JP2014525004A - 熱的な流体機械用の翼 - Google Patents

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Abstract

本発明は、熱的な流体機械(7)用の翼(1)であって、流体機械(7)の回転軸線(A)に関してほぼ半径方向に向けられた第1の延在方向(E)と、該第1の延在方向に対して直交する横方向に形成された第2の延在方向(E)とを有する翼ブレード部(3)を備え、さらに該翼ブレード部(3)に続いた翼根元部(5)を備え、該翼根元部(5)が、前記翼ブレード部(3)を第1の延在方向(E)で閉じている、熱的な流体機械(7)用の翼(1)に関する。本発明によれば、当該翼の少なくとも所定の範囲が、グラフェンを有することにより、このような翼が改良されている。さらに、本発明は、このような翼(1)を製造する方法に関する。

Description

本発明は、熱的な流体機械用の翼であって、流体機械の回転軸線に関してほぼ半径方向に向けられた第1の延在方向と、該第1の延在方向に対して直交する横方向に形成された第2の延在方向とを有する翼ブレード部を備え、さらに該翼ブレード部に続いた翼根元部を備え、該翼根元部が、前記翼ブレード部を第1の延在方向で閉じている、熱的な流体機械用の翼に関する。本発明はさらに、このような翼を製造する方法に関する。
熱的な流体機械、たとえばガスタービン、蒸気タービンおよびコンプレッサの、遠心力負荷を受ける構成部分のためには、現在、鋼材料またはチタン材料から成る翼が使用される。それに対して、やはり熱的な流体機械の1つに数えられる航空機推進機関のファン翼は、その全体または一部が繊維複合材料から製造される。
金属材料である鋼やチタンは、たしかに高い強度を有するが、しかしその比較的高い密度に基づき、高い遠心力をも受ける。したがって、達成可能な流れ横断面は制限されており、このことは特に流体機械の出力サイズを制限してしまう。
繊維複合材料は、当然ながら金属材料よりも軽く、ひいては金属材料よりも小さな遠心力にしかさらされないが、しかし繊維複合材料の使用は、あらゆる使用領域において適しているわけではない。すなわち、たとえば蒸気タービンでは、「液滴衝撃エロージョン」の危険、すなわち翼の表面における小さな水粒子の衝突の危険が生じる。この作用により、繊維複合材料は短時間で破壊され、しかもこの場合、繊維自体も、繊維を結合するマトリックス構造も破壊されてしまう。
別の問題は、繊維複合材料が、互いに重ね合わされて方向付けされた複数の繊維層から成ることにある。このことは、すべての繊維層が、ほぼ唯一つの延在方向に向けられていて、したがって特にこの選択された延在方向に関して特別な安定性を保証していることを意味する。それに対して、繊維複合材料が、複数の延在方向において安定性を保証することが望まれる場合には、複数の繊維層を重ね合わせて結合することが必要となり、その場合、繊維層は種々の方向に向けられなければならない。したがって、それ自体実際に安定した系を達成するためには、しばしば、多数の繊維層を互いに結合することが必要となり、このことは場合によっては過剰厚さを招く恐れがある。
すなわち、流体機械用の翼を形成するためには、一方では金属(特に鋼またはチタンのような高強度でかつ耐食性を有する金属)が、その安定性特性(遠心力およびねじり力に対する耐性、引張強さおよび伸縮強さおよび特別な硬さ特性および異物の作用に対する耐性)に基づき特に有利となり、他方では繊維複合材料が、その密度特性に基づき特に有利になると云える。しかし、上記両材料を互いに好都合に結合させることはほとんど不可能である。それゆえに、この場合には、技術的な方向性の異なる2つの解決手段の間での古典的なジレンマが生ぜしめられ、そして、これら2つの解決手段は結局は両立し得ない。したがって、これまで、熱的な流体機械の翼を一方では十分に安定的に、他方では十分に簡単に製造することのできる、十分に満足し得るコンセプトは存在しなかった。
したがって、本発明の課題は、熱的な流体機械用の翼のための改善された解決手段を提供することである。特に、繊維複合材料に比べて安定性を向上させると同時に、鋼またはチタンのような金属に比べて密度を減少させることが目標とされる。
この課題は、請求項1に記載の翼および請求項14に記載の方法により解決される。
相応して、冒頭で述べた形式の翼は、当該翼の少なくとも所定の範囲が、グラフェン(Graphen)を有することにより改良されている。「グラフェン」とは、純粋なグラフェンもグラフェン化合物、特にグラファン(Graphan)も意味し得る。グラフェンは、過去数年の間に材料科学においてますます注目を浴びつつある材料である。グラフェンは、各炭素原子が別の3つの炭素原子によって取り囲まれていて、これにより蜂の巣状のパターンが形成されている、ほぼ2次元の構造の炭素の変態の名称である。炭素が四価であることに基づき、「蜂の巣」1つ当たり3つの二重結合が生じなければならないが、これらの二重結合は局在化されていない。すなわち、芳香族化学から知られているようなベンゼン環の繋がりと比較可能な繋がりである。
グラフェンの物理的な特性は、本発明のコンテクストにおいては、とりわけ次の通りである:一方では、グラフェン−面単結晶はその面内で極めて剛性的でかつ強固である。弾性係数は約1020GPAで、基底平面に沿った標準のグラファイトの弾性係数に相当し、ダイヤモンドの弾性係数とほぼ同じ大きさである。1.25×1011Paのグラフェンの引張強さは、これまで検出されたうちの最高の引張強さであり、鋼の場合よりも約125倍高い。他方において、グラフェンの質量密度(単結晶のグラフェンは、1立方メートル当たり2260kgの質量密度を有する)は、鋼(1立方メートル当たり7850〜7870kg)の質量密度よりも著しく低く、すなわち約3.5倍少ない。したがって、熱的な流体機械用の翼の製造におけるグラフェンの使用は、著しい安定性向上につながると同時に、著しい重量軽減をも達成し得ることを意味する。
この場合、グラフェンがほぼ2次元の構造体の形で提供され得ること、すなわち原子1個分もしくは分子1個分の厚さにまで薄く形成され得るシートの形で提供され得ることも有利である。このことは、グラフェン製品が、熱的な流体機械の翼の生産においても、問題なく正確に所望の厚さで取り付けられ、しかもたいていは規則的に成形されていない翼ブレード部および/または翼根元部の輪郭にも簡単にかつ問題なく適合して成形され得ることをも意味する。
熱的な流体機械の翼が、繊維複合材料の代わりに同一の領域においてグラフェンを備えて形成されていると、さらに、著しく改善されたせん断伝達特性が得られ、このせん断伝達特性は少なくとも金属のせん断伝達特性に等しい。
特にグラフェンの使用は、運転中に潜在的に、損傷や破損を引き起こす異物(Stoerobjekt)の衝突が予想され得るような熱的な流体機械のための翼において適している。このような異物は、翼に衝突し得る非ガス状の物体とみなされ得る。したがって、異物は、たとえば航空機タービンのファン翼においては、航空機の離陸時または着陸時にタービン内に侵入する鳥である(「バードストライク」)。さらに本発明が特に重視しているのは、異粒子、つまり最大で水滴大の異物に対して翼を補強することである。すなわち、バードストライクの場合には、力は唯一回の出来事としてジェット推進機関の翼に作用するが、それに対して、このような異粒子の衝突は、たとえば蒸気タービンにおいて、継続的にかつ数100m/sの衝突速度で行われ、したがって耐久性のためにはバードストライクよりもさらに深刻な問題となる。このことは、特に蒸気タービンの運転時では、ジェット推進機関の運転時よりもさらに著しく高い運転力が発生するという理由から云える。したがって、本発明は蒸気タービンの翼、すなわち低圧翼のために特に適している。
流体機械の回転軸線としては、以下においても主回転軸線が規定される。この主回転軸線は、流体機械を運動させる流体もしくは流体機械により運動させられる流体の流入方向もしくは流出方向により規定されている。翼の両延在方向は、回転軸線に対して関連付けることができ、この場合、第1の延在方向は回転軸線を起点として角度を成して、ほぼ直角に延びており、すなわち半径方向に延びている。第2の延在方向も、回転軸線に対して直交する横方向に、同じく有利には回転軸線に対してほぼ直角に、ただしそれと同時に第1の延在方向に対して角度を成して延びている。延在方向はこの場合、両方ともに線状に延びている必要はなく、1つまたは複数の曲率を有していてもよい。このことは特に第2の延在方向に関する。なぜならば、翼は第1の(半径方向の)延在方向に対して直交する横方向では、しばしば湾曲させられているか、ねじられているか、かつ/または波形に形成されているからである。(平均化により)第2の延在方向の線状の主延在方向を決定することができる。この主延在方向は第1の延在方向に対する規定された角度を生ぜしめ、その場合、第2の延在方向はこの線状の主延在方向に沿って曲線状に延びる。
冒頭で述べたような本発明による方法は、翼の少なくとも所定の範囲にグラフェンを装備させることを特徴とする。
本発明は、上で挙げた形式の熱的な流体機械用の翼の製造のためのグラフェンの使用にも関する。この場合、グラフェンは翼の主成分、あるいは場合によっては翼の単独成分であってもよいが、ただし必ずしもそうでなくともよい。翼内にどれほどの量のグラフェンが含有されているのかは、主として翼のデザインの観点、達成したい技術的な特性(安定性、負荷、重量等)の観点およびコストの観点の間での考量から得られる。
さらに、本発明は、熱的な流体機械であって、回転軸線を備え、該回転軸線からほぼ半径方向に多数の翼が突出している、熱的な流体機械に関する。この場合、これらの翼のうちの少なくとも1つの翼が、本発明による翼として形成されている。
本発明の別の特に有利な構成および改良形は、従属形式の各請求項ならびに以下の説明から明らかとなる。この場合、翼は方法に関する従属形式の各請求項に相応して改良されていてもよい。
本発明の第1の改良形では、翼の翼ブレード部がグラフェンを含んでいる。翼ブレード部は、流体機械の運転中の翼の、特に大きな負荷を受ける範囲であるので、グラフェンはその最適な安定性特性によって特にこの範囲において特別な付加使用を提供することができる。つまり、翼のこの範囲では、流れ力も、これにより生ぜしめられる曲げ負荷およびねじり負荷ならびに遠心力も発生し、これらの力や負荷は翼ブレード部を種々の方向で著しく負荷する。
これに対して択一的または補足的に、本発明の第2の改良形では、翼根元部がグラフェンを含んでいる。つまり、翼根元部にも、やはり高い力もしくは応力が加えられる。なぜならば、翼根元部の範囲では、回転軸線を成す、たとえばロータディスクまたはロータシャフトに対する結合が行われるからである。したがって、翼根元部と、回転軸線を規定する中心点を有する回転エレメントとの間の力伝達は、同じく局所的に高い力を生ぜしめる。
翼根元部も翼ブレード部もグラフェンを含んでいることが特に有利である。この場合、翼根元部と翼ブレード部との間の結合部が、一貫して延びる層および/または薄層および/または繊維をベースにして存在していると特に有利である。このような一貫した層が、たとえばやはりグラフェンを有していてもよい。一貫して延びるエレメントによる翼ブレード部と翼根元部との結合により、両者の間に補強された全体アッセンブリを提供することができる。これにより、翼根元部に発生する力を問題なく翼ブレード部へ伝達することができるか、もしくは逆に翼ブレード部に発生する力を問題なく翼根元部へ伝達することができる。
原理的にグラフェンは翼内部のあらゆる個所に局在化されていてよく、たとえば内側範囲において、翼の表面領域とは反対の側に局在化されていてよく、これにより翼の一種のコア安定性が保証される。翼が、表面領域に、特に有利には表面領域にのみ、グラフェンを有していることが有利である。「表面領域」とは、この領域が翼の表面に対して少なくともすぐ近くに位置することを意味する。表面領域が翼の最も外側の層、つまり表面を成していると有利である。しかし、付加的な技術的および/または美的な効果を生ぜしめることのできる付加的な保護層が、表面領域におけるグラフェンの上方に被着されていてもよい。たとえば単層または多層の保護被覆体および/またはラッカ塗装を表面に被着させることができるので、保護層である保護被覆体もしくはラッカ塗装が固有の表面を形成し、表面領域は少なくとも、ラッカ層の下に位置する層をも包含する。
表面領域にグラフェンを局在化させることには次のような利点がある。すなわち、グラフェンは翼の内部を、発生する機械的な影響因子、たとえば破損を引き起こす異物による影響因子から、その卓越した安定性特性、特に硬さ特性に基づいて十分にシールドするので、翼の内部、すなわちもはや表面領域とはみなされない範囲は、比較的弱い材料から成っていてもよい。安定性はその場合、少なくとも、主負荷方向から見て、グラフェンにより保護された表面領域よりも下方に位置する範囲においては、グラフェンによってのみ保証されると有利である。
さらに、曲げ負荷およびねじり負荷の吸収および伝達、および剛性のために特別に寄与する表面領域では、グラフェンが翼の強度のために著しく貢献する。
グラフェンは、たとえ直接に表面領域に局在化されていなくても、前成形された内部成形体を取り囲んでいてよい。このような内部成形体は、翼の製造時に、たとえばそのあとに被着させたい別の層、たとえばこのようなグラフェン層のための支持体として働き、そして間接的には実質的に翼の外側輪郭を規定することができる。ただしこの場合、前記別の層がほぼあらゆる個所において等しい厚さを有することが前提条件となる。このような内部成形体が、やはりグラフェンから形成されていてもよい。このことは特に、極めて高い安定性が要求されている場合に有利である。しかし、内部成形体は別の、たとえば比較的不安定な材料、たとえば繊維複合材料、金属、織布構造体、軽量ハニカム格子体、(特に高強度の)発泡体等から形成されていてもよい。このことは、コスト節約および材料節約の理由から特に、完全にグラフェンから形成された翼の能力を十分に利用できないような翼横断面が生ぜしめられる場合に適している。決定的となるのは最終効果において、内部成形体と、この内部成形体を取り囲む層とからの組合せや、力およびモーメント、特に遠心力負荷、曲げ負荷およびねじり負荷を吸収するための所要の支持横断面の配置が、翼の所要の強度が保証されるように行われることだけである。
このような内部成形体を備えた翼を製造するためには、2段階の製作方法が有利である。この製作方法では、まず内部成形体が形成される。すなわち、内部成形体が成形され、かつ場合によっては凝固され、そして次いで外側層、たとえばグラフェン外側層が内部成形体に被着される。このような外側層は、たとえばほぼ扁平な材料、たとえば繊維シートおよび/またはグラフェンシートを含んでいてよい。
本発明の第1の変化形では、グラフェンが、少なくとも所定の範囲にわたって均質な成形体として提供されている。このような均質な成形体は、この成形体が3次元の物体として化学的および/または物理的な析出技術もしくは複合体形成技術、たとえば結晶形成技術を用いて製造される場合に得られる。このことは、2次元の物体として上下に積層されてから3次元の成形体対象物を形成することのできる個々の層の接合とは異なっている。
第1の変化形に対して補足的または択一的に選択され得る、本発明の第2の変化形では、グラフェンが、少なくとも所定の範囲にわたって薄層状(schichtartig)またはシート状(blattartig)のグラフェン構造体の1つまたは複数の層(Lagen)の形で提供されている。薄層状のグラフェン構造体としては、ほぼ2次元の構造体が規定される。この2次元の構造体は、重ね合わされた極めて少数の炭素原子から成っている。すなわち、この2次元の構造体は、ほぼ面の形に延びていて、ナノ領域の構成高さしか有していない。それに対して、シート状のグラフェン構造体は現在では「グラフェンペーパ(Graphen-Papier)」という名前で知られており、より高さのある形成物を有している。この形成物は、化学的な結合(つまり電子結合)から離れて場合によっては結合メカニズムにより助成されて形成されていてよい。したがって、グラフェンペーパは、たとえば薄層状のグラフェン構造体の接着または別の適当な結合手段により製造され得る。
両グラフェン構造体にとって共通して云えることは、グラフェン構造体が主として面の形に延在しているので、眼で見て分かる厚さの範囲での3次元の構造体の製造は、複数のこのような薄層もしくはシートを重ね合わせることによってのみ実現され得ることである。本発明の枠内でこのような薄層状もしくはシート状のグラフェン構造体を使用することの利点は、種々様々である:
第1に、これによって、極めて節約的に高価な材料グラフェンが取り扱われ、ちょうど、ある程度の所望の安定性を得るために必要となる層厚さしか得ないことを保証することができる。
第2に、このように2次元に設計された媒体を、特にグラフェンの卓越した硬さ特性を考慮して、一層簡単に大量生産することもできる。
第3に、グラフェン構造体の局所的に種々異なる数の層を積み重ねることにより、翼の範囲におけるグラフェンの厚さ差を実現することができる。
第4に、このようなほぼ2次元のグラフェン構造体の製造は、目下、上で述べたような3次元の成形体の製造よりも著しく簡単である。
第5に、薄層状もしくはシート状のグラフェン構造体を、曲げ加工もしくは永久変形加工によって簡単に3次元の、しかしそれ自体は扁平の形状にもたらすことができる。この薄層状もしくはシート状のグラフェン構造体はこうして問題なく別の構成部分にその輪郭に適合するように付着成形することができる。これにより、特に表面補強部を簡単にかつ廉価にグラフェンによって形成することができる。
グラフェン構造体が、少なくとも所定の範囲において、含浸および/または融着および/または接着により互いに結合されていると、特別な効果が得られる。このような含浸方法もしくは融着方法の内容は、特に繊維複合材料の製造時に目下、たとえば真空および/または外部からの過圧、すなわち噴入法等によりアシストされて使用される方法を含んでいる。すなわち、樹脂、特に合成樹脂が、グラフェン構造体の個々の層の間へ噴入されるか、もしくは別の方法で導入される。液化プロセス、場合によっては混合プロセス、反応プロセス、その後に続く架橋プロセスの枠内で、複合体は極めて強力となるので、個々のグラフェン層(つまりグラフェン薄層もしくはグラフェンシート)が互いに固く結合されるようになる。
このような方法の使用により、このような方法を用いて比較的簡単にグラフェン層を繊維複合材料と結合して、溶着させることができるようにもなる。すなわち、このことから混合複合体を得ることもできる。この場合、一方ではグラフェンと繊維との低い質量密度に基づき、全体的に極めて小さな重量が得られる。他方において、グラフェンの使用により、単純な繊維複合材料に比べて著しく高い安定性が得られる。すなわち、本発明はこの特別な構成では、既に航空機技術において使用されているような公知の結合技術が、新種の材料グラフェンと相まって特に有利に使用され得ると共に、それどころか種々の材料の有利な組合せ、つまり公知の繊維複合材料とグラフェンとの有利な組合せが実現され得ることを利用したものである。
本発明による方法は、この特別な実施態様の枠内では、グラフェンが、少なくとも所定の範囲において含浸および/または接着により互いに結合される薄層状および/またはシート状のグラフェン構造体の1つまたは複数の層の形で提供されることにより改良されている。この場合、特にグラフェンは樹脂マトリックス中に埋め込まれて提供され得る。この樹脂マトリックスは含浸法および/または溶融法において少なくとも部分液状化されて、隣接層と溶着される。言い換えれば、グラフェンは、この場合に「プリプレグ」の形で、前被覆された半製品として提供され得る。この半製品は次いでオートクレーブ処理プロセスまたは類似の溶融法において熱下および/または圧力下で翼の別の範囲に結合される。
既に述べたように、グラフェン薄層もしくはグラフェンシートの使用時では、翼の、大小種々異なる負荷を受ける範囲の間で区別することができる。このことは特に、第1の部分範囲において、第2の部分範囲におけるよりも多くのグラフェン構造体の積層体が提供されることにより行われる。これにより、それぞれ局所的な特徴を有するグラフェン範囲の厚さバリエーションが生じる。すなわち、たとえば異物による特に高い負荷が予想され得るような範囲では、その他の範囲におけるよりも強化されたグラフェン範囲を配置することができる。材料の高い安定性が必要となる範囲にのみ、または主として材料の高い安定性が必要となる範囲に、グラフェンを意図的に配置することも可能であり、この場合、その他の範囲は完全にグラフェン不含であってもよいか、もしくは減じられたグラフェン量が施与され得る。
シート状または薄層状のグラフェン構造体の使用には、さらに次のような利点がある。すなわち、このような構造体を種々異なる向きに方向付けすることができ、これによりそれぞれ最適に力作用を阻止するか、もしくは力作用に抵抗することができる。すなわち、1変化形では、グラフェン構造体の少なくとも一部が、1つの延在面もしくは延在平面に沿ってほぼ互いに平行に方向付けられていることが有利である。このことは特に有利には、全てのグラフェン構造体に云えるので、グラフェン構造体の互いに対して平行な完全な方向付けが得られる。この場合、念のため付言しておくと、延在面は必ずしも2つの直線により規定されている必要はなく、湾曲させられた面、ねじられた面および/または波形に形成された面であってもよい。このことは、特にたとえば前記面が翼ブレード部の延在形状により規定される場合に云える。なぜならば、その場合、グラフェンは、たとえばこのような延在形状に沿って配向されていてよいからである。
延在面が、翼の少なくとも1つの延在方向、有利には両延在方向により規定されていると特に有利である。このことは、延在面が、少なくとも所定の範囲においてこれらの延在方向に対応しており、すなわちたとえばこれらの延在方向に対してほぼ平行に延びているか、または所定の1定義によれば、これらの延在方向に対して直交する横方向に延びていることを意味する。このことは、有利には常に各延在方向に対して同じ角度で行われ、特に有利にはこれらの延在方向に対して直角に行われ得る。前記延在方向が、同時に、翼ブレード部の内部もしくは翼の内部でどのような方向力が作用しているのかを規定するものであることを前提とすると、これらの延在方向に合わせてグラフェン構造体を方向付けることにより、それぞれ最適な力伝達効果および/または減衰効果を得ることができる。翼の安定性はグラフェン構造体の最適化された方向付けもしくは向き調整により最適化される。
翼が内部に成形体を有する場合には、(第2の変化形により規定されたように)、グラフェン構造体が互いにほぼ平行に、成形体をU字形に取り囲むように配置されているか、もしくはグラフェン構造体が成形体の外側輪郭に従うように配置されていると好都合になり得る。U字形の形状は、少なくとも90°、有利には少なくとも120°および特に有利には180°またはそれ以上の角度の延在方向変化を有する円形の延在形状である。このような延在形状は翼の少なくとも1つの切断平面に関連しており、特に有利には流体機械の回転軸線に対して平行に位置する切断平面に関連している。すなわち、成形体を取り囲むようにシート状もしくは薄層状のグラフェン構造体が設置され、このグラフェン構造体はこの成形体の形状にぴたりと適合している。したがって、グラフェン構造体は成形体の形状を(拡張された周面において)反映している。このことから、あたかも武装の、身体にぴたりと密着した甲冑のように、ブレード状もしくは薄層状のグラフェン構造体が成形体に設けられているあらゆる個所において成形体の外装が得られる。
成形体のこのような外装は、特に特定の方向において異物、特に極小異物、たとえば異粒子(滴等)が翼ブレード部に衝突することが予想され得る場合に有利である。その表面領域に沿ってグラフェン構造体が被着されているブレード部の外側輪郭の、丸められた形状により、このような異物は翼ブレード部の内部に侵入することはできない。したがって、翼の内部は局所的な損傷や摩耗による老化に対して有効に保護されている。これによって、このようなアッセンブリは、ほとんど必然的に翼ブレード部の長寿命を高める。なぜならば、除去効果が回避され、たとえば翼ブレード部の突然の裂開が実際に不可能にされるからである。
グラフェン構造体の方向付けの、前で説明した2つの変化形を組み合わせることも可能である。この場合、たとえばグラフェン構造体は翼の内部で第1の変化形に基づいて方向付けされ、こうして成形された内側の成形体を取り囲むようにグラフェン構造体が第2の変化形に基づいて巡らされる。
本発明の枠内では特に、翼に対する異物の影響をできるだけ減少させることに重点が置かれる。したがって、グラフェンが、流体機械の運転中に衝突する粒子による翼の負荷方向に関連して局在化されており、かつ/または方向付けされており、かつ/または厚さ増大されていることが有利である。すなわち、グラフェンはちょうど、異物および/または材料流が最初に翼ブレード部に衝突する個所に設けられ、すなわちエロージョン作用もしくはエロージョン負荷に関連して設けられる。相応して、グラフェンは、材料流による翼の最大負荷の方向で、できるだけ、この材料流が侵入し得るような構造が存在しないことが保証されるように方向付けられている。また、エロージョン作用の前記範囲においてグラフェンの厚さを補強し、かつ摩耗や老化をできるだけ有効に阻止し得ることも付加的に可能となる。破損や損傷を引き起こす「異物」には、特に上で述べたものが含まれる。すなわちバードアタック、砂粒子、滴衝撃等である。材料流は特にもちろん、流体機械の標準の運転において生じるプロセスガス流をも包含する。このことはガスタービンでは反応ガスであり、蒸気タービンでは蒸気であり、航空機タービンでは周辺空気である。
特に異物の影響を受け止めるためには、翼が翼ブレード部の外套(外周壁)に保護層を有すると有利である。予想し得る異物に応じて、このような保護層は種々様々の形状および材料を有することができる。このような保護層は、たとえば鳥のような比較的大きな異物が翼ブレード部への衝突時に大きな損傷を生ぜしめないように形成されていてよい。このような保護層は、蒸気タービンの運転時に小さな粒子、特に滴が、有効に補償されるように形成されていてもよい。すなわち、保護層は、翼の一種の単層または多層の付加層であり、この付加層は翼の別の要素と共に、特に流体機械の使用目的に合わせて特化された保護目的を満たす。
第1の変化形では、保護層はフォイル状および/またはフィルム状の被覆体として実現されていてよい。すなわち、保護層はラッカ被覆体の形のコーティングおよび/またはフィルム、たとえば金属フィルムまたはプラスチックフィルムであり、このフィルムは少なくとも所定の範囲において翼ブレード部の外套を形成している。保護層はグラフェンを有していてもよく、有利に完全にグラフェンから形成されていてよい。
保護層はさらに、単層または多層の保護被覆体として形成され得る。この保護被覆体は、適当な材料、たとえばプラスチック、金属および/または非金属材料から形成される。
保護層を形成する別の手段は、保護層が成形体、つまり一種の保護ストリップを有し、この保護ストリップが翼の別の範囲に結合技術により結合されていることにある。このような結合技術は、特に接着、ろう接、溶接、あるいはまた含浸、クランピングもしくは締付け固定、ねじおよび釘またはピン結合の形成を包含する。この場合、上で挙げた結合技術がすべてであるとみなす必要はない。各結合技術により、成形体はできるだけ強固に翼の別の範囲に結合されていて、これにより異物の衝突時に翼の前記別の範囲から剥離されないことが達成される。この結合技術はさらに、成形体に作用する力を、翼の別の範囲によって引き続き有効に案内するために働く。すなわち、摩擦接続に基づいた力伝達および/または形状接続、つまり係合に基づいた嵌合に基づいた力伝達が行われる。成形体の形のこのような保護層は、比較的大きな異物、すなわち少なくとも滴サイズまたはさらに著しく大きなサイズの異物が予想され得る場合に特に有利である。成形体はグラフェンから、あるいはまた金属または別の非金属材料から形成されていてもよい。
既に述べたように、翼根元部と翼ブレード部とが特に良好に互いに結合されていて、これにより翼根元部と翼ブレード部とが、安定した1つの全体構造を生ぜしめると特に有利である。これに関連して、翼根元部と翼ブレード部とが、少なくとも移行範囲において重ね合わされかつ互いに結合された層を有すると有利である。これらの層は少なくとも部分的に移行範囲を越えて延びている。このような層は必ずしも、ブレード状または薄層状のグラフェン構造体の形のグラフェン層である必要はなく、この場合、このことは有利である。層としては、たとえば繊維層も使用され得る、すなわち互いに結合された多層状の繊維層も使用され得る。全体的には、前記層の、移行範囲を越えた一貫した延在長さにより、全体として翼の一層高い安定性が生ぜしめられ、この場合、グラフェンから成る(部分的または完全に)層の使用時では、この安定性が、必然的に、上で説明したように特に有効に高められる。
本発明による翼の翼根元部に関しては、翼根元部が、ロータもしくは熱的な流体機械のハウジングに対する接触面を形成していると有利である。このことは、たとえば相応する形状付与により達成され、特にその高い強度および硬さに基づいて極めて良好な接触特性を有する、根元部に設けられたグラフェン層の形状付与により達成され得る。付加的に別の材料を根元部に導入することもでき、たとえばコンパーチブルな接触を提供し、かつ製作誤差補償を確保するための金属および/または変形加工可能な、もしくは取付け時に変形させられる、誤差補償のための材料、たとえばゴムまたは熱可塑性樹脂を導入することもできる。
有利には、翼根元部は、ロータ軸線もしくは回転エレメント、つまりたとえばロータディスクまたはロータシャフトにおける取付けのために、その外側輪郭に孔および/または凹部状の溝部を有していて、そしてこれらの孔および/または溝部の範囲に少なくとも1つの材料補強部を有しており、この材料補強部は、接触補強部および/または回転軸線に対する局所的な結合のための摩擦面として形成されている。このような材料補強部は、たとえば金属、たとえば金属載置部および/またはプラスチック(載置部)として実現されているか、あるいはまた再びグラフェン補強部として実現されていてもよい。この材料補強部を用いて、回転軸線と翼との間の接触を安定的に保持し、かつ/または摩擦による摩擦摩耗もしくは損傷を阻止することが可能になる。前記孔もしくは前記溝部は、たとえば現在、翼の差込み式根元またはクリスマスツリー形根元において実現されるように実現されていてよい。
本発明による翼を製造するためには、翼、特に翼ブレード部が、前成形された複数の個別部分から構成されていると特に有効であることが判った。この場合、これらの個別部分のうちの少なくとも1つがグラフェンを有し、かつ/またはグラフェンを装備される。すなわち、たとえば翼ブレード部は、翼ブレード部の入口側もしくは流入側と出口側もしくは流出側とに区別され得る。出口側は、材料流とは反対の側の範囲であり、入口側は、材料流内に位置する範囲である。したがって、当然ながら、流入側範囲は流出側範囲よりも強力にエロージョン作用によって負荷されている。このことは、特に入口側範囲にグラフェンが装備されると有利であることをも意味する。しかし、また(特に付加的に)、たとえば反転流または弱負荷状態における材料流に対する保護のために、出口側範囲の全体または一部をグラフェンによって形成することも有用である。このことは、主として、流体機械の形式、翼の構成、特に翼の幾何学的な構成、運転温度、材料流の種類、流体機械における圧力特性等に関連している。
当然ながら、翼の別の分割、たとえば翼ブレード部と翼根元部との間での分割、翼の内部成形体と外套との間での分割等も可能である。この場合、2つよりも多い個別部分を接合することもできる。すなわち、たとえば翼ブレード部を別個に形成し、あとで翼根元部と接合することができる。この場合、翼ブレード部も、翼根元部も、それぞれ両エレメント「翼根元部」と「翼ブレード部」との接合前にそれぞれそれ自体最初に接合された複数の個別部分から成っていてよい。
以下に、本発明の実施形態を図面につき詳しく説明する。この場合、種々の図面において、同じコンポーネントは同一の符号で示されている。
本発明による翼の第1の構成を示す斜視図である。 図1の断面線II−IIに沿った断面図である。 本発明の第1の実施形態を示す、図2の断面図の詳細図である。 本発明の第2の実施形態を示す、図2の断面図の詳細図である。 本発明の第3の実施形態を示す、図2の断面図の詳細図である。 本発明の第4の実施形態を示す、図2の断面図の詳細図である。 本発明の第5の実施形態を示す、図2の断面図の詳細図である。 本発明の第6の実施形態を示す、図2の断面図の詳細図である。 本発明の第7の実施形態を示す、図2の断面図の詳細図である。 本発明による翼の第2の構成を示す正面図である。 図10の断面線XI−XIに沿った断面図である。 図10に示した翼の翼根元部の詳細図である。 本発明による翼の第3の構成を示す正面図である。 図13の断面線XIV−XIVに沿った断面図である。
図1および図2には、熱的な流体機械7の翼1が示されている。この翼1は流体機械7の主回転軸線Aを中心にして回転可能に取り付けられる。翼1は翼ブレード部3と翼根元部5とを有する。翼根元部5は、回転軸線Aを規定する回転エレメントに固く結合されている。結合形式および回転エレメントの形式は詳しく図示されていない。たとえば、翼根元部5をロータディスクに結合することが可能である。その他の回転エレメントは、たとえばロータシャフトとして形成されていてよい。ロータディスクは、このロータディスクが円形のハウジングの内部に回転可能に配置されかつ支承されていて、1つの円を規定し、この円内に翼が配置されているように形成されていてもよい。回転軸線Aはこの場合には、実体のあるものとして明示されているのではなく、ロータディスクと翼との幾何学的な配置により規定されている。言い換えれば、ロータディスクはこの場合、それ自体が回転軸線Aに配置されていることなしに、回転軸線Aを中心にして回転する。
翼ブレード部3は、第1の延在方向Eで、主回転軸線Aからほぼ直角に突出している。翼ブレード部3の横断面(図2参照)は、丸められた前範囲9を有しており、この前範囲9は流体機械の運転中に流入側Iに相当する。前範囲9から、流入側Iとは反対側の流出側Oの方向に、すなわち第2の延在方向Eに、翼ブレード部3は円弧状に形成されていて、徐々に先細りになっている。丸められた前範囲9は、材料流、すなわち熱的な流体機械7を通って案内される流体、が最初に衝突する翼ブレード部3の領域である。このことは、この範囲には、流体もしくは流体によって一緒に運ばれた異物によるエロージョン作用が行われることを意味する。このような異物は、比較的まれにしか生じない大きな異物の他に、第1には異粒子、たとえば流体機械7である蒸気タービンの運転時に生じる滴である。大きな異物は第1に、流体機械の屋外運転において生じ、たとえば既に述べたジェット推進機関における鳥衝突(バードストライク)である。エロージョン作用は、使用事例および運転状態に応じて種々異なる方向から、たとえば流入側Iの縁部に対して角度を成して、あるいはまた流出側Oの縁部に対して角度を成して作用し得る。
すなわち、前範囲9には、翼1の安定性を脅かす特別な脅威となる異物が衝突する恐れがある。図1からさらに判るように、翼ブレード部3は第1の延在方向Eに沿って、それ自体ねじられた形状を有するので、前範囲9は図1の断面II−IIの平面において左後方に向けられていて、次いで上方に向かって左回りでねじられ、上側のブレード部範囲において右後方に向けられている。流出側Oに対応する翼ブレード部3の端部は、下側のブレード部範囲において左前方に向けられていて、ある程度の角度変化は別として事実上この向きを維持している。このことから、断面II−IIに対して平行な全ての断面レベルにわたり、図2と同一の原理的な基本輪郭が生ぜしめられるわけではないことが判る。それどころか、図1における翼ブレード部3の上側の範囲に位置する平行な断面においては、図2に示したものとは異なる翼ブレード部の湾曲および向きが描かれる。
ところで、本発明の原理は一般に、翼1がグラフェンを有するように形成されていることにある。これにより、翼1の安定性、とりわけ翼ブレード部3の安定性、特にその遠心力安定性、曲げ安定性およびねじれ安定性が著しく向上する。なぜならば、グラフェンはその二次元的に極めて安定した特性(すなわち2つの主方向において極めて安定的である)に基づいて、両延在方向E,Eの方向において極めて効率良く力を補償し得るからである。しかし、グラフェンは翼根元部5に含まれていてよい。さらに、翼ブレード部3と翼根元部5との間の移行範囲23にグラフェンが含まれていても有利である。これにより、翼根元部5と翼ブレード部3とは、特に強固にかつ安定的に互いに結合されている。翼1の安定化と共に、グラフェンは、専ら金属からのみ成形された翼に比べて翼1の重量低減を可能にするためにも役立つ。このことは、金属もしくは金属合金に比べてグラフェンの質量密度が著しく低いことから得られる。
図3には、本発明の第1実施形態による前範囲9が示されている。この場合、グラフェンは、翼ブレード部3のブレード輪郭に従ったシート状のグラフェン構造体11aの形で翼ブレード部3内に埋設されている。グラフェンは第2の延在方向Eに向けられている。このことは、この場合には、グラフェンが第2の延在方向Eに対してほぼ平行にかつ(図3からは判らないが)第1の延在方向Eに対しても平行に向けられていることを意味する。したがって、個々のグラフェン構造体11aは、ほぼ互いに平行に位置していて、含浸法によって互いに固く結合されている。前範囲9の表面領域27もグラフェンを有する。
図4には、本発明の第1実施形態に対して択一的に選択され得る本発明の第2実施形態における前範囲9が示されている。この場合、翼ブレード部3は前範囲9において内部成形体13を備えている。この内部成形体13はこの場合、金属コアとして形成されている。これによって、内部成形体13は翼1の表面領域27に対する翼内部の一種のスペーサまたはスペーサエレメントとなる。金属の他に、内部成形体13はたとえば織布および/または軽量ハニカム格子体および/または発泡体、特に高強度の発泡体をも包含する。翼1の使用領域に応じて、これらの材料または別の材料の組合せも可能である。内部成形体13は特にグラフェンを含んでいてもよい。内部成形体13の周囲には、内部成形体13の輪郭をU字形に取り囲むように配置されたグラフェン構造体11bの複数の層が形成されている。これによって、グラフェン構造体11bは表面領域27を有する。言い換えれば、表面領域27はこの場合、翼ブレード部3の翼輪郭に沿って巡らされて配置されたグラフェン構造体11bによって完全に規定されていると云える。
図5には、本発明の第3実施形態における前範囲9が示されている。この第3実施形態も、前記第1および第2の両実施形態に対して択一的であると理解され得る。図3に示した構成と同様に、この場合にも前範囲9はシート状のグラフェン構造体11cを有するが、しかしこの場合、グラフェン構造体11cは第2の延在方向Eに対してほぼ直角に、すなわち翼ブレード部3の翼輪郭に対して直交する横方向に向けられている。これにより、図3に示した第1実施形態とは異なり、第2の延在方向Eに沿って翼ブレード部3に衝突する粒子が、翼ブレード部3の内部に侵入し得ることを回避することができる。このためには、グラフェン構造体11cが、そのエロージョン作用方向に対して直交する横方向に設計された向きに基づいて、1つの面を形成している。それに対して、図3に示した第1実施形態では、ちょうど個々のシート状のグラフェン構造体11aにより形成された端面側が位置する個所で粒子が翼ブレード部3に衝突すると、粒子は翼1の内部に容易に侵入してしまう恐れがある。
図6には、本発明の第4実施形態が示されている。この第4実施形態は、図3に示した第1実施形態と図4に示した第2実施形態との間の一種の組合せとみなすことができる。この場合、一方では、内側の成形体33が形成されている。この内側の成形体33の形状は図4に示した内部成形体13を想起させるが、しかしこの内側の成形体33は、図3に示したシート状のグラフェン構造体11aと同様に方向付けられているシート状のグラフェン構造体11aから形成されている。ちょうどこれらのシート状のグラフェン構造体11aの端面側に粒子が衝突し、そしてこれらのグラフェン構造体11aを場合によっては互いに分離させてしまうことを阻止するために、図4に示した構成と同様に、この第4実施形態においても、内側の成形体33を取り囲むようにU字形のグラフェン構造体11bが形成されている。したがって、やはり表面領域27はグラフェンから形成されている。
図7には、本発明の第5実施形態における翼ブレード部3の前範囲9が示されている。第5実施形態では、翼ブレード部3全体がグラフェンから一体にかつ均質に形成されている。すなわち、第1実施形態〜第4実施形態に示したような接合された個々のシート構造体もしくは層構造体から成る多層構造もしくは多階層構造とは異なり、第5実施形態においては、1つの3次元の成形体が完全にグラフェンから形成されて提供されている。なお念のため付言しておくと、もちろん、第5実施形態の枠内でも、グラフェンから成るこのような成形体が、互いに結合された複数の成形体を有していてもよく、しかもこれらの成形体のうち必ずしもすべてがグラフェンを有する必要はない。たとえば、翼の内部には、図4に示したような内部成形体13が配置されていてもよい。
図8には、本発明における翼ブレード部3もしくはその前範囲9の第6実施形態が示されている。図4に示した実施形態と同様に、この場合にも、内部成形体13を取り囲むように複数のシート状のグラフェン構造体11bがU字形に形成されている。第1の部分範囲29には、さらに付加的なシート状のグラフェン構造体11d,11eが加えられているので、3つのシート状のグラフェン構造体11bしか設けられていない第2の部分範囲31に比べて、この第1の部分範囲29には、合計5つのシート状のグラフェン構造体11b(3つ),11d,11eが設けられている。このことは、エロージョン攻撃が予想される第1の部分範囲29においてグラフェン層の補強が行われるので、衝突する異物からの高められた保護を得ることができることを意味する。
同様の目的は、図9につき詳しく説明する第7実施形態によっても達成される。第7実施形態では、内部成形体13がグラフェン成形体13の形で提供される。このグラフェン成形体13には、翼1の表面領域27において保護層15,17が施与される。第1の保護層17はプラスチック被覆体である。しかし、金属シートまたはグラフェン層が設けられていてもよい。さらに、複数の層から形成されている多層の保護系が設けられていてもよい。エロージョン攻撃の範囲においてさらに上部に配置された保護層15は、チタンから成る保護ストリップ15、すなわち成形体15である。しかし、別の材料選択、たとえばグラフェンまたはステライトも可能である。
図10には、本発明による翼1の別の構成が示されている。この翼1は、形状の点で図1に示した翼の形状にほぼ相当し、かつ特に図1に示した翼と同様に「クリスマスツリー形の翼根元部5」を有する。クリスマスツリー形の翼根元部5は移行範囲23を介して翼ブレード部3に結合されている。翼1はやはり熱的な流体機械7の一部である。ほぼ第1の延在方向Eに沿って、互いに結合された複数のシート状のグラフェン構造体11aが方向付けられている。これらのグラフェン構造体11aは翼根元部5から翼ブレード部3内へ一貫して延びていて、樹脂含浸法によって互いに結合されている。図11には、断面線XI−XIに沿った根元部の横断面が図示されている。この横断面図から判るように、グラフェン構造体11aは翼1の第2の延在方向Eに沿っても方向付けられている。言い換えれば、両延在方向E,Eにより規定された面は、個々のシート状のグラフェン構造体11aの向きを調整するための方向付け手段として役立ち、両延在方向E,Eに沿って、グラフェン構造体11aはほぼ平行に配置されている。
図12には、図10および図11に示した翼根元部5の詳細図が示されている。クリスマスツリー形の翼根元部5の形式に基づき、翼根元部5は両側にそれぞれ2つの湾形の溝部18a,18b,18c,18dを有する。図12で見て右上の溝部18aには、金属載着部19が形成されている。すなわち、上側の溝部18aの下端部を成す突起状の膨出部の上側に、金属載着部19が形成されている。これと同様に、右下の湾形の溝部18bにおいても、第2の突起状の膨出部の同様の上側の範囲に、熱可塑性の載着部21が形成されている。金属載着部19が、主として回転軸線(図示しない)に対する結合部の安定化のために働くのに対して、熱可塑性の載着部21は、同一の回転軸線に対する結合のための摩擦載着部である。左上の溝部18cおよび左下の溝部18dにおいても、同様にして金属載着部もしくは熱可塑性の載着部が形成可能である。
図13および図14には、本発明による翼1のさらに別の構成が示されている。この構成では、翼根元部5が差込み根元部として実現されている。ロータディスク25が一緒に図示されている。ロータディスク25の形状は特に図14に示した断面図から判る。ロータディスク25のそれぞれ2つの部分範囲の間には、本発明による翼1の翼根元部5が導入される。各翼根元部5とロータディスク25との間の結合は、ピンを介して行われる。これらのピンは孔28内に貫通案内される。孔28は、各翼根元部5にもロータディスク25にも設けられている。これらの孔28の位置は互いに対応しているので、規定通りに正しく組み付けられた状態において、これらの孔28を互いに整合させることができる。図10〜図12に示した実施形態と同様に、この場合にも、シート状のグラフェン構造体11aが互いに結合されて、方向付けられている。
さらに念のため付言しておくと、上で詳しく説明した翼もしくは熱的な流体機械のコンポーネントは、例示的な実施形態であるに過ぎず、これらの実施形態は当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなしに種々様々に変更することができる。さらに、たとえ名詞の前に「1つの」と記載されている場合でも、これにより当該特徴が複数個存在している可能性が排除されるものではない。さらに、「ユニット」は1つのコンポーネントから成るか、または空間的に分配されて配置された複数のコンポーネントから成っていてもよい。

Claims (15)

  1. 熱的な流体機械(7)用の翼(1)であって、流体機械(7)の回転軸線(A)に関してほぼ半径方向に向けられた第1の延在方向(E)と、該第1の延在方向に対して直交する横方向に形成された第2の延在方向(E)とを有する翼ブレード部(3)を備え、さらに該翼ブレード部(3)に続いた翼根元部(5)を備え、該翼根元部(5)が、前記翼ブレード部(3)を第1の延在方向(E)で閉じている、熱的な流体機械(7)用の翼(1)において、当該翼の少なくとも所定の範囲が、グラフェンを有することを特徴とする、熱的な流体機械用の翼。
  2. 当該翼が、グラフェンを表面領域(27)に、有利には表面領域(27)にのみ有する、請求項1記載の翼。
  3. グラフェンが、前成形された内部成形体(13,33)を取り囲んでいる、請求項1または2記載の翼。
  4. グラフェンが少なくとも所定の範囲において、均質な成形体(13)として存在している、請求項1から3までのいずれか1項記載の翼。
  5. グラフェンが少なくとも所定の範囲において、薄層状および/またはシート状のグラフェン構造体(11a,11b,11c,11d,11e)の1つまたは複数の層の形で存在している、請求項1から4までのいずれか1項記載の翼。
  6. 前記グラフェン構造体(11a,11b,11c,11d,11e)は、少なくとも所定の範囲において、含浸および/または融着および/または接着により互いに結合されている、請求項5記載の翼。
  7. 前記グラフェン構造体(11a,11b,11c,11d,11e)の少なくとも一部が、1つの延在面に沿ってほぼ互いに平行に方向付けられている、請求項5または6記載の翼。
  8. 前記グラフェン構造体(11a,11b,11c,11d,11e)は、ほぼ互いに平行に成形体(13,33)を取り囲んで、該成形体(13,33)の外側輪郭に沿って延びるように配置されている、請求項5から7までのいずれか1項記載の翼。
  9. グラフェンは、流体機械(7)の運転中に衝突する粒子による当該翼の負荷方向に関連して局所化されており、かつ/または方向付けられており、かつ/または厚さ補強されている、請求項1から8までのいずれか1項記載の翼。
  10. 当該翼は、翼ブレード部(3)の外套に保護層(15,17)を有する、請求項1から9までのいずれか1項記載の翼。
  11. 前記保護層は成形体(19)を有し、該成形体は当該翼の別の範囲に結合技術により結合されている、請求項10記載の翼。
  12. 翼根元部(5)と翼ブレード部(3)とは、少なくとも移行範囲(23)において、重ね合わされかつ互いに結合された複数の層(11a)を有し、該層(11a)は少なくとも部分的に前記移行範囲(23)を越えて延びている、請求項1から11までのいずれか1項記載の翼。
  13. 熱的な流体機械(7)であって、回転軸線(A)を備え、該回転軸線(A)からほぼ半径方向に多数の翼(1)が突出している、熱的な流体機械(7)において、前記翼(1)のうちの少なくとも1つの翼が、請求項1から12までのいずれか1項記載の翼(1)として形成されていることを特徴とする、熱的な流体機械。
  14. 熱的な流体機械(7)用の翼(1)であって、流体機械(7)の回転軸線(A)に関してほぼ半径方向に向けられた第1の延在方向(E)と、該第1の延在方向(E)に対して直交する横方向に形成された第2の延在方向(E)とを有する翼ブレード部(3)を備え、さらに該翼ブレード部(3)に続いた翼根元部(5)を備え、該翼根元部(5)が、前記翼ブレード部(3)を第1の延在方向(E)で閉じている、熱的な流体機械(7)用の翼(1)を製造する方法において、翼(1)の少なくとも所定の範囲にグラフェンを装備させることを特徴とする、熱的な流体機械用の翼を製造する方法。
  15. 翼(1)を、前成形された多数の個別部分(13,15)から構成し、ただしこれらの個別部分のうちの少なくとも1つがグラフェンを有し、かつ/またはこれらの個別部分のうちの少なくとも1つにグラフェンを装備させる、請求項14記載の方法。
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