。このような構成では、伸長反応は、第1の温度で、すなわち、標的核酸に対する無傷なプローブのTm以下で生じるが、上記の両方の無傷プローブの分子内のTmとアレイ上の捕捉プローブについてのプローブ断片のTmの両方を上回る。伸長後、反応温度が低くなるため、プローブの分子内Tm未満で交差し、プローブの二次構造の形成を可能にし、結果として蛍光体をクエンチする。捕捉プローブに対してプローブ断片のTm未満にさらに冷却することにより、アレイへのプローブ断片のハイブリダイゼーション及びその関連した蛍光体の検出を可能にする。無傷なプローブは、以前にその二次構造に形成されているので、捕捉プローブに結合しにくく、かつクエンチされ、従って、無傷なプローブの意図していない捕捉と、溶液中の無傷なプローブに存在する蛍光体からのバックグランドシグナルの両方を減少させる(又は捕捉プローブアレイに結合した場合もある)。特定の態様において、クエンチャーは、本発明の無傷のプローブに使用されるが、特定の実施形態では、驚くべきことに、クエンチャーは、プローブ上必要とされないと判定された。これは、最適化されたチャンバー設計と高効率アレイは、バックグランドがプローブからクエンチャーを省略することによって増加する場合でさえ、バックグランドからのアレイシグナルの識別を達成する。
他の実施形態では、標識されたプローブ断片とその相補的な捕捉核酸は、伸長反応温度よりも高いTm(例えば10℃以上高い)を有するように設計され選択される。このようにして、伸長反応は、例えば55℃と60℃の間で行われる場合、標識プローブ断片と捕捉核酸のTmは、典型的には、例えば71℃である。このような場合において、アレイ上の捕捉核酸への標識プローブ断片のハイブリダイゼーションは、伸長反応と同じ温度で起こり、アレイにハイブリダイズし、結果として生じるシグナルを検出するために、温度をさらに低下させる必要性をなくす。結果として、二段階の温度プロフィールは、3段階のプロファイルよりもむしろ使用することができる。
無傷の標識プローブの文脈では、標的配列に結合するプローブ部分と比較して、直交する標識プローブ断片の配向を変えることができる。特に、放出標識プローブ断片は、プローブの標的特異的部分から切断される末端が、捕捉プローブがアレイ表面に結合される点に近位又は遠位のいずれかである配向で、アレイ上の捕捉プローブにハイブリダイズすることができる。いくつかの場合において、例えば、アレイ表面に向けて、プローブの標的特異的部分を突出させた配向で、任意の無傷のプローブが捕捉プローブに結合するだけであることを確認することによって、アレイによる無傷なプローブの望ましくない捕捉の潜在性をさらに減少させるために、その結合を用いた潜在的な表面緩衝を利用することができた。このような方法は、アレイ、例えばシリカ基板上の固体表面の場合に特に有用である。
試料は、消耗品の正確な構成に依存して、種々のメカニズムのいずれかによってチャンバー内に装填することができる。1つの便利な応用では、試料は、チャンバーと動作可能に連通して、少なくとも1つのポート又は流体チャネルを介して装填される。例えば、ポートは、チャンバーに通じるポートを有し、消耗品の上面に組み立てることができる。これは、例えば、ピペット又は他の流体送達装置を介して、簡素化された装填について提供する。代替的に、流体又はマイクロ流体チャネル、キャピラリーなどは、試料送達のために使用することができる。
方法は、例えば、リアルタイムで、試料中の対象とする核酸の検出、及び/又は核酸の試料及び/又は定量に使用することができる。従って、一態様において、標的核酸は、場合により、シグナルを検出する前に、複数の増幅サイクルにおいて増幅され、標的核酸部分は、追加的に、シグナル検出後、すなわち、標識されたプローブの追加のコピーの存在下で増幅される。得られた放出標識プローブ断片は、その後、アレイにハイブリダイズされ、検出される。検出されたシグナル強度は、試料中に存在する標的核酸の存在及び/又は量に相関する。典型的には、試料は、増幅によって放出されたプローブ断片の数を増加させることによって、シグナルのレベルを増加させるために、初期検出前に1を超えるサイクルで増幅される。例えば、標的核酸は、場合により、アレイからのシグナルを検出する前に、少なくとも、例えば、2、3、4、5又はそれ以上の増幅サイクルで増幅することができる。
このような量子ドットなどの他のラベルも使用することができるが、標識されたプローブは、典型的には、蛍光又は発光標識を含む。好ましい一実施形態では、標識は蛍光色素である。プローブ断片によって生成されるシグナルは、典型的には、光シグナルである。標識プローブは、場合により、標識と標識クエンチャーを含む;標識されたプローブの切断は、標識とクエンチャーを分離させ、それによって標識を未クエンチングする。しかしながら、上述のように、クエンチャーは、本発明の実施において必要とされない。
シグナルは、典型的には、プローブ又はプローブ断片上の光標識に対応する1つ以上の光シグナル波長を検出することによって検出される。アレイ上のプローブ断片の結合位置が異なるプローブ間で区別するために使用することができるため、多重化された増幅反応(1を超える標的が試料に存在する場合、複数の標的核酸を増幅するように設計された増幅反応)においてプローブを区別するために、異なるプローブに異なる標識を用いる必要はない。しかしながら、複数のプローブ標識は、多重化能力を強化するために使用することができる。複数のプローブを使用する場合、シグナルを検出することは、異なる標識(例えば、異なるプローブ上の異なる蛍光色素部分)によって生じた複数のシグナルからの複数の光シグナル波長を検出することを含むことができる。
一般的に、アレイに結合するプローブ断片(例えば、標識されたプローブ断片)に結合される標識基の観点で記載されるが、プレ標識されたプローブの使用を必要としない他の検出スキームを使用し得ることが理解される。例えば、幾つかの実施形態では、インターカレーティング色素を使用することができる。インターカレーティング色素は、典型的には、二本鎖核酸に、組み込み又はインターカレーションにより検出可能なシグナルイベントを提供する。本発明の文脈では、アレイ上の相補的なプローブへの切断されたプローブ断片のハイブリダイゼーションは、インターカレーティング色素を組み込み、そのハイブリダイゼーションを示す固有のシグナルを提供することができるアレイ表面での二本の二重鎖を作成する。インターカレーティング色素は、当該技術分野において周知であり、例えば、Gudnason et al.,Nucleic Acids Research,(2007)Vol.35,No.19,e127(全ての目的で参照により本明細書に援用される)に記載のものを含む。同様に、光シグナル検出法が特に好ましいが、プローブ構成及びアッセイ法はまた、一般的に、非光標識及び/又は検出方を用いて実施されてもよく、例えば、電気化学的検出法、例えば、ChemFETS、ISFETSなどの使用、場合により、電気化学的標識基(例えば、検出器表面で又はその近くで、アレイプローブへのプローブ断片のハイブリダイゼーションの検出を増幅させるための大きく帯電した基を有すること)と連結してもよい、などが挙げられる。
局所的バックグラウンドは、アレイの1つ以上の領域について検出することができ、シグナル強度測定は該バックグランドについての補正によって正規化される。典型的には、正規化されたシグナル強度は、シグナル全体の約10%未満、例えば、シグナル全体の約1〜約10%の間である。実施形態の一例のクラスにおいて、正規化されたシグナル強度は、シグナル全体の約4〜約7%の間である。典型的には、約1%以上のシグナルはアレイに局在化される場合、例えば、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%以上のシグナルがチャンバーの領域についてアレイに局在化される場合、バックグランドからアレイシグナルを識別することができる。バックグラウンドに対して、シグナルのより低いレベルさえ識別することができるが、これは一般に好ましくない。方法はまた、アレイ捕捉核酸スポッティングにおける変動についての補正によって(例えば、スポットサイズ、スポット密度、又はその両方について補正することによって)、又はアレイの異なる領域の視野の不均一な視野を補正することによって、シグナル強度を正規化することを含んでもよい。
試料中の複数の標的核酸を同時に検出する能力は、本発明の好ましい態様を表す。試料は、1つの又は複数の標的核酸を有しもよく、アレイは、試料あたり1つを超える標的を検出することができる複数の捕捉核酸タイプを含む。(述べたように、複数のラベルを使用することができるが)捕捉核酸タイプは、空間的にアレイ上に分布され、複数の標識の試料の必要性を排除する。多重アプローチにおいて、複数の増幅プローブ(各々は異なる核酸標的に特異的である)は、1つ以上の標的核酸を含み得る試料とともにインキュベートされる。例えば、約5〜約100以上の捕捉核酸タイプが存在し得る。検出されるべき各潜在的な標的は、同様に、異なるプローブを利用し、例えば、増幅反応において約5〜約100以上の標識されたプローブタイプが場合により存在し、それぞれは対象とする潜在的な対象に特異的である。アレイは、約5〜約100以上の捕捉核酸タイプとなどの対応する捕捉核酸を含む。これは、対応する数の、アレイによって検出され、処理されるシグナルを可能にする。例えば、約5〜約100個以上の異なるシグナルは、アレイに対するプローブ断片のハイブリダイゼーション後、アレイ上のシグナルの位置に基づいて検出することができる。理解されるように、アレイ上の捕捉プローブタイプの数は、一般に、単一の反応体積内で多重化することができる別個の増幅反応の数によって決定される。しかしながら、多数の異なる捕捉プローブ(例えば、100超、1000超、10,000以上の捕捉プローブタイプ)を有する捕捉アレイはまた、いくつかの状況において使用されてもよく、例えば、増幅反応がアレイなどによる調査に乏しい場合である。
本発明の利点は、1つの捕捉アレイ構成が、複数の異なる標的核酸配列パネルに使用され得ることである。特に、第1のパネル用のプローブセットは、パネル内の標的に特異的な第1の標的特異的部分と、捕捉アレイ上の個々のプローブに相補的な第2の捕捉部分を有するプローブを含む。第2の異なるパネルのプローブセット(部分的に重複するか又は完全に異なる)は、そのパネルに対して標的特異的部分を含む、一方、捕捉部分は、パネルのプローブセットに対して同じである。再表示すると、標的の任意のパネルに関して、プローブセットは、常に捕捉アレイのメンバーに相補的である、そのパネルに使用されるプローブの半固定部分を含む。プローブはまた、標的核酸の特定パネルのために選択される可変部分を含む。例えば、分析プロセスにおいて、第1セットのプローブは、第1セットの各プローブが、捕捉プローブアレイ上の異なる捕捉プローブに対応する第1の固定部分を有する場合に使用される。各プローブはまた、第1のパネルにおける所定の標的配列に相補的である標的特異的部分を含む。第2のパネルについて、第2セットのプローブは、セット内の各プローブが、同じ第1の固定部分を含むが、そのパネルにおける標的に特異的な第2の標的特異的部分を有する場合に使用される。
図1Aを参照すると、標識されたプローブの部分Aは可変部分に対応するが、一方、部分Bは、アレイ上のプローブに相補的である固定部分に対応する。普遍又は共通の捕捉アレイと捕捉プローブセットの使用は、本発明で使用される消耗品のより効率的かつ低コストの製造を可能にする。
したがって、試料が複数の標的核酸を含む一実施形態では、本方法は、複数の標識されたプローブ(それぞれは異なる標的核酸に特異的である)を標的核酸とともにインキュベートすることを含む。増幅プライマーに依存した増幅反応における標的核酸の少なくとも部分の増幅は、複数の標識されたプローブタイプの切断をもたらし、複数の標識されたプローブ断片タイプの放出をもたらす。複数のプローブ断片タイプをアレイにハイブリダイズさせる。異なるプローブ断片タイプの各々は、空間的に離散的な捕捉核酸タイプにハイブリダイズする。標識シグナルの検出は、アレイ上の空間的に別個の捕捉核酸に対応する、空間的に別個の領域からの複数の標識シグナルを検出することを含む。場合により、いくつかの好ましい実施形態では、標識されたプローブタイプは、同じ標識部分を含むが、示差的な対照又は登録プローブの追加の多重化及び/又は使用は、複数の異なる標識部分の使用を含んでもよい。典型的には、標識されたプローブタイプは、1つ以上の異なる標識部分を含むことができ、異なる部分の数は、標識されたプローブタイプの数よりも少ない。
方法を実施するための装置及びシステムは、本発明の特徴である。デバイス又はシステムは、チャンバーの少なくとも1つの表面上の少なくとも1つの高効率核酸検出アレイを含む検出チャンバーを含むことができる。方法に関連して述べたように、チャンバーは、アレイから検出されたシグナルについてのシグナルバックグラウンドを低減するように構成される。デバイス又はシステムは、典型的には、デバイスの操作中のチャンバー内で温度を制御する、検出チャンバーに操作的に連結された熱制御モジュールを含む。光学トレインは、デバイスの操作中にアレイで生成されるシグナル(単数又は複数)を検出する。
方法を参照して記述されたバックグランドを低減させるためのチャンバーの寸法特徴の全ては、デバイスにあてはまる。例えば、デバイスは、アレイに近接した少なくとも1つの寸法で、深さは約500μm未満であり、例えば、アレイに近接した少なくとも1つの寸法で、深さは約10μm〜約200μmである。アレイが形成されるチャンバー表面は、任意に適した材料、例えば、セラミックス、ガラス、石英、又はポリマーから構成されてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、エピ蛍光を利用したものが挙げられ、表面が少なくとも部分的に透明である。
方法に関連して述べたように、アレイ上の捕捉核酸は、デバイスの操作中に非律速密度で典型的に存在する。アレイは、場合により、例えば、アレイの領域を空間的に区別するように局在化された、複数の捕捉核酸タイプを含む。例えば、5つ以上の異なる捕捉核酸タイプは、アレイ上に存在することができ、例えば、約100以上の異なるタイプであってもよい。捕捉核酸は、場合により、チャンバーの表面上で熱安定的なコーティングに連結され、アレイの熱サイクリングを促進する。例示的なコーティングは、場合により、以下を含むことができる:化学的反応性基、求電子性基、NHSエステル、テトラ又はペンタフルオロフェニルエステル、モノ又はジニトロフェニルエステル、チオエステル、イソシアネート、イソチオシアネート、アシルアジド、エポキシド、アジリジン、アルデヒド、ビニルケトン又はマレイミドを含むα、β−不飽和ケトン又はアミド、アシルハライド、スルホニルハライド、イミド酸、環状酸無水物、環化反応において活性な基、アルケン、ジエン、アルキン、アジド、又はそれらの組み合わせが挙げられる。
熱調節モジュールは、場合により、等電モジュール、ペルチェ素子、冷却ファン、ヒートシンク、チャンバーの外面の一部と嵌合するように構成された金属板などの熱サイクルを促進させる特徴を含む。典型的には、熱調節モジュールは、モジュールを制御し、モジュールの一部であるコンピュータに操作可能に連結されたフィードバック可能なコントロールシステムを有する。
光トレインは含めることができ、又は操作可能に落射蛍光検出システムに連結することができる。典型的な光トレイン成分には、励起光源、アークランプ、水銀アークランプ、LED、レンズ、光フィルター、プリズム、カメラ、光検出器、CMOSカメラ、及び/又はCCDのいずれかを含む。デバイスはまた、検出されるべき核酸に対して、アレイ内のシグナルの位置を相関させるアレイリーダーモジュールを含む又はモジュールに連結されることができる。
デバイス又はシステムは、システム命令を含み、又は操作可能に連結されてもよく、例えば、コンピュータ又はコンピュータ読み取り可能な媒体に具現化され得る。命令は、例えば、デバイスによって検出される標的核酸の濃度を決定するための熱調節モジュールによって実行される、シグナル強度の1以上の測定と多数の増幅サイクルに相関させるために、デバイス又はシステムのいずれかの態様を調節することができる。
システムは、例えば、コンピュータに操作可能に連結されたデバイスを含むことができる。コンピュータは、例えば、熱調節モジュールによって熱サイクリングを制御する命令、及び/又は画像がいつ光トレインによって撮影された又は観察されたかを特定する命令を含むことができ、及び/又は時間の関数としてのシグナル強度曲線に画像情報を変換すし、デバイスなどによって分析される標的核酸の濃度を決定することができる。コンピュータは、バックグランドを構成するためのシグナル強度を正規化し、例えば、該バックグランドを補正することによって、アレイシグナル強度測定値を正規化するための命令を含むことができる。同様に、コンピュータは、アレイ捕捉核酸スポッティング、アレイの異なる領域の視野の不均一な領域などの変動を補正することによって、シグナル強度を正規化するための命令を含むことができる。
本発明は、例えば、本発明の方法を実施するための本発明のデバイス及びシステムを伴う使用のために、一態様では核酸検出消耗品を含む。消耗品は、例えば、深さ約500μm未満の薄いチャンバーを含むことができ、この場合、チャンバーは、チャンバーの内側表面上に配置された高効率の捕捉核酸アレイを有する光学的に透明なウィンドウを含む。また、消耗品は、少なくとも1つの試薬送達ポートを含むことができ、例えば、チャンバーに流動的の結合されている。典型的には、消耗品は、チャンバー内の流体の熱サイクルを可能にするように構成される。
本発明のデバイス、システム及び方法の文脈において、アレイ及びチャンバーを参照して上で述べた特徴のすべては、同様に消耗品に適用される(その逆も同様)。例えば、核酸アレイは、複数の異なる捕捉核酸タイプを含むことができ、そのタイプは、アレイの空間的に別個の領域に位置される。捕捉核酸の濃度は、例えば、約2,000fmol/cm2以上、約2,500fmol/cm2以上、約3,000fmol/cm2以上、約4,000fmol/cm2以上、約4,500fmol/cm2以上、又は約5,000fmol/cm2以上である。
同様に、チャンバーは、試薬送達ポートを含む第1の上部表面と、ウィンドウを含む底部透明表面を含むことでき、例えば、上部と底部の表面は、粘着材料で形成された側壁によって接合される。チャンバーを形成する上面及び底面を接合するための他の構造を用いることもできる。例えば、上部及び底部表面は、上面又は下面上のガスケット又は成形された特徴、又はその両方によって互いに接合することができる。ガスケット又は特徴は、場合により、縮合し、上面若しくは下面の対応領域又は両方に接着される。いくつかの実施形態では、ガスケット又は特徴は、接着剤が上面と下面との間に流れ、UV光に曝露され、上面と下面を接合することによって、UV硬化型接着剤の流れを指向する。他の実施形態では、上面及び下面を超音波で互いに融合され、ガスケット又は特徴は、融合される領域を区切る。別の例では、特徴は、上面又は下面のいずれか上の透明な領域であり、同族の上面又は下面上の対応する遮光された領域である。この実施形態では、上面及び下面は、透明領域を介して、成形領域にレーザー光を指向することによって、互いにレーザー溶接され得る。
捕捉核酸配列は、典型的には、ウィンドウ上の熱的に安定なコーティングに結合されている。例えば、コーティングは、化学的反応性基、求電子性基、NHSエステル、テトラ又はペンタフルオロフェニルエステル、モノ又はジニトロフェニルエステル、チオエステル、イソシアネート、イソチオシアネート、アシルアジド、エポキシドを含むことができるアジリジン、アルデヒド、ビニルケトン又はマレイミドを含むα、β−不飽和ケトン又はアミド、アシルハライド、スルホニルハライド、イミド酸、環状酸無水物基、環化反応において活性な基、アルケン、ジエン、アルキン、アジド、又はそれらの組み合わせを含むことができる。ウィンドウ自体は、例えば、ガラス、石英、セラミック、ポリマー又は他の透明な材料を含むことができる。
方法、システム及びデバイスに関して上で述べた特徴の全ては、消耗品におけるチャンバーの構成に対して適用される。例えば、チャンバーは、深さが約10μm〜約200μm、例えば、深さが約140μmである。チャンバーは、他の寸法において有意に広くてもよく、例えば、平均直径が約1mm〜約50mmである。特定の一実施形態では、チャンバーは、平均直径が約10mm〜約20mmである。
本発明は、例えば、本発明の消耗品を含むキットを含む。キットはまた、包装材料、方法を実施するための指示書、対照試薬(例えば、消耗品のアレイ上の対照部位に結合する、例えば、対照の鋳型、プローブ、又はプライマー)を含むことができる。
方法、システム、デバイス、消耗品及びキットは、例えば、本発明の方法を実施するために、例えば、本発明のシステム又はデバイスにおいて使用するための消耗品を提供するキットと組み合わせて使用することができる。特に明記しない限り、方法のステップは、場合により、システム、デバイス、消耗品又はキット内の対応する構造的特徴を有し、逆も同様である。
図1A及び1Bは、本発明のPCRプローブの概略図である。 図2は、本発明のPCRチャンバーの概略図である。 図3は、3ステップ増幅反応用の、コピー数滴定のためのアレイベースのリアルタイムPCR曲線を示したグラフである。 図4は、溶液のアリコートから生成された、溶液ベースのリアルタイムPCR曲線を示すグラフである。 図5は、クエンチングされていないプローブを用いて生成された、アレイベースのリアルタイムPCR曲線を示すグラフである。 図6は、多重化増幅のためのリアルタイムPCR曲線を示すグラフである。 図7は、標的が追加されていない10重反応のためのアレイベースのリアルタイムPCR曲線を示すグラフである。 図8は、各104コピーで存在する10重パネルと3標的を用いるアレイベースのリアルタイムPCR曲線を示すグラフである。 図9は、5’フラップ模倣のハイブリダイゼーションのリアルタイム動態を示すグラフである。 図10Aと10Bは、本発明の態様を示した略図である。 図11は、概略的な系統図である。 図12は、2ステップの増幅反応用の、コピー数滴定のためのアレイベースのリアルタイムPCR曲線を示したグラフである。 図13は、シグナル対バックグラウンド比に対する、反応チャンバーの厚さの関係を示すプロットである。 図14は、本発明の移動基板態様のための全体的な検出システムの概略図である。 図15は、反応の進行全体で蛍光シグナルを減少させることを伴う、クエンチャーを有するプローブを用いたリアルタイムPCRのプロットである。
標的核酸の増幅、検出及びリアルタイム定量を行う方法は本発明の特徴である。方法において、標的核酸の増幅は、アレイにハイブリダイズする標的特異的な標識プローブ断片を放出する;アレイは、増幅が行われるチャンバー内で分布される。シグナルは、アレイから検出され、標的核酸の検出及びリアルタイム定量化の両方を提供する。
本発明はまた、典型的には、チャンバー内の核酸検出アレイ、並びに消耗品と相互作用するデバイス及びシステムを含む消耗品としてフォーマットされている反応チャンバーを提供する。
方法
本発明は、リアルタイムで、試料中の1つ以上の標的核酸を検出及び定量する方法を提供する。方法は、利用可能な溶液ベースのリアルタイム核酸検出法を用いて達成し得るものと比較して、1つのチャンバー反応及び検出を用いた、大多数の異なる標的核酸の特異的検出及び定量を可能にし、多重化に非常に適している。これは、本発明が、液相のスペクトル検出というよりはむしろ、(アレイが分析物と接触する)分析物のアレイベースの検出を利用するためである。核酸検出アレイは、例えば、溶液中の異なる色素標識の識別と比較して、アレイ位置の識別を介して、分析物を分解する有意に大きな能力を有する。比較のために、数千の異なる分析物を同時に検出するアレイを構築することができ、一方、典型的には、溶液中で5を超えて異なって標識された蛍光体を検出することができない。
図10Aは、方法の部分的な概要を与える。図示されるように、プライマー102は、標識されたプローブ104と共に、鋳型又は標的配列100にハイブリダイズされる。プローブ104は、標的又は鋳型配列100に相補的である部分104aを含み、標識部分106に結合した、鋳型(「フラップ」)に相補的でない直交配列104bを含む。直交配列104b又はプローブ断片は、増幅反応(例えば、PCR増幅サイクル)中に切断される。1つの便利なアプローチでは、ポリメラーゼの天然のヌクレアーゼ活性は、このアプローチにおいてフラップを切断するために使用され、ポリメラーゼによるプライマー伸長は、ポリメラーゼのヌクレアーゼ作用によってフラップ104bの切断をもたらし、これは、フラップ104bと鋳型100の間に接合部を遭遇させるためである。これは、標識されたプローブ断片104bとしてフラップを放出し、次に、例えば、特異的ハイブリダイゼーションを可能にする条件に温度を調節することによって、放出されたプローブ断片104bに相補的な捕捉プローブ112を有するアレイ110にハイブリダイズされる。アレイ上の標識の検出は、リアルタイムで、鋳型の検出及び定量を提供する。
一般に、一つ以上の標的核酸の存在(又は不存在)について試験されるべき試料は、増幅反応に供される。反応は、単一反応チャンバーにおいて、約10〜約100以上の異なる核酸を増幅し、検出し、及び定量するために容易に多重化することができる。例えば、約10、約20、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、又は約100以上の核酸が単一の増幅/検出チャンバーで検出することができる。反応/検出チャンバーにおける10個の異なる標的核酸の同時の増幅、検出及び定量を実証する本明細書における実施例を以下に示す。この例、及び本明細書における方法の能力は、典型的なスペクトル的に制限された溶液ベースの多重検出の能力を超えている。
方法において、検出されるべき各標的核酸は、少なくとも1つ、一般的には2つの増幅プライマーを用いて特異的に増幅される(単一のプライマーと比較して、2つのプライマーの使用は、反応に対する特異性を付加し、生成物形成の速度を高速化する)。プライマーは、典型的には、試料中の標的核酸(単数又は複数)に特異的にハイブリダイズし、例えば、標準的なポリメラーゼ連鎖反応(PCR)においてポリメラーゼを用いて伸長される。対象とする標的核酸を増幅するために使用することができる増幅プライマーの設計及び構築は、公知の方法に従う。PCRプライマーの設計に関する詳細については、例えば、Anton Yuryev(Editor)(2007)PCR Primer Design(Methods in Molecular Biology)[Hardcover]Humana Press;1st edition ISBN−10:158829725X,ISBN−13:978−1588297259、並びに以下に記述される参考文献を参照されたい。
標的鋳型核酸上のプライマーを用いたPCR増幅は、標準的な増幅緩衝液、酵素、温度、サイクル時間の使用を含む、適切な反応条件を用いて行うことができる。ハイブリダイゼーション条件、緩衝剤、試薬、反応サイクル時間などを含むPCR技術の総説については、例えば、Yuryev(上述),van Pelt−Verkuil et al.(2010)Principles and Technical Aspects of PCR Amplification Springer;1st Edition ISBN−10:9048175798,ISBN−13:978−9048175796;Bustin(Ed)(2009)The PCR Revolution:Basic Technologies and Applications Cambridge University Press;1st edition ISBN−10:0521882311,ISBN−13:978−0521882316;Viljoen et al.(2005)Molecular Diagnostic PCR Handbook Springer,ISBN 1402034032;Kaufman et al.(2003)Handbook of Molecular and Cellular Methods in Biology and Medicine Second Edition Ceske(ed)CRC Press(Kaufman);The Nucleic Acid Protocols Handbook Ralph Rapley(ed)(2000)Cold Spring Harbor,Humana Press Inc (Rapley);Chen et al.(ed)PCR Cloning Protocols,Second Edition(Methods in Molecular Biology,volume 192)Humana Press;PCR Protocols A Guide to Methods and Applications(Innis et al.eds)Academic Press Inc. San Diego,CA(1990)(Innis)を参照されたい。リアルタイムベースのPCR法に利用可能な増幅条件、プライマー設計、及び他の詳細は以下に記載されている。例えば、Logan et al.(eds.)(2009)Real−Time PCR:Current Technology and Applications,Caister Academic Press,1st edition ISBN−10:1904455395,ISBN−13:978−1904455394,M Tevfik Dorak(Editor)(2006)Real−time PCR(Advanced Methods)Taylor & Francis,1st edition ISBN−10:041537734X ISBN−13:978−0415377348。
試料中の各標的核酸に対する標識されたプローブは、標的特異的な核酸(単数又は複数)に対する増幅プライマー(単数又は複数)と一緒にハイブリダイズさせる。増幅反応は、鋳型をハイブリダイズした標識プローブを切断し、標識されたプローブ断片を放出する。次に、図10Aに示すように、この標識された断片は、反応チャンバー内でアレイにハイブリダイズする。
図1Aは、本発明の方法において有用なプローブを図式的に示す。プローブは、標的核酸に相補的である領域Aを備える。プローブはまた、標的核酸に相補的でない「フラップ」Bを含む。標識Eは、フラップBに結合される。標識Eは末端位置に示されるが、標識は、実際には、フラップBに沿ったいずれかの位置でフォーマットされ得る。例えば、様々なヌクレオチドのいずれかが標識され得て、プローブ上の任意の所望の位置で標識を与えるために、標準の又は僅かに修飾された核酸合成プロトコールにおいて使用され得る。
図1Aにおいて、標識ラベルクエンチャーDを含む任意の領域Cは、フラップBの一部に相補的である。適切な溶液条件の下で、フラップBとの領域C塩基対は、標識EとクエンチャーDを近接にもたらし、標識Eをクエンチする。これは、反応/検出チャンバー内の液相のシグナルバックグラウンドを減少させるが、プローブクエンチングは、本発明の実施に必要とされない。本発明の一つの驚くべき態様は、アレイに近位の溶液中にクエンチされていないプローブが存在する場合でさえ、アレイに結合したプローブ断片を特異的に検出することが可能であるということである。この実施形態の実施例は、本明細書に記載されている。一般に、液相バックグラウンドを低減するように構成された反応/検出チャンバーにおける高効率アレイの使用は、本発明の方法、消耗品、デバイス、及びシステムにおける溶液中のシグナルバックグラウンドからのアレイでのシグナルの識別を可能にする。
アッセイ構成に依存して、多種多様な異なる標識基は、標識プローブを標識するために用いることができる。述べたように、このような標識は、典型的には、蛍光標識基を含み、個々の蛍光体又は相互作用的な色素対もしくは基、例えば、FRET対、並びにドナー/クエンチャー対を含んでもよい。核酸プローブの標識に適した広範囲の異なる蛍光標識基は、例えば、the Molecular Probes Handbook,11th Edition(Life Technologies,Inc.)に記載されている。
本明細書における議論の多くはPCRベースの増幅に向けられているが、他の増幅反応は置換されていてもよい。例えば、増幅反応に結合された切断反応を伴う多酵素システム、例えば、切れやすい結合の切断を伴うもの(例えば、US5,011,769;US5,660,988;US5,403,711;US6,251,600参照)、及び分岐した核酸構造(US7,361,467;US5,422,253;US7,122,364;US6,692,917)を用いてもよい。また、TaqMan様切断に結合されたヘリカーゼ依存的増幅(Tong,Y et al.2008、BioTechniques 45:543−557)を用いることができる。核酸配列ベースの増幅(NASBA)、又はリガーゼ鎖反応(LCR)を用いることができる。NASBAベースのアプローチでは、プローブは、PCRのように、増幅プライマー(単数又は複数)と一緒に鋳型にハイブリダイズすることができる。プローブは、逆転写酵素のヌクレアーゼ作用によって切断され、又は添加されたエンドヌクレアーゼによって切断され、PCRにおけるポリメラーゼによる放出に類似した方法でプローブ断片が放出され得る。NASBAの1つの潜在的な利点は、熱サイクルが必要とされないことである。これは、全体的なデバイスとシステム要件を簡素化する。NASBAの説明については、例えば、Compton(1991),「Nucleic acid sequence−based amplification」,Nature 350(6313):91−2を参照されたい。例えば、病原性核酸を検出するためのNASBAの使用については、例えば、Keightley et al.(2005)「Real−time NASBA detection of SARS−associated coronavirus and comparison with real−time reverse transcription− PCR」、Journal of Medical Virology 77(4):602−8を参照されたい。LCR形式の反応が使用される場合、プローブは、増幅酵素のヌクレアーゼ活性に依存するというよりはむしろ、エンドヌクレアーゼを用いて切断することができる。
本明細書における方法では、チャンバーの少なくとも1つの内側表面上に少なくとも1つの高効率核酸検出アレイを有する検出チャンバーが提供される。高効率のアレイは、典型的には、チャンバー内の増幅反応によって生成されたプローブ断片の効率的な捕捉を可能に捕捉する捕捉核酸の非律速的な数を有する。捕捉核酸は、アレイ効率も増加させる比較的に小さなプローブ核酸を捕捉するように構成される。チャンバーは、例えば、バックグラウンドを低減するためにチャンバーを成形することによって、アレイに近いシグナルバックグラウンドを低減するように構成される。例えば、バックグランドは、アレイに近い(例えば上又は下)チャンバーを薄い(浅い)ものにすることによって軽減される;例えば、チャンバーは、典型的には、1mm以上程度の深さであるチャンバーにおける検出が作用され得るが、チャンバーは、アレイの上又は下で、典型的には、約500μmであるか又は浅い。反応チャンバー及びアレイに関する更なる詳細は、方法に有用な消耗品に関して、以下に説明される。
アレイによって捕捉されたシグナルが検出され、シグナル強度が測定される。シグナル強度は、試料中に存在する標的核酸の存在及び/又は量に相関する。典型的には、試料は、増幅によって放出されるプローブ断片の数を増加させることによって、シグナルレベルを増加させるために、初期検出前に1を超えるサイクルのために増幅される。例えば、標的核酸は、場合により、アレイからのシグナルを検出する前に、少なくとも、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10回以上の増幅サイクルで増幅することができる。図10Bは、本発明のアッセイの別の構成を提供する。上記の図10Aに示すように、標的特異的プローブは、再び、直交フラップ部分104bが設けられている。しかしながら、図10Aに示されるように、蛍光シグナルを与える、蛍光標識部分106で標識されるというよりはむしろ、フラップ104bは、クエンチャー基116を担持する。反対に、アレイ110上の捕捉プローブ112は、対応する蛍光基114で標識され、すなわち、フラップ104b上でクエンチャー基116によってクエンチされる。フラップ部分104bが切断され、標的配列100の増幅時に全長プローブ104から放出された場合、フラップは、捕捉プローブ112とハイブリダイズすることができ、その関連した蛍光体114からのシグナルをクエンチする。結果として、対照とする標的核酸の存在は、その配列の増幅、及びプローブ104からクエンチャー−フラップ104bの切断をもたらし、次に、アレイ110上の捕捉プローブ112にハイブリダイズすることができ、結果として、アレイ上記2の所定の捕捉プローブ位置について、蛍光シグナルを減少させ又は存在させなくする。それぞれフラップ又はプローブ断片及び捕捉プローブの相補的部分上にクエンチャー及び蛍光体を位置付けることによって、これらの基がエネルギー移動及びクエンチングについて十分な近位性内にあることを確実にすることができる。フラップ又は捕捉プローブに結合され得る蛍光体−クエンチャー基対は当該技術分野において周知であり、例えば、蛍光体−クエンチャー対としてブラックホールクエンチャー2/Cy3とIowa Black RQ/Cy3が挙げられる。
理解されるように、前述のクエンチャープローブアッセイ構成は流体媒介蛍光成分を排除し、結果として、流体から発し得るいずれものバックグランド蛍光シグナルを排除する。代わりに、シグナリングイベントは、表面結合した蛍光体のクエンチングに起因した蛍光シグナルの喪失である。
1つの典型的な実施形態では、蛍光又は他の光画像は、増幅反応中に、選択された時間、温度、及び増幅サイクル間隔でアレイから捕捉される。これらの画像は、標的核酸(単数又は複数)が試料中に存在するかどうかを決定し、試料中の標的核酸の出発濃度の定量を提供するために分析される。画像は、平均グレー強度測定、バックグラウンド補正及びベースライン調整の組み合わせを使用して分析される。バックグランドは、アレイ中の各スポットについて局所的に測定することができる。バックグランドは、対象とするアレイ領域(例えば、アレイスポット)を取り囲む溶液の同心輪の画像強度を測定することによって計算される。次に、各領域からのシグナルは、領域の局所バックグランドを考慮するために補正される。各領域からの補正されたシグナルは、スポッティングの変動、並びに視野内の不均一な照明を説明するためにさらに正規化することができる。最初のいくつかのサイクル、典型的にはサイクル5〜15から得られた、補正された強度測定の平均は、ベースラインを調整し、各領域からの測定値を正規化するために使用される。
増幅後のシグナル強度の測定値に基づいて、核酸を定量する方法に関するさらなる詳細については、例えば、このセクションの前述の参考文献、及びJang B.Rampal(Editor)(2010)Microarrays:Volume 2,Applications and Data Analysis(Methods in Molecular Biology)Humana Press;2nd Edition ISBN−10:1617378526,ISBN−13:978−1617378522;Stephen A.Bustin(Editor)(2004)A−Z of Quantitative PCR(IUL Biotechnology,No.5)(IUL Biotechnology Series)International University Line; 1st edition ISBN−10:0963681788,ISBN−13:978−0963681782;及びKamberova and Shah(2002)DNA Array Image Analysis:Nuts & Bolts(Nuts & Bolts series)DNA Press;2nd edition ISBN−10:0966402758,ISBN−13:978−0966402759において見出すことができる。
代替の構成では、捕捉プローブは、場合により、静的基質というよりはむしろ、ビーズ、樹脂、粒子など(一般的に「ビーズ」として本明細書において交換可能に呼ばれる)の移動基材に結合されてもよい。例えば、本明細書の他の箇所で述べたように、平面基板は、標的核酸配列又は試料材料内の配列の増幅中に生成される切断されたプローブ断片とハイブリダイズする整列された捕捉プローブを提供するために使用されてもよい。所与の標的核酸配列の存在は、プローブ断片がハイブリダイズするアレイ上の捕捉プローブの位置を検出することによって検出される。各プローブ断片は特定の標的配列に特異的であるため、プローブ断片が存在する場合、それは、標的が存在し、増幅されたことを示す。移動相基質において、所与の分析において、捕捉プローブの各々の異なるタイプは、固有の標識も有する異なる移動基板に結合される。移動基質は、次に、ビーズと、暗示的に捕捉プローブの両方、及び標識されたプローブ断片が存在するかどうかを同定するために、検出チャネルを通過される。標識されたプローブは、特定の捕捉プローブに対応する所与のビーズ上で検出される場合、そのプローブ断片(及び相補的な捕捉プローブ)と関連する標的配列が試料中に存在し、増幅したことを示す。本発明のこの態様は、例えば、全体的な増幅反応が終了した後、終点検出に用いることができるが、また、1つ以上の増幅サイクルの後に増幅混合物からビーズの一部を吸い上げ、ビーズからの標識プローブ断片のシグナル強度を測定することなど、定量分析に用いることができる。
所与のビーズ上に捕捉された標識プローブ断片の濃度は、反応混合物からのビーズの分離が必要でないように、検出チャネルにおいて、有意に高いシグナル対バックグラウンド比を提供する。さらに、アレイベースの基質と同様に、無傷のプローブにおける二次構造の包含及び/又は任意のクエンチング基は、溶液中又は移動基質への意図されていない結合からのいずれかにより、プローブ断片と無傷なプローブバックグランドシグナルの間を区別するより大きな能力を可能にする。いくつかの場合において、無傷のプローブの二次構造の性質はまた、移動基板上に捕捉プローブとの結合に立体障害を生じさせることが予想され、結果として、いくつかの場合においては、無傷のプローブがビーズに結合することを可能性を低減させた。
様々な異なるビーズタイプは、本発明のこの態様に関連して使用することができる。例えば、ポリスチレン、セルロース、アクリル、ビニル、シリカ、常磁性又は他の無機粒子、又は様々な他のビーズタイプのいずれかを使用することができる。前述のように、典型的には、ビーズは、固有の標識特徴で差異的に標識される。再度、様々な異なる標識タイプが使用されてもよく、例えば、有機蛍光標識、無機蛍光標識(例えば、量子ドット)、発光標識、電気化学的標識などを含む。このような標識は、広く市販されており、容易に、適切に活性化されたビーズに結合されるように構成される。蛍光標識基の場合にいて、大多数の標識構造は、広いスペクトルの励起放射線(例えば、複数のレーザー)を使用しなくてもよく、広範囲な固有の標識特徴を与えるように、2、3、4以上のスペクトル的に区別される蛍光標識基及び異なる標識の各標識を与えることによって提供されてもよい。
この方法は、典型的には、本明細書におけるデバイス、システム、消耗品及びキットを用いて行われる。デバイス、システム及び消耗品におけるすべての特徴は、本明細書の方法を実施するために提供することができ、本明細書の方法は、デバイス、システム、消耗品及びキットと組み合わせて実施することができる。
消耗品
本発明のワンポット反応チャンバーは、シグナルのバックグラウンドを低減するように構成される。高効率のアレイは、チャンバーの少なくとも1つの内面上に形成される。アレイは、典型的には、増幅と、方法のアレイハイブリダイゼーション工程の両方において、増幅反応物と生成物と接触している。これは、ユーザーにとって、1以上の増幅反応サイクルを行い、リアルタイムでアレイからのシグナルを監視することによって結果を検出し、次に、1以上の追加の増幅サイクルを行い、再度、検出することを可能にさせる。これにより、アレイからのシグナル強度は、リアルタイムで、目的の核酸を検出及び定量するために使用することができる。
本発明の消耗品は、チャンバーと、チャンバーの内部表面上の高効率のアレイを含む。チャンバーは、典型的には、薄く(浅く)、例えば、深さは約1mm未満である。一般的に、チャンバーがより薄くなると、溶液中の標識プローブ又はプローブ断片からのシグナルバックグランドを減少させるアレイ上の溶液が少なくなる。典型的な望ましいチャンバーの深さは、約1μm〜約500mmの範囲である。消耗品の製造を容易にするために、チャンバーは、しばしば、アレイ上で約10μm〜250μmの範囲の深さであり、例えば、深さは、約100μm〜約150μmである。チャンバーは、例えば、手動又は自動ピペッターによる試料の送達のために、試薬送達ポートを有する表面を含むことができる。
図2は、例示的な消耗品のブローアップ模式図を提供する。この例では、底部表面層1と表面層2は、中間層3により接合されている。カットアウト4は、層1、2及び3の組立時にチャンバーを形成する。ポート(単数又は複数)5は、組立時に、便利な方法を形成し、チャンバーにバッファー及び試薬を提供する。高効率アレイは、カットオフの上部又は下部表面を形成する領域の上部又は下部層の上に形成することができる。1つの便利な実施形態において、落射蛍光検出がアレイに結合した標識の検出に用いられる場合、アレイは、より低い表面に組み立てられ、消耗品は、より低い表面下で、本発明のデバイス及びシステムに局在した検出視覚によって見られるように構成される。一般的に、上面又は下面のいずれか(又は両方)は、検出視覚がアレイを表示できるようなウィンドウが含まれる。
中間層3は、使用されるべき消耗品の組立て方法に依存して、種々の形態のいずれかをとることができる。1つの便利な実施形態では、上面及び底面図1及び2は、感圧接着剤材料で形成された層3により接合される。感圧接着剤層(例えば、テープ)は周知であり、広く利用される。例えば、Benedek and Feldstein(Editors)(2008)Handbook of Pressure−Sensitive Adhesives and Products:Volume 1:Fundamentals of Pressure Sensitivity,Volume 2:Technology of Pressure−Sensitive Adhesives and Products,Volume 3:Applications of Pressure−Sensitive Products,CRC Press;1st edition ISBN−10:1420059343,ISBN−13:978−1420059342を参照されたい。
チャンバーを形成する上面及び底面を接合するための他の製造方法を用いることもできる。例えば、上面及び底面は、上又は下の面、又は両方で、ガスケット又は成形された特徴によって、互いに接合することができる。ガスケット又は特徴は、場合により、融合し、又は上面又は下面の対応する領域、又は両方に接着される。シリコン及びポリマーチップの製造方法は、上面又は底面に特徴を形成するために適用することができる。微細特徴製造を含む特徴製造方法への導入については、例えば、Franssila(2010)Introduction to Microfabrication Wiley;2nd edition ISBN−10:0470749830,ISBN−13:978−0470749838;Shen and Lin (2009)「Analysis of mold insert fabrication for the processing of microfluidic chip」Polymer Engineering and Science Publisher:Society of Plastics Engineers,Inc.Volume:49 Issue:1 Page:104(11);Abgrall(2009)Nanofluidics ISBN−10:159693350X,ISBN−13:978−1596933507;Kaajakari(2009)Practical MEMS:Design of microsystems,accelerometers,gyroscopes,RF MEMS,optical MEMS,and microfluidic systems Small Gear Publishing ISBN−10:0982299109,ISBN−13:978−0982299104;Saliterman(2006)Fundamentals of BioMEMS and Medical Microdevices SPIE Publications ISBN−10:0819459771,ISBN−13:978−0819459770;Madou(2002)Fundamentals of Microfabrication:The Science of Miniaturization,Second Edition CRC Press;ISBN−10:0849308267,ISBN−13:978−0849308260を参照されたい。これらの製造方法は、本質的には、上部又は下部表面に所望される任意の特徴を形成するために使用することができ、中間層の必要性を排除する。例えば、俯角が、上面又は底面(又は両方)、及び接合された2つの層に形成され得て、それによってチャンバーを形成する。
いくつかの実施形態では、ガスケット又は特徴は、UV又は放射線硬化性接着剤の流れを指向する。この接着剤は、上面と下面の間に流れ、UV光又は放射線(例えば、電子ビーム、又は「EB」放射線)に曝露され、それにより上下面を接合する。UV及び放射線硬化性接着剤を含む利用可能な接着剤の説明については、例えば、Ebnesajjad(2010)Handbook of Adhesives and Surface Preparation:Technology,Applications and Manufacturing William Andrew;1st edition ISBN−10:1437744613,ISBN−13:978−1437744613;Drobny(2010)Radiation Technology for Polymers,Second Edition CRC Press;2 edition ISBN−10:1420094041,ISBN−13:978−1420094046を参照されたい。
他の実施形態では、上面及び下面は、互いに超音波融合されえて、ガスケット又は表面特徴は、融合される領域と、消耗品で製造されるべきチャンバー又は他の構造的特徴の範囲を区切る。材料を融合するために有用な超音波溶接及び関連技術は、例えば、Astashev and Babitsky(2010)Ultrasonic Processes and Machines:Dynamics,Control and Applications(Foundations of Engineering Mechanics)Springer;1st Edition,edition ISBN−10:3642091245,ISBN−13:978−3642091247;Leaversuch(2002)「How to use those fancy ultrasonic welding controls」,Plastics Technology 48(10):70−76に教示されている。
別の例では、特徴は、上面又は下面及び同族の上面又は下面上の対応する遮光領域のいずれかの透明領域である。この実施形態では、上面及び下面は、透明領域を通じて、遮光領域にレーザ光を向けることによって、一緒にレーザー溶接することができる。レーザー溶接法は、例えば、Steen et al.(2010)Laser Material Processing Springer;4th ed.edition ISBN−10:1849960615,ISBN−13: 978−1849960618;Kannatey−Asibu(2009)Principles of Laser Materials Processing(Wiley Series on Processing of Engineering Materials)Wiley ISBN−10:0470177985,ISBN−13:978−0470177983;Duley(1998)Laser Welding Wiley−Interscience ISBN−10:0471246794,ISBN−13:978−0471246794に教示されている。
捕捉核酸アレイは、典型的には、ウィンドウ上の熱的に安定なコーティングに結合される。ウィンドウ自体は、例えば、ガラス、石英、セラミック、ポリマー又は他の透明な材料を含むことができる。ウィンドウをコーティングするのに適した様々なコーティングが利用可能である。一般に、コーティングは、アレイ基板との適合性(例えば、アレイが接続されたチャンバー表面はガラス又はポリマーであるか否か)、アレイ部材を取り付けるための適切な反応基を含むように誘導体化するか又は処置されるべき能力、及びプロセス条件との適合性(例えば、熱安定性、光安定性など)に基づいて選択される。例えば、例コーティングは、化学的反応性基、求電子性基、NHSエステル、テトラ又はペンタフルオロフェニルエステル、モノ又はジニトロフェニルエステル、チオエステル、イソシアネート、イソチオシアネート、アシルアジド、エポキシド、アジリジン、アルデヒド、ビニルケトン又はマレイミドを含むα、β−不飽和ケトン又はアミド、アシルハライド、スルホニルハライド、イミド酸、環状酸無水物、環化反応において活性な基、アルケン、ジエン、アルキン、アジド、又はそれらの組み合わせを含むことができる。表面コーティング及び表面に生体分子を取り付けることにおけるそれらの使用の説明については、例えば、Plackett(Editor)(2011)Biopolymers:New Materials for Sustainable Films and Coatings Wiley ISBN−10:0470683414,ISBN−13:978−0470683415;Niemeyer(Editor)(2010)Bioconjugation Protocols:Strategies and Methods(Methods in Molecular Biology)Humana Press;1st Edition,edition ISBN−10:1617373540,ISBN−13:978−1617373541;Lahann(Editor)(2009)Click Chemistry for Biotechnology and Materials Science Wiley ISBN−10:0470699701,ISBN−13:978−0470699706;Hermanson(2008)Bioconjugate Techniques,Second Edition Academic Press;2nd edition ISBN−10:0123705010,ISBN−13:978−0123705013.Wuts and Greene (2006)Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis Wiley−Interscience;4th edition ISBN−10:0471697540,#ISBN−13:978−0471697541;Wittmann(Editor)(2006)Immobilisation of DNA on Chips II(Topics in Current Chemistry)Springer;1st edition ISBN−10:3540284362,ISBN−13:978−3540284369;Licari(2003)Coating Materials for Electronic Applications:Polymers,Processing,Reliability,Testing(Materials and Processes for Electronic Applications)William Andrew ISBN−10:0815514921,ISBN−13:978−0815514923;Conk(2002)Fabrication Techniques for Micro−Optical Device Arrays Storming MediaISBN−10:1423509641,ISBN−13:978−1423509646,Oil and Colour Chemists’ Association (1993)Surface Coatings − Raw materials and their usage.Third Edition Springer; 3rd edition,ISBN−10:0412552108,ISBN−13:978−0412552106を参照されたい。
核酸アレイを作製する方法は利用可能であり、内部チャンバー表面上にアレイを形成することによって、本発明に適合させることができる。内部チャンバー表面上でアレイを形成するために用いることができる核酸マイクロアレイを形成するための技術は、例えば、Rampal(Editor)Microarrays:Volume I:Synthesis Methods(Methods in Molecular Biology)Humana Press;2nd Edition ISBN−10:1617376639,ISBN−13:978−1617376634;Miiller and Nicolau(Editors)(2010)Microarray Technology and Its Applications(Biological and Medical Physics,Biomedical Engineering)Springer;1st Edition.ISBN−10:3642061826,ISBN−13:978−3642061820;Xing and Cheng(Eds.)(2010)Biochips:Technology and Applications(Biological and Medical Physics,Biomedical Engineering)Springer;1st Edition.ISBN−10:3642055850,ISBN−13:978−3642055850;Dill et al.(eds)(2010)Microarrays:Preparation,Microfluidics,Detection Methods,and Biological Applications(Integrated Analytical Systems)Springer ISBN−10:1441924906,ISBN−13:978−1441924902;Whittmann(2010)Immobilisation of DNA on Chips II(Topics in Current Chemistry)Springer;1st Edition ISBN−10:3642066666,ISBN−13:978−3642066665;Rampal(2010)DNA Arrays:Methods and Protocols(Methods in Molecular Biology)Humana Press:1st Edition ISBN−10:1617372048,ISBN−13:978−1617372049;Schena(Author,Editor)(2007)DNA Microarrays(Methods Express)Scion Publishing;1st edition,ISBN−10:1904842151,ISBN−13:978−1904842156;Appasani(Editor)(2007)Bioarrays:From Basics to Diagnostics Humana Press;1st edition ISBN−10:1588294765,ISBN−13:978−1588294760;Ulrike Nuber(Editor)(2007)DNA Microarrays(Advanced Methods)Taylor & Francis ISBN−10:0415358663,ISBN−13:978−0415358668において説明されている。アレイを形成するために表面にDNAを結合させるための技術は、任意の様々なスポッティング法、化学的に反応性の表面又はコーティングの使用、光指向性合成、DNAプリンティング技術、及び当該技術分野において利用可能な多くの他の方法を含むことができる。
アレイ密度を定量する方法は、上記の参考文献、及びGong et al.(2006)「Multi−technique Comparisons of Immobilized and Hybridized Oligonucleotide Surface Density on Commercial Amine−Reactive Microarray Slides」Anal.Chem.78:2342−2351に提供される。
消耗品は、キットを形成するために、容器又は包装材料で包装することができる。キットはまた、消耗品の使用に有用な成分、例えば、対照試薬(例えば、対照鋳型、対照プローブ、対照プライマーなど)、緩衝剤などを含むことができる。
デバイス及びシステム
本発明の消耗品を使用し、及び/又は本発明の方法を実施するデバイス及びシステムは、同様に、本発明の特徴である。デバイス又はシステムは、消耗品の特徴、例えば、反応チャンバー及びアレイ(消耗品として、又はデバイスの専用の一部としてフォーマットされたか否か)の特徴を含むことができる。最も典型的には、デバイスは、典型的には、消耗品は、レシーバを有し、例えば、上記される消耗品を積層する段階、及びアレイを監視するための検出光学系、チャンバーを熱サイクルするためのモジュール、及び熱サイクル、検出及びシグナル後の処理を制御するシステム命令を有するコンピュータが含まれる。
例示の模式的システムは、図11に示されている。示されるように、消耗品10は、ステージ20に配置される。環境制御モジュール(ECM)30(例えば、ペルチェ素子、冷却ファンなどを含む)は、環境制御(例えば、温度の熱サイクリング)を提供する。照明光は、光源40(例えば、ランプ、アークランプ、LED、レーザーなど)によって提供される。光学トレイン50は、証明源40から消耗品10に光を指向する。消耗品10からのシグナルは、光学トレインによって検出され、シグナル情報はコンピュータ60に転送される。コンピュータ60はまた、場合により、ECM30を制御する。シグナル情報は、コンピュータ60によって処理されえて、ユーザーの視認できるディスプレイ70若しくはプリンター又はその両方にアウトプットされ得る。ECM30は、消耗品10の上又は下に装着することができ、追加の視野光学80(ステージ20の上又は下に位置する)を含めることができる。
ステージ/受信機は、熱サイクル及び分析のために消耗品を組み込むように構成される。ステージは、消耗品の対応機能を備えた、このようなアライメントアーム、戻り止め、ホール、ペグなどの登録及び整列特徴を含めることができる。ステージは、消耗品を受領し、正しい位置に置くカセットを含むことができ、例えば、他のデバイス要素との操作可能な連結にそれを配置してもよいが、これは、例えば、消耗品がステージに直接組み込まれる場合、多数の実施形態において必要ではない。デバイス要素は、消耗品で動作するように構成され、緩衝液及び試薬を消耗品に送達するための液体送達システム、熱サイクリング又は他の温度コントロール若しくは環境コントロールモジュール、検出光などを含んでもよい。チャンバーがデバイスに構築される一実施形態において、消耗品に組み込まれるというよりはむしろ、デバイス要素は、典型的には、チャンバー上又はその近くで操作されるように構築される。
消耗品への流体送達は、デバイス又はシステムによって行うことができ、又はデバイス若しくはシステムに消耗品を装填する前に行うことができる。流体ハンドリング要素は、デバイス又はシステムに統合することができ、又はデバイス又はシステムとは別の処理ステーションにフォーマットすることができる。流体操作要素は、消耗品のポートに試薬又は緩衝液を送達するピペッター(手動又は自動)を含むことができ、又はキャピラリー、微細加工されたデバイスチャネルなどを含むことができる。消耗品をロードするために使用することができる手動及び自動ピペッター及びピペッターシステムは、Thermo Scientific(USA)、Eppendorf(Germany)、Labtronics(Canada)及び多数の他社を含む様々な供給源から入手可能である。一般的に言えば、様々な流体操作システムが利用可能であり、本発明のデバイス及びシステムに組み込むことができる。例えば、Kirby(2010)Micro− and Nanoscale Fluid Mechanics:Transport in Microfluidic Devices ISBN−10:0521119030,ISBN−13:978−0521119030;Bruus(2007)Theoretical Microfluidics(Oxford Master Series in Physics)Oxford University Press,USA ISBN−10:0199235090,ISBN−13:978−0199235094;Nguyen(2006)Fundamentals And Applications of Microfluidics,Second Edition (Integrated Microsystems)ISBN−10:1580539726,ISBN−13:978−1580539722;Wells(2003)High Throughput Bioanalytical Sample Preparation:Methods and Automation Strategies(Progress in Pharmaceutical and Biomedical Analysis)Elsevier Sciene;1st edition ISBN−10:044451029X,ISBN−13:978−0444510297を参照されたい。消耗品は、場合により、送達システムと一緒になるように構成されたポート、例えば、ピペット又はキャピラリー送達デバイスによる装填のために適切な寸法のポートを備える。
ECM又は熱調節モジュールは、熱電モジュール、ペルチェデバイス、冷却ファン、ヒートシンク、チャンバーの外面の一部と嵌合するように構成された金属板、流体浴など熱サイクルを促進する特徴を含むことができる。多数のこのような熱調節成分は、本発明のデバイス及びシステムへの組み込みに利用できる。例えば、Kennedy and Oswald(Editors)(2011)PCR Troubleshooting and Optimization:The Essential Guide,Caister Academic Press ISBN−10:1904455727;ISBN−13:978−1904455721;Bustin(2009)The PCR Revolution:Basic Technologies and Applications Cambridge University Press;1st edition ISBN−10:0521882311,ISBN−13:978−0521882316;Wittwer et al.(eds.)(2004)Rapid Cycle Real−Time PCR−Methods and Applications Springer;1 edition,ISBN−10:3540206299,ISBN−13:978−3540206293;Goldsmid(2009)Introduction to Thermoelectricity(Springer Series in Materials Science)Springer;1st edition,ISBN−10:3642007155,ISBN−13:978−3642007156;Rowe(ed.)(2005)Thermoelectrics Handbook:Macro to Nano CRC Press;1 edition,ISBN−10:0849322642,ISBN−13:978−0849322648を参照されたい。熱調節モジュールは、例えば、消耗品を受領するカセットにフォーマットすることができ、又は消耗品に動作可能に近接してステージ上に取り付けることができる。
典型的には、ECM又は熱調節モジュールは、モジュールを制御するか又はモジュールの一部であるコンピュータに操作可能に接続されたフィードバック対応のコントロールシステムを有する。コンピュータに指向されたフィードバック対応のコントロールは、装置制御に利用可能なアプローチである。例えば、Tooley(2005)PC Based Instrumentation and Control Third Edition,ISBN−10:0750647167,ISBN−13:978−0750647168;Dix et al.(2003)Human−Computer Interaction(3rd Edition)Prentice Hall,3rd edition ISBN−10:0130461091,ISBN−13:978−0130461094を参照されたい。一般に、システム制御は、コンピュータによって実行され、これは、例えば、標的温度とサイクル期間を生じさせるためのインプットとして、並びに画像が検出光によっていつ視覚化され/撮像されるべきかを特定するためのインプットとして、スクリプトファイルを使用することができる。写真画像は、典型的には、反応中の異なる時点で撮像され、時間の関数としての強度曲線を生成するためにコンピュータによって分析され、それによって標的の濃度を導出する。
光学トレインは、任意の典型的な光学トレイン成分を含むことができ、又はそのような成分に動作可能に結合することができる。光学トレインは、消耗品に照明をあて、例えば、消耗品のアレイ又はアレイ領域に焦点をあてる。光学トレインはまた、アレイから放射された光(例えば、蛍光又は発光シグナル)を検出することができる。利用可能な光学成分の説明については、例えば、Kasap et al.(2009)Cambridge Illustrated Handbook of Optoelectronics and Photonics Cambridge University Press;1st edition ISBN−10:0521815967,ISBN−13:978−0521815963;Bass et al.(2009)Handbook of Optics.Third Edition Volume I:Geometrical and Physical Optics,Polarized Light,Components and Instruments(set)McGraw−Hill Professional; 3rd edition,ISBN−10:0071498893,ISBN−13:978−0071498890;Bass et al.(2009)Handbook of Optics,Third Edition Volume II:Design,Fabrication and Testing,Sources and Detectors,Radiometry and Photometry McGraw−Hill Professional;3rd edition ISBN−10:0071498907,ISBN−13:978−0071498906;Bass et al.(2009)Handbook of Optics,Third Edition Volume III:Vision and Vision Optics McGraw−Hill Professional,ISBN−10:0071498915,ISBN−13:978−0071498913;Bass et al.(2009)Handbook of Optics.Third Edition Volume IV:Optical Properties of Materials,Nonlinear Optics,Quantum Optics McGraw−Hill Professional,3rd edition,ISBN−10:0071498923,ISBN−13:978−0071498920;Bass et al.(2009)Handbook of Optics,Third Edition Volume V:Atmospheric Optics,Modulators,Fiber Optics,X−Ray and Neutron Optics McGraw−Hill Professional;3rd edition,ISBN−10:0071633138,ISBN−13:978−0071633130;Gupta and Ballato(2006)The Handbook of Photonics,Second Edition,CRC Press,2nd edition ISBN−10:0849330955,ISBN−13:978−0849330957を参照されたい。典型的な光学トレイン成分は、励起光源、アークランプ、水銀アークランプ、LED、レンズ、光学フィルター、プリズム、カメラ、光検出器、CMOSカメラ、及び/又はCCDアレイにいずれかである。望ましい一実施態様では、落射蛍光検出システムが使用される。デバイスはまた、検出されるべき核酸に、アレイ内のシグナルの位置を相関させるアレイリーダーモジュールを含むか又はそれに結合されることができる。
本発明の移動基板実施形態の文脈では、特定の態様において、反応容器は、例えば、組み込まれたマイクロ流体チャネルシステム内で、又は増幅混合物と検出チャネル間の適切な流体インターフェースを通じて、検出チャネルに調節結合されてもよい。あるいは、流体インターフェースは、従来のフローサイトメータ中に存在し、増幅反応混合物をサンプリングするために検出チャネルに提供されてもよい。検出チャネルは、典型的には、所与の時間で、実質的に単一のビーズを、チャネルを横断させる寸法を有するように構成される。検出チャネルは、典型的には、ビーズの励起、及びビーズから発せられる蛍光シグナルの回収を可能にする検出ウィンドウを含む。多くの場合、溶融シリカ又はガラスキャピラリー又は他の透明なマイクロ流体チャネルは、検出チャンネルとして使用される。
本発明の光検出システムは、典型的には、1つ以上の励起波長で励起光を送達することができる1つ以上の励起光源を含む。また、検出チャンネルから発する光を回収し、蛍光シグナルから励起光をフィルタリングするように構成された光学トレインが含まれる。光学トレインはまた、典型的には、蛍光シグナルを伝送し、ビーズから発せられる蛍光シグナル成分(単数又は複数)と捕捉されたプローブ断片から発せられるシグナル成分(単数又は複数)を分離するための追加の分離要素を含む。
図14は、全体的な検出システム1400の概略図を提供する。示されるように、システムは、各々が異なる波長で励起光を提供するレーザー1402と1404などの第1及び第2励起光源を含む。あるいは、単一の広域スペクトル光源又は複数の狭いスペクトル光源は、試料中の検出可能な標識、例えば、ビーズと関連付けられたもの、及び標識された捕捉断片と関連付けられたものを励起するのに適切な波長範囲(単数又は複数)で励起光を送達するために使用されてもよい。
実線の矢印として示される各レーザーから励起光は、例えば、ダイクロイッ1406などの、例えば、方向性光の使用を介して、検出チャネル1408に指向される。検出チャネル1408内のビーズ1410から発せられる光は、回収光、例えば、対物レンズ1412によって回収される。次に、回収された光は、回収された励起放射を排除しながら、破線の矢印として示されるように、放出された蛍光を通過させるように構成されたフィルター1414を通過する。回収された蛍光は、第1の発光スペクトルで、捕捉されたプローブ断片上の標識から放出された蛍光を含む、並びに、ビーズで使用される標識の数に依存して、1つ以上の異なる発光スペクトルで、ビーズ標識特徴からの蛍光シグナルを含む。その後、回収された蛍光は、捕捉プローブ断片から第1の検出器1420への蛍光を反射するダイクロイック1416を通過する。次に、ビーズからの残りの蛍光特徴は、第2のダイクロイック1422に第1のビーズシグナル成分を反射し、第3の検出器1424に第2のビーズシグナル成分を通過させる、第2のダイクロイック1418を介してシグナルを通過させることによってさらなる分離に供される。検出器は、典型的には、検出されたビーズに関連するシグナルデータを記憶し、ビーズの同定を決定するためにシグナルデータ、したがって、捕捉プローブ及び関連する標的核酸配列を分析するために、適切なプロセッサ又はコンピュータに結合される。さらに、プロセッサ又はコンピュータは、シグナルデータを定量するためにプログラミングし、標的配列のコピー数を生じさせることを含んでもよく、この場合、時間経過実験を行い、例えば、ビーズは、しばしば、全増幅反応における1つ以上の増幅サイクル後にサンプリングされる。
デバイス又はシステムは、例えば、コンピュータ又はコンピュータ可読媒体において具現化されたシステム命令を含むことができ、又はそれに作動可能に結合され得る。命令は、例えば、デバイスによって検出される標的核酸の濃度を決定するための熱調節モジュールによって実行される、1つ以上のシグナル強度の測定値及び多数の増幅サイクルと相関させるために、デバイス又はシステムの任意の態様を制御することができる。
システムは、例えば、適切な配線を介して、又は無線接続を介して、他のデバイス成分に作動可能に接続されたコンピュータを含むことができる。コンピュータは、例えば、上述したようにフィードバック制御を用いた熱調節モジュールによって熱サイクリングを制御し、及び/又は画像が光学トレインによっていつ撮影され又は観察されるのかを特定する命令を含むことができる。コンピュータは、時間の関数として、デジタル情報及び/又はシグナル強度曲線に画像情報を受信又は変換することができ、デバイスなどによって分析される標的核酸の濃度を決定することができる。コンピュータは、例えば、アレイの1つ以上の領域について局所的バックグラウンドを検出し、該バックグラウンドの補正によってアレイシグナル強度測定値を標準化することによって、バックグラウンドを構成するようにシグナル強度を標準化するための命令を含むことができる。同様に、コンピュータは、アレイ捕捉核酸スポッティングにおける変動性、アレイの異なる領域の視界の不均一な視野などを補正することによって、シグナル強度を正規化するための命令を含むことができる。
追加定義
本発明を詳細に説明する前に、本発明は、当然に、変化し得る特定のデバイス又は生物系に限定されないことを理解すべきである。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであることも理解すべきであり、限定されるものではない。本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いられるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」は、内容が明確に指示しない限り、複数の指示対象を含む。従って、例えば、本明細書において記載される、例えば、消耗品チャンバーの「表面」などへの言及は、2個以上の表面の組合せ等を含む。
他に定義しない限り、本明細書において使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が関係する当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものに類似した又は同等の任意の方法及び材料は、本発明の試験の実施に使用することができ、好ましい材料及び方法が本明細書に記載されている。本発明の説明及び主張において、以下の用語は下記の定義に従って使用される。
「増幅プライマー」は、鋳型依存的な増幅反応において伸長することができる部分(例えば、分子)である。最も典型的には、プライマーは、増幅条件下で鋳型核酸に核酸を含む又は核酸である。典型的には、プライマーは、ポリメラーゼ(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応における熱安定性ポリメラーゼ)によって、又はリガーゼ(例えば、リガーゼ連鎖反応において)によって伸長され得る末端を含む。
「検出チャンバー」とは、試料が分析されるか、又は標的核酸が検出される、部分的又は完全に密閉された構造である。チャンバーは、例えば、試薬(単数又は複数)の送達のために、完全に密封され、又はチャンバーに流体的に結合させた部分又はチャネルを含むことができる。チャンバーの形状は、例えば、応用及び利用可能なシステム装置に依存して変化し得る。チャンバーは、「アレイの近位でのシグナルバックグラウンドを減少させるように構成」され、例えば、アレイ近くの狭い寸法(例えば、チャンバーの深さ)を含むことによって(それによって、アレイの近位での溶液を生じさせるシグナルの量を減少させる)シグナルバックグラウンドを減少させる用に寸法的に成形される場合、又は、他には、例えば、カートリッジ(例えば、光学コーティング)若しくは構造(例えば、アレイに近いバッフル又は他の成形された構造)によって、バックグラウンドを減少させるように、チャンバーが構築される場合が挙げられる。典型的には、チャンバーは、溶液中のシグナルが検出されるべきアレイでシグナル差を可能にするのに十分に低いように、アレイに近い寸法(例えば、深さ)を有するように構成される。例えば、一実施形態では、チャンバーは、アレイ上の約1mm未満の深さであり;望ましくは、チャンバーは、深さが約500μmである。典型的には、チャンバーは、アレイ上の深さが約400μm未満、約300μm未満、約200μm未満、又は約150μmである。本明細書で提供される一例では、チャンバーは、深さが約142μmである。
「高効率核酸アレイ」は、ハイブリダイゼーション条件下でプローブ又はプローブ断片に効率的にハイブリダイズする捕捉核酸のアレイである。典型的な実施形態では、アレイは、反応/検出チャンバーの内面にフォーマットされる。アレイは、表面上でスポッティングから化学的又は光化学的合成まで、任意の従来のアレイ技術によって形成することができる。高効率は、プローブ又はその断片を認識する捕捉プローブの領域の長さを調節することによって(より短いプローブは、長いプローブよりも効率的にハイブリダイズし、ハイブリダイゼーション条件のために最小なハイブリダイゼーションに減少させる)、各アレイ領域中の捕捉核酸の数を制御することによって達成される。捕捉部位は、捕捉部位と表面の間の配列又は構造を連結させること(したがって、ハイブリダイゼーション上の表面効果を減少し得る、表面からの選択された距離で捕捉部位をフォーマットすること)を含むことによって、ハイブリダイゼーションに対してより効果的/利用可能なものにすることができる。例えば、核酸配列又はポリエチレングリコールリンカー(又は両方)を使用することができる。各アレイ領域の捕捉数核酸の数は、典型的な増幅反応の結果が律速でないため、所定のプローブ又は断片に対するハイブリダイゼーションに利用可能な部位数が生じるように分布される。先に述べたように、これは、増幅反応中に生じる標識されたプローブ断片を結合するための利用可能な部位の数が過剰であり、実質的には、増幅反応後、反応混合物中のプローブ断片の濃度によって飽和される部位の数を超えていることを意味する。
「標識プローブ」は、増幅条件下で標的核酸に特異的にハイブリダイズし、検出可能な部分を含み、又は検出可能にすることができる分子又は化合物である。最も典型的には、標識されたプローブは、蛍光体、色素、発光団、量子ドットなどの光標識を含む核酸である。標識は、直接検出することができ、クエンチされた状態であってもよく、例えば、この場合、プローブはクエンチャー部分を含む。本明細書における多くの実施形態では、標識されたプローブは、検出可能な標識を含むプローブ断片を放出するために、標的核酸の増幅中に切断される。例えば、標識プローブは、蛍光体及びクエンチャーを含むことができ、例えば、この場合、増幅反応は、標識されたプローブ断片を放出するようにプローブの切断をもたらす。最も典型的には、プローブは「フラップ」領域を含む。このフラップ領域は、ハイブリダイゼーション中に標的と塩基対を形成せず、ヌクレアーゼ(例えば、ポリメラーゼのヌクレアーゼ活性)によって、プローブの残りから切断され、それによって、プローブ断片を形成する。
以下の実施例は説明のために提供されているが、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。本明細書に記載されている実施例及び実施形態は、例証の目的のためにだけあり、それに照らして種々の変形又は変化が、当業者に示唆され、本出願及び添付された特許請求の範囲の精神及び範囲内に含まれるべきであることが理解される。
例示的な検出システム
本実施例の検出システムは、単一のチャンバーの、標的核酸の多重化されたリアルタイムPCR検出を可能にする。システムは、増幅される各標的に特異的なリアルタイムの情報を生じさせるアレイベースの空間識別に、伝統な空間識別から移動させることによって、リアルタイムPCRの多重化能力を拡張する。
伝統的には、単一のウェルの多重化は、各アンプリコンに特異的であり、異なる波長の蛍光体で標識されるTAQMAN(商標)プローブなどのPCRプローブを使用することによって達成される。このアプローチは、色素の発光スペクトルとスペクトルウィンドウ上の限界に起因して、最大約5つの標的に単一の反応多重化能力を制限する。
この実施例に記載されているアプローチは、処理中に、増幅の進行についての情報を表面に結合したアレイに転送するためのアンプリコンの代理として機能する標識されたPCRプローブを使用する。増幅の動態に関する情報が保存され、サイクル数閾値法に基づいて、得られる検出及び定量的情報の両方を可能にする。
PCRサイクルにおける伸長ステップ中に、Taqポリメラーゼの5’−3’ヌクレアーゼ活性はPCRプローブを切断し、次に、アレイ表面上の捕捉プローブに優先的にハイブリダイズすることができるフラップ核酸を放出させる。各フラップと対応する捕捉プローブは、試験パネル内の潜在的な標的に固有である。
反応チャンバーの深さ
実験は、所与のアレイに対して、シグナル対バックグラウンドノイズ比にチャンバーの厚さの関係を評価するために行われた。基板は、様々な深さのチャンバーで加工し、官能化ポリマーで被覆した。チャンバーの実際の深さを測定した。次に、基板は、捕捉プローブでスポットされ、UV硬化エポキシを使用して、封入反応チャンバー内に組み立てられた。アレイ上の各捕捉プローブに相補的な標識されたプローブ断片の45nMの合成模倣体と、(15%切断を模倣するために)255nMの対応する無傷のプローブとを含む溶液を各密閉された反応チャンバーにピペットで入れ、シグナル体バックグラウンドシグナルを30℃での3分のハイブリダイゼーション後に測定した。アッセイの1つの結果を図13に示す。理解されるように、600ミクロンから200ミクロン未満への反応チャンバーの厚さの減少は、シグナル対バックグラウンドノイズ比の劇的な増加を示し、最適な比は、300ミクロン未満であり、好ましくは200未満の厚さである。
PCRチャンバー及びアレイ
実験のほとんどで使用されたPCRチャンバーを図2に示す。示されるように、チャンバーは、PCRプローブのフラップ配列に相補的な捕捉オリゴのアレイを含有する底面からなる。捕捉プローブは、Integrated DNA Technologies Inc.(Coral vile,Iowa)によって合成され、PCRチャンバーの底面を形成する基板に共有結合する5’末端のアミンと、結合化学とオリゴ配列の間のポリエチレングリコールリンカーを有する。配列の長さは、対応するPCRプローブフラップと同じである。PCRチャンバーの底部は、市販のスライドから形成された。このスライドは、捕捉プローブのその後の結合のために、活性なNHSエステルを含有するポリマーコーティングを備えている。スライドは、ポリマーコーティングで被覆されたガラスとプラスチック基板の両方を含んだ。両タイプのスライドは、同様の実験データをもたらす。捕捉プローブは、標準的なアレイプロトコールに従って、SPOTBOT(商標)(Arrayit Technologies(Sunnyvale、CA))を使用してスポットされる。捕捉プローブスポットは、典型的には、スポット間の200μmのセンター−センターピッチであって、100μm径であった。
捕捉プローブのスポット及び洗浄後、PCRチャンバーは、図2に示すように、感圧接着剤(PSA)と入口ポート及び出口ポートを有するポリカーボネート性トップ片を用いて組み立てられた。チャンバーは、142μmの最終的な深さ/厚さ(又は高さ)、及び径15mmを有した。チャンバーは、約45μLのPCR試薬の体積を保持している。
サーマルサイクラーと光学ブレッドボード
熱サイクル及び光学検出システムは、(1)励起光源(例えば、水銀アークランプ又はLED)、(2)Cy3、Cy5又はその他などの蛍光体の特定の組み合わせが検出されるように、励起光及び発光に使用される干渉光学フィルター、(3)CCD又はCMOSカメラである光検出器、を含む、落射蛍光の単一チャネル検出システムを含んでいた。
システムはまた、一対の熱電モジュール、金属板、ヒートシンク、及び所望の温度に、及び所望の時間で、密閉された消耗品(例えば、上述されるアレイとチャンバー)を迅速に熱サイクルさせるために使用された強力な冷却ファンなどの熱サイクルコンポーネントを含んでいた。熱電モジュールは、制御システムへのフィードバックとして、消耗品に近接するサーミスタを用いたフィードバック可能な制御システムの使用によって、特定の期間、特定の温度に制御された。
システム制御は、標的温度及び期間を生じさせ、さらに、画像が光検出器によっていつ取られるべきであるかを特定するための入力としてスクリプトファイルを使用するコンピュータによって実施された。熱反応中の異なる時点で得られた画像は、時間の関数としての強度曲線を生じさせるためにコンピュータによって分析され、それによって標的の濃度を導出した。
単一チャンネルの蛍光画像は、熱反応の進行中に、様々な時間と温度での消耗から捕捉された。次に、これらの蛍光画像は、開始の標的核酸濃度の定量化を得るために分析された。蛍光画像は、平均グレー強度測定、バックグラウンド補正、ベースライン調整の組み合わせを使用して分析された。バックグラウンドは、アレイの各スポットについて局所的に測定された。バックグラウンドは、対象とするスポットを取り囲む溶液の同心輪の蛍光強度を測定することによって計算された。各スポットからのシグナルは、局所的なバックグラウンドを考慮して補正された。各スポットからの補正されたシグナルは、スポットの変動性、及び視野の不均一な照射を構成するためされに標準化された。次に、最初のいくつかのサイクル(典型的にはサイクル5〜15)から得られた補正強度測定の平均は、ベースラインを調整し、各スポットからの測定を標準化するために使用された。
実施例1:3ステップ増幅反応
増幅試薬ミックスは、増幅される各標的に特異的な2つのPCR増幅プライマーと、増幅される各標的に特異的なPCRプローブを含む標準的なPCR試薬を含有していた。典型的なプローブの構造を模式的に図1Aに示す。図1Aに示されるように、プローブ試薬(A)は、(例えば、TAQMAN(商標)プローブのように)伝統的なリアルタイムPCRに対して典型的であるのと同じ規則を用いて設計された、標的アンプリコンに相補的であるプローブの核酸試薬を表すプローブ領域(B)は、(後述する)対応する捕捉プローブに相補的な直交する核酸「フラップ」配列を表すが、標的核酸ではない。例証の目的で、この配列は、40℃〜46℃のTmを有するように1つの例において設計されているが、他のプローブ設計は置き換えてもよい。一例では、配列長は、約13又は14塩基である。プローブ領域(C)は、核酸領域(B)の配列の一部に相補的な配列を有する核酸を表す。この配列は、全長プローブの二次構造の形成を促進するように設計され、例えば、Tmは47〜51℃である。クエンチャー(D)は任意のクエンチャー分子を表す。標識(E)は、蛍光体又は他の光学的に検出可能な標識を表す。蛍光体Cy3が、以下に提示されるデータに使用された。
この実施例のデータについて、PCRは、以下の試薬処方を用いて実施された:200nMのプライマー、1×FAST START(商標)PCRバッファー(Rocheから市販)、2〜6mMのMgCl2、0.5mg/mLのBSA、0.2ユニット/μLのFAST START Taqポリメラーゼ(Roche)、及び150nMのPCRプローブ。
100μLのPCR反応物は、上述の処方を用いて調製された。この実施例で使用されたPCRプローブ配列は以下の通りであった。
Figure 2014533502
5’及び3’フラップを下線/二重下線で示し、伝統的なTaqMan配列を太字で示す。二重下線の配列は、二次構造を形成するように設計された相同領域を示す。PCRバッファー条件を用いたmFolf(idtdna.com)によって決定されるように、二次構造の予測された融解温度は51℃であった。PCRプローブは、5’のCy3蛍光体と3末端上のBlack Hole Quencher 2で標識された。
PCRチャンバーの底部基板に結合された捕捉プローブ配列は:NNNNNNNNNNNNN(配列番号2)であり、PCRバッファー条件を用いると、Tmは42℃であった。
標的配列を含むDNAプラスミドは、106、104、及び102コピー/μLの濃度にて各PCR反応に添加された。次に、この溶液を95℃まで加熱することによって脱気した。脱気後、ポリメラーゼを添加し、反応物をピペットを用いてPCRチャンバーに装填した。余った溶液は、並行分析のために、Applied Biosystems 7500に装填した。
アレイベースのPCRに関するサイクル条件は以下の通りであった:
温度 時間 目的
95℃ 120秒 迅速な開始酵素の活性化
95℃ 15秒 変性
60℃ 60秒 ポリメラーゼ伸長
30℃ 120秒 フラップハイブリダイゼーション及び光学的読み取り
(変性及び拡張を5サイクル行い、その後、変性/伸長/フラップハイブリダイゼーション及び光学的読み取りを8サイクル繰り返す)
ABI 7500に関するサイクル条件は以下の通りであった:
温度 時間 目的
95℃ 120秒 迅速な開始酵素の活性化
95℃ 15秒 変性
60℃ 60秒 ポリメラーゼ伸長及び光学的読み取り
変性/伸長及び読み取りは40サイクル行った。
コピー数の滴定の結果は、アレイベースのPCRについては図3、溶液相PCRについては図4に示される。図から分かるように、結果は同等であり、滴定について同様の挙動を与えた。
実施例2:2ステップ増幅反応
実施例1と同様に、増幅試薬ミックスは、増幅される各標的に相補的な2つのPCRプライマー(200nM)と、増幅される各標的に相補的な配列を有するPCRプローブ(300nM)とを含む標準的なPCR試薬を含んでいた。典型的なプローブ構造を図1Bに示す。示されるように、標識されたプローブはまた、伝統的なのリアルタイムPCRプローブ(すなわち、TaqMan)について典型的であるのと同じルールを使用して設計された標的アンプリコンに相補的な核酸断片(A)を含む。また、捕捉アレイ上の対応する捕捉プローブに相補的な直交する核酸「フラップ」配列(B)も含まれる。プローブはまた、フラップ部分Bに結合した蛍光標識(C)及び標的特異的部分(A)に結合したクエンチャー部分(D)を含む。
2ステップ増幅について、直交フラップ(B)は、70℃の捕捉アレイ上のその相補体を有するTmを有するように設計された配列を含む。典型的には、配列長は25〜27塩基である。上記の実施例1と同様に、全体的なプローブは、最も安定な二次構造が、PCRに使用されるバッファー条件における伸長及び測定温度を10℃下回るよりも高くないTmを有するように設計される。オリゴは、www.idtdna.comから利用可能なアナフォールド(unafold)ソフトウェアを用いて設計された。以下のPCRプローブ配列をこの実施例で使用した。
Figure 2014533502
二重下線の配列は直交フラップを構成し、下線がない配列は、アンプリコンに相同である。プローブの最も安定な二次構造は、45℃の融解温度を有する。直交フラップのTmは71℃である。PCRプローブは、3’末端上に内部Cy3蛍光体(GE Healthcare Biosciences,Piscataway,NJから市販)及びBlack Hole Quencher 2部分D(Biosearch,Inc.,Novato,CAから市販)を用いて標識された。
捕捉プローブは、PCRプローブのフラップ部分に相同であることをスポットした。PCRを上記の通り行ったが、以下のサイクル条件は除く。
温度 時間 目的
95℃ 60秒 迅速な開始酵素活性化
95℃ 15秒 変性
55℃ 60秒 ポリメラーゼ伸長、フラップハイブリダイゼーション及び光学的読み取り
40サイクルを行い、各伸長工程の終了時に蛍光シグナルを測定した。図12は、2つの標的に関するアレイベースのPCRについてのコピー数滴定を示し、この場合、第1は、最初に104コピーの標的DNAプラスミドで存在し、一方、第2は、106コピーで存在していた。
実施例3:クエンチされないPCRプローブを用いたアレイベースのPCR曲線
同じプロトコールを、以下の例外を除いて、実施例1と同様にして使用した。使用されたPCRプローブは以下の通りであった。
Figure 2014533502
この配列は、5’Cy3蛍光体で標識されが、3’クエンチャーは含まなかった。106コピーの標的を添加し、PCRを行った。リアルタイムデータを図5に示す。
実施例4:多重アレイベースの増幅
本実験は、同一のPCRチャンバー内で複数の標的を調べ、増幅させる能力を確立する。以下の例外を除いて、PCR条件は実施例1に示されたものと同じであった。第1に、5セットのプライマーと5つの別々のPCRプローブは、調べられる各標的に特異的なPCR反応に添加された。第2に、5つの固有の捕捉プローブは、5’PCRプローブのそれぞれの5’フラップ配列に対応するPCRチャンバーの底部基板上に置かれる。第3に、10回目のPCRサイクル後、実施例1のように5サイクルごとの代わりに、2サイクルごとに、温度を30℃の表面ハイブリダイゼーション温度に低下させた。これは、PCR増幅中に、より高い周波数の光学的調査を可能にする。
PCRプローブと捕捉プローブ配列を以下に示す。
Figure 2014533502
上記のプライマー及びPCRプローブに特異的な配列を包含する5つの標的プラスミドを100μLのPCR反応物に添加し、溶液をプレップ処理し、上記に記載のように装填した。得られたリアルタイムPCRアレイベースのデータを図6に示す。
実施例5:高レベルの多重化
本実施例は、この実施例のパネルに含まれている10個の潜在的な標的のいずれかとすることができる複数の標的を検出するための単一チャンバー多重化を実証する。多重化のこのレベル−5つを超える潜在的な標的のパネル−は、伝統的な溶液相PCR法で達成することができない。
実験の材料及び手法は、以下の点を除いて上記と同じであった。第1に、10個のプライマーセット及びPCRプローブを上記と同濃度でPCR反応物に組み込んだ。PCRプローブ及び捕捉プローブの配列を以下に示す。
Figure 2014533502
Figure 2014533502
図7は、標的がPCR反応物に添加されなかった場合(鋳型なしの対照)に、得られたリアルタイムのアレイベースのPCR曲線を示す。図から分かるように、シグナルは、標的以外のすべてのPCR成分を含む溶液から得られなかった。図8は、10,000コピー/μLで添加された3つのプラスミド標的(MPV、OPC−1、PIV2)と同様の実験を示す。
実施例6:迅速ハイブリダイゼーション動力学の実証
PCRチャンバーを上記のように構築した。以下のアミン、PEG化された捕捉プローブ配列は、底部基板上に配置された:NNNNNNNNNNNNN(配列番号38)。
上述のPCRバッファーを含有する溶液が調製され、PCRプローブの5’フラップ部分を模倣し、5’末端上でCy3蛍光体で標識され、捕捉プローブに相補的である以下のオリゴ配列(100nM)を含んでいた:NNNNNNNNNNNNN(配列番号39)。
溶液をPCRチャンバー内に装填し、チャンバーを60℃に加熱した(二重鎖のTmを15℃超える)。次に、30℃に冷却した。これは、PCRプロトコールのハイブリダイゼーションステップ中の条件を模倣する。光学的読み取りは2分間、20秒ごとに採取した。得られたデータを図9に示す。
データの一つの興味深い点は、内部温度が30℃に達した瞬間に生じている重大なハイブリダイゼーションがすでに存在していることを示す。
実施例7:ダークアッセイ設定
上記の実施例1に記載した3ステップ増幅アッセイは、5’末端で結合させているが、プローブに結合したいずれもの標識又はクエンチング基を含まない、Integrated DNA Technologiesから市販されているIowa Black RQクエンチャーを含むプローブのフラップ部分を用いて繰り返した。アレイ表面上に配置された捕捉プローブは、3’末端に結合されたCy3蛍光体を担持する。
全てのプライマー及びプローブ配列は、IDTから注文し、凍結乾燥されたもの受領した。次に、それらをストック濃度(100μM〜200μM)になるように水に再懸濁し、PCR反応のためのプライマー/プローブストック溶液を調製した。H03 NVS PCR緩衝液は、PCRマスターミックスを作製するためにプライマー及びプローブと合わせた。
官能化された表面(官能化ポリマーで被覆されたCOP基板)は、Array−Itスポットボット2を介して従来のマイクロアレイスポッティング技術を用いてスポットされた。スポットされたスライドは、8〜15時間、75%湿度でインキュベートされ、次に、DI水でリンスされ、アルゴンで乾燥された。標識された捕捉プローブは、シグナル強度の範囲を生じさせる、50mM、pH8.5のスポッティングバッファ中で、100nM〜50μMの範囲の濃度でスポットされた。
上記の実施例と同様に、チップベースの反応チャンバーは、両面感圧性接着ガスケット、ポリカーボネート蓋及び光学的に透明なシールを使用して、官能化され、整列された表面の上部に構築された。反応チャンバーの全体積はウムは、約30μLであり、高さは150umである。
既知濃度の標的配列は、PCRマスターミックスに添加され、得られた溶液を反応容器に装填する。容器を密封し、上述した熱サイクル装置に装填した。標的配列は、プラスミドストックから得られ、又はアンプリコンストックを含む先の反応物からの得られたアンプリコンから得られた。全ての標的分子は、NanoDrop装置でUV−Vis可視分光法を使用して定量された。
熱サイクル条件は、95℃、85秒間のホットスタートステップを含み、次に、融解(95℃)と伸長(55℃)のそれぞれ5秒と20秒を40サイクル行った。サイクル10、15、18、その後は2サイクルごとに、追加ステップが、データ回収のためのサイクルに追加される。温度は、伸長後30℃にし、30秒間保持する。表面の画像は、これらのハイブリダイゼーションステップの終了時に回収される。各アッセイについてのスポットの平均画素強度を計算し、サイクル数に対してプロットし、リアルタイムPCR曲線を生じさせる。溶液及び表面プローブ設計は、アッセイフォーマット3において記述した通りである。二重鎖PCR反応について、H3とOPC1アッセイのための600nMのプライマーと300nMのプローブを添加した。図15は、Cy3で標識された捕捉プローブへのフラップ部とそれらに関連するクエンチャーのハイブリダイゼーション増加に基づいた、リアルタイムPCR反応の進行のプロットを示す。蛍光シグナルは、負のシグナルの絶対値としてプロットされ、反応が進行するにつれて、シグナルの減少を示す。
本明細書に概説されているアプローチは、従来の手法では見出されていない複数の利点を有する。本発明のシステムは、増幅過程中にリアルタイムで表面に限定したアレイに、溶液相PCRからの情報を効率的に転送することによって、単一チャンバーの非常に多重化された定量的PCRを可能にする。これは、効率性を保持し、溶液相リアルタイムPCRについて蓄積された知識の巨大な体幹を利用しながら、非常に高レベルの多重化を可能にする。これを達成するために、システムの複数の新規な態様を開発する必要があった。
例えば、本発明の1つの特徴は、液相と固相を橋渡しするアンプリコン代用物の使用である。アレイベースのリアルタイムPCRの目標に向かって目的された従前の教示は、一般的には、固相アレイにアンプリコン自体のハイブリダイゼーションに依存していた。これは、必要な情報を明らかにするために、システムを複雑にし、効率性を妨げ、高価な成分を必要とするといった複数の問題を提示する。多重化PCR環境では、同様の長さ及びハイブリダイゼーション効率のアンプリコンを設計することは非常に困難である。切断可能な5’フラップ付きPCRプローブを使用により、ハイブリダイゼーション動力学に理想的な非常に短い配列を採用することによって、表面に各アンプリコンから情報を転送する種が均質化される。このアプローチはまた、検出されるアンプリコンの配列とは独立して、アレイ上の捕捉プローブ配列を作製する。これは、最も有利な捕捉配列と、多数の異なる標的パネル、設計の簡素化及びアプローチの製作について使用し得る普遍的なアプローチの可能性の選択を可能にする。
本明細書に開示されるように、PCRプローブはまた、既に、プローブベースの溶液相リアルタイムPCRのために開発されたデザインルールを利用する。ハイブリダイゼーション用の非常に短い配列(例えば、13〜14塩基)の使用は、ハイブリダイゼーションは非常に効率的にし、標準的なPCRバッファーの低塩環境でのアレイ上の高シグナルを可能にする。したがって、このシステムは、表面ブリダイゼーションが最適な溶液相PCRで結合されなければならない単一チャンバー内で非常にうまく機能することができる。
本発明の別の特徴は、液相バックグラウンド蛍光から表面にハイブリダイズしたシグナル信の識別である。本発明のこの態様は、アレイから関連情報を抽出するのに重要である。従前の教示は、溶液バックグラウンドからの表面シグナルを単離するために、内部全反射又は共焦点顕微鏡法の使用など、この課題を克服するために、複雑又は高価な光学アプローチを採用する。対照的に、本発明は、区別を達成するために光学的な「トリック」を必要としない単純である標準的な光学機器の使用を提供する。シグナルを識別する能力は、複数のソースから生じる。アレイで使用される表面化学は、非常に高い捕捉プローブ密度、従ってハイブリダイズした標的密度を提供する。表面が、標的核酸の100%の捕捉効率に近づけることができることが示されている。この高い捕捉密度及び効率は、表面シグナルを濃縮するために役立ち、表面/溶液相の識別を支援する。短い標的核酸の使用は、劇的にこの効果を増強する働きをする。
シグナル識別を支援する本発明の別の態様は、非常に薄いPCRチャンバーの使用である。溶液からのバックグラウンドシグナルは、アレイ上部の溶液の高さに線形的に関係する。薄いチャンバーの使用はこの効果を利用している。
本発明の別の態様は、表面アレイへの溶液の液相情報のリアルタイム転送を可能にする速いハイブリダイゼーション動力学の使用である。これらの実施例に記載されたシステムは、非常に高速な固相ハイブリダイゼーションを示す。この現象は、技術を促進し、本発明の多数の態様に寄与することができ、短い5’フラップ標的、最適な固相表面化学、薄い消耗品及び熱サイクルの温度プログラム中に生じる温度勾配を含む。
前述の発明は、明確さと理解を目的としてある程度詳細に説明してきたが、形態及び詳細における種々の変更が真の範囲から逸脱することなくなされ得ることは以上の開示から当業者には明らかであろう。例えば、上述の全ての技術及び装置は、様々な組み合わせで使用することができる。個々の刊行物が、特許、特許出願、及び/又は他の文書が個々に示されているかのように全ての刊行物、特許、特許出願、及び/又は本出願に引用他の文書は、同じ程度にすべての目的のためにその全体が参考として援用される全ての目的のために参考として援用される。

Claims (18)

  1. 試料中の標的核酸配列を検出する方法であって、
    標的核酸配列に相補的な第1部分と第1標的核酸配列に相補的でない第2部分を含む第1プローブを含む試薬の存在下で、ヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ酵素を用いて、試料に対して増幅反応を行うこと、ここで、第2部分は、第1部分で第2部分に結合される第1クエンチャー部分を含み、その結果、第2部分は、標的核酸配列が増幅されるとき、第1プローブ断片として第1部分から切断され;
    基質に固相化された捕捉プローブに第1プローブをハイブリダイズさせること、ここで、捕捉プローブは、第1クエンチャー部分によって少なくとも部分的にクエンチされる蛍光色素分子を含み、蛍光色素分子は、捕捉プローブ上の第2部分に結合し、その結果、プローブ断片が捕捉プローブにハイブリダイズすると、蛍光色素分子はクエンチャーによって少なくとも部分的にクエンチされ;
    捕捉プローブ上の蛍光色素分子のクエンチに基づいて、標的配列の存在を検出することを含む方法。
  2. 増幅試薬が、異なる標的核酸配列に相補的な複数の異なる第1部分と、複数の標的核酸配列に相補的でない異なる第2部分を有する複数の異なるプローブを含み、第2部分は、各々、第1部分に結合されるクエンチャー部分を含み、複数の第2部分は複数の標的核酸配列の増幅時にプローブ断片として切断され、
    ここで、基質は、基質に整列された複数の異なる捕捉プローブ領域を含み、各々の捕捉プローブ領域は、複数の異なるプローブの異なる第2部分に相補的な捕捉プローブを含み、各々の捕捉プローブは、クエンチャー部分によってクエンチされる蛍光色素分子を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 第1部分がプローブ断片の5’端を含み、第2部分が捕捉プローブの3’端を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 各々の捕捉プローブ領域が、プローブ断片にハイブリダイズする非律速数の捕捉核酸を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 捕捉プローブにハイブリダイズする第1プローブ断片が約30ヌクレオチド未満の長さである、請求項1に記載の方法。
  6. 捕捉プローブにハイブリダイズする第1プローブ断片が約20ヌクレオチド未満の長さである、請求項1に記載の方法。
  7. 捕捉プローブにハイブリダイズする第1プローブ断片が約15ヌクレオチド未満の長さである、請求項1に記載の方法。
  8. 標的核酸が、検出前に少なくとも5回の増幅サイクル間に増幅される、請求項1に記載の方法。
  9. 標的核酸が、検出前に複数回の増幅サイクル間に増幅において増幅され、ここで、標的核酸部分は、追加コピーのプローブの存在下で、検出後にさらに増幅され、続いて、得られた放出第1プローブ断片はアレイにハイブリダイズされ、検出され、ここで、検出されたシグナル強度は、試料中に存在する標的核酸の量に相関する、請求項1に記載の方法。
  10. ハイブリダイゼーション温度が、増幅反応の温度を超えない、請求項1に記載の方法。
  11. アレイの1つ以上の領域について局所的バックグランドを検出し、バックグランドについて補正することによって、シグナル強度の測定値を標準化することを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 試料が複数の標的核酸を含む、請求項2に記載の方法。
  13. 複数の異なる捕捉プローブが基質上に空間的に分離されている、請求項2に記載の方法。
  14. 約5〜約10個の異なる捕捉プローブ、及び約5〜約100個の対応するプローブが増幅反応に存在し、ここで、最大5〜100個の異なるシグナルが、アレイにおけるシグナルの位置決めに基づいて決定され得る、請求項2に記載の方法。
  15. 捕捉プローブが、約350fmol/cm2〜約5,000fmol/cm2超の密度で基質上に整列されている、請求項2に記載の方法。
  16. 捕捕捉プローブが2000fmol/cm2を超える密度で基質上に整列されている、請求項2に記載の方法。
  17. 複数の異なる捕捕捉プローブが同じ標識部分を含み、複数の異なるプローブ断片が同じクエンチャー部分を含む、請求項2に記載の方法。
  18. 増幅ステップ及び第1プローブ断片を基質にハイブリダイズするステップが同温度で行われる、請求項1に記載の方法。
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