JP2014523976A - パターン形成難燃性可撓性基材およびそれらの製造方法 - Google Patents

パターン形成難燃性可撓性基材およびそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

少なくとも1種の可撓性基材と少なくとも1種の難燃剤組成物とを含んでなる難燃性可撓性基材であって、難燃剤組成物が可撓性基材の少なくとも片面を部分的に被覆し、かつ難燃剤組成物が規則的または不規則的パターンの形態で存在する難燃性可撓性基材。

Description

本発明は、難燃性を有する可撓性基材、ならびに前記難燃性を有する可撓性基材を得るための製造方法に関する。
建設産業において、透水性でありながら、なお防水性である様々な布が、ルーフライナー、ハウスラップ、空気および/または水侵入バリア、フロアカバーリングおよびフロアアンダーレイなどの用途に関して高い需要がある。
主に、これらの布は、建築物の構造に入った場合に前記建築物の構造にダメージを与える可能性がある液体の水に対するバリアをもたらす。同時に、これらの布は通気性の層として機能し、これによって水蒸気が布を透過することが可能となり、過剰な湿分を排気する。
特にフラッシュ紡糸ポリオレフィン布などの合成布は、上記特性の組み合わせを提供することが知られており、したがって、例えば、ルーフライナーとして、建築物において広範囲に使用される。
建設産業で使用される建築材料の安全性を確実にするために設計された地域および国内の建築基準では、建築物に使用される前述の布は、特にそれらが、例えば、火炎、激しい熱放射または電気アークなどの熱源と接触する場合、特定の基準を満たすことが必要とされる。
特に、燃焼などの激しい熱性ストレス下にある場合、例えばルーフライナーで使用される布材料は、火の拡散を促進する可能性のある溶融材料の燃焼液滴を形成しないべきであり、また人の健康問題または他の不快感を生じる可能性のある高密度の毒性煙霧または煙を形成しないべきである。
当該技術分野において既知の合成布の難燃性を改善する方法は、臭素化ジフェニルエーテルまたは他の臭素化芳香族化合物などのハロゲン化難燃剤組成物を布に適用して、布の表面をコーティングする方法である。しかしながら、ハロゲン化難燃剤によってコーティングされた布は厚くコーティングされており、燃焼時に腐食性かつ毒性の煙霧を生じ、これは、毒性の煙によって居住者が建物を避難する能力が妨げられる可能性があり、密閉した建築物において非常に望ましくない。
さらに、難燃剤組成物の拡散を促進すると思われる難燃剤組成物に存在する有機溶媒は、有機溶媒が布の空隙空間に浸透し、そして調合物に存在する難燃剤を細孔に引き込む可能性があるため、布の通気性を変化させる可能性がある。溶媒蒸発後、調合物に存在する難燃剤が布の細孔を詰まらせ、布の通気性を低下させる。
さらに、コーティングに存在する水溶性難燃性添加剤は、撥水性に悪影響を及ぼす可能性がある。コーティングに存在するこれらの添加剤の親水性が、織物の表面張力に影響を及ぼし、ある意味では撥水性に悪影響を及ぼし、そして布の細孔がより水和して、したがって、毛管作用によってより多くの水を引き込むため、処理された布の防水特徴を喪失させる。
最後に述べるが、おろそかにできないことは、非ハロゲン化難燃剤組成物およびそれらの活性成分は高価であり、そして難燃剤組成物の必要かつ十分な量のみを、防火加工される布に適用することに重大な経済的利点がある。
したがって、既存の解決策と比較して、改善されたか、または同等であるが、同時に地域の難燃剤基準を満たし、優れた通気性基準をもたらす難燃性を有する可撓性基材を提供する必要性が存在する。
本発明は、少なくとも1種の可撓性基材と、少なくとも1種の難燃剤組成物とを含んでなる難燃性可撓性基材であって、難燃剤組成物が可撓性基材の少なくとも片面を部分的に被覆し、そして難燃剤組成物が規則的または不規則的パターンの形態で存在する難燃性可撓性基材を提供する。
さらに本発明は、
a.少なくとも1種の可撓性基材を提供する工程と、
b.少なくとも1種の可撓性基材の少なくとも片面上に、規則的または不規則的パターンの形態で、少なくとも1種の難燃剤組成物を適用する工程と
を含んでなる難燃性可撓性基材の製造方法を提供する。
本開示の特徴および効果は、以下の詳細な説明を読むことによって当業者に容易に理解されるであろう。
明瞭さのために別々の実施形態に記載される本開示の特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせで提供されてもよいことは認識されるであろう。
反対に、簡潔さのために単一の実施形態に記載される本開示の様々な特徴は、別々に、またはいずれかの部分的組み合わせで提供されてもよい。加えて、文脈上で特記されない限り、単数形の引用には複数形も含まれる(例えば、「a」および「an」は、1、あるいは1またはそれ以上を指してよい)。
「繊維」という用語は、本明細書に使用される場合、ステープルファイバー、ストレッチブロークンファイバー、フィブリッドおよびパルプ、ならびに連続フィラメントの天然および合成のものを指す。
「不織布」という用語は、本明細書に使用される場合、編物または織物とは対照的に、定義可能なパターンを含まずに平面材料を形成するように、無作為の様式で配置された個々の繊維の構造を含んでなるいずれかの布を指す。不織布の非限定的な例は、メルトブローン(meltblown)布、スパンボンド(spunbond)不織布ウェブ、カーデッド(carded)およびエアレイド(air−laid)布を含むステープルベースド(staplebased)布、スパンレースド(spunlaced)布、フラッシュスパン(flashspun)布、例えば、E.I.du Pont de Nemours and Companyから商標Tyvek(登録商標)で市販品として入手可能な布、ならびに上記のいずれかの組み合わせである。
「織物」という用語は、本明細書に使用される場合、不織布とは対照的に、定義可能なパターンを有する平面材料を形成するように、周期的な様式で配置された少なくとも1つの横糸および少なくとも1つの縦糸を有する布を指す。
「ルーフライナー」という用語は、本明細書に使用される場合、液体および気体に対する選択的バリアを形成するために、ルーフィング要素またはシーリングの構造成分に直接的または間接的に固定されることが可能な単層または多層の布を指す。
「ウォールカバーリング」および「ハウスラップ」という用語は、本明細書に使用される場合、液体および気体に対する選択的バリアを形成するために、ウォール要素の構造成分に直接的または間接的に固定されることが可能な単層または多層の布を指す。
「(メタ)アクリル」という用語は、本明細書に使用される場合、アクリル酸およびメタクリル酸の両方を指す。
「防火加工」および「防炎加工」という用語は、交換可能に使用され、そして本明細書において、例えば、より低い燃焼性、より低い煙発生および/または燃焼液滴の低下などの熱性ストレス下で改善された特性を示す、防火加工または防炎加工を行った対象に匹敵する対象を指すために使用される。
「静水頭」という用語は、本明細書に使用される場合、センチメートル単位の、standard EN 20811に従って測定される水浸透に対する耐性を指す。
「MVTR」という用語は、EN ISO 12572(climate C with the wet−cup method)に従って測定される透湿度を指す。
「微量」という用語は、1000ppm未満を指す。
「面密度」および「面積重量」という用語は、交換可能に使用され、本明細書では単位面積あたりの布の重量を指すために使用される。
本発明の難燃性可撓性基材、特に布および不織布は、例えば、水制御層、蒸気制御層および空気制御層としてのルーフライナー、アンダーレイ、ウォールカバーリングならびに音響ライナーなどの建築および建設用途において、ならびにグラフィックおよび包装用途、バナー用途、カーゴおよびカーカバー用途、光反射器用途、衣服用途において、そして個人保護用途において有用である。したがって、本発明は、前記用途における難燃性可撓性基材の使用にも関する。
本発明の難燃性可撓性基材は、少なくとも1種の可撓性基材と、少なくとも1種の難燃剤組成物とを含んでなり、難燃剤組成物は可撓性基材の少なくとも片面を部分的に被覆し、そして難燃剤組成物は規則的または不規則的パターンの形態で存在する。
本発明による、規則的または不規則的パターンの形態で存在する少なくとも1種の難燃剤組成物によって部分的に被覆される少なくとも1種の可撓性基材は、いずれかの自己支持可撓性基材から選択されてよい。
適切な自己支持可撓性基材は、例えば、不織布、織物および編物、微多孔フィルム、紙、カートン、ボール紙、ポリマーフィルム、木材パネル、フェルト材料、フリース、カーペットバッキング、または積層体、例えば、SMS(スパンボンデッド/メルトブローン/スパンボンデッド)積層体などの2種以上の可撓性基材の組み合わせからなる群から選択されてもよい。
好ましくは、可撓性基材は多孔性可撓性基材である。多孔性可撓性基材には、それらの調製方法によって多孔性となった可撓性基材が含まれるが、調製後の処理によって、例えば、穿孔プロセスによって多孔性となった可撓性基材、および両組み合わせも含まれる。多孔性可撓性基材は、1種またはそれ以上の天然または合成(人工)繊維またはフィラメントを含んでなる不織布または織物から選択されてもよい。
不織布または織物の天然繊維またはフィラメントは、セルロース、綿、ウール、絹、サイザル、リネン、亜麻、ジュート、ケナフ、麻、ココナッツ、小麦、米および/またはそれらの混合物から選択することができる。
不織布または織物の合成(人工)繊維またはフィラメントは、ポリアミド、ポリアラミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリオレフィンならびに/またはそれらのハイブリッドおよび混合物から選択することができる。
可撓性基材が1種またはそれ以上の合成(人工)繊維またはフィラメントを含んでなる織物である場合、好ましくは、例えば、パラ−またはメタアラミド繊維またはフィラメントなどのポリアミド繊維またはフィラメント、特に芳香族ポリアミド繊維またはフィラメントを含んでなる布である。
より好ましくは、可撓性基材は不織布から選択されてもよい。
適切な不織布は、好ましくは、ポリマー不織布、より好ましくは、ポリオレフィン不織布、芳香族ポリアミド不織布、ポリエステル不織布、または混合ポリオレフィン/ポリエステル不織布から選択することができる。
ポリオレフィン不織布は、好ましくは、ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布または混合ポリエチレン/ポリプロピレン不織布から選択することができる。
ポリエステル不織布は、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)不織布、ポリ乳酸などのポリヒドロキシルアルカノエート不織布(PHA)、または混合されたPET/PHA不織布から選択することができる。
最も好ましくは、本発明の可撓性基材は、例えば、商標名Tyvek(登録商標)で、DuPont de Nemours & Companyから市販品として入手可能であるポリエチレンフラッシュスパン布である。
可撓性基材は、可撓性基材の断熱特性を増加させるため、スパッタリングまたは蒸発堆積によって堆積することが可能である金属層を可撓性基材の少なくとも片面上にさらに含んでもよい。使用されてもよい適切な金属は、例えば銀、金、銅またはアルミニウムである。
可撓性基材は、2種以上の可撓性基材の組み合わせでもよい。これは、例えば、好ましくは少なくとも2種の異なる種類の織物または不織布の2種以上の可撓性基材を組み合わせている積層体であってもよい。それらの積層体の例は、ポリエチレン不織布およびポリプロピレン不織布の積層体であり、商標Tyvek(登録商標)で、E.I.du Pont de Nemours and Companyから入手可能である。可撓性基材は、少なくとも100、より好ましくは、100〜5000g/m2/日の透湿度(MVTR)を有する。例えば、40g/m2および115g/m2の面積重量を有する、E.I.du Pont de Nemours and Companyから商標Tyvek(登録商標)で市販品として入手可能であるポリオレフィンフラッシュスパン不織布は、例えば、DIN EN ISO 12572(climate C with the wet−cup method)に従って測定される場合、それぞれ、4134および830g/m2/日のMVTRを有する。
可撓性多孔性基材、例えば、ポリエチレンフラッシュスパン不織布の多孔性によって、水分蒸気が布内で空隙空間を通って自由に拡散することが可能となるが、液体の水は空隙空間に浸透することができず、したがって、防水性でありながら、通気性の材料がもたらされると考えられる。
可撓性基材の少なくとも片面を部分的に被覆し、そして規則的または不規則的パターンの形態で存在する少なくとも1種の難燃剤組成物は、例えば、リンをベースとする組成物、ホウ素をベースとする組成物、無機塩組成物、有機金属塩組成物、ハロゲン化難燃剤組成物、フルオロポリマー組成物、窒素をベースとする組成物、充填剤組成物、ケイ素をベースとする組成物および/またはそれらの組み合わせなどの当該技術分野において既知のいずれかの有効な難燃剤組成物から選択されてもよい。
適切なリンをベースとする組成物は、例えば、アンモニウムホスフェート、ペンタエリスリトールホスフェート、オリゴマーホスフェートエステル、アンモニウムポリホスフェート、メラミンホスフェート(例えばメラミンピロホスフェートおよび/またはメラミンオルトホスフェート)、あるいはトリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリオクチルホスフェートおよびトリフェニルホスフェートなどの脂肪族オルガノホスホラス(organophosphorous)化合物などのホスフェートを含んでなる組成物;例えば、ジフェニルホスファイト、ジブチルホスファイト、または9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド(DOPO)などのホスファイトを含んでなる組成物;例えば、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチルホスホネート、ジメチルメチルホスホネート、トリメチロールプロパンメチルホスホネートまたは環式ホスホネートエステルなどのホスホネートを含んでなる組成物;ホスファゼンを含んでなる組成物、ホスフィネートを含んでなる組成物、ホスフィンオキシドを含んでなる組成物、ホスホニトリルを含んでなる組成物、ホスホン酸アミドを含んでなる組成物、および/またはそれらの組み合わせから選択されてもよい。さらにまた、Albemarleから商品名Antiblaze(登録商標)で市販品として入手可能なホスフェート化合物、Rhodiaから商品名Amgard(登録商標)CUおよびAmgard(登録商標)1045で市販品として入手可能な環式ホスホネートエステル、Albemarleからの芳香族ホスフェートエステル(NCendX(登録商標))、オリゴマーホスホラス(oligomeric phosphorous)化合物、Akzo Nobelから(Fyrol51、Fyrol99)およびICL Industrial Productsから(Fyroflex(登録商標)Sol−DP)のオリゴマーホスフェートエステル、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ビス−フェノールA−ビス(ジフェニルホスフェート)を使用することが可能である。
適切なホウ素をベースとする組成物は、ホウ酸またはトリメチルオキシボロキシンを含んでなる組成物から選択されてもよい。
適切な無機塩組成物は、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水滑石、ヒドロマグネサイト、アルミニウムホスフィネート、混合金属水酸化物および/または混合金属ヒドロキシ炭酸塩などの金属水酸化物を含んでなる組成物;酸化マグネシウムなどの金属酸化物を含んでなる組成物;三酸化アンチモン;炭酸カルシウムなどの金属炭酸塩を含んでなる組成物;メタホウ酸バリウムなどの金属ホウ酸塩を含んでなる組成物;ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛;ヒドロキシスズ酸亜鉛、スズ酸亜鉛などの金属スズ酸塩を含んでなる組成物;金属硫酸塩を含んでなる組成物;および/またはそれらの組み合わせから選択されてもよい。
適切な有機金属塩組成物は、金属スルホン酸塩を含んでなる組成物、金属テトラホウ酸塩を含んでなる組成物、および/またはそれらの組み合わせから選択されてもよい。
適切なケイ素をベースとする組成物は、シロキサン、シリコーン、シリカおよび/またはシリケート誘導体を含んでなる組成物、ならびに/あるいはそれらの組み合わせから選択されてもよい。
適切なハロゲン化難燃剤組成物は、好ましくはないが、ポリ臭化ジフェニルエーテル、ポリ臭化ビフェニル、臭素化環式炭化水素、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル、および/またはそれらの組み合わせを含んでなる組成物から選択されてもよい。
適切なフルオロポリマー組成物は、例えば、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンまたはペルフルオロメチルビニルエーテルのポリマーまたはコポリマーを含んでなる組成物から選択されてもよい。
適切な充填剤をベースとする組成物は、単独で、または尿素−、フェノール−またはメラミン−ホルムアルデヒド樹脂(UF、PFおよびMF樹脂)、変性アクリルまたはポリエステル樹脂などの結合剤との組み合わせで、ガラス、ヒュームドシリカ、フライアッシュ、ガラス繊維、膨張性グラファイト、カーボンナノチューブ、難燃性バリアとして作用する硝子体材料のブレンド、多面体オリゴマーシルセスキオキサン、ナノシリカ強化アクリレート、ナノクレーなどのナノ粒子を含んでなる組成物、および/またはそれらの組み合わせから選択されてもよい。
適切な窒素をベースとする組成物は、例えば、メラミン、メラミンシアヌレート、他のメラミン塩、アルキルアミン誘導体、アルコキシアミン誘導体および/またはグアニジン化合物を含んでなる組成物から選択されてもよい。BASFからのFlamestab(登録商標)NOR 116およびClariantからのHostavin(登録商標)NOWなどのヒンダードアミン含有窒素化合物が使用されてもよい。
リンをベースとする難燃剤組成物が好ましい。それらは、他の難燃剤組成物と組み合わせて使用されてもよい。
可撓性基材を防火加工するために必要な難燃剤組成物の量は、基材の面積重量ならびに基材の化学的性質次第である。
一般に、可撓性基材の少なくとも片面を被覆する難燃剤組成物の量は、基材の面積重量に基づき、2重量パーセント〜100重量パーセントであってもよい。好ましくは、組成物の量は、布の面積重量に基づき、4重量パーセント〜50重量パーセント、そしてより好ましくは5重量パーセント〜25重量パーセントであってもよい。
布がポリオレフィンをベースとする不織布である場合、その上にコーティングされる組成物の量は、布の面積重量に基づき、2重量パーセント〜100重量パーセント、好ましくは4重量パーセント〜50重量パーセント、より好ましくは5重量パーセント〜40重量パーセントであってもよい。
本発明による難燃性可撓性基材は、規則的または不規則的パターンの形態で存在する少なくとも1つの難燃性組成物を含んでなる。規則的または不規則的パターンは、複数の個々の要素を含んでなり、隣接する要素間の距離は25mmを超過せず、例えば、0.1mm〜25mm、好ましくは0.1mm〜20mm、より好ましくは0.1〜15mm、最も好ましくは0.5〜8mmである。
不規則的パターンは、ウッドグレイン(wood grain)パターン、メアンダリング(meandering)パターン、ラビリンス(labyrinthic)パターン、ブロット(blot)パターン、他の複雑な形状および/またはそれらの群などの複数の個々の要素を含んでなるパターンから選択することができ、そして隣接する要素または要素の群の間の距離は、不規則的(すなわち、異方性)または規則的(すなわち、等方性)であり、そして25mmを超過せず、例えば、0.1〜25mm、好ましくは0.1mm〜20mm、より好ましくは0.1〜15mm、最も好ましくは0.5〜8mmである。
規則的なパターンは、曲線もしくは直線、点、円、正方形、菱形、多角形、他の複雑な形状および/またはそれらの群などの複数の個々の要素を含んでなるパターンから選択することができ、そして隣接する要素または要素の群の間の距離は、不規則的(すなわち、異方性)または規則的(すなわち、等方性)であり、そして25mmを超過せず、例えば、0.1〜25mm、好ましくは0.1mm〜20mm、より好ましくは0.1〜15mm、最も好ましくは0.5〜8mmである。
「隣接する要素の間の距離」という用語は、同一パターンの2つの隣接する個々の要素の外形上に位置する2点間の最短距離を指す。
本発明によるパターンのいずれの要素に関しても代わりに明示されるように、パターン要素の端部にその中心を有し、そして「隣接する要素の間の距離」の半径を有する円は、パターンの少なくとも1個の他の個々の要素と交差する。
別の実施形態において、難燃性組成物は、反対方向にその上に配置される規則的または不規則的パターンを有する、規則的または不規則的パターンの形態で存在してもよい。
反対方向に上に配置されるとは、2つのパターンが交差するか、または第2のパターンのみが存在するような、第2のパターンが上に配置される第1のパターンに関して、難燃性組成物が難燃性可撓性基材上に存在しないことを意味する。
本発明の難燃性可撓性基材は、少なくとも1種の難燃剤組成物を含んでなり、難燃剤組成物が可撓性基材の少なくとも片面を部分的に被覆している。
少なくとも1種の難燃剤組成物は、可撓性基材の少なくとも片面に存在してもよく、可撓性基材の少なくとも片面の表面積の15パーセント〜95パーセント、好ましくは20〜80パーセント、より好ましくは25パーセント〜75パーセント、そして最も好ましくは25パーセント〜50パーセントを被覆する。
好ましい実施形態において、少なくとも1種の難燃剤組成物は、複数の個々の要素を含んでなる規則的または不規則的パターンの形態で存在し、隣接する要素間の距離は25mmを超過せず、そして難燃剤組成物は、可撓性基材の少なくとも片面の表面積の15〜95パーセントを被覆する。例えば、規則的または不規則的パターンの隣接する要素間の距離は、0.1mm〜25mm、好ましくは0.1mm〜20mm、より好ましくは0.1mm〜15mm、そして最も好ましくは0.5mm〜8mmであってよい。一実施形態によると、規則的または不規則的パターンの隣接する要素間の距離は、0.1mm〜25mmであってよく、パターンは、可撓性基材の少なくとも片面の表面積の15パーセント〜95パーセントを被覆し、好ましくは、規則的または不規則的パターンの隣接する要素間の距離は、0.1mm〜20mmであってよく、パターンは、可撓性基材の少なくとも片面の表面積の20パーセント〜80パーセントを被覆し、より好ましくは、規則的または不規則的パターンの隣接する要素間の距離は、0.1mm〜15mmであってよく、パターンは、可撓性基材の少なくとも片面の表面積の25パーセント〜75パーセントを被覆し、そして最も好ましくは、規則的または不規則的パターンの隣接する要素間の距離は、0.5mm〜8mmであってよく、パターンは、可撓性基材の少なくとも片面の表面積の25パーセント〜50パーセントを被覆する。
好ましい実施形態によると、少なくとも1種の難燃剤組成物は、可撓性基材の片面のみを被覆するが、可撓性基材の反対面の表面は、難燃剤組成物を本質的に含まないままである。
少なくとも1種の難燃剤組成物は、可撓性基材の片面のみを被覆するが、可撓性基材の反対面は、難燃剤組成物を含まないままである場合、可撓性基材の初期MVTRを保持することが可能であるか、または最小限度で低減することが可能であり、同時に可撓性基材に優れた燃焼性を与えることが可能である。
可撓性基材上に規則的または不規則的パターンの形態で存在する少なくとも1種の難燃剤組成物の厚さは、0.1〜200μmの範囲であってよい。
本発明は、さらに、少なくとも1種の可撓性基材を提供する工程と、少なくとも1種の可撓性基材の少なくとも片面上に、規則的または不規則的パターンの形態で、少なくとも1種の難燃剤組成物を適用する工程とを含んでなる前記難燃性可撓性基材の製造方法を提供する。
少なくとも1種の難燃剤組成物の適用は、例えば、スプレーコーティング、フロードコーティング、ナイフコーティング、ドクターブレードコーティング、マイヤーバーコーティング、ディップコーティング、グラビアコーティング、フレキソ印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷および/またはそれらの混合などの当該技術分野において既知のコーティングまたは印刷方法を使用することによって実行されてもよい。
好ましくは、少なくとも1種の難燃剤組成物の適用は、印刷することによって、特に、スクリーン印刷、フレキソ印刷および/またはグラビア印刷によって実行されてもよい。最も好ましくは、少なくとも1種の難燃剤組成物の適用は、グラビア印刷によって実行される。
少なくとも1種の難燃剤組成物の適用は、例えば、25℃で25,000mPas未満の粘度を有する組成物によって実行されてもよい。好ましくは、組成物は、25℃で10mPas〜25000mPas、そしてより好ましくは200mPas〜15000mPasの粘度を有してもよい。
前記粘度を有する難燃剤組成物は、特に可撓性基材が布である場合、可撓性基材の最も外側の表面に残存し、そして、それによって、可撓性基材の空隙空間へのウイッキングまたは浸透が阻害され、そして、その後、空隙空間を詰まらせることが阻害され、したがって、可撓性基材のMVTRの低下が阻害される。
好ましくは、少なくとも1種の難燃剤組成物は、硬化性組成物である。
少なくとも1種の難燃剤組成物が硬化可能である場合、硬化は、熱、化学および/または放射線硬化などの当該技術分野において既知のいずれかの適切な硬化方法によって実行されてもよい。
熱硬化は、例えば、60℃〜160℃の温度で実行することができる。硬化温度は、コーティングされる可撓性基材の硬化化学作用および/または融点次第であり得る。可撓性基材がポリオレフィンをベースとする不織布である場合、硬化温度は、特定のポリオレフィン次第で、100℃〜130℃を上回るべきでない。
好ましくは、硬化は、放射線硬化によって、例えば、可視光、紫外線放射および/またはイオン化放射線、例えば、ガンマ線、X線または電子ビームを使用することによって実行することができる。
より好ましくは、硬化は、UV放射線および/または電子ビームによる放射線硬化によって実行される。
電子ビーム硬化の場合、硬化は、0.1〜15MRad、より好ましくは2〜5MRadの放射線量を放射する電子ビーム供給源を使用して実行されてもよい。
UV硬化の場合、硬化は、例えば、60〜240W/cmの容量を有するUVランプを用いて実行されてもよい。
難燃剤組成物、特に硬化性難燃剤組成物は、反応性希釈剤、硬化開始剤または触媒、着色剤(染料および/または顔料)、コーティング組成物に従来から使用されている添加剤、例えば、流れ調整剤、均染剤、抗沈殿剤、増粘剤、界面活性剤、接着性促進剤、安定剤、酸化防止剤、UV吸収剤および/またはそれらの混合物などの追加的な成分を含んでなってもよい。着色剤および添加剤の量は、通常10重量%を上回らない。
難燃剤組成物、特に硬化性組成物は、水および/または有機溶媒を含有してもよい。しかしながら、組成物は、好ましくは、溶媒を含本質的に含まない。すなわち、組成物は、微量のみの水などの溶媒、および/またはグリコール、酢酸エチル、アセトンもしくはn−アルカンなどの揮発性有機成分を含有してもよい。本発明によるプロセスは、組成物が硬化性組成物である場合に、好ましくは、可撓性基材への少なくとも1種の難燃剤組成物の適用およびその硬化が同一ラインで行われる、連続プロセスとして実行される。
以下の実施例は、より詳細に本発明を説明するように意図される。全ての部およびパーセントは、特に明記されない限り、重量に基づく。
不織布材料の火炎伝搬試験
垂直火炎伝搬試験は、ISO EN 11925−2「Ignitability/Flame Propagation」試験の一般的な手順に従って実行した。長さ2cmのプロパン/空気点火火炎を45℃で15秒間、金属フレームによって垂直に定位置に保持された9cm(幅)×25cm(高さ)の不織布材料の試料の底面に適用した。次いで点火火炎を取り外し、そして燃焼している試料をさらに5秒間観察し、この時点で点火火炎の最初の適用点から火炎の上端部の垂直な高さを測定し、センチメートルで報告した。試料が点火しないか、または点火しても20秒が経過する前に消火した場合、試料は、「自己消火する」として記録する。材料は、試験された6個の試料のそれぞれが、自己消火するか、または20秒間で15cm未満の最大火炎の高さを有する場合、「クラスE」性能でこの試験に合格するとみなされる。さらに燃焼挙動を定量化するため、各材料のいくつかの試料のコーティングされた面に火炎を適用して、上記と同様に試験を実行したが、また20秒で自己消化した試料において、この試験間のいずれかの時に見られる最高火炎高さである火炎高さを記録した。これによって、「平均火炎高さ」を、その材料の試料からの全ての結果の単純な算術平均として算出することが可能であった。もう1つの測定は、各試料の試験間に、試料からの燃焼ポリマーの液滴が、試料の下に直接に配置された一片の濾紙を発火させるかどうかに注意することであり、そして、この挙動を示す材料の試料の割合を報告した。
一般的な印刷方法
スクリーン印刷は、本発明によるパターンの有効性を実証するため、様々なパターンおよびコーティング重量で難燃性コーティング組成物を不織布基材に適用するための実際的な方法であることが見出されたが、そのようなパターンを製造するために、いずれの適切な印刷技術も使用されてよい。便宜上、UV硬化性アクリル化ポリエステル、反応性希釈剤アクリレート、光重合開始剤の適切な系および適切な難燃剤添加剤のブレンドからなるUV硬化性コーティング組成物を、それがフラッシュスパンポリエチレンシートに十分な量でパターン様に適用された場合、得られるコーティングされたシートが、「クラスE」評価でEN ISO 11925−2火炎伝搬試験に合格することができるように使用した。この難燃剤コーティング組成物を、下記の実施例で記載される様々なパターンで、Tyvek(登録商標)1073D、E.I.du Pont de Nemours and Companyから市販品として入手可能な、75g/m2の面積密度を有するフラッシュスパンポリエチレン不織布の試料に適用した。各試料を、難燃剤コーティング組成物を用いて、適切なメッシュ径および95ショアD硬度を有するスクリーンならびにスクエアエッジスキージを使用して、手動のスクリーン印刷によって選択されたパターンで印刷し、そして印刷された試料を、即座に、調合物を迅速に硬化させるために十分なUV線量を提供するような速度で水銀蒸気UVランプ下を通過させ、固体コーティングを形成した。各試料を印刷の前後に計量し、そのシートに適用された難燃剤コーティング組成物の面積密度をg/m2で容易に算出することができた。印刷された面積において適用されたコーティングの量は、その印刷を実施するために使用されるスクリーンメッシュ径の選択によって制御された。各パターンのいくつかの試料をこのように製造し、そして得られた火炎伝搬特性を上記の方法によって試験した。
比較例1
Tyvek(登録商標)1073D(基材4)、E.I.du Pont de Nemours and Companyから市販品として入手可能な、75g/m2の面積密度を有するフラッシュスパンポリエチレン不織布を、さらなる処理をせずに試験した。
実施例2
上記の方法に従って、T48スクリーンを使用して、各正方形が12mm×12mmであり、そしてその隣りの正方形から24mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の9分の1(約11%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例3
上記の方法に従って、T48スクリーンを使用して、各正方形が6mm×6mmであり、そしてその隣りの正方形から12mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の9分の1(約11%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例4
上記の方法に従って、T48スクリーンを使用して、各正方形が3mm×3mmであり、そしてその隣りの正方形から6mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の9分の1(約11%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例5
上記の方法に従って、T140スクリーンを使用して、各正方形が12mm×12mmであり、そしてその隣りの正方形から12mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の4分の1(25%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例6
上記の方法に従って、T140スクリーンを使用して、各正方形が6mm×6mmであり、そしてその隣りの正方形から6mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の4分の1(25%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例7
上記の方法に従って、T140スクリーンを使用して、各正方形が3mm×3mmであり、そしてその隣りの正方形から3mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の4分の1(25%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
Figure 2014523976
表1に、上記実施例に関して、Tyvek(登録商標)1073D基材に印刷された、g/m2の硬化性組成物の量、印刷パターンの特徴、およびEN ISO 11925−2火炎伝搬試験におけるそのような試料の性能を示す。シートの面積の25%以上に難燃剤コーティングを印刷することによって、EN ISO 11925−2クラスE試験に合格することが可能である材料がもたらされ、一方、難燃剤コーティングの同様の総量がシートの表面積の11%のみにおいて濃縮されている場合、燃焼挙動の適度の改善のみをもたらし、そしてクラスE試験に合格するには不十分である。
実施例8
上記の方法に従って、T81スクリーンを使用して、各正方形が12mm×12mmであり、そしてその隣りの正方形から12mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の4分の1(25%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例9
上記の方法に従って、T81スクリーンを使用して、各正方形が6mm×6mmであり、そしてその隣りの正方形から6mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の4分の1(25%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例10
上記の方法に従って、T81スクリーンを使用して、各正方形が3mm×3mmであり、そしてその隣りの正方形から3mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の4分の1(25%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例11
上記の方法に従って、T48スクリーンを使用して、各正方形が12mm×12mmであり、そしてその隣りの正方形から12mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の4分の1(25%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例12
上記の方法に従って、T48スクリーンを使用して、各正方形が6mm×6mmであり、そしてその隣りの正方形から6mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の4分の1(25%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例13
上記の方法に従って、T48スクリーンを使用して、各正方形が3mm×3mmであり、そしてその隣りの正方形から3mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の4分の1(25%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例14
上記の方法に従って、T48スクリーンを使用して、各正方形が1.5mm×1.5mmであり、そしてその隣りの正方形から1.5mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の4分の1(25%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
Figure 2014523976
表2に、上記実施例に関して、Tyvek(登録商標)1073D基材に印刷された、g/m2の硬化性組成物の量、印刷パターンの特徴、およびEN ISO 11925−2火炎伝搬試験におけるそのような試料の性能を示す。シートの面積の25%以上に難燃剤コーティングを印刷することによって、EN ISO 11925−2クラスE試験に合格することが可能である材料がもたらされる。印刷パターンの隣接する要素間の最小距離が減少した場合、より少ない燃焼液滴およびより低い平均火炎高さを生じる傾向によって実証されるように、燃焼挙動のさらなる改善が観察される。
実施例15
上記の方法に従って、T140スクリーンを使用して、各正方形が12mm×12mmであり、そしてその隣りの正方形から5mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の半分(50%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例16
上記の方法に従って、T140スクリーンを使用して、各正方形が6mm×6mmであり、そしてその隣りの正方形から2.5mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の半分(50%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例17
上記の方法に従って、T140スクリーンを使用して、各正方形が3mm×3mmであり、そしてその隣りの正方形から1.25mmの間隔があけられた正方形の規則的パターンとして、印刷パターンがシートの表面積の半分(50%)を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
Figure 2014523976
表3に、上記実施例に関して、Tyvek(登録商標)1073D基材に印刷された、g/m2の硬化性組成物の量、印刷パターンの特徴、およびEN ISO 11925−2火炎伝搬試験におけるそのような試料の性能を示す。シートの面積の50%以上に、本発明によるパターンで、難燃剤コーティングを印刷することによって、EN ISO 11925−2クラスE試験に合格することが可能である材料がもたらされる。これらの実施例は、印刷パターンの隣接する要素間の最小距離が減少した場合、より少量の高価な難燃剤コーティングを使用することによって、クラスE評価を達成することができることも実証する。
実施例18
上記の方法に従って、T100スクリーンを使用して、6mm〜12mmの間隔があけられた隣接する要素を有する異方性のラビリンスパターンとして、印刷パターンがシートの表面積の約40%を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例19
上記の方法に従って、T100スクリーンを使用して、2mm〜5mmの間隔があけられた隣接する要素を有する異方性のラビリンスパターンとして、印刷パターンがシートの表面積の約40%を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
実施例20
上記の方法に従って、T100スクリーンを使用して、1mm〜2mmの間隔があけられた隣接する要素を有する異方性のラビリンスパターンとして、印刷パターンがシートの表面積の約40%を被覆するように、難燃剤コーティング組成物を印刷した。
Figure 2014523976
表4に、上記実施例に関して、Tyvek(登録商標)1073D基材に印刷された、g/m2の硬化性組成物の量、印刷パターンの特徴、およびEN ISO 11925−2火炎伝搬試験におけるそのような試料の性能を示す。シートの面積の40%以上に、本発明による異方性のラビリンスパターンで、難燃剤コーティングを印刷することによって、EN ISO 11925−2クラスE試験に合格することが可能である材料がもたらされる。これらの実施例は、印刷パターンの隣接する要素間の最小距離が減少した場合、平均火炎高さとして測定される性能が改善されることも実証する。

Claims (17)

  1. 少なくとも1種の可撓性基材と、少なくとも1種の難燃剤組成物とを含んでなる難燃性可撓性基材であって、前記難燃剤組成物が、前記少なくとも1種の可撓性基材の少なくとも片面を部分的に被覆し、かつ前記少なくとも1種の難燃剤組成物が規則的または不規則的パターンの形態で存在する難燃性可撓性基材。
  2. 前記規則的または不規則的パターンが複数の個々の要素を含んでなり、隣接する要素間の距離が0.1mm〜25mmである、請求項1に記載の難燃性可撓性基材。
  3. 前記少なくとも1種の難燃剤組成物の量が、前記可撓性基材の面積重量に基づき、2重量パーセント〜100重量パーセントである、請求項1または2に記載の難燃性可撓性基材。
  4. 前記少なくとも1種の難燃剤組成物が、前記可撓性基材の少なくとも片面の面積で、前記可撓性基材の少なくとも片面の15パーセント〜95パーセントを被覆する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の難燃性可撓性基材。
  5. 前記規則的または不規則的パターンの隣接する要素間の距離が0.1mm〜20mmであり、かつ前記少なくとも1種の難燃剤組成物が、前記可撓性基材の少なくとも片面の面積で、前記可撓性基材の少なくとも片面の20パーセント〜80パーセントを被覆する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の難燃性可撓性基材。
  6. 前記少なくとも1種の難燃剤組成物が、前記可撓性基材の片面のみを被覆するが、前記可撓性基材の反対面が、前記少なくとも1種の難燃剤組成物を本質的に含まないままである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の難燃性可撓性基材。
  7. 前記少なくとも1種の難燃剤組成物が、リンをベースとする組成物、ホウ素をベースとする組成物、無機塩をベースとする組成物、有機金属塩をベースとする組成物、ハロゲン化化合物をベースとする組成物、フルオロポリマーをベースとする組成物、充填剤をベースとする組成物、ケイ素をベースとする組成物およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の難燃性可撓性基材。
  8. 前記少なくとも1種の難燃剤組成物が硬化性組成物である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の難燃性可撓性基材。
  9. 前記少なくとも1種の難燃剤組成物が、25℃で10mPas〜25000mPasの粘度を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の難燃性可撓性基材。
  10. 前記可撓性基材が多孔性可撓性基材である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の難燃性可撓性基材。
  11. 前記可撓性基材が不織布である、請求項10に記載の難燃性可撓性基材。
  12. 前記可撓性基材がポリオレフィン系不織布である、請求項11に記載の難燃性可撓性基材。
  13. a.前記少なくとも1種の可撓性基材を提供する工程と、
    b.前記少なくとも1種の可撓性基材の少なくとも片面上に、規則的または不規則的パターンの形態で、前記少なくとも1種の難燃剤組成物を適用する工程と
    を含んでなる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の難燃性可撓性基材の製造方法。
  14. 前記少なくとも1種の難燃剤組成物が、前記可撓性基材の片面のみに適用されるが、前記可撓性基材の反対面が、前記少なくとも1種の難燃剤組成物を本質的に含まないままである、請求項13に記載の製造方法。
  15. c)前記少なくとも1種の難燃剤組成物を硬化させる工程をさらに含んでなる、請求項13または14に記載の製造方法。
  16. 前記少なくとも1種の難燃剤組成物が放射線硬化によって硬化される、請求項14に記載の製造方法。
  17. 建築および建設用途、グラフィックおよび包装用途、バナー用途、カーゴおよびカーカバー用途、光反射器用途、衣服用途、ならびに個人保護用途における、請求項1〜12のいずれか一項に記載の難燃性可撓性基材の使用。
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