JP2014525745A - ワクチン - Google Patents

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Abstract

本発明は、寄生生物に対する宿主免疫応答を惹起することができる抗原に関する。特に、本発明は、寄生生物感染例から鳥類宿主の防御及び/又は寄生生物感染例の削減で使用されるワクチンを提供する。

Description

本発明は、寄生生物に対し宿主の免疫応答を引き起こすことができる抗原に関する。特に、本発明は、鳥類宿主を寄生生物感染事例から保護し及び/又はその軽減で使用されるワクチンを提供する。
産卵鶏の鶏舎の家禽アカダニ(red mite)、デルマニスス・ガリナエ・ドギア(Dermanyssus gallinae De Geer)による外寄生は、EUでは家禽産業において概算で年間1億3千万ユーロの損害を生じ、この害虫による繁殖施設の外寄生は重要な動物福祉と密接に関係する[1,2]。家禽アカダニの外寄生は、貧血、興奮と苛立ちの高まり、フェザーペッキング(feather-pecking)、及びカニバリズム発生増加の結果として、産卵鶏には主要な健康福祉問題である。家禽ダニはまた、多数の重要な疾患の中間宿主と考えられている[3]。ダニ集団の制御はこれまで鶏卵生産業にとって主要な問題であり、大半の殺ダニ剤はダニ集団の限定的又は短期間的減少しかもたらさない。さらにまた、従来の効果的な殺ダニ剤(例えば有機リン剤フェニトロチオン)の回収は、以前の有効な殺ダニ剤に対する耐性の出現と併せてダニ制御に関するこれらの問題を悪化させた[例えば4を参照されたい]。ヨーロッパでは、化学的な殺ダニ剤の適用に関して国ごとに種々の規制が存在する。例えばスウェーデンでは外部寄生生物の制御に利用できる登録化合物は存在しない。英国家禽ユニットの2004年の調査では、回答農場の87.5%がD.ガリナエによる外寄生を報告した[5]。
家禽アカダニは一過性寄生生物と言われている。なぜならば、前記は給餌中にのみ宿主で見出され、そのライフサイクルの大半を家禽小屋の構造物の裂け目及び割れ目に潜んで過ごすからである。前記理由から、はるかに多くの潜在的隠れ場所を見つけることができるので、アカダニは、ケージ飼いとは対照的にフリーレンジシステム又は納屋飼いシステムで特に問題である。加えるに、2012年の1月までに通常のケージを“質を向上させた”ケージ(巣作り用領域、ねぐら用止まり木及び寝わら/スクラッチパッドを含む)に置き換えることを要請するEUの法制定は、当該寄生生物に更なる避難場所をケージ内に提供することによって前記ダニ問題を悪化させることになるであろう。最適な条件下では、家禽アカダニのライフサイクルは1週間で完結し、極めて大きな集団が迅速に成立し得る。このことは、小さな間隙を占拠するダニの能力と相まって、制御手段を極めて困難にし、ダニ制御の代替方法が希求されている。
代替制御戦略として、ワクチン接種は、長期有効性、化学残留物/環境汚染からの解放及び耐性リスクの軽減を含む利点を提供する。血液を餌とする寄生生物に対するワクチンは有効で持続可能な制御を提供することができ[6,7]、前記ワクチンには防御性Bm86免疫原を用いて開発されたマダニワクチン[7]が含まれる。以前の研究[8,9]は、他の研究グループから発表された研究[10,11]と併せて、天然の抗原及び組換え抗原の両方を用いる家禽アカダニに対するワクチン接種は実現性が高いことを決定的に示した。
以前の研究では、D.ガリナエに対し家禽の防御応答を引き起こす粗抗原調製物の分画が同定された[8]。
しかしながらこの分野における研究の価値にもかかわらず、D.ガリナエに対する適切なワクチンは未だ同定されていない。さらにまた、製造費用効率が高く、強力な防御免疫を提供する、特異的又は単一抗原候補物を含むワクチンは存在しない。
本発明は、従来技術に付随する問題を除去しようとする。
本発明は、デルマニスス・ガリナエ(D.ガリナエ:家禽アカダニ)由来の特異的な抗原を用いて、前記による感染/外寄生の傾向があるか又は前記に感受性を有する鳥類種で免疫応答を引き起こすことができるという発見に基づく。さらにまた、本発明者らは生じた免疫応答は防御性であり、D.ガリナエ感染/外寄生を予防するか、又は鳥類宿主で若しくは鳥類宿主から前記の一掃若しくは根絶を促進できることを見出した。さらにまた、D.ガリナエ感染/外寄生に付随する顕著な健康上の問題が存在する場合には、本発明は、D.ガリナエ感染/外寄生集団を鳥類宿主で減少させるために用いられるだけでなく、本発明はまたD.ガリナエ感染/外寄生に付随する多数の二次的な疾患及び/又は症状に間接的に対向する手段として用いられ得る。
したがって、本発明の第一の特徴は、ある鳥類種で免疫応答の惹起に用いられる1つ以上のデルマニスス・ガリナエ(D.ガリナエ)抗原を提供する。
ある実施態様では、本発明の第一の特徴にしたがって用いられる抗原は組成物の形態で提供される。
第二の特徴では、本発明は、ある鳥類種で免疫応答を惹起する医薬の製造で、1つ以上のデルマニスス・ガリナエ(D.ガリナエ)抗原の使用を提供する。
第三の特徴では、本発明はある鳥類種で免疫応答を惹起する方法を提供し、前記方法は、当該鳥類種に1つ以上のデルマニスス・ガリナエ(D.ガリナエ)抗原を投与する工程を含む。
本明細書で用いられる“鳥類”、“鳥類種”又は“鳥類宿主”という用語は、D.ガリナエ感染又は外寄生の傾向があるか又は前記に感受性を有する全ての鳥類種を包含することが意図される。ある実施態様では、本発明に包含される“鳥類種”には、例えば包括的に家禽(poultry)又は鶏(fowl)として知られるものが含まれる。他の実施態様では、これらの用語は、家畜化又は競技用鳥種、例えばニワトリ、ハト、ライチョウ、シチメンチョウ、ホロホロチョウ及び/又はアヒル種に及ぶ。ある実施態様では、“鳥類”、“鳥類種”又は“鳥類宿主”という用語は、市場で重要な又は農場飼育される鳥種に及ぶ。
便利には、本発明によって提供される使用、医薬及び方法のために、前記抗原及び組成物を利用して、ニワトリ(ガルス・ガルス・ドメスチクス(Gallus gallus domesticus))で免疫応答を引き起こすことができる。このようにして、本発明は、D.ガリナエ感染/外寄生の発生を予防、軽減及び/又は治療するために利用できる抗原及び組成物を使用、医薬及び方法のために提供する。
D.ガリナエは血液を餌とする鳥類の外部寄生生物であり、血液の餌を摂取するときに宿主の免疫グロブリンに曝露される。理論に拘束されないが、本発明者らは、1つ以上のD.ガリナエ抗原を鳥類に投与することによって、当該1つ以上のD.ガリナエ抗原に特異的な(又は選択的な)抗体が当該鳥類の血中で生成されると仮説を立てている。このように、血液の餌を摂取するとき、D.ガリナエ寄生生物は抗D.ガリナエ抗原抗体に曝露される(前記抗体はD.ガリナエ寄生生物に悪影響を与えるか、前記を衰弱させるか、破壊するか、殺滅するか又は不活化する)。再び理論に拘束されないが、D.ガリナエ寄生生物の抗体媒介衰弱、破壊、殺滅及び/又は不活化は、抗体媒介細胞性細胞傷害プロセス及び/又は補体経路を含むことができる。
本明細書が一般的に“抗体”及び“特異的”又は“選択的”抗体というとき、これらの用語は、本明細書に記載の抗原(又はそのエピトープ)と結合する抗体(及び前記の活性な又はエピトープ結合フラグメント)及び/又は前記抗原に対してある程度の選択性、特異性及び/又は親和性を示す抗体(及び前記の活性な又はエピトープ結合フラグメント)を包含することは理解されよう。
さらにまた、“抗体”という用語はポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体に関連し得ることは理解されよう。このタイプの抗体は後に考察される。
ある実施態様では、本発明は、鳥類種で免疫応答を惹起する1つ以上のD.ガリナエ抗原を含むワクチン又はワクチン組成物に関する。本発明では、ワクチンは予防的に用いられ、鳥類宿主でD.ガリナエ感染/外寄生の確立を予防するか、又はD.ガリナエ感染/外寄生の確立を軽減、緩和又は根絶することができる。本明細書に記載のD.ガリナエ抗原のいずれかを含むワクチン又はワクチン組成物は、D.ガリナエ感染/外寄生に付随する二次合併症、疾患若しくは症状の徴候を間接的に緩和、軽減するか、又は前記合併症、疾患若しくは症状を根絶する手段として用いることができる。“間接的に”という用語は、本発明によって提供されるワクチンがD.ガリナエ感染/外寄生に付随する二次合併症に直接的作用を示すことはできないが、本明細書に記載のワクチンによって影響を受けるD.ガリナエ感染/外寄生集団の減少のいずれもD.ガリナエ感染/外寄生に付随する二次合併症症例の減少に結局影響を与えることができるのだということを読者に納得させるために十分であることは、当業者には理解されるであろう。これらの二次合併症は、鳥類宿主に影響を与えるダニ上で又はダニ内で運ばれる病原体(例えば細菌(サルモネラ(Salmonella)、カンピロバクター(Campylobacter)又は大腸菌(E. coli)を含む)、マイコバクテリウム種(例えばM.ガリセプチクム(M. gallisepticum)、又はウイルス(トリインフルエンザを含む))と密接に関係するか[4]、又は当該ダニの環境内に存在する鳥類宿主若しくは人間の健康に対する有害な作用の結果又は当該ダニによって生成されるアレルゲンの結果であり得る[12]。
理論に拘束されないが、本発明のワクチン又はワクチン組成物を投与された鳥類種は、D.ガリナエの衰弱、破壊、殺滅又は不活化をもたらす防御性抗D.ガリナエ抗原抗体を生成できると考えられる。加えるに、再びいかなる特定の理論にも拘束されないが、本発明者らは、本発明で利用する特異的D.ガリナエ抗原に応じて、鳥類宿主で生じる防御性抗体は抗受胎作用(寄生生物の産卵及び/又は幼虫発育を制限する)を有し得ると仮説を立てている。
したがって、ある実施態様では、本発明は、鳥類種での免疫応答の惹起に使用される、1つ以上のD.ガリナエ抗原及び前記を含む(ワクチン)組成物を提供し、ここで前記抗原はD.ガリナエの繁殖プロセスに必要とされる抗原である。他の実施態様では、本発明は、(上記に記載の)使用、医薬及び方法を提供し、ここで前記1つ以上の抗原は、D.ガリナエ繁殖プロセスに直接的に又は間接的に必要とされる抗原である。“D.ガリナエ繁殖プロセスに直接又は間接的に関係する抗原”という語句は、例えば交尾、受精、胚形成、卵黄形成、胚発育のための栄養物の接収、胚の発育、性特異的生殖及び発育プロセス、性分化及び成熟、性分化体細胞及び生殖細胞プロセス、精子形成、卵母細胞成熟及び/又は排卵に必要とされる抗原を包含し得ることは理解されよう。
本発明によって提供される組成物(ワクチン組成物を含む)は、本明細書に記載の抗原の1つ以上及び医薬的な賦形剤、担体又は希釈剤を含む無菌的な医薬組成物として処方することができる。これらの組成物は、経口投与、局所投与(皮膚及び舌下投与を含む)、非経口投与(皮下、皮内、筋肉内及び静脈内投与を含む)、経皮投与及び/又は粘膜投与用に処方できる。
本明細書に記載の(ワクチン)組成物は個別の投薬ユニットを含むことができ、さらに製薬業界で周知の方法のいずれかによって調製することができる。典型的には、方法は、本明細書に記載の1つ以上のD.ガリナエ抗原を液体担体又は微細分割固体担体又はその両方と結合させる工程を含む。
経口投与に適切な組成物(“組成物”という用語はワクチン組成物を含む)は、もっとも好ましくはユニットドース処方物(例えばボーラス、カプセル、又は錠剤)として提供され(ここで担体は固体である)、各々が予め定められた量の本発明の1つ以上のD.ガリナエ抗原を含む。錠剤は圧縮又は鋳型成型によって製造され、場合によって1つ以上の付属成分を用いることができる。圧縮錠剤は、自由流動形の活性化合物(例えばD.ガリナエ抗原)を適切な機械で圧縮することによって調製できる。前記自由流動形は例えば粉末又は顆粒であり、前記は場合によって結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、滑沢化剤、表面活性剤又は分散剤と混合される。鋳型成型錠剤は、活性化合物を不活性液体希釈剤とともに鋳型成型することによって製造できる。錠剤は場合によって被覆でき、被覆しない場合には場合によって切り込みをいれてもよい。カプセルは、活性化合物を単独で又は1つ以上の付属成分との混合物として充填することによって調製できる。カシェ剤はカプセルと類似し、この場合、活性化合物は任意の付属成分と一緒にライスペーパー外皮に封入される。活性化合物はまた分散可能な顆粒として処方することができ、前記顆粒は、例えば投与前に水に懸濁させるか、又は食物に振りかけることができる。顆粒は例えばサシェとして包装できる。経口投与に適切な処方物(担体は液体である)は、水性若しくは非水性液体中の溶液若しくは懸濁物、又は水中油液状乳濁物として提供できる。
経口投与に適切な化合物は、制御放出投薬形(例えば錠剤)を含むことができ、この場合、活性化合物(例えば1つ以上のD.ガリナエ抗原)は適切な放出制御マトリックス中で処方されるか、又は適切な放出制御フィルムで被覆される。そのような処方物は予防的使用に特に好都合であり得る。
非経口投与用に処方される組成物及びワクチン組成物は、水性又は油性ベヒクル中に活性化合物(例えば1つ以上のD.ガリナエ抗原)の無菌溶液又は懸濁液を含む。
注射可能組成物及びワクチンは、ボーラス注射又は連続輸液用に調整できる。そのような調製物は、便利にはユニットドース又はマルチドース容器で提供され、処方物の導入後は使用のために要求されるまで封印される。或いはまた、活性化合物(例えば1つ以上のD.ガリナエ抗原)は散剤形として存在し、使用前に適切なベヒクル(例えば無菌的で発熱物質を含まない水又はPBS)を用いて構成され得る。
1つ以上のD.ガリナエ抗原を含む組成物はまた長期作用性デポット調製物として処方できる。前記は、筋肉内注射によって又は移植(例えば皮下又は筋肉内移植)によって投与できる。デポット調製物は、例えば適切なポリマー性若しくは疎水性物質又はイオン交換樹脂を含むことができる。前記はまた、鳥類の免疫応答の親和性又は寿命を高めるために公知の調製物又はアジュバント(例えば水中油の一エマルジョン又は二エマルジョン)を含むことができる。そのような長期作用性組成物は予防的使用に特に好都合である。
粘膜投与用に適切な(又は粘膜投与用に処方された)組成物には、エーロゾル分散用粒子又は飲み水中に調合される粒子を含む組成物が含まれる。調合時に、そのような組成物は、例えば鼻腔内での保持を可能にするために望ましくは10から200ミクロンの範囲の粒子直径を有するべきであり、これは、適切な粒子サイズの散剤を使用することによって又は適切なバルブを選択することによって達成できる。他の適切な組成物は、20から500ミクロンの範囲の粒子直径を有する粗大散剤(鼻に近接して保持した容器から鼻道内に迅速に吸引することによって投与される)、又は水性若しくは油性の溶液又は懸濁液中に活性化合物を0.2から5%w/vで含む点鼻液を含む。
上記に記載の担体成分に加えて、本明細書に記載する多様な組成物が、適切な1つ以上の追加の(医薬的に許容できる)担体成分(例えば希釈剤、緩衝剤、香料、結合剤、表面活性剤、膨張剤、滑沢剤、保存料(抗酸化剤を含む)など)、及び処方物を意図される受容者の血液と等張にする目的のために混合される物質を含むことができることは理解されよう。
医薬的に許容できる担体は当業界で周知であり、前記には0.1M、好ましくは0.05Mのリン酸緩衝液又は0.8%食塩水が含まれるが、ただしこれらに限定されない。さらにまた、医薬的に許容できる担体は、水性若しくは非水性溶液、懸濁液及び乳濁液であり得る。非水性溶媒の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油(例えばオリーブ油)及び注射可能な有機エステル(例えばオレイン酸エチル)である。水性担体には、水、アルコール/水溶液、乳濁液又は懸濁液が含まれる(食塩水及び緩衝媒体を含む)。非経口ベヒクルには、塩化ナトリウム溶液、デキストロースリンゲル液、デキストロース及び塩化ナトリウム、乳酸添加リンゲル液又は不揮発性油が含まれる。保存料及び他の添加剤もまた存在し得る(前記は例えば抗菌剤、抗酸化剤、キレート剤、不活性ガスなどである)。
局所処方物用に適切な組成物は、例えばゲル、クリーム又は軟膏として提供できる。
外寄生生物の感染/外寄生を治療又は予防するとき、局部(皮膚又は皮下)免疫応答の発生は特に有益であり得ることは当業者には理解されるであろう。
獣医が使用する組成物は、便利には散剤又は液体濃縮物形のどちらかであり得る。標準的な獣医処方物の慣例にしたがえば、それら処方物の物理的特性を改善するために通常的な水溶性賦形剤(例えばラクトース又はシュクロース)を散剤に取り入れることができる。したがって、特に適切な本発明の散剤は、50から100%w/w、好ましくは60から80%w/wの活性成分(例えば1つ以上のD.ガリナエ抗原)及び50%w/w、より好ましくは20から40%w/wの通常的な獣医用賦形剤を含む。これらの散剤は、例えば鳥類の飼料に添加されるか(おそらく中間プレミックスの方法によって)又は動物の飲み水に希釈される。
本発明の液体濃縮物は適切には1つ以上のD.ガリナエ抗原を含み、場合によってさらに獣医が使用する許容可能な水混和性溶媒を含むことができる。前記溶媒は、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、グリセロールフォーマル又は30%v/vまでのエタノールと混合したそのような溶媒である。液体濃縮物は、動物の飲み水に加えることができる。
一般的には、本発明によって提供される1つ以上のD.ガリナエ抗原の適切な用量は、約10から約1000μg/トリの範囲であり得る。さらにまた、本明細書に記載の1つ以上の抗原は、約1から約10週間にわたって約2から約5回投与できる。ある実施態様では、各トリには本明細書に記載の1つ以上の抗原の約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950又は1000μgを投与できる。さらにまた、各トリには当該抗原を2、3、4又は5回、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10週間にわたって投与できる。各トリには投与毎に同じ又は異なる用量のD.ガリナエ抗原を投与できることは理解されよう。
経皮投与は、約液浸漬カバー、包帯、バンデージなどを使用して、又は何らかの形態の経皮デリバリー装置を介して達成できる。
“D.ガリナエ抗原”という用語は、鳥類宿主で免疫応答を誘引できるD.ガリナエ生物の任意の成分に関係し得ることは理解されよう(そのような成分は免疫反応性とみなすことができる)。例えば、“D.ガリナエ抗原”という用語は、タンパク質及び/又はペプチド(ポリペプチド及び1つ以上のアミノ酸の短いペプチド鎖を含む)を包含し、前記は、例えばD.ガリナエに由来する糖タンパク質及び/又は糖ペプチドを含む。加えるに、“D.ガリナエ抗原”という用語は炭水化物分子にも関係する。ある種の実施態様では、本発明で使用される抗原は、細胞膜抗原又はD.ガリナエによって発現され宿主(すなわち鳥類)の免疫系に曝露される抗原を含むことができる。そのような抗原には、D.ガリナエの腸で又はD.ガリナエの細胞/組織上で前記内で発現される抗原が含まれ得る。“D.ガリナエ抗原”という用語はさらに、本明細書に記載のD.ガリナエ抗原の任意のフラグメント又は免疫原性/抗原性フラグメントを包含することもまた理解されよう。 “D.ガリナエ”という用語は、また別に“免疫原”として知られるD.ガリナエタンパク質、ポリペプチド、ペプチド及び/又は炭水化物もまた包含できることは当業者には理解されるであろう。
ある実施態様では、本発明によって提供される抗原は、受精(受胎)プロセスに必要とされるか、又は前記に付随する細胞若しくは組織に由来する1つ以上の抗原であり得る。このように、受精又は受胎プロセスに必要とされるか又は前記に付随する細胞若しくは組織に由来する抗原と結合又は前記を認識する抗体は、(i)生存力のある卵を産出するD.ガリナエの能力及び(ii)幼虫の発育を阻害するか、或いはまた前記に対して負の影響を与えることができる。
本発明の抗原はD.ガリナエから直接誘導される調製物として提供できる。例えば、本発明で使用される抗原は、ドナー動物から採集した全若しくはフラグメント化寄生生物から、又は当該鳥類の環境若しくは生息地から入手できる。ドナー動物は自然感染/外寄生した動物、又はD.ガリナエを意図的に(又は実験的に)感染させた動物であり得る。ある実施態様では、抗原を得ることができるD.ガリナエは多数の別個の対象ドナー鳥類から入手できる(これら対象鳥類は同じ又は別個の環境及び/又は生息地に生息する)。当該鳥類種が農場で飼育されている場合、D.ガリナエは農場内の1つ以上のサイト(例えば農場内の個々の囲い、家禽舎、ケージ又はトリ小屋)から、及び/又は前記サイト内の1羽以上の感染又は外寄生鳥類宿主から入手できる。
D.ガリナエが感染/外寄生した(又は感染/外寄生リスクがある)対象鳥類の特定集団での使用が意図されるワクチン又はワクチン組成物は、(i)ワクチンを接種されるべき特定集団の環境、生息地又は生息場所から収集若しくは採集した1つ以上のD.ガリナエ、及び/又は(ii)ワクチンを接種されるべき特定集団とつながりがあるか又は密接に関係する環境、生息地又は生息場所から収集若しくは採集した1つ以上のD.ガリナエに由来する1つ以上のD.ガリナエ抗原を含むことができることは理解されよう。例示すれば、農場が複合サイト(おそらく個々の地理的領域全体に分散する)を含む場合、本発明は、前記複合サイトの1つ以上から入手若しくは採集した1つ以上のD.ガリナエ抗原を利用することができる(これらの抗原は、当該複合サイトのそれぞれで飼育されている当該対象鳥類で使用されるワクチンを提供するために用いることができよう)。
当業者は上記2つのパラグラフに記載したワクチンタイプを“自系ワクチン”と呼ぶことができる。したがって、本発明は、鳥類種での免疫応答の惹起に使用される1つ以上のD.ガリナエ抗原を含む自系ワクチンを提供する。
D.ガリナエ抗原を得るために、採集又は収集したD.ガリナエを均質化プロトコールに付し、D.ガリナエ成分の均質化懸濁物を得ることができる。得られた均質化D.ガリナエ懸濁物を続いて1回以上のサイズ/密度分離技術(例えば遠心分離)に付し、当該懸濁物の有用な抗原含有分画から所望しないD.ガリナエ断片(debris)を除去することができる。前記抗原含有分画を続いて滅菌処置に付し、それらを本発明での使用に適切にすることができる。
本発明で使用されるD.ガリナエ抗原はさらに、1つ以上の冷温保存剤/冷温保護剤の添加によって冷蔵又は凍結保存用に調製できる。
上記記載の方法にしたがって製造したD.ガリナエ調製物は“粗抗原調製物”とみなすことができる。
上記記載のタイプの粗抗原調製物をさらに処理して、より少ない及びより高度に精製(又はより清浄)/濃縮された抗原又は特異的若しくは精選抗原を含む抗原分画を得ることができる。例示すれば、複数の技術(例えばイオン交換、ゲルろ過及び/又はアフィニティクロマトグラフィー)を用いて、上記記載の粗抗原調製物から1つ以上の特異的な抗原の1つ以上の分画を調製するか、又は抽出することができる。
ある実施態様では、本発明は、本明細書に記載の多様な方法にしたがって生成したD.ガリナエ抗原調製物のPAGE分析(すなわち泳動)及びPAGE分析に付したタンパク質サンプルの質量分析によって同定した又は特徴付けた特異的なD.ガリナエ抗原に関する。
これに関しては、本発明は、SDS(すなわち還元)PAGE技術による泳動で約80kDaのサイズ/質量を有すると特徴付けられたD.ガリナエ抗原、及び/又はSDS(すなわち還元)PAGE技術による泳動で約120kDaのサイズ/質量を有すると特徴付けられたD.ガリナエタンパク質を含むことができる。
ある実施態様では、1つ以上のD.ガリナエ抗原は、ビテロゲニンタンパク質又はその前駆体若しくは誘導/処理生成物を含むことができる。他の実施態様では、1つ以上のD.ガリナエ抗原は、GP80様タンパク質又はその免疫原性若しくは抗原性フラグメントを含むことができる。
ある実施態様では、本発明によって提供される1つ以上のD.ガリナエ抗原は、下記の配列番号:1、2及び3として与えられる配列のいずれか1つと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一である配列を含む。さらに、本発明はまた、下記の配列番号:1、2又は3として与えられる配列のいずれかの免疫原性又は抗原性フラグメントと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一である配列を含む抗原に関することは理解されよう。
配列同一性レベルは、アラインメントを実施したアミノ酸配列を予め定めた長さにわたって比較し、両方の配列で同一アミノ酸残基が発生する位置の数を決定してマッチする位置数を入手し、このマッチする位置数を比較した全長中のアミノ酸残基総数で割り、さらにこの結果に100を乗じて配列同一性のパーセンテージを入手することによって決定され得ることは、当業者には理解されるであろう。
配列番号:1は以下の配列を有する:
1 VWLFVN_PST MRFFVLPLLL AAAASAEVFH FVGQHGQGST VYGVRGAVTV
51 GAHQLTAEKT ALEYNGTLAV EQIREGEFLT KFTHFTVGKY NKLQRSVQDE
101 TFDDLTPEEQ RVVKTLREPA VYEPHMQRPV RFFVKEGQIV RMEAEKEHPQ
151 WSLNIFRSVL TLFQNQVSKP ATLAVPHVEY KYEDGITGNC KVQYEVFSLP
201 EDVTVQGVFN LTKTKNYKDC LGRPVYLHLK DTQRGCAGVC DNHRPENFLA
251 GYEEEITDYE LKPTPGCPVN QQRKDTLVTV QTVTKYNVSN GYLDEVRSEH
301 TDIYRLYGGK LHVFTTLQLR LYGVAGPKIE EPKTVEIYKT LQLRLPHEED
351 ELDIPVYALL REHTTQQQYG QHFQKYFEAV VQELLQLKDT QKQGQPEKQH
401 YHSTAYLVEL VQAVSSMTEK ELKSIIPTIV HQAQPKQLTE EEHVRRQLWV
451 ELLGKAGSKS AVKIIVELVK GKLLTPTEIR RVLQDVAAFQ SYPDTEMVEQ
501 ILALCVKEQG LTATGKATAC VAAGKVLSKA CNSKVYQLAQ KHEQHKKTIN
551 GKYQSIVQMQ EQKYTPETEP EAEEYRVTFG HLPVDPKLVC TPEKLQKYVS
601 DLSHALHQAT DFKHVVAYIN GLAHVQKPEV LPELLGYVNG TASNLVHIHE
651 QGEDIKEAVE FARHVAIVSL QHVAVKYPKE VNPIVRVVFE NTTEKVQTRI
701 LAFDVWMDTQ PAQWEVEKVM QIANKDSSLE LTHYVYTALK TAMKAEEPCY
751 QLLAQRVRAA WTQLRPFDLG SEFSHLRSKF YYDTVENYGI RGVWKVIASN
801 TTILPFYTEA KVNQVRGPYK TTLFGAKLLV KGGDKVLEEL VGKDGLLERI
851 AYALVGQIKT GPRQQNTEQL LKDIAQGMGL KREKDETPKA VLFWKLFSGD
901 AVIPLDSHYI NELKQELLQT VTKFGKDGVT GHIVRVLVPT KAFHVEPSTI
951 GLPIVHSTIH PVVLSVRYEN IKIHYGNQES RVAPKTLEIS GTVQPTILSF
1001 RQSRVFVSDK VGQKNPTVKT TDIKEFNVRL AFRVVYEHTP KRFRVHVKPV
1051 FDRVFHSGHC TELKLESAVL LKEELAAKTV EYDKCIKSLY QPIRRNHQIA
1101 GEWSGMMLRL TGESHQPWSG LPMFAPSVVS SEGILGAIIN RLSNKGMKHH
1151 TVSLYLETNN QQPITEWVAT IDVDSNVERL AKVPLSQQIT KVQKLKVQYA
1201 NRAQPLYPEL EPLVRKVESL LEKFETLDET TVEKLMLVKI EGLYQGQPKS
1251 TLKIAMKKIY NLEKTEQQYA LAAMHQESHK GLELSTNVSY PKIGSPFRYD
1301 PTFYAEDERM NGTLIVKLQS PQEQVFHVKF QATKSEEQLK ETEYEWFEVR
1351 CLAEQKAGKI MTDACRKAVL KDNSLDQLKI AVTVPRNVHP KIQTLAYKTL
1401 DLMKYMWYPK MQTEVAGLKQ REVLQALQHT EREVRISVNA TRESLWHLLY
1451 DVRVEMPFEN VTFSKVNIPG VRPAHMQLTT KEQLEHVYYR GQKDNVCVLG
1501 DKSVRTYDNV TFGLDVKTGC EYVLTRDTSS GTPDFTVTFQ VVKPDTFAKK
1551 IRVQLENTLV ELEPFTTTDR YITVVVNGTQ YQITFEKPVV FEYAAGKRVF
1601 LNVVDTSNVH HAPVITLYTE PKEVRVFFDG HSAKVFVVNK YKGNTKGVCG
1651 NNDNEQAHEF IGPNGKEYQH ANEFIASYGI GQACKVPAEN TREKLMETLK
1701 KEVEQIRRQE LIKKEKLRKE MQELERARNP QWMEQQEEQF WGEPLSTVSN
1751 EEWTTDSVEE QQLQRQVLKT AMSIENGHIC FSARPIATCK QGYKNHGVLR
1801 TERVESICLE KNEEAAIQAV QEIRAGQVVN IKSLEPYQKG RLFTMHKVPR
1851 CERHD_PE_N Q_LIQ
配列番号:2は以下の配列を有する:
1 QLKQQRLTQE QLVKEQAYPE YLRMIAYEDE YEKVTGRKPA TEKIEQALQR
51 IVKTTEKHWS QIEPELREKL NVNNAQVRSI EYIITAIGQK KQPIAITGHA
101 ILASTPSKQA RLAELTVDVE KHPISFEMQA VSAFAKAPQP FKAEIREQDQ
151 RGILGFVAQL ETPKIGKKQY AGKIEMTKSE EQKQLMKRSI QQQPWYYRQC
201 EEDKKEYTSE MSSACTRTRY HKSALNRVYA EIELPEEIPQ PIYNISRIIR
251 DTLKVKLYGN LHATYNRKDM QQNKLQVELV YIDRFPAMHV ANLTIRTPVN
301 EELHFERIAL PKALRPNSMW TLKEQIKAFL KNNRPEPVCV YNGKVIRTFD
351 NVTVSLDTVK VGQKYLVARD NDEQSKFSIV ATKVQAAEES QTVLEVLLRD
401 ATLIKLVPSV QKGVYKVHVN QTVTEVTPHK VQVYQYGPWA KHMLTLHVEE
451 HKEGQDTLVV KVRDMHVHIV YDGKNFLIEI AGPQIKGQLT GLCGDLNHQH
501 IDELTGPRGC HYEREEDFVR AFSFVPETNV AIEGEWVCPE GVHPRAASQM
551 QISKKMEQQQ AAQQKKQLNI QQRQIVREEY NKMTPETKMI HQDGKVCYSV
601 DPVQACKPGL RAVETEMHTV AFVCLPIQHP MTAMIQREIQ VHGVIRNIPS
651 VMPGALEHIL YHQIKTPISC AN_TANMGQI KLFS
配列番号:3は以下の配列を有する:
1 SLVFLGAHPS NTASISTMRV LLTFVALAVA VSAAAYHGQK QVVIPDLFEG
51 QREYVYNYRS LVATGLPLQS QRFAGLEKYG ILTVQVHEQH GTTKVLGLRL
101 GHVTSGSFDK EVEDVENRGI EGISHSIKEI VEKYGAVFVT IQDNEVQKIK
151 VPQGMPEEIV NIYRGIAALF TVGKPDTHVH GTESHPFTYQ GEHGEQLPVV
201 YRRQEKGIAG NFETTYEILS NPEHEYGYLN VTKTRNYLKK VGPDGRFFQN
251 GHDAHGCGPV CLTHKPEQID QNMQPDTTAW ETPVTEGCPV KFHPKKDLVE
301 AFTTYNYNMT VEQGGKIAVI HEAKGLDKKV LPLRKQQILT VSLLKVTLVE
351 VRPISQIWEE KAATKQYSDI TYRFPEGHKH DLAYLSLYSK GSKGEIVTEQ
401 ILPMLKALSK IIVSDNIELK SQTGDKVVQL TQALGVLTKT ELQSIWTVIG
451 EPVSEKTATE FEKVQRKVLV DIIALSGSND AAEFLVELIQ QERLTVLETV
501 HTLETLQKSI VKPTLTIIKQ LLNVCTETKF QKTRVVFSTA CIAFSEIVRH
551 NCEDYVVSQM TEAPKMQGEE KKHTVHSCGP HEYKAFIETI REKLYAAQEY
601 PQQVVYIQVL GRLAHPEALK ALVPYIYGEH EVIAQVEKMT RDNEHEDNSE
651 YVQFLRQVAI FALHHSVRKH GASVQPIVQG VYFNKKEDYE LRIAALSVLL
701 ATQPTEATFG RIVTELYKED NLEIASYTYS ALHALANSTL PCMKQSARRV
751 QNVLGAFPKK SYGIDYSKWG THTKYSPLMN FGYKGHWEIT QSNVSAIPRA
801 IYVGATANKG PFISTLGEFG MISKGLENLD RFVGQKGGVQ KIMENVMQRI
851 RRDARTFVGD ASVGRMLEEI ENAFDFNTEE NNEQLRAVVF GNVLGNEFYL
901 PVDKQFVTKV AEKVGEEMIK ILREEGSEKT LRYVRVLLPR TYVQVAPAVN
951 GLPVLMINRH PIVVSLALKD LKIRLGAEKE ELTLNPLTFA ASGLIQPTVY
1001 FTAFHTAMTI NPLETSHVGY GLRTIEQTYM SLPIDASIQY THQTKTLAFT
1051 FRPRFEKIFF HKTRAMTFKT EVLLISDVER PILDQYTVIK TQRKPYAIDR
1101 VFGEKLGMAL RVQGLTVNEN YADNLIYKIF TGQHTAVTSI LKGIANEWVL
1151 PRAWTVRIEQ NKQTPIDKVK VVLRLGDYLK DRMLTEQTEQ K
ある実施態様では、本発明によって提供される使用、医薬及び方法のための抗原並びに組成物は、以下から成る群から選択される配列を含む1つ以上のD.ガリナエ抗原を含む:
(a)配列番号:1
(b)配列番号:2
(c)配列番号:3
(d)(a)、(b)又は(c)のいずれか1つと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一の配列;及び
(e)(a)、(b)又は(c)のいずれか1つの免疫原性フラグメントと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一の配列。
ある実施態様では、本発明は、以下から成る群から選択される配列を含む1つ以上のD.ガリナエ抗原を含むワクチン又はワクチン組成物を提供し、ここで、前記ワクチン又はワクチン組成物は鳥類で免疫応答の惹起に使用される:
(a)配列番号:1
(b)配列番号:2
(c)配列番号:3
(d)(a)、(b)又は(c)のいずれか1つと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一の配列;及び
(e)(a)、(b)又は(c)のいずれか1つの免疫原性フラグメントと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一の配列。ある実施態様では、鳥類種はニワトリ(ガルス・ガルス・ドメスチクス)である。さらに別の実施態様では、当該免疫応答はD.ガリナエ感染/外寄生を防ぐ。
個々のペプチド配列(例えば上記配列番号:1−3として与えられるもの)の提供に加えて、本発明はさらに、前記又はそのフラグメント(好ましくは抗原性又は免疫原性フラグメント)をコードする核酸分子を提供する。前記核酸はDNA、RNA又は前記の混合物でもよく、さらに天然に存在するか、化学的又は酵素的に改変されたヌクレオチドの任意の混合物を含むことができる。さらにまた、前記核酸は二本鎖でも又は一本鎖でもよい。本明細書に記載する配列番号:1−3の1つをコードする任意の核酸配列と実質的に相補性である核酸配列は本発明の範囲内である。
“実質的に相補性”という用語は、上記の配列番号:1−3又はそのフラグメント(特に免疫原性フラグメント)をコードする任意の核酸配列とある程度の配列同一性/相同性を示す核酸分子を包含することは理解されよう。配列番号:1、2又は3(又はその免疫原性フラグメント)をコードする配列とあるレベルの同一性又は相同性を有する核酸配列は、配列番号:1、2又は3(又はその免疫原性フラグメント)をコードする完全長核酸配列又はその関連する部分若しくはフラグメントと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%の同一性又は相同性を示し得る。
配列同一性レベルは、アラインメントを実施したアミノ酸配列を予め定めた長さにわたって比較し、両方の配列で同一アミノ酸残基が発生する位置の数を決定してマッチする位置数を入手し、このマッチする位置数を比較した全長中のアミノ酸残基総数で割り、さらにこの結果に100を乗じて配列同一性のパーセンテージを入手することによって決定され得ることは、当業者には理解されるであろう。
上記を鑑みれば、本発明は、(i)上記の配列番号:1、2及び3に示す配列によってコードされるタンパク質とともに配列番号:1、2及び3のいずれかをコードする核酸配列によってコードされるタンパク質を利用する、抗原(及び前記を含む組成物)、使用(医薬)及び方法に関する。さらに、本発明は、これら配列のいずれかの任意のフラグメント、部分,変種、誘導体、アナローグ、ホモローグ/オルトローグを利用する、抗原(及び組成物)、使用(医薬)及び方法に関する。
本発明はさらに、本明細書に記載のタンパク質/核酸配列のいずれかの天然又は人工生成変種に関する。そのような変種は、例えば参照配列(例えば配列番号:1、2又は3として本発明で開示される配列)に対して1つ以上のアミノ酸/核酸の欠失、付加、置換及び/又は倒置を示し得る。ある種の実施態様では、当該置換は保存的置換であり得る。保存的置換は、タンパク質又はペプチド配列の1つ以上のアミノ酸を、同様な特性を有し天然の(又は野生型)タンパク質の物理化学的特性及び/又は構造若しくは機能を実質的に変化させない代替アミノ酸で置き換えることを必要とすることは、当業者には理解されるであろう。
当業界で周知のように、遺伝暗号の縮退は、一次アミノ酸配列に変化を与えることなく1つ以上の塩基の置換を可能にする。したがって、遺伝的縮退を利用して、配列番号:1、2及び/又は 3のペプチド又はタンパク質配列をコードする変種核酸配列を得ることができる。
本発明によって提供される核酸分子は、核酸構築物又はベクター、例えばクローニング又は発現カセット/ベクター(例えばEP1370284に記載の使用のためのファージベクターを含む)の形態を採用することができる。“核酸構築物”又は“ベクター”という用語はさらに、DNAワクチンとしての使用が意図される構築物を包含し得る。
本発明によって提供されるベクターは、D.ガリナエ抗原をコードする核酸配列の発現を例えば細菌、真菌、動物(鳥類種及び哺乳動物を含む)及び/又は昆虫細胞で指令する能力を有し得る。
したがって、本発明の第五の特徴はベクター(好ましくは発現ベクター)を提供し、前記ベクターは、以下から成る群から選択される配列を有するD.ガリナエ抗原をコードする核酸配列を含む:
(a)配列番号:1
(b)配列番号:2
(c)配列番号:3
(d)(a)、(b)又は(c)のいずれか1つと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一の配列;及び
(e)(a)、(b)又は(c)のいずれか1つの免疫原性フラグメントと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一の配列。
本発明のこの特徴での使用に適切な発現ベクターはさらに、原核細胞又は真核細胞(例えば鳥類、哺乳動物、真菌、細菌、植物及び/又は昆虫細胞)での発現を指令できる1つ以上のプロモーター配列を含むことができる。
本発明によって提供されるベクターは、環状若しくは線状でも又は一本鎖若しくは二本鎖でもよく、さらにDNA、RNA又はその混合物若しくは改変物を含むことができる。さらに、本発明のベクターは、例えばプラスミド、コスミド又はウイルスベクター(例えばレトロウイルス又はバクテリオファージベクター)であり得る。本発明によって提供されるベクターはさらに、選別又はマーカー成分(例えば抗生物質耐性遺伝子及び/又は光学的に検出可能なタグ)を含むことができる。極めて多数の適切なベクターが公知であり、更なる情報は以下から入手できる:Pouwels et al. Cloning Vectors: a Laboratory Manual(1985 及び補遺), Elsevier, N.Y.;及びRodriquez, et al. (ads.) Vectors: a Survey of Molecular Cloning Vectors and their Uses, Buttersworth, Boston, Mass (1988)(両文献は参照により本明細書に含まれる)。
したがって、D.ガリナエ抗原を採集又は収集D.ガリナエから直接的に抽出又は精製する技術に加えて、本発明で利用される抗原は、組換え体技術を用いて入手することができる。ある実施態様では、D.ガリナエ抗原(例えば本明細書に記載したもののいずれか)をコードする1つ以上の核酸配列を含む発現ベクターを用いて、1つ以上の組換えD.ガリナエ抗原を生成することができる。
したがってさらに別の特徴では、本発明は、本明細書に記載のベクターをトランスフェクトした又は前記で形質転換した宿主細胞を提供する。真核細胞又は原核細胞(例えば鳥類、植物、昆虫、哺乳動物、真菌及び/又は細菌細胞)に本明細書に記載の1つ以上のベクターをトランスフェクトすることができる。当業者は、異種又は外来核酸配列(例えば発現ベクター)を細胞に導入するために用いられる技術を周知しているであろう。前記技術には、例えば熱ショック処置、形質転換/トランスフェクションを誘発する1つ以上の化学物質(例えばリン酸カルシウム)の使用、ウイルス担体の使用、マイクロインジェクション及び/又は例えばエレクトロポレーションのような技術が含まれる。形質転換/トランスフェクション技術に関する更なる情報は以下で見出すことができる:Current Protocols in Molecular Biology, Ausuble, F.M., ea., John Wiley & Sons, N.Y.,1989(前記文献は参照により本明細書に含まれる)。
上記を鑑みれば、本発明はさらに、配列番号:1、2又は3の配列(又はその免疫原性フラグメント)によってコードされるD.ガリナエの製造及び鳥類の免疫応答の惹起における使用のためのプロセスを提供し、前記方法は、(a)本発明の核酸配列により宿主細胞を形質転換するか、又は本発明の核酸構築物を宿主細胞にトランスフェクトする工程;(b)当該核酸(正確にいえば当該核酸によってコードされるタンパク質)の発現が生じる条件下で(a)で得た細胞を培養する工程;及び当該発現された組換えタンパク質又はペプチドを当該細胞培養及び/又は培養上清から単離する工程を含む。
上記記載の方法にしたがって製造した組換えタンパク質/ペプチドは、ワクチン又はワクチン組成物で用いる前に、宿主細胞から部分的に精製することができる。当該ポリペプチドが宿主細胞から分泌される場合には、遠心分離によって当該細胞を培養液から分離することができる。そのような状況では、分泌されたポリペプチドを含む上清は、直接ワクチンとして又はワクチン組成物で用いてもよい。或いはまた、この上清からポリペプチドを、例えばアフィニティクロマトグラフィーを用いて部分的に精製することができる。
ある実施態様では、本明細書に記載の任意のD.ガリナエ抗原は(採集若しくは収集D.ガリナエから直接単離するにせよ又は組換え生成するにせよ)、別の成分(例えば別のポリペプチド及び/又はアジュバント、希釈剤又は賦形剤)と混合することができる。本発明によって提供されるワクチン又はワクチン組成物は、他の鳥類の疾患/感染又は外寄生を制御するために用いられる、例えばウイルス、真菌、細菌又は他の寄生生物抗原を含むことができる。例えば、前記ワクチン又はワクチン組成物は、他の鳥類(例えばニワトリ)疾患に対する抗原を含む多価ワクチン内に混合され得る。これらにワクチンは、例えば下記の表1に列挙するワクチン及び標的生物を含むことができる。
表1:鳥類ワクチン例



さらにまた別の特徴では、本発明は、本明細書に記載のワクチン又は組成物、本明細書に記載の1つ以上のD.ガリナエ抗原を含む補助ワクチン又は組成物で処置された、ワクチン接種された又は免疫された鳥類集団(例えばニワトリの農場飼育集団)を提供する。
本発明に記載のワクチンはサブユニット型ワクチン形を採用できることは当業者には理解されるであろう(前記では1つ以上のD.ガリナエ抗原が動物の接種に用いられる)。前記に加えて又は前記とは別に、ワクチンは、ワクチン接種される動物の細胞によって発現させるために、配列番号:1、2若しくは3又はその免疫原フラグメントによってコードされる1つ以上の抗原をコードする核酸分子を含むことができる(DNAワクチンとして知られる)。このようにして、ワクチン接種宿主(例えばワクチン接種ニワトリ)でのD.ガリナエ抗原の構成的発現が、構成的防御免疫応答を誘引することができる。
動物の免疫応答惹起に使用されるD.ガリナエ抗原の提供に加えて、本発明はまた、記載のD.ガリナエ抗原のいずれかと結合する(又は前記に親和性若しくは特異性を有する)ポリクローナル及び/又はモノクローナル抗体(又はその抗原結合フラグメント)を提供する。タンパク質/ペプチド配列に特異的なポリクローナル/モノクローナル抗体の生成及び単離は当業界で日常的であり、更なる情報は例えば以下で見出すことができる:“Basic methods in Antibody production and characterisation” Howard & Bethell, 2000(Taylor & Francis Ltd.)。そのような抗体は、受動免疫付与と同様に、例えば鳥類種のD.ガリナエ感染/外寄生を検出又は診断する診断処置で用いることができる。
本発明はさらに、鳥類宿主のD.ガリナエ感染/外寄生及び付随する疾患の予防又は制御で使用されるワクチンを提供する。前記ワクチンはポリペプチド又はポリヌクレオチドワクチンであり得る。
本発明はさらに、D.ガリナエ感染/外寄生及び付随する疾患(例えば二次感染)に対して鳥類を免疫する方法を提供し、前記方法は、本発明のワクチンを鳥類に投与する工程を含む。
詳細な説明
本発明は以下に示す図面を参照しつつこれから詳細に説明されるであろう。
抽出抗原のタンパク質プロフィールを示すSDS-PAGE。レーン1:抗原の1/10稀釈、レーン2:1/100稀釈、シーブループラス2分子質量マーカー。 アカダニワクチン調製物のイムノブロット:パネルA)コントロール−ワクチンに曝露されていない卵から採取したIgY、及びパネルB)以前の試験から得たダニ抗原ワクチン接種雌鶏の卵から採取したIgY。両パネルの左から右は以下から成る:分子質量マーカー、続いてそれぞれろ過前及びろ過後抗原。ろ過の後では抗原性プロフィールに違いは認められなかった。 ケージの概要。列4と列3は列2と列1とのように背中合わせになっている。グループ2はワクチン接種群で、グループ1はコントロール群である。グループ2とグループ1の間の空所は、ケージ間のダニの移動を減少させるために配置された空のケージである。 4ヶ月間にわたるダニ数(/100)。コントロール群(青線で表示)は、アジュバントのみを注射した雌鶏についたダニである。ワクチン接種群(赤線で表示)は、同じアジュバント中で調製したワクチン抗原を注射した雌鶏についたダニである。 ワクチン接種したニワトリ及びコントロールのニワトリから収集した卵から抽出した抗IgYを用いて調製した抗原で実施したウェスタンブロット。 ホルマリン不活化抗原(Form)、ベータプロピオラクトン不活化抗原(BP)でワクチン接種したニワトリ及びコントロールのニワトリ(アジュバントのみで免疫)から収集した卵から抽出した抗IgYを用いて調製した抗原で実施したウェスタンブロット。
方法
i)抗原及びワクチン調製物:
5mLの氷冷リン酸緩衝食塩水(PBS)を約1mLのダニに添加し、30秒間氷上で均質化した。前記均質化ダニサンプルを1分間氷上で静置し、その後30秒間の二回目の均質化を繰り返した。続いて前記均質化サンプルを2400xgにて4℃で20分間遠心分離した。上清(抗原)を0.22μmフィルターでろ過し、1mLのアリコットに分けて-80で保存した。
前記サンプルのタンパク質含有量をウシ血清アルブミン(BSA)標準物とともにピアス(Pierce)BCAタンパク質アッセイを用いて決定した。
前記抽出物のタンパク質プロフィールは、天然の抽出物を、還元条件下のNuPAGE(商標)Bis-Tris 4−12%ゲル上で、NuPAGE(商標)MES SDS泳動緩衝液(Invitrogen)を用いて分離することによって精査した。図1にプロフィールを示す。
当該ダニ抽出物についてイムノブロットも実施し、これらの抗原の抗体反応性を決定した。前記ブロットに用いた抗体は、アカダニ抗原で以前にワクチン接種した前の試験の雌鶏の卵から入手した。加えて、当該抗原プロフィールにおけるろ過滅菌の影響もまた、ろ過の前後における免疫反応性抗体プロフィールを比較することによって精査した(図2参照)。
当該タンパク質の完全性及びそれらの免疫反応性を基準にして、我々はワクチン作製を続行させた。総量285mg(ろ過後)のアカダニタンパク質を水中油エマルジョン処方のためにリッジウェイバイオロジカル社(Ridgeway Biological Ltd., Compton)にドライアイス上で急送した。250mLのワクチンを含む2つの同じバッチを作製し(285マイクログラム/0.5mL用量を含む総量で500mL)、無菌的であることを確認した後、これら2つのバッチを直接ロスリンニュートリッション社(Roslin Nutrition Ltd.)に急送した。
ii)実験計画及びケージのレイアウト:
2つのグループから成る、総数768羽のローマンブラウン(Lohmann Brownn)の雌鶏を含む試験をロスリンニュートリッション社の現場で、以前にD.ガリナエに曝露させることなく実施した。1つのグループをワクチン群(ワクチンを投与)に割り当て、第二のグループは正常な(アジュバントのみを投与)コントロール雌鶏である。どちらのグループにもこの実験中にアカダニ制御のため用いられる薬品による処置を実施しなかった。ケージに割り当てる前に、全ての鳥に12及び17週齢で2回の筋肉内注射を実施した。ワクチン接種鳥には各注射につきダニ可溶性タンパク質285マイクログラムを含む0.5mLのワクチンを投与し、コントロールには等体積のアジュバントのみを投与した。2回目のワクチン注射後、雌鶏を単離ハウジングユニット内のケージに入れた(4羽/ケージ)。このユニットはこの実験の開始前にはアカダニフリーであった。4x3ケージから成るブロックを形成するようにケージを一緒に置き、さらに1メートルの通路によって分離された2列を形成するように配置した。各ブロックの間隙は “ダニ耐性”プラスチックシートを張り付けた空のケージで埋めた。ブロックはワクチン接種又はコントロール雌鶏から成り、2つのグループ間におけるハウジングユニット内の一切の‘空間作用’を減じるために交互に配置した。
ケージのレイアウトを表す模式図は図3に示される。
ロスリンニュートリッション社はこれらのグループを‘グループ1’及び‘グループ2’と呼称し、各グループにどの処置を実施したかに関する情報は、ダニ計測が終了するまで実験者には与えられず、“ブラインド”試験を可能にせしめた。
ダニ計数
実験期間中、アカダニ数を標準的トラッピング及び計数技術によって判定した。ADASトラップを収集24時間前に各ケージに置き、ダニチャレンジ後2週間導入した。収集時にトラップを70%エタノールで処理してダニを殺し、密封容器に置いた。ダニは‘ブラインド’態様(すなわち計数者はどれがどのグループであるかを知らされていない)で計数され、ケージ番号のみが示された。収集に際して、計数前にダニをトラップ及び容器から70%エタノールでペトリ皿に洗い出した。通常ダニは裸眼で見えるほど十分に大きく、屑とダニとの区別がつきにくい場合にのみ解剖顕微鏡を用いた。初期の計数は非常に低かったが、実験の後半では、ダニ数はかなり増加した。これら大きな数(500ダニ/トラップを超える)を計数するために、方眼紙上にペトリ皿を置くことによって均等部分に分割し、限定的な数の当該部分の内容物を計数し、これらの計数の掛け算によって総数を概算した。
生産及び健康性
両グループの卵の生産及び一般的健康パラメーターを全実験にわたって通常的基準で評価した。
工業生産における法令順守に向けたワクチンの更なる開発
いずれの自原性ワクチンの実際の使用でも獣医薬評議会(Veterinary Medicine Directorate)の承認が必要であろう。この承認を得るために、我々は偶発的因子が存在しないことを担保しなければならない。前記を達成するためにもっとも明快な方法は、ダニ抽出物のホルマリン又はベータ-プロピオラクトンによる処理で当該ワクチンを“不活化”することによって実施される。したがって、上記記載(“抗原及びワクチン調製物”)にしたがって調製した抽出物を、標準的な自原性ワクチン調製物(不活化した大腸菌、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、マイコプラズマ・ガリセプチクム(M. gallisepticum)及びM.シノビアエ(M. synoviae)抗原を含む)とともに処方する前に(前記処方は市場の自原性ワクチン製造会社によって行われる)、ホルマリン又はベータ-プロピオラクトンで処理し、産卵鶏に(デュープリケートにて)注射する。これらの雌鶏が生んだ卵から抗体を抽出し、これら雌鶏の免疫反応性プロフィールをイムノブロットで調べて、これら不活化抽出物と最初の抽出物(上記に記載の野外試験で用いられたもの)との間で同様な抗原性が達成されるか否かを確定した。最終的には、これら抗体を雌鶏の血液と混合し、in vitro給餌装置でアカダニに与え、その後の5日間の死亡率を決定することによって当該血液の抗ダニ作用を調べた。
結果
抗原調製及びワクチン接種:
ワクチンのための抗原調製又は処方で問題は発生しなかった。
ダニ計数:
各サンプル採取日にダニ数を数え記録した(表1参照)。続いて、それぞれの日付で記録した値を用いてグラフを作成した(図4参照)。
表1:種々のケージセットにおける総数(1セット6ケージ)
これらの結果から、ダニチャレンジ後の最初の数週間にはトラップ内の記録されたダニは極めてわずかであることを認めることができる。しかしながら、2月の初め及びダニチャレンジ後の約9週間に、ダニ数は増加し、さらに実験終了までに相当数が記録された。この時点で、ワクチン接種グループとコントロールグループとの間でこれらの計数において極めて有意な相違が示され(01/03/2011及び15/03/2011の時点でそれぞれP>0.01及びP>0.001)、ワクチン接種グループの平均数は、コントロールグループの平均数の約1/4未満であった。これらの計数中で特に注目すべきことには、ワクチン接種グループのトラップには若い(成熟前の)ダニがコントロールグループと比較したとき極めて少ないことが観察された(コントロールグループでは、若虫は総数の相当大きな比率(約50%)を構成した)。これらの観察を確認するためには更なる定量的実験が必要とされる。
免疫学的実験:
ワクチン接種のために調製した抗原を電気泳動により分離させてイムノブロットで用い、この試験中に最高の抗体応答を生じた抗原を決定した。卵をワクチン接種後2週間(15/11/2010)、ワクチン接種後1ヶ月(11/01/2011)、ワクチン接種後2カ月(28/01/2011)及び実験終了時の最後の収集(15/03/2011)で収集した。これらの卵から調製した免疫グロブリンをプローブとして用い、ワクチン抗原のイムノブロットを実施した。これらのブロットは図5に示される。強い抗体反応性バンドがコントロール及びワクチン接種抗体の両方で認められたが、前者のものは、摂取したニワトリ血液を含むダニから抽出されたトリIgY(重鎖及び軽鎖)であるらしい(二次抗IgY抗体で検出される)。しかしながら、ダニ抗原によるワクチン接種後に、さらに別の抗原性バンドが観察され、2つのもっとも優勢なものは約80Kda及び120KDa(図5の矢印)の大きさであった。これらの両タンパク質に対する抗体はワクチン接種後に減少するが、再度出現してこの実験の最終段階(2つのグループ間でダニ集団に顕著な相違が存在した)で強く表れることは意義深い。
デルマニスス・ガリナエのPBS抽出物のウェスタンブロット上の免疫反応性(デルマニスス・ガリナエのPBS抽出物でワクチン接種された雌鶏由来のニワトリIgYと反応する)バンドは、同じ抽出物のSDS PAGEゲル(一次元)分離上の対応する領域と一列に並んだ。これらのバンドを切り出し、MALDI-Tofによって分析しペプチド質量フィンガープリントを入手し、前記をD.ガリナエmRNA由来核酸配列のESTデータベース審問に用いた。ESTデータベースはモアダン・リサーチインスチチュート(Moredun Research Institute)が作製し保持していた。前記は公開されていない。免疫反応性バンドの各々について最高のスコア(配列調査範囲)を有するコンティグをアミノ酸配列に翻訳し、NCBI BLASTp(nr)公開データベースの審問に用い、同一性及び機能を割り当てた。各バンドは非脊椎動物ビテロゲニンに対し高い相同性を有した(実施例1を参照:E<1x10-80)。
工業生産における法令順守に向けたワクチンの更なる開発
抗体はアカダニ抽出物で免疫した雌鶏が生んだ卵から抽出された。前記アカダニは、上記記載(“抗原及びワクチン調製物”)にしたがって調製され、リッジウェイバイオロジカル社(Compton, Berkshire)による標準的自原性ワクチン調製物(不活化した大腸菌、パスツレラ・マルトシダ、マイコプラズマ・ガリセプチクム及びM.シノビアエ抗原を含む)との処方の前に、ホルマリン又はベータ-プロピオラクトンで処理された。免疫反応性プロフィールをイムノブロットによって調べ、これら不活化抽出物と最初の抽出物(上記に記載の野外試験で用いられたもの)との間で同様な抗原性が達成されるか否かを確定した。不活化(ホルマリン又はベータプロピオラクトンを使用)ダニ抗原によるワクチン接種後に、抗原性バンドが観察され、2つのもっとも優勢なものは約80Kda及び120KDaの大きさであり(図6)、上記に記載のin vivo試験でワクチン接種雌鶏から得られた抗体を用いて観察されたウェスタンブロットプロフィールと類似していた。
結論
本試験は、家禽アカダニから調製した自原性ワクチンによる雌鶏のワクチン接種はダニ集団に対して大きな効果を有し、当該寄生生物に対するまた別の制御を提供し得ることの強力な証拠を提供した。ホルマリン又はベータプロピオラクトンを用いた抗原の不活化はそれらの免疫原性に影響を与えず、家禽アカダニ用の自原性ワクチンとしての商業的有用性及び利用性を示した。
これらの結果は、ワクチン接種後に生じる抗体はダニ生存及び/又はダニ受胎能力に影響を与えることを強く主張している。後者がその事例であるということは、ワクチン接種グループに存在する成熟前ダニの数はより少数であるという我々の観察によって裏付けられる(そのような観察は産卵又は幼虫発生に影響する‘抗受胎’作用と一致する)。
本野外試験は概念立証データを提供し、家禽アカダニ制御用ワクチンとしての有用性を支持する。
デルマニスス・ガリナエのPBS抽出物のウェスタンブロット上の3つの免疫反応性(デルマニスス・ガリナエのPBS抽出物でワクチン接種された雌鶏由来のニワトリIgYと反応する)バンドは、同じ抽出物のSDS PAGEゲル(一次元)分離上の対応する領域と一列に並んだ。前記バンドを切り出し、MALDI-Tofによって分析しペプチド質量フィンガープリントを入手し、前記をD.ガリナエmRNA由来核酸配列のESTデータベース審問に用いた。ESTデータベースはモアダン・リサーチインスチチュートが作製し保持していた。前記は公開されていない。免疫反応性バンドの各々について最高のスコア(配列調査範囲)を有するコンティグをアミノ酸配列に翻訳し、NCBI BLASTp(nr)公開データベースの審問に用い、同一性及び機能を割り当てた。同定される前記3つのタンパク質をJH1−3と標識する。
JH 1
マッチするもの:contig120313 スコア:344 予測:3.2e-30
長さ=5596 numreads=1668
フレーム5として翻訳される

名目質量(Mr):212498 算出pI値:8.06
他の出願と比較するために、nrアンフォーマット配列ストリングに対してcontig12013のNCBI BLAST検索を実施する

種々の改変:トリプシンによるカルバミドメチル(C)、酸化(M)、プロピオンアミド(C)切断:次の残基がPでない限り、KRのC-末端側を切断する
検索された質量値の数:81
マッチした質量値の数:58
配列調査範囲:33%

マッチするペプチドは太字で示す
contig12013は、モアダン・リサーチインスチチュートが作製し保持するESTデータベースからアッセンブリングした連続する配列を指す。前記は公開されていない。

翻訳されたcontig12013のBLAST検索:
NB GP80は、ダニのリーピセファルス(ブーフィリス(Boophilus))・ミクロプルス(Rhipicephalus microplu)に対するワクチン候補として試験されている(Tellam et al., Vet Parasitol. 2002 Jan 3;103(1-2):141-56)。
JH 2
マッチするもの:contig00171 スコア:101 予測:6.4e-06
長さ=2053 numreads=831
フレーム1として翻訳される

名目質量(Mr):78467 算出pI値:8.82
他の出願と比較するために、nrアンフォーマット配列ストリングに対してcontig00171のNCBI BLAST検索を実施する

種々の改変:トリプシンによるカルバミドメチル(C)、酸化(M)、プロピオンアミド(C)切断:次の残基がPでない限り、KRのC-末端側を切断する
検索された質量値の数:87
マッチした質量値の数:23
配列調査範囲:38%

マッチするペプチドは太字で示す
NB GP80は、ダニのリーピセファルス(ブーフィリス)・ミクロプルスに対するワクチン候補として試験されている(Tellam et al., Vet Parasitol. 2002 Jan 3;103(1-2):141-56)。
JH 3
マッチするもの:contig11897 スコア:112 予測:5.1e-07
長さ=3575 numreads=721
フレーム6として翻訳される

名目質量(Mr):134318 算出pI値:7.89
他の出願と比較するために、nrアンフォーマット配列ストリングに対してcontig11897のNCBI BLAST検索を実施する

種々の改変:トリプシンによるカルバミドメチル(C)、酸化(M)、プロピオンアミド(C)切断:次の残基がPでない限り、KRのC-末端側を切断する
検索された質量値の数:92
マッチした質量値の数:30
配列調査範囲:26%

マッチするペプチドは太字で示す
NB GP80は、ダニのリーピセファルス(ブーフィリス)・ミクロプルスに対するワクチン候補として試験されている(Tellam et al., Vet Parasitol. 2002 Jan 3;103(1-2):141-56)。
添付:
添付1:それぞれ個々のケージにおけるワクチン接種雌鶏(グループ2)とコントロール雌鶏(グループ1)のダニ計数





〔参考文献〕

Claims (20)

  1. 鳥類種の免疫応答の惹起に使用される、1つ以上のデルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)(D.ガリナエ)抗原。
  2. 鳥類種の免疫応答を惹起する医薬の製造における1つ以上のデルマニスス・ガリナエ(D.ガリナエ)抗原の使用。
  3. 鳥類種で免疫応答を惹起する方法であって、前記方法が、1つ以上のデルマニスス・ガリナエ(D.ガリナエ)抗原を前記鳥類種に投与する工程を含む、前記方法。
  4. 当該鳥類種が家禽又は鶏種である、請求項1から3のいずれかに記載の1つ以上の抗原、使用又は方法。他の実施態様では、これらの用語は家畜化又は競技用鳥種、例えばニワトリ、ハト、ライチョウ、シチメンチョウ、ホロホロチョウ及び/又はアヒル種を包含する。
  5. 当該鳥類種が、家畜化又は競技用鳥種、例えばニワトリ、ハト、ライチョウ、シチメンチョウ、ホロホロチョウ及び/又はアヒル種である、請求項4に記載の1つ以上の抗原、使用又は方法。
  6. 鳥類種で免疫応答を惹起する、1つ以上のD.ガリナエ抗原を含むワクチン又はワクチン組成物。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の1つ以上の抗原、使用又は方法であって、前記1つ以上の抗原が、D.ガリナエを均質化プロトコールに付して前記1つ以上の抗原を含むD.ガリナエ成分の均質化懸濁物を生じ、さらに場合によって当該均質化物を1回以上のサイズ/密度分離技術(例えば遠心分離)に付して当該均質物の有用な抗原含有分画から所望されないD.ガリナエ断片を除去することによって得られる、前記1つ以上の抗原、使用又は方法。
  8. 当該抗原含有分画が1つ以上の滅菌及び/又は不活化処置に付されてそれらが投与に適切にされる、請求項7に記載の1つ以上の抗原、使用、方法又はワクチン。
  9. 前記1つ以上の抗原がさらに、1つ以上の冷温保存料/冷温保護剤の添加によって冷蔵又は凍結保存用に調製される、請求項7又は8に記載の1つ以上の抗原、使用又は方法。
  10. 前記均質物がさらに処理されて、より少ない及びより高度に精製(又は清浄)/濃縮された抗原又は特異的若しくは精選抗原を生じる、請求項7−9に記載の1つ以上の抗原、使用又は方法。
  11. 前記1つ以上の精製抗原が、SDS(すなわち還元)PAGE技術における泳動により約80kDa及び/又は約120kDaのサイズ/質量を有すると特徴付けられる、請求項10に記載の1つ以上の抗原、使用又は方法。
  12. 前記1つ以上の精製抗原が、GP80様タンパク質又はその免疫原性若しくは抗原性フラグメントである、請求項11に記載の1つ以上の抗原、使用又は方法。
  13. 前記1つ以上の抗原が、配列番号:1、2及び/又は 3を含むか、又は配列番号:1、2及び3として与えられる配列のいずれか1つ又はその免疫原性フラグメントと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一である、請求項1又は10−12のいずれか1項に記載の1つ以上の抗原、使用又は方法。
  14. 以下から成る群から選択される配列を含む1つ以上のD.ガリナエ抗原を含む、本発明によって提供される使用、医薬及び方法のための精製若しくは組換え抗原又は前記精製若しくは組換え抗原を含む組成物:
    (f)配列番号:1
    (g)配列番号:2
    (h)配列番号:3
    (i)(a)、(b)又は(c)のいずれか1つと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一の配列;及び
    (j)(a)、(b)又は(c)のいずれか1つの免疫原性フラグメントと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一の配列。
  15. 以下から成る群から選択される配列を含む1つ以上のD.ガリナエ精製又は組換え抗原を含むワクチン又はワクチン組成物:
    (a)配列番号:1
    (b)配列番号:2
    (c)配列番号:3
    (d)(a)、(b)又は(c)のいずれか1つと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一の配列;及び
    (e)(a)、(b)又は(c)のいずれか1つの免疫原性フラグメントと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一の配列。
  16. 鳥類の免疫応答の惹起に使用される、以下から成る群から選択される配列をコードする単離核酸:
    (a)配列番号:1
    (b)配列番号:2
    (c)配列番号:3
    (d)(a)、(b)又は(c)のいずれか1つと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一の配列;及び
    (e)(a)、(b)又は(c)のいずれか1つの免疫原性フラグメントと少なくとも30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は99%相同又は同一の配列。
  17. 請求項16に記載の単離核酸を含むベクター。
  18. 請求項17に記載のベクターをトランスフェクトされた、又は前記で形質転換された宿主細胞。
  19. 配列番号:1、2又は3の配列(又はその免疫原性フラグメント)によってコードされるD.ガリナエ抗原を生成し、さらに鳥類の免疫応答の惹起に使用する方法であって、(a)本発明の核酸で宿主細胞を形質転換するか、又は本発明の核酸構築物を宿主細胞にトランスフェクトする工程;(b)当該核酸(正確にいえば当該核酸によってコードされるタンパク質)の発現が生じる条件下で(a)で得られた細胞を培養する工程;及び(c)発現された組換えタンパク質又はペプチドを当該細胞培養及び/又は培養上清から単離する工程を含む、前記方法。
  20. 請求項のいずれか1つにしたがい、本明細書に記載のワクチン又は組成物、本明細書に記載のD.ガリナエ抗原の1つ以上を含む補助ワクチン又は組成物で処置された、ワクチン接種された又は免疫されたニワトリの農場飼育集団。
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