JP2014525432A - ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン化合物 - Google Patents

ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン化合物 Download PDF

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Abstract

明細書において定義されている式Iの構造を有する化合物および化合物の薬学的に許容できる塩を開示する。相当する医薬組成物、治療方法、合成方法、および中間体もまた開示する。
【化1】

Description

本発明は、β部位アミロイド前駆体タンパク質(APP)切断酵素1(BACE1)の低分子阻害剤およびその薬学的に許容できる塩に関する。本発明は、ヒトを含めた哺乳動物において、アミロイドタンパク質の神経沈着物の形成の一因となり得るA−βペプチド産生の阻害に関する。本発明はまた、ヒトを含めた哺乳動物におけるアルツハイマー病(AD)ならびに他の神経変性障害および/または神経障害の治療に関する。より特定すると、本発明は、A−βペプチドの産生に関連する神経変性障害および/または神経障害、例えば、ADおよびダウン症候群の治療に有用なチオアミジン化合物に関する。
認知症は、多種多様な特有の病理学的経過の結果として生じる。認知症を引き起こす最も一般的な病理学的経過は、AD、脳アミロイド血管障害(CM)およびプリオン媒介疾患である(例えば、Haanら、Clin. Neurol. Neurosurg. 1990、92(4):305〜310;Glennerら、J. Neurol. Sci. 1989、94:1〜28を参照されたい)。ADは、記憶障害および認知機能障害によって特徴付けられる進行性の神経変性障害である。ADは、米国人口の最も急速に増加している部分である85歳を超える人全ての半数近くが罹患する。したがって、米国におけるAD患者の数は、2050年までに約400万人から約1400万人に増加することが予想される。
アミノジヒドロチアジンまたはチオアミジン化合物は、β−セクレターゼ酵素の有用な阻害剤としてWO2010/038686に記載されている。そこに記載されているのはまた、アミノジヒドロチアジン化合物への中間体である特定の化合物である。驚いたことに、これらの中間体の少なくともいくつかが脳浸透性BACE阻害剤であり、したがってADおよび他の神経変性疾患の治療のためのBACE阻害剤およびモジュレーターであることが予想されることを、出願人らは決定した(Olsenら、Ann. Rep. Med. Chem. 2007、42:27〜47を参照されたい)。したがって、本発明は、ADを含めた神経変性疾患の治療におけるこれらの化合物の使用を対象とする。本発明はまた、新規なチオアミジン化合物、およびADを含めた神経変性疾患の治療におけるそれらの使用を対象とする。
本発明は、式Iの構造を有する、薬学的に許容できるその塩を含めた化合物
Figure 2014525432
[式中、
は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
は、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
3aは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−(C(R5a5b))−OR、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、アリールまたはヘテロアリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、
3bは、水素、C1〜3アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜5シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜5員ヘテロシクロアルキル)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
4aおよびR4eは、独立に、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−ORであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
4bおよびR4dは、独立に、フルオロ、クロロ、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−OR12であり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR4cおよびR4dは、これらが結合している炭素と一緒になって、5〜6員シクロアルキルまたは6員アリールを形成し、前記シクロアルキルまたはアリールは、1〜3個の−CF、フルオロ、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、−OH、−NHまたは−NH−C1〜6アルキルで置換されていてもよく、
4cは、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−OR12であり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR4bおよびR4cは、これらが結合している炭素と一緒になって、5〜6員シクロアルキルまたは6員アリールを形成し、前記シクロアルキルまたはアリールは、1〜3個の−CF、フルオロ、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、−OH、−NHまたは−NH−C1〜6アルキルで置換されていてもよく、
5aおよびR5bは、それぞれ独立に、フルオロ、水素またはC1〜6アルキルであり、
は、独立に、フルオロ、−CN、C1〜6アルキルまたはORであり、
は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
は、独立に、水素、C1〜6アルキルまたはC3〜6アルケニル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
10は、独立に、ハロゲン、−OH、−CN、C1〜6アルキルまたは−OC1〜6アルキルであり、前記アルキル基は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
11は、独立に、C6〜10アリール、C1〜6アルキルまたは−NR13a13bであり、
12は、水素またはC1〜6アルキル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
13aおよびR13bは、それぞれ独立に、水素、C1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR13aおよびR13bは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキル環を形成し、これは1個の酸素を含んでモルホリン部分を形成してもよく、
mは、0、1または2であり、
nは、1または2であり、
tは、0または1であり、
ただし、
(i)R4aまたはR4eの一方がフルオロであるのに対して他方が水素であり、R、R、R4b、R4cおよびR4dが水素であり、R3aまたはR3bの一方が水素、メチル、−CHOCH、−CHOCH−フェニルまたは−CHOHである場合、他方(R3aまたはR3b)は、水素であり得ず、
(ii)R4aまたはR4eの一方がフルオロであるのに対して他方が水素であり、R3a、R3b、R4b、R4cおよびR4dが水素であり、Rがフルオロ、−CHまたは−OCHである場合、Rは、水素であり得ず、
(iii)R4aまたはR4eの一方がフルオロであるのに対して他方が水素であり、R、R3a、R3b、R4b、R4cおよびR4dが水素である場合、Rは、メチルであり得ず、
(iv)R4aまたはR4eの一方が−OR(Rは、−CFである)であるのに対して他方が水素であり、R4b、R4cおよびR4dが水素である場合、R、RまたはR3a、R3bの少なくとも1つは、水素であり得ない]、またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物を対象とする。
別の態様において、本発明は、式I−aの化合物
Figure 2014525432
[式中、
は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
は、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
3aは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−(C(R5a5b))−OR、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、アリールまたはヘテロアリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、
3bは、水素、C1〜3アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜5シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜5員ヘテロシクロアルキル)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
5aおよびR5bは、それぞれ独立に、フルオロ、水素、C1〜6アルキルであり、
は、独立に、フルオロ、−CN、C1〜6アルキルまたはORであり、
は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
は、独立に、水素、C1〜6アルキルまたはC3〜6アルケニル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
10は、独立に、ハロゲン、−OH、−CN、C1〜6アルキルまたは−OC1〜6アルキルであり、前記アルキル基は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
11は、独立に、C6〜10アリール、C1〜6アルキルまたは−NR13a13bであり、
12は、水素またはC1〜6アルキル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
13aおよびR13bは、それぞれ独立に、水素、C1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR13aおよびR13bは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキル環を形成し、これは1個の酸素を含んでモルホリン部分を形成してもよく、
mは、0、1または2であり、
nは、1または2であり、
tは、0または1である]、またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物によって表される。
別の態様において、本発明は、式(I−b)の化合物
Figure 2014525432
[式中、
3aは、メチル(少なくとも1個のハロゲンで置換されている)、C2〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−OR7a、−CH−OR7b、−(C(R5a5b))−OR7c、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、アリールまたはヘテロアリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、
3bは、水素、C1〜3アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜5シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜5員ヘテロシクロアルキル)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
5aおよびR5bは、それぞれ独立に、フルオロ、水素またはC1〜6アルキルであり、
は、独立に、フルオロ、−CN、C1〜6アルキルまたはORであり、
7aは、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
7bは、C2〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−C6〜10アリール、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
7cは、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
10は、独立に、ハロゲン、−OH、−CN、C1〜6アルキルまたは−OC1〜6アルキルであり、前記アルキル基は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
11は、独立に、C6〜10アリール、C1〜6アルキルまたは−NR13a13bであり、
12は、水素またはC1〜6アルキル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
13aおよびR13bは、それぞれ独立に、水素、C1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR13aおよびR13bは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキル環を形成し、これは1個の酸素を含んでモルホリン部分を形成してもよく、
mは、0、1または2であり、
nは、1、2または3であり、
qは、2または3であり、
tは、0または1である]、またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物によって表される。
好ましい実施形態において、R3aは、メチル(1〜3個のフルオロで置換されている)または−CH−OR7bであり、R7bは、C2〜6アルキル、−C6〜10アリール、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のR10で置換されていてもよく、R3bは、水素である(またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物)。
別の態様において、本発明は、式(I−c)の化合物
Figure 2014525432
[式中、
は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
は、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
3aは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−(C(R5a5b))−OR、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、アリールまたはヘテロアリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、
3bは、水素、C1〜3アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜5シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜5員ヘテロシクロアルキル)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
4cは、ハロゲン、C1〜6アルキル、−CNまたは−ORであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
4dは、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−OR12であり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR4cおよびR4dは、これらが結合している炭素と一緒になって、5〜6員シクロアルキルまたは6員アリールを形成し、前記シクロアルキルまたはアリールは、1〜3個の−CF、フルオロ、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、−OH、−NHまたは−NH−C1〜6アルキルで置換されていてもよく、
5aおよびR5bは、それぞれ独立に、フルオロ、水素またはC1〜6アルキルであり、
は、独立に、フルオロ、−CN、C1〜6アルキルまたはORであり、
は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
は、独立に、水素、C1〜6アルキルまたはC3〜6アルケニル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
10は、独立に、ハロゲン、−OH、−CN、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
11は、独立に、C6〜10アリール、C1〜6アルキルまたは−NR13a13bであり、
12は、水素またはC1〜6アルキル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
13aおよびR13bは、それぞれ独立に、水素、C1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR13aおよびR13bは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキル環を形成し、これは1個の酸素を含んでモルホリン部分を形成してもよく、
mは、0、1または2であり、
nは、1または2であり、
tは、0または1である]、またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物によって表される。
別の実施形態において、R4cは、フルオロ、クロロ、メチルまたは−ORであり、Rは、水素またはC1〜6アルキルである。別の実施形態において、R4dは、水素である(またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物)。別の実施形態において、RおよびRは、独立に、水素またはメチルであり、R3aは、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、アリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、R3bは、水素であり、R4cは、クロロ、フルオロ、ヒドロキシルまたはメチルである。
別の態様において、本発明は、式(I−d)の化合物
Figure 2014525432
[式中、
は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
は、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
3aは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−(C(R5a5b))−OR、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、アリールまたはヘテロアリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、
3bは、水素、C1〜3アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜5シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜5員ヘテロシクロアルキル)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
4dは、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−OR12であり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR4cおよびR4dは、これらが結合している炭素と一緒になって、5〜6員シクロアルキルまたは6員アリールを形成し、前記シクロアルキルまたはアリールは、1〜3個の−CF、フルオロ、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、−OH、−NHまたは−NH−C1〜6アルキルで置換されていてもよく、
5aおよびR5bは、それぞれ独立に、フルオロ、水素またはC1〜6アルキルであり、
は、独立に、フルオロ、−CN、C1〜6アルキルまたはORであり、
は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
は、独立に、水素、C1〜6アルキルまたはC3〜6アルケニル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
10は、独立に、ハロゲン、−OH、−CN、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
11は、独立に、C6〜10アリール、C1〜6アルキルまたは−NR13a13bであり、
12は、水素またはC1〜6アルキル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
13aおよびR13bは、それぞれ独立に、水素、C1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR13aおよびR13bは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキル環を形成し、これは1個の酸素を含んでモルホリン部分を形成してもよく、
mは、0、1または2であり、
nは、1または2であり、
tは、0または1である]、またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物を対象とする。
別の実施形態において、Rは、水素またはC1〜6アルキルであり、別の実施形態において、R3aは、水素、C1〜6アルキルまたは−(C(R5a5b))−ORである。
別の態様において、本発明は、式(I−e)の化合物
Figure 2014525432
[式中、
は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
は、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、ただし、RおよびRが両方とも水素であるわけではなく、
3aは、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−(C(R5a5b))−OR、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、アリールまたはヘテロアリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、
3bは、水素、C1〜3アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜5シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜5員ヘテロシクロアルキル)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
5aおよびR5bは、それぞれ独立に、フルオロ、水素またはC1〜6アルキルであり、
は、フルオロ、−CN、C1〜6アルキルまたはORであり、
は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
は、独立に、水素、C1〜6アルキルまたはC3〜6アルケニル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
10は、独立に、ハロゲン、−OH、−CN、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
11は、独立に、C6〜10アリール、C1〜6アルキルまたは−NR13a13bであり、
12は、水素またはC1〜6アルキル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
13aおよびR13bは、それぞれ独立に、水素、C1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR13aおよびR13bは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキル環を形成し、これは1個の酸素を含んでモルホリン部分を形成してもよく、
mは、0、1または2であり、
nは、1または2であり、
tは、0または1である]、またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物を対象とする。
式1−eの化合物の別の実施形態において、RおよびRは、独立に、水素またはC1〜6アルキルである。
好ましい実施形態において、本発明は、
(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,8aS)−8a−(2−フルオロ−4−メチルフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,8aS)−8a−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
4−[(4aR,8aS)−2−アミノ−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−3−フルオロフェノール;
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メタノール;
(4aR,8aS)−8a−(4−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,8aS)−8a−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,8aS)−8a−(2−メトキシフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−(フェノキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−[(ピリジン−2−イルオキシ)メチル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−6−(エトキシメチル)−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メチルベンゾエート;
(4aR,6R,8aS)−6−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−[(プロパン−2−イルオキシ)メチル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;および
(4aR,8aS)−8a−フェニル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物を対象とする。
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物
Figure 2014525432
[式中、
およびRは、独立に、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
3aは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−(C(R5a5b))−OR、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、アリールまたはヘテロアリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、
3bは、水素、C1〜3アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜5シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜5員ヘテロシクロアルキル)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
4aは、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−ORであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
4bおよびR4cは、独立に、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−OR12であり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR4bおよびR4cは、これらが結合している炭素と一緒になって、5〜6員シクロアルキルまたは6員アリールを形成し、前記シクロアルキルまたはアリールは、1〜3個の−CF、フルオロ、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、−OH、−NHまたは−NH−C1〜6アルキルで置換されていてもよく、
4dは、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CN、−NOまたは−OR12であり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR4bおよびR4c、またはR4cおよびR4dは、これらが結合している炭素と一緒になって、5〜6員シクロアルキルまたは6員アリールを形成し、前記シクロアルキルまたはアリールは、1〜3個の−CF、フルオロ、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、−OH、−NHまたは−NH−C1〜6アルキルで置換されていてもよく、
4eは、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−ORであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
5aおよびR5bは、独立に、フルオロ、水素またはC1〜6アルキルであり、
は、フルオロ、−CN、C1〜6アルキルまたはORであり、
は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
は、独立に、水素、C1〜6アルキルまたはC3〜6アルケニル(1〜2個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
10は、独立に、ハロゲン、−OH、−CN、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
11は、独立に、C6〜10アリール、C1〜6アルキルまたは−NR13a13bであり、
12は、水素またはC1〜6アルキル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
13aおよびR13bは、それぞれ独立に、水素、C1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR13aおよびR13bは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキル環を形成し、これは1個の酸素を含んでモルホリン部分を形成してもよく、
mは、0、1または2であり、
nは、1または2であり、
tは、0または1である]、またはその医薬塩もしくは溶媒和物、および薬学的に許容できるビヒクル、賦形剤または担体の医薬組成物を対象とする。
好ましい態様において、医薬組成物は、
rel−(4aR,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6S,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−6−(メトキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,8aS)−8a−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6S,8aS)−8a−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aS,5S,8aS)−5−フルオロ−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,8aS)−8a−[5−ニトロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−(メトキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−5−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
(4aS,5R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−5−メトキシ−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メタノール;
(4R,4aR,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−4−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;および
[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−8a−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メタノール
から選択される化合物、またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物を含有する。
別の態様において、前述の式Iの化合物およびこれらの組成物のいずれかは、アミロイド−βタンパク質の産生の阻害に有用である。別の実施形態において、化合物または組成物は、β部位アミロイド−β前駆体タンパク質切断酵素1(BACE)の阻害に有用である。好ましい実施形態において、化合物または組成物は、神経変性疾患の治療のために有用である。好ましい実施形態において、神経変性疾患は、アルツハイマー病である。
したがって、本発明はまた、治療有効量の式IおよびI−a〜1−eの実施形態のいずれかのチオアミジン化合物、または薬学的に許容できるその塩、および薬学的に許容できる担体を投与することによって、β−セクレターゼ酵素が関与する疾患、例えば、アルツハイマー病の患者(好ましくはヒト)を治療する方法を対象とする。
本発明はまた、治療有効量の式IおよびI−a〜1−eの実施形態のいずれかのチオアミジン化合物、または薬学的に許容できるその塩、および薬学的に許容できる担体を、それを必要としている哺乳動物または患者に投与することによって、BACE1酵素活性を阻害する方法を対象とする。別の実施形態において、本発明は、治療有効量の式IおよびI−a〜1−eの実施形態のいずれかのチオアミジン化合物、または薬学的に許容できるその塩、および薬学的に許容できる担体を、それを必要としている哺乳動物または患者に投与することによって、BACE2酵素活性を阻害する方法を対象とする。
本発明はまた、哺乳動物、好ましくはヒトにおける、β−セクレターゼ酵素が関与する中枢神経系および神経障害の状態または疾患(例えば、片頭痛;てんかん;アルツハイマー病;パーキンソン病;脳傷害;脳卒中;脳血管疾患(脳動脈硬化症、脳アミロイド血管障害、遺伝性脳出血、および脳低酸素虚血を含めた);認知障害(健忘症、老人性認知症、HIV関連認知症、アルツハイマー病、ハンチントン病、レビー小体型認知症、血管性認知症、薬物が関係する認知症、晩発性ジスキネジア、ミオクローヌス、ジストニア、せん妄、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病、HIV疾患、ジル・ドゥ・ラ・トゥレット症候群、てんかん、筋痙縮、筋痙直または筋力低下と関連する障害(振戦を含めた)、および軽度認知障害を含めた);精神遅滞(痙縮、ダウン症候群および脆弱X症候群を含めた);睡眠障害(過眠症、概日リズム睡眠障害、不眠、睡眠時異常行動、および睡眠遮断を含めた)、ならびに精神障害、例えば、不安(急性ストレス障害、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害、心的外傷後ストレス障害、広場恐怖症、および強迫性障害を含めた);虚偽性障害(急性幻覚性躁病を含めた);衝動制御障害(強迫性賭博および間欠性爆発性障害を含めた);気分障害(双極性障害I型、双極性障害II型、躁病、混合感情状態、大うつ病、慢性うつ病、季節性うつ病、精神病性うつ病、季節性うつ病、月経前症候群(PMS)、月経前不機嫌性障害(PDD)、および産後うつ病を含めた);精神運動障害;精神病性障害(統合失調症、統合失調感情障害、統合失調症様、および妄想性障害を含めた);薬物依存(麻薬依存、アルコール依存、アンフェタミン依存、コカイン嗜癖、ニコチン依存、および薬物離脱症候群を含めた);摂食障害(食欲不振症、過食症、過食障害、食欲過剰、肥満症、強迫性摂食障害および氷食症を含めた);性的機能障害;尿失禁;ニューロン損傷障害(目の損傷、目の網膜症または黄斑変性症、耳鳴、聴覚障害および聴覚損失、ならびに脳浮腫を含めた)、ならびに小児精神障害(注意欠陥障害、注意欠陥/機能亢進障害、行為障害、および自閉症を含めた)を治療する方法であって、前記哺乳動物に治療有効量の式Iの化合物および式I−a〜1−eの化合物または薬学的に許容できるその塩を投与することを含む方法を対象とする。式Iの化合物および式I−a〜1−eの化合物はまた、記憶(短期および長期の両方)ならびに学習能力の改善のために有用であり得る。
Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders (DSM−IV−TR) (2000、American Psychiatric Association、Washington D.C.)の第4版のテキスト改訂版は、本明細書に記載されている障害の多くを同定するための診断手段を提供する。DMS−IV−TRに記載されているものを含めて、本明細書に記載されている障害についての代わりの命名法、疾病分類、および分類体系が存在し、用語法および分類体系は医科学の進展と共に進化することを当業者は認識する。
哺乳動物、好ましくはヒトにおいて、神経障害(例えば、片頭痛;てんかん;アルツハイマー病;パーキンソン病;ニーマンピックC型;脳傷害;脳卒中;脳血管疾患;認知障害;睡眠障害)または精神障害(例えば、不安;虚偽性障害;衝動制御障害;気分障害;精神運動障害;精神病性障害;薬物依存;摂食障害;および小児精神障害)を治療する方法であって、前記哺乳動物に治療有効量の式IおよびI−a〜1−eの化合物または薬学的に許容できるその塩を投与することを含む方法が好ましい。
薬学的有効量の本明細書に記載されている化合物、および薬学的に許容できるビヒクル、担体または添加剤の1つまたは複数を含む組成物もまた、本発明において提供される。
本発明はまた、化合物式I、およびI−a〜1−eにおいて提供するようなBACE阻害剤化合物、ならびに1種または複数のさらなる医薬活性剤の組合せの使用を対象とする。
本明細書において言及する全ての特許、特許出願および参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
本発明の他の特徴および利点は、本発明を記載するこの明細書および添付の特許請求の範囲から明らかである。
定義
用語「アルキル」とは、一実施形態では1個〜12個の炭素原子、別の実施形態では1個〜10個の炭素原子、別の実施形態では1個〜6個の炭素原子、別の実施形態では1個〜4個の炭素原子を含んでいる、直鎖または分枝鎖の飽和ヒドロカルビル置換基(すなわち、水素の除去によって炭化水素から得られる置換基)を指す。そのような置換基の例として、メチル、エチル、プロピル(n−プロピルおよびイソプロピルを含めた)、ブチル(n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルを含めた)、ペンチル、iso−アミル、ヘキシルなどが挙げられる。
「アルケニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する直鎖、分岐鎖または環式基を含めた、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する脂肪族炭化水素を意味する。好ましくは、これは、2〜6個の炭素原子を有する中型のアルケニルである。例えば、本明細書において使用する場合、「C2〜6アルケニル」という用語は、これらに限定されないが、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニルなどを含めた、上記定義の1〜5個の適切な置換基(フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、(C〜C)アルコキシ、(C〜C10)アリールオキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシもしくは(C〜C)アルキルなど)で置換されていてもよい、2〜6個の炭素原子の直鎖または分岐鎖の不飽和基を意味する。本発明の化合物がC2〜6アルケニル基を含有するとき、化合物は、純粋なE(逆の)形態、純粋なZ(一緒の)形態、または任意のその混合物として存在し得る。
「アルキリデン」とは、同じ炭素原子からの2個の水素原子の除去によってアルカンから形成される二価基を意味し、その自由原子価は、二重結合の一部である。
「アルキニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する直鎖、分岐鎖または環式基を含めた、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する脂肪族炭化水素を意味する。好ましくは、これは、2〜6個の炭素原子を有する低級アルキニルである。例えば、本明細書において使用する場合、「C2〜6アルキニル」という用語は、2〜6個の炭素原子および1つの三重結合を有する上記定義の直鎖状または分岐状の炭化水素鎖アルキニル基を意味するために本明細書において使用される。
用語「アリール」とは、1個の環または2個もしくは3個の縮合した環を含んでいる芳香族置換基を指す。アリール置換基は、6個〜18個の炭素原子を有するものでよい。例として、アリール置換基は、6個〜14個の炭素原子を有するものでよい。用語「アリール」とは、フェニル、ナフチル、アントラセニルなどの置換基を指すといえる。用語「アリール」は、フェニル、ナフチル、アントラセニルなどの置換基が、CもしくはC炭素環などのC〜C10炭素環、または4〜10員複素環に縮合したものも包含し、そのような縮合アリール基を置換基として有する基は、アリール基の芳香族炭素に結合している。このような縮合アリール基が、1個または複数の置換基で置換されているとき、その1個または複数の置換基は、別段指定しない限り、それぞれがその縮合アリール基の芳香族炭素に結合している。縮合しているC〜C10炭素環または4〜10員複素環は、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜C10シクロアルキル、または=Oで置換されていてもよい。アリール基の例としては、フェニル、ナフタレニル、テトラヒドロナフタレニル、インデニル、イソインデニル、インダニル、アントラセニル、フェナントレニル、ベンゾナフテニル、およびフルオレニルが挙げられる。
「シクロアルキル」という用語は、飽和炭素環式分子から水素を除去することによって得られ、3〜14個の炭素原子を有する炭素環式置換基を指す。一実施形態において、シクロアルキル置換基は、3〜10個の炭素原子を有する。シクロアルキルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが含まれる。
「シクロアルキル」という用語はまた、C〜C10芳香族環または5〜10員ヘテロ芳香族環に縮合している置換基を含み、置換基としてこのような縮合シクロアルキル基を有する基は、シクロアルキル基の炭素原子に結合している。このような縮合シクロアルキル基が、1個または複数の置換基で置換されているとき、1個または複数の置換基は、他に特定しない限り、シクロアルキル基の炭素原子にそれぞれ結合している。縮合C〜C10芳香族環または5〜10員ヘテロ芳香族環は、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜C10シクロアルキル、または=Oで置換されていてもよい。
「シクロアルキル」という用語は、単環式、二環式および三環式の飽和炭素環、ならびに架橋および縮合環炭素環、ならびにスピロ縮合環系を含む。縮合環系の例には、ビシクロデカニルおよびデカリニルが含まれる。
場合によっては、ヒドロカルビル置換基(すなわち、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールなど)における炭素原子の数は、接頭語「C〜C−」または「Cx〜y」によって示され、xは、置換基における炭素原子の最小数であり、yは、最大数である。このように、例えば、「C〜C−アルキル」または「C1〜6アルキル」は、1〜6個の炭素原子を含有するアルキル置換基を指す。さらに例示すると、C〜C−シクロアルキルは、3〜6個の炭素環原子を含有する飽和シクロアルキルを指す。
場合によっては、1個または複数のヘテロ原子を含有する環状置換基(すなわち、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル)における原子の数は、接頭語「x〜y員」によって示され、xは、置換基の環状部分を形成する原子の最小数であり、yは、最大数である。このように、例えば、「5〜8員ヘテロシクロアルキル」は、ヘテロシクロアルキルの環状部分において、1個または複数のヘテロ原子を含めた5〜8個の原子を含有するヘテロシクロアルキルを指す。
「水素」という用語は、水素置換基を指し、−Hとして示してもよい。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」という用語は、−OHを指す。別の用語(複数可)と組み合わせて使用するとき、接頭語「ヒドロキシ」は、接頭語が付着している置換基が、1個または複数のヒドロキシ置換基で置換されていることを示す。1個または複数のヒドロキシ置換基が付着している炭素を担持する化合物には、例えば、アルコール、エノールおよびフェノールが含まれる。
「ヒドロキシアルキル」という用語は、少なくとも1個のヒドロキシ置換基で置換されているアルキルを指す。ヒドロキシアルキルの例には、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルおよびヒドロキシブチルが含まれる。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フッ素(−Fとして示し得る)、塩素(−Clとして示し得る)、臭素(−Brとして示し得る)、またはヨウ素(−Iとして示し得る)を指す。
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、全部で3〜14個の環原子を含有する飽和または部分飽和の環構造から水素を除去することによって得られる置換基を指し、環原子の少なくとも1個は、ヘテロ原子(すなわち、酸素、窒素、または硫黄)であり、残りの環原子は、炭素、酸素、窒素、および硫黄からなる群から独立に選択される。ヘテロシクロアルキルは一方、互いに縮合した2個または3個の環を含むものでもよく、少なくとも1個のその環は、ヘテロ原子(すなわち、窒素、酸素、または硫黄)を環原子として含んでいる。ヘテロシクロアルキル置換基を有する基において、その基に結合している、ヘテロシクロアルキル置換基環原子は、その少なくとも1個のヘテロ原子でもよいし、または環炭素原子でもよく、環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子と同じ環にあるものでもよく、または環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子とは異なる環にあるものでもよい。同様に、今度はヘテロシクロアルキル置換基が基または置換基で置換されている場合、その基または置換基は、その少なくとも1個のヘテロ原子に結合していてもよいし、または環炭素原子に結合していてもよく、環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子と同じ環にあるものでもよく、または環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子とは異なる環にあるものでもよい。
用語「ヘテロシクロアルキル」は、C〜C10芳香環または5〜10員ヘテロ芳香環に縮合した置換基も包含し、そのような縮合ヘテロシクロアルキル基を置換基として有する基は、ヘテロシクロアルキル基のヘテロ原子またはヘテロシクロアルキル基の炭素原子に結合している。このような縮合ヘテロシクロアルキル基が1個または複数の置換基で置換されているとき、その1個または複数の置換基は、別段指定しない限り、それぞれがそのヘテロシクロアルキル基のヘテロ原子またはそのヘテロシクロアルキル基の炭素原子に結合している。縮合しているC〜C10芳香環または5〜10員ヘテロ芳香環は、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜C10シクロアルキル、C〜Cアルコキシ、または=Oで置換されていてもよい。
用語「ヘテロアリール」とは、5〜14個の環原子を含んでおり、その環原子の少なくとも1個がヘテロ原子(すなわち、酸素、窒素、または硫黄)であり、残りの環原子が炭素、酸素、窒素、および硫黄からなる群からそれぞれ独立に選択されたものである芳香環構造を指す。ヘテロアリールは、単環でも、2個または3個の縮合した環でもよい。ヘテロアリール置換基の例として、ピリジル、ピラジル、ピリミジニル、ピリダジニルなどの6員環置換基;トリアゾリル、イミダゾリル、フラニル、チオフェニル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、1,2,3−、1,2,4−、1,2,5−または1,3,4−オキサジアゾリル、イソチアゾリルなどの5員環置換基;ベンゾチオフラニル、イソベンゾチオフラニル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、プリニル、アントラニリルなどの6/5員縮合環置換基;およびキノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、1,4−ベンゾオキサジニルなどの6/6員縮合環が挙げられる。ヘテロアリール置換基を有する基において、その基に結合しているヘテロアリール置換基環原子は、その少なくとも1個のヘテロ原子でもよいし、または環炭素原子でもよく、環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子と同じ環にあるものでもよく、または環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子とは異なる環にあるものでもよい。同様に、今度はヘテロアリール置換基が基または置換基で置換されている場合、その基または置換基は、その少なくとも1個のヘテロ原子に結合していてもよいし、または環炭素原子に結合していてもよく、環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子と同じ環にあるものでもよく、または環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子とは異なる環にあるものでもよい。用語「ヘテロアリール」は、ピリジルN−オキシド、およびピリジンN−オキシド環を含んでいる基も包含する。
単環ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキルの例としては、フラニル、ジヒドロフラニル、テトラジドロフラニル、チオフェニル、ジヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリル、イソピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリル、イソイミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、ジチオリル、オキサチオリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリニル、イソチアゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアオキサジアゾリル、オキサチアゾリル、オキサジアゾリル(オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、または1,3,4−オキサジアゾリルを含めた)、オキサトリアゾリル(1,2,3,4−オキサトリアゾリルまたは1,2,3,5−オキサトリアゾリルを含めた)、ジオキサゾリル(1,2,3−ジオキサゾリル、1,2,4−ジオキサゾリル、1,3,2−ジオキサゾリル、または1,3,4−ジオキサゾリルを含めた)、オキサチアゾリル、オキサチオリル、オキサチオラニル、ピラニル(1,2−ピラニルまたは1,4−ピラニルを含めた)、ジヒドロピラニル、ピリジニル、ピペリジニル、ジアジニル(ピリダジニル、ピリミジニル、ピペラジニルを含めた、トリアジニル(s−トリアジニル、as−トリアジニルおよびv−トリアジニルを含めた)、オキサジニル(1,2,3−オキサジニル、1,3,2−オキサジニル、1,3,6−オキサジニル、1,2,6−オキサジニル、または1,4−オキサジニルを含めた)、イソオキサジニル(o−イソオキサジニルまたはp−イソオキサジニルを含めた)、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、オキサチアジニル(1,2,5−オキサチアジニルまたは1,2,6−オキサチアジニルを含めた)、オキサジアジニル(1,4,2−オキサジアジニルまたは1,3,5,2−オキサジアジニルを含めた)、モルホリニル、アゼピニル、オキセピニル、チエピニル、およびジアゼピニルが挙げられる。
2縮合環ヘテロアリールの例としては、インドリジニル、ピリジニル、ピラノピロリル、4H−キノリジニル、プリニル、ナフチリジニル、ピリドピリジニル(ピリド[3,4−b]−ピリジニル、ピリド[3,2−b]−ピリジニル、またはピリド[4,3−b]−ピリジニルを含めた)、プテリジニル、インドリル、イソインドリル、インドレニニル、イソインダゾリル、ベンゾアジニル、フタラジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、ベンゾジアジニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾオキサゾリル、インドキサジニル、アントラニリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサジニル、ベンゾイソキサジニル、およびテトラヒドロイソキノリニルが挙げられる。
3縮合環ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルの例としては、5,6−ジヒドロ−4H−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリニル、4,5−ジヒドロイミダゾ[4,5,1−hi]インドリル、4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5,1−jk][1]ベンゾアゼピニル、およびジベンゾフラニルが挙げられる。
縮合環ヘテロアリールの他の例として、ベンゾ縮合ヘテロアリール、例えば、インドリル、イソインドリル、インドレニニル、イソインダゾリル、ベンゾアジニル(キノリニルまたはイソキノリニルを含めた)、フタラジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、ベンゾジアジニル(シンノリニルまたはキナゾリニルを含めた)が挙げられる。
用語「ヘテロアリール」は、置換基がCもしくはC炭素環などのC〜C10炭素環、または4〜10員複素環に縮合したものも包含し、そのような縮合ヘテロアリール基を置換基として有する基は、ヘテロアリール基の芳香族炭素またはヘテロアリール基のヘテロ原子に結合している。このような縮合ヘテロアリール基が1個または複数の置換基で置換されているとき、その1個または複数の置換基は、別段指定しない限り、それぞれがそのヘテロアリール基の芳香族炭素またはそのヘテロアリール基のヘテロ原子に結合している。縮合しているC〜C10炭素環または4〜10員複素環は、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜C10シクロアルキル、または=Oで置換されていてもよい。
ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキルのさらなる例として、3−1H−ベンゾイミダゾール−2−オン、(1−置換)−2−オキソ−ベンゾイミダゾール−3−イル、2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロピラニル、3−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル、[1,3]−ジオキサラニル、[1,3]−ジチオラニル、[1,3]−ジオキサニル、2−テトラヒドロチオフェニル、3−テトラヒドロチオフェニル、2−モルホリニル、3−モルホリニル、4−モルホリニル、2−チオモルホリニル、3−チオモルホリニル、4−チオモルホリニル、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、4−チアゾリジニル、ジアゾロニル、N−置換ジアゾロニル、1−フタルイミジニル、ベンゾオキサニル、ベンゾ[1,3]ジオキシン、ベンゾ[1,4]ジオキシン、ベンゾピロリジニル、ベンゾピペリジニル、ベンゾオキソラニル、ベンゾチオラニル、4,5,6,7−テトラヒドロピラゾール[1,5−a]ピリジン、ベンゾチアニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3H−インドリル、キノリジニル、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、およびフロピリジニルが挙げられる。前述の基は、上で列挙した基から派生するものであるので、可能である場合、C結合型でもN結合型でもよい。例えば、ピロール由来の基は、ピロール−1−イル(N結合型)でもピロール−3−イル(C結合型)でもよい。さらに、イミダゾール由来の基は、イミダゾール−1−イル(N結合型)でもイミダゾール−2−イル(C結合型)でもよい。
置換基について、群から「それぞれ独立に選択される」と記載する場合、置換基の各例は、他の置換基とは無関係に選択される。したがって、各置換基は、他の置換基(複数可)と同一または異なり得る。
本明細書において使用する場合、「式I」という用語、式I、I−a〜1−eの化合物は、以下「本発明の化合物(複数可)」と称し得る。このような用語にはまた、水和物、溶媒和物、異性体、結晶および非結晶形態、同形体、多形、ならびにその代謝物を含めて、式Iの化合物、I−a〜I−eの化合物の全ての形態が含まれると定義される。例えば、本発明の化合物、または薬学的に許容できるその塩は、非溶媒和および溶媒和形態で存在し得る。溶媒または水が強固に結合しているとき、錯体は、湿度と無関係に明確な化学量論を有する。しかし、溶媒または水が、チャネル溶媒和物および吸湿性化合物中のように弱く結合しているとき、水/溶媒含量は、湿度および乾燥条件によって決まる。このような場合、非化学量論が標準である。
本発明の化合物は、クラスレートまたは他の錯体として存在し得る。本発明の範囲内に含まれるのは、錯体(クラスレート、薬物−ホスト包接錯体など)であり、上記の溶媒和物と対照的に、薬物およびホストは、化学量論量または非化学量論量で存在する。また含まれるのは、2種以上の有機および/または無機成分を含有する本発明の化合物の錯体であり、これは化学量論量または非化学量論量でよい。このように得られた錯体は、イオン化、部分的にイオン化、または非イオン化し得る。このような錯体の概説については、J.Pharm.Sci.、64(8)、1269〜1288、Haleblian(1975年8月)を参照されたい。
本発明の化合物は、不斉炭素原子を有する。本発明の化合物の炭素−炭素結合は、実線
Figure 2014525432
、実線のくさび
Figure 2014525432
、または点線のくさび
Figure 2014525432
を使用して本明細書において示し得る。不斉炭素原子への結合を示す実線の使用は、この炭素原子における全ての可能性のある立体異性体(例えば、特定のエナンチオマー、ラセミ混合物など)が含まれることを示すことを意味する。不斉炭素原子への結合を示す実線のくさびまたは点線のくさびの使用は、示される立体異性体のみが含まれることを意味することを示すことを意味する。式Iの化合物が複数の不斉炭素原子を含有し得ることは可能である。これらの化合物において、不斉炭素原子への結合を示す実線の使用は、全ての可能性がある立体異性体が含まれることを意味することを示すことを意味する。例えば、特に断りのない限り、式Iの化合物は、エナンチオマーおよびジアステレオマーとして、またはラセミ化合物およびこれらの混合物として存在することができることを意図する。式Iの化合物において1個または複数の不斉炭素原子への結合を示すための実線の使用、および同じ化合物における他の不斉炭素原子への結合を示すための実線のくさびまたは点線のくさびの使用は、ジアステレオマーの混合物が存在すること示すことを意味する。
式Iの立体異性体には、複数のタイプの異性を示す化合物を含めた、本発明の化合物のシスおよびトランス異性体、光学異性体(RおよびSエナンチオマー、ジアステレオマーなど)、幾何異性体、回転異性体、配座異性体、ならびに互変異性体、ならびにこれらの混合物(ラセミ化合物およびジアステレオマー対など)が含まれる。また含まれるのは、対イオンが光学活性である酸付加塩または塩基付加塩(例えば、D−乳酸塩もしくはL−リシン、またはラセミ、例えば、DL−酒石酸塩もしくはDL−アルギニン)である。
任意のラセミ化合物が結晶化するとき、2つの異なるタイプの結晶が可能である。第1のタイプは、上記のラセミ化合物(真のラセミ化合物)であり、等モル量の両方のエナンチオマーを含有する1つの均一な形態の結晶が生成される。第2のタイプは、ラセミ混合物または集合体であり、各々が単一のエナンチオマーを含む2つの形態の結晶が等モル量で生成される。
本発明は、本発明の化合物の互変体形態を含む。低いエネルギー障壁によって構造異性体が相互転換できる場合、互変体異性(「互変異性」)が起こり得る。これは、例えば、イミノ、ケト、もしくはオキシム基を含有する本発明の化合物において、プロトン互変異性の形態を、または芳香族部分を含有する化合物において、いわゆる原子価互変異性の形態を取ることができる。その結果として、単一の化合物が複数のタイプの異性を示し得ることになる。固体および液体形態の様々な比の互変異性体は、分子上の様々な置換基、および化合物を単離するために使用する特定の結晶化技術によって決まる。
本発明の化合物は、無機酸または有機酸から得られる塩の形で使用することもできる。特定の化合物によりけりであるが、化合物の塩は、塩の1つまたは複数の物理的性質、例えば、異なる温度および湿度における薬学的安定性が向上していることや、水または油への望ましい溶解性のために有利な場合がある。ある例では、化合物の塩を、化合物の単離、精製、および/または分割の補助手段として使用する場合もある。
塩を(例えば、in vitroの状況で使用するのとは対照的に)患者に投与しようとする場合、その塩は、薬学的に許容できることが好ましい。用語「薬学的に許容できる塩」とは、式Iの化合物を、ヒトが摂取するのに適すると一般にみなされるアニオンまたはカチオンを有する酸または塩基と化合させることにより調製された塩を指す。薬学的に許容できる塩は、水への溶解度が親化合物より高いので、本発明の方法の生成物として特に有用である。医薬への使用では、本発明の化合物の塩は、非毒性の「薬学的に許容できる塩」である。用語「薬学的に許容できる塩」の範囲内にある塩は、遊離塩基を適切な有機酸または無機酸と反応させることにより一般に調製される、本発明の化合物の非毒性の塩を指す。
本発明の化合物の薬学的に許容できる適切な酸付加塩としては、可能である場合、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、ホウ酸、フルオロホウ酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、炭酸、スルホン酸、および硫酸、ならびに有機酸、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グリコール酸、イソチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、コハク酸、トルエンスルホン酸、酒石酸、およびトリフルオロ酢酸から得られる塩が挙げられる。適切な有機酸としては、例えば、脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族(araliphatic)、複素環、炭素環、およびスルホン酸クラスの有機酸が一般に挙げられる。
適切な有機酸の詳細な例として、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、ジグルコン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、グルクロン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、ピルビン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、安息香酸塩、アントラニル酸、ステアリン酸塩、サリチル酸塩、p−ヒドロキシ安息香酸塩、フェニル酢酸塩、マンデル酸塩、エンボン酸塩(パモ酸塩)、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パントテン酸塩、トルエンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、スルファニル酸塩、シクロヘキシルアミノスルホン酸塩、アルゲン酸(algenic acid)、β−ヒドロキシ酪酸、ガラクタル酸塩、ガラクツロン酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ドデシル硫酸塩、グリコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パルモ酸塩(palmoate)、ペクチン酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、チオシアン酸塩、およびウンデカン酸塩が挙げられる。
さらに、本発明の化合物が酸性部分を有する場合では、適切な薬学的に許容できるその塩として、アルカリ金属塩、すなわち、ナトリウム塩またはカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩;および適切な有機配位子と共に形成される塩、例えば、第四級アンモニウム塩を挙げることができる。別の実施形態では、塩基の塩は、アルミニウム、アルギニン、ベンザチン、コリン、ジエチルアミン、ジオールアミン、グリシン、リシン、メグルミン、オールアミン、トロメタミン、および亜鉛の塩を含めて、非毒性の塩を形成する塩基から生成されるものである。
有機塩は、トロメタミン、ジエチルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)、プロカインなどの、第二級、第三級、または第四級アミンから生成されるものでもよい。塩基性窒素を含んでいる基は、低級アルキル(C〜C)ハロゲン化物(例えば、メチル、エチル、プロピル、およびブチル塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、ジアルキルスルフェート(すなわち、ジメチル、ジエチル、ジブチル(dibuytl)、およびジアミルスルフェート)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステアリル塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、アリールアルキルハロゲン化物(例えば、ベンジルおよびフェネチル臭化物)他などの物質で四級化することができる。
一実施形態において、酸および塩基のヘミ塩(例えば、ヘミ硫酸塩およびヘミカルシウム塩)をまた形成し得る。
本発明の化合物のいわゆる「プロドラッグ」もまた本発明の範囲内である。よって、これら自体が薬理活性を殆ど有さなくてもよく、または有さなくてもよい本発明の化合物の特定の誘導体は、体内または体表に投与されるとき、例えば、加水分解によって、所望の活性を有する本発明の化合物に変換されることができる。このような誘導体は、「プロドラッグ」と称される。プロドラッグの使用についてのさらなる情報は、「Pro−drugs as Novel Delivery Systems、Vol. 14、ACSシンポジウムシリーズ(T.HiguchiおよびW.Stella)ならびに「Bioreversible Carriers in Drug Design」、Pergamon Press、1987(編E. B. Roche、American Pharmaceutical Association)に見出し得る。本発明によるプロドラッグは、例えば、式Iのいずれかの化合物において存在する適当な官能基を、例えば、H Bundgaardの「Design of Prodrugs」(Elsevier、1985)に記載されているような「プロ部分」として当業者には公知の特定の部分で置き換えることによって生成することができる。
本発明はまた、1個または複数の原子が、天然に通常見出される原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子で置き換えられていること以外は、式Iにおいて記載されているものと同一である同位体標識化合物を含む。本発明の化合物中に組み込むことができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、硫黄、フッ素および塩素の同位体、例えば、それぞれ、H、H、13C、11C、14C、15N、18O、17O、32P、35S、18F、および36Clが含まれる。上記の同位体および/または他の原子の他の同位体を含有する、本発明の化合物、そのプロドラッグ、および前記化合物または前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩は本発明の範囲内である。本発明の特定の同位体的に標識された化合物、例えば、放射性同位体、例えば、Hおよび14Cが組み込まれている化合物は、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化、すなわち、H、および炭素−14、すなわち、14C、同位体は、それらの調製および検出性の容易さのために特に好ましい。さらに、より重い同位体、例えば、重水素、すなわち、Hによる置換は、より大きな代謝安定性、例えば、インビボの半減期の増加または投与必要量の減少に由来する特定の治療上の利点をもたらすことができ、したがって、ある状況においては好ましくてもよい。本発明の式Iの同位体標識化合物およびそのプロドラッグは一般に、スキームにおいて、ならびに/または下記の実施例および調製において開示されている手順を行うことによって、同位体的に標識されていない試薬を、容易に利用可能な同位体的に標識されている試薬で置換することによって調製することができる。
通常、本発明の化合物は、本明細書に記載の状態の治療に有効な量で投与する。本発明の化合物は、適切な経路によって、その経路に適合させた医薬組成物の形で、目的の治療に有効な用量を投与する。医学的状態の進行に対する処置に必要となる、化合物の治療上有効な用量は、医学分野でよく知られている前臨床および臨床の手法を使用して、当業者の手で容易に突き止められる。
「治療する」という用語は、本明細書において使用する場合、他に示さない限り、このような用語が適用する障害もしくは状態、またはこのような障害もしくは状態の1つもしくは複数の症状を逆行、軽減、進行を阻害、または予防することを意味する。「治療」という用語は、本明細書において使用する場合、他に示さない限り、治療する行為を意味する(「治療する」は直前に定義する)。「治療する」という用語にはまた、対象のアジュバントおよびネオアジュバント治療が含まれる。
本発明の化合物は、経口投与することができる。経口投与は、化合物が消化管に入るように飲み込むものでもよいし、または化合物が口から血流に直接入る頬側もしくは舌下投与を用いてもよい。
別の実施形態では、本発明の化合物は、血流中、筋肉、または内臓に直接投与することもできる。非経口投与に適する手段には、静脈内、動脈内、腹腔内、くも膜下腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内、および皮下が含まれる。非経口投与に適するデバイスとして、(微細針を含めた)針注射器、無針注射器、および注入技術が挙げられる。
別の実施形態では、本発明の化合物は、皮膚または粘膜に局所的に、すなわち、皮膚上にまたは経皮的に投与することもできる。別の実施形態では、本発明の化合物は、鼻腔内にまたは吸入によって投与することもできる。別の実施形態では、本発明の化合物は、直腸投与または経膣投与することができる。別の実施形態では、本発明の化合物は、眼または耳に直接投与することもできる。
化合物および/または化合物を含有する組成物の投与計画は、患者のタイプ、年齢、体重、性別、および医学的状態;医学的状態の重症度;投与経路;ならびに用いる特定の化合物の活性を含めた様々な要素に基づくものである。したがって、投与計画は多種多様となり得る。体重1キログラムあたり1日約0.01mg〜約100mg程度の投与量レベルが、上で示した状態の治療では有用である。一実施形態では、(1回量または分割した用量で投与される)本発明の化合物の合計1日量は通常、約0.01〜約100mg/kgである。別の実施形態では、本発明の化合物の合計1日量は、約0.1〜約50mg/kgであり、別の実施形態では、約0.5〜約30mg/kg(すなわち、体重1kgあたりの本発明の化合物mg)である。一実施形態では、投薬量は、0.01〜10mg/kg/日である。別の実施形態では、投薬量は、0.1〜1.0mg/kg/日である。投与量単位組成物は、そのような量または1日量を構成するその約数を含有するものでよい。多くの事例では、化合物の投与は、1日に複数回(通常は4回以下)繰り返される。所望なら、通常は、1日あたり複数回の用量を使用して、合計1日量を増やすこともできる。
経口投与では、組成物は、約0.01mg〜約500mgの活性成分、または別の実施形態では、約1mg〜約100mgの活性成分を含有する錠剤の形で提供することができる。静脈内について、定速注入の際の用量は、約0.1〜約10mg/kg/分の範囲をとり得る。
本発明による適切な対象として、哺乳動物対象が挙げられる。本発明による哺乳動物には、限定はしないが、イヌ、ネコ、ウシ、ヤギ、ウマ、ヒツジ、ブタ、げっ歯動物、ウサギ、霊長類などが含まれ、子宮内の哺乳動物も包含される。一実施形態では、ヒトが適切な対象である。ヒト対象は、どちらの性の者でも、どの発育段階にある者でもよい。
別の実施形態では、本発明は、本明細書で列挙した状態を治療する医薬を調製するための、1種または複数の本発明の化合物の使用を含む。
上で言及した状態を治療するために、本発明の化合物は、化合物それ自体として投与することができる。一方、薬学的に許容できる塩は、親化合物よりも水への溶解性が高いので、医学的な適用に適する。
別の実施形態では、本発明は、医薬組成物を含む。そのような医薬組成物は、薬学的に許容できる担体と共に提供される本発明の化合物を含む。担体は、固体でも、液体でも、または両方でもよく、0.05重量%〜95重量%の活性化合物を含有し得る単位用量組成物、例えば錠剤としての化合物に配合することができる。本発明の化合物は、ターゲット指向性薬物担体としての適切なポリマーと結合させることもできる。他の薬理活性物質が存在してもよい。
本発明の化合物は、適切な任意の経路によって、好ましくはそのような経路に適合させた医薬組成物の形で、目的の治療に有効な用量を投与することができる。活性化合物および組成物は、例えば、経口、直腸、非経口、または局所投与することができる。
固体投与形態の経口投与は、例えば、少なくとも1種の予め決められた量の本発明の化合物をそれぞれが含有する別個の単位、例えば、硬カプセル剤もしくは軟カプセル剤、丸剤、カシェ剤、ロゼンジ、または錠剤の体裁にすることができる。別の実施形態では、経口投与は、粉末または顆粒形態にしてもよい。別の実施形態では、経口投与形態は、例えばロゼンジなどの舌下である。このような固体剤形では、式Iの化合物に、1種または複数の佐剤が配合されているのが普通である。そうしたカプセル剤または錠剤は、徐放製剤を含有してもよい。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合では、剤形は、緩衝剤も含んでよく、または腸溶コーティングを施して調製することもできる。
別の実施形態では、経口投与は、液体投与形態にすることができる。経口投与用の液体剤形としては、例えば、当業界で一般に使用される不活性希釈剤(例えば、水)を含有する薬学的に許容できる乳濁液、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシルが挙げられる。このような組成物は、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、香味剤(例えば、甘味剤)、および/または着香剤などの佐剤も含んでよい。
別の実施形態では、本発明は、非経口投与形態を含む。「非経口投与」は、例えば、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注射、筋肉内注射、胸骨内注射、および注入を包含する。注射用製剤(例えば、無菌の注射可能な水性または油性懸濁液)は、適切な分散剤、湿潤剤、および/または懸濁化剤を使用し、知られている技術に従って製剤することができる。
別の実施形態では、本発明は、局所投与形態を含む。「局所投与」は、例えば、経皮パッチやイオン導入デバイスを介してなどの経皮投与、眼内投与、または鼻腔内もしくは吸入投与を包含する。局所投与用の組成物として、例えば、局所用のゲル、スプレー、軟膏、およびクリームも挙げられる。局所用製剤は、皮膚または他の患部を通しての活性成分の吸収または通過を強化する化合物を含有してもよい。本発明の化合物が経皮デバイスによって投与されるとき、投与は、貯蔵部および多孔膜型または固体基材型のいずれかのパッチを使用して実現される。この目的のための典型的な製剤としては、ゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏、散粉剤、包帯剤、フォーム、フィルム、皮パッチ、ウェーハ、植込錠、スポンジ、繊維、絆創膏、およびマイクロエマルジョンが挙げられる。リポソームも使用することができる。典型的な担体として、アルコール、水、鉱油、流動パラフィン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコール、およびプロピレングリコールが挙げられる。浸透性改善剤を混ぜてもよい。例えば、FinninおよびMorgan、J.Pharm.Sci.、88(10)、955〜958(1999年10月)を参照されたい。
眼への局所投与に適する製剤としては、例えば、本発明の化合物を適切な担体に溶解または懸濁させてある点眼剤が挙げられる。眼または耳への投与に適する典型的な製剤は、pH調整された等張性無菌食塩水中の超微粒子化懸濁液または溶液からなる滴剤の形でよい。眼および耳への投与に適する他の製剤として、軟膏、生分解性(例えば、吸収性ゲルスポンジ、コラーゲン)および非生分解性(例えば、シリコーン)植込錠、ウェーハ、レンズ、ならびにニオソームやリポソームなどの微粒子系または小胞系が挙げられる。架橋ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸、セルロース系ポリマー、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、もしくはメチルセルロース、またはヘテロ多糖ポリマー、例えばジェランガムなどのポリマーを、塩化ベンザルコニウムなどの保存剤と共に混ぜてもよい。このような製剤は、イオン導入法によって送達することもできる。
鼻腔内投与または吸入による投与では、本発明の活性化合物は、患者によって圧搾もしくはポンプによる汲み出しがなされるポンプスプレー容器から溶液もしくは懸濁液の形で、または加圧容器もしくはネブライザーから適切な噴射剤を使用しながらエアロゾルスプレー体裁として送達することが好都合である。鼻腔内投与に適する製剤は通常、(単独、または例えばラクトースとの乾燥ブレンドにした混合物として、または例えばホスファチジルコリンなどのリン脂質と混合した混合型成分粒子としての)乾燥粉末の形で乾燥粉末吸入器から、または加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー(好ましくは、電気水力学を使用して微細な霧を生成するアトマイザー)、もしくはネブライザーから、1,1,1,2−テトラフルオロエタンや1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンなどの適切な噴射剤を使用しもしくは使用せずにエアロゾルスプレーとして投与する。鼻腔内の使用では、粉末は、生体接着剤、例えば、キトサンまたはシクロデキストリンを含んでよい。
別の実施形態では、本発明は、直腸投与形態を含む。そのような直腸投与形態は、例えば、坐剤の形でよい。カカオ脂が伝統的な坐剤基剤であるが、様々な代替品を適宜使用してよい。
製薬の分野で知られている他の担体材料および投与方式も使用することができる。本発明の医薬組成物は、有効な製剤手順や投与手順などの、よく知られた薬学の技術のいずれかによって準備することができる。有効な製剤手順および投与手順に関する上記の考慮事項は、当業界でよく知られており、標準の教本に記載されている。薬物の製剤は、例えば、Hoover,John E.、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、Mack Publishing Co.、ペンシルヴェニア州イーストン、1975;Libermanら編、「Pharmaceutical Dosage Forms」、Marcel Decker、ニューヨーク州ニューヨーク、1980;およびKibbeら編、「Handbook of Pharmaceutical Excipients」(第3版)、American Pharmaceutical Association、ワシントン、1999で論述されている。
本発明の化合物は、様々な状態または疾患状態の治療において、単独で、または他の治療薬と組み合わせて使用することができる。本発明の(1種または複数の)化合物および他の(1種または複数の)治療薬は、(同じ剤形または別々の剤形のいずれかで)同時に、または順次投与することができる。
2種以上の化合物は、同時に、並行して、または順次投与することができる。さらに、同時投与は、投与前に化合物を混合して実施することもでき、または同時点であるが、異なる解剖学的部位で、もしくは異なる投与経路を使用して化合物を投与することにより実施することもできる。
語句「並行投与」、「共投与」、「同時投与」、および「同時に投与」とは、化合物を組み合わせて投与することを意味する。
本発明は、式Iおよび式I−a〜1−eの化合物において提供されているようなBACE阻害剤化合物、および1種または複数のさらなる医薬活性剤の組合せの使用を含む。活性剤の組合せが投与される場合、これらは別々の剤形で、または単一の剤形において合わせて、逐次的または同時に投与し得る。したがって、本発明はまた、ある量の(a)式Iの化合物または化合物の薬学的に許容できる塩を含む第1の薬剤;(b)第2の医薬活性剤;および(c)薬学的に許容できる担体、ビヒクルまたは賦形剤を含む医薬組成物を含む。
様々な医薬活性剤を、治療する疾患、障害、または状態に応じて、式Iの化合物および式I−a〜1−eの化合物と併せて使用するために選択し得る。本発明の組成物と組み合わせて使用し得る医薬活性剤には、これらに限定されないが、以下が含まれる。
(i)アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、例えば、ドネペジル塩酸塩(ARICEPT(登録商標)、MEMAC)、サリチル酸フィゾスチグミン(ANTILIRIUM(登録商標))、硫酸フィゾスチグミン(ESERINE)、メトリフォネート、ネオスチグミン、ガンスチグミン、ピリドスチグミン(MESTINON)、アンベノニウム(MYTELASE(登録商標))、デメカリウム、DEBIO(登録商標)(ZT−1;DEBIOPHARM(登録商標)としてもまた公知である)、リバスチグミン(EXELON(登録商標))、ラドスチギル、NP−0361、ガランタミン臭化水素酸塩(RAZADYNE(登録商標)、REMINYL(登録商標)、NIVALIN(登録商標))、タクリン(COGNEX(登録商標))、トルセリン、マレイン酸ベルナクリン、メモキン、ヒューペルジンA(HUP−A;Neuro−Hitech)、フェンセリン、エドロホニウム(ENLON(登録商標)、TENSILON(登録商標))、およびINM−176;
(ii)アミロイド−β(またはその断片)、例えば、汎HLA DR−結合エピトープにコンジュゲートしているAβ1−15(PADRE(登録商標))、ACC−001(Elan/Wyeth)、ACI−01、ACI−24、AN−1792、Affitope AD−01、CAD106、およびV−950;
(iii)アミロイド−βへの抗体(またはその断片)、例えば、ポネズマブ、ソラネズマブ、バピヌズマブ(AAB−001としてもまた公知である)、AAB−002(Wyeth/Elan)、ACI−01−Ab7、BAN−2401、静脈内Ig(GAMMAGARD(登録商標))、LY2062430(ヒト化m266;Lilly)、R1450(Roche)、ACU−5A5、huC091、ならびに国際公開第WO04/032868号、同第WO05/025616号、同第WO06/036291号、同第WO06/069081号、同第WO06/118959号、米国特許出願公開第US2003/0073655号、同第US2004/0192898号、同第US2005/0048049号、同第US2005/0019328号、欧州特許出願公開第EP0994728号および同第1257584号、および米国特許第5,750,349号に開示されているもの;
(iv)アミロイド低下剤または阻害剤(アミロイドの産生、蓄積および線維化を低減させるものを含めた)、例えば、ディメボン、ダブネチド、エプロジセート、ロイプロリド、SK−PC−B70M、セレコキシブ、ロバスタチン、アナプソス、オキシラセタム、プラミラセタム、バレニクリン、ニセルゴリン、コロストリニン、ビスノルシムセリン(BNCとしてもまた公知である)、NIC5−15(Humanetics)、E−2012(エーザイ)、ピオグリタゾン、クリオキノール(PBT1としてもまた公知である)、PBT2(Prana Biotechnology)、フルルビプロフェン(ANSAID(登録商標)、FROBEN(登録商標))およびそのR−エナンチオマーであるタレンフルルビル(FLURIZAN(登録商標))、ニトロフルルビプロフェン、フェノプロフェン(FENOPRON、NALFON(登録商標))、イブプロフェン(ADVIL(登録商標)、MOTRIN(登録商標)、NUROFEN(登録商標))、イブプロフェンリシネート、メクロフェナム酸、メクロフェナム酸ナトリウム(MECLOMEN(登録商標))、インドメタシン(INDOCIN(登録商標))、ジクロフェナクナトリウム(VOLTAREN(登録商標))、ジクロフェナクカリウム、スリンダク(CLINORIL(登録商標))、スリンダク硫化物、ジフルニサル(DOLOBID(登録商標))、ナプロキセン(NAPROSYN(登録商標))、ナプロキセンナトリウム(ANAPROX(登録商標)、ALEVE(登録商標))、ARC031(Archer Pharmaceuticals)、CAD−106(Cytos)、LY450139(Lilly)、インスリン分解酵素(インスリジンとしてもまた公知である)、イチョウ(gingko biloba)抽出物EGb−761(ROKAN(登録商標)、TEBONIN(登録商標))、トラミプロセート(CEREBRIL(登録商標)、ALZHEMED(登録商標))、エプロジセート(FIBRILLEX(登録商標)、KIACTA(登録商標))、化合物W(3,5−ビス(4−ニトロフェノキシ)安息香酸)、NGX−96992、ネプリライシン(中性エンドペプチダーゼ(NEP)としてもまた公知である)、シロ−イノシトール(シリトールとしてもまた公知である)、アトルバスタチン(LIPITOR(登録商標))、シンバスタチン(ZOCOR(登録商標))、KLVFF−(EEX)3、SKF−74652、メシル酸イブタモレン、BACE阻害剤、例えば、ASP−1702、SCH−745966、JNJ−715754、AMG−0683、AZ−12304146、BMS−782450、GSK−188909、NB−533、E2609およびTTP−854;γセクレターゼモジュレーター、例えば、ELND−007;およびRAGE(糖化最終産物についての受容体)阻害剤、例えば、TTP488(Transtech)およびTTP4000(Transtech)、ならびに米国特許第7,285,293号に開示されているもの(PTI−777を含めた);
(v)α−アドレナリン作動性受容体アゴニスト、例えば、グアンファシン(INTUNIV、TENEX)、クロニジン(CATAPRES)、メタラミノール(ARAMINE)、メチルドパ(ALDOMET、DOPAMET、NOVOMEDOPA)、チザニジン(ZANAFLEX)、フェニレフリン(neosynephrineとしてもまた公知である)、メトキサミン、シラゾリン、グアンファシン(INTUNIV)、ロフェキシジン、キシラジン、モダフィニル(PROVIGIL)、アドラフィニル、およびアルモダフィニル(NUVIGIL);
(vi)β−アドレナリン作動性受容体遮断剤(β遮断薬)、例えば、カルテオロール、エスモロール(BREVIBLOC)、ラベタロール(NORMODYNE、TRANDATE)、オクスプレノロール(LARACOR、TRASACOR)、ピンドロール(VISKEN)、プロパノロール(INDERAL)、ソタロール(BETAPACE、SOTALEX、SOTACOR)、チモロール(BLOCADREN、TIMOPTIC)、アセブトロール(SECTRAL、PRENT)、ナドロール(CORGARD)、メトプロロール酒石酸塩(LOPRESSOR)、コハク酸メトプロロール(TOPROL−XL)、アテノロール(TENORMIN)、ブトキサミン、およびSR59230A(Sanofi);
(vii)抗コリン作用薬、例えば、アミトリプチリン(ELAVIL、ENDEP)、ブトリプチリン、メシル酸ベンズトロピン(COGENTIN)、トリヘキシフェニジル(ARTANE)、ジフェンヒドラミン(BENADRYL)、オルフェナドリン(NORFLEX)、ヒヨスチアミン、アトロピン(ATROPEN)、スコポラミン(TRANSDERM−SCOP)、臭化メチルスコポラミン(PARMINE)、ジシクロベリン(BENTYL、BYCLOMINE、DIBENT、DILOMINE)、トルテロジン(DETROL)、オキシブチニン(DITROPAN、LYRINEL XL、OXYTROL)、臭化ペンチエネート、プロパンテリン(PRO−BANTHINE)、シクリジン、イミプラミン塩酸塩(TOFRANIL)、マレイン酸イミプラミン(SURMONTIL)、ロフェプラミン、デシプラミン(NORPRAMIN)、ドキセピン(SINEQUAN、ZONALON)、トリミプラミン(SURMONTIL)、およびグリコピロレート(ROBINUL);
(viii)抗痙攣薬、例えば、カルバマゼピン(TEGRETOL、CARBATROL)、オクスカルバゼピン(TRILEPTAL)、フェニトインナトリウム(PHENYTEK)、ホスフェニトイン(CEREBYX、PRODILANTIN)、ジバルプロックスナトリウム(DEPAKOTE)、ガバペンチン(ニューロンティン)、プレガバリン(LYRICA)、トピリメート(TOPAMAX)、バルプロ酸(DEPAKENE)、バルプロ酸ナトリウム(DEPACON)、1−ベンジル−5−ブロモウラシル、プロガビド、ベクラミド、ゾニサミド(TRERIEF、EXCEGRAN)、CP−465022、レチガビン、タランパネル、およびプリミドン(MYSOLINE);
(ix)抗精神病剤、例えば、ルラシドン(LATUDA、SM−13496としてもまた公知である、大日本住友製薬)、アリピプラゾール(ABILIFY)、クロルプロマジン(THORAZINE)、ハロペリドール(HALDOL)、イロペリドン(FANAPTA)、デカン酸フルペンチキソール(DEPIXOL、FLUANXOL)、レセルピン(SERPLAN)、ピモジド(ORAP)、デカン酸フルフェナジン、塩酸フルフェナジン、プロクロルペラジン(COMPRO)、アセナピン(SAPHRIS)、ロキサピン(LOXITANE)、モリンドン(MOBAN)、ペルフェナジン、チオリダジン、チオチキシン、トリフルオペラジン(STELAZINE)、ラメルテオン、クロザピン(CLOZARIL)、ノルクロザピン(ACP−104)、リスペリドン(RISPERDAL)、パリペリドン(INVEGA)、メルペロン、オランザピン(ZYPREXA)、クエチアピン(SEROQUEL)、タルネタント、アミスルプリド、ジプラシドン(GEODON)、ブロナンセリン(LONASEN)、およびACP−103(Acadia Pharmaceuticals);
(x)カルシウムチャネル遮断薬、例えば、ロメリジン、ジコノチド、ニルバジピン(ESCOR、NIVADIL)、ジペルジピン、アムロジピン(NORVASC、ISTIN、AMLODIN)、フェロジピン(PLENDIL)、ニカルジピン(CARDENE)、ニフェジピン(ADALAT、PROCARDIA)、MEM1003およびその親化合物であるニモジピン(NIMOTOP)、ニソルジピン(SULAR)、ニトレンジピン、ラシジピン(LACIPIL、MOTENS)、レルカニジピン(ZANIDIP)、リファリジン、ジルチアゼム(CARDIZEM)、ベラパミル(CALAN、VERELAN)、AR−R18565(AstraZeneca)、ならびにエネカジン;
(xi)カテコールO−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤、例えば、ニテカポン、トルカポン(TASMAR)、エンタカポン(COMTAN)、およびトロポロン;
(xii)中枢神経系刺激物質、例えば、アトモキセチン、レボキセチン、ヨヒンビン、カフェイン、フェンメトラジン、フェンジメトラジン、ペモリン、フェンカンファミン(GLUCOENERGAN、REACTIVAN)、フェネチリン(CAPTAGON)、ピプラドール(MERETRAN)、デアノール(ジメチルアミノエタノールとしてもまた公知である)、メチルフェニデート(DAYTRANA)、メチルフェニデート塩酸塩(RITALIN)、デクスメチルフェニデート(FOCALIN)、アンフェタミン(単独で、または他のCNS刺激物質、例えば、ADDERALL(アスパラギン酸アンフェタミン、硫酸アンフェタミン、サッカリン酸デキストロアンフェタミン、および硫酸デキストロアンフェタミンと組み合わせて))、硫酸デキストロアンフェタミン(DEXEDRINE、DEXTROSTAT)、メタンフェタミン(DESOXYN)、リスデキサンフェタミン(VYVANSE)、ならびにベンズフェタミン(DIDREX);
(xiii)コルチコステロイド、例えば、プレドニゾン(STERAPRED、DELTASONE)、プレドニゾロン(PRELONE)、酢酸プレドニゾロン(OMNIPRED、PRED MILD、PRED FORTE)、リン酸プレドニゾロンナトリウム(ORAPRED ODT)、メチルプレドニゾロン(MEDROL);酢酸メチルプレドニゾロン(DEPO−MEDROL)、およびコハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム(A−METHAPRED、SOLU−MEDROL);
(xiv)ドパミン受容体アゴニスト、例えば、アポモルヒネ(APOKYN)、ブロモクリプチン(PARLODEL)、カベルゴリン(DOSTINEX)、ジヒドレキシジン、ジヒドロエルゴクリプチン、フェノールドパム(CORLOPAM)、リスリド(DOPERGIN)、テルグリド スペルゴリド(spergolide)(PERMAX)、ピリベジル(TRIVASTAL、TRASTAL)、プラミペキソール(MIRAPEX)、キンピロール、ロピニロール(REQUIP)、ロチゴチン(NEUPRO)、SKF−82958(GlaxoSmithKline)、カリプラジン、パルドプルノキスおよびサリゾタン;
(xv)ドパミン受容体アンタゴニスト、例えば、クロルプロマジン、フルフェナジン、ハロペリドール、ロキサピン、リスペリドン、チオリダジン、チオチキセン、トリフルオペラジン、テトラベナジン(NITOMAN、XENAZINE)、7−ヒドロキシアモキサピン、ドロペリドール(INAPSINE、DRIDOL、DROPLETAN)、ドンペリドン(MOTILIUM)、L−741742、L−745870、ラクロプリド、SB−277011A、SCH−23390、エコピパム、SKF−83566、およびメトクロプラミド(REGLAN);
(xvi)ドパミン再取込み阻害剤、例えば、ブプロピオン、サフィナミド、マレイン酸ノミフェンシン(MERITAL)、バノキセリン(GBR−12909としてもまた公知である)およびそのデカン酸エステルであるDBL−583、ならびにアミネプチン;
(xvii)γ−アミノ酪酸(GABA)受容体アゴニスト、例えば、バクロフェン(LIORESAL、KEMSTRO)、シクロフェン、ペントバルビタール(NEMBUTAL)、プロガビド(GABRENE)、およびクロメチアゾール;
(xviii)ヒスタミン3(H3)アンタゴニスト、例えば、シプロキシファン、チプロリサント、S−38093、イルダビサント、ピトリサント、GSK−239512、GSK−207040、JNJ−5207852、JNJ−17216498、HPP−404、SAR−110894、trans−N−エチル−3−フルオロ−3−[3−フルオロ−4−(ピロリジン−1−イルメチル)フェニル]シクロブタンカルボキサミド(PF−3654746)、ならびに米国特許出願公開第US2005−0043354号、同第US2005−0267095号、同第US2005−0256135号、同第US2008−0096955号、同第US2007−1079175号、および同第US2008−0176925号;国際公開第WO2006/136924号、同第WO2007/063385号、同第WO2007/069053号、同第WO2007/088450号、同第WO2007/099423号、同第WO2007/105053号、同第WO2007/138431号、および同第WO2007/088462号;および米国特許第7,115,600号)に開示されているもの;
(xix)免疫調節剤、例えば、酢酸グラチラマー(コポリマー−1;COPAXONEとしてまた公知である)、MBP−8298(合成ミエリン塩基性タンパク質ペプチド)、フマル酸ジメチル、フィンゴリモド(FTY720としてもまた公知である)、ロキニメクス(リノマイド)、ラキニモド(ABR−215062およびSAIK−MSとしてもまた公知である)、ABT−874(ヒト抗−IL−12抗体;Abbott)、リツキシマブ(RITUXAN)、アレムツズマブ(CAMPATH)、ダクリズマブ(ZENAPAX)、ならびにナタリズマブ(TYSABRI);
(xx)免疫抑制剤、例えば、メソトレキセート(TREXALL、RHEUMATREX)、ミトキサントロン(ノバントロン)、ミコフェノール酸モフェチル(CELLCEPT)、ミコフェノール酸ナトリウム(MYFORTIC)、アザチオプリン(AZASAN、IMURAN)、メルカプトプリン(PURI−NETHOL)、シクロホスファミド(NEOSAR、CYTOXAN)、クロランブシル(LEUKERAN)、クラドリビン(LEUSTATIN、MYLINAX)、α−フェトプロテイン、エタネルセプト(ENBREL)、および4−(ベンジルオキシ)−5−[(5−ウンデシル−2H−ピロール−2−イリデン)メチル]−1H,1’H−2,2’−ビピロール(PNU−156804としてもまた公知である);
(xxi)インターフェロン(インターフェロンベータ−1a(AVONEX、REBIF)およびインターフェロンベータ−1b(BETASERON、BETAFERON)を含めた);
(xxii)レボドパ(またはそのメチルもしくはエチルエステル)(単独で、またはDOPAデカルボキシラーゼ阻害剤と組み合わせて)(例えば、カルビドパ(SINEMET、CARBILEV、PARCOPA)、ベンセラジド(MADOPAR)、α−メチルドパ、モノフルオロメチルドパ、ジフルオロメチルドパ、ブロクレシン、またはm−ヒドロキシベンジルヒドラジン);
(xxiii)N−メチル−D−アスパルテート(NMDA)受容体アンタゴニスト、例えば、メマンチン(NAMENDA、AXURA、EBIXA)、アマンタジン(SYMMETREL)、アカンプロサート(CAMPRAL)、ベソンプロジル、ケタミン(KETALAR)、デルセミン、デキサナビノール、デキセファロキサン、デキストロメトルファン、デキストロルファン、トラキソプロジル、CP−283097、ヒマンタン、イダンタドール、イペノキサゾン、L−701252(Merck)、ランシセミン、レボルファノール(DROMORAN)、LY−233536およびLY−235959(両方ともLilly)、メサドン、(DOLOPHINE)、ネラメキサン、ペルジンホテル、フェンシクリジン、チアネプチン(STABLON)、ジゾシルピン(MK−801としてもまた公知である)、EAB−318(Wyeth)、イボガイン、ボアカンギン、チレタミン、リルゾール(RILUTEK)、アプチガネル(CERESTAT)、ガベスチネル、ならびにレマシミド(remacimide);
(xxiv)モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤、例えば、セレギリン(EMSAM)、セレギリン塩酸塩(l−デプレニル、ELDEPRYL、ZELAPAR)、ジメチルセレギリン、ブロファロミン、フェネルジン(NARDIL)、トラニルシプロミン(PARNATE)、モクロベミド(AURORIX、MANERIX)、ベフロキサトン、サフィナミド、イソカルボキサジド(MARPLAN)、ニアラミド(NIAMID)、ラサギリン(AZILECT)、イプロニアジド(MARSILID、IPROZID、IPRONID)、CHF−3381(Chiesi Farmaceutici)、イプロクロジド、トロキサトン(HUMORYL、PERENUM)、ビフェメラン、デスオキシペガニン、ハルミン(テレパチンまたはバナステリンとしてもまた公知である)、ハルマリン、リネゾリド(ザイボックス、ZYVOXID)、ならびにパルギリン(EUDATIN、SUPIRDYL);
(xxv)ムスカリン受容体(特に、M1サブタイプ)アゴニスト、例えば、セビメリン、レベチラセタム、ベタネコール塩化物(DUVOID、URECHOLINE)、イタメリン、ピロカルピン(SALAGEN)、NGX267、アレコリン、L−687306(Merck)、L−689660(Merck)、ヨウ化フルトレトニウム(FURAMON、FURANOL)、ベンゼンスルホン酸フルトレトニウム、フルトレトニウムp−トルエンスルホネート、McN−A−343、オキソトレモリン、サブコメリン、AC−90222(Acadia Pharmaceuticals)、ならびにカルバコール(CARBASTAT、MIOSTAT、CARBOPTIC);
(xxvi)神経保護薬、例えば、ボスチニブ、コンドリアーゼ、アイルモクロモール(airmoclomol)、ラモトリギン、ペランパネル、アニラセタム、ミナプリム、リルゾール2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−オンオキシム、デスモテプラーゼ、アナチバント、アスタキサンチン、ニューロペプチドNAP(例えば、AL−108およびAL−208;両方ともAllon Therapeutics)、ニューロストロール、ペランペネル(perampenel)、イスプロニクリン、ビス(4−β−D−グルコピラノシルオキシベンジル)−2−β−D−グルコピラノシル−2−イソブチルタルトレート(ダクチロルヒンBまたはDHBとしてもまた公知である)、ホルモバクチン、キサリプロデン(XAPRILA)、ラクタシスチン、ジメボリン塩酸塩(ディメボン)、ジスフェントン(CEROVIVE)、アルンド酸(ONO−2506、PROGLIA、CEREACT)、シチコリン(シチジン5’−ジホスホコリンとしてもまた公知である)、エダラボン(RADICUT)、AEOL−10113およびAEOL−10150(両方ともAeolus Pharmaceuticals)、AGY−94806(SA−450およびMsc−1としてもまた公知である)、顆粒球−コロニー刺激因子(AX−200としてもまた公知である)、BAY−38−7271(KN−387271としてもまた公知である、Bayer AG)、アンクロド(VIPRINEX、ARWIN)、DP−b99(D−Pharm Ltd)、HF−0220(17−β−ヒドロキシエピアンドロステロン;Newron Pharmaceuticals)、HF−0420(オリゴトロピンとしてもまた公知である)、ピリドキサール5’−ホスフェート(MC−1としてもまた公知である)、マイクロプラスミン、S−18986、ピクロゾタン、NP031112、タクロリムス、L−セリル−L−メチオニル−L−アラニル−L−リシル−L−グルタミル−グリシル−L−バリン、AC−184897(Acadia Pharmaceuticals)、ADNF−14(米国国立衛生研究所)、スチルバズレニルニトロン、SUN−N8075(第一サントリー生物医学研究所)、ならびにゾナンパネル;
(xxvii)ニコチン性受容体アゴニスト、例えば、エピバチジン、ブプロピオン、CP−601927、バレニクリン、ABT−089(Abbott)、ABT−594、AZD−0328(AstraZeneca)、EVP−6124、R3487(MEM3454としてもまた公知である、Roche/Memory Pharmaceuticals)、R4996(MEM63908としてもまた公知である、Roche/Memory Pharmaceuticals)、TC−4959およびTC−5619(両方ともTargacept)、ならびにRJR−2403;
(xxviii)ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取込み阻害剤、例えば、アトモキセチン(STRATTERA)、ドキセピン(APONAL、ADAPIN、SINEQUAN)、ノルトリプチリン(AVENTYL、PAMELOR、NORTRILEN)、アモキサピン(ASENDIN、DEMOLOX、MOXIDIL)、レボキセチン(EDRONAX、VESTRA)、ビロキサジン(VIVALAN)、マプロチリン(DEPRILEPT、LUDIOMIL、PSYMION)、ブプロピオン(WELLBUTRIN)、ならびにラダファキシン;
(xxix)下記を含めたホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤。(a)PDE1阻害剤(例えば、ビンポセチン(CAVINTON、CERACTIN、INTELECTOL)および米国特許第6,235,742号に開示されているもの、(b)PDE2阻害剤(例えば、エリスロ−9−(2−ヒドロキシ−3−ノニル)アデニン(EHNA)、BAY60−7550、および米国特許第6,174,884号に記載されているもの)、(c)PDE3阻害剤(例えば、アナグレリド、シロスタゾール、ミルリノン、オルプリノン、パログレリル、およびピモベンダン)、(d)PDE4阻害剤(例えば、アプレミラスト、ロフルミラスト、ロリプラム、Ro20−1724、イブジラスト(KETAS)、ピクラミラスト(RP73401としてもまた公知である)、CDP840、シロミラスト(ARIFLO)、トフィミラスト、オグレミラスト(GRC3886としてもまた公知である)、テトミラスト(OPC−6535としてもまた公知である)、リリミファスト、テオフィリン(UNIPHYL、THEOLAIR)、アロフィリン(LAS−31025としてもまた公知である)、ドキソフィリン、RPR−122818、またはメセンブリン)、および(e)PDE5阻害剤(例えば、シルデナフィル(VIAGRA(登録商標)、REVATIO(登録商標))、タダラフィル(CIALIS(登録商標))、バルデナフィル(LEVITRA(登録商標)、VIVANZA(登録商標))、ウデナフィル、アバナフィル、ジピリダモール(PERSANTINE)、E−4010、E−4021、E−8010、ザプリナスト、イオデナフィル(iodenafil)、ミロデナフィル、DA−8159、ならびに国際出願第WO2002/020521号、同第WO2005/049616号、同第WO2006/120552号、同第WO2006/126081号、同第WO2006/126082号、同第WO2006/126083号、および同第WO2007/122466号に開示されているもの)、(f)PDE9阻害剤(例えば、BAY73−6691(Bayer AG)、ならびに米国特許出願公開第US2003/0195205号、同第US2004/0220186号、同第US2006/0111372号、同第US2006/0106035号、およびUSSN12/118,062(2008年5月9日に出願)に開示されているもの)、ならびに(g)PDE10阻害剤、例えば、2−({4−[1−メチル−4−(ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]フェノキシ}メチル)キノリン(PF−2545920)、およびSCH−1518291;
(xxx)キノリン、例えば、キニーネ(その塩酸塩、二塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩およびグルコン酸塩を含めた)、クロロキン、ソントキン、ヒドロキシクロロキン(PLAQUENIL)、メフロキン(LARIAM)、ならびにアモジアキン(CAMOQUIN、FLAVOQUINE);
(xxxi)β−セクレターゼ阻害剤、例えば、ASP−1702、SCH−745966、JNJ−715754、AMG−0683、AZ−12304146、BMS−782450、GSK−188909、NB−533、LY−2886721、E−2609、HPP−854、(+)−フェンセリンタルトレート(POSIPHEN)、LSN−2434074(LY−2434074としてもまた公知である)、KMI−574、SCH−745966、Ac−rER(N−アセチル−D−アルギニル−L−アルギニン)、ロキシスタチン(E64dとしてもまた公知である)、ならびにCA074Me;
(xxxii)γ−セクレターゼ阻害剤およびモジュレーター、例えば、BMS−708163(Avagacestat)、WO20060430064(Merck)、DSP8658(Dainippon)、ITI−009、L−685458(Merck)、ELAN−G、ELAN−Z、4−クロロ−N−[2−エチル−1(S)−(ヒドロキシメチル)ブチル]ベンゼンスルホンアミド;
(xxxiii)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)1A(5−HT1A)受容体アンタゴニスト、例えば、スピペロン、レボ−ピンドロール、BMY7378、NAD−299、S(−)−UH−301、NAN190、レコゾタン;
(xxxiv)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)2C(5−HT2c)受容体アゴニスト、例えば、バビカセリン、およびジクロナピン;
(xxxv)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)4(5−HT)受容体アゴニスト、例えば、PRX−03140(Epix);
(xxxvi)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)6(5−HT)受容体アンタゴニスト、例えば、A−964324、AVI−101、AVN−211、ミアンセリン(TOLVON、BOLVIDON、NORVAL)、メチオテピン(メチテピンとしてもまた公知である)、リタンセリン、ALX−1161、ALX−1175、MS−245、LY−483518(SGS518としてもまた公知である、Lilly)、MS−245、Ro04−6790、Ro43−68544、Ro63−0563、Ro65−7199、Ro65−7674、SB−399885、SB−214111、SB−258510、SB−271046、SB−357134、SB−699929、SB−271046、SB−742457(GlaxoSmithKline)、Lu AE58054(Lundbeck A/S)、ならびにPRX−07034(Epix);
(xxxvii)セロトニン(5−HT)再取込み阻害剤、例えば、アラプロクラート、シタロプラム(CELEXA、CIPRAMIL)、エスシタロプラム(LEXAPRO、CIPRALEX)、クロミプラミン(ANAFRANIL)、デュロキセチン(CYMBALTA)、フェモキセチン(MALEXIL)、フェンフルラミン(PONDIMIN)、ノルフェンフルラミン、フルオキセチン(PROZAC)、フルボキサミン(LUVOX)、インダルピン、ミルナシプラン(IXEL)、パロキセチン(PAXIL、SEROXAT)、セルトラリン(ZOLOFT、LUSTRAL)、トラゾドン(DESYREL、MOLIPAXIN)、ベンラファクシン(EFFEXOR)、ジメリジン(NORMUD、ZELMID)、ビシファジン、デスベンラファキシン(PRISTIQ)、ブラソフェンシン、ビラゾドン、カリプラジンならびにテソフェンシン;
(xxxviii)栄養因子、例えば、神経増殖因子(NGF)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF;ERSOFERMIN)、ニューロトロフィン−3(NT−3)、カルジオトロフィン−1、脳由来神経栄養因子(BDNF)、ノイブラスチン、メテオリン、グリア由来神経栄養因子(GDNF)、ならびに栄養因子の産生を刺激する薬剤、例えば、プロペントフィリン、イデベノン、PYM50028(COGANE;Phytopharm)、およびAIT−082(NEOTROFIN);
(xxxix)グリシン輸送体−1阻害剤、例えば、パリフルチン、ORG−25935、JNJ−17305600、およびORG−26041;
(xl)AMPA型グルタミン酸受容体モジュレーター、例えば、ペランパネル、ミバンパトル、セルランパネル、GSK−729327、およびN−{(3S,4S)−4−[4−(5−シアノチオフェン−2−イル)フェノキシ]テトラヒドロフラン−3−イル}プロパン−2−スルホンアミド;
(xli)P450阻害剤、例えば、リトナビル
など。
本発明は、上述の治療方法を実施する際に使用するのに適するキットもさらに含む。一実施形態では、キットは、本発明の化合物の1種または複数を含む第一の剤形と、その剤形の容器とを、本発明の方法を実施するのに十分な量で含んでいる。
別の実施形態では、本発明のキットは、1種または複数の本発明の化合物を含む。
一般合成スキーム
式I、I−a、1−b、1−c、1−dおよび1−eの化合物(総称的に式Iの化合物と記載される)は、以下に記載の方法、ならびに有機化学の分野で知られている合成方法、または当業者によく知られている変更形態および変換形態によって調製することができる。本明細書で使用する出発材料は、市販されているか、または当業界で知られているごく普通の方法[例えば、「Compendium of Organic Synthetic Methods」、第I巻〜第VII巻(Wiley−Interscience刊)などの標準の参考書に記載の方法]によって調製することができる。好ましい方法として、限定はしないが、以下に記載の方法が挙げられる。
以下の合成順序のいずれかの際、問題のいずれかの分子上の高感度または反応性の基を保護することが必要であり、かつ/または望ましい場合もある。これは、T.W.Greene、「Protective Groups in Organic Chemistry」、John Wiley&Sons、1981;T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、「Protective Groups in Organic Chemistry」、John Wiley&Sons、1991;ならびにT.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、「Protective Groups in Organic Chemistry」John Wiley&Sons、1999に記載のものなどの従来の保護基によって実現することができ、これらの文献を参照により本明細書に援用する。
式Iの化合物またはその薬学的に許容できる塩は、以下本明細書で論述する反応スキームに従って調製することができる。別段表記しない限り、スキーム中の置換基は、上で定義したとおりである。生成物の単離および精製は、通常の化学者に知られている標準の手順によって実現される。
多くの場合、スキーム1〜8における化合物は、ジアステレオマーおよび/またはエナンチオマーの混合物として生じることを当業者は認識する。これらは、従来の技術、またはこのような技術の組合せ(これらに限定されないが、結晶化、順相クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーおよびキラルクロマトグラフィーなど)を使用して合成スキームの様々な段階において分離し、本発明の単一のエナンチオマーを得てもよい。
当業者には、スキーム、方法、および実施例で使用する様々な記号、上付き文字、および下付き文字は、表示の都合上、かつ/またはこれらがスキームに導入される順序を反映させるために使用しており、付属の請求項における記号、上付き文字、または下付き文字に必ずしも対応するものではないことを理解されたい。スキームは、本発明の化合物の合成において有用な方法を代表するものである。スキームは、本発明の範囲に決して制約を課さない。
スキーム1は、式Iの化合物の調製を指す。スキーム1に関して、式Iの化合物は、保護基Pの環化および除去によって式IIの化合物から調製することができる。Pは、この場合は、アミン保護のための当業者には周知の基を指す。例えば、Pは、酸性条件によって、またはメタノール中の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)による処理によって切断することができるベンゾイル基(Bz)でよい。代わりに、Pは、塩基条件下にて切断することができる9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)でよい。式IIの化合物の環化は、酸性条件下にて、例えば、メタノール性塩酸中で加熱することによって、または適切な活性化基、例えば、メタンスルホニル(Ms)によるアルコールの活性化によってもたらすことができる。
Figure 2014525432
スキーム2は、化合物IIの調製を指し、Pは、BzまたはFmocである。イソオキサゾリジンIIIを、N−O結合の還元的切断によって、例えば、酢酸中の亜鉛末の作用によって、アミノアルコールIVに変換する。次いで、試薬、例えば、Bz−保護されたイソチオシアネートまたはFmoc−保護されたイソチオシアネートを使用したIVのチオアシル化によって、二置換されたチオ尿素IIを生じさせる。化合物IIは、スキーム1の方法によって、式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2014525432
スキーム3は、化合物IIIの調製を指す。ホモアリル型アルコールVを、塩基条件(例えば、水素化カリウムによる処理)下にて2−ブロモ−1,1−ジメトキシエタンでアルキル化し、相当するエーテルVIを得る。アセタールを酸性条件(一例としてHCl水溶液)下にて切断し、アルデヒドVIIを得る。ヒドロキシルアミン塩、例えば、重硫酸ヒドロキシルアンモニウムとの縮合によって、相当するオキシムIXの幾何混合物が得られる。イソオキサゾリンXを形成する環化付加は、酸化剤、例えば、次亜塩素酸ナトリウムによるオキシムIXの処理によって行い得る。低温、例えば、−78℃でのイソオキサゾリンXと適当なアリール金属試薬(例えば、アリールリチウム、例えば、2,4−ジフルオロフェニルリチウム、またはアリールグリニャール試薬)との反応によって、式IIIの化合物が得られる。アリール金属試薬の添加の立体化学は、隣接するメチン中心の立体化学によって決定され、cis−縮合ジアステレオマーのラセミ混合物が生じ、これはスキーム1および2の方法によって式Iの化合物に変換することができることを当業者は認識する。
Figure 2014525432
代わりに、式IIIの化合物は、スキーム4に記載されているように調製することができる。ホモアリル型アルコールVは、塩基条件(例えば、水素化ナトリウムによる処理)下にて、tert−ブチルブロモアセテートでアルキル化することができる。tert−ブチルエステルXIは、酸性条件下、例えば、塩酸による処理によって、相当するカルボン酸XIIに加水分解することができる。次いで、例えば、塩化チオニルでの処理による酸塩化物の生成によってカルボン酸XIIは適切に活性化され、それに続く好ましいアミン、例えば、N,O−ジメチルヒドロキシルアミンによる処理によって、相当するアミドXIIIが得られる(モルホリンは、別の好ましいアミンである)。低温、例えば、−78℃でのアミドXIIIと適当なアリール金属試薬(例えば、アリールリチウム、例えば、2,4−ジフルオロフェニルリチウム、またはアリールグリニャール試薬)との反応によって、相当するケトンXIVが得られる。ヒドロキシルアミン塩、例えば、重硫酸ヒドロキシルアンモニウムとの縮合によって、相当するオキシムXVの幾何混合物が得られる。次いで、適当な溶媒、例えば、キシレン中でオキシムXVを加熱することによって環化付加が直接もたらされ、イソオキサゾリジンIIIを生じさせることができる。イソオキサゾリジンIIIは、スキーム1および2によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2014525432
式VIIの化合物はまた、スキーム5に示されたように調製することができる。例えば、ブロミドまたはMs基(LVとして示す)へのアルコールの変換による適当に置換されたホモアリル型アルコールVの活性化によって、化合物Vaが得られる。ホモアリル型アルコール、例えば、化合物Vは一般に、不斉アリル化反応によって調製し得る[S. E. DenmarkおよびN. G. Almstead、Modern Carbonyl Chemistry、Otera, J.編;Wiley−VCH:Weinheim、2000、299〜401頁]。適当な塩基、例えば、水素化ナトリウムによる、適切な保護基、例えば、tert−ブチルジメチルシリル(TBDMS)で一置換されているグリコールXVIの処理、それに続く試薬Vaとの反応によって、保護されたアルコールXVIIが得られ、これは標準的な方法、例えば、フッ化テトラ−ブチルアンモニウム(TBAF)による処理を用いて脱保護することができ、アルコールXVIIIが得られる。例えば、デス−マーチンペルヨージナンとの反応によるそれに続く酸化によって、相当するアルデヒドVIIが得られる。適当な場合、エチレングリコールを、一保護されたジオールXVIの代わりに使用することができる。これによって、脱保護ステップの必要性が除かれる。次いで、アルデヒドVIIは、スキーム1、2および3によって、式Iの化合物にさらに変換することができる。
Figure 2014525432
スキーム6は、R基の代わりの導入を指す。アミノアルコールIV(R=Hである)のアミンを、適当な保護基P、例えば、tert−ブトキシカルボニル(Boc)で保護し、式XIXの化合物を得ることができる。XIXの第一級アルコールは、スワーンまたはデス−マーチン条件下で相当するアルデヒドXXに酸化することができる。次いで、グリニャール試薬RMgXの添加によって、第二級アルコールXXIが得られる。強酸、例えば、トリフルオロ酢酸(TFA)を使用したBoc基の脱保護によって、アミノアルコールIV(R≠Hである)が得られ、これはスキーム1および2によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2014525432
スキーム7は、式Iの化合物の代替の調製を指す。適当な塩基、例えば、リチウムジイソプロピルアミド、それに続くトリフルオロ酢酸無水物(TFAA)によるβ−ケトエステルXXIIの処理によって、ビニルトリフレートXXIIIが得られる。標準的鈴木反応条件下での適当なアリールボロン酸によるビニルトリフレートXXIIIの反応[A. Suzuki、J. Organomet. Chem. 1999、576、147〜168;N. MiyauraおよびA. Suzuki、Chem. Rev. 1995、95、2457〜2483]によって、式XXIVの化合物が得られる。標準条件を使用したメチルエステルの還元、例えば、水素化ジイソブチルアルミニウムによる還元によって、第一級アルコールXXVが得られる。適切な脱離基LVへの活性化、例えば、トリフルオロ酢酸無水物による処理によって、式XXVIの化合物が得られる。チオ尿素によるそれに続く置換えによって第一級アミジンXXVIIが得られ、これは適切な酸、例えば、TFAによる処理によって閉環することができ、チオアミジンXXVIIIが得られる。この転換の生成物は、これらに限定されないが、結晶化、順相クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーおよびキラルクロマトグラフィーなどの従来の技術を使用して分離して式Iの化合物(Rは、Hである)を得てもよい、ジアステレオマーおよびエナンチオマーの混合物であることを当業者は認識する。
Figure 2014525432
スキーム8は、化合物XXVIの代替の調製を示す。ビニルトリフレートXXIXを適当なアリールボロン酸による標準的鈴木反応条件に供することによって、式XXVIの化合物が得られ、これはスキーム7によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2014525432
実験手順および作業例
下記は、様々な本発明の化合物の合成を例示する。本発明の範囲内のさらなる化合物は、単独で、または当技術分野において一般に知られている技術と組合せて、これらの実施例において例示した方法を使用して調製し得る。
特に、酸素または湿気に感受性の試薬または中間体が用いられた場合、実験は一般に不活性雰囲気(窒素またはアルゴン)下で行った。適切な場合には無水溶媒(一般に、Aldrich Chemical Company、Milwaukee、WisconsinからのSure−Seal(商標)製品)を含めて市販の溶媒および試薬を一般にそれ以上精製することなく使用した。さらなる反応に進め、または動物実験に供する前に、生成物を一般に真空下で乾燥させた。質量分析法データは、液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)、大気圧化学イオン化(APCI)またはガスクロマトグラフィー質量分析(GCMS)計器類から報告する。核磁気共鳴(NMR)データについての化学シフトは、用いた重水素化溶媒からの残留ピークを参照して百万分率(ppm、δ)で表す。
他の実施例または方法における手順を参照した合成について、反応条件(反応の長さおよび温度)は変化し得る。一般に、反応に続いて薄層クロマトグラフィーまたは質量分析を行い、適切な場合後処理に供した。精製は、実験の間で変化し得る。一般に、溶離液/勾配のために使用される溶媒および溶媒比は、適当なRまたは保持時間を実現するために選択した。
調製1:(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P1)
Figure 2014525432
ステップ1、(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−オール(C1)の合成。
ジエチルエーテル(150mL)中の(2R)−2−[(ベンジルオキシ)メチル]オキシラン(9.8g、60mmol)およびヨウ化銅(I)(648mg、3.40mmol)の混合物を、−78℃に冷却した。ビニルマグネシウムクロライド(テトラヒドロフラン中の1.6M溶液;41.0mL、65.6mmol)を滴下で添加し、反応混合物を室温にゆっくり温め、18時間撹拌した。氷および飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この材料を、それ以上精製することなくそれに続くステップにおいて使用した。1H NMR(400MHz, CDCl3), 生成物のピークのみ: δ 2.25-2.31(m, 2H), 3.39(dd, J=9.4, 7.4Hz,
1H), 3.53(dd, J=9.5, 3.4Hz, 1H), 3.87-3.93(m, 1H), 4.57(s, 2H), 5.09-5.16(m,
2H), 5.78-5.89(m, 1H), 7.3-7.4(m, 5H).
ステップ2、({[(2R)−2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−4−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン(C2)の合成。
(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−オール(C1)(前のステップの材料、≦60mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を、水素化ナトリウム(鉱油中60%、11.0g、275mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)懸濁液に0℃にて滴下で添加した。反応混合物をこの温度で30分間撹拌した後、2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(97%、13.3mL、85.8mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を0℃で加え、反応混合物を18時間加熱還流させた。さらなる2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(11mL、71mmol)を加え、さらに24時間加熱を続けた。反応混合物を0℃に冷却し、水でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜15%酢酸エチル)によって、生成物を無色の油として得た。収量:11.04g、35.80mmol、2ステップに亘り60%。1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 1.21(t, J=7.1Hz, 3H), 1.22(t, J=7.0Hz, 3H), 2.31-2.36(m, 2H),
3.49-3.74(m, 9H), 4.55(s, 2H), 4.61(t, J=5.3Hz, 1H), 5.02-5.12(m, 2H),
5.78-5.90(m, 1H), 7.27-7.38(m, 5H).
ステップ3、{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−イル]オキシ}アセトアルデヒド(C3)の合成。
({[(2R)−2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−4−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン(C2)(10.14g、32.88mmol)を、テトラヒドロフラン(110mL)に溶解した。塩酸水溶液(2M、19.5mL、39.0mmol)を加え、反応混合物を75℃で1時間加熱した。反応物を最初の容量の概ね半分に濃縮し、次いで、酢酸エチルおよび水に分配した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を無色の油として得て、これを下記のステップにおいて直接使用した。収量:7.76g。1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 2.28-2.42(m, 2H), 3.54-3.57(m, 2H), 3.62-3.68(m, 1H), 4.18-4.28(m,
2H), 4.53(br s, 2H), 5.06-5.15(m, 2H), 5.78-5.89(m, 1H), 7.27-7.39(m, 5H),
9.72(t, J=1.0Hz, 1H).
ステップ4、2−{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C4)の合成。
{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−イル]オキシ}アセトアルデヒド(C3)(7.76g、≦32.88mmol)を、エタノールおよび水の2:1混合物(127mL)に溶解した。酢酸ナトリウム(13.6g、166mmol)を加え、混合物を15分間撹拌した。次いで、ヒドロキシルアミン塩酸塩(98%、7.05g、99.4mmol)を加え、反応混合物を60℃に18時間加熱した。反応混合物を酢酸エチルおよび水に分配した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜30%酢酸エチル)によって、生成物を無色の油として得た(H NMRスペクトルからEおよびZオキシムの混合物であると推定される)。収量:7.12g、28.6mmol、2ステップに亘り87%。1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 2.30-2.37(m, 2H), 3.47-3.65(m, 3H), {[4.20(dd, ABXパターンの半分, J=12.9, 5.8Hz)および4.25(dd, ABXパターンの半分, J=12.9, 5.6Hz)]および4.45-4.49(br m), 計2H}, 4.55および4.56(2 s, 計2H), 5.05-5.14(m, 2H), 5.75-5.87(m, 1H), 6.93-7.01および7.47-7.55(2 br m, 計1H), 7.27-7.39(m, 5H).
ステップ5、(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P1)の合成。
2−{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C4)(7.12g、28.6mmol)のジクロロメタン(168mL)溶液を、室温の水浴中に入れた。トリエチルアミン(0.299mL、2.14mmol)を加え、続いて内部反応温度を22℃〜25.5℃に維持するのに十分なゆっくりとした速度で漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム水溶液、6.15%、71mL、59mmol)を加えた。添加が完了すると、反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜35%酢酸エチル)による精製によって、生成物を黄色の油として得た。化合物P1の示された相対立体化学を、核オーバーハウザー増強研究に基づいて割り当て、これによって炭素3aおよび5上のメチンプロトン間の相互作用が明らかとなった。収量:5.65g、22.8mmol、80%。LCMS m/z 248.1(M+1).1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 1.51-1.63(m, 1H), 2.17-2.24(m, 1H), 3.40-3.52(m, 1H), 3.49(dd, ABXパターンの半分, J=10.2, 4.2Hz, 1H), 3.57(dd, ABXパターンの半分,
J=10.2, 5.8Hz, 1H), 3.68-3.77(m, 1H), 3.79(dd, J=11.8, 8.1Hz, 1H), 4.23(dd, J=13.5,
1.2Hz, 1H), 4.54-4.65(m, 3H), 4.77(d, J=13.5Hz, 1H), 7.27-7.39(m, 5H).
(実施例1)
(4aR,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(1)
Figure 2014525432
ステップ1、4−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−1−エン(C5)の合成。
ブタ−3−エン−1−オール(96%、28.0mL、312mmol)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液を、水素化ナトリウム(鉱油中60%、59.9g、1.50mol)のテトラヒドロフラン(700mL)懸濁液に0℃にて加えた。反応混合物をこの温度で30分間撹拌した後、2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(97%、72.6mL、468mmol)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液を0℃で加え、反応混合物を68℃に66時間加熱した。反応混合物を0℃に冷却し、水(150mL)でゆっくりとクエンチし、真空中で濃縮し、テトラヒドロフランを除去した。酢酸エチルによる3回の抽出の後、合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、生成物を油として得て、これを下記のステップに直接供した。収量:77g。1H NMR(400MHz, CDCl3), 生成物のピークのみ: δ 1.23(t, J=7.0Hz, 6H), 2.32-2.38(m, 2H),
3.50(d, J=5.3Hz, 2H), 3.53-3.62(m, 4H), 3.67-3.75(m, 2H), 4.63(t, J=5.3Hz, 1H),
5.02-5.06(m, 1H), 5.07-5.13(m, 1H), 5.77-5.88(m, 1H).
ステップ2、(ブタ−3−エン−1−イルオキシ)アセトアルデヒド(C6)の合成。
4−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−1−エン(C5)(前述のステップの77g、≦312mmol)のテトラヒドロフラン(515mL)溶液を、塩酸水溶液(2M、105mL)で処理した。次いで、反応混合物を70℃にし、その温度で30分間維持した。室温に冷却した後に、真空中での溶媒の除去によって、生成物を琥珀色の油として得て、これを下記のステップに直接かけた。収量:40g。
ステップ3、2−(ブタ−3−エン−1−イルオキシ)−N−ヒドロキシエタンイミン(C7)の合成。
(ブタ−3−エン−1−イルオキシ)アセトアルデヒド(C6)(前述のステップから40g、≦312mmol)を、エタノールおよび水の2:1混合物(700mL)に溶解した。酢酸ナトリウム(128g、1560mmol)を加え、混合物を20分間撹拌した。次いで、ヒドロキシルアミン塩酸塩(98%、66.4g、936mmol)を加え、反応混合物を60℃に18時間加熱し、この時点でこれを室温に冷却し、減圧下で濃縮し、エタノールを除去した。水性残渣を水(500mL)に注ぎ、酢酸エチルで4回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜40%酢酸エチル)によって、生成物を油として得た(H NMRスペクトルからEおよびZオキシムの混合物と推定される)。収量:24g、0.19mmol、3ステップに亘り60%。1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 2.33-2.41(m, 2H), 3.51-3.57(m, 2H), [4.11(d, J=5.7Hz)および4.36(d, J=3.7Hz), 計2H], 5.04-5.16(m, 2H),
5.76-5.89(m, 1H), [6.92(t, J=3.7Hz)および7.51(t, J=5.6Hz),
計1H].
ステップ4、3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C8)の合成。
化合物C8を、調製1における(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P1)の合成のための一般手順によって、2−(ブタ−3−エン−1−イルオキシ)−N−ヒドロキシエタンイミン(C7)から調製した。生成物を、黄色の油として得た。収量:4.1g、32mmol、77%;回収した出発材料に基づいて85%収率。1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 1.73-1.84(m, 1H), 2.13-2.20(m, 1H), 3.34-3.45(m, 1H), 3.50(ddd,
J=12.3, 12.1, 2.0Hz, 1H), 3.79(dd, J=11.6, 8.1Hz, 1H), 4.03-4.09(m, 1H),
4.12(dd, J=13.5, 1.2Hz, 1H), 4.62(dd, J=10.2, 8.0Hz, 1H), 4.70(br d, J=13Hz,
1H).
ステップ5、(3aR)−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C9)の単離。
3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C8)のエナンチオマー(4.1g、32mmol)を、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:Chiralpak AS−H、5μm;溶離液:95:5CO/2−プロパノール)を使用して分離した。油として得られた第2の溶出エナンチオマーは、所望の絶対立体化学のエナンチオマーであった(C9)。収量:1.2g、9.4mmol、30%。LCMS m/z 128.0(M+1). 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.63-1.75 (m, 1H), 2.15-2.22 (m, 1H), 3.44-3.53 (m, 1H), 3.54 (ddd,
J=12.3, 12.3, 1.9 Hz, 1H), 3.73 (dd, J=11.5, 8.0 Hz, 1H), 3.96-4.02 (m, 1H),
4.16 (dd, J=13.3, 1.2 Hz, 1H), 4.52-4.61 (m, 2H).実施例1へのC9の変換、および実施例20へのC9のエナンチオマー(Chiralpakカラムからの第1の溶出エナンチオマー)の変換によって、C9の示した絶対立体化学を解明した。表7に示すように、実施例1は、BACE1酵素に対する活性を示すが、一方、実施例20は示さない。したがって、C9の絶対立体化学(ならびにその延長上で、実施例1およびC9に由来する他の化合物の絶対立体化学)は、化合物C17(生物活性のある実施例2の前駆体)の絶対立体化学と相関するように割り当てた(これは、単結晶X線分析によって決定した)(下記参照)。C9のエナンチオマーが最初にカラムから溶出し、油として得た。収量:1.1g、8.6mmol、27%。LCMS m/z 128.0(M+1).1H NMR(400MHz, CD3OD) δ 1.63-1.75(m, 1H), 2.15-2.22(m, 1H), 3.44-3.55(m, 1H), 3.54(ddd,
J=12.3, 12.3, 1.8Hz, 1H), 3.73(dd, J=11.5, 8.0Hz, 1H), 3.97-4.02(m, 1H),
4.16(dd, J=13.2, 1.3Hz, 1H), 4.52-4.61(m, 2H).
ステップ6、(3aR,7aS)−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C10)の合成。
n−ブチルリチウム(ヘキサン中の2.5M溶液、3.95mL、9.88mmol)を、1−ブロモ−2,4−ジフルオロベンゼン(0.558mL、4.94mmol)のテトラヒドロフランおよびトルエン(1:3混合物)(25mL)溶液に−78℃にて加え、反応混合物をこの温度で1時間撹拌した。別々のフラスコ中で、(3aR)−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C9)(628mg、4.94mmol)のトルエン(15mL)溶液を−78℃に冷却し、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.22mL、9.88mmol)で処理した。この混合物をまた−78℃で1時間撹拌し、次いで、カニューレによってアリールリチウム溶液に加えた。反応混合物を1時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。酢酸エチルによる希釈の後、層を分離し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜40%酢酸エチル)によって、生成物を得た。収量:610mg、2.53mmol、51%。cis環融合は、その立体化学が単結晶X線分析によって確認された化合物C17との類推に基づいて割り当てた(下記参照)。LCMS m/z 242.0(M+1). 1H NMR(400MHz, CD3OD) δ 1.75-1.93(m, 2H), 3.03-3.10(m, 1H), 3.53-3.76(m, 4H), 3.95-4.02(br
m, 1H), 4.03(dd, J=12.5, 1.8Hz, 1H), 6.93-7.00(m, 2H), 7.84-7.92(m, 1H).
ステップ7、[(3S,4R)−3−アミノ−3−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C11)の合成。
(3aR,7aS)−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C10)(1.06g、4.39mmol)を、酢酸(10mL)と混合した。亜鉛末(3.74g、57.2mmol)を添加した後、反応混合物を18時間撹拌した。不溶性材料を濾過によって除去し、濾液を減圧下で濃縮した。このように得られたペーストを酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。減圧下での濾過および溶媒の除去によって、生成物を得た。収量:900mg、3.70mmol、84%。1H NMR(400MHz, CD3OD) δ 1.71-1.78(m, 1H), 2.00-2.12(m, 1H), 2.40-2.48(m, 1H), 3.37-3.40(m,
2H), 3.50(d, J=11.5Hz, 1H), 3.62(ddd, J=12.7, 11.5, 2.7Hz, 1H), 4.01(dd,
J=11.3, 2.0Hz, 1H), 4.09-4.15(m, 1H), 6.96-7.05(m, 2H), 7.64-7.71(m, 1H).
ステップ8、9H−フルオレン−9−イルメチル{[(3S,4R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}カルバメート(C12)の合成。
9H−フルオレン−9−イルメチルカルボンイソチオシアナチデート(Fmoc−イソチオシアネート)(827mg、2.94mmol)を、[(3S,4R)−3−アミノ−3−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C11)(650mg、2.67mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に加え、反応混合物を室温で4時間撹拌した。真空中での溶媒の除去によってペーストが得られたが、これをシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜5%メタノール)によって精製し、生成物を得た。収量:1.17g、2.23mmol、84%。LCMS m/z 525.2(M+1).
ステップ9、(4aR,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(1)の合成。
9H−フルオレン−9−イルメチル{[(3S,4R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}カルバメート(C12)(1.417g、2.701mmol)のメタノール(20mL)懸濁液を、濃塩酸(12M、0.675mL、8.10mmol)で処理し、70℃で2時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、ジクロロメタンに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をアセトニトリル(20mL)に溶解し、ピペリジン(2mL)で処理した。この反応混合物を室温で18時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜7%メタノール)による精製によって、生成物を白色の固体として得た。収量:281mg、0.988mmol、37%。LCMS m/z 285.0(M+1). 1H NMR(400MHz, CD3OD) δ 1.45-1.52(m, 1H), 1.99-2.12(m, 1H), 2.67-2.73(m, 1H), 2.82-2.90(m,
2H), 3.62-3.70(m, 1H), 3.63(br d, J=10.9Hz, 1H), 3.99-4.05(m, 2H), 6.92-7.00(m,
2H), 7.35(ddd, J=9.5, 8.7, 6.7Hz, 1H).
(実施例2)
(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−[(プロパン−2−イルオキシ)メチル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン、トリフルオロ酢酸塩(2)
Figure 2014525432
ステップ1、(3aR,5R,7aS)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−7a−(2−フルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C13)の合成。
n−ブチルリチウム(ヘキサン中の2.5M溶液、11.3mL、28.3mmol)を、1−フルオロ−2−ヨードベンゼン(3.30mL、28.3mmol)のテトラヒドロフラン(26mL)およびトルエン(116mL)混合物溶液に−78℃にて滴下の様式で添加し、反応混合物をこの温度で30分間撹拌した。別々のフラスコにおいて、(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P1)(3.50g、14.2mmol)のトルエン(116mL)溶液を−78℃に冷却し、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(3.49mL、28.3mmol)で処理した。この混合物をまた−78℃で30分間撹拌し、次いで、カニューレによって3〜4分に亘りアリールリチウム溶液に加えた。反応混合物を−78℃で概ね30分間撹拌し、次いで飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチした。混合物を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜20%酢酸エチル)によって、生成物を黄色の油として得た。収量:4.39g、12.8mmol、90%。この反応(cis環融合)の立体化学的結果を、中間体C17の単結晶X線分析によって確立した(下記のデータを参照されたい)。LCMS m/z 344.5(M+1). 1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 1.50-1.61(m, 1H), 1.82-1.90(m, 1H), 3.10-3.18(m, 1H), 3.50(dd, ABXパターンの半分, J=10.3, 4.1Hz, 1H), 3.55-3.60(m, 2H), 3.72(br d, J=7.2Hz, 1H),
3.85-3.93(m, 2H), 4.20(dd, J=12.7, 1.8Hz, 1H), 4.61(AB四重線, JAB=12.1Hz, ΔνAB=22.5Hz, 2H), 7.04(ddd, J=12.1, 8.2, 1.2Hz, 1H), 7.17(ddd, J=7.8,
7.4, 1.4Hz, 1H), 7.26-7.40(m, 6H), 7.95(ddd, J=8.1, 8.0, 1.8Hz, 1H).
ステップ2、{(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(2−フルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル}メタノール(C14)の合成。
化合物C14を、実施例1における[(3S,4R)−3−アミノ−3−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C11)の合成のための一般手順によって(3aR,5R,7aS)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−7a−(2−フルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C13)から調製した。生成物を下記のステップにおいて直接使用した。LCMS m/z 346.2(M+1). 1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 1.65(ddd, J=14.0, 4.3, 2.5Hz, 1H), 2.01-2.14(m, 1H), 2.32-2.41(m,
1H), 3.35(dd, J=11.5, 2.9Hz, 1H), 3.47-3.61(m, 3H), 3.66(dd, J=10.2, 6.6Hz,
1H), 3.84-3.92(m, 1H), 4.27(dd, J=11.5, 2.0Hz, 1H), 4.61(AB四重線, JAB=12.1Hz, ΔνAB=25.1Hz, 2H), 7.06(ddd, J=13.0, 8.1, 1.3Hz, 1H), 7.20-7.26(m, 1H),
7.28-7.41(m, 6H), 7.64-7.72(m, 1H).
ステップ3、(9H−フルオレン−9−イル)メチル{(3S,4R,6R)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−(2−フルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル}カルバモチオイルカルバメート(C15)の合成。
{(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(2−フルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル}メタノール(C14)を、実施例1における9H−フルオレン−9−イルメチル{[(3S,4R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}カルバメート(C12)の合成のための一般法によって生成物に変換した。収量:1.65g、2.63mmol、2ステップに亘り89%。LCMS m/z 627.4(M+1).
ステップ4、9H−フルオレン−9−イルメチル[(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバメート(C16)の合成。
(9H−フルオレン−9−イル)メチル{(3S,4R,6R)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−(2−フルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル}カルバモチオイルカルバメート(C15)(1.6g、2.6mmol)を3つのポーションに分割し、各ポーションをメタノール(8mL)に溶解した。濃塩酸(12M、212μL、2.54mmol)をそれぞれのポーションに加え、3つの反応混合物を70℃で2時間加熱した。反応物を合わせ、真空中で濃縮し、生成物をオフホワイトの固体として得て、これをさらなる精製をせずに使用した。収量:1.4g、2.3mmol、88%。LCMS m/z 609.4(M+1).
ステップ5、[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メタノール(C17)の合成
9H−フルオレン−9−イルメチル[(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバメート(C16)(1.4g、2.3mmol)を2つのポーションに分割し、それぞれを濃塩酸(12M、6mL)と混合し、120℃に3時間加熱した。反応混合物を合わせ、真空中で濃縮した。このように得られた白色の固体をアセトニトリル(20mL)に溶解し、ピペリジン(5mL)で処理した。反応混合物を室温で42時間撹拌し、減圧下で濃縮し、シリカゲル(勾配:ジクロロメタン中の0%〜4%メタノール)上でクロマトグラフにかけ、生成物を固体として得た。収量:601mg、2.03mmol、88%。LCMS m/z 297.1(M+1). 1H NMR(400MHz, CD3OD), 特徴的ピーク: δ 2.86(dd, ABXパターンの半分, J=12.7, 2.7Hz, 1H), 2.98(dd, ABXパターンの半分,
J=12.9, 4.1Hz, 1H), 3.17-3.24(m, 1H), 3.59(d, J=5.1Hz, 2H), 3.72-3.79(m, 1H),
3.84(d, J=11.9Hz, 1H), 4.14(dd, J=11.9, 1.4Hz, 1H), 7.19(ddd, J=13.1, 8.2,
1.2Hz, 1H), 7.23-7.28(m, 1H), 7.33(ddd, J=8.0, 7.9, 1.9Hz, 1H), 7.39-7.45(m,
1H).表題化合物の絶対および相対配置を、X線結晶構造解析によって確認した。
単結晶X線分析
データ収集は、Bruker APEX回折計で室温にて行った。データ収集は、低角度での3回のωスキャンおよび高角度での3回のスキャンからなった(各々、0.5ステップを有する)。さらに、2φスキャンを集め、吸収補正の質を改善した。
構造を、空間群P2(1)においてSHELXソフトウェアスイートを使用して直接的方法によって解析した。構造を、フルマトリックス最小二乗法によってそれに続いて精密化した。異方性変位パラメーターを使用して、全ての非水素原子を見出し、精密化した。
ジクロロメタンの分子が、最初の精密化の間に差マップから明らかとなり、このようにモデル化した。
窒素上に位置する水素原子は差フーリエマップから見出され、自由に精密化し、一方、酸素に結合した水素原子は、距離を制限して精密化した。残りの水素原子を計算した位置に配置し、それらのキャリア原子上に載せることを可能とした。最終精密化は、全ての水素原子について等方性変位パラメーターを含んだ。
Flackパラメーターの検査によって、絶対配置を確認した。この場合は、成功した絶対配置の決定のための範囲内でパラメーター=0.01(0.03のESDを伴う)である。
最終Rインデックスは、4.8%であった。最終差フーリエは、欠損したまたは置き違えた電子密度を明らかにしなかった。
関連する結晶、データ収集および精密化を、表1に要約する。原子座標、結合距離、結合角、ねじれ角および変位パラメーターを、表2〜5に列挙する。
ソフトウェアおよび参考文献:
SHELXTL, Version 5.1, Bruker AXS, 1997
PLATON, A. L. Spek, J. Appl. Cryst. 2003,
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MERCURY, C. F. Macrae, P. R. Edington, P.
McCabe, E. Pidcock, G. P. Shields, R. Taylor, M. TowlerおよびJ. van de Streek, J. Appl. Cryst. 2006, 39, 453-457
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Appl. Cryst. 2008, 41, 96-103
H. D. Flack, Acta Cryst. 1983, A39, 867-881
Figure 2014525432
Figure 2014525432
Figure 2014525432
Figure 2014525432
Figure 2014525432
ステップ6、tert−ブチル[(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバメート(C18)の合成。
トリエチルアミン(0.455mL、3.26mmol)を、[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メタノール(C17)(601mg、2.03mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)およびメタノール(5mL)混合物溶液に加えた。次いで、ジ−tert−ブチルジカーボネート(575mg、2.63mmol)を加え、反応混合物を室温で18時間撹拌した。この時点で、出発材料が薄層クロマトグラフィーによって観察され、そのため、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(25mg、0.20mmol)を加え、反応混合物を50℃に24時間加熱した。溶媒を真空中で除去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜4%メタノール)によって精製し、生成物を白色の固体として得た。収量:350mg、0.883mmol、43%。LCMS m/z 397.2(M+1). 1H NMR(400MHz, CD3OD) δ 1.51(s, 9H), 1.62-1.69(m, 1H), 1.73-1.85(m, 1H), 2.68-2.74(m, 1H),
2.87-2.94(m, 1H), 3.12-3.21(m, 1H), 3.59(d, J=5.1Hz, 2H), 3.71-3.78(m, 1H),
3.81(d, J=11.9Hz, 1H), 4.15(dd, J=12.0, 1.3Hz, 1H), 7.14-7.21(m, 1H),
7.22-7.28(m, 1H), 7.33(ddd, J=8.1, 8.0, 1.9Hz, 1H), 7.37-7.44(m, 1H).
ステップ7、[(4aR,6R,8aS)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メタンスルホン酸メチル(C19)の合成。
メタンスルホニルクロリド(36.2μL、0.474mmol)を、0℃のtert−ブチル[(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバメート(C18)(94mg、0.24mmol)およびトリエチルアミン(0.198mL、1.42mmol)のジクロロメタン(1mL)溶液に滴下で添加した。反応物を室温に温め、18時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、混合物をジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜50%酢酸エチル)によって、生成物を白色の固体として得た。収量:86mg、0.18mmol、75%。LCMS m/z 475.4(M+1). 1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 1.53(s, 9H), 1.60-1.68(br m, 1H), 1.92-2.07(br m, 1H), 2.56(dd,
J=12.9, 2.9Hz, 1H), 2.93(dd, J=12.7, 3.9Hz, 1H), 3.07-3.19(br m, 1H), 3.09(s,
3H), 3.79(d, J=12.1Hz, 1H), 3.96-4.04(m, 1H), 4.21(dd, J=12.0, 1.5Hz, 1H),
4.27(dd, ABXパターンの半分, J=11.3, 6.2Hz, 1H), 4.32-4.38(br
m, 1H), 7.06-7.13(m, 1H), 7.18-7.24(m, 1H), 7.30-7.39(br m, 2H).
ステップ8、tert−ブチル{(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−[(プロパン−2−イルオキシ)メチル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル}カルバメート(C20)の合成。
2−プロパノールのナトリウム塩(34mg、0.41mmol)を2−プロパノール(1.5mL)に溶解し、これを[(4aR,6R,8aS)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メタンスルホン酸メチル(C19)(40mg、0.084mmol)の2−プロパノール(0.5mL)溶液に加えた。18時間後、さらなるナトリウム塩(34mg、0.41mmol)を加え、撹拌を66時間続けた。塩化アンモニウム水溶液を添加した後、混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過し、真空中で濃縮した。精製をシリカゲル上の分取薄層クロマトグラフィー(溶離液:1:1酢酸エチル/ヘプタン)によって行い、生成物を白色の泡として得た。収量:11.2mg、0.255mmol、30%。LCMS m/z 439.4(M+1). 1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 1.19(br d, J=6.2Hz, 6H), 1.54(s, 9H), 1.63-1.71(br m, 1H),
1.83-1.97(br m, 1H), 2.50-2.59(m, 1H), 2.93(dd, J=13, 4Hz, 1H), 3.07-3.18(br m,
1H), 3.41(dd, J=9.9, 4.8Hz, 1H), 3.58-3.68(m, 2H), 3.72-3.89(m, 2H), 4.20(br d,
J=12Hz, 1H), 7.05-7.12(m, 1H), 7.17-7.23(m, 1H), 7.30-7.40(m, 2H).
ステップ9、(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−[(プロパン−2−イルオキシ)メチル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン、トリフルオロ酢酸塩(2)の合成。
トリフルオロ酢酸(0.5mL)を、0℃のtert−ブチル{(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−[(プロパン−2−イルオキシ)メチル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル}カルバメート(C20)(11.2mg、0.0255mmol)のジクロロメタン(1.5mL)溶液に加え、反応混合物を室温に温め、18時間撹拌した。真空中で溶媒を除去した後、残渣を逆相HPLC(カラム:Waters Sunfire C18、5μm;移動相A:水中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);勾配:20%〜100%B)によって精製し、生成物を油として得た。収量:11.8mg、0.026mmol、定量的。LCMS m/z 339.3(M+1). 1H NMR(600MHz, DMSO-d6) δ 1.09(d, J=5.7Hz, 3H), 1.09(d, J=6.1Hz, 3H), 1.52-1.60(m, 1H),
1.70-1.75(m, 1H), 2.84(dd, J=12.7, 4.0Hz, 1H), 3.04(dd, J=13.2, 2.6Hz, 1H), 3.17-3.23(m,
1H), 3.42(dd, ABXパターンの半分, J=10.3, 4.2Hz, 1H), 3.46(dd,
ABXパターンの半分, J=10.5, 5.7Hz, 1H), 3.58(七重線, J=6.1Hz, 1H), 3.76-3.81(m, 1H), 3.91(AB四重線,
JAB=12Hz, ΔνAB=32Hz, 2H), 7.23-7.28(m, 1H), 7.29-7.36(m, 2H), 7.46-7.51(m, 1H)
(実施例3)
[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メタノール(3)
Figure 2014525432
ステップ1、(3aR,5R,7aS)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C21)の合成。
三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(0.603mL、4.88mmol)を、(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P1)(500mg、2.02mmol)のトルエンおよびジプロパン−2−イルエーテル(20mL)(3:1混合物)溶液に−78℃にて加えた。反応物をこの温度で30分間撹拌し、次いで、2,4−ジフルオロ−1−ヨードベンゼン(0.271mL、2.27mmol)で処理した。反応温度を−78〜−73℃に維持する一方で、n−ブチルリチウム(ヘキサン中の2.5M、0.855mL、2.14mmol)をゆっくりと加えた。反応物を−78℃で1時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液および水でクエンチした。酢酸エチルによる3回の抽出の後、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜20%酢酸エチル)によって、生成物を無色の油として得た。ヘプタン中の30%酢酸エチルへと勾配を増加させることによって、回収した出発材料を得た(241mg、0.974mmol)。収量:399mg、1.10mmol、54%(回収した出発材料に基づいた定量的収率)。LCMS m/z 362.2(M+1). 1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 1.48-1.60(m, 1H, 推定; 水のピークにより一部不明確), 1.82-1.90(m, 1H), 3.04-3.12(m, 1H), 3.50(dd, ABXパターンの半分, J=10.2, 4.1Hz, 1H), 3.53-3.59(m, 2H), 3.72(br d, J=7Hz, 1H),
3.82-3.90(m, 2H), 4.14(dd, J=12.7, 1.8Hz, 1H), 4.60(AB四重線, JAB=12.1Hz, ΔνAB=21.4Hz, 2H), 6.80(ddd, J=11.9, 8.6, 2.5Hz, 1H), 6.87-6.93(m, 1H),
7.28-7.40(m, 5H), 7.93(ddd, J=9.1, 9.0, 6.8Hz, 1H).
ステップ2、[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C22)の合成。
(3aR,5R,7aS)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−7a−(2,4−ジフルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C21)(742mg、2.05mmol)を、酢酸(6.8mL)と混合した。亜鉛末(1.75g、26.7mmol)を添加した後、反応混合物を18時間撹拌した。不溶性材料を濾過によって除去し、固体を酢酸エチルで洗浄した。合わせた濾液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮し、生成物を不透明の油として得て、これを下記の反応においてさらなる精製をせずに使用した。収量:748mg、定量的。LCMS m/z 364.4(M+1). 1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 1.65(ddd, J=14.0, 4.3, 2.6Hz, 1H), 1.98-2.16(br m, 1H),
2.24-2.41(br m, 1H), 3.32-3.41(m, 1H), 3.42-3.60(m, 3H), 3.60-3.73(br m, 1H),
3.82-3.92(br m, 1H), 4.22(dd, J=11.5, 2.3Hz, 1H), 4.61(AB四重線, 高磁場シグナルが広幅化している, JAB=12.1Hz, ΔνAB=29Hz, 2H), 6.83(ddd, J=12.6, 8.6,
2.6Hz, 1H), 6.92-7.05(br m, 1H), 7.27-7.40(m, 5H), 7.62-7.79(br m, 1H).
ステップ3、9H−フルオレン−9−イルメチル{[(3S,4R,6R)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}カルバメート(C23)の合成。
生成物への[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C22)の変換を、実施例1における9H−フルオレン−9−イルメチル{[(3S,4R)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}カルバメート(C12)の合成のための一般手順によって行った。生成物を、白色の固体として得た。収量:995mg、1.54mmol、75%。LCMS m/z 645.6(M+1). 1H NMR(400MHz, CDCl3), 特徴的ピーク: δ 3.52(dd, J=10.3, 4.1Hz, 1H), 3.64(dd,
J=10.2, 6.0Hz, 1H), 4.46(dd, ABXパターンの半分, J=10.6, 6.9Hz,
1H), 4.60(AB四重線, JAB=12.0Hz, ΔνAB=11.1Hz, 2H), 6.73-6.81(m, 1H),
6.86-6.92(m, 1H), 7.20-7.25(m, 1H), 7.42-7.48(m, 2H), 7.54-7.59(m, 2H).
ステップ4、[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メタノール(3)の合成。
濃塩酸(12M、17.6mL)を、9H−フルオレン−9−イルメチル{[(3S,4R,6R)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}カルバメート(C23)(995mg、1.54mmol)のメタノール溶液に加え、反応混合物を70℃に2時間加熱した。この時点で、LCMS分析は、出発材料が消費されたことを示した。メタノールを蒸留し、水性残渣を120℃に3時間加熱した。反応混合物を水および酢酸エチルに分配し、水層を酢酸エチルで抽出した。これらの有機層は、クロマトグラフィー分離、それに続くH NMRおよびLCMS分析によって、フルオレニルメトキシカルボニル保護基をまだ保持する環化材料を含有することを示した。水層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチルで3回抽出した。これらの抽出物を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をジクロロメタンで粉砕し、生成物を白色の固体として得た。粉砕からの濾液を真空中で濃縮し、ジクロロメタンで粉砕し、また白色の固体としてさらなる生成物を得た。収量:235mg、0.748mmol、49%。LCMS m/z 315.3(M+1). 1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 1.41-1.47(m, 1H), 1.84-1.96(m, 1H), 2.61-2.68(m, 1H), 2.92-3.01(m,
2H), 3.65(dd, ABXパターンの半分, J=11.7, 6.7Hz, 1H), 3.70(dd,
ABXパターンの半分, J=11.7, 3.2Hz, 1H), 3.73-3.81(m, 1H),
3.85(d, J=11.3Hz, 1H), 4.11(dd, J=11.2, 2.2Hz, 1H), 6.82(ddd, J=12.4, 8.5,
2.6Hz, 1H), 6.86-6.92(m, 1H), 7.34(ddd, J=9.1, 9.0, 6.7Hz, 1H).
単結晶X線分析
データ収集は、Bruker APEX回折計で室温にて行った。データ収集は、低角度での3回のωスキャンおよび高角度での3回のスキャンからなった(各々、0.5ステップを有する)。さらに、2φスキャンを集め、吸収補正の質を改善した。
構造を、空間群P2(1)においてSHELXソフトウェアスイートを使用して直接的方法によって解析した。構造を、フルマトリックス最小二乗法によってそれに続いて精密化した。異方性変位パラメーターを使用して、全ての非水素原子を見出し、精密化した。
窒素および酸素上に位置する水素原子は差フーリエマップから見出され、H99aおよびH99bの場合は自由に精密化し、H98aの場合は制限した。残りの水素原子を計算した位置に配置し、それらのキャリア原子上に載せることを可能とした。最終精密化は、全ての水素原子について等方性変位パラメーターを含んだ。
Flackパラメーターの検査によって絶対配置を確立した。この場合は、エナンチオピュアな試料という仮定の下で、絶対配置決定のための範囲内でパラメーター=0.0867(0.0507のESDを伴う)である。
最終Rインデックスは7.2%であった。最終差フーリエは、欠損したまたは置き違えた電子密度を明らかにしなかった。これは、おそらく溶媒和物のために、この式を有する化合物についての予想されるR値より高い。
関連する結晶、データ収集および精密化を、表6に要約する。原子座標、結合距離、結合角、ねじれ角および変位パラメーターを、表7〜10に列挙する。
Figure 2014525432
Figure 2014525432
Figure 2014525432
Figure 2014525432

Figure 2014525432
(実施例4)
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(4)
Figure 2014525432
ステップ1、tert−ブチル[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバメート(C24)の合成。
トリエチルアミン(0.168mL、1.20mmol)を、[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メタノール(3)(235mg、0.748mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)およびメタノール(1mL)混合物溶液に加えた。次いで、ジ−tert−ブチルジカーボネート(212mg、0.971mmol)を加え、反応混合物を室温で18時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜10%メタノール)による精製によって、生成物を白色の泡として得た。収量:257mg、0.620mmol、83%。LCMS m/z 415.3(M+1). 1H NMR(400MHz, CD3OD) δ 1.50(s, 9H), 1.60-1.68(m, 1H), 1.71-1.83(m, 1H), 2.71(dd, J=12.8,
2.6Hz, 1H), 2.91(dd, J=13.2, 4.0Hz, 1H), 3.05-3.15(br m, 1H), 3.58(d, J=5.1Hz,
2H), 3.69-3.76(m, 1H), 3.80(d, J=11.7Hz, 1H), 4.07-4.12(m, 1H), 7.00-7.09(m,
2H), 7.32-7.40(m, 1H).
ステップ2、tert−ブチル[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバメート(C25)の合成。
tert−ブチル[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバメート(C24)(82mg、0.20mmol)を、アセトニトリル(0.8mL)およびテトラヒドロフラン(0.2mL)の混合物に溶解した。1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホニルフルオリド(71.1μL、0.396mmol)、続いてトリエチルアミン三フッ化水素酸塩(64.4μL、0.395mmol)、次いで、トリエチルアミン(0.166mL、1.19mmol)を加え、反応混合物を室温で18時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、混合物をジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で脱水し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル上の分取薄層クロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン中の5%メタノール)による精製によって、生成物を淡黄色の泡として得た。収量:22mg、0.053mmol、27%。LCMS m/z 415.4(M-1). 1H NMR(400MHz, CDCl3), 特徴的ピーク: δ 1.53(s, 9H), 1.87-1.99(m, 1H), 2.57(dd,
J=12.9, 2.8Hz, 1H), 2.93(dd, J=12.9, 3.8Hz, 1H), 3.01-3.10(br m, 1H), 3.79(br
d, J=12Hz, 1H), 3.91-4.03(m, 1H), 4.15(dd, J=11.9, 1.9Hz, 1H), 4.42(ddd, ABXYパターンの半分, J=46.7, 9.9, 3.6Hz, 1H), 4.50(ddd, ABXYパターンの半分, J=47.7, 9.9, 6.4Hz, 1H), 6.85(ddd, J=12.4, 8.4, 2.4Hz, 1H),
6.89-6.96(m, 1H), 7.28-7.36(m, 1H).
ステップ3、(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(4)の合成。
tert−ブチル[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバメート(C25)を、実施例2における(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−[(プロパン−2−イルオキシ)メチル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン、トリフルオロ酢酸塩(2)の合成のための一般手順によって生成物に変換した。この場合は、逆相HPLC精製を、異なる系(カラム:Waters XBridge C18、5μm;移動相A:水中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);勾配:5%〜100%B)を使用して行い、生成物を油として得た。収量:17mg、0.054mmol、定量的。LCMS m/z 317.2(M+1). 1H NMR(600MHz, DMSO-d6) δ 1.56-1.64(m, 1H), 1.66-1.72(m, 1H), 2.88(dd, J=13.2, 3.5Hz, 1H),
3.02(br d, J=13Hz, 1H), 3.14-3.21(m, 1H), 3.88(d, AB四重線の半分, J=12.3Hz, 1H), 3.92-4.01(m, 2H), 4.38-4.57(m, 2H), 7.21-7.26(m,
1H), 7.28-7.34(m, 1H), 7.36-7.41(m, 1H).
(実施例5)
(4aR,6R,8aS)−6−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(5)。
Figure 2014525432
ステップ1、tert−ブチル[(4aR,6R,8aS)−6−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバメート(C26)の合成。
化合物C26は、粗生成物にはクロマトグラフィーを行わなかったことを除いては、実施例4におけるtert−ブチル[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバメート(C25)の合成のための一般手順によってtert−ブチル[(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバメート(C18)から調製した。収量:40mg、0.10mmol、100%。LCMS m/z 397.4(M-1).
ステップ2、(4aR,6R,8aS)−6−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(5)の合成。
tert−ブチル[(4aR,6R,8aS)−6−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバメート(C26)を、実施例2における(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−[(プロパン−2−イルオキシ)メチル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン、トリフルオロ酢酸塩(2)の合成のための一般手順によって生成物に変換した。この場合は、異なる系(カラム:Waters XBridge C18、5μm;移動相A:水中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);勾配:25%〜100%B)を使用して逆相HPLC精製を行った。収量:3mg、0.01mmol、10%。LCMS m/z 299.1(M+1). 1H NMR(600MHz, DMSO-d6) δ 1.43-1.48(m, 1H), 1.63-1.72(m, 1H), 2.64-2.72(m, 2H), 2.75-2.80(m,
1H), 3.60(d, J=11.0Hz, 1H), 3.76-3.85(m, 1H), 3.96(dd, J=10.8, 1.5Hz, 1H),
4.30-4.48(m, 2H), 6.13(br s, 2H), 7.14-7.22(m, 2H), 7.30-7.36(m, 2H).
Figure 2014525432
Figure 2014525432
Figure 2014525432
Figure 2014525432
生物学的アッセイ
無細胞アッセイ:β−セクレターゼ(BACE)は、アルツハイマー病患者のアミロイド斑において見出されるアミロイドβペプチドの産生に関与する酵素の1つである。β−セクレターゼ酵素は非天然ペプチドを切断するため、このアッセイはβ−セクレターゼ酵素の阻害を測定する。
β−セクレターゼによって切断することができ、N−末端ビオチンを有し、かつCys残基におけるオレゴングリーンの共有結合によって蛍光性とされた合成APP基質を使用して、阻害性化合物の存在下または非存在下でβ−セクレターゼ活性をアッセイする。基質は、ビオチン−GLTNIKTEEISEISY^EVEFR−C[オレゴングリーン]KK−OHである。BACE1酵素は、可溶性BACEコンストラクト(BACE1δTM96His)をトランスフェクトされたCHO−K1細胞の条件培地からアフィニティー精製された材料である。化合物を、384ウェルブラックプレートにおいてBACE1酵素およびビオチン化蛍光性ペプチドと共に、100μMの最も高い濃度から半対数用量反応曲線においてインキュベートする(Thermo Scientific #4318)。30μLのアッセイ緩衝液(100mMの酢酸ナトリウム、pH4.5(酢酸によってpHとする)、および0.001%Tween−20)の反応容量中で、BACE1は0.1nMの最終濃度であり、ペプチド基質の最終濃度は150nMである。プレートを覆い、37℃で3時間インキュベートする。30μLのストレプトアビジン(1.5μM)(Pierce、#21125)を添加することによって反応を停止させる。室温にて10分のインキュベーション後に、プレートを、蛍光偏光についてPerkinElmer Envision上で読み取る(Ex485nm/Em530nm)。β−セクレターゼ酵素の活性を、基質が酵素によって切断されたときに起こる蛍光偏光の変化によって検出する。化合物阻害剤の存在下でのインキュベーションは、合成APP基質のβ−セクレターゼ酵素的切断の特異的阻害を示す。
全無細胞アッセイ(インビトロのsAPPbアッセイ):野生型ヒトAPP695を過剰発現しているH4ヒト神経膠腫細胞を、最終濃度1%DMSO中の化合物で18時間処理する。sAPPβレベルを、捕獲APP N−末端抗体(Affinity BioReagents、OMA1−03132)、野生型sAPPβ特異的レポーターp192(Elan)、および三次抗ウサギ−HRP(GE Healthcare)を伴うTMB−ELISAを使用して測定する。
Figure 2014525432
Figure 2014525432
表13において示された化合物は、上記の一般スキームに記載されているように、またはWO2010/038686に記載されているように調製し得る。この参考文献は、その全体が全ての目的のために本明細書に組み込まれている。これらの化合物は、アルツハイマー病を含めた神経変性疾患の治療において有用である。
Figure 2014525432
Figure 2014525432

Claims (36)

  1. 式(I)による絶対立体化学を有する化合物
    Figure 2014525432
    [式中、
    は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
    は、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
    3aは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−(C(R5a5b))−OR、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、前記アリールまたはヘテロアリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、
    3bは、水素、C1〜3アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜5シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜5員ヘテロシクロアルキル)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    4aおよびR4eは、独立に、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−ORであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    4bおよびR4dは、独立に、フルオロ、クロロ、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−OR12であり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR4cおよびR4dは、これらが結合している炭素と一緒になって、5〜6員シクロアルキルまたは6員アリールを形成し、前記シクロアルキルまたはアリールは、1〜3個の−CF、フルオロ、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、−OH、−NHまたは−NH−C1〜6アルキルで置換されていてもよく、
    4cは、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−OR12であり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR4bおよびR4cは、これらが結合している炭素と一緒になって、5〜6員シクロアルキルまたは6員アリールを形成し、前記シクロアルキルまたはアリールは、1〜3個の−CF、フルオロ、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、−OH、−NHまたは−NH−C1〜6アルキルで置換されていてもよく、
    5aおよびR5bは、それぞれ独立に、フルオロ、水素またはC1〜6アルキルであり、
    は、独立に、フルオロ、−CN、C1〜6アルキルまたはORであり、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキルまたはC3〜6アルケニル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
    10は、独立に、ハロゲン、−OH、−CN、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキルであり、前記アルキル基は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    11は、独立に、C6〜10アリール、C1〜6アルキルまたは−NR13a13bであり、
    12は、水素またはC1〜6アルキル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
    13aおよびR13bは、それぞれ独立に、水素、C1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR13aおよびR13bは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキル環を形成し、これは1個の酸素を含んでモルホリン部分を形成してもよく、
    mは、0、1または2であり、
    nは、1または2であり、
    tは、0または1であり、
    ただし、
    (i)R4aまたはR4eの一方がフルオロであるのに対して他方が水素であり、R、R、R4b、R4cおよびR4dが水素であり、R3aまたはR3bの一方が水素、メチル、−CHOCH、−CHOCH−フェニルまたは−CHOHである場合、他方(R3aまたはR3b)は、水素であり得ず、
    (ii)R4aまたはR4eの一方がフルオロであるのに対して他方が水素であり、R3a、R3b、R4b、R4cおよびR4dが水素であり、Rがフルオロ、−CHまたは−OCHである場合、Rは、水素であり得ず、
    (iii)R4aまたはR4eの一方がフルオロであるのに対して他方が水素であり、R、R3a、R3b、R4b、R4cおよびR4dが水素である場合、Rは、メチルであり得ず、
    (iv)R4aまたはR4eの一方が−OR(Rは、−CFである)であるのに対して他方が水素であり、R4b、R4cおよびR4dが水素である場合、R、RまたはR3a、R3bの少なくとも1つは、水素であり得ない]、または薬学的に許容できるその塩。
  2. 4aまたはR4eの一方がフルオロであり、他方が水素である、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  3. 4cが、フルオロ、クロロ、C1〜6アルキル、−CNまたは−OR12であり、前記アルキルが、1〜3個のフルオロで置換されていてもよい、請求項2に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  4. 4bまたはR4dの一方が、フルオロ、クロロ、C1〜6アルキル、−CNまたは−OR12であり、前記アルキルが、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、他方が、水素である、請求項3に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  5. 3aが、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−(C(R5a5b))−OR、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、R3bが、水素である、請求項4に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  6. が、水素またはC1〜6アルキルであり、Rが、ハロゲン、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分が、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよい、請求項5に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  7. (4aR,8aS)−8a−(4−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,8aS)−8a−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;および
    (4aR,8aS)−8a−(2−メトキシフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン
    から選択される、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  8. 式(I−a)の絶対立体化学を有する化合物
    Figure 2014525432
    [式中、
    は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
    は、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
    3aは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−(C(R5a5b))−OR、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、前記アリールまたはヘテロアリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、
    3bは、水素、C1〜3アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜5シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜5員ヘテロシクロアルキル)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    5aおよびR5bは、それぞれ独立に、フルオロ、水素、C1〜6アルキルであり、
    は、独立に、フルオロ、−CN、C1〜6アルキルまたはORであり、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキルまたはC3〜6アルケニル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
    10は、独立に、ハロゲン、−OH、−CN、C1〜6アルキルまたは−OC1〜6アルキルであり、前記アルキル基は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    11は、独立に、C6〜10アリール、C1〜6アルキルまたは−NR13a13bであり、
    12は、水素またはC1〜6アルキル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
    13aおよびR13bは、それぞれ独立に、水素、C1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR13aおよびR13bは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキル環を形成し、これは1個の酸素を含んでモルホリン部分を形成してもよく、
    mは、0、1または2であり、
    nは、1または2であり、
    tは、0または1である]、または薬学的に許容できるその塩。
  9. が、水素またはC1〜6アルキルであり、Rが、ハロゲン、水素またはC1〜6アルキルである、請求項8に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  10. (4aR,8aS)−8a−フェニル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミンである、請求項9に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  11. 式(I−b)の絶対立体化学を有する化合物
    Figure 2014525432
    [式中、
    3aは、メチル(少なくとも1個のハロゲンで置換されている)、C2〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−OR7a、−CH−OR7b、−(C(R5a5b))−OR7c、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、前記アリールまたはヘテロアリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、
    3bは、水素、C1〜3アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜5シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜5員ヘテロシクロアルキル)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    5aおよびR5bは、それぞれ独立に、フルオロ、水素またはC1〜6アルキルであり、
    は、独立に、フルオロ、−CN、C1〜6アルキルまたはORであり、
    7aは、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    7bは、C2〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−C6〜10アリール、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    7cは、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    は、独立に、水素またはC1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    10は、独立に、ハロゲン、−OH、−CN、C1〜6アルキルまたは−OC1〜6アルキルであり、前記アルキル基は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    11は、独立に、C6〜10アリール、C1〜6アルキルまたは−NR13a13bであり、
    12は、水素またはC1〜6アルキル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
    13aおよびR13bは、それぞれ独立に、水素、C1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR13aおよびR13bは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキル環を形成し、これは1個の酸素を含んでモルホリン部分を形成してもよく、
    mは、0、1または2であり、
    nは、1、2または3であり、
    qは、2または3であり、
    tは、0または1である]、または薬学的に許容できるその塩。
  12. 3aが、メチル(1〜3個のフルオロで置換されている)または−CH−OR7bであり、R7bが、C2〜6アルキル、−C6〜10アリール、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、アリールおよびヘテロアリール部分が、1〜3個のR10で置換されていてもよく、R3bが、水素である、請求項11に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  13. 下記の化合物:
    (4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−(フェノキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−[(ピリジン−2−イルオキシ)メチル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−6−(エトキシメチル)−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    [(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メチルベンゾエート;
    (4aR,6R,8aS)−6−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−[(プロパン−2−イルオキシ)メチル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−[(ピラジン−2−イルオキシ)メチル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン、トリフルオロ酢酸塩;および
    (4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−[(ピリミジン−2−イルオキシ)メチル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン、トリフルオロ酢酸塩
    から選択される、請求項12に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  14. 式(I−c)の絶対立体化学を有する化合物
    Figure 2014525432
    [式中、
    は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
    は、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
    3aは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−(C(R5a5b))−OR、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、前記アリールまたはヘテロアリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、
    3bは、水素、C1〜3アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜5シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜5員ヘテロシクロアルキル)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    4cは、ハロゲン、C1〜6アルキル、−CNまたは−ORであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    4dは、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−OR12であり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR4cおよびR4dは、これらが結合している炭素と一緒になって、5〜6員シクロアルキルまたは6員アリールを形成し、前記シクロアルキルまたはアリールは、1〜3個の−CF、フルオロ、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、−OH、−NHまたは−NH−C1〜6アルキルで置換されていてもよく、
    5aおよびR5bは、それぞれ独立に、フルオロ、水素またはC1〜6アルキルであり、
    は、独立に、フルオロ、−CN、C1〜6アルキルまたはORであり、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキルまたはC3〜6アルケニル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
    10は、独立に、ハロゲン、−OH、−CN、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    11は、独立に、C6〜10アリール、C1〜6アルキルまたは−NR13a13bであり、
    12は、水素またはC1〜6アルキル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
    13aおよびR13bは、それぞれ独立に、水素、C1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR13aおよびR13bは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキル環を形成し、これは1個の酸素を含んでモルホリン部分を形成してもよく、
    mは、0、1または2であり、
    nは、1または2であり、
    tは、0または1である]、または薬学的に許容できるその塩。
  15. 4cが、フルオロ、クロロ、メチルまたは−ORであり、Rが、水素またはC1〜6アルキルである、請求項14に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  16. 4dが、水素である、請求項15に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  17. およびRが、独立に、水素またはメチルであり、
    3aが、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル部分が、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、前記アリール部分が、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、R3bが、水素であり、
    4cが、クロロ、フルオロ、ヒドロキシルまたはメチルである、請求項16に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  18. (4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,8aS)−8a−(2−フルオロ−4−メチルフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,8aS)−8a−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    4−[(4aR,8aS)−2−アミノ−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−3−フルオロフェノール;
    (4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;および
    [(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−8a−(2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メタノール
    から選択される、請求項14に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  19. 式(I−d)の絶対立体化学を有する化合物
    Figure 2014525432
    [式中、
    は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
    は、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
    3aは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−(C(R5a5b))−OR、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、前記アリールまたはヘテロアリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、
    3bは、水素、C1〜3アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜5シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜5員ヘテロシクロアルキル)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    4dは、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−OR12であり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR4cおよびR4dは、これらが結合している炭素と一緒になって、5〜6員シクロアルキルまたは6員アリールを形成し、前記シクロアルキルまたはアリールは、1〜3個の−CF、フルオロ、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、−OH、−NHまたは−NH−C1〜6アルキルで置換されていてもよく、
    5aおよびR5bは、それぞれ独立に、フルオロ、水素またはC1〜6アルキルであり、
    は、独立に、フルオロ、−CN、C1〜6アルキルまたはORであり、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリール部分は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキルまたはC3〜6アルケニル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
    10は、独立に、ハロゲン、−OH、−CN、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    11は、独立に、C6〜10アリール、C1〜6アルキルまたは−NR13a13bであり、
    12は、水素またはC1〜6アルキル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
    13aおよびR13bは、それぞれ独立に、水素、C1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR13aおよびR13bは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキル環を形成し、これは1個の酸素を含んでモルホリン部分を形成してもよく、
    mは、0、1または2であり、
    nは、1または2であり、
    tは、0または1である]、または薬学的に許容できるその塩。
  20. が、水素またはC1〜6アルキルであり、前記アルキル部分が、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、Rが、ハロゲン、水素またはC1〜6アルキルであり、前記アルキル部分が、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよい、請求項19に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  21. 3aが、水素、C1〜6アルキルまたは−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキルが、1〜3個のR10で置換されていてもよい、請求項20に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  22. 式(I−e)の絶対立体化学を有する化合物
    Figure 2014525432
    [式中、
    は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
    は、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、ただし、RおよびRが両方とも水素であるわけではなく、
    3aは、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−(C(R5a5b))−OR、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、前記アリールまたはヘテロアリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、
    3bは、水素、C1〜3アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜5シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜5員ヘテロシクロアルキル)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    5aおよびR5bは、それぞれ独立に、フルオロ、水素またはC1〜6アルキルであり、
    は、フルオロ、−CN、C1〜6アルキルまたはORであり、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキルまたはC3〜6アルケニル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
    10は、独立に、ハロゲン、−OH、−CN、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    11は、独立に、C6〜10アリール、C1〜6アルキルまたは−NR13a13bであり、
    12は、水素またはC1〜6アルキル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
    13aおよびR13bは、それぞれ独立に、水素、C1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR13aおよびR13bは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキル環を形成し、これは1個の酸素を含んでモルホリン部分を形成してもよく、
    mは、0、1または2であり、
    nは、1または2であり、
    tは、0または1である]、または薬学的に許容できるその塩。
  23. およびRが、独立に、水素またはC1〜6アルキルである、請求項22に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  24. 請求項1から23のいずれかに記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩、および薬学的に許容できるビヒクル、賦形剤または担体を含む医薬組成物。
  25. アミロイド−βタンパク質の産生を阻害するための、請求項24に記載の医薬組成物。
  26. β部位アミロイド−β前駆体タンパク質切断酵素1(BACE)を阻害するための、請求項25に記載の医薬組成物。
  27. 神経変性疾患を治療するための、請求項26に記載の医薬組成物。
  28. 前記神経変性疾患が、アルツハイマー病である、請求項27に記載の医薬組成物。
  29. 式(I)の化合物
    Figure 2014525432
    [式中、
    およびRは、独立に、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたは−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記アルキル、アルケニルまたはシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のRで置換されていてもよく、
    3aは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)、−(C(R5a5b))−OR、−C(O)N(R、−(C(R5a5b))−NHC(O)Rまたは−(C(R5a5b))−N(Rであり、前記アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、前記アリールまたはヘテロアリール部分は、独立に、1〜5個のR10で置換されていてもよく、
    3bは、水素、C1〜3アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜5シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜5員ヘテロシクロアルキル)または−(C(R5a5b))−ORであり、前記アルキル、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル部分は、独立に、1〜3個のR10で置換されていてもよく、
    4aは、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−ORであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    4bおよびR4cは、独立に、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−OR12であり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR4bおよびR4cは、これらが結合している炭素と一緒になって、5〜6員シクロアルキルまたは6員アリールを形成し、前記シクロアルキルまたはアリールは、1〜3個の−CF、フルオロ、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、−OH、−NHまたは−NH−C1〜6アルキルで置換されていてもよく、
    4dは、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CN、−NOまたは−OR12であり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR4bおよびR4c、またはR4cおよびR4dは、これらが結合している炭素と一緒になって、5〜6員シクロアルキルまたは5〜6員アリールを形成し、前記シクロアルキルまたはアリールは、1〜3個の−CF、フルオロ、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキル、−OH、−NHまたは−NH−C1〜6アルキルで置換されていてもよく、
    4eは、ハロゲン、水素、C1〜6アルキル、−CNまたは−ORであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    5aおよびR5bは、独立に、フルオロ、水素またはC1〜6アルキルであり、
    は、フルオロ、−CN、C1〜6アルキルまたはORであり、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)、−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)または−C(O)R11であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキル、−(C(R5a5b))−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(4〜10員ヘテロシクロアルキル)、−(C(R5a5b))−(C6〜10アリール)または−(C(R5a5b))−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    は、独立に、水素、C1〜6アルキルまたはC3〜6アルケニル(1〜2個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
    10は、独立に、ハロゲン、−OH、−CN、C1〜6アルキル、−OC1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    11は、独立に、C6〜10アリール、C1〜6アルキルまたは−NR13a13bであり、
    12は、水素またはC1〜6アルキル(1〜3個のフルオロで置換されていてもよい)であり、
    13aおよびR13bは、それぞれ独立に、水素、C1〜6アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、またはR13aおよびR13bは、これらが結合している窒素と一緒になって、4〜6員ヘテロシクロアルキル環を形成し、これは1個の酸素を含んでモルホリン部分を形成してもよく、
    mは、0、1または2であり、
    nは、1または2であり、
    tは、0または1である]、またはその医薬塩、および薬学的に許容できるビヒクル、賦形剤または担体の医薬組成物。
  30. 神経変性疾患を治療するための、請求項29に記載の医薬組成物。
  31. 前記神経変性疾患が、アルツハイマー病である、請求項30に記載の医薬組成物。
  32. 前記化合物が、
    rel−(4aR,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6S,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−6−(メトキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,8aS)−8a−[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6S,8aS)−8a−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aS,5S,8aS)−5−フルオロ−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,8aS)−8a−[5−ニトロ−2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−(メトキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−5−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aS,5R,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−5−メトキシ−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    [(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−8a−(2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メタノール;
    (4R,4aR,8aS)−8a−(2−フルオロフェニル)−4−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    [(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−8a−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−イル]メタノール;
    または薬学的に許容できるその塩から選択される、請求項31に記載の医薬組成物。
  33. アミロイド−βタンパク質の産生を阻害するための、請求項29および32に記載の医薬組成物。
  34. β部位アミロイド−β前駆体タンパク質切断酵素1を阻害するための、請求項33に記載の医薬組成物。
  35. 神経変性疾患を治療するための、請求項34に記載の医薬組成物。
  36. 前記神経変性疾患が、アルツハイマー病である、請求項35に記載の医薬組成物。
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