しかしながら、使い捨てレーザカートリッジは、刃それ自体の大きさと比較してかさばる(大きくて扱い難い)ことを含む多数の不利な面を難点として持ち、これは、良好なコントロールを成し遂げることを困難とする。その上、複数枚刃レーザカートリッジは、最適に遂行するために肌との大きな接触面積を特に頻繁に要求する。これらの問題点を緩和すべく、多くの使い捨てレーザカートリッジは、肌に対して所望の接触角を自動で採り不正確なハンドル角を補償するように、レーザハンドルに連結されるように設計される。そのような組付けは、強調された上述の問題のいくつかを緩和させる一方で、レーザカートリッジの直接的な制御の全体的な欠如に繋がることもあり、使用に対して扱いにくいまたは直感的に認識しにくいものとなり得る。
本発明は、1つまたは複数の上述の課題に対処すること、及び/または、代替の及び/または改良されたレーザハンドルを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、主本体部と、使用時に前記主本体部をレーザカートリッジに接続するためのコネクタと、を備え、前記主本体部は、使用時に使用者の指の両側と係合可能になっている第1及び第2離間指係合面と、前記指係合面の間に介装されたグリップ部と、を含む、レーザハンドルが、提供される。
本発明の第2の態様によれば、主本体部と、使用時に前記主本体部をレーザカートリッジに接続するためのコネクタと、を備え、前記主本体部は、使用時に使用者の指先の両側と係合可能になっている第1及び第2離間指先係合面と、前記指先係合面の間に介装されたグリップ部と、を含む、レーザハンドルが、提供される。
本発明の第3の態様は、レーザカートリッジとレーザハンドルとを備え、前記レーザカートリッジと前記レーザハンドルとは、互いに取り外し自在に接続可能である、かみ剃りを提供する。前記レーザハンドルは、主本体部と、使用時に前記主本体部をレーザカートリッジに接続するためのコネクタと、を備え、前記主本体部は、使用時に使用者の指の両側と係合可能になっている第1及び第2離間指係合面と、前記指係合面の間に介装されたグリップ部と、を含む。
本発明の第4の態様は、レーザカートリッジとレーザハンドルとを備え、前記レーザカートリッジと前記レーザハンドルとは、互いに取り外し自在に接続可能である、かみ剃りを提供する。前記レーザハンドルは、主本体部と、使用時に前記主本体部をレーザカートリッジに接続するためのコネクタと、を備え、前記主本体部は、使用時に使用者の指先の両側と係合可能になっている第1及び第2離間指先係合面と、前記指先係合面の間に介装されたグリップ部と、を含む。
好ましくは、前記第1及び第2離間指係合面は、使用時において、複数の使用者の指の両側に係合可能になっている。
好ましくは、前記レーザカートリッジは、長尺状の刃先をもつ1つ以上の刃を備え、前記長尺状の刃先は、使用時において、使用者の指が前記ハンドルに挿入されるときあるいは前記ハンドルを把持するときの当該使用者の指の長手軸に対して、実質的に直角に向けられている。
本発明の第5の態様は、かみそり用のレーザカートリッジであって、少なくとも2つの長細貫通孔を有する主本体部と、当該カートリッジの前方に配置されあるいは当該カートリッジの前方に向かって配置され、2つ以上の刃先を提供する少なくとも1つの刃と、前記主本体部上に前記1つまたは複数の刃を保持するためのカバーと、を備え、前記長細貫通孔は、前記主本体の前面から前記主本体の後面まで延び、各刃先は、前記長細孔の1つに並べられ、前記長細孔は、前記カートリッジの前方におけるまたは前方に向かうよりも、前記カートリッジの後方におけるまたは後方に向かう方に広い断面をもつ、かみそり用のレーザカートリッジを提供する。
したがって、本発明と既知のレーザハンドルとの主な相違の1つは、使用者がハンドルを握らなくてはならないというよりもハンドルが使用者の指を握るようになっていることである。実際に、レーザハンドルは、使用者の1つまたは複数の指を延ばすようになり、使用をより直感的及び/またはより自然にさせる。その上、使用者がハンドルを握らなくてはならないというよりもハンドルが使用者の指を握ることから、手における抑えられた力または機能、制限された動き、あるいは、低減された器用さで利用者にとって特に有益となる。
加えて、従来のレーザハンドルは、使用者の手とレーザカートリッジとの間で距離増大/力低減レバーとして作用する。一方、本発明は、使用者の指とレーザカートリッジとの間の相互作用の地点を共にかなり近づけるように移動させることができる。これは、相対的に低い力が所望の刃の圧力を成し遂げるために及ぼされることを必要とすることを意味し、とりわけ、手の力の弱い使用者にとって有利である。さらに、使用者の指とレーザカートリッジとの間の相互作用の地点を共にかなり近づけうることがもたらす効果は、距離の増大における低減、すなわち、ハンドルの小さな動きはレーザカートリッジ大きな動きにはならないということである。この面は、手が震える使用者や器用さが衰えた使用者にとって特に有益である。
前記第1及び第2指係合面は、いずれかの手の、好ましくは使用者の指の形状、最も好ましくは使用者の人差し指及び中指の形状に従うように、エルゴノミクスの観点から成形される。指係合面の間に使用者の指を挿入することで、いずれかまたは両方の指係合面が指に接触するようになり、指をしっかり握ることをもたらす。
好ましくは、前記グリップ部は、少なくとも1つの指係合面に対して実質的に横向きである。すなわち、真横からみたときに、前記断面は実質的にI字状である。前記グリップ部は、使用者が、2つの指の側面または指球の間、例えばいずれかの手の人差し指と中指との間あるいはいずれかの手の親指と別の指との間で、前記主本体部を握ることを可能にする。
すなわち、指係合面が1つまたは複数の指の両側を把持することにより、レーザハンドルは、使用時に使用者の指に効果的に取り付けられる。使用者は、2つの指または親指と別の指との間で、あるいは、上記の任意の組み合わせの間でグリップ部を握る。したがって、実際に、レーザハンドルは、レーザカートリッジの位置及び動きの良好な制御をもたらす使用者の延長になる。これは、アームの長さで体の部分例えば脚を剃るときに特に有益である。
レーザハンドルのエルゴノミクス形状のおかげで、指係合面の1つは、たいてい指と部分的または間欠的にのみ接触することから、様々な手/指の大きさとともに本レーザハンドルが用いられる。
好ましくは、前記指係合面のうちの1つ目は、複数の指係合面部分を含んでいる。このような形態によれば、後により詳細に記載されるように、前記レーザハンドルが多数の異なる形態で利用されることが可能になる。好ましくは、前記指係合面のうちの少なくとも1つは、少なくとも2つの離間指係合面部分を含む。本発明の最も好ましい実施の形態において、前記指係合面部分のうちの1つは、前記レーザカートリッジのための前記コネクタの近傍に配置され、さらに最も好ましくは、実質的に前記レーザカートリッジの後縁の上方且つ後方に配置される。使用者が自身の指を前記レーザカートリッジ上に亘って配置することを可能にすることで、前記カートリッジのかなり優れた程度の制御が指先によって行使され得る。
好ましくは、前記コネクタに近接して配置された前記指係合面部分に隣接した前記コネクタに隣接して、前記ハンドル内に隙間または開口が設けられる。これにより、使用者の1つまたは複数の指がレーザハンドルの前方外縁を越えて突出し、直接的に前記レーザカートリッジの前記後縁に係合することが可能になる。
指係合面のいずれかまたは両方が、異なる位置でさらなる指係合面部分を備えてもよく、これにより、ハンドルが種々の形態で利用されることが可能になる。複数の指係合面部分は、側方からみたときに、異なる高さ及び/または異なる距離で配置されてもよい。
好ましくは、弾性変形可能な要素が、前記指係合面のいずれかまたは両方、及び/または、前記グリップ部の一方または両方に配置される。弾性変形可能な要素は、使用時に、グリップ圧またはグリップ力を使用者の指にかけるようになっていてもよい。前記弾性変形可能な要素が設けられる場合、好ましくは、前記弾性変形可能な要素は、湿潤時やせっけんの泡だらけの時に前記レーザハンドルを握ることを助けるべく、ゴムのような高摩擦材料から製造される。
好ましくは、前記コネクタは、使用時に、前記レーザカートリッジの相補的な形状の係合突出部または凹部に係合するようになっている相対移動可能な係合突出部を有する。前記係合突出部は、前記レーザハンドル上のどこかに配置され得る押ボタンにより互いに対して移動することを作動可能になっている。最も好ましくは、前記押ボタンが設けられる場合、前記押ボタンは、前記指係合面部分に対して反対側となる前記第1指係合面上に配置されている。すなわち、前記押ボタンの配置は、使用時に、使用者の手の第1及び第2指が前記グリップ部の両側にある前記指係合面の間に挿入されたときの使用者の親指の配置に対応している。
例示のみを目的として本発明の好ましい実施の形態が添付の図面を参照してここに記載される。
図1及び図3において、本発明に従った第1の実施の形態のひげ剃り10が、使い捨てレーザカートリッジ16にコネクタ14を用いて取り外し自在に接続可能であるレーザハンドル12を備えている。図2及び図4乃至図7は、レーザカートリッジが取り除かれているが同じレーザハンドルのさらなる図である。
以下の記述では、言及される方向及び向き(例えば上方、下方、前方、頂方及び後方のような)は、ハンドルはいずれかの軸の周りを回転させられ得ることが好ましいが、図面に示されたようなハンドルの向きに当該記述内で一致する。ハンドルがいずれかの軸の周りを回転させられ得る場合、方向及び向きへのそのような言及は、それに応じて解釈される必要があるであろう。
第1の実施の形態のレーザハンドル12は、概ね平坦な中央指間部分20を有する主本体部を備えている。中央指間部分20はグリップとして機能し、当該中央指間部分20を利用して、使用時に、ハンドル12が使用者の2つの指(不図示)の間で握られ得る。中央指間部分20の第1縁部22は、第1指係合曲面24の中央から実質的に横断方向に延び出している。一対の羽根部分26が、中央指間部分20の対向縁部28から、実質的に横断方向外方に反対方向に向かって延び出している。
図4及び図5から最もよく分かるように、主本体部は、使用者の指の先端(不図示)を受容するべく、背合わせの一対のC字状の凹部21を規定する概ねI字状の断面を有している。主本体部18の内面には、高摩擦ゴム挿入部32が設けられている。高摩擦ゴム挿入部32は、既知の二回射出の共射出成形工程にて形成される。高摩擦ゴム挿入部32は、レーザハンドルの快適さを改善し、湿潤時及び/またはせっけんの泡だらけの時に使用者の指(不図示)に対して滑ることを抑制する弾性変形/従順表面を提供する。
第1指係合曲面24は、中央指間部分20の中心線に対して対称であり、各側は、中央指間部分20から下方に傾斜する(図面に示されるように)最後方縁部34を有する。第1指係合面24は、最後方縁部34から前方に延び、第1湾曲凹部36を形成するように沈んでいる。第1湾曲凹部36は、レーザカートリッジ16に隣接する前縁40で終端する隆起高台部分38を形成するように持ち上がる前に、使用者の指先の指球の形状に実質的に従うように成形される。図示された実施の形態において、以下に説明される理由のために、隆起高台部分38の高さは、レーザカートリッジ16の後縁42の高さに相当する。
羽根部分26も、中央指間部分20の中心線に対して対称であり、各羽根は、中央指間部分20から上方に傾斜する(図面に示されるように)最後方縁部44を有する。羽根部分26は、最後方縁部44から前方に延び、図4に最もよく示されているように、使用者の指先の頂部の形状に実質的に従うようにわずかに曲がっている。羽根部分26は、図4に最もよく示されているように、使用者の指(不図示)が羽根部分26付近に設けられた隙間43を通って前方にさらにはレーザカートリッジ16の後縁42上に突出することができるように、レーザカートリッジ16から離れた位置で終端することに留意されたい。
図7において、レーザハンドル12が一対の離間コネクタ14を備えることが視られ得る。一対の離間コネクタ14は、使い捨て可能なレーザカートリッジ16のリブ(不図示)に設けられた相補的な形状の凹部に係合するように、互いから離れるように外方に押圧されるようにして弾性的に偏らせられる。レーザカートリッジ16は、簡易な押圧動作により所定の位置で摘まれ、これにより、コネクタ14が内方に変形してレーザカートリッジ16のリブに確実に係合してカチっと音がする。レーザカートリッジ16を取り換えることが望まれるときには、使用者は、親指を利用して、ハンドル12の下側に設けられた解放ボタン54を押すことができる。解放ボタン54は、内部レバーシステム(不図示)によってコネクタ14に接続されている。内部レバーシステムは、コネクタ14を互いに向けて移動させ、これによりレーザカートリッジ16を解放する。有利なことに、押ボタン54は、使用時に使用者の親指に対応する位置に設けられており、カートリッジ16を所定の位置で摘まむことを可能にし、且つ、一方の手でハンドル12を保持し残りの手でレーザカートリッジ16を保持することでレーザカートリッジ16を取外すことを可能にする。
図示されたレーザハンドル12は、図8、9、及び10に概略的に示されたような3つの形態の任意の1つで利用されることが可能である。
図8において、ひげ剃り10は、「グレーンと共に」剃るための「形態1」で利用されている。この場合、指先の指球46が第1湾曲凹部36と係合し羽根部分26が指の背面48と間欠的に接触するようにして、指45がC字状の凹部21内に挿入される。指45を曲げることで、レーザカートリッジ16は、概ね下方向の動きで(図8に矢印51で示されるように)動かされ、剃られる肌50に対してアーチ状の経路を描き得る。
図9において、ひげ剃り10は、「グレーンに逆らって」剃るための「形態2」で利用されている。この場合、指先の指球46が羽根部分26と係合し指係合曲面24が指の背面48と間欠的に接触するようにして、指45がC字状の凹部21内に挿入される。この場合、指45を伸ばすことで、レーザカートリッジは、概ね上方向の動きで(図9に矢印53で示されるように)動かされ、剃られる肌50に対してアーチ状の経路を描き得る。
例えばあごひげや口ひげや頬ひげに沿うような、極めて接近した剃りが要求される状況あるいは正確な軌跡が要求される状況では、使用者は、図10に示されるように、「形態3」でレーザハンドル12を利用する。「形態3」は、「形態1」の変形形態である。「形態3」において、使用者の指先の指球46が隆起高台部分38上に留まるか隆起高台部分38とレーザカートリッジ16の後縁42とに跨がるように、使用者は、主本体部12上で使用者の指45を前方にスライド(滑らかに移動)させる。形態3は、使用者の指45とレーザカートリッジ16との間のより直接的な結合を提供し、細かなまたは極めて接近した剃りがもたらされることを可能にする。
図11乃至図15は、本発明に従った第2の実施の形態のかみそりを示している。明確性のために、図1乃至図10に関連して上述された同一の特徴と同一に取扱うべく、同一の参照符号が図11乃至図15に関連して利用される。
図11乃至図15において、本発明に従った第2の実施の形態のひげ剃り10が、使い捨てレーザカートリッジ16にコネクタ14を用いて取り外し自在に取り付け可能であるレーザハンドル12を備えている。第2の実施の形態のレーザハンドル12は、概ね平坦な中央指間部分20を有する主本体部を備えている。中央指間部分20はグリップとして機能し、当該中央指間部分20を利用して、使用時に、ハンドル12が使用者の2つの指(不図示)の間で握られ得る。中央指間部分20の第1縁部22は、第1指係合曲面24の中央から実質的に横方向に延び出している。一対の羽根部分26が、中央指間部分20の対向縁部28から、実質的に横方向外方に反対方向に向かって延び出している。
図12から最もよく分かるように、主本体部12は、使用者の指の先端(不図示)を受容するべく、概ねI字状の断面を有し、背合わせの一対のC字状の凹部21を規定している。主本体部18の内面には、高摩擦ゴム挿入部32が設けられている。高摩擦ゴム挿入部32は、二回射出の共射出成形工程にて形成される。高摩擦ゴム挿入部32は、レーザハンドルの快適さを改善し、湿潤時及び/またはせっけんの泡だらけの時に使用者の指(不図示)に対して滑ることを抑制する弾性変形/従順表面を提供する。これを促進するために、高摩擦ゴム挿入部32は、多数の組の実質的に平行なリブ33を有している。リブ33は、高摩擦ゴム挿入部32の表面から突出している。図13から特に、使用時にひげ剃り10を握ること及び操作することを助長する親指グリップ71を、使用者の親指の指球73に提供するように、高摩擦ゴム挿入部32及びリブは、低い指先係合面の縁部の周りを取り囲むように形成されることに留意されたい。
第1指係合曲面24は、中央指間部分20の中心線に対して対称であり、各側は、中央指間部分20から下方に傾斜する(図面に示されるように)最後方縁部34を有する。第1指係合面24は、最後方縁部34から前方に延び、第1湾曲凹部を形成するように沈んでいる。第1湾曲凹部は、レーザカートリッジ16に隣接する前縁40で終端する隆起高台部分38を形成するように持ち上がる前に、使用者の指先の指球の形状に実質的に従うように成形される。図示された実施の形態において、以下に説明される理由のために、隆起高台部分38の高さは、レーザカートリッジ16の後縁42の高さに相当する。また、隆起高台部分38には、使用時にレーザハンドル12と使用者の指先との相対的な滑りを減らすために、高摩擦ゴム挿入部内に形成された横リブ35の組が設けられている。
羽根部分26も、中央指間部分20の中心線に対して対称であり、各羽根は、中央指間部分20から上方に傾斜する(図面に示されるように)最後方縁部44を有する。羽根部分26は、最後方縁部44から前方に延び、図12に最もよく示されているように、使用者の指先の頂部の形状に実質的に従うようにわずかに曲がっている。羽根部分26は、図4に最もよく示されているように、使用者の指(不図示)が羽根部分26付近に設けられた隙間43を通って前方にさらにはレーザカートリッジ16の後縁42上に突出することができるように、レーザカートリッジ16から離れた位置で終端することに留意されたい。
レーザカートリッジ16は、コネクタ14を介してハンドル12に接続されている。コネクタ14は、カートリッジの裏から後方に突出する雄部分15を有している。雄部分15は、レーザハンドル12の前縁から前方に突出する雌部分17に係合する。図13、15及び16に最もよく示されているように、雄部分15は、レーザカートリッジ16の主本体19に一体に成形された樹脂製の突出部を有している。雄突出部は、分岐縁部を有している。分岐縁部は、突出部15の2つの垂直傾斜枝部61が雌コネクタ部分17内に押し込まれたときに、これらが互いに向かって弾性変形することを可能にする。雌コネクタ部分17は、雄部分15用の略C字状の受容凹部63を有している。雄コネクタ部分15と受容凹部63とが共に押込嵌めまたは嵌め合わされたときに、受容凹部63は雄コネクタ部分15に確実に係合する。略C字状の受容凹部は、テーパ状入口65を有している。テーパ状入口65は、カートリッジ16が所定の位置内に嵌め合わせられたときに雄部分15の分岐縁部61を互いに向けて案内し、広い部分67に導く。広い部分67内において、雄部分15の分岐縁部61が所定の位置でカートリッジ16を保持するように拡がることができる。雌部分17も、レーザハンドル12の主本体部と一体部品として製造される。
雄部分15の分岐縁部61は、一対の垂直突出部69をさらに有している。垂直突出部69は、コネクタ14の雌部分15のスロットに係合して、レーザカートリッジ16及びハンドル12の相対的な横方向の滑りを抑制乃至妨げ、さらにはハンドル12に対するレーザカートリッジ16の動きを制限する。許容される相対移動量は、コネクタ14の雄部分の種々の部品と雌部分17の種々の部品との間の隙間の適切な選定により決定され得る。
コネクタ部品の一方に分岐縁部を設けることは、2つの効果を生じさせる。第1に、分岐縁部の傾斜枝部が雌部の受容凹部に嵌まるように変形するので、カートリッジがハンドルと確実にスナップ係合することができる。第2に、枝部の変形によってカートリッジがハンドルに対して旋回することを可能にする一方で、枝部の動作がC字状受容凹部を外方に押すことにより、旋回力が取り除かれたときにカートリッジが中央位置に跳ね戻ることを可能にする。
レーザハンドル12の主本体及びカートリッジ16の主本体部19は、両方とも、弾性変形可能な材料である射出成形されたポリプロピレンから製造される。そのようなものとして、ハンドル12とカートリッジ16との間のコネクタ14は、異なる方向に曲がることができる。これにより、使用時に、ハンドル12とカートリッジとの間の制限された量の相対移動を許容する。このような構成によれば、カートリッジ16の向きを、剃り動作の平面に従わせることができる。従って、カートリッジ16の刃21と剃られる毛の根元との間の良好な接触をより確実に行うことができる。
本発明の第2の実施の形態のカートリッジ16とハンドル12との間の接続構造は、第1の実施の形態に関連して示された接続構造よりも簡略であることに留意されたい。弾性変形可能な材料から、雄及び雌接続部品を、ハンドル及びカートリッジの主本体部と一体に成形することで、可動部品を必要とすることなく、取り外し可能な関節接続された相互接続部を得ることができる。これにより、ひげ剃り10の製造を簡略化し、不良品の可能性を低減し、さらにはひげそりをより使用しやすくすることができる。
上記の図1乃至図10に関連して記載されたような本発明の代替の実施の形態が、同一または類似の効果を得るように、ハンドル12とカートリッジ16との間の関節接続を利用することが可能である。最も好ましくは、カートリッジ16がハンドル12に対して移動自在になることを所望の程度に抑えるように、端部停止または構成要素の弾性力のいずれかによって相対移動量が制限される。
ひげ剃り10のカートリッジ16が図14及び図15に詳細に示されている。図14及び図15から、カートリッジ16が4つの部品すなわち主本体部19、一対の細片刃21及びカバー23から作られることがわかる。主本体部19には、ゴム引きコーティング25が設けられている。ゴム引きコーティング25は、カートリッジ16が使用時に使用者の顔上を滑らかに動くときにカートリッジ16をクッションとして保護するように機能する。刃21はカバー23によって定位置で保持される。カバー23は、カートリッジ16が使用者の肌に対して所望の角度に適応されることを可能にする正面湾曲部分27と、刃21を主本体部19に押し付けるように主本体部19内の孔を通って延びる一対のリム部29と、を有している。リム部29の端部は、カバー23が主本体部19から分離することを妨げるべく、スポット溶接または溶解されている。
特に図14から理解されるように、カートリッジ16の主本体部の後部は、一対の長細孔31を有している。一対の長細孔31の位置は、カートリッジ16の正面にある刃の前縁に対応する。既知のレーザカートリッジでは、この細孔は、剃ってる間に毛による細孔の妨害を導き得る交差部材と平行に並べられている及び/または前記交差部材によって部分的に遮られている。一方、本発明において、長細孔31は、毛がより容易に流され去ることを可能にすべく有効に解放しており、カートリッジを通る水の流れ及びカートリッジの周りの水の流れに明確な通路を提供する。特に図14に示されているように、長細孔31は、水を使用してカートリッジから切断された毛を流すことを促進するために、略V字状の断面を有している。また、示された実施の形態は長細孔31を部分的に遮る交差部材を有していないこと、及び、カートリッジ16はコネクタ14を介してハンドル12から離間されており、これにより使用時にカートリッジ16の清掃を大きく促進させることに留意されたい。
第2の実施の形態のひげ剃りは、上述された3つの形態のいずれにおいても利用され得る。使用者がハンドルをひっくり返し(図9に示されるように)使用者の指をハンドルに再び挿入する必要なく、グレーンに対してひげ剃り10を操作することができるよう、カートリッジ16の刃21は、反対方向に面するように適応されている。
とりわけ、主本体部12の全体の形状は、使用に対して直感的に認識され、エルゴノミクスに合わせて設計されている。すなわち、主本体部12の全体の形状は、ハンドル12がどのように使用されるべきか、視覚的印象から直ちに明らかとなるように設計されている。その上、使用者は、レーザカートリッジの位置及び動きをより高くより直接的に制御するので、コネクタ16は、ハンドル12とレーザカートリッジ16との間に関節接続を必ずしも提供する必要がなく、これによりその構造を簡略化させることができる。
ハンドル12は、例えばアクリロニトリル−ブタジエンスチレン(ABS)、ポリエチレン(PE)及びポリプロピレン(PP)のような耐久性のある軽量な樹脂材料から製造されるのが好ましいが、良好な効果に対して利用されるであろう金属や複合材料等を含む他の材料から製造されてもよい。ハンドルの相対的に小さな大きさや軽量構造の利点は以下を含む。使用時に、本ハンドルの重さが従来のレーザハンドルと比較して低減されたため、「重さがほとんどない」と感じさせるようになる。低減された容積は保管及び輸送をより容易にすることを意味する。材料使用及び/または製造におけるコスト及び/または寿命時での廃棄の点で全体的に減少させる。
本発明は、単に例示された前述した実施の形態の詳述に限定されない。例えば、ハンドルの形状、寸法及び構造や、刃/レーザカートリッジをハンドルに接続する形態や、押ボタンの位置や、製造の材料等は、本発明から逸脱することなく変更されることが可能である。