JP2014532513A - プレスオン型化粧品アプリケータシステム - Google Patents
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Abstract
化粧品組成物を収容するための容器と、前記容器の切り欠き部に取り付けられるアプリケータとを有する、マスカラ等の化粧品の包装容器が提供される。前記容器は、少なくとも1つの側面を貫通する複数の通路を有し、前記アプリケータが前記容器の切り欠き部の中に固定された際に、アプリケータの一部が前記通路と接触する。アプリケータは、容器から取り外され、ケラチン繊維(まつげ等)の上で、使用者によって押圧され又は絞られることにより、前記化粧品を塗布することにも適している。【選択図】図1
Description
(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許法第119条(e)の規定の下、2011年11月7日に出願された米国特許出願第13/290,616号に基づく優先権の主張を伴い、同出願の内容は、全文が参照されてここに包含される。
本出願は、米国特許法第119条(e)の規定の下、2011年11月7日に出願された米国特許出願第13/290,616号に基づく優先権の主張を伴い、同出願の内容は、全文が参照されてここに包含される。
本出願は、一般に、化粧品組成物を保持するための容器と、前記容器の切り欠き部の中に配置されるアプリケータとを含む、マスカラ等の化粧品の包装容器に関する。容器は、少なくとも1つの側面を貫通する複数の細孔を有し、アプリケータが容器の切り欠き部の中に固定された際に、アプリケータの一部が細孔と接触する。アプリケータは、切り欠き部の中に固定された際に、容器を密封するのに適している。アプリケータは、容器から取り外され、ケラチン繊維(まつげ等)の上で、使用者によって押圧され又は絞られることにより、化粧品を塗布することにも適している。
従来のマスカラの包装容器は、供給されるマスカラを収容する円筒状の容器からなり、当該容器は、ネジ切りが施された首部を有しており、そこには、キャップと棒状のアプリケータの組み立て品が、キャップに設けられた相補的なネジ切りによって可逆的に固定される。棒状体は、キャップを閉める前にワイパーを通過して容器内に挿入され、使用者がキャップをネジ止めすると、棒状体は、容器の更に内部に向かってわずかな距離(ネジ切りの高さ分)だけ移動する。使用者がネジを緩め、棒状体を引き出すと、ワイパーは、アプリケータ要素から過剰の化粧品を掻き落とし又は取り除き、アプリケータ上に、より均一な一定量のマスカラを供給する。ワイパーは、従来、首部の内部又は近傍に位置するゴム又は樹脂製の環状の構造物からなる。そのようなマスカラ用アプリケータ及び包装容器について、ごく一部の例を挙げると、例えば、モンゴメリー(Montogomery)に付与された特許文献1及びウォルシュ−スミス(Walsh−Smith)に付与された特許文献2に開示されている。
マスカラ用アプリケータは、通常、撚り線ワイヤーブラシ又は樹脂成形品のブラシであり、長さ方向に湾曲を有していてもいなくてもよく、当該湾曲はまつげの湾曲と一致している。ブラシ上に含まれるマスカラは、消費者によって、通常、何度か上向きにブラシを動かすことにより塗布される。まつげの長さは、通常、ブラシよりも長く、まつげに塗布するのに必要なマスカラの量は、多くの場合、ブラシが保持できる量よりも多いため、ブラシを何度も動かす必要がある。ブラシが十分な量の組成物を保持できる場合であっても、今度は、調節又はまつげへの均一な塗布が困難である。付け加えると、使用者は、所望のまつげの外観を得るために、ブラシを上向きに動かす回数を変える可能性がある。更に、これらの公知の短毛ブラシでは、1回の移動ごとに、まつげの片面(上側又は下側の表面のいずれか)にしか組成物を塗布することができない。
従来のマスカラ製品に付属するマスカラ用ブラシに関する他の欠点は、マスカラ製品でまつげを完全に覆うために、二度、三度或いはそれ以上塗り重ねようとした場合、最初に化粧品を塗布した後に、粘稠な化粧品の凝集が起こることである。これは、通常、擬塑性又はチキソトロピー性を示す化粧品組成物の最初の(又は前回の)塗布後に乾燥が始まること、又は降伏応力が増大することにより、後の塗布が困難になるためである。
他の問題は、ワイヤーブラシのアプリケータは、まつげに用いるには便利であるが、ひげ、毛髪及びまぶたに用いるのに適していない点である。このようなワイヤーブラシのアプリケータを用いて他の化粧品を塗布することは困難である。
従来の化粧品の包装容器における上述の1又は複数の欠点を克服した、化粧品の容器及びアプリケータに関する機能デザインの改善が長らく望まれている。したがって、本発明の目的は、具体的には、基質、具体的にはケラチン(又は角質)繊維、特にまつげに一度の塗布動作で化粧品組成物を塗布することができ、既に最初の組成物の塗布を受けた基質(又は基質の領域)に更に組成物の塗布を行う必要を、ほぼ回避し又はなくすことを可能にする化粧品の包装容器を提供することである。
上述の目的及び他の目的にしたがって、本発明は、容器の側面の1又は複数の通路、例えば、ここで詳述するような細孔、開口又は溝を通して、容器の内部に収容された化粧品とアプリケータが接触できるように容器に係合するアプリケータを有する化粧品の包装容器を提供する。
本発明は、一定量の組成物(例えば、マスカラ、アイシャドウ、又は他の化粧品)を保持するためのチャンバーを内部に有し、少なくとも一方が、通常、チャンバーの内部から容器の外部へ流体が連通するよう構成された複数の通路を有するほぼ対向する2つの面を有する容器を含む新規な包装容器を提供する。通路は、容器内部のチャンバーから通路に隣接するように位置するアプリケータへの組成物の移動が可能となるように構成されている。
また、包装容器は、細長く、平面状で、通常ほぼ平らな2つのレバーが、それらの一端側の支点で隣接した形態を有するアプリケータを含んでいる。アプリケータは、容器上に固定された際に、レバーが複数の開口の露出部を覆い、容器から組成物が漏出するのを防ぐように容器上に固定されるよう構成されている。アプリケータは、通常、少なくとも一方のレバーの容器に面した側に、テクスチュア加工された表面を有している。このテクスチュア加工された表面は、充填された組成物を保持するために用いることができ、アプリケータは、レバーの終端側を基質に接触させるように、アプリケータを絞ることにより、組成物を基質に転写することができる。
特定のアプリケータの配置により、アプリケータは、必要量の組成物を一度の塗布で基質の表面に転写することができ、そのようにして製品が転写される基質の領域の大きさは、アプリケータの幅によってのみ制限される。一度の塗布で組成物の一定量を転写できる能力は、組成物が擬塑性であり、せん断力が存在しない場合に高い初期粘度を示す場合には特に有利である。
本発明のこれらの側面及び他の側面は、以下の詳細な説明及び添付された特許請求の範囲を読むことで、よりよく理解されるであろう。
本発明の好ましい実施形態を実施例により詳述するが、以下の図面に制限されるものではない。
ここで使用される用語は、別途規定されない限り、当技術分野における通常の意味を有するものとする。
取り出しの対象となる材料は特に限定されず、ごく一部の例として、塗料、化粧品及び接着剤が挙げられ、固体(粉末等)、懸濁液、乳濁液、液体等の形態を有するものであってよい。本発明において、「液体」という用語には、高い初期粘度を有する非ニュートン液体と共に、ゲル及び容器からアプリケータ上に取り出すことができる他の材料を含む非常に粘稠な材料が含まれるものとする。特に化粧品について言及すると、マスカラ、ファンデーション、リップグロス、口紅、ヘアカラー、整髪料、マニキュア等が含まれるが、これらに限定されない。組成物の粘度は限定されないが、例えば、約10cps〜約1,000,000cpsの範囲内であってよい。これらに限定されるものではないが、本発明の利点は、化粧品製剤が擬塑性若しくはチキソトロピーを示し、又は室温で高い(例えば、約10,000cpsを超える)粘度を示すので、剪断力がない場合に基質上で直ちに硬化しやすくなったり、重ね塗りが困難になったり、塗布した組成物が見苦しく凝集したりする場合に、最もよく認識されるであろう。一つの好ましい実施形態において、製品は、まつげに塗布するためのマスカラの形態を取る。
図1を参照して、本発明の包装容器の一例について説明する。容器120は、閉じた基部から閉じた頂部に向かって延び、一定量の液体又は固体(粉末等)を保持する内部空間又はチャンバーを画定する側壁を有している。容器120は、直接液体又は固体製品で満たされていてもよく、或いは、予め製品を含浸又は浸透させた不織材又はスポンジ等の種々の構造を含んでいてもよい。図示したように、容器120は、小型で、ほぼプリズム状の形状を有している。容器120は、任意の好適な材料、例えば、成形若しくはブロー成形プラスチック、ガラス、金属、積層材又はこれらの任意の組み合わせを用いて製造されていてよい。更に、容器120は、通常、一方向又は複数方向に柔軟性を有していてもよいが、剛直な構造を有していてもよい。
図示したように、容器120は、容器の第1の側面から、容器の頂部を経て第2の側面に延びた切り欠き部121を有している。切り欠き部121の形状及び大きさは、アプリケータ110および容器120の形状に応じて変化するが、通常、アプリケータの少なくとも一部が切り欠き部の中に入れ子状に収まり又は固定され得る様に形成されている。したがって、切り欠き部121は、通常、アプリケータ110に対応した形状を有するが、アプリケータよりわずかに広い。更に、切り欠き部121の深さは、アプリケータ110の腕部111の厚さとほぼ等しくてもよく、それにより、アプリケータは、脱落せずに切り欠き部の中に入れ子状に収まることが可能になる。こうすることにより、包装容器の形状をほぼ均一にすることができる。
一つの実施形態において、容器120は、外表面から所定の深さだけ除去された部分の代わりに(或いはそれと共に)、単に1又は複数の突起をその外表面に有していてもよい。このようにして、アプリケータ110は、突起により容器から脱落することなく容器120の外表面上に固定されていてもよい。
また、容器120は、図1に開口122として図示したような、容器の少なくとも一つの側壁からその内部に延びた1又は複数の通路を含むことが示される。開口122は、容器が使用者によって絞られた場合、又は毛管作用によって、容器120の内部に収容された材料が、開口を通して外部に出ることが可能なように設計されている。開口122は、容器に力が加わらない場合には、材料が容器120の内部から外部に出るのをほぼ妨げるようにし得ることは自明であろう。例えば、材料が、マスカラ等の液体である場合、材料は、開口122の大きさ、液体のチキソトロピー性、及び/又は液体の表面張力により、外に出ることがほぼ妨げられている。
容器120は、種々の形状及び大きさを有する任意の数の通路を有していてもよい。例えば、容器120は、任意の形状(三角形、円、矩形等)を有する単一の通路を有していてもよく、一定のパターン(直線状、マトリックス状、矩形、三角形、円等)又は不規則なパターンで配置された複数の通路を有していてもよい。通路は、それぞれ、同一の形状を有していてもよいが、形状が異なっていてもよい。更に、容器120は、その一つの側面上のみ又は複数の側面上に通路を有していてもよい。
図1に示したように、通路は、通常、切り欠き部121の中に形成された複数の開口122であるため、アプリケータ110が切り欠き部の中に固定された場合、それらを覆う。容器120が切り欠き部121を有しない場合でも、開口122は、アプリケータ110によって覆われる場所に位置するであろう。容器が使用者によって絞られる場合、開口122は、アプリケータ要素113に容器120に含まれる材料を含浸させ、又はその表面をその材料で覆うようにさせる。更に、アプリケータ要素は、容器から一定量取り出される組成物を均一に受けてもよく、或いは、開口122が、アプリケータ要素113の長さ方向又は幅方向に沿って塗布量に勾配をもたらすように設計されていてもよい。詳細については後に議論するある実施形態において、アプリケータ要素は、非線状の形状を有していてもよい。例えば、アプリケータ要素は、まつげの形状を模すため、又は、通常、組成物の性質に応じて、まつげにカーリングの効果を付与するために精密な形状を有していてもよい。
ある例示的な実施形態において、容器120は、胴体部の中に、容易に握ったり操作したりできるようにするための溝又は凹部125を有していてもよい。容器120は1又は複数の溝125を有していてよいが、通常、使用者が指、例えば、親指と人差し指で操作することで、使用者が容器120を絞り、材料を細孔122から押し出せるように形成された2本の溝を有している。
細長いほぼ平坦な2つのレバー(「腕部」)111が、それらの一端側の支点(「隣接部」)112で隣接し、ウィッシュボーン状の形状をなすアプリケータ110の一例も図示されている。アプリケータ110は、任意の好適な材料、例えば、成形若しくはブロー成形プラスチック、ガラス、金属、積層材又はこれらの任意の組み合わせを用いて製造されていてよい。ある好ましい実施形態において、アプリケータは、アプリケータの形状を変形させずにアーム111が内側に移動可能な弾性を有する材料で製造されている。アプリケータ110は一片の材料から形成されていてもよく、別個の部材を接合して構成されていてもよい。
アプリケータは、容器120の切り欠き部121を挟み込むこと等により、容器120にアプリケータを固定するのに適した2つの腕部111を有することが示される。腕部111は、アプリケータの形状を変形させずに同時に押圧できるが、アプリケータが容器120上に入れ子状に配置された際に、容器に十分な内側方向の力が加えられるようにするために、腕部の外方向への可動範囲は限られていた方がよい。したがって、アプリケータ110の寸法は、容器120の寸法と共に、所望の用途にも依存する。通常、アプリケータからの一度の塗布量が、まつげ(まつげのアレイ又はlash bed)の幅(例えば、約5インチ〜約1インチ))の少なくとも50%、好ましくは75%、最も好ましくは95%に接触する。
図示しないが、腕部111の一方又は双方は、内側表面上に組み込まれた機械的止め部(例えば、図5の515を参照)を有していてもよい。機械的止め部は、アプリケータの動きを所定の距離に制限し、使用中に、例えばまつげの表面をつまむことなくその表面に接触させることを可能にする。
ある実施形態において、腕部111は、刻印又はテクスチュア加工された表面により、指でつかむのに適合されていてもよい。例えば、アプリケータは、腕部111と隣接部112との間に位置し、使用者がつかみやすくするための凹部114を有していてもよい。その形状により、アプリケータ110は、使用者が腕部111の外面を押圧したり絞ったりすることにより撓曲し、それぞれの腕部は、加えられた力に応じて互いに接触することができる。
図示したように、腕部111の一方又は双方が、その内面側(容器に面する表面)にテクスチュア加工された表面(「アプリケータ要素」等)113を有していてもよい。アプリケータ要素113は、一定量の液体又は固体材料を保持でき、ケラチン繊維(毛髪、まつげ等)、爪、唇、皮膚等を含むヒトの外皮等の所望の表面上に転写できる任意の材料及び構造を有するものであってよい。アプリケータ要素113は、例えば、発泡パッド、成形品のブラシ、撚り線ワイヤーブラシ、植毛表面、繊維起毛ブラシ、くし、樹脂製へら、スポンジ及び、液体又は固体材料を保持及び転写できる他の任意の表面等の形態を取ることができる。ある実施形態において、アプリケータ要素113は、発泡パッドの形態を取る。他の実施形態において、アプリケータ要素113は、ゴム、スポンジ及び他の柔軟性材料からなるものであってよい。
ある実施形態において、アプリケータ要素113は、塗布しようとする領域の形状と一致している。例えば、アプリケータがマスカラの塗布に用いられる場合、アプリケータ要素113は、ヒトのまつげに合わせてわずかに湾曲していてもよく、ヒトのまつげの寸法と同程度の幅を有していてもよい。そのような形状を取ることにより、まつげをカールさせることとマスカラを塗布することを一度の動作で行うことができる。したがって、アプリケータの幅のまつげの長さに対する割合に応じて、まつげ全体を製品で覆うために、1又は複数回アプリケータ110を、例えば、押圧する、絞る、引く等して圧縮することができる。ある実施形態において、まつげの部位ごとに異なる厚さで製品を塗布することにより、グラデーションの効果を作り出してもよい。
ある実施形態において、アプリケータ要素113は、任意の数の隆起を有していてもよい。このような隆起は、使用者がまつげの根元から先端に向かってアプリケータ110を滑らせる際に、まつげを伸ばしつつ分けるのに用いることができる。製品及び塗布範囲に応じて、アプリケータ要素113は、硬い、柔軟な、平滑な、平坦な、隆起を有する、スポンジ状の、ブリッスルを有する、又は湾曲した表面を有していてもよい。ある実施形態において、それぞれのアプリケータ腕部111のアプリケータ要素113に、異なる表面又は処理が施されている。例えば、第1のアプリケータ腕部111上のアプリケータ要素113は隆起を有しており、一方、第2のアプリケータ腕部上のアプリケータ要素の表面は平坦であってもよい。他の一例として、両方のアプリケータ腕部111上のアプリケータ要素113が、所望の用途に応じて使用者が選択可能なように交換可能になっていてもよい。有益なことに、アプリケータがそれぞれのレバーにアプリケータ要素を有していると、組成物をまつげの上面と下面の両方に同時に塗布することができ、外見をより充実させることができると共に、公知の毛ブラシを用いてマスカラを複数回塗布した場合に起こりがちな見苦しい凝集を避けることができる。
通常、アプリケータ110のそれぞれの腕部111は、その内側表面上に配置されたアプリケータ要素113を有している。しかし、特定の実施形態において、片方の腕部111のみが、その内側表面上に配置されたアプリケータ要素を有している。アプリケータ要素は、接着剤、ベルクロ(登録商標)、スナップ、ボタン等が挙げられるがこれらに限定されない締結手段によりアプリケータ腕部111に取り付けられている。したがって、特定の実施形態において、消耗したアプリケータ要素は、使用者による取り外し及び交換が可能である。或いは、アプリケータ要素113を、部品の製造時に、アプリケータ腕部111の表面上にモールド成形してもよい。
図2に、入れ子状又は閉じた状態の包装容器の一例200を図示する。包装容器は、容器の切り欠き部の中に固定されたアプリケータ210を有し、そのため、アプリケータは容器の開口と接触している。アプリケータ210が容器220の上に完全に押しつけられた場合、アプリケータの腕部は容器に内側に向かう力を付与し、アプリケータと容器との間を封止する。換言すると、アプリケータ210の2本の腕部211の間の距離は、通常、アプリケータが容器から取り外された場合、容器220の第1の側面と第2の側面の距離よりも小さい。したがって、アプリケータ210を一旦容器220の切り欠き部に収容する(容器上に挟み付ける)と、容器中に含まれるあらゆる製品は、細孔を通して外に出ることが妨げられるため、包装容器200は、別個のキャップを必要としない。ある実施形態において、容器220は、アプリケータ210を挿入するための物理的な隆起又は溝を有していてもよい。溝は、アプリケータによる包装容器の密封を補助するためのスナップフィット式の隆起又は柔軟部材を有していてもよい。
アプリケータ210が一旦容器上に固定されると、容器内に含まれる材料は、毛管作用又は使用者が容器を手で絞ることにより、アプリケータ210に移動することができる。アプリケータ210は、包装容器の密封及び材料の転写の2つの目的に供することができる。
図3に、アプリケータ要素313上に付着させられる一定量の製品350を収容する容器320から取り外されたアプリケータ310を示す。アプリケータ310は、例えば、後述する図5に示すように、製品350を転写するのに用いることができる。
図4に、本発明の包装容器の一例の断面図を示す。図示したように、アプリケータ410は、アプリケータ要素413がその上に配置された2つの腕部411を有し、容器420上に固定されている。容器420は、その内部に、一定量の、流動性組成物等の組成物を保持するためのチャンバーを有している。図示したように、不織材又はスポンジ等の構造体426には、組成物が含浸されている。このように、アプリケータ410が容器420から取り外された場合に、組成物が開口(図示しない)から漏出することが妨げられる。
図示しないが、アプリケータ410は、一方の腕部411側から他方側に延びた尖端又は突起を有することができる。突起は、容器420の開口と相補的であってもよく、開口内に適合するように構成されていてもよい。このように、アプリケータ410が容器上に固定された場合、突起が、容器420に収容された材料と接触することが可能になり、容器を密封することができる。更に、容器420は、内部にワイパー又は掻き取り部材を有していてもよく、それらは、アプリケータ410の突起が容器の内部に入ってきた場合にそれらと噛み合う1又は複数の突起(例えば、刃状体、歯状体等)を有している。アプリケータ410が、例えば引き抜かれる等して容器420から取り外された場合、突起はワイパーを通過し、その上に含まれる過剰量の製品は全て解放され、容器の内部に保持される。掻き取り要素の寸法及び形状は、製品のチキソトロピー、擬塑性又は他の粘性及び/又はアプリケータ要素及び/又は開口の形状及び大きさ等が挙げられるがこれらに限定されない種々の要因に応じて変化する。
図5に、アプリケータの一例510を用いて材料を塗布する工程図を示す。アプリケータが固定されている時に使用者が容器を絞る等して、アプリケータ510のアプリケータ要素513に材料が含浸されると、アプリケータを取り外し、所望の構造体又は表面上へ材料を塗布するのに用いることができる。ある実施形態において、アプリケータ510は、容器から取り外されると、ワイパーが、アプリケータ要素513から過剰量の製品を除去するよう作用する。
マスカラ550の場合、装填されたアプリケータ510を、使用者のまつげにマスカラを塗布するのに用いることができる。図示されているように、使用者は、アプリケータ要素513をまつげの幅の全体又は一部に揃えることができる。(アプリケータの腕部をつまみ、絞り、又は挟み付けることにより)内側方向への力をアプリケータの腕部に加えることにより、アプリケータ要素513は、マスカラ550をまつげに転写することができる。例えば、使用者はアプリケータ510をまつげの上で絞ることができ、それによりアプリケータ要素513がまつげの根元に接触して置かれる。使用者は、次いでアプリケータ510をまつげに沿って先端側に向かって引き、まつげをアプリケータ要素513と相互作用させることができる。このような簡単な動作により効率的かつ包括的で、均一且つ均質なマスカラの塗膜をまつげの上に形成できる。更に、このような操作により、アプリケータ要素と、まつげ全体の両面(上側及び下側)との間を同時に完全に接触させることができる。
ある特定の実施形態において、アプリケータ510は、腕部が互いに内側に向かって押圧された場合に最小の間隔を確保するための機械的止め部515を有している。間隔の大きさは、ヒトの通常のまつげの厚さに応じて選択できる。このように、間隔があることで、使用者が製品をまつげに塗布する際にまつげが引き抜かれることを妨げることができる。いかなる場合においても、使用者はアプリケータの腕部に加えられる内側に向かう力をいくらか抜くことにより、まつげの上に加わる力を調節できる。
図6に、アプリケータの腕部に、互いに内側に向かって押圧され、閉じた状態のアプリケータの一例610を示す。図示したように、腕部のアプリケータ要素613は、使用者のまつげと接触するように配置されることができる。機械的止め部615は、アプリケータの腕部が互いに内側に向かって押圧された場合に、それらの間に最低限の間隔を確保する。
上述の好ましい実施形態により、本発明について説明したが、特許請求の範囲に記載の発明の精神又は範囲を逸脱することなく、これらの実施形態について変形及び変更が可能であることは、当業者の理解するところである。
上で議論した全ての特許文献及び非特許文献は、全ての目的のために、全文が参照されてここに包含される。
Claims (23)
- (i)一定量の組成物を保持するためのチャンバーを内部に有すると共にほぼ対向する2つの面を有する容器であって、当該2つの面の少なくとも一方が、前記チャンバーの内部から当該容器の外部へ流体が連通するよう構成された少なくとも1つの通路を有する、容器と、
(ii)細長く、平面状の2つのレバーが、それらの一端側の支点で隣接した形態を有し、前記容器上に取り付けられた際に、前記レバーが前記少なくとも1つの通路の露出部を覆い、前記容器から組成物が漏出するのを防ぐように前記容器上に取り付けられるように構成されたアプリケータであって、少なくとも一方の前記レバーの容器に面した側に、前記一定量の組成物を保持するためのアプリケータ要素を有するアプリケータと、を有し、
前記アプリケータは、前記レバーの終端側を基質に接触させるように、前記アプリケータを絞ることにより、前記組成物を前記基質に転写することができる、包装容器。 - 前記少なくとも1つの通路が複数の開口である、請求項1記載の包装容器。
- 前記開口が、前記ほぼ対向する面のそれぞれに設けられている、請求項2記載の包装容器。
- 前記容器の内部に配置された液体組成物を更に含む、請求項2記載の包装容器。
- 前記液体組成物が擬塑性又はチキソトロピー性である、請求項4記載の包装容器。
- 前記基質が角質である、請求項5記載の包装容器。
- 前記液体組成物が、まつげに塗布するためのマスカラである、請求項5記載の包装容器。
- 前記開口が、前記ほぼ対向する面のそれぞれに設けられている、請求項4記載の包装容器。
- 前記容器が柔軟性を有する材料からなり、少なくとも1つのアプリケータ要素がテクスチュア加工された表面を有する、請求項2記載の包装容器。
- 前記組成物が、前記容器を絞ることにより前記アプリケータに移される、請求項9記載の包装容器。
- 前記少なくとも1つのテクスチュア加工された表面が、硬い、柔軟な、平滑な、平坦な、隆起した、ブリッスルを有する、又は湾曲した表面を有する、請求項9記載の包装容器。
- 前記少なくとも1つのテクスチュア加工された表面が、まつげの曲線に適合するように成形されている、請求項11記載の包装容器。
- 前記アプリケータが、それぞれの前記アプリケータ要素上にテクスチュア加工された表面を有し、それぞれが異なっている、請求項11記載の包装容器。
- 前記少なくとも1つのテクスチュア加工された表面が、まつげの形状に適合するよう湾曲している、請求項7記載の包装容器。
- 前記アプリケータが、レバーの一方又は双方に、使用者が握りやすくするための凹部を有する、請求項1記載の包装容器。
- 前記アプリケータが、レバーの一方又は双方に、使用者が握りやすくするための凸部を有する、請求項1記載の包装容器。
- 前記組成物が、毛管作用によって前記アプリケータに移動する、請求項2記載の包装容器。
- 前記組成物が、絞ることによって前記アプリケータに移動する、請求項1記載の包装容器。
- 前記チャンバーが、前記組成物を含んだ基材を含む、請求項1記載の包装容器。
- 前記基材が、不織材又はスポンジである、請求項19記載の包装容器。
- 前記アプリケータ要素の少なくとも1つは、使用者によって取り外し可能であり、かつ/又は交換可能である、請求項9記載の包装容器。
- 前記アプリケータが、前記容器の開口を閉塞するのに適合した尖端又は突起を有する、請求項2記載の包装容器。
- 前記レバーの少なくとも1つの前記容器に面する側に、使用中の前記レバーの動きを制限する機械的止め部を有する、請求項1記載の包装容器。
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