JP2014520908A - 溶融状態において高粘度で高剪断感度を有する分岐乳酸ポリマー及びそのナノコンポジット - Google Patents

溶融状態において高粘度で高剪断感度を有する分岐乳酸ポリマー及びそのナノコンポジット Download PDF

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Abstract

少なくとも2つの有機及び/又は無機/有機の連鎖調節剤又は官能化されたナノ粒子(ナノシリカ、モンモリロナイト)の存在下で、ラクチド又は乳酸の塊状重合によって得ることができるポリマー、又は、ラクチド又は乳酸と、環が開いたもしくは閉じた形態のグリコリド、グリコール酸及び/又はヒドロキシ酸との共重合によって得ることができる乳酸コポリマーが開示されている。

Description

本発明は、少なくとも2つの連鎖調節剤の存在下において、ラクチド又は乳酸の重合によって得ることができるポリマー、又は、ラクチド又は乳酸と、環が開いた又は閉じた形態のグリコリド、グリコール酸及び/又はヒドロキシ酸との共重合によって得ることができる乳酸コポリマーに関する。
先行技術
ポリ乳酸(PLA)は、それが再生可能資源に由来しているため、またそれが人間の体(例えば縫合糸)の中で容易に分解されるため、堆肥化のために現在使用されている。生物医学用途の他に、包装に使用されるPLAは、例えば、より良好なレオロジー特性、より高い熱安定性及びより効率的な障壁効果を有することが必要である。他の用途において、加水分解攻撃に対するさらに大きな耐久性が、製造された物品の寿命を長くするために要求されている。工業レベルで最も一般的に使用されるPLAは、通常L−ラクチド(PLLA)に由来するが、D異性体(PDLA)又はメソ異性体又はそれらの混合物に由来するポリマーも得ることができる。
現在、PLA製造業者は少ししか存在せず、彼らはほとんど独占業者として経営しており、文献中で提案された材料への改質は、ポリマーの合成後の加工工程の間に添加剤を加えて、溶融ポリマーにおける機械的混合(コンパウンド化)によって行われる。押出機を用いて実施されるこの工程は、接触時間が非常に短い(数分)ために、重合工程で行われる同様の改質よりも常に効率が悪い。二つの最も重要な解決策は、ナノフィラーの使用、または連鎖調節剤によるPLAの構造改質である。
直鎖状又は分岐状のPLAは文献に記載されており、文献に記載されている分岐状のPLAは、厳密に制御された合成によって得られ、分子量の多分散度が1に近いデンドリマー構造を有する。その場でのコンパウンド化及び合成の両方において、表面改質されていてもよいナノフィラーの使用も記載されている。
グラファイト、モンモリロナイト及びその他のケイ酸塩とPLAを適切な条件下で混合することによって得られたナノコンポジットの使用が特に知られている。
これらのナノコンポジットの調製及び特性は、例えば、Kim, Il-Hwan et al., Journal of Polymer Science, Part B: Polymer Physics (2010), 48(8), 850-858; Yu, Tao et al., Transactions of Nonferrous Metals Society of China (2009), 19(Spec. 3), s651-s655; Chen, Nali et al., Advanced Polymer Processing), 422-426; and W. S. Chow et al., Journal of Thermal Analysis and Calorimetry, Vol. 95 (2009) 2, 627-632、に記載されている。
また、PLLA/PDLAの1/1の機械的な混合物は、異なる、より安定した結晶相を形成するので、PLLA又はPDLAよりも高い融点を示すことが知られている。この異なる結晶相は付加PLLA/PDLAとして識別される。
発明の説明
今回、新規なPLA系材料が、添加及び/又はコンパウンド化によってではなく、重合工程で直接的に得ることができ、これが熱特性、レオロジー特性、機械的特性、ガス透過特性の改良に繋がることが見出された。
本発明に係る乳酸ポリマーは、有機又は無機−有機混合の多官能性連鎖調節剤の種々の組み合わせによって製造された分岐構造を有している。この調節剤は、使用されるモノマーの性質に依存して選択される。本発明に係るポリマーは、現在知られているPLAよりも高い分子量を持つことができ、その溶融塊の粘度は、現在市場に出回っているPLAの粘度と較べるとオーダーを1桁以上大きくすることができる。本発明に係るポリマーはまた、高度な技術的応用を可能にする高剪断感度を奏すことができ、その一方で、ポリマーマトリックスと強く相互作用するナノフィラーの存在は、PLAフィルムを通るガス透過性の顕著な減少に寄与する。
連鎖調節剤の構造と特性を適切に選択することによって、また必要に応じてコモノマーを添加することによって、パッケージング以外の用途のためにPLAの結晶性及び機械的特性を改変することも可能である。また、PLAの親水性や弾性率も変えることができる。
また、化学量論組成よりも経済的に有利な比が同定されているPLLA/PDLA付加物を調製するために使用される場合、本発明に係るポリマーは特に有利である。
そのより一般的な態様において、本発明は、少なくとも2つの有機及び/又は無機/有機の連鎖調節剤、又はひとつの官能化されたナノ粒子(ナノシリカ、モンモリロナイト)の存在下で、ラクチド又は乳酸の重合により得られる乳酸ポリマー、又は、ラクチド又は乳酸と開環もしくは閉環形態のグリコリド、グリコール酸及び/又はヒドロキシ酸との共重合により得られる乳酸コポリマーを提供する。
有機又は有機−無機の連鎖調節剤は、別の連鎖調節剤及び/又は前記モノマーの末端基と反応することができる少なくとも1つの官能基を有する。有機−無機の連鎖調節剤は、後述するように、有機分子で官能化された鉱物ナノ粒子である。
連鎖調節剤は、好ましくは、以下のa)、b)、及びc)から選択される。
a)少なくとも2つの連鎖調節剤であって、それらの一つが他の連鎖調節剤及び/又は前記モノマーの官能基と反応することができる少なくとも2つの官能基を有する連鎖調節剤、
b)シラン類及び少なくとも1つの連鎖調節剤によって官能化されたシリカ又はモンモリロナイト(又は他の金属に基づく他の無機構造体)(但し、該連鎖調節剤は、前記モノマー及び/又はシラン類によって官能化されたシリカ又はモンモリロナイトの官能基と反応することができる少なくとも一つの官能基を有する。)、
c)成長する前記ポリマー及び/又は前記モノマーと反応することができる反応性基を含有する、シラン類によって官能化されたシリカ又はモンモリロナイト(又は他の金属に基づく他の無機構造体)。
本発明の第一の好ましい態様によれば、その一方が他方の連鎖調節剤及び/又は前記モノマーの官能基と反応することができる少なくとも2つの官能基を有する、2つの連鎖調節剤の存在下で、ラクチド又は乳酸は、重合され、又はグリコリド、グリコール酸及び/又はヒドロキシ酸と共重合される。該官能基の例としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、イソシアネート基、又は、これらの基のエステル、エポキシド、アミド及びブロックイソシアネート等の誘導体が挙げられる。
連鎖調節剤は、好ましくは、ポリオール、ヒドロキシ酸、ポリ酸、ポリカルボン酸無水物、ポリアミン、アミノ酸、ポリイソシアネート及びポリエポキシドから選択される。典型的には、2つの連鎖調節剤の一方は、ジオール、ポリエチレングリコール、ヒドロキシ、酸、エステル又はアミド末端基を有するパーフルオロポリエーテル、又はポリオールであり、連鎖調節剤の他方は、二酸又はポリ酸又はこれらの無水物である。
連鎖調節剤の一方は、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、及びより一般的にはエチレンオキシド、プロピレンオキシド及びTHFのオリゴマー化/重合/共重合に由来するジオール、又はトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、シクロデキストリン、及び一般的に糖に由来するポリオール、1,4−,1,2−,1,3−ベンゼンジメタノール、1,4−,1,2−,1,3−シクロヘキサンジメタノール、ヒドロキシ、酸、エステル又はアミドの末端基を有するパーフルオロポリエーテルであることが好ましい。他方の連鎖調節剤は、無水メリト酸、無水フマル酸、無水コハク酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、又は1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物(無水ピロメリット酸)である。
本発明の別の好ましい態様によれば、シラン類及び少なくとも1つの連鎖調節剤によって官能化された、シリカ又はモンモリロナイトの存在下で、ラクチド又は乳酸は重合され、又はグリコリド、グリコール酸及び/又はヒドロキシ酸と共重合される。但し、該連鎖調節剤は、前記モノマー及び/又はシラン類によって官能化された前記シリカ又はモンモリロナイトの前記官能基と反応することができる少なくとも1つの官能基を有している。
前記官能基及び前記連鎖調節剤は、上述したものと同一である。
前記シリカ又はモンモリロナイトは、好ましくは、下記一般式に記載の1種類以上のシラン類で官能化される。
Figure 2014520908
ここで、R及びRは、−CH、−CHCH、又はi−プロピルであり、nは、1〜3であり、mは、3−nであり、Rは、−CH−、−(CH−、−(CH−であり、及びXは、エポキシド、−NH、C1〜C15の脂肪族鎖、−NCO、−NH−(CH−NH、アリール基である。また、該シラン類は、任意選択で式(CH−Si−(OR)4−xのシラン類との混合されて使用されるが、xは4以下であり、このシラン類の量は全シラン類中50モル%以下である。
あるいは、(共)重合は、第二の連鎖調節剤の非存在下で、シラン類で官能化されたシリカ又はモンモリロナイトのみで行うことができる。
シラン類で官能化されたシリカは、公知であって市場で入手可能であり、シラン化剤を最大5重量%含有している。
ナノメートル寸法の粒子を有するシリカ又はモンモリロナイトを使用することが好ましく、その場合には、シラン類の重量は、その鉱物の0.01重量%から80重量%の間の範囲とすることができる。ナノ粒子は、前記モノマーの0.01%から20%の間の範囲にわたる重量で添加することができ、好ましくは0.2%から8%の間であり、さらにより好ましくは0.3%から5%の間である。
本発明により得ることができるポリマーは、線状ポリスチレン等価物におけるSEC(分子篩クロマトグラフィー)で表示すると、5000から1,000,000ダルトンの分子量範囲(Mn、数平均分子量)を示し、好ましくは10,000から500,000ダルトンであり、さらにより好ましくは30,000から400,000ダルトンである。
PLAポリマーの特性は、使用される改質剤によって調節することができる。例えば、溶融塊の粘度及び透過性は、上記段落a)に記載の連鎖調節剤を使用することによって、また任意選択でモンモリロナイトと組み合わせて使用することによって、改変することができる。フッ素化連鎖調節剤の使用によって、接触角に基づいて測定される疎水性を増加させることができる。
段落c)に記載の方法によれば、例えばシラン類で官能化されたシリカを使用することによって、溶融塊の結晶性や透過性を改善することができ、その粘度は増加する。
例1〜5で報告されたポリマーは、触媒としてのオクタン酸ズズの存在下で、ROP(開環重合)方法で得られたものである。触媒の選定は、えり好みできない。単量体(ラクチド)、もしあればコモノマー、及び連鎖調節剤は、撹拌下、1.5時間、不活性雰囲気中で180℃に加熱される。ポリマーは、そのまま窒素下で室温まで冷却され、その後回収される。存在する平衡ラクチドは、機械的な真空(10−1トール)下で、150℃で一晩処理(固相重合SSP)することにより除去される。あるいは、ポリマーは、使用される反応器の底部でダイから溶融状態で押し出され、続いてSSPで処理することができる。代替的な他の方法は、回収されたポリマーをSSP処理から除去するものである。
ポリオール(好ましくはジオール)及びポリ酸の組み合わせのような、構造と化学量論比の両方の点で、広範囲の組み合わせの連鎖調節剤を使用することができるので、PLA/水の界面を変更することによって、概念的に類似の構造を有するが、SEC及びレオロジー挙動、結晶化動力学、熱安定性及び接触角の点で異なる、非常に多数のPLAを得ることができる。連鎖調節剤の量は、モノマーの0.01重量%〜20重量%の範囲であり、好ましくは0.02重量%〜10重量%であり、さらにより好ましくは0.03重量%〜7.5重量%である。
例6及び7は、触媒の混合物の存在下で乳酸から重縮合によって得られた。乳酸溶液は、機械的な真空中130℃で脱水され、その後、モノマー、コモノマー及び触媒は、機械的攪拌下、不活性雰囲気中で180℃に加熱される。機械的真空は徐々に適用される。反応は真空下で7時間行われる。重合の終了時、ポリマーは、ラクチドから合成されたPLAのために、上記のように処理される。PLAのために得られた結果物は、一般的な知識に基づいて、種々のヒドロキシ酸から得られる他のポリマー及び/又はコポリマーに転換することができる。
本発明は以下の実施例において、より詳細に説明される。
〔例1〕
LLラクチド:50g
Sn(Oct):0.3重量%
1,6ヘキサンジオール:0.125モル%
1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物:0.0625モル%
反応は、機械的攪拌、窒素気流下、250mLのガラスフラスコ中で180℃で1時間30分行われる。
〔レオロジー挙動の改変(図)〕
レオロジー挙動:工業標準PLA(Natureworks 4032D)の190℃における溶融塊の粘度(剪断速度ゼロの時)は2500Pa・sであり、一方、実験室で合成された我々の直鎖状PLAの一つの粘度は、2200Pa・sであり、そして例1に記載の試料の粘度は13500Pa・sである。さらに、その試料は、高変形において工業試料や標準品と同様の粘度を有するため、高い剪断感度を有する。
〔例2〕
LLラクチド:50g
Sn(Oct):0.3重量%
1,6ヘキサンジオール:0.125モル%
1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物:0.0625モル%
ナノシリカ:1重量%
反応は、機械的攪拌、窒素気流下、250mLのガラスフラスコ中で180℃で1時間30分行われる。
〔増加した熱安定性、改変されたレオロジー挙動、増加したバリア特性〕
熱安定性:TGA(熱重量分析)において、安定剤を添加することなく、実験室で合成されたPLAは、238℃でその重量の1%を失い、313℃で95%を失う。この例のPLAは、313℃で1%を失い、390℃で95%を失う。
レオロジー挙動:工業標準PLAの190℃における溶融塊の粘度(剪断速度ゼロの時)は2500Pa・sであり、一方、実験室で合成された我々のPLAの粘度は2200Pa・sであり、そして例2に記載の試料の粘度は5200Pa・sである。
バリア特性:下記の表の3番目の試料は、例2に記載のポリマーである。データは、溶液からキャスト成形によって生産されたフィルムについて得られたものである。
Figure 2014520908
〔例3〕
LLラクチド:50g
0.1重量%Sn(Oct):0.1重量%
15%エポキシシランで表面改質されたナノシリカ(GENIOSIL GF80):1重量%
反応は、機械的攪拌、窒素気流下、250mLのガラスフラスコ中で180℃で1時間30分行われる。
〔増加した熱安定性〕
熱安定性:TGA(熱重量分析)において、安定剤を添加することなく、実験室で合成されたPLAは、238℃でその重量の1%を失い、313℃で95%を失う。この例のPLAは、264℃で1%を失い、381℃で95%を失う。
〔例4〕
LLラクチド:50g
Sn(Oct):0.3重量%
1,6ヘキサンジオール:0.125モル%
1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物:0.0625モル%
CLOISITE 15A:1重量%
反応は、機械的攪拌、窒素気流下、250mLのガラスフラスコ中で180℃で1時間30分行われる。
〔増加したバリア特性〕
バリア特性:下記の表の3番目の試料は、例4に記載のポリマーである。データは、溶液からキャスト成形によって生産されたフィルムについて得られたものである。
Figure 2014520908
〔例5〕
LLラクチド:50g
Sn(Oct)2:0.1重量%
FLUOROLINK E10H:0.1モル%
[FLUOROLINKオリゴマーは、ソルベイソレクシス(SOLVAY SOLEXIS)製のPFPE(パーフルオロポリエーテル)であり、種々の末端基(例えば、−COOH、CF−OH、CF−CH−OH、及び−CF−CONH−C1837等のアミド基、又は他の脂肪族鎖)を有する市販のPFPEの一例として採用される。]
1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物:0.05モル%
反応は、機械的攪拌、窒素気流下、250mLのガラスフラスコ中で180℃で1時間30分行われる。
〔増加した疎水性〕
接触角:キャスト成形により得られた標準の市販PLAフィルムについて、接触角85°が得られた、一方、例5に記載の試料では接触角125°が得られた。
〔例6〕−重縮合によって製造されたPLAの比較例
85重量%乳酸水溶液:100g
水は機械的真空下130℃で除去された。
SnCl:0.3重量%
p−トルエンスルホン酸:0.3重量%
Sb:0.3重量%
反応は、機械的攪拌及び真空下、250mLのガラスフラスコ中で180℃で7時間行われる。
特性:ポリマーは、ラクチドから得られる標準PLAと同等である。
〔例7〕−重縮合によって製造されたPLAの比較例
85重量%乳酸水溶液:100g
水は機械的真空下130℃で除去された。
SnCl:0.3重量%
p−トルエンスルホン酸:0.3重量%
Sb:0.3重量%
1,6ヘキサンジオール:0.125モル%
1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物:0.0625モル%
反応は、機械的攪拌及び真空下、250mLのガラスフラスコ中で180℃で7時間行われる。
特性:ポリマーは、多機能剤に起因する複雑な構造(architecture)を有する。

Claims (13)

  1. ラクチドモノマー又は乳酸の塊状重合によって得ることができるホモポリマー、又は、ラクチドモノマー又は乳酸と、環が開いたもしくは閉じた形態のグリコリドモノマー、グリコール酸及び/又はヒドロキシ酸との共重合によって得ることができるコポリマーであって、
    前記重合又は共重合は、少なくとも2つの連鎖調節剤の存在下で、又は、任意選択で1以上の連鎖調節剤と組み合わせて、少なくとも1つの官能化されたナノ粒子の存在下で、行われるものであり、
    重合の間に得られる物質中における該ホモポリマーまたは該コポリマーの重量が少なくとも80%であるホモポリマーまたはコポリマー。
  2. 前記連鎖調節剤は、有機物又は有機−無機ハイブリッドである請求項1に記載のホモポリマー又はコポリマー。
  3. 前記連鎖調節剤が、
    a)官能基を有する少なくとも2つの連鎖調節剤であって、それらの一つが他の前記調節剤もしくは前記モノマー又はこれらの両方の官能基と反応することができる少なくとも2つの官能基を有するもの、
    b)シラン類及び少なくとも1つの連鎖調節剤によって官能化された、少なくとも1つのシリカ又は少なくとも1つのモンモリロナイト(但し、該連鎖調節剤は、前記モノマー又はシラン類によって官能化された該シリカもしくは該モンモリロナイト又はこれらの両方の官能基と反応することができる少なくとも一つの官能基を有する。)、及び、
    c)前記成長するポリマーと反応することができる反応性基を含有する、シラン類によって官能化された、少なくとも1つのシリカ又は少なくとも1つのモンモリロナイト、
    から選択される、請求項1又は2に記載のホモポリマー又はコポリマー。
  4. 前記連鎖調節剤及び/又は前記シリカ又は前記モンモリロナイトは、前記モノマーの重量中0.01%から20%の間の量で存在している、請求項3に記載のホモポリマー又はコポリマー。
  5. 官能基を有する2つの連鎖調節剤を用いて前記モノマーが重合された請求項1に記載のホモポリマー又は/コポリマーであって、
    該連鎖調節剤の一方が、他方の連鎖調節剤及び/又は前記モノマー又はこれらの両方の官能基と反応することができる少なくとも2つの官能基を有する、ホモポリマー又はコポリマー。
  6. シラン類及び少なくとも1つの連鎖調節剤によって官能化された、少なくとも1つのシリカ又は少なくとも1つのモンモリロナイトの存在下で、前記モノマーが重合された請求項1に記載のホモポリマー又はコポリマーであって、
    該連鎖調節剤は、前記モノマー又はシラン類によって官能化された該シリカもしくは該モンモリロナイト又はこれらの両方の官能基と反応することができる少なくとも一つの官能基を有するホモポリマー又はコポリマー。
  7. 成長する該ポリマーと反応することができる反応性基を含有する、シラン類によって官能化された、少なくとも1つのシリカ又は少なくとも1つのモンモリロナイトの存在下で前記モノマーが重合された請求項1に記載のホモポリマー又はコポリマー。
  8. 前記連鎖調節剤の前記官能基が、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、イソシアネート基、又は、こららの基のエステル、エポキシド、アミド、ブロックイソシアネート等の誘導体である、請求項1から7の1以上に記載されたホモポリマー又はコポリマー。
  9. 前記連鎖調節剤は、ポリオール、ヒドロキシ酸、ポリ酸、ポリカルボン酸無水物、ポリアミン、アミノ酸、ポリイソシアネート及びポリエポキシドから選択される、請求項7に記載のホモポリマー又はコポリマー。
  10. 前記連鎖調節剤の一つは、ジオール、ポリエチレングリコール、ヒドロキシ末端、酸、エステル、アミド基を有するパーフルオロポリエーテル、又はポリオールであり、前記連鎖調節剤の他方は、二酸又はポリ酸又はこれらの無水物である、請求項7に記載のホモポリマー又はコポリマー。
  11. 前記連鎖調節剤の一つは、エチレングリコール、1,3−又は1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、エチレンオキシド、プロピレンオキシド及びTHFのオリゴマー化/共重合に由来するジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、シクロデキストリン及び糖から由来するポリオール、1,4−、1,2−又は1,3−ベンゼンジメタノール、1,4−、1,2−または1,3−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ヒドロキシ末端、酸、エステル、アミド基を有するパーフルオロポリエーテルであり、前記連鎖調節剤の他方は、メリト酸無水物、無水フマル酸、無水コハク酸、又は無水フタル酸、無水マレイン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物(ピロメリット酸無水物)である、請求項10に記載のホモポリマー又はコポリマー。
  12. 前記シリカ又は前記モンモリロナイトが、式
    Figure 2014520908
    の1種類以上のシラン類[但し、R及びRは、−CH、−CHCH、又はi−プロピルであり、nは1〜3であり、mは3−nであり、Rは、−CH−、−(CH−、−(CH−であり、及びXは、エポキシド、−NH、C5〜C15の脂肪族鎖、−NCO、−NH−(CH−NH、アリール基である。]、または、任意選択で式(CH−Si−(OR)4−xのシラン類[但し、xは4以下であり、該シラン類の量は全シラン類中50モル%以下である。]との混合物によって、官能化されている、請求項6に記載のホモポリマー又はコポリマー。
  13. 前記シリカ又はモンモリロナイト上に存在するシランの量が、該鉱物の0.01重量%から80重量%の範囲である、請求項12に記載のホモポリマー又はコポリマー。
JP2014518055A 2011-07-08 2012-07-06 溶融状態において高粘度で高剪断感度を有する分岐乳酸ポリマー及びそのナノコンポジット Withdrawn JP2014520908A (ja)

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