JP2014530196A - シラノールのアルカリ金属塩から粉末を製造するための方法 - Google Patents

シラノールのアルカリ金属塩から粉末を製造するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ケイ素に対するカチオンのモル比が0.1から3である、シラノール、その加水分解/凝縮生成物、またはシラノールとその加水分解/凝縮生成物と、アルカリ金属イオンから選択されるカチオンとの塩から粉末(P)を製造するための方法に関し、第1ステップにおいて、アルコキシ基がメトキシ、エトキシ、1−プロポキシ及び2−プロポキシ基から選択されるアルコキシシラン、その加水分解/凝縮生成物、またはアルコキシシランとその加水分解/凝縮生成物をアルカリ金属水酸化物及び水を用いて加水分解し、第2ステップにおいて、第1ステップで生じた加水分解物から、加水分解物中に存在する水とアルコールの少なくとも合計で20重量%を留去させ、ならびに第3ステップにおいて、残留する水及びアルコールを第2ステップよりも低い圧力で除去する。

Description

本発明は、水及びアルコールを2ステップで除去するアルコキシシラン、アルカリ金属水酸化物及び水からシラノール塩の粉末(P)を製造するための方法に関する。
カリウムメチルシリコネートのようなアルカリ金属有機シリコネートは、疎水化、特に鉱物建設材料の疎水化のために数十年間も既に使用されている。水溶性が良好であるために、これらは水溶液の形態で固体に施用され得、水が蒸発すると二酸化炭素の影響でしっかりと付着している永久撥水性表面が形成される。これらは加水分解で切断される有機基を実質的に含んでいないので、望ましくない揮発性の有機副生成物を放出することなく硬化が有利に行われる。
アルカリ金属有機シリコネート、特にカリウム及びナトリウムメチルシリコネートは何回も記載されている。殆どの場合、すぐに使える(ready−for−use)貯蔵安定性の水溶液の製造に集中している。例えば、DE 4336600は、有機トリクロロシランから出発し、中間体有機トリアルコキシシランを介する連続方法を特許請求している。この方法の利点は、生ずる副生成物の塩化水素及びアルコールが回収され、生ずるシリコネート溶液が実質的に塩素を含んでいないことである。
セメントまたは石膏下塗り及び充填材、またはタイル接着剤のようなすぐに使える建設材料混合物は主に工事現場に袋またはサイロ中の粉末の形態で供給され、現場で水と混合するだけである。その目的のために、すぐに使える乾燥混合物に添加され得、現場で、例えば工事現場で施用中、水を添加するだけで短時間で疎水化作用を発揮する固体疎水化剤が必要とされている。これはドライミックス施用と呼ばれている。固体形態の有機シリコネートはこの目的のために非常な有効な疎水化添加剤であると判明している。その使用は例えば以下の明細書に記載されている:出願PCT/EP2011/061766は、少ないアルカリ金属含量を有する固体有機シリコネートを特許請求している。その製造は、アルコキシ−またはハロ−シランを水性アルカリ金属水酸化物溶液を用いて加水分解し、生じた場合によりアルコール−水性シリコネート溶液を添加溶剤として不活性溶媒を用いて共沸乾燥させることにより実施されている。US 2567110は、アルカリ金属シラノレート(シロキサノレート)及びクロロシランから出発する中性(ポリ)シロキサンの製造を記載している。実施例1は、モノメチルシロキサン加水分解物をエタノールの存在下でモル当量の水酸化ナトリウム溶液と反応させることによるナトリウムメチルシリコネートの製造を記載している。溶媒を留去することにより固体を単離した後、170℃で恒量まで乾燥させる。この固体の単離方法は、蒸発による濃縮中に固着する沈着物が反応容器の壁上に形成されるので工業規模では実行不可能である。
今までに記載されている固体の単離の際の蒸発による濃縮方法の更なる欠点は、アルカリ金属シリコネートが熱分解し、反応の安全性の問題を引き起こすことである。例えば、カリウムメチルシリコネート(K:Si=1:1)は643J/gの非常に発熱性の反応で120℃を超えるとメチル基の損失を伴って分解する。断熱条件下で温度は300℃以上に上昇する。その結果、DE 1176137に特許請求されている水性シリコネート溶液を回転ホットプレートを用いて350〜400℃で乾燥するための方法では熱分解が生ずることも推測される。それにも関わらず、前記高温は、特に引火性溶媒が存在しているときには特殊な高価な材料、及び複雑な安全手段を必要とする。更に、アルカリ金属シリコネートの主にまたは純粋に水性の溶液から出発すると、溶媒の水を蒸発させるために非常に大量のエネルギーを必要とし、方法の経済性を損ね、または装置の点で工業的規模に変換させるためには余りに複雑である。
US 2438055は、固体形態の水和物としてのシリコネートの製造を記載している。この文献では、モノ有機トリアルコキシシランまたはモノ有機トリクロロシランの加水分解物をアルコールの存在下で1〜3モル当量のアルカリ金属水酸化物と反応させる。水和物として形成されたシリコネートをアルコールを蒸発除去するかまたは対応する非極性溶媒を添加することにより結晶化させる。実施例1では、固体ナトリウムメチルシリコネート水和物の製造が記載されている:このためには、1モル当量のメチルトリエトキシシランを1モル当量の飽和水酸化ナトリウム溶液(すなわち、50重量%)の形態の水酸化ナトリウムと反応させる。シリコネートを結晶化させるためにメタノールを溶液に添加する。こうすることにより、明らかにシリコネートの一部のみが沈殿する。実際、母液を蒸発により濃縮することにより更に固体が単離され、Pを用いて140℃で乾燥させると固体は21%の重量損失を示す。相対比率についての記述はない。
US 2803561では、アルキルトリクロロシランを対応するアルキルケイ酸に加水分解した後、アルカリ金属水酸化物と反応させるとアルカリ金属シリコネートの水溶液が生ずる。これは最高10%のアルコールまたはケトンを添加すると安定化する。シリコネートの乾燥をどのように実施するかは記載されていない。乾燥したシリコネートの石膏の疎水化のための使用は記述されている。
独国特許出願公開第4336600号明細書 国際特許出願第PCT/EP2011/061766号明細書 米国特許第2567110号明細書 独国特許出願公開第1176137号明細書 米国特許第2438055号明細書 米国特許第2803561号明細書
本発明は、ケイ素に対するカチオンのモル比が0.1から3である、シラノール、その加水分解/凝縮生成物、またはシラノールとその加水分解/凝縮生成物と、アルカリ金属イオンから選択されるカチオンとの塩から粉末(P)を製造するための方法であって、第1ステップにおいて、アルコキシ基がメトキシ、エトキシ、1−プロポキシ及び2−プロポキシ基から選択されるアルコキシシラン、その加水分解/凝縮生成物、またはアルコキシシランとその加水分解/凝縮生成物をアルカリ金属水酸化物及び水を用いて加水分解し、第2ステップにおいて、第1ステップで生じた加水分解物から、加水分解物中に存在する水とアルコールの少なくとも合計で20重量%を留去させ、第3ステップにおいて、残留する水及びアルコールを第2ステップよりも低い圧力で除去する、方法を提供する。
本方法は、段階的乾燥方法により、従来技術とは異なる。この方法では、その製造が例えばPCT/EP2011/061766及びDE 4336600に記載されているアルコキシシランのアルカリ金属溶液を用いる加水分解反応で得られる有機シリコネートの水性−アルコール性溶液を、第2ステップにおいて、好ましくは少なくとも800hPaの圧力で部分的に脱揮し(devolatilized)、第3ステップにおいて、減圧下で蒸発させることにより濃縮乾固する。驚くことに、この段階的手順で非常に粘性で殆ど撹拌できない塊の中間体の形成、よって粉砕することが困難な大きい固体粒子への凝集が避けられ、従って単純な撹拌ユニットまたはパドルドライヤーを用い迅速に緩やかに乾燥することができる。共沸溶媒を必要とせず、最少必要量の水を蒸発除去すればすむので、本方法は非常にエネルギー効率的で、環境上優しい。蒸留物はアルコールと水しか含有しておらず、よって再利用可能な材料を簡単にリサイクルすることができる。
本方法を実施するためには、加水分解物中に存在するアルコールが水よりも低い沸点を有していること、すなわちメタノール、エタノール、1−プロパノールまたは2−プロパノールから選択されるという前提条件がある。
本方法において、好ましくは有機シラノールの塩が製造され、第1ステップでは一般式1
(RSi(OR(−Si(R3−c(OR (1)
(式中、
、Rは未置換であるかまたはハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルキル、C1−6アルコキシまたはシリル基で置換されており、1個以上の非隣接−CH−単位が基−O−、−S−または−NR−で置換されていてもよく、1個以上の非隣接=CH−単位が基−N=で置換されていてもよい1から30個の炭素原子を有する一価のSi−C結合炭化水素基を表し、
は水素、または未置換であるかまたはハロゲン原子またはNH基で置換されている1から8個の炭素原子を有する一価の炭化水素基を表し、
はメトキシ、エトキシ、1−プロポキシまたは2−プロポキシ基を表し、
aは値1、2または3を表し、
b、c、dは値0、1、2または3を表し、ただしb+c≧1且つa+b+d=4である)
の有機アルコキシシラン、その加水分解/凝縮生成物、または一般式1の有機シランとその加水分解/凝縮生成物を使用する。
本方法の第1ステップでは、一般式1の化合物の混合オリゴマー、または前記混合オリゴマーシロキサンと一般式1のモノマーシランの混合物も使用され得る。一般式1の化合物またはそのオリゴマー中に存在する加水分解により形成されるシラノール基は面倒でない。
本方法の第1ステップでは、テトラアルコキシシラン及び/またはその加水分解/凝縮生成物を一般式1の有機アルコキシシラン及び/またはその加水分解/凝縮生成物と一緒に使用してもよい。
、Rは線状、分岐状、環状、芳香族、飽和または不飽和であり得る。R、R中のアミノ基の例は基−NRであり、ここでR、Rは水素、または−OR(ここで、RはC−Cアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリールであり得る)で置換されていてもよいC−Cアルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール基であり得る。R、Rがアルキル基ならば、その中の非隣接CH単位は基−O−、−S−または−NR−で置換されていてもよい。R及びRは環も表し得る。Rは、好ましくは水素または1から6個の炭素原子を有するアルキル基である。
一般式1中のR、Rは、好ましくは未置換であるかまたはハロゲン原子またはアミノ、アルコキシまたはシリル基で置換されている1から18個の炭素原子を有する一価の炭化水素基を表す。未置換のアルキル基、シクロアルキル基、アルキルアリール基、アリールアルキル基及びフェニル基が特に好ましい。炭化水素基R、Rは、好ましくは1から6個の炭素原子を有する。メチル、エチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、ビニル及びフェニル基が特に好ましく、メチル基が最も特に好ましい。
基R、Rの更なる例は、n−プロピル、2−プロピル、3−クロロプロピル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−(トリメトキシシリル)−エチル、2−(トリエトキシシリル)−エチル、2−(ジメトキシメチルシリル)−エチル、2−(ジエトキシメチルシリル)−エチル、n−ブチル、2−ブチル、2−メチルプロピル、tert−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、10−ウンデセニル、n−ドデシル、イソトリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、ビニル、アリル、ベンジル、p−クロロフェニル、o−(フェニル)フェニル、m−(フェニル)フェニル、p−(フェニル)フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−フェニルエチル、1−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、3−(2−アミノエチル)アミノプロピル、3−アミノプロピル、N−モルホリノメチル、N−ピロリジノメチル、3−(N−シクロヘキシル)アミノプロピル、1−N−イミダゾリジノプロピル基である。R、Rの更なる例は、基(CHO)−R、(CHCHO)−R及び(CHCHNH)Hであり、ここでn、m及びoは1から10の値、特に1、2、3を表し、R、RはR、Rの意味を有する。
は、好ましくは水素、または未置換であるかまたはハロゲン原子で置換されている1から6個の炭素原子を有するアルキル基を表す。Rの例はRについて上にリストされている。
dは、好ましくは値0を表す。dは、好ましくは一般式1の化合物の20mol%以下、特に5mol%以下で値1、2または3を表す。
a=1の一般式1の化合物の例は、
MeSi(OMe)、MeSi(OEt)、MeSi(OMe)(OEt)、MeSi(OMe)(OEt)、MeSi(OCHCHOCH、HC−CH−CH−Si(OMe)、(HC)CH−Si(OMe)、CHCHCHCH−Si(OMe)、(HC)CHCH−Si(OMe)、tBu−Si(OMe)、PhSi(OMe)、PhSi(OEt)、FC−CH−CH−Si(OMe)、HC=CH−Si(OMe)、HC=CH−Si(OEt)、HC=CH−CH−Si(OMe)、Cl−CHCHCH−Si(OMe)、cy−Hex−Si(OEt)、cy−Hex−CH−CH−Si(OMe)、HC=CH−(CH−Si(OMe)、CHCHCHCHCH(CHCH)−CH−Si(OMe)、ヘキサデシル−Si(OMe)、Cl−CH−Si(OMe)、HN−(CH−Si(OEt)、cyHex−NH−(CH−Si(OMe)、HN−(CH−NH−(CH−Si(OMe)、O(CHCHN−CH−Si(OEt)、PhNH−CH−Si(OMe)、ヘキサデシル−SiH、(MeO)Si−CHCH−Si(OMe)、(EtO)Si−CHCH−Si(OEt)、(MeO)SiSi(OMe)Me、MeSi(OEt)Si(OEt)である。
MeSi(OMe)、MeSi(OEt)、(HC)CHCH−Si(OMe)及びPhSi(OMe)が好ましく、メチルトリメトキシシラン及びその加水分解/凝縮生成物が特に好ましい。
a=2の一般式1の化合物の例は、
MeSi(OMe)、MeSi(OEt)、MeSi(OCH(CH、MeSi(OMe)CHCHCH、EtSi(OMe)、MeSi(OCHCHOCH、MeSi(OMe)Et、(HC)CH−Si(OMe)Me、Ph−Si(OMe)Me、t−Bu−Si(OMe)Me、PhSi(OMe)、PhMeSi(OEt)、MeEtSi(OMe)、FC−CH−CH−Si(OMe)Me、HC=CH−Si(OMe)Me、HC=CH−CH−Si(OMe)Me、Cl−CHCHCH−Si(OMe)Me、cy−Hex−Si(OMe)Me、cy−Hex−CH−CH−Si(OMe)Me、HC=CH−(CH−Si(OMe)Me、Cl−CH−SiMe(OMe)、HN−(CH−SiMe(OEt)、cyHex−NH−(CH)−SiMe(OMe)、HN−(CH−NH−(CH−SiMe(OMe)、O(CHCHN−CH−SiMe(OMe)、PhNH−CH−SiMe(OMe)、(MeO)MeSi−CHCH−SiMe(OMe)、(EtO)MeSi−CHCH−SiMe(OEt)、(MeO)MeSiSi(OMe)Me、MeSi(OEt)SiMe(OEt)、MeClSiSiMeCl、MeSi(OMe)Si(OMe)、MeSi(OMe)Si(OMe)Me、MeSi(OMe)SiMe、MeSi(OMe)SiMe(OMe)である。
MeSi(OMe)、MeSi(OEt)、MeSi(OMe)CHCHCH及びPh−Si(OMe)Meが好ましく、MeSi(OMe)及びMeSi(OMe)CHCHCHが特に好ましい。
Meはメチル基を示し、Etはエチル基を示し、Phはフェニル基を示し、t−Buは2,2−ジメチルプロピル基を示し、cy−Hexはシクロヘキシル基を示し、ヘキサデシルはn−ヘキサデシル基を示す。
好ましくは、aは1または2である。
特に、一般式1の化合物またはその加水分解または凝縮生成物中のすべての基Rの少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、特に好ましくは少なくとも70%、100%以下、好ましくは90%以下、特に好ましくは80%以下がメチル基、エチル基またはプロピル基である。
使用するアルカリ金属水酸化物は、好ましくは水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選択される。
アルカリ金属水酸化物の量は、好ましくはケイ素に対するカチオンのモル比が少なくとも0.2、好ましくは少なくとも0.4、特に好ましくは0.5、最も特に好ましくは少なくとも0.6であり、且つ2.0以下、好ましくは1.0以下、特に好ましくは0.8以下、最も特に好ましくは0.7以下であるように選択される。
溶液に加えて、シラノレート塩が非溶解形態で存在している懸濁液を使用することも可能である。異なるシラノレート塩のアルコール性−水性混合物の混合物も本発明の方法に従って乾燥され得、よって1つ以上のアルコールが存在し得る。
ステップ2の目的は、混合物からできるだけ大量のアルコールを場合により存在する少量の水と一緒に除去することである。存在するアルコールの好ましくは少なくとも20%、特に好ましくは少なくとも40%、特に少なくとも50%を留去させる。ステップ3では、残留するアルコール及び、存在するかまたは場合により凝縮プロセスにより乾燥プロセスで形成された水をステップ2と同一の温度で、ただし減圧下で除去することが好ましい。乾燥は、粉末(P)中の残留水含量が120℃で測定して元の重量に基づいて好ましくは3wt.%以下、特に好ましくは1wt.%以下、特に0.5wt.%以下となる量まで実施する。両ステップを好ましくは酸素を排除して、特に窒素、アルゴン、ヘリウムのような不活性ガス雰囲気下で実施する。
第1ステップにおいて一般式1の有機アルコキシシランを使用する場合、乾燥または壁温度、すなわち乾燥させようとする混合物が接触する最高温度は好ましくはステップ2及び3における全乾燥時間内で反応混合物の熱分解がおおむね避けられるように選択する。この目的のために、断熱条件下での熱分解の最高速度までの時間(=最大発熱速度到達時間=TMRad)は、慣習的に、異なる温度における加水分解物混合物に対するDSC測定により調べられ、場合により安全間隔を観察しながら、乾燥中の熱負荷の期間内で、制御されない発熱分解のリスクがない最高温度を選択する。乾燥または壁温度は、TMRadが乾燥時間の少なくとも200%、好ましくは少なくとも150%、特に好ましくは少なくとも100%であるように選択することが好ましい。こうすると、ステップ2において最大量の蒸留物が得られる。すなわち、より高い温度で低温よりも大量の蒸留物が得られる。従って、高い空時収率(space−time yield)を達成するためにステップ2においてできるだけ高い温度が求められる。ステップ2及び3における乾燥または壁温度は、破壊的な熱分解が生じないならば、好ましくは少なくとも70℃、特に好ましくは少なくとも90℃、特に少なくとも100℃であり、好ましくは200℃以下、特に好ましくは160℃以下、特に140℃以下である。温度はステップ2の間一定を保ち得、または上昇または下降勾配を辿り得、上昇勾配が好ましい。
ステップ3において達成され得る乾燥の程度は、乾燥または壁温度、圧力及び期間により決定される。乾燥または壁温度はステップ2について述べた範囲内であることが好ましい。しかしながら、前記温度はより高くてもより低くてもよく、または上昇または下降勾配を辿り得る。ステップ3における圧力は、乾燥期間をできるだけ短くし、よって空時収率を最大限とするためにできるだけ低く選択する。前記圧力は好ましくは200hPa以下、より好ましくは100hPa以下、特に好ましくは50hPa以下、特に20hPa以下である。ステップ2は、通常ステップ3の圧力よりも高い圧力下で実施し、好ましくはステップ3の圧力よりも少なくとも500hPa高い、特に好ましくはステップ3の圧力よりも少なくとも700hPa高い圧力下で、特に装置の不活性ガスシールにより達成される圧力下、すなわち大気圧に比して5hPa以下の過剰圧力で実施する。ステップ2及び3を1つの装置、例えば撹拌ユニットまたはパドルドライヤーのようなバッチ反応器を用いて連続して実施する場合、沸騰遅延及び起こり得る発泡を避けるためにステップ2からステップ3への移行中圧力が突然にではなく、できるだけ迅速に低下させることが好ましい。ステップ2及び2の各々を別々の装置で実施する場合、1つの装置から他の装置への移行は圧力ジャンプにより達成され得る。この場合、蒸発プロセスを促進させるためにステップ3のための装置への圧力緩和はノズルを介して行われ得、ステップ2からの生成物の微細アトマイズ化、所謂フラッシュ蒸発のためにより大きな表面が得られる。
ステップ2での乾燥の始めからステップ3での乾燥の終わりまで圧力勾配をとることもできる。この手順は、例えば自動時間最適化バッチ法に対して推奨されている。更に、ガス、例えば窒素のような不活性ガス、または水蒸気のような蒸気を少なくとも一時的に通過させることがステップ2及びステップ3の両方での乾燥プロセスを加速させる追加の考えられる方法を構成する。
本方法はバッチモードで、例えば多目的装置において慣用されている蒸留ヘッド付き撹拌型タンクまたはパドルドライヤーを用いて実施され得る。例えば電気抵抗加熱、誘導加熱、マイクロ波加熱、燃焼/高温ガス加熱を用いる直接加熱とは対照的に、ステップ2及び3を同一温度で行うならばプロセスの観点及び時間の理由から水蒸気、水、熱媒体油のような伝熱媒体を用いる間接熱伝達がより有利である。
汚損レベルが低いために、製造作業中に個々のバッチ間で反応器から固体残留物を取り除くことは通常不要である。にもかかわらず、例えば作業の最後にクリーニングが必要ならば、単に装置を水で濯ぐまたは場合により水で洗い流すことにより安価に、且つ有害物を排出させることなく容易に実施可能である。好ましくは各種プロセスステップのために複数のチャンバを有している管状反応器、またはニーダーまたは一軸スクリューまたは二軸スクリュー押出機のような混合/運搬ユニット、または水平パドルドライヤーを用いる連続方法も可能であり、大規模製造のために有利である。
泡の形成を避けるために、消泡剤、例えばシリコーン油、界面活性剤、または高度に分散されているシリカとシリコーン油の脱泡剤混合物をステップ2において、特にステップ3における圧力低下の際に添加することが好ましい。脱泡剤の添加は、ステップ2で使用する出発混合物に基づいて好ましくは3wt.%以下、特に好ましくは1wt.%以下、特に0.5wt.%以下である。
加えて、流動調節剤、固化防止剤のような追加の添加剤を本発明の方法の前、その間またはその後に添加してもよい。
所望ならば、本発明の方法により得られた固体を粉砕または圧縮して、より粗い粒子または成形体、例えば顆粒、ブリケットを形成した後、篩い分けし、等級分けしてもよい。
上の式の記号はすべていずれの場合も相互に独立してその意味を有する。すべての式中、ケイ素は四価である。
以下の実施例及び比較例中、量及びパーセンテージは別段の指示がない限り重量基準であり、反応はすべて1000hPa(絶対)の圧力下で実施する。
実施例1:カリウムメチルシリコネート(K:Si=0.65:1)を乾燥するための本発明に従う3ステップ方法
ステップ1において、加水分解物H1を、1モル当量のメチルトリメトキシシラン(1モル当量のメチルトリクロロシラン及び2*1.5モル当量のメタノールから製造)、0.65モル当量の水酸化カリウム及び3.5モル当量の水(37% 水酸化カリウム溶液の形態)からDE 433600の実施例1と同様にして製造する。
固形分=42wt.%(Mettler Toledo製固形分秤りHR73 Halogen Moisture Analyzerを用いて160℃で測定;NMRによれば44.5wt.%のメタノール及び13.5wt.%の水を含有している)。
乾燥プロセス中の熱安定性の変動を調べるために、混合物のサンプルを120℃でまず常圧で、次いで5hPaまで減圧して連続して脱揮させる。DSC測定用サンプルをプロセスの各種段階で採取する。
前記測定によれば、湿っているが既に固体の蒸留残渣は最低の開始温度(約174℃)及び最高の分解エネルギー(約806kH/kg)を有している。
断熱条件下での熱分解の最大発熱速度到達時間(TMRad)を測定するために、残渣のDSC測定を耐圧性ステンレス鋼るつぼを用いて窒素下室温から400℃の温度範囲で異なる加熱速度で実施する。評価は、S.Vyzovkin,C.A.Wright,Model−free and model fiting approaches to kinetic analysis of isothermal and nonisothermal Data,Thermochim.Acta,1999,340−341,53−68に従って変化率依存性活性化エネルギーでの所謂「等変化率」法により行う。評価は、B.Roduit,Ch.Borgeat,B.Berger,P.Folly,B.Alonso,J.N.Aebischer,F.Stoessel,Advanced Kinetic Tools for the Evaluation of Decomposition Reactions,J.Thermal Anal.and Calor.,2005,80,229−236に従ってプログラムAKTS,Thermal Kinetics,Version 3.24を用いて実施する。TMRadは変化率依存性活性化エネルギーを用いて各種温度について計算する。
結果として、118℃で>24h、120℃で>20h、130℃で>8hのTMRadが得られる。
これらのデータに基づいて、乾燥プロセスのための、120℃以下の壁温度が確認される。
カリウムメチルシリコネート溶液の乾燥
400gの加水分解物H1を、予め窒素で不活性化されており、ブレード撹拌機、温度計及び蒸留ブリッジを有する2Lの二重ジャケットガラス実験用反応器中に入れ、0.12gのシリコーン油AK 100(WACKER CHEMIE AGから市販されている)を脱泡剤として添加する。
ステップ2:撹拌機を230rpmで設定し、サーモスタットにより120℃の温度に調節した熱媒体油を反応器ジャケットに入れる。反応器内容物を加熱し、71℃で沸騰し始め、蒸留物の除去中に沸点は77℃に上昇し、その後蒸留物のマスフローは低下する。20分以内に全部で89.2gの無色透明凝縮物が集まり、この凝集物はガスクロマトグラフィー分析によると93.8wt.%のメタノール及び6.2wt.%の水を含有している。これは、メタノールの全量の約47%及び水の全量の約10%に相当する。
ステップ3:120℃のジャケット温度で、圧力を真空ポンプを用いて5hPaに徐々に低下させ、これにより揮発性成分が凝縮する。ステップ1からの粘性の曇った蒸留残渣は明らかに泡状白色粘性塊に変換し、最後に細かい乾燥粉末に変化する。
144.4gの無色透明蒸留物が30分間以内に受け器に集まる。この蒸留物はガスクロマトグラフィー分析によると67.6%のメタノール及び32.4%の水を含有している。これは、メタノールの全量の約55%及び水の全量の約87%に相当する。120℃/5hPaで1時間乾燥した後、167.9gの細かい白色流動性粉末が得られ、その固形分は99.4%(Mettler Toledo製固形分秤りHR73 Halogen Moisture Analyzerを用いて160℃で測定)であり、水中に50%の程度まで溶解する。
全部で、使用した固体の量の99.3%、メタノールの全量及び水の量の約97%が単離される。
実施例2:カリウムイソブチルシリコネート(K:Si=1:1)を乾燥するための本発明に従う3ステップ方法
a)カリウムイソブチルシリコネート溶液の製造
ステップ1:100gのメタノールを、予め窒素で不活性化されており、ブレード撹拌機、滴下漏斗、温度計及び蒸留ブリッジを有する2Lの二重ジャケットガラス実験用反応器中に入れ、50℃に加熱する。737gのイソブチルトリメトキシシラン(97%,Alfa−Aesarから市販されている)及び500gの45% 水酸化カリウム溶液を1時間以内に並行して計量充填する。加熱を還流(75℃)下で30分間実施した後、反応器中に入れたメタノールの量を留去する。残渣として1222.4gの無色透明液体が残っている。その固形分は57.9%(Mettler Toledo製固形分秤りHR73 Halogen Moisture Analyzerを用いて160℃で測定)である。計算により、これは31.3wt.%のメタノール含量及び10.8wt.%の水含量が得られる。
b)カリウムイソブチルシリコネート溶液の乾燥
40gのa)からのカリウムイソブチルシリコネート溶液を、予め窒素で不活性化されており、ブレード撹拌機、滴下漏斗、温度計及び蒸留ブリッジを有する250mlの4首丸底フラスコ中に入れる。
ステップ2:撹拌機を230rpmに設定し、120℃の温度に調節した熱媒体油を反応器ジャケットに入れる。反応器内容物を加熱し、82℃で沸騰し始め、10分後蒸留物のマスフローは低下する。
ステップ3:120℃のジャケット温度で、圧力を真空ポンプを用いて30分以内に5hPaに低下させる。こうして、揮発性成分が凝縮する。ステップ2からのゼリー様蒸留残渣は明らかに個々の脆い粒子に変換し、最終的に細かい乾燥粉末に変化する。120℃の油浴温度及び5hPaで更に30分後、21.7gの細かい白色流動性粉末が得られる。その固形分は99.2%(Mettler Toledo製固形分秤りHR73 Halogen Moisture Analyzerを用いて160℃で測定)である。全部で17.4gの無色透明蒸留物が受け器に集まり、この蒸留物はガスクロマトグラフィー分析によると74.2wt%のメタノール及び25.8wt%の水を含有している。全部で、使用した固体の量の94%、メタノールの量の全部及び水の量の約96%が単離される。
本発明に従わない比較例1:カリウムメチルシリコネート(K:Si=0.65:1)の水性/メタノール性溶液の乾燥、120℃/真空
揮発性成分をより迅速に除去する場合、すなわちそれ自体より経済的である方法の場合、固体の凝集(「ダンプリング形成」)が生じ、乾燥操作がかなり困難となることが示される。
120gの実施例1の加水分解物H1及び0.04gの脱泡剤としてのシリコーン油AK 100(WACKER CHEMIE AGから市販されている)をブレード撹拌機、温度計及び受け器を備えた蒸留ブリッジを有する500mlの3首フラスコ中に入れる。フラスコを120℃の温度に調節した油浴により加熱する。71℃で還流が生ずる。混合物の温度が50から60℃に維持され得るように、圧力を真空ポンプを用いて低下させる。凝縮物を受け器及び液体窒素で冷却したコールドトラップに集める。16分後、220hPaに達し、50℃に冷却した混合物は発泡し始め、同時に粘着性の壁被膜が形成される。これは、明らかに凝集して、スパチュラで壊したときだけより小さいピースに壊れる大きな集塊を形成する。5hPa及び120℃の油浴温度で1時間後、49.1gの白色顆粒状粒子が得られる。その固形分は99.8%(Mettler Toledo製固形分秤りHR73 Halogen Moisture Analyzerを用いて160℃で測定)である。
全部で、使用した固体の量の97.4%が単離される。68.3gの無色透明蒸留物が受け器及びコールドトラップに集まる。この蒸留物はガスクロマトグラフィー分析によると74.2wt.%のメタノール及び25.7wt.%の水を含有している。これは、メタノールの全量及び水の全量の98%に相当する。
本発明に従わない比較例2:カリウムメチルシリコネート(K:Si=0.65:1)の水性/メタノール性溶液の乾燥、50℃〜120℃/真空
より穏やかな条件では、望ましくないほど高いメタノール含量を有する粘着性の最終生成物を生ずることが示される。
120gの加水分解物(1モル当量のメチルトリメトキシシラン(1モル当量のメチルトリクロロシラン及び2*1.5モル当量のメタノールから製造)、0.65モル当量の水酸化カリウム及び3.5モル当量の水(37% 水酸化カリウム溶液の形態)からDE 4336600の実施例1と同様にして製造;固形分=44.3wt.%(Mettler Toledo製固形分秤りHR73 Halogen Moisture Analyzerを用いて160℃で測定);NMRによると42.3wt.%のメタノール及び13.4wt.%の水を含有している)及び0.04gの脱泡剤としてのシリコーン油AK 100(WACKER CHEMIE AGから市販されている)をブレード撹拌機、温度計及び受け器を備えた蒸留ブリッジを有する500mlの3首フラスコ中に入れる。フラスコを50℃の温度に調節した油浴により加熱する。圧力を真空ポンプを用いて5hPaに低下させる。混合物の温度が迅速に−1℃に低下する。凝集物が液体窒素で冷却したコールドトラップに集まる。油浴温度を一定圧力下でゆっくり上昇させる。7分後、60℃の油浴温度に達し、内部温度は5℃である。固体壁被膜は粘性底部生成物から沈降する。更に10分後、油浴は70℃の温度を有し、内部温度は10℃である。粘性の塊が撹拌機の周りに巻き付く。撹拌を120℃の油浴温度及び5hPaで1時間継続し、スパチュラで念入りに機械的に壊してようやく、57gの白色粘着性圧縮固体が得られる。固体の固形分は91.9%(Mettler Toledo製固形分秤りHR73 Halogen Moisture Analyzerを用いて160℃で測定)である。
60.6gの無色透明蒸留物が受け器及びコールドトラップに集まる。この蒸留物はガスクロマトグラフィー分析によると73.4wt.%のメタノール及び26.5wt.%の水を含有している。これは、メタノールの量の88%及び水の全量に相当する。使用した固体の量の107%が単離される。これは、約8wt.%のメタノールの量が固体中に残留しているに違いないことを意味している。単離されなかった残留メタノールは明らかに凝縮されず、廃ガス路を介して消えている。
本発明に従わない比較例3:カリウムメチルシリコネート(K:Si=0.65:1)の水性/メタノール性溶液の乾燥、70℃/真空
より穏やかな条件では、望ましくないほど高いメタノール含量を有する粘着性の最終生成物を生ずることが示される。
実施例1と同様に製造した120gの加水分解物H1及び0.04gの脱泡剤としてのシリコーン油AK 100(WACKER CHEMIE AGから市販されている)をブレード撹拌機、温度計及び受け器を備えた蒸留ブリッジを有する500mlの3首フラスコ中に入れる。フラスコを70℃の温度に調節した油浴により加熱する。混合物の温度が50から60℃に維持され得るように圧力を真空ポンプを用いて5hPaに低下させる。凝縮物は受け器及び液体窒素で冷却したコールドトラップに集まる。200hPaで、内容物は激しく発泡し始め、壁被膜が形成される。50hPaで、粘着性−粘性残留物が撹拌機軸の周りに巻き付く。撹拌を120℃の油浴温度及び5hPaで1時間継続し、スパチュラで念入りに機械的に壊してようやく、56.7gの白色の粘着性顆粒状固体が得られる。その固体の固形分は88.6%(Mettler Toledo製固形分秤りHR73 Halogen Moisture Analyzerを用いて160℃で測定)である。
60.6gの無色透明蒸留物が受け器及びコールドトラップに集まる。この蒸留物はガスクロマトグラフィー分析によると75wt.%のメタノール及び24.9wt.%の水を含有している。これは、メタノールの量の約90%及び水の量の94%に相当する。使用した固体の量の107%が単離される。これは、約2wt.%の水に加えて、約9wt.%のメタノールの量が固体中に残留しているに違いないことを意味している。

Claims (9)

  1. ケイ素に対するカチオンのモル比が0.1から3である、シラノール、その加水分解/凝縮生成物、またはシラノールとその加水分解/凝縮生成物と、アルカリ金属イオンから選択されるカチオンとの塩から粉末(P)を製造するための方法であって、
    第1ステップにおいて、アルコキシ基がメトキシ、エトキシ、1−プロポキシ及び2−プロポキシ基から選択されるアルコキシシラン、その加水分解/凝縮生成物、またはアルコキシシランとその加水分解/凝縮生成物をアルカリ金属水酸化物及び水を用いて加水分解し、
    第2ステップにおいて、第1ステップで生じた加水分解物から、前記加水分解物中に存在する水とアルコールの少なくとも合計で20重量%を留去させ、ならびに
    第3ステップにおいて、残留する水及びアルコールを、第2ステップよりも低い圧力で除去する
    方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、有機シラノールの塩が製造され、第1ステップにおいては、一般式1
    (RSi(OR(−Si(R3−c(OR (1)
    (式中、
    、Rは、未置換であるかまたはハロゲン原子、アミノ基、C1−6アルキル、C1−6アルコキシまたはシリル基で置換されており、ならびに1個以上の非隣接−CH−単位が基−O−、−S−または−NR−で置換されていてもよく、および1個以上の非隣接=CH−単位が基−N=で置換されていてもよい、1から30個の炭素原子を有する一価のSi−C結合炭化水素基を表し、
    は、水素、未置換であるかまたはハロゲン原子またはNH基で置換されている1から8個の炭素原子を有する一価の炭化水素基を表し、
    はメトキシ、エトキシ、1−プロポキシまたは2−プロポキシ基を表し、
    aは値1、2または3を表し、ならびに
    b、c、dは値0、1、2または3を表し、
    ただしb+c≧1且つa+b+d=4である)
    の有機アルコキシシラン、その加水分解/凝縮生成物、または一般式1の有機シランとその加水分解/凝縮生成物が使用される、方法。
  3. 、Rは、1から6個の炭素原子を有するアルキル基を表す、請求項2に記載の方法。
  4. 使用するアルカリ金属水酸化物を、水酸化ナトリウム及びカリウムから選択する、請求項1から3に記載の方法。
  5. ステップ2において、存在するアルコールの少なくとも40%を留去させる、請求項1から4に記載の方法。
  6. ステップ3において、残留する水及びアルコールをステップ2と同一温度で除去する、請求項1から5に記載の方法。
  7. ステップ3における圧力は200hPa以下である、請求項1から6に記載の方法。
  8. ステップ2における圧力はステップ3の圧力よりも少なくとも500hPa高い、請求項1から7に記載の方法。
  9. ステップ2において、消泡剤を添加する、請求項1から8に記載の方法。
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